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特許7546217通知方法、プログラム、通知システム、及び通知機器
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-29
(45)【発行日】2024-09-06
(54)【発明の名称】通知方法、プログラム、通知システム、及び通知機器
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20240830BHJP
【FI】
G06Q50/10
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2022545944
(86)(22)【出願日】2022-01-11
(86)【国際出願番号】 JP2022000552
(87)【国際公開番号】W WO2023013097
(87)【国際公開日】2023-02-09
【審査請求日】2022-07-27
(31)【優先権主張番号】P 2021128454
(32)【優先日】2021-08-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【弁理士】
【氏名又は名称】新居 広守
(74)【代理人】
【識別番号】100137235
【弁理士】
【氏名又は名称】寺谷 英作
(74)【代理人】
【識別番号】100131417
【弁理士】
【氏名又は名称】道坂 伸一
(72)【発明者】
【氏名】池内 大夢
(72)【発明者】
【氏名】中井 健太郎
(72)【発明者】
【氏名】大橋 由暉
(72)【発明者】
【氏名】松永 悟
【審査官】毛利 太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-126477(JP,A)
【文献】特開2010-015418(JP,A)
【文献】国際公開第2006/075512(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
通知システムが行う通知方法であって、
通知機器から通知される情報の元となる情報元機器又は情報元サービスから、発生したイベントに関するイベント情報を取得し、
前記イベント情報を取得すると第1通知トリガを発生し、
前記第1通知トリガの発生後、所定の条件を満たし、かつ、前記イベント情報が更新されていない場合に第2通知トリガを発生し、
前記第1通知トリガが発生した場合、及び前記第2通知トリガが発生した場合に、前記通知機器から前記イベントの内容を示す前記第2通知トリガによる通知情報を出力させ、
前記所定の条件は、ユーザの不在中に前記第1通知トリガによる前記イベントの内容を示す前記通知情報を出力し、かつ、前記ユーザが戻ってきたことであり、
前記第2通知トリガによる前記通知情報は、前記第1通知トリガによる前記通知情報から内容を変更して出力される、
通知方法。
【請求項2】
通知システムが行う通知方法であって、
通知機器から通知される情報の元となる情報元機器又は情報元サービスから、発生した互いに異なる複数のイベントにそれぞれ関する複数のイベント情報を取得し、
前記複数のイベント情報を取得すると前記複数のイベント情報にそれぞれ対応する複数の第1通知トリガを発生し、
前記複数の第1通知トリガの発生後、所定の条件を満たし、かつ、前記イベント情報が更新されていない場合に第2通知トリガを発生し、
前記第1通知トリガが発生した場合に、前記通知機器から前記複数のイベント情報にそれぞれ対応する前記複数のイベントの内容を示す複数の通知情報を出力させ、
前記第2通知トリガが発生した場合に、前記通知機器から前記複数のイベントを要約した内容を示す要約情報を出力させる、
通知方法。
【請求項3】
前記所定の条件は、前記複数の第1通知トリガのうちの最も早期の第1通知トリガの発生から一定時間が経過することである、
請求項2に記載の通知方法。
【請求項4】
前記所定の条件は、ユーザの不在中に前記複数の第1通知トリガによる前記複数の通知情報を出力し、かつ、前記ユーザが戻ってきたことである、
請求項2に記載の通知方法。
【請求項5】
前記所定の条件は、前記複数の第1通知トリガの数が所定数以上になることである、
請求項2に記載の通知方法。
【請求項6】
前記第2通知トリガが発生した場合における前記通知機器の出力は、前記第1通知トリガが発生した場合における前記通知機器の出力よりも大きい、
請求項1又は2に記載の通知方法。
【請求項7】
1以上のプロセッサに、
請求項1又は2に記載の通知方法を実行させる、
プログラム。
【請求項8】
通知機器から通知される情報の元となる情報元機器又は情報元サービスから、発生したイベントに関するイベント情報を取得する取得部と、
前記イベント情報を取得すると第1通知トリガを発生する第1発生部と、
前記第1通知トリガの発生後、所定の条件を満たし、かつ、前記イベント情報が更新されていない場合に第2通知トリガを発生する第2発生部と、
前記第1通知トリガが発生した場合、及び前記第2通知トリガが発生した場合のそれぞれで、前記通知機器から前記イベントの内容を示す前記第1通知トリガによる通知情報と、前記第2通知トリガによる前記通知情報とを出力させる処理部と、を備え、
前記処理部は、前記所定の条件が、ユーザの不在中に前記第1通知トリガが発生し、かつ、前記ユーザが戻ってきたことである場合に、前記第2通知トリガによる前記通知情報を前記第1通知トリガによる前記通知情報から内容を変更して出力させる、
通知システム。
【請求項9】
請求項8に記載の通知システムからの前記通知情報の出力の指示を取得する指示取得部と、
前記指示取得部が指示を取得すると前記通知情報を出力する出力部と、を備え
前記第2通知トリガが発生した場合における前記出力部の出力は、前記第1通知トリガが発生した場合における前記出力部の出力よりも大きい、
通知機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報元機器又は情報元サービスからイベントに関するイベント情報を取得した場合に、通知機器からイベントの内容を示す通知情報を出力させる通知方法等に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1には、音声入出力機能を備えた家庭内機器に対して、発話の内容及び発話のタイミングを指示することにより、家庭内機器に発話させる技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2017-151718号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、ユーザが対応すべきイベントが発生したことをユーザが気づきやすくなる通知方法等を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一態様に係る通知方法は、通知機器から通知される情報の元となる情報元機器又は情報元サービスから、発生したイベントに関するイベント情報を取得し、イベント情報を取得すると第1通知トリガを発生し、第1通知トリガの発生後、所定の条件を満たし、かつ、前記イベント情報が更新されていない場合に第2通知トリガを発生し、第1通知トリガが発生した場合、及び前記第2通知トリガが発生した場合の少なくとも一方の場合に、前記通知機器から前記イベントの内容を示す通知情報を出力させる。
