(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-29
(45)【発行日】2024-09-06
(54)【発明の名称】リソース割り当て方法および関連デバイス
(51)【国際特許分類】
H04W 72/23 20230101AFI20240830BHJP
H04W 64/00 20090101ALI20240830BHJP
【FI】
H04W72/23
H04W64/00 140
H04W64/00 173
(21)【出願番号】P 2023519421
(86)(22)【出願日】2021-08-30
(86)【国際出願番号】 CN2021115305
(87)【国際公開番号】W WO2022068498
(87)【国際公開日】2022-04-07
【審査請求日】2023-05-02
(31)【優先権主張番号】202011052575.X
(32)【優先日】2020-09-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100132481
【氏名又は名称】赤澤 克豪
(74)【代理人】
【識別番号】100115635
【氏名又は名称】窪田 郁大
(72)【発明者】
【氏名】李 友国
(72)【発明者】
【氏名】邱 建▲軍▼
(72)【発明者】
【氏名】王 ▲チー▼
【審査官】松野 吉宏
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2020/089276(WO,A1)
【文献】CATT,UL Reference Signals for NR Positioning,3GPP TSG RAN WG1#98b R1-1910319,フランス,3GPP,2019年10月05日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 - 7/26
H04W 4/00 - 99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
リソース割り当て方法であって、前記方法は、
ターゲット基地局によって、ロケーション管理機能(LMF)から第1の対応関係を受信するステップであって、前記第1の対応関係は、第1のユーザ機器(UE)が複数のセルにおける第1のサウンディング参照信号(SRS)リソースに一意に対応するということを示し、前記複数のセルは、前記ターゲット基地局によってサービス提供されているセルを含み、前記第1のUEは、前記ターゲット基地局によってサービス提供されている前記セルに配置されている、ステップと、
前記ターゲット基地局によって、前記第1の対応関係に基づいて前記第1のSRSリソースを前記第1のUEに割り当てるステップと
を含
み、
前記ターゲット基地局によって、前記第1の対応関係に基づいて前記第1のSRSリソースを前記第1のUEに割り当てる前記ステップの後に、前記方法は、
前記ターゲット基地局によって、複数のSRSリソースに関する情報を前記LMFから受信するステップであって、前記複数のSRSリソースは、前記第1のSRSリソースを含む、ステップと、
前記ターゲット基地局によって、前記複数のSRSリソースに関する前記情報に基づいて前記複数のSRSリソース上で到達時刻(TOA)測定を実行して、前記第1のSRSリソースの測定結果を取得するステップと、
前記ターゲット基地局によって、前記第1のSRSリソースの前記測定結果を前記LMFへ送信するステップと
をさらに含む、リソース割り当て方法。
【請求項2】
前記ターゲット基地局によって、複数のSRSリソースに関する情報を前記LMFから受信する前記ステップの後に、前記方法は、
前記ターゲット基地局によって、前記LMFから第2の対応関係を受信するステップであって、前記第2の対応関係は、第2のUEが前記複数のセルにおける第2のSRSリソースに一意に対応するということを示し、前記第2のUEは、前記ターゲット基地局によってサービス提供されている前記セルに配置されている、ステップと、
前記ターゲット基地局によって、前記第2の対応関係に基づいて前記第2のSRSリソースを前記第2のUEに割り当てるステップと、
前記ターゲット基地局によって、前記複数のSRSリソース上でTOA測定を実行して、前記第2のSRSリソースの測定結果を取得するステップと、
前記ターゲット基地局によって、前記第2のSRSリソースの前記測定結果を前記LMFへ送信するステップと
をさらに含む、請求項
1に記載の方法。
【請求項3】
前記ターゲット基地局によって、複数のSRSリソースに関する情報を前記LMFから受信する前記ステップの後に、前記方法は、
前記ターゲット基地局によって、前記複数のSRSリソース上でTOA測定を実行して、第3のSRSリソースの測定結果を取得するステップであって、前記複数のSRSリソースは、前記第3のSRSリソースを含み、前記第3のSRSリソースは、前記複数のセルにおける第3のUEに一意に対応し、前記第3のUEは、残りの基地局によってサービス提供されているセルに配置されている、ステップと、
