IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ケーティー・アンド・ジー・コーポレーションの特許一覧

特許7546764エアロゾル発生装置及びエアロゾル発生システム
<>
  • 特許-エアロゾル発生装置及びエアロゾル発生システム 図1
  • 特許-エアロゾル発生装置及びエアロゾル発生システム 図2
  • 特許-エアロゾル発生装置及びエアロゾル発生システム 図3A
  • 特許-エアロゾル発生装置及びエアロゾル発生システム 図3B
  • 特許-エアロゾル発生装置及びエアロゾル発生システム 図4
  • 特許-エアロゾル発生装置及びエアロゾル発生システム 図5
  • 特許-エアロゾル発生装置及びエアロゾル発生システム 図6
  • 特許-エアロゾル発生装置及びエアロゾル発生システム 図7A
  • 特許-エアロゾル発生装置及びエアロゾル発生システム 図7B
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-29
(45)【発行日】2024-09-06
(54)【発明の名称】エアロゾル発生装置及びエアロゾル発生システム
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/40 20200101AFI20240830BHJP
   A24F 40/46 20200101ALI20240830BHJP
   A24F 40/20 20200101ALI20240830BHJP
【FI】
A24F40/40
A24F40/46
A24F40/20
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2023515203
(86)(22)【出願日】2023-01-19
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-15
(86)【国際出願番号】 KR2023000898
(87)【国際公開番号】W WO2023140627
(87)【国際公開日】2023-07-27
【審査請求日】2023-03-06
(31)【優先権主張番号】10-2022-0007584
(32)【優先日】2022-01-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】519217032
【氏名又は名称】ケーティー アンド ジー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】リ、ウォンキョン
(72)【発明者】
【氏名】ソヌ、ポール ジュン
【審査官】宮崎 賢司
(56)【参考文献】
【文献】特表2021-526380(JP,A)
【文献】特表2021-527403(JP,A)
【文献】特表2021-507719(JP,A)
【文献】特表2018-510630(JP,A)
【文献】国際公開第2021/105242(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0095006(US,A1)
【文献】国際公開第2021/233793(WO,A1)
【文献】国際公開第2021/256678(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 40/40
A24F 40/46
A24F 40/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジングと、
前記ハウジングに位置し、エアロゾル発生物品を収容するように構成され、第1端部面と、前記第1端部面に反対となる第2端部面と、長さ及び周縁を有する、前記第1端部面と前記第2端部面との間の内部面と、を含む物品挿入部と、
前記物品挿入部内部に位置し、前記エアロゾル発生物品に収容された媒質を加熱する加熱ユニット及び前記加熱ユニットに連結されて温度が変化することにより形状が変化する変形ユニットを含むヒーターモジュールと、
を含み、
前記加熱ユニットは、前記物品挿入部の第1位置で前記媒質の第1部分を加熱し、前記第1位置と異なる前記物品挿入部の第2位置に移動して前記第1部分と異なる前記媒質の第2部分を加熱する、エアロゾル発生装置。
【請求項2】
前記変形ユニットは、
第1端部及び前記第1端部の反対側の第2端部を含み、
前記加熱ユニットで発生した熱が前記変形ユニットの前記第1端部から前記第2端部に向かって伝導されることにより、前記加熱ユニットの前記第1位置に応じる第1形状と、前記加熱ユニットの前記第2位置に応じる第2形状との間で形状が変化する、請求項1に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項3】
前記変形ユニットは、前記加熱ユニットから前記変形ユニットに熱が伝導されることにより前記第1形状から前記第2形状に変化する、請求項2に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項4】
前記変形ユニットは、前記加熱ユニットから前記変形ユニットに熱が伝導されることにより前記第2形状から前記第1形状に変化する、請求項2に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項5】
前記変形ユニットは、第1端部及び前記第1端部の反対側の第2端部を含み、
前記第1端部は前記加熱ユニットに固定され、前記第2端部は自由端であり、前記第1端部と前記第2端部との間の少なくとも一領域は前記物品挿入部の第2端部面と接する、請求項1に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項6】
前記変形ユニットの前記第1形状は巻取られているロール状であり、前記第2形状は前記ロール状が緩んでいるリリース状である、請求項2に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項7】
前記変形ユニットは、第1端部及び前記第1端部の反対側の第2端部を含み、
前記第1端部は前記加熱ユニットに固定され、前記第2端部は前記物品挿入部の前記第2端部面に固定され、前記第1端部と前記第2端部との間の少なくとも一領域は非線型である、請求項1に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項8】
前記変形ユニットの前記第1形状は収縮ばね状であり、前記第2形状は膨張ばね状である、請求項2に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項9】
前記ヒーターモジュールは、前記物品挿入部の前記内部面の少なくとも一部に接するように構成され、前記物品挿入部にエアロゾル発生物品が挿入される場合に前記エアロゾル発生物品の外周面の少なくとも一部を囲む、請求項1に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項10】
