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特許7546686衣類処理装置の制御方法及び衣類処理装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-29
(45)【発行日】2024-09-06
(54)【発明の名称】衣類処理装置の制御方法及び衣類処理装置
(51)【国際特許分類】
   D06F 33/32 20200101AFI20240830BHJP
   D06F 33/52 20200101ALI20240830BHJP
   D06F 34/04 20200101ALI20240830BHJP
   D06F 34/30 20200101ALI20240830BHJP
   D06F 34/32 20200101ALI20240830BHJP
   D06F 58/36 20200101ALI20240830BHJP
【FI】
D06F33/32
D06F33/52
D06F34/04
D06F34/30
D06F34/32
D06F58/36
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2022550795
(86)(22)【出願日】2021-02-08
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-19
(86)【国際出願番号】 CN2021075954
(87)【国際公開番号】W WO2021169788
(87)【国際公開日】2021-09-02
【審査請求日】2023-02-27
(31)【優先権主張番号】202010123085.8
(32)【優先日】2020-02-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】512128645
【氏名又は名称】青島海爾洗衣机有限公司
【氏名又は名称原語表記】QINGDAO HAIER WASHING MACHINE CO.,LTD.
(73)【特許権者】
【識別番号】520148792
【氏名又は名称】海爾智家股▲フン▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】HAIER SMART HOME CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1 Haier Road, Laoshan District Qingdao, Shandong 266101 China
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】呂艶芬
(72)【発明者】
【氏名】許升
(72)【発明者】
【氏名】尹俊明
【審査官】大光 太朗
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/003319(WO,A1)
【文献】韓国公開特許第10-2018-0005273(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
D06F 33/32
D06F 33/52
D06F 34/04
D06F 34/30
D06F 34/32
D06F 58/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示ユニット、および各処理プログラムの使用状況を記録するための記録ユニットを含む衣類処理装置の制御方法であって、
前記衣類処理装置はオン/オフ可能な自動推薦モードを有しており、
前記表示ユニットは第1表示モード及び第2表示モードを有し、
ユーザが自動推薦モードのオンを選択した場合、前記表示ユニットは、前記第1表示モードを使用し、第1表示ロジックが自動的に選択した処理プログラムに従ってプログラムを表示し、
ユーザが自動推薦モードのオフを選択した場合、前記表示ユニットは、前記第2表示モードを使用し、前記第1表示ロジックとは異なる第2表示ロジックに従ってプログラムを表示し、
前記第2表示モードにおいて、制御システムは、記録ユニットのデータから各処理プログラムの使用頻度を算出し、前記第2表示ロジックは、処理プログラムの使用頻度の規則に従ってプログラムを表示し、
前記第2表示ロジックは、処理プログラムの使用頻度が低い順に表示ユニットにプログラムを表示させ、
或いは、前記表示ユニットは、使用頻度が第2所定頻度N2よりも小さい処理プログラムを優先的に表示してから、使用頻度が高い順にその他の処理プログラムを表示し、N2<N1であり、
