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特許7546759電子ディスプレイアセンブリおよび両面ディスプレイ
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-29
(45)【発行日】2024-09-06
(54)【発明の名称】電子ディスプレイアセンブリおよび両面ディスプレイ
(51)【国際特許分類】
   G09F 9/00 20060101AFI20240830BHJP
   H05K 7/20 20060101ALI20240830BHJP
   G02F 1/1333 20060101ALN20240830BHJP
【FI】
G09F9/00 304B
G09F9/00 350Z
H05K7/20 H
G02F1/1333
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2023509764
(86)(22)【出願日】2020-08-13
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-18
(86)【国際出願番号】 CN2020108935
(87)【国際公開番号】W WO2022032578
(87)【国際公開日】2022-02-17
【審査請求日】2023-07-05
(73)【特許権者】
【識別番号】523046659
【氏名又は名称】光遠科技股▲分▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】DYNASCAN TECHNOLOGY CORP.
【住所又は居所原語表記】6F, No. 88, Wenmao Rd., Leshan Vil., Guishan Dist., Taoyuan City 333001, TAIWAN
(74)【代理人】
【識別番号】100125450
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 広明
(72)【発明者】
【氏名】王遵義
(72)【発明者】
【氏名】▲呉▼景鈞
(72)【発明者】
【氏名】楊嘉▲梁▼
【審査官】小野 博之
(56)【参考文献】
【文献】特表2020-518026(JP,A)
【文献】特開2010-217336(JP,A)
【文献】特開2000-244165(JP,A)
【文献】特開2010-164884(JP,A)
【文献】特開2018-049233(JP,A)
【文献】特開2008-209947(JP,A)
【文献】特開2007-019236(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2011/0167845(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第111263576(CN,A)
【文献】中国実用新案第211019773(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F 9/00-9/46
G02F 1/13-1/141
1/15-1/19
H05B 33/00-33/28
44/00
45/60
H10K 50/00-99/00
H05K 7/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口を有する筐と、
ディスプレイパネと、
前記筐体の前記開口部に配置された換気装と、
前記筐体内の経路を通る内部を生成する第1の流れ生成と、
を備える電子ディスプレイアセンブであって、
記経路中の第1の部分において前記換気装置の近傍に流れる前記内部の方向は、前記開口部の法線と平行ではなく、且つ
前記換気装置は、前記経路内と前記経路外との間の、温度差及び圧力差の少なくとも一方に応じて、前記経路に気密状態又は開放状態を与えるように動的に構成される、
電子ディスプレイアセンブリ。
【請求項2】
前記換気装置が、スクリーンフィルタ、一方向通気弁、二方向通気弁、または異なる方向を向く2つの弁を含む、
請求項1に記載の電子ディスプレイアセンブリ。
【請求項3】
前記第1の流れ生成器が作動すると、周囲空気が前記換気装置を介して前記電子ディスプレイアセンブリの前記筐体に流入し、また前記筐体内の空気が前記換気装置を介して前記電子ディスプレイアセンブリから排出される、
請求項1に記載の電子ディスプレイアセンブリ。
【請求項4】
前記第1の流れ生成器が、前記電子ディスプレイアセンブリ内の温度が閾値を超えた場合に起動する、
請求項1に記載の電子ディスプレイアセンブリ。
【請求項5】
前記換気装置の換気量が、前記第1の流れ生成器によって生成される内部気流の速度に比例する、
請求項1に記載の電子ディスプレイアセンブリ。
【請求項6】
前記換気装置の換気量が、前記換気装置の開口部寸法に比例する、
請求項1に記載の電子ディスプレイアセンブリ。
【請求項7】
バックライトモジューをさらに備える、
請求項1に記載の電子ディスプレイアセンブリ。
【請求項8】