前記ヒーターモジュールは、前記物品挿入部の前記第2端部面で突出するように構成され、これによって前記ヒーターモジュールは、前記物品挿入部にエアロゾル発生物品が挿入される場合に前記エアロゾル発生物品の内部に挿入される、請求項1に記載のエアロゾ
ル発生装置。
【請求項11】
前記物品挿入部の前記第2端部面に接する支持構造体をさらに含み、
前記変形ユニットは、前記加熱ユニットに連結される第1端部、前記第1端部の反対側の第2端部、及び前記第1端部と前記第2端部との間の前記支持構造体と接する支持部を含む、請求項1に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項12】
前記支持部の位置は、前記変形ユニットの変形に応じて前記第1端部と前記第2端部との間で可変する、請求項11に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項13】
前記変形ユニットは、形状記憶合金、形状記憶ポリマー、形状記憶セラミック、又はバイメタルのうち少なくとも1つからなる、請求項1に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項14】
エアロゾル発生物品と、
ハウジング、前記ハウジングに位置し、エアロゾル発生物品を収容するように構成される物品挿入部及び前記物品挿入部内部に位置して前記エアロゾル発生物品に収容された媒質を加熱する加熱ユニット及び前記加熱ユニットに連結されて温度が変化することにより形状が変化する性質を有する物質から構成される変形ユニットを含むヒーターモジュールを含むエアロゾル発生装置と、
を含み、
前記物品挿入部は、第1端部面と、前記第1端部面に反対となる第2端部面と、長さ及び周縁を有する、前記第1端部面と前記第2端部面との間の内部面と、を含み、
前記加熱ユニットは、前記物品挿入部の第1位置で前記媒質の第1部分を加熱し、前記第1位置と異なる前記物品挿入部の第2位置に移動して前記第1部分と異なる前記媒質の第2部分を加熱する、エアロゾル発生システム。
【請求項15】
前記エアロゾル発生物品は、
媒質セグメントと、
前記媒質セグメントの上流側の端部に配置されてエアロゾルを生成する煙霧セグメントと、
を含み、
前記加熱ユニットは、前記第2位置から前記第1位置に移動して前記エアロゾル発生物品を加熱し、
前記加熱ユニットの前記第1位置は前記エアロゾル発生物品の前記煙霧セグメントの位置に対応し、前記第2位置は前記エアロゾル発生物品の前記媒質セグメントの位置に対応する、請求項14に記載のエアロゾル発生システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
以下、実施形態は、エアロゾル発生装置及びエアロゾル発生システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近ごろ伝統エアロゾル発生物品の短所を克服する代替物品に関する需要が増加している。例えば、エアロゾル発生物品スティックを電気的に加熱することによってエアロゾルを発生させる装置(例えば、エアロゾル発生物品型電子タバコ)に関する需要が増加している。そのため、電気加熱式エアロゾル発生装置とそれに適用されるエアロゾル発生物品スティック(又は、エアロゾル発生物品)及びエアロゾル発生システムに対する研究が盛んに行われている。例えば、公開特許公報第10-2017-0078844号は、加熱式喫煙可能物質を開示している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
一実施形態に係る目的は、変形ユニットを利用した多段の加熱構造を含み、エアロゾル発生物品内に収容された媒質を効率よく加熱するエアロゾル発生装置及びエアロゾル発生システムを提供することにある。
【0004】
一実施形態に係る目的は、ヒーターで発生した熱によって変形ユニットの形状が変化してヒーターの加熱部位が移動するエアロゾル発生装置及びエアロゾル発生システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
様々な実施形態に係るエアロゾル発生装置は、ハウジングと、前記ハウジングに位置し、エアロゾル発生物品を収容するように構成され、第1端部面、前記第1端部面に反対となる第2端部面、及び前記第1端部面と前記第2端部面との間の内部面を含む物品挿入部と、前記物品挿入部内部に位置し、前記エアロゾル発生物品に収容された媒質を加熱する加熱ユニット及び前記加熱ユニットに連結されて温度が変化することにより形状が変化する変形ユニットを含むヒーターモジュールとを含み、前記加熱ユニットは、前記加熱ユニットが前記エアロゾル発生物品の長手方向に配置される第1位置と第2位置との間で移動して前記エアロゾル発生物品に収容された媒質を加熱することができる。
【0006】
一実施形態において、前記変形ユニットは、第1端部及び前記第1端部の反対側の第2端部を含み、前記加熱ユニットで発生した熱が前記変形ユニットの前記第1端部から前記第2端部に向かって伝導されることにより、前記加熱ユニットの前記第1位置に応じる第1形状と、前記加熱ユニットの前記第2位置に応じる第2形状との間で形状が変化し得る。
【0007】
一実施形態において、前記変形ユニットは、前記加熱ユニットから前記変形ユニットに熱が伝導されることにより前記第1形状から前記第2形状に変化し得る。
【0008】
一実施形態において、前記変形ユニットは、前記加熱ユニットから前記変形ユニットに熱が伝導されることにより前記第2形状から前記第1形状に変化し得る。
【0009】
一実施形態において、前記変形ユニットの前記第1形状は巻取られているロール状であり、前記第2形状は前記ロール状が緩んでいるリリース状であってもよい。
【0010】
一実施形態において、前記変形ユニットの前記第1形状は収縮ばね状であり、前記第2形状は膨張ばね状であってもよい。
【0011】
一実施形態において、前記変形ユニットは、第1端部及び前記第1端部の反対側の第2端部を含み、前記第1端部は前記加熱ユニットに固定され、前記第2端部は自由端であり、前記第1端部と前記第2端部との間の少なくとも一領域は、前記物品挿入部の第2端部面と接することができる。
【0012】
一実施形態において、前記変形ユニットは、第1端部及び前記第1端部の反対側の第2端部を含み、前記第1端部は前記加熱ユニットに固定され、前記第2端部は前記物品挿入部の前記第2端部面に固定され、前記第1端部と前記第2端部との間の少なくとも一領域は曲がってもよい。
【0013】
一実施形態において、前記ヒーターモジュールは、前記物品挿入部の前記内部面の少なくとも一部に接するように構成され、前記物品挿入部にエアロゾル発生物品が挿入される場合に前記エアロゾル発生物品の外周面の少なくとも一部を囲むことができる。
【0014】
一実施形態において、前記ヒーターモジュールは、前記物品挿入部の前記第2端部面で突出するように構成され、これによりヒーターモジュールは、前記物品挿入部にエアロゾル発生物品が挿入される場合に前記エアロゾル発生物品の内部に挿入されることができる。
【0015】