或いは、使用頻度に基づき、処理プログラムを第3所定頻度N3よりも小さい第1プログラムと、第3所定頻度N3以上の第2プログラムに分けて、第1プログラムを使用頻度の低い順に並べ、第2プログラムを使用頻度の高い順に並べ、前記表示ユニットが、第1プログラムと第2プログラムが交互となる順序でプログラムを表示し、
記第2表示ロジックは、使用頻度が第1所定頻度N1よりも小さい処理プログラムを前記表示ユニットに表示させることを特徴とする制御方法。
【請求項2】
表示ユニット、および各処理プログラムの使用状況を記録するための記録ユニットを含む衣類処理装置の制御方法であって、
前記衣類処理装置はオン/オフ可能な自動推薦モードを有しており、
前記表示ユニットは第1表示モード及び第2表示モードを有し、
ユーザが自動推薦モードのオンを選択した場合、前記表示ユニットは、前記第1表示モードを使用し、第1表示ロジックが自動的に選択した処理プログラムに従ってプログラムを表示し、
ユーザが自動推薦モードのオフを選択した場合、前記表示ユニットは、前記第2表示モードを使用し、前記第1表示ロジックとは異なる第2表示ロジックに従ってプログラムを表示し、
前記第2表示モードにおいて、制御システムは、記録ユニットのデータから各処理プログラムの使用頻度を算出し、前記第2表示ロジックは、処理プログラムの使用頻度の規則に従ってプログラムを表示し、
前記衣類処理装置の制御システムはクラウドサーバに通信接続され、
前記クラウドサーバには、複数のユーザ間における各処理プログラムの平均使用頻度が蓄積されており、
前記第2表示モードにおいて、前記制御システムは、前記平均使用頻度を取得して、前記平均使用頻度と装置における対応する処理プログラムの使用頻度との差分値を算出し、前記第2表示ロジックは、前記表示ユニットに前記差分値が大きい順にプログラムを表示させることを特徴とする制御方法。
【請求項3】
前記第1表示ロジックは、使用頻度が第4所定頻度N4よりも大きい処理プログラムを表示ユニットに表示させ、
或いは、前記衣類処理装置は、更に、処理する衣類のタイプを検出するための検出モジュールを含み、
前記第1表示ロジックは、前記制御システムが、検出モジュールで取得した結果に基づいて処理プログラムを選択し、前記表示ユニットにプログラムを表示させるよう制御することを含むことを特徴とする請求項1または2に記載の制御方法。
【請求項4】
具体的には、
1)制御システムが、ユーザの操作を取得して、ユーザが自動推薦モードのオンを選択したか否かを判定し、
2)判定結果がYESの場合、前記表示ユニットは、第1表示ロジックが自動的に選択した処理プログラムに従ってプログラムを表示し、
判定結果がNOの場合、前記制御システムは、記録ユニットのデータを読み取って、前記表示ユニットに処理プログラムの使用頻度の規則に従ってプログラムを表示させるよう制御し、
3)前記衣類処理装置は、ユーザが選択した処理プログラムを取得して、前記処理プログラムを動作させ、
4)前記記録ユニットは、今回動作させた処理プログラムを記録して、処理プログラムの処理状況を更新する、とのステップを含むことを特徴とする請求項のいずれか1項に記載の制御方法。
【請求項5】
前記衣類処理装置は、更に、前記衣類処理装置のローカルに通信接続されるモバイル端末を含み、
前記制御方法は、前記モバイル端末上のユーザの操作を取得して、ユーザが自動推薦モードのオンを選択したか否かを判定することを含むことを特徴とする請求項1に記載の制御方法。
【請求項6】
請求項1~のいずれか1項に記載の制御方法を使用する衣類処理装置であって、
互いに通信可能なローカル及びモバイル端末を含み、
前記ローカル及び/又はモバイル端末には、自動推薦モードをオン/オフするための切替スイッチが設けられていることを特徴とする衣類処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は衣類処理装置の技術分野に属し、具体的には、衣類処理装置の制御方法及び衣類処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
科学技術レベルの進歩や、生活の質に対する要求の高まりに伴って、衣類処理過程で遭遇し得る各種ニーズを満たすために、衣類処理装置で動作可能なプログラムもますます多様化している。しかし、日常生活において、ユーザが非常に多種類のプログラムから自身が使用するのに適した1つ又は複数のプログラムを選択しようとする場合には、手を付けようがなく、かえって不便になることがある。
【0003】
