(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-29
(45)【発行日】2024-09-06
(54)【発明の名称】半導体部品および半導体部品の製造方法
(51)【国際特許分類】
H01L 29/78 20060101AFI20240830BHJP
H01L 29/12 20060101ALI20240830BHJP
H01L 21/336 20060101ALI20240830BHJP
【FI】
H01L29/78 652J
H01L29/78 652T
H01L29/78 653A
H01L29/78 652K
H01L29/78 657D
H01L29/78 658E
H01L29/78 658A
(21)【出願番号】P 2021564453
(86)(22)【出願日】2020-03-25
(86)【国際出願番号】 EP2020058305
(87)【国際公開番号】W WO2020221517
(87)【国際公開日】2020-11-05
【審査請求日】2021-12-21
(31)【優先権主張番号】102019206148.6
(32)【優先日】2019-04-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】591245473
【氏名又は名称】ロベルト・ボッシュ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング
【氏名又は名称原語表記】ROBERT BOSCH GMBH
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【氏名又は名称】松尾 淳一
(72)【発明者】
【氏名】マルティネス-リミア,アルベルト
(72)【発明者】
【氏名】ゲルラッハ,アルフレート
(72)【発明者】
【氏名】バルトルフ,ホルガー
(72)【発明者】
【氏名】シュバイガー,シュテファン
(72)【発明者】
【氏名】ファイラー,ボルフガング
【審査官】戸川 匠
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第09887287(US,B1)
【文献】独国特許出願公開第102017207848(DE,A1)
【文献】国際公開第2018/225600(WO,A1)
【文献】特開2014-175313(JP,A)
【文献】米国特許第10199466(US,B1)
【文献】特開2018-195782(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 29/78
H01L 29/12
H01L 21/336
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
・ 半導体基板上にエピタキシャル層を施すステップ(501)と、
・ 前記エピタキシャル層上で一部の区域に配置されるボディ領域を生成するステップ(502)と、
・ 前記ボディ領域上に配置されるソース領域を生成するステップ(503)と、
・ 前記ソース領域の表面から前記エピタキシャル層内まで延びている第1の溝を生成するステップ(505)と、
・ 前記第1の溝の溝表面で、第1のドーピング濃度を有するp型の層を生成するステップ(507)と、
・ 高くp型ドーピングされたポリシリコンで前記第1の溝を充填するステップ(508)と、
・ 前記ソース領域の前記表面から前記エピタキシャル層内まで延びており、かつ一部の区域では前記第1の溝内に広がっている第2の溝を生成するステップ(510)と、
・ 前記第2の溝の溝表面で第1の絶縁層を生成するステップ(512)と、
・ 高くn型ドーピングされたポリシリコンで前記第2の溝を充填するステップ(514)と、
・ 前記ソース領域の上で第2の絶縁層を生成するステップ(515)と、
・ オーミック接触を生成するステップ(516)と、
・ 裏面金属被覆を生成するステップ(517)と
を有する半導体部品の製造方法(500)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体部品および半導体部品の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
