(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-29
(45)【発行日】2024-09-06
(54)【発明の名称】空気抜きと検出能力を備えたウェアラブル注入ポンプ用自動充填装置
(51)【国際特許分類】
A61J 1/20 20060101AFI20240830BHJP
A61M 5/142 20060101ALI20240830BHJP
【FI】
A61J1/20 314Z
A61M5/142 520
(21)【出願番号】P 2022565966
(86)(22)【出願日】2021-04-26
(86)【国際出願番号】 US2021029059
(87)【国際公開番号】W WO2021222057
(87)【国際公開日】2021-11-04
【審査請求日】2023-04-18
(32)【優先日】2020-04-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】595117091
【氏名又は名称】ベクトン・ディキンソン・アンド・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】BECTON, DICKINSON AND COMPANY
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ボー ヤン ユー
(72)【発明者】
【氏名】オースティン マッキノン
(72)【発明者】
【氏名】ジョン ジョリー
(72)【発明者】
【氏名】バート ペターソン
(72)【発明者】
【氏名】マーク ニュービー
【審査官】山田 裕介
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2011/033788(WO,A1)
【文献】特表2015-529502(JP,A)
【文献】特開2012-196342(JP,A)
【文献】特表2010-510027(JP,A)
【文献】特表2002-529204(JP,A)
【文献】特表2020-504650(JP,A)
【文献】特開2020-032192(JP,A)
【文献】特開2012-148184(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2003/0163090(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61J 1/20
A61M 5/142
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
薬剤送達装置から患者へ送達される流体薬剤を、薬剤バイアルから前記薬剤送達装置へ、充填するための薬剤充填装置であって、
バイアルアタッチメント構成要素であって、
前記薬剤バイアルをその中に保持するように構成されたハウジングと、
ポンプと、
前記バイアルアタッチメント構成要素に取り付けられた前記薬剤バイアルが空かどうかを検出するように構成された空バイアル検出ユニットと、
を含む前記バイアルアタッチメント構成要素と、
前記バイアルアタッチメント構成要素に取り付けられた前記薬剤バイアルが空かどうかを示す前記空バイアル検出ユニットから信号を受信するように構成されたプロセッサと、
前記薬剤バイアルが空かどうかを示す表示をユーザに出力するように構成されたユーザインターフェースと、
を備える薬剤充填装置。
【請求項2】
前記空バイアル検出ユニットは、
光源と、
光センサと、を含み、
前記光センサは、前記光源から出力して前記流体薬剤を含んでいる前記薬剤バイアルを通って送信された光が前記光センサに入射し、前記光源から出力して前記流体薬剤の空の前記薬剤バイアルを通って送信された光が前記光センサに入射しないように配置される、
請求項1に記載の薬剤充填装置。
【請求項3】
前記ポンプは、正および逆方向に動作して、前記薬剤バイアルと前記薬剤送達装置との間に前記流体薬剤を送り込む、
請求項1に記載の薬剤充填装置。
【請求項4】
前記ユーザインターフェースは、1つまたは複数の発光ダイオードを備える、
請求項1に記載の薬剤充填装置。
【請求項5】
無線信号を送信可能な通信回路をさらに備える、
請求項1に記載の薬剤充填装置。
【請求項6】
前記通信回路は、アンテナおよび整合回路を備える、
請求項5に記載の薬剤充填装置。
【請求項7】
上側の蓋と、
前記上側の蓋とヒンジで固定された下側のケースであって、その中に前記薬剤送達装置を受け入れるように構成された前記下側のケースとをさらに備える、
請求項1に記載の薬剤充填装置。
【請求項8】
薬剤送達装置から患者へ送達される流体薬剤を、薬剤バイアルから前記薬剤送達装置へ、充填するための薬剤充填装置であって、
前記薬剤送達装置をその中に保持するように構成されたハウジングと、
バイアルアタッチメント構成要素であって、
前記薬剤バイアルをその中に保持するように構成されたハウジングと、
ポンプと、
を含む前記バイアルアタッチメント構成要素と、
プロセッサと、
前記薬剤送達装置へ無線信号を送信可能な通信回路と、
ユーザインターフェースと、
を備え
、
前記バイアルアタッチメント構成要素は、前記バイアルアタッチメント構成要素に取り付けられた前記薬剤バイアルが空かどうかを検出するように構成された空バイアル検出ユニットをさらに備え、
