(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-29
(45)【発行日】2024-09-06
(54)【発明の名称】データ伝送方法、装置、およびシステム
(51)【国際特許分類】
H04W 72/11 20230101AFI20240830BHJP
H04W 80/02 20090101ALI20240830BHJP
H04W 28/24 20090101ALI20240830BHJP
H04W 4/48 20180101ALI20240830BHJP
【FI】
H04W72/11
H04W80/02
H04W28/24
H04W4/48
(21)【出願番号】P 2022565984
(86)(22)【出願日】2020-04-29
(86)【国際出願番号】 CN2020087923
(87)【国際公開番号】W WO2021217533
(87)【国際公開日】2021-11-04
【審査請求日】2022-12-15
(73)【特許権者】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100132481
【氏名又は名称】赤澤 克豪
(74)【代理人】
【識別番号】100115635
【氏名又は名称】窪田 郁大
(72)【発明者】
【氏名】▲劉▼ 航
(72)【発明者】
【氏名】王 ▲鍵▼
【審査官】三枝 保裕
(56)【参考文献】
【文献】特表2020-506595(JP,A)
【文献】国際公開第2020/061768(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
データ伝送方法であって、
第1の通信装置によって、第1の情報を第2の通信装置に送信するステップであって、前記第1の情報は、第1のサービスおよび前記第1のサービスに対応する第1のリソースを示すために使用され、前記第1のリソースは
、第1のデータを
搬送するために使用さ
れ、前記第1のデータは、前記第1のサービスに属する、ステップと、
前記第1の通信装置の媒体アクセス制御MAC層によって、前記第1のデータを取得するステップと、
前記第1の通信装置の前記MAC層によって、前記第1のデータを上位層に透過的に伝送するステップと
を備える、データ伝送方法。
【請求項2】
前記方法は、
前記第1の通信装置の物理PHY層によって、前記第1のリソース上で前記第1のデータを前記第2の通信装置から受信するステップと、
前記第1の通信装置の前記PHY層によって、前記第1のデータおよび前記第1のリソースのインジケーション情報を前記第1の通信装置の前記MAC層にサブミットするステップと
をさらに備える請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記上位層は、論理リンク制御LLC層、ネットワークおよびトランスポート層、デバイス層、またはアプリケーションである請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1の通信装置の前記MAC層によって前記第1のデータを上位層に透過的に伝送する前記ステップの前に、前記方法は、
前記第1の通信装置の前記MAC層によって、前記第1のデータが前記第1のサービスに属すると決定するステップ
をさらに備える請求項1乃至3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記第1の通信装置の前記MAC層によって前記第1のデータが前記第1のサービスに属すると決定する前記ステップは、
前記第1の通信装置の前記MAC層によって、前記第1のリソース
のインジケーション情報、および前記第1のリソースと前記第1のサービスの間の対応に基づいて、前記第1のデータが前記第1のサービスに属すると決定するステップであって、前記第1のリソースの前記インジケーション情報は、前記第1の通信装置
のPHY層からのものである、ステップ
を含む請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記第1の通信装置の前記MAC層によって前記第1のデータを上位層に透過的に伝送する前記ステップは、
前記第1の通信装置の前記MAC層によって、PHYサービスデータユニットSDUを前記第1の通信装置
のPHY層から前記第1の通信装置
のLLC層にサブミットするステップ、または
前記第1の通信装置の前記MAC層によって、PHY SDUを前記第1の通信装置の前記PHY層か
らデバイス層にサブミットするステップ、または
前記第1の通信装置の前記MAC層によって、PHY SDUを前記第1の通信装置の前記PHY層か
らアプリケーションにサブミットするステップを含み、
前記PHY SDUは、前記第1のデータに対応する請求項1乃至5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記PHY SDUは、前記第1のデータである請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記第1の情報は、前記第1のデータを前記第2の通信装置のPHY層に透過的に伝送するように前記第2の通信装置のMAC層に指示するためにさらに使用される請求項1乃至5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記第1の情報は、MACプロトコルデータユニットPDUを前記第2の通信装置の前記PHY層に転送するように前記第2の通信装置の前記MAC層に指示するために特に使用され、前記MAC PDUは、MAC SDUのみを含み、前記MAC SDUは、前記第1のデータを含む請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記第1の情報は、前記第1のサービスのタイプ情報、前記第1のサービスの優先度情報、または前記第1のサービスのサービス品質QoS情報のうちの少なくとも1つを含み、前記第1のサービスの前記タイプ情報、前記第1のサービスの前記優先度情報、または前記第1のサービスの前記QoS情報のうちの前記少なくとも1つは、前記第1のサービスを示すために使用される請求項1乃至9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記方法は、
前記第1の通信装置によって、第2の情報を前記第2の通信装置に送信するステップであって、前記第2の情報は、前記第1のリソースをアクティブ化するために使用される、または前記第1のサービスの伝送をアクティブ化するために使用され、前記第2の情報は、前記第1のリソースの設定情報、前記第1のサービス
のタイプ情報、前記第1のサービス
の優先度情報、または前記第1のサービス
のQoS情報のうちの少なくとも1つを含む、ステップ
をさらに備える請求項1乃至10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記第1のリソースは、半永続的リソースであり、前記第1のリソースの前記設定情報は、半永続的スケジューリング識別子である請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記方法は、
前記第1の通信装置の前記LLC層によって、MAC SDUを前記第1の通信装置の前記MAC層から前記第1の通信装置
のネットワークおよびトランスポート層にサブミットするステップであって、前記MAC SDUは、前記第1のデータに対応する、ステップ
をさらに備える請求項6に記載の方法。
【請求項14】
前記方法は、
前記第1の通信装置の前記MAC層によって、第3の情報を前記第1の通信装置の前記LLC層に送信するステップであって、前記第3の情報は、前記第1のデータを前記第1の通信装置の前記ネットワークおよびトランスポート層に透過的に伝送するように前記第1の通信装置の前記LLC層に指示するために使用される、ステップ
をさらに備える請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記方法は、
前記第1の通信装置の前記ネットワークおよびトランスポート層によって、LLC SDUを前記第1の通信装置の前記LLC層から前記第1の通信装置の前記デバイス層にサブミットするステップであって、前記LLC SDUは、前記第1のデータに対応する、ステップ
をさらに備える請求項13または14に記載の方法。
【請求項16】
前記方法は、
前記第1の通信装置の前記LLC層によって、第4の情報を前記第1の通信装置の前記ネットワークおよびトランスポート層に送信するステップであって、前記第4の情報は、前記第1のデータを前記第1の通信装置の前記デバイス層に透過的に伝送するように前記第1の通信装置の前記ネットワークおよびトランスポート層に指示するために使用される、ステップ
をさらに備える請求項15に記載の方法。
【請求項17】
データ伝送方法であって、
第2の通信装置によって、第1の情報を第1の通信装置から受信するステップであって、前記第1の情報は、第1のサービスおよび前記第1のサービスに対応する第1のリソースを示すために使用され、前記第1のリソースは
、第1のデータを
搬送するために使用さ
れ、前記第1のデータは、前記第1のサービスに属する、ステップと、
前記第2の通信装置の媒体アクセス制御MAC層によって、前記第1のデータを上位層から取得するステップと、
前記第2の通信装置の前記MAC層によって、前記第1のデータを前記第2の通信装置のPHY層に透過的に伝送するステップと
を備える、データ伝送方法。
【請求項18】
前記方法は、前記第2の通信装置の前記PHY層によって、前記第1のリソース上で前記第1のデータを前記第1の通信装置に送信するステップ
をさらに備える請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記上位層は、LLC層、ネットワークおよびトランスポート層、デバイス層、またはアプリケーションである請求項17または18に記載の方法。
【請求項20】
前記第2の通信装置の前記MAC層によって前記第1のデータを前記第2の通信装置のPHY層に透過的に伝送する前記ステップの前に、前記方法は、
前記第2の通信装置の前記MAC層によって、前記第1のデータが前記第1のサービスに属すると決定するステップ
をさらに備える請求項17乃至19のいずれか一項に記載の方法。
【請求項21】
前記第2の通信装置の前記MAC層によって前記第1のデータが前記第1のサービスに属すると決定する前記ステップは、
前記第2の通信装置の前記MAC層によって、前記第1のサービスのインジケーション情報に基づいて、前記第1のデータが前記第1のサービスに属すると決定するステップであって、前記第1のサービスの前記インジケーション情報は、前記上位層からのものである、ステップ
を含む請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記第2の通信装置の前記MAC層によって前記第1のデータを上位層から取得する前記ステップは、
前記第2の通信装置の前記MAC層によって、LLC PDUを前記第2の通信装置
のLLC層から取得するステップであって、前記LLC PDUは、前記第1のデータに対応する、ステップ、または、
前記第2の通信装置の前記MAC層によって、デバイス層PDUを前記第2の通信装置の前記デバイス層から取得するステップであって、前記デバイス層PDUは、前記第1のデータに対応する、ステップ、または
前記第2の通信装置の前記MAC層によって、アプリケーションデータを前記第2の通信装置
のアプリケーションから取得するステップであって、前記アプリケーションデータは、前記第1のデータに対応する、ステップ
を含む請求項17乃至21のいずれか一項に記載の方法。
【請求項23】
前記第1の情報は、前記第1のデータを前記第2の通信装置の前記PHY層に透過的に伝送するように前記第2の通信装置のMAC層に指示するためにさらに使用される請求項17乃至22のいずれか一項に記載の方法。
【請求項24】
前記第2の通信装置の前記MAC層によって前記第1のデータを前記第2の通信装置のPHY層に透過的に伝送する前記ステップは、
前記第2の通信装置の前記MAC層によって、MAC PDUを前記第2の通信装置の前記PHY層に転送するステップであって、前記MAC PDUは、MAC SDUのみを含み、前記MAC SDUは、前記第1のデータを含む、ステップ
を含む請求項17乃至23のいずれか一項に記載の方法。
【請求項25】
前記第1の情報は、前記MAC PDUを前記第2の通信装置の前記PHY層に転送するように前記第2の通信装置の前記MAC層に指示するために特に使用され、前記MAC PDUは、MAC SDUのみを含み、前記MAC SDUは、前記第1のデータを含む請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記第1の情報は、前記第1のサービスのタイプ情報、前記第1のサービスの優先度情報、または前記第1のサービスのQoS情報のうちの少なくとも1つを含み、前記第1のサービスの前記タイプ情報、前記第1のサービスの前記優先度情報、または前記第1のサービスの前記QoS情報のうちの前記少なくとも1つは、前記第1のサービスを示すために使用される請求項17乃至25のいずれか一項に記載の方法。
【請求項27】
前記方法は、
前記第2の通信装置によって、第2の情報を前記第1の通信装置から受信するステップであって、前記第2の情報は、前記第1のリソースをアクティブ化するために使用される、または前記第1のサービスの伝送をアクティブ化するために使用され、前記第2の情報は、前記第1のリソースの設定情報、前記第1のサービス
のタイプ情報、前記第1のサービス
の優先度情報、または前記第1のサービス
のQoS情報のうちの少なくとも1つを含む、ステップ
をさらに備える請求項17乃至26のいずれか一項に記載の方法。
【請求項28】
前記第1のリソースは、半永続的リソースであり、前記第1のリソースの前記設定情報は、半永続的スケジューリング識別子である請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記方法は、
前記第2の通信装置
のネットワークおよびトランスポート層によって、前記デバイス層PDUを前記第2の通信装置の前記デバイス層から前記第2の通信装置の前記LLC層に転送するステップであって、前記第2の通信装置の前記デバイス層PDUは、前記第1のデータに対応し、前記デバイス層PDUは、デバイス層SDUのみを含む、ステップ
をさらに備える請求項22に記載の方法。
【請求項30】
前記方法は、
前記第2の通信装置の前記デバイス層によって、第5の情報を前記第2の通信装置の前記ネットワークおよびトランスポート層に送信するステップであって、前記第5の情報は、前記第1のデータを前記第2の通信装置の前記LLC層に透過的に伝送するように前記第2の通信装置の前記ネットワークおよびトランスポート層に指示するために使用される、ステップ
をさらに備える請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記方法は、
前記第2の通信装置の前記LLC層によって、前記LLC PDUを前記第2の通信装置の前記ネットワークおよびトランスポート層から前記第2の通信装置の前記MAC層に転送するステップであって、前記LLC PDUは、前記第1のデータに対応し、前記LLC PDUは、LLC SDUのみを含む、ステップ
をさらに備える請求項29または30に記載の方法。
【請求項32】
前記方法は、
前記第2の通信装置の前記ネットワークおよびトランスポート層によって、第6の情報を前記第2の通信装置の前記LLC層に送信するステップであって、前記第6の情報は、前記第1のデータを前記第2の通信装置の前記MAC層に透過的に伝送するように前記第2の通信装置の前記LLC層に指示するために使用される、ステップ
をさらに備える請求項31に記載の方法。
【請求項33】
通信装置であって、
第1の情報を第2の通信装置に送信するように構成された通信モジュールであって、前記第1の情報は、第1のサービスおよび前記第1のサービスに対応する第1のリソースを示すために使用され、前記第1のリソースは