前記ターゲット基地局によって、前記第3のSRSリソースの前記測定結果を前記LMFへ送信するステップと
をさらに含む、請求項
1または
2に記載の方法。
【請求項4】
リソース割り当て方法であって、前記方法は、
ロケーション管理機能(LMF)によって、ターゲット基地局へ第1の対応関係を送信するステップであって、前記第1の対応関係は、第1のユーザ機器(UE)が複数のセルにおける第1のサウンディング参照信号(SRS)リソースに一意に対応するということを示し、前記複数のセルは、前記ターゲット基地局によってサービス提供されているセルを含み、前記第1のUEは、前記ターゲット基地局によってサービス提供されている前記セルに配置されている、ステップを含
み、
LMFによって、ターゲット基地局へ第1の対応関係を送信する前記ステップの後に、前記方法は、
前記LMFによって、複数のSRSリソースに関する情報を前記ターゲット基地局へ送信するステップであって、前記複数のSRSリソースは、前記第1のSRSリソースを含む、ステップと、
前記LMFによって、前記第1のSRSリソースの測定結果を前記ターゲット基地局から受信するステップと、
前記LMFによって、前記第1のSRSリソースの前記測定結果に基づいて前記第1のUEのロケーションを決定するステップと
をさらに含む、リソース割り当て方法。
【請求項5】
前記LMFによって、複数のSRSリソースに関する情報を前記ターゲット基地局へ送信する前記ステップの後に、前記方法は、
前記LMFによって、第2の対応関係を前記ターゲット基地局へ送信するステップであって、前記第2の対応関係は、第2のUEが前記複数のセルにおける第2のSRSリソースに一意に対応するということを示し、前記第2のUEは、前記ターゲット基地局によってサービス提供されている前記セルに配置されている、ステップと、
前記LMFによって、前記第2のSRSリソースの測定結果を前記ターゲット基地局から受信するステップと、
前記LMFによって、前記第2のSRSリソースの前記測定結果に基づいて前記第2のUEのロケーションを決定するステップと
をさらに含む、請求項
4に記載の方法。
【請求項6】
前記LMFによって、複数のSRSリソースに関する情報を前記ターゲット基地局へ送信する前記ステップの後に、前記方法は、
前記LMFによって、第3のSRSリソースの測定結果を前記ターゲット基地局から受信するステップと、
前記LMFによって、前記第3のSRSリソースの前記測定結果に基づいて第3のUEのロケーションを決定するステップであって、前記複数のSRSリソースは、前記第3のSRSリソースを含み、前記第3のSRSリソースは、前記複数のセルにおける前記第3のUEに一意に対応し、前記第3のUEは、残りの基地局によってサービス提供されているセルに配置されている、ステップと
をさらに含む、請求項
4または
5に記載の方法。
【請求項7】
通信装置であって、前記通信装置は、
ロケーション管理機能(LMF)から第1の対応関係を受信するように構成されているトランシーバモジュールであって、前記第1の対応関係は、第1のユーザ機器(UE)が複数のセルにおける第1のサウンディング参照(SRS)リソースに一意に対応するということを示し、前記複数のセルは、前記通信装置によってサービス提供されているセルを含み、前記第1のUEは、前記通信装置によってサービス提供されている前記セルに配置されている、トランシーバモジュールと、
前記第1の対応関係に基づいて前記第1のSRSリソースを前記第1のUEに割り当てるように構成されている処理モジュールと
を含
み、
前記トランシーバモジュールはさらに、複数のSRSリソースに関する情報を前記LMFから受信するように構成され、前記複数のSRSリソースは、前記第1のSRSリソースを含み、
前記処理モジュールはさらに、前記複数のSRSリソースに関する前記情報に基づいて前記複数のSRSリソース上で到達時刻(TOA)測定を実行して、前記第1のSRSリソースの測定結果を取得するように構成され、
前記トランシーバモジュールはさらに、前記第1のSRSリソースの前記測定結果を前記LMFへ送信するように構成されている、通信装置。
【請求項8】
通信装置であって、前記通信装置は、トランシーバモジュールおよび処理モジュールを含み、
前記処理モジュールは、前記トランシーバモジュールを介してターゲット基地局へ第1の対応関係を送信するように構成されており、前記第1の対応関係は、第1のユーザ機器(UE)が複数のセルにおける第1のサウンディング参照信号(SRS)リソースに一意に対応するということを示し、前記複数のセルは、前記ターゲット基地局によってサービス提供されているセルを含み、前記第1のUEは、前記ターゲット基地局によってサービス提供されている前記セルに配置されて
おり、
前記トランシーバモジュールはさらに、
複数のSRSリソースに関する情報を前記ターゲット基地局へ送信し、前記複数のSRSリソースは、前記第1のSRSリソースを含み、