前記プロセッサは、前記バイアルアタッチメント構成要素に取り付けられた前記薬剤バイアルが空かどうかを示す前記空バイアル検出ユニットから信号を受信するようにさらに構成され、
前記ユーザインターフェースは、前記薬剤バイアルが空かどうかを示す表示をユーザに出力するように構成される、
薬剤充填装置。
【請求項9】
前記プロセッサは、前記通信回路を介して前記薬剤送達装置の最初のセットアップを制御するように構成される、
請求項8に記載の薬剤充填装置。
【請求項10】
前記通信回路は、アンテナおよび整合回路を含む、
請求項8に記載の薬剤充填装置。
【請求項11】
上側の蓋と、
前記上側の蓋とヒンジで固定された下側のケースであって、その中に前記薬剤送達装置を受け入れるように構成された前記下側のケースとをさらに備える、
請求項8に記載の薬剤充填装置。
【請求項12】
前記ポンプは、正および逆方向に動作して、前記薬剤バイアルと前記薬剤送達装置との間に前記流体薬剤を送り込む、
請求項8に記載の薬剤充填装置。
【請求項13】
薬剤充填システムにおいて、
無線信号を受信可能な通信回路を備える薬剤送達装置と、
薬剤バイアルから前記薬剤送達装置へ流体薬剤を充填するための薬剤充填装置であって、
前記薬剤送達装置に取り付けられるように構成されたハウジングと、
バイアルアタッチメント構成要素であって、
前記薬剤バイアルをその中に保持するように構成されたハウジング、
ポンプ、
前記バイアルアタッチメント構成要素に取り付けられた前記薬剤バイアルが空かどうかを検出するように構成された空バイアル検出ユニット、および、
前記バイアルアタッチメント構成要素に取り付けられた前記薬剤バイアルが空かどうかを示す前記空バイアル検出ユニットから信号を受信するように構成されたプロセッサ、を含む前記バイアルアタッチメント構成要素と、
前記薬剤バイアルが空かどうかを示す表示をユーザに出力するように構成されたユーザインターフェースと、
無線信号を送信可能な通信回路と、を含む前記薬剤充填装置と、
を備え、
前記薬剤送達装置は、前記薬剤送達装置へ前記薬剤充填装置から充填された前記流体薬剤を患者へ送達する、
薬剤充填システム。
【請求項14】
前記空バイアル検出ユニットは、
光源と
光センサと、を含み、
前記光センサは、前記光源から出力して前記流体薬剤を含んでいる前記薬剤バイアルを通って送信された光が前記光センサに入射し、前記光源から出力して前記流体薬剤の空の前記薬剤バイアルを通って送信された光が前記光センサに入射しないように配置される、
請求項1
3に記載の薬剤充填システム。
【請求項15】
前記ポンプは、正および逆方向に動作して、前記薬剤バイアルと前記薬剤送達装置との間に前記流体薬剤を送り込む、
請求項1
3に記載の薬剤充填システム。
【請求項16】
前記ユーザインターフェースは、1つまたは複数の発光ダイオードを備える、
請求項1
3に記載の薬剤充填システム。
【請求項17】
前記薬剤送達装置は、無線信号を送信可能な通信回路を備える、
請求項1
3に記載の薬剤充填システム。
【請求項18】
前記薬剤送達装置の前記通信回路および前記薬剤充填装置の前記通信回路の少なくとも1つは、アンテナおよび整合回路を備える、
請求項1
7に記載の薬剤充填システム。
【請求項19】
上側の蓋と、
前記上側の蓋とヒンジで固定された下側のケースであって、その中に前記薬剤送達装置を受け入れるように構成された前記下側のケースとをさらに備える、
請求項1
3に記載の薬剤充填システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
例示的な実施形態と一致する装置および方法は薬剤送達装置および充填装置に関し、特に、送達装置と無線通信を可能にする充填装置に関する。
【背景技術】
【0002】
本出願は、2020年4月29日に米国特許商標庁に出願された米国仮出願第63/017,377号の優先権を主張するものであり、その開示は参照により本明細書にその全体が組み込まれる。
【0003】
糖尿病は、糖尿病患者が必要な時にインスリン産出の適切なレベルを維持することができないことによる高血糖を特徴とする疾患群である。糖尿病による合併症は、1つまたは複数の治療法を利用することにより最小限に抑えることができる。糖尿病患者への治療法は、特殊なダイエット、経口薬、および/またはインスリン療法が含まれる。糖尿病治療のメインゴールは、糖尿病患者の血糖または糖レベルをコントロールすることである。しかしながら、糖尿病の適切な管理を維持することは、糖尿病患者の活動とバランスをとらなければならないため複雑であることがある。1型糖尿病(T1D)患者は、彼らの体で一般にインスリンを産出することができないため、血流からグルコースを移動させるためにインスリンを取る(例えば、注射または注入を介して)必要がある。2型糖尿病(T2D)患者は、一般にインスリンを算出することはできるが彼らの体は医学上許容できる範囲内で血糖値を維持するためのインスリンを適切に使用できない。
【0004】
1型糖尿病患者の治療およびしばしば2型糖尿病患者の治療には、毎日のインスリン治療の2つの主な方法がある。第1の方法では、糖尿病患者が必要な時にインスリンを自己注射するための注射器またはインスリンペンを使用する。インスリン療法および糖尿病管理のための他の効果的な方法は、インスリンポンプが使用される注入療法または注入ポンプ療法である。インスリンポンプは、必要なインスリンを産出する糖尿病でない者の適切に動作する肝臓の機能および挙動に、より整合するように変化する割合で、糖尿病患者に連続的にインスリン注入を提供することができる。注入ポンプ療法は、典型的には、糖尿病患者の皮膚を貫通してインスリンの注入が起こる、注入ニードルまたはフレキシブルなカテーテルの形状の注入カニューレが必要である。
