(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-28
(45)【発行日】2024-09-05
(54)【発明の名称】PGW失敗におけるPDN接続の復元
(51)【国際特許分類】
H04W 76/10 20180101AFI20240829BHJP
H04L 61/4511 20220101ALI20240829BHJP
H04W 8/04 20090101ALI20240829BHJP
H04W 28/084 20230101ALI20240829BHJP
H04W 60/00 20090101ALI20240829BHJP
H04W 88/14 20090101ALI20240829BHJP
H04W 88/16 20090101ALI20240829BHJP
【FI】
H04W76/10
H04L61/4511
H04W8/04
H04W28/084
H04W60/00
H04W88/14
H04W88/16
(21)【出願番号】P 2023518092
(86)(22)【出願日】2021-09-20
(86)【国際出願番号】 EP2021075757
(87)【国際公開番号】W WO2022058579
(87)【国際公開日】2022-03-24
【審査請求日】2023-05-17
(32)【優先日】2020-09-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】598036300
【氏名又は名称】テレフオンアクチーボラゲット エルエム エリクソン(パブル)
(74)【代理人】
【識別番号】100109726
【氏名又は名称】園田 吉隆
(74)【代理人】
【識別番号】100150670
【氏名又は名称】小梶 晴美
(74)【代理人】
【識別番号】100194294
【氏名又は名称】石岡 利康
(72)【発明者】
【氏名】ヤン, ヨン
【審査官】松野 吉宏
(56)【参考文献】
【文献】Nokia, Nokia Shanghai Bell,Restoration of PDN connections after a PGW-C/SMF failure, restart or scale-in,3GPP TSG CT WG4#99e C4-204184,フランス,3GPP,2020年08月11日
【文献】Huawei,Small data rate control and Serving PLMN rate control,3GPP TSG CT WG4#99e C4-204395,フランス,3GPP,2020年08月25日
【文献】Nokia, Nokia Shanghai Bell, Ericsson,Data rate control during mobility between 5GS and EPS,3GPP TSG CT WG4#98e C4-203147,フランス,3GPP,2020年05月20日
【文献】Ericsson,Correction to EPS-5GS idle mobility with N26,3GPP TSG SA#86 SP-191115,フランス,3GPP,2019年12月13日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 - 7/26
H04W 4/00 - 99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
セルラ通信システム(500)の動作の方法であって、前記方法は、
モビリティおよび管理エンティティ(MME)(602)において、
ユーザ機器(UE)(512)からアタッチ要求を受信すること(700)と、
ホーム加入者局(HSS)(606)にロケーション更新要求を送ること(702)と、
前記HSS(606)からロケーション更新確認応答を受信すること(704)と、
ドメイン名サーバ(DNS)(618)にDNSクエリ要求を送ること(706)であって、前記DNSクエリ
要求がアクセスポイント名(APN)完全修飾ドメイン名(FQDN)を備える、ことと、
前記DNS(618)からDNSクエリ応答を受信すること(708)であって、前記DNSクエリ応答が情報を備え、前記情報は、
前記DNSクエリ要求を満たす複数の候補複合セッション管理機能およびパケットゲートウェイ制御プレーン(SMF/PGW-C)インスタンス(614)を識別し、
同じSMF/PGW-Cセットに属する少なくとも2つの候補複合SMF/PGW-Cインスタンス(614-1および614-2)を識別し、前記少なくとも2つの
候補複合SMF/PGW-Cインスタンスが、第1の複合SMF/PGW-Cインスタンス(614-1)と第2の複合SMF/PGW-Cインスタンス(614-2)とを備え、前記SMF/PGW-Cセット中の前記SMF/PGW-Cインスタンス(614-1、614-2)が、同じサービスと(1つまたは複数の)同じネットワークスライスとをサポートする、
ことと、
前記第1の複合SMF/PGW-Cインスタンス(614-1)を選択すること(710)と、
サービングゲートウェイ(SGW)(604)に、前記第1の複合SMF/PGW-Cインスタンス(614-1)を指示する情報を備える第1のセッション作成要求を送ること(712)と、
前記SGW(604)から第1のセッション作成応答を受信すること(718)と、
前記UE(512)にアタッチ受付を送ること(720)と、
前記第1の複合SMF/PGW-Cインスタンス(614-1)が失敗したと決定すること(726)と、
前記第1の複合SMF/PGW-Cインスタンス(614-1)が失敗したと決定すること(726)に応答して、
前記SGW(604)または新しいSGWに第2のセッション作成要求を送ること(728)であって、前記第2のセッション作成要求が、前記第2の複合SMF/PGW-Cインスタンス(614-2)を指示する情報を備える、ことと、
前記SGW(604)または前記新しいSGWから第2のセッション作成応答を受信すること(734)と、
前記SGW(604)または前記新しいSGWにおいて、
前記MME(602)から前記第1のセッション作成要求を受信すること(712)と、
前記第1の
複合SMF/PGW-Cインスタンス(614
-1)に前記第1のセッション作成要求をフォワーディングすること(714)と、
前記第1の
複合SMF/PGW-Cインスタンス(614
-1)から前記第1のセッション作成応答を受信すること(716)と、
前記MME(602)に前記第1のセッション作成応答をフォワーディングすること(718)と、
前記MME(602)から前記第2のセッション作成要求を受信すること(728)と、
前記第2の複合SMF/PGW-Cインスタンス(614-2)にベアラ修正要求を送ること(730)と、
前記第2の複合SMF/PGW-Cインスタンス(614-2)からベアラ修正応答を受信すること(732)と、
前記MME(602)に前記第2のセッション作成応答を送ること(734)と
を含む、方法。
【請求項2】
前記SGW(604)において、
前記第1の複合SMF/PGW-Cインスタンス(614-1)が失敗したことを検出すること(724)と、
前記MME(602)に、前記第1の複合SMF/PGW-Cインスタンス(614-1)が失敗したという通知を送ること(726)と
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記MME(602)から前記第2のセッション作成要求が送られる前記SGW(604)は、前記第1のセッション作成要求を受信した前記SGW(604)であり、前記SGW(604)がS1を介したおよびS5/S8を介した同じSGW-Uトンネルを保つ、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1の複合SMF/PGW-Cインスタンス(614-1)が失敗したと決定すること(726)は、
前記SGW(60
4)から再開通知を受信すること(726)、
前記SGW(60
4)からのGTPv2原因#100「応答していないリモートピア」の受信に基づいて、前記失敗が発生したと決定すること
のいずれかまたは両方を含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記SGW(604)または前記新しいSGWにおいて、
前記第1の複合SMF/PGW-Cインスタンス(614-1)からベアラ作成/更新/削除要求を受信すること(736)であって、前記ベアラ作成/更新/削除要求は、前記第1の複合SMF/PGW-Cインスタンス(614-1)が無線通信デバイス(512)のためのセッションを引き継ぐことを望むことを指示する情報を備える、ことと、
前記MME(602)に前記ベアラ作成/更新/削除要求をフォワーディングすること(738)と、
前記MME(602)において、
前記SGW(604)または前記新しいSGWから前記ベアラ作成/更新/削除要求を受信すること(738)と、
前記SGW(604)、前記新しいSGW、またはさらなる新しいSGWに第3のセッション作成要求を送ること(740)であって、前記第3のセッション作成要求が、前記第1の複合SMF/PGW-Cインスタンス(614-1)を指示する情報を備える、ことと
をさらに含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記DNSクエリ要求がタイプNAPTRのものであり、DNSクエリ応答中に備えられる前記情報が、前記複数の候補複合SMF/PGW-Cインスタンスと、前記同じSMF/PGW-Cセット中にある前記少なくとも2つの候補複合SMF/PGW-Cインスタンスとを指示するNAPTR情報を備える、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記NAPTR情報が、前記同じPGWセット中にある前記少なくとも2つの候補
複合SMF/PGW-Cインスタンスの各々について、「app-protocol」名に付加されるストリングを備え、前記ストリングは、前記少なくとも2つの候補複合SMF/PGW-Cインスタンスが前記同じSMF/PGW-Cセット中にあることを指示する、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記ストリングがset<setId>を備え、前記set<setId>が、前記SMF/PGW-CセットのNF set IDの第1のラベルにセットされる、
請求項7に記載の方法。
【請求項9】
セルラ通信システム(500)のためのモビリティおよび管理エンティティ(MME)(602)の動作の方法であって、前記方法は、
ユーザ機器(UE)(512)からアタッチ要求を受信すること(700)と、
ホーム加入者局(HSS)(606)にロケーション更新要求を送ること(702)と、
前記HSS(606)からロケーション更新確認応答を受信すること(704)と、
ドメイン名サーバ(DNS)(618)にDNSクエリ要求を送ること(706)であって、前記DNSクエリ
要求がアクセスポイント名(APN)完全修飾ドメイン名(FQDN)を備える、ことと、
前記DNS(618)からDNSクエリ応答を受信すること(708)であって、前記DNSクエリ応答が情報を備え、前記情報は、
前記DNSクエリ要求を満たす複数の候補複合セッション管理機能およびパケットゲートウェイ制御プレーン(SMF/PGW-C)インスタンス(614)を識別し、
同じSMF/PGW-Cセットに属する少なくとも2つの候補複合SMF/PGW-Cインスタンス(614-1および614-2)を識別し、前記少なくとも2つの
候補複合SMF/PGW-Cインスタンスが、第1の複合SMF/PGW-Cインスタンス(614-1)と第2の複合SMF/PGW-Cインスタンス(614-2)とを備え、前記SMF/PGW-Cセット中の前記SMF/PGW-Cインスタンス(614-1、614-2)が、同じサービスと(1つまたは複数の)同じネットワークスライスとをサポートする、
ことと、
前記第1の複合SMF/PGW-Cインスタンス(614-1)を選択すること(710)と、
サービングゲートウェイ(SGW)(604)に、前記第1の複合SMF/PGW-Cインスタンス(614-1)を指示する情報を備える第1のセッション作成要求を送ること(712)と、
