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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-29
(45)【発行日】2024-09-06
(54)【発明の名称】構築物の出入り用開口部構成装置
(51)【国際特許分類】
   E06B 1/60 20060101AFI20240830BHJP
   E06B 1/16 20060101ALI20240830BHJP
【FI】
E06B1/60
E06B1/16 Z
【請求項の数】 1
(21)【出願番号】P 2024066598
(22)【出願日】2024-04-17
【審査請求日】2024-05-01
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】394006679
【氏名又は名称】山金工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100085246
【弁理士】
【氏名又は名称】岡本 清一郎
(72)【発明者】
【氏名】有田 亮一
(72)【発明者】
【氏名】尾崎 典之
(72)【発明者】
【氏名】吉村 誠
(72)【発明者】
【氏名】坂口 侑志
【審査官】砂川 充
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-134589(JP,A)
【文献】特開2021-134586(JP,A)
【文献】特開2021-134588(JP,A)
【文献】特開2023-79483(JP,A)
【文献】米国特許第5613324(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E06B 1/00-1/70
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
構築物の出入り用開口部を構成する構築物の出入り用開口部構成装置であって、
前記出入り用開口部の下地材にビス固定される下地部材と、該下地部材にビス固定される枠部材とを具備し、
前記下地部材は、1枚の金属板を折曲して、同一断面形状で直線状に延長するように構成されており、前記下地材にビス固定される基片の両側縁の夫々は、前記出入り用開口部の出入り方向で見て前記下地材から突出しており、該両側縁の一方の側縁に、前記出入り用開口部側に向けて突出する、突出長さの小なる小長さ第1連結片が設けられ、他方の側縁に、突出長さの大なる大長さ第1連結片が突設されており、
前記枠部材は、1枚の金属板を折曲して、同一断面形状で直線状に延長するように構成されており、
前記出入り用開口部の内側面部を形成する枠部材本体の、前記出入り用開口部の出入り方向で見た両側縁の夫々に、前記下地部材に向けて突出する等長さの側片が折曲形成され、
夫々の該側片の先端縁に、向き合う方向に突出し且つ壁ボードの先端面に当接し得る内方片が等長さで折曲形成され、
両該内方片の先端縁の一方に、前記小長さ第1連結片の外面に先端側の部分で重なる、突出長さの大なる大長さ第2連結片が折曲形成され、その他方に、前記大長さ第1連結片の内面に先端側の部分で重なる、突出長さの小なる小長さ第2連結片が折曲形成され、該小長さ第1連結片と該大長さ第2連結片との重なり部分、及び、該大長さ第1連結片と該小長さ第2連結片との重なり部分が、夫々ビス固定されることを特徴とする構築物の出入り用開口部構成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は構築物の出入り用開口部構成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
建物躯体の開口部を構成する際における枠材の固定構造の一例として、特許文献1が開示する構造が提供されている。以下の背景技術の説明において、図番、符号及び段落番号は、特許文献1に記載されているものである。
【0003】
該構造は、下地材21を介して建物駆体の開口部に鋼板製の枠体を装着するときの枠材11の固定構造であり、下地材21の枠材11側の側面に固定する一対の取付材22a,22aと、下地材21に向けて突出するように形成する枠材の固定リブ11aと、枠材11の下地材21側の開口部分を所定ピッチごとに横切る複数の固定板12にそれぞれ対応する接続プレート23とを備えている。前記固定リブ11aは、前記取付材の一方にねじ止めし、前記各接続プレート23は、対応の前記固定板12に係止させると共に前記取付材の他方にねじ止めするように構成されている。