【0005】
注入療法において、インスリン投与は、典型的には、基底割合でボーラス投与(bolus dose)により投与される。基底割合でインスリンが投与されると、インスリンは、断続的に24時間にわたって送達され、食事と休息の間、典型的には夜間の一貫した範囲において糖尿病患者の血糖値を維持する。インスリンポンプは、また、インスリンの基底割合をプログラミングして、日中と夜という異なった時間に従って変化させることもできる。ボーラス投与は、通常は糖尿病患者が食事を摂取する時に投与される一方で、一般には摂取した炭水化物とバランスをとるために1つの追加的なインスリン注射を提供する。インスリンポンプは、糖尿病患者によって消費される食事のサイズまたは種類に従ってボーラス投与のボリュームをプログラムすることが可能なように構成され得る。加えて、インスリンポンプは、糖尿病患者が消費すべき特定の食事のためのボーラス投与を計算する場合、その時の低血糖値を補うために糖尿病患者が修正または補足的なインスリンのボーラス投与を注入することができるように構成され得る。
【0006】
インスリンポンプは、1つのハウジングの中に必要な流体構成要素の殆どまたは全てを統合する統合装置であるインスリン送達装置を備えることができる。一般には、ハウジングは患者の皮膚上の注入サイトに接着して取り付けられ、分離した注入セットまたはチューブセットの使用は必要でない。インスリンを含む送達装置は、皮膚に接着し統合された皮膚下のカニューレを介して時間期間にわたってインスリンを送達することができる。いくつかの送達装置は、分離した制御装置と無線通信することができる。送達装置は3日おきなど頻繁にまたは薬剤リザーバが使い果たされた時に取り換えられる。そうでなければ、カニューレまたは注入サイトの制限のような合併症が起こり得る。
【0007】
新しい送達装置を使用する時それは起動されリモートと組み合わされ、患者に取り付けられて、リモートと無線通信を介してセットアップが完了する。
【0008】
新しい装置が最初に使用される時、装置をプログラムする無線コントローラと組み合わされる。現在のスマートフォンは技術的に全ての無線コントローラの動作が可能であり得る。しかしながら、法的制限のために、市販の(off-the-shelf)スマートフォンは送達装置からのデータを受け入れることのみ許されており、装置にコマンドやプログラミングを送るために使用することはできない。
【0009】
自己注射または自己注入装置が標準のバイアルから充填された時、装置が完全に充填される前に充填されたバイアルが空になり得る。
【0010】
送達装置の設計では、プラスチックチューブのようなチューブが、ある内部構成要素から他へ流体フローを通すための流体経路として採用され得る。例えば、チューブは、送達ニードルで薬剤リザーバを接続することが可能である。典型的には、薬剤はバキュームを介してリザーバから引き出される。しかしながら、そのような設定では、封入された空気を薬剤から取り除くことが難しい。これは大気圧に対して陰圧で薬剤を引き出しているためである。陰圧での薬剤は、放出する空気の代わりに空気を引き入れるだろう。送達装置内の空気の存在は、充填ポートまたはリザーババッグのどちらかで、例えば、ボーラス投与の送達を不正確にさせることがある。
【発明の概要】
【0011】
例示的な実施形態は少なくとも上記の問題および/または不都合、および上記で説明しない不都合に取り組み得る。また、上記で説明した不都合を克服することは必要ではなく、上記で説明した問題のいずれも克服しないことがある。
【0012】
例示的な実施形態の態様によると、バイアルアタッチメント構成要素であって、薬剤バイアルをその中に保持するように構成されたハウジングと、ポンプと、前記バイアルアタッチメント構成要素に取り付けられたバイアルが空かどうかを検出するように構成された空バイアル検出ユニットと、を含む前記バイアルアタッチメント構成要素と、前記バイアルアタッチメント構成要素に取り付けられた前記バイアルが空かどうかを示す前記空バイアル検出ユニットから信号を受信するように構成されたプロセッサと、前記バイアルが空かどうかを示す表示をユーザに出力するように構成されたユーザインターフェースと、を備える薬剤充填装置が提供される。
【0013】
空バイアル検出ユニットは、光源と、光センサと、を含み、前記光センサは、前記光源から出力して流体薬剤を含んでいるバイアルを通って送信された光が前記光センサに入射し、前記光源から出力して薬剤の空バイアルを通って送信された光が前記光センサに入射しないように配置され得る。
【0014】
前記ポンプは、正および逆方向に動作して、バイアルと薬剤送達装置との間に流体薬剤を送り込むことができる。
【0015】
前記ユーザインターフェースは、1つまたは複数の発光ダイオードを備えることができる。
【0016】
前記薬剤充填装置は、無線信号を送信可能な通信回路をさらに備えることができる。
【0017】
前記通信回路は、アンテナおよび整合回路を備えることができる。