【0006】
本開示の一態様に係るプログラムは、1以上のプロセッサに、前記通知方法を実行させる。
【0007】
本開示の一態様に係る通知システムは、取得部と、第1発生部と、第2発生部と、処理部と、を備える。前記取得部は、通知機器から通知される情報の元となる情報元機器又は情報元サービスから、発生したイベントに関するイベント情報を取得する。前記第1発生部は、前記イベント情報を取得すると第1通知トリガを発生する。前記第2発生部は、前記第1通知トリガの発生後、所定の条件を満たし、かつ、前記イベント情報が更新されていない場合に第2通知トリガを発生する。前記処理部は、前記第1通知トリガが発生した場合、及び前記第2通知トリガが発生した場合の少なくとも一方の場合に、前記通知機器から前記イベントの内容を示す通知情報を出力させる。
【0008】
本開示の一態様に係る通知機器は、指示取得部と、出力部と、を備える。前記指示取得部は、前記通知システムからの前記通知情報の出力の指示を取得する。前記出力部は、前記指示取得部が指示を取得すると前記通知情報を出力する。
【発明の効果】
【0009】
本開示における通知方法等によれば、ユーザが対応すべきイベントが発生したことをユーザが気づきやすくなる、という利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、実施の形態における通知システムを含む全体構成を示すブロック図である。
図2図2は、実施の形態における通知機器が出力する通知情報の説明図である。
図3A図3Aは、実施の形態における通知機器による通知の一例を示す概要図である。
図3B図3Bは、実施の形態における通知機器による再度の通知の一例を示す概要図である。
図4A図4Aは、実施の形態における通知システムのイベント発生時の動作の説明図である。
図4B図4Bは、実施の形態における通知システムのイベント発生後の動作の説明図である。
図4C図4Cは、実施の形態における通知システムのイベント発生後の他の動作の説明図である。
図5図5は、実施の形態における通知システムの動作例を示すフローチャートである。
図6図6は、実施の形態における通知システムの第1動作例の説明図である。
図7図7は、実施の形態における通知システムの第2動作例の説明図である。
図8図8は、実施の形態における通知システムの第3動作例の説明図である。
図9図9は、実施の形態における通知システムの第4動作例の説明図である。
図10図10は、実施の形態における通知システムの第5動作例の説明図である。
図11図11は、実施の形態における通知システムの第6動作例の説明図である。
図12図12は、実施の形態における通知システムの第7動作例の説明図である。
図13図13は、実施の形態における通知システムの第8動作例の説明図である。
図14図14は、実施の形態における通知システムの第9動作例の説明図である。
図15図15は、実施の形態における通知システムの第10動作例の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
(本開示の基礎となった知見)
まず、発明者の着眼点が、下記に説明される。
【0012】
従来、特許文献1に開示されているように、音声入出力機能を備えた家庭内機器(通知機器)に対して、発話(通知)の内容及び発話のタイミングを指示することにより、家庭内機器に発話させる技術がある。この技術は、例えば洗濯機等の家電機器に発生したイベントの内容を、音声入出力機能を備えた通知機器から発話させることにより、家電機器の傍にいないユーザに対して、発生したイベントの内容を通知するために用いられる。イベントは、例えば家電機器に何らかのエラーが発生すること、又は家電機器が実行していた動作が終了したこと等を含み得る。
【0013】
ところで、例えばユーザが外出していたり、ユーザが通知機器の設置場所とは異なる場所にいたり等して、通知機器がイベントの内容を通知する時点でユーザが通知機器の傍にいない場合がある。このような場合、通知機器による通知がユーザに届かないため、ユーザは対応すべきイベントの発生に気づくことができず、イベントに対応することができない、という問題がある。このような問題は、ユーザが通知機器の設置場所の傍にいる場合にも生じ得る。すなわち、ユーザが寝ていたり、ユーザがイヤホンを装着していたり等すれば、ユーザが通知機器による通知に気づくことができない場合もある。
【0014】
以上を鑑み、発明者は本開示を創作するに至った。
【0015】
以下、適宜図面を参照しながら、実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。
【0016】
なお、発明者は、当業者が本開示を十分に理解するために添付図面及び以下の説明を提供するのであって、これらによって請求の範囲に記載の主題を限定することを意図するものではない。
【0017】
(実施の形態)
[1-1.全体構成]
まず、実施の形態に係る通知システム1を含む全体構成について図1を用いて説明する。図1は、実施の形態に係る通知システム1を含む全体構成を示すブロック図である。通知システム1は、情報元機器3又は情報元サービス4からイベントに関するイベント情報を取得した場合に、通知機器2からイベントの内容を示す通知情報を出力させるためのシステムである。
【0018】
通知機器2は、情報元機器3又は情報元サービス4で発生したイベントの内容をユーザU1(図3A参照)に通知することが可能な機器である。実施の形態では、通知機器2による通知は、例えばスピーカから音声を出力することにより行われる。なお、通知機器2による通知は、例えば備え付けのディスプレイに文字列又は画像等を表示することにより行われてもよいし、音声の出力及び表示の両方により行われてもよい。
【0019】
通知機器2は、例えばユーザU1の居住する施設に据え置かれた機器であって、上述のような音声出力機能又は表示機能を有する機器である。実施の形態では、通知機器2は、家電機器である。具体的には、通知機器2は、例えばスマートスピーカ、テレビジョン受像機、照明器具、ペット用カメラ、インターホン親機、インターホン子機、空調機器、又はロボット掃除機等を含み得る。なお、通知機器2は、例えば可搬型のテレビジョン受像機、スマートフォン、タブレット端末、又はラップトップ型のパーソナルコンピュータ等のユーザU1が所持する携帯型の情報機器であってもよい。
【0020】
通知機器2は、指示取得部21と、出力部22と、を備える。実施の形態では、通知機器2は、プロセッサ及びメモリを有しており、プロセッサにてメモリに記憶されているコンピュータプログラムを実行することにより、通知機器2が備える各構成を実現する。
【0021】
指示取得部21は、通知システム1からの通知情報の出力の指示を取得する。実施の形態では、指示取得部21は、例えばインターネット等のネットワークを介して通知システム1から送信される指示信号を受信することにより、指示信号に含まれる指示を取得する。
