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特許7546203情報端末、インターホンシステム、制御方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-29
(45)【発行日】2024-09-06
(54)【発明の名称】情報端末、インターホンシステム、制御方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04M 9/00 20060101AFI20240830BHJP
【FI】
H04M9/00 H
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2020104026
(22)【出願日】2020-06-16
(65)【公開番号】P2021197662
(43)【公開日】2021-12-27
【審査請求日】2023-02-06
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】弁理士法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】寺田 健吾
(72)【発明者】
【氏名】諸橋 隆治
【審査官】山中 実
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-033545(JP,A)
【文献】特開2016-174208(JP,A)
【文献】特開2020-047020(JP,A)
【文献】特開2008-053988(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04M 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
施設に設けられたインターホンシステムに含まれる端末として動作する情報端末であって、
収音部が収音した音声に基づく音声認識結果に応じた制御をする音声制御機能を有する制御部を備え、
前記制御部は、前記情報端末の動作に基づいて、前記音声制御機能の制限を行い、
前記制御部は、前記音声制御機能が制限された状態において、前記インターホンシステムのロビーインターホンからの呼び出しに応じて前記音声制御機能の制限を解除し、
前記情報端末の動作は、前記情報端末に設定される動作モードを含み、
前記制御部は、前記動作モードに基づいて、前記音声制御機能の制限を行い、
前記動作モードが、前記情報端末のユーザの前記施設からの出所に伴う動作モードであるとき、前記制御部は前記音声制御機能を制限し、
前記動作モードが、前記ユーザの前記施設への入所に伴う動作モードであるとき、前記制御部は、前記音声制御機能の制限を解除する、
情報端末。
【請求項2】
施設に設けられたインターホンシステムに含まれる端末として動作する情報端末であって、
収音部が収音した音声に基づく音声認識結果に応じた制御をする音声制御機能を有する制御部を備え、
前記制御部は、前記情報端末の動作に基づいて、前記音声制御機能の制限を行い、
前記制御部は、前記音声制御機能が制限された状態において、前記インターホンシステムのロビーインターホンからの呼び出しに応じて前記音声制御機能の制限を解除し、
前記情報端末の動作は、前記情報端末と通信する他の機器からの情報の受信を含み、
前記制御部は、前記情報に基づいて、前記音声制御機能の制限を行い、
前記他の機器から受信した情報が、前記情報端末のユーザの前記施設からの出所に伴う情報であるとき、前記制御部は前記音声制御機能を制限し、
前記他の機器から受信した情報が、前記ユーザの前記施設への入所に伴う情報であるとき、前記制御部は前記音声制御機能の制限を解除する、
情報端末。
【請求項3】
前記音声制御機能の制限は、前記音声を認識する音声認識機能を無効にすることを含む、
請求項1又は2に記載の情報端末。
【請求項4】
前記音声制御機能の制限は、前記音声認識結果に応じた制御を無効にすることを含む、
請求項1又は2に記載の情報端末。
【請求項5】
前記情報端末の動作は、ユーザからの入力に従って設定される設定状態を含み、
前記制御部は、前記設定状態に基づいて、前記音声制御機能の制限を行う、
請求項1~4のいずれか1項に記載の情報端末。
【請求項6】
前記情報端末の動作は、前記情報端末に対する操作の受付を含み、
前記制御部は、前記情報端末が所定期間操作されなかったとき、前記音声制御機能を制限する、
請求項1~5のいずれか1項に記載の情報端末。
【請求項7】
前記制御部は、前記音声制御機能が制限された状態において、所定の復旧条件を満たせば前記音声制御機能の制限を解除する、
請求項1~6のいずれか1項に記載の情報端末
【請求項8】
前記音声制御機能の制限の有無を報知する報知部を、更に備える、
請求項1~7のいずれか1項に記載の情報端末。
【請求項9】
前記収音部を、更に備える、
請求項1~8のいずれか1項に記載の情報端末。
【請求項10】
前記情報端末の動作から所定時間が経過すると前記音声制御機能の制限を切り替える遅延処理部を、更に備える、
請求項1~9のいずれか1項に記載の情報端末。
【請求項11】
請求項1~10のいずれか1項に記載の情報端末と、前記情報端末と通信する他の情報端末とを備えるインターホンシステム。
【請求項12】
施設に設けられたインターホンシステムに含まれる端末として動作し、収音部が収音した音声に基づく音声認識結果に応じた制御をする音声制御機能を有する情報端末の制御方法であって、
前記情報端末の動作に基づいて、制御部が前記音声制御機能の制限を行うステップと、
前記音声制御機能が制限された状態において、前記インターホンシステムのロビーインターホンからの呼び出しに応じて、前記制御部が前記音声制御機能の制限を解除するステップと、
前記情報端末の動作は、前記情報端末に設定される動作モードを含み、前記制御部が、前記動作モードに基づいて、前記音声制御機能の制限を行うステップと、を含み、
前記動作モードが、前記情報端末のユーザの前記施設からの出所に伴う動作モードであるとき、前記制御部は前記音声制御機能を制限し、
前記動作モードが、前記ユーザの前記施設への入所に伴う動作モードであるとき、前記制御部は、前記音声制御機能の制限を解除する、
制御方法。
【請求項13】
コンピュータに、請求項12に記載の制御方法を実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に情報端末、インターホンシステム、制御方法及びプログラムに関し、より詳細には音声認識機能を有する、情報端末、インターホンシステム、制御方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
音声入力を利用した制御システムが知られている(特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1の制御システムでは、音声入力端末によって取得された音声に基づいて機器を制御するための音声制御情報を出力する音声制御システムと通信を行う第一通信部と、音声入力端末の音声の取得の対象となる所定領域内の人の有無に関する人情報を取得する第二通信部とを備える。また、取得された人情報に基づいて、制御対象機器を制御するための制御情報を出力する出力部と、を更に備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2019-139155号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一方で、音声制御機能を利用した機器においては、常時音声認識機能をオン状態にしておく必要があるため、消費電力が大きいという課題がある。また、大きな音声により、誤作動してしまうセキュリティの課題があった。
【0006】