シリコンカーバイドに基づく半導体部品は、シリコンに基づく半導体部品より約7倍高い破壊強度を有する。したがって、遮断動作中のドレインとソースの間の高い正電圧の際に、高い電界強度からゲート酸化物を遮蔽する必要がある。短絡の場合の電流は、エピタキシャル層の高いドーピングおよびエピタキシャル層の厚さが薄いため、シリコンカーバイド基板の場合には高く、したがって電流が制限されなければならない。この目的のために特別に設けられた、深いp型ドーピングされた領域であって、顕著なJFET効果を形成する、つまり電圧が高くなるにつれて電流経路が絞められる、深いp型ドーピングされた領域により、遮断の場合の電界も遮蔽され、短絡の場合の電流も制限される。
【0003】
この深く取り付けられ構造化されたp型ドーピングされた領域は、高エネルギー注入によって生成される。その際、注入は、ボディ領域を経てエピタキシャル層内まで延び、これにより、ゲート酸化物が高い電界強度から遮蔽され得る。深いp型ドープ領域を生成するには、1MeV超のエネルギーが必要である。これは、高い製造費用を引き起こすだけでなく、半導体結晶の深刻な損傷、およびピッチ寸法の負荷に対する横方向のイオン散乱を引き起こし得る。
【0004】
本発明の課題は、これらの欠点を克服することである。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
半導体部品は半導体基板を含んでおり、半導体基板は第1の面を有しており、第1の面にはエピタキシャル層が配置されている。エピタキシャル層上では一部の区域にボディ領域が配置されている。ボディ領域上にはソース領域が配置されている。ソース領域から、多数の第1の溝および多数の第2の溝がエピタキシャル層内まで延びている。第1の溝は第2の溝より大きな深さを有する。1つの第2の溝はそれぞれ一部の区域で1つの第1の溝内に及んでいる。本発明によれば、第1の溝の溝表面にはそれぞれ第1のドーピング濃度を有する層が配置されている。第1の溝は第1の材料で充填されており、この第1の材料は第2のドーピング濃度を有する。第1のドーピング濃度は第2のドーピング濃度より高い値を有する。
【0006】
この場合の利点は、半導体部品が、低いゲート-ドレイン間容量、高い遮断強度、および高い短絡強度を有することである。
【0007】
一変形形態では、エピタキシャル層のすぐ上で一部の区域に金属区域が配置されている。
【0008】
この場合に有利なのは、ショットキーダイオードが、半導体部品にモノリシックに組み込まれており、かつボディダイオードに並列に接続されており、これにより、小さな順方向電圧および低い遮断電流の際に安定した逆動作が可能なことである。
【0009】
さらなる一形態では、第2の溝の溝表面に、二酸化ケイ素より高い誘電率をもつ第1の絶縁層が配置されており、この第2の溝は、第2の材料で充填されている。言い換えれば、比誘電率が3.9より大きな値を有する。 この場合の利点は、ゲート-ドレイン間容量が少ないことである。
【0010】
一変形形態では、第1の絶縁層が一定の厚さを有している。
この場合に有利なのは、製造が簡単なことである。
【0011】
さらなる一形態では、第2の溝の溝表面の側壁上の第1の絶縁層が異なる厚さを有している。
この場合の利点は、遮断の場合のゲート端子の遮蔽性が高いことである。
【0012】
一変形形態では、半導体基板がシリコンカーバイドを含んでいる。
さらなる一形態では、半導体部品がMISFETである。
【0013】
一変形形態では、半導体基板が窒化ガリウムを有している。
半導体部品を製造するための本発明による方法は、半導体基板上へのエピタキシャル層の施しと、エピタキシャル層上で一部の区域に配置されるボディ領域の生成と、ボディ領域上に配置されるソース領域の生成とを含んでいる。この方法はさらに、ソース領域の表面からエピタキシャル層内まで延びている第1の溝の生成と、この第1の溝の溝表面での第1のドーピング濃度を有する層の生成と、高くp型ドーピングされたポリシリコンでの第1の溝の充填とを含んでいる。この方法はさらに、ソース領域の表面からエピタキシャル層内まで延びており、かつ一部の区域では第1の溝内に広がっている第2の溝の生成と、この第2の溝の溝表面での第1の絶縁層の生成と、高くn型ドーピングされたポリシリコンでの第2の溝の充填と、ならびにソース領域の上での第2の絶縁層の生成と、オーミック接触の生成と、裏面金属被覆の生成とを含んでいる。