【0018】
前記薬剤充填装置は、上側の蓋、および、前記上側の蓋とヒンジで固定された下側のケースであって、その中に薬剤送達装置を受け入れるように構成された下側のケースをさらに備えることができる。
【0019】
他の例示的な実施形態の態様によると、薬剤送達装置をその中に保持するように構成されたハウジングと、バイアルアタッチメント構成要素であって、薬剤バイアルをその中に保持するように構成されたハウジングと、ポンプと、を含む前記バイアルアタッチメント構成要素と、プロセッサと、薬剤送達装置へ無線信号を送信可能な通信回路と、を備える薬剤充填装置が提供される。
【0020】
他の例示的な実施形態の態様によると、無線信号を受信可能な通信回路を備える薬剤送達装置と、薬剤充填装置であって、薬剤送達装置に取り付けられるように構成されたハウジングと、バイアルアタッチメント構成要素であって、薬剤送達装置をその中に保持するように構成されたハウジング、ポンプ、前記バイアルアタッチメント構成要素に取り付けられたバイアルが空かどうかを検出するように構成された空バイアル検出ユニット、および、前記バイアルアタッチメント構成要素に取り付けられた前記バイアルが空かどうかを示す前記空バイアル検出ユニットから信号を受信するように構成されたプロセッサ、を含む前記バイアルアタッチメント構成要素と、前記バイアルが空かどうかを示す表示をユーザに出力するように構成されたユーザインターフェース出力と、無線信号を送信可能な通信回路と、を含む前記薬剤充填装置と、を備える薬剤充填システムが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0021】
上記のおよび/または他の例示的な態様および利点は添付図面と併せて以下の例示的な実施形態の説明から明らか且つより容易に理解されるであろう。
【0022】
【
図1】例示的な実施形態による送達装置の斜視図である。
【
図2】図
1の送達装置の様々な構成要素の分解図であり、カバーが図示されている。
【
図3】例示的な実施形態による送達装置の代替の設計の斜視図である。
【
図4】例示的な実施形態による送達装置のブロック図である。
【
図5】例示的な実施形態による充填装置を示す図である。
【
図6A】ベース内への送達装置の配置および充填装置のベース上へのバイアルアタッチメント構成要素の配置を示す図である。
【
図6B】ベース内への送達装置の配置および充填装置のベース上へのバイアルアタッチメント構成要素の配置を示す図である。
【
図6C】ベース内への送達装置の配置および充填装置のベース上へのバイアルアタッチメント構成要素の配置を示す図である。
【
図7】例示的な実施形態によるポンプ機構を示す図である。
【
図8】例示的な実施形態による空バイアル検出センサを示す図である。
【
図9A】例示的な実施形態による空バイアル検出センサの動作を示す図である。
【
図9B】例示的な実施形態による空バイアル検出センサの動作を示す図である。
【
図10】例示的な実施形態による送達装置と通信する充填装置を示す図である。
【
図11】例示的な実施形態による充填装置のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
参照は添付図面で説明される例示的な実施形態に対して詳細になされ、全体を通して似た数字は似た要素に言及するであろう。このことについて、例示的な実施形態は他の形態を有することがあり、本明細書の説明に限定されるものとして解釈されないことがある。
【0024】
この明細書で使用される時、「含む(include)」、「含まれている(including)」「備える(comprise)」、および/または「備えている(comprising)」の言葉は、述べられた特徴、整数、ステップ、動作、要素、および/または構成要素の存在を規定するが、1つまたは複数の他の特徴、整数、ステップ、動作、要素、構成要素、および/またはそれのグループの存在または追加を不可能にするものではないことが理解されるであろう。
【0025】
「第1の(first)」、「第2の(second)」、「第3の(third)」等の言葉が様々な要素、構成要素、領域、層および/またはセクションを説明するために本明細書で使用されることがあるが、これらの言葉によってこれらの要素、構成要素、領域、層および/またはセクションが制限されないことがあることがさらに理解されるであろう。これらの言葉は1つの要素、構成要素、領域、層およびセクションを他の要素、構成要素、領域、層またはセクションから区別するためのみに使用される。
【0026】
本明細書で使用される時、「および/または(and/or)」という言葉はリスト化された項目に関連した1つまたは複数の任意のまたは全ての組合せを含む。要素のリストに先行する時、「少なくとも1つの(at least one of)」のような言い回しは、要素のリスト全体を修飾しリストの個々の要素を修飾しない。加えて、本明細書において説明される「ユニット(unit)」、「-er(-or)」および「モジュール(module)」のような言葉は少なくとも1つの機能または動作を実行するための要素に言及し、ハードウェア、ソフトウェア、またはハードウェアとソフトウェアの組合せにおいて実装されることがある。
【0027】