本開示は上記課題に鑑みてなされ、消費電力及び音声制御機能による誤動作を抑制できる情報端末、インターホンシステム、制御方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一態様に係る情報端末は、施設に設けられたインターホンシステムに含まれる端末として動作する情報端末であって、制御部を備える。前記制御部は、収音部が収音した音声に基づく音声認識結果に応じた制御をする音声制御機能を有する。前記制御部は、前記情報端末の動作に基づいて、前記音声制御機能の制御を行う。前記制御部は、前記音声制御機能が制限された状態において、前記インターホンシステムのロビーインターホンからの呼び出しに応じて前記音声制御機能の制限を解除する。前記情報端末の動作は、前記情報端末に設定される動作モードを含む。前記制御部は、前記動作モードに基づいて、前記音声制御機能の制限を行う。前記動作モードが、前記情報端末のユーザの前記施設からの出所に伴う動作モードであるとき、前記制御部は前記音声制御機能を制限する。前記動作モードが、前記ユーザの前記施設への入所に伴う動作モードであるとき、前記制御部は、前記音声制御機能の制限を解除する。
本開示の一態様に係る情報端末は、施設に設けられたインターホンシステムに含まれる端末として動作する情報端末であって、制御部を備える。前記制御部は、収音部が収音した音声に基づく音声認識結果に応じた制御をする音声制御機能を有する。前記制御部は、前記情報端末の動作に基づいて、前記音声制御機能の制御を行う。前記制御部は、前記音声制御機能が制限された状態において、前記インターホンシステムのロビーインターホンからの呼び出しに応じて前記音声制御機能の制限を解除する。前記情報端末の動作は、前記情報端末と通信する他の機器からの情報の受信を含む。前記制御部は、前記情報に基づいて、前記音声制御機能の制限を行う。前記他の機器から受信した情報が、前記情報端末のユーザの前記施設からの出所に伴う情報であるとき、前記制御部は前記音声制御機能を制限する。前記他の機器から受信した情報が、前記ユーザの前記施設への入所に伴う情報であるとき、前記制御部は前記音声制御機能の制限を解除する。
【0008】
本開示の一態様に係るインターホンシステムは、前記情報端末と、前記情報端末と通信する他の情報端末とを備える。
【0009】
本開示の一態様に係る制御方法は、施設に設けられたインターホンシステムに含まれる端末として動作し、収音部が収音した音声に基づく音声認識結果に応じた制御をする音声制御機能を有する制御方法である。前記制御方法は、前記情報端末の動作に基づいて、制御部が前記音声制御機能の制限を行うステップを含む。前記制御方法は、前記音声制御機能が制限された状態において、前記インターホンシステムのロビーインターホンからの呼び出しに応じて、前記制御部が前記音声制御機能の制限を解除するステップを含む。前記情報端末の動作は、前記情報端末に設定される動作モードを含む。前記制御方法は、前記制御部が、前記動作モードに基づいて、前記音声制御機能の制限を行うステップを更に含む。前記動作モードが、前記情報端末のユーザの前記施設からの出所に伴う動作モードであるとき、前記制御部は前記音声制御機能を制限する。前記動作モードが、前記ユーザの前記施設への入所に伴う動作モードであるとき、前記制御部は、前記音声制御機能の制限を解除する。
【0010】
本開示の一態様に係るプログラムは、前記情報端末の前記制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0011】
本開示によると、消費電力及び音声制御機能による誤作動を抑制できる情報端末、インターホンシステム、制御方法及びプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図1は、一実施形態に係る情報端末の構成を説明するブロック図である。
図2図2は、同上の情報端末を備えるインターホンシステムのシステム構成を説明する図である。
図3図3は、同上の情報端末を備えるインターホンシステムの動作を説明するための図である。
図4図4は、インターホンシステムの一変形例に係る情報端末を備えるインターホンシステムの動作を説明するための図である。
図5図5は、一変形例に係る情報端末を備えるインターホンシステムの音声認識機能を説明するための図である。
図6図6は、一変形例に係る情報端末を備えるインターホンシステムの音声制御を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に説明する各実施形態及び変形例は、本開示の一例に過ぎず、本開示は、各実施形態及び変形例に限定されない。これらの実施形態及び変形例以外であっても、本開示に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
【0014】
(実施形態1)
以下、本実施形態に係る情報端末1、制御方法及びプログラムについて、図1図5を用いて説明する。
【0015】
(1)概要
本実施形態に係る情報端末1について説明する。
【0016】
本実施形態に係る情報端末1は、図2に示すように、インターホンシステム100に適用される。インターホンシステム100は、例えば、マンション等の集合住宅70に適用される。本実施形態に係るインターホンシステム100は、情報端末1を備える。本実施形態では、インターホンシステム100は、ロビーインターホン20(集合玄関装置)と、複数(図示例では2つ)の情報端末1と、複数(図示例では2つ)の玄関子機と、を備える。インターホンシステム100は、制御装置40と、サーバ60と、を更に備える。
【0017】
インターホンシステム100では、複数の情報端末1の各々とロビーインターホン20とが制御装置40を介して通信を行うように構成されている。また、インターホンシステム100では、複数の情報端末1と複数の玄関子機30とが一対一に対応している。なお、本実施形態に係るインターホンシステム100は、集合住宅5以外に、戸建住宅に適用されてもよい。あるいは、インターホンシステム100は、事務所、店舗、学校若しくは介護施設等の非住宅施設等に適用されてもよい。
【0018】
本実施形態では、インターホンシステム100が集合施設70に用いられる場合を例として説明する。複数の情報端末1の各々は、例えば、集合施設70に含まれる複数の住戸E2の各々に設けられている住戸端末(インターホン親機)である。各情報端末1は、例えば、各住戸E2の内玄関に設けられている。各情報端末1は、第2幹線62、分岐線63、及び分岐器50を介して制御装置40に接続されている。各情報端末1は、制御装置40を介して、ロビーインターホン20との間で通信(例えば、通話、及び制御信号の送信等)を行うように構成されている。さらに、各情報端末1は、接続線64を介して対応する玄関子機30に接続されている。各情報端末1は、対応する玄関子機30との間で通信(例えば、通話、及び制御信号の送信等)を行うように構成されている。
【0019】
ロビーインターホン20は、例えば、集合住宅70の共用玄関(ロビー)E1に設けられている。ロビーインターホン20は、第1幹線61を介して制御装置40に接続されている。ロビーインターホン20は、制御装置40を介して、各情報端末1との間で通信(例えば、通話、及び映像信号の送信等)を行うように構成されている。ロビーインターホン20は、例えば、共用玄関E1の壁に取り付けられている。ロビーインターホン20が映像信号を情報端末1に送信することで、情報端末1は、映像(画像)を表示することができる。
【0020】
制御装置40は、例えば、集合住宅70の管理室E3に設けられている。制御装置40は、第1幹線61を介してロビーインターホン20に接続され、かつ第2幹線62を介して各情報端末1に接続されている。つまり、制御装置40は、各情報端末1とロビーインターホン20との間の通信を中継するように構成されている。
【0021】
複数の玄関子機30の各々は、例えば、集合住宅70の住戸E2の外玄関に設けられている。各玄関子機30は、接続線64を介して対応する情報端末1に接続されている。各玄関子機30は、対応する情報端末1との間で通信(例えば、通話、映像信号の送信等)を行うように構成されている。
【0022】
本実施形態では、第1幹線61、第2幹線62、分岐線63、及び接続線64は、いずれもツイストペア線である。つまり、実際には、第1幹線61、第2幹線62、分岐線63、及び接続線64は2本の電線で構成されるが、図面上は1本の線で表している。第1幹線61、第2幹線62、分岐線63、及び接続線64の少なくとも1つはツイストペア線以外の電線であってもよい。
【0023】