【0004】
前記枠材11は、前記開口部の内側面部を形成するものであり、該枠材11の一端側の部分をなす前記固定リブは、前記下地材21に向けて折曲形成された固定リブを有し、或いは、別体のアングル材を組み合わせて形成された固定リブを有している。そして、該固定リブを前記取付材の一方に直接ねじ止めするように構成されている。
【0005】
これに対して、前記枠材11の他端側の部分は、これを前記取付材の他方に直接ねじ止めすることとはせず、前記固定板12と、該固定板12にそれぞれ対応する前記接続プレート23とを用い、対応の前記固定板12に係止された前記接続プレート23を前記取付材の他方にねじ止めするように構成されている。
【0006】
そのため、特許文献1に係る前記構成の構造によるときには以下のような問題があった。
(1) 前記枠材11の他端側の部分を、前記取付材の他方に直接ねじ止めすることとはせず、前記固定板12に係止された前記接続プレート23を前記取付材にねじ止めすることとしていた。
そのため、特許文献1の構造によるときは、前記固定板12を、前記枠材11に所定ピッチで横切るように装着しなければならない( 段落0018)ことに加え、対応の該固定板12に前記接続プレート23を係止させる作業を要した。この係止は図5に示すように、対応の固定板12の側端部の所要部位を、該接続プレート23に設けられている係止溝23b(図4)の最深部にまで侵入させて係止させるという、位置合わせ作業と進入・係止作業を要するものであった。(段落0022)。そしてその後に、該接続プレート23を取付板の他方にねじ止めする作業を要した。
かかることから、特許文献1の構造を、例えば間仕切りの出入り用開口部構成のために用いた場合は、前記したように、前記固定板12を前記枠材11の延長方向に所要間隔を置いて複数段(例えば5~6段)に、例えば450mm以下の所要ピッチで溶接しなければならず、且つ、前記接続プレート23の精度のよい位置合わせ作業及び係止作業を要したことから、前記枠材11の他端側の部分を前記取付材の他方にねじ止めするのに多くの手間を要し、現場での作業性が悪い問題があった。又、前記接続プレート23が精度よく位置合わせされずに、前記枠材11の垂直精度や水平精度が狂い易い問題もあった。
【0007】
(2) 又、前記固定板12に前記接続プレート23を係止させる作業を、前記のように、前記固定板12の側端部の所要部位を前記接続プレート23の係止溝23bに侵入させて行う場合は、例えば地震振動によって該係止が緩む恐れがあり出入り用開口部の強度を不安定化させる恐れがあった。
【0008】
(3) 又、特許文献1に係る前記構成の構造によるときには、前記枠材11の他に、少なくとも前記固定板12と前記接続プレート23を要し、部材点数が多かった。そのため、各部材毎の金型製作を要し、又多くの製造手間を要して製造コストの上昇を招く問題があった。又施工現場においては、部材点数が多く、その取扱いに手間を要する問題があった。
【0009】
(4) 加えて、前記出入り用開口部の構成に際しては、特許文献1の図1に示すように、下地材21の前後両面に壁材が装着されるものであるが、前記のように、該壁材の縁部分を裏側から支持する役割も果たす前記接続プレート23は、前記枠材11の長さ方向の全長に亘って装着されてはおらず、その長さ方向に所定ピッチで装着されている。そのため、隣り合う接続プレート23,23間においては該壁材の縁部分が支持されないことになるので、該縁部分の該支持が不安定化する問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【文献】特開2014-218839
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は前記従来の問題点に鑑みて開発されたものであり、部材点数の削減により生産性向上を図り得ると共に、施工の簡易化により施工性向上を図ることができ、又、出入り用開口部の強度向上を図り得る構築物の出入り用開口部構成装置の提供を課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
