(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-29
(45)【発行日】2024-09-06
(54)【発明の名称】仮想空間内で実行されたミーティングのまとめ映像を作成するシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
H04N 7/15 20060101AFI20240830BHJP
G06Q 10/00 20230101ALI20240830BHJP
【FI】
H04N7/15
G06Q10/00
(21)【出願番号】P 2021125155
(22)【出願日】2021-07-30
【審査請求日】2024-02-22
(73)【特許権者】
【識別番号】000005108
【氏名又は名称】株式会社日立製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110001678
【氏名又は名称】藤央弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】石黒 正雄
(72)【発明者】
【氏名】黒澤 雄一
(72)【発明者】
【氏名】松下 耕太郎
【審査官】大西 宏
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-279111(JP,A)
【文献】特開2013-105471(JP,A)
【文献】特開2016-181244(JP,A)
【文献】特開2017-229060(JP,A)
【文献】特開2019-174894(JP,A)
【文献】特開2021-012384(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 7/14 - 7/173
G06Q 10/00 -10/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
仮想空間内で実行されたミーティングのまとめ映像を作成するシステムであって、
1以上の演算装置と、
1以上の記憶装置と、を含み、
前記1以上の記憶装置は、仮想空間におけるミーティングの履歴データを格納し、
1以上の画面が、前記仮想空間内に存在し、
複数のプレイヤが前記ミーティングに参加し、
前記1以上の演算装置は、
前記履歴データから、前記1以上の画面の各画面に関連付けられる、1以上の議論単位を抽出し、
前記1以上の議論単位に基づき、前記ミーティングのまとめ映像を作成し、
第1閾値を超える複数のプレイヤが同一画面を向いており、かつ1以上の予め
定められている条件の一つが満たされている時間帯、のシーケンスにおいて、隣接する時間帯の間隔が第2閾値未満である1以上の時間帯で構成されるグループの開始時刻から終了時刻の時間帯を、前記同一画面に関連付けられる議論単位と決定し、
前記
1以上の予め定められている条件は、前記同一画面を向いているプレイヤの発話が存在することを含む、システム。
【請求項2】
請求項1に記載のシステムであって、
前記
1以上の予め定められている条件は、前記同一画面の操作が存在することを含む、システム。
【請求項3】
請求項1に記載のシステムであって、
前記1以上の演算装置は、
前記1以上の議論単位の各議論単位について、各議論単位が関連付けられている画面に向いている議論プレイヤを特定し、
共通する議論プレイヤの人数に基づいて互いに関連する議論単位をグループ化して、議論グループを形成し、
前記議論グループのまとめ映像を生成する、システム。
【請求項4】
請求項3に記載のシステムであって、
前記1以上の演算装置は、前記議論グループに最後に追加した議論単位と共通の議論プレイヤの数が閾値を超える、前記最後に追加した議論単位より後の議論単位を前記議論グループに追加する、ことを繰り返して、前記議論グループを形成する、システム。
【請求項5】
請求項1に記載のシステムであって、
前記1以上の演算装置は、前記まとめ映像において、前記まとめ映像の含まれる議論単位の画面及び議論プレイヤの画像を表示する、システム。
【請求項6】
請求項3に記載のシステムであって、
前記1以上の演算装置は、前記議論グループにおいて複数の議論単位が重複する時間帯において、前記複数の議論単位それぞれの画面及び議論プレイヤを前記まとめ映像で表示する、システム。
【請求項7】
システムが、仮想空間内で実行されたミーティングのまとめ映像を作成する方法であって、
前記システムは、仮想空間におけるミーティングの履歴データを格納し、
1以上の画面が、前記仮想空間内に存在し、
複数のプレイヤが前記ミーティングに参加し、
前記方法は、
前記システムが、前記履歴データから、前記1以上の画面の各画面に関連付けられる、1以上の議論単位を抽出し、
前記システムが、前記1以上の議論単位に基づき、前記ミーティングのまとめ映像を作成する、ことを含み、
前記議論単位の抽出は、第1閾値を超える複数のプレイヤが同一画面を向いており、かつ1以上の予め
定められている条件の一つが満たされている時間帯、のシーケンスにおいて、隣接する時間帯の間隔が第2閾値未満である1以上の時間帯で構成されるグループの開始時刻から終了時刻の時間帯を、前記同一画面に関連付けられる議論単位と決定し、
前記
1以上の予め定められている条件は、前記同一画面を向いているプレイヤの発話が存在することを含む、方法。
【請求項8】
請求項7に記載の方法であって、
前記
1以上の予め定められている条件は、前記同一画面の操作が存在することを含む、方法。
【請求項9】
請求項7に記載の方法であって、
前記システムが、前記1以上の議論単位の各議論単位について、各議論単位が関連付けられている画面に向いている議論プレイヤを特定し、
前記システムが、共通する議論プレイヤの人数に基づいて互いに関連する議論単位をグループ化して、議論グループを形成し、
前記システムが、前記議論グループのまとめ映像を生成する、方法。
【請求項10】
請求項9に記載の方法であって、
前記システムが、前記議論グループに最後に追加した議論単位と共通の議論プレイヤの数が閾値を超える、前記最後に追加した議論単位より後の議論単位を前記議論グループに追加する、ことを繰り返して、前記議論グループを形成する、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、仮想空間内で実行されたミーティングのまとめ映像を作成する技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、直接の対面ではなく、デジタルな仮想空間においてワークショップを行うことへの要求が高まっている。本開示の背景技術として、例えば、特開2019-20908号公報がある。特開2019-20908号公報は、「ヘッドマウントデバイス(HMD)を備えたシステムにおける情報処理方法は、(a)仮想空間200を定義する仮想空間データを生成するステップと、(b)HMDの動きおよび仮想空間データに基づいて、HMDに表示される視野画像を示す視野画像データを生成するステップと、(c)HMDを装着したユーザA,B,Cの感情を特定するステップと、(d)特定された感情が予め定められた第一条件を満たした場合には、第一条件を満たした時刻におけるHMDの向きに応じた仮想空間200における第一領域R1の評価値を更新するステップと、を含む。」ことを開示する(例えば要約)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば、仮想空間におけるワークショップでの議論を、ワークショップ終了時やそれ以降に振り返ることが望まれることがある。または、ワークショップに参加することができなかった人が、ワークショップにおいてなされた議論を、正確かつ端的に把握することを望むことがある。
【0005】