この課題に対し、従来技術には、ビッグデータ及びユーザの使用習慣を分析することで、ユーザが使用しがちなプログラムをユーザに対し推奨可能な推薦機能を有するスマート衣類処理装置が存在している。ユーザが直面する選択可能範囲をスマートフィルタで大幅に縮小すれば、ユーザは更なる主体的選択が一段と容易となり、ユーザによる衣類処理装置の操作が大変便利になる。しかし、この方案では、衣類処理装置がユーザの使用習慣を記録することから、ユーザに対し類似のプログラムを推奨して選択させる傾向がある。そのため、長期的に見ると、使用してはいないが実際にはユーザに一段と適したプログラムがユーザの選択可能範囲に出現しなくなる可能性があり、ユーザはほかのプログラムを体験する機会を喪失してしまう。
【0004】
以上に鑑みて、本発明を提案する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする技術的課題は、従来技術の瑕疵を解消するために、衣類処理装置が有する処理プログラムをより全面的に試す機会をユーザに提供可能とする衣類処理装置の制御方法及び衣類処理装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の技術的課題を解決するために、本発明で採用する技術方案の基本思想は以下の通りである。
【0007】
衣類処理装置の制御方法であって、前記衣類処理装置は表示ユニットを含む。また、前記衣類処理装置はオン/オフ可能な自動推薦モードを有している。前記表示ユニットは第1表示モード及び第2表示モードを有する。ユーザが自動推薦モードのオンを選択した場合、表示ユニットは、第1表示モードを使用し、第1表示ロジックが自動的に選択した処理プログラムに従ってプログラムを表示する。一方、ユーザが自動推薦モードのオフを選択した場合、表示ユニットは、第2表示モードを使用し、第1表示ロジックとは異なる第2表示ロジックに従ってプログラムを表示する。
【0008】
更に、前記衣類処理装置は、各処理プログラムの使用状況を記録するための記録ユニットを含む。第2表示モードにおいて、制御システムは、記録ユニットのデータから各処理プログラムの使用頻度を算出し、前記第2表示ロジックは、処理プログラムの使用頻度の規則に従ってプログラムを表示する。
【0009】
好ましくは、前記第2表示ロジックは、使用頻度が第1所定頻度Nよりも小さい処理プログラムを表示ユニットに表示させる。
【0010】
更に、前記第2表示ロジックは、処理プログラムの使用頻度が低い順に表示ユニットにプログラムを表示させる。
【0011】
或いは、表示ユニットは、使用頻度が第2所定頻度Nよりも小さい処理プログラムを優先的に表示してから、使用頻度が高い順にその他の処理プログラムを表示する。なお、N<Nである。
【0012】
或いは、使用頻度に基づき、処理プログラムを第3所定頻度Nよりも小さい第1プログラムと、第3所定頻度N以上の第2プログラムに分けて、第1プログラムを使用頻度の低い順に並べ、第2プログラムを使用頻度の高い順に並べる。そして、表示ユニットは、第1プログラムと第2プログラムが交互となる順序でプログラムを表示する。
【0013】
更に、前記衣類処理装置の制御システムはクラウドサーバに通信接続される。前記クラウドサーバには、複数のユーザ間における各処理プログラムの平均使用頻度が蓄積されている。第2表示モードにおいて、制御システムは、前記平均使用頻度を取得して、当該平均使用頻度と当該装置における対応する処理プログラムの使用頻度との差分値を算出する。前記第2表示ロジックは、表示ユニットに前記差分値が大きい順にプログラムを表示させる。
【0014】
更に、前記第1表示ロジックは、使用頻度が第4所定頻度Nよりも大きい処理プログラムを表示ユニットに表示させる。
【0015】
或いは、衣類処理装置は、更に、処理する衣類のタイプを検出するための検出モジュールを含む。前記第1表示ロジックは、制御システムが、検出モジュールで取得した結果に基づいて処理プログラムを選択し、表示ユニットにプログラムを表示させるよう制御することを含む。
【0016】
更に、具体的には以下のステップを含む。
【0017】
1)制御システムが、ユーザの操作を取得して、ユーザが自動推薦モードのオンを選択したか否かを判定する。
【0018】
2)判定結果がYESの場合、表示ユニットは、第1表示ロジックが自動的に選択した処理プログラムに従ってプログラムを表示する。一方、判定結果がNOの場合、制御システムは、記録ユニットのデータを読み取って、表示ユニットに処理プログラムの使用頻度の規則に従ってプログラムを表示させるよう制御する。