、第1のデータを
搬送するために使用さ
れ、前記第1のデータは、前記第1のサービスに属する、通信モジュールを備え、
前記通信モジュールのMAC層は、前記第1のデータを取得するように構成され、
前記通信モジュールの前記MAC層は、前記第1のデータを上位層に透過的に伝送するようにさらに構成される、
通信装置。
【請求項34】
通信装置であって、
第1の情報を第1の通信装置から受信するように構成された通信モジュールであって、前記第1の情報は、第1のサービスおよび前記第1のサービスに対応する第1のリソースを示すために使用され、前記第1のリソースは
、第1のデータを
搬送するために使用さ
れ、前記第1のデータは、前記第1のサービスに属する、通信モジュールを備え、
前記通信モジュールの媒体アクセス制御MAC層は、前記第1のデータを上位層から取得し、
前記通信モジュールの前記MAC層は、前記第1のデータを第2の通信装置のPHY層に透過的に伝送する、
通信装置。
【請求項35】
通信装置であって、トランシーバ、および少なくとも1つのプロセッサを備え、前記トランシーバは、回線を通して前記少なくとも1つのプロセッサに接続され、前記トランシーバは、請求項1乃至16のいずれか一項に記載の方法において前記通信装置によって実行されるメッセージ受信および送信動作を実行するように構成され、
前記少なくとも1つのプロセッサは、命令を呼び出して、請求項1乃至16のいずれか一項に記載の方法において前記通信装置によって実行されるメッセージ処理または制御動作を実行する、通信装置。
【請求項36】
通信装置であって、トランシーバ、および少なくとも1つのプロセッサを備え、前記トランシーバは、回線を通して前記少なくとも1つのプロセッサに接続され、前記トランシーバは、請求項17乃至32のいずれか一項に記載の方法において前記通信装置によって実行されるメッセージ受信および送信動作を実行するように構成され、
前記少なくとも1つのプロセッサは、命令を呼び出して、請求項17乃至32のいずれか一項に記載の方法において前記通信装置によって実行されるメッセージ処理または制御動作を実行する、通信装置。
【請求項37】
チップシステムであって、少なくとも1つのプロセッサ、およびトランシーバを備え、前記トランシーバと前記少なくとも1つのプロセッサとは回線を通して相互接続され、前記プロセッサは、命令を実行して、請求項1乃至32のいずれか一項に記載の方法を実行する、チップシステム。
【請求項38】
請求項1乃至16のいずれか一項に記載の方法を実行するように構成された、通信装置。
【請求項39】
請求項17乃至32のいずれか一項に記載の方法を実行するように構成された、通信装置。
【請求項40】
命令を含むコンピュータプログラ
ムであって、前記コンピュータプログラ
ムがコンピュータ上で実行されたときに、前記コンピュータが、請求項1乃至32のいずれか一項に記載の方法を実行することが可能になる、コンピュータプログラ
ム。
【請求項41】
コンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータ可読記憶媒体は、命令を含み、前記命令がコンピュータ上で実行されたときに、前記コンピュータが、請求項1乃至32のいずれか一項に記載の方法を実行することが可能になる、コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項42】
通信システムであって、請求項3
3、35、または
38に記載の通信装置と、請求項
34、
36、または
39に記載の装置とを備える、通信システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、通信技術の分野に関し、特にデータ伝送方法、装置、およびシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
車両は、人々の日常生活の中でますます重要な役割を果たしている。インテリジェントコックピット技術が発展し続けるのに伴って、車両は、人々にとって単なる輸送道具というだけでなく、一種の生活空間にもなっている。人々は、さらに豊かな娯楽、オーディオ、ビデオ、およびオフィス体験をインテリジェントコックピットが提供してくれることを期待している。
【0003】
現在では、インテリジェントコックピットの接続デバイスは、主に、コックピットドメインコントローラ(cockpit domain controller、CDC)(またはヘッドユニットと呼ばれる)、および車載デバイスを含む。車載デバイスは、車両デバイスおよび非車両デバイスなどに分類され得る。車両デバイスは、スピーカもしくはマイクロフォン、または車両スクリーンなどのオーディオおよびビデオデバイスを含み得る。非車両デバイスは、携帯電話またはタブレットコンピュータなどのインテリジェント端末を含み得る。CDCは、主に、車両内の車両デバイスに有線で接続される。ケーブルの取り回しは困難であり、空間占有問題が存在する。さらに、CDCは、Bluetoothまたはワイヤレスフィディリティ(wireless fidelity、Wi-Fi)などのワイヤレス通信技術を用いることによって車両デバイスまたは非車両デバイスとのワイヤレス通信を実行することもある。しかし、従来のワイヤレス通信技術では、ワイヤレス通信シナリオの様々なサービスタイプの伝送要件に適応するために、通常は、プロトコルスタックのデータパケットに対して比較的複雑なプロトコルスタック処理が実行される。しかし、インテリジェントコックピットのシナリオの比較的単純なデータサービスに対して、従来のワイヤレス通信技術におけるプロトコルスタックの処理ステップは、複雑すぎる。その結果、車両デバイスと非車両デバイスの異なるサービス伝送要件が同時に満たされることができず、データ伝送効率は比較的低い。
【発明の概要】
【0004】
本願は、インテリジェントコックピットのシナリオにおけるデータ伝送効率を改善するための、データ伝送方法、装置、およびシステムを提供する。
【0005】
第1の態様によれば、本願の実施形態は、データ伝送方法を提供する。この方法は、第1の通信装置によって実行されることもあるし、第1の通信装置の構成要素(プロセッサ、チップ、またはチップシステムなど)によって実行されることもある。第1の通信装置は、CDCであることもある。
【0006】
以下、実行体が第1の通信装置である例を用いて説明する。この方法によれば、第1の通信装置は、第1の情報を第2の通信装置に送信してよく、第1の情報は、第1のサービスおよび第1のサービスに対応する第1のリソースを示すために使用され、第1のリソースは、第2の通信装置によって第1のデータを第1の通信装置に送信するために使用されることになる場合があり、第1のデータは、第1のサービスに属する。第1の通信装置の媒体アクセス制御(media access control、MAC)層は、第1のデータを取得し、第1のデータを上位層に透過的に伝送し得る。
【0007】
この方法によれば、第1の通信装置は、第1のサービスおよび第1のサービスに対応する第1のリソースを、第2の通信装置に対して示すことができる。第2の通信装置が第1のサービスの第1のデータを送信する必要があるときには、第2の通信装置のMAC層は、第1のサービスのデータを透過的に伝送し得る。これに対応して、第1の通信装置が第1のサービスの第1のデータを受信するときには、第1の通信装置のMAC層は、第1のデータを透過的に伝送し得る。したがって、従来技術のワイヤレス通信プロトコルと比較して、本願は、伝送端および受信端のMAC層における処理ステップを簡略化し、プライマリノードとセカンダリノードの間の第1のサービスのデータのワイヤレス伝送を実施しながらデータ伝送効率を向上させる。
【0008】
可能な設計では、上位層は、第1の通信装置の論理リンク制御(logical link control、LLC)層、ネットワークおよびトランスポート層、デバイス層、またはアプリケーションである。
【0009】
可能な設計では、第1の通信装置の物理(physical、PHY)層は、第1のリソース上で第1のデータを第2の通信装置から受信し得る。次いで、第1の通信装置のPHY層は、第1のデータおよび第1のリソースのインジケーション情報を第1の通信装置のMAC層にサブミットし得る。
【0010】
可能な設計では、第1の通信装置のMAC層は、さらに、第1のデータが第1のサービスに属すると決定し、次いで第1のデータを上位層に透過的に伝送し得る。
【0011】
可能な設計では、第1の通信装置のMAC層は、第1のリソースのインジケーション情報、および第1のリソースと第1のサービスの間の対応に基づいて、第1のデータが第1のサービスに属すると決定してよく、ここで、第1のリソースのインジケーション情報は、第1の通信装置のPHY層からのものである。例えば、第1のリソースのインジケーション情報は、PHY層のサービスアクセスポイント(service access point、SAP)で搬送される。
【0012】
可能な設計では、第1の通信装置のMAC層は、PHYサービスデータユニット(service data unit、SDU)を第1の通信装置のPHY層から第1の通信装置のLLC層にサブミットし得る、または、第1の通信装置のMAC層は、PHY SDUを第1の通信装置のPHY層からデバイス層にサブミットし得る、または第1の通信装置のMAC層は、PHY SDUを第1の通信装置のPHY層からアプリケーションにサブミットしてよく、ここで、PHY SDUは、第1のデータに対応する。具体的には、PHY SDUは、第1のデータである。
【0013】
可能な設計では、第1の情報は、第1のデータを第2の通信装置のPHY層に透過的に伝送するように第2の通信装置のMAC層に指示するためにさらに使用される。
【0014】
具体的には、第1の情報は、MACプロトコルデータユニット(protocol data unit、PDU)を第2の通信装置のPHY層に転送するように第2の通信装置のMAC層に指示するために使用されてよく、ここで、MAC PDUは、MAC SDUのみを含み、MAC SDUは、第1のデータを含む。
【0015】
可能な設計では、第1の情報は、第1のデータを示すために、第1のサービスのタイプ情報、第1のサービスの優先度情報、または第1のサービスのサービス品質(quality of service、QoS)情報のうちの少なくとも1つを含み得る。
【0016】
可能な設計では、第1の通信装置は、第2の情報を第2の通信装置にさらに送信してよく、ここで、第2の情報は、第1のリソースをアクティブ化するために使用される、または第1のサービスの伝送をアクティブ化するために使用され、第2の情報は、第1のリソースの設定情報、第1のサービスのタイプ情報、第1のサービスの優先度情報、または第1のサービスのQoS情報のうちの少なくとも1つを含む。
【0017】
可能な設計では、第1のリソースが、半永続的リソースである場合には、第1のリソースの設定情報は、半永続的スケジューリング識別子を含み得る。
【0018】
可能な設計では、第1の通信装置のLLC層は、MAC SDUを第1の通信装置のMAC層から第1の通信装置のネットワークおよびトランスポート層にサブミットしてよく、ここで、MAC SDUは、第1のデータに対応する。具体的には、MAC SDUは、第1のデータである。
【0019】
可能な設計では、第1の通信装置のMAC層は、第3の情報を第1の通信装置のLLC層に送信し、ここで、第3の情報は、第1のデータを第1の通信装置のネットワークおよびトランスポート層に透過的に伝送するように第1の通信装置のLLC層に指示するために使用され得る。
【0020】
可能な設計では、第1の通信装置のネットワークおよびトランスポート層は、LLC SDUを第1の通信装置のLLC層から第1の通信装置のデバイス層にサブミットしてよく、ここで、LLC SDUは、第1のデータに対応する。具体的には、LLC SDUは、第1のデータである。
【0021】
可能な設計では、第1の通信装置のLLC層は、第4の情報を第1の通信装置のネットワークおよびトランスポート層に送信し、ここで、第4の情報は、第1のデータを第1の通信装置のデバイス層に透過的に伝送するように第1の通信装置のネットワークおよびトランスポート層に指示するために使用される。第4の情報は、第1の通信装置のLLC層によって第1の通信装置のネットワークおよびトランスポート層に送信されるSAPで搬送され得る。
【0022】
第2の態様によれば、本願の実施形態は、データ伝送方法を提供する。この方法は、第2の通信装置によって実行されることもあるし、第2の通信装置の構成要素(プロセッサ、チップ、またはチップシステムなど)によって実行されることもある。第2の通信装置は、例えばサウンドボックスまたはマイクロフォンなどの車両デバイスであることもあるし、例えばウェアラブルデバイスなどの非車両デバイスであることもある。
【0023】
第2の通信装置は、例として用いられている。この方法によれば、第2の通信装置は、第1の情報を第1の通信装置から受信してよく、ここで、第1の情報は、第1のサービスおよび第1のサービスに対応する第1のリソースを示すために使用され、第1のリソースは、第2の通信装置によって第1のデータを第1の通信装置に送信するために使用されることになり、第1のデータは、第1のサービスに属する。第2の通信装置のMAC層は、第1のデータを上位層から取得し、第1のデータを第2の通信装置のPHY層に透過的に伝送し得る。
【0024】
可能な設計では、第2の通信装置のPHY層は、第1のリソース上で第1のデータを第1の通信装置に送信し得る。
【0025】
可能な設計では、上位層は、第2の通信装置のLLC層、ネットワークおよびトランスポート層、デバイス層、またはアプリケーションである。
【0026】
可能な設計では、第1のデータが第1のサービスに属すると決定した後で、第2の通信装置のMAC層は、第1のデータを第2の通信装置のPHY層に透過的に伝送する。
【0027】
可能な設計では、第2の通信装置のMAC層は、第1のサービスのインジケーション情報に基づいて、第1のデータが第1のサービスに属すると決定してよく、ここで、第1のサービスのインジケーション情報は、第2の通信装置の上位層からのものである。
【0028】
可能な設計では、第2の通信装置のMAC層は、LLC PDUを第2の通信装置のLLC層から取得してよく、ここで、LLC PDUは、第1のデータに対応し、具体的には、LLC PDUは、第1のデータであり、または、第2の通信装置のMAC層は、デバイス層PDUを第2の通信装置のデバイス層から取得してよく、ここで、デバイス層PDUは、第1のデータに対応し、具体的には、デバイス層PDUは、第1のデータであり、または、第2の通信装置のMAC層は、アプリケーションデータを第2の通信装置のアプリケーションから取得してよく、ここで、アプリケーションデータは、第1のデータに対応し、具体的には、アプリケーションデータは、第1のデータである。
【0029】
可能な設計では、第1の情報は、第1のデータを第2の通信装置のPHY層に透過的に伝送するように第2の通信装置のMAC層に指示するためにさらに使用される。
【0030】
可能な設計では、第2の通信装置のMAC層は、MAC PDUを第2の通信装置のPHY層に転送してよく、ここで、MAC PDUは、MAC SDUのみを含み、MAC SDUは、第1のデータを含む。具体的には、MAC SDUは、第1のデータである。
【0031】
具体的には、第1の情報は、MAC PDUを第2の通信装置のPHY層に転送するように第2の通信装置のMAC層に指示してよく、ここで、MAC PDUは、MAC SDUのみを含み、MAC SDUは、第1のデータを含む。具体的には、MAC SDUは、第1のデータである。
【0032】
可能な設計では、第1の情報は、第1のサービスのタイプ情報、第1のサービスの優先度情報、または第1のサービスのQoS情報のうちの少なくとも1つを含んでよく、第1のサービスのタイプ情報、第1のサービスの優先度情報、または第1のサービスのQoS情報のうちの少なくとも1つは、第1のサービスを示すために使用される。
【0033】