一方、仮想空間におけるワークショップにおいては、複数の参加者がチームに分かれて議論を行う、全員が集まって議論を行う、又は、議論の間に休憩を取ること等がある。したがって、複数のプレイヤが参加するワークショップのような、仮想空間におけるミーティングの内容を適切にまとめた映像を作成できる技術が望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、仮想空間内で実行されたミーティングのまとめ映像を作成するシステムであって、1以上の演算装置と、1以上の記憶装置と、を含み、前記1以上の記憶装置は、仮想空間におけるミーティングの履歴データを格納し、1以上の画面が、前記仮想空間内に存在し、複数のプレイヤが前記ミーティングに参加し、前記1以上の演算装置は、前記履歴データから、前記1以上の画面の各画面に関連付けられる、1以上の議論単位を抽出し、前記1以上の議論単位に基づき、前記ミーティングのまとめ映像を作成し、第1閾値を超える複数のプレイヤが同一画面を向いており、かつ1以上の予め設定されている条件の一つが満たされている時間帯、のシーケンスにおいて、隣接する時間帯の間隔が第2閾値未満である1以上の時間帯で構成されるグループの開始時刻から終了時刻の時間帯を、前記同一画面に関連付けられる議論単位と決定し、前記予め定められている条件は、前記同一画面を向いているプレイヤの発話が存在することを含む。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一態様によれば、仮想空間におけるミーティングを適切にまとめた映像を生成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本明細書の一本実施形態の計算機システムの構成例を示す。
【
図2】仮想空間管理システムのハードウェア構成例を示す。
【
図4】本明細書の一実施形態に係る仮想空間管理システムの機能構成例を示す。
【
図5】本明細書の一実施形態に係るユーザ端末の機能構成例を示す。
【
図6A】仮想空間において行われているワークショップの様子の例を模式的に示す。
【
図6B】ユーザによる画面操作の例を模式的に示す。
【
図11】ユーザ端末の処理例のフローチャートを示す。
【
図12】仮想空間管理システムによる仮想空間の管理及び制御の例を示すフローチャートである。
【
図13】仮想空間管理システムによる、まとめ映像の生成方法例のフローチャートを示す。
【
図14】議論単位を生成する処理を説明するための図である。
【
図15】議論グループを生成する処理を説明するための図である。
【
図16】議論グループのまとめ画像を生成する処理を説明するための図である。
【
図17】他の議論グループのまとめ画像を生成する処理を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下においては、便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施形態に分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらは互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、詳細、補足説明等の関係にある。また、以下において、要素の数等(個数、数値、量、範囲等を含む)に言及する場合、特に明示した場合及び原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でもよい。
【0010】
本システムは、物理的な計算機システム(一つ以上の物理的な計算機)でもよいし、クラウド基盤のような計算リソース群(複数の計算リソース)上に構築されたシステムでもよい。計算機システムあるいは計算リソース群は、1以上のインタフェイス装置(例えば通信装置及び入出力装置を含む)、1以上の記憶装置(例えば、メモリ(主記憶)及び補助記憶装置を含む)、及び、1以上の演算装置を含む。
【0011】
プログラムが演算装置によって実行されることで機能が実現される場合、定められた処理が、適宜に記憶装置及び/またはインタフェイス装置等を用いながら行われるため、機能は演算装置の少なくとも一部とされてもよい。機能を主語として説明された処理は、演算装置を有するシステムが行う処理としてもよい。プログラムは、プログラムソースからインストールされてもよい。プログラムソースは、例えば、プログラム配布計算機または計算機が読み取り可能な記憶媒体(例えば計算機読み取り可能な非一過性記憶媒体)であってもよい。各機能の説明は一例であり、複数の機能が一つの機能にまとめられたり、一つの機能が複数の機能に分割されたりしてもよい。
【0012】
以下において、仮想空間におけるミーティングのまとめ映像の生成を説明する。仮想空間内でのミーティングにおいて、複数の参加者がチームに分かれたり、集まったり、休憩をとったりしながら議論を行い得る。システムは、参加者が議論中に注目している画面に基づき、まとめ映像を作成する。これにより、ユーザがミーティングの内容を振り返ることができるように、ミーティングの内容を示すまとめ映像を作成できる。
【0013】
<システム構成例>
図1は、本明細書の本実施形態の計算機システムの構成例を示す。計算機システムは、サーバ101及び複数のユーザ端末104を含む。ユーザ端末104は、
図1に示すように無線によって、又はケーブルを介して、アクセスポイント103にアクセスする。サーバ101及びユーザ端末104は、ネットワーク102及びアクセスポイント103を介して、互いに通信する。なお、サーバ101とユーザ端末104との間の通信ネットワークの構成は任意である。
【0014】
サーバ101は、ユーザ端末104に対して、仮想空間においてワークショップを行うサービスを提供する、仮想空間管理システムである。仮想空間管理システム101は、1又は複数の計算機で構成することができる他、クラウド上の計算機リソースにより構成することができる。このように、仮想空間管理システム101は、1以上の演算装置及び1以上の記憶装置を含むことができる。
【0015】
複数のユーザは、ユーザ端末104をそれぞれ使用して、仮想空間管理システム101が提供する仮想空間において、ワークショップ、グループワーク、セミナ等、大小様々なミーティングを行うことができる。ユーザは、ユーザ端末104によって、仮想空間における自分のアバタを操作して、ミーティングに参加する。
【0016】
後述するように、仮想空間管理システム101は、ユーザが操作可能な複数の画面を仮想空間において提供する。ユーザは、一つのグループにおいて、又は、複数のグループに分かれて、画面を使用して議論を行う。以下において、仮想空間管理システム101が提供する仮想空間において、ワークショップが実行される例を説明する。ワークショップに参加しているユーザ又は仮想空間におけるそのアバタを、プレイヤと呼ぶ。ワークショップは、一般に、議論の進行を促すファシリテータと、他の参加者により行われるが、以下に説明する例においては、全ての参加者が平等に管理される。
【0017】
<ハードウェア構成例>
図2は、仮想空間管理システム101のハードウェア構成例を示す。仮想空間管理システム101は、RAMなど揮発性記憶素子で構成される主記憶装置202、SSD(Solid State Drive)やハードディスクドライブなど適宜な不揮発性記憶素子で構成される補助記憶装置203を含む。仮想空間管理システム101は、さらに、補助記憶装置203等に格納されているプログラム206を主記憶装置202に読み出すなどして実行し、システム自体の統括制御を行うとともに、各種判定、演算及び制御処理を行うCPUなどの演算装置201を含む。
【0018】
仮想空間管理システム101は、ネットワークに接続しデータをやり取りするための通信インタフェイス204を含む。これら仮想空間管理システム101の構成要素は、内部バス205によって、相互に通信することができる。仮想空間管理システム101は、さらに、システムユーザからの入力動作を受け付けるキーボードやマウス、タッチパネルなどの入力装置、ユーザに対して処理結果を表示するディスプレイなどの出力装置を含んでもよい。