前記SGW(604)から第1のセッション作成応答を受信すること(718)と、
前記UE(512)にアタッチ受付を送ること(720)と、
前記第1の複合SMF/PGW-Cインスタンス(614-1)が失敗したと決定すること(726)と、
前記第1の複合SMF/PGW-Cインスタンス(614-1)が失敗したと決定すること(726)に応答して、
前記SGW(604)または新しいSGWに第2のセッション作成要求を送ること(728)であって、前記第2のセッション作成要求が、前記第2の複合SMF/PGW-Cインスタンス(614-2)を指示する情報を備える、ことと、
前記SGW(604)または前記新しいSGWから第2のセッション作成応答を受信すること(734)と
を含む、方法。
【請求項10】
前記MME(602)から前記第2のセッション作成要求が送られる前記SGW(60
4)は、前記第1のセッション作成要求が送られる前記SGW(60
4)であり、前記SGW(60
4)がS1を介したおよびS5/S8を介した同じSGW-Uトンネルを保つ、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記第1の複合SMF/PGW-Cインスタンス(614-1)が失敗したと決定すること(726)は、
前記SGW(604)から再開通知を受信すること(726)、
前記SGW(604)からのGTPv2原因#100「応答していないリモートピア」の受信に基づいて、前記失敗が発生したと決定すること
のいずれかまたは両方を含む、請求項9または10に記載の方法。
【請求項12】
前記SGW(604)または前記新しいSGWからベアラ作成/更新/削除要求を受信すること(738)であって、前記ベアラ作成/更新/削除要求は、前記第1の複合SMF/PGW-Cインスタンス(614-1)が無線通信デバイス(512)のためのセッションを引き継ぐことを望むことを指示する情報を備える、ことと、
前記SGW(604)、前記新しいSGW、またはさらなる新しいSGWに第3のセッション作成要求を送ること(740)であって、前記第3のセッション作成要求が、前記第1の複合SMF/PGW-Cインスタンス(614-1)を指示する情報を備える、ことと
をさらに含む、請求項9から11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記DNSクエリ要求がタイプNAPTRのものであり、DNSクエリ応答中に備えられる前記情報が、前記複数の候補複合SMF/PGW-Cインスタンスと、前記同じSMF/PGW-Cセット中にある前記少なくとも2つの候補複合SMF/PGW-Cインスタンスとを指示するNAPTR情報を備える、請求項9から12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記NAPTR情報が、前記同じSMF/PGW-Cセット中にある前記少なくとも2つの候補複合SMF/PGW-Cインスタンスの各々について、「app-protocol」名に付加されるストリングを備え、前記ストリングは、前記少なくとも2つの候補複合SMF/PGW-Cインスタンスが前記同じSMF/PGW-Cセット中にあることを指示する、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記ストリングがset<setId>を備え、前記set<setId>が、前記SMF/PGW-CセットのNF set IDの第1のラベルにセットされる、
請求項14に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
概して、本明細書で使用されるすべての用語は、異なる意味が、明確に与えられ、および/またはその用語が使用されるコンテキストから暗示されない限り、関連のある技術分野における、それらの用語の通常の意味に従って解釈されるべきである。1つの(a/an)/その(the)エレメント、装置、構成要素、手段、ステップなどへのすべての言及は、別段明示的に述べられていない限り、そのエレメント、装置、構成要素、手段、ステップなどの少なくとも1つの事例に言及しているものとしてオープンに解釈されるべきである。本明細書で開示されるいずれの方法のステップも、ステップが、別のステップに後続するかまたは先行するものとして明示的に説明されない限り、および/あるいはステップが別のステップに後続するかまたは先行しなければならないことが暗黙的である場合、開示される厳密な順序で実施される必要はない。本明細書で開示される実施形態のいずれかの任意の特徴は、適切であればいかなる場合も、任意の他の実施形態に適用され得る。同様に、実施形態のいずれかの任意の利点は、任意の他の実施形態に適用され得、その逆も同様である。同封の実施形態の他の目的、特徴、および利点は、以下の説明から明らかになる。
【0002】
リリース16では、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)は、ネットワーク機能セット概念の使用を、第5世代(5G)コア(5GC)におけるすべてのタイプのネットワーク機能(NF)について適用可能であるように、さらに拡大させ、たとえば、いくつかのセッション管理機能(SMF)がSMFセットを形成することができる。
【0003】
以下は、NFサービス、NFサービスセット、およびNFセットに関係する3GPP技術仕様(TS)23.501(たとえば、V15.5.1参照)からの規定のリストである。
● NFインスタンス:NFの識別可能なインスタンス。
● NFサービス:サービスベースインターフェースを通してNFによって公開され、他の許可されたNFによって消費される機能。
● NFサービスインスタンス:NFサービスの識別可能なインスタンス。
● NFサービス動作:NFサービスを構成する基本ユニット。
● NFサービスセット:NFインスタンス内の同じサービスタイプの交換可能なNFサービスインスタンスのグループ。同じNFサービスセット中のNFサービスインスタンスは同じコンテキストデータへのアクセスを有する。
● NFセット:同じサービスおよび(1つまたは複数の)同じネットワークスライスをサポートする、同じタイプの交換可能なNFインスタンスのグループ。同じNFセット中のNFインスタンスは、地理的に分散されるが、同じコンテキストデータへのアクセスを有し得る。
【0004】
3GPP TS23.501のセクション5.21.3.1において指定されているように、いくつかのNFインスタンスが、NFインスタンスのセットとして、分散、冗長、およびスケーラビリティを一緒に提供するためにNFセット内に存在するように、NFインスタンスが展開され得る。そうである場合、NFは、失敗、負荷分散、負荷再分散(load re-balancing)などのシナリオの場合、同じNFセット内の代替NFによって置き換えられ得る。したがって、たとえば、別のSMFが、同じSMFセットに関係するSMFによってハンドリングされたプロトコルデータユニット(PDU)セッションを引き継ぐことができる。
【0005】
図1
第4世代(4G)と5Gとの間のモビリティをサポートするために、複合パケットデータネットワーク(PDN)ゲートウェイ(PGW)およびSMFが必要とされる。これは、本明細書では
図1として複写される、3GPP TS23.501の
図4.3.1-1()に示されている。
【0006】
図2および
図3
たとえばエボルブドパケットシステム(EPS)について、SMFセット概念がない場合(3GPP TS23.401からの
図2および
図3参照)、PGWが失敗した、すなわち再開なしか、または再開したとき、このPGWによってハンドリングされたPDN接続は保持され得ない。モビリティ管理エンティティ(MME)は、影響を受けたPDN接続を再確立することをユーザ機器(UE)に要求しなければならない。
【0007】
図4
図4は、3GPP TS23.214からの
図4.2.1-1の複写であり、制御プレーンとユーザプレーンとが分離されるネットワークシナリオについて説明する。本開示では、PGW制御プレーン(PGW-C)失敗のみが対処される。SGi、PGWユーザプレーン(PGW-U)、SGWユーザプレーン(SGW-U)を介した、およびS1-Uを介した、オペレータのインターネットプロトコル(IP)サービスからエボルブドノードB(eNB)へのユーザプレーン経路は、良好であり得る。
【0008】
Nokiaは、問題点を提起し、拡張、すなわち、変更要求(CR)C4-204184を提案し、これは、本明細書では付録Aとして添付される。
【0009】
いくつかのさらなる背景情報は、以下の通りである。
【0010】
SMFまたはPGWセットFQDNに関して、3GPP TS23.003(たとえば、V16.3.0参照)は、以下のように、セクション28.3.2.9においてSMFセットFQDNを規定する。
【0011】
3GPP TS23.003(たとえば、V16.3.0参照)は、以下のようにセクション28.12においてNFセット識別子(NF Set ID)を規定する。
【0012】
3GPP TS23.003(たとえば、V16.3.0参照)は、以下のように、セクション19.4.3において3GPPのためのサービスおよびプロトコルサービス名を規定する。
【発明の概要】
【0013】
現在、(1つまたは複数の)ある課題が存在する。Nokia CR(CR C4-204184)において説明される提案されたソリューションは、以下の欠点を有する。
1. ソリューションは、MMEが代替PGWのリストを取り出すためにDNSプロシージャを稼働することができるように、PGW/SMFセットID FQDNのための新しいDNSレコードを導入するために、DNSサーバにおける更新を必要とし、これは、追加のDNSシグナリングプロシージャを必要とする(著者のコメント。この余分のシグナリング。そのような余分のシグナリングを回避することが望ましい。
2. MMEが代替PGWを選択した後に、CRは、MMEがベアラ修正要求メッセージを送ることを提案する。これは、既存のMME/SGW実装形態に大きい影響を及ぼし、ここで、ベアラ修正要求がPGWの新しいF-TEIDを含むことができず、SGWがS11上でそれ自体のF-TEIDを使用してPDN接続を識別し、SGWがS5/S8を介して対応するPGW F-TEIDを見つける。
「MMEは、次いで、PGWセットFQDNを使用して代替PGW-C/SMFを選択し、UEの識別情報(IMSI、またはIMSIが利用可能でない場合はIMEI)と(PDN接続のデフォルトEPSベアラ識別情報を識別する)リンクされたEPSベアラ識別情報とを含むベアラ修正要求を、SGWを介して、新たに選択されたPGW-C/SMFのほうへ送るべきである。」
3. (新しい)PGWは、ベアラ更新要求メッセージを使用してそのPGW F-TEIDを更新し得る。これは、SGWとMMEの両方が後で使用されることになる情報を記憶しなければならないので、それらの両方に影響を及ぼす。
【0014】
要約すれば、Nokia CRにおいて説明される提案されたソリューションは、レガシーSGWにいくつかの不要な影響を及ぼす。
【0015】
本開示のいくつかの態様およびそれらの実施形態は、上述のまたは他の課題のソリューションを提供し得る。本開示の実施形態は、サービングPGW/SMFが失敗したとき、失敗したPGW/SMFがPGW/SMFセットに関係する間にPDN接続の復元を可能にするために、新しいドメイン名サーバ(DNS:Domain Name Server)ソリューション、およびC4-204184において提案されたソリューションに対するいくつかの拡張を提供する。
【0016】
本明細書で説明される本開示の実施形態は、以下の2つの態様のいずれかまたは両方を含む。
A.新しいDNSソリューション、および
B.提案されたソリューションに対する拡張(C4-204-184)、
その各々が以下で説明される。
【0017】
本明細書に組み込まれ、明細書の一部をなす添付の図面は、様々な実施形態を示している。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】5GSとEPC/E-UTRANとの間のインターワーキングのための非ローミングアーキテクチャを示す図である。