透明をさらに備え、前記経路中の第2の部が、前記透明と前記ディスプレイパネとの間にあり、前記経路中の第3の部が、前記ディスプレイパネルに対向して前記バックライトモジューに隣接している、
請求項7に記載の電子ディスプレイアセンブリ。
【請求項9】
前記経路中の第4の部分が前記経路中の第1の部分の方向と平行であり、前記経路中の第5の部分が前記バックライトモジューと前記ディスプレイパネとの間にある、
請求項8に記載の電子ディスプレイアセンブリ。
【請求項10】
前記ディスプレイパネと前記バックライトモジューとの間に配置された光学フィルをさらに備える、
請求項9に記載の電子ディスプレイアセンブリ。
【請求項11】
前記経路中の第5の部が、前記ディスプレイパネと前記光学フィルとの間に配置されている、
請求項10に記載の電子ディスプレイアセンブ
【請求項12】
前記経路中の第6の部が、前記光学フィルと前記バックライトモジューとの間に配置されている、
請求項10に記載の電子ディスプレイアセンブリ。
【請求項13】
前記バックライトモジューに取り付けられており、第1のチャネを有する熱交換であって、周囲空気が該第1のチャネルを通って流れる、熱交換をさらに備える、
請求項7に記載の電子ディスプレイアセンブリ。
【請求項14】
前記熱交換器が、前記バックライトモジューに隣接する第2のチャネをさらに含む、
請求項13に記載の電子ディスプレイアセンブリ。
【請求項15】
前記第1のチャネを通る周囲空気流を生成する、第2の流れ生成をさらに備える、
請求項13に記載の電子ディスプレイアセンブリ。
【請求項16】
前記開口部の前記法線が、前記ディスプレイパネル法線と平行ではない、
請求項1に記載の電子ディスプレイアセンブリ。
【請求項17】
筐体と、
透明板と、
ディスプレイモジュールと、
2つ以上の方向を有する気流によって電子ディスプレイアセンブリを換気するために前記筐体内で密閉された換気装置と、
外側放熱チャネルに周囲空気流を導入する外部流れ生成器と、
前記筐体内に配置された内部流れ生成器と、を備え、
前記内部流れ生成器は、前記透明板と前記ディスプレイモジュールとの間に内部気流を生成して、該内部気流は前記換気装置の近傍を通過し、
前記換気装置は、前記内部気流の経路の内と該経路の外との間の、温度差及び圧力差の少なくとも一方に応じて、前記経路に気密状態又は開放状態を与えるように動的に構成される、
電子ディスプレイアセンブリ。
【請求項18】
前記換気装置が、スクリーンフィルタ、一方向通気弁、二方向通気弁、または異なる方向を向く2つの弁を含む、
請求項17に記載の電子ディスプレイアセンブリ。
【請求項19】
前記流れ生成器が作動すると、周囲空気が前記換気装置を介して前記電子ディスプレイアセンブリの前記筐体に流入し、また前記筐体内の空気が前記換気装置を介して前記電子ディスプレイアセンブリから排出される、
請求項17に記載の電子ディスプレイアセンブリ。
【請求項20】
請求項1乃至請求項19のいずれか1項に記載の第1の電子ディスプレイアセンブリと、
請求項1乃至請求項19のいずれか1項に記載の第2の電子ディスプレイアセンブリと、
前記第1の電子ディスプレイアセンブリの一部および前記第2の電子ディスプレイアセンブリの一部を収容するための開口部を有する両面ハウジングと、を備える、
両面ディスプレイ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ディスプレイ装置に関する。より詳細には、本開示は、換気装置を備えたディスプレイ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ディスプレイ装置が様々な環境で広く使用されるにつれて、厳しい条件下で信頼性や堅牢性を確保することが重要な課題となっている。例えば、ディスプレイ装置が屋外に設置されている場合、太陽光がディスプレイ装置の温度を急激に上昇させる可能性があり、これにより、ディスプレイ装置の光学キャビティ内に熱や湿気が蓄積して、通常の機能を低下させる恐れがあり、その結果、光学部品の耐用年数が短くなり得るか、または故障する可能性さえある。
【0003】
一般に、ディスプレイ装置の光学キャビティは、塵埃や他の汚染物質の侵入を防止するために略気密な構造を有する。その一方で、蓄積した熱や湿気を外部環境へと放散することができない。その結果、光学キャビティ内にガスの熱膨張が生じ、これによって液晶パネル、光学フィルム、および拡散板などの光学部品が変形する恐れがある。太陽光に曝露される高輝度の商用ディスプレイ装置またはディスプレイ装置の場合、このような変形の発生がさらに一層顕著な問題となっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、上述の欠陥を防止し、ディスプレイ装置の機能が確実に正常な動作を続けるようにして、ディスプレイ装置の耐用年数を延ばすような改良されたディスプレイ装置が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