可能な設計では、第2の通信装置は、第2の情報を第1の通信装置からさらに受信してよく、ここで、第2の情報は、第1のリソースをアクティブ化するために使用される、または第1のサービスの伝送をアクティブ化するために使用されてよく、第2の情報は、第1のリソースの設定情報、第1のサービスのタイプ情報、第1のサービスの優先度情報、または第1のサービスのQoS情報のうちの少なくとも1つを含み得る。
【0034】
可能な設計では、第1のリソースが半永続的リソースである場合には、第1のリソースの設定情報は、半永続的スケジューリング識別子である。
【0035】
可能な設計では、第2の通信装置のネットワークおよびトランスポート層は、デバイス層PDUを第2の通信装置のデバイス層から第2の通信装置のLLC層に転送してよく、ここで、第2の通信装置のデバイス層PDUは、第1のデータに対応し、デバイス層PDUは、デバイス層SDUのみを含む。具体的には、デバイス層PDUは、第1のデータである。
【0036】
可能な設計では、第2の通信装置のデバイス層は、第5の情報を第2の通信装置のネットワークおよびトランスポート層に送信してよく、ここで、第5の情報は、第1のデータを第2の通信装置のLLC層に透過的に伝送するように第2の通信装置のネットワークおよびトランスポート層に指示するために使用される。
【0037】
可能な設計では、第2の通信装置のLLC層は、LLC PDUを第2の通信装置のネットワークおよびトランスポート層から第2の通信装置のMAC層に転送してよく、ここで、LLC PDUは、第1のデータに対応し、LLC PDUは、LLC SDUのみを含む。具体的には、LLC PDUは、第1のデータである。
【0038】
可能な設計では、第2の通信装置のネットワークおよびトランスポート層は、第6の情報を第2の通信装置のLLC層に送信してよく、ここで、第6の情報は、第1のデータを第2の通信装置のMAC層に透過的に伝送するように第2の通信装置のLLC層に指示するために使用され得る。
【0039】
第3の態様によれば、通信装置が提供される。この通信装置は、第1の通信装置であることもあるし、第1の通信装置内のチップまたはモジュールであることもあるし、チップまたはシステムオンチップであることもある。
【0040】
通信装置は、受信モジュールおよび処理モジュールを含み得る。通信モジュールは、通信装置を通信時にサポートするように構成され得る。通信モジュールは、通信ユニット、通信インタフェース、トランシーバモジュール、またはトランシーバユニットと呼ばれることもある。通信モジュールは、PHY層、MAC層、LLC層、ネットワークおよびトランスポート層、デバイス層、またはアプリケーションを含むように構成され得る。処理モジュールは、第1の態様または第1の態様の可能な設計のうちのいずれか1つによる方法において第1の通信装置によって実行される処理アクションを通信装置が実行するのをサポートするように構成され得る。
【0041】
具体的には、通信モジュールは、第1の情報を第2の通信装置に送信するように構成されてよく、ここで、第1の情報は、第1のサービスおよび第1のサービスに対応する第1のリソースを示すために使用され、第1のリソースは、第2の通信装置によって第1のデータをこの通信装置に送信するために使用されることになる場合があり、第1のデータは、第1のサービスに属する。通信モジュールのMAC層は、第1のデータを取得し、第1のデータを上位層に透過的に伝送し得る。
【0042】
可能な設計では、上位層は、通信モジュールの論理リンク制御LLC層、ネットワークおよびトランスポート層、デバイス層、またはアプリケーションである。
【0043】
可能な設計では、通信モジュールのPHY層は、第1のリソース上で第1のデータを第2の通信装置から受信し得る。次いで、通信モジュールのPHY層は、第1のデータおよび第1のリソースのインジケーション情報を通信モジュールのMAC層にサブミットし得る。
【0044】
可能な設計では、通信モジュールのMAC層は、さらに、第1のデータが第1のサービスに属すると決定し、第1のデータを上位層に透過的に伝送し得る。
【0045】
可能な設計では、通信モジュールのMAC層は、第1のリソースのインジケーション情報、および第1のリソースと第1のサービスの間の対応に基づいて、第1のデータが第1のサービスに属すると決定し得る。第1のリソースのインジケーション情報は、通信モジュールのPHY層からのものである。例えば、第1のリソースのインジケーション情報は、通信モジュールのPHY層からSAPで搬送される。
【0046】
可能な設計では、通信モジュールのMAC層は、PHY SDUを通信モジュールのPHY層から通信モジュールのLLC層にサブミットすることもあり、または、通信モジュールのMAC層は、PHY SDUを通信モジュールのPHY層からデバイス層にサブミットすることもあり、または、通信モジュールのMAC層は、PHY SDUを通信モジュールのPHY層からアプリケーションにサブミットすることもあり、ここで、PHY SDUは、第1のデータに対応する。具体的には、PHY SDUは、第1のデータである。
【0047】
可能な設計では、第1の情報は、第1のデータを第2の通信装置のPHY層に透過的に伝送するように第2の通信装置のMAC層に指示するためにさらに使用される。
【0048】
具体的には、第1の情報は、MAC PDUを第2の通信装置のPHY層に転送するように第2の通信装置のMAC層に指示するために使用されてよく、ここで、MAC PDUは、MAC SDUのみを含み、MAC SDUは、第1のデータを含む。
【0049】
可能な設計では、第1の情報は、第1のサービスを示すために、第1のサービスのタイプ情報、第1のサービスの優先度情報、または第1のサービスのQoS情報のうちの少なくとも1つを含み得る。
【0050】
可能な設計では、通信モジュールは、第2の情報を第2の通信装置にさらに送信してよく、ここで、第2の情報は、第1のリソースをアクティブ化するために使用される、または第1のサービスの伝送をアクティブ化するために使用され、第2の情報は、第1のリソースの設定情報、第1のサービスのタイプ情報、第1のサービスの優先度情報、または第1のサービスのQoS情報のうちの少なくとも1つを含む。
【0051】
可能な設計では、第1のリソースが半永続的リソースである場合には、第1のリソースの設定情報は、半永続的スケジューリング識別子を含み得る。
【0052】
可能な設計では、通信モジュールのLLC層は、MAC SDUを通信モジュールのMAC層から通信モジュールのネットワークおよびトランスポート層にサブミットしてよく、ここで、MAC SDUは、第1のデータに対応する。具体的には、MAC SDUは、第1のデータである。
【0053】
可能な設計では、通信モジュールのMAC層は、第3の情報を通信モジュールのLLC層に送信してよく、ここで、第3の情報は、第1のデータを通信モジュールのネットワークおよびトランスポート層に透過的に伝送するように通信モジュールのLLC層に指示するために使用され得る。
【0054】
可能な設計では、通信モジュールのネットワークおよびトランスポート層は、LLC SDUを通信モジュールのLLC層から通信モジュールのデバイス層にサブミットしてよく、ここで、LLC SDUは、第1のデータに対応する。具体的には、LLC SDUは、第1のデータである。
【0055】
可能な設計では、通信モジュールのLLC層は、第4の情報を通信モジュールのネットワークおよびトランスポート層に送信してよく、ここで、第4の情報は、第1のデータを通信モジュールのデバイス層に透過的に伝送するように通信モジュールのネットワークおよびトランスポート層に指示するために使用され、第4の情報は、通信モジュールのLLC層によって通信モジュールのネットワークおよびトランスポート層に送信されるSAPで搬送され得る。
【0056】
第4の態様によれば、通信装置が提供される。この通信装置は、第2の通信装置であることもあるし、第2の通信装置内のチップまたはモジュールであることもあるし、チップまたはシステムオンチップであることもある。
【0057】
通信装置は、受信モジュールおよび処理モジュールを含み得る。通信モジュールは、通信装置を通信時にサポートするように構成され得る。通信モジュールは、通信ユニット、通信インタフェース、トランシーバモジュール、またはトランシーバユニットと呼ばれることもある。通信モジュールは、PHY層、MAC層、LLC層、ネットワークおよびトランスポート層、デバイス層、またはアプリケーションを含むように構成されてよく、第2の態様または第2の態様の可能な設計のうちのいずれか1つによる方法においてPHY層、MAC層、LLC層、ネットワークおよびトランスポート層、デバイス層、またはアプリケーションによって実行されるステップを実行するように構成され得る。処理モジュールは、第2の態様または第2の態様の可能な設計のうちのいずれか1つによる方法において第1の通信装置によって実行される処理アクションを通信装置が実行するのをサポートするように構成され得る。
【0058】
具体的には、通信モジュールは、第1の情報を第1の通信装置から受信するように構成されてよく、ここで、第1の情報は、第1のサービスおよび第1のサービスに対応する第1のリソースを示すために使用され、第1のリソースは、この通信装置によって第1のデータを第1の通信装置に送信するために使用されることになり、第1のデータは、第1のサービスに属する。通信モジュールのMAC層は、第1のデータを上位層から取得し、第1のデータを通信モジュールのPHY層に透過的に伝送し得る。
【0059】
可能な設計では、通信モジュールのPHY層は、第1のリソース上で第1のデータを第1の通信装置に送信し得る。
【0060】
可能な設計では、上位層は、通信モジュールのLLC層、ネットワークおよびトランスポート層、デバイス層、またはアプリケーションである。
【0061】
可能な設計では、第1のデータが第1のサービスに属すると決定した後で、通信モジュールのMAC層は、第1のデータを通信モジュールのPHY層に透過的に伝送する。
【0062】
可能な設計では、通信モジュールのMAC層は、第1のサービスのインジケーション情報に基づいて、第1のデータが第1のサービスに属すると決定してよく、ここで、第1のサービスのインジケーション情報は、通信モジュールの上位層からのものである。
【0063】
可能な設計では、通信モジュールのMAC層は、LLC PDUを通信モジュールのLLC層から取得してよく、ここで、LLC PDUは、第1のデータに対応し、具体的には、LLC PDUは、第1のデータであり、または、通信モジュールのMAC層は、デバイス層PDUを通信モジュールのデバイス層から取得してよく、ここで、デバイス層PDUは、第1のデータに対応し、具体的には、デバイス層PDUは、第1のデータであり、または、通信モジュールのMAC層は、アプリケーションデータを通信モジュールのアプリケーションモジュールから取得してよく、ここで、アプリケーションデータは、第1のデータに対応し、具体的には、アプリケーションデータは、第1のデータである。
【0064】
可能な設計では、第1の情報は、第1のデータを通信モジュールのPHY層に透過的に伝送するように通信モジュールのMAC層に指示するためにさらに使用される。
【0065】
可能な設計では、通信モジュールのMAC層は、MAC PDUを通信モジュールのPHY層に転送してよく、ここで、MAC PDUは、MAC SDUのみを含み、MAC SDUは、第1のデータを含む。具体的には、MAC SDUは、第1のデータである。
【0066】
具合的には、第1の情報は、AC PDUを通信モジュールのPHY層に転送するように通信モジュールのMAC層に指示してよく、ここで、MAC PDUは、MAC SDUのみを含み、MAC SDUは、第1のデータを含む。具体的には、MAC SDUは、第1のデータである。
【0067】
可能な設計では、第1の情報は、第1のサービスのタイプ情報、第1のサービスの優先度情報、または第1のサービスのQoS情報のうちの少なくとも1つを含んでよく、第1のサービスのタイプ情報、第1のサービスの優先度情報、または第1のサービスのQoS情報のうちの少なくとも1つは、第1のサービスを示すために使用される。
【0068】
可能な設計では、通信モジュールは、第2の情報を第1の通信装置からさらに受信してよく、ここで、第2の情報は、第1のリソースをアクティブ化するために使用される、または第1のサービスの伝送をアクティブ化するために使用されてよく、第2の情報は、第1のリソースの設定情報、第1のサービスのタイプ情報、第1のサービスの優先度情報、または第1のサービスのQoS情報のうちの少なくとも1つを含み得る。
【0069】
可能な設計では、第1のリソースが半永続的リソースである場合には、第1のリソースの設定情報は、半永続的スケジューリング識別子である。
【0070】
可能な設計では、通信モジュールのネットワークおよびトランスポート層は、デバイス層PDUを通信モジュールのデバイス層から通信モジュールのLLC層に転送してよく、ここで、通信モジュールのデバイス層PDUは、第1のデータに対応し、デバイス層PDUは、デバイス層SDUのみを含む。具体的には、デバイス層PDUは、第1のデータである。
【0071】
可能な設計では、通信モジュールのデバイス層は、第5の情報を通信モジュールのネットワークおよびトランスポート層に送信してよく、ここで、第5の情報は、第1のデータを通信モジュールのLLC層に透過的に伝送するように通信モジュールのネットワークおよびトランスポート層に指示するために使用され得る。
【0072】
可能な設計では、通信モジュールのLLC層は、LLC PDUを通信モジュールのネットワークおよびトランスポート層から通信モジュールのMAC層に転送してよく、ここで、LLC PDUは、第1のデータに対応し、LLC PDUは、LLC SDUのみを含む。具体的には、LLC PDUは、第1のデータである。
【0073】
可能な設計では、通信モジュールのネットワークおよびトランスポート層は、第6の情報を通信モジュールのLLC層に送信してよく、ここで、第6の情報は、第1のデータを通信モジュールのMAC層に透過的に伝送するように通信モジュールのLLC層に指示するために使用され得る。
【0074】
第5の態様によれば、本願の実施形態は、装置を提供する。この装置は、第1の態様または第1の態様の可能な実装のいずれか1つによる方法を実施し得る。この装置は、上述の方法を実行するように構成された対応するユニットまたは構成要素を含む。この装置に含まれるユニットは、ソフトウェアおよび/またはハードウェアによって実装され得る。この装置は、例えば、端末デバイスであることもあるし、上述の方法を端末デバイスが実施するのをサポートすることができるチップ、チップシステム、またはプロセッサであることもある。
【0075】
第6の態様によれば、本願の実施形態は、プロセッサを含む装置を提供し、ここで、プロセッサは、メモリに結合され、メモリは、プログラムまたは命令を記憶するように構成され、プログラムまたは命令がプロセッサによって実行されたときに、この装置は、第1の態様または第1の態様の可能な実装のいずれか1つによる方法を実施することが可能になる。
【0076】
第7の態様によれば、本願の実施形態は、第2の態様または第2の態様の可能な実装のいずれか1つによる方法を実施するために、装置を提供する。この装置は、上述の方法を実行するように構成された対応するユニットまたは構成要素を含む。この装置に含まれるユニットは、ソフトウェアおよび/またはハードウェアによって実装され得る。この装置は、例えば、端末デバイスであることもあるし、上述の方法を端末デバイスが実施するのをサポートすることができるチップ、チップシステム、またはプロセッサであることもある。
【0077】
第8の態様によれば、本願の実施形態は、プロセッサを含む装置を提供し、ここで、プロセッサは、メモリに結合され、メモリは、プログラムまたは命令を記憶するように構成され、プログラムまたは命令がプロセッサによって実行されたときに、この装置は、第2の態様または第2の態様の可能な実装のいずれか1つによる方法を実施することが可能になる。
【0078】
