(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-29
(45)【発行日】2024-09-06
(54)【発明の名称】食器洗浄機
(51)【国際特許分類】
A47L 15/44 20060101AFI20240830BHJP
【FI】
A47L15/44
(21)【出願番号】P 2020152048
(22)【出願日】2020-09-10
【審査請求日】2023-07-21
(73)【特許権者】
【識別番号】000115854
【氏名又は名称】リンナイ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001117
【氏名又は名称】弁理士法人ぱてな
(72)【発明者】
【氏名】佐橋 敏男
(72)【発明者】
【氏名】則竹 克哉
【審査官】木戸 優華
(56)【参考文献】
【文献】特表2012-525946(JP,A)
【文献】特開2018-011618(JP,A)
【文献】特開2011-047189(JP,A)
【文献】特開2006-230498(JP,A)
【文献】特開2004-333240(JP,A)
【文献】特開2004-154576(JP,A)
【文献】特開2021-132978(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0306551(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2010/0071729(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2019/0254498(US,A1)
【文献】特開2010-136795(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47L 15/44
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
前方が開放された筐体開口を有する筐体と、
前記筐体に対して前後方向に移動可能に設けられた移動体とを備え、
前記移動体は、内部に被洗浄物を収容しつつ洗浄可能な洗浄空間が形成された洗浄槽と、
前記洗浄槽に取り付けられて前記洗浄空間の外部に位置し、前記被洗浄物に用いる処理剤を貯蔵する貯蔵タンクと、
前記洗浄槽に固定されて前記洗浄空間の外部に位置し、前記貯蔵タンクに貯蔵された前記処理剤を前記洗浄空間内に供給する供給装置とを有し、
前記貯蔵タンクは、前記前後方向
に直交する上下方向である着脱方向において、前記洗浄槽に着脱可能であ
り、
前記供給装置は、前記貯蔵タンクが前記洗浄槽に取り付けられることにより、前記貯蔵タンクと連通することを特徴とする食器洗浄機。
【請求項2】
前記移動体は、前記洗浄槽の前方に位置して前記移動体の前面を構成する前壁を有し、
前記貯蔵タンクは、前記洗浄槽の前部に取り付けられて前記前壁と前記洗浄槽との間に位置している請求項1記載の食器洗浄機。
【請求項3】
前記貯蔵タンクは、前記供給装置に接続し、前記処理剤を前記供給装置に供給可能な接続口を有し、
前記接続口には、前記洗浄槽から前記貯蔵タンクを取り外した際に前記処理剤が流出することを防止する流出防止機構が設けられている請求項1又は2記載の食器洗浄機。
【請求項4】
前記貯蔵タンクに貯蔵された前記処理剤の残量を検知する残量検知装置と、
前記残量検知装置が検知した前記処理剤の残量を報知する報知装置とを備えている請求項1乃至3のいずれか1項記載の食器洗浄機。
【請求項5】
前記洗浄槽は、前記貯蔵タンクを着脱可能に収容するケースを有し、
前記ケースは、前記貯蔵タンクの底部と対向する底壁と、前記底壁と接続しつつ前記貯蔵タンクを囲包する周壁とを有している請求項4項記載の食器洗浄機。
【請求項6】
前記残量検知装置は、前記貯蔵タンクの内部に延びる複数の電極と、
前記ケースに設けられ、前記貯蔵タンクが前記ケースに収容されることによって前記各電極と通電可能に接続する接続部とを有し、
前記各電極は、互いの間における電気抵抗値の変化に基づいて前記処理剤の残量を検知する請求項5記載の食器洗浄機。
【請求項7】
前記残量検知装置は、前記貯蔵タンクの内部に設けられて前記処理剤に浮遊可能なフロートと、
前記ケースに設けられ、前記フロートの位置を検知可能なフロート検知部とを有し、
前記フロート検知部は、検知した前記フロートの位置に基づいて前記処理剤の残量を検知する請求項5記載の食器洗浄機。
【請求項8】
前記フロートは磁性体を有し、
前記フロート検知部は、前記底壁又は前記周壁に設けられ、前記磁性体の磁気を検出可能な第1リードスイッチと、前記周壁に設けられ、前記磁性体の磁気を検出可能な第2リードスイッチとを有している請求項7記載の食器洗浄機。
【請求項9】
前記貯蔵タンクは、前記処理剤を貯蔵するタンク本体と、前記タンク本体に前記処理剤を補給する補給口が形成され、前記タンク本体の上部に着脱可能に取り付けられるタンクカバーとを有し、
前記フロートは、前記処理剤に浮遊可能なフロート本体と、軸方向に延びる軸体とを有し、
前記軸体は、前記軸方向の一端で前記フロート本体に接続されているとともに、前記軸方向の他端で前記タンクカバーに揺動可能に接続されている請求項7又は8記載の食器洗浄機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は食器洗浄機に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に従来の食器洗浄機が開示されている。この食器洗浄機は、筐体と移動体とを備えている。筐体は、前方が開放された筐体開口を有している。移動体は、筐体に対して前後方向に移動可能に設けられている。
【0003】
移動体は、洗浄槽と、貯蔵タンクと、供給装置とを有している。洗浄槽には、内部に被洗浄物を収容しつつ洗浄可能な洗浄空間が形成されている。貯蔵タンクは洗浄槽に固定されており、洗浄空間の外部に位置している。貯蔵タンクは、被洗浄物に用いる処理剤を貯蔵する。ここで、この食器洗浄機において処理剤はリンスである。供給装置は貯蔵タンクに取り付けられており、洗浄空間の外部に位置している。供給装置は、貯蔵タンクに貯蔵された処理剤を洗浄空間内に供給する。
【0004】
この食器洗浄機では、洗浄空間に収容された被洗浄物の洗浄が行われるのに加えて、供給装置によって処理剤が洗浄空間内に供給される。これにより、この食器洗浄機では、使用者自身が処理剤を洗浄空間に供給する必要がなく、被洗浄物に対する処理剤よる処理を容易に行うことが可能となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記従来の食器洗浄機では、貯蔵タンクに貯蔵された処理剤の残量が少なくなれば、使用者は処理剤の補充を行う必要がある。しかし、この食器洗浄機では、貯蔵タンクが洗浄槽に固定されているため、使用者は、貯蔵タンクが洗浄槽に取り付けられた状態で処理剤の補充を行うことになる。このため、この貯蔵タンクでは、処理剤の補充作業が困難となり、処理剤の補充を行う際に処理剤の一部が洗浄槽や筐体等に零れ落ち易く、零れ落ちた処理剤を除去するのが困難である。
【0007】
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、処理剤を貯蔵する貯蔵タンクを有する構成において、使用者が貯蔵タンクに対する処理剤の補充を好適に行うことが可能な食器洗浄機を提供することを解決すべき課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の食器洗浄機は、前方が開放された筐体開口を有する筐体と、