いくつかの実施形態による一態様では、電子ディスプレイアセンブリが提供される。電子ディスプレイアセンブリは、開口部を有する筐体と、ディスプレイパネルと、換気装置と、流れ生成器とを備える。換気装置は、筐体の開口部に配置されている。流れ生成器は、筐体内の経路を通る気流を生成している。換気装置近傍にある経路中の第1の部分の方向は、開口部の法線と平行ではない。
【0006】
好ましい一実施形態では、換気装置は、スクリーンフィルタ、一方向通気弁、二方向通気弁、または異なる方向を向く2つの弁を含む。
【0007】
好ましい一実施形態では、第1の流れ生成器が作動すると、周囲空気が換気装置を介して電子ディスプレイアセンブリの筐体に流入し、また筐体内の空気が換気装置を介して電子ディスプレイアセンブリから排出される。
【0008】
好ましい一実施形態では、第1の流れ生成器は、電子ディスプレイアセンブリ内の温度が閾値を超えた場合に起動する。
【0009】
好ましい一実施形態では、換気装置の換気量は、第1の流れ生成器によって生成される内部気流の速度に比例する。
【0010】
好ましい一実施形態では、換気装置の換気量は、換気装置の開口部寸法に比例する。
【0011】
いくつかの実施形態による一態様では、電子ディスプレイアセンブリが提供される。電子ディスプレイアセンブリは、筐体と、透明板と、ディスプレイモジュールと、換気装置と、流れ生成器とを備える。換気装置は、電子ディスプレイアセンブリを2つ以上の方向に流れる気流によって換気するために、筐体で密閉されている。流れ生成器は、透明板とディスプレイモジュールとの間に気流を生成して、換気装置の側面を通過させる。
【0012】
いくつかの実施形態による一態様では、両面ディスプレイが提供される。両面ディスプレイは、上述の第1の電子ディスプレイアセンブリと、上述の第2の電子ディスプレイアセンブリと、開口部を有する両面ハウジングとを備える。両面ハウジングは、第1の電子ディスプレイアセンブリの一部と、第2の電子ディスプレイアセンブリの一部とを収容するために使用されている。
【0013】
本開示の他の態様および実施形態がさらに企図される。上述の発明の概要および以下の発明を実施するための形態は、本開示を任意の特定の実施形態に限定することを意図しているのではなく、単に本開示のいくつかの実施形態を説明することを意図している。
【図面の簡単な説明】
【0014】
本開示のいくつかの実施形態の性質および目的をより良好に理解するために、添付の図面と併せて以下の詳細な説明を参照すべきである。図面において、同一または機能的に同一の要素には、特に明記しない限り同一の参照番号を付している。
【0015】
図1】本開示のいくつかの実施形態による、電子ディスプレイアセンブリの断面図である。
【0016】
図2】本開示のいくつかの実施形態による、電子ディスプレイアセンブリの断面図である。
【0017】
図3】本開示のいくつかの実施形態による、電子ディスプレイアセンブリの断面図である。
【0018】
図4(a)】本開示のいくつかの実施形態による、電子ディスプレイアセンブリの光学キャビティ内の内部循環気流と、換気装置の開口部付近の乱気流とを示す概略図である。
図4(b)】本開示のいくつかの実施形態による、電子ディスプレイアセンブリの光学キャビティ内の内部循環気流と、換気装置の開口部付近の乱気流とを示す概略図である。
図4(c)】本開示のいくつかの実施形態による、電子ディスプレイアセンブリの光学キャビティ内の内部循環気流と、換気装置の開口部付近の乱気流とを示す概略図である。
【0019】
図5(a)】換気装置の気流速度のシミュレーション結果を示す概略図である。
図5(b)】換気装置の気流速度のシミュレーション結果を示す概略図である。
図5(c)】換気装置の気流速度のシミュレーション結果を示す概略図である。
【0020】
図6】本開示のいくつかの実施形態による、両面液晶ディスプレイの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本開示は、換気装置を備えた電子ディスプレイアセンブリまたは両面ディスプレイを提供する。本開示は、光学キャビティ内の気密状態を動的に調整することができる、電子ディスプレイアセンブリまたは両面ディスプレイをさらに提供する。本開示は、環境調整機能を有する電子ディスプレイアセンブリまたは両面ディスプレイをさらに提供する。本明細書に記載の電子ディスプレイアセンブリまたは両面ディスプレイの実施形態は、1つまたはそれ以上の換気装置を備える。換気装置を使用することにより、電子ディスプレイアセンブリまたは両面ディスプレイの光学キャビティ(収容空間)内の圧力を、外部環境の圧力と均衡させることができる。換気装置を使用した通風効果により、ディスプレイの光学キャビティ内に蓄積した熱、湿気、または微粒子を、換気装置を介して排出させることができ、これによってディスプレイ内部の温度、湿度、または微粒子の密度が低下する。本明細書に記載の電子ディスプレイアセンブリまたは両面ディスプレイの実施形態により、電子ディスプレイアセンブリまたは両面ディスプレイ内の光学素子が変形してしまう問題が効果的に解決され得る。さらに、換気装置内に含まれるフィルタ材料の構造により、いかなる大きさの汚染物質であっても、当該物質がディスプレイに侵入するのが防止される。したがって、本開示の電子ディスプレイアセンブリおよび両面ディスプレイは、屋外での使用に適している。