第9の態様によれば、本願の実施形態は、通信システムを提供する。この通信システムは、第3の態様、第5の態様、または第6の態様の通信装置を含んでよく、第4の態様、第7の態様、または第8の態様の通信装置を含み得る。
【0079】
第10の態様によれば、本願の実施形態は、コンピュータ可読媒体を提供する。このコンピュータ可読媒体は、コンピュータプログラムまたは命令を記憶し、コンピュータプログラムまたは命令が実行されたときに、コンピュータは、第1の態様または第1の態様の可能な実装のいずれか1つによる方法を実行することが可能になる。
【0080】
第11の態様によれば、本願の実施形態は、コンピュータプログラム製品を提供する。このコンピュータプログラム製品は、コンピュータプログラムコードを含む。コンピュータプログラムコードがコンピュータ上で実行されたときに、そのコンピュータは、第1の態様または第1の態様の可能な実装のいずれか1つによる方法を実行することが可能になる。
【0081】
第12の態様によれば、本願の実施形態は、プロセッサを含むチップを提供し、ここで、プロセッサは、メモリに結合され、メモリは、プログラムまたは命令を記憶するように構成され、プログラムまたは命令がプロセッサによって実行されたときに、このチップは、第1の態様または第1の態様の可能な実装のいずれか1つによる方法を実施することが可能になる。
【0082】
第2の態様から第12の態様で実現されることができる技術的効果については、第1の態様および第1の態様のそれぞれの可能な設計についての上述の分析および説明を参照されたい。本明細書では、詳細について再度説明しない。
【図面の簡単な説明】
【0083】
【
図1】本願の実施形態による通信システムのアーキテクチャの概略図である。
【
図2】本願の実施形態によるプロトコルスタックのアーキテクチャの概略図である。
【
図3】本願の実施形態によるデータ伝送方法の概略流れ図である。
【
図4】本願の実施形態による通信装置の構造の概略図である。
【
図5】本願の実施形態による別の通信装置の構造の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0084】
本願の目的、技術的解決策、および利点をより明白にするために、以下、添付の図面を参照して本願について詳細にさらに説明する。
【0085】
本願の技術的解決策の理解を容易にするために、以下では、最初に本願の技術用語について簡単に説明する。
【0086】
(1)コックピットドメインコントローラ
【0087】
コックピットドメインコントローラ(cockpit domain controller、CDC)は、短くヘッドユニットとも呼ばれる。現在では、ヘッドユニットは、限定されるわけではないが、従来の無線、ミュージックビデオ再生、およびナビゲーションブロードキャストなどの機能を実施するために、別の車両デバイスと通信し得る。さらに、ヘッドユニットは、人と車両の間、および車両と外界の間の情報通信を実施し、ユーザエクスペリエンスとサービス関連機能およびセキュリティ関連機能とを向上させるために、例えば第3世代(3rd-generation、3G)モバイル通信技術または第4世代モバイル通信技術(4th generation mobile communications technology、4G)などのセルラ通信機能、およびテレマティクス(telematics)機能をさらに有することもある。
【0088】
(2)プライマリノードおよびセカンダリノード
【0089】
プライマリノードおよびセカンダリノードは、論理的に区別される2種類のノードを示す。プライマリノードは、セカンダリノードを管理し、リソース割当て能力またはリソーススケジューリング能力を有し、時間周波数リソースをセカンダリノードに割り当てる役割を担う。セカンダリノードは、プライマリノードの割当てに従い、プライマリノードによって割り当てられた時間周波数リソースを用いて通信を実行する。プライマリノードおよびセカンダリノードの属性特徴が変化し得ることに留意されたい。例えば、インテリジェント端末がヘッドセットと通信するときには、インテリジェント端末がプライマリノードであり、ヘッドセットがセカンダリノードである。しかし、インテリジェント端末が、例えばCDCなど、より優先度の高いデバイスにアクセスし、CDCのスケジューリングに従うときには、インテリジェント端末の役割属性が変化してセカンダリノードになる。
【0090】
時間周波数リソースは、2つの場合に割り当てられる。1つは、プライマリノードがセカンダリノードとの接続を確立し、動的もしくは半動的に時間周波数リソースをセカンダリノードに割り当てる、またはセカンダリノードの時間周波数リソースをスケジューリングする場合である。もう1つは、プライマリノードがセカンダリノードとの接続を確立し、プライマリノードがリソースプールをセカンダリノードのみに割り当て、セカンダリノードが通信のためにリソースプールから直接時間周波数リソースを取得する場合である。本明細書における接続とは、セカンダリノードとプライマリノードの間の接続を確立する処理を示し、セカンダリノードの存在はプライマリノードに把握されている。
【0091】
(3)分離ノード
【0092】
分離ノードは、プライマリノードとの接続を確立せず、事前設定されたリソースプールまたは別のリソースプール(例えばプライマリノードのシステムブロードキャストメッセージに含まれる、分離ノード用に構成されたリソースプール)から直接時間周波数リソースを取得して、別の端末デバイスと通信するノードである。一般に、分離ノード間の通信は、プライマリノードには把握されない。
【0093】
(4)通信ドメイン
【0094】
通信ドメインは、1つのプライマリノードと、少なくとも1つのセカンダリノードとを含む。この少なくとも1つのセカンダリノードは、プライマリノードとの通信接続を確立する。プライマリノードは、この少なくとも1つのセカンダリノードに時間周波数リソースを割り当てる、またはこの少なくとも1つのセカンダリノードの時間周波数リソースをスケジューリングする。各セカンダリノードは、スケジューリングされた、または割り当てられた時間周波数リソースを用いてプライマリノードと通信する。
【0095】
(5)通信ドメインタイプ
【0096】
インテリジェントコクピット環境では、複数の異なる通信ドメインがあり得る。これらの異なる通信ドメインは、異なるノードタイプ、ノード能力、ノード属性、および搬送されるサービスを含み得る。例えば、CDCが、プライマリノードとして使用されて、車両オーディオおよびビデオデバイスをスケジューリングし得る。この場合、CDCがプライマリノードであり、車両オーディオおよびビデオデバイスがセカンダリノードである。CDCと少なくとも1つの車両オーディオおよびビデオデバイスとが通信ドメインを構成してよく、これはCDCドメインまたはヘッドユニットドメインと呼ばれる。携帯電話が、プライマリノードとして使用されて、インテリジェントウェアラブルデバイスをスケジューリングすることもある。この場合には、インテリジェントウェアラブルデバイスがセカンダリノードであり、携帯電話とインテリジェントウェアラブルデバイスとが通信ドメインを構成してよく、これは携帯電話ドメインと呼ばれる。CDCドメインと携帯電話ドメインとは、2つの異なる通信ドメインタイプに対応する。
【0097】
(6)通信ドメイン優先度
【0098】
異なる通信ドメインは、異なる優先度を有し得る。これにより、より高い優先度を有する通信ドメインが、好ましくは時間周波数リソースを取得することができ、さらに、その通信ドメイン内のサービス伝送を優先的に保証することができることを保証することができる。例えば、携帯電話ドメインと比較すると、CDCドメインは、主に車両デバイスのサービスを保証するものであり、CDCドメインは、携帯電話ドメインより高い通信ドメイン優先度を有し得る。
【0099】
(7)開放型システム間相互接続(open system interconnection、OSI)参照モデル
【0100】
1984年に国際標準化機構(ISO)によって提案された階層型ネットワークアーキテクチャモデルである開放型システム間相互接続(OSI)参照モデルは、具体的な実装記述の代わりに抽象構造を定義するものであり、異種ネットワークシステムの相互接続および相互動作をサポートすることを目的とする。
【0101】
OSI参照モデルは、7つの層、すなわちアプリケーション層(application layer)7、プレゼンテーション層(presentation layer)6、セッション層(session layer)5、トランスポート層(transport layer)4、ネットワーク層(network layer)3、データリンク層(data link layer、DLL)2、および物理層(physical layer)1を含み得る。各層は、それ自体の機能のセットを有し、隣接する層と相互作用する。以下、OSI参照モデルの各層について詳細に説明する。
【0102】
物理層1は、伝送媒体を用いてデータリンク層に物理的接続を提供し、ビットストリームを透過的に伝送する。一般に、物理層でチャネルコーディングが実行されて、データ伝送の信頼性を保証する。
【0103】
データリンク層2は、物理的リンク上での信頼性の高いデータ伝送を保証する。データまたは命令は、物理層で伝送されることができる特定のフレームにカプセル化される。任意選択で、DLLは、アクセス制御、リソース管理、データセグメント化、連結、および誤り訂正などの機能をさらに含む。
【0104】
ネットワーク層3は、ルートを選択して2つのノード間の経路を決定する役割を担う。任意選択で、ネットワーク層は、さらにトラフィック制御を実行することもある。
【0105】
トランスポート層4は、セッション層にネットワーク回線、すなわち伝送経路を提供する役割を担う。
【0106】
セッション層5は、2つのノードの間でセッションを確立し、維持し、終了する役割を担う。
【0107】
プレゼンテーション層6は、データの形態を伝送と互換性のある、または伝送に適したフォーマットに変換するように、データを符号化または復号する役割を担う。任意選択で、プレゼンテーション層は、データを解読および暗号化することもある。
【0108】
アプリケーション層7は、アプリケーションプログラム(アプリケーションとも呼ばれる)にサービスを提供する役割を担う。
【0109】
OSIの7層モデルでは、各層は、その上位層にサービスを提供し、その上位層にアクセスインタフェースまたはインタフェースを提供し、このアクセスインタフェースまたはインタフェースは、サービスアクセスポイント(service access point、SAP)と呼ばれる。具体的には、このインタフェースは、隣接する層の各対の間に位置し、サービスアクセスポイント動作、および下位の層によって上位の層に提供されるサービスを定義する。
【0110】
図1は、本願の実施形態による通信シナリオの概略図である。
【0111】
図1では、通信シナリオは、主にCDCと車両デバイス(例えばマイクロフォン、サウンドボックス、もしくはスクリーンなどの車両オーディオおよびビデオデバイス)または非車両デバイス(例えばユーザの携帯電話もしくはウェアラブルデバイス)の間の通信に関する。CDCおよび車両デバイスは、車両の内部に配置されてよく、非車両デバイスは、その車両の内部に配置されることもあるし、またはユーザが移動するのに伴ってその車両に出入りすることもある。
【0112】
具体的には、マイクロフォンは、「マイク(mike)」または「マイク(mic)」と呼ばれることもあり、音声信号を電気信号に変換するように構成され得る。電話がかかる、または声情報が送信されると、マイクロフォンは、ユーザの声を収集し、次いでそのユーザの声を電気信号に変換し、その後に電気信号をCDCまたは車両内の別のデバイスに有線および/または無線で送信し得る。可能な例では、少なくとも1つのマイクロフォンが、車両内に配置され得る。いくつかの他の実施形態では、2つ以上のマイクロフォンが車両内に配置されることもある。音声信号を収集するだけでなく、マイクロフォンは、ノイズ低減および指向性記録などの機能をさらに実施することもある。
【0113】
サウンドボックスは、「スピーカ」または「ラウドスピーカ」などと呼ばれることもあり、オーディオ電気信号を再生のために音声信号に変換するように構成される。ユーザは、サウンドボックスを通して音楽を聴いたり、ハンズフリー通話に答えたりすることができる。サウンドボックスは、マイクロフォンと協働してノイズを低減することもできる。
【0114】
「ディスプレイ」とも呼ばれるスクリーンは、画像または映像などを表示するように構成され得る。スクリーンは、表示パネルを含むこともある。表示パネルは、液晶ディスプレイ(liquid crystal display、LCD)、有機発光ダイオード(organic light-emitting diode、OLED)、アクティブマトリックス有機発光ダイオード((active-matrix organic light-emitting diode、AMOLED)、フレキシブル発光ダイオード(flexible light-emitting diode、FLED)、ミニLED(mini-LED)、マイクロLED(micro-LED)、マイクロOLED、または量子ドット発光ダイオード(quantum dot light-emitting diode、QLED)などであり得る。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のスクリーンが、車両内に配置され得る。さらに、別法として、スクリーンは、タッチスクリーンであることもあり、ユーザのタッチ制御動作を取得するために使用されることもある。
【0115】
車両デバイスは、ワイヤレス通信をサポートするように構成され得ることを理解されたい。例えば、車両デバイスは、ワイヤレス通信モジュール(ワイヤレストランシーバなどとも呼ばれる)を含むこともあるし、ワイヤレス通信モジュールに接続されることもある。
【0116】
非車両デバイスは、端末(terminal)、移動局(mobile station、MS)、移動端末(mobile terminal)、およびウェアラブルデバイスなどのデバイス、またはこれらのデバイス内のチップもしくはチップシステムなどの装置であり得る。第1の通信装置および/または第2の通信装置は、1つまたは複数の通信システム内の1つまたは複数のネットワークデバイスと通信し、そのネットワークデバイスによって提供されるネットワークサービスを受けることができる。本明細書におけるネットワークデバイスは、限定されるわけではないが、図示のCDCを含み、あるいは基地局であることもある。例えば、本願の実施形態における第1の通信装置および/または第2の通信装置は、携帯電話(「セルラ電話」とも呼ばれる)、移動端末を備えたコンピュータ、インテリジェント自動車、自動車のインターネットに関係付けられたインテリジェントデバイス(例えば自動運転分野の車両デバイス)、またはウェアラブルデバイスなどであり得る。あるいは、第1の通信装置および/または第2の通信装置は、携帯可能デバイス、ポケットサイズデバイス、手持ち型デバイス、コンピュータ内蔵デバイス、または車両移動装置であることもある。あるいは、非車両デバイスは、通信モジュールを有する通信チップであることもある。非車両デバイスは、ワイヤレス通信をサポートするように構成され得る。例えば、非車両デバイスは、ワイヤレス通信モジュールを含むこともあるし、ワイヤレス通信モジュールに接続されることもある。
【0117】
図2は、従来のワイヤレス通信技術におけるプロトコルスタックのアーキテクチャを示している。このプロトコルスタックのアーキテクチャは、デバイス層、ネットワークおよびトランスポート層、ならびにアクセス層などのプロトコル層を含み得ることが分かる。
【0118】
アクセス層は、ノード間の通信のための通信インタフェース/手段を提供し得る。アクセス層は、複数の異なるアクセス技術を含んでよく、この異なるアクセス技術は、例えばセルラインタフェースおよびWi-Fiインタフェースなど、異なる通信インタフェースに対応し得る。
【0119】