本実施形態に係る情報端末1は、住戸E2内のユーザの音声を取得し、取得した音声に対して音声認識処理を施す。情報端末1は、音声認識処理の結果に基づいて、インターホンシステム100の操作に関する制御を行う。すなわち、情報端末1は、音声操作が可能に構成されている。例えば、情報端末1は、共用玄関E1に設けられた玄関扉200(扉)の開閉に係る制御を行うためのキーワード(制御用ワード)を住戸E2内のユーザの音声から取得すると、制御用ワードに応じた制御を行う。具体的には、情報端末1は、制御用ワードとして“ドアを開けて”を、音声認識により検出すると、玄関扉200(図2参照)を開くための制御を行う。ここで、玄関扉200は、電気錠201(図2参照)で開閉されるように構成されている。
【0024】
本実施形態に係る情報端末1は、図1に示すように、収音部202と、音声認識部33と、切替部34と、制御処理部35と、を備える。収音部202は、少なくともユーザの音声を含む音を取得する。
【0025】
音声認識部33は、収音部202が取得した音に基づいた音声認識処理を行う。音声認識部33は、設定のキーワードであるトリガワードが収音部202の取得した音に含まれていると認識すると、トリガワードに応じた処理を行う。具体的には、音声認識部33がトリガワードを受け付けると、制御部3は、切替部34の設定に関わらず、強制的に音声認識部33の機能を有効にする。
【0026】
切替部34は、音声制御機能の制限の有無の切替を行う。音声制御機能の制限が有効になっている場合には、音声制御機能は制限されており、音声制御機能の制限が無効になっている場合には、音声制御機能は制限されていない。音声制御機能は、制御処理部35が音声認識部33による音声認識処理の結果に基づいた処理を行うことを含む。本実施形態では、切替部34は、切替フラグを有しており、音声制御機能の制限の有無に応じて切替フラグの値を変更する。例えば、切替部34は、音声制御機能の制限の有効の場合には、切替フラグの値を「1」とする。切替部34は、音声制御機能の制限の無効の場合には、切替フラグの値を「0」とする。
【0027】
ここで、音声制御機能の制限とは、音声制御機能の一部又はすべてを制限することを意味している。本実施形態では、音声制御機能が制限されている、すなわち音声制御機能の制限が有効であるとは、制御処理部35が音声認識部33による音声認識処理の結果に基づいた処理を行わないことをいう。逆に、音声制御機能の制限されていない、すなわち音声制御機能の制限が無効であるとは、制御処理部35が音声認識部33による音声認識処理の結果に基づいた処理を行うことをいう。
【0028】
音声認識部33及び制御処理部35の機能が共に有効になることで、音声制御機能の制限を解除することができる。
【0029】
切替部34は、音声制御機能の制限の有無を切り替える切替モードを有する。切替モードには、手動で切り替える手動モードと、自動で切り替える自動モードとがある。
【0030】
切替モードが手動モードである場合には、ユーザが情報端末1に対して操作を行うことで、音声制御機能の制限の有無を切り替えることができる。
【0031】
切替モードが自動モードである場合には、情報端末1の動作モードに応じて、音声制御機能の制限の有無を切り替えることができる。すなわち、切替モードが自動モードである場合には、切替部34は、情報端末1の動作モード等を取得し、取得した動作モードに基づいて、音声制御機能の制限の有無の切替を行う。ここで、動作モードは、在宅モード、留守モード、防犯モード及びチャイルドロックモード等を含む。在宅モードは、住戸E2に住人が在宅している場合のモードである。留守モードは、住戸E2に住人が在宅していない場合のモードである。防犯モードは、住戸E2に住人が留守の場合、及び深夜早朝等に設定する防犯のためのモードである。チャイルドロックモードは、子供が誤って操作しないように操作ロックをかけておくモードである。また、動作モードには、各種センサの検知結果を含んでいてもよい。住戸E2から住人が外出する場合には音声制御機能は制限され、住戸E2に住人が在宅の場合には音声制御機能は制限されない。インターホンシステム100にどういうモードを作成するか次第で、自由にどのモードを紐づけてもよい。
【0032】
制御処理部35は、収音部202が収音した音声に基づく音声認識結果に応じた制御をする音声制御機能を有する。制御処理部35は、音声制御機能の制限が無効である場合に、音声認識部33の音声認識処理の結果に基づいた制御を行う。ここで、音声認識処理の結果に基づいた制御とは、制御処理部35に含まれる機能の制御でもよく、ロビーインターホン20等との通話の制御でもよく、玄関扉200の電気錠201の解錠などの外部に働きかける制御であってもよい。一方、制御処理部35は、音声制御機能の制限が行われている場合は、音声認識部33の音声認識処理の結果に基づいた制御を行わない。
【0033】
切替部34による音声制御機能の制限の切り替えは、例えば、インターホンシステム100の留守モード等の機能を使用したり、他の機器と連動して判断される。
【0034】
本実施形態に係る情報端末1は、切替部34により音声制御機能の制限が行われている場合には、制御部3は音声認識部33の動作を制限する。つまり、制御部3による音声制御機能の制限は、音声を認識する音声認識機能を無効にすることを含んでいる。
【0035】
本実施形態に係る情報端末1では、インターホンシステム100の機能及び他の機器との連動により、音声制御機能の制限を行うことができる。そのため、音声制御機能が常時オンになっている場合と比較して、消費電力を低減することができる。
【0036】
また、住戸E2内に住人が不在の場合には、制御部3は音声制御機能の制限を行うことにより、第3者による音声制御機能の誤作動等を抑制することができ、セキュリティが向上する。
【0037】
(2)構成
本実施形態に係るインターホンシステム100の構成について説明する。インターホンシステム100は、情報端末1と、ロビーインターホン20と、玄関子機30と、制御装置40と、サーバ60と、を備える。
【0038】
(2-1)情報端末
情報端末1は、図1に示すように、収音部202、制御部3、操作部4、報知部11、記憶部7、第1通信部8、第2通信部9及び第3通信部10を備える。
【0039】
情報端末1は、例えば、プロセッサ及びメモリを有するマイクロコンピュータを有している。そして、プロセッサがメモリに格納されているプログラムを実行することにより、マイクロコンピュータが制御部18として機能する。プロセッサが実行するプログラムは、ここではマイクロコンピュータのメモリに予め記録されているが、メモリカード等の非一時的な記録媒体に記録されて提供されてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通じて提供されてもよい。
【0040】
収音部202は、少なくともユーザの音声を含む音声を取得するインタフェースである。収音部202は、インターホンシステム100に組み込まれたデバイスであってもよいし、スマートスピーカ等の非組み込みデバイスであってもよいし、スマートフォン等の携帯端末であってもよい。つまり、収音部202は、収音する装置と、収音した装置を電気信号として制御部3に送信する通信回路等を備えていればよい。
【0041】
操作部4は、ユーザ(例えば、各住戸E2の住人等)の操作を受け付けるように構成されている。操作部4は、少なくとも通話ボタンを有している。通話ボタンは、ロビーインターホン20、又は玄関子機30からの呼び出しに対して、ロビーインターホン20、又は玄関子機30との通信(訪問者等との通話)を開始するためのボタンである。つまり、第1通信部8が住人を呼び出すための呼び出し信号を受信している状態で通話ボタンが押されると、ロビーインターホン20、又は玄関子機30と情報端末1との間で音声通話が可能になる。
【0042】
操作部4では、ユーザは情報端末1の設定状態を変更することが可能である。具体的には、ユーザは、音声制御機能の制限の有効と無効との切り替え、及び自動モードと手動モードとの切り替え等が可能である。自動モードとは、住戸E2内の住人の在室又は不在等に基づいて、自動で音声制御機能の有効と無効とが切り替わるモードである。例えば、在室モードから留守モードに切り替わると、切替部34は自動的に音声制御機能の制限を無効から有効に切り替える。手動モードとは、音声制御機能の制限の有効と無効とをユーザが操作部4の操作等により切り替えるモードである。