一実施形態において、前記物品挿入部の前記第2端部面に接する支持構造体をさらに含み、前記変形ユニットは、前記加熱ユニットに連結される第1端部、前記第1端部の反対側の第2端部、及び前記第1端部と前記第2端部との間の前記支持構造体と接する支持部を含むことができる。
【0016】
一実施形態において、前記支持部は、前記加熱ユニットの温度が変化することにより前記変形ユニットの前記第1端部と前記第2端部との間で可変し得る。
【0017】
一実施形態において、前記変形ユニットは、形状記憶合金、形状記憶ポリマー、形状記憶セラミック、及びバイメタルのうち少なくとも1つからなり得る。
【0018】
様々な実施形態に係るエアロゾル発生システムは、エアロゾル発生物品と、ハウジングと、前記ハウジングに位置してエアロゾル発生物品を収容するように構成される物品挿入部及び前記物品挿入部内部に位置して前記エアロゾル発生物品に収容された媒質を加熱する加熱ユニット及び前記加熱ユニットに連結されて温度が変化することにより形状が変化する性質を有する物質から構成される変形ユニットを含むヒーターモジュールを含むエアロゾル発生装置とを含み、前記物品挿入部は、第1端部面、前記第1端部面に反対となる第2端部面、及び前記第1端部面と前記第2端部面との間の内部面を含み、前記加熱ユニットは、前記エアロゾル発生物品の長手方向に配置される第1位置と第2位置との間で移動して前記エアロゾル発生物品を加熱することができる。
【0019】
一実施形態において、前記エアロゾル発生物品は、媒質収容部と、前記媒質収容部の上流側の端部に配置されてエアロゾルを生成する保湿剤収容部とを含み、前記加熱ユニットは、前記第2位置から前記第1位置に移動して前記エアロゾル発生物品を加熱し、前記加熱ユニットの前記第1位置は前記エアロゾル発生物品の前記保湿剤収容部の位置に対応し、前記第2位置は前記エアロゾル発生物品の前記媒質収容部の位置に対応することができる。
【発明の効果】
【0020】
一実施形態に係るエアロゾル発生装置及びエアロゾル発生システムは、変形ユニットを利用した多段の加熱構造を含み、エアロゾル発生物品内に収容された媒質を効率よく加熱することができる。
【0021】
一実施形態に係るエアロゾル発生装置及びエアロゾル発生システムは、ヒーターで発生した熱によって変形ユニットの形状が変化してヒーターの加熱部位が移動され得る。
【0022】
一実施形態に係るエアロゾル発生装置及びエアロゾル発生システムの効果は、以上で言及されたものなどに限定されず、言及されない異なる効果は、下記の記載によって当業者に明確に理解できるものである。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】一実施形態に係るエアロゾル発生装置のブロック図である。
図2】一実施形態に係るエアロゾル発生装置の概略図及び断面図である。
図3A】一実施形態に係るヒーターモジュールを示す図である。
図3B】一実施形態に係るヒーターモジュールを示す図である。
図4】他の実施形態に係るヒーターモジュールを示す図である。
図5】他の実施形態に係るエアロゾル発生装置の概略図及び断面図である。
図6】一実施形態に係るエアロゾル発生システムの断面図である。
図7A】一実施形態に係るエアロゾル発生物品を示す図である。
図7B】一実施形態に係るエアロゾル発生物品を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
実施形態で使用される用語は、本発明における機能を考慮しながら可能な限り現在に幅広く使用されている一般的な用語を選択したが、これは当分野の技術者の意図又は判例、新たな技術の出現などにより異なり得る。また、特定の場合は出願人が任意に選定した用語もあり、この場合に該当する発明の説明部分で詳細にその意味を記載するだろう。したがって、本発明で使われる用語は単なる用語の名称ではない、その用語が有する意味と本発明の全般にわたる内容に基づいて定義されなければならない。
【0025】
明細書の全体において、いずれかの部分がいずれかの構成要素を「含む」とするとき、これは特に反対の記載がない限り、他の構成要素を除外するものではなく、他の構成要素をさらに含むことを意味する。また、明細書に記載された「~部」、「~モジュール」などの用語は、少なくとも1つの機能や動作を処理する単位を意味し、これはハードウェア又はソフトウェアとして具現されたり、ハードウェアとソフトウェアの結合によって具現されることができる。
【0026】
本明細書で使用されたように、「少なくとも1つの」ような表現が配列された構成要素の前にあるとき、配列されたそれぞれの構成ではなく、全体の構成要素を修飾する。例えば、「a、b、及びcのうち少なくともいずれか1つ」という表現は、a、b、c、又はaとb、aとc、bとc、又はaとbとcを含むものと解釈しなければならない。
【0027】
一実施形態において、エアロゾル発生装置は、内部空間に収容されるエアロゾル発生物品を電気的に加熱してエアロゾルを生成する装置である。
【0028】
エアロゾル発生装置はヒーターを含む。一実施形態において、ヒーターは、電気抵抗性ヒーターであってもよい。例えば、ヒーターは電気伝導性トラック(track)を含み、電気伝導性トラックに電流が流れれば、ヒーターが加熱される。
【0029】
ヒーターは、管型加熱要素、板型加熱要素、針型加熱要素、又は棒型の加熱要素を含んでもよく、加熱要素の形状に応じてエアロゾル発生物品の内部又は外部が加熱される。
【0030】
エアロゾル発生物品は、タバコロッド及び第2セグメントを含む。タバコロッドは、シート(sheet)で製造されてもよく、ストランド(strand)で製造されてもよく、タバコシートが細かく切られた刻草で製造されてもよい。また、タバコロッドは、熱伝導物質によって囲まれることができる。例えば、熱伝導物質は、アルミホイルのような金属ホイールであってもよいが、これに限定されることはない。
【0031】
第2セグメントは、アセチルセルロースフィルタであってもよい。第2セグメントは、少なくとも1つ以上のセグメントから構成される。例えば、第2セグメントは、エアロゾルを冷却する第1セグメント及びエアロゾル内に含まれている所定の成分をフィルタリングする第2セグメントを含むことができる。
【0032】
他の実施形態において、エアロゾル発生装置は、エアロゾル生成物質を保持するカートリッジを用いてエアロゾルを生成する装置であってもよい。
【0033】
エアロゾル発生装置は、エアロゾル生成物質を保持するカートリッジ及びカートリッジを支持する本体を含む。カートリッジは、本体と着脱自在に結合されているが、これに限定されることはない。カートリッジは、本体と一体に形成されたり組み立てられてもよく、ユーザによって脱着されないように固定されてもよい。カートリッジは、内部にエアロゾル生成物質を収容した状態で本体に装着されることができる。但し、これに制限されることなく、カートリッジが本体に結合された状態でカートリッジ内部にエアロゾル生成物質が注入されてもよい。
【0034】
カートリッジは、液体状態、固体状態、気体状態、ゲル(gel)状態などの様々な状態のいずれか1つの状態を有するエアロゾル生成物質を保有する。エアロゾル生成物質は液相組成物を含む。例えば、液相組成物は、揮発性タバコ香り成分を含むタバコ含有物質を含む液体であってもよく、非タバコ物質を含む液体であってもよい。