任意選択で、アクセス層は、ISOによって定義される開放型システム間相互接続OSIモデルの物理層1およびデータリンク層2に対応する。データリンク層は、論理リンク制御(logical link control、LLC)層および媒体アクセス制御(media access control、MAC)層(媒体アクセス層とも呼ばれる)に細分される。
【0120】
ネットワーク層は異なるネットワークおよび/またはトランスポートプロトコルを有し得るので、アダプテーション層と呼ばれることもあるLLC層は、様々なネットワークおよび/またはトランスポートプロトコルとの伝送適合機能を提供するように構成され得る。例えば、最下層(LLC層の下のプロトコル層)からのデータパケットが受信され、そのデータパケットが属する上位層(LLC層の上のプロトコル層)のプロトコルタイプが識別され、データパケットが処理のために対応する上位層のプロトコルにサブミット(転送とも呼ばれる)される。LLC層は、論理機能層であることに留意されたい。実装中に、LLC層は、ネットワークおよびトランスポート層に含まれることもある。これは、本発明では限定されない。
【0121】
ネットワークおよびトランスポート層は、アクセス層の上に位置し、ソースノードと宛先ノードの間の接続を確立するために使用され、信頼性の高いエンドツーエンドデータ伝送サービスを提供する。任意選択で、ネットワークおよびトランスポート層は、ISOによって定義されるOSIモデルのネットワーク層3およびトランスポート層4に対応する。
【0122】
デバイス層は、ネットワークおよびトランスポート層の上に位置し、ユーザにアプリケーションサポートを提供するために使用される。任意選択で、デバイス層は、セッション/通信サポートおよび/または情報サポートをユーザに提供するようにさらに構成される。任意選択で、デバイス層は、ISOによって定義されるOSIモデルのセッション層5、プレゼンテーション層6、およびアプリケーション層7に対応する。
【0123】
本願におけるプロトコル層の上位層とは、例えばLLC層の上位層など、そのプロトコル層の上の任意のプロトコル層であり、ネットワークおよびトランスポート層またはデバイス層であることもあることを理解されたい。上位層が下位層にデータパケットを伝送する処理は、転送と呼ばれることもある。下位層が上位層にデータパケットを伝送する処理は、サブミットと呼ばれることもある。
【0124】
図2に示すように、情報は、SAPを用いてプロトコル層間で交換されてよく、下位層が上位層にサービスを提供する。従来のワイヤレス通信技術によれば、各プロトコル層において、上位層から伝送されるデータパケットは、ピアデバイスのピア層がそのデータパケットをパースするように、対応するデータパケットヘッダでラベリングされる必要がある。例えば、伝送端のデバイスのMAC層は、データパケットにMAC層ヘッダを追加し、受信端のデバイスのMAC
層は、そのMACヘッダをパースする必要がある。本願では、上位層から転送されるデータパケットについて、ヘッダが追加される前のデータパケットは、サービスデータユニット(service data unit、SDU)と呼ばれることがあり、ヘッダが追加された後のデータパケットは、プロトコルデータユニット(protocol data unit、PDU)と呼ばれる。例えば、LLC
層によって転送され、MAC層によって受信されるデータパケットは、MAC SDU(LLC PDUとも呼ばれる)と呼ばれることがあり、ヘッダが追加された後のデータパケットは、MACがデータパケットにヘッダを追加した後のMAC PDUと呼ばれることがある。これに対応して、受信端では、MACは、受信されたMAC PDU(PHY SDUとも呼ばれる)からヘッダを取り除いてMAC SDUを得、MAC SDUを上位層にサブミットし得る。
【0125】
伝送端において、層が透過的にデータを伝送する場合には、その層によって生成されるPDUがSDUしか含まないことは理解され得る。データ伝送端については、透過的伝送とは、プロトコル層が上位層からの現在の層のSDU(上位層PDUとも呼ばれる)にヘッダをカプセル化せず、現在の層のSDUをそのまま現在の層のPDUとして下位層に転送することを示す。透過的伝送は、透過的に伝送する、またはパススルーする、と呼ばれることもある。透過的伝送は、通信においては、サービスデータの内容に変更が加えられないこと、例えば、セグメント化、連結、スプライシング、並べ替え、およびヘッダ追加などのアクションがデータに対して実行されず、元の内容がソースアドレスから宛先アドレスまで伝送されることを示すことは、理解され得る。
【0126】
データ受信端では、透過的伝送は、プロトコル層が、下位層からサブミットされる下位層のSDU(現在の層のPDUとも呼ばれる)をデカプセル化せず、現在の層のPDUをそのまま現在の層のPDUとして上位層にサブミットすることを示す。
【0127】
任意選択で、透過的伝送中に、伝送端のプロトコル層(例えばMAC層)が、伝送データを暗号化してよく、受信端のプロトコル層(例えばMAC層)が、そのデータを解読することもある。暗号化および解読に使用されるアルゴリズムおよびパラメータなどは、伝送端および受信端の両方によって予め取り決められることもあるし、プロトコルに定義されることもある。
【0128】
任意選択で、透過的伝送中には、伝送端のプロトコル層は、伝送データに巡回冗長検査(cyclic redundancy check、CRC)の検査コードを追加して、受信端のプロトコル層がそのデータを検査するようにし得る。CRC検査動作で使用されるアルゴリズムおよびパラメータは、プライマリノードおよびセカンダリノードの両方によって予め取り決められることもあるし、プロトコルに定義されることもある。CRC検査コードは、伝送データの末尾に追加されることもある。
【0129】
CDCと車両デバイスの間、またはCDCと非車両デバイスの間のワイヤレス通信の効率を改善するために、本願の実施形態は、データ伝送方法を提供する。この方法は、第1の通信装置および第2の通信装置によって実行され得る。第1の通信装置は、プライマリノード、またはプライマリノードの構成要素(チップ、処理回路、もしくはトランシーバなど)を含み得る。第2の通信装置は、セカンダリノード、またはセカンダリノードの構成要素(チップ、処理回路、もしくはトランシーバなど)を含み得る。
【0130】
図3に示すように、例えば、第1の通信装置は、プライマリノードであり、第2の通信装置は、セカンダリノードである。データ伝送方法は、以下のステップを含み得る。
【0131】
S101:プライマリノードは、第1の情報をセカンダリノードに送信する。
【0132】
これに対応して、セカンダリノードは、第1の情報を受信する。
【0133】
第1の情報は、第1のサービス、および第1のサービスに対応する第1のリソースを示すために使用される。第1のリソースが、プライマリノードとセカンダリノードの間で第1のデータを伝送するために使用されるということは、セカンダリノードが、第1のリソースを使用して第1のデータをプライマリノードに送信し得るということ、またはプライマリノードが、第1のリソースを使用して第1のデータをセカンダリノードに送信し得るということを含む。第1のデータは、第1のサービスに属する。例えば、第1のリソースは、セカンダリノードによって第1のデータをプライマリノードに送信するために使用される、またはプライマリノードによって第1のデータをセカンダリノードに送信するために使用される。
【0134】
例えば、第1のサービスは、車両サービスである。本願では、車両サービスは、車両デバイスに関係するオーディオサービスまたはビデオサービスなどのサービスを含み得る。
【0135】
具体的には、第1の情報は、第1のサービスを示すために、第1のサービスのタイプ情報、優先度情報、サービス品質(quality of service、QoS)情報、または伝送モード情報のうちの少なくとも1つを含み得る。第1の情報は、第1のリソースを示すために、第1のリソースの半永続的スケジューリング(semi-persistent scheduling、SPS)識別子(identifier、ID)およびリソースインデックスなどの情報をさらに含むこともある。第1のリソースは、無線伝送リソース、すなわち時間周波数リソースである。
【0136】
S101を実行する前に、プライマリノードは、第1のサービスのタイプ情報、優先度情報、またはQoS情報のうちの少なくとも1つに基づいて、第1の情報をセカンダリノードに送信することを決定し得る。サービスタイプ情報は、サービスタイプを示すために使用され得る。例えば、サービスタイプ情報は、具体的には、アプリケーション識別子(application identifier、AID)であり得る。例えば、AID1は、車両のアクティブノイズ低減サービスを識別するために使用されること、AID2は、車両のビデオサービス(例えば、車両カメラとCDCの間のビデオ伝送サービス)を示すために使用されること、AID3は、非車両のビデオサービス(例えば、CDCとインテリジェント端末の間のビデオ投影サービス)を識別するために使用されること、などがあり得る。優先度情報は、サービスの優先度を示すために使用される。区別される伝送をサービスタイプに基づいてサポートするために、異なるタイプのサービスごとに異なる優先度が設定され得る。これにより、異なる優先度を有するデータが、プロトコルスタックの異なる層で伝送中に区別されることが可能であることを保証することができ、したがって、より優先度の高いサービスの伝送を優先的に保証することができる。QoS情報は、対応するQoSを有するサービスを示すために使用され得る。異なるタイプのサービスごとに異なるQoS情報が設定され得ることは理解され得る。QoS情報は、QoSフロー識別子(QoS flow ID)またはQoSインデックス(QoS index)を含み得る。各QoSフロー識別子および各QoSインデックスは、それぞれQoSパラメータのグループと関連付けられ得る。QoSパラメータは、限定されるわけではないが、信頼性情報、優先度情報、遅延情報、伝送速度、または伝送距離のうちの少なくとも1つを含み得る。
【0137】
プライマリノードは、表1に示される情報、または表1に示される情報の一部分を記憶し得る。表1は、具体的には、第1のサービスのタイプ情報、優先度情報、またはQoS情報のうちの少なくとも1つを含み得る。サービスは、そのサービスのタイプ情報、優先度情報、またはQoS情報のうちの1つを用いて示され得ることを理解されたい。この場合、サービスとタイプ情報、優先度情報、またはQoS情報との間に一対一の対応がある。例えば、表1では、サービス1は、AID2を用いて識別され得る。さらに、別法として、サービスは、そのサービスのタイプ情報、優先度情報、およびQoS情報内の複数の情報を用いて示されることもある。例えば、表1では、サービス2のAIDおよびサービス3のAIDはそれぞれAID1であり、サービス2とサービス3とは、それらのサービスの優先度情報を参照して区別され得る。例えば、AID1と優先度1はサービス2を示し、AID1と優先度2はサービス3を示す。
【0138】
【0139】
表1に示すように、プライマリノードがデータをセカンダリノードに送信する必要があるときには、プライマリノードは、記憶されている第1のサービスのタイプ情報、優先度情報、またはQoS情報のうちの少なくとも1つに基づいて、送信されるデータが第1のサービスのデータであるかどうかを識別し得る。表1に示される第1のサービスのタイプ情報、優先度情報、またはQoS情報は、第1の情報が第1のサービスのデータ用に構成される必要があることをプライマリノードが学習するように、プライマリノードに事前に記憶されていることもあるし、セカンダリノードからプライマリノードに送信されることもある。
【0140】
セカンダリノードがデータをプライマリノードに送信する必要があるときには、プライマリノードは、セカンダリノードのリソースをスケジューリングする必要がある。プライマリノードは、送信されるデータが属するサービスについての情報、例えばタイプ情報、優先度情報、またはQoS情報のうちの少なくとも1つをセカンダリノードから受信し、そのタイプ情報、優先度情報、またはQoS情報のうちの少なくとも1つに基づいて、セカンダリノードから送信されるデータが第1のサービスのデータであると決定し、次いでS101の実行をトリガし得る。
【0141】
例えば、表1に示されるように、セカンダリノードからプライマリノードに送信されるデータタイプ情報がAID2である場合には、プライマリノードは、そのデータタイプ情報がサービス1(第1のサービス)のデータのタイプ情報と一致すると決定し、次いで、プライマリノードは、第1の情報を送信し得る、すなわちステップS101を実行し得る。
【0142】
複数の異なる第1のサービスがスケジューリングされる必要があるとプライマリノードが決定したときには、プライマリノードは、第1のサービスのために異なる第1のリソースを決定し得ることを理解されたい。本明細書における複数の異なる第1のサービスは、プライマリノードと異なるセカンダリノードとの間のサービスであることもあるし、プライマリノードと同じセカンダリノードとの間の異なるサービスであることもある。サービスは、サービスタイプ、優先度情報、またはQoS情報のうちの少なくとも1つによって区別される。
【0143】
表2に示されるように、プライマリノードは、複数の異なる第1のサービスについて、異なる第1のリソースを別個に設定し得る。プライマリノードは、表2または表2の一部の行に示される、第1のサービスと第1のリソースの間の対応を記憶し得る。表2において、プライマリノードは、タイプ情報、優先度情報、またはQoS情報のうちの少なくとも1つを使用して第1のサービスを表し得る。
【0144】
【0145】
例えば、第1の情報は、表2または表2の一部の行に示される第1のサービスおよび第1のサービスに対応する第1のリソースを示すために使用され得る。
【0146】
S102:セカンダリノードのMAC層は、上位層から第1のデータを取得する。
【0147】
第1のデータは、第1のサービスに対応する。
【0148】
具体的には、セカンダリノードのMAC層は、LLC層、ネットワークおよびトランスポート層、デバイス層、またはアプリケーションから第1のデータを受信し得る。可能な例では、第1のデータは、LLC層、ネットワークおよびトランスポート層、またはデバイス層では処理されない。したがって、第1のデータは、LLC層、ネットワークおよびトランスポート層、またはデバイス層からMAC層にそのまま透過的に伝送される。
【0149】
第1のデータは、上位層からの上位層のPDU(例えばLLC PDU)に含まれてよく、PDUは、MAC層のMAC SDUと呼ばれることもある。
【0150】
例えば、第1のデータは、上位層からのPDUである。
【0151】
S103:セカンダリノードのMAC層は、第1のデータをセカンダリノードのPHY層に透過的に伝送する。
【0152】
具体的には、セカンダリノードのMAC層は、MAC PDUをセカンダリノードのPHY層に転送してよく、ここで、MAC PDUは、MAC SDUのみを含む。換言すれば、セカンダリノードのMAC層は、上位層からの第1のデータに対してセグメント化および連結などの動作を実行せず、ヘッダも追加せず、第1のデータをそのままPHY層に転送する。
【0153】
任意選択で、第1のデータを透過的に伝送する前に、情報伝送の安全性を保障するために、セカンダリノードのMAC層は、上位層のPDUに対して暗号化処理を実行し得る。MAC層で暗号化に使用されるアルゴリズムおよびパラメータなどは、プライマリノードおよびセカンダリノードの両方によって予め取り決められることもあるし、プロトコルに定義されることもある。
【0154】
任意選択で、MAC層は、誤り制御を実行するように、上位層のPDUにCRC検査コードを追加し得る。
【0155】
CRC検査動作で使用されるアルゴリズムおよびパラメータは、プライマリノードおよびセカンダリノードの両方によって予め取り決められることもあるし、プロトコルに定義されることもある。CRC検査コードは、PDUの末尾に追加されることもある。
【0156】