前記第1のSRSリソースの測定結果を前記ターゲット基地局から受信するように構成され、
前記処理モジュールはさらに、前記第1のSRSリソースの前記測定結果に基づいて前記第1のUEのロケーションを決定するように構成されている、通信装置。
【請求項9】
メモリと、プロセッサと、前記メモリに格納されていて前記プロセッサ上で実行されることが可能であるコンピュータプログラムとを含む通信装置であって、前記コンピュータプログラムを実行したときに、前記プロセッサは、請求項1乃至
3のいずれか一項に記載の方法を実施する、通信装置。
【請求項10】
メモリと、プロセッサと、前記メモリに格納されていて前記プロセッサ上で実行されることが可能であるコンピュータプログラムとを含む通信装置であって、前記コンピュータプログラムを実行したときに、前記プロセッサは、請求項
4乃至
6のいずれか一項に記載の方法を実施する、通信装置。
【請求項11】
プロセッサとインターフェースとを含むチップであって、前記プロセッサは、前記インターフェースを通じてメモリに結合されており、前記プロセッサは、前記メモリにおけるコンピュータプログラムまたはコードを実行するように構成されており、前記コンピュータプログラムまたは前記コードが実行されたときに、請求項1乃至
3または
4乃至
6のいずれか一項に記載の方法が実行される、チップ。
【請求項12】
命令を含むコンピュータ可読記憶媒体であって、前記命令がコンピュータ装置上で実行されたときに、前記コンピュータ装置は、請求項1乃至
3または
4乃至
6のいずれか一項に記載の方法を実行する、コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、通信技術の分野に関し、詳細には、リソース割り当て方法および関連デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
本出願は、2020年9月29日に中国国家知的財産局に出願された「RESOURCE ALLOCATION METHOD AND RELATED DEVICE」と題されている中国特許出願第202011052575.X号に対する優先権を主張するものであり、その中国特許出願第202011052575.X号は、その全体が参照によって本明細書に組み込まれる。
【0003】
第5世代新無線(5th Generation new radio, 5G NR)システムにおいては、サウンディング参照信号(sounding reference signal, SRS)が、ユーザ機器(user equipment, UE)によって基地局へ送信されるアップリンク参照信号である。SRSは、測位のために使用されることが可能である。たとえば、基地局は、特定のSRSリソースをUEに割り当て得、それによってUEは、そのリソース上でSRSを送信する。基地局は、そのリソース上での到達時刻(Time of Arrival, TOA)測定を実行し、測定結果をコアネットワーク側へフィードバックし、それによってコアネットワーク側は、測定結果に基づいてUEのロケーションを決定する。
【0004】
しかしながら、基地局によってサービス提供されているセルから、隣り合うセルへUEが移動した場合には、SRSリソース競合が生じ得る。たとえば、第1のUEが、第1の基地局によってサービス提供されているセルから、第2の基地局によってサービス提供されているセルへ移動し、第1の基地局によって提供されているリソースと、第2の基地局によって提供されているリソースとの間には、共通集合が存在する。そのため、第1の基地局が、共通集合におけるSRSリソースを使用のために第1のUEに割り当てた場合、第2の基地局が、そのSRSリソースを使用のために第2のUEに割り当てていると、第1のUEおよび第2のUEは、同じSRSリソースを使用する。その結果として、セル間SRSリソース競合が生じる。
【発明の概要】
【0005】
本出願の実施形態は、セル間SRSリソース競合を効果的に回避するためのリソース割り当て方法および関連デバイスを提供する。
【0006】
本出願の実施形態の第1の態様は、リソース割り当て方法を提供する。この方法は、下記を含む。
【0007】
ロケーションエリア(location area, LA)における第1のUEが測位される必要があるとコアネットワークにおけるロケーション管理機能(Location Management Function, LMF)が決定した場合には、LAにおける第1のUEが配置されているセルが決定されて、そのセルにサービス提供しているターゲット基地局を決定し得る。次いでLMFは、ターゲット基地局によって提供されることが可能であるリソースから、第1のUEにとって一意に利用可能なSRSリソースを選択する。具体的には、LMFは、第1のUEと第1のSRSリソースとの間における一意の対応関係、すなわち第1の対応関係を構築し得る。LAは、閉じられたエリアであり、複数のセルを含むということに留意されたい。複数のセルは、ターゲット基地局によってサービス提供されているセルを含む。
【0008】