様々な言葉が特定のシステム構成要素に言及するために使用される。異なる企業が異なる構成要素に言及することがある-この明細書は名前が異なるが機能が異なる構成要素を区別することを意図していない。
【0028】
これらの例示的な実施形態に関係する技術分野における当業者達にとって自明であるこれらの例示的な実施形態の事項は本明細書で詳細に説明されないことがある。
【0029】
図1は、例示的な実施形態による送達装置1の斜視図である。送達装置1は明確にするために透明カバーを有して図示され、送達装置1内の様々な構成要素を図示している。
図2は、
図1の送達装置1の様々な構成要素を図示する分解図である。示されるように、装置1は、注射されるインスリンまたは他の流体薬剤を貯蔵するためのリザーバ4、リザーバ4から薬剤を送り出すためのポンプ3、および1つまたは複数のバッテリーを含み得る電源5を含み得る。挿入機構7は患者の皮膚へ入れるカテーテルを有する挿入ニードルを挿入する。
【0030】
1対の投与ボタン6は、基底および/またはボーラス投与を含む薬剤投与を作動するためにカバー2に配置され、様々な構成要素が1つまたは複数の留め具91を介してベース9上に取り付けられることができる。送達装置1は、またリザーバ4から注入サイトに薬剤を移送する様々な流体接続線も含む。
【0031】
制御電子回路は、送達装置1の動作を制御し、以下に説明されるようなリモートコントローラ、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、および薬剤充填装置に含まれるが制限されない1つまたは複数の外部装置との通信のための通信機能を備えることができる。
【0032】
図3は、フレキシブルなリザーバ4Aを有する送達装置1Aのための代替の設計の斜視図であり、カバー無しで図示されている。このような配置は、装置1A内の隙間を充填するフレキシブルなリザーバ4を有することで、送達装置1Aの外側の面積をさらに減らすことができる。パッチ送達装置1Aは、カニューレを典型的には鋭角で、90度未満でユーザの皮膚面に挿入する従来のカニューレ挿入装置7Aと共に図示されている。送達装置1Aは、バッテリーの形状をしている電源5Aと、インスリンの用量をモニタし低用量検出能力を含む計測サブシステム41と、装置の構成要素を制御するための制御電子回路8A、およびリザーバ4Aを充填するための替えの注射器を受け入れるリザーバ充填ポート43をさらに備える。
【0033】
図4は、例示的な実施形態による送達装置のブロック図である。送達装置は、ポンピング機構52、外部装置との無線通信(例えば、通信回路54を介して)、およびポンプ動作を制御するように構成されたマイクロコントローラ60を含むことができる。RF回路は、整合回路および1つまたは複数のアンテナを備えることができ、または例えばブルートゥース通信回路などの他の通信回路を備えることができる。送達装置は、任意のプログラムされた薬剤の送達に加えて薬剤の手動送達のための1つまたは複数のボーラスボタン64を含む。ポンピング機構52は、カニューレ68を介してこの装置を着ける患者へ送達される流体薬剤(例えば、インスリン)を貯蔵するためのリザーバ76、およびカニューレを通じてリザーバから設定された量の薬剤を制御可能に送達するためのポンプ72を備える。リザーバ76は、注射器を使用することでセプタム78を介して充填することが可能である。装置は、患者へカニューレ68を挿入するための手動の挿入機構66を含むことができる。しかしながら、プロセッサ60は、任意的な駆動回路を操作するように構成されることが可能であり、患者へカニューレ68を展開する挿入機構66の動作を自動化する。装置は、流体センサ74および/または圧力センサ70を含むことができる。発光ダイオード(LED)62は、マイクロコントローラ60により操作されることが可能であり、リザーバがプライミング中であるなどの1つまたは複数のポンプ動作を示す1つまたは複数の確定または点滅したパターンでオンオフをする。装置は、58に示すようにバッテリーやレギュレータにより充電される。装置1を初期化した時、ボーラスボタン64は、患者により起動された時、装置を充電保存シェルフモード(power-conserving shelf mode)から起動させるウェイクアップボタンとして構成されることが可能である。
【0034】
図5は、例示的な実施形態による充填装置を図示する。充填装置200は、
図1または
図3のそれのように薬剤送達装置が取り付けられるベース209、および使い捨てであり得るバイアルアタッチメント構成要素220を含む。バイアルアタッチメント構成要素220は、薬剤のバイアルがそれに取り付けることができるように構成される。ベース209は、電子的構成要素210、ポンプモータ(図示せず)、および空バイアルセンサ(図示せず)を備える。バイアルアタッチメント構成要素220は、ピストン、ポンプ、流体経路、1つまたは複数のニードル、およびバイアルスパイク(図示せず)を備える。
【0035】
図6A-
図6Cは、例示的な実施形態によるベース209内への薬剤送達装置1の配置を図示する。示されるように、ベース209は下側のケース211および上側の蓋212を備えることができ、下側のケース211はその中に送達装置を受け入れ、上側の蓋212は下側のケース211とヒンジで固定され得るように構成されることができ、いったん送達装置が下側のケース212内に配置されると、上側の蓋212がその上に重ねられて閉じられる。各電子的構成要素210、ポンプモータ(例えば、