前記筐体に対して前後方向に移動可能に設けられた移動体とを備え、
前記移動体は、内部に被洗浄物を収容しつつ洗浄可能な洗浄空間が形成された洗浄槽と、
前記洗浄槽に取り付けられて前記洗浄空間の外部に位置し、前記被洗浄物に用いる処理剤を貯蔵する貯蔵タンクと、
前記洗浄槽に固定されて前記洗浄空間の外部に位置し、前記貯蔵タンクに貯蔵された前記処理剤を前記洗浄空間内に供給する供給装置とを有し、
前記貯蔵タンクは、前記前後方向に直交する上下方向である着脱方向において、前記洗浄槽に着脱可能であり、
前記供給装置は、前記貯蔵タンクが前記洗浄槽に取り付けられることにより、前記貯蔵タンクと連通することを特徴とする。
【0009】
本発明の食器洗浄機では、移動体が貯蔵タンクを有しており、貯蔵タンクには処理剤が貯蔵される。そして、貯蔵タンクに貯蔵された処理剤は、供給装置によって洗浄空間に供給される。このため、この食器洗浄機では、使用者自身が処理剤を洗浄空間に供給する必要がない。
【0010】
ここで、この食器洗浄機では、貯蔵タンクが洗浄槽に着脱可能に取り付けられている。これにより、この食器洗浄機では、使用者は、洗浄槽から貯蔵タンクを取り外した状態で貯蔵タンクに処理剤を補充することができる。これにより、使用者は、洗浄槽や筐体から離れた場所で貯蔵タンクに対する処理剤の補充作業を行うことができるため、処理剤の補充作業を行い易い。このため、この食器洗浄機では、処理剤の一部が洗浄槽や筐体等に零れ落ちることを防止できる。
【0011】
そして、この食器洗浄機では、貯蔵タンクを洗浄槽に着脱する際の着脱方向が前後方向に直交する上下方向である。このため、この食器洗浄機では、貯蔵タンクを洗浄槽に着脱する際、筐体に対して移動体が不意に前後に移動することを防止できる。また、この食器洗浄機では、筐体に対して移動体を前後に移動させることによって、既に洗浄槽に取り付けられた状態にある貯蔵タンクが洗浄槽から不意に取り外されてしまうことについても防止できる。
【0012】
したがって、本発明の食器洗浄機は、処理剤を貯蔵する貯蔵タンクを有する構成において、使用者が貯蔵タンクに対する処理剤の補充を好適に行うことができる。
【0013】
移動体は、洗浄槽の前方に位置して移動体の前面を構成する前壁を有し得る。そして、貯蔵タンクは、洗浄槽の前部に取り付けられて前壁と洗浄槽との間に位置していることが好ましい。この場合には、洗浄槽の後部に貯蔵タンクを取り付ける場合に比べて、洗浄槽に対する貯蔵タンクの着脱を容易化することができる。また、この食器洗浄機では、貯蔵タンクを洗浄槽に着脱するに当たって、移動体を筐体の前方に大きく移動させる必要がなく、この点においても、洗浄槽に対する貯蔵タンクの着脱を容易化することができ、貯蔵タンクに対する処理剤の補充を好適に行うことができる。
【0014】
貯蔵タンクは、供給装置に接続し、処理剤を前記供給装置に供給可能な接続口を有し得る。そして、接続口には、洗浄槽から貯蔵タンクを取り外した際に処理剤が流出することを防止する流出防止機構が設けられていることが好ましい。この場合には、使用者は、貯蔵タンクに対する処理剤の補充作業や、処理剤の補充が完了した貯蔵タンクを洗浄槽に取り付ける際に、接続口からの処理剤の流出を気に掛ける必要がないため、処理剤の補充作業や貯蔵タンクの取り付け作業を好適に行うことができる。
【0015】
また、本発明の食器洗浄機は、貯蔵タンクに貯蔵された処理剤の残量を検知する残量検知装置と、残量検知装置が検知した処理剤の残量を報知する報知装置とを備えていることが好ましい。この場合には、使用者は貯蔵タンクの内部を目視して処理剤の残量を確認する必要がないため、利便性を高くすることができる。
【0016】
洗浄槽は、貯蔵タンクを着脱可能に収容するケースを有し得る。そして、ケースは、貯蔵タンクの底部と対向する底壁と、底壁と接続しつつ貯蔵タンクを囲包する周壁とを有していることが好ましい。この場合には、洗浄槽に対して貯蔵タンクを直接取り付ける場合に比べて、洗浄槽に対する貯蔵タンクの着脱を容易化することができる。
【0017】
残量検知装置は、貯蔵タンクの内部に延びる複数の電極と、ケースに設けられ、貯蔵タンクがケースに収容されることによって各電極と通電可能に接続する接続部とを有し得る。そして、各電極は、互いの間における電気抵抗値の変化に基づいて処理剤の残量を検知することが好ましい。
【0018】
また、残量検知装置は、貯蔵タンクの内部に設けられて処理剤に浮遊可能なフロートと、ケースに設けられ、フロートの位置を検知可能なフロート検知部とを有し得る。そして、フロート検知部は、検知したフロートの位置に基づいて処理剤の残量を検知することも好ましい。
【0019】
これらの場合には、残量検知装置の構成を簡素化しつつ、貯蔵タンクに貯蔵された処理剤の残量を残量検知装置によって好適に検知することが可能となる。
【0020】
また、フロートは磁性体を有し得る。そして、フロート検知部は、底壁又は周壁に設けられ、磁性体の磁気を検出可能な第1リードスイッチと、周壁に設けられ、磁性体の磁気を検出可能な第2リードスイッチとを有していることが好ましい。この場合には、フロート検知部がフロートの位置を好適に検知できるため、残量検知装置は、貯蔵タンクに貯蔵された処理剤の残量を精度高く検知することができる。
【0021】
貯蔵タンクは、処理剤を貯蔵するタンク本体と、タンク本体に処理剤を補給する補給口が形成され、タンク本体の上部に着脱可能に取り付けられるタンクカバーとを有し得る。また、フロートは、処理剤に浮遊可能なフロート本体と、軸方向に延びる軸体とを有し得る。そして、軸体は、軸方向の一端でフロート本体に接続されているとともに、軸方向の他端でタンクカバーに揺動可能に接続されていることが好ましい。
【0022】
この場合には、フロートがタンクカバーに接続された状態となるため、タンクカバーをタンク本体から取り外すことによって、フロートについてもタンク本体から取り出すことが可能となる。これにより、フロートの洗浄等の作業を容易に行うことが可能となる。また、タンクカバーをタンク本体に取り付けることによって、フロートについてもタンク本体の内部に容易に配置することが可能となる。
【発明の効果】
【0023】
本発明の食器洗浄機は、処理剤を貯蔵する貯蔵タンクを有する構成において、使用者が貯蔵タンクに対する処理剤の補充を好適に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】
図1は、実施例1の食器洗浄機を示す模式断面図である。
【
図2】
図2は、実施例1の食器洗浄機を示す模式断面図である。
【
図3】
図3は、実施例1の食器洗浄機に係り、移動体を示す斜視図である。
【
図4】
図4は、実施例1の食器洗浄機に係り、移動体を示す正面図である。
【
図5】
図5は、実施例1の食器洗浄機に係り、ケース及び貯蔵タンク等を示す断面図である。
【
図6】
図6は、実施例1の食器洗浄機に係り、ケースから貯蔵タンクを取り外した状態を示す断面図である。
【
図7】
図7は、実施例1の食器洗浄機に係り、
図5のA-A断面を示す断面図である。
図7の(A)は貯蔵タンクに貯留された処理剤の残量が多い状態を示している。
図7の(B)は貯蔵タンクに貯留された処理剤の残量が少ない状態を示している。