前記課題を解決するため本発明は以下の手段を採用する。
即ち、本発明に係る間仕切りの出入り用開口部構成装置は、構築物の出入り用開口部を構成する構築物の出入り用開口部構成装置であって、前記出入り用開口部の下地材にビス固定される下地部材と、該下地部材にビス固定される枠部材とを具備する。前記下地部材は、1枚の金属板を折曲して、同一断面形状で直線状に延長するように構成されており、前記下地材にビス固定される基片の、前記出入り用開口部の出入り方向で見た両側縁の一方の側縁に、前記出入り用開口部側に向けて突出する、突出長さの小なる小長さ第1連結片が設けられ、他方の側縁に、突出長さの大なる大長さ第1連結片が突設されている。前記枠部材は、1枚の金属板を折曲して、同一断面形状で直線状に延長するように構成されており、前記出入り用開口部の内側面部を形成する枠部材本体の、前記出入り用開口部の出入り方向で見た両側縁の夫々に、前記下地部材に向けて突出する等長さの側片が折曲形成されている。夫々の該側片の先端縁に、向き合う方向に突出し且つ壁ボードの先端面に当接し得る内方片が等長さで折曲形成され、両該内方片の先端縁の一方に、前記小長さ第1連結片の外面に先端側の部分で重なる、突出長さの大なる大長さ第2連結片が折曲形成され、その他方に、前記大長さ第1連結片の内面に先端側の部分で重なる、突出長さの小なる小長さ第2連結片が折曲形成され、該小長さ第1連結片と該大長さ第2連結片との重なり部分、及び、該大長さ第1連結片と該小長さ第2連結片との重なり部分が、夫々ビス固定されることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0013】
本発明に係る構築物の出入り用開口部構成装置によるときは、前記下地部材と前記枠部材の夫々が、1枚の金属板を折曲して一体に構成されているため、部材点数の削減による生産性向上を記し得る。又、前記枠部材は一体に構成されているため、特許文献1におけるような、部材相互を精度よく位置合わせする作業や部材相互の係止作業を要さない。これによって、施工手間を削減して施工性向上を期し得る。加えて、1枚の金属板を折曲して一体に構成された一連一体の前記枠部材を用いて出入り用開口部を構成するため、垂直精度等寸法精度がよく且つ強度の高い出入り用開口部を構成できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明に係る構築物の出入り用開口部構成装置を、出入り用開口部を開き戸で開閉可能とした態様について説明する正面図である。
図2図1におけるA-A断面図である。
図3図1におけるB-B断面図である。
図4図1におけるC-C断面図である。
図5】構成部材を説明する斜視図である。
図6】下地部材に枠部材を装着する工程説明図である。
図7】下地部材に枠部材を装着する工程説明図である。
図8】コ字型枠体を示す正面図である。
図9】下地材が木質材として構成された構築物の出入り用開口部構成装置を説明する断面図である。
【発明を実施するための形態】
【実施例1】
【0015】
図1~5において本発明に係る構築物の出入り用開口部構成装置1は、構築物の出入り用開口部2の下地材3にビス固定される下地部材4と、該下地部材4にビス固定される枠部材5とを具備している。本実施例においては図1 に示すように、該出入り用開口部2 は開き戸6で開閉可能とされている。
【0016】
ここに、図2は、図1におけるA-A断面図であり、図3は、図1におけるB-B断面図であり、図4は、図1におけるC-C断面図であり、図5は各部材の斜視図である。
前記下地部材4は、1枚の金属板を折曲して、同一断面形状で直線状に延長するように構成され、前記下地材3にビス固定される基片7の、前記出入り用開口部2の出入り方向で見た両側縁9,9の一方の側縁9aに、前記出入り用開口部2側に向けて突出する、突出長さの小なる小長さ第1連結片10が設けられ、他方の側縁9bに、突出長さの大なる大長さ第1連結片11が突設されている。前記枠部材5は、1枚の金属板を折曲して、同一断面形状で直線状に延長するように構成され、前記出入り用開口部2の内側面部12を形成する枠部材本体13の、前記出入り用開口部2の出入り方向で見た両側縁15,15の夫々に、前記下地部材4に向けて突出する等長さの側片16,16が折曲形成されており、夫々の該側片16,16の先端縁17,17に、向き合う方向に突出し且つ壁ボード18の先端面19に当接し得る内方片20,20が等長さで折曲形成されている。そして、両該内方片20,20の先端縁21,21の一方21aに、前記小長さ第1連結片10の外面22に先端側の部分23で重なる、突出長さの大なる大長さ第2連結片24が折曲形成され、その他方21bに、前記大長さ第1連結片11の内面25に先端側の部分26で重なる、突出長さの小なる小長さ第2連結片27が折曲形成され、該小長さ第1連結片10と該大長さ第2連結片24との重なり部分、及び該大長さ第1連結片11と該小長さ第2連結片27との重なり部分が、夫々ビス固定される