【0022】
出力部22は、指示取得部21が指示を取得すると通知情報を出力する。例えば、通知機器2が音声出力機能を有している場合、出力部22は、指示に含まれる音声メッセージを再生することにより、通知情報を出力する。なお、通知機器2のメモリに予め種々の音声メッセージが記憶されている場合、出力部22は、指示に従ってメモリから対応する音声メッセージを読み出して再生してもよい。また、通知機器2が音声を自動生成する機能を有している場合、出力部22は、指示に従って対応する音声メッセージを生成して再生してもよい。
【0023】
また、例えば、通知機器2が表示機能を有している場合、出力部22は、指示に含まれる文字列又は画像等をディスプレイに表示することにより、通知情報を出力する。なお、通知機器2のメモリに予め種々の文字列又は画像等が記憶されている場合、出力部22は、指示に従ってメモリから対応する文字列又は画像等を読み出してディスプレイに表示してもよい。また、通知機器2が文字列又は画像等を自動生成する機能を有している場合、出力部22は、指示に従って対応する文字列又は画像等を生成してディスプレイに表示してもよい。
【0024】
情報元機器3は、通知機器2から通知される情報の元となる機器である。実施の形態では、情報元機器3は、家電機器である。具体的には、情報元機器3は、例えば空調機器、洗濯機、ロボット掃除機、冷蔵庫、炊飯器、又は電子レンジ等である。情報元機器3で発生するイベントは、例えば情報元機器3の動作の開始若しくは終了、情報元機器3でのエラーの発生、又は情報元機器3のメンテナンス等を含み得る。
【0025】
情報元サービス4は、通知機器2から通知される情報の元となるサービスであって、例えばサービス事業者が運用するサーバ等からユーザU1に対して提供されるサービスである。情報元サービス4は、例えば運送サービス、又は天気予報サービス等である。情報元サービス4で発生するイベントは、例えば情報元サービス4によるサービスの開始若しくは終了、又は情報元サービス4でのエラーの発生等を含み得る。
【0026】
[1-2.通知システム]
次に、通知システム1の詳細について説明する。通知システム1は、図1に示すように、取得部11と、第1発生部12と、第2発生部13と、処理部14と、記憶部15と、を備えている。なお、実施の形態において、通知システム1は記憶部15を備えているが、記憶部15は通知システム1の構成要素でなくてもよい。
【0027】
実施の形態では、通知システム1は、サーバにより実現される。サーバは、プロセッサ及びメモリを有しており、プロセッサにてメモリに記憶されているコンピュータプログラムを実行することにより、通知システム1が備える各構成を実現する。実施の形態では、メモリは、記憶部15である。
【0028】
通知システム1は、例えばインターネット等のネットワークを介して通知機器2、情報元機器3、及び情報元サービス4との間で通信可能に構成されている。なお、図1に示す例では、通知機器2、情報元機器3、及び情報元サービス4はそれぞれ1つずつであるが、それぞれ複数であってもよい。
【0029】
取得部11は、情報元機器3又は情報元サービス4から、発生したイベントに関するイベント情報を取得する。実施の形態では、取得部11は、例えばインターネット等のネットワークを介して情報元機器3又は情報元サービス4から送信される信号を受信することで、当該信号に含まれるイベント情報を取得する。情報元機器3又は情報元サービス4は、イベントが発生した時点で上記信号を通知システム1へ送信する。したがって、取得部11は、およそ情報元機器3又は情報元サービス4でイベントが発生した時点でイベント情報を取得することになる。なお、取得部11がイベント情報を取得するタイミングは、情報元機器3又は情報元サービス4でイベントが発生した時点よりも遅れていてもよい。
【0030】
第1発生部12は、イベント情報を取得すると第1通知トリガを発生する。例えば、取得部11が情報元機器3からイベント情報を取得した場合、第1発生部12は、このイベント情報に対応する第1通知トリガを発生する。また、例えば、取得部11が複数の情報元機器3からそれぞれ複数のイベント情報を取得した場合、第1発生部12は、これら複数のイベント情報にそれぞれ対応する複数の第1通知トリガを発生する。つまり、第1発生部12は、情報元機器3又は情報元サービス4で発生したイベントごとに第1通知トリガを発生する。
【0031】
第2発生部13は、第1通知トリガの発生後、所定の条件を満たし、かつ、イベント情報が更新されていない場合に第2通知トリガを発生する。所定の条件については、後述する[2.動作例]にて詳細に説明する。例えば、第2発生部13は、第1発生部12が第1通知トリガを発生してから、所定の条件を満たすか否かを監視する。そして、第2発生部13は、所定の条件を満たした場合、所定の条件を満たした時点で取得部11が取得したイベント情報と、第1通知トリガの発生した時点で取得部11が取得したイベント情報とを比較する。なお、所定の条件を満たさない場合、第2発生部13は第2通知トリガを発生しない。
【0032】
比較の結果、イベント情報が更新されていれば、第2発生部13は第2通知トリガを発生せず、イベント情報が更新されていなければ、第2発生部13は第2通知トリガを発生する。例えば、情報元機器3で発生したイベントが情報元機器3にエラーが発生したことである場合、情報元機器3のエラーが解消されていればイベント情報が更新されたことになり、情報元機器3に依然としてエラーが発生していればイベント情報が更新されていないことになる。第2発生部13は、第1発生部12と同様に、情報元機器3又は情報元サービス4で発生したイベントごとに第2通知トリガを発生する。
【0033】
処理部14は、第1通知トリガが発生した場合、及び第2通知トリガが発生した場合の少なくとも一方の場合に、通知機器2からイベントの内容を示す通知情報を出力させる。実施の形態では、処理部14は、例えばインターネット等のネットワークを介して通知機器2に指示信号を送信することにより、通知機器2から通知情報を出力させる。
【0034】
基本的には、処理部14は、第1通知トリガが発生した場合、及び第2通知トリガが発生した場合のいずれにおいても、通知機器2から通知情報を出力させる。つまり、基本的には、処理部14は、第1通知トリガが発生した場合に初回の通知を通知機器2に行わせ、その後、第2通知トリガが発生した場合に再度の通知を通知機器2に行わせる。ここで、処理部14は、第2通知トリガが発生した場合の通知情報の一部を、第1通知トリガが発生した場合の通知情報から変更させてもよい。例えば、第1通知トリガが発生してから一定時間が経過した後に第2通知トリガが発生した場合であれば、処理部14は、第2通知トリガが発生した場合の通知情報を、第1通知トリガが発生してからの経過時間を加味した通知情報としてもよい。
【0035】
なお、後述する[2.動作例]にて詳細に説明するが、処理部14は、第1通知トリガの発生時の状態によっては、第1通知トリガが発生しても通知機器2から通知情報を出力させないこともある。また、処理部14は、第1通知トリガ及び第2通知トリガの各々の発生時の状態によっては、第2通知トリガが発生しても通知機器2から通知情報を出力させないこともある。