【0022】
図1は、本開示のいくつかの実施形態による、電子ディスプレイアセンブリの断面図である。本開示のいくつかの実施形態によれば、電子ディスプレイアセンブリ1は、筐体10と、ディスプレイパネル12と、換気装置14と、流れ生成器16とを備える。本開示のいくつかの実施形態によれば、電子ディスプレイアセンブリ1は、バックライトモジュール11、光学フィルム13、透明板15、流れ生成器17、または熱交換器20のうちの少なくとも1つをさらに備えてもよい。
【0023】
透明板15は、筐体10の前部にあるディスプレイ開口部に配置されてもよい。ディスプレイパネル12は、例えば、透明板15とバックライトモジュール11との間に配置された液晶パネルであってもよい。光学フィルム13は、ディスプレイパネル12とバックライトモジュール11との間に配置されてもよい。光学フィルム13を、例えば光拡散板、光反射板、輝度向上フィルム、またはこれらのうちの2つまたはそれ以上を組み合わせたものとすることができる。
【0024】
本実施形態では、電子ディスプレイアセンブリ1は、例えば、直下型LEDバックライトモジュールを備えた液晶ディスプレイである。単純化するために、以下の実施形態では、直下型LEDバックライトモジュールを備えた液晶ディスプレイについて説明する。なお、以下の実施形態では、エッジライト式バックライトモジュールを備えた液晶ディスプレイも、あるいはバックライトモジュールを備えていないOLEDディスプレイも使用され得、この点については本明細書では限定されない。
【0025】
筐体10は開口部OPを有する。開口部OPは、換気装置14を収容するような寸法になっている。開口部OPの法線は、ディスプレイパネル12の平面の法線と平行ではない。開口部OPの法線は、ディスプレイパネル12の平面の法線に対して垂直であってもよい。換気装置14は、例えば、筐体10の開口部OPに埋め込まれていてもよい。換気装置14は、電子ディスプレイアセンブリ1を2つ以上の方向に流れる気流によって換気するために、筐体10で密閉されていてもよい。いくつかの実施形態では、換気装置14は、電子ディスプレイアセンブリ1の最上部に配置されている。いくつかの他の実施形態では、筐体10上に配置される換気装置14の位置は、換気装置14がディスプレイパネル12を遮ることがない限り、状況的必要性に基づいて決定され得る。
【0026】
好ましい一実施形態では、換気装置14は、二方向通気弁などの二方向通気装置である。別の好ましい実施形態では、換気装置14は、スクリーンフィルタまたは塵埃などの汚染物質を濾過することができる任意の通気材料である。さらに別の好ましい実施形態では、換気装置14は、1つまたはそれ以上の弁とフィルタとを組み合わせたものである。いくつかの他の実施形態では、本換気装置は、一方向通気弁などの一方向換気装置である。いくつかの他の実施形態では、本換気装置は、異なる方向を向く2つまたはそれ以上の弁など、異なる吸気方向を有する2つまたはそれ以上の通気構成要素である。
【0027】
流れ生成器16は、例えば、筐体10の光学キャビティ/収容空間S内に配置されたファンであり、内部循環気流IFを形成するように、筐体10の収容空間S内の経路を通る内部気流を生成するように構成されている。図1に示すように、経路は、部分P1、P2、P3およびP4から構成されている。経路中の部分P1は、換気装置14の側面に隣接している。経路中の部分P2は、透明板15とディスプレイパネル12との間に位置している。経路中の部分P3は、バックライトモジュール11の背面に隣接している。経路中の部分P4は、電子ディスプレイアセンブリ1の底部に位置している。
【0028】
いくつかの実施形態では、流れ生成器16は、電子ディスプレイアセンブリ1内の温度が閾値を超えた場合に起動する。いくつかの実施形態では、流れ生成器16は、電子ディスプレイアセンブリ1内の圧力が閾値を超えた場合に起動する。いくつかの他の実施形態では、流れ生成器16は、電子ディスプレイアセンブリ1がオンにされると自動的に起動し、電子ディスプレイアセンブリ1がオフにされると自動的に停止する。注目すべきは、収容空間S内にある流れ生成器16の数が、本開示の実施形態の観点から限定されるのではないという点である。
【0029】
流れ生成器16が作動すると、強制気流が生成されて、内部循環気流IFを形成する。流れ生成器16は、透明板15とディスプレイパネル12との間に気流を生成して、換気装置14の側面を通過させる。図1の実施形態に示すように、内部循環気流IFは、透明板15とディスプレイパネル12との間を流れ、これによって透明板15を介して放射される太陽光に起因する熱を移送する。内部循環気流IFはさらにバックライトモジュール11の背面を通過し、これにより、バックライトモジュールによって発生した熱を移送する。筐体10内に蓄積した熱は、換気装置14を介して外部環境に放出される。