【0035】
カートリッジは、本体から伝達される電気信号又は無線信号などによって作動することで、カートリッジ内部のエアロゾル生成物質の相(phase)を気体の相に変換してエアロゾルを発生させる機能を行うことができる。エアロゾルは、エアロゾル生成物質から発生した蒸気化された粒子及び空気が混合した状態の気体を意味する。
【0036】
更なる実施形態において、エアロゾル発生装置は、液相組成物を加熱してエアロゾルを生成し、生成されたエアロゾルはエアロゾル発生物品を通過してユーザに伝達される。すなわち、液相組成物から生成されたエアロゾルは、エアロゾル発生装置の気流通路に沿って移動し、気流通路は、エアロゾルがエアロゾル発生物品を通過してユーザに伝達されるように構成できる。
【0037】
更なる実施形態において、エアロゾル発生装置は、超音波振動方式を用いてエアロゾル生成物質からエアロゾルを生成する装置であってもよい。ここで、超音波振動方式は、振動子によって発生する超音波振動でエアロゾル生成物質を煙霧させることでエアロゾルを発生させる方式を意味する。
【0038】
エアロゾル発生装置は振動子を含んでもよく、振動子を介して短い周期の振動を発生させてエアロゾル生成物質を煙霧させることができる。振動子で発生する振動は超音波振動であってもよく、超音波振動の周波数帯域は、約100kHz~約3.5MHz周波数帯域であってもよいが、これに限定されることはない。
【0039】
エアロゾル発生装置は、エアロゾル生成物質を吸収する芯をさらに含むことができる。例えば、芯は、振動子の少なくとも一領域を囲むように配置されたり、又は振動子の少なくとも一領域と接触するように配置されてもよい。
【0040】
振動子に電圧(例えば、交流電圧)が印加されることにより、振動子から熱及び/又は超音波振動が発生し、振動子から発生した熱及び/又は超音波振動は、芯に吸収されたエアロゾル生成物質に伝達されることができる。芯に吸収されたエアロゾル生成物質は、振動子から伝達される熱及び/又は超音波振動によって気体の相(phase)に変換され、その結果、エアロゾルが生成される。
【0041】
例えば、振動子から発生した熱によって芯に吸収されたエアロゾル生成物質の粘度が低くなり、振動子から発生した超音波振動によって粘度が低くなったエアロゾル生成物質が微細粒子化されることでエアロゾルが生成され得るが、これに限定されることはない。
【0042】
更なる実施形態において、エアロゾル発生装置は、誘導加熱(induction heating)方式でエアロゾル発生装置に収容されるエアロゾル発生物品を加熱することによってエアロゾルを生成する装置であってもよい。
【0043】
エアロゾル発生装置は、サセプタ(susceptor)及びコイルを含む。一実施形態において、コイルは、サセプタに磁場を印加する。エアロゾル発生装置からコイルに電力が供給されることでコイルの内部には磁場が形成される。一実施形態において、サセプタは、外部磁場によって発熱する磁性体であってもよい。サセプタがコイルの内部に位置して磁場が印加されることで、発熱によってエアロゾル発生物品が加熱される。また、選択的に、サセプタは、エアロゾル発生物品内に配置されてもよい。
【0044】
更なる実施形態において、エアロゾル発生装置は、クレードル(cradle)をさらに含んでもよい。
【0045】
エアロゾル発生装置は、別途のクレードルと共にシステムを構成することができる。例えば、クレードルは、エアロゾル発生装置のバッテリを充電し得る。又は、クレードルとエアロゾル発生装置が結合された状態でヒーターが加熱され得る。
【0046】
以下では、添付の図面を参考にして本開示の実施形態に対して当技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施するように詳細に説明する。本開示は、先に説明された様々な実施形態のエアロゾル発生装置で実現可能な形態に実施されたり、又は、様々な異なる形態に具現されて実施されることができるが、ここで説明する実施形態に制限されない。
【0047】
以下では図面を参照して本開示の実施形態を詳細に説明する。
【0048】
図1は、一実施形態に係るエアロゾル発生装置100のブロック図である。
【0049】
エアロゾル発生装置100は、制御部110、検出部120、出力部130、バッテリ140、ヒーター150、ユーザ入力部160、メモリ170、及び通信部180を含む。但し、エアロゾル発生装置100の内部構造は図1に示されているものに制限されない。すなわち、エアロゾル発生装置100の設計に応じて、図1に示された構成のうち一部が省略されたり新しい構成がさらに加えることを、本実施形態に関する技術分野で通常の知識を有する者であれば理解することができる。
【0050】
検出部120は、エアロゾル発生装置100の状態又はエアロゾル発生装置100周辺の状態を検出し、検出された情報を制御部110に伝達することができる。制御部110は、前記検出された情報に基づいて、ヒーター150の動作制御、喫煙の制限、エアロゾル発生物品(例えば、エアロゾル発生物品、カートリッジなど)の挿入有無の判断、通知表示などのような様々な機能が実行されるようにエアロゾル発生装置100を制御することができる。
【0051】
検出部120は、温度センサ122、挿入検出センサ124、及びパフセンサ126のうち少なくとも1つを含むが、これに制限されることはない。
【0052】
温度センサ122は、ヒーター150(又は、エアロゾル生成物質)が加熱する温度を検出することができる。エアロゾル発生装置100は、ヒーター150の温度を検出する別途の温度センサを含んだり、ヒーター150そのものが温度センサの役割を行ってもよい。又は、温度センサ122は、バッテリ140の温度を監視するようにバッテリ140の周辺に配置されたものであってもよい。
【0053】
挿入検出センサ124は、エアロゾル発生物品の挿入及び/又は除去を検出することができる。例えば、挿入検出センサ124は、フィルムセンサ、圧力センサ、光センサ、抵抗性センサ、容量性センサ、誘導性センサ、及び赤外線センサのうち少なくとも1つを含んでもよく、エアロゾル発生物品が挿入及び/又は除去されることによる信号変化を検出することができる。
【0054】
パフセンサ126は、気流通路又は気流チャネルの様々な物理的な変化に基づいてユーザのパフを検出することができる。例えば、パフセンサ126は、温度変化、流量(flow)変化、電圧変化及び圧力変化のいずれか1つに基づいてユーザのパフを検出できる。
【0055】
検出部120は、前述したセンサ122~126の他に、温度/湿度センサ、気圧センサ、地磁気センサ(magnetic sensor)、加速度センサ(acceleration sensor)、ジャイロスコープセンサ、位置センサ(例えば、GPS)、近接センサ、及びRGBセンサ(illuminance sensor)のうち少なくとも1つをさらに含んでもよい。角度センサの機能は、その名称から当業者が直観的に推論できるため、具体的な説明は省略する。
【0056】