【0019】
3)衣類処理装置は、ユーザが選択した処理プログラムを取得して、当該処理プログラムを動作させる。
【0020】
4)記録ユニットは、今回動作させた処理プログラムを記録して、処理プログラムの処理状況を更新する。
【0021】
更に、前記衣類処理装置の制御システムは、クラウドサーバに通信接続されて、クラウドサーバから処理プログラムをダウンロード及び/又は更新可能である。前記第2表示ロジックは、処理プログラムのダウンロード/更新時間に従ってプログラムを表示する。
【0022】
好ましくは、前記第2表示ロジックは、処理プログラムのダウンロード/更新時間が近い順に表示ユニットにプログラムを表示させる。
【0023】
更に、前記衣類処理装置の制御システムはクラウドサーバに通信接続される。前記クラウドサーバには、外部環境情報に応じて主要推薦処理プログラムが生成されている。第2表示モードにおいて、制御システムは前記主要推薦処理プログラムを取得し、前記第2表示ロジックは、表示ユニットに前記主要推薦処理プログラムを優先的に表示させてから、その他の処理プログラムを表示させる。
【0024】
更に、前記衣類処理装置は、更に、衣類処理装置のローカルに通信接続されるモバイル端末を含む。前記制御方法は、モバイル端末上のユーザの操作を取得して、ユーザが自動推薦モードのオンを選択したか否かを判定することを含む。
【0025】
本発明の他の目的は、上記制御方法に基づく衣類処理装置を提供することである。当該衣類処理装置は、互いに通信可能なローカル及びモバイル端末を含む。前記ローカル及び/又はモバイル端末には、自動推薦モードをオン/オフするための切替スイッチが設けられている。
【発明の効果】
【0026】
上記の技術方案を用いることで、本発明は従来技術と比較して以下の有益な効果を有する。
【0027】
本発明における衣類処理装置の制御方法では、ユーザが自動推薦モードのオンを選択したか否かに基づいて、表示ユニットが異なる表示ロジックに従い処理プログラムを表示するよう制御する。これにより、ユーザは、いっそう迅速且つ全面的に衣類処理装置が有する処理プログラムにコンタクト可能となる。
【0028】
本発明における衣類処理装置の制御方法では、第2表示ロジックを使用する場合、表示ユニットは、使用頻度の低い処理プログラムを表示するとともに、使用頻度のより低い処理プログラムを優先的に表示することで、これらの処理プログラムをユーザが選択しにくいとの課題を回避する。
【0029】
本発明における衣類処理装置の制御方法では、ビッグデータ中の処理プログラムの使用頻度と当該装置のユーザの使用頻度を比較して、2つの頻度の差が大きいプログラムを優先的に表示する。このことは、ユーザが自身の使用習慣と一般的な人々との違いを把握して、一般的に流行している処理プログラムを試すか否かを決定するのに便利である。
【0030】
本発明における衣類処理装置の制御方法では、新たにダウンロード又は更新された処理プログラムを優先的に表示ユニットに表示してユーザに選択させるよう制御する。これにより、ユーザは新たに推奨される処理プログラムをいっそう選択しやすくなる。
【0031】
本発明の衣類処理装置は、ローカル及び/又はモバイル端末に自動推薦モードをオン/オフするための切替スイッチを設置することで、自動推薦モードを使用するか否かをユーザが主体的に選択し得るようにしている。これにより、ユーザが、長期にわたる自動推薦モードのガイドの下で、その他の処理プログラムを試す機会が少なくなるとの事態が回避される。
【0032】
以下に、図面を組み合わせて、本発明の具体的実施形態につき更に詳細に述べる。
【0033】
図面は、本発明の一部として本発明の更なる理解のために用いられる。また、本発明の概略的実施例及びその説明は本発明の解釈のために用いられるが、本発明を不当に限定するものではない。なお、言うまでもなく、以下で記載する図面は実施例の一部にすぎず、当業者であれば、創造的労働を要さないことを前提に、これらの図面から更にその他の図面を得ることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0034】
図1図1は、本発明における衣類処理装置の表示ユニットの概略図である。
図2図2は、本発明における衣類処理装置の別の表示ユニットの概略図である。
図3図3は、本発明における衣類処理装置のモバイル端末の操作インタフェースの概略図である。
図4図4は、本発明における衣類処理装置のモバイル端末の操作インタフェースが自動推薦モードをオフにした場合の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