次いで、第1の対応関係を取得した後に、LMFは、第1の対応関係をターゲット基地局へ送信する。第1の対応関係を受信した後に、ターゲット基地局は、第1の対応関係に基づいて第1のSRSリソースを第1のUEに割り当て得、それによって第1のUEは、第1のSRSリソース上でSRSを送信し得る。
【0009】
本出願においては、SRSリソースとUEとの間における割り当て関係(対応関係)がLMFによって管理され、基地局はリソース割り当ての実行者であるということが、前述のリソース割り当て方法から分かる。複数のセルを含むLAにおいて第1のUEが測位される必要があると決定した場合には、LMFは、第1のSRSリソースと第1のUEとの間における一意の対応関係を構築し得る。LMFから第1の対応関係を受信した後に、ターゲット基地局は、第1の対応関係に基づいて第1のSRSリソースを第1のUEに割り当て得る。LAにおいては、LMFは、第1のSRSリソースを使用のために第1のUEにのみ割り当てる。そのため、残りのUEは、第1のSRSリソースを使用することができない。これにより、セル間SRSリソース競合を効果的に回避することが可能である。
【0010】
可能な実施態様においては、ターゲット基地局が第1の対応関係に基づいて第1のSRSリソースを第1のUEに割り当てた後に、この方法は、ターゲット基地局が複数のSRSリソースに関する情報をLMFから受信することをさらに含み、複数のSRSリソースは、第1のSRSリソースを含む。ターゲット基地局は、複数のSRSリソースに関する情報に基づいて複数のSRSリソース上で到達時刻TOA測定を実行して、第1のSRSリソースの測定結果を取得する。ターゲット基地局は、第1のSRSリソースの測定結果をLMFへ送信する。
【0011】
可能な実施態様においては、ターゲット基地局が複数のSRSリソースに関する情報をLMFから受信した後に、この方法は、ターゲット基地局がLMFから第2の対応関係を受信することをさらに含み、第2の対応関係は、第2のUEが複数のセルにおける第2のSRSリソースに一意に対応するということを示し、第2のUEは、ターゲット基地局によってサービス提供されているセルに配置されている。ターゲット基地局は、第2の対応関係に基づいて第2のSRSリソースを第2のUEに割り当てる。ターゲット基地局は、複数のSRSリソース上でTOA測定を実行して、第2のSRSリソースの測定結果を取得する。ターゲット基地局は、第2のSRSリソースの測定結果をLMFへ送信する。
【0012】
可能な実施態様においては、ターゲット基地局が複数のSRSリソースに関する情報をLMFから受信した後に、この方法は、ターゲット基地局が複数のSRSリソース上でTOA測定を実行して、第3のSRSリソースの測定結果を取得することをさらに含み、複数のSRSリソースは、第3のSRSリソースを含み、第3のSRSリソースは、複数のセルにおける第3のUEに一意に対応し、第3のUEは、残りの基地局によってサービス提供されているセルに配置されている。ターゲット基地局は、第3のSRSリソースの測定結果をLMFへ送信する。
【0013】
本出願の実施形態の第2の態様は、リソース割り当て方法を提供する。この方法は、下記を含む。
【0014】
LMFが、第1の対応関係をターゲット基地局へ送信し、それによってターゲット基地局は、第1の対応関係に基づいて第1のSRSリソースを第1のUEに割り当てる。第1の対応関係は、第1のUEが複数のセルにおける第1のSRSリソースに一意に対応するということを示し、複数のセルは、ターゲット基地局によってサービス提供されているセルを含み、第1のUEは、ターゲット基地局によってサービス提供されているセルに配置されている。
【0015】
本出願においては、SRSリソースとUEとの間における割り当て関係(対応関係)がLMFによって管理され、基地局はリソース割り当ての実行者であるということが、前述のリソース割り当て方法から分かる。複数のセルを含むLAにおいて第1のUEが測位される必要があると決定した場合には、LMFは、第1のSRSリソースと第1のUEとの間における一意の対応関係を構築し得る。LMFから第1の対応関係を受信した後に、ターゲット基地局は、第1の対応関係に基づいて第1のSRSリソースを第1のUEに割り当て得る。LAにおいては、LMFは、第1のSRSリソースを使用のために第1のUEにのみ割り当てる。そのため、残りのUEは、第1のSRSリソースを使用することができない。これにより、セル間SRSリソース競合を効果的に回避することが可能である。
【0016】
可能な実施態様においては、LMFが第1の対応関係をターゲット基地局へ送信した後に、この方法は、LMFが複数のSRSリソースに関する情報をターゲット基地局へ送信することをさらに含み、複数のSRSリソースは、第1のSRSリソースを含む。LMFは、第1のSRSリソースの測定結果をターゲット基地局から受信する。LMFは、第1のSRSリソースの測定結果に基づいて第1のUEのロケーションを決定する。
【0017】