【0017】
以下、これを具体的に説明する。
前記下地材3は、図1~4に示すように、前記出入り用開口部2の縦方向に直線状に延長し、又は横方向に直線状に延長する。該下地材3は、本実施例においては同図に示すように、底面部29を前記出入り用開口部2に向けたリップ付きチャンネル材として構成されており、その肉厚は例えば2.3mmに設定されている。
【0018】
前記下地部材4は、1枚の金属板(例えば鋼板)を折曲して、図1~4に示す出入り用開口部2 の上下方向に又は横方向に、同一断面形状で直線状に延長するように構成されており、前記下地材3の前記底面部29にビス固定される前記基片7の、前記出入り用開口部2の出入り方向F(図2~4)で見た前記両側縁9,9に、前記出入り用開口部2側に向けて突出する、突出長さの小なる前記小長さ第1連結片10と、突出長さの大なる前記大長さ第1連結片11が折曲形成されている。その肉厚は例えば2.3mmに設定されている。図1~4においては、該小長さ第1連結片10が、前記開き戸6が取り付けられている側に配置され、該大長さ第1連結片11が、前記開き戸6が取り付けられている側と反対側に配置されている。
【0019】
前記枠部材5は、1枚の金属板(例えば鋼板)を折曲して、図1~3に示す出入り用開口部2の上下方向に、同一断面形状で直線状に延長するように構成されており、その肉厚は例えば1.6mmに設定されている。該枠部材5は、前記出入り用開口部2の内側面部12を形成する前記枠部材本体13の、前記出入り用開口部2の出入り方向で見た両側縁に、前記下地部材4に向けて突出する等長さの前記側片16,16が折曲形成され、夫々の該側片16,16の先端縁17,17に、向き合う方向に突出し且つ前記壁ボード18の前記先端面19に当接し得る前記内方片20,20が等長さで折曲形成されている。そして、両該内方片20,20の一方の先端縁21aに、前記小長さ第1連結片10の前記外面22に先端側の部分23で重なり該小長さ第1連結片10にビス固定される前記大長さ第2連結片24が折曲形成されている。又、他方の先端縁21bに、前記大長さ第1連結片11の内面25に先端側の部分26で重なり該大長さ第1連結片11にビス固定される前記小長さ第2連結片27が折曲形成されている。本実施例においては、前記枠部材本体13に、前記開き戸6の戸当り28が屈曲形成されている。
【0020】
前記基片7、前記大長さ第1連結片11、前記大長さ第2連結片24には、図5に示すように、前記ビス固定部位においてビス孔36が予め設けられており、図2~4に示すように、該ビス孔36を挿通するドリルビス37を用いて前記ビス固定が行われる。
【0021】
図6~7は、前記下地材3にビス固定されている前記下地部材4に前記枠部材5を装着する工程を示すものであり、図6の左側(前記開き戸6が取り付けられる側)から右側に向けて横方向(図6で矢印で示す方向)に、該枠部材5を移動させることによって、図7に示すように、前記小長さ第1連結片10の外面22に前記大長さ第2連結片24の先端側の部分23を重なり状態とし、且つ、前記大長さ第1連結片11の内面25に前記小長さ第2連結片27の先端側の部分26を重なり状態とする工程を示している。このように重なり状態とする際、適宜出入り調整を行う。
【0022】
かかる横方向の移動が可能となるのは、前記小長さ第1連結片10の突出長さを小さく設定することによって、前記横方向に移動する前記小長さ第2連結片27が前記小長さ第1連結片10に衝合するのを防止できるからである。
【0023】
該横方向の移動が完了した後、重なり状態にある前記大長さ第2連結片24の先端側の部分23を前記小長さ第1連結片10にビス固定する(図2~4)と共に、前記小長さ第2連結片27の先端側の部分26を前記大長さ第1連結片11にビス固定する(図2~4)。これによって、前記枠部材5を前記下地部材4にビス止めにより装着できる。