図7参照)および空バイアルセンサ(例えば、
図8-9参照)は、上側の蓋212内または下側のケース内に配置されることができる。代替的に、上側の蓋212と下側のケース211の代わりに、電子的構成要素210、ポンプモータ、および空バイアルセンサの各々を備え得る、送達装置を取り付け可能な1つのユニットを備えたベース209を備えることができる。
【0036】
バイアルアタッチメント構成要素220は、構成要素220にバイアルが取り付けられる時にバイアルにシールを突き刺すように構成されるバイアルスパイク(図示せず)を含む。流体経路およびバイアルスパイクは、バイアルとベース209との間の補給路を提供する。
図6Bに示されるように、それに取り付けられたバイアルを有するバイアルアタッチメント構成要素220は、ベース209の上に搭載されることが可能である。バイアルアタッチメント部分220は、
図6Cに示されるように、ユーザがバイアルを押し下げるという手段により掛けられ得る。
【0037】
いったん薬剤送達装置がベース209に取り付けられ、バイアルとバイアルアタッチメント構成要素220がベース209に取り付けられると、ユーザは、押すことによりそうでなければベース209の電子的構成要素210上のボタン215を起動することにより装置の充填を開始することができる。電子的構成要素210は、バイアルから送達装置へ薬剤を送り出すためのポンピング機構を開始する。ポンピング機構は、当業者により理解されるように、正および逆モードの両方に動作するように構成される任意のポンプであり得る。
【0038】
図7は、例示的な実施形態によるポンプ機構250を図示する。ポンプ機構は、回転ピストンポンプに基づき、その内側の面に熱可塑性のオーバーモールドしたシール260を有するハウジング255を備える。ピストン270は、遠位エンド271にて非対称な切れ目(cut)272および中心に近いエンド275にてカム面276を有する。ピストンが回転しカム面276がポンプハウジング255の内と外でピストン270を動かすので、ピストンが回転し、非対称な切れ目の回転が注入口281および排出口282の開閉とシンクロする。
【0039】
上記で述べたように、ポンピング機構は、正および逆モードの両方で動作する。これにより、起動される時、例えばユーザがベース209の電子的構成要素210上のボタン215を押すことにより、ポンプは、バイアルから薬剤を送達装置へ送り出し、その結果送達装置にてリザーババッグシールを破る。そして、ポンピング機構は、所望の用量まで送達装置を充填するための正モードに戻る前に、あらゆる気泡を取り除くために逆に送り出す。
【0040】
上記で述べたように、ベース209は、空バイアル検出センサを含み得る。
図8は、例示的な実施形態による空バイアル検出センサ290を示す図である。
図9Aおよび
図9Bは、空バイアル検出センサ290の動作の例示的な手段を図示する。センサ290は、光源291およびセンサユニット295を含む。
図9Aおよび
図9Bに図示されるように、光源291およびセンサ295は、互いに対して位置付けられ、流体薬剤を含んでいるバイアルを通って送信された光源291から放出された光が、センサ295に入射し、そこで検出可能である。光源から放出された光が、空気を含んでいる空バイアルを通って送信された時、光は、センサに入射しない。その結果、バイアルが流体薬剤を含むか否かの状態は、センサが(センサ上の)入射光として光源291からの光を検出したかどうかに基づいて決定されることができる。代替的に、当業者によって理解されるように、光源291およびセンサ295は、それぞれの位置に配置され、流体を含んでいるバイアルを通って送信された時光源291からの光は、センサ295に入射し、空バイアルを通って送信された時センサ295に入射しない。電子的構成要素210は、発光ダイオードもしくは他の光、ディスプレイまたは音放出(sound-emitting)要素のような1つまたは複数の出力要素を含むことができる。センサ295は、通信可能に電子的構成要素210に組み合わされ、センサから受信した信号に基づいて、電子的構成要素は、バイアルが空かどうかの状態を決定することが可能であり、およびユーザにバイアルの状態を知らせるための1つまたは複数の出力要素を制御することが可能である。
【0041】
送達装置自体に戻って、装置は、インスリン療法が必要なT2D(2型糖尿病)の患者の管理のために、所定の可変の基底(24時間期間)割合およびボーラス(要求された場合)投与でのインスリンの断続的な皮膚下の送達のために構成されることができる。しかしながら、この医学的装置が、任意のオンボディー(on-body)医学的装置(例えば、ウェアラブル注入ポンプ、持続グルコースメータなど)またはボディエリアネットワーク(BAN)医学的装置(例えば、手で持って操作できる血糖メータ、医学的状態管理アプリケーションを有するスマートフォン、または無線コントローラなど)であることが可能であることは理解される。
【0042】
装置は、3日の期間(最大84時間)患者が着けられるように構成されることができ、例えば、その結果、ユーザがセットした(user-set)日常の基底インスリン割合を送達すること、ユーザがセットしたボーラスインスリン量を送達すること、手動のボーラスインスリン投与を送達すること、およびシステムステータス及び通知を送達すること、の4つの機能を有することができる。しかしながら、この医学的装置はあらゆる流体のタイプを送達することができ、インスリン送達のためまたはT2D(2型糖尿病)の治療計画に対するものと制限されない。