【
図8】
図8は、実施例1の食器洗浄機に係り、タンクフィルタを示す斜視図である。
【
図9】
図9は、実施例1の食器洗浄機に係り、流出防止機構が接続口を開放している状態を示す要部拡大断面図である。
【
図10】
図10は、実施例1の食器洗浄機に係り、流出防止機構が接続口を閉鎖している状態を示す要部拡大断面図である。
【
図11】
図11は、実施例2の食器洗浄機に係り、ケース及び貯蔵タンク等を示す断面図である。
【
図12】
図12は、実施例2の食器洗浄機に係り、ケース及び貯蔵タンク等を示す断面図である。
【
図14】
図14は、実施例2の食器洗浄機に係り、タンク本体からタンクカバーを取り外した状態を示す
図13と同様の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明を具体化した実施例1、2を図面を参照しつつ説明する。
【0026】
(実施例1)
図1及び
図2に示すように、実施例1の食器洗浄機1は、システムキッチン100に組み込まれており、システムキッチン100の天板CT1の下方に設置されている。食器洗浄機1は、筐体3と、移動体5と、
図3に示す液晶パネル41と、
図5に示す残量検知装置200とを備えている。液晶パネル41は、本発明における「報知装置」の一例である。
【0027】
本実施例では、
図1及び
図2に示す各矢印によって、食器洗浄機1の前後方向及び上下方向を規定している。また、
図3では、
図1及び
図2に示す各矢印によって、食器洗浄機1の前後方向及び上下方向を規定している他、食器洗浄機1の左右方向、すなわち幅方向を規定している。そして、
図4以降では、
図1~
図3に対応して、食器洗浄機1の前後方向、上下方向及び左右方向を規定している。前後方向、上下方向及び左右方向は、互いに直交している。また、上下方向は、本発明における「着脱方向」
である。なお、システムキッチン100の前後方向、上下方向及び左右方向は、食器洗浄機1の前後方向、上下方向及び左右方向と対応している。
【0028】
図1及び
図2に示すように、筐体3は略矩形の箱状に形成されている。筐体3は筐体開口3hを有している。筐体開口3hは筐体3の前部に位置している。筐体開口3hは前方が開放されており、筐体3の内部と外部とを連通させている。
【0029】
筐体3の内部には、蓋部材35、給水管P1、給水電磁弁37及び排水管P2が設けられている。蓋部材35は、筐体3の内部において、移動体5の上方となる位置に配置されている。
【0030】
給水管P1は、食器洗浄機1の外部に設けられた図示しない給水源から供給装置13に水を供給する。給水電磁弁37は、給水管P1を開閉して供給装置13への水の供給と停止とを切り替える。排水管P2は、洗浄槽7内の洗浄水及び処理水を食器洗浄機1の外部に排水する。なお、供給装置13及び洗浄槽7の他、洗浄水及び処理水については後述する。
【0031】
移動体5は、洗浄槽7と、前面パネル9と、上面パネル11と、制御部C1と、供給装置13と、貯蔵タンク15とを有している。前面パネル9は、本発明における「前壁」の一例である。
【0032】
洗浄槽7は略矩形状をなしている。洗浄槽7には、洗浄空間7h、排気通路7a及びヒータ室72が形成されている。洗浄空間7hは、洗浄槽7における前後方向及び左右方向の略中央に位置している。洗浄空間7hは上部が開放されており、内部に食器TW1を収容可能であるとともに、収容された食器TW1の洗浄を行う。食器TW1は、本発明における「被洗浄物」の一例であり、例えば、茶碗、皿、グラス等の飲食用器の他、箸、スプーン、フォーク等の飲食用具等である。また、洗浄空間7hの内部には、食器かご70が配置されている。食器かご70には、食器TW1が載置される。
【0033】
また、洗浄空間7hは、貯水室71を有している。貯水室71は洗浄槽7の下部に位置している。貯水室71は、洗浄水及び処理水を貯留可能となっている。また、貯水室71は、下部で排水管P2と接続している。ここで、洗浄水は、給水管P1を流通した水のみで構成される場合の他、給水管P1を流通した水に対して洗剤が混合されることで構成される。処理水は、給水管P1を流通した水に対して、後述するリンス300が混合されることで構成される。
【0034】
貯水室71には、ノズル73及びフィルタ74が設けられている。ノズル73は、複数の吐出孔を有しており、各吐出孔から洗浄空間7h内に洗浄水を噴射可能である。ここで、ノズル73における洗浄水の噴射方向は、食器TW1を洗浄可能であるとともに、洗浄空間7hの内壁面や食器かご70を洗浄可能となるように、様々な方向に変化可能となっている。フィルタ74は、洗浄水に混入した残菜等の異物を除去する。
【0035】
排気通路7aは、後端で洗浄空間7hと連通しつつ、洗浄槽7の内部を前方に向かって延びており、前面パネル9に開口している。これにより、排気通路7aは、洗浄空間7hと洗浄槽7の外部、すなわち食器洗浄機1の外部とを連通している。なお、排気通路7aは、洗浄空間7hと連通しつつ上面パネル11に開口する構成であっても良い。
【0036】
ヒータ室72は、洗浄槽7の後方下部に配置されている。ヒータ室72の内部には、ヒータ72aが設けられている。ヒータ72aは、洗浄水や洗浄空間7h内の空気を所定の温度に加熱可能である。
【0037】
また、洗浄槽7には、ポンプ75及び乾燥ファン77が設けられている他、水位センサ(図示略)と、洗剤自動投入装置(図示略)とが設けられている。ポンプ75は、貯水室71の下部に組み付けられている。ポンプ75は、正転作動時には、貯水室71内でフィルタ74を通過した洗浄水や処理水をノズル73に供給する。そして、ポンプ75は、逆転作動時には、洗浄水や処理水を排水管P2に流通させる。
【0038】
乾燥ファン77は、回転作動することにより、食器洗浄機1の外部から空気を導入し、その空気を洗浄空間7h内に供給可能である。乾燥ファン77によって洗浄空間7h内に供給された空気は、食器TW1を乾燥させながら洗浄空間7h内を流通した後、排気通路7aから洗浄槽7の外部に排出される。水位センサは、内部に洗浄水の一部が流入可能となっており、この洗浄水を通じて洗浄空間7h内の洗浄水の水位を検知する。洗剤自動投入装置は、内部に洗剤が貯留されており、貯留された洗剤を所定のタイミングで貯水室71に自動で投入する。
【0039】
図3に示すように、前面パネル9は、上下方向及び左右方向に延びる矩形の板状に形成されている。前面パネル9は、洗浄槽7の前方に位置しており、洗浄槽7の前部に取り付けられている。この際、
図1、
図2及び
図4に示すように、前面パネル9は、洗浄槽7との間に収容空間90を形成しつつ、洗浄槽7の前部に取り付けられている。こうして、前面パネル9は、移動体5の前面を構成している。なお、
図4では、説明を容易にするため、前面パネル9を仮想線で示している。
【0040】
図3に示すように、上面パネル11は、洗浄槽7の前方かつ上方に位置しており、洗浄槽7の上部に取り付けられている。これにより、上面パネル11は、移動体5において、前面パネル9の上方に位置している。上面パネル11は、本体部11aと延在部11bとを有している。本体部11aは、上面パネル11の前端に位置しており、左右方向に略矩形状に延びている。
図4に示すように、本体部11aにおける左右方向の略中央には、把持部111が設けられている。
【0041】
また、