【0043】
報知部11は、出力部5と、表示部6と、を有する。
【0044】
出力部5は、例えば、スピーカである。出力部5は、情報端末1がロビーインターホン20と通話可能な状態である場合には、ロビーインターホン20から送信された音声データに基づいた音(訪問者等の音声を含む)を出力する。出力部5は、情報端末1が玄関子機30と通話可能な状態である場合には、玄関子機30から送信された音声データに基づいた音(訪問者等の音声を含む)を出力する。
【0045】
表示部6は、例えば、液晶ディスプレイである。表示部6は、映像を表示するように構成されている。表示部6は、情報端末1がロビーインターホン20と通話(通信)可能な状態である場合に、通信対象であるロビーインターホン20が撮像した映像を表示する。表示部6は、情報端末1が玄関子機30と通話(通信)可能な状態である場合に、通信対象である玄関子機30が撮像した映像を表示する。なお、情報端末1がタッチパネルディスプレイを備えている場合には、タッチパネルディスプレイが表示部6と操作部4とを兼ねてもよい。
【0046】
本実施形態では、報知部11は、出力部5と表示部6との双方を有する構成としているが、この構成に限定されない。報知部11は、出力部5と表示部6とのうち一方を有する構成でもよい。すなわち、報知部11は、出力部5と表示部6との少なくとも一方を有する。報知部11は、音声及び表示の少なくとも一方で、例えば、音声制御機能が無効である旨を報知する。報知部11は、音声認識のトリガとなるトリガワード、例えば、「ただいま」等を含み、本来音声認識が働き得る操作をされた場合に「音声認識機能が制限中です」と表示、又は音声で報知する。
【0047】
記憶部7は、制御部3が実行するプログラムが記憶される記憶装置である。記憶部7は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、又はEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)等から選択されるデバイスで構成される。
【0048】
第1通信部8は、ロビーインターホン20の通信部21と通信するための通信インタフェースである。第1通信部8は、第2幹線62、分岐線63、及び分岐器50を介して制御装置40に接続されている。第1通信部8は、制御部42を介して、ロビーインターホン20に対して音声信号、及び制御信号等を送信する。さらに、第1通信部8は、制御装置40を介して、ロビーインターホン20から音声信号、及び映像信号等を受信する。
【0049】
第2通信部9は、玄関子機30と通信するための通信インタフェースである。第2通信部9は、接続線64を介して玄関子機30に接続されている。第2通信部9は、玄関子機30に対して音声信号、及び制御信号等を送信し、玄関子機30から音声信号、及び映像信号等を受信する。
【0050】
第3通信部10は、外部(ここでは、サーバ60)と通信するための通信インタフェースである。第3通信部10は、ネットワークNT1を介してサーバ60に接続されている。第3通信部10は、サーバ60に対して音声信号、及び制御信号等を送信し、サーバ60から音声信号等を受信する。
【0051】
制御部3は、収音部202が収音した音声に基づく音声認識結果に応じた制御をする音声制御機能を有する。制御部3は、情報端末1の動作に基づいて、音声制御機能の制限を行う。以下、制御部3の機能について、具体的に説明する。制御部3は、図1に示すように、音声処理部31、音声認識部33、切替部34、制御処理部35、遅延処理部36、表示処理部37及び送出部38を有している。
【0052】
音声処理部31は、収音部202が出力したアナログの音信号を取得する。音声処理部31は、取得したアナログの音信号を、デジタルの音信号に変換する。また、音声処理部31は、収音部202から取得した音信号に対して所定のフィルタリング処理等を行うように構成されている。音声処理部31は、例えば、エコーキャンセラを含む。エコーキャンセラは、収音部202から出力された音信号に対してエコーの抑制又は除去を行う。
【0053】
音声認識部33は、音声処理部31が処理した音信号に基づいた音声認識処理を行う。音声認識部33は、設定のキーワードであるトリガワードが収音部202の取得した音に含まれていると認識すると、トリガワードに応じた処理を行う。
【0054】
切替部34は、切替部34の有効と無効とを切り替えることで、制御処理部35の動作を制御するように構成されている。より詳細には、切替部34は、情報端末1の動作に基づいて、切替フラグを切り替えることにより、制御処理部35の動作を制御する。切替部34の切替フラグが「1」の場合、制御処理部35の機能の制限は有効であり、制御処理部35は、音声認識結果に応じた処理を行わない。切替部34の切替フラグが「0」の場合、制御処理部35の機能の制限は無効であり、制御処理部35は、音声認識結果に応じた処理を行う。情報端末1の動作には、動作モード、センサ出力等を含んでいる。
【0055】
情報端末1の動作モードがユーザの施設70への入所に伴う動作モードである場合には、音声制御機能は有効であり、音声認識部33の認識結果に基づいて制御処理部35は処理を行う。例えば、情報端末1の施設70への入所に伴う動作モードは、在宅モードである。情報端末1の動作モードがユーザの施設70からの出所に伴う動作モードである場合には、音声制御機能は無効であり、制御処理部35は制御処理を行わない。例えば、情報端末1の施設70からの出所に伴う動作モードは、留守モード及び防犯モードである。
【0056】
情報端末1の動作は、ユーザからの入力に従って設定される設定状態を含んでいる。具体的には、手動モード時には、ユーザからの手動入力に従って、切替部34は音声認識機能の有効と無効とを切り替える。例えば、手動モード時において、ユーザは動作モードを留守モードから在宅モードに切り替えることができる。このため、制御処理部35は、音声認識部33の音声認識結果に基づいた制御を行う。また、手動モード時において、ユーザは動作モードを、例えば、在宅モードから、留守モード又は防犯モードに切り替えることができる。このため、制御処理部35は音声認識部33の音声認識結果に基づいた制御を行わない。
【0057】
制御処理部35は、音声認識部33の音声認識結果に基づいて制御を行う。具体的には、音声制御機能が有効の場合には、制御処理部35は、音声認識部33の音声認識結果に基づいて制御を行う。一方、音声制御機能が無効の場合には、制御処理部35は、音声認識結果に基づいた制御を行わない。本実施形態では、制御処理部35は、切替部34の切替フラグの値が「1」である場合には、音声制御機能の制限が有効であるので、音声認識結果に基づいた制御を行わない。制御処理部35は、切替部34の切替フラグの値が「0」である場合には、音声制御機能の制限が無効であるので、音声認識結果に基づいた制御を行う。
【0058】
制御処理部35は、情報端末1の動作、及び情報端末1により制御可能な機器の動作のうち少なくとも一方の一部の動作を、音声認識部33の音声認識結果に基づいて制御可能に構成されている。
【0059】
また、制御処理部35は、情報端末1の動作モードに基づく切替部34の切替フラグが表す内容(音声制御機能の有効又は無効)に応じた音声制御機能の制限を行う。例えば、動作モードが留守モード又は防犯モードの場合には、切替部34の切替フラグは有効となり、制御処理部35は、音声認識結果に応じた処理を行わない。一方、動作モードが在宅モードの場合には、切替部34の切替フラグは無効となり、制御処理部35は、音声認識結果に応じた処理を行う。
【0060】
制御処理部35は、通信対象のロビーインターホン20又は玄関子機30との通信(通話)を開始する指示を受け取ると、情報端末1の動作を制御する。例えば、制御処理部35は、情報端末1とロビーインターホン20又は玄関子機30との間で通話が行えるように、情報端末1とロビーインターホン20又は玄関子機30との間の通信を確立するように、第1通信部8及び第2通信部9を制御する。
【0061】
制御処理部35は、音声処理部31が処理した音において制御用ワードが含まれているか否かの音声認識部33の判断に応じて、情報端末1により制御可能な機器の動作を制御する。
