(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-29
(45)【発行日】2024-09-06
(54)【発明の名称】電池セルおよびその製造方法
(51)【国際特許分類】
H01M 50/536 20210101AFI20240830BHJP
H01M 10/04 20060101ALI20240830BHJP
H01M 50/533 20210101ALI20240830BHJP
H01M 50/538 20210101ALI20240830BHJP
【FI】
H01M50/536
H01M10/04 Z
H01M50/533
H01M50/538
H01M10/04 W
(21)【出願番号】P 2022133282
(22)【出願日】2022-08-24
【審査請求日】2023-08-28
(73)【特許権者】
【識別番号】520184767
【氏名又は名称】プライムプラネットエナジー&ソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山中 友和
【審査官】松嶋 秀忠
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-056672(JP,A)
【文献】特開2014-000594(JP,A)
【文献】特開2016-219274(JP,A)
【文献】特開2010-086799(JP,A)
【文献】特開2012-129114(JP,A)
【文献】特開2011-159518(JP,A)
【文献】特開2011-049065(JP,A)
【文献】特開2006-202539(JP,A)
【文献】特開2019-005768(JP,A)
【文献】国際公開第2017/057323(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 50/50-598
H01M 10/04-39
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口を有する本体および前記本体を封止する封口板を含むケースと、
前記ケースに収容され、電極タブを有する電極体と、
前記電極タブに接合される集電体とを備え、
前記電極タブは金属箔の積層構造を有し、
前記金属箔の積層方向に沿ったバーリング加工部が前記電極タブに形成され、
前記バーリング加工部は、前記電極タブの総厚みの70%以上の深さで構成され、
前記電極タブと前記集電体とを接合するレーザ溶接部が形成され、
前記レーザ溶接部は、前記積層方向から見て前記バーリング加工部の外形線から外側に0.5mm以上5mm以下の領域に形成され、かつ、少なくとも前記バーリング加工部を両側から挟むように形成される、電池セル。
【請求項2】
前記レーザ溶接部は、前記積層方向から見て、前記バーリング加工部の略全周を取り囲むように形成されている、請求項1に記載の電池セル。
【請求項3】
前記レーザ溶接部は、前記積層方向から見て、円形状を有している、請求項1または請求項2に記載の電池セル。
【請求項4】
前記レーザ溶接部は、前記積層方向から見て、渦巻き形状を有している、請求項1または請求項2に記載の電池セル。
【請求項5】
前記レーザ溶接部は、前記積層方向から見て、多角形状を有している、請求項1または請求項2に記載の電池セル。
【請求項6】
前記レーザ溶接部は、前記積層方向から見て、前記バーリング加工部を中心として放射状に複数設けられている、請求項1または請求項2に記載の電池セル。
【請求項7】
前記レーザ溶接部は、前記積層方向から見て、円弧状に複数設けられている、請求項1または請求項2に記載の電池セル。
【請求項8】
前記レーザ溶接部は、前記積層方向から見て、前記バーリング加工部を挟むように、互いに平行かつ直線状に複数設けられている、請求項1または請求項2に記載の電池セル。
【請求項9】
前記バーリング加工部は、前記積層方向において前記電極タブを貫通している、請求項1または請求項2に記載の電池セル。
【請求項10】
金属箔の積層構造を有する電極タブを含む電極体を作製する工程と、
前記電極タブ上に集電体を配置する工程と、
前記金属箔の積層方向に沿いつつ、前記電極タブの総厚みの70%以上の深さで構成されるバーリング加工部を形成するバーリング加工を前記電極タブに施す工程と、
前記積層方向から見て前記バーリング加工部の外形線から外側に0.5mm以上5mm以下の領域において、少なくとも前記バーリング加工部を両側から挟むようにレーザ溶接を施して前記電極タブと前記集電体とを接合する工程と、
前記電極体および前記集電体をケース本体に収容する工程と、
前記電極体および前記集電体を収容した前記ケース本体を封口板により封止する工程とを備える、電池セルの製造方法。
【請求項11】
前記レーザ溶接は、前記積層方向から見て、前記バーリング加工部の略全周を取り囲むように施される、請求項10に記載の電池セルの製造方法。
【請求項12】
前記レーザ溶接は、前記積層方向から見て、円形状に施される、請求項10または請求項11に記載の電池セルの製造方法。
【請求項13】
前記レーザ溶接は、前記積層方向から見て、渦巻き形状に施される、請求項10または請求項11に記載の電池セルの製造方法。
【請求項14】
前記レーザ溶接は、前記積層方向から見て、多角形状に施される、請求項10または請求項11に記載の電池セルの製造方法。
【請求項15】
前記レーザ溶接は、前記積層方向から見て、前記バーリング加工部を中心として放射状に複数施される、請求項10または請求項11に記載の電池セルの製造方法。
【請求項16】
前記レーザ溶接は、前記積層方向から見て、円弧状に複数施される、請求項10または請求項11に記載の電池セルの製造方法。
【請求項17】
前記レーザ溶接は、前記積層方向から見て、前記バーリング加工部を挟むように、互いに平行かつ直線状に複数施される、請求項10または請求項11に記載の電池セルの製造方法。
【請求項18】
前記バーリング加工は、前記積層方向において前記電極タブを貫通するまで施される、請求項10または請求項11に記載の電池セルの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本技術は、電池セルおよびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特開2019-207767号公報(特許文献1)には、電極体のタブ群と導電部材との溶接部において、タブの積層方向に貫通する孔を複数有する保護部材が用いられ、複数の孔を跨ぐようにレーザ照射装置を移動させることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
レーザ溶接部を形成して電極タブと集電体とを接合する場合、レーザ溶接部においてボイドまたはスパッタの溶接不良が発生する可能性がある。このため、電極タブと集電体とを接合するための良好なレーザ溶接部を形成することができる余地がある。また、電池セルの小型化などを目的として、電極タブと集電体との接合領域を縮小化することが求められる。
【0005】
本技術は、上記の課題を解決するためになされたものであって、良好なレーザ溶接部を形成しつつ、電極タブと集電体との接合領域を縮小化することができる、電池セルおよびその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本技術は、以下の電池セルを提供する。
[1]
開口を有する本体および前記本体を封止する封口板を含むケースと、
前記ケースに収容され、電極タブを有する電極体と、
前記電極タブに接合される集電体とを備え、
前記電極タブは金属箔の積層構造を有し、
前記金属箔の積層方向に沿ったバーリング加工部が前記電極タブに形成され、
前記バーリング加工部は、前記電極タブの総厚みの70%以上の深さで構成され、
前記電極タブと前記集電体とを接合するレーザ溶接部が形成され、
前記レーザ溶接部は、前記積層方向から見て前記バーリング加工部の外形線から外側に0.5mm以上5mm以下の領域に形成され、かつ、少なくとも前記バーリング加工部を両側から挟むように形成される、電池セル。
[2]
前記レーザ溶接部は、前記積層方向から見て、前記バーリング加工部の略全周を取り囲むように形成されている、[1]に記載の電池セル。
[3]
前記レーザ溶接部は、前記積層方向から見て、円形状を有している、[1]または[2]に記載の電池セル。
[4]
前記レーザ溶接部は、前記積層方向から見て、渦巻き形状を有している、[1]または[2]に記載の電池セル。
[5]
前記レーザ溶接部は、前記積層方向から見て、多角形状を有している、[1]または[2]に記載の電池セル。
[6]
前記レーザ溶接部は、前記積層方向から見て、前記バーリング加工部を中心として放射状に複数設けられている、[1]または[2]に記載の電池セル。
[7]
前記レーザ溶接部は、前記積層方向から見て、円弧状に複数設けられている、[1]または[2]に記載の電池セル。
[8]
前記レーザ溶接部は、前記積層方向から見て、前記バーリング加工部を挟むように、互いに平行かつ直線状に複数設けられている、[1]または[2]に記載の電池セル。
[9]
前記バーリング加工部は、前記積層方向において前記電極タブを貫通している、[1]から[8]のいずれか1つに記載の電池セル。
【0007】
本技術は、以下の電池セルの製造方法を提供する。
[10]
金属箔の積層構造を有する電極タブを含む電極体を作製する工程と、
前記電極タブ上に集電体を配置する工程と、
前記金属箔の積層方向に沿いつつ、前記電極タブの総厚みの70%以上の深さで構成されるバーリング加工部を形成するバーリング加工を前記電極タブに施す工程と、
前記積層方向から見て前記バーリング加工部の外形線から外側に0.5mm以上5mm以下の領域において、少なくとも前記バーリング加工部を両側から挟むようにレーザ溶接を施して前記電極タブと前記集電体とを接合する工程と、
前記電極体および前記集電体をケース本体に収容する工程と、
前記電極体および前記集電体を収容した前記ケース本体を封口板により封止する工程とを備える、電池セルの製造方法。
[11]
前記レーザ溶接は、前記積層方向から見て、前記バーリング加工部の略全周を取り囲むように施される、[10]に記載の電池セルの製造方法。
[12]
前記レーザ溶接は、前記積層方向から見て、円形状に施される、[10]または[11]に記載の電池セルの製造方法。
[13]
前記レーザ溶接は、前記積層方向から見て、渦巻き形状に施される、[10]または[11]に記載の電池セルの製造方法。
[14]
前記レーザ溶接は、前記積層方向から見て、多角形状に施される、[10]または[11]に記載の電池セルの製造方法。
[15]
前記レーザ溶接は、前記積層方向から見て、前記バーリング加工部を中心として放射状に複数施される、[10]または[11]に記載の電池セルの製造方法。
[16]
前記レーザ溶接は、前記積層方向から見て、円弧状に複数施される、[10]または[11]に記載の電池セルの製造方法。
[17]
前記レーザ溶接は、前記積層方向から見て、前記バーリング加工部を挟むように、互いに平行かつ直線状に複数施される、[10]または[11]に記載の電池セルの製造方法。
[18]
前記バーリング加工は、前記積層方向において前記電極タブを貫通するまで施される、[10]から[17]のいずれか1つに記載の電池セルの製造方法。
【発明の効果】
【0008】
本技術によれば、バーリング加工部の外形線から0.5mm以上5mm以下の領域において少なくともバーリング加工部を両側から挟むようにレーザ溶接部を設けることによって、電極タブと集電体とを良好に接合するレーザ溶接部を確保することができる。これにより、良好なレーザ溶接部を形成させるためのバーリング加工部の加工数量を多数必要としない。その結果、電極タブと集電体との良好なレーザ溶接部を形成しつつ、複数のバーリング加工部の間にレーザ溶接部を形成する場合と比較して、バーリング加工部およびレーザ溶接部により構成される電極タブと集電体との接合領域を縮小化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本技術の一実施の形態に係る電池セルの構成を示す斜視図である。
【
図2】本技術の一実施の形態に係る電池セルの構成を示す分解斜視図である。
【
図3】本技術の一実施の形態に係る電極体の構成を示す斜視図である。
【
図4】本技術の一実施の形態に係る電池セルの接合部を示す模式図である。
【
図5】
図4の接合部をV-V線矢印方向から見た断面図である。
【
図6】電極タブにおけるバーリング加工部の構成を示す断面図である。
【
図7】本技術の一実施の形態に係る電極タブにおけるバーリング加工部周辺を示す断面図である。
【
図8】電極タブにおけるバーリング加工部の外形線周辺を示す模式図である。
【
図9】本技術の一実施の形態に係る電池セルの製造方法を示すフロー図である。
【
図10】電極体に集電体を配置する状態を示す斜視図である。
【
図11】電極タブにバーリング加工部が形成される状態を示す断面図である。
【
図12】電極タブにバーリング加工部が形成された後の状態を示す断面図である。
【
図13】電極タブにレーザが照射されている状態を示す斜視図である。
【
図14】ケース本体に電極体が挿入される状態を示す斜視図である。
【
図15】比較例に係る電極タブと集電体との接合範囲を示す模式図である。
【
図16】第1変形例に係る電池セルの接合部を示す模式図である。
【
図17】第2変形例に係る電池セルの接合部を示す模式図である。
【
図18】第3変形例に係る電池セルの接合部を示す模式図である。
【
図19】第4変形例に係る電池セルの接合部を示す模式図である。
【
図20】第5変形例に係る電池セルの接合部を示す模式図である。
【
図21】第6変形例に係る電池セルの接合部を示す模式図である。
【
図22】第7変形例に係る電池セルの接合部を示す模式図である。
【
図23】第8変形例に係る電池セルの接合部を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本技術の実施の形態について説明する。なお、同一または相当する部分に同一の参照符号を付し、その説明を繰返さない場合がある。
【0011】
なお、以下に説明する実施の形態において、個数、量などに言及する場合、特に記載がある場合を除き、本技術の範囲は必ずしもその個数、量などに限定されない。また、以下の実施の形態において、各々の構成要素は、特に記載がある場合を除き、本技術にとって必ずしも必須のものではない。また、本技術は、本実施の形態において言及する作用効果を必ずしもすべて奏するものに限定されない。
【0012】
なお、本明細書において、「備える(comprise)」および「含む(include)」、「有する(have)」の記載は、オープンエンド形式である。すなわち、ある構成を含む場合に、当該構成以外の他の構成を含んでもよいし、含まなくてもよい。
【0013】
また、本明細書において幾何学的な文言および位置・方向関係を表す文言、たとえば「平行」、「直交」、「斜め45°」、「同軸」、「沿って」などの文言が用いられる場合、それらの文言は、製造誤差ないし若干の変動を許容する。本明細書において「上側」、「下側」などの相対的な位置関係を表す文言が用いられる場合、それらの文言は、1つの状態における相対的な位置関係を示すものとして用いられるものであり、各機構の設置方向(たとえば機構全体を上下反転させる等)により、相対的な位置関係は反転ないし任意の角度に回動し得る。
【0014】
本明細書において、「電池」は、リチウムイオン電池に限定されず、ニッケル水素電池およびナトリウムイオン電池などの他の電池を含み得る。本明細書において、「電極」は正極および負極を総称し得る。
【0015】
本明細書において、「電池セル」は必ずしも角形のものに限定されず、円筒型など、他の形状のセルも含み得る。
【0016】
また、「電池セル」は、ハイブリッド車(HEV:Hybrid Electric Vehicle)、プラグインハイブリッド車(PHEV:Plug-in Hybrid Electric Vehicle)、および電気自動車(BEV:Battery Electric Vehicle)などに搭載可能である。ただし、「電池セル」の用途は、車載用に限定されるものではない。
【0017】
なお、図面においては、電池セルの正極端子および負極端子が並ぶ方向をX方向、複数の電池セルが積層される方向をY方向、電池セルの高さ方向をZ方向とする。
【0018】
図1は、本技術の一実施の形態に係る電池セルの構成を示す斜視図である。
図1に示すように、電池セル100は、角形形状を有する。電池セル100は、電極端子110と、ケース120(外装缶)とを有する。すなわち、電池セル100は角形二次電池セルである。
【0019】
電極端子110は、ケース120上に形成されている。電極端子110は、X方向に沿って並ぶ正極端子111および負極端子112を有する。正極端子111および負極端子112は、X方向において、互いに離れて設けられている。
【0020】
ケース120は、直方体形状を有し、電池セル100の外観をなす。ケース120は、開口を有するケース本体120Aと、ケース本体120Aの開口を封止する封口板120Bとを含む。封口板120Bは、溶接によりケース本体120Aに接合される。
【0021】
ケース120は、上面121と、下面122と、第1側面123と、第2側面124と、2つの第3側面125とを有する。
【0022】
上面121は、Z方向に直交する平面である。上面121には、電極端子110が配置されている。下面122は、Z方向に沿って上面121に対向している。
【0023】
第1側面123および第2側面124の各々は、Y方向に直交する平面からなる。第1側面123および第2側面124の各々は、ケース120が有する複数の側面のうちで最も大きい面積を有する。第1側面123および第2側面124の各々は、Y方向から見て、X方向が長手方向となり、Z方向が短手方向となる矩形形状を有する。2つの第3側面125は、X方向に並んで互いに対向している。2つの第3側面125は、第1側面123および第2側面124をX方向の端部において接続している。
【0024】
複数の電池セル100を直列接続する場合、複数の電池セル100は、Y方向に隣り合う電池セル100,100の間において、第1側面123どうし、第2側面124どうしが向かい合わせとなるように積層されている。これにより、複数の電池セル100が積層されるY方向において、正極端子111と負極端子112とが、交互に並ぶ。
【0025】
図2は、本技術の一実施の形態に係る電池セルの構成を示す分解斜視図である。
図2に示すように、電池セル100において、ケース120の内部には、電極体130と、集電体140と、電極体ホルダ150と、電解液(不図示)とが収容される。
【0026】
電極端子110は、樹脂製の絶縁部材(不図示)を介して封口板120Bに固定されている。電極体130には、封口板120B側に電極タブ131である正極タブ132および負極タブ133が形成されている。集電体140は、正極タブ132および負極タブ133に接合される。
【0027】
集電体140は、正極集電体141と、負極集電体142とを含む。正極集電体141は、正極端子111に接続されている。負極集電体142は、負極端子112に接続されている。
【0028】
電極端子110および電極体130は、集電体140を介して電気的に接続される。具体的には、正極タブ132は、接合部1Aにおいて正極集電体141と接合される。これにより、正極端子111および正極タブ132が正極集電体141を介して電気的に接続される。負極タブ133は、接合部1Bにおいて負極集電体142と接合される。これにより、負極端子112および負極タブ133が負極集電体142を介して電気的に接続される。
【0029】
電極体ホルダ150は、絶縁性を有するシートである。電極体ホルダ150は、電極体130の周囲を覆う。電極体ホルダ150は、ケース本体120Aと電極体130との間に位置してケース120および電極体130を絶縁しつつ、電極体130を保持する。
【0030】
図3は、本技術の一実施の形態に係る電極体の構成を示す斜視図である。
図3に示すように、本実施の形態における電極体130は巻回型である。なお、本実施の形態においては、1つの電極体130がケース120に収容されているが、複数の電極体がケース120に収容される構成であってもよい。また、電極体130は、巻回型に限定されるものではなく、積層型(スタック型)であってもよい。
【0031】
電極体130は、正極、負極およびセパレータを含む。正極を構成する基材は、たとえばアルミニウム合金箔である。負極を構成する基材は、たとえば銅合金箔である。
【0032】
正極、負極およびセパレータは、いずれも帯状のシートである。正極と負極との間にセパレータが挟まれる。正極、負極およびセパレータの積層体が巻き回されることにより電極体130が形成される。電極体130は、巻回後に扁平状に成形されていてもよい。
【0033】
電極タブ131である正極タブ132は、正極、負極およびセパレータの積層体が巻き回され、正極の帯状シートのうちのZ方向の上方に延在した部分が積層するように配置されることにより形成される。これにより、正極タブ132は、金属箔の積層構造を有する。正極タブ132は、たとえば50層の金属箔が積層されることにより構成される。負極タブ133においても、正極タブ132と同様に負極の帯状シートの一部により形成される。
【0034】
なお、正極タブ132および負極タブ133は、Z方向において電極体130の封口板120B側に配置されているが、正極タブ132および負極タブ133の配置はこれに限定されない。正極タブおよび負極タブは、電極体のX方向の両側に分かれて形成されていてもよい。この場合、電極体の巻き回される軸はX方向に沿う。
【0035】
次に、電極タブ131と集電体140との接合部の構造について説明する。なお、以下の説明では正極タブ132と正極集電体141との接合部1Aについて述べるが、負極タブ133と負極集電体142との接合部1Bについても、接合部1Aと同様の構造を適用し得る。
【0036】
図4は、本技術の一実施の形態に係る電池セルの接合部を示す模式図である。
図5は、
図4の接合部をV-V線矢印方向から見た断面図である。
図6は、電極タブにおけるバーリング加工部の構成を示す断面図である。
図7は、本技術の一実施の形態に係る電極タブにおけるバーリング加工部周辺を示す断面図である。
図8は、電極タブにおけるバーリング加工部の外形線周辺を示す模式図である。
【0037】
図4~
図8に示すように、接合部1Aには、バーリング加工部10と、レーザ溶接部20とを含む。
【0038】
バーリング加工部10は、正極タブ132と正極集電体141とを重ねた状態で正極タブ132および正極集電体141に形成される。バーリング加工部10は、正極タブ132を構成する金属箔の積層方向に沿って形成される。本実施の形態におけるバーリング加工部10は、積層方向から見て、正四角錐形状を有している。
【0039】
バーリング加工部10は、正極集電体141に向かうにしたがって積層方向に直交する方向の幅が狭い。すなわち、バーリング加工部10は、テーパ形状を有している。
【0040】
図6に示すように、バーリング加工部10は、積層方向における正極タブ132の総厚みの70%以上の深さDで構成されている。50層の金属箔で構成されている場合、正極タブ132の総厚みの90%以上の深さで構成されていることが望ましい。これにより、正極タブ132の金属箔同士を十分に密着させることができる。本実施の形態においては、バーリング加工部10は、積層方向において正極タブ132を貫通している。深さDは、正極タブ132の積層方向の厚みとなる。なお、バーリング加工部10は、正極タブ132を貫通していなくてもよい。
【0041】
バーリング加工時に発生するカエリ(バリ)により、金属箔どうしが密着状態になりやすく、金属箔の積層構造を1つに束ねることができる。この点、金属箔の積層構造を圧縮して金属箔を潰す圧縮加工では、正極集電体141および負極集電体142に近い金属箔を束ねることが難しく、金属箔どうしの間に隙間ができる可能性がある。金属箔どうしの隙間を確実に避けるためには、相当大きな圧縮荷重が必要とされる。これに対し、本実施の形態に係る電池セル100においては、圧縮加工に代えてバーリング加工(穴あけ加工)を採用しているため、圧縮加工と比較して相対的に小さな荷重で金属箔どうしの密着構造を得ることができる。
【0042】
さらに、バーリング加工により、金属箔の酸化皮膜を除去した上で1つに束ねることが可能である。金属箔を1つに束ねることにより、レーザ溶接時の熱歪(金属箔の伸び、たわみ)の影響を抑えることができる。仮溶接により金属箔を束ねる場合、金属箔に熱歪が生じるのに対し、バーリング加工において熱歪は生じない。
【0043】
バーリング加工部10には、頂点11と、外形線12とが規定される。なお、頂点11および外形線12は、実在する場合もあり得るし、仮想的に規定される場合もあり得る。
【0044】
頂点11は、加工形状により規定される。頂点11は、バーリング加工部10の先端部分である。
図6および
図7に示すように、本実施の形態においては、バーリング加工部10が電極タブ131を貫通しているため、バーリング加工部10の錐台部分から集電体側に仮想線を引き、仮想線の交点を頂点11と規定する。
【0045】
外形線12は、正極集電体141とは反対側の正極タブ132の表面134に位置する。
図4および
図6に示すように、バーリング加工部10を模式的に示した場合、外形線12は、正極タブ132の表面134におけるバーリング加工部10の加工痕の縁に相当する。
図7および
図8に示すように、本実施の形態のバーリング加工部10は、バーリング加工時に正極タブ132の金属箔がバーリング加工部10の先端部分に向かって変形するため、バーリング加工部10の円錐形状と表面134との境界が湾曲する。この場合、
図8に示すように、外形線12は、表面134に沿う平面直線16とバーリング加工部10の円錐形状の延長線17との交点を周方向に連続的に結ぶことによって仮想的に規定される。
【0046】
図4および
図5に示すように、正極タブ132は、撓み部33を有する。撓み部33は、電極タブ131の集電体140側に金属箔が撓んだ部分である。撓み部33は、バーリング加工部10の加工によって、バーリング加工部10を中心として金属箔が積層方向に直交する方向に押し広げられることにより形成される。撓み部33は、積層された金属箔同士の間に隙間を有する。
【0047】
図7に示すように、本実施の形態においては、撓み部33は、積層方向においてバーリング加工部10と並び、正極集電体141に向かって膨らんでいる。撓み部33は、電極タブ131の周囲の略平面を構成する位置から高さH1を有して膨らんでいる。本実施の形態における撓み部33の高さH1は、たとえば0.10mmである。
【0048】
積層方向に直交する方向における撓み部33の周囲に位置する領域は、略平面を構成している。撓み部33の周囲に位置する領域は、積層された金属箔同士の間に隙間がない、または隙間が極小化されることによって、金属箔同士が密着した領域である。
【0049】
レーザ溶接部20は、正極タブ132と正極集電体141とを接合する。レーザ溶接部20は、積層方向から見てバーリング加工部10の外形線12から外側に0.5mm(L1)以上5mm(L2)以下の領域に形成されている。
【0050】
外形線12から外側に0.5mm(L1)の位置は、撓み部33の最外周位置である。このため、外形線12から外側に0.5mm(L1)以上の位置にレーザ溶接部20を形成すれば、電極タブ131における金属箔が撓む位置を回避して、金属箔が密着した領域を溶接することができる。これにより、レーザ溶接におけるボイドまたはスパッタなどの溶接不良を抑制することができる。
【0051】
また、外形線12から外側に5mm(L2)の位置は、金属箔が密集した位置、かつ、良好なレーザ溶接部20を小さい接合領域で得ることができる位置である。このため、外形線12から外側に5mm(L2)以下の位置にレーザ溶接部20を形成すれば、電極タブ131と集電体140とを良好にレーザ溶接することができ、かつ、小さい接合領域で接合することができる。
【0052】
レーザ溶接部20は、少なくともバーリング加工部10を両側から挟むように形成されている。具体的には、レーザ溶接部20は、積層方向から見て、円形状を有しつつ、バーリング加工部10の略全周を取り囲むように形成されている。レーザ溶接部20を形成する際のレーザの軌跡は、レーザ径が考慮されて、たとえば外形線12から外側に1mmの位置で円形状に構成される。
【0053】
図4および
図5に示すように、正極タブ132と正極集電体141とは、接合部1Aにおけるバーリング加工部10とレーザ溶接部20とにより構成される接合領域4の範囲内で接合される。
【0054】
以下、本技術の一実施の形態に係る電池セルの製造方法について説明する。
図9は、本技術の一実施の形態に係る電池セルの製造方法を示すフロー図である。
図10は、電極体に集電体を配置する状態を示す斜視図である。
図11は、電極タブにバーリング加工部が形成される状態を示す断面図である。
図12は、電極タブにバーリング加工部が形成された後の状態を示す断面図である。
図13は、電極タブにレーザが照射されている状態を示す斜視図である。
図14は、ケース本体に電極体が挿入される状態を示す斜視図である。なお、
図14においては、発明の理解を容易にするため、ケース120を透視して示す。なお、
図11および
図12においては、正極タブ132にバーリング加工を施す場合を示すが、負極タブ133についても同様の加工を適用し得る。
【0055】
本技術の一実施の形態に係る電池セル100の製造方法としては、まず、
図9および
図10に示すように、金属箔の積層構造を有する電極タブ131を含む電極体130を作製する(S10工程)。次に、電極タブ131上に集電体140を配置する(S21工程)。
【0056】
次に、金属箔の積層方向に沿いつつ、電極タブ131の総厚みの70%以上の深さで構成されるバーリング加工部10を形成するバーリング加工を電極タブ131に施す。(S22工程)。バーリング加工は、バーリングピン2により、積層方向から見て、四角錐形状に施される。バーリング加工は、積層方向において電極タブ131を貫通するまで施される。バーリングピン2の先端が尖っているため、バーリングピン2は加工後に正極タブ132から引き抜きやすい。
【0057】
次に、
図4、
図5、
図9および
図13に示すように、積層方向から見てバーリング加工部10の外形線12から外側に0.5mm(L1)以上5mm(L2)以下の領域において、少なくともバーリング加工部10を両側から挟むようにレーザ溶接を施して電極タブ131と集電体140とを接合する(S23工程)。
【0058】
レーザ溶接は、積層方向から見て、バーリング加工部10の略全周を取り囲むように施される。具体的には、レーザ溶接は、積層方向から見て、円形状に施される。なお、レーザ溶接部20を形成するレーザビーム径およびその照射回数は、適宜変更することができる。
【0059】
次に、
図9および
図14に示すように、電極体130および集電体140をケース本体120Aに収容する(S31工程)。最後に、電極体130および集電体140を収容したケース本体120Aを封口板120Bにより封止する(S32工程)。上述の製造工程によって、
図1に示す電池セル100が製造される。
【0060】
ここで、比較例および本実施の形態に係る電池セルの電極タブと集電体との接合範囲について説明する。
図15は、比較例に係る電極タブと集電体との接合領域を示す模式図である。
【0061】
図15に示すように、比較例に係る電池セルの接合部9Aにおいては、レーザ溶接部91が複数のバーリング加工部90の各々の間に形成される。レーザ溶接部91は、図中の横方向に直線状に形成される。レーザ溶接部91は、密着した金属箔の部分に形成される。バーリング加工部90およびレーザ溶接部91によって区画された接合領域5において、電極タブと集電体とが接合される。
【0062】
一方、
図4に示すように、本技術の一実施の形態に係る電池セルにおける電極タブおよび集電体の接合においては、バーリング加工部10の周囲を円形状に囲むようにレーザ溶接部20が形成されている。バーリング加工部10およびレーザ溶接部20によって区画された接合領域4において、電極タブ131と集電体140とが接合される。
【0063】
本実施の形態においては、バーリング加工部10を少なくとも両側から挟むようにしてレーザ溶接部20を形成することによって、1つのバーリング加工部10によりレーザ溶接部20の領域を確保することができる。このため、バーリング加工部10の加工数量を1つにすることができる。その結果、本実施の形態に係る接合領域4は、比較例に係る接合領域5と比較して縮小化することができる。これにより、電池セル100の小型化をすることができる。
【0064】
なお、1つの電極タブ131に設けられるバーリング加工部10の加工数量は、1つが望ましいが、これに限定されない。1つの電極タブ131に設けられるバーリング加工部10の加工数量は、電池セル100の仕様に応じて必要強度を確保するために、複数設けられていてもよい。
【0065】
本技術の一実施の形態に係る電池セル100およびその製造方法においては、バーリング加工部10の外形線12から0.5mm(L1)以上5mm(L2)以下の領域において少なくともバーリング加工部10を両側から挟むようにレーザ溶接部20を設けることによって、電極タブ131と集電体140とを良好に接合するレーザ溶接部20を確保することができる。これにより、良好なレーザ溶接部20を形成させるためのバーリング加工部10の加工数量を多数必要としない。その結果、電極タブ131と集電体140との良好なレーザ溶接部20を形成しつつ、複数のバーリング加工部の間にレーザ溶接部を形成する場合と比較して、バーリング加工部10およびレーザ溶接部20により構成される電極タブ131と集電体140との接合領域を縮小化することができる。
【0066】
本技術の一実施の形態に係る電池セル100およびその製造方法においては、バーリング加工部10の略全周を取り囲むようにレーザ溶接部20を設けることによって、バーリング加工部10の周囲におけるレーザ溶接部20を確保し易くすることができる。
【0067】
本技術の一実施の形態に係る電池セル100およびその製造方法においては、円形状でレーザ溶接部20を形成することによって、バーリング加工部10の周囲を短い距離で囲むことができるため、接合領域4を縮小化することができる。
【0068】
本技術の一実施の形態に係る電池セル100およびその製造方法においては、バーリング加工部10を形成することによって、レーザ溶接時に金属箔の積層方向から電極タブ131を押圧することなく、簡素な構成でレーザ溶接部20を形成することができる。
【0069】
本技術の一実施の形態に係る電池セル100およびその製造方法においては、電極タブ131の金属箔全てを貫通させてバーリング加工することによって、金属箔同士を密着させやすくすることができる。
【0070】
以下、本技術の一実施の形態の変形例に係る電池セルおよびその製造方法について説明する。本変形例に係る電池セルおよびその製造方法は、接合部の構成が本技術の一実施の形態に係る電池セル100およびその製造方法と異なるため、本技術の一実施の形態に係る電池セル100およびその製造方法と同様である構成については説明を繰り返さない。なお、第2変形例~第8変形例については、発明の理解を容易にするため、レーザ溶接部は、レーザ溶接の軌跡のみを示す。
【0071】
図16は、第1変形例に係る電池セルの接合部を示す模式図である。
図16に示すように、第1変形例に係る接合部1Cにおけるバーリング加工部10Cは、円錐形状である。バーリング加工部10Cが円錐形状でも、一実施の形態におけるレーザ溶接部20の構成を適用することができる。
【0072】
図17は、第2変形例に係る電池セルの接合部を示す模式図である。
図17に示すように、第2変形例に係る接合部1Dにおけるレーザ溶接は、積層方向から見て、渦巻き形状に施される。これにより、レーザ溶接部20Dは、積層方向から見て、渦巻き形状を有する。
【0073】
第2変形例に係る電池セルおよびその製造方法においては、レーザ溶接部20Dを渦巻き形状にすることによって、レーザ溶接部20Dの溶接領域を増加させることができる。これにより、電極タブと集電体とを強固に接合することができる。
【0074】
図18は、第3変形例に係る電池セルの接合部を示す模式図である。
図19は、第4変形例に係る電池セルの接合部を示す模式図である。
図20は、第5変形例に係る電池セルの接合部を示す模式図である。第3変形例、第4変形例および第5変形例に係るレーザ溶接は、積層方向から見て、多角形状に施される。これにより、レーザ溶接部は、多角形状を有している。
【0075】
具体的には、
図18に示すように、第3変形例に係る接合部1Eにおけるレーザ溶接は、積層方向から見て、三角形状に施される。これにより、レーザ溶接部20Eは、積層方向から見て、三角形状を有する。
図19に示すように、第4変形例に係る接合部1Fにおけるレーザ溶接は、積層方向から見て、矩形形状に施される。これにより、レーザ溶接部20Fは、積層方向から見て、矩形形状を有する。
図20に示すように、第5変形例に係る接合部1Gにおけるレーザ溶接は、八角形状に施される。これにより、レーザ溶接部20Gは、積層方向から見て、八角形状を有している。
【0076】
第3変形例、第4変形例および第5変形例に係る電池セルおよびその製造方法においては、バーリング加工部10の形状に合わせて短い距離でレーザ溶接部20E,20F,20Gを形成することができる。
【0077】
図21は、第6変形例に係る電池セルの接合部を示す模式図である。
図21に示すように、第6変形例に係る接合部1Hにおけるレーザ溶接は、積層方向から見て、バーリング加工部10を中心として放射状に複数施される。これにより、レーザ溶接部20Hは、バーリング加工部10を中心として放射状に複数設けられている。
【0078】
第6変形例に係る電池セルおよびその製造方法においては、放射状にレーザ溶接部20Hを形成することによって、レーザ溶接部20Hの領域を小さくしつつバーリング加工部10の略全周を囲うことができる。
【0079】
図22は、第7変形例に係る電池セルの接合部を示す模式図である。
図22に示すように、第7変形例に係る接合部1Jにおけるレーザ溶接は、積層方向から見て、円弧状に複数施される。これにより、レーザ溶接部20Jは、積層方向から見て、円弧状に複数設けられている。
【0080】
第7変形例に係る電池セルおよびその製造方法においては、円弧状に複数のレーザ溶接部20Jを形成することによって、レーザ溶接部20Jの領域を小さくしつつバーリング加工部10を囲うことができる。
【0081】
図23は、第8変形例に係る電池セルの接合部を示す模式図である。
図23に示すように、第8変形例に係る接合部1Kにおけるレーザ溶接は、積層方向から見て、バーリング加工部10を挟むように、互いに平行かつ直線状に複数施される。これにより、レーザ溶接部20Kは、積層方向から見て、バーリング加工部10を挟むように、互いに平行かつ直線状に複数設けられている。
【0082】
第8変形例に係る電池セルおよびその製造方法においては、互いに平行に直線状にレーザ溶接部20Kを形成することによって、レーザ溶接部20Kの領域をできるだけ小さくしつつバーリング加工部10を囲うことができる。
【0083】
以上、本技術の実施の形態について説明したが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本技術の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0084】
1A,1B,1C,1D,1E,1F,1G,1H,1J,1K,9A 接合部、2 バーリングピン、4,5 接合領域、10,10C,90 バーリング加工部、11 頂点、12 外形線、16 平面直線、17 延長線、20,20D,20E,20F,20G,20H,20J,20K,91 レーザ溶接部、33 撓み部、100 電池セル、110 電極端子、111 正極端子、112 負極端子、120 ケース、120A ケース本体、120B 封口板、121 上面、122 下面、123 第1側面、124 第2側面、125 第3側面、130 電極体、131 電極タブ、132 正極タブ、133 負極タブ、134 表面、140 集電体、141 正極集電体、142 負極集電体、150 電極体ホルダ。