【0036】
ここで、通知機器2が出力する通知情報の一例について、図2を用いて説明する。図2は、実施の形態における通知機器2が出力する通知情報の説明図である。図2に示す表において、「情報元」は情報元機器3又は情報元サービス4を表しており、「イベント」は情報元機器3又は情報元サービス4で発生するイベントを表している。また、図2に示す表において、「通知内容」は、第1通知トリガが発生した場合に通知機器2が通知する内容、言い換えれば通知機器2による初回の通知内容を表している。また、図2に示す表において、「再通知内容」は、第2通知トリガが発生した場合に通知機器2が通知する内容、言い換えれば通知機器2による再度の通知内容を表している。通知機器2による再度の通知内容が存在するイベントは、基本的にユーザU1が対応すべきイベントである。
【0037】
例えば、情報元機器3が洗濯機である場合、「洗濯終了」というイベントが発生すると、通知機器2は、初回の通知においては「洗濯が終わりました。」という音声メッセージを出力する。また、通知機器2は、再度の通知においては、例えばユーザU1が帰宅した場合であれば「外出中に、洗濯が終わりました。」という音声メッセージを出力する。その他、通知機器2は、再度の通知においては、例えば「洗濯物が庫内に残っていませんか?」という音声メッセージを出力する。
【0038】
また、例えば、「洗濯終了時の雨予報」というイベント、つまり洗濯が終了した時点において天気予報が雨であるというイベントが発生すると、通知機器2は、「洗濯が終わりました。この後天気が崩れる予報です。」という音声メッセージを出力する。なお、このイベントの場合、通知機器2は再度の通知を行っていないが、再度の通知を行ってもよい。
【0039】
また、例えば、情報元機器3がロボット掃除機である場合、「追加充電」というイベント、つまりロボット掃除機が電池切れのために自動的に充電を開始するというイベントが発生すると、通知機器2は、「電池が無くなったため、充電台に戻りました。充電後、掃除を再開します。」という音声メッセージを出力する。なお、このイベントの場合、通知機器2は再度の通知を行っていないが、再度の通知を行ってもよい。
【0040】
また、例えば、情報元サービス4が運送サービスである場合、「不在通知」というイベント、つまり荷物の宅配時にユーザU1が不在のために不在票が郵便ポストに投函されたというイベントが発生すると、通知機器2は、初回の通知においては「不在票が届いています。」という音声メッセージを出力する。また、通知機器2は、再度の通知においても「不在票が届いています。」という音声メッセージを出力する。なお、このイベントの場合、通知機器2は、例えばユーザU1の帰宅時に再度の通知を行うのであれば、「外出中に、不在票が届いています。」という音声メッセージを出力してもよい。
【0041】
記憶部15は、通知システム1のプロセッサが各種制御を行うために必要な情報(コンピュータプログラム等)が記憶される記憶装置である。記憶部15は、例えば半導体メモリにより実現されるが、特に限定されることなく公知の電子情報記憶の手段を用いることができる。記憶部15には、例えば情報元機器3又は情報元サービス4の識別子、イベント情報、並びに第1通知トリガ及び第2通知トリガを紐づけた管理データが記憶される。また、記憶部15には、例えば通知機器2に対して送信される指示信号に含まれる指示データ等が記憶される。
【0042】
[1-3.基本動作]
以下、実施の形態に係る通知機器2の動作の概要について、図3A及び図3Bを用いて説明する。図3Aは、実施の形態における通知機器2による通知の一例を示す概要図である。図3Bは、実施の形態における通知機器2による再度の通知の一例を示す概要図である。図3A及び図3Bに示す例では、リビングルームに通知機器2であるペット用カメラが設置されており、洗面所に情報元機器3である洗濯機が設置されている。なお、図3Bでは、浴室の図示を省略しており、かつ、リビングルームを強調して図示している。
【0043】
図3Aに示すように、洗濯機(情報元機器3)にエラーが発生すると、ペット用カメラ(通知機器2)は、「洗濯機でエラーが起きました。」という音声メッセージを通知情報として出力する。ここで、図3Aに示す例では、ユーザU1が入浴中であって浴室にいる。このため、ユーザU1は、リビングルームで再生された音声メッセージを聞くことができず、ユーザU1が対応すべきイベントが発生したこと(洗濯機のエラーの発生)に気づくことができない。
【0044】
そこで、図3Bに示すように、ペット用カメラ(通知機器2)は、「30分前に洗濯機でエラーが起きました。」という音声メッセージを通知情報として出力することで、再度の通知を行う。ここでは、通知機器2は、初回の通知から一定時間(ここでは、30分)が経過した時点で再度の通知を行っているため、再度の通知においては、経過時間を加味した音声メッセージを再生する。すると、浴室からリビングルームへ戻ってきたユーザU1は、リビングルームで再生された再度の音声メッセージを聞くことができ、ユーザU1が対応すべきイベントが発生したこと(洗濯機のエラーの発生)に気づくことが可能である。
【0045】
以下、上記の通知機器2の動作を実現するための通知システム1の動作の概要について、図4A図4Cを用いて説明する。図4Aは、実施の形態における通知システム1のイベント発生時の動作の説明図である。図4Bは、実施の形態における通知システム1のイベント発生後の動作の説明図である。図4Cは、実施の形態における通知システム1のイベント発生後の他の動作の説明図である。図4A図4Cに示す例では、洗濯機が情報元機器3であって、洗濯機のエラーというイベントが発生している。また、図4A図4Cに示す例では、テレビジョン受像機が通知機器2であって、音声により通知情報を出力している。
【0046】
図4Aに示すように、洗濯機(情報元機器3)にエラーが発生すると、情報元機器3から通知システム1へイベント情報を含む信号が送信される。通知システム1では、取得部11が当該信号を受信することでイベント情報を取得すると、第1発生部12が第1通知トリガを発生する。そして、処理部14は、第1通知トリガの発生に伴って、テレビジョン受像機(通知機器2)への指示を含む指示信号を送信する。通知機器2は、指示信号を受信すると、当該指示信号に含まれる指示に従って音声で通知情報を出力する。これにより、通知機器2による初回の通知が行われる。
【0047】
図4Bに示す例では、所定の条件を満たした時点(ここでは、第1通知トリガの発生時点から一定時間が経過した時点)で、イベント情報が更新されていない(ここでは、洗濯機のエラーが解消されていない)。この場合、第2発生部13が第2通知トリガを発生する。そして、処理部14は、第2通知トリガの発生に伴って、通知機器2への指示を含む指示信号を送信する。通知機器2は、指示信号を受信すると、当該指示信号に含まれる指示に従って音声で通知情報を出力する。これにより、通知機器2による再度の通知が行われる。
【0048】