説明すべき点として、これらの図面及び文字記載は何らかの方式で本発明の構想の範囲を制限するとの意図ではなく、特定の実施例を参照して当業者に本発明の概念を説明するためのものである。
【0036】
本発明における実施例の目的、技術方案及び利点をより明瞭とすべく、以下では、本発明の実施例にかかる図面を組み合わせて、実施例の技術方案につき明瞭簡潔に述べる。なお、以下の実施例は本発明を説明するためのものであって、本発明の範囲を制限するものではない。
【0037】
本発明における衣類処理装置は、表示ユニットを含むとともに、更に、オン/オフ可能な自動推薦モードを有している。前記表示ユニットは、第1表示モード及び第2表示モードを有する。ユーザが自動推薦モードのオンを選択した場合、表示ユニットは、第1表示モードを使用し、第1表示ロジックが自動的に選択した処理プログラムに従ってプログラムを表示する。一方、ユーザが自動推薦モードのオフを選択した場合、表示ユニットは、第2表示モードを使用し、第1表示ロジックとは異なる第2表示ロジックに従ってプログラムを表示する。本発明における上記の衣類処理装置には、洗濯機、衣類乾燥機、洗濯乾燥一体機、アイロン機が含まれるが、これらに限らない。
【0038】
本発明の好ましい実施形態として、前記衣類処理装置は、更に、各処理プログラムの使用状況を記録するための記録ユニットを含む。第2表示モードにおいて、制御システムは、記録ユニットのデータから各処理プログラムの使用頻度を算出し、前記第2表示ロジックは、処理プログラムの使用頻度の規則に従ってプログラムを表示する。
【0039】
好ましくは、前記第2表示ロジックは、使用頻度が第1所定頻度Nよりも小さい処理プログラムを表示ユニットに表示させる。
【0040】
本発明の好ましい実施形態として、前記衣類処理装置の制御システムはクラウドサーバに通信接続される。第2表示モードにおいて、制御システムはクラウドサーバのデータを取得し、前記第2表示ロジックはクラウドサーバのデータに従いプログラムを表示する。
【0041】
本発明におけるその他の好ましい実施形態として、前記衣類処理装置は、更に、衣類処理装置のローカルに通信接続されるモバイル端末を含む。前記制御方法は、モバイル端末上のユーザの操作を取得して、ユーザが自動推薦モードのオンを選択したか否かを判定することを含む。
【実施例1】
【0042】
図1に示すように、本実施例における上記の衣類処理装置が洗濯機の場合を例示すると、前記処理プログラムは洗濯機が有する洗浄プログラムである。前記洗濯機は表示ユニットを有し、表示ユニットには自動推薦モードをオン/オフするための切替ボタン1が設けられている。好ましくは、前記表示ユニットはタッチスクリーンであり、ユーザは、切替スイッチ1をタッチすることで自動推薦モードのオン/オフを制御可能である。洗濯機が起動したあと、表示ユニットには、ユーザが選択可能な洗浄プログラムがいくつか表示される。更に、表示ユニットにはページ送りボタン2が設けられている。選択可能な洗浄プログラムの数が表示ユニットに1回で表示可能な数を超えている場合、ユーザは、ページ送りボタン2をタッチすることで、前又は後ろに進んでその他の洗浄プログラムをチェック可能である。ユーザは、選択したい洗浄プログラムを決定すると、表示ユニット上の当該洗浄プログラムの位置をタッチすることで、洗濯機が当該洗浄プログラムに基づき動作するよう制御可能である。
【0043】
本実施例における上記の衣類処理装置の制御方法は、洗濯機が起動したあと、ユーザが自動推薦モードのオンを選択したか否かを判定することを含む。判定結果がYESの場合、表示ユニットは、第1表示モードを使用し、第1表示ロジックが自動的に選択した洗浄プログラムに従ってプログラムを表示する。一方、判定結果がNOの場合、表示ユニットは、第2表示モードを使用し、第2表示ロジックに従ってプログラムを表示する。具体的には、洗浄プログラムの使用頻度の規則に従ってプログラムを表示する。
【0044】
本実施例の好ましい方案では、第1表示モードにおいて、制御システムは使用頻度の高い洗浄プログラムを選択して、表示ユニットに表示させるよう制御する。好ましくは、表示ユニットは、使用頻度の高い順に洗浄プログラムを表示する。或いは、前記洗濯機は、更に、洗濯物のタイプを検出するための検出モジュールを含む。第1表示モードにおいて、制御システムは、検出モジュールが取得した結果に基づいて洗浄プログラムを選択し、表示ユニットにこれらの洗浄プログラムを優先的に表示させるよう制御する。