【0019】
補助記憶装置203内には、本実施形態の仮想空間管理システム101として必要な機能を実装するためのプログラム206の他、各種処理に必要なデータを格納した情報データベース(DB)207が格納されている。情報データベース207には、後述する情報401、403、405、407が格納されている。
【0020】
図3は、ユーザ端末104のハードウェア構成例を示す。ユーザ端末104は、RAMなど揮発性記憶素子で構成される主記憶装置302、SSDやハードディスクドライブなど適宜な不揮発性記憶素子で構成される補助記憶装置303を含む。ユーザ端末104は、さらに、補助記憶装置303等に格納されているプログラム308を主記憶装置302に読み出すなどして実行し、システム自体の統括制御を行うとともに、各種判定、演算及び制御処理を行うCPUなどの演算装置301を含む。プログラム308は、ユーザ端末104が仮想空間におけるワークショップに参加することを可能とするプログラムを含む。
【0021】
ユーザ端末104は、ネットワークに接続しデータをやり取りするための通信インタフェイス306、ユーザからの入力動作を受け付けるキーボード、マウス、タッチパネル、マイクなどの入力装置304、及びユーザに対して処理結果を表示するディスプレイや音声を出力するスピーカ等の出力装置305を含む。これらユーザ端末104の構成要素は、内部バス307によって、相互に通信することができる。補助記憶装置303内には、必要な機能を実装するためのプログラム308の他、必要な情報(データ)が格納される。
【0022】
ユーザ端末104は、例えば、一般的なデスクトップ型、ノート型又はタブレッド型コンピュータの他、例えば、ゴーグル型表示装置、ヘッドフォン、マイク及びジャイロセンサを含むヘッドセットであってもよい。
【0023】
<論理構成例>
次に、仮想空間管理システム101の機能を説明する。
図4は、本明細書の一実施形態に係る仮想空間管理システム101の機能構成例を示す。以下に説明する機能は、例えば仮想空間管理システム101の演算装置201が、プログラム206を実行することにより実装される。
【0024】
仮想空間管理システム101は、メイン処理部400、リクエスト・レスポンス送受信部413、及びリクエスト・レスポンス処理部412を含む。メイン処理部400は、ユーザ端末104に仮想空間を提供するための処理を行う。リクエスト・レスポンス送受信部413及びリクエスト・レスポンス処理部412は、ユーザ端末104とメイン処理部400との間のインタフェイス処理を行う。
【0025】
リクエスト・レスポンス送受信部413は、仮想空間におけるワークショップに参加するユーザ端末104との間で、データの送受信を行う。リクエスト・レスポンス処理部412は、メイン処理部400からのデータの後処理を行ってリクエスト・レスポンス送受信部413に渡す。リクエスト・レスポンス処理部412は、リクエスト・レスポンス送受信部413を介してユーザ端末104から取得したデータの前処理を行い、メイン処理部400に渡す。
【0026】
メイン処理部400は、情報データベース207に格納される情報及び複数の処理モジュールを含む。情報データベース207は、仮想空間構成情報401、位置・向き情報403、画面操作情報405、及び音声情報407を含む。仮想空間構成情報401は、仮想空間に配置されたオブジェクトの情報を管理する。位置・向き情報403は、仮想空間に存在するプレイヤ(アバタ)の位置及び向きを管理する。画面操作情報405は、仮想空間内の画面に対するプレイヤの操作を管理する。音声情報407は、仮想空間に存在するプレイヤの音声を管理する。これら情報の詳細は、
図7-10を参照して後述する。
【0027】
メイン処理部400の処理モジュールは、位置・向き情報取得部402、画面操作情報取得部404、音声情報取得部406、仮想空間映像生成部408、議論単位生成部409、議論グループ生成部410、及びまとめ映像生成部411を含む。
【0028】
位置・向き情報取得部402は、ユーザ端末104から受信した操作入力情報から、仮想空間におけるプレイヤ(アバタ)の位置及び向きの情報を抽出して、位置・向き情報403に格納する。操作入力情報は、仮想空間でのプレイヤの動作のためにユーザ端末104の操作を示す。
【0029】
画面操作情報取得部404は、ユーザ端末104から受信した操作入力情報から、画面に対する操作の情報を抽出して、画面操作情報405に格納する。音声情報取得部406は、ユーザ端末104から受信した操作入力情報から音声情報を抽出して、音声情報407に格納する。
【0030】
仮想空間映像生成部408は、仮想空間構成情報401及びユーザ端末104から受信した操作入力情報から抽出された位置・向き情報403、画面操作情報405及び音声情報取得部406からの音声情報に基づき、仮想空間を示す映像を生成する。音声情報は、例えば、音声信号(音声データ)である。仮想空間映像は、リクエスト・レスポンス処理部412及びリクエスト・レスポンス送受信部413を介して、ユーザ端末104に送信される。
【0031】
議論単位生成部409は、ワークショップの終了後、ワークショップにおいて収集された情報403、405及び407を解析して議論単位を生成する。議論単位及び議論単位生成部409の処理の詳細は、
図14を参照して後述する。議論グループ生成部410は、議論単位生成部409により生成された議論単位から、1以上の議論単位で構成される議論グループを生成する。議論グループ及び議論グループ生成部410の処理の詳細は、
図15を参照して後述する。
【0032】
まとめ映像生成部411は、ワークショップの振り返りを可能とする、ワークショップの1以上のまとめ映像を生成する。まとめ映像生成部411は、議論グループ生成部410により生成された議論グループに基づき、まとめ映像を生成する。まとめ映像及びまとめ映像生成部411の処理の詳細は、
図16を参照して後述する。
【0033】
図5は、本明細書の一実施形態に係るユーザ端末104の機能構成例を示す。以下に説明する機能は、例えばユーザ端末104の演算装置301が、プログラム308を実行することにより実装される。
【0034】
ユーザ端末104は、入力処理部501、リクエスト・レスポンス処理部502、リクエスト・レスポンス送受信部503、及び表示処理部504を含む。入力処理部501は、ユーザによる入力装置304からの入力操作を受け付ける。入力操作は、マウスやキーボードの操作の他、マイクを介した音声入力を含む。
【0035】
リクエスト・レスポンス処理部502及びリクエスト・レスポンス送受信部503は、仮想空間管理システム101との通信のインタフェイスとして機能する。リクエスト・レスポンス処理部502は、入力処理部501から入力操作の後処理を行い、リクエスト・レスポンス送受信部503に渡す。リクエスト・レスポンス送受信部503は、受け取った情報を仮想空間管理システム101に送信する。
【0036】
リクエスト・レスポンス送受信部503は、仮想空間管理システム101から受信した仮想空間映像データを、リクエスト・レスポンス処理部502に渡す。リクエスト・レスポンス処理部502は、そのデータの前処理を行って、表示処理部504に渡す。表示処理部504は、受け取った仮想空間映像データを処理して、出力装置305において仮想空間映像を出力する。
【0037】
<ワークショップの例>
図6Aは、仮想空間において行われているワークショップの様子の例を模式的に示す。
図6Aが示す仮想空間600には、複数の画面601及び複数のプレイヤ(アバタ)602が存在している。
図6Aにおいて、例ととして、一つの画面及び一人のプレイヤが符号601及び602でそれぞれ指示されている。
【0038】
図6Aの例において、画面601は固定されており、その位置、向き、及び法線を中心とする回転角は一定である。また、