出力部130は、エアロゾル発生装置100の状態に関する情報を出力してユーザに提供することができる。出力部130は、ディスプレイ部132、ハプティック部134、及び音響出力部136のうち少なくとも1つを含むが、これに限定されることはない。ディスプレイ部132とタッチパッドがレイヤ構造をなしてタッチスクリーンで構成される場合、ディスプレイ部132は出力装置以外に入力装置として使用されてもよい。
【0057】
ディスプレイ部132は、エアロゾル発生装置100に関する情報をユーザに視覚的に提供することができる。例えば、エアロゾル発生装置100に関する情報は、エアロゾル発生装置100のバッテリ140の充電/放電状態、ヒーター150の予熱状態、エアロゾル発生物品の挿入/除去状態又はエアロゾル発生装置100の使用が制限される状態(例えば、異常物品の検出)などの様々な情報を意味し、ディスプレイ部132は、前記情報を外部に出力することができる。ディスプレイ部132は、例えば、液晶ディスプレイパネル(LCD)、有機発光ディスプレイパネル(OLED)などであってもよい。また、ディスプレイ部132は、LED発光素子の状態であってもよい。
【0058】
ハプティック部134は、電気的な信号を機械的な刺激又は電気的な刺激に変換してエアロゾル発生装置100に関する情報をユーザに触覚的に提供することができる。例えば、ハプティック部134は、モータ、圧電素子、又は、電気刺激装置を含む。
【0059】
音響出力部136は、エアロゾル発生装置100に関する情報をユーザに聴覚的に提供する。例えば、音響出力部136は、電気信号を音響信号に変換して外部に出力できる。
【0060】
バッテリ140は、エアロゾル発生装置100が動作するために使用される電力を供給する。バッテリ140は、ヒーター150が加熱できるように電力を供給する。また、バッテリ140は、エアロゾル発生装置100内に備えられた他の構成野原(例えば、検出部120、出力部130、ユーザ入力部160、メモリ170、及び通信部180)の動作に必要な電力を供給することができる。バッテリ140は、充電可能なバッテリや使い捨てバッテリであってもよい。例えば、バッテリ140は、リチウムポリマー(LiPoly)バッテリであってもよいが、これに制限されることはない。
【0061】
ヒーター150は、バッテリ140から電力が供給されてエアロゾル生成物質を加熱することができる。図1に示されていないが、エアロゾル発生装置100は、バッテリ140の電力を変換してヒーター150に供給する電力変換回路(例えば、DC/DCコンバータ)をさらに含んでもよい。また、エアロゾル発生装置100が誘導加熱方式でエアロゾルを生成する場合、エアロゾル発生装置100は、バッテリ140の直流電源を交流電源に変換するDC/ACコンバータをさらに含んでもよい。
【0062】
制御部110、検出部120、出力部130、ユーザ入力部160、メモリ170、及び通信部180は、バッテリ140から電力が供給されて機能を行うことができる。図1に示されていないが、バッテリ140の電力を変換してそれぞれの構成要素に供給する電力変換回路、例えば、LDO(low dropout)回路又は電圧レギュレータ回路をさらに含んでもよい。
【0063】
一実施形態において、ヒーター150は、任意の適切な電気抵抗性物質から形成されてもよい。例えば、適切な電気抵抗性物質は、タイタニウム、ジルコニウム、タンタル、白金、ニッケル、コバルト、クロミウム、ハフニウム、ニオブ、モリブデン、タングステン、スズ、ガリウム、マンガン、鉄、銅、ステンレス鋼、ニクロムなどを含む金属又は金属合金であるが、これに制限されることはない。また、ヒーター150は、金属熱線(wire)、電気伝導性トラック(track)が配置されている金属熱板、セラミック発熱体などで実現されるが、これに制限されることはない。
【0064】
他の実施形態において、ヒーター150は、誘導加熱方式のヒーターであってもよい。例えば、ヒーター150はコイルによって印加された磁場を介して発熱し、エアロゾル生成物質を加熱するサセプターを含む。
【0065】
一実施形態において、ヒーター150は複数のヒーターを含んでもよい。例えば、ヒーター150は、エアロゾル発生物品を加熱するための第1ヒーター及び液相を加熱するための第2ヒーターを含んでもよい。
【0066】
ユーザ入力部160は、ユーザから入力された情報を受信したり、ユーザに情報を出力することができる。例えば、ユーザ入力部160は、キーパッド(keypad)、ドームスイッチ(dome switch)、タッチパッド(接触式静電容量方式、圧力式抵抗膜方式、赤外線感知方式、表面超音波伝導方式、積分式張力測定方式、ピエゾ効果方式など)、ジョグホイール、ジョグスイッチなどがあるが、これに限定されることはない。また、図1に示されていないが、エアロゾル発生装置100は、USB(universal serial bus)インターフェースなどの接続インターフェース(connection interface)をさらに含み、USBインターフェースなどの接続インターフェースを介して他の外部装置と接続して情報を送受信したり、バッテリー140を充電することができる。
【0067】
メモリ170は、エアロゾル発生装置100内で処理される各種のデータを格納するハードウェアとして、制御部110で処理されたデータ及び処理されるデータを格納することができる。メモリ170は、フラッシュメモリタイプ(flash memory type)、ハードディスクタイプ(hard disk type)、マルチメディアカードマイクロタイプ(multimedia card micro type)、カードタイプのメモリ(例えば、SD又はXDメモリなど)、RAM(random access memory)、SRAM(static random access memory)、ROM(read-only memory)、EEPROM(electrically erasable programmable read-only memory)、PROM(programmable read-only memory)、磁気メモリ、磁気ディスク、光ディスクのうち少なくとも1つのタイプの格納媒体を含む。メモリ170は、エアロゾル発生装置100の動作時間、最大のパフ回数、現在のパフ回数、少なくとも1つの温度プロファイル、及びユーザの喫煙パターンに対するデータなどを格納してもよい。
【0068】
通信部180は、他の電子装置との通信のための少なくとも1つの構成要素を含む。例えば、通信部180は、近距離通信部182及び無線通信部184を含んでもよい。
【0069】
近距離通信部(short-range wireless communication unit)182は、ブルートゥース(登録商標)通信部、BLE(Bluetooth(登録商標) Low Energy)通信部、近距離無線通信部(Near Field Communication unit)、WLAN(ワイファイ)通信部、ジグビー(Zigbee(登録商標))通信部、赤外線(IrDA、infrared Data Association)通信部、WFD(Wi-Fi Direct)通信部、UWB(ultra wideband)通信部、Ant+通信部などを含むが、これに制限されることはない。