【0030】
内部循環気流IFは、経路中の部分P1を流れて風圧を発生させ、これによって換気装置14(例えば、スクリーンフィルタを含む二方向通気弁である)に影響を与える。風圧により、換気装置14の通風効果が得られることになる。具体的には、内部循環気流IFが流れると、内部循環気流IFが発生させる風圧により、換気装置14を介して電子ディスプレイアセンブリ1の筐体10に周囲空気が流入し、これと同時に換気装置14を介して、電子ディスプレイアセンブリ1から筐体10内の空気が排出される。吸気量と排気量とは同量でなくてもよい。例えば、筐体10内の温度または圧力が外部環境の温度または圧力よりも高い場合、排気量が吸気量を超えることになる。いくつかの実施形態では、換気装置の換気量は、流れ生成器16によって生成される内部気流の速度に比例する。いくつかの実施形態では、換気装置14の換気量は、換気装置14の開口部寸法に比例する。いくつかの実施形態では、換気装置14の換気量は、換気装置14に含まれるフィルタの通気性に比例する。
【0031】
換気装置14を使用して換気を行うことにより、太陽光および/または電子ディスプレイアセンブリ1のバックライトモジュール11(または他の構成要素)によって発生した熱を外部環境へと移送することができ、これによって電子ディスプレイアセンブリ1の温度が低下する。したがって、換気装置14を使用することにより、電子ディスプレイアセンブリ1内の高温に起因する光学素子の変形や、光学素子の変形による光学素子間の(例えば、ディスプレイパネル12、光学フィルム13などの)摩擦に起因して生じる光学的不具合の問題が効果的に解決され得る。さらに、筐体10の収容空間S内の湿気も、換気装置14を介して排出され得る。いくつかの実施形態では、電子ディスプレイアセンブリ1がオフにされると、流れ生成器16は自動的に停止する。風圧が止むと、内部循環気流IFも停止し、これに同期して通風効果も中断される。これにより、電子ディスプレイアセンブリ1の電源オフ時に筐体10の収容空間Sに湿気が浸入するのが防止される。また、換気装置14を使用して換気を行うことにより、筐体10の収容空間S内の圧力と外部環境の圧力とが均衡する。
【0032】
弁を備える換気装置14を使用することにより、筐体10が概ね気密状態となり得、これによってより大きな粒子または汚染物質が筐体10に侵入するのが防止される。弁は、筐体10の内外の空気圧が異なっているために、その圧力差によって弁を開放するのに十分な力が生じた場合に開放する。例えば、筐体10内の温度が上昇すると、筐体10内の圧力も上昇する。筐体10内の気圧は、その気圧によって弁が開放するまで上昇する。弁が開放しているとき、筐体内の高温の空気が弁内に存在するが、そこにより低温の周囲空気が筐体10内へと流入する。これにより、筐体内の温度が急激に低下する。
【0033】
換気装置14のスクリーンフィルタを使用することにより、周囲空気が電子ディスプレイアセンブリ1の筐体10に流入すると、換気装置14のスクリーンフィルタによって塵埃が濾過され、これにより、いかなる大きさであっても汚染物質が電子ディスプレイアセンブリ1に侵入するのが防止される。筐体10内の空気が換気装置14を介して電子ディスプレイアセンブリ1から排出されると、排出ガスの推力がフィルタに付着した塵を押し出し、これにより、換気装置14に含まれるスクリーンフィルタの耐用年数が延びることになる。
【0034】
本実施形態では、1台の換気装置のみが使用されている。注目すべきは、換気装置の数および取付位置が状況的必要性に基づいて決定され得るのであって、本開示の実施形態の観点から限定されるのではないという点である。本開示の実施形態の電子ディスプレイアセンブリが液晶ディスプレイを例にとって説明されているが、本開示の換気装置は、OLEDなどの他の形式のディスプレイ装置にも同様に適用され得る。
【0035】
図1において、電子ディスプレイアセンブリ1は、筐体10の後部の取付開口部に配置された熱交換器20をさらに備える。外側放熱チャネルCH1および内側放熱チャネルCH2(すなわち、経路中の部分P3である)と熱伝導部202とが、共に熱交換器20を構成している。熱伝導部202は、例えばアルミニウム製の金属板である。注目すべきは、内側放熱チャネルCH2内のあらゆる気流が、外側放熱チャネルCH1内の周囲空気流AFから独立しているという点である。
【0036】
熱交換器20の内側部分は、筐体10の収容空間S内に配置されている。熱交換器20の内側面は、バックライトモジュール11が熱交換器20と熱接触するように、バックライトモジュール11の背面に取り付けられている。熱交換器20の内側放熱チャネルCH2は、筐体10内の流れ生成器16によって生成された気流が熱交換器20の内側放熱チャネルCH2を通過できるように、筐体10内の経路と流体接続されている。熱交換器20の外側部分は、取付開口部より筐体10の後部から突出しており、外側放熱チャネルCH1は外部環境と流体接続されている。
【0037】