【0014】
さらなる利点は、以下の例示的な実施形態の説明または従属項から明らかである。
以下では、好ましい実施形態および添付の図面に基づいて本発明を解説する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】従来技術に基づくMISFETのトランジスタセルを示す図である。
【
図2】半導体部品の第1の例示的な実施形態のセルを示す図である。
【
図3】半導体部品の第2の例示的な実施形態のセルを示す図である。
【
図4】半導体部品の第3の例示的な実施形態のセルを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1は、従来技術に基づく金属-絶縁体-半導体電界効果トランジスタのトランジスタセル100、いわゆるMISFETを示している。MISFET100は、例えばSiCから成る高くn型ドーピングされた半導体基板101を含んでいる。半導体基板101上には、弱くn型ドーピングされたエピタキシャル層102が配置されている。エピタキシャル層102上では一部の区域に、中程度にp型ドーピングされたボディ領域103が配置されている。ボディ領域103上には、平坦な非常に高くn型ドーピングされたソース領域104が配置されている。ソース領域104の上面からは、注入された桶状のp型ドーピングされた領域115および多数の第2の溝106がエピタキシャル層102内まで延びている。この第2の溝106は一部の区域で、注入された桶状の領域115内に及んでいる。言い換えれば、第2の溝106は、注入された桶状の領域115に部分的に重なっている。注入された桶状の領域115は第2の溝106より大きな深さを有し、つまり注入された桶状の領域115は、エピタキシャル層102内により深く達している。注入された桶状の領域115は、高くp型ドーピングされたポリシリコンを有している。高くp型ドーピングされたポリシリコンは、例えばアルミニウムを用いた高エネルギー注入によって製造されている。それぞれ第2の溝106の1つの溝壁が、ボディ領域103およびソース領域104と接触している。第2の溝106の溝表面は、薄い二酸化ケイ素から成る酸化物層108を有している。第2の溝106は、高くn型ドーピングされたポリシリコン、いわゆるゲートポリで充填されている。ウエハ表面では、つまりソース領域104および注入された桶状の領域115の上では、一部の区域に絶縁層110が配置されている。絶縁層110上およびウエハ表面には第1の金属層111が配置されている。第1の金属層111は、ソース領域104および注入された桶状の領域115と共にオーミック接触を形成し、このオーミック接触がソース接触である。半導体基板101の下には第2の金属層112が配置されている。第2の金属層112はドレイン接触として機能する。ゲートポリは、
図1では示されていない金属端子、いわゆるゲートパッドと電気的に接続している。これはたいてい、1つまたは複数の高くドーピングされたポリシリコン導体路、いわゆるゲートランナーを介して行われる。
【0017】
図2は、半導体部品の第1の例示的な実施形態のセル200を示しており、半導体部品200は半導体基板201を有している。半導体基板201は第1の面および第2の面を有しており、これに関し第1の面は第2の面に向かい合っている。半導体基板201の第1の面にはエピタキシャル層202が配置されている。エピタキシャル層202上では一部の区域にボディ領域203が配置されている。ボディ領域203上にはソース領域204が配置されている。ソース領域204の上面からは、多数の第1の溝205および多数の第2の溝206がエピタキシャル層202内まで延びている。この第2の溝206は一部の区域で第1の溝205内に及んでいる。言い換えれば、第2の溝206は第1の溝205に部分的に重なっている。第1の溝205は第2の溝206より大きな深さを有し、つまりエピタキシャル層202内により深く達している。それぞれ第2の溝206の1つの溝壁が、ボディ領域203およびソース領域204と接触している。第2の溝206の溝表面は、第1の絶縁層208、いわゆるゲート誘電体を有している。これは一般的に酸化物層である。第1の絶縁層208は、例えば50nmの厚さを有し得る。これは、第1の絶縁層208の厚さが一定であり、したがって第2の溝206の充填が対称的であることを意味する。ゲート誘電体が、二酸化ケイ素より高い誘電率を有し得ることが好ましい。これは、比誘電率ε