【0062】
例えば、制御処理部35は、音声認識部33による制御ワードの検出の有無に応じて、インターホンシステム100における制御に係る処理を行う。より詳細には、制御処理部35は、音声処理部31が処理した音に制御用ワードが含まれると音声認識部33が判断すると、音声処理部31が処理した音に含まれる制御用ワードに応じた処理を行う。例えば、情報端末1がロビーインターホン20と通話中に、情報端末1は、ユーザから制御用ワードとして“ドアを開けて”を含む音声を受け取る。この場合、音声認識部33は、音声処理部31が処理した音声に制御用ワード“ドアを開けて”が含まれると判断する。
【0063】
制御処理部35は、共用玄関E1から入室するための玄関扉200の電気錠201の解錠動作を制御する。例えば、制御処理部35は、共用玄関E1から入室するための玄関扉200の電気錠が解錠動作を行うように制御装置40を制御する。
【0064】
さらに、制御処理部35は、ユーザから操作部4が所定の操作を受け付けた場合に、玄関扉200の電気錠201の解錠を制御する。
【0065】
遅延処理部36は、情報端末1の動作モードの切替に伴って、適宜の時間遅延して音声認識機能の制限の切替を行う。遅延処理部36は、例えば、ユーザが情報端末1の動作モードを在宅モードから留守モードに切り替えてから30分経過後に音声制御機能の制限を行う。ユーザは、適宜、遅延時間を設定することができる。遅延処理部36は、遅延時間の経過後に情報端末1の動作モードが切り替わる場合に、動作モードの切替と同時に音声制御機能の制限を行ってもよい。
【0066】
表示処理部37は、表示部6に通信対象であるインターホン玄関装置(ロビーインターホン20、玄関子機30)が撮像した画像を表示させるための処理を行う。
【0067】
送出部38は、収音部202が取得した音に係る音データ(音情報)を、通話先の人が操作する装置に出力する。具体的には、送出部38は、音声処理部31でノイズの抑制又は除去がされた音の信号を、第1通信部8又は第2通信部9を介して、通信対象のインターホン玄関装置(ロビーインターホン20、玄関子機30)に送信する。例えば、情報端末1がロビーインターホン20と通信を行っている場合には、送出部38は、音声処理部31でノイズの抑制又は除去がされた音の信号を、第1通信部8を介してロビーインターホン20に送信する。
【0068】
(2-2)ロビーインターホン
ロビーインターホン20は、図2に示すように、通信部21と、制御部22と、通話部23と、表示部24と、操作部25と、記憶部26と、撮像部27と、センサ部28と、を備えている。
【0069】
ロビーインターホン20は、図2に示すように、例えば、プロセッサ及びメモリを有するマイクロコンピュータを有している。そして、プロセッサがメモリに格納されているプログラムを実行することにより、マイクロコンピュータが制御部22として機能する。プロセッサが実行するプログラムは、ここではマイクロコンピュータのメモリに予め記録されているが、メモリカード等の非一時的な記録媒体に記録されて提供されてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通じて提供されてもよい。
【0070】
通信部21は、情報端末1(の第1通信部8)と通信するための通信インタフェースである。通信部21は、第1幹線61を介して制御装置40(の通信部41)に接続されている。通信部21は、制御装置40を介して、情報端末1に対して音声信号、及び映像信号等を送信する。さらに、通信部21は、制御装置40を介して、情報端末1から音声信号、及び制御信号等を受信する。ここで、ロビーインターホン20からの通信信号には、情報端末1を特定するための情報(例えば、アドレス情報等)が含まれている。そのため、この通信信号に含まれるアドレス情報と一致するアドレス情報が割り当てられた情報端末1のみが通信信号を受信することができる。
【0071】
制御部22は、通信部21、通話部23、及び撮像部27等を制御するように構成されている。
【0072】
通話部23は、スピーカ及びマイクロホンを含み、情報端末1との間で通話可能に構成されている。
【0073】
表示部24は、例えば、液晶ディスプレイである。表示部24は、撮像部27が撮像した映像を表示するように構成されている。また、表示部24は、訪問者等に対してメッセージを表示するように構成されている。メッセージは、例えば、訪問者等に発話を促すためのメッセージである。表示部24は、例えば、「お話しください」等のメッセージを表示する。この場合において、同様の音声メッセージを通話部23のスピーカ、又は通話部23のスピーカとは別に設けられたスピーカから出力(報知)してもよい。また、表示部24とスピーカとを併用してもよい。なお、情報端末1がタッチパネルディスプレイを備えている場合には、タッチパネルディスプレイが表示部24と操作部25とを兼ねてもよい。
【0074】
操作部25は、ユーザ(例えば、集合住宅70への訪問者、住人等)の操作を受け付けるように構成されている。操作部25は、例えば、複数の押ボタンスイッチ、及びタッチパネル等を有する入力インタフェースである。
【0075】
記憶部26は、読み書き可能なメモリで構成されている。記憶部26は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、又はEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)等から選択されるデバイスで構成される。記憶部26は、例えば、撮像部27で撮像された映像(画像)の映像データを記憶する。
【0076】
撮像部27は、撮像素子を有し、被写体(ユーザ)を撮像するためのカメラである。本実施形態では、撮像部27の撮像エリア(視野)は、情報端末1の前方に設定されている。本実施形態では、撮像部27は動画を撮像するカメラである。さらに、本実施形態では、撮像部27はカラー画像を撮像するカメラである。なお、撮像部27は、静止画を撮像するカメラ(スチルカメラ)であってもよいし、モノクロ画像を撮像するカメラであってもよい。
【0077】
撮像素子は、例えば、CCD(Charge Coupled Devices)イメージセンサ、又はCMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)イメージセンサ等の二次元イメージセンサである。撮像部27は、被写体からの光をレンズ等の光学系によって撮像素子の撮像面(受光面)上に結像させ、撮像素子にて被写体からの光を電気信号に変換する。そして、撮像部27は、撮像素子の出力信号を映像信号として制御部22に出力する。
【0078】
センサ部28は、人の在不在を検知するセンサである。センサ部28は、例えば、人感センサである。人感センサは、赤外線、可視光、超音波等が単体もしくは組み合わせて用いられる。
【0079】
(2-3)玄関子機
各玄関子機30は、図2に示すように、接続線64を介して対応する情報端末1に接続されている。玄関子機30は、情報端末1に対して音声信号、及び映像信号等を送信する。さらに、玄関子機30は、情報端末1から音声信号、及び制御信号等を受信する。
【0080】
各玄関子機30は、呼出ボタン301を備えている。呼出ボタン301は、住戸E2内の住人を呼び出す場合に使用される。本実施形態では、呼出ボタン301を長押しすることで、防犯モードが始まる短縮機能を有する。つまり、操作部4において、遅延時間を設定しても、ユーザは呼出ボタン301を長押しすることで、遅延時間を短縮することができる。
【0081】
(2-4)制御装置
制御装置40は、図2に示すように、通信部41と、制御部42と、記憶部43と、を備えている。
【0082】
制御装置40は、例えば、プロセッサ及びメモリを有するマイクロコンピュータを有している。プロセッサがメモリに格納されているプログラムを実行することにより、マイクロコンピュータが制御部42として機能する。プロセッサが実行するプログラムは、ここではマイクロコンピュータのメモリに予め記録されているが、メモリカード等の非一時的な記録媒体に記録されて提供されてもよいし、インターネット等の電気通信回路を通じて提供されてもよい。
【0083】