【
図2】3GPPアクセスのための非ローミングアーキテクチャを示す図である。
【
図3】3GPPアクセスのためのローミングアーキテクチャを示す図である。
【
図4】制御プレーンとユーザプレーンとが分離されるネットワークシナリオについて説明する図である。
【
図5】本開示の実施形態が実装され得るセルラ通信システム500の一例を示す図である。
【
図6】本開示の実施形態が実装され得るセルラ通信システム500の一例を示す図である。
【
図7A】本明細書で説明されるソリューションAおよびBの少なくともいくつかの態様による、
図5および
図6のセルラ通信システム500の動作を示す図である。
【
図7B】本明細書で説明されるソリューションAおよびBの少なくともいくつかの態様による、
図5および
図6のセルラ通信システム500の動作を示す図である。
【
図7C】本明細書で説明されるソリューションAおよびBの少なくともいくつかの態様による、
図5および
図6のセルラ通信システム500の動作を示す図である。
【
図8A】本明細書で説明されるソリューションAおよびBの少なくともいくつかの態様による、
図5および
図6のセルラ通信システム500の動作を示す図である。
【
図8B】本明細書で説明されるソリューションAおよびBの少なくともいくつかの態様による、
図5および
図6のセルラ通信システム500の動作を示す図である。
【
図8C】本明細書で説明されるソリューションAおよびBの少なくともいくつかの態様による、
図5および
図6のセルラ通信システム500の動作を示す図である。
【
図9】本開示のいくつかの実施形態による、ネットワークノード900の概略ブロック図である。
【
図10】本開示のいくつかの実施形態による、ネットワークノード900の仮想化された実施形態を示す概略ブロック図である。
【
図11】本開示のいくつかの他の実施形態による、ネットワークノード900の概略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
A.拡張DNSソリューション
同じPGW/SMFセットに関係するPGW/SMFは同じ機能を有することになるので、これらのPGWのいずれかによって作成されるPDN接続は、同じPGW/SMFセット中の任意の他のPGWによってハンドオーバまたはサーブされ得る。これは、MMEがPGWを選択するためにDNSプロシージャを実施するとき、同じセット中のすべてのPGWが応答メッセージ中に現れることになることを意味する。一実施形態では、MMEが、これらのPGWが同じPGWセットに関係することを知ることを可能にするために、DNS中のPGWネームオーソリティポインタ(NAPTR:Name Authority Pointer)レコードに情報が追加される。
【0020】
したがって、本開示の一実施形態では、PGW NAPTRレコードは拡張され、NFセット概念のサポートを新しいネットワーク能力と見なす。例示的な一実施形態では、3GPP TS23.003(たとえば、V16.3.0参照)、節19.4.3において指定されているように、「+nc-set<setId>」が「app-protocol」名に付加され、ここで、set<setId>は、3GPP TS23.003の節28.12において指定されているように、SMFセットのNF Set Idの第1のラベルにセットされる。一実施形態では、TS23.003、節19.4.3において指定されているように、完全に新しい文字ストリング、たとえば「+set-<setId>」が「app-protocol」名に付加される。
【0021】
たとえば、一実施形態では、以下のストリングがPGW NAPTRレコードに追加される。
「x-3gpp-pgw:x-s5-gtp+nc-set<setId>」、「x-3gpp-pgw:x-s8-gtp+nc-set<setId>」または
「x-3gpp-pgw:x-s5-gtp+set-<setId>」、「x-3gpp-pgw:x-s8-gtp+set-<setId>」
この例では、MMEは、アクセスポイント名(APN)「imsTV1」のためのPGWを選択することを試みている。したがって、MMEは、PGWのNAPTRレコードのためのDNSクエリを実施するためにAPNの完全修飾ドメイン名(FQDN)を使用する。次いで、DNSサーバにおいて、MMEは、PGW/SMFセットに関係するPGW/SMFについて以下のように設定し得る。
上記の例では、gw01とgw21の両方が、setId=100をもつセットに関係している(たとえば、それに属する)。
【0022】
この例では、PGW/SMF SET FQDNは、
「set100.smfset.5gc.mnc012.mcc345」
であることになる
太字の+nc-set100は、代わりに、新しい文字ストリング、たとえばset-100を使用し得る。
【0023】
ソリューションAでは、SGW影響がさらに小さくなることに留意されたい。唯一の影響は、(古いPGWを引き継ぐ)新しいPGWが、MMEに知らせるために依然としてベアラ更新要求メッセージを使用し得ることである。以下のソリューションBにおける拡張4を参照されたい。本明細書で説明されるソリューションを理解するために必須ではないが、興味のある読者は、3GPP TS29.303、節5.8.2 SGW、PGWおよびGGSN選択プロシージャをも参照することができる。
【0024】
B.CR C4-204184の提案されたソリューションに対する拡張
いくつかの実施形態では、CR C4-204184において説明されるソリューションに対する以下の拡張のうちの1つまたは複数を使用するシステムおよび方法が、本明細書で開示される。
【0025】
拡張1:PGWから送られたセッション作成応答メッセージでは、PGW SET FQDNに加えて、PGWは、サービングPGWが失敗した場合にMMEによって使用されるべき代替PGW IPアドレスのリストを含み得る。
【0026】
拡張2:PGWが再開したかまたは失敗したことをMMEに通知するためにPGW再開指示メッセージを使用することに加えて、MMEは、MMEがSGWからGTPv2原因#100(TS29.274の節8.4参照)「応答していないリモートピア」を受信した場合、PGW失敗を導出し、別の代替PGWを再選択することができる。これは、PGW部分失敗を解決するためのものである。
【0027】
拡張3:MMEが代替PGWを再選択することを判断したとき、MMEは、ベアラ修正要求メッセージを使用する代わりに、(TS23.401における5.10.4において指定されているように)SGW再配置プロシージャの場合のようにセッション作成要求メッセージを(たとえば、常に)使用する。MMEは、代替PGWの新しいPGW F-TEIDをもつセッション作成要求メッセージを(新しい)SGWに送る。セッション作成要求メッセージが既存のSGWに送られた場合、既存のSGWは、以下のようにTS29.274の7.2.1において指定されているように、これを衝突事例と見なすべきであるが、SGWは、セッション作成要求メッセージ中でMMEによって提供された利用可能なおよびリモートS5/S8 PGW-U GTP-Uトンネルエンドポイントが(ユーザプレーン経路が影響を及ぼされないので)既存のものと同じである場合、リモートS1 eNB GTP-Uトンネルエンドポイントを考慮して、SGW-Uのほうへのシグナリングを回避するために、(eNBのほうへの)S1を介したおよび(PGW-Uのほうへの)S5/S8を介した同じSGW-Uトンネルを保つべきである。
SGWによって受信された新しいセッション作成要求が既存のアクティブPDN接続コンテキストと衝突する(既存のPDN接続コンテキストがタプル[IMSI、EPSベアラID]で識別され、ここで、IMSIが、UICCまたは認証されたIMSIをもたない、緊急またはRLOSアタッチUEのためのME識別情報のTACおよびSNR部によって置き換えられるものとする)場合、このセッション作成要求は新しいセッションについての要求として扱われるものとする。新しいセッションを作成する前に、SGWは、
- セッション作成要求が、ヘッダ中で0にセットされたTEIDを伴って受信された場合、または、セッション作成要求が、ヘッダ中で0にセットされないTEIDを伴って受信され、そのセッション作成要求が既存のPDN接続コンテキストのデフォルトベアラと衝突する場合、既存のPDN接続コンテキストをローカルに削除するべきであり、
- セッション作成要求が既存のデディケーテッドベアラコンテキストと衝突し、メッセージが、ヘッダ中で0にセットされないTEIDを伴って受信された場合、既存のデディケーテッドベアラコンテキストをローカルに削除するべきである。
前者の場合、新しいセッション作成要求中で受信された制御プレーンのためのPGW S5/S8 IPアドレスが、既存のPDN接続の制御プレーンのためのPGW S5/S8 IPアドレスとは異なる場合、SGWは、セッション削除要求メッセージを送ることによって、対応するPGWにおいて既存のPDN接続をも削除するべきである。
MMEが、たとえばアイドルモードにあるUEについて、直ちにセッション作成要求メッセージを送る必要がないことに留意されたい。
【0028】
拡張4:失敗したPGWまたは(PDN接続を引き継ぐ)新しいPGWが所与のPDN接続についてPGW F-TEIDを更新することを希望するとき、失敗したPGWまたは新しいPGWは、ベアラ作成/更新/削除要求メッセージを送ることができるが、失敗したPGWまたは新しいPGWは、SGWが新しいPGW F-TEIDを記憶することを必要としない。代わりに、MMEは、ベアラ作成/更新/削除要求メッセージ中で受信された新しいPGW F-TEIDを使用して、拡張3において説明されたようにSGW再配置プロシージャを実施する。
【0029】
本明細書で開示される問題点のうちの1つまたは複数に対処する様々な実施形態が、本明細書で提案される。
【0030】
いくつかの実施形態は、(1つまたは複数の)以下の技術的利点のうちの1つまたは複数を提供し得る。本明細書で説明されるソリューションの実施形態は、(1つまたは複数の)PDN接続の、((1つまたは複数の)前記PDN接続の)サービングPGWの失敗における復元を可能にし、ここで、本明細書で説明されるソリューションの実施形態は、たとえばMMEおよびSGWにおいて、レガシーシステムにほとんど影響を及ぼさない。
【0031】
添付の図面を参照しながら、次に、本明細書で企図される実施形態のうちのいくつかがより十分に説明される。しかしながら、他の実施形態は、本明細書で開示される主題の範囲内に含まれており、開示される主題は、本明細書に記載される実施形態のみに限定されるものとして解釈されるべきではなく、むしろ、これらの実施形態は、当業者に主題の範囲を伝達するために、例として提供される。
【0032】
無線ノード:本明細書で使用される「無線ノード」は、無線アクセスノードまたは無線通信デバイスのいずれかである。
【0033】
無線アクセスノード:本明細書で使用される「無線アクセスノード」または「無線ネットワークノード」または「無線アクセスネットワークノード」は、信号を無線で送信および/または受信するように動作する、セルラ通信ネットワークの無線アクセスネットワーク(RAN)における任意のノードである。無線アクセスノードのいくつかの例は、限定はしないが、基地局(たとえば、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)第5世代(5G)NRネットワークにおける新無線(New Radio:NR)基地局(gNB)、あるいは3GPP Long Term Evolution(LTE)ネットワークにおける拡張またはエボルブドノードB(eNB))、高電力またはマクロ基地局、低電力基地局(たとえば、マイクロ基地局、ピコ基地局、ホームeNBなど)、リレーノード、基地局の機能の部分を実装するネットワークノード(たとえば、gNB中央ユニット(gNB-CU)を実装するネットワークノード、またはgNB分散ユニット(gNB-DU)を実装するネットワークノード)あるいは何らかの他のタイプの無線アクセスノードの機能の部分を実装するネットワークノードを含む。
【0034】