【0045】
前記洗濯機は、更に、各洗浄プログラムの使用状況を記録するための記録ユニットを含む。第2表示モードにおいて、制御システムは、記録ユニットのデータから各洗浄プログラムの使用頻度を算出し、表示ユニットが、第1所定頻度Nよりも使用頻度の小さい洗浄プログラムを表示する。
【0046】
具体的に、第2表示モードにおいて、表示ユニット上の洗浄プログラムの表示順には以下の数種類が存在し得る。
【0047】
1)表示ユニットは、洗浄プログラムの使用頻度が低い順にプログラムを表示する。
【0048】
2)表示ユニットは、使用頻度が第2所定頻度Nよりも小さい洗浄プログラムを優先的に表示してから、使用頻度が高い順にその他の洗浄プログラムを表示する。なお、N<Nである。
【0049】
3)使用頻度に基づき、洗浄プログラムを第3所定頻度Nよりも小さい第1プログラムと、第3所定頻度N以上の第2プログラムに分けて、第1プログラムを使用頻度の低い順に並べ、第2プログラムを使用頻度の高い順に並べる。そして、表示ユニットは、第1プログラムと第2プログラムが交互となる順序でプログラムを表示する。
【0050】
ユーザが選択した洗浄プログラムを洗濯機が取得すると、制御システムは、洗濯機が当該洗浄プログラムを動作させるよう制御するとともに、今回動作させた洗浄プログラムを記録ユニットに記録して、記録ユニットのデータを更新する。
【0051】
本実施例の更なる好ましい方案において、前記洗濯機の制御システムはクラウドサーバに通信接続される。前記クラウドサーバには、複数のユーザ間における各洗浄プログラムの平均使用頻度が蓄積されている。第2表示モードにおいて、制御システムは、前記平均使用頻度を取得して、当該平均使用頻度と当該洗濯機における対応する洗浄プログラムの使用頻度との差分値を算出する。前記第2表示ロジックは、表示ユニットに前記差分値が大きい順にプログラムを表示させる。当該方案において、洗濯機は、各洗浄プログラムについて、一般的な人々の平均使用頻度と当該洗濯機のユーザの使用頻度を比較することで、一般的には流行しているが当該洗濯機のユーザによる使用は少ないプログラムを表示ユニットに優先的に表示させるよう制御する。このことは、ユーザが自身の使用習慣と一般的な人々との違いを把握して、一般的に流行している洗浄プログラムを試すか否かを決定するのに便利である。
【0052】
図2に示すように、本実施例における表示ユニットの別の選択的な構造を提供する。選択的に、処理プログラムは表示ユニット上に環状に分布する。また、表示ユニットの中央には摘みアセンブリを設置可能であり、ユーザは摘みアセンブリを回転させて処理プログラムを選択する。
【0053】
本実施例において、衣類処理装置は、ユーザが自動推薦モードのオンを選択したか否かに基づいて、表示ユニットが異なる表示モードで処理プログラムを表示するよう制御する。ユーザが自動推薦モードをオンにした場合、表示ユニットは、ユーザが習慣的に使用している処理プログラムを優先的に表示する。或いは、衣類処理装置は、検出装置によりユーザの使用に適した処理プログラムを判定する。一方、ユーザが自動推薦モードをオフにした場合、表示ユニットは、使用頻度の低い処理プログラムを優先的に表示する。以上の表示方式によれば、ユーザによる使用が少ない、ないしは使用されたことのない処理プログラムについてもユーザが見つけやすいようにすることができる。よって、これらのプログラムが常に後方に表示されるためユーザの目に付かず、使用してみる機会を逃すとの事態が回避される。
【実施例2】
【0054】
本実施例は、洗濯機の場合を例示するが、上記実施例1と以下の点で異なっている。即ち、前記洗濯機の制御システムはクラウドサーバに通信接続される。第2表示モードにおいて、制御システムはクラウドサーバのデータを取得し、前記第2表示ロジックはクラウドサーバのデータに従いプログラムを表示する。
【0055】
本実施例の好ましい方案において、洗濯機の制御システムは、クラウドサーバから洗浄プログラムをダウンロード及び/又は更新可能である。前記第2表示ロジックは、洗浄プログラムのダウンロード/更新時間に従ってプログラムを表示する。好ましくは、前記第2表示ロジックは、洗浄プログラムのダウンロード/更新時間が近い順に表示ユニットにプログラムを表示させる。当該方案において、洗濯機は、新たにダウンロード又は更新された洗浄プログラムを優先的にディスプレイに表示してユーザに選択させるよう制御する。これにより、ユーザは、新たに推奨される洗浄プログラムをより容易に選択して試し得るため、自身の使用にいっそう適した洗浄プログラムを見つけられる。
【0056】
本実施例の別の好ましい方案において、クラウドサーバには、外部環境に応じて主要推薦洗浄プログラムを生成可能である。或いは、開発メーカーは、クラウドサーバ上で任意の期間における主要推薦洗浄プログラムを限定する。上記の制御方法は、更に、第2表示モードにおいて、制御システムが、前記主要推薦洗浄プログラムを取得して表示ユニットに優先的に表示させてから、使用頻度の規則に従ってその他の洗浄プログラムを表示させるよう制御することを含む。当該方案において、洗濯機は、ディスプレイに主要推薦洗浄プログラムを優先的に表示させるよう制御することで、一部の特殊な時期又は環境において、その時点の状況に適した洗浄プログラムをいっそう容易に選択可能とする。例えば、疫病発生中に、開発メーカーは、主要推薦洗浄プログラムをエアウォッシュや殺菌高温洗浄に設定し、表示ユニットはこれら2種類の洗浄プログラムを優先的に表示する。これにより、ユーザがこれら2種類の洗浄プログラムを選択する可能性が向上し、ユーザの健康が保障される。
【0057】
本実施例において、ユーザが自動推薦モードのオフを選択した場合、衣類処理装置は、クラウドサーバの情報を取得して、表示ユニットが一定の順序で処理プログラムを表示するよう制御する。これにより、ユーザは、いっそう迅速且つ全面的に衣類処理装置が有する処理プログラムにコンタクト可能となる。
【実施例3】
【0058】
本実施例は、洗濯機の場合を例示するが、上記実施例1と以下の点で異なっている。即ち、前記第2表示ロジックは、ユーザが主体的に設定したソートルールに従ってプログラムを表示する。
【0059】
前記洗濯機は、更に、ユーザが情報を入力するための操作ユニットを含む。ユーザは、操作ユニット上で操作することで、使用したい洗浄プログラムのソートルールを選択する。ユーザが自動推薦モードをオフにしたと洗濯機が判定すると、制御システムは、ユーザが設定したソートルールを取得するとともに、選択可能なプログラムを前記ソートルールに従って表示ユニットに順次表示させるよう制御する。前記ソートルールには、洗浄プログラムをランダムにソートして表示するもの、時間の短い洗浄プログラムを優先するもの、水の使用量が少ない洗浄プログラムを優先するもの、洗浄力の強い洗浄プログラムを優先するもの、全自動洗浄プログラムを優先するものが含まれるが、これらに限らない。
【0060】
本実施例では、ユーザが自動推薦モードのオフを選択すると、衣類処理装置が一定の順序で表示ユニットに処理プログラムを表示させる。具体的なソートルールはユーザが主体的に設定可能である。ユーザに多様な表示方式を提供することで、ユーザは、より全面的に衣類処理装置が有する処理プログラムにコンタクト可能となる。また、個人の使用習慣に従って処理プログラムをソートすることで、ユーザに適した処理プログラムをいっそう選択しやすくなる。
【実施例4】
【0061】
図3及び図4に示すように、本実施例は衣類処理装置を提供する。当該衣類処理装置は、上記実施例1~3のいずれかで記載した制御方法を使用する。前記衣類処理装置は、互いに通信可能なローカル及びモバイル端末を含む。モバイル端末には、自動推薦モードをオン/オフするための切替スイッチ3が設けられている。ユーザは、モバイル端末上で操作することで、自動推薦モードのオン/オフを実現可能である。
【0062】
本実施例の衣類処理装置は、ローカルと通信可能なモバイル端末を利用して、ユーザによる衣類処理装置の遠隔制御を実現可能なため、操作がより便利となる。モバイル端末に自動推薦モードをオン/オフするための切替スイッチを設置することで、ユーザは、自動推薦モードを使用するか否かを主体的に選択可能となる。これにより、ユーザが、長期にわたる自動推薦モードのガイドの下で、その他の処理プログラムを試す機会が少なくなるとの事態が回避される。
【0063】
以上の記載は本発明の好ましい実施例にすぎず、本発明を何らかの形式に制限するものではない。本発明については好ましい実施例によって上記のように開示したが、本発明を限定するとの主旨ではない。本発明の技術方案を逸脱しない範囲において、当業者が上記で提示した技術内容を用いて実施可能なわずかな変更或いは補足は、同等に変形された等価の実施例であって、いずれも本発明の技術方案の内容を逸脱するものではない。また、本発明の技術的本質に基づいて上記の実施例に加えられる任意の簡単な修正、同等の変形及び補足は、いずれも本発明の方案の範囲に属する。
【符号の説明】
【0064】
1 切替ボタン
2 ページ送りボタン
3 切替スイッチ
図1
図2
図3
図4