【0024】
図8は、前記出入り用開口部2の縦方向に延長する左右の枠部材5a,5aの上端38,38相互を、前記出入用開口部2の横方向に延長する上の枠部材5bで連結して構成されたコ字型枠体39を示している。該コ字型枠体39を、左右の縦方向の下地材3,3(図2~3)と、上に配置されている横方向の下地材3(図4)とに前記下地部材4をビス固定して構成されてなるコ字状の下地材4に固定する要領は、図6~7に基づいて説明したところと同様である。即ち、該コ字型枠体39を、図6に示す左側から右側に向けて横方向に移動させることによって、前記小長さ第1連結片10の外面22に前記大長さ第2連結片24の先端側の部分23を重なり状態とし、且つ、前記大長さ第1連結片11の内面25に前記小長さ第2連結片27の先端側の部分26を重なり状態とし、適宜出入りの調整を行った後、図2~4に示すと同様にして、該コ字型枠体39をコ字状を呈する下地部材4にビス固定する。これによって、寸法精度がよく且つ強度の高い出入り用開口部2を施工性よく構成できることとなる。
【0025】
このようにしてコ字型枠体39をビス止めにより装着した後、該コ字型枠体39の前記出入り方向Fで見た両側で、前記壁ボード18を、図2~4に示すように、その先端面19を前記内方片20に当接させて前記下地材3に適宜ビス固定する。該壁ボード18は、前記大長さ第2連結片24と前記小長さ第2連結片27が縦方向及び横方向に連続して設けられているため、該壁ボード18の縁部分41の全体が裏側から支持された状態となる。従って、該壁ボード18は、その縁部分41においても安定的に支持されることとなり、該縁部分41を含めて安定構造の壁体42(図1)を構成できることとなる。
なお本実施例においては、前記壁ボード18の裏面に重なるように下地ボード43が配置され、該下地ボード43の先端面45が前記基片7に当接されている。
【実施例2】
【0026】
本発明は、前記実施例で示したものに限定されるものでは決してなく、「特許請求の範囲」の記載内で種々の設計変更が可能であることはいうまでもない。その一例を挙げれば次のようである。
【0027】
(1) 図9は、前記下地材3が木質材として構成された構築物の出入り用開口部構成装置1を示しており、その他の構成は図2におけると同様である。前記下地部材4は、その基片7が該下地材3にビス46で固定されている。
【0028】
(2) 前記出入り用開口部2は、引戸や折戸で開閉可能とされることもある。この場合は、図2~3における前記戸当り28は設けられない。
【0029】
(3) 前記出入り用開口部2は、開き戸や引戸、折戸が設けられない単なる出入口として構成されることもある。
【0030】
(4) 本発明において、該出入用開口部2は、構築物の出入口として構成されることの他、車庫等の構築物の出入口として構成されることもある。
【符号の説明】
【0031】
1 構築物の出入り用開口部構成装置
2 出入り用開口部
3 下地材
5 枠部材
6 開き戸
7 基片
9 側縁
10 小長さ第1連結片
11 大長さ第1連結片
12 内側面部
13 枠部材本体
15 側縁
16 側片
17 先端縁
18 壁ボード
19 先端面
20 内方片
21 先端縁
22 外面
23 先端側の部分
24 大長さ第2連結片
25 内面
26 先端側の部分
27 小長さ第2連結片
28 戸当り
37 ドリルビス
【要約】
【課題】生産性向上と施工性向上を図り得る構築物の出入り用開口部構成装置を提供する。
【解決手段】出入り用開口部2の下地材3にビス固定される下地部材4と、下地部材4にビス固定される枠部材5を備え、下地部材4と枠部材5は、1枚の金属板を折曲してなる。下地部材4は、下地材3にビス固定される基片7の両側縁に、小長さ第1連結片10と大長さ第1連結片11が突設されている。枠部材5は、枠部材本体13の両側縁に折曲形成された側片16,16の先端縁に内方片20,20が折曲形成され、内方片の先端縁に大長さ第2連結片24と小長さ第2連結片27が折曲形成されている。大長さ第2連結片24の先端側の部分が小長さ第1連結片10の外面に重なり、大長さ第1連結片11の内面に小長さ第2連結片27の先端側の部分が重なる。
【選択図】図2
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9