コアネットワークノード:本明細書で使用される「コアネットワークノード」は、コアネットワークにおける任意のタイプのノード、またはコアネットワーク機能を実装する任意のノードである。コアネットワークノードのいくつかの例は、たとえば、モビリティ管理エンティティ(MME)、パケットデータネットワークゲートウェイ(P-GW)、サービス能力公開機能(SCEF)、ホーム加入者サーバ(HSS)などを含む。コアネットワークノードのいくつかの他の例は、アクセスおよびモビリティ管理機能(AMF)、ユーザプレーン機能(UPF)、セッション管理機能(SMF)、認証サーバ機能(AUSF)、ネットワークスライス選択機能(NSSF)、ネットワーク公開機能(NEF)、ネットワーク機能(NF)リポジトリ機能(NRF)、ポリシ制御機能(PCF)、統合データ管理(UDM)などを実装するノードを含む。
【0035】
通信デバイス:本明細書で使用される「通信デバイス」は、アクセスネットワークへのアクセスを有する任意のタイプのデバイスである。通信デバイスのいくつかの例は、限定はしないが、モバイルフォン、スマートフォン、センサーデバイス、メーター、車両、家庭用器具、医療器具、メディアプレーヤ、カメラ、または任意のタイプの家庭用電子機器、たとえば、限定はしないが、テレビジョン、無線機、照明装置、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、またはパーソナルコンピュータ(PC)を含む。通信デバイスは、無線または有線接続を介して音声および/またはデータを通信することを可能にされた、ポータブル、ハンドヘルド、コンピュータ具備、または車載型モバイルデバイスであり得る。
【0036】
無線通信デバイス:通信デバイスの1つのタイプは、無線ネットワーク(たとえば、セルラネットワーク)へのアクセスを有する(すなわち、無線ネットワークによってサーブされる)任意のタイプの無線デバイスであり得る、無線通信デバイスである。無線通信デバイスのいくつかの例は、限定はしないが、3GPPネットワークにおけるユーザ機器デバイス(UE)と、マシン型通信(MTC)デバイスと、モノのインターネット(IoT)デバイスとを含む。そのような無線通信デバイスは、モバイルフォン、スマートフォン、センサーデバイス、メーター、車両、家庭用器具、医療器具、メディアプレーヤ、カメラ、または任意のタイプの家庭用電子機器、たとえば、限定はしないが、テレビジョン、無線機、照明装置、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、またはPCであり得るか、あるいはそれらに統合され得る。無線通信デバイスは、無線接続を介して音声および/またはデータを通信することを可能にされた、ポータブル、ハンドヘルド、コンピュータ具備、または車載型モバイルデバイスであり得る。
【0037】
ネットワークノード:本明細書で使用される「ネットワークノード」は、セルラ通信ネットワーク/システムのRANまたはコアネットワークのいずれかの一部である任意のノードである。
【0038】
本明細書で与えられる説明は3GPPセルラ通信システムに焦点を当て、したがって、3GPP専門用語または3GPP専門用語に類似した専門用語がしばしば使用されることに留意されたい。しかしながら、本明細書で開示される概念は、3GPPシステムに限定されない。
【0039】
本明細書の説明では、「セル」という用語に対して、参照が行われ得ることに留意されたい。しかしながら、特に5G NR概念に関して、ビームがセルの代わりに使用されることがあり、したがって、本明細書で説明される概念は、セルとビームの両方に等しく適用可能であることに留意することが重要である。
【0040】
図5
図5は、本開示の実施形態が実装され得るセルラ通信システム500の一例を示す。本明細書で説明される実施形態では、セルラ通信システム500は、次世代RAN(NG-RAN)と5Gコア(5GC)とを含む5Gシステム(5GS)と、拡張ユニバーサル地上RAN(E-UTRAN)とエボルブドパケットコア(EPC)とを含むエボルブドパケットシステム(EPS)との間のインターワーキングを可能にするシステムである。この例では、RANは、NG-RANにおいてNR基地局(gNB)と随意に次世代eNB(ng-eNB)(たとえば、5GCに接続されたLTE RANノード)とを含み、E-UTRANにおいてeNBを含む、基地局502-1および502-2を含み、これらは対応する(マクロ)セル504-1および504-2を制御する。基地局502-1および502-2は、概して、本明細書では、まとめて基地局502と呼ばれ、個別に基地局502と呼ばれる。同様に、(マクロ)セル504-1および504-2は、概して、本明細書では、まとめて(マクロ)セル504と呼ばれ、個別に(マクロ)セル504と呼ばれる。RANは、いくつかの低電力ノード506-1~506-4をも含み、これらは対応するスモールセル508-1~508-4を制御し得る。低電力ノード506-1~506-4は、(ピコ基地局またはフェムト基地局などの)小さい基地局、またはリモート無線ヘッド(RRH)などであり得る。特に、示されていないが、スモールセル508-1~508-4のうちの1つまたは複数は、基地局502によって代替的に提供され得る。低電力ノード506-1~506-4は、概して、本明細書では、まとめて低電力ノード506と呼ばれ、個別に低電力ノード506と呼ばれる。同様に、スモールセル508-1~508-4は、概して、本明細書では、まとめてスモールセル508と呼ばれ、個別にスモールセル508と呼ばれる。セルラ通信システム500は、5Gシステム(5GS)において5GCと呼ばれ、EPSにおいてEPCと呼ばれる、(1つまたは複数の)コアネットワーク510をも含む。基地局502(および、随意に低電力ノード506)は、コアネットワーク510に接続される。
【0041】
基地局502および低電力ノード506は、対応するセル504および508中の無線通信デバイス512-1~512-5にサービスを提供する。無線通信デバイス512-1~512-5は、概して、本明細書では、まとめて無線通信デバイス512と呼ばれ、個別に無線通信デバイス512と呼ばれる。以下の説明では、無線通信デバイス512は、しばしばUEであるが、本開示はそれに限定されない。
【0042】
図6
図6は、本開示の実施形態が実装され得るセルラ通信システム500の一例を示す。この例では、セルラ通信システム500は5GSとEPSの両方を含み、5GSとEPSとの間のインターワーキングを伴う。図示のように、EPSに関して、セルラ通信システム500はE-UTRAN600を含み、E-UTRAN600は、この場合、eNBである1つまたは複数の基地局502と、EPCのいくつかのコアネットワークノードとを含む。図示のように、EPCのネットワークノードは、この例では、MME602とSGW604とを含む。5GSに関して、セルラ通信システム500はNG-RAN606を含み、NG-RAN606は、この場合、gNBまたはng-eNBである1つまたは複数の基地局と、5GCのいくつかのNFとを含む。図示のように、NFは、AMF608とPCF610とを含む。さらに、5GSとEPSとの間のインターワーキングを可能にするために、セルラ通信システム500は、いくつかの複合またはジョイントNFを含む。複合NFは、この例では、(本明細書ではHSS+UDM612またはHSS/UDM612とも呼ばれる)複合HSSおよびUDM612と、(本明細書ではSMF+PGW-C614またはSMF/PGW-C614とも呼ばれる)複合SMFおよびPGW-C614と、(本明細書ではUPF+PGW-U616またはUPF/PGW-U616とも呼ばれる)複合UPFおよびPGW-U616とを含む。セルラ通信システム500、および特にMME602は、本明細書で説明されるようにDNS618と通信することが可能である。
【0043】
本開示の実施形態は、サービングSMF/PGW-Cが失敗したとき、失敗したSMF/PGW-CがPGW/SMF-Cセットに属する間にPDN接続の復元を可能にするために、新しいDNSソリューション、およびC4-204184において提案されたソリューションに対するいくつかの拡張を提供する。本明細書で説明される本開示の実施形態は、以下の2つの態様のいずれかまたは両方を含む。
A.新しいDNSソリューション、および
B.提案されたソリューションに対する拡張(C4-204-184)、
その各々が以下で説明される。
【0044】
A.拡張DNSソリューション
同じSMF/PGW-Cセットに属するSMF/PGW-C(たとえば、本明細書ではSMF/PGW-C614-1、614-2などとして示される、SMF/PGW-C614の2つまたはそれ以上のインスタンス)は同じ機能を有することになるので、(EPS機能に言及するとき、単に「PGW-C」または「PGW」と呼ばれることがある)同じSMF/PGW-Cセット中の任意のSMF/PGW-C614-xによって作成されるPDN接続は、同じSMF/PGW-Cセット中の任意の他のSMF/PGW-C614-yによってハンドオーバまたはサーブされ得る。これは、MME602がPGWを選択するために(すなわち、SMF/PGW-C614を選択するために)DNSプロシージャを実施するとき、同じSMF/PGW-Cセット中のすべてのPGW(すなわち、すべてのSMF/PGW-C)がDNS応答メッセージ中に現れることになることを意味する。一実施形態では、MME602が、これらのPGW(すなわち、SMF/PGW-C)が同じPGWセット(すなわち、同じSMF/PGW-Cセット)に関係することを知ることを可能にするために、DNS618中のPGWネームオーソリティポインタ(NAPTR)レコードに情報が追加される。
【0045】
したがって、本開示の一実施形態では、SMF/PGW-C614についてのPGW NAPTRレコードは拡張され、NFセット概念のサポートを新しいネットワーク能力と見なす。例示的な一実施形態では、3GPP TS23.003(たとえば、V16.3.0参照)、節19.4.3において指定されているように、ストリング(たとえば、「+nc-set<setId>」)が「app-protocol」名に付加され、ここで、ストリングはNF Set IDを指示する。本明細書で説明される1つの特定の例では、「app-protocol」名に付加されるストリングは、「+nc-set<setId>」であり、ここで、set<setId>は、3GPP TS23.003の節28.12において指定されているように、SMFセット(すなわち、SMF/PGW-Cセット)のNF Set Idの第1のラベルにセットされる。したがって、一実施形態では、TS 23.003、節19.4.3において指定されているように、完全に新しい文字ストリング、たとえば「+set-<setId>」が「app-protocol」名に付加される。
【0046】
たとえば、一実施形態では、以下のストリングがPGW NAPTRレコードに追加される。
「x-3gpp-pgw:x-s5-gtp+nc-set<setId>」、「x-3gpp-pgw:x-s8-gtp+nc-set<setId>」または
「x-3gpp-pgw:x-s5-gtp+set-<setId>」、「x-3gpp-pgw:x-s8-gtp+set-<setId>」
一例として、MME602が、アクセスポイント名(APN)「imsTV1」のためのPGWを選択することを試みているシナリオを考慮する。したがって、MME602は、PGWのNAPTRレコードのためのDNSクエリを実施するためにAPNの完全修飾ドメイン名(FQDN)を使用する。次いで、DNS618において、PGW NAPTRレコードは、DNSクエリを満たすPGW/SMFセットに関係するSMF/PGW-C614について以下で示されるように設定され得る。
上記の例では、gw01とgw21の両方が、setId=100をもつセットに関係している(たとえば、それに属する)。この例では、PGW/SMF SET FQDNは、
「set100.smfset.5gc.mnc012.mcc345」
であることになる
太字の+nc-set100は、代わりに、新しい文字ストリング、たとえばset-100を使用し得る。
【0047】