図6Aの例において、画面601は矩形である。なお、画面601の形状は任意であり、画面601が可動であってもよい。ユーザは、ユーザ端末104の入力装置304を介して、仮想空間におけるアバタ602を操作することができる。
【0039】
具体的には、ユーザは、アバタを動かして、その位置及び向きを変更することができる。ユーザ端末104の出力装置305は、仮想空間におけるアバタの視点からの映像を表示する。
【0040】
プレイヤ602は、複数のプレイヤグループに分かれ、各プレイヤグループにおいて議論が行われている。
図6Aの例において、プレイヤ602は二つのプレイヤグループに分かれて、一方のプレイヤグループは三人のプレイヤで構成され、もう一方のプレイヤグループは二人のプレイヤで構成されている。二つのプレイヤグループは、異なる画面601を使用して議論を行っている。三人のプレイヤは、一つ又は二つの画面601を使用しながら議論を行っている。二人のプレイヤは、一つの画面601を使用しながら議論を行っている。
【0041】
図6Bは、ユーザによる画面操作の例を模式的に示す。例えば、ユーザは、画面601内へメモ603を投稿する、又は、画面601内のメモ603を移動することができる。
図6Bの例においては、二つのメモのうちの一つが例として符号603で指示されている。さらに、ユーザは、自身のアバタ602から画面601上の点にレーザポインタ604を当てることができる。なお、
図6Bは、画面操作の例を示しており、他の画面操作が可能であってよい。
【0042】
<管理情報>
以下において、仮想空間管理システム101が保持する情報を具体的に説明する
図7は、仮想空間構成情報401の構成例を示す。仮想空間構成情報401は、仮想空間内に存在するオブジェクトを管理し、仮想空間でのワークショップの前に予め保存されている。本明細書の一実施形態において、仮想空間構成情報401は、仮想空間内に配置されている画面を管理する。
図7の例において、仮想空間構成情報401は、テーブルフォーマットを有する。なお、記憶装置に格納されている任意の情報のフォーマットは任意である。
【0043】
図7の構成例において、仮想空間構成情報401は、画面ID欄701、中心座標欄702、法線ベクトル欄703、サイズ欄704、傾き欄705、画面名欄706、URL欄707を有する。画面ID欄701は、仮想空間内の画面を一意に識別する識別子を示す。
【0044】
中心座標欄702は、仮想空間における画面の中心座標を示す。本明細書の一実施形態において、仮想空間は3次元空間であり、中心座標は、互いに垂直な三つの座標軸の値で表されている。法線ベクトル欄703は、画面の法線ベクトルを示す。本例においては、画面は矩形でありかつフラットであるとする。なお、画面の形状は矩形平面に限定されず、任意である。
【0045】
サイズ欄704は、画面のサイズ、具体的には、矩形の垂直な二辺の長さを示す。傾き欄705は、画面の法線を軸とする回転角度を示す。画面名欄706は、画面の名称を示す。URL欄707は、画面が表示する画像のソースを示す。URL欄707が示すURLからの画像が、画面に埋め込まれる。
【0046】
図8は、位置・向き情報403の構成例を示す。位置・向き情報403は、仮想空間においてワークショップに参加しているプレイヤ(アバタ)の位置及び向きを管理する。上述のように、位置・向き情報取得部402によってユーザ端末104の操作入力情報から抽出されたアバタの位置及び向きの情報が、位置・向き情報403に随時格納される。
【0047】
図8の例において、位置・向き情報403は、テーブルフォーマットを有する。
図8の構成例において、位置・向き情報403は、プレイヤID欄801、時刻欄802、位置座標欄803、向きベクトル欄804を有する。プレイヤの位置又は向きが変化すると、対応する情報を示す一つのレコードが、位置・向き情報403に追加される。
【0048】
プレイヤID欄801は、プレイヤを一意に識別する識別子を示す。時刻欄802は、レコードが追加された時刻を示す。位置座標欄803は、仮想空間におけるプレイヤの位置座標を示す。向きベクトル欄804は、プレイヤの向きを表すベクトル示す。つまり、一つのレコードは、時刻欄802が示す時刻における、プレイヤID欄801が示すプレイヤの位置及び向きの情報を示す。位置座標欄803が仮想空間におけるプレイヤの位置を示し、向きベクトル欄804が、プレイヤが向いている方向を示す。プレイヤの連続する前後レコードの間の状態は、前のレコードが示す状態が維持されている。
【0049】
図9は、画面操作情報405の構成例を示す。画面操作情報405は、仮想空間に配置された画面に対するプレイヤによる操作を管理する。上述のように、画面操作情報取得部404によってユーザ端末104の操作入力情報から抽出された画面操作の情報が、画面操作情報405に随時格納される。
【0050】
図9の例において、画面操作情報405は、テーブルフォーマットを有する。
図9の構成例において、画面操作情報405は、プレイヤID欄901、時刻欄902、操作対象画面ID欄903、操作種別欄904、操作時間欄905を有する。画面操作が実行される毎に、対応する情報を示す一つのレコードが画面操作情報405に追加される。
【0051】
プレイヤID欄901は、画面に対する操作を実行したプレイヤの識別子を示す。時刻欄902は、プレイヤが画面に対する操作を実行した時刻を示す。例えば、操作の開始時刻が格納される。操作対象画面ID欄903は、操作された画面の識別子を示す。
【0052】
操作種別欄904は、画面に対して実行された操作の種類を示す。
図9において、複数種類の画面内操作とレーザポインタの例が示されている。画面内操作の例は、画面へのメモの添付、画面上のメモの移動、画面上の画像切り替え等を含む。レーザポインタ操作は、プレイヤから画面上の点にレーザ光を照射する。操作時間欄905は、実行された操作の継続時間を示す。つまり、操作の開始から操作の終了までの時間長を示す。
【0053】
図10は、音声情報407の構成例を示す。音声情報407は、ワークショップに参加しているプレイヤにより発話された音声を管理する。上述のように、音声情報取得部406によってユーザ端末104の操作入力情報から抽出された発話の情報が、音声情報407に随時格納される。
【0054】
図10の例において、音声情報407は、テーブルフォーマットを有する。
図10の構成例において、音声情報407は、プレイヤID欄1001、時刻欄1002、音声テキスト欄1003、発話時間欄1004を有する。プレイヤによる発話がなされる毎に、対応する情報を示す一つのレコードが音声情報407に追加される。
【0055】
プレイヤID欄1001は、発話したプレイヤの識別子を示す。時刻欄1002は、発話の開始時刻を示す。音声テキスト欄1003は、発話内容のテキストを示す。発話内容をテキストで保持することでデータ量を削減できる。なお、例えば、圧縮された音声データが格納されてもよく、テキストをプレイヤの声に類似した音声に変換するメタデータが格納されていてもよい。発話時間欄1004は、発話の長さを示す。
【0056】
<仮想空間管理システム及びユーザ端末の処理>
以下において、仮想空間管理システム101及びユーザ端末104の処理をより具体的に説明する。まず、ユーザ端末104の処理を説明する。
図11は、ユーザ端末104の処理例のフローチャートを示す。ユーザ操作入力があると(S1101:YES)、入力処理部501は、それがワークショップへの参加を終了する操作入力は判定する(S1102)。操作入力がワークショップからの退出示す場合(S1102:YES)、ユーザ端末104は、仮想空間の映像データの表示を終了する。
【0057】
ユーザ操作が、ワークショップへの参加の終了と異なる内容を示す場合(S1102:NO)、入力処理部501は、リクエスト・レスポンス処理部502及びクエスト・レスポンス送受信部503を介して、操作入力情報を仮想空間管理システム(サーバ)101に送信する(S1103)。