通信部41は、各情報端末1、及びロビーインターホン20と通信するための通信インタフェースを含んでいる。通信部41は、第1幹線61を介してロビーインターホン20に接続され、第2幹線62を介して各情報端末1に接続される。つまり、通信部41は、各情報端末1とロビーインターホン20との間の通信を中継するように構成されている。さらに、通信部41は、玄関扉200の電気錠201に接続され、電気錠201と通信可能に接続されている。
【0084】
制御部42は、通信部41を制御するように構成されている。制御部42は、情報端末1からの指示により、玄関扉200の電気錠201の解錠動作を制御する。例えば、制御部42は、解錠を指示する解錠信号を電気錠201に通信部41を介して出力する。
【0085】
記憶部43は、読み書き可能なメモリで構成されている。記憶部43は、例えば、ROM、RAM、又はEEPROM等から選択されるデバイスで構成される。記憶部43は、例えば、各住戸E2に割り当てられた部屋番号と、各情報端末1に割り当てられたアドレス情報との対応関係を表す対応テーブルを記憶する。つまり、制御装置40では、制御部42は、対応テーブルを参照して、ロビーインターホン20からの信号に含まれる部屋番号を対応する情報端末1に送信させる。そして、各情報端末1では、制御部3は、第1通信部8が受信した信号に含まれるアドレス情報が、記憶部7に記憶されているアドレス情報と一致する場合には、この信号に含まれる情報を取得する。また、各情報端末1では、制御部3は、第1通信部8が受信した信号に含まれるアドレス情報が、記憶部7に記憶されているアドレス情報を一致しない場合には、この信号に含まれる情報を破棄する。
【0086】
なお、本実施形態では、通信部41が電気錠201と接続されている構成としたが、この構成に限定されない。制御装置40は、通信部41とは別の通信部を有し、当該別の通信部が電気錠201と接続される構成であってもよい。
【0087】
(3)動作
本実施形態に係るインターホンシステム100の動作について、図3を用いて説明する。
【0088】
切替部34は、情報端末1の動作モードを取得する(ステップS11)。
【0089】
切替部34は、情報端末1の動作モードに基づいて音声制御機能の制限が必要か否かを判断する(ステップS12)。例えば、情報端末1の動作モードが在宅モードである場合には、切替部34は、音声制御機能の制限は行わないと判断する。一方、情報端末1の動作モードが、例えば、留守モード又は防犯モードである場合、切替部34は、音声制御機能の制限を行うと判断する。
【0090】
音声制御機能の制限を行うと判断する場合(ステップS12の「Yes」)、切替部34は、音声制御機能の制限を行う(ステップS13)。具体的には、切替部34は、音声制御機能が無効となっている場合には音声制御機能の制限を無効から有効に切り替える、又は音声制御機能が有効である場合には有効を維持したままにすることで、音声制御機能の制限を行う(ステップS13)。
【0091】
音声制御機能の制限を行わないと判断する場合(ステップS12の「No」)、切替部34は、音声制御機能の制限の解除が必要か否かを判断する(ステップS14)。切替部34が音声制御機能の制限の解除が必要と判断する場合(ステップS14の「Yes」)、切替部34は音声制御機能の制限の解除を行い(ステップS15)、処理を終了する。具体的には、切替部34は、音声制御機能が有効となっている場合には音声制御機能の制限を有効から無効に切り替える、又は音声制御機能が無効となっている場合には無効を維持したままにすることで、音声制御機能の制限の解除を行う。また、音声制御機能の制限の解除が必要ではない場合(ステップS14の「No」)、そのまま処理を終了する。
【0092】
以上により、インターホンシステム100は、情報端末1の音声制御機能を制限する。
【0093】
次にインターホンシステム100の動作について、図4を用いて説明する。収音部202は、音を取得する(ステップS51)。音声認識部33は、音声処理部31が処理した音の中に、音声認識処理を開始するトリガとなるトリガワードが含まれるか否かを判断する(ステップS52)。音声認識部33が、音声処理部31が処理した音の中にトリガワードが含まれないと判断する場合(ステップS52の「No」)、処理はステップS51に戻る。音声認識部33が、音声処理部31が処理した音の中にトリガワードが含まれると判断する場合(ステップS52の「Yes」)、音声認識部33は、音声認識処理を行う(ステップS53)。
【0094】
音声認識部33は、音声認識処理で処理された音に制御用キーワードが含まれているか否かを判断する(ステップS54)。音声認識処理で処理された音の中に制御用ワードが含まれていないと音声認識部33が判断した場合(ステップS54の「No」)、処理は、ステップS53に戻る。
【0095】
音声認識処理で処理された音の中に制御用ワードが含まれていると音声認識部33が判断した場合(ステップS54の「Yes」)、制御処理部35は、音声制御機能の制限が有効であるか否かを判断する(ステップS55)。
【0096】
音声制御機能の制限が有効であると制御処理部35が判断する場合(ステップS55の「Yes」)、処理は終了する。音声制御機能の制限が有効でない、つまり無効であると制御処理部35が判断する場合(ステップS55の「No」)、制御処理部35は、制御用ワードに基づいた制御処理を行う(ステップS56)。
【0097】
(4)利点
以上、説明したように、情報端末1は、施設70に設けられたインターホンシステム100に含まれる端末として動作する情報端末1であって収音部202が収音した音声に基づく音声認識結果に応じた制御をする音声制御機能を有する制御部3を備える。制御部3は、情報端末1の動作に基づいて、音声制御機能の制限を行う。
【0098】
この構成によると、消費電力及び音声制御機能による誤作動を抑制できる情報端末1、インターホンシステム100、制御方法及びプログラムを提供することができる。
【0099】
(5)変形例
以下に変形例について列記する。なお、以下に説明する変形例は、上記実施形態と適宜組み合わせて適用可能である。
【0100】
(5-1)変形例1
実施形態では、音声制御機能の制限は、音声認識部33の音声認識結果に応じた制御を無効にすることを含む構成としたが、この構成に限定されない。音声制御機能の制限は、音声認識機能の無効を含んでいてもよい。例えば、本変形例では、音声認識部33は、処理に関するフラグを有している。具体的には、音声認識部33の有するフラグは、音声認識機能の制限の有無を切り替える。フラグが「1」の場合、音声認識部33の音声認識機能は、制限されない。フラグが「0」の場合、音声認識部33の音声認識機能は制限され、音声認識機能の制限には音声認識機能を無効にすることを含んでいる。すなわち、フラグが「0」の場合、音声認識部32による音声認識処理が行われない。
【0101】
本変形例について、図5を用いて説明する。
【0102】
切替部34は、情報端末1の動作モードを取得する(ステップS21)。切替部34は、取得した動作モードに基づいて、音声制御機能を制限するか否かを判断する(ステップS22)。切替部34が音声制御機能を制限すると判断する場合(ステップS22の「Yes」)、切替部34は、音声認識部33の処理フラグを「0」とする(ステップS24)。切替部34が音声制御機能を制限しないと判断する場合(ステップS22の「No」)、切替部34は、音声認識部33の処理フラグを「1」とする(ステップS24)。
【0103】
以上から、音声認識機能の制限には、音声制御機能の無効を含んでいる。音声制御機能の無効には、音声認識処理の結果を利用しない場合に加えて、本変形例のように音声認識処理そのものを行わない場合も含んでいる。
【0104】
(5-2)変形例2
変形例2では、情報端末1の動作は、情報端末1の動作モードを含む構成としたが、この構成に限定されない。情報端末1の動作には、情報端末1と通信する他の機器からの情報の受信を含んでいてもよい。例えば、他の機器は、ロビーインターホン20、玄関子機30、電気錠201、宅配ロッカー、スマートフォン、人感センサ、照明、シャッター、電力モニタを含んでいる。
【0105】