ソリューションAでは、SGW影響がさらに小さくなることに留意されたい。唯一の影響は、(古いPGWを引き継ぐ)新しいPGWが、MMEに知らせるために依然としてベアラ更新要求メッセージを使用し得ることである。以下のソリューションBにおける拡張4を参照されたい。本明細書で説明されるソリューションを理解するために必須ではないが、興味のある読者は、3GPP TS29.303、節5.8.2 SGW、PGWおよびGGSN選択プロシージャをも参照することができる。
【0048】
B.CR C4-204184の提案されたソリューションに対する拡張
いくつかの実施形態では、CR C4-204184において説明されるソリューションに対する以下の拡張のうちの1つまたは複数を使用するシステムおよび方法が、本明細書で開示される。
【0049】
拡張1:PGWから送られたセッション作成応答メッセージでは、PGW SET FQDNに加えて、PGWは、サービングPGWが失敗した場合にMMEによって使用されるべき代替PGW IPアドレスのリストを含み得る。
【0050】
拡張2:PGWが再開したかまたは失敗したことをMMEに通知するためにPGW再開指示メッセージを使用することに加えて、MMEは、MMEがSGWからGTPv2原因#100(TS29.274の節8.4参照)「応答していないリモートピア」を受信した場合、PGW失敗を導出し、別の代替PGWを再選択することができる。これは、PGW部分失敗を解決するためのものである。
【0051】
拡張3:MMEが代替PGWを再選択することを判断したとき、MMEは、ベアラ修正要求メッセージを使用する代わりに、(TS23.401における5.10.4において指定されているように)SGW再配置プロシージャの場合のようにセッション作成要求メッセージを(たとえば、常に)使用する。MMEは、代替PGWの新しいPGW F-TEIDをもつセッション作成要求メッセージを(新しい)SGWに送る。セッション作成要求メッセージが既存のSGWに送られた場合、既存のSGWは、以下のようにTS29.274の7.2.1において指定されているように、これを衝突事例と見なすべきであるが、SGWは、セッション作成要求メッセージ中でMMEによって提供された利用可能なおよびリモートS5/S8 PGW-U GTP-Uトンネルエンドポイントが(ユーザプレーン経路が影響を及ぼされないので)既存のものと同じである場合、リモートS1 eNB GTP-Uトンネルエンドポイントを考慮して、SGW-Uのほうへのシグナリングを回避するために、(eNBのほうへの)S1を介したおよび(PGW-Uのほうへの)S5/S8を介した同じSGW-Uトンネルを保つべきである。
SGWによって受信された新しいセッション作成要求が既存のアクティブPDN接続コンテキストと衝突する(既存のPDN接続コンテキストがタプル[IMSI、EPSベアラID]で識別され、ここで、IMSIが、UICCまたは認証されたIMSIをもたない、緊急またはRLOSアタッチUEのためのME識別情報のTACおよびSNR部によって置き換えられるものとする)場合、このセッション作成要求は新しいセッションについての要求として扱われるものとする。新しいセッションを作成する前に、SGWは、
- セッション作成要求が、ヘッダ中で0にセットされたTEIDを伴って受信された場合、または、セッション作成要求が、ヘッダ中で0にセットされないTEIDを伴って受信され、そのセッション作成要求が既存のPDN接続コンテキストのデフォルトベアラと衝突する場合、既存のPDN接続コンテキストをローカルに削除するべきであり、
- セッション作成要求が既存のデディケーテッドベアラコンテキストと衝突し、メッセージが、ヘッダ中で0にセットされないTEIDを伴って受信された場合、既存のデディケーテッドベアラコンテキストをローカルに削除するべきである。
前者の場合、新しいセッション作成要求中で受信された制御プレーンのためのPGW S5/S8 IPアドレスが、既存のPDN接続の制御プレーンのためのPGW S5/S8 IPアドレスとは異なる場合、SGWは、セッション削除要求メッセージを送ることによって、対応するPGWにおいて既存のPDN接続をも削除するべきである。
MMEが、たとえばアイドルモードにあるUEについて、直ちにセッション作成要求メッセージを送る必要がないことに留意されたい。
【0052】
拡張4:失敗したPGWまたは(PDN接続を引き継ぐ)新しいPGWが所与のPDN接続についてPGW F-TEIDを更新することを希望するとき、失敗したPGWまたは新しいPGWは、ベアラ作成/更新/削除要求メッセージを送ることができるが、失敗したPGWまたは新しいPGWは、SGWが新しいPGW F-TEIDを記憶することを必要としない。代わりに、MMEは、ベアラ作成/更新/削除要求メッセージ中で受信された新しいPGW F-TEIDを使用して、拡張3において説明されたようにSGW再配置プロシージャを実施する。
【0053】
本明細書で開示される問題点のうちの1つまたは複数に対処する様々な実施形態が、本明細書で提案される。
【0054】
いくつかの実施形態は、(1つまたは複数の)以下の技術的利点のうちの1つまたは複数を提供し得る。本明細書で説明されるソリューションの実施形態は、(1つまたは複数の)PDN接続の、((1つまたは複数の)前記PDN接続の)サービングPGWの失敗における復元を可能にし、ここで、本明細書で説明されるソリューションの実施形態は、たとえばMMEおよびSGWにおいて、レガシーシステムにほとんど影響を及ぼさない。
【0055】
図7A~
図7C
図7A~
図7Cは、上記で説明されたソリューションAおよびBの少なくともいくつかの態様による、
図5および
図6のセルラ通信システム500の動作を示す。この例では、ここではSMF/PGW-C614-1およびSMF/PGW-C614-2として示される、2つ(またはそれ以上)のSMF/PGW-Cインスタンスを含む(本明細書ではPGWセットとも呼ばれる)SMF/PGW-Cセットがあることに留意されたい。さらに、SMF/PGW-C614-1およびSMF/PGW-C614-2は、SMF/PGW-C614-1および614-2のPGW-C/PGW機能に言及するとき、PGW-CまたはPGWと呼ばれることがあることに留意されたい。
図7A~
図7Cは、本開示の一実施形態による、拡張NAPTR DNSレコードを使用する第1の代替形態を示す。
図7A~
図7Cのプロセスのステップは、以下の通りである。
● ステップ700:UE512は、E-UTRAN600を介してMME602にアタッチ要求を送る。
● ステップ702:MME602は、HSS/UDM612にロケーション更新要求を送る。
● ステップ704:HSS/UDM612は、MME602にロケーション更新確認応答を返す。
● ステップ706:MME612は、DNS618に、この例では、アプリケーションストリング「APN FQDN」を含んでいているDNSクエリ要求(すなわち、所望のAPN FQDNのためのDNSクエリ要求)を送る。DNSクエリ要求は、この実施形態ではNAPTRのためのものである。
● ステップ708:DNSサーバ618は、MME602に応答して、ステップ706のDNSクエリ要求を満たすいくつかの候補PGW(すなわち、いくつかの候補SMF/PGW-C614)を識別する情報を含むDNSクエリ応答を送る。DNSクエリ応答は、同じPGWセットに属する2つまたはそれ以上のPGW(すなわち、同じSMF/PGW-Cセットに属する2つまたはそれ以上のSMF/PGW-C)を識別する情報をも含む。この例では、SMF/PGW-C614-1とSMF/PGW-C614-2とは、同じセットに属し、そのようなものとして指示される。この特定の例では、DNSクエリ応答は、候補PGWについてのNAPTR情報を含む。このNAPTR情報は、3GPP TS23.003(たとえば、V16.3.0参照)、節19.4.3において指定されているように「app-protocol」名に付加されるストリング(たとえば、「+nc-set<setId>」)を含み、ここで、ストリングは、上記で説明されたように、NF Set IDを指示する。本明細書で説明される1つの特定の例では、「app-protocol」名に付加されるストリングは、「+nc-set<setId>」であり、ここで、set<setId>は、3GPP TS23.003の節28.12において指定されているように、SMFセット(すなわち、SMF/PGW-Cセット)のNF Set Idの第1のラベルにセットされる。
● ステップ710:MME612は、この例では、DNSクエリ応答中で識別された候補から(SMF/PGW-C1またはPGW1とも呼ばれる)SMF/PGW-C614-1を選択する。
● ステップ712:MME612は、SGW604にセッション作成要求を送る。
● ステップ714:SGW604は、SMF/PGW-C614-1にセッション作成要求をフォワーディングする。
● ステップ716:SMF/PGW-C614-1は、SGW604にセッション作成応答を送る。
● ステップ718:SGW604は、MME602にセッション作成応答をフォワーディングする。
● ステップ720:MME602は、UE512にアタッチ受付メッセージを送る。
● ステップ722:ある時点において、SMF/PGW-C614-1は失敗する。
● ステップ724:SGW604は、SMF/PGW-C614-1の失敗を検出する。
● ステップ726:SGW604は、失敗を検出したことに応答してMME602にPGW再開通知を送る。追加または代替として、MME602は、MMEがSGWからGTPv2原因#100(TS29.274の節8.4参照)「応答していないリモートピア」を受信した場合、PGW失敗を導出し、別の代替PGWを再選択することができる。
● ステップ728:MME602は、SGW604または新しいSGWに、ステップ708のDNSクエリ応答中に含まれている情報に基づいて、この例ではSMF/PGW-C614-2である、失敗したSMF/PGW-C614-1と同じSMF/PGW-Cセット中の別のSMF/PGW-CのF-TEIDを含んでいるセッション作成要求を送る。
○ 一実施形態では、代替SMF/PGW-Cを再選択することを決定したとき、MME602は、ベアラ修正要求メッセージを使用する代わりに、(TS23.401における5.10.4において指定されているように)SGW再配置プロシージャの場合のようにセッション作成要求メッセージを使用する。MME602は、(新しい)SGWに(代替PGWの)新しいPGW F-TEIDをもつセッション作成要求メッセージを送る。一実施形態では、セッション作成要求メッセージが既存のSGWに送られた場合、既存のSGWは、以下のようにTS29.274の7.2.1において指定されているように、これを衝突事例と見なすが、SGWは、セッション作成要求メッセージ中でMME602によって提供された利用可能なおよびリモートS5/S8 PGW-U GTP-Uトンネルエンドポイントが(ユーザプレーン経路が影響を及ぼされないので)既存のものと同じである場合、リモートS1 eNB GTP-Uトンネルエンドポイントを考慮して、SGW-Uのほうへのシグナリングを回避するために、(eNBのほうへの)S1を介したおよび(PGW-Uのほうへの)S5/S8を介した同じSGW-Uトンネルを保つ。
「SGWによって受信された新しいセッション作成要求が既存のアクティブPDN接続コンテキストと衝突する(既存のPDN接続コンテキストがタプル[IMSI、EPSベアラID]で識別され、ここで、IMSIが、UICCまたは認証されたIMSIをもたない、緊急またはRLOSアタッチUEのためのME識別情報のTACおよびSNR部によって置き換えられるものとする)場合、このセッション作成要求は新しいセッションについての要求として扱われるものとする。新しいセッションを作成する前に、SGWは、
- セッション作成要求が、ヘッダ中で0にセットされたTEIDを伴って受信された場合、または、セッション作成要求が、ヘッダ中で0にセットされないTEIDを伴って受信され、そのセッション作成要求が既存のPDN接続コンテキストのデフォルトベアラと衝突する場合、既存のPDN接続コンテキストをローカルに削除するべきであり、