電子ディスプレイアセンブリ1は、別の流れ生成器17をさらに備える。流れ生成器17は、例えば、周囲空気AFが外側放熱チャネルCH1を流れるように促進することにより、熱交換器20によって伝わった熱を外部環境へと導くためのファンである。
【0038】
周囲空気流AF(例えば冷気である)は、熱交換器20の外側放熱チャネルCH1を流れる。経路中の部分P3に流れる高温の気流は、熱交換器20の内側部分の温度を上昇させ、また外側放熱チャネルCH1を流れる周囲空気流AFは、熱交換器20の外側部分の温度を低下させる。したがって、熱伝導部202を介して熱交換器20の内側部分と外側部分とが熱接触することにより、太陽光および/または電子ディスプレイアセンブリ1のバックライトモジュール11によって発生した熱が、熱交換器20を介してより迅速に外部環境へと移送され、これにより、電子ディスプレイアセンブリ1内の温度が低下する。
【0039】
図2は、本開示のいくつかの実施形態による、電子ディスプレイアセンブリの断面図である。本開示のいくつかの実施形態によれば、電子ディスプレイアセンブリ2は、筐体10と、ディスプレイパネル12と、換気装置14と、流れ生成器16とを備える。本開示のいくつかの実施形態によれば、電子ディスプレイアセンブリ2は、バックライトモジュール11、光学フィルム13、透明板15、流れ生成器17、または熱交換器20のうちの少なくとも1つをさらに備えてもよい。透明板15は、筐体10の前部にあるディスプレイ開口部に配置されてもよい。ディスプレイパネル12は、例えば液晶パネルであってもよく、また透明板15と光学フィルム13との間に配置されてもよい。光学フィルム13を、例えば光拡散板、光反射板、輝度向上フィルム、またはこれらのうちの2つまたはそれ以上を組み合わせたものとすることができる。
【0040】
図2に示す電子ディスプレイアセンブリ2と図1に示す電子ディスプレイアセンブリ1との差異の1つは、筐体10内の経路の構成にある。具体的には、経路は、部分P1、P2、P3、P4およびP5から構成されている。経路中の部分P1は、換気装置14の側面に隣接している。経路中の部分P2は、透明板15とディスプレイパネル12との間に位置している。経路中の部分P3は、バックライトモジュール11の背面と熱交換器20の熱伝導部202との間に位置している。経路中の部分P4は、電子ディスプレイアセンブリ2の底部に位置している。経路中の部分P5は、ディスプレイパネル12と光学フィルム13との間に位置している。
【0041】
本実施形態による熱交換器20および換気装置14は、電子ディスプレイアセンブリ2内に蓄積した熱を放散することにより、電子ディスプレイアセンブリ2内の温度を低下させるのに好適である。電子ディスプレイアセンブリ2内に蓄積した熱は主として、太陽光への曝露によって、またはバックライトモジュール11の光源および/または電子ディスプレイアセンブリ2内の他の電子構成要素によって発生した熱である。なお、ディスプレイパネル12の前面側と背面側とに2つの空気経路があるため、太陽光によって透明板15およびディスプレイパネル12に蓄積した熱が、熱交換器20の内側放熱チャネルCH2へと迅速に誘導され得る。熱伝導部202を介して熱交換器20の内側放熱チャネルCH2と外側放熱チャネルCH1とが熱接触することと、換気装置14から得られる通風効果とにより、電子ディスプレイアセンブリ2内の温度が全体的により迅速に低下し得る。
【0042】
図2の電子ディスプレイアセンブリ2内の他の構成要素であって、図1の電子ディスプレイアセンブリ1の構成要素と同一の参照番号を有する他の構成要素は、同一または同様の構成要素を指しているので、それらの詳細な説明はここでは繰り返さない。
【0043】
図3は、本開示のいくつかの実施形態による、電子ディスプレイアセンブリ3の断面図である。本開示のいくつかの実施形態によれば、電子ディスプレイアセンブリは、筐体10と、ディスプレイパネル12と、換気装置14と、流れ生成器16とを備える。本開示のいくつかの実施形態によれば、電子ディスプレイアセンブリは、バックライトモジュール11、光学フィルム13、透明板15、流れ生成器17、または熱交換器20のうちの少なくとも1つをさらに備えてもよい。透明板15は、筐体10の前部にあるディスプレイ開口部に配置されてもよい。ディスプレイパネル12は、例えば、透明板15と光学フィルム13との間に配置された液晶パネルであってもよい。光学フィルム13は、ディスプレイパネル12とバックライトモジュール11との間に配置されてもよい。
【0044】
図3に示す電子ディスプレイアセンブリ3と図2に示す電子ディスプレイアセンブリ2との差異の1つは、筐体10内の経路の構成にある。具体的には、経路は、部分P1、P2、P3、P4、P5およびP6から構成されている。経路中の部分P1は、換気装置14の側面に隣接している。経路中の部分P2は、透明板15とディスプレイパネル12との間に位置している。経路中の部分P3は、バックライトモジュール11の背面と熱交換器20の熱伝導部202との間に位置している。経路中の部分P4は、電子ディスプレイアセンブリ3の底部に位置している。経路中の部分P5は、ディスプレイパネル12と光学フィルム13との間に位置している。経路中の部分P6は、光学フィルム13とバックライトモジュール11の前面との間に位置している。