図3に示すように、本体部11aには、操作部40及び液晶パネル41が設けられている。操作部40は複数の操作ボタンによって構成されており、食器洗浄機1の使用者が食器洗浄機1の操作を行う。具体的には、使用者は操作部40を通じて、洗浄運転の種類の選択や洗浄運転の時間の選択等を行う。液晶パネル41は、使用者が選択した洗浄運転の種類や時間等を表示する。さらに、液晶パネル41は、貯蔵タンク15に貯蔵されたリンス300の残量を表示する。なお、液晶パネル41に換えて、貯蔵タンク15に貯蔵されたリンス300の残量を表示可能な報知ランプ等を報知装置として採用しても良い。
【0042】
延在部11bは、本体部11aと一体をなしており、本体部11aから後方に向かって延びている。これにより、延在部11bは、洗浄槽7の上部に位置して、洗浄空間7hと前後方向で隣接している。また、延在部11bには、取付口112が形成されている。
図3に示すように、取付口112は、延在部11bを上下方向に貫通する矩形状をなしており、収容空間90と連通している。取付口112は、内部に貯蔵タンク15を収容可能となっている。
【0043】
図4に示すように、制御部C1は、洗浄槽7の前部に取り付けられており、収容空間90内に位置している。制御部C1は、食器洗浄機1の作動制御を行うための制御プログラムを記憶している。制御部C1は、操作部40、液晶パネル41、給水電磁弁37、ヒータ72a、ポンプ75及び乾燥ファン77と電気的に接続されている他、供給装置13、水位センサ及び洗剤自動投入装置と電気的に接続されている。制御部C1は、制御プログラムに基づいて供給装置13等の制御を行い、食器洗浄機1を作動させる。
【0044】
供給装置13は、洗浄槽7の前方下部に取り付けられており、収容空間90内において下方に位置している。
図1及び
図2に示すように、供給装置13は、装置本体13aと、供給口13bと、補給通路13cとを有している。装置本体13aは、給水管P1と接続している。詳細な図示を省略するものの、装置本体13aには、給水ポンプや給水ポンプを作動させる電動モータの他、供給口13b及び補給通路13cをそれぞれ開閉可能な電磁弁等が設けられている。供給口13bは、装置本体13aと洗浄槽7とを接続しており、装置本体13aを貯水室71に連通させている。補給通路13cは、装置本体13aから上方に向かって延びており、貯蔵タンク15と接続可能となっている。
図9及び
図10に示すように補給通路13cの内部には、押圧ピン130が設けられている。
【0045】
供給装置13では、給水管P1から装置本体13aに水が流通する。そして、装置本体13aは、供給口13bを通じて水を貯水室71、ひいては洗浄空間7hに供給する。また、供給装置13では、補給通路13cを通じて貯蔵タンク15内のリンス300が装置本体13aに流入する。これにより、装置本体13aは、水とともにリンス300を貯水室71に供給する。こうして、供給装置13は、水や処理水を貯水室71に供給する。なお、供給装置13は、洗剤自動投入装置と一体化することにより、水とともに洗剤を貯水室71に供給しても良い。
【0046】
また、
図4に示すように、洗浄槽7の前部にはケース17が設けられている。ケース17は、収容空間90内において供給装置13よりも上方に位置している。
図5に示すように、ケース17は樹脂製であり、底壁17aと周壁17bとを有している。底壁17aは、ケース17の下部に位置しており、ケース17の底部分を構成している。周壁17bは、底壁17aの外周縁と接続しており、底壁17aから上方に向かって延びている。これらの底壁17a及び周壁17bにより、ケース17は、上部が開口する略矩形の箱状をなしている。
図4に示すように、ケース17は、収容空間90内で取付口112に臨んでおり、取付口112と連通している。
【0047】
また、
図5に示すように、底壁17aには、連絡口170が形成されている。連絡口170はケース17の内部と連通している。連絡口170の下部には、供給装置13の補給通路13cが挿通されている。これにより、ケース17と供給装置13とが接続している。
【0048】
周壁17bには、第1取付フランジ171と、第2取付フランジ172とが形成されている。第1取付フランジ171と第2取付フランジ172とは、周壁17bにおいて左右方向に離隔して配置されている。第1取付フランジ171及び第2取付フランジ172は、それぞれ第1取付ねじ18a及び第2取付ねじ18bによって、洗浄槽7の前部にねじ止めされている。こうして、ケース17は、洗浄槽7の前部に固定されている。
【0049】
また、周壁17bには、接続部174が設けられている。接続部174は、周壁17bの表面、すなわちケース17の外側に配置されている。接続部174は、
図3に示す制御部C1と電気的に接続されている。また、
図5及び
図6に示すように、接続部174は、ケース17の内部に延びる第1接続端子174aを有している。接続部174は、第1接続端子174aを通じて、第1電極21及び第2電極23と接続可能となっている。なお、第1電極21及び第2電極23については後述する。
【0050】
貯蔵タンク15は、タンク本体15aと、タンクカバー15bとを有している。タンク本体15aは樹脂製であり、底部151と周壁部152とを有している。底部151は、タンク本体15aの下部に位置している。周壁部152は、底部151の外周縁と接続しており、底部151から上方に向かって延びている。これらの底部151及び周壁部152により、タンク本体15aは、上部が開口する略矩形の箱状をなしている。そして、タンク本体15aは、ケース17の内部に進入可能となっている。これにより、タンク本体15aは、ケース17の周壁17bに囲包される。また、タンク本体15aの底部151と、ケース17の底壁17aとが対向する。
【0051】
図7に示すように、タンク本体15aは、内部に液状のリンス300を貯蔵可能となっている。リンス300は、本発明における「処理剤」の一例である。リンス300は、洗浄が終了した食器TW1に用いることにより、食器TW1に付着した水滴の乾燥時間を早め、食器TW1に付着した水滴によって、乾燥後の食器TW1にスポット(斑点)が生じることを防止する。
【0052】
また、
図5及び
図6に示すように、タンク本体15aの内部には、タンクフィルタ16が設けられている。
図8に示すように、タンクフィルタ16は、フィルタフレーム161と、フィルタネット162とを有している。フィルタフレーム161は樹脂製である。フィルタフレーム161は、第1傾斜部161aと、水平部161bと、第2傾斜部161cとを有している。第1傾斜部161aは、フィルタフレーム161の
左端に位置しており、
右方に向かうにつれて所定角度で登り傾斜している。水平部161bは、第1傾斜部161aの
右端と接続しており、
右方に向かって水平に延びている。
図9及び
図10に示すように、水平部161bには、下方に向かって突出する係合突起163が形成されている。
図8に示すように、第2傾斜部161cは、水平部161b
右端と接続している。第2傾斜部161cは、
右方に向かうにつれて所定角度で登り傾斜している。
【0053】
また、フィルタフレーム161では、水平部161bに対して第1連通孔164a及び第2連通孔164bが形成されている他、第2傾斜部161cに対して第3~第8連通孔164c~164hが形成されている。第1~第8連通孔164a~164hは、それぞれフィルタフレーム161を貫通している。
【0054】
フィルタネット162は、第1~第8連通孔164a~164hにそれぞれ設けられている。フィルタネット162は、リンス300に浮遊する異物を捕獲することにより、リンス300から異物の除去を行う。なお、タンクフィルタ16の形状や構成は適宜設計可能である。
【0055】
また、
図5及び
図6に示すように、底部151には、接続口150が形成されている。接続口150は、タンク本体15aの内部と連通しつつ、底部151から下方に向かって延びている。接続口150には、流出防止機構19が設けられている。
図9及び
図10に示すように、流出防止機構19は、第1保持体19aと、第2保持体19bと、弁体19cと、コイルばね19dとを有している。
【0056】
第1保持体19aには、ばね座191、第1係合部192、挿通孔193及び第1流出口194が形成されている。ばね座191は、第1保持体19aにおける略中央に位置している。第1係合部192は、ばね座191の外周でばね座191と一体をなしており、ばね座191から上方に向かって延びている。挿通孔193及び第1流出口194は、それぞれ第1保持体19aを上下方向に貫通している。挿通孔193は、ばね座191の中心に位置している。一方、第1流出口194は、ばね座191と第1係合部192との間に位置している。第1保持体19aは、第1係合部192をタンク本体15aの内部に進入させた状態で接続口150の内部に設けられている。これにより、第1係合部192は、フィルタフレーム161の係合突起163と係合してタンクフィルタ16をタンク本体15aの下部に固定する。
【0057】
第2保持体19bには、弁座195、第2係合部196及び第2流出口197が形成されている。弁座195は、第2保持体19bの下端に位置している。第2係合部196は、弁座195の外周で弁座195と一体をなしつつ、弁座195から上方に向かって延びている。第2流出口197は、弁座195の中心に位置しており、第2保持体19bを上下方向に貫通している。第2保持体19bは接続口150の内部に設けられており、第1保持体19aよりも下方に位置している。そして、第2保持体19bは、第2係合部196を第1保持体19aに係合することにより、第1保持体19aに組み付けられている。
【0058】
弁体19cは、第1保持体19aの挿通孔193に挿通された状態で、第1保持体19aと第2保持体19bとの間に配置されている。弁体19cは、第1保持体19aと第2保持体19bとの間において、上下に移動可能となっている。これにより、弁体19cは、
図9に示すように、第2保持体19bの弁座195から上方に離隔することで第2流出口197を開放可能となっている。また、弁体19cは、
図10に示すように、弁座195に当接することで第2流出口197を閉鎖可能となっている。また、弁体19cの下端には被押圧部198が設けられている。被押圧部198は、押圧ピン130と当接可能となっている。
【0059】
コイルばね19dは、第1保持体19aのばね座191と、弁体19cとの間に設けられている。コイルばね19dは、弁体19cを弁座195に向けて付勢している。なお、流出防止機構19は、他の構成であっても良い。
【0060】
図5及び
図6に示すように、周壁部152の上端には、第1係合爪152aと第2係合爪152bとが形成されている。また、
図7に示すように、周壁部152には、第1電極21と、第2電極23とが取り付けられている。第1電極21及び第2電極23は、本発明における「電極」の一例である。
【0061】
第1、2電極21、23は、前後方向に離隔した状態で保持部品24に保持されつつ、それぞれタンク本体15aの内部を下方に向かって延びている。ここで、第1電極21と第2電極23とは上下方向の長さが異なっている。具体的には、第1電極21は、タンク本体15aの底部151に近い位置まで延びている。一方、第2電極23は、第1電極21に比べて短く形成されている。保持部品24は、タンク本体15a内で第1、2電極21、23の保持を行う他、周壁部152と第1、2電極21、23との間の封止を行う。
【0062】
また、
図5及び
図6に示すように、第1、2電極21、23は、それぞれ周壁部152の外部に突出する第2接続端子25を有している。
図5に示すように、第2接続端子25は、タンク本体15a、ひいては貯蔵タンク15がケース17に収容されることにより、接続部174の第1接続端子174aと接続される。これにより、第1、2電極21、23は接続部174と通電可能に接続される。こうして、第1、2電極21、23はタンク本体15aの内部で通電し、互いの間における電気抵抗値の大きさの変化に基づいて、タンク本体15aの内部に貯留されたリンス300の残量を検知する。これらの第1、2電極21、23、接続部174及び制御部C1によって、残量検知装置200が構成されている。
【0063】
図5及び
図6に示すように、タンクカバー15bは、タンク本体15aの上部に配置されている。タンクカバー15bは、タンク本体15aと同様に樹脂製である。タンクカバー15bには、補給口153と、第1凹部154と、第2凹部155と、第1係合孔156と、第2係合孔157とが形成されている。補給口153は、タンクカバー15bを上下方向に貫通している。第1凹部154及び第2凹部155は、それぞれタンクカバー15bに凹設されている。第1凹部154及び第2凹部155は、内部に使用者の指が進入可能となっている。第1係合孔156はタンクカバー15bの左端に形成されており、第2係合孔157はタンクカバー15bの右端に形成されている。
【0064】
タンクカバー15bは、タンク本体15aの上部に対して着脱可能となっている。具体的には、タンクカバー15bは、タンク本体15aの第1、2係合爪152a、152bに対して、第1、2係合孔156、157をそれぞれ係合させることにより、タンク本体15aの上部に取り付けられる。そして、このようにタンクカバー15bがタンク本体15aの上部に取り付けられることにより、補給口153はタンク本体15aの内部と連通する。一方、タンクカバー15bは、第1、2係合爪152a、152bと第1、2係合孔156、157との係合を解除することにより、タンク本体15aから取り外すことが可能となっている。
【0065】
また、タンクカバー15bには、第1取付ピン27を介して蓋体29が取り付けられている。蓋体29は、タンクカバー15bに対して、第1取付ピン27の軸心を第1揺動軸心X1として第1揺動軸心X1周りで揺動することにより、
図5に示す閉位置と、
図6に示す開位置に変位可能となっている。蓋体29は、
図5に示す閉位置となることによって補給口153を閉鎖する。一方、蓋体29は、
図6に示す開位置となることによって補給口153を開放する。
【0066】
図1及び
図2に示すように、この食器洗浄機1において、移動体5は、筐体3の内部に設けられたスライドレール機構(図示略)に連結されており、筐体3に対して前後方向に移動となっている。これにより、移動体5は、
図1に示す収納位置と、
図2に示す開放位置との間で移動可能となっている。具体的には、
図1に示す収納位置は、移動体5が筐体3に対して最も後方に移動した位置である。移動体5が収納位置となることにより、洗浄槽7の洗浄空間7hが全て筐体3の内部に位置する。一方、
図2に示す開放位置は、移動体5が筐体3に対して最も前方に移動した位置である。移動体5が開放位置となるとにより、洗浄空間7hの全てが筐体3の外部に位置する。
【0067】
また、蓋部材35は、このような筐体3に対する移動体5の前後方向に連動して筐体3の内部で上下に移動する。これにより、
図1に示すように、蓋部材35は、移動体5が収納位置にあるときには、下方に移動して洗浄空間7hの上部を閉鎖する。そして、蓋部材35は、移動体5が
図2に示す開放位置にあるときを含め、移動体5が収納位置よりも前方に移動することによって、洗浄槽7の上方に移動する。これにより、蓋部材35は、洗浄空間7hの上部を開放するとともに、移動体5の前方への移動を許容する。
【0068】
以上のように構成されたこの食器洗浄機1では、着脱方向である上下方向の移動によって、貯蔵タンク15が洗浄槽7に着脱可能となっている。具体的には、貯蔵タンク15を洗浄槽7に取り付けるに当たっては、使用者は、貯蔵タンク15の接続口150を下方に向けた状態とする。そして、この状態のまま
図3に示す取付口112から貯蔵タンク15を下方に移動させ、
図5に示すケース17内に貯蔵タンク15を収容させる。これにより、貯蔵タンク15では、上述のように第1、2電極21、23が接続部174と通電可能に接続される。また、
図9に示すように、ケース17内において、接続口150が連絡口170の上部に進入しつつ、連絡口170に保持される。こうして、接続口150が連絡口170に接続されて、貯蔵タンク15がケース17内に保持される状態となる。この結果、貯蔵タンク15は、ケース17を通じて洗浄槽7の前部に取り付けられる。また、このように貯蔵タンク15が洗浄槽7の前部に取り付けられることにより、タンクカバー15bは取付口112内に位置する。こうして、
図1~
図3に示すように、移動体5において、貯蔵タンク15は、洗浄空間7hの外部であって、前面パネル9と洗浄槽7との間に配置される。
【0069】
ここで、接続口150が連絡口170の上部に進入する過程において、流出防止機構19では、
図9に示すように、被押圧部198を通じて弁体19cが補給通路13cの押圧ピン130に押圧される。これにより、コイルばね19dの付勢力に抗しつつ弁体19cが上方に移動し、第2流出口197を開放する。こうして、連絡口170を通じて接続口150と補給通路13cとが連通する。このため、タンク本体15aの内部に貯蔵されたリンス300は、タンクフィルタ16のフィルタネット162を通過しつつ、接続口150から補給通路13cを経て補給通路13cに流通する。こうして、洗浄槽7の前部に取り付けられた貯蔵タンク15から供給装置13にリンス300が供給される。
【0070】
一方、貯蔵タンク15を洗浄槽7から取り外すに当たっては、使用者は、使用者は把持部111を把持しつつ、
図2示す開放位置を含め、移動体5を収納位置よりも前方に移動させて、タンクカバー15bが筐体3の外部に露出させる。そして、使用者は、第1、2凹部154、155を通じてタンクカバー15bを掴みつつ、貯蔵タンク15を取付口112から上方に引き上げる。これにより、
図10に示すように、ケース17内では、接続口150と連絡口170との接続が解除され、ケース17による貯蔵タンク15の保持が解除される。こうして、
図2及び
図6の白色矢印で示すように、ケース17に対して貯蔵タンク15が上方に移動し、貯蔵タンク15が洗浄槽7から取り外される。そして、
図6に示すように、第1、2電極21、23と接続部174との接続が解除され、第1、2電極21、23への通電が停止する。
【0071】
ここで、
図10に示すように、ケース17に対して貯蔵タンク15が上方に移動することにより、流出防止機構19では、弁体19cが押圧ピン130から離間する。これにより、弁体19cは、コイルばね19
dの付勢力によって下方に移動し、弁座195に当接する。この結果、弁体19cは第2流出口197を閉鎖する。こうして、この食器洗浄機1では、貯蔵タンク15が洗浄槽7から取り外された状態において、タンク本体15a内のリンス300が接続口150から流出し難くなっている。
【0072】
そして、この食器洗浄機1において食器TW1の洗浄を開始する場合、使用者は、移動体5を
図1に示す収容位置から、
図2に示す開放位置まで移動させる。この状態で使用者は、洗浄空間7h内の食器かご70に食器TW1を収容する。また、洗浄槽7に貯蔵タンク15が取り付けられていない場合には、使用者は、上述のように洗浄槽7に対する貯蔵タンク15の取り付けを行う。その後、使用者は、操作部40の操作を行うとともに、移動体5を
図1に示す収容位置に移動させる。これにより、制御部C1は、制御プログラムに基づき、給水電磁弁37及び供給装置13等の各種作動制御を行い、食器TW1の洗浄運転を開始する。
【0073】
食器TW1の洗浄運転を開始が開始されることにより、給水電磁弁37が開弁し、給水管P1及び供給装置13によって貯水室71内に水が供給される。さらに、洗剤自動投入装置によって、洗剤が貯水室71内に適宜投入される。これにより、洗浄空間7h内において、洗浄水による食器TW1の洗浄が所定の時間で行われる。また、食器TW1の洗浄が行われている間、水位センサは、洗浄空間7h内の洗浄水の水位を検知する。そして、制御部C1は、水位センサが検知した洗浄水の水位に基づき、給水電磁弁37等の作動制御を適宜行う。
【0074】
食器TW1の洗浄が終了した後には、排水管P2による洗浄水の排水が行われる。そして、食器TW1の洗浄後には、食器TW1に対するすすぎが行われる。この際、供給装置13は、貯蔵タンク15から供給されたリンス300を含んだ処理水を貯水室71内に供給する。これにより、食器TW1に対してすすぎとともに処理水による処理が行われる。そして、処理水による処理が終了した後には、排水管P2によって処理水が排水されるとともに、乾燥ファン77によって、すすぎ時に食器TW1付着した水滴の乾燥が行われる。こうして、食器TW1の洗浄運転が終了する。ここで、食器TW1に付着した水滴の乾燥時間がリンス300によって早められるため、乾燥後の食器TW1には、スポットが生じ難くなっている。
【0075】
このように、この食器洗浄機1では、貯蔵タンク15に貯蔵されたリンス300が水とともに供給装置13によって貯水室71に自動で供給される。このため、この食器洗浄機1では、乾燥後の食器TW1にスポットが生じることを防止するに当たって、使用者自身でリンス300やリンス300を含んだ処理水を貯水室71、ひいては洗浄空間7hに供給する必要がない。この結果、この食器洗浄機1では、食器TW1に対するスポットの発生防止を容易に行うことができる。なお、食器TW1の洗浄運転が終了した後、使用者は、移動体5を開放位置に移動させることで洗浄空間7hから食器TW1を取り出すことができる他、洗浄空間7h内に食器TW1を引き続き収容して保管することもできる。
【0076】
また、この食器洗浄機1では、貯蔵タンク15のタンク本体15aに第1、2電極21、23が設けられている。そして、第1、2電極21、23は、洗浄槽7に貯蔵タンク15が取り付けられている間、タンク本体15a内に貯蔵されたリンス300の残量を検知する。具体的には、
図7の(A)に示すように、タンク本体15a内に貯蔵されたリンス300の残量が多く、第1電極21及び第2電極23の両方がリンス300に浸かっている状態では、第1電極21と第2電極23との間の電気抵抗値が最も小さくなる。一方、タンク本体15a内に貯蔵されたリンス300の残量が減少し、第1電極21のみがリンス300に浸かる状態となり始めることで、第1電極21と第2電極23との間の電気抵抗値が大きくなり始める。そして、
図7の(B)に示すように、第1電極21の先端のみがリンス300に浸かっている状態を含め、タンク本体15a内に貯蔵されたリンス300の残量がほぼゼロとなることで、第1電極21と第2電極23との間の電気抵抗値が最大となる。このようなリンス300の残量に基づく第1、2電極21、23の電気抵抗値の変化は、接続部174を通じて制御部C1に伝達される。これにより、制御部C1は、第1、2電極21、23が検知したリンス300の残量を液晶パネル41に表示させる。これにより、使用者は、貯蔵タンク15に貯蔵されたリンス300の残量を了知し、必要に応じてリンス300の補充作業を行う。なお、制御部C1は、第1、2電極21、23の電気抵抗値の変化に基づくリンス300の残量の変化を常に液晶パネル41に表示させても良く、第1、2電極21、23の電気抵抗値が予め設定された閾値を超えた際に、リンス300の残量を液晶パネル41に表示させても良い。
【0077】
ここで、この食器洗浄機1では、貯蔵タンク15が洗浄槽7に着脱可能となっている。このため、使用者は、洗浄槽7から貯蔵タンク15を取り外した状態で、タンクカバー15bの補給口153を通じてタンク本体15a内にリンス300を補充することが可能となっている。これにより、使用者は、洗浄槽7や筐体3から離れた場所で貯蔵タンク15に対するリンス300の補充作業を行うことができる。このため、貯蔵タンク15が洗浄槽7に取り付けられた状態でリンス300の補充作業を行う場合に比べて、リンス300の補充作業を行い易くなっている。このため、この食器洗浄機1では、リンス300の補充作業時にリンス300の一部が洗浄槽7や上面パネル11の他、筐体3等に零れ落ちることを防止することが可能となっている。
【0078】
そして、この食器洗浄機1では、貯蔵タンク15を洗浄槽7に着脱する際の着脱方向が上下方向であり、移動体5を収納位置と開放位置との間で移動させる際の前後方向とは異なっている。このため、この食器洗浄機1では、貯蔵タンク15を洗浄槽7に着脱する際、筐体3に対して移動体5が不意に前後に移動することが防止されている。また、この食器洗浄機1では、筐体3に対して移動体5を前後に移動させることによって、既に洗浄槽7に取り付けられた状態にある貯蔵タンク15が洗浄槽7から不意に取り外されてしまうことについても防止されている。
【0079】
したがって、実施例1の食器洗浄機1は、リンス300を貯蔵する貯蔵タンク15を有する構成において、使用者が貯蔵タンク15に対するリンス300の補充を好適に行うことができる。
【0080】
特に、この食器洗浄機1では、洗浄槽7に取り付けられた貯蔵タンク15が前面パネル9と洗浄槽7の前部との間に位置している。これにより、この食器洗浄機1では、例えば洗浄槽7の後部に対して貯蔵タンク15が着脱可能に取り付けられる構成に比べて、使用者は洗浄槽7に対する貯蔵タンク15の着脱が容易となっている。また、この食器洗浄機1では、貯蔵タンク15を洗浄槽7に着脱するに当たって、移動体5を筐体3の前方に必ずしも大きく移動させる必要がない。この点においても、この食器洗浄機1では、洗浄槽7に対する貯蔵タンク15の着脱を容易化すること可能となっており、使用者は貯蔵タンク15に対するリンス300の補充を好適に行うことが可能となっている。
【0081】
また、この食器洗浄機1では、洗浄槽7から貯蔵タンク15を取り外した際、接続口150からリンス300から流出することを流出防止機構19が防止する。このため、使用者は、貯蔵タンク15に対するリンス300の補充作業を行う際や、リンス300の補充が完了した貯蔵タンク15を洗浄槽7に取り付ける際に、接続口150からのリンス300の流出を気に掛ける必要がない。このため、この食器洗浄機1では、リンス300の補充作業や貯蔵タンク15の取り付け作業を好適に行うことが可能となっている。
【0082】
さらに、この食器洗浄機1では、第1、2電極21、23は、互いの間における電気抵抗値の変化に基づいて、タンク本体15a内に貯蔵されたリンス300の残量を検知する。これにより、この食器洗浄機1では、第1、2電極21、23によって、リンス300の残量を精度高く検出可能となっている。また、第1、2電極21、23が検知したリンス300の残量は、液晶パネル41に表示されることで使用者に報知されるため、使用者は、補給口153を通じて貯蔵タンク15の内部を目視してリンス300の残量を確認する必要がない。これらのため、この食器洗浄機1では、利便性も高くなっている。
【0083】
また、この食器洗浄機1では、洗浄槽7の前部にケース17が固定されており、ケース17に対する貯蔵タンク15の収容及び取り出しを通じて、洗浄槽7に対する貯蔵タンク15の着脱を行う。これにより、洗浄槽7に対して貯蔵タンク15を直接着脱する場合に比べて、洗浄槽7に対する貯蔵タンク15の着脱が容易となっている。また、ケース17に貯蔵タンク15が収容されることにより、この食器洗浄機1では、リンス300の一部がタンク本体15aの表面に付着していた場合であっても、このリンス300が収容空間90や筐体3の内部に零れ落ちることを防止可能となっている。
【0084】
また、この食器洗浄機1では、貯蔵タンク15のタンク本体15aにタンクフィルタ16が設けられている。このため、この食器洗浄機1では、リンス300の補充時等にタンク本体15a内に異物が侵入した場合であっても、この異物がリンス300とともに供給装置13に流通し難くなっている。
【0085】
さらに、この食器洗浄機1では、貯蔵タンク15において、タンクカバー15bがタンク本体15aに対して着脱可能となっている。このため、この食器洗浄機1では、必要に応じてタンク本体15aの内部を洗浄し易く、また、タンクフィルタ16の洗浄や交換等も容易となっている。さらに、タンクカバー15bには、補給口153を開閉可能な蓋体29が設けられているため、補給口153からタンク本体15aの内部に異物等が進入し難くなっている。また、この食器洗浄機1では、食器TW1の洗浄時の振動等によって、タンク本体15aに貯蔵されたリンス300が補給口153から外部に漏れ出ることも好適に防止することが可能となっている。
【0086】
(実施例2)
図11及び
図12に示すように、実施例2の食器洗浄機1では、残量検知装置200に換えて残量検知装置500を備えている。残量検知装置500は、フロート50と、フロート検知部51と、制御部C1とを有している。また、この食器洗浄機1では、ケース17の底壁17aに第1スイッチ室175aが形成されているとともに、周壁17bに第2スイッチ室175bが形成されている。
【0087】
フロート50は、タンク本体15a内に設けられている。
図13及び
図14に示すように、フロート50は樹脂製であり、フロート本体50aと、フロートカバー50bと、軸体50cとを有している。フロート本体50aは有底の筒状に形成されている。フロート本体50aの内部には、フロート本体50aをリンス300に浮遊させるための空気室501が形成されている。また、フロート本体50aの内部には、磁石502が設けられている。磁石502は、本発明における「磁性体」の一例である。磁石502は公用品であり、フロート本体50aの内部に固定されている。
【0088】
フロートカバー50bは、フロート本体50aに取り付けられている。これにより、フロートカバー50bは、空気室501を含め、フロート本体50aの内部の気密性を確保して、フロート本体50aの内部にリンス300が進入することを防止している。軸体50cは、略矩形状に形成されている。なお、