- セッション作成要求が既存のデディケーテッドベアラコンテキストと衝突し、メッセージが、ヘッダ中で0にセットされないTEIDを伴って受信された場合、既存のデディケーテッドベアラコンテキストをローカルに削除するべきである。
前者の場合、新しいセッション作成要求中で受信された制御プレーンのためのPGW S5/S8 IPアドレスが、既存のPDN接続の制御プレーンのためのPGW S5/S8 IPアドレスとは異なる場合、SGWは、セッション削除要求メッセージを送ることによって、対応するPGWにおいて既存のPDN接続をも削除するべきである。」
MMEが、たとえばアイドルモードにあるUEについて、直ちにセッション作成要求メッセージを送る必要がないことに留意されたい。
● ステップ730:SGW604(または新しいSGW)は、SMF/PGW-C614-2にベアラ修正要求を送る。これは、MME602がSGW再配置プロシージャ(TS23.401の節5.10.4参照)をトリガするので、行われる。
● ステップ730:SMF/PGW-C614-2は、SGW604(または新しいSGW)にベアラ修正応答を送る。
● ステップ732:SGW604(または新しいSGW)は、MME602にセッション作成応答を送る。
● ステップ734(随意):ある時点において、SMF/PGW-C614-1は、再びオンラインになり(すなわち、失敗が終わり)、PDN接続を引き継ぐことを希望する。したがって、SMF/PGW-C614-1は、SGW604(または新しいSGW)に、SMF/PGW-C614-1のF-TEIDと、SMF/PGW-C614-1がPDN接続を引き継ぐことを希望するという指示とを含んでいるベアラ更新(または作成または削除)要求を送る。
● ステップ736(随意):SGW604(または新しいSGW)は、MME602にベアラ更新(または作成または削除)要求をフォワーディングする。
● ステップ738(随意):MME602は、SMF/PGW-C614-1がPDN接続を引き継ぐことを希望することを理解する。したがって、MME602は、(ベアラ更新(または作成または削除)要求中で受信された)SMF/PGW-C614-1のF-TEIDをもつセッション作成要求を送り、ステップ728~734が繰り返される。
【0056】
図8A~
図8C
図8A~
図8Cは、上記で説明されたソリューションAおよびBの少なくともいくつかの態様による、
図5および
図6のセルラ通信システム500の動作を示す。この例では、ここではSMF/PGW-C614-1およびSMF/PGW-C614-2として示される、2つ(またはそれ以上)のSMF/PGW-Cインスタンスを含む(本明細書ではPGWセットとも呼ばれる)SMF/PGW-Cセットがあることに留意されたい。さらに、SMF/PGW-C614-1およびSMF/PGW-C614-2は、SMF/PGW-C614-1および614-2のPGW-C/PGW機能に言及するとき、PGW-CまたはPGWと呼ばれることがあることに留意されたい。
図8A~
図8Cは、本開示の一実施形態による、既存のNAPTR DNSレコードを使用する第2の代替形態を示す。
図8A~
図8Cのプロセスのステップは、以下の通りである。
● ステップ800:UE512は、E-UTRAN600を介してMME602にアタッチ要求を送る。
● ステップ802:MME602は、HSS/UDM612にロケーション更新要求を送る。
● ステップ804:HSS/UDM612は、MME602にロケーション更新確認応答を返す。
● ステップ806:MME602は、DNS618に、この例では、アプリケーションストリング「APN FQDN」を含んでいているDNSクエリ要求(すなわち、所望のAPN FQDNのためのDNSクエリ要求)を送る。DNSクエリ要求は、この実施形態ではNAPTRのためのものである。
● ステップ808:DNSサーバ618は、MME602に応答して、ステップ806のDNSクエリ要求を満たすいくつかの候補PGW(すなわち、いくつかの候補SMF/PGW-C614)を識別する情報を含むDNSクエリ応答を送る。この実施形態では、DNSクエリ応答は、NFセットに関する情報を含まない。この特定の例では、DNSクエリ応答は、候補PGWについてのNAPTR情報を含む。
● ステップ810:MME602は、この例では、DNSクエリ応答中で識別された候補から(SMF/PGW-C1またはPGW1とも呼ばれる)SMF/PGW-C614-1を選択する。ただし、
図7A~
図7Cの実施形態とは異なり、MME602は、SMF/PGW-C614-1とSMG/PGW-C614-2とが同じSMF/PGW-Cセットに属することを知らない。
● ステップ812:MME602は、SGW604にセッション作成要求を送る。
● ステップ814:SGW604は、SMF/PGW-C614-1にセッション作成要求をフォワーディングする。
● ステップ816:SMF/PGW-C614-1は、SGW604にセッション作成応答を送る。この実施形態では、セッション作成応答は、SMF/PGW-Cセットの6aFQDNと、同じSMF/PGW-Cセット中の他のSMF/PGW-Cの代替IPアドレスのリストとを含む。この例では、リストは、SMF/PGW-C614-2のIPアドレスを含む。
● ステップ818:SGW604は、MME602にセッション作成応答をフォワーディングする。
● ステップ820:MME602は、UE512にアタッチ受付メッセージを送る。
● ステップ822:ある時点において、SMF/PGW-C614-1は失敗する。
● ステップ824:SGW604は、SMF/PGW-C614-1の失敗を検出する。
● ステップ826:SGW604は、失敗を検出したことに応答してMME602にPGW再開通知を送る。追加または代替として、MME602は、MMEがSGWからGTPv2原因#100(TS29.274の節8.4参照)「応答していないリモートピア」を受信した場合、PGW失敗を導出し、別の代替PGWを再選択することができる。
● ステップ828:MME602は、SGW604または新しいSGWに、ステップ818.8において受信された代替IPアドレスのリストに基づいて、この例ではSMF/PGW-C614-2である、失敗したSMF/PGW-C614-1と同じSMF/PGW-Cセット中の別のSMF/PGW-CのF-TEIDを含んでいるセッション作成要求を送る。
○ 一実施形態では、代替SMF/PGW-Cを再選択することを決定したとき、MME602は、ベアラ修正要求メッセージを使用する代わりに、(TS23.401における5.10.4において指定されているように)SGW再配置プロシージャの場合のようにセッション作成要求メッセージを使用する。MME602は、(新しい)SGWに(代替PGWの)新しいPGW F-TEIDをもつセッション作成要求メッセージを送る。一実施形態では、セッション作成要求メッセージが既存のSGWに送られた場合、既存のSGWは、以下のようにTS29.274の7.2.1において指定されているように、これを衝突事例と見なすが、SGWは、セッション作成要求メッセージ中でMME602によって提供された利用可能なおよびリモートS5/S8 PGW-U GTP-Uトンネルエンドポイントが(ユーザプレーン経路が影響を及ぼされないので)既存のものと同じである場合、リモートS1 eNB GTP-Uトンネルエンドポイントを考慮して、SGW-Uのほうへのシグナリングを回避するために、(eNBのほうへの)S1を介したおよび(PGW-Uのほうへの)S5/S8を介した同じSGW-Uトンネルを保つ。
「SGWによって受信された新しいセッション作成要求が既存のアクティブPDN接続コンテキストと衝突する(既存のPDN接続コンテキストがタプル[IMSI、EPSベアラID]で識別され、ここで、IMSIが、UICCまたは認証されたIMSIをもたない、緊急またはRLOSアタッチUEのためのME識別情報のTACおよびSNR部によって置き換えられるものとする)場合、このセッション作成要求は新しいセッションについての要求として扱われるものとする。新しいセッションを作成する前に、SGWは、
- セッション作成要求が、ヘッダ中で0にセットされたTEIDを伴って受信された場合、または、セッション作成要求が、ヘッダ中で0にセットされないTEIDを伴って受信され、そのセッション作成要求が既存のPDN接続コンテキストのデフォルトベアラと衝突する場合、既存のPDN接続コンテキストをローカルに削除するべきであり、
- セッション作成要求が既存のデディケーテッドベアラコンテキストと衝突し、メッセージが、ヘッダ中で0にセットされないTEIDを伴って受信された場合、既存のデディケーテッドベアラコンテキストをローカルに削除するべきである。
前者の場合、新しいセッション作成要求中で受信された制御プレーンのためのPGW S5/S8 IPアドレスが、既存のPDN接続の制御プレーンのためのPGW S5/S8 IPアドレスとは異なる場合、SGWは、セッション削除要求メッセージを送ることによって、対応するPGWにおいて既存のPDN接続をも削除するべきである。」
MMEが、たとえばアイドルモードにあるUEについて、直ちにセッション作成要求メッセージを送る必要がないことに留意されたい。
● ステップ830: SGW604(または新しいSGW)は、SMF/PGW-C614-2にベアラ修正要求を送る。これは、MME602がSGW再配置プロシージャ(TS23.401の節5.10.4参照)をトリガするので、行われる。
● ステップ832: SMF/PGW-C614-2は、SGW604(または新しいSGW)にベアラ修正応答を送る。
● ステップ834: SGW604(または新しいSGW)は、MME602にセッション作成応答を送る。
● ステップ836(随意): ある時点において、SMF/PGW-C614-1は、再びオンラインになり(すなわち、失敗が終わり)、PDN接続を引き継ぐことを希望する。したがって、SMF/PGW-C614-1は、SGW604(または新しいSGW)に、SMF/PGW-C614-1のF-TEIDと、SMF/PGW-C614-1がPDN接続を引き継ぐことを希望するという指示とを含んでいるベアラ更新要求を送る。
● ステップ838(随意): SGW604(または新しいSGW)は、MME602にベアラ更新要求をフォワーディングする。
● ステップ840(随意): MME602は、SMF/PGW-C614-1がPDN接続を引き継ぐことを希望することを理解する。したがって、MME602は、SMF/PGW-C614-1のF-TEIDをもつセッション作成要求を送り、ステップ7828~7834が繰り返される。
【0057】
図9
図9は、本開示のいくつかの実施形態による、ネットワークノード900の概略ブロック図である。随意の特徴が、点線ボックスによって表される。ネットワークノード900は、たとえば、コアネットワークノード(たとえば、SMF/PGW-C614、614-1、または614-2、MME602、SGW604、DNS618、HSS/UDM606、PCF612、あるいは本明細書で説明される任意のそのようなコアネットワークノードの機能の全部または少なくとも一部を実施するネットワークノード)であり得る。図示のように、ネットワークノード900は、1つまたは複数のプロセッサ904(たとえば、中央処理ユニット(CPU)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)など)と、メモリ906と、ネットワークインターフェース908とを含む。1つまたは複数のプロセッサ904は、本明細書では処理回路とも呼ばれる。1つまたは複数のプロセッサ904は、本明細書で説明されるネットワークノード900の1つまたは複数の機能(たとえば、本明細書で説明される、SMF/PGW-C614、614-1、または614-2、MME602、SGW604、DNS618、HSS/UDM606、あるいはPCF612の1つまたは複数の機能)を提供するように動作する。いくつかの実施形態では、(1つまたは複数の)機能は、たとえば、メモリ906に記憶され、1つまたは複数のプロセッサ904によって実行される、ソフトウェアで実装される。
【0058】
図10