【0058】
ユーザ操作入力がない場合(S1101:NO)、フローはステップS1104に進む。映像データが受信されていない場合(S1104:NO)、フローはステップS1101に戻る。クエスト・レスポンス送受信部503及びリクエスト・レスポンス処理部502を介して仮想空間映像データを受信すると(S1104:YES)、表示処理部504は、出力装置305において仮想空間の映像を、新たに受信した映像に更新する(S1105)。
【0059】
次に、仮想空間管理システム101の処理を説明する。まず、仮想空間管理システム101による仮想空間でのワークショップの管理及び制御を説明する。上述のように、仮想空間管理システム101は、ユーザ端末104からの操作入力に応じて、更新された仮想空間映像を生成し、ユーザ端末104に送信する。
【0060】
図12は、仮想空間管理システム101による仮想空間の管理及び制御の例を示すフローチャートである。ユーザ端末104から操作入力情報が送信されると、リクエスト・レスポンス送受信部413が、その操作入力情報を受信する(S1201:YES)。操作入力情報は、リクエスト・レスポンス処理部412に前処理されて、メイン処理部400に渡される。
【0061】
メイン処理部400は、受け取った操作入力情報から所定の情報を生成して、情報データベース207に格納する(S1202)。具体的には、位置・向き情報取得部402は、操作入力情報からプレイヤ(アバタ)の位置及び向きの変化を示す情報を取得する。位置・向き情報取得部402は、当該プレイヤの直前の位置及び向きの情報を保持している。位置・向き情報取得部402は、直前の状態と入力操作情報が示す状態変化とから、プレイヤの新たな位置及び向きを決定する。位置・向き情報取得部402は、プレイヤの新たな状態の情報を位置・向き情報403に格納する。
【0062】
画面操作情報取得部404は、操作入力情報からプレイヤによる画面操作を示す情報を取得する。画面操作情報取得部404は、その情報を、画面操作情報405に格納する。音声情報取得部406は、操作入力情報からプレイヤによる音声データを取得する。音声情報取得部406は、音声データをテキスト化して、他の情報と共に音声情報407に格納する。
【0063】
仮想空間映像生成部408は、仮想空間構成情報401、位置・向き情報403、画面操作情報405及び音声情報取得から取得した音声データに基づいて、プレイヤそれぞれのための仮想空間映像を生成する(S1203)。リクエスト・レスポンス処理部412は、プレイヤそれぞれの仮想空間映像データの後処理を行い、リクエスト・レスポンス送受信部413は、プレイヤそれぞれのユーザ端末104に、仮想空間映像データを送信する(S1204)。
【0064】
仮想空間管理システム101が、仮想空間のサービスの終了を指示する操作を管理者から受信すると(S1205)、仮想空間管理システム101は、仮想空間のサービスを終了する。仮想空間のサービスの終了指示がない場合(S1205:NO)、フローはステップS1201に戻る。
【0065】
次に、仮想空間管理システム101がまとめ映像を生成する処理の例を説明する。まとめ映像は、例えばワークショップを振り返るために視聴される映像であり、ワークショップの履歴を示す、位置・向き情報403、画面操作情報405、及び音声情報407に基づき生成される。仮想空間管理システム101は、ワークショップの履歴データから議論単位を抽出し、さらに、関連する議論単位をまとめて議論グループを構成する。仮想空間管理システム101は、議論グループ毎にまとめ映像を生成する。
【0066】
図13は、仮想空間管理システム101による、まとめ映像の生成方法例のフローチャートを示す。議論単位生成部409は、情報データベース207から、まとめ映像を生成するための情報を読み出す(S1301)。具体的には、議論単位生成部409は、仮想空間構成情報401、位置・向き情報403、画面操作情報405、及び音声情報407から、仮想空間におけるワークショップの開始から終了までの映像データ(履歴情報)を取得する。
【0067】
次に、議論単位生成部409は、ワークショップの間において、各プレイヤが見ている画面及びその画面を見ている時間帯を特定する(S1302)。議論単位生成部409は、画面の位置及び向き、並びに、プレイヤの位置及び向きから、プレイヤが見ている画面を特定することができる。
【0068】
例えば、プレイヤの位置座標から向きベクトルが向かう方向と画面が交差する場合、当該プレイヤは当該画面を見ていると判定できる。なお、プレイヤが見ている画面の特定方法は、この例に限定されず、設計に応じて適切な方法を適用し得る。例えば、プレイヤの視野角が定義され、視野の含まれる面積が最も多い画面をプレイヤが見ていると判定してもよい。
【0069】
次に、議論単位生成部409は、プレイヤそれぞれの見ている画面及びプレイヤの音声、並びに、画面それぞれへの操作の情報に基づき、各画面についての議論単位を抽出する(S1303)。議論単位を抽出する方法の詳細は、
図14を参照して後述する。
【0070】
次に、議論グループ生成部410は、関連する議論単位をまとめて、議論グループを生成する(S1304)。議論グループ生成部410は、議論単位に付随するプレイヤの情報に基づき、関連する議論単位を決定する。関連する議論単位をグルーピングして議論グループを構成する方法の詳細は、
図15を参照して後述する。
【0071】
次に、まとめ映像生成部411は、議論グループ生成部410により生成された議論グループ毎に、まとめ映像(議論ストリームとも呼ぶ)を生成する。生成されたまとめ映像は、補助記憶装置203に格納される。まとめ映像を生成する方法の詳細は、
図16を参照して後述する。以上により、ワークショップのまとめ映像を生成する処理が終了する。
【0072】
<議論単位生成>
次に、
図14を参照しつつ、議論単位生成部409による議論単位の生成の方法例を説明する。
図14は、議論単位を生成する処理を説明するための図である。議論単位は、一つの議論のまとまりである。複数人のプレイヤからなるプレイヤグループでの議論は、画面601を使用して行われると考えることができる。そのため、本明細書の一実施形態において、一つの議論単位は、一つ画面601に対して決定される。
【0073】
本明細書の一実施形態において、議論単位は、仮想空間管理システム101によって一つの議論のまとまりと見なされる、画面601と関連付けられた時間帯である。一般に、一つの議論は、1又は関連する複数の議題について行われる。議論単位において、議論に参加するプレイヤは変化し得て、一定とは限らない。
【0074】
上述のように、議論単位は、仮想空間600における各画面601(
図6A参照)に対して決定される。
図14は、画面IDが4である画面に対して議論単位を決定する例を示す。矢印で示される横軸は、時間経過を示す。
【0075】
図14において、三種類の時間帯が定義されている。一つは視認時間帯、一つは操作時間帯、一つは議論単位である。
図14は、画面ID4の画面601に対する視認時間帯1401A~1401Iを示している。各操作時間帯は、白塗の実線の矩形で示されている。各白塗の実線の矩形内の数字は、時間順に視認時間帯1401A~1401Iそれぞれにおいて、画面ID4の画面601に向いているプレイヤのIDを示す。
【0076】
図14は、時間順に、10の操作時間帯1402A~1402Jをしている。各操作時間帯は、斜線パタンが付された実線の矩形で示されている。
図14は、時間順に三つの議論単位1403A、1403B及び1403Cを示している。各議論単位は、視認時間帯1401A~1401I内で、ドットパタンが付与された破線の矩形で示されている。
【0077】
議論単位1403Aに参加している議論プレイヤは、プレイヤ1、2及び4である。議論単位1403Bに参加している議論プレイヤは、プレイヤ1、2及び4である。議論単位1403Cに参加している議論プレイヤは、プレイヤ1、2、3及び4である。