一方、図4Cに示す例では、ユーザU1が洗濯機を点検する等して洗濯機のエラーが解消されている。つまり、図4Cに示す例では、所定の条件を満たした時点(ここでは、第1通知トリガの発生時点から一定時間が経過した時点)で、イベント情報が更新されている(ここでは、洗濯機のエラーが解消されている)。この場合、第2発生部13が第2通知トリガを発生しないことから、処理部14は指示信号を通知機器2へ送信しない。このため、通知機器2による再度の通知が行われない。
【0049】
以下、実施の形態に係る通知システム1の基本動作(つまり、通知方法)について、図5を用いて説明する。図5は、実施の形態に係る通知システム1の動作例を示すフローチャートである。ここでは、通知システム1は、第1通知トリガが発生した場合、及び第2通知トリガが発生した場合のいずれの場合でも、通知機器2から通知情報を出力させることとして説明する。
【0050】
情報元機器3又は情報元サービス4にてイベントが発生すると、情報元機器3又は情報元サービス4は、イベント情報を含む信号を通知システム1へ送信する。これにより、取得部11は、イベント情報を取得する(S1)。取得部11がイベント情報を取得すると、第1発生部12は、第1通知トリガを発生する(S2)。そして、処理部14は、第1通知トリガの発生を受けて、通知機器2へ指示を含む指示信号を送信する、つまり指示を出力する(S3)。指示信号を受信した通知機器2は、指示信号に含まれる指示に従って、通知情報を出力する。
【0051】
その後、所定の条件を満たすまでは、通知システム1は特に何も実行しない(S4:No)。所定の条件を満たすと(S4:Yes)、通知システム1は、所定の条件を満たした時点でイベント情報が更新されているか否かを確認する。そして、イベント情報が更新されていれば(S5:No)、通知システム1は特に何も実行しない。一方、イベント情報が更新されていなければ(S5:Yes)、第2発生部13は、第2通知トリガを発生する(S6)。そして、処理部14は、第2通知トリガの発生を受けて、通知機器2へ指示を含む指示信号を送信する、つまり指示を出力する(S7)。指示の内容は、前回の指示の内容と同じであってもよいし、今回の指示信号を送信する時点での状況に応じて一部変更されていてもよい。指示信号を受信した通知機器2は、指示信号に含まれる指示に従って、通知情報を出力する。
【0052】
[2.動作例]
以下、実施の形態に係る通知システム1の動作例について列挙する。以下に示す動作例では、第10動作例を除いて、いずれも情報元機器3が洗濯機であり、イベントとして洗濯機に給水異常のエラーが発生したこととして説明する。また、以下に示す動作例では、いずれにおいても第2通知トリガが発生している、つまり所定の条件を満たした時点でイベント情報が更新されていないこととして説明する。なお、以下に示す動作例は一例であって、通知システム1は、以下に示す動作例以外の動作を行ってもよい。
【0053】
[2-1.第1動作例]
図6は、実施の形態における通知システム1の第1動作例の説明図である。第1動作例では、通知システム1は、洗濯機にエラーが発生して第1通知トリガを発生した時点で、通知機器2に音声により通知を行わせている。そして、第1動作例では、通知システム1は、第1通知トリガが発生した時点から一定時間(ここでは、30分)が経過した時点で第2通知トリガを発生し、通知機器2に音声により再度の通知を行わせている。つまり、第1動作例では、所定の条件は、第1通知トリガが発生してから一定時間が経過することである。なお、通知システム1は、一定時間の経過に伴う再度の通知においては、一定時間前に洗濯機にエラーが発生したことを加味した通知を通知機器2に行わせている。
【0054】
[2-2.第2動作例]
図7は、実施の形態における通知システム1の第2動作例の説明図である。第2動作例では、通知システム1は、洗濯機にエラーが発生して第1通知トリガを発生した時点で、通知機器2に音声により通知を行わせている。なお、第2動作例では、第1通知トリガが発生した時点では、ユーザU1が外出しているため、不在である。そして、第2動作例では、通知システム1は、ユーザU1が帰宅した時点で第2通知トリガを発生しており、通知機器2に音声により再度の通知を行わせている。つまり、第2動作例では、所定の条件は、ユーザU1の不在中に第1通知トリガが発生し、かつ、ユーザU1が戻ってきたことである。なお、通知システム1は、ユーザU1の帰宅に伴う再度の通知においては、ユーザU1の外出中に洗濯機にエラーが発生したことを加味した通知を通知機器2に行わせている。
【0055】
通知システム1は、例えばユーザU1が所持するスマートフォン等の情報端末に搭載されている測位システム(例えば、GPS(Global Positioning System))の検知結果を情報端末から取得することで、ユーザU1の在・不在を判定することが可能である。ここでは、検知結果には、ユーザU1の在・不在の情報のみが含まれており、ユーザU1の位置情報は含まれていない。
【0056】
[2-3.第3動作例]
図8は、実施の形態における通知システム1の第3動作例の説明図である。図8に示す×印は、通知機器2による通知が行われていないことを表している。以下、図11図14においても同様である。第3動作例では、第2動作例とは異なり、ユーザU1が外出する前に、洗濯機にエラーが発生して第1通知トリガが発生している。このため、第3動作例では、通知システム1は、ユーザU1が帰宅して第2通知トリガを発生しても、通知機器2に音声による再度の通知を行わせていない。したがって、第3動作例では、通知システム1は、第1通知トリガの発生時においてのみ通知機器2に通知を行わせている。
【0057】
[2-4.第4動作例]
図9は、実施の形態における通知システム1の第4動作例の説明図である。第4動作例では、ユーザU1の不在中に洗濯機にエラーが発生して第1通知トリガが発生しており、かつ、ユーザU1が帰宅する前に第1通知トリガの発生時点から一定時間が経過している。第4動作例では、通知システム1は、第1通知トリガが発生した時点で、通知機器2に音声により通知を行わせている。そして、第4動作例では、通知システム1は、第1通知トリガが発生した時点から一定時間(ここでは、30分)が経過した時点で第2通知トリガを発生するため、当該時点で通知機器2に音声により再度の通知を行わせている。また、第4動作例では、通知システム1は、更にユーザU1が帰宅した時点でも第2通知トリガを発生するため、当該時点においても通知機器2に音声により再度の通知を行わせている。つまり、第4動作例では、一定時間の経過という所定の条件を満たした場合と、ユーザU1が戻ってきたという所定の条件を満たした場合との両方で第2通知トリガが発生している。
【0058】
[2-5.第5動作例]
図10は、実施の形態における通知システム1の第5動作例の説明図である。第5動作例では、ユーザU1の不在中に洗濯機にエラーが発生して第1通知トリガが発生しており、かつ、ユーザU1が帰宅した後に第1通知トリガの発生時点から一定時間が経過している。第5動作例では、通知システム1は、第1通知トリガが発生した時点で、通知機器2に音声により通知を行わせている。そして、第5動作例では、第4動作例と同様に、ユーザU1が帰宅した時点と、第1通知トリガが発生した時点から一定時間(ここでは、30分)が経過した時点と、の各々で第2通知トリガが発生するため、通知システム1は、各々の時点で通知機器2に音声により再度の通知を行わせている。