可能な実施態様においては、LMFが複数のSRSリソースに関する情報をターゲット基地局へ送信した後に、この方法は、LMFが第2の対応関係をターゲット基地局へ送信することをさらに含み、第2の対応関係は、第2のUEが複数のセルにおける第2のSRSリソースに一意に対応するということを示し、第2のUEは、ターゲット基地局によってサービス提供されているセルに配置されている。LMFは、第2のSRSリソースの測定結果をターゲット基地局から受信する。LMFは、第2のSRSリソースの測定結果に基づいて第2のUEのロケーションを決定する。
【0018】
可能な実施態様においては、LMFが複数のSRSリソースに関する情報をターゲット基地局へ送信した後に、この方法は、LMFが第3のSRSリソースの測定結果をターゲット基地局から受信することをさらに含む。LMFは、第3のSRSリソースの測定結果に基づいて第3のUEのロケーションを決定し、複数のSRSリソースは、第3のSRSリソースを含み、第3のSRSリソースは、複数のセルにおける第3のUEに一意に対応し、第3のUEは、残りの基地局によってサービス提供されているセルに配置されている。
【0019】
本出願の実施形態の第3の態様は、ネットワークデバイスを提供する。このネットワークデバイスは、第1の態様による方法を実行するように構成されているモジュールを含む。たとえば、このネットワークデバイスは、トランシーバモジュール(送信モジュールおよび受信モジュールを含み得る)と、処理モジュールとを含む。トランシーバモジュールは、第1の態様による解決策における信号または情報の受信および送信オペレーションを実行するように構成されている。処理モジュールは、第1の態様による解決策における受信および送信以外のオペレーション、たとえば、リソースの割り当ておよび情報の測定を実行するように構成されている。
【0020】
本出願の実施形態の第4の態様は、ネットワークデバイスを提供する。このネットワークデバイスは、第2の態様による方法を実行するように構成されているユニットを含む。たとえば、このネットワークデバイスは、トランシーバモジュール(送信モジュールおよび受信モジュールを含み得る)と、処理モジュールとを含む。処理モジュールは、トランシーバモジュールを介して、第2の態様による解決策における信号または情報の受信および送信オペレーションを実行するように構成されている。
【0021】
本出願の実施形態の第5の態様は、第1の態様または第2の態様のいずれか1つによる方法を実行するように構成されているプロセッサを提供する。
【0022】
本出願の実施形態の第6の態様は、通信装置を提供する。この通信装置は、第1の態様による基地局であり得るか、または基地局に配置されているチップであり得る。この通信装置は、メモリに結合されているプロセッサを含み、プロセッサは、メモリにおけるコンピュータプログラムまたは命令を実行して、前述の解決策のいずれかの可能な実施態様において端末デバイスによって実行される方法を実施するように構成され得る。任意選択で、この通信装置は、メモリをさらに含む。任意選択で、この通信装置は、通信インターフェースをさらに含み、プロセッサは、通信インターフェースに結合されている。
【0023】
通信装置が基地局である場合には、通信インターフェースは、信号を受信および送信するかまたはコンピュータプログラムもしくは命令を入力/出力するように構成されているトランシーバまたは入力/出力インターフェースであり得る。
【0024】
通信装置が、基地局に配置されているチップである場合には、通信インターフェースは、信号を受信および送信するかまたはコンピュータプログラムもしくは命令を入力/出力するように構成されている入力/出力インターフェースであり得、入力することは、受信または取得オペレーションに相当し、出力することは、送信オペレーションに相当する。
【0025】
任意選択で、トランシーバは、トランシーバ回路であり得る。任意選択で、入力/出力インターフェースは、入力/出力回路であり得る。
【0026】
本出願の実施形態の第7の態様は、通信装置を提供する。この通信装置は、第2の態様によるLMFであり得るか、またはLMFに配置されているチップであり得る。この通信装置は、メモリに結合されているプロセッサを含み、プロセッサは、メモリにおけるコンピュータプログラムまたは命令を実行して、前述の解決策のいずれかの可能な実施態様において端末デバイスによって実行される方法を実施するように構成され得る。任意選択で、この通信装置は、メモリをさらに含む。任意選択で、この通信装置は、通信インターフェースをさらに含み、プロセッサは、通信インターフェースに結合されている。
【0027】
通信装置がLMFである場合には、通信インターフェースは、信号を受信および送信するかまたはコンピュータプログラムもしくは命令を入力/出力するように構成されているトランシーバまたは入力/出力インターフェースであり得る。
【0028】
通信装置が、LMFに配置されているチップである場合には、通信インターフェースは、信号を受信および送信するかまