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  • 特許-電気機器収納用箱体 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-29
(45)【発行日】2024-09-06
(54)【発明の名称】電気機器収納用箱体
(51)【国際特許分類】
   H05K 7/18 20060101AFI20240830BHJP
【FI】
H05K7/18 D
H05K7/18 E
【請求項の数】 1
(21)【出願番号】P 2020195441
(22)【出願日】2020-11-25
(65)【公開番号】P2022083864
(43)【公開日】2022-06-06
【審査請求日】2023-09-21
(73)【特許権者】
【識別番号】000124591
【氏名又は名称】河村電器産業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100078721
【弁理士】
【氏名又は名称】石田 喜樹
(72)【発明者】
【氏名】赤堀 隼人
【審査官】山田 拓実
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-069259(JP,A)
【文献】特開2014-203997(JP,A)
【文献】特開2012-109383(JP,A)
【文献】欧州特許出願公開第01094576(EP,A1)
【文献】実開昭54-150947(JP,U)
【文献】特開2016-119439(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05K 7/00;
7/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
上面視四角形の底部と上面視四角形の天部との四隅同士を上下方向に延びる柱部材により連結してなる電気機器収納用箱体であって、
前記柱部材のうちの少なくとも1つが、上下方向へ延びる帯状の金属板を折り曲げ、左右方向で外側へ折り曲げられた第1の折り曲げ部と、前記第1の折り曲げ部から連続して前後方向で外側へ折り曲げられた第2の折り曲げ部と、前記第2の折り曲げ部から連続して左右方向で内側へ折り曲げられた第3の折り曲げ部と、前記第3の折り曲げ部から連続して前後方向で内側へ折り曲げられた第4の折り曲げ部とを有するものであり、
前記第1の折り曲げ部、前記第2の折り曲げ部、前記第3の折り曲げ部、及び前記第4の折り曲げ部により囲まれる空間が通線のための空間とされ、
少なくとも前記第2の折り曲げ部と前記第3の折り曲げ部との何れか一方に、前記空間と連通する通線孔が開設されているとともに、
前記通線孔の近傍に、上下方向へ延びるスリットが設けられている一方、
板状のカバー本体と、前記カバー本体の端部を折り曲げてなる操作部とを有するスライドカバーが、前記スリットを介して前記操作部を前記柱部材の外側へ突出させ、且つ、前記操作部を前記柱部材の表面に当接させた状態で、前記柱部材に取り付けられており、
前記スライドカバーが、前記カバー本体が前記通線孔を閉塞するカバー位置と、前記通線孔を開放する退避位置との間で、前記スリットに沿って上下方向へスライド可能であり、
さらに、前記操作部に、上下方向へ長い長孔が設けられている一方、
前記柱部材における前記操作部の当接面に、前記スライドカバーが前記カバー位置にある際に前記長孔内に露出する丸孔と、前記スライドカバーが前記退避位置にある際に前記長孔内に露出する丸孔とが設けられていることを特徴とする電気機器収納用箱体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、たとえば電気機器を収納可能な機器収納用ラック等の電気機器収納用箱体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、電気機器収納用箱体の一例である電気機器や通信機器を収納可能な機器収納用ラックには、機器収納用ラック同士で配線等するために収納している機器から延びるケーブルを通線させるための通線孔が設けられている。そして、たとえば特許文献1に記載の機器収納用ラックでは、そのような通線孔を側面板に開設している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2009-224630号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一般的に、電気機器収納用箱体へ各種機器を収納するにあたっては、収納後の作業性を鑑みて各種機器のケーブル接続部を前方や後方へ向けた姿勢で収納されることが多い。したがって、特許文献1に記載されているように通線孔が側面板に設けられていると、通線孔からケーブルを引き出す等するにあたり、該ケーブルを各種機器と側面板との隙間を通さなければならず、作業性が悪いという問題があった。
【0005】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みなされたものであって、ケーブルの通線に係る作業性に優れた電気機器収納用箱体を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明は、上面視四角形の底部と上面視四角形の天部との四隅同士を上下方向に延びる柱部材により連結してなる電気機器収納用箱体であって、
前記柱部材のうちの少なくとも1つが、上下方向へ延びる帯状の金属板を折り曲げ、左右方向で外側へ折り曲げられた第1の折り曲げ部と、前記第1の折り曲げ部から連続して前後方向で外側へ折り曲げられた第2の折り曲げ部と、前記第2の折り曲げ部から連続して左右方向で内側へ折り曲げられた第3の折り曲げ部と、前記第3の折り曲げ部から連続して前後方向で内側へ折り曲げられた第4の折り曲げ部とを有するものであり、前記第1の折り曲げ部、前記第2の折り曲げ部、前記第3の折り曲げ部、及び前記第4の折り曲げ部により囲まれる空間が通線のための空間とされ、少なくとも前記第2の折り曲げ部と前記第3の折り曲げ部との何れか一方に、前記空間と連通する通線孔が開設されているとともに、前記通線孔の近傍に、上下方向へ延びるスリットが設けられている一方、板状のカバー本体と、前記カバー本体の端部を折り曲げてなる操作部とを有するスライドカバーが、前記スリットを介して前記操作部を前記柱部材の外側へ突出させ、且つ、前記操作部を前記柱部材の表面に当接させた状態で、前記柱部材に取り付けられており、前記スライドカバーが、前記カバー本体が前記通線孔を閉塞するカバー位置と、前記通線孔を開放する退避位置との間で、前記スリットに沿って上下方向へスライド可能であり、さらに、前記操作部に、上下方向へ長い長孔が設けられている一方、前記柱部材における前記操作部の当接面に、前記スライドカバーが前記カバー位置にある際に前記長孔内に露出する丸孔と、前記スライドカバーが前記退避位置にある際に前記長孔内に露出する丸孔とが設けられていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、柱部材のうちの少なくとも1つが、上下方向へ延びる帯状の金属板を折り曲げ、左右方向で外側へ折り曲げられた第1の折り曲げ部と、第1の折り曲げ部から連続して前後方向で外側へ折り曲げられた第2の折り曲げ部と、第2の折り曲げ部から連続して左右方向で内側へ折り曲げられた第3の折り曲げ部と、第3の折り曲げ部から連続して前後方向で内側へ折り曲げられた第4の折り曲げ部とを有するものであり、第1の折り曲げ部、第2の折り曲げ部、第3の折り曲げ部、及び第4の折り曲げ部により囲まれる空間が通線のための空間とされている。また、少なくとも第2の折り曲げ部と第3の折り曲げ部との何れか一方に、空間と連通する通線孔が開設されている。したがって、従来のようにケーブルを各種機器と側面板との隙間を通したりすることなく、電気機器収納用箱体の前部や後部で通線孔から引き出す等することができ、ケーブルの通線に係る作業性を向上することができる。
また、通線孔の近傍に、上下方向へ延びるスリットを設ける一方、板状のカバー本体と、カバー本体の端部を折り曲げてなる操作部とを有するスライドカバーを、スリットを介して操作部を柱部材の外側へ突出させ、且つ、操作部を柱部材の表面に当接させた状態で、柱部材に取り付けている。そして、スライドカバーを、カバー本体が通線孔を閉塞するカバー位置と、通線孔を開放する退避位置との間で、スリットに沿って上下方向へスライド可能としている。したがって、実際の通線状況に応じて必要な通線孔のみを開放させることができる上、スライドカバーを柱部材から取り外さずに通線孔を開放することができるため、使い勝手が非常に良い。
さらに、操作部に、上下方向へ長い長孔を設ける一方、柱部材における操作部の当接面に、スライドカバーがカバー位置にある際に長孔内に露出する丸孔と、スライドカバーが退避位置にある際に長孔内に露出する丸孔とを設けている。したがって、たとえば長孔を介して丸孔へピン部材を差し込む等することにより、スライドカバーをカバー位置や退避位置で保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】スライドカバーが取り付けられている機器収納用ラックを前方から示した斜視説明図である。
図2】機器収納用ラックからスライドカバーを取り外した状態を示した斜視説明図である。
図3】左前隅の柱部材を示した斜視説明図である。
図4】左前隅の柱部材の水平断面図であり、(a)は上部、(b)は上下方向での中央部、(c)は下部を夫々示している。
図5】分解状態にある柱部材を示した斜視説明図である。
図6】上補強金具を示した斜視説明図である。
図7】下補強金具を示した斜視説明図である。
図8】スライドカバーを退避位置に位置させた状態を示した斜視説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の一実施形態となる機器収納用ラック(以下、単に「ラック」と称す)について、図面にもとづき詳細に説明する。
【0010】
図1は、スライドカバー10、10・・が取り付けられているラック1を前方から示した斜視説明図である。
ラック1は、4本のフレーム部材を上面視四角形の枠状に連結して底枠2を、同様に4本のフレーム部材を上面視四角形の枠状に連結して天枠3を夫々構成するとともに、底枠2と天枠3との四隅同士を柱部材4、4・・で連結し、直方体状のフレーム体(本体)として形成されてなる。なお、5は、底枠2から天枠3へと架設され、図示しない各種機器が設置されるマウントアングルである。また、ラック1の上面や下面、左右両側面や背面の開口は、必要に応じて板により閉塞することができるし、ラック1の前面には図示しない前扉を片開き自在に取り付けることができる。
【0011】
ここで、本発明の要部となるラック1における通線構造について、図2図8をもとに説明する。
図2は、ラック1からスライドカバー10、10・・を取り外した状態を示した斜視説明図である。図3は、左前隅の柱部材4を示した斜視説明図である。図4は、同柱部材4の水平断面図であり、(a)は上部、(b)は上下方向での中央部、(c)は下部を夫々示している。図5は、分解状態にある柱部材4を示した斜視説明図である。図6は、上補強金具22を示した斜視説明図である。図7は、下補強金具23を示した斜視説明図である。図8は、スライドカバー10を退避位置に位置させた状態を示した斜視説明図である。
【0012】
ラック1を構成する4つの柱部材4、4・・のうち、左前隅にある柱部材4について説明する。当該柱部材4は、上下方向へ長い帯状の金属板からなる柱本体21と、柱本体21の上端に固着される上補強金具22と、柱本体21の下端に固着される下補強金具23とを備えてなる。柱本体21は、上述したような金属板を折り曲げて構成され、左側(左右方向で外側)へ折り曲げられた第1の折り曲げ部21aと、折り曲げ部21aから続けて前側(前後方向で外側)へ折り曲げられた第2の折り曲げ部21bと、折り曲げ部21bから続けて右側(左右方向で内側)へ折り曲げられた第3の折り曲げ部21cと、折り曲げ部21cから続けて後側(前後方向で内側)へ折り曲げられた第4の折り曲げ部21dと、折り曲げ部21dから続けて左側(左右方向で外側)へ折り曲げられた第5の折り曲げ部21eとを有する。また、柱本体21の折り曲げ部21bにおける上下方向で上寄りとなる位置と、上下方向で下寄りとなる位置とには、通線のための通線孔24が夫々開設されている。さらに、折り曲げ部21bと折り曲げ部21cとの稜線における各通線孔24の前方となる箇所には、上下方向へ延びるスリット25が夫々設けられている。そして、各スリット25の上部は、対応する通線孔24よりも十分に上方まで延びている。なお、折り曲げ部21dの前後幅よりも折り曲げ部21bの前後幅の方が広くなっている。また、折り曲げ部21aの左右幅よりも折り曲げ部21cの左右幅の方が広く、折り曲げ部21eの左右幅よりも折り曲げ部21aの左右幅の方が広くなっている。
【0013】
一方、上補強金具22は、金属板を折り曲げてなるもので、柱本体21への固着時に折り曲げ部21aの前面(内面)に当接する第1の補強部22aと、折り曲げ部21bの右面(内面)に当接する第2の補強部22bと、折り曲げ部21eの後面に当接する第3の補強部22cと、天枠3を構成するフレーム部材に固定される第4の補強部22dとを備えている。また、下補強金具23は、上補強金具22同様に金属板を折り曲げてなるもので、柱本体21への固着時に折り曲げ部21aの前面(内面)に当接する第1の補強部23aと、折り曲げ部21bの右面(内面)に当接する第2の補強部23bと、折り曲げ部21eの後面に当接する第3の補強部23cと、底枠2を構成するフレーム部材に固定される第4の補強部23dとを備えている。
【0014】
加えて、上述したような柱部材4には、通線孔24、24を開閉するための2つのスライドカバー10、10が取り付けられている。スライドカバー10は、スリット25に差し込み可能な厚みとされた板状のカバー本体10aと、カバー本体10aの前端を折り曲げて形成された(カバー本体10aから左右方向へ突出する)操作部10bとを備えてなる。そして、スライドカバー10は、カバー本体10aをスリット25内に差し込み、カバー本体10aを折り曲げ部21bの右面(内面)に、操作部10bを折り曲げ部21cの前面(表面)に夫々当接させた状態で、柱部材4に取り付けられる。また、該取付状態にあるスライドカバー10は、スリット25に沿って上下方向へスライド可能となっており、カバー本体10aが通線孔24を閉塞するカバー位置と、カバー位置よりも上方であって通線孔24が開放される退避位置との間で移動可能となっている。なお、操作部10bには上下方向へ長い長孔10c(図8に示す)が設けられている一方、折り曲げ部21cにおける長孔10c内に露出可能な位置には丸孔26、26・・(図8に示す)が穿設されており、長孔10cを介して丸孔26へ図示しないピン部材を差し込むことにより、スライドカバー10をカバー位置や退避位置で保持可能となっている。
【0015】
そして、上記柱部材4では、折り曲げ部21a~21eで囲まれる空間30(図4に示す)を通線のためのスペースとして利用することができ、隣設される機器収納用ラックとの間で配線等する際には、スライドカバー10を退避位置へスライドさせて通線孔24を開放し、通線孔24を介して空間30内に通線されているケーブルを引き出す等すればよい。
なお、右前隅の柱部材4の形状は左前隅の柱部材4と左右方向で線対称な形状に、左後隅の柱部材4の形状は左前隅の柱部材4と前後方向で線対称な形状に、右後隅の柱部材4の形状は左前隅の柱部材4と上下方向を軸として180度回転させた形状になっている。
【0016】
以上のような構成を有するラック1によれば、柱部材4の柱本体21が、上下方向へ延びる帯状の金属板を折り曲げ、左右方向で外側へ折り曲げられた第1の折り曲げ部21aと、第1の折り曲げ部21aから連続して前後方向で外側へ折り曲げられた第2の折り曲げ部21bと、第2の折り曲げ部21bから連続して左右方向で内側へ折り曲げられた第3の折り曲げ部21cと、第3の折り曲げ部21cから連続して前後方向で内側へ折り曲げられた第4の折り曲げ部21dとを有するものであり、第1の折り曲げ部21a、第2の折り曲げ部21b、第3の折り曲げ部21c、及び第4の折り曲げ部21dにより囲まれる空間30が通線のための空間とされている。また、第2の折り曲げ部21bに、空間30と連通する通線孔24、24が開設されている。したがって、従来のようにケーブルを各種機器と側面板との隙間を通したりすることなく、ラック1の前部や後部で通線孔24から引き出す等することができ、ケーブルの通線に係る作業性を向上することができる。
【0017】
また、折り曲げ部21bと折り曲げ部21cとの稜線における各通線孔24の前方となる箇所(通線孔24の近傍)に、上下方向へ延びるスリット25を設けるとともに、板状のカバー本体10aと、カバー本体10aから突設された操作部10bとを有するスライドカバー10を、スリット25を介して操作部10bを柱部材4の前側へ突出させた状態で、柱部材4に取り付けている。そして、スライドカバー10を、カバー本体10aが通線孔24を閉塞するカバー位置と、通線孔24を開放する退避位置との間で、スリット25に沿って上下方向へスライド可能としている。したがって、実際の通線状況に応じて必要な通線孔24のみを開放させることができる上、スライドカバー10を柱部材4から取り外さずに通線孔24を開放することができるため、使い勝手が非常に良い。
【0018】
さらに、柱本体21の上端には第1の補強部22a、第2の補強部22b、及び第3の補強部22cを有する上補強金具22が、下端には第1の補強部23a、第2の補強部23b、及び第3の補強部23cを有する下補強金具23が夫々固着されているため、通線孔24、24を開設してはいるものの、柱部材4について十分な強度を確保することができる。
【0019】
なお、本発明に係る電気機器収納用箱体は、上記実施形態の態様に何ら限定されるものではなく、全体的な構成は勿論、柱部材やスライドカバーに係る構成についても必要に応じて適宜変更することができる。
【0020】
たとえば、上記実施形態では、柱本体に第5の折り曲げ部を設けているが、該第5の折り曲げ部については必ずも設ける必要はなく、上補強金具や下補強金具が固着される柱本体の上端や下端にのみ設けるとしても何ら問題はない。
また、上記実施形態では、第2の折り曲げ部に通線孔を開設しているが、第3の折り曲げ部に通線孔を開設してもよいし、両方に通線孔を開設する(たとえば上側の通線孔については第2の折り曲げ部に開設し、下側の通線孔については第3の折り曲げ部に開設する等)ことも可能である。
【0021】
さらに、上記実施形態では、全ての柱部材に通線孔を開設しているが、前側の柱部材にのみ通線孔を開設する等してもよく、どの柱部材にどれだけの数の通線孔を開設するかについては言うまでもなく設計変更可能である。
さらにまた、上記実施形態では、第2の折り曲げ部と第3の折り曲げ部との稜線にスリットを設けているが、第2の折り曲げ部や第3の折り曲げ部にスリットを設ける等してもよいし、スライドカバーについても、操作部が柱部材の側面から側方へ突出するように構成する等、適宜設計変更することができる。
【0022】
またさらに、上補強金具の第4の補強部に所謂吊りボルト穴として利用するボルト穴を穿設したり、下補強金具の第4の補強部に所謂アンカー穴を穿設する等してもよい。そして、そのような構成を採用することで、部品点数の削減を図ることができる。
また、上記実施形態では、底部及び天部を夫々フレーム状に形成しているが、底部及び天部を板状としても何ら問題はない。
さらに、上記実施形態では、カバー位置からスライドカバーを上方へスライドさせることで退避位置に位置させるとしているが、カバー位置から下方へスライドさせることで退避位置に位置させるとしてもよい。
加えて、上面視四角形状の底部及び天部を有しているとともに、その四隅同士を柱部材で連結してさえいれば、本発明は、機器収納用ラック以外の電気機器収納用箱体についても好適に採用することができる。
【符号の説明】
【0023】
1・・ラック(電気機器収納用箱体)、2・・底枠(底部)、3・・天枠(天部)、4・・柱部材、10・・スライドカバー、10a・・カバー本体、10b・・操作部、21・・柱本体、21a~21e・・折り曲げ部、22・・上補強金具、23・・下補強金具、24・・通線孔、25・・スリット、30・・空間。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8