【0043】
患者への最初の適用時、装置は、例えば日常の基底のインスリン割合でおよび特定の患者に対する食事時間インスリン量がプログラムされなければならない。装置は、また、必要であれば患者が追加投与の送達を制御できるように制御可能でなければならない。
【0044】
図10は、例示的な実施形態による送達装置1と通信しおよび送達装置1を制御するように構成される充填装置200を図示する。図
4に関して上記で説明したように、送達装置1は、薬剤の手動送達のための1つまたは複数のボーラスボタン
64、マイクロコントローラ60、および通信回路54を含むことができる。送達装置1を初期化する時、例えば充填装置200とのペアリングを始めるためにパワーオンの状態で、ボーラスボタン6は、ユーザにより起動された時、送達装置1を充電保存シェルフモード(power-conserving shelf mode)から起動するウェイクアップボタンとして構成されることが可能である。
【0045】
図11は、例示的な実施形態による充填装置のブロック図である。充填装置200は、メインプロセッサおよび通信プロセッサ232を含む。メインプロセッサは、タッチスクリーン、1つまたは複数のボダン、LEDインジケータを有する液晶(LCD)ディスプレイなどのユーザインターフェース(UI)構成要素と接続される。通信プロセッサ232は、無線周波数(RF)構成要素238(例えばアンテナや整合回路)と接続されて、主に充填装置の送達装置1との無線通信の役割を担う。2つのプロセッサは、互いにシリアルペリフェラルインターフェース(SPI)を通じて通信する。2つのプロセッサは、また、互いに2つの割込みピン、M_REQ_INTおよびS_REQ_INTを通じて割り込むことが可能である。充填装置が1つのプロセッサ装置として構成されることが可能であることは理解される。充填装置ではまた不揮発性メモリ(例えば、フラッシュメモリ)も提供される。
【0046】
静電容量式タッチスクリーンを有す液晶ディスプレイは、ビジュアルなおよびグラフィカルな出力をユーザに対して表示することにより(例えば、システム情報、命令、ビジュアルな通知、ユーザ設定、データ出力など)、およびユーザがデータを入力するための(例えば、ペアリングをしてセットアップをして投与する送達装置、およびパラメータの設定などの装置動作入力)ビジュアルインターフェースを提供することにより、ユーザのためのビジュアルインターフェースとしての役割を果たすことができる。静電容量式タッチスクリーンを有す充填装置のディスプレイは(少なくとも)そのディスプレイ領域にわたってシングルタッチジェスチャーを検出する。例えば、タッチスクリーンは、UIスクリーンおよびアプリケーション内のナビゲーションを考慮してユーザタクタイル入力(タップ、スワイプ、およびボタン押下)を認識するために構成されることができる。タッチスクリーンは、特定のユーザインターフェース通じて特定のシステム機能を実行すること(すなわち、送達装置のセットアップおよび充填装置とのペアリング、インスリン投与、ユーザへの投与履歴の提供、および送達装置の不活性化や他の送達装置との取り替えなど)の役に立ち得る。充填装置200は、また、ユーザにより起動された時、充填装置を充電保存睡眠モード(power conserving sleep mode)から起動する装置のウェイクアップボタンのようなボタンを含むことが可能である。充填装置は、また、ローバッテリー状態を示す(例えば、予め決められた時間または残りの使用量より少ない時にローバッテリーを示す)LEDを有することが可能である。
【0047】
送達装置1と無線周波数(RF)でインターフェースする充填装置200は、例えば、ブルートゥースローエネルギー(Bluetooth Low Energy)またはBLEベースの通信プロトコルに基づくが、他の無線通信プロトコルが使用されることが可能である。充填装置200および送達装置1は、2400MHzから2480MHZの周波数帯のISMバンドを利用して最大10フィートまたはおおよそ3メートルの距離内で通信することができる。充填装置200は、中央装置またはマスタと考えられることができ、送達装置1は周辺装置またはスレーブである。メインプロセッサは、送達装置1に情報を送りたいまたは送達装置1から情報を読み出したい時はいつでも、通信プロセッサ232と関わり、次に、各々のRF回路を介してBLEリンクを越えて送達装置1と通信する。
【0048】
充填装置200のソフトウェアアーキテクチャは、初めに組み合わされた時に送達装置1の最初のセットアップを制御するように構成されることができる。
【0049】
本明細書で説明した図示した例示的な実施形態により採用される例示装置、システムおよび方法の構成要素は少なくともデジタル電子回路、アナログ回路において、もしくはコンピュータハードウェア、ファームウェア、またはその組合せにおいて実装されることが可能である。これらの構成要素は、例えば、プログラマブルなプロセッサ、コンピュータまたは多数のコンピュータなどのデータ処理装置による実行のため、またはその動作を制御するため、情報キャリヤにおいて、または機械-可読(machine-readable)記憶装置において明白に具体化されたコンピュータプログラム、プログラムコード、またはコンピュータ命令などのコンピュータプログラム製品として実装されることが可能である。