【0059】
[2-6.第6動作例]
図11は、実施の形態における通知システム1の第6動作例の説明図である。第6動作例では、ユーザU1の外出前に洗濯機にエラーが発生して第1通知トリガが発生しており、かつ、ユーザU1が帰宅する前に第1通知トリガの発生時点から一定時間が経過している。第6動作例では、通知システム1は、第1通知トリガが発生した時点で、通知機器2に音声により通知を行わせている。そして、第6動作例では、通知システム1は、第1通知トリガが発生した時点から一定時間(ここでは、30分)が経過した時点で第2通知トリガを発生するため、当該時点で通知機器2に音声により再度の通知を行わせている。
【0060】
一方、第6動作例では、第3動作例と同様に、通知システム1は、ユーザU1が帰宅して第2通知トリガを発生しても、通知機器2に音声による再度の通知を行わせていない。したがって、第6動作例では、通知システム1は、一定時間の経過という所定の条件に対応する第2通知トリガの発生についてのみ、通知機器2に音声による再度の通知を行わせている。
【0061】
[2-7.第7動作例]
図12は、実施の形態における通知システム1の第7動作例の説明図である。第7動作例では、ユーザU1の外出前に洗濯機にエラーが発生して第1通知トリガが発生しており、かつ、ユーザU1が帰宅した後に第1通知トリガの発生時点から一定時間が経過している。第7動作例では、通知システム1は、第1通知トリガが発生した時点で、通知機器2に音声により通知を行わせている。そして、第7動作例では、第6動作例と同様に、通知システム1は、ユーザU1が帰宅して第2通知トリガを発生しても、通知機器2に音声による再度の通知を行わせていない。
【0062】
一方、第7動作例では、第6動作例と同様に、通知システム1は、第1通知トリガが発生した時点から一定時間(ここでは、30分)が経過した時点で第2通知トリガを発生するため、当該時点で通知機器2に音声により再度の通知を行わせている。したがって、第7動作例では、第6動作例と同様に、通知システム1は、一定時間の経過という所定の条件に対応する第2通知トリガの発生についてのみ、通知機器2に音声による再度の通知を行わせている。
【0063】
[2-8.第8動作例]
図13は、実施の形態における通知システム1の第8動作例の説明図である。第8動作例では、通知機器2による通知情報の出力が禁止されている禁止期間において、洗濯機にエラーが発生して第1通知トリガが発生している。このため、第8動作例では、通知システム1は、第1通知トリガを発生しても通知機器2に音声による通知を行わせていない。ここで、禁止期間は、例えばユーザU1が就寝する夜間等であって、ユーザU1が通知機器2による通知を望まない期間である。禁止期間は、例えばユーザU1が適宜設定可能である。
【0064】
そして、第8動作例では、通知システム1は、禁止期間が終了した時点で第2通知トリガを発生し、通知機器2に音声により通知を行わせている。つまり、第8動作例では、所定の条件は、通知機器2による通知情報の出力が禁止されている禁止期間に第1通知トリガが発生し、かつ、禁止期間が終了したことである。なお、通知システム1は、禁止期間の終了に伴う通知においては、禁止期間中に洗濯機にエラーが発生したことを加味した通知を通知機器2に行わせている。
【0065】
[2-9.第9動作例]
図14は、実施の形態における通知システム1の第9動作例の説明図である。第9動作例では、禁止期間の開始前に、洗濯機にエラーが発生して第1通知トリガが発生している。このため、第9動作例では、第8動作例とは異なり、通知システム1は、第1通知トリガを発生した時点で通知機器2に音声により通知を行わせている。
【0066】
そして、第9動作例では、第8動作例とは異なり、通知システム1は、禁止期間が終了した時点で第2通知トリガを発生しても、通知機器2に音声による再度の通知を行わせていない。また、第9動作例では、通知システム1は、第1通知トリガが発生した時点から一定時間(ここでは、30分)が経過した時点で第2通知トリガを発生するが、当該時点が禁止期間中であるため、通知機器2に音声による再度の通知を行わせていない。
【0067】
[2-10.第10動作例]
図15は、実施の形態における通知システム1の第10動作例の説明図である。第10動作例では、第2動作例とは異なり、ユーザU1の不在中において、洗濯機の他に2つの情報元機器3においてもイベント(ここでは、情報元機器3のエラー)が発生している。つまり、第10動作例では、計3つの情報元機器3の各々でイベントが発生している。このため、第10動作例では、通知システム1は、3つのイベントにそれぞれ対応して3つの第1通知トリガを発生し、3つの第1通知トリガにそれぞれ対応する音声による通知を通知機器2に行わせている。
【0068】
第10動作例では、通知システム1は、ユーザU1の帰宅時において、3つの第1通知トリガにそれぞれ対応する3つの第2通知トリガを発生するのではなく、一括して1つの第2通知トリガを発生している。そして、第10動作例では、通知システム1は、当該第2通知トリガの発生に伴って、通知機器2に3つのイベントの内容を要約した通知を音声により行わせている。つまり、第10動作例では、処理部14は、互いに異なる複数のイベントにそれぞれ対応する複数の第1通知トリガが発生した場合に、第2通知トリガが発生すると、通知機器2から複数のイベントを要約した内容を示す要約情報を通知情報として出力させている。
【0069】
なお、第10動作例においては、複数の第1通知トリガが禁止期間内に発生した場合、通知システム1は、禁止期間が終了した時点で一括して1つの第2通知トリガを発生してもよい。この場合も、通知システム1は、通知機器2に複数のイベントの内容を要約した通知を音声により行わせる。
【0070】
また、第10動作例においては、複数の第1通知トリガが所定時間内に発生した場合、通知システム1は、複数の第1通知トリガのうちの最も早期の第1通知トリガの発生時点から一定時間が経過した時点で、一括して1つの第2通知トリガを発生してもよい。この場合も、通知システム1は、通知機器2に複数のイベントの内容を要約した通知を音声により行わせる。
【0071】
なお、第10動作例においては、通知システム1は、複数の第1通知トリガの数が所定数(2以上の自然数)以上である場合に、一括した1つの第2通知トリガを発生する。つまり、複数の第1通知トリガの数が所定数未満である場合、通知システム1は、複数の第1通知トリガにそれぞれ対応した複数の第2通知トリガを発生する。この場合、通知システム1は、複数の第2通知トリガの発生時点ごとに、通知機器2に音声により通知を行わせる。上記の所定数は、ユーザU1が適宜設定可能である。
【0072】
[3.利点等]
以下、実施の形態に係る通知システム1(通知方法)の利点について説明する。
【0073】