図13では、説明を容易にするため、タンクフィルタ16の図示を省略している。
【0089】
図11及び
図12に示すように、軸体50cは、軸方向の一端、つまり、フロート本体50a側の端部でフロート本体50aと接続している。そして、軸体50cは、軸方向の他端がフロート本体50aから遠ざかるように延びている。
【0090】
フロート検知部51は、第1リードスイッチ51aと第2リードスイッチ51bとで構成されている。第1、2リードスイッチ51a、51bは公用品であり、磁石502の磁気を検知可能となっている。第1リードスイッチ51aは、第1スイッチ室175a内に保持されている。第2リードスイッチ51bは、第2スイッチ室175b内に保持されている。こうして、第1、2リードスイッチ51a、51bは、それぞれ底壁17a及び周壁17bに設けられている。また、第1、2リードスイッチ51a、51bは、制御部C1と電気的に接続されている。
【0091】
また、
図13及び
図14に示すように、この食器洗浄機1では、タンクカバー15bに対して、第1接続部158と第2接続部159とが形成されている。第1接続部158及び第2接続部159は、上端でタンクカバー15bに接続しており、下方に向かって延びている。そして、第1接続部158及び第2接続部159は、下端が第2取付ピン60によって軸体50cにおける軸方向の他端と接続している。これにより、
図11及び
図12に示すように、タンク本体15a内において、フロート50は、第2取付ピン60の軸心を第2揺動軸心X2とし、第2揺動軸心X2周りで揺動可能となっている。この食器洗浄機1における他の構成は実施例1の食器洗浄機と同様であり、同一の構成については同一の符号を付して構成に関する詳細な説明を省略する。
【0092】
この食器洗浄機1では、フロート50において、フロート本体50aは、軸体50cと接続した状態を維持しつつ、タンク本体15aに貯蔵されたリンス300に浮遊する。このため、タンク本体15a内でフロート50が第2揺動軸心X2周りで揺動する。ここで、フロート本体50aは、タンク本体15aに貯蔵されたリンス300の残量の変化によって、タンク本体15a内における位置が変化する。すなわち、
図11に示すように、リンス300の残量が少ない場合には、フロート本体50aはタンク本体15aの下方に移動して底部151に接近する。一方、
図12に示すように、リンス300の残量が多い場合には、フロート本体50aはタンク本体15aの上方に移動して周壁部152に接近する。
【0093】
そして、リンス300の残量が少なく、フロート本体50aが底部151に接近することにより、第1リードスイッチ51aが検知する磁石502の磁気が大きくなる一方、第2リードスイッチ51bが検知する磁石502の磁気は小さくなる。反対に、リンス300の残量が多く、フロート本体50aが周壁部152に接近することにより、第1リードスイッチ51aが検知する磁石502の磁気が小さくなる一方、第2リードスイッチ51bが検知する磁石502の磁気は大きくなる。こうして、フロート検知部51は、第1、2リードスイッチ51a、51bが検知する磁石502の磁気の大きさに基づいて、タンク本体15a内におけるフロート本体50aの位置を検出する。そして、フロート検知部51、ひいては残量検知装置500は、検知したフロート本体50aの位置に基づき、タンク本体15a内におけるリンス300の残量を検知可能となっている。こうして、この食器洗浄機1でも、残量検知装置500によって、リンス300の残量を精度高く検知することが可能となっている。また、この食器洗浄機1でも、残量検知装置500が検知したリンス300の残量が液晶パネル41に表示される。
【0094】
さらに、この食器洗浄機1では、第1、2接続部158、159の下端に軸体50cが接続されることにより、フロート50がタンクカバー15bに接続されている。これにより、フロート50の取り付けが容易となっている。また、
図14に示すように、この食器洗浄機1では、タンクカバー15bをタンク本体15aから取り外すことにより、フロート50についてもタンク本体15aから取り出すことが可能となっている。このため、この食器洗浄機1では、フロート50の交換や洗浄が容易となっている。この食器洗浄機1における他の作用は、実施例1の食器洗浄機1と同様である。
【0095】
以上において、本発明を実施例1、2に即して説明したが、本発明は上記実施例1、2に制限されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更して適用できることはいうまでもない。
【0097】
例えば、貯蔵タンク15は、洗浄槽7の後部や側部に対して着脱可能に設けられても良い。
【0098】
さらに、洗浄槽7にケース17を設けずに、洗浄槽7に対して貯蔵タンク15を直接着脱する構成としても良い。
【0099】
また、残量検知装置200や残量検知装置500に換えて、タンクカバー15bからリンス300の液面までの距離を検知し、この距離を基にリンス300の残量を検知可能な残量検知装置等を採用しても良い。
【0100】
さらに、供給装置13は、リンス300、ひいてはリンス300を含んだ処理水を自動で洗浄空間7hに供給する場合に限られず、使用者の嗜好等に応じて、使用者が操作部40を操作した場合や、供給装置13を操作する専用のスイッチ等を使用者が操作した場合にリンス300や処理水を洗浄空間7hに供給する構成であっても良い。
【0101】
また、本発明における処理剤はリンス300に限らず、洗剤等であっても良い。また、処理剤は液状に限らず、粒状や粉末状等であっても良い。
【0102】
さらに、食器洗浄機1は、システムキッチン100に組み込まれる場合に限られず、システムキッチン100とは独立していても良い。
【0103】
さらに、実施例1の食器洗浄機1において、タンク本体15a内に第1電極21又は第2電極23のいずれかのみが設けられる構成であっても良く、第1、2電極21、23に加えて電極が設けられる構成であっても良い。
【0104】
また、実施例2の食器洗浄機1において、フロート50は、タンクフィルタ16や周壁部152等に揺動可能に接続されても良い。
【0105】
さらに、実施例2の食器洗浄機1において、フロート本体50a内に複数の磁石502を設け、第1、2リードスイッチ51a、51bは各磁石502の磁気を検知する構成であっても良い。また、第1、2リードスイッチ51a、51bの他にリードスイッチを設ける構成としても良い。さらに、フロート本体50aの側面に磁石502を設けるとともに、第1、2リードスイッチ51a、51bを周壁17bの同一面に設ける構成としても良い。
【産業上の利用可能性】
【0106】
本発明は、食器洗浄機、食器洗浄乾燥機又は厨房設備等に利用可能である。
【符号の説明】
【0107】
1…食器洗浄機
3…筐体
3h…筐体開口
5…移動体
7…洗浄槽
7h…洗浄空間
9…前面パネル(前壁)
13…供給装置
15…貯蔵タンク
15a…タンク本体
15b…タンクカバー
17…ケース
17a…底壁
17b…周壁
19…流出防止機構
21…第1電極(電極)
23…第2電極(電極)
41…液晶パネル(報知装置)
50…フロート
50a…フロート本体
50c…軸体
51…フロート検知部
51a…第1リードスイッチ
51b…第2リードスイッチ
150…接続口
153…補給口
174…接続部
200…残量検知装置
300…リンス(処理剤)
500…残量検知装置
502…磁石(磁性体)
TW1…食器(被洗浄物)