【0050】
コンピュータプログラムは、コンパイルされたまたはインタプリタされた言語を含むプログラム言語の任意の形式で書かれることが可能であり、独立型(stand-alone)のプログラムとしてもしくはモジュール、構成要素、サブルーチンとして、またはコンピュータ環境において適切な他のユニットを含む任意の形式で展開されることが可能である。コンピュータプログラムは、1つのコンピュータもしくは他の装置上でまたは1つの場所でまたは通信ネットワークにより多数の場所を超えて配置されて相互に接続される多数の装置上で実行されるために展開されることが可能である。また、本明細書で説明された特徴を達成するための機能的なプログラム、コード、およびコードセグメントは当業者であるプログラマーによって容易に開発されることが可能である。例示的な実施形態と関連する方法ステップは機能を実行するためのコンピュータプログラム、コードまたは命令を実行する1つまたは複数のプログラマブルなプロセッサによって実行されることが可能である(例えば、入力データ上で動作するおよび/または出力を生成する)。方法ステップはまた本明細書で説明した装置によって実行され、例えばフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)または特定用途向け集積回路(ASIC)などの特殊用途論理回路として実装されることが可能である。
【0051】
本明細書で説明された実施形態と関連して説明された例示論理的ブロック、モジュール、および回路は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、ASIC、FPGAもしくは他のプログラマブルな論理装置、個別のゲートもしくはトランジスタ論理、個別のハードウェア構成要素、または本明細書で説明された機能を実行するために設計されたそれらの組合せにて実装または実行されてよい。汎用プロセッサはマイクロプロセッサでよい、ただし別の方法では、プロセッサは任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、またはステートマシンであってよい。プロセッサはまた例えばDSPとマイクロプロセッサの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連動する1つまたは複数のマイクロプロセッサ、または他のそのような設定など、コンピュータ装置の組合せとして実装されてよい。
【0052】
コンピュータプログラムの実行に適切なプロセッサは、例として、汎用マイクロプロセッサおよび特殊用途マイクロプロセッサの両方、およびあらゆる種類のデジタルコンピュータの任意の1つまたは複数のプロセッサを含む。一般的に、プロセッサはリードオンリーメモリもしくはランダムアクセスメモリまたはその両方から命令やデータを受信するだろう。コンピュータの必須の要素は命令を実行するためのプロセッサおよび命令およびデータを記憶するための1つまたは複数の記憶装置である。一般的に、コンピュータはまた例えば磁気の、光磁気ディスクまたは光ディスクなどのデータを記憶するための1つまたは大量の記憶装置を含み、またはそれらからデータを受信もしくは送信する、またはその両方をするために動作可能に組み合わされるだろう。コンピュータプログラム命令やデータを適切に具体化する情報キャリヤは、例として、例えば電気的プログラマブルリードオンリーメモリ(ROM)(EPROM)、電気的消去可能プログラマブルROM(EEPROM)、フラッシュメモリ装置、およびデータ記憶ディスク(例えば、磁気ディスク、内臓ハードディスクまたはリムーバブルディスク、光磁気ディスク、およびCD-ROMおよびDVD-ROMディスク)などの半導体ディスクを含む全ての不揮発性メモリの形式を含む。プロセッサとメモリは特殊用途論理回路に補完または組み込まれることが可能である。
【0053】
コンピュータ可読持続性媒体は、磁気記憶媒体、光記憶媒体、フラッシュ媒体および固定状態記憶媒体をコンピュータ可読媒体の全ての種類を含む。ソフトウェアは中央処理ユニット(CPU)装置と共にインストールされ売られることは理解されるべきである。代替的に、例えば、ソフトウェアの作成者により所有されているサーバからまたはソフトウェアの作成者により所有されていないが使用されているサーバを含む物理的媒体または流通システムを通じてソフトウェアを取得することを含みながら、ソフトウェアはCPU装置に取得されロードされることが可能である。ソフトウェアは例えばインターネットを通じて分配のためのサーバ上に記憶されることが可能である。
【0054】
本明細書で説明した例示的な実施形態が説明的な意味においてのみ考慮され制限の目的でないことがあり得ることが理解され得る。各例示的な実施形態内の特徴または態様の説明は他の例示的な実施形態における他の同様の特徴または態様に利用可能であると考え得る。
【0055】
図を参照して例示的な実施形態を説明したが、以下の特許請求の範囲によって定義されるような精神および範囲から逸脱することなく形態および詳細における様々な変更がそこでなされ得ることは当業者には理解されるだろう。