【0078】
まず、視認時間帯を説明する。視認時間帯は、同一のプレイヤグループが、同一の画面を向いている時間帯である。一つのプレイヤグループは、1以上のプレイヤで構成される。したがって、視認時間帯は、1以上の同一のプレイヤが、一つの画面に向いている時間帯である。全ての視認時間帯は重複することなく、分離されている。
図14において、常にいずれかのプレイヤが、画面ID4の画面601に向いている。他の例において、時間軸で隣接する視認時間帯の間に、だれも画面に向いていない時間帯が存在し得る。
【0079】
上述のように、視認時間帯を表す矩形内の数字は、画面ID4の画面601に向いているプレイヤのIDを示す。以下において、いくつかの視認時間帯を例として説明する。他の視認時間帯にも同様に説明できる。例えば、視認時間帯1401Aにおいて、一人のプレイヤ1が、画面ID4の画面601を向いている。視認時間帯1401Cにおいて、三人のプレイヤ1、2及び4が、画面ID4の画面601を向いている。
【0080】
次に、操作時間帯を説明する。操作時間帯は、画面が操作されている又は画面に向いているプレイヤが音声を発している時間帯である。時間軸において隣接する操作時間帯の間の間隙は、画面ID4の画面601に向いているプレイヤのだれも発話せず、かつ、画面ID4の画面が操作されていない時間帯(無操作時間帯)である。
【0081】
議論においては、議論に参加しているプレイヤが、互いに意見を述べる、又は、画面を操作して議論を進める。このように操作時間帯を定義することで、議論単位をより適切に抽出することができる。なお、発話及び画面操作と異なる条件が追加されてもよく、例えば画面操作の条件が省略されてもよい。
【0082】
図14を参照して、いくつかの操作時間帯を例として説明する。他の操作時間帯も同様に説明され得る。例えば、操作時間帯1402Aにおいて、当初、プレイヤ1及び2が画面ID4の画面601を向いており、かつ、プレイヤ1及び2の少なくも一方が発話を行っている又は画面ID4の画面601が操作されている。
【0083】
その後、プレイヤ4が動いて位置及び/又は向きを変え、画面ID4の画面601に向く。操作時間帯1402Aの途中から、プレイヤ1、2及び4が、画面ID4の画面601に向いており、かつ、プレイヤ1、2及び4の少なくも一人が発話を行っている又は画面ID4の画面601が操作されている。
【0084】
操作時間帯1402B~1402Eにおいて、プレイヤ1、2及び4が、画面ID4の画面601に向いており、かつ、プレイヤ1、2及び4の少なくも一人が発話を行っている又は画面ID4の画面601が操作されている。
【0085】
操作時間帯1402Fにおいて、プレイヤ2及び4が、開始時刻から途中時刻まで画面ID4の画面601に向いてる。また、プレイヤ2及び4の少なくとも一人が発話している又は画面ID4の画面601が操作されている。その後、プレイヤ4が画面ID4の画面601から離れ、プレイヤ2のみが画面ID4の画面601を向いている。プレイヤ2は、画面ID4の画面601をしばらく操作した後、操作を終了する。
【0086】
次に、議論単位を説明する。議論単位は、視認時間帯及び操作時間帯に基づき決定される。議論単位生成部409は、視認時間帯1401A~1401Iから、プレイヤ数が閾値n(第1閾値)を超える視認時間帯を選択する。
【0087】
閾値nは例えば1である。この場合、二人以上、つまり複数のプレイヤの視認時間帯が選択される。閾値nは、例えば、1以上の任意の数とすることができる。議論は複数のプレイヤによって行われるので、より適切に議論単位を抽出できる。
図14の例において、視認時間帯1401Bから1401D、1401Fから1401Hが選択される。
【0088】
次に、議論単位生成部409は、時間軸で隣接する操作時間帯の間隔が閾値m(第2閾値)未満の、連続する操作時間帯をグループ化する。閾値mは、例えば30秒としてもよい。
図14の例において、操作時間帯1402A及び1402Bがグループ化され、操作時間帯グループ1410Aが構成される。操作時間帯1402Cから1402Fがグループ化され、操作時間帯グループ1410Bが構成される。また、操作時間帯1402Gから1402Jがグループ化され、操作時間帯グループ1410Cが構成される。
【0089】
各操作時間帯グループは、一つの時間帯と見なされる。つまり、最初の操作時間帯の開始時刻から最後の操作時間帯の終了時刻までの時間帯が、操作時間帯グループの時間帯である。連続する操作時間帯の間の間隔は、操作時間帯グループに属する時間として埋められる。
【0090】
議論単位生成部409は、選択された視認時間帯と操作時間帯グループとの重複時間帯を、議論単位と決定する。
図14の例において、操作時間帯グループ1410Aと視認時間帯1401Bとの重複時間帯、及び、操作時間帯グループ1410Aと視認時間帯1401Cとの重複時間帯が、一つの時間帯を構成している。この時間帯が、議論単位1403Aと決定される。視認時間帯1401B又は視認時間帯1401Cの少なくとも一方のプレイヤが、議論単位1403Aの議論プレイヤと決定される。
【0091】
操作時間帯グループ1410Bと視認時間帯1401Cとの重複時間帯、及び、操作時間帯グループ1410Bと視認時間帯1401Dとの重複時間帯が、一つの時間帯を構成している。この時間帯が、議論単位1403Bと決定される。視認時間帯1401C又は視認時間帯1401Dの少なくとも一方のプレイヤが、議論単位1403Bの議論プレイヤと決定される。
【0092】
操作時間帯グループ1410Cと視認時間帯1401Fとの重複時間帯、及び、操作時間帯グループ1410Cと視認時間帯1401Gとの重複時間帯が、一つの時間帯を構成している。この時間帯が、議論単位1403Cと決定される。視認時間帯1401F又は視認時間帯1401Gの少なくとも一方のプレイヤが、議論単位1403Cの議論プレイヤと決定される。
【0093】
上述のように、議論単位生成部409は、各画面について、プレイヤの数及びプレイヤ間のインタラクションに基づき議論単位を決定する。これにより、より適切に議論単位を決定することができる。
【0094】
つまり、議論単位生成部409は、同一プレイヤグループが選択された画面を見ている視認時間帯を特定する。具体的には、議論単位生成部409は、位置・向き情報403を参照して、各時刻における、各プレイヤの位置及び向きを特定する。さらに、議論単位生成部409は、仮想空間構成情報401を参照して、画面それぞれの位置及び向きを特定する。
【0095】
議論単位生成部409は、上記プレイヤ及び画面の情報から、各時刻において選択された画面に向いているプレイヤを特定することができる。一例において、プレイヤの位置から向きベクトルが向く方向において最初に存在する画面が、当該プレイヤが向いている画面と決定してもよい。
【0096】
さらに、議論単位生成部409は、選択された画面に対する画面操作及び当該画面に向いているプレイヤの音声の少なくとも一方が存在する操作時間帯を特定する。議論単位生成部409は、画面操作情報405を参照することで、選択された画面が操作された時間帯を知ることができる。また、議論単位生成部409は、音声情報407を参照することで、選択された画面に向いているプレイヤの発話時間帯を知ることができる。
【0097】
議論単位生成部409は、上記視認時間帯から、閾値nを超えるプレイヤの視認時間帯を選択する。さらに、議論単位生成部409は、時間軸で隣接する操作時間帯の間隔がm秒未満の操作時間帯で操作時間帯グループを構成する。操作時間帯グループが、一つの時間帯を構成する。上述のように、操作時間帯グループ内で、隣接する操作時間帯の間の時間は、操作時間帯グループの時間に含まれる。
【0098】
議論単位生成部409は、閾値nを超えるプレイヤの全視認時間帯と、全操作時間帯グループとの間の各重複時間帯を、議論単位と決定する。また、議論単位において画面に向いている全てのプレイヤを、その議論単位の議論プレイヤと決定する。
【0099】
上記例において、議論単位生成部409は、操作時間帯グループを構成してから、操作時間帯グループと複数人が画面を見ている視認時間帯との重複時間帯を特定する。その重複期間の開始時刻から終了時刻の時間帯が議論単位である。他の例において、議論単位生成部409は、操作時間帯と複数人が画面を見ている視認時間帯との重複時間帯を特定し、隣接する時間帯の間隔が閾値m未満の重複時間帯で、グループを構成してもよい。このグループの開始時刻から終了時刻までの時間帯が、議論単位である。
【0100】
いずれの方法も、閾値nより多いプレイヤが同一画面を向いており、かつ、それらプレイヤの音声及びその同一画面の操作の少なくとも一方が検出されている時間帯、のシーケンスにおいて、時間軸において隣接する時間帯の間隔が閾値m未満である1以上の時間帯で構成されるグループの開始時刻から終了時刻の時間帯を、同一画面に関連付けれる議論単位と決定している。上記例は、議論単位を抽出する条件として、プレイヤの音声が存在すること、及び同一画面の操作が存在することが予め設定されている。これらの一方のみが設定されていてもよく、これらに加えて又は代えて、他の条件が予め設定されていてもよい。
【0101】
<議論グループ生成>
次に、
図15を参照しつつ、議論グループ生成部410による議論グループの生成の方法例を説明する。
図15は、議論グループを生成する処理を説明するための図である。議論グループは、関連する1以上の議論単位で構成されるグループである。議論グループは、1以上の議論単位で構成され、一つの議論単位は複数の議論グループに属し得る。後述するように、議論グループは、まとめ映像を生成するための単位である。なお、議論グループの生成は省略されてもよい。この例において、まとめ映像は、議論単に毎に生成され得る。
【0102】
図15は、議論グループを構成する方法の例を示す。
図15は、二つの議論グループ1501A及び1501Bを示す。議論グループ1501Aは、議論単位1505Aから1505D及び1505Fで構成されている。議論グループ1501Bは、議論単位1505E及び1505Fで構成されている。
【0103】
議論単位1505Aは、画面ID4に対して割り当てられており、その議論プレイヤは、議論プレイヤ1、2及び4である。議論単位1505Bは、画面ID4に対して割り当てられており、その議論プレイヤは、議論プレイヤ1、2及び4である。議論単位1505Cは、画面ID4に対して割り当てられており、その議論プレイヤは、議論プレイヤ1、2、3及び4である。
【0104】
議論単位1505Dは、画面ID3に対して割り当てられており、その議論プレイヤは、議論プレイヤ1、3及び4である。議論単位1505Eは、画面ID5に対して割り当てられており、その議論プレイヤは、議論プレイヤ5、6、7及び8である。議論単位1505Fは、画面ID2に対して割り当てられており、その議論プレイヤは、議論プレイヤ1、2、3、5、6及び7である。
【0105】
議論グループ生成部410は、共通する議論プレイヤが閾値pを超える議論単位を、時系列にグループ化して、議論グループを構成する。これにより、連続して関連する議論単位を一つの議論グループに適切に含めることができる。
図15の例において、閾値pは、1である。つまり、共通の議論プレイヤが二人以上である議論単位が、時系列にグループ化される。閾値pは設計により適切に設定される。このように、共通する人数に応じて議論単位をグループ化することで、互いに関連する議論単位を一つの議論グループに適切にまとめることができる。なお、議論グループを構成する他の条件が使用されてもよい。
【0106】
図15の例において、議論単位1505Aと議論単位1505Bの議論プレイヤは同一であり、それらは同一の議論グループ1501Aに含められる。議論単位1505Bと議論単位1505Dとの間において、議論プレイヤ1及び4が共通である。そのため、議論単位1505Dは、議論グループ1501Aに含められる。
【0107】
議論単位1505Dと議論単位1505Cとの間において、議論プレイヤ1、3及び4が共通である。そのため、議論単位1505Cは、議論グループ1501Aに含められる。議論単位1505Cと議論単位1505Fとの間において、議論プレイヤ1、2及び3が共通である。そのため、議論単位1505Dは、議論グループ1501Aに含められる。
【0108】
議論単位1505Aと議論単位1505Eとの間において、共通する議論プレイヤは存在しない。そのため、議論単位1505Aと議論単位1505Eとは、異なる議論グループに分けられる。つまり、議論単位1505Eは、議論グループ1501Aと異なる議論グループに含められる。
【0109】
議論単位1505Eと、議論単位1505B、1505D及び1505Cのそれぞれとの間において、共通する議論プレイヤは存在しない。そのため、議論単位1505Eは、議論単位1505B、1505D及び1505Cのそれぞれと異なる議論グループに含まれる。
【0110】
議論単位1505Eと議論単位1505Fとの間において、議論プレイヤ5、6及び7が共通である。そのため、議論単位1505Fは、同一の議論グループ1501Bに含められる。
【0111】
上述のように、議論グループ生成部410は、同一の議論グループを構成する議論単位を時間軸に沿って並べる。各議論グループの議論単位シーケンスが構成される。例えば、議論グループ1051Aの議論単位シーケンスは、議論単位1505A、1505B、1505C及び1505Fで構成され、議論グループ1051Bの議論単位シーケンスは、議論単位1505E及び1505Fで構成されている。
【0112】
議論グループ生成部410は、例えば開始時刻を基準として、グループ化前の先頭の議論単位を選択する。
図15の例において、議論単位1505Aが選択される。議論グループ生成部410は、選択した議論単位より後に開始された議論単位の先頭から、議論プレイヤを比較する。共通する議論プレイヤが閾値pを超える議論単位が見つかるまで、比較が繰り返される。共通する議論プレイヤが閾値pを超える議論単位が見つからない場合、比較は、例えば、開始時刻が選択した議論単位(例えば議論単位1505A)の終了時刻から規定時間内の議論単位まで繰り返されてもよい。または、比較は、最後の議論単位(例えば議論単位1505F)まで続けられてもよい。
【0113】
図15の例において、議論グループ生成部410は、開始時刻が、選択した議論単位1505Aの次の議論単位である、議論単位1505Eを選択する。これらに共通する議論プレイヤは存在しない。そのため、次に、議論グループ生成部410は、議論単位1505Bを選択する。これらは3人の共通する議論プレイヤを有するので、同一議論グループ1501Aに含まれる。
【0114】
次に、現在の議論グループ1501Aの最後の議論単位1505Bを選択して、それと同一議論グループに含まれる議論単位を探索する。探索方法は上述の通りである。議論単位1505Dが、議論グループ1501Aに含められる。以下、同様の処理を繰り返して、議論単位C及び議論単位Fが、議論グループ1501Aに含めれられる。このように、議論グループ生成部410は、議論グループに最後に追加した議論単位と共通の議論プレイヤの数が閾値を超え、最後に追加した議論単位より後の議論単位を、議論グループに追加することを繰り返して、議論グループを形成する。
【0115】
議論グループ1501Aの構成が終了した後、議論グループ生成部410は、グループ化前の先頭の議論単位を選択する。
図15の例において、議論単位1505Eが選択される。
【0116】
議論グループ生成部410は、議論単位1505Eと、その次の議論単位1505Bの議論プレイヤを比較する。共通の議論プレイヤが存在しないため、これらは関連がないと判定され、グループ化されない。次に、議論グループ生成部410は、議論単位1505Bの次の議論単位1505Dを選択する。共通の議論プレイヤが存在しないため、これらは関連がないと判定され、グループ化されない。
【0117】
次に、議論グループ生成部410は、議論単位1505Dの次の議論単位1505Cを選択する。共通の議論プレイヤが存在しないため、これらは関連がないと判定され、グループ化されない。
【0118】
最後に、議論グループ生成部410は、議論単位1505Cの次の議論単位1505Fを選択する。3人の議論プレイヤが共通である。議論グループ生成部410は、議論単位1505Eと議論単位1505Fとを関連付けて、同一の議論グループ1501Bに含める。
【0119】
上述のように、議論グループ生成部410は、画面それぞれの議論単位の時間に沿ったシーケンスを構成し、グループ化前の先頭の議論単位を選択する。議論グループ生成部410は、選択した議論単位と次の議論単位との間で、議論プレイヤを比較する。共通する議論プレイヤが閾値を超えている場合、議論グループ生成部410は、それら議論単位を関連付けて同一グループに含める。議論グループ生成部410は、時間軸に沿って、選択した議論単位に関連する議論単位を探索する。
【0120】
関連する議論単位が見つかると、その見つかった議論単位を選択した議論単位として、議論グループ生成部410は、上記関連する議論単位の探索を実行する。議論グループに最後に追加した議論単位に関連する議論単位が見つからない場合、その議論グループのグループ化は終了する。
【0121】
議論グループ生成部410は、グループ化前の先頭の議論単位を選択から、上記処理を繰り返す。全ての議論単位のグループ化が終了すると、議論グループ生成部410により議論グループの生成処理が終了する。
【0122】
<まとめ映像生成>
次に、ワークショップのまとめ映像の生成を説明する。
図16を参照しつつ、まとめ映像生成部411によるまとめ映像の生成の方法例を説明する。
図16は、議論グループ1501Aのまとめ画像を生成する処理を説明するための図である。
【0123】
上述のように、議論グループ1501Aは、議論単位1505A、1505B、1505D、1505C、1505Fからなる議論単位シーケンスである。まとめ映像生成部411は、議論単位に基づき部分映像1601Aから1606Aを生成し、それら映像を時間軸にそってつなぎ合わせて、まとめ映像1600Aを構成する。
【0124】
本明細書の一実施形態において、まとめ映像生成部411は、議論グループにおける各時間帯において、使用されている全ての画面を映像に含める。使用されている画面は、プレイヤが向いている画面である。部分映像において、各時刻において使用されている画面を向いている全てのプレイヤが表示される。これにより、議論グループにおける情報を適切に映像にまとめることができる。
【0125】
まとめ映像生成部411は、使用されている画面が一定である時間帯で、各部分映像を生成する。このとき、議論単位間の空白の時間帯の映像は省略される。これにより、まとめ映像において不要な時間帯を省略できる。
【0126】
時間帯aは、議論単位1505Aの時間帯であり、画面ID4の画面のみが使用されている。また、時間帯bは、議論単位1505Bの前部分であって、画面ID4の画面のみが使用されている。まとめ映像生成部411は、画面ID4の画面及びそれを見ているプレイヤを映す、時間帯a及び時間帯bの部分映像1601Aを生成する。
【0127】
時間帯cにおいて、議論単位が重複している。具体的には、時間帯cは、議論単位1505Bの後部分及び議論単位1505Dの前部分が含まれる。つまり、画面ID3及び画面ID4の画面が同時に使用されている。まとめ映像生成部411は、画面ID3及び画面ID4の画面並びにそれらに向いているプレイヤを映す、時間帯cの部分映像1602Aを生成する。これにより、重複した双方の議論単位の映像を確認できる。
【0128】
時間帯dは、議論単位1505Dの中間部の時間帯であり、画面ID3の画面のみが使用されている。まとめ映像生成部411は、画面ID3の画面及びそれを見ているプレイヤを映す、時間帯dの部分映像1603Aを生成する。
【0129】
時間帯eにおいて、議論単位が重複している。具体的には、時間帯eは、議論単位1505Dの後部分及び議論単位1505Cの前部分が含まれる。つまり、画面ID3及び画面ID4の画面が同時に使用されている。まとめ映像生成部411は、画面ID3及び画面ID4の画面並びにそれらに向いているプレイヤを映す、時間帯eの部分映像1604Aを生成する。これにより、重複した双方の議論単位の映像を確認できる。
【0130】
時間帯fは、議論単位1505Cの後部の時間帯であり、画面ID4の画面のみが使用されている。まとめ映像生成部411は、画面ID4の画面及びそれを見ているプレイヤを映す、時間帯dの部分映像1605Aを生成する。
【0131】
時間帯gは、議論単位1505Fの時間帯であり、画面ID2の画面のみが使用されている。まとめ映像生成部411は、画面ID2の画面及びそれを見ているプレイヤを映す、時間帯gの部分映像1606Aを生成する。まとめ映像生成部411は、部分映像1601Aから1606Aを、時間順に連結して、議論ストリーム(まとめ映像)1600Aを構成する。
【0132】
次に、議論グループ1501Bのまとめ映像の生成の例を説明する。
図17は、議論グループ1501Bのまとめ画像を生成する処理を説明するための図である。議論グループ1501Aと同様に、議論グループ1501Bのまとめ映像1700Aが生成される。
【0133】
時間帯hは、議論単位1505Eの時間帯であり、画面ID5の画面のみが使用されている。まとめ映像生成部411は、画面ID5の画面及びそれを見ているプレイヤを映す、時間帯hの部分映像1601Bを生成する。
【0134】
時間帯gは、議論単位1505Fの時間帯であり、画面ID2の画面のみが使用されている。まとめ映像生成部411は、画面ID2の画面及びそれを見ているプレイヤを映す、時間帯gの部分映像1602Bを生成する。まとめ映像生成部411は、部分映像1601B及び1602Bを、時間順に連結して、議論ストリーム(まとめ映像)1600Bを構成する。
【0135】
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明したすべての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
【0136】
また、上記の各構成・機能・処理部等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリや、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記録装置、または、ICカード、SDカード等の記録媒体に置くことができる。
【0137】
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしもすべての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆どすべての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
【符号の説明】
【0138】
101 仮想空間管理システム
201 演算装置
202 主記憶装置
203 補助記憶装置
207 情報データベース
400 メイン処理部
401 仮想空間構成情報
402 位置・向き情報取得部
403 位置・向き情報
404 画面操作情報取得部
405 画面操作情報
406 音声情報取得部
407 音声情報
408 仮想空間映像生成部
409 議論単位生成部
410 議論グループ生成部
411 まとめ映像生成部
412 リクエスト・レスポンス処理部
413 リクエスト・レスポンス送受信部
1402 操作時間帯
1410 操作時間帯グループ
1401 視認時間帯
1403、1505 議論単位
1501 議論グループ
1600 まとめ映像
1602 部分映像