他の機器から受信した情報が、情報端末1のユーザの施設70からの出所に伴う情報である場合、音声制御機能を無効とする。例えば、ロビーインターホン20及び玄関子機30に、ユーザが施設70から外出する姿が写っている場合、電気錠201が施設70の内部から解錠されて、また施錠された場合を含んでいる。また、例えば、ユーザの宅配ロッカーが設定された場合、ロビーの人感センサに反応があった場合、電力モニタにおいて消費電力が低下した場合、等を含んでいる。ユーザが施設70から外出したと推定される状況に応じて、制御部3は、音声制御機能を制限する。また、ロビーインターホン20及び玄関子機30において、帰宅通知という機能があり、ユーザが帰宅通知を有効にすると帰宅したことが判定され、その通知に合わせて制御部3は音声制御機能の制限を解除する。
【0106】
また、他の機器から受信した情報が、ユーザの施設70への入所に伴う情報であるとき、制御部3は、音声制御機能の制限を解除する。例えば、ロビーインターホン20及び玄関子機30に、ユーザが施設70に入所する姿が写っている場合、電気錠201が外部から解錠されて、また施錠された場合を含んでいる。また、例えば、ユーザの宅配ロッカーの設定が解除された場合、ロビーの人感センサに外部から内部へ反応があった場合、電力モニタにおいて消費電力が増加した場合、等を含んでいる。ユーザが施設70に入所したと推定される状況に応じて、制御部3は、音声制御機能の制限を解除する。
【0107】
(5-3)変形例3
変形例3において、情報端末1の動作は、ユーザからの入力に従って設定される設定状態を含み、制御部3は、設定状態に基づいて音声制御機能の制限を行う構成としたが、この構成に限定されない。情報端末1の動作は、情報端末に対する操作の受付を含み、制御部3は、情報端末1が所定期間操作されなかったとき、音声制御機能を制限する構成であってもよい。制御部3は、情報端末1が所定期間として、例えば、30分操作されなかった場合に、音声制御機能を制限する。具体的には、制御部3が、例えば、30分操作されなかったとみなすと、切替部34は、有効から無効に切り替わり、制御処理部35を制限する。このため、制御部3の音声制御機能は制限される。
【0108】
一方、制御部3は、音声制御機能が制限された状態において、所定の復旧条件を満たせば、音声制御機能の制限を解除する。ここで、所定の復旧条件とは、例えば、所定の音圧以上の音の収音、ロビーインターホン20からの呼び出し、設定しておいたウエイクアップワードの収音、インターホン装置の操作、が含まれる。具体的には、制御部3は、収音部202からの収音、操作部4による操作受付、制御用ワードであるウエイクアップワードの入力受付等により、切替部34は、無効から有効に切り替わる。このため、音声制御機能の制限は解除される。
【0109】
(5-4)変形例4
報知部11は、音声制御機能の制限の有無を報知してもよい。具体的には、図6を用いて説明する。
【0110】
収音部202は、音声を取得する(ステップS40)。音声認識部33は、音声処理部31が処理した音声にトリガワードが含まれるか否かを判断する(ステップS41)。音声にトリガワードが含まれない場合(ステップS41の「No」)、処理を終了する。音声にトリガワードが含まれる場合(ステップS41の「Yes」)、音声認識部33は、音声に制御用ワードが含まれるか否かを判断する(ステップS42)。トリガワード等を含む場合には、切替部34の設定の内容に関わらず、音声認識結果を強制的に使用する。制御用ワードが含まれる場合(ステップS42の「Yes」)、制御部3は、音声制御機能の制限の有無を判断する(ステップS47)。音声制御機能が制限されていない場合(ステップS47の「Yes」)、報知部11は、音声制御機能が制限されていない旨を報知する(ステップS50)。音声制御機能が制限されている場合(ステップS47の「No」)、制御部3は制限を解除し(ステップS48)、報知部11は、音声制御機能が制限されていない旨を報知する。
【0111】
音声処理部31が処理した音声に設定用キーワードが含まれない場合(ステップS42の「No」)、制御部3は、音声制御機能が制限されているか否かを判断する(ステップS43)。音声制御機能が制限されている場合(ステップS43の「Yes」)、報知部11は、音声制御機能が制限されている旨を報知する(ステップS46)。
【0112】
音声制御機能が制限中ではない場合(ステップS43の「No」)、制御部3は、音声制御機能を制限し(ステップS44)、報知部11は、音声制御機能が制限されている旨を報知する(ステップS45)。
【0113】
以上から、報知部11は、情報端末1に表示し、「ただいま」等のトリガワードを設定するなど、本来音声認識が働き得る操作をされた場合に、「音声制御機能が制限されています」、「音声認識機能が制限されています」等と提示することができる。
【0114】
(5-5)その他の変形例
実施形態では、情報端末1は音声認識部33を備える構成としたが、この構成に限定されない。ネットワークNT1を介して情報端末1と接続されているサーバ60が音声認識部33を有していてもよい。
【0115】
実施形態において、情報端末1は、住戸端末(インターホン親機)とする構成としたが、この構成に限定されない。
【0116】
情報端末1は、インターホン玄関装置(ロビーインターホン20、玄関子機30)と通信可能に構成されている端末であればよく、例えば、タブレット端末、スマートフォンであってもよい。
【0117】
実施形態では、制御装置40が電気錠201の解錠動作を制御する構成としたが、この構成に限定されない。ロビーインターホン20が電気錠201の解錠動作を制御してもよい。この場合、ロビーインターホン20は、情報端末1からの電気錠201の解錠に係る指示を受け取ると、解錠信号を電気錠201に出力する。
【0118】
上記実施形態は、本開示の様々な実施形態の一つに過ぎない。上記実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。情報端末1と同様の機能は、処理方法、コンピュータプログラム、又はプログラムを記録した非一時的な記録媒体等で具現化されてもよい。一態様に係るインターホンシステム100は、情報端末1と、情報端末1と通信する他の情報端末とを備える。また、一態様に係る情報端末1の処理方法は、施設70に設けられたインターホンシステム100に含まれる端末として動作し、収音部202が収音した音声に基づく音声認識結果に応じた制御をする音声制御機能を有する情報端末の制御方法である。制御部3は、情報端末1の動作に基づいて、音声制御機能の制限を行うステップ、を含む。一態様に係るプログラムは、コンピュータシステムを、上述した情報端末1又は情報端末1の制御方法として機能させるためのプログラムである。
【0119】
本開示における情報端末1又は情報端末1の処理方法の実行主体は、コンピュータシステムを含んでいる。コンピュータシステムは、ハードウェアとしてのプロセッサ及びメモリを有する。コンピュータシステムのメモリに記録されたプログラムをプロセッサが実行することによって、本開示における情報端末1又は情報端末1の制御方法の実行主体としての機能が実現される。プログラムは、コンピュータシステムのメモリに予め記録されていてもよいが、電気通信回線を通じて提供されてもよい。また、プログラムは、コンピュータシステムで読み取り可能なメモリカード、光学ディスク、ハードディスクドライブ等の非一時的な記録媒体に記録されて提供されてもよい。コンピュータシステムのプロセッサは、半導体集積回路(IC)又は大規模集積回路(LSI)を含む1乃至複数の電子回路で構成される。ここでいうIC又はLSI等の集積回路は、集積の度合いによって呼び方が異なっており、システムLSI、VLSI(Very Large Scale Integration)、又はULSI(Ultra Large Scale Integration)と呼ばれる集積回路を含む。さらに、LSIの製造後にプログラムされる、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、又はLSI内部の接合関係の再構成若しくはLSI内部の回路区画の再構成が可能な論理デバイスについても、プロセッサとして採用することができる。複数の電子回路は、1つのチップに集約されていてもよいし、複数のチップに分散して設けられていてもよい。複数のチップは、1つの装置に集約されていてもよいし、複数の装置に分散して設けられていてもよい。