rが3.9より大きな値を有することを意味する。第1の絶縁層208は、例えばAl
2O
3、HfO
3、またはTiO
2を有している。確かにHfO
3およびTiO
2の破壊電界強度はSiO
2の場合より低いが、ゲート誘電体内の電界強度は、より高い比誘電率に基づいてSiO
2の場合より小さい。したがって絶縁層208は、SiO
2の場合よりもっと薄くてよい。その代わりに第1の絶縁層208は、SiO
2と、より高い誘電率をもつ材料との組合せを有することができ、つまり、例えば薄いSiO
2層と、より厚いAl
2O
3層とから成る積層が生成される。ウエハ表面では、つまりソース領域204および第1の溝205の上では、一部の区域に第2の絶縁層210が配置されている。第2の絶縁層210上およびウエハ表面には第1の金属層211が配置されている。第1の金属層211は、ソース領域204および第1の溝205と共にオーミック接触を形成し、このオーミック接触がソース接触である。半導体基板201の第2の面には、つまり半導体基板201の下には第2の金属層212が配置されている。第2の金属層212はドレイン接触として機能する。
【0018】
半導体基板201は、例えばSiCを有している。エピタキシャル層202は、弱くn型ドーピングされたSiCである。第1の溝205の溝壁213は、非常に高くドーピングされた4H-SiCを有している。第1の溝205は、高くp型ドーピングされたポリシリコンで充填されている。したがって、4H-SiCとp型ドーピングされたポリシリコンとの間でヘテロ接合が形成され、この場合、第1の溝205は0.5μm~10μmの深さを有する。第1の溝205は互いに対して0.2μm~10μmの間隔を有する。これにより、電界に対する遮蔽作用が改善され、かつ短絡強度が上昇する。第2の溝206は、高くn型ドーピングされたポリシリコン、いわゆるゲートポリで充填されている。ボディ領域203は、p型ドーピングされたSiCを含んでおり、ソース領域204は、高くn型ドーピングされたSiCを有している。
【0019】
図3は、第2の半導体部品のセル300を示している。第2の半導体部品300の構造は、
図2に基づく第1の半導体部品200の構造に実質的に相応しており、これに関し、第2の半導体部品300の第2の溝306の充填の内部構造は、第1の半導体部品200の第2の溝206の充填の内部構造とは異なる。
図3に基づく符号の後ろの位の一致は、
図2におけるのと同じ要素であることを表している。第2の半導体部品300の第2の溝306の溝表面は、第1の絶縁層308を有しており、この場合、第2の溝306の側壁および溝底での第1の絶縁層308は、異なる厚さを有する。これに関し、第1の絶縁層308のうち第1の溝305に直接的に隣接する区域は、この区域に向かい合う側より厚い。それに加えてまたはその代わりに、溝底の区域での第1の絶縁層308は、第2の溝306の側壁でのものより厚い。第2の溝306は、高くn型ドーピングされたポリシリコンで充填されている。言い換えれば、第2の溝306は、第2の溝306の垂直二等分線に対して非対称的に充填されている。これにより、ゲート-ドレイン間容量が減少される。それに加え、第1の絶縁層308のより厚い区域内の電界強度は、均一な層厚の場合より小さい。
【0020】
図4は、ショットキー接触414を有する半導体部品の第3の例示的な実施形態のセル400を示している。第3の半導体部品400は、例えばSiCから成る半導体基板401を含んでいる。第3の半導体部品400は、例えばMOSFETである。シリコンベースのMOSFETと比較して、シリコンカーバイドベースのMOSFETは、インバースダイオードまたはボディダイオードの順動作において不利である。一つには、順電圧または順方向電圧が、より大きなバンドギャップに基づいて約3倍大きく、もう一つには、SiCでは、バイポーラ構造の動作の際に電流の低下が生じ得る。これは、電子および正孔の再結合が原因と考えることができ、この再結合が、転位からの積層欠陥の形成を励起し得る。したがって第3の半導体部品400には、低い安定した順電圧をもつショットキーダイオードがモノリシックに組み込まれている。ショットキーダイオードは、ショットキー接触414とエピタキシャル層402の接合部で生じる。ショットキーダイオードは、ボディダイオードに並列に接続されており、このボディダイオードは、ボディ領域403とエピタキシャル層402の接合部で形成されている。第3の半導体部品400の構造は、