図10は、本開示のいくつかの実施形態による、ネットワークノード900の仮想化された実施形態を示す概略ブロック図である。ここでも、随意の特徴が、点線ボックスによって表される。本明細書で使用される「仮想化された」ネットワークノードは、ネットワークノード900の機能の少なくとも一部分が、(たとえば、(1つまたは複数の)ネットワークにおける(1つまたは複数の)物理処理ノード上で実行する(1つまたは複数の)仮想マシンを介して)(1つまたは複数の)仮想構成要素として実装されるネットワークノード900の一実装形態である。図示のように、この例では、ネットワークノード900は、(1つまたは複数の)ネットワーク1002に結合されるか、または(1つまたは複数の)ネットワーク1002の一部として含まれる、1つまたは複数の処理ノード1000を含む。各処理ノード1000は、1つまたは複数のプロセッサ1004(たとえば、CPU、ASIC、FPGAなど)と、メモリ1006と、ネットワークインターフェース1008とを含む。
【0059】
この例では、本明細書で説明されるネットワークノード900の機能1010(たとえば、本明細書で説明される、SMF/PGW-C614、614-1、または614-2、MME602、SGW604、DNS618、HSS/UDM606、あるいはPCF612の1つまたは複数の機能)は、1つまたは複数の処理ノード1000において実装されるか、または処理ノード1000のうちの2つまたはそれ以上にわたって任意の所望の様式で分散される。いくつかの特定の実施形態では、本明細書で説明されるネットワークノード900の機能1010の一部または全部は、(1つまたは複数の)処理ノード1000によってホストされる(1つまたは複数の)仮想環境において実装される1つまたは複数の仮想マシンによって実行される仮想構成要素として実装される。
【0060】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのプロセッサによって実行されたとき、本明細書で説明される実施形態のいずれかに従って、少なくとも1つのプロセッサに、仮想環境におけるネットワークノード900の機能1010のうちの1つまたは複数を実装するネットワークノード900またはノード(たとえば、処理ノード1000)の機能を行わせる命令を含むコンピュータプログラムが提供される。いくつかの実施形態では、上述のコンピュータプログラム製品を備えるキャリアが提供される。キャリアは、電子信号、光信号、無線信号、またはコンピュータ可読記憶媒体(たとえば、メモリなど、非一時的コンピュータ可読媒体)のうちの1つである。
【0061】
図11
図11は、本開示のいくつかの他の実施形態による、ネットワークノード900の概略ブロック図である。ネットワークノード900は、1つまたは複数のモジュール1100を含み、その各々はソフトウェアで実装される。(1つまたは複数の)モジュール1100は、本明細書で説明されるネットワークノード900の機能(たとえば、本明細書で説明される、SMF/PGW-C614、614-1、または614-2、MME602、SGW604、DNS618、HSS/UDM606、あるいはPCF612の1つまたは複数の機能)を提供する。この説明は、モジュール1100が処理ノード1000のうちの1つにおいて実装されるか、または複数の処理ノード1000にわたって分散され得る、
図10の処理ノード1000に等しく適用可能である。
いくつかの実施形態
上記で説明されたいくつかの実施形態は、以下の様式で要約され得る。
1. セルラ通信システム(500)の動作の方法であって、本方法は、
● モビリティおよび管理エンティティ(MME)(602)において、
〇 ユーザ機器(UE)(512)からアタッチ要求を受信すること(700)と、
〇 ホーム加入者局(HSS)(606)にロケーション更新要求を送ること(702)と、
〇 HSS(606)からロケーション更新確認応答を受信すること(704)と、
〇 ドメイン名サーバ(DNS)(618)にDNSクエリ要求を送ること(706)であって、DNSクエリがアクセスポイント名(APN)完全修飾ドメイン名(FQDN)を備える、DNSクエリ要求を送ること(706)と、
〇 DNS(618)からDNSクエリ応答を受信すること(708)であって、DNSクエリ応答が情報を備え、情報は、
・ DNSクエリ要求を満たす複数の候補パケットゲートウェイ(PGW)(614)を指示し、
・ 少なくとも2つのPGW(614-1および614-2)が同じPGWセットに属することを指示し、少なくともPGWが第1のPGW(614-1)と第2のPGW(614-2)とを備える、
DNSクエリ応答を受信すること(708)と、
〇 第1のPGW(614-1)を選択すること(710)と、
〇 サービングゲートウェイ(SGW)(604)に、第1のPGW(614-1)を指示する情報を備える第1のセッション作成要求を送ること(712)と、
〇 SGW(604)から第1のセッション作成応答を受信すること(718)と、
〇 UE(512)にアタッチ受付を送ること(720)と、
● SGW(604)において、
〇 MME(602)から第1のセッション作成要求を受信すること(712)と、
〇 第1のPGW(614)に第1のセッション作成要求をフォワーディングすること(714)と、
〇 第1のPGW(614)から第1のセッション作成応答を受信すること(716)と、
〇 MME(602)に第1のセッション作成応答をフォワーディングすること(718)と
のうちの1つまたは複数を含む、方法。
2.
● MME(602)において、
〇 第1のPGW(614-1)が失敗したと決定すること(726)と、
〇 第1のPGW(614-1)が失敗したと決定すること(726)に応答して、
・ SGW(604)または新しいSGWに第2のセッション作成要求を送ること(728)であって、第2のセッション作成要求が、第2のPGW(614-2)を指示する情報を備える、第2のセッション作成要求を送ること(728)と、
・ SGW(604)または新しいSGWから第2のセッション作成応答を受信すること(734)と、
● SGW(604)または新しいSGWにおいて、
〇 MME(602)から第2のセッション作成要求を受信すること(728)と、
〇 第2のPGW(614-2)にベアラ修正要求を送ること(730)と、
〇 第2のPGW(614-2)からベアラ修正応答を受信すること(732)と、
〇 MME(602)に第2のセッション作成応答を送ること(734)と
をさらに含む、実施形態1に記載の方法。
3. SGW(604)において、
第1のPGW(614-1)が失敗したことを検出すること(724)と、
MME(602)に、第1のPGW(614-1)が失敗したという通知を送ること(726)と
をさらに含む、実施形態2に記載の方法。
4. MME(602)から第2のセッション作成要求が送られるSGW(602)は、第1のセッション作成要求を受信したSGW(602)であり、SGW(602)がS1を介したおよびS5/S8を介した同じSGW-Uトンネルを保つ、実施形態2または3に記載の方法。
5. 第1のPGW(614-1)が失敗したと決定すること(726)は、
SGW(602)から再開通知を受信すること(726)、
SGW(602)からのGTPv2原因#100「応答していないリモートピア」の受信に基づいて、失敗が発生したと決定すること
のいずれかまたは両方を含む、実施形態2から4のいずれか1つに記載の方法。
6.
● SGW(604)または新しいSGWにおいて、
〇 第1のPGW(614-1)からベアラ作成/更新/削除要求を受信すること(736)であって、ベアラ作成/更新/削除要求は、第1のPGW(614-1)が無線通信デバイス(512)のためのセッションを引き継ぐことを望むことを指示する情報を備える、ベアラ作成/更新/削除要求を受信すること(736)と、
〇 MME(602)にベアラ作成/更新/削除要求をフォワーディングすること(738)と、
● MME(602)において、
〇 SGW(604)または新しいSGWからベアラ作成/更新/削除要求を受信すること(738)と、
〇 SGW(604)、新しいSGW、またはさらなる新しいSGWに第3のセッション作成要求を送ること(740)であって、第3のセッション作成要求が、第1のPGW(614-1)を指示する情報を備える、第3のセッション作成要求を送ること(740)と
をさらに含む、実施形態2から5のいずれか1つに記載の方法。
7. DNSクエリ要求がタイプNAPTRのものであり、DNSクエリ応答中に備えられる情報が、複数の候補PGWと、同じPGWセット中にある少なくとも2つの候補PGWとを指示するNAPTR情報を備える、実施形態1から6のいずれか1つに記載の方法。
8. NAPTR情報が、同じPGWセット中にある少なくとも2つの候補PGWの各々について、「app-protocol」名に付加されるストリングを備え、ストリングは、少なくとも2つの候補PGWが同じPGWセット中にあることを指示する、実施形態7に記載の方法。
9.
同じPGWセット中にある少なくとも2つの候補PGW(614-1、614-2)が、少なくとも2つの候補複合セッション管理機能(SMF)およびパケットゲートウェイ制御プレーン(PGW-C)インスタンスであり、
PGWセットがSMF/PGW-Cセットであり、
ストリングがset<setId>を備え、set<setId>が、SMF/PGW-CセットのNF set IDの第1のラベルにセットされる、
請求項8に記載の方法。
10. セルラ通信システム(500)のためのモビリティおよび管理エンティティ(MME)(602)の動作の方法であって、本方法は、
● ユーザ機器(UE)(512)からアタッチ要求を受信すること(700)と、
● ホーム加入者局(HSS)(606)にロケーション更新要求を送ること(702)と、
● HSS(606)からロケーション更新確認応答を受信すること(704)と、
● ドメイン名サーバ(DNS)(618)にDNSクエリ要求を送ること(706)であって、DNSクエリがアクセスポイント名(APN)完全修飾ドメイン名(FQDN)を備える、DNSクエリ要求を送ること(706)と、
● DNS(618)からDNSクエリ応答を受信すること(708)であって、DNSクエリ応答が情報を備え、情報は、
○ DNSクエリ要求を満たす複数の候補パケットゲートウェイ(PGW)(614)を指示し、
○ 少なくとも2つのPGW(614-1および614-2)が同じPGWセットに属することを指示し、少なくともPGWが第1のPGW(614-1)と第2のPGW(614-2)とを備える、
DNSクエリ応答を受信すること(708)と、
● 第1のPGW(614-1)を選択すること(710)と、
● サービングゲートウェイ(SGW)(604)に、第1のPGW(614-1)を指示する情報を備える第1のセッション作成要求を送ること(712)と、
● SGW(604)から第1のセッション作成応答を受信すること(718)と、
● UE(512)にアタッチ受付を送ること(720)と
のうちの1つまたは複数を含む、方法。
11.
● 第1のPGW(614-1)が失敗したと決定すること(726)と、
● 第1のPGW(614-1)が失敗したと決定すること(726)に応答して、
○ SGW(604)または新しいSGWに第2のセッション作成要求を送ること(728)であって、第2のセッション作成要求が、第2のPGW(614-2)を指示する情報を備える、第2のセッション作成要求を送ること(728)と、
○ SGW(604)または新しいSGWから第2のセッション作成応答を受信すること(734)と
をさらに含む、実施形態10に記載の方法。
12. MME(602)から第2のセッション作成要求が送られるSGW(602)は、第1のセッション作成要求が送られるSGW(602)であり、SGW(602)がS1を介したおよびS5/S8を介した同じSGW-Uトンネルを保つ、実施形態11に記載の方法。
13. 第1のPGW(614-1)が失敗したと決定すること(726)が、
SGW(602)から再開通知を受信すること(726)、
SGW(602)からのGTPv2原因#100「応答していないリモートピア」の受信に基づいて、失敗が発生したと決定すること
のいずれかまたは両方を含む、実施形態11または12に記載の方法。
14.