既に述べたように、例えばユーザU1が外出していたり、ユーザU1が通知機器2の設置場所とは異なる場所にいたり等して、通知機器2がイベントの内容を通知する時点でユーザU1が通知機器の傍にいない場合がある。このような場合、通知機器2による通知が行われる機会が1度だけであれば、ユーザU1は対応すべきイベントの発生に気づくことができず、イベントに対応することができない、という問題がある。また、ユーザU1が通知機器2の設置場所の傍にいる場合でも、ユーザU1が寝ていたり、ユーザU1がイヤホンを装着していたり等すれば、ユーザU1が通知機器2による通知に気づかないことがあり得る。
【0074】
これに対して、実施の形態に係る通知システム1(通知方法)では、第1通知トリガを発生した場合と、第2通知トリガを発生した場合とで、通知機器2による通知が行われる機会が複数存在する。このため、実施の形態に係る通知システム1(通知方法)では、例えば通知機器2による通知にユーザU1が気づくことができなくても、通知機器2による再度の通知が行われるので、ユーザU1が対応すべきイベントが発生したことをユーザU1が気づきやすくなる、という利点がある。また、実施の形態に係る通知システム1(通知方法)では、例えば禁止期間であるために通知機器2による通知が行われなかった場合でも、禁止期間が終了した際に通知機器2による通知が行われるので、ユーザU1が対応すべきイベントが発生したことをユーザU1が気づきやすくなる、という利点がある。
【0075】
(変形例)
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、実施の形態を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、適宜、変更、置き換え、付加、省略等を行った実施の形態にも適用可能である。また、上記実施の形態で説明した各構成要素を組み合わせて、新たな実施の形態とすることも可能である。
【0076】
そこで、以下、実施の形態の変形例を例示する。
【0077】
実施の形態において、所定の条件は、ユーザU1が情報元機器3又は通知機器2に対して所定の行動を起こしたことであってもよい。つまり、第2発生部13は、第1通知トリガの発生後において、情報元機器3又は通知機器2に対してユーザU1が所定の行動を起こし、かつ、イベント情報が更新されていない場合に、第2通知トリガを発生してもよい。
【0078】
所定の行動は、例えばユーザU1が通知機器2の特定のスイッチを操作すること、ユーザU1が通知機器2に対して通知履歴を確認する操作を行うこと、又はユーザU1が通知機器2に対して再度の通知を指示する操作を行うことを含み得る。また、所定の行動は、例えばユーザU1が通知機器2若しくは情報元機器3の電源をオンにする操作を行うこと、又はユーザU1が通知機器2若しくは情報元機器3に接近することを含み得る。ユーザU1の通知機器2又は情報元機器3への接近は、例えば人感センサを用いて検知することが可能である。
【0079】
また、実施の形態において、第2通知トリガが発生した場合における通知機器2の出力は、第1通知トリガが発生した場合における通知機器2の出力より大きくてもよい。例えば、通知機器2が音声出力により通知情報を出力する場合、処理部14は、第2通知トリガの発生時の音声の音量を、第1通知トリガの発生時の音声の音量よりも大きくさせてもよい。また、例えば、通知機器2が表示により通知情報を出力する場合、処理部14は、第2通知トリガの発生時にディスプレイに表示する文字列又は画像等の大きさを、第1通知トリガの発生時にディスプレイに表示する文字列又は画像等の大きさよりも大きくさせてもよい。
【0080】
実施の形態において、通知機器2と情報元機器3とは別体であるが、これに限られない。例えば、情報元機器3は、通知機器2を兼ねていてもよい。一例として、複数の情報元機器3が存在する場合、いずれかの情報元機器3でイベントが発生した場合、当該情報元機器3とは別の他の情報元機器3が通知機器2として機能してもよい。
【0081】
実施の形態では、通知システム1は、1つの第1通知トリガに対して第2通知トリガを1回のみ発生しているが、これに限られない。例えば、通知システム1は、1つの第1通知トリガに対して複数の第2通知トリガを発生してもよい。
【0082】
また、例えば、上記実施の形態では、通知システム1は、単一の装置として実現されたが、複数の装置によって実現されてもよい。通知システム1が複数の装置によって実現される場合、通知システム1が備える構成要素は、複数の装置にどのように振り分けられてもよい。例えば、上記実施の形態で通知システム1が備える構成要素の一部は、ユーザU1の居住する施設に備えられてもよい。つまり、本開示は、クラウドコンピューティングによって実現されてもよいし、エッジコンピューティングによって実現されてもよい。
【0083】
また、例えば、上記実施の形態において、本開示における通知システム1の構成要素の全部又は一部は、専用のハードウェアで構成されてもよく、或いは、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPU(Central Processing Unit)又はプロセッサ等のプログラム実行部が、HDD(Hard Disk Drive)又は半導体メモリ等の記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。
【0084】
また、本開示における通知システム1の構成要素は、1つ又は複数の電子回路で構成されてもよい。1つ又は複数の電子回路は、それぞれ、汎用的な回路でもよいし、専用の回路でもよい。
【0085】
1つ又は複数の電子回路には、例えば、半導体装置、IC(Integrated Circuit)又はLSI(Large Scale Integration)等が含まれてもよい。IC又はLSIは、1つのチップに集積されてもよく、複数のチップに集積されてもよい。ここでは、IC又はLSIと呼んでいるが、集積の度合いによって呼び方が変わり、システムLSI、VLSI(Very Large Scale Integration)、又は、ULSI(Ultra Large Scale Integration)と呼ばれるかもしれない。また、LSIの製造後にプログラムされるFPGA(Field Programmable Gate Array)も同じ目的で使うことができる。
【0086】
また、本開示の全般的又は具体的な態様は、システム、装置、方法、集積回路又はコンピュータプログラムで実現されてもよい。或いは、当該コンピュータプログラムが記憶された光学ディスク、HDD若しくは半導体メモリ等のコンピュータ読み取り可能な非一時的な記録媒体で実現されてもよい。例えば、本開示は、上記実施の形態における空調制御方法をコンピュータによって実行させるためのプログラムとして実現されてもよい。また、このプログラムは、コンピュータ読み取り可能なCD-ROM等の非一時的な記録媒体に記録されてもよいし、インターネット等の通信路で配信されてもよい。
【0087】
以上のように、本開示における技術の例示として、実施の形態を説明した。そのために、添付図面及び詳細な説明を提供した。
【0088】
したがって、添付図面及び詳細な説明に記載された構成要素の中には、課題解決のために必須な構成要素だけでなく、上記技術を例示するために、課題解決のためには必須でない構成要素も含まれ得る。そのため、それらの必須ではない構成要素が添付図面や詳細な説明に記載されていることをもって、直ちに、それらの必須ではない構成要素が必須であるとの認定をするべきではない。