例では、S103を実行する前に、セカンダリノードのMAC層は、第1のデータが第1のサービスに属するとさらに決定し得る。例えば、セカンダリノードのMAC層は、上位層から第1のサービスのインジケーション情報を受信してよく、ここで、第1のサービスのインジケーション情報は、第1のデータが第1のサービスに属することを示すために使用され得る。具体的には、第1のサービスのインジケーション情報は、SAPで搬送され得る。第1のサービスのインジケーション情報は、具体的には、タイプ情報、優先度情報、またはQoS情報のうちの少なくとも1つであり得る。上位層からの第1のデータ、およびタイプ情報、優先度情報、またはQoS情報のうちの少なくとも1つが受信されたとMAC層が決定した後で、MAC層は、第1のデータが第1のサービスのデータであると決定し得る。あるいは、S103が実行される前に、第1のデータを透過的に伝送するようにMAC層に指示するために、セカンダリノードの上位層は、第1の情報に基づいてセカンダリノードのMAC層に第1のインジケーション情報を送信することもある。第1のインジケーション情報は、SAPで搬送され得る。
【0157】
例えば、S103の後で、セカンダリノードのPHY層は、第1のリソース上で第1のデータをプライマリノードに送信し得る。これに対応して、プライマリノードのPHY層は、第1のリソース上で第1のデータを受信し得る。
【0158】
S104:プライマリノードのMAC層は、プライマリノードのPHY層から第1のデータを取得する。
【0159】
具体的には、プライマリノードのPHY層は、PHY SDUをMAC層にサブミットしてよく、ここで、PHY SDUは、第1のデータに対応する。PHY SDUが第1のデータに対応するということは、PHY SDUが第1のデータであることを示すこともある。
【0160】
S105:プライマリノードのMAC層は、第1のデータを上位層に透過的に伝送する。
【0161】
本明細書における上位層は、プライマリノードのLLC層、ネットワークおよびトランスポート層、デバイス層、またはアプリケーションである。
【0162】
具体的には、プライマリノードのMAC層は、MAC SDUを上位層にサブミットしてよく、ここで、MAC SDUは、PHY SDUのみを含み得る。プライマリノードのMAC層は、MAC PDUをLLC層、ネットワークおよびトランスポート層、デバイス層、またはアプリケーションにサブミットし得る。換言すれば、プライマリノードのMAC層は、PHY層からのPHY SDUをLLC層、ネットワークおよびトランスポート層、デバイス層、またはアプリケーションにサブミットする。
【0163】
任意選択で、第1のデータを透過的に伝送する前に、プライマリノードのMAC層は、PHY SDUを解読することもある。
【0164】
任意選択で、MAC層は、PHY SDUのCRC検査コードを復号することもある。CRC検査動作で使用されるアルゴリズムおよびパラメータは、プライマリノードおよびセカンダリノードの両方によって予め取り決められることもあるし、プロトコルに定義されることもある。CRC検査コードは、PHY SDUの末尾に含まれることもある。
【0165】
次いで、プライマリノードの上位層は、第1のデータに対する応答を行い得る。例えば、第1のサービスがオーディオサービスである場合には、第1のデータを取得した後で、アプリケーションはオーディオ再生をトリガし得る。
【0166】
例では、S105を実行する前に、プライマリノードのMAC層は、第1のデータが第1のサービスに属するとさらに決定し得る。例えば、プライマリノードのMAC層は、プライマリノードのPHY層から第1のサービスのインジケーション情報を受信してよく、ここで、第1のサービスのインジケーション情報は、第1のデータが第1のサービスに属することを示すために使用され得る。具体的には、第1のサービスのインジケーション情報は、SAPで搬送され得る。第1のサービスのインジケーション情報は、具体的には、第1のデータが第1のリソース上で受信されることを示すために使用される情報であってよく、例えば、第1のリソースのリソースインデックスであってよい。あるいは、S105が実行される前に、第1のデータを透過的に伝送するようにMAC層に指示するために、プライマリノードのPHY層は、第1のデータを受信するために使用される第1のリソースに基づいて、プライマリノードのMAC層に第2のインジケーション情報を送信することもある。第2のインジケーション情報は、SAPで搬送され得る。
【0167】
ステップS101からS105に従って、プライマリノードは、第1のサービスおよび第1のサービスに対応する第1のリソースを、セカンダリノードに対して示すことができる。セカンダリノードが第1のサービスの第1のデータを送信する必要があるときには、セカンダリノードのMAC層は、第1のサービスのデータを透過的に伝送し得る。これに対応して、プライマリノードが第1のサービスの第1のデータを受信するときには、プライマリノードのMAC層は、第1のデータを透過的に伝送し得る。したがって、従来技術のワイヤレス通信プロトコルと比較して、本願は、MAC層における処理ステップを簡略化し、プライマリノードとセカンダリノードの間の第1のサービスのデータのワイヤレス伝送を実施しながらデータ伝送効率を向上させる。
【0168】
さらに、第1のサービス以外の別のサービスについて、従来のワイヤレスプロトコルスタックが、プライマリノードとセカンダリノードの間で使用され得る。データが送信されるときに、セカンダリノードのMAC層は、上位層から転送されるデータパケットに対して、セグメント化、連結、およびヘッダ追加などの動作を実行し得る。プライマリノードのMAC層では、データを取得するために、受信されたデータパケットに対して、ヘッダのデカプセル化、スプライシング、および並べ替えなどの動作が実行される必要もある。
【0169】
可能な実装では、S101の第1の情報は、第1のデータをセカンダリノードのPHY層に透過的に伝送するようにセカンダリノードのMAC層に指示するためにさらに使用されることもあり、または、第1の情報は、第1のサービスの全てのデータをセカンダリノードのPHY層に透過的に伝送するようにセカンダリノードのMAC層に指示するために使用される。したがって、セカンダリノードのMAC層は、第1の情報に基づいて、受信された第1のデータをPHY層に透過的に伝送することができる。あるいは、第1の情報が受信された後で第1のサービスのデータが取得される限り、セカンダリノードのMAC層は、デフォルトでそのデータをPHY層に透過的に伝送することもある。
【0170】
さらに、第1の情報は、具体的には、セカンダリノードのPHY層にMAC PDUを転送するようにセカンダリノードのMAC層に指示するために使用されてよく、ここで、MAC PDUは、MAC SDUのみを含み、MAC SDUは、第1のデータを含む、またはMAC SDUは、第1のデータである。したがって、セカンダリノードのMAC層は、第1の情報に基づいてMAC PDUをセカンダリノードのPHY層に転送することができる。あるいは、第1の情報が受信された後で第1のサービスのデータが取得される限り、セカンダリノードのMAC層は、デフォルトでそのデータに対応するMAC PDUをPHY層に透過的に伝送することもあり、ここで、MAC PDUは、MAC SDUのみを含む。
【0171】
別の可能な実装では、S102の前に、プライマリノードは、第2の情報をセカンダリノードにさらに送信し得る。第2の情報は、第1のリソースをアクティブ化するために使用されることもあるし、または、第2の情報は、第1のサービスのデータの伝送をアクティブ化するために使用されることもある。第2の情報を受信した後で、セカンダリノードは、ステップS102を実行し得る。
【0172】
具体的には、第2の情報は、第1のリソースの設定情報、第1のサービスのタイプ情報、第1のサービスの優先度情報、または第1のサービスのQoS情報の一部または全てを含み得る。第2の情報は、第1のリソースがアクティブ化されることになる、または第1のサービスの伝送がアクティブ化されることになることを示すために、S101の第1のサービスおよび/または第1のリソースを示すために使用され得る。第1のリソースの設定情報は、第1のリソースを示すために使用され得る。例えば、第1のリソースが半永続的リソースである場合には、第1のリソースの設定情報は、第1のリソースを示すために、第1のリソースの半永続的スケジューリング(semi-persistent scheduling、SPS)識別子を含み得る。あるいは、第1のリソースの設定情報は、第1のリソースのリソースインデックスなどの情報であることもある。
【0173】
例えば、第2の情報と第1の情報は、同じシグナリングで搬送され得る。あるいは、第1の情報と第2の情報は、異なる送信用のシグナリングで別個に搬送されることもある。例えば、第2の情報は、MAC制御要素(control element)シグナリングで搬送されることもある。
【0174】
例えば、第2の情報を受信した後で、セカンダリノードは、第2の情報が受信されたことを示す、または第1のリソースがアクティブ化された、もしくは第1のサービスのデータ伝送がアクティブ化されたことを示すために、確認応答をプライマリノードに送信し得る。
【0175】
S102の実装では、セカンダリノードのネットワークおよびトランスポート層は、デバイス層のPDUをセカンダリノードのデバイス層からセカンダリノードのLLC層に転送してよく、次いで、セカンダリノードのLLC層が、LLC PDUをMAC層に転送し、ここで、デバイス層のPDUはデバイス層のSDUのみを含み、デバイス層のSDUは、アプリケーションからデバイス層に転送される。デバイス層のPDUは、第1のデータに対応する。具体的には、デバイス層のPDUは、第1のデータである。換言すれば、セカンダリノードのネットワークおよびトランスポート層は、デバイス層のPDUを処理しない、すなわちデバイス層のPDUをLLC層に透過的に伝送する。
【0176】
この例では、セカンダリノードのデバイス層は、第5の情報をセカンダリノードのネットワークおよびトランスポート層にさらに送信してよく、ここで、第5の情報は、デバイス層のPDUをセカンダリノードのデバイス層からセカンダリノードのLLC層に転送するようにセカンダリノードのネットワークおよびトランスポート層に指示するために使用される、または第5の情報は、第1のサービスのデータをセカンダリノードのLLC層に透過的に伝送するようにセカンダリノードのネットワークおよびトランスポート層に指示するために使用される。第5のインジケーション情報は、SAPで搬送され得る。
【0177】
さらに、セカンダリノードのLLC層は、LLC PDUをセカンダリノードのLLC層からセカンダリノードのMAC層に転送してよく、ここで、LLC PDUは、LLC SDUのみを含み、LLC PDUは、第1のデータに対応する、またはLLC PDUは、第1のデータである。換言すれば、セカンダリノードのLLC層は、LLC PDUを処理しない、すなわちLLC PDUをMAC層に透過的に伝送する。
【0178】
この例では、セカンダリノードのネットワークおよびトランスポート層は、第6の情報をLLC層にさらに送信してよく、ここで、第6の情報は、第1のデータをMAC層に透過的に伝送するようにLLC層に指示するために使用され得る。
【0179】
さらに、この例では、第1の情報は、セカンダリノードが第1のデータを送信するときに第1のデータをセカンダリノードのデバイス層からセカンダリノードのLLC層に透過的に伝送するようにセカンダリノードのネットワークおよびトランスポート層に指示し、次いで第1のデータをセカンダリノードのMAC層に透過的に伝送するようにセカンダリノードのLLC層に指示して、セカンダリノードが前述の実装を実行するようにするために使用され得る。
【0180】
これに対応して、S105の実装中に、プライマリノードのMAC層は、MAC SDUをプライマリノードのLLC層にサブミットしてよく、次いで、プライマリノードのLLC層が、MAC SDUをプライマリノードのネットワークおよびトランスポート層にサブミットしてよく、ここで、MAC SDUは、第1のデータに対応する、または、MAC SDUは、第1のデータである。換言すれば、プライマリノードのLLC層は、MAC SDUを処理しない、すなわちMAC SDUをネットワークおよびトランスポート層に透過的に伝送する。
【0181】
この例では、プライマリノードのMAC層は、第3の情報をLLC層に送信してよく、ここで、第3の情報は、第1のデータをネットワークおよびトランスポート層に透過的に伝送するようにプライマリノードのLLC層に指示するために使用され、第3のインジケーション情報は、SAPで搬送され得る。
【0182】
さらに、プライマリノードのネットワークおよびトランスポート層は、プライマリノードのLLC層からLLC SDUを受信し、LLC SDUをプライマリノードのデバイス層にサブミットしてよく、ここで、LLC SDUは、第1のデータに対応する、またはLLC SDUは、第1のデータである。換言すれば、プライマリノードのネットワークおよびトランスポート層は、LLC SDUを処理しない、すなわちLLC SDUをデバイス層に透過的に伝送する。
【0183】
この例では、プライマリノードのLLC層は、第4の情報をプライマリノードのネットワークおよびトランスポート層にさらに送信してよく、ここで、第4の情報は、第1のデータを透過的に伝送するようにプライマリノードのネットワークおよびトランスポート層に指示するために使用され得る。
【0184】
上記の実施形態では、本願のこの実施形態で提供されるデータ伝送方法は、第1のデータをセカンダリノードがプライマリノードに送信するという視点から説明した。プライマリノードが第1のデータをセカンダリノードに送信する場合には、S101の後に以下のステップが実行され得ることを理解されたい。
【0185】
S201:プライマリノードのMAC層は、プライマリノードの上位層から第1のデータを取得する。
【0186】
プライマリノードのMAC層が上位層から第1のデータを取得する具体的な実装については、前述のS102の実装についての説明を参照されたい。本明細書では、詳細について重ねて述べることはしない。
【0187】
S202:プライマリノードのMAC層は、第1のデータをプライマリノードのPHY層に透過的に伝送する。
【0188】
プライマリノードのMAC層が第1のデータをプライマリノードのPHY層に透過的に伝送する具体的な実装については、前述のS103の実装についての説明を参照されたい。本明細書では、詳細について重ねて述べることはしない。
【0189】
S202の前に、プライマリノードのMAC層は、第1のデータが第1のサービスに属することを示すために、プライマリノードの上位層から第1のサービスのインジケーション情報をさらに受信し得る。
【0190】
S203:セカンダリノードのMAC層は、第1のデータを取得する。
【0191】
セカンダリノードのMAC層が第1のデータを取得する具体的な実装については、前述のS104の実装についての説明を参照されたい。本明細書では、詳細について重ねて述べることはしない。
【0192】
S204:セカンダリノードのMAC層は、第1のデータを上位層に透過的に伝送する。
【0193】
セカンダリノードのMAC層が第1のデータを上位層に透過的に伝送する具体的な実装については、前述のS105の実装についての説明を参照されたい。本明細書では、詳細について重ねて述べることはしない。
【0194】
S204の前に、セカンダリノードのMAC層は、第1のデータが第1のリソース上で伝送されることを示すために、セカンダリノードのPHY層から第1のサービスのインジケーション情報をさらに受信し得る。次いで、セカンダリノードのMAC層は、第1の情報によって示される第1のサービスと第1のリソースの間の対応に基づいて、第1のデータが第1のサービスに属すると決定し得る。
【0195】