図2に基づく第1の半導体部品200の構造と似ている。
図4に基づく符号の後ろの位の一致は、
図2におけるのと同じ要素であることを表している。第3の半導体部品400はエピタキシャル層402を含んでおり、エピタキシャル層402上では一部の区域にボディ領域403が配置されている。ボディ領域403上にはソース領域404が配置されている。エピタキシャル層402のすぐ上に金属区域414が配置されている。これは、金属区域414がエピタキシャル層402のうち、エピタキシャル層402上にボディ領域403がない箇所に配置されていることを意味する。したがって
図2に対し、一部の区域では、ボディ領域と、ソース領域と、第2の溝と、第1の絶縁層と、ゲートポリと、第2の絶縁層とが、金属区域414に取り替えられている。金属区域414は、例えばニッケル、チタン、またはモリブデンを含んでいる。第1の溝405の間のショットキー接触の位置に基づき、遮断動作中の電界がショットキー接触から遠ざけられる。というのも、第1の溝405からエピタキシャル層402内に広がっている空間電荷ゾーンが相互に触れ合っており、こうして電界をショットキー接触から遮蔽するからである。これにより、ショットキー接触での障壁低下効果が回避されるので、低いリーク電流になる。言い換えれば、溝領域、つまり第1の溝405の遮蔽構造が、リーク電流を減少させる。
【0021】
半導体部品200、300、および400は、MOSFETまたはMISFETであることが好ましい。半導体部品200、300、および400は、電気車両またはハイブリッド車両のためのインバータ内で用いられ得る。半導体部品200、300、および400はさらに、再生エネルギー生成で、例えば光起電力設備または風力設備のインバータ内で用いられ得る。そのうえ、トラクションドライブおよび高電圧整流器での適用が可能である。
【0022】
図5は、半導体部品の製造方法500を示している。方法500は、ステップ501で、半導体基板上にエピタキシャル層が施されることでスタートする。これに関しエピタキシャル層の材料は、半導体基板と同じ材料を、ただし異なるドーパント濃度で有している。エピタキシャル層は弱くn型ドーピングされている。その後のステップ502では、エピタキシャル層上で一部の区域に配置されるボディ領域が生成される。これは、リソグラフィおよびイオン注入によって行われる。ボディ領域はp型ドーピングされている。その後のステップ503では、ボディ領域上に配置されるソース領域が生成される。ソース領域は強くn型ドーピングされている。その後のステップ504では、ドーパントが熱処理によって活性化される。その後のステップ505では、ソース領域の表面からエピタキシャル層内まで延びている第1の溝が生成される。これに関し、第1の溝はハードマスクおよび反応性エッチングによって生成される。任意選択でその後のステップ506では、溝底が丸められ得る。その後のステップ507では、第1の溝の溝表面内にアルミニウムまたはホウ素が注入される。その後のステップ508では、第1の溝が、高くドーピングされたポリシリコン(p型ドーピングまたはn型ドーピング)で充填される。その代わりに第1の溝は、p型ドーピングまたはn型ドーピングされた3C-SiCで充填され得る。その後のステップ509では、アニーリングステップが実施される。その後のステップ510では、第2の溝であって、ソース領域の表面からエピタキシャル層内まで延びており、かつ一部の区域では第1の溝内に広がっている第2の溝が生成される。任意選択のステップ511では、第2の溝の溝底が丸められる。その後のステップ512では、第2の溝の溝表面で第1の絶縁層が生成される。その後のステップ513では、第1の絶縁層が構造化される。これに関し、第1の絶縁層は一定の厚さを有することができ、または側壁および溝底が異なる厚さを有し得る。その後のステップ514では、第2の溝が、ドーピングされたポリシリコンで充填される。その後のステップ515では、ソース領域の上に第2の絶縁層が施される。その後のステップ516では、オーミック接触が生成され、その後のステップ517では、裏面金属被覆が生成される。