【0045】
なお、図3に示す電子ディスプレイアセンブリ3のバックライトモジュール11の光源によって発生した熱は、図1に示す電子ディスプレイアセンブリ1または図2に示す電子ディスプレイアセンブリ2と比較してより迅速に放散され得、これはなぜなら、ディスプレイパネル12の前面側と背面側とに2つの空気経路(すなわち、P2とP5である)が存在し、さらにバックライトモジュール11の前面側と背面側とに2つの空気経路(すなわち、P6とP3である)が存在するからである。
【0046】
なお、本開示の実施形態における経路中の部分P1、P2、P3、P4、P5およびP6の各々の間隙は、内部循環気流IFが経路中のこれらの部分P1、P2、P3、P4、P5およびP6を通って流れることができるように、状況的必要性に基づいて適切に調整され得る。
【0047】
図4(a)、図4(b)および図4(c)は、本開示のいくつかの実施形態による、電子ディスプレイアセンブリの光学キャビティ内の内部循環気流と、換気装置の開口部付近の乱気流とを示す概略図である。
【0048】
図4(a)は、電子ディスプレイアセンブリ(例えば、図1に示す電子ディスプレイアセンブリ1である)の簡略化されたシミュレーション環境を示す概略図である。図4(b)は、電子ディスプレイアセンブリの上面図である。要素401は、流れ生成器(例えば、図1に示す流れ生成器16である)として使用されている。要素402は、換気装置(例えば、図1に示す換気装置14である)として使用されている。要素403は、気流速度を測定するための測定要素であり、したがって、実用においては電子ディスプレイアセンブリに取り付けられることはない。なお、本シミュレーションにおいて、換気装置402の開口部寸法は、200×90mmである。
【0049】
図4(c)は、流れ生成器401が作動すると、内部循環気流IFが生成され、また換気装置の開口部付近に乱気流がさらに発生することを示している。図4(c)の換気装置の開口部内に生じる気流の拡大概略図によれば、内部循環気流IFが換気装置を通過するとき、周囲空気が換気装置の第1の部分を介して電子ディスプレイアセンブリに流入し、これと同時に気流が、換気装置の第2の部分を介して電子ディスプレイアセンブリ1から排出されるように定められ得る。したがって、電子ディスプレイアセンブリ内の圧力および湿度は、換気装置を介して外部環境と均衡が取られている。本シミュレーションによれば、内部循環気流IFにおける換気装置近傍部分の方向は、換気装置の開口部の法線と平行ではないものの、換気装置の開口部を介して換気が行われていることが分かる。
【0050】
図5(a)、図5(b)および図5(c)は、換気装置の気流速度のシミュレーション結果を示す概略図である。図5(a)は、測定方向を示す概略図である。図5(b)は、換気装置の部分Paを介して、周囲空気が電子ディスプレイアセンブリに流入することを示している。図5(c)は、換気装置の部分Pbを介して、内部循環気流IFが電子ディスプレイアセンブリから排出されることを示している。図5(b)および図5(c)は、流れ生成器が作動したときに、本電子ディスプレイアセンブリが換気装置を介して吸気効果と排気効果との両方を得ることを証明している。
【0051】
図6は、本開示のいくつかの実施形態による、両面液晶ディスプレイ600の断面図である。両面液晶ディスプレイ600は、電子ディスプレイアセンブリ6と、電子ディスプレイアセンブリ6’とを備える。電子ディスプレイアセンブリ6と電子ディスプレイアセンブリ6’との差異は、単にディスプレイパネルが反対方向を向いているという点にある。いくつかの実施形態では、電子ディスプレイアセンブリ6と電子ディスプレイアセンブリ6’とは、同一のコンテンツを同時に表示することができる。いくつかの実施形態では、電子ディスプレイアセンブリ6と電子ディスプレイアセンブリ6’とは、異なる画像/動画コンテンツを表示することができる。電子ディスプレイアセンブリ6の構造と電子ディスプレイアセンブリ6’の構造とは、電子ディスプレイアセンブリ1の構造と同様である。したがって、図6の電子ディスプレイアセンブリ6および6’内の構成要素であって、図1の電子ディスプレイアセンブリ1の構成要素と同一の参照番号を有する構成要素は、同一または同様の構成要素を指しているので、それらの詳細な説明はここでは繰り返さない。
【0052】
図6に示すように、両面液晶ディスプレイ600は、電子ディスプレイアセンブリ6の一部および電子ディスプレイアセンブリ6’の一部を収容するための両面ハウジング610をさらに備える。両面ハウジング610は、周囲空気AFが両面液晶ディスプレイ600に流入できるように、1つまたはそれ以上の開口部(例えば、開口部OP1、OP2、OP3およびOP4である)を有してもよい。両面液晶ディスプレイ600は、両面ハウジング610内の気流の循環を促進するために、ファンなどの流れ生成器612をさらに備える。具体的には、周囲空気AFは、熱交換器20によって伝わった熱を外部環境へと導くように、電子ディスプレイアセンブリ6および6’の熱交換器20の外側放熱チャネルCH1を通って流れてもよい。
【0053】
いくつかの実施形態では、両面液晶ディスプレイ600の電源がオンにされると、筐体10の収容空間S内に内部循環気流IFを形成するように、筐体10の収容空間S内にある流れ生成器16が自動的に起動する。風圧により、換気装置14に通風効果が得られることになる。具体的には、内部循環気流IFが換気装置14を通過すると、換気装置14を介して、電子ディスプレイアセンブリ6および6’から筐体10内の空気が排出され、これと同時に換気装置14を介して、電子ディスプレイアセンブリ6および6’の筐体10に周囲空気が流入する。両面液晶ディスプレイ600の電源がオフされると、流れ生成器16は自動的に停止する。風圧が止むと、内部循環気流IFも停止し、これに同期して通風効果も中断される。これにより、両面液晶ディスプレイ600の電源オフ時に筐体10の収容空間Sに湿気が浸入するのが防止される。
【0054】
換気装置14を使用して換気を行うことにより、筐体10の収容空間S内に蓄積した熱または湿気が、換気装置14および両面ハウジング610の開口部OP1、OP2、OP3、OP4を介して排出され得、これによって電子ディスプレイアセンブリ6および6’内の温度および湿度を低下させることができる。また、換気装置14を使用して換気を行うことにより、電子ディスプレイアセンブリ6および6’の収容空間内の圧力を、外部環境の圧力と均衡させることができる。
【0055】
換気装置14のスクリーンフィルタを使用することにより、周囲空気が換気装置14を介して電子ディスプレイアセンブリ6および6’の筐体10に流入すると、換気装置14のスクリーンフィルタによって塵埃が濾過され、これにより、いかなる大きさであっても汚染物質が電子ディスプレイアセンブリ6および6’に侵入するのが回避される。筐体10内の空気が換気装置14を介して電子ディスプレイアセンブリ6および6’から排出されると、排出ガスの推力がフィルタに付着した塵を押し出し、これにより、換気装置14内のスクリーンフィルタの耐用年数が延びることになる。
【0056】
したがって、本開示は、光学キャビティ内の気密状態を動的に調整することができる、電子ディスプレイアセンブリまたは両面ディスプレイを提供するものであり、これにより、電子ディスプレイアセンブリまたは両面ディスプレイ内の光学素子の変形の問題を効果的に解決し、温度、圧力、および湿度の均衡を維持して、電子ディスプレイアセンブリまたは両面ディスプレイの耐用年数を延ばすことができる。
【0057】
本明細書で使用される場合、単数形の用語「1つの(a)」、「1つの(a)」、および「その(the)」は、文脈上特に明記されていない限り、複数の指示物を含んでもよい。例えば、電子機器への言及は、文脈上特に明記されていない限り、複数の電子機器を含んでもよい。
【0058】
本明細書で使用される場合、「接続する(connect)」、「接続される(connected)」、および「接続(connection)」という用語は、動作可能な結合または連結を指す。接続された構成要素は、例えば、別の構成要素のセットを介して互いに直接的または間接的に結合され得る。
【0059】
さらに、量、比率、および他の数値は、本明細書では範囲形式で示されることがある。理解されるべきは、そのような範囲形式が、便宜上および簡潔さのために使用され、範囲の限界として明示的に指定される数値を含むだけでなく、各数値および下位範囲が明示的に指定されているかのように、個々の数値または下位範囲もすべてその範囲内に包含するものと柔軟に解釈されるべきであるということである。
【0060】
本開示は、その特定の実施形態を参照して説明かつ例示されているが、これらの説明および例示は限定的なものではない。添付の特許請求の範囲によって定義される本開示の真の趣旨および範囲から逸脱することなく、様々な変更を行うことができ、また均等物と置き換えることができることを、当業者には理解されたい。図は、必ずしも縮尺通りに描かれていなくてもよい。製造工程および製造公差に起因して、本開示における美術的描写と実際の装置との間に相違が生じる可能性がある。具体的に示されていない本開示の他の実施形態が存在してもよい。明細書および図面は、限定的ではなく例示的なものとして見なされるべきである。特定の状況、材料、物質の組成、方法、またはプロセスを本開示の目的、趣旨、および範囲に適合させるために修正が行われてもよい。そのような修正はすべて、添付の特許請求の範囲内にあることが意図されている。本明細書に開示している方法が、特定の順序で実行される特定の動作を参照しながら説明されているが、これらの動作が、本開示の教示から逸脱することなく、同等の方法を形成するために組み合わされ、細分され、または再順序付けされてもよいことが理解されるであろう。したがって、本明細書で特に明記しない限り、動作の順序およびグループ分けが本開示を限定するわけではない。
図1
図2
図3
図4(a)】
図4(b)】
図4(c)】
図5(a)】
図5(b)】
図5(c)】
図6