(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-29
(45)【発行日】2024-09-06
(54)【発明の名称】ライン端部における自己整合型トップ・ビア形成
(51)【国際特許分類】
H01L 21/3065 20060101AFI20240830BHJP
H01L 21/02 20060101ALI20240830BHJP
G03F 7/20 20060101ALI20240830BHJP
【FI】
H01L21/302 105A
H01L21/02 Z
G03F7/20 521
(21)【出願番号】P 2022517855
(86)(22)【出願日】2020-08-19
(86)【国際出願番号】 IB2020057794
(87)【国際公開番号】W WO2021059046
(87)【国際公開日】2021-04-01
【審査請求日】2023-01-20
(32)【優先日】2019-09-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】390009531
【氏名又は名称】インターナショナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】INTERNATIONAL BUSINESS MACHINES CORPORATION
【住所又は居所原語表記】New Orchard Road, Armonk, New York 10504, United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100112690
【氏名又は名称】太佐 種一
(72)【発明者】
【氏名】アーノルド、ジョン
(72)【発明者】
【氏名】ダッタ、アシム
(72)【発明者】
【氏名】メッツラー、ドミニク
(72)【発明者】
【氏名】デ シルバ、エクミニ、アヌジャ
【審査官】原島 啓一
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第10020223(US,B1)
【文献】米国特許出願公開第2019/0096666(US,A1)
【文献】国際公開第2011/105557(WO,A1)
【文献】特開昭63-274159(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/3065
H01L 21/00-21/02
H01L 21/04-21/16
H01L 21/302
H01L 21/3205-21/3213
H01L 21/461
H01L 21/768
H01L 23/522
H01L 23/532
G03F 7/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体デバイスを製造するための方法であって、
リセスした奇数および偶数ハードマスクを形成するために第1の奇数ハードマスクおよび第1の偶数ハードマスクをリセスすることと、
前記リセスした奇数ハードマスク上に第1の導電性ハードマスク材料を含む第1の導電性ハードマスクを形成し、前記リセスした偶数ハードマスク上に第2の導電性ハードマスクを形成することと、
前記第1および第2の導電性ハードマスクに少なくとも一部は基づいて第1の奇数および偶数導電ラインに対応するライン端部に自己整合型トップ・ビアを形成することと
、
前記リセスした奇数および偶数ハードマスクならびに前記第1および第2の導電性ハードマスク上に追加のハードマスク材料を形成することと、
前記追加のハードマスク材料を形成した後で平坦化プロセスを実行することと、
前記平坦化プロセスの後で非ライン端ビア・パターニングに基づいて第3および第4の導電性ハードマスクを形成することと
を含
み、
前記自己整合型トップ・ビアを形成することが、
前記奇数および偶数ハードマスクならびに前記追加のハードマスク材料を除去することと、
前記導電性ハードマスクを使用して前記第1の奇数および偶数導電ラインを部分的にエッチングすることと
をさらに含む、方法。
【請求項2】
前記第1および第2の導電性ハードマスクが、前記第1の奇数および偶数導電ラインの方向に沿って半円形断面形状を有するように形成される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第3および第4の導電性ハードマスクを形成することが、
前記追加のハードマスク材料および第2の偶数導電ライン上に形成された第2の偶数ハードマスクを貫通して前記第2の偶数導電ラインまで開口部を形成することと、
前記追加のハードマスク材料および第2の奇数導電ライン上に形成された第2の奇数ハードマスクを貫通して前記第2の奇数導電ラインまで開口部を形成することと、
前記第2の偶数および奇数導電ラインまで前記開口部の内部に第2の導電性ハードマスク材料を形成することと、
前記第3および第4の導電性ハードマスクを形成するために前記導電性ハードマスク材料を形成した後で平坦化プロセスを実行することと
をさらに含む、請求項
1に記載の方法。
【請求項4】
第1の奇数導電ライン上に前記第1の奇数ハードマスクを形成し、第1の偶数導電ライン上に前記第1の偶数ハードマスクを形成することと、
前記第1の奇数および偶数ハードマスクならびに第1の奇数および偶数導電ラインの側壁に第1の誘電体層を形成することと、
前記第1の偶数導電ラインに対応する第1のカット領域を形成し、前記第1の奇数導電ラインに対応する第2のカット領域を形成することと
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記第1の奇数ハードマスクが、前記第1の奇数および偶数ハードマスクの選択的エッチングをサポートするために前記第1の偶数ハードマスクとは異なる材料を含むように形成される、請求項
4に記載の方法。
【請求項6】
前記第1のカット領域を形成することが、
前記第1の奇数および偶数ハードマスク上に第1のマスク材料を形成することと、
第1の奇数および偶数開口部をそれぞれ形成するために前記第1の奇数および偶数ハードマスクまで前記第1のマスク材料をパターニングすることと、
前記第1の奇数ハードマスクに対して選択的に前記第1の偶数ハードマスクをエッチングすることと、
前記第1のカット領域を形成するために前記第1の偶数開口部を介して前記第1の偶数導電ラインをエッチングすることと
をさらに含む、請求項
4に記載の方法。
【請求項7】
前記第2のカット領域を形成することが、
前記第1の奇数および偶数ハードマスク上ならびに前記第1のカット領域の内部に第2のマスク材料を形成することと、
第2の奇数および偶数開口部をそれぞれ形成するために前記第1の奇数および偶数ハードマスクまで前記第2のマスク材料をパターニングすることと、
前記第1の
偶数ハードマスクに対して選択的に前記第1の
奇数ハードマスクをエッチングすることと、
前記第
2のカット領域を形成するために前記第2の
奇数開口部を介して前記第1の奇数導電ラインをエッチングすることと