【0089】
また、上述の実施の形態は、本開示における技術を例示するためのものであるから、請求の範囲又はその均等の範囲において種々の変更、置き換え、付加、省略等を行うことができる。
【0090】
(まとめ)
以上述べたように、実施の形態における通知方法は、通知機器2から通知される情報の元となる情報元機器3又は情報元サービス4から、発生したイベントに関するイベント情報を取得する。また、この通知方法は、イベント情報を取得すると第1通知トリガを発生する。また、この通知方法は、第1通知トリガの発生後、所定の条件を満たし、かつ、イベント情報が更新されていない場合に第2通知トリガを発生する。また、この通知方法は、第1通知トリガが発生した場合、及び第2通知トリガが発生した場合の少なくとも一方の場合に、通知機器2からイベントの内容を示す通知情報を出力させる。
【0091】
これによれば、例えば通知機器2による通知にユーザU1が気づくことができなくても、通知機器2による再度の通知が行われるので、ユーザU1が対応すべきイベントが発生したことをユーザU1が気づきやすくなる、という利点がある。
【0092】
また、例えば、通知方法では、所定の条件は、第1通知トリガが発生してから一定時間が経過することである。
【0093】
これによれば、例えば通知機器2による通知にユーザU1が気づくことができなくても、一定時間後に通知機器2による再度の通知が行われるので、通知機器2による通知にユーザU1が気づきやすくなる、という利点がある。
【0094】
また、例えば、通知方法では、所定の条件は、ユーザU1の不在中に第1通知トリガが発生し、かつ、ユーザU1が戻ってきたことである。
【0095】
これによれば、例えばユーザU1が不在であるために通知機器2による通知にユーザU1が気づくことができなくても、ユーザU1が戻ってきたときに通知機器2による再度の通知が行われるので、通知機器2による通知にユーザU1が気づきやすくなる、という利点がある。
【0096】
また、例えば、通知方法では、所定の条件は、ユーザU1が情報元機器3又は通知機器2に対して所定の行動を起こしたことである。
【0097】
これによれば、例えば通知機器2による通知にユーザU1が気づくことができなくても、ユーザU1が情報元機器3又は通知機器2を操作する等して所定の行動を行うと通知機器2による再度の通知が行われるので、通知機器2による通知にユーザU1が気づきやすくなる、という利点がある。
【0098】
また、例えば、通知方法では、所定の条件は、通知機器2による通知情報の出力が禁止されている禁止期間に第1通知トリガが発生し、かつ、禁止期間が終了したことである。また、この通知方法では、禁止期間に第1通知トリガが発生した場合に、通知機器2から通知情報を出力させない。
【0099】
これによれば、例えばユーザU1が通知機器2による通知を不要とする禁止期間においては通知機器2から通知情報を出力させないことで、ユーザU1が不快感を覚えにくくなる、という利点がある。
【0100】
また、例えば、通知方法では、互いに異なる複数のイベントにそれぞれ対応する複数の第1通知トリガが発生した場合に、第2通知トリガが発生すると、通知機器2から複数のイベントを要約した内容を示す要約情報を通知情報として出力させる。
【0101】
これによれば、ユーザU1は第2通知トリガが発生した場合に一度の通知を受けるだけで済むので、複数の第1通知トリガにそれぞれ対応する複数の第2通知トリガが発生するたびに通知機器2による通知を行う場合と比較して、ユーザU1が不快感を覚えにくくなる、という利点がある。
【0102】
また、例えば、通知方法では、第2通知トリガが発生した場合における通知機器2の出力は、第1通知トリガが発生した場合における通知機器2の出力よりも大きい。
【0103】
これによれば、通知機器2による再度の通知時においては、初回の通知よりも通知情報が強調して出力されるので、通知機器2による通知にユーザU1が気づきやすくなる、という利点がある。
【0104】
また、例えば、通知方法では、情報元機器3は、家電機器である。
【0105】
これによれば、家電機器が通知機能を有していなくても、家電機器でイベントが発生したことをユーザU1に通知することができる、という利点がある。
【0106】
また、例えば、通知方法では、通知機器2は、家電機器である。
【0107】
これによれば、家電機器とは別にスマートフォン等の情報端末を用意せずとも、情報元機器3又は情報元サービス4でイベントが発生したことをユーザU1に通知することができる、という利点がある。
【0108】
また、実施の形態に係るプログラムは、1以上のプロセッサに、上記の通知方法を実行させる。
【0109】
これによれば、例えば通知機器2による通知にユーザU1が気づくことができなくても、通知機器2による再度の通知が行われるので、ユーザU1が対応すべきイベントが発生したことをユーザU1が気づきやすくなる、という利点がある。
【0110】
また、実施の形態に係る通知システム1は、取得部11と、第1発生部12と、第2発生部13と、処理部14と、を備える。取得部11は、通知機器2から通知される情報の元となる情報元機器3又は情報元サービス4から、発生したイベントに関するイベント情報を取得する。第1発生部12は、イベント情報を取得すると第1通知トリガを発生する。第2発生部13は、第1通知トリガの発生後、所定の条件を満たし、かつ、イベント情報が更新されていない場合に第2通知トリガを発生する。処理部14は、第1通知トリガが発生した場合、及び第2通知トリガが発生した場合の少なくとも一方の場合に、通知機器2からイベントの内容を示す通知情報を出力させる。
【0111】
これによれば、例えば通知機器2による通知にユーザU1が気づくことができなくても、通知機器2による再度の通知が行われるので、ユーザU1が対応すべきイベントが発生したことをユーザU1が気づきやすくなる、という利点がある。
【0112】
また、実施の形態に係る通知機器2は、指示取得部21と、出力部22と、を備える。指示取得部21は、通知システム1からの通知情報の出力の指示を取得する。出力部22は、指示取得部21が指示を取得すると通知情報を出力する。
【0113】
これによれば、例えば通知機器2による通知にユーザU1が気づくことができなくても、通知機器2による再度の通知が行われるので、ユーザU1が対応すべきイベントが発生したことをユーザU1が気づきやすくなる、という利点がある。
【産業上の利用可能性】
【0114】
本開示は、機器又はサービスで発生したイベントに関する情報をユーザに通知するシステム等に適用可能である。
【符号の説明】
【0115】
1 通知システム
11 取得部
12 第1発生部
13 第2発生部
14 処理部
2 通知機器
21 指示取得部
22 出力部
3 情報元機器
4 情報元サービス
U1 ユーザ
図1
図2
図3A
図3B
図4A
図4B
図4C
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15