【0070】
無線通信部184は、セルラーネットワーク通信部、インターネット通信部、コンピュータネットワーク(例えば、LAN又はWAN)通信部などを含むが、これに制限されることはない。無線通信部184は、加入者情報(例えば、国際モバイル加入者識別子(IMSI))を用いて通信ネットワーク内でエアロゾル発生装置100を確認及び認証してもよい。
【0071】
制御部110は、エアロゾル発生装置100の全般的な動作を制御することができる。一実施形態において、制御部110は少なくとも1つのプロセッサを含む。プロセッサは、複数の論理ゲートのアレイで実現されてもよく、汎用的なマイクロプロセッサと、このマイクロプロセッサで実行され得るプログラムが格納されたメモリの組み合せで実現されてもよい。また、更なる形態のハードウェアで実現されることを本実施形態が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば理解することができる。
【0072】
制御部110は、バッテリ140の電力をヒーター150に供給することを制御することによってヒーター150の温度を制御する。例えば、制御部110は、バッテリ140とヒーター150との間のスイッチング素子のスイッチングを制御することによって電力供給を制御することができる。異なる例として、制御部110の制御命令に応じて加熱直接回路がヒーター150に対する電力供給を制御してもよい。
【0073】
制御部110は、検出部120によって検出された結果を分析し、その後に実行される処理を制御する。例えば、制御部110は、検出部120によって検出された結果に基づいて、ヒーター150の動作が開示又は終了するようにヒーター150に供給される電力を制御できる。他の例として、制御部110は、検出部120によって検出された結果に基づいて、ヒーター150が所定の温度まで加熱したり適切な温度を保持できるように、ヒーター150に供給される電力の両及び電力が供給される時間を制御することができる。
【0074】
制御部110は、検出部120によって検出された結果に基づいて出力部130を制御する。例えば、パフセンサ126を介してカウントされたパフ回数が予め設定された回数に達すると、制御部110は、ディスプレイ部132、ハプティック部134、及び音響出力部136のうち少なくとも1つを介してユーザにエアロゾル発生装置100が直ちに終了することを予告できる。
【0075】
一実施形態において、制御部110は、検出部120によって検出されたエアロゾル発生物品の状態に応じて、ヒーター150に対する電力供給時間及び/又は電力供給量を制御することができる。例えば、エアロゾル発生物品が過湿状態である場合、制御部110は誘導コイル(例えば、図2の誘導コイル124)に対する電力供給時間を制御し、エアロゾル発生物品が一般的な状態である場合よりも予熱時間を増加させることができる。
【0076】
一実施形態は、コンピュータによって実行されるプログラムモジュールのようなコンピュータによって実行可能な命令語を含む記録媒体の形態に実現されてもよい。コンピュータで読み出し可能な記録媒体は、コンピュータによってアクセスできる任意の使用可能媒体であってもよく、揮発性及び非揮発性媒体、分離型及び非分離型媒体の全てを含む。また、コンピュータで読み出し可能な記録媒体は、コンピュータ格納媒体及び通信媒体を全て含むことができる。コンピュータ格納媒体は、コンピュータで読み出し可能命令語、データ構造、プログラムモジュール又はその他のデータのような情報を格納するための任意の方法又は技術に具現された揮発性及び非揮発性、分離型及び非分離型媒体を全て含む。通信媒体は、典型的に、コンピュータで読み出し可能命令語、データ構造、プログラムモジュールのような変調したデータ信号の他のデータ、又は、その他の送信メカニズムを含み、任意の情報伝達媒体を含む。
【0077】
図2は、一実施形態に係るエアロゾル発生装置の概略図及び断面図である。
【0078】
一実施形態に係るエアロゾル発生装置200は、エアロゾル発生物品を少なくとも部分的に収容して様々な電子/機械構成要素を収容するように構成されたハウジング210を含むことができる。
【0079】
一実施形態に係るエアロゾル発生装置200は、エアロゾル発生物品を収容するように構成される物品挿入部220を含む。一実施形態において、物品挿入部220は、第1端部面220a(例えば、上面)、第1端部面220aに反対となる第2端部面220b(例えば、下面)、及び長さと周縁を有する第1端部面220aと第2端部面220bとの間の内部面220c(例えば、サイド面)を含んでもよい。
【0080】
一実施形態に係るエアロゾル発生装置200は、物品挿入部220に収容されたエアロゾル発生物品の少なくとも一部を加熱するように構成されたヒーターモジュール230を含む。一実施形態において、ヒーターモジュール230は、物品挿入部220の内部に配置されるように構成された加熱ユニット232及び加熱ユニット232と連結されて加熱ユニット232を支持する変形ユニット234を含む。一実施形態において、変形ユニット234は、温度が変化することにより形状が変化する性質を有する物質から構成されてもよい。
【0081】
一実施形態において、加熱ユニット232は、第1位置P1及び第2位置P2の間で移動し、エアロゾル発生物品に収容された媒質を加熱するように構成される。第1位置P1は、例えば、加熱ユニット232が物品挿入部220の第2端部面220bと隣接して配置される位置であってもよい。第2位置P2は、例えば、加熱ユニット232が物品挿入部220の第2端部面220bと離隔して配置される位置であってもよい。
【0082】
一実施形態に係るエアロゾル発生装置200は、エアロゾル発生装置200の全般的な動作を制御する制御部240(例えば、制御部110)を含んでもよい。制御部240は、例えば、バッテリ250の電力をヒーターモジュール230に供給することを制御することで、加熱ユニット232の温度を制御できる。例えば、制御部240は、バッテリ250とヒーターモジュール230との間のスイッチング素子のスイッチングを制御することで電力供給を制御してもよい。
【0083】
一実施形態に係るエアロゾル発生装置200は、エアロゾル発生装置200が動作するために使用される電力を供給するバッテリ250(例えば、バッテリ140)を含んでもよい。バッテリ250は、例えば、ヒーターモジュール230が加熱できるように電力を供給する。バッテリ250は、充電可能なバッテリや使い捨てバッテリであってもよい。例えば、バッテリ250は、リチウムポリマー(LiPoly)バッテリであってもよいが、これに制限されることはない。
【0084】
以下では、図3A図5を参照して様々な実施形態に係る変形ユニットを含むヒーターモジュールを含むエアロゾル発生装置について詳しく説明する。
【0085】
図3A及び図3Bは、一実施形態に係るヒーターモジュール230を示す図である。
【0086】
一実施形態において、物品挿入部220の内部にはヒーターモジュール230を含む(図2参照)。ヒーターモジュール230は、実質的に熱を発生させる加熱ユニット232及び加熱ユニット232と連結される変形ユニット234を含む。