ステップS101およびS201からS204に従って、プライマリノードは、第1のサービスおよび第1のサービスに対応する第1のリソースを、セカンダリノードに対して示し得る。プライマリノードが第1のサービスの第1のデータを送信する必要があるときには、プライマリノードのMAC層は、第1のサービスのデータを透過的に伝送し得る。これに対応して、セカンダリノードが第1のサービスの第1のデータを受信するときには、セカンダリノードのMAC層は、第1のデータを透過的に伝送し得る。したがって、従来技術のワイヤレス通信プロトコルと比較して、本願は、MAC層における処理ステップを簡略化し、プライマリノードとセカンダリノードの間の第1のサービスのデータのワイヤレス伝送を実施しながらデータ伝送効率を向上させる。
【0196】
さらに、第1のサービス以外の別のサービスについて、従来のワイヤレスプロトコルスタックが、プライマリノードとセカンダリノードの間で使用され得る。データが送信されるときに、プライマリノードのMAC層は、上位層から転送されるデータパケットに対して、セグメント化、連結、およびヘッダ追加などの動作を実行し得る。セカンダリノードのMAC層では、データを取得するために、受信されたデータパケットに対して、ヘッダのデカプセル化、スプライシング、および並べ替えなどの動作が実行される必要もある。
【0197】
可能な実装では、S201の前に、プライマリノードは、第7の情報をセカンダリノードにさらに送信してよく、ここで、第7の情報は、第1のリソースをアクティブ化するために使用され得る、または第7の情報は、第1のサービスのデータの伝送をアクティブ化するために使用され得る。第7の情報を受信した後で、セカンダリノードは、ステップS204を実行し得る。第7の情報の実装については、上述の第2の情報についての説明を参照されたい。
【0198】
可能な実装では、S101の第1の情報は、第1のデータをセカンダリノードの上位層に透過的に伝送するようにセカンダリノードのMAC層に指示するためにさらに使用されることもあり、または、第1の情報は、第1のサービスの全てのデータをセカンダリノードの上位層に透過的に伝送するようにセカンダリノードのMAC層に指示するために使用される。セカンダリノードのMAC層は、第1の情報に基づいてステップS204を実行するように構成される。あるいは、第1の情報が受信された後で第1のサービスのデータが取得される限り、セカンダリノードのMAC層は、デフォルトでそのデータを上位層に透過的に伝送することもある。
【0199】
S201の可能な実装では、プライマリノードの上位層は、データをプライマリノードのMAC層に透過的に伝送してよく、プライマリノードの上位層は、プライマリノードのLLC層、ネットワークおよびトランスポート層、デバイス層、またはアプリケーションであり得る。プライマリノードの上位層がデータをプライマリノードのMAC層に透過的に伝送する実装については、セカンダリノードの上位層がデータをセカンダリノードのMAC層に透過的に伝送する実装を参照されたい。セカンダリノードの上位層は、セカンダリノードのLLC層、ネットワークおよびトランスポート層、デバイス層、またはアプリケーションを含み得る。
【0200】
これに対応して、S204の可能な実装では、第1の情報は、具体的には、MAC SDUをセカンダリノードの上位層にサブミットするようにセカンダリノードのMAC層に指示するために使用され得る。具体的には、セカンダリノードのMAC層がMAC SDUをセカンダリノードの上位層にサブミットする実装については、上述のプライマリノードのMAC層がMAC SDUをプライマリノードの上位層(すなわちプライマリノードのLLC層、ネットワークおよびトランスポート層、デバイス層、またはアプリケーション)にサブミットする説明を参照されたい。
【0201】
上述の方法の実施形態で提供される方法に対応して、本願の実施形態は、対応する装置をさらに提供する。この装置は、上述の実施形態を実行するように構成された対応するモジュールを含む。モジュールは、ソフトウェア、ハードウェア、またはソフトウェアとハードウェアの組合せであり得る。装置は、プライマリノード(または第1の通信装置)であることもあるし、プライマリノード(または第1の通信装置)が上述の方法を実施するのをサポートするチップ、チップシステム、またはプロセッサなどであることもある。装置は、セカンダリノード(または第2の通信装置)であることもあるし、セカンダリノード(または第2の通信装置)が上述の方法を実施するのをサポートするチップ、チップシステム、またはプロセッサなどであることもある。装置は、上述の方法の実施形態で記載される方法を実施するように構成され得る。
【0202】
図4は、装置のモジュール化の構造の概略図であり、
図5は、装置のハードウェア構成要素の構造の概略図である。
図4に示されるように、装置は、通信モジュール401、および処理モジュール402を含み得る。
図5に示されるように、装置は、プロセッサ501を含んでよく、メモリ502、トランシーバ505、またはアンテナ506の1つまたは複数の構成要素をさらに含んでもよい。
【0203】
プライマリノード(もしくは第1の通信装置)またはセカンダリノード(もしくは第2の通信装置)が端末デバイスまたはユーザ機器であるときには、通信モジュール401またはトランシーバ505は、情報を送信するときには送信ユニットまたは送信機であり、情報を受信するときには受信ユニットまたは受信機であり得る。トランシーバユニットは、トランシーバであり得る。トランシーバ、送信機、または受信機は、無線周波回路であり得る。プライマリノード(もしくは第1の通信装置)またはセカンダリノード(もしくは第2の通信装置)が記憶ユニット(例えばメモリ502)を含むときには、記憶ユニットは、コンピュータ命令を記憶するように構成され得る。処理モジュール402またはプロセッサ501は、メモリと通信接続している。処理モジュール402またはプロセッサ501は、メモリに記憶されたコンピュータ命令を実行して、プライマリノード(もしくは第1の通信装置)またはセカンダリノード(もしくは第2の通信装置)が
図3の実施形態の方法を実行するようにする。処理モジュール402またはプロセッサ501は、汎用中央処理装置(CPU)、マイクロプロセッサ、または特定用途向け集積回路(application-specific integrated circuit、ASIC)であり得る。
【0204】
プライマリノード(もしくは第1の通信装置)またはセカンダリノード(もしくは第2の通信装置)がチップであるときには、通信モジュール401またはトランシーバ505は、入力および/もしくは出力インタフェース、ピン、または回路などであり得る。処理モジュール402またはプロセッサ501は、記憶ユニットに記憶されたコンピュータ実行可能命令を実行して、プライマリノード(もしくは第1の通信装置)またはセカンダリノード(もしくは第2の通信装置)内のチップが
図3の方法を実行するようにする。任意選択で、記憶ユニット(例えばメモリ502)は、例えばレジスタまたはキャッシュなど、チップ内の記憶ユニットである。記憶ユニットは、あるいは、例えば読み取り専用メモリ(read-only memory、ROM)もしくは静的な情報および命令を記憶することができる別のタイプの静的記憶デバイス、またはランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)など、端末内でチップ外にある記憶ユニットである。
【0205】
図4に示されるように、本願の実施形態で提供される通信装置は、通信モジュール401、および処理モジュール402を含み得る。通信モジュール401と処理モジュール402とは、互いに結合される。通信装置400は、上述の方法の実施形態で示されるプライマリノード(もしくは第1の通信装置)またはセカンダリノード(もしくは第2の通信装置)によって実行されるステップを実行するように構成され得る。通信モジュール401は、通信装置400を通信時にサポートするように構成され得る。通信モジュール401は、通信ユニット、通信インタフェース、トランシーバモジュール、またはトランシーバユニットと呼ばれることもある。通信モジュール401は、ワイヤレス通信機能を有してよく、例えば、別の通信装置とワイヤレス通信方式で通信することができる。通信モジュール401は、PHY層、MAC層、LLC層、ネットワークおよびトランスポート層、デバイス層、またはアプリケーションを含むように構成されてよく、前述の方法の実施形態のPHY層、MAC層、LLC層、ネットワークおよびトランスポート層、デバイス層、またはアプリケーションによって実行されるステップを実行するように構成される。
【0206】
処理モジュール402は、処理ユニットと呼ばれることもあり、限定されるわけではないが、通信モジュール401によって送信される情報およびメッセージを生成する、ならびに/または通信モジュール401によって受信される信号を復調および復号するなどの上述の方法の実施形態でプライマリノードまたはセカンダリノードによって実行される処理アクションを通信装置400が実行するのをサポートするように構成され得る。
【0207】
上述の方法の実施形態におけるプライマリノードのステップを実行するときには、通信モジュール401は、第1の情報を第2の通信装置に送信するように構成されてよく、ここで、第1の情報は、第1のサービスおよび第1のサービスに対応する第1のリソースを示すために使用され、第1のリソースは、第2の通信装置によって第1のデータを通信装置400に送信するために使用されてよく、第1のデータは、第1のサービスに属する。通信モジュール401のMAC層は、第1のデータを取得し、第1のデータを上位層に透過的に伝送し得る。
【0208】
可能な設計では、上位層は、通信モジュール401の論理リンク制御LLC層、ネットワークおよびトランスポート層、デバイス層、またはアプリケーションである。
【0209】
可能な設計では、通信モジュール401のPHY層は、第1のリソース上で第2の通信装置から第1のデータを受信し得る。次いで、通信モジュール401のPHY層は、第1のデータ、および第1のリソースのインジケーション情報を、通信モジュール401のMAC層にサブミットし得る。
【0210】
可能な設計では、通信モジュール401のMAC層は、第1のデータが第1のサービスに属するとさらに決定し、次いで第1のデータを上位層に透過的に伝送し得る。
【0211】
可能な設計では、通信モジュール401のMAC層は、第1のリソースのインジケーション情報および第1のリソースと第1のサービスの間の対応に基づいて、第1のデータが第1のサービスに属すると決定し得る。第1のリソースのインジケーション情報は、通信モジュール401のPHY層からのものである。例えば、第1のリソースのインジケーション情報は、通信モジュール401のPHY層からSAPで搬送される。
【0212】
可能な設計では、通信モジュール401のMAC層は、通信モジュール401のPHY層からのPHY SDUを通信モジュール401のLLC層にサブミットすることもあり、または通信モジュール401のMAC層は、通信モジュール401のPHY層からのPHY SDUをデバイス層にサブミットすることもあり、または通信モジュール401のMAC層は、通信モジュール401のPHY層からのPHY SDUをアプリケーションにサブミットし、ここで、PHY SDUは、第1のデータに対応する。具体的には、PHY SDUは、第1のデータである。
【0213】
可能な設計では、第1の情報は、第1のデータを第2の通信装置のPHY層に透過的に伝送するように第2の通信装置のMAC層に指示するためにさらに使用される。
【0214】
具体的には、第1の情報は、MAC PDUを第2の通信装置のPHY層に転送するように第2の通信装置のMAC層に指示するために使用されてよく、ここで、MAC PDUは、MAC SDUのみを含み、MAC SDUは、第1のデータを含む。
【0215】
可能な設計では、第1の情報は、第1のサービスを示すために、第1のサービスのタイプ情報、第1のサービスの優先度情報、または第1のサービスのQoS情報のうちの少なくとも1つを含み得る。
【0216】
可能な設計では、通信モジュール401は、第2の情報を第2の通信装置にさらに送信してよく、ここで、第2の情報は、第1のリソースをアクティブ化するために使用される、または第1のサービスの伝送をアクティブ化するために使用され、第2の情報は、第1のリソースの設定情報、第1のサービスのタイプ情報、第1のサービスの優先度情報、または第1のサービスのQoS情報のうちの少なくとも1つを含む。
【0217】
可能な設計では、第1のリソースが半永続的リソースである場合には、第1のリソースの設定情報は、半永続的スケジューリング識別子を含み得る。
【0218】
可能な設計では、通信モジュール401のLLC層は、通信モジュール401のMAC層からのMAC SDUを通信モジュール401のネットワークおよびトランスポート層にサブミットしてよく、ここで、MAC SDUは、第1のデータに対応する。具体的には、MAC SDUは、第1のデータである。
【0219】
可能な設計では、通信モジュール401のMAC層は、第3の情報を通信モジュール401のLLC層に送信してよく、ここで、第3の情報は、第1のデータを通信モジュール401のネットワークおよびトランスポート層に透過的に伝送するように通信モジュール401のLLC層に指示するために使用され得る。
【0220】
可能な設計では、通信モジュール401のネットワークおよびトランスポート層は、通信モジュール401のLLC層からのLLC SDUを通信モジュール401のデバイス層にサブミットしてよく、ここで、LLC SDUは、第1のデータに対応する。具体的には、LLC SDUは、第1のデータである。
【0221】
可能な設計では、通信モジュール401のLLC層は、第4の情報を通信モジュール401のネットワークおよびトランスポート層に送信してよく、ここで、第4の情報は、第1のデータを通信モジュール401のデバイス層に透過的に伝送するように通信モジュール401のネットワークおよびトランスポート層に指示するために使用され、第4の情報は、通信モジュール401のLLC層によって通信モジュール401のネットワークおよびトランスポート層に送信されるSAPで搬送され得る。
【0222】
上述の方法の実施形態のセカンダリノードのステップを実行するときには、通信モジュール401は、第1の通信装置から第1の情報を受信するように構成されてよく、ここで、第1の情報は、第1のサービス、および第1のサービスに対応する第1のリソースを示すために使用され、第1のリソースは、通信装置400によって第1のデータを第1の通信装置に送信するために使用されることになり、第1のデータは、第1のサービスに属する。通信モジュール401のMAC層は、上位層から第1のデータを取得し、第1のデータを通信モジュール401のPHY層に透過的に伝送し得る。
【0223】
可能な設計では、通信モジュール401のPHY層は、第1のリソース上で第1のデータを第1の通信装置に送信し得る。
【0224】
可能な設計では、上位層は、通信モジュール401のLLC層、ネットワークおよびトランスポート層、デバイス層、またはアプリケーションである。
【0225】
可能な設計では、第1のデータが第1のサービスに属すると決定した後で、通信モジュール401のMAC層は、第1のデータを通信モジュール401のPHY層に透過的に伝送する。
【0226】
可能な設計では、通信モジュール401のMAC層は、第1のサービスのインジケーション情報に基づいて、第1のデータが第1のサービスに属すると決定してよく、ここで、第1のサービスのインジケーション情報は、通信モジュール401の上位層からのものである。
【0227】
可能な設計では、通信モジュール401のMAC層は、通信モジュール401のLLC層からLLC PDUを取得してよく、ここで、LLC PDUは、第1のデータに対応し、具体的には、LLC PDUは、第1のデータであるか、または、通信モジュール401のMAC層は、通信モジュール401のデバイス層からデバイス層のPDUを取得することもあり、ここで、デバイス層のPDUは、第1のデータに対応し、具体的には、デバイス層のPDUは、第1のデータであるか、または、通信モジュール401のMAC層は、通信モジュール401のアプリケーションモジュールからアプリケーションデータを取得することもあり、ここで、アプリケーションデータは、第1のデータに対応し、具体的には、アプリケーションデータは、第1のデータである。