SGW(604)または新しいSGWからベアラ作成/更新/削除要求を受信すること(738)であって、ベアラ作成/更新/削除要求は、第1のPGW(614-1)が無線通信デバイス(512)のためのセッションを引き継ぐことを望むことを指示する情報を備える、ベアラ作成/更新/削除要求を受信すること(738)と、
SGW(604)、新しいSGW、またはさらなる新しいSGWに第3のセッション作成要求を送ること(740)であって、第3のセッション作成要求が、第1のPGW(614-1)を指示する情報を備える、第3のセッション作成要求を送ること(740)と
をさらに含む、実施形態11から13のいずれか1つに記載の方法。
15. DNSクエリ要求がタイプNAPTRのものであり、DNSクエリ応答中に備えられる情報が、複数の候補PGWと、同じPGWセット中にある少なくとも2つの候補PGWとを指示するNAPTR情報を備える、実施形態10から14のいずれか1つに記載の方法。
16. NAPTR情報が、同じPGWセット中にある少なくとも2つの候補PGWの各々について、「app-protocol」名に付加されるストリングを備え、ストリングは、少なくとも2つの候補PGWが同じPGWセット中にあることを指示する、実施形態15に記載の方法。
17.
同じPGWセット中にある少なくとも2つの候補PGW(614-1、614-2)が、少なくとも2つの候補複合セッション管理機能(SMF)およびパケットゲートウェイ制御プレーン(PGW-C)インスタンスであり、
PGWセットがSMF/PGW-Cセットであり、
ストリングがset<setId>を備え、set<setId>が、SMF/PGW-CセットのNF set IDの第1のラベルにセットされる、
請求項16に記載の方法。
18. 実施形態10から17のいずれか1つに記載の方法を実施するように適応されたネットワークノード(900)。
19. セルラ通信システム(500)の動作の方法であって、本方法は、
● モビリティおよび管理エンティティ(MME)(602)において、
〇 ユーザ機器(UE)(512)からアタッチ要求を受信すること(800)と、
〇 ホーム加入者局(HSS)(606)にロケーション更新要求を送ること(802)と、
〇 HSS(606)からロケーション更新確認応答を受信すること(804)と、
〇 ドメイン名サーバ(DNS)(618)にDNSクエリ要求を送ること(806)であって、DNSクエリがアクセスポイント名(APN)完全修飾ドメイン名(FQDN)を備える、DNSクエリ要求を送ること(806)と、
〇 DNS(618)からDNSクエリ応答を受信すること(808)であって、DNSクエリ応答が、DNSクエリ要求を満たす複数の候補パケットゲートウェイ(PGW)(614)を指示する情報を備える、DNSクエリ応答を受信すること(808)と、
〇 第1のPGW(614-1)を選択すること(810)と、
〇 サービングゲートウェイ(SGW)(604)に、第1のPGW(614-1)を指示する情報を備える第1のセッション作成要求を送ること(812)と、
〇 SGW(604)から第1のセッション作成応答を受信すること(818)であって、第1のセッション作成応答が、同じPGWセット中の1つまたは複数の他のPGW(614-2)についての1つまたは複数の代替インターネットプロトコル(IP)アドレスを備える、第1のセッション作成応答を受信すること(818)と、
〇 UE(512)にアタッチ受付を送ること(820)と、
● SGW(604)において、
〇 MME(602)から第1のセッション作成要求を受信すること(812)と、
〇 第1のPGW(614)に第1のセッション作成要求をフォワーディングすること(814)と、
〇 第1のPGW(614)から第1のセッション作成応答を受信すること(816)と、
〇 MME(602)に第1のセッション作成応答をフォワーディングすること(818)と
のうちの1つまたは複数を含む、方法。
20.
● MME(602)において、
〇 第1のPGW(614-1)が失敗したと決定すること(826)と、
〇 第1のPGW(614-1)が失敗したと決定すること(826)に応答して、
・ SGW(604)または新しいSGWに第2のセッション作成要求を送ること(8828)であって、第2のセッション作成要求が、第2のPGW(614-2)を指示する情報(たとえば、第2のPGW(614-2)のIPアドレスまたはF-TEID)を備える、第2のセッション作成要求を送ること(8828)と、
・ SGW(604)または新しいSGWから第2のセッション作成応答を受信すること(8834)と、
● SGW(604)または新しいSGWにおいて、
〇 MME(602)から第2のセッション作成要求を受信すること(8828)と、
〇 第2のPGW(614-2)にベアラ修正要求を送ること(8830)と、
〇 第2のPGW(614-2)からベアラ修正応答を受信すること(8832)と、
〇 MME(602)に第2のセッション作成応答を送ること(8834)と
をさらに含む、実施形態19に記載の方法。
21. SGW(604)において、
第1のPGW(614-1)が失敗したことを検出すること(824)と、
MME(602)に、第1のPGW(614-1)が失敗したという通知を送ること(826)と
をさらに含む、実施形態20に記載の方法。
22. MME(602)から第2のセッション作成要求が送られるSGW(602)は、第1のセッション作成要求を受信したSGW(602)であり、SGW(602)がS1を介したおよびS5/S8を介した同じSGW-Uトンネルを保つ、実施形態20または21に記載の方法。
23. 第1のPGW(614-1)が失敗したと決定すること(726)は、
SGW(602)から再開通知を受信すること(826)、
SGW(602)からのGTPv2原因#100「応答していないリモートピア」の受信に基づいて、失敗が発生したと決定すること
のいずれかまたは両方を含む、実施形態20から22のいずれか1つに記載の方法。
24.
● SGW(604)または新しいSGWにおいて、
〇 第1のPGW(614-1)からベアラ作成/更新/削除要求を受信すること(8836)であって、ベアラ作成/更新/削除要求は、第1のPGW(614-1)が無線通信デバイス(512)のためのセッションを引き継ぐことを望むことを指示する情報を備える、ベアラ作成/更新/削除要求を受信すること(8836)と、
〇 MME(602)にベアラ作成/更新/削除要求をフォワーディングすること(8838)と、
● MME(602)において、
〇 SGW(604)または新しいSGWからベアラ作成/更新/削除要求を受信すること(8838)と、
〇 SGW(604)、新しいSGW、またはさらなる新しいSGWに第3のセッション作成要求を送ること(8840)であって、第3のセッション作成要求が、第1のPGW(614-1)を指示する情報を備える、第3のセッション作成要求を送ること(8840)と
をさらに含む、実施形態20から23のいずれか1つに記載の方法。
25. セルラ通信システム(500)のためのモビリティおよび管理エンティティ(MME)(602)の動作の方法であって、本方法は、
● ユーザ機器(UE)(512)からアタッチ要求を受信すること(800)と、
● ホーム加入者局(HSS)(606)にロケーション更新要求を送ること(802)と、
● HSS(606)からロケーション更新確認応答を受信すること(804)と、
● ドメイン名サーバ(DNS)(618)にDNSクエリ要求を送ること(806)であって、DNSクエリがアクセスポイント名(APN)完全修飾ドメイン名(FQDN)を備える、DNSクエリ要求を送ること(806)と、
● DNS(618)からDNSクエリ応答を受信すること(808)であって、DNSクエリ応答が、DNSクエリ要求を満たす複数の候補パケットゲートウェイ(PGW)(614)を指示する情報を備える、DNSクエリ応答を受信すること(808)と、
● 第1のPGW(614-1)を選択すること(810)と、
● サービングゲートウェイ(SGW)(604)に、第1のPGW(614-1)を指示する情報を備える第1のセッション作成要求を送ること(812)と、
● SGW(604)から第1のセッション作成応答を受信すること(818)であって、第1のセッション作成応答が、同じPGWセット中の1つまたは複数の他のPGW(614-2)についての1つまたは複数の代替インターネットプロトコル(IP)アドレスを備える、第1のセッション作成応答を受信すること(818)と、
● UE(512)にアタッチ受付を送ること(820)と
のうちの1つまたは複数を含む、方法。
26.
● 第1のPGW(614-1)が失敗したと決定すること(826)と、
● 第1のPGW(614-1)が失敗したと決定すること(826)に応答して、
○ SGW(604)または新しいSGWに第2のセッション作成要求を送ること(8828)であって、第2のセッション作成要求が、第2のPGW(614-2)を指示する情報(たとえば、第2のPGW(614-2)のIPアドレスまたはF-TEID)を備える、第2のセッション作成要求を送ること(8828)と、
○ SGW(604)または新しいSGWから第2のセッション作成応答を受信すること(8834)と
をさらに含む、実施形態25に記載の方法。
27. MME(602)から第2のセッション作成要求が送られるSGW(602)は、第1のセッション作成要求を受信したSGW(602)であり、SGW(602)がS1を介したおよびS5/S8を介した同じSGW-Uトンネルを保つ、実施形態26に記載の方法。
28. 第1のPGW(614-1)が失敗したと決定すること(726)は、
SGW(602)から再開通知を受信すること(826)、
SGW(602)からのGTPv2原因#100「応答していないリモートピア」の受信に基づいて、失敗が発生したと決定すること
のいずれかまたは両方を含む、実施形態26から28のいずれか1つに記載の方法。
29.
SGW(604)または新しいSGWからベアラ作成/更新/削除要求を受信すること(8838)であって、ベアラ作成/更新/削除要求は、第1のPGW(614-1)が無線通信デバイス(512)のためのセッションを引き継ぐことを望むことを指示する情報を備える、ベアラ作成/更新/削除要求を受信すること(8838)と、
SGW(604)、新しいSGW、またはさらなる新しいSGWに第3のセッション作成要求を送ること(8840)であって、第3のセッション作成要求が、第1のPGW(614-1)を指示する情報を備える、第3のセッション作成要求を送ること(8840)と
をさらに含む、実施形態26から28のいずれか1つに記載の方法。
30. 実施形態25から29のいずれか1つに記載の方法を実施するように適応されたネットワークノード(900)。
【0062】
本明細書で開示される任意の適切なステップ、方法、特徴、機能、または利益は、1つまたは複数の仮想装置の1つまたは複数の機能ユニットまたはモジュールを通して実施され得る。各仮想装置は、いくつかのこれらの機能ユニットを備え得る。これらの機能ユニットは、1つまたは複数のマイクロプロセッサまたはマイクロコントローラを含み得る、処理回路、ならびに、デジタル信号プロセッサ(DSP)、専用デジタル論理などを含み得る、他のデジタルハードウェアを介して実装され得る。処理回路は、読取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、キャッシュメモリ、フラッシュメモリデバイス、光記憶デバイスなど、1つまたはいくつかのタイプのメモリを含み得る、メモリに記憶されたプログラムコードを実行するように設定され得る。メモリに記憶されたプログラムコードは、1つまたは複数の通信および/またはデータ通信プロトコルを実行するためのプログラム命令、ならびに本明細書で説明される技法のうちの1つまたは複数を行うための命令を含む。いくつかの実装形態では、処理回路は、それぞれの機能ユニットに、本開示の1つまたは複数の実施形態による、対応する機能を実施させるために使用され得る。
【0063】
図におけるプロセスが本開示のいくつかの実施形態によって実施される動作の特定の順序を示し得るが、そのような順序は例示的である(たとえば、代替実施形態が、異なる順序で動作を実施する、いくつかの動作を組み合わせる、いくつかの動作を重ね合わせる、などを行い得る)ことを理解されたい。