【0087】
一実施形態において、ヒーターモジュール230は、物品挿入部220の内部面220cの少なくとも一部に接するように構成されてもよく、物品挿入部220にエアロゾル発生物品が挿入される場合、エアロゾル発生物品の外周面の少なくとも一部を囲むように形成され得る。
【0088】
一実施形態において、変形ユニット234は、加熱ユニット232と連結される第1端部234a及び第1端部234bの反対側の第2端部234bを含む。加熱ユニット232で発生した熱が変形ユニット234の第1端部234aから第2端部234bに向かう方向に伝導することによって、上昇する温度により変形ユニット234の形状が変化し得る。一実施形態において、変形ユニット234は、加熱ユニット232が第1位置P1に配置される場合の形状である第1形状F1、及び加熱ユニット232が第2位置P2に配置される場合の形状である第2形状F2を含み、変形ユニット234は、第1形状F1及び第2形状F2の間で変化されてもよい。
【0089】
一実施形態において、変形ユニット234は、温度により形状が変わる性質を有し得る。例えば、変形ユニット234は、形状記憶合金、形状記憶ポリマー、形状記憶セラミック、又はバイメタルのうち少なくとも1つから構成されるが、必ずこれに限定されることはない。
【0090】
一実施形態において、変形ユニット234は、加熱ユニット232の温度が上昇するにつれて発生した熱が、変形ユニット234の第1端部234aから第2端部234bに向かう方向に伝導されるとき、第1形状F1から第2形状F2に(図3Aの左側から右側に)変化し、加熱ユニット232は、第1位置P1から第2位置P2に移動してもよい。他の実施形態において、変形ユニット234は、加熱ユニット232の温度が上昇するにつれて発生した熱が、変形ユニット234の第1端部234aから第2端部234bに向かう方向に伝導されるとき、第2形状F2から第1形状F1に(図3Aの左側から右側に)変化し、加熱ユニット232は、第1位置P1から第2位置P2に移動してもよい。
【0091】
一実施形態において、加熱ユニット232が第1位置P1から第2位置P2に移動する場合、エアロゾル発生物品の上流側に収容されている媒質から加熱し始まり、下流側に収容されている媒質が順に加熱されるため、ユーザに伝達される媒質の焦げた匂い又は焦げた味が減少されるか、除去される。
【0092】
他の実施形態において、加熱ユニット232が第2位置P2から第1位置P1に移動する場合、エアロゾル発生物品の下流側に収容されている媒質から加熱し始まり、上流側に収容されている媒質が順に加熱されることで、加熱される媒質とユーザの口部との間の距離が相対的に短いため、エアロゾルの迅速な移行が可能になる。
【0093】
図3Aを参照すると、一実施形態において、変形ユニット234の第1端部234aは加熱ユニット232に固定され、第2端部234bは自由端であってもよい。変形ユニット234の第1端部234aと第2端部234bとの間の少なくとも一領域は、物品挿入部220の第2端部面と接している。即ち、一実施形態において、変形ユニット234の第1形状F1は、同一な平面上で巻取られるロール状であってもよく、変形ユニット234の第2形状F2は、ロール状が緩んでいるリリース状であってもよい。
【0094】
図3Bを参照すると、一実施形態において、エアロゾル発生装置200は、物品挿入部220の第2端部面220bに接する支持構造体260をさらに含んでもよい。一実施形態により構造体260は、ヒーターモジュール230を支持し、エアロゾル発生物品の媒質収容部の位置と加熱ユニット232の位置を対応させてもよい。一実施形態において、変形ユニット234は、第1端部234a、第1端部234aの反対側に形成される第2端部234b、及び支持構造体260と接する第1端部234aと第2端部234bとの間の支持部234cを含む。一実施形態に係る変形ユニット234の形状が変化することにより、支持部234cの位置は、第1端部234aと第2端部234bとの間で変化し得る。
【0095】
図4は、他の実施形態に係るヒーターモジュール230を示す図である。
【0096】
他の実施形態に係るヒーターモジュール230は、実質的に熱を発生させる加熱ユニット232及び加熱ユニット232と連結される変形ユニット234を含む。
【0097】
引き続き図4を参照すると、変形ユニット234は、第1端部234a及び前記第1端部234aの反対側の第2端部234bを含む。変形ユニット234の第1端部234aは加熱ユニット232に固定され、第2端部234bは物品挿入部220の第2端部面220b又は支持構造体(例えば、図3Bの支持構造体260)に固定されてもよい。第1端部234aと第2端部234bとの間の少なくとも一領域は曲がった形態であり、ジグザグ(zigzag)タイプ、ばねタイプ及び/又はロールタイプを含むことができる。即ち、一実施形態において、変形ユニット234の第1形状F1は収縮したばね状であってもよく、変形ユニット234の第2形状F2は膨張したばね状であってもよい。
【0098】
図5は、他の実施形態に係るエアロゾル発生装置300の概略図及び断面図である。
【0099】
他の実施形態に係るエアロゾル発生装置300は、ハウジング310、物品挿入部320、ヒーターモジュール330、制御部340、及びバッテリ350を含む。
【0100】
他の実施形態において、ハウジング310、物品挿入部320、制御部340及びバッテリ350は、一実施形態に係るエアロゾル発生装置200のハウジング210、物品挿入部220、制御部240、及びバッテリ250と同一であるか類似している。
【0101】
以下、一実施形態に係るエアロゾル発生装置200と他の実施形態に係るエアロゾル発生装置300の差がある構成であるヒーターモジュール330について詳細に説明する。
【0102】
図5を参照すると、ヒーターモジュール330は、物品挿入部220の内部に配置されるように構成された加熱ユニット332、及び加熱ユニット332と連結されて加熱ユニット332を支持する変形ユニット334を含む。一実施形態において、変形ユニット334は、温度の変により形状が変化する性質を有する物質から構成されてもよい。
【0103】
引き続き図5を参照すると、ヒーターモジュール330の加熱ユニット332及び変形ユニット334は、物品挿入部320の第2端部面320bで第1端部面320aに向かっている長手方向に突出するように構成されてもよい。即ち、ヒーターモジュール330は、ピン型、ブレード型及び/又はニードル型に構成されてもよい。ヒーターモジュール330がピン型、ブレード型及び/又はニードル型に構成される場合、物品挿入部320の内部にエアロゾル発生物品が挿入される場合、ヒーターモジュール330はエアロゾル発生物品の内部に挿入され、エアロゾル発生物品の内部に収容されている媒質を加熱できる。
【0104】
以下では、図6図7Bを参照すると、一実施形態に係るエアロゾル発生システム10について詳細に説明する。
【0105】
図6は、一実施形態に係るエアロゾル発生システム10の断面図である。