をさらに含む、請求項
6に記載の方法。
【請求項8】
前記第1の誘電体層を置換層で置き換えることをさらに含む、請求項
4に記載の方法。
【請求項9】
前記第1のカット領域の内部に第1の犠牲層を形成することと、
前記第2のカット領域の内部に第2の犠牲層を形成することと
をさらに含む、請求項
8に記載の方法。
【請求項10】
追加の処理を実行することであって、
前記自己整合型トップ・ビア同士の間に開口部を形成するために前記第1および第2の犠牲層を除去することと、
前記開口部内に第2の誘電体層を形成することと、
前記置換層を第3の誘電体層で置き換えることと
を含む、前記追加の処理を実行することをさらに含む、請求項
9に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、半導体デバイスに関し、特に導電ラインおよびビアを含む半導体デバイスならびにその形成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ビアおよび導電ラインのリソグラフィ・アライメントが、厚く不透明な導電性膜(例えば、金属膜)を通して起きることがある。小さな寸法では、オーバーレイ・エラーおよびアライメント誤差が、ビア・コンタクト抵抗および誘電体バリアに大きい影響を有することがある。限界寸法(CD)ばらつきは、さらなるオーバーレイ変動およびアライメント変動をもたらすことがある。有限のオーバーレイ・シフトは、ビアを、ライン端部から遠ざけるか、またはライン端部によるカットオフから遠ざけるか、のいずれかをもたらすことがあり、これによりビアCD減少という結果になる。
【発明の概要】
【0003】
本発明の実施形態によれば、半導体デバイスを製造するための方法が提供される。本方法は、リセスした奇数および偶数ハードマスクを形成するために第1の奇数ハードマスクおよび第1の偶数ハードマスクをリセスすることと、リセスした奇数ハードマスク上に第1の導電性ハードマスク材料を含む第1の導電性ハードマスクを形成し、リセスした偶数ハードマスク上に第2の導電性ハードマスクを形成することと、第1および第2の導電性ハードマスクに少なくとも一部は基づいて第1の奇数および偶数導電ラインに対応するライン端部に自己整合型トップ・ビアを形成することとを含む。
【0004】
本発明のもう1つの実施形態によれば、半導体デバイスを製造するための方法が提供される。本方法は、リセスした奇数および偶数ハードマスクを形成するために第1の奇数ハードマスクおよび第1の偶数ハードマスクをリセスすることを含む。第1の奇数ハードマスクが、第1の奇数および偶数ハードマスクの選択的エッチングをサポートするために第1の偶数ハードマスクとは異なる材料を含むように形成される。本方法は、リセスした奇数ハードマスク上に第1の導電性ハードマスク材料を含む第1の導電性ハードマスクを形成し、リセスした偶数ハードマスク上に第2の導電性ハードマスクを形成することをさらに含む。第1および第2の導電性ハードマスクが、第1の奇数および偶数導電ラインの方向に沿って半円形断面形状を有するように形成される。本方法は、第1および第2の導電性ハードマスクに少なくとも一部は基づいて第1の奇数および偶数導電ラインに対応するライン端部に自己整合型トップ・ビアを形成することをさらに含む。
【0005】
本発明のさらにもう1つの実施形態によれば、半導体デバイスを製造するための方法が提供される。本方法は、第1の奇数導電ライン上に第1の奇数ハードマスクを形成し、第1の偶数導電ライン上に第1の偶数ハードマスクを形成することを含む。第1の奇数ハードマスクが、第1の奇数および偶数ハードマスクの選択的エッチングをサポートするために第1の偶数ハードマスクとは異なる材料を含むように形成される。本方法は、第1の奇数および偶数ハードマスクならびに第1の奇数および偶数導電ラインの側壁に第1の誘電体層を形成することと、第1の偶数導電ラインに対応する第1のカット領域を形成し、第1の奇数導電ラインに対応する第2のカット領域を形成することと、リセスした奇数および偶数ハードマスクを形成するために第1の奇数ハードマスクおよび第1の偶数ハードマスクをリセスすることと、第1の誘電体層をそれぞれの置換層で置き換えることと、リセスした奇数ハードマスク上に第1の導電性ハードマスク材料を含む第1の導電性ハードマスクを形成し、リセスした偶数ハードマスク上に第2の導電性ハードマスクを形成することとをさらに含む。第1および第2の導電性ハードマスクが、第1の奇数および偶数導電ラインの方向に沿って半円形断面形状を有するように形成される。本方法は、第1および第2の導電性ハードマスクに少なくとも一部は基づいて第1の奇数および偶数導電ラインに対応するライン端部に自己整合型トップ・ビアを形成することをさらに含む。
【0006】
本発明のさらにもう1つの実施形態によれば、半導体デバイスを製造するための方法が提供される。本方法は、第1の奇数導電ライン上に第1の奇数ハードマスクを形成し、第1の偶数導電ライン上に第1の偶数ハードマスクを形成することを含む。第1の奇数ハードマスクが、第1の奇数および偶数ハードマスクの選択的エッチングをサポートするために第1の偶数ハードマスクとは異なる材料を含むように形成される。本方法は、第1の奇数および偶数ハードマスクならびに第1の奇数および偶数導電ラインの側壁に第1の誘電体層を形成することと、第1の偶数導電ラインに対応する第1のカット領域を形成し、第1の奇数導電ラインに対応する第2のカット領域を形成することと、第1のカット領域の内部に第1の犠牲層を形成し、第2のカット領域の内部に第2の犠牲層を形成することと、リセスした奇数および偶数ハードマスクを形成するために第1の奇数ハードマスクおよび第1の偶数ハードマスクをリセスすることと、第1の誘電体層をそれぞれの置換層で置き換えることと、リセスした奇数ハードマスク上に第1の導電性ハードマスク材料を含む第1の導電性ハードマスクを形成し、リセスした偶数ハードマスク上に第2の導電性ハードマスクを形成することとをさらに含む。第1および第2の導電性ハードマスクが、第1の奇数および偶数導電ラインの方向に沿って半円形断面形状を有するように形成される。本方法は、リセスした奇数および偶数ハードマスクならびに第1および第2の導電性ハードマスク上に追加のハードマスク材料を形成することと、追加のハードマスク材料を形成した後で平坦化プロセスを実行することと、平坦化プロセスの後で非ライン端ビア・パターニングに基づいて第3および第4の導電性ハードマスクを形成することと、第1および第2の導電性ハードマスクに少なくとも一部は基づいて第1の奇数および偶数導電ラインに対応するライン端部に自己整合型トップ・ビアを形成することと、追加の処理を実行することとをさらに含む。追加の処理を実行することが、自己整合型トップ・ビア同士の間に開口部を形成するために第1および第2の犠牲層を除去することと、開口部内に第2の誘電体層を形成することと、置換層を第3の誘電体層で置き換えることとを含む。
【0007】
本発明の実施形態によれば、半導体デバイスが提供される。本デバイスは、少なくとも1つの奇数導電ラインおよび少なくとも1つの偶数導電ラインと、奇数および偶数の導電ラインに対応する各々のライン端部の自己整合型トップ・ビアと、自己整合型トップ・ビアのうちの隣接するもの同士の間に各々が配置された誘電体層とを含む。
【0008】
これらおよび他の特徴および利点は、その例示の実施形態の下記の詳細な説明から明らかとなり、その詳細な説明は、添付の図面と関連して読まれるべきである。
【0009】
下記の説明は、下記の図を参照して好ましい実施形態の詳細を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の実施形態による、半導体デバイスの製造中における導電ライン上のハードマスクの形成の上から見た図である。
【
図2】本発明の実施形態による、
図1に示したデバイスの奇数導電ライン領域の奇数導電ラインを通る断面図である。
【
図3】本発明の実施形態による、
図1に示したデバイスの偶数導電ライン領域の偶数導電ラインを通る断面図である。
【
図4】本発明の実施形態による、半導体デバイスの製造中における偶数導電ラインに対応する第1のカット領域の形成の上から見た図である。
【
図5】本発明の実施形態による、
図3に示したデバイスの奇数導電ラインを通る断面図である。
【
図6】本発明の実施形態による、
図3に示したデバイスの偶数導電ラインを通る断面図である。
【
図7】本発明の実施形態による、半導体デバイスの製造中における奇数導電ラインに対応する第2のカット領域の形成の上から見た図である。
【
図8】本発明の実施形態による、
図7に示したデバイスの奇数導電ラインを通る断面図である。
【
図9】本発明の実施形態による、
図7に示したデバイスの偶数導電ラインを通る断面図である。
【
図10】本発明の実施形態による、第1のカット領域の内部における犠牲材料の形成の断面図である。
【
図11】本発明の実施形態による、第2のカット領域の内部における犠牲材料の形成の断面図である。
【
図12】本発明の実施形態による、第1のカット領域の内部に形成された材料上での導電性ハードマスクの形成の断面図である。
【
図13】本発明の実施形態による、第2のカット領域の内部に形成された材料上での導電性ハードマスクの形成の断面図である。
【
図14】本発明の実施形態による、奇数導電ライン領域内でのハードマスク充填および平坦化の断面図である。
【
図15】本発明の実施形態による、偶数導電ライン領域内でのハードマスク充填および平坦化の断面図である。
【
図16】本発明の実施形態による、半導体デバイスの製造中における導電ラインのうちの追加の導電ライン上での追加マスク材料の形成の上から見た図である。
【
図17】本発明の実施形態による、半導体デバイスの製造中における導電ラインからのハードマスクの除去の上から見た図である。
【
図18】本発明の実施形態による、半導体デバイスの製造中におけるカット領域からの犠牲材料の除去および誘電体材料充填の上から見た図である。
【
図19】本発明の実施形態による、
図18に示したデバイスの奇数導電ラインを通る断面図である。
【
図20】本発明の実施形態による、
図18に示したデバイスの偶数導電ラインを通る断面図である。
【
図21】本発明のもう1つの実施形態による、半導体デバイスを製造するためのシステム/方法を図示するブロック図/流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本明細書において説明する実施形態は、導電ライン端部の自己整合型トップ・ビアまたはアップ・ビアの形成を提供する。より具体的には、導電ライン・カットを規定するためにカット・マスクを使用でき、そして選択的堆積を、導電ライン端部に対応するカットの両側に自己整合型トップ・ビアを形成するために使用できる。導電ライン端部におけるビア限界寸法(CD)を、導電ラインの方向に沿った選択的堆積カバレッジにより制御できる。結果として、以前に形成した導電ライン・カットに対してビアをリソグラフィでアライメントすることから生じるビアCDばらつきが導入されない。
【0012】
本発明の態様が、所与の例示のアーキテクチャに関して説明されるが、他のアーキテクチャ、構造体、基板材料ならびにプロセスの特徴およびステップを、本発明の態様の範囲内で変えてもよいことが理解されるはずである。
【0013】
層、領域または基板などのある要素が別の要素の「上」または「上方」にあると言及されるときには、その要素が他の要素の直接上にあっても、介在する要素がさらに存在してもよいこともまた理解されるだろう。対照的に、ある要素が別の要素の「直接上」または「直接上方」にあると言及されるときには、介在する要素は存在しない。ある要素が別の要素に「接続される」または「結合される」と言及されるときには、その要素が他の要素に直接接続されるまたは結合されても、介在する要素がさらに存在してもよいこともまた理解されるだろう。対照的に、ある要素が別の要素に「直接接続される」または「直接結合される」と言及されるときは、介在する要素は存在しない。
【0014】
本実施形態は、集積回路チップ用の設計を含むことができ、この設計は、グラフィック・コンピュータ・プログラミング言語で作成されてもよく、コンピュータ記憶媒体(ディスク、テープ、物理的ハード・ドライブ、またはストレージ・アクセス・ネットワーク内などの仮想ハード・ドライブなど)に記憶されてもよい。設計者がチップまたはチップを製造するために使用されるフォトリソグラフィ・マスクを製造しない場合には、設計者は、直接的にまたは間接的に、得られた設計を物理的な手段により(例えば、設計を記憶している記憶媒体のコピーを提供することにより)または電子的に(例えば、インターネットを介して)そのようなエンティティに送り届けることができる。記憶された設計は、次いで、フォトリソグラフィ・マスクの製造のための適したフォーマット(例えば、GDSII)へと変換され、このマスクは典型的には、ウェハ上に形成されるべき当該チップ設計の多数のコピーを含む。フォトリソグラフィ・マスクは、エッチングされるべきまたは別な方法で処理されるべきウェハ(またはウェハ上の層あるいはその両方)の領域を画定するために利用される。
【0015】
本明細書において説明するような方法を、集積回路チップの製造において使用できる。得られる集積回路チップは、素材ウェハの形態で(すなわち、多数の未パッケージ・チップを有する単一ウェハとして)、ベア・ダイとして、またはパッケージングした形態で製造者によって配布される。後者のケースでは、チップは、(マザーボードまたは他の高レベル・キャリアに付けられるリードを有するプラスチック・キャリアなどの)シングル・チップ・パッケージに、あるいは(片面もしくは両面インターコネクションまたは埋め込みインターコネクションを有するセラミック・キャリアなどの)マルチチップ・パッケージにマウントされる。いずれにせよ、チップは次いで、(a)マザーボードなどの中間製品または(b)最終製品のいずれかの一部として他のチップ、個別回路素子、または他の信号処理デバイスあるいはこれらの組み合わせで集積される。最終製品は、玩具および他のロー・エンド・アプリケーションからディスプレイ、キーボードもしくは他の入力装置、および中央プロセッサを有する先端コンピュータ製品までの範囲にわたる、集積回路チップを含む任意の製品であってもよい。
【0016】
材料化合物が、列挙した元素、例えば、SiGeに関連して説明されることもまた理解されるはずである。これらの化合物は、化合物内に異なる割合の元素を含み、例えば、SiGeは、SixGe1-xを含み、ここでは、xは1以下、等である。加えて、他の元素が、化合物に含まれることがあり、そして本原理にしたがって依然として機能することがあり得る。追加の元素を有する化合物を本明細書では合金と呼ぶ。
【0017】
「1つの実施形態」または「ある実施形態」、ならびにこれらの他の変形形態への明細書における言及は、実施形態に関連して説明された特定の特徴、構造体、特性、等が、少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。このように、「1つの実施形態では」または「ある実施形態では」という句が現れること、同様に明細書全体を通して様々な場所に現れる任意の他の変形形態は、必ずしもすべてが同じ実施形態を指しているわけではない。
【0018】
下記の「/」、「~または・・・あるいはその両方」および「~のうちの少なくとも1つ」のうちの任意の使用は、例えば「A/B」、「AまたはBあるいはその両方」ならびに「AおよびBのうちの少なくとも1つ」のケースでは、最初に列挙した選択肢(A)だけの選択、または2番目に列挙した選択肢(B)だけの選択、または両方の選択肢(AおよびB)の選択を包含するものであることが認識されるはずである。さらなる例として、「A、BまたはCあるいはこれらの組み合わせ」ならびに「A、B、およびCのうちの少なくとも1つ」のケースでは、このような言い回しは、最初に列挙した選択肢(A)だけの選択、または2番目に列挙した選択肢(B)だけの選択、または3番目に列挙した選択肢(C)だけの選択、または最初および2番目に列挙した選択肢(AおよびB)だけの選択、または最初および3番目に列挙した選択肢(AおよびC)だけの選択、または2番目および3番目に列挙した選択肢(BおよびC)だけの選択、または3つすべての選択肢(AおよびBおよびC)の選択を包含するものである。これは、本技術および関連技術の当業者には容易に明らかであるように、列挙される多くの項目に拡張されてもよい。
【0019】
本明細書において使用される用語は、特定の実施形態だけを説明する目的のためであり、例の実施形態を限定するものではない。本明細書において使用するように、単数形「1つ(a)」、「1つ(an)」および「その(the)」は、文脈が別なふうに明らかに示さない限り、同様に複数形を含むものである。「備える(comprises)」、「備えている(comprising)」、「含む(including)」および/または「含んでいる(including)」という用語は、本明細書において使用するときには、述べたフィーチャ、完全体、ステップ、操作、要素、または構成要素あるいはこれらの組み合わせの存在を特定するが、1つまたは複数の他のフィーチャ、完全体、ステップ、操作、要素、構成要素またはこれらのグループあるいはこれらの組み合わせの存在または追加を排除しないことがさらに理解されるだろう。
【0020】
「下に(beneath)」、「下方に(below)」、「下部の(lower)」、「上方に(above)」、「上部の(upper)」、等などの空間的な関係性の用語が、図に図示されたように、もう1つの要素またはフィーチャに対する1つの要素またはフィーチャの関係を記述する記述の容易さのために本明細書においては使用されることがある。空間的な関係性の用語が、図に描かれた向きに加えて使用中のまたは動作中のデバイスの異なる向きを包含するものであることが理解されるだろう。例えば、図のデバイスがひっくり返される場合には、他の要素またはフィーチャの「下方」または「下」として記述された要素は、その時には他の要素またはフィーチャの「上方に」向けられるはずである。このように、「下方に」という用語は、上方および下方の両方の向きを包含できる。デバイスを、別なふうに(90度回転されるまたは他の向きに)向けられることがあり、本明細書において使用される空間的な関係性の記述は、それにしたがって解釈されてもよい。加えて、ある層が2つの層の「間(between)」にあると言及されるときには、2つの層の間にその層だけがあってもよく、または、1つもしくは複数の介在する層がさらに存在してもよいことが理解されるだろう。
【0021】
第1、第2、等という用語を、本明細書では様々な要素を記述するために使用できるとはいえ、これらの要素がこれらの用語により限定されるべきでないことが理解されるだろう。これらの用語は、1つの要素をもう1つの要素と区別するために使用されるだけである。このように、下記で論じる第1の要素を、本概念の範囲から逸脱せずに第2の要素と名付けることができる。
【0022】
ここで、同様の数字が同じまたは類似の要素を表す図面を参照し、
図1を最初に参照して、半導体デバイス100の上から見た図が提供される。示したように、デバイス100は、誘電体層102を含む。誘電体層102は、本明細書において説明する実施形態にしたがって任意の好適な誘電体材料を含むことができる。例えば、下側誘電体層は、例えば、二酸化シリコン(SiO
2)、low―k誘電体、窒化物層、およびこれらの組み合わせを含むことができる。1つの実施形態では、誘電体層102は、超low―k誘電体(ULK)材料を含むことができる。例えば、誘電体層102は、例えば、約2.5以下の誘電率、k、を有する誘電体材料を含むことができる。
【0023】
さらに示したように、複数のハードマスクが、複数の導電ライン上に形成される。より具体的に、「奇数」ハードマスク110-1および110-2が奇数導電ライン領域(図示せず)内部の「奇数」導電ライン上に形成され、「偶数」ハードマスク120-1および120-2が偶数導電ライン領域(図示せず)内部の「偶数」導電ライン上に形成される。
【0024】
奇数ハードマスク110-1および110-2は、偶数ハードマスク120-1および120-2とは異なる材料を含む。より具体的に、下記にさらに詳細に説明されるように、ハードマスクの材料を、処理中にハードマスクの選択的エッチングをサポートするように選択できる。さらに、奇数ハードマスク110-1および110-2は、同じ材料を含んでも異なる材料を含んでもよく、偶数ハードマスク120-1および120-2は、同じ材料を含んでも異なる材料を含んでもよい。
【0025】
奇数ハードマスク110-1および110-2を形成するために使用される好適な材料の例は、シリコン窒化物材料(例えば、SiN)、シリコン炭化物材料(例えば、SiC)、等を含むことができる。偶数ハードマスク120-1および120-2を形成するために使用される好適な材料の例は、シリコン酸化物材料(例えば、SiOx)、スピンオンガラス(SOG)材料、等を含むことができるが、これらに限定されない。しかしながら、奇数ハードマスクおよび偶数ハードマスクは、本明細書において説明する実施形態にしたがって任意の好適な材料を含むことができる。
【0026】
図2を参照すると、奇数導電ライン領域のうちの1つを通る断面に対応する、
図1の線1-1’を通るデバイス100の断面図が提供され、
図3を参照すると、偶数導電ライン領域のうちの1つを通る断面に対応する、
図1の線2-2’を通るデバイス100の断面図が提供される。
【0027】
図2に示したように、デバイス100は、奇数導電ライン130-1、および奇数導電ライン130-1上に形成された奇数ハードマスク110-1を含む。
図3に図示したように、デバイス100は、偶数導電ライン130-2、および偶数導電ライン130-2上に形成された偶数ハードマスク120-1を含む。誘電体層102が、導電ライン130-1および130-2ならびにハードマスク110-1および120-1の側壁に沿って形成される。導電ライン130-1および130-2を形成するために使用することができる好適な導電性材料の例は、銅(Cu)、タングステン(W)、ルテニウム(Ru)、コバルト(Co)、アルミニウム(Al)、等を含むが、これらに限定されない。
【0028】
図4~
図6を参照すると、開口部137-1および137-2ならびに偶数導電ライン130-2に対応するカット領域150-2が形成される。例えば、この例示の例に示したように、開口部137-1および137-2は、マスク材料135を形成することと、ハードマスク110-1および120-1までマスク材料135をパターニングすることと、ハードマスク110-1に対して選択的にハードマスク120-1をエッチングすることと、カット領域150-2を形成するために偶数導電ライン130-2をエッチングすることとにより形成されてもよい。マスク材料135を、次いで、カット領域150-2の形成の後で除去できる。
【0029】
任意の適切なプロセスを、本明細書において説明する実施形態にしたがって開口部137-1および137-2ならびにカット領域150-2を形成するために使用できる。1つの実施形態では、反応性イオン・エッチング(RIE)を使用できる。例えば、選択性RIEを、ハードマスク110-1の材料(例えば、SiN)に対してハードマスク120-1の材料(例えば、SiOx)を選択的にエッチングするために使用できる。
【0030】
マスク材料135は、本明細書において説明する実施形態にしたがって任意の好適な材料を含むことができる。いくつかの実施形態では、マスク材料135は、多数の層を含むことができる。例えば、マスク材料135は、3層リソグラフィ・マスクを形成できる有機平坦化層(OPL)、反射防止コーティング層(ARC)(例えば、SiARC層)、およびレジスト層を含むことができる。もう1つの例として、マスク材料135は、4層リソグラフィ・マスクを形成できるOPL、誘電体層(例えば、酸化物)、底部ARC層(BARC層)、およびレジスト層を含むことができる。マスク材料135のパターンを、任意の適切なリソグラフィ積層体(図示せず)を用いて任意の適切なリソグラフィ・プロセス(例えば、ディープUVリソグラフィまたは極UVリソグラフィ)を使用して形成できる。
【0031】
図7~
図9を参照すると、開口部147-1および147-2ならびに奇数導電ライン130-1に対応するカット領域150-1が形成される。例えば、この例示の例に示したように、開口部147-1および147-2は、マスク材料145を形成することと、ハードマスク110-1および120-1までマスク材料145をパターニングすることと、ハードマスク120-1に対して選択的にハードマスク110-1をエッチングすることと、カット領域150-1を形成するために奇数導電ライン130-1をエッチングすることとにより形成されてもよい。マスク材料145を、次いで、カット領域150-1の形成の後で除去できる。
【0032】
任意の適切なプロセスを、本明細書において説明する実施形態にしたがって開口部147-1および147-2ならびにカット領域150-1を形成するために使用できる。1つの実施形態では、RIEを使用できる。例えば、選択性RIEを、ハードマスク110-1の材料(例えば、SiN)に対してハードマスク120-1の材料(例えば、SiOx)を選択的にエッチングするために使用できる。
【0033】
マスク材料145は、本明細書において説明する実施形態にしたがって任意の好適な材料を含むことができる。いくつかの実施形態では、マスク材料135と同様に、マスク材料145は、多数の層を含むことができる。例えば、マスク材料145は、3層リソグラフィ・マスクを形成できるOPL、ARC(例えば、SiARC層)、およびレジスト層を含むことができる。もう1つの例として、マスク材料145は、4層リソグラフィ・マスクを形成できるOPL、誘電体層(例えば、酸化物)、BARC層、およびレジスト層を含むことができる。マスク材料145のパターンを、任意の適切なリソグラフィ積層体(図示せず)を用いて任意の適切なリソグラフィ・プロセス(例えば、ディープUVリソグラフィまたは極UVリソグラフィ)を使用して形成できる。
【0034】
図10を参照すると、カット領域150-1の内部の犠牲層155-1の形成を図示する、奇数導電ライン領域に対応するデバイス100の断面図が提供され、
図11を参照すると、カット領域150-2の内部の犠牲層155-2の形成を図示する、偶数導電ライン領域に対応するデバイス100の断面図が提供される。
【0035】
犠牲層155-1および155-2は、本明細書において説明する実施形態にしたがって任意の好適な材料を含むことができる。犠牲層155-1および155-2を形成するために使用できる好適な材料の例は、チタン窒化物材料(例えば、TiN)、チタン酸化物材料(例えば、TiOx)、アルミニウム酸化物材料(例えば、AlOx)、アルミニウム窒化物材料(例えば、AlN)、等を含むが、これらに限定されない。
【0036】
任意の適切なプロセスを、本明細書において説明する実施形態にしたがって犠牲層155-1および155-2を形成するために使用できる。例えば、犠牲層155-1および155-2は、犠牲材料を用いてカット領域150-1および150-2を埋めることと、平坦化プロセス(例えば、化学機械的平坦化(CMP))を実行することと、犠牲層155-1および155-2を形成するためにカット領域150-1および150-2内の犠牲材料をリセスすることとによりカット領域150-1および150-2内に形成されてもよい。例えば、犠牲材料が金属酸化物を含む場合には、塩素系エッチング薬品を、(例えば、RIEを使用して)ハードマスク110-1および120-1ならびに誘電体層102に対して選択的に犠牲材料をエッチングするために使用できる。
【0037】
この時点で、誘電体層102が置換層103により置き換えられる。誘電体層102を置換層103で置き換えることは、1つまたは複数のエッチング・プロセスを使用して誘電体層102を除去すること、置換材料を用いて空洞を埋めること、および置換層103を形成するために置換材料を平坦化すること(例えば、CMP)またはエッチ・バックすることを含むことができる。置換層103は、本明細書において説明する実施形態にしたがって任意の好適な材料を含むことができる。例えば、置換層103は、例えば、有機平坦化層(OPL)または他の有機スピン・コート材料を含むことができる。
【0038】
図12および
図13を参照すると、ハードマスク110-1および120-1が犠牲層155-1および155-2に対して選択的にリセスされ、導電性ハードマスク160-1が犠牲層155-1およびハードマスク110-1の上に形成され、導電性ハードマスク160-2が犠牲層155-2およびハードマスク110-2の上に形成される。より具体的に、導電性ハードマスク160-1および160-2を、導電性ハードマスク材料の選択的堆積により形成することができる。
図12および
図13に示したように、導電性ハードマスク160-1および160-2を、導電ライン130-1および130-2の方向に沿って半円形または2分の1円形断面形状を有するように形成できる。導電性ハードマスク160-1および160-2は、本明細書において説明する実施形態にしたがって任意の好適な材料を含むことができる。導電性ハードマスク160-1および160-2を形成するために使用できる好適な材料の例は、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、チタン窒化物材料(例えば、TiN)、タンタル窒化物材料(例えば、TaN)、等を含むが、これらに限定されない。
【0039】
任意の適切なプロセスを、本明細書において説明する実施形態にしたがって、ハードマスク110-1および120-1をリセスし、導電性ハードマスク160-1および160-2を形成するために使用できる。例えば、ハードマスク110-1および120-1をリセスすることを、層103、155-1および155-2に対して選択的にハードマスク110-1および120-1をエッチングできる時間制御されたRIEエッチング、ウェット・エッチング・プロセス、またはこれらの組み合わせを使用して実行できる。1つの実施形態では、フルオロカーボン系のRIEプロセスを、ハードマスク110-1および120-1をリセスするために使用できる。
【0040】
図14および
図15を参照すると、追加のハードマスク170-1および170-2が、それぞれ、ハードマスク110-1および120-1の上に形成される。この例示の実施形態では、追加のハードマスク170-1および170-2を、追加のハードマスク材料を堆積すること、および平坦化プロセス(例えば、CMP)を実行することにより形成できる。
図14および
図15から分かるように、平坦化は、平坦な上面を有する導電性ハードマスク160-1および160-2をもたらすことができる。
【0041】
図16を参照すると、奇数ハードマスク110-2および偶数ハードマスク120-2にそれぞれ対応する追加のハードマスク170-3および170-4ならびに追加の導電性ハードマスク180-1および180-2の形成を示す上から見た図が提供される。追加のハードマスク170-3および170-4は、追加のハードマスク170-1および170-2と同じ材料を含んでも異なる材料を含んでもよく、追加の導電性ハードマスク180-1および180-2は、追加の導電性ハードマスク160-1および160-2と同じ材料を含んでも異なる材料を含んでもよい。
【0042】
任意の適切なプロセスを、本明細書において説明する実施形態にしたがって追加のハードマスク170-3および170-4ならびに追加の導電性ハードマスク180-1および180-2を形成するために使用できる。例えば、偶数ハードマスク120-2用の非ライン端ビア・パターニングを、マスクを形成するために実行でき、偶数ハードマスク120-2を、マスクに基づいて開口部を形成するためにエッチングすることができ、そしてマスクを除去できる。奇数ハードマスク110-2用の非ライン端ビア・パターニングを、マスクを形成するために実行でき、奇数ハードマスク110-2を、マスクに基づいて開口部を形成するためにエッチングすることができ、そしてマスクを除去できる。奇数および偶数ハードマスク110-2および120-2に開口部が形成された後で、追加の導電性ハードマスク材料を、開口部内に形成でき、そして平坦化プロセス(例えば、CMP)を実行できる。
【0043】
図17を参照すると、追加のハードマスク170-1から170-4、奇数ハードマスク110-1および110-2、ならびに偶数ハードマスク120-1および120-2が、本明細書において説明する実施形態にしたがって任意の適切なエッチング・プロセスを使用して除去される。材料の除去は、トップ・ビア形成をもたらす。
【0044】
図18を参照すると、自己整合型トップ・ビア185の形成、置換層103および犠牲層155-1と155-2の除去、ならびに誘電体層190および195の形成を図示する半導体デバイス100の上から見た図が提供される。
【0045】
トップ・ビア185は、導電ラインに対応するライン端部に各々形成される。例えば、トップ・ビア185を、ハードマスク160-1、160-2、180-1および180-2を使用して導電ライン130-1および130-2を部分的にエッチングすることにより形成できる。次いで、置換層103を、エッチング・プロセス(例えば、RIE)を使用して除去でき、犠牲層155-1および155-2を、別のエッチング・プロセス(例えば、ウェット・エッチング・プロセス)を使用して除去でき、誘電体層190を、誘電体材料を堆積しそして平坦化プロセス(例えば、CMP)を実行することにより形成でき、誘電体層195を、犠牲層155-1および155-2によってこれまでは占められていた空間を埋めそして平坦化プロセス(例えば、CMP)を実行することにより形成できる。
【0046】
誘電体層190および195は、本明細書において説明する実施形態にしたがって任意の好適な材料を含むことができる。例えば、誘電体層190は、low―k誘電体材料またはULK誘電体材料を含むことができ、誘電体層195は、「moderate-k」誘電体材料、low―k誘電体材料またはULK誘電体材料を含むことができる。本明細書において使用するように、moderate-k誘電体材料は、約4と約7との間の誘電率を有する誘電体材料を呼ぶ。誘電体層190および195は、同じまたは異なる誘電体材料を含むことができる。
【0047】
図19を参照すると、奇数導電ライン領域のうちの1つを通る断面に対応する、
図18の線1-1’を通るデバイス100の断面図が提供され、
図20を参照すると、偶数導電ライン領域のうちの1つを通る断面に対応する、
図18の線2-2’を通るデバイス100の断面図が提供される。
【0048】
図21を参照すると、実施形態にしたがって、半導体デバイスを製造するためのシステム/方法200を図示するブロック図/流れ図が示される。
【0049】
ブロック202において、少なくとも第1の奇数ハードマスクが第1の奇数導電ライン上に形成され、少なくとも第1の偶数ハードマスクが第1の偶数導電ライン上に形成される。第1の誘電体層を、第1の奇数および偶数ハードマスクならび第1の奇数および偶数導電ラインの露出した側壁に形成できる。
【0050】
第1の奇数ハードマスクを、第1の偶数ハードマスクとは異なる材料を含むように形成できる。より具体的に、第1の奇数および偶数ハードマスクの材料を、処理中にハードマスクの選択的エッチングをサポートするように選択できる。さらに、第2の奇数および偶数ハードマスクがそれぞれ第2の奇数および偶数導電ライン上に形成される実施形態では、第1および第2の奇数ハードマスクを、同じ材料または異なる材料を含むように形成でき、第1および第2の偶数ハードマスクを、同じ材料または異なる材料を含むように形成できる。
【0051】
奇数ハードマスクを形成するために使用される好適な材料の例は、シリコン窒化物材料(例えば、SiN)、シリコン炭化物材料(例えば、SiC)、等を含むことができる。偶数ハードマスクを形成するために使用される好適な材料の例は、シリコン酸化物材料(SiOx)、スピンオンガラス(SOG)材料、等を含むことができるが、これらに限定されない。しかしながら、奇数ハードマスクおよび偶数ハードマスクは、本明細書において説明する実施形態にしたがって任意の好適な材料を含むことができる。
【0052】
奇数および偶数導電ラインを形成するために使用することができる好適な導電性材料の例は、銅(Cu)、タングステン(W)、ルテニウム(Ru)、コバルト(Co)、アルミニウム(Al)、等を含むが、これらに限定されない。
【0053】
ブロック202に関するさらなる詳細が、
図1~
図3を参照して上に説明される。
【0054】
ブロック204において、第1の偶数導電ラインに対応する第1のカット領域が形成される。第1のカット領域を形成することは、第1の奇数および偶数ハードマスク上に第1のマスク材料を形成することと、第1の奇数および偶数開口部をそれぞれ形成するために第1の奇数および偶数ハードマスクまで第1のマスク材料をパターニングすることと、第1の奇数ハードマスクに対して選択的に第1の偶数ハードマスクをエッチングすることと、第1のカット領域を形成するために第1の偶数開口部を介して第1の偶数導電ラインをエッチングすることとを含むことができる。
【0055】
任意の適切なプロセスを、本明細書において説明する実施形態にしたがって第1の開口部および第1のカット領域を形成するために使用できる。1つの実施形態では、反応性イオン・エッチング(RIE)を使用できる。例えば、選択性RIEを、第1の奇数ハードマスクの材料(例えば、SiN)に対して第1の偶数ハードマスクの材料(例えば、SiOx)を選択的にエッチングするために使用できる。
【0056】
第1のマスク材料を、本明細書において説明する実施形態にしたがって任意の好適な材料を含むように形成できる。いくつかの実施形態では、第1のマスク材料を、多数の層を含むように形成できる。例えば、第1のマスク材料を、3層リソグラフィ・マスクを形成できる有機平坦化層(OPL)、反射防止コーティング層(ARC)(例えば、SiARC層)、およびレジスト層を含むように形成できる。もう1つの例として、第1のマスク材料を、4層リソグラフィ・マスクを形成できるOPL、誘電体層(例えば、酸化物)、底部ARC層(BARC層)、およびレジスト層を含むように形成できる。第1のマスク材料のパターンを、任意の適切なリソグラフィ積層体(図示せず)を用いて任意の適切なリソグラフィ・プロセス(例えば、ディープUVリソグラフィまたは極UVリソグラフィ)を使用して形成できる。
【0057】
ブロック204に関するさらなる詳細が、
図4~
図6を参照して上に説明される。
【0058】
ブロック206において、第1の奇数導電ラインに対応する第2のカット領域が形成される。第2のカット領域を形成することは、第1の奇数および偶数ハードマスク上に第2のマスク材料を形成することと、第2の奇数および偶数開口部をそれぞれ形成するために第1の奇数および偶数ハードマスクまで第2のマスク材料をパターニングすることと、第1の奇数ハードマスクに対して選択的に第1の偶数ハードマスクをエッチングすることと、第2のカット領域を形成するために第2の奇数開口部を介して第1の奇数導電ラインをエッチングすることとを含むことができる。第2のマスク材料を、次いで除去できる。
【0059】
任意の適切なプロセスを、本明細書において説明する実施形態にしたがって第2の開口部および第2のカット領域を形成するために使用できる。1つの実施形態では、RIEを使用できる。例えば、選択性RIEを、第1の奇数ハードマスクの材料(例えば、SiN)に対して第1の偶数ハードマスクの材料(例えば、SiOx)を選択的にエッチングするために使用できる。
【0060】
第2のマスク材料を、本明細書において説明する実施形態にしたがって任意の好適な材料を含むように形成できる。いくつかの実施形態では、第1のマスク材料と同様に、第2のマスク材料を、多数の層を含むように形成できる。例えば、第2のマスク材料は、3層リソグラフィ・マスクを形成できるOPL、ARC(例えば、SiARC層)、およびレジスト層を含むことができる。もう1つの例として、第2のマスク材料は、4層リソグラフィ・マスクを形成できるOPL、誘電体層(例えば、酸化物)、BARC層およびレジスト層を含むことができる。第2のマスク材料のパターンを、任意の適切なリソグラフィ積層体(図示せず)を用いて任意の適切なリソグラフィ・プロセス(例えば、ディープUVリソグラフィまたは極UVリソグラフィ)を使用して形成できる。
【0061】
ブロック206に関するさらなる詳細が、
図7~
図9を参照して上に説明される。
【0062】
ブロック208において、第1の犠牲層が、第1のカット領域の内部に形成され、第2の犠牲層が、第2のカット領域の内部に形成される。犠牲層を、本明細書において説明する実施形態にしたがって任意の好適な材料を含むように形成できる。犠牲層を形成するために使用できる好適な材料の例は、チタン窒化物材料(例えば、TiN)、チタン酸化物材料(例えば、TiOx)、アルミニウム酸化物材料(例えば、AlOx)、アルミニウム窒化物材料(例えば、AlN)、等を含むが、これらに限定されない。
【0063】
任意の適切なプロセスを、本明細書において説明する実施形態にしたがって犠牲層を形成するために使用できる。例えば、犠牲層を、犠牲材料を用いてカット領域を埋めることと、平坦化プロセス(例えば、化学機械的平坦化(CMP))を実行することと、犠牲層を形成するためにカット領域内の犠牲材料をリセスすることとにより、カット領域内に形成できる。例えば、犠牲材料が金属酸化物を含む場合には、塩素系エッチング薬品を、(例えば、RIEを使用して)第1の奇数および偶数ハードマスクならびに誘電体層に対して選択的に犠牲材料をエッチングするために使用できる。
【0064】
ブロック208に関するさらなる詳細が、
図10および
図11を参照して上に説明される。
【0065】
ブロック210において、第1の奇数および偶数ハードマスクが、リセスした奇数および偶数ハードマスクを形成するためにリセスされる。任意の適切なプロセスを、本明細書において説明する実施形態にしたがって第1の奇数および偶数ハードマスクをリセスするために使用できる。例えば、第1の奇数および偶数ハードマスクを、誘電体層および犠牲層に対して選択的に第1の奇数および偶数ハードマスクをエッチングできる時間制御されたRIEエッチング、ウェット・エッチング・プロセス、またはこれらの組み合わせを使用してリセスできる。1つの実施形態では、フルオロカーボン系のRIEプロセスを、第1の奇数および偶数ハードマスクをリセスするために使用できる。
【0066】
ブロック212において、第1の導電性ハードマスクおよび第2の導電性ハードマスクが形成される。第1の導電性ハードマスクを、第1の犠牲層およびリセスした奇数ハードマスク上に形成でき、第2の導電性ハードマスクを、第2の犠牲層およびリセスした偶数ハードマスク上に形成できる。より具体的に、第1および第2の導電性ハードマスクを、第1の導電性ハードマスク材料の選択的堆積により形成できる。
【0067】
第1および第2の導電性ハードマスクを、第1の奇数および偶数導電ラインの方向に沿って半円形または2分の1円形断面形状を有するように形成できる。第1および第2の導電性ハードマスクは、本明細書において説明する実施形態にしたがって任意の好適な材料を含むことができる。第1および第2の導電性ハードマスクを形成するために使用できる好適な材料の例は、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、チタン窒化物材料(例えば、TiN)、タンタル窒化物材料(例えば、TaN)、等を含むが、これらに限定されない。任意の適切なプロセスを、本明細書において説明する実施形態にしたがって、第1および第2の導電性ハードマスクを形成するために使用できる。
【0068】
第1および第2の導電性ハードマスクを形成することは、誘電体材料をそれぞれの置換層で置き換えることをさらに含むことができる。誘電体材料を置換層で置き換えることは、1つまたは複数のエッチング・プロセスを使用して誘電体材料を除去すること、置換材料を用いて空洞を埋めること、および置換層を形成するために置換材料を平坦化すること(例えば、CMP)またはエッチ・バックすることを含むことができる。置換層は、本明細書において説明する実施形態にしたがって任意の好適な材料を含むことができる。例えば、置換層は、例えば、有機平坦化層(OPL)または他の有機スピン・コート材料を含むことができる。
【0069】
ブロック210および212に関するさらなる詳細が、
図12および
図13を参照して上に説明される。
【0070】
ブロック214において、追加のハードマスク材料が形成される。追加のハードマスク材料を形成することは、リセスした奇数および偶数ハードマスクならびに第1および第2の導電性ハードマスク上に追加のハードマスク材料を堆積することを含むことができる。さらに、追加のハードマスク材料を、第2の奇数および偶数ハードマスク上に形成できる。平坦化プロセスを次いで実行できる(例えば、CMP)。平坦化プロセスは、平坦な上面を有する第1および第2の導電性ハードマスクをもたらすことができる。
【0071】
ブロック216において、第3および第4の導電性ハードマスクが非ライン端ビア・パターニングに基づいて形成される。より具体的に、第2の偶数導電ラインへの開口部を、追加のハードマスク材料および第2の偶数ハードマスクを貫通して形成でき、第2の奇数導電ラインへの開口部を、追加のハードマスク材料および第2の奇数ハードマスクを貫通して形成でき、第2の導電性ハードマスク材料を第2の偶数および奇数導電ライン内の開口部内部に形成でき、そして平坦化プロセスを実行できる(例えば、CMP)。第3および第4の導電性ハードマスクを形成するために使用できる好適な材料の例は、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、チタン窒化物材料(例えば、TiN)、タンタル窒化物材料(例えば、TaN)、等を含むが、これらに限定されない。任意の適切なプロセスを、本明細書において説明する実施形態にしたがって第3および第4の導電性ハードマスクを形成するために使用できる。
【0072】
ブロック218において、自己整合型トップ・ビアがライン端部に形成される。ライン端部は、導電ライン(例えば、第1の奇数および偶数導電ライン)に対応する。任意の適切なプロセスを、本明細書において説明する実施形態にしたがって自己整合型トップ・ビアを形成するために使用できる。例えば、自己整合型トップ・ビアを形成することは、奇数および偶数ハードマスクならびに追加のハードマスク材料を除去することと、導電性ハードマスクを使用して第1の奇数および偶数導電ラインを部分的にエッチングすることとを含むことができる。
【0073】
ブロック214~218に関するさらなる詳細が、
図14~
図17を参照して上に説明される。
【0074】
ブロック220において、追加の処理が実行される。
【0075】
追加の処理は、置換層および犠牲層を除去することを含むことができる。置換層を、エッチング・プロセス(例えば、RIE)を使用して除去でき、犠牲層を、別のエッチング・プロセス(例えば、ウェット・エッチング・プロセス)を使用して除去できる。
【0076】
追加の処理は、奇数および偶数導電ラインの間の空間に第2の誘電体層を形成することと、置換層および犠牲層によってこれまでは占められていた空間の内部に第3の誘電体層を形成することとをさらに含むことができる。より具体的に、第2の誘電体層を、誘電体材料を堆積することと、平坦化プロセス(例えば、CMP)を実行することとにより形成でき、第3の誘電体層を、置換層および犠牲層によってこれまでは占められていた空間を埋めることと、平坦化プロセス(例えば、CMP)を実行することとにより形成できる。
【0077】
ブロック220に関するさらなる詳細が、
図18~
図20を参照して上に説明される。
【0078】
(例示であり限定しないものである)半導体デバイスおよびその製造方法の好ましい実施形態を説明してきたが、変更および変形を、上記の教示を考慮して当業者なら行い得ることに留意されたい。したがって、別記の特許請求の範囲により要点を述べられたような発明の範囲内である変更を、開示された特定の実施形態において行い得ることを理解されたい。特許法により特に要求される詳細および細目とともに、発明の態様を上記のように記述してきたが、特許状によって権利を主張し、保護されることが望まれるものは、別記の特許請求の範囲に記述されている。