【0120】
また、情報端末1における複数の機能が、1つの筐体内に集約されていることは情報端末1に必須の構成ではなく、情報端末1の構成要素は、複数の筐体に分散して設けられていてもよい。さらに、情報端末1の少なくとも一部の機能、例えば、情報端末1の一部の機能がクラウド(クラウドコンピューティング)等によって実現されてもよい。
【0121】
(まとめ)
以上、説明したように、第1の態様に係る情報端末(1)は、施設(70)に設けられたインターホンシステム(100)に含まれる端末として動作する情報端末(1)であって、収音部(202)が収音した音声に基づく音声認識結果に応じた制御をする音声制御機能を有する制御部(3)を備える。制御部(3)は、情報端末(1)の動作に基づいて、音声制御機能の制限を行う。
【0122】
この構成によると、制御部(3)は、情報端末(1)の動作に基づいて、音声制御機能の制限を行うために、消費電力を抑制し、音声制御機能による誤動作を抑制できる情報端末(1)を提供することができる。
【0123】
第2の態様に係る情報端末(1)では、第1の態様において、音声制御機能の制限は、音声を認識する音声認識機能を無効にすることを含む。
【0124】
この構成によると、音声認識機能をオン及びオフすることで、消費電力を抑制することができる。
【0125】
第3の態様に係る情報端末(1)では、第1の態様において、音声制御機能の制限は、音声認識結果に応じた制御を無効にすることを含む。
【0126】
この構成によると、音声を認識する音声認識機能は有効であるものの、音声認識結果に応じた制御を無効にすることで、誤作動を抑制し、セキュリティを向上することができる。
【0127】
第4の態様に係る情報端末(1)では、第1~第3のいずれかの態様において、情報端末(1)の動作は、情報端末(1)に設定される動作モードを含み、制御部(3)は、動作モードに基づいて、音声制御機能の制限を行う。
【0128】
この構成によると、情報端末(1)に設定される動作モードに基づいて、制御部(3)は、音声制御機能の制限を行うために、制御部(3)は効率よく音声制御機能の制限を行うことができる。
【0129】
第5の態様に係る情報端末(1)では、第4の態様において、動作モードが、情報端末(1)のユーザの施設(70)からの出所に伴う動作モードであるとき、制御部(3)は、音声制御機能を制限する。動作モードが、ユーザの施設(70)への入所に伴う動作モードであるとき、制御部(3)は、音声制御機能の制限を解除する。
【0130】
この構成によると、施設(70)への入所及び施設(70)からの出所に応じて音声制御機能をオン及びオフとすることで、動作モードに応じた音声制御機能の制御を行うことができる。このため、制御部(3)は、効率よく音声制御機能の制御を行うことができ、情報端末(1)の消費電力を抑制することができる。
【0131】
第6の態様に係る情報端末(1)では、第1~第5のいずれかの態様において、情報端末(1)の動作は、ユーザからの入力に従って設定される設定状態を含み、制御部(3)は、設定状態に基づいて、音声制御機能の制限を行う。
【0132】
この構成によると、ユーザからの入力に従って設定される設定状態を含むため、制御部(3)は、より細かく音声制御機能の制限を行うことができ、情報端末(1)の消費電力を抑制することができる。
【0133】
第7の態様に係る情報端末(1)では、第1~第6のいずれかの態様において、情報端末(1)の動作は、情報端末(1)と通信する他の機器からの情報の受信を含み、制御部(3)は、情報に基づいて、音声制御機能の制限を行う。
【0134】
この構成によると、制御部(3)は他の機器と連動して情報端末(1)の音声制御機能を制御することができる。このため、情報端末(1)の利便性が向上する。
【0135】
第8の態様に係る情報端末(1)では、第7の態様において、他の機器から受信した情報が、情報端末(1)のユーザの施設(70)からの出所に伴う情報であるとき、制御部(3)は音声制御機能を制限する。他の機器から受信した情報が、ユーザの施設への入所に伴う情報であるとき、制御部(3)は音声制御機能の制限を解除する。
【0136】
この構成によると、制御部(3)は、ユーザの施設(70)への入所及び出所に伴って、情報端末の(1)の音声制御機能を制御できるため、制御の効率が良くなり、情報端末(1)の消費電力を抑制することができる。
【0137】
第9の態様に係る情報端末(1)では、第1~第8のいずれかの態様において、情報端末(1)の動作は、情報端末(1)に対する操作の受付を含み、制御部(3)は、情報端末(1)が所定期間操作されなかったとき、音声制御機能を制限する。
【0138】
この構成によると、情報端末(1)が所定期間操作されなかった場合に音声制御機能を制限することで、情報端末(1)の消費電力を抑制することができる。
【0139】
第10の態様に係る情報端末(1)では、第1~第9のいずれかの態様において、制御部(3)は、音声制御機能が制限された状態において、所定の復旧条件を満たせば音声制御機能の制限を解除する。
【0140】
この構成によると、収音部(202)が収音し、所定の復旧条件を満たせば音声制御機能の制限を解除することで、情報端末(1)のある場所に行かなくても音声制御機能を解除することができ、情報端末(1)の利便性が向上する。
【0141】
第11の態様に係る情報端末(1)では、第1~第10のいずれかの態様において、音声制御機能の制限の有無を報知する報知部(11)を、更に備える。
【0142】
この構成によると、ユーザが音声制御機能を利用しようと試みても音声制御機能が制限されている場合に、報知部(11)は音声制御機能が制限されている旨を表示又は音声でユーザに報知することで、情報端末(1)の利便性が向上する。また、ユーザが情報端末(1)に問いかけることで、報知部(11)は音声制御機能が制限された状態にあるか、制限されていないかを報知し、情報端末(1)の利便性が向上する。
【0143】
第12の態様に係る情報端末(1)では、第1~第11のいずれかの態様において、収音部(202)を、更に備える。
【0144】
この構成によると、情報端末(1)は収音部(202)を端末内に組み込むことができる。収音部(202)を情報端末(1)に組み込むことで、音声を収音する対象が明確になり、利便性が向上する。
【0145】
第13の態様に係る情報端末(1)では、第1~第12のいずれかの態様において、情報端末(1)の動作から所定時間が経過すると音声制御機能の制限を切り替える遅延処理部(36)を、更に備える。
【0146】
この構成によると、情報端末(1)の動作モードの切替と音声制御機能の制限の切替とは、別々に処理することができる。音声制御機能の制限の切替から所定の時間遅延して動作モードの切替の処理を行うことができ、セキュリティが向上し、利便性も向上する。
【0147】
第14の態様のインターホンシステム(100)は、第1~第13のいずれかの態様の情報端末(1)と、情報端末(1)と通信する他の情報端末とを備える。
【0148】
この構成によると、消費電力を抑制し、音声制御機能による誤動作を抑制できるインターホンシステム(100)を提供することができる。
【0149】
第15の態様の制御方法は、施設に設けられたインターホンシステム(100)に含まれる端末として動作し、収音部(202)が収音した音声に基づく音声認識結果に応じた制御をする音声制御機能を有する情報端末(1)の制御方法である。制御部(3)は、情報端末(1)の動作に基づいて、音声制御機能の制限を行うステップを含む。
【0150】
この構成によると、消費電力を抑制し、音声制御機能による誤動作を抑制できる制御方法を提供することができる。
【0151】
第16の態様のプログラムは、第15の態様に記載の制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
【0152】
この構成によると、消費電力を抑制し、音声制御機能による誤動作を抑制できるプログラムを提供することができる。
【符号の説明】
【0153】
1 情報端末
3 制御部
11 報知部
202 収音部
36 遅延処理部
70 施設
100 インターホンシステム
図1
図2
図3
図4
図5
図6