【0106】
一実施形態に係るエアロゾル発生システム10は、エアロゾル発生物品20及びエアロゾル発生装置200を含む。
【0107】
一実施形態に係るエアロゾル発生物品20は、第1セグメント21及び第2セグメント22を含む。一実施形態に係る第1セグメント21は、媒質、保湿剤、香味剤及び/又はエアロゾル形成基材などを収容するセグメントであってもよい。一実施形態に係る第2セグメント22は、エアロゾルを冷却するセグメント及びエアロゾル内に含まれている所定の成分をフィルタリングするセグメントを含む。図6において、第1セグメント21及び第2セグメント22は単一セグメントとして図示されているが、これに限定されず複数のセグメントから構成されてもよい。
【0108】
一実施形態に係るエアロゾル発生装置200は、ハウジング210、物品挿入部220、ヒーターモジュール230、制御部240、及びバッテリ250を含む。
【0109】
一実施形態に係るヒーターモジュール230は、エアロゾル発生物品20を加熱する加熱ユニット232及び加熱ユニット232と連結されて加熱ユニット232を支持する変形ユニット234を含む。一実施形態に係る変形ユニット234は、温度変化に応じて形状が変わる性質を有してもよいし、変形ユニット234の形状変化に応じて、加熱ユニット232は、エアロゾル発生物品20の第1セグメント21の外部面に沿って第1位置(例えば、図3AのP1)及び第2位置(例えば、図3AのP2)の間で長手方向に移動して加熱することができる。
【0110】
図7A及び図7Bは、一実施形態に係るエアロゾル発生物品を示す図である。
【0111】
図7Aを参照すると、エアロゾル発生物品20は、少なくとも1つのラッパー24によって包装されてもよい。ラッパー24には、外部空気が流入したり内部気体が流出する少なくとも1つの孔(hole)が形成されている。一例として、エアロゾル発生物品2は、1つのラッパー24によって包装されてもよい。異なる例として、エアロゾル発生物品2は、2以上のラッパー24によって重なって包装されてもよい。例えば、第1ラッパー241によって第1セグメント21が包装され、ラッパー242,243,244によって第2セグメント22が包装されてもよい。そして、単一ラッパー245によりエアロゾル発生物品2の全体が再包装されてもよい。もし、第2セグメント22が複数のセグメントから構成されれば、それぞれのセグメントがラッパー242,243,244により包装され得る。
【0112】
引き続き図7Aを参照すると、第1ラッパー241及び第2ラッパー242は一般的なフィルタ巻紙で製造されることができる。例えば、第1ラッパー241及び第2ラッパー242は、多孔質の巻紙又は無多孔質の巻紙であってもよい。また、第1ラッパー241及び第2ラッパー242は、耐油性を有する紙類及び/又はアルミニウム合紙の包装材で製造されてもよい。第3ラッパー243はハード巻紙で製造され、第4ラッパー244は耐油性のハード巻紙で製造され、第5ラッパー245は滅菌紙(MFW)で製造されてもよい。
【0113】
第2セグメント22は、アセチルセルロースフィルタであってもよい。一方、第2セグメント22の形状には制限がない。例えば、第2セグメント22は、円柱タイプのロッドであってもよく、内部に中空部を含むチューブタイプロッドであってもよい。また、第2セグメント22は、リセースタイプ(type)のロッドであってもよい。もし、第2セグメント22が複数のセグメントで構成された場合、複数のセグメントのうち少なくとも1つが異なる形状に製造されてもよい。
【0114】
引き続き図7Aを参照すると、第2セグメント22には、少なくとも1つのカプセル25が含まれてもよい。ここで、カプセル25は香味を発生させる機能を果たし、エアロゾルを発生させる機能を果たす。例えば、カプセル25は、香料を含む液体を被膜に囲んだ構造であってもよい。カプセル25は、球状又は円筒状の形状を有してもよいが、これに制限されることはない。
【0115】
図7A及び図7Bを参照すると、第1セグメント21は、媒質セグメント21a及び煙霧セグメント21bを含む。一実施形態に係る媒質セグメント21aは媒質を含む。例えば、媒質はシートタバコ、刻草、再構成タバコなどのタバコ原料を基礎にする固体物質、及びニコチン、タバコ抽出物、及び又は様々な香味剤を基礎にする液相組成物を含むが、必ずこれに限定されることはない。一実施形態に係る煙霧セグメント21bは、エアロゾル生成物質を含む。例えば、エアロゾル生成物質は、グリセリン、プロピレングリコール、エチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール及びオレイルアルコールのうち少なくとも1つを含むが、これに限定されない。また、媒質セグメント21は、風味剤、湿潤剤及び/又は有機酸(organic acid)のような他の添加物質を含有してもよい。また、媒質セグメント21には、メントール又は保湿剤などの加香液が噴射されることによって添加されてもよい。
【0116】
引き続き図7Bを参照すると、煙霧セグメント21bは、媒質セグメント21aの上流側の端部に配置されてもよい。煙霧セグメント21bが加熱されることにより、煙霧セグメントに含まれているエアロゾル生成物質によりエアロゾルが発生し、発生したエアロゾルは媒質セグメント21aを通過してユーザの口部に移行される。ここで、発生したエアロゾルは、媒質セグメント21aに収容されている媒質と共に移送され得る。
【0117】
一実施形態において、媒質セグメント21a及び煙霧セグメント21bを含むエアロゾル発生物品20がエアロゾル発生装置200に収容される場合(例えば、図6参照)に、加熱ユニット232は、媒質セグメント21aの位置に対応する第2位置P2(例えば、図3Aの右側)と煙霧セグメント21bの位置に対応する第1位置P1(例えば、図3Aの左側)との間で移動してエアロゾル発生物品20を加熱することができる。一実施形態に係る加熱ユニット232は、第2位置P2から第1位置P1に移動してエアロゾル発生物品20を加熱してもよい。加熱ユニット232が第2位置P2から第1位置P1に移動してエアロゾル発生物品20を加熱する場合、媒質セグメント21aを予熱してから煙霧セグメント21bを加熱することで、より豊富な煙霧を発生させ得る。
【0118】
以上、本発明の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、当技術分野で通常の知識を有する者であれば、前記に基づいて様々な技術的な修正及び変形を適用することができる。例えば、説明された技術が説明された方法とは異なる順に実行されたり、及び/又は説明されたシステム、構造、装置、回路などの構成要素が説明された方法とは異なる形態に結合又は組み合せられたり、他の構成要素又は均等物によって代替、置換されても適切な結果を達成することができる。
【0119】
したがって、本発明の範囲は、開示された実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲と均等なものなどによって定められるものである。
図1
図2
図3A
図3B
図4
図5
図6
図7A
図7B