【0228】
可能な設計では、第1の情報は、第1のデータを通信モジュール401のPHY層に透過的に伝送するように通信モジュール401のMAC層に指示するためにさらに使用される。
【0229】
可能な設計では、通信モジュール401のMAC層は、MAC PDUを通信モジュール401のPHY層に転送してよく、ここで、MAC PDUは、MAC SDUのみを含み、MAC SDUは、第1のデータを含む。具体的には、MAC SDUは、第1のデータである。
【0230】
具体的には、第1の情報は、MAC PDUを通信モジュール401のPHY層に転送するように通信モジュール401のMAC層に指示してよく、ここで、MAC PDUは、MAC SDUのみを含み、MAC SDUは、第1のデータを含む。具体的には、MAC SDUは、第1のデータである。
【0231】
可能な設計では、第1の情報は、第1のサービスのタイプ情報、第1のサービスの優先度情報、または第1のサービスのQoS情報のうちの少なくとも1つを含んでよく、第1のサービスのタイプ情報、第1のサービスの優先度情報、または第1のサービスのQoS情報のうちの少なくとも1つは、第1のサービスを示すために使用される。
【0232】
可能な設計では、通信モジュール401は、第2の情報を第1の通信装置からさらに受信してよく、ここで、第2の情報は、第1のリソースをアクティブ化するために使用される、または第1のサービスの伝送をアクティブ化するために使用されてよく、第2の情報は、第1のリソースの設定情報、第1のサービスのタイプ情報、第1のサービスの優先度情報、または第1のサービスのQoS情報のうちの少なくとも1つを含み得る。
【0233】
可能な設計では、第1のリソースが半永続的リソースである場合には、第1のリソースの設定情報は、半永続的スケジューリング識別子である。
【0234】
可能な設計では、通信モジュール401のネットワークおよびトランスポート層は、デバイス層のPDUを通信モジュール401のデバイス層から通信モジュール401のLLC層に転送してよく、ここで、通信モジュール401のデバイス層のPDUは、第1のデータに対応し、デバイス層のPDUは、デバイス層のSDUのみを含む。具体的には、デバイス層のPDUは、第1のデータである。
【0235】
可能な設計では、通信モジュール401のデバイス層は、第5の情報を通信モジュール401のネットワークおよびトランスポート層に送信してよく、ここで、第5の情報は、第1のデータを通信モジュール401のLLC層に透過的に伝送するように通信モジュール401のネットワークおよびトランスポート層に指示するために使用され得る。
【0236】
可能な設計では、通信モジュール401のLLC層は、通信モジュール401のネットワークおよびトランスポート層からのLLC PDUを通信モジュール401のMAC層に転送してよく、ここで、LLC PDUは、第1のデータに対応し、LLC PDUは、LLC SDUのみを含む。具体的には、LLC PDUは、第1のデータである。
【0237】
可能な設計では、通信モジュール401のネットワークおよびトランスポート層は、第6の情報を通信モジュール401のLLC層に送信してよく、ここで、第6の情報は、第1のデータを通信モジュール401のMAC層に透過的に伝送するように通信モジュール401のLLC層に指示するために使用され得る。
【0238】
図5は、本願の実施形態による別の通信装置の構造の概略図である。この通信装置は、ハードウェア構成要素によって実装され得る。
図5に示される装置500は、方法の実施形態に示されるプライマリノードであることもあるし、プライマリノードが上述の方法を実施するのをサポートするチップ、チップシステム、またはプロセッサなどであることもある。あるいは、装置500は、セカンダリノードであることもあるし、セカンダリノードが上述の方法を実施するのをサポートするチップ、チップシステム、またはプロセッサなどであることもある。装置500は、上述の方法の実施形態に記載されるプライマリノードまたはセカンダリノードによって実行される方法を実施するように構成され得る。詳細については、上述の方法の実施形態の説明を参照されたい。装置500は、本願の実施形態に記載されるプライマリノードまたはセカンダリノードを実装する機能を有する。例えば、装置500は、プライマリノードまたはセカンダリノードが本願の実施形態に記載される端末を実行するための関連するステップに対応するモジュール、ユニット、または手段(means)を含む。これらの機能、ユニット、または手段は、ソフトウェア、ハードウェア、対応するソフトウェアを実行するハードウェア、またはソフトウェアとハードウェアの組合せによって実装され得る。詳細については、上述の対応する方法の実施形態の対応する説明を参照されたい。
【0239】
装置500は、1つまたは複数のプロセッサ501を含み得る。プロセッサ501は、処理ユニットと呼ばれることもあり、特定の制御機能を実施し得る。プロセッサ501は、汎用プロセッサ、または専用プロセッサなどであり得る。例えば、プロセッサは、ベースバンドプロセッサ、または中央処理装置であることもある。ベースバンドプロセッサは、通信プロトコルおよび通信データを処理するように構成され得る。中央処理装置は、通信装置(例えば基地局、ベースバンドチップ、端末、端末チップ、分散型ユニット(distributed unit、DU))または集中型ユニット(centralized unit、CU)を制御し、ソフトウェアプログラムを実行し、ソフトウェアプログラムのデータを処理するように構成され得る。
【0240】
任意選択の設計では、プロセッサ501は、命令503および/またはデータを記憶してよく、命令503および/またはデータは、プロセッサによって実行されて、装置500が上述の方法の実施形態に記載される方法を実行するようになっていてよい。
【0241】
別の任意選択の設計では、プロセッサ501は、受信機能および送信機能を実施するように構成されたトランシーバユニットを含み得る。例えば、トランシーバユニットは、トランシーバ回路、インタフェース、またはインタフェース回路であり得る。受信機能および送信機能を実施するために使用されるトランシーバ回路、インタフェース、またはインタフェース回路は、分離されていることもあるし、一体化されていることもある。トランシーバ回路、インタフェース、またはインタフェース回路は、コード/データを読み取り、書き込むために使用され得る。あるいは、トランシーバ回路、インタフェース、またはインタフェース回路は、信号を伝送または転送するために使用され得る。
【0242】
別の可能な設計では、装置500は、回路を含み得る。この回路は、上述の方法の実施形態の送信機能、受信機能、または通信機能を実施し得る。
【0243】
任意選択で、装置500は、1つまたは複数のメモリ502を含み得る。メモリは、命令504を記憶してよく、命令は、プロセッサによって実行されて、装置500が上述の方法の実施形態に記載される方法を実行するようになっていてよい。任意選択で、メモリは、データをさらに記憶し得る。任意選択で、プロセッサは、命令および/またはデータを記憶することもある。プロセッサとメモリは、別個に配置されることもあるし、一体化されることもある。例えば、上述の方法の実施形態に記載される対応は、メモリに記憶されることもあるし、プロセッサに記憶されることもある。プロセッサ501および/またはメモリ502は、
図4に示される処理モジュール402とみなされることもある。
【0244】
任意選択で、装置500は、トランシーバ505および/またはアンテナ506をさらに含み得る。プロセッサ501は、処理ユニットと呼ばれることもあり、装置500を制御する。トランシーバ505は、トランシーバユニット、トランシーバマシン、トランシーバ回路、トランシーバ装置、またはトランシーバモジュールなどと呼ばれることもあり、送信機能および受信機能を実施するように構成される。トランシーバ505および/またはアンテナ506は、
図4に示される通信モジュール401とみなされることもある。
【0245】
任意選択で、本願のこの実施形態の装置500は、本願の上述の実施形態に記載される方法を実行するように構成され得る。プロセッサ501は、
図4に示される処理モジュール402によって実行されるステップを実行するように構成されてよく、トランシーバ505は、
図4に示される通信モジュール401によって実行されるステップを実行するように構成され得る。プロセッサ501およびトランシーバ505によって実行される特定のステップについては、
図4の処理モジュール402または通信モジュール401によって実行されるステップについての説明を参照されたい。本明細書では、詳細について重ねて述べることはしない。
【0246】
本願のプロセッサおよびトランシーバは、集積回路(integrated circuit、IC)、アナログIC、無線周波集積回路RFIC、混合信号IC、特定用途向け集積回路(application-specific integrated circuit、ASIC)、プリント回路基板(printed circuit board、PCB)、または電子デバイスなどで実装され得る。プロセッサおよびトランシーバは、例えば相補型金属酸化膜半導体(complementary metal oxide semiconductor、CMOS)、N型金属酸化膜半導体(n-type metal oxide semiconductor、NMOS)、P型金属酸化膜半導体(p-type metal oxide semiconductor、PMOS)、バイポーラ接合トランジスタ(Bipolar Junction Transistor、BJT)、バイポーラCMOS(BiCMOS)、シリコンゲルマニウム(SiGe)、およびヒ化ガリウム(GaAs)など、様々なIC加工技術を用いて製造され得る。
【0247】
上述の実施形態に記載される装置は、端末デバイスであり得る。ただし、本願に記載される装置の範囲はこれに限定されず、装置の構造は、
図5の構造に限定されないものとする。この装置は、独立したデバイスであることもあるし、さらに大きなデバイスの一部であることもある。例えば、この装置は、以下のいずれかであり得る。
(1)独立した集積回路IC、チップ、またはチップシステムもしくはサブシステム。
(2)1つまたは複数のICのセット。任意選択で、ICセットは、データおよび/または命令を記憶するように構成された記憶構成要素を含むこともある。
(3)例えばモデム(MSM)などのASCI。
(4)別のデバイスに組み込まれることができるモジュール。
(5)受信機、端末、インテリジェント端末、セルラ電話、ワイヤレスデバイス、手持ち型デバイス、モバイルユニット、車両デバイス、ネットワークデバイス、クラウドデバイス、人工知能デバイス、マシンデバイス、ホームデバイス、医療デバイス、産業用デバイス。
(6)別のデバイス。
【0248】
上述の実施形態の通信装置に含まれる構成要素は例示であり、あり得る例に過ぎず、実際の実装では別の構成を有することもあることを理解されたい。さらに、上述の通信装置の構成要素は、1つのモジュールに一体化されることもあるし、物理的に独立して存在することもある。上述の一体化モジュールは、ハードウェアの形態で実装されることもあるし、ソフトウェア機能モジュールの形態で実装されることもある。上述の添付の図面に示される構造は限定されないことを理解されたい。
【0249】
上述の方法の実施形態の概念と同じ概念に基づいて、本願の実施形態は、コンピュータ可読記憶媒体をさらに提供する。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータプログラムを記憶する。プログラムがプロセッサによって実行されると、コンピュータは、方法の実施形態または方法の実施形態の可能な実装のうちのいずれか1つにおけるプライマリノード(もしくは第1の通信装置)またはセカンダリノード(もしくは第2の通信装置)によって実行される動作を実施することができるようになる。
【0250】
上述の方法の実施形態の概念と同じ概念に基づいて、本願は、コンピュータプログラム製品をさらに提供する。コンピュータプログラム製品がコンピュータによって呼び出されて実行されると、コンピュータは、方法の実施形態または方法の実施形態の可能な実装のうちのいずれか1つにおけるプライマリノード(もしくは第1の通信装置)またはセカンダリノード(もしくは第2の通信装置)によって実行される動作を実施することができるようになる。
【0251】
上述の方法の実施形態の概念と同じ概念に基づいて、本願は、チップまたはチップシステムをさらに提供する。チップは、プロセッサを含み得る。チップは、メモリ(もしくは記憶モジュール)および/またはトランシーバ(もしくは通信モジュール)をさらに含むこともあり、あるいは、チップは、メモリ(もしくは記憶モジュール)および/またはトランシーバ(もしくは通信モジュール)に結合される。トランシーバ(または通信モジュール)は、チップが有線通信および/またはワイヤレス通信を実行するのをサポートするように構成され得る。メモリ(または記憶モジュール)は、プログラムを記憶するように構成され得る。プロセッサは、プログラムを呼び出して、方法の実施形態または方法の実施形態の可能な実装のうちのいずれか1つにおいてプライマリノード(もしくは第1の通信装置)またはセカンダリノード(もしくは第2の通信装置)によって実行される動作を実施する。チップシステムは、チップを含むこともあるし、チップと、メモリ(もしくは記憶モジュール)および/またはトランシーバ(もしくは通信モジュール)などの別の個別構成要素とを含むこともある。
【0252】
上述の方法の実施形態の概念と同じ概念に基づいて、本願は、通信システムをさらに提供する。通信システムは、方法の実施形態または方法の実施形態の可能な実装のうちのいずれか1つにおいてプライマリノード(もしくは第1の通信装置)またはセカンダリノード(もしくは第2の通信装置)によって実行される動作を実施するように構成され得る。例えば、通信システムは、
図1に示される構造を有する。
【0253】
実施形態による方法、装置、およびコンピュータプログラム製品の流れ図および/またはブロック図を参照して、本願の実施形態について説明した。コンピュータプログラム命令は、流れ図および/またはブロック図の各手順および/または各ブロック、ならびに流れ図および/またはブロック図の手順および/またはブロックの組合せを実施するために使用され得ることを理解されたい。これらのコンピュータプログラム命令は、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、組込み型プロセッサ、または別のプログラマブルデータ処理デバイスのプロセッサに提供されてマシンを生成し、コンピュータまたは別のプログラマブルデータ処理デバイスのプロセッサによって実行された命令が、流れ図の1つもしくは複数の手順および/またはブロック図の1つもしくは複数のブロックの特定の機能を実施する装置を生成するようにし得る。
【0254】
コンピュータプログラム命令は、あるいは、コンピュータまたは別のプログラマブルデータ処理デバイスに特定の様式で動作するように指示することができるコンピュータ可読メモリに記憶されて、コンピュータ可読メモリに記憶された命令が命令装置を含む人工物を生成するようにし得る。命令装置は、流れ図の1つもしくは複数の手順および/またはブロック図の1つもしくは複数のブロックの特定の機能を実施する。
【0255】
コンピュータプログラム命令は、あるいは、コンピュータまたは別のプログラマブルデータ処理デバイスにロードされて、そのコンピュータまたは別のプログラマブルデバイス上で一連の動作およびステップが実行されるようにして、コンピュータ実施処理が生成されるようにし得る。したがって、コンピュータまたは別のプログラマブルデバイス上で実行される命令は、流れ図の1つもしくは複数の手順および/またはブロック図の1つもしくは複数のブロックの特定の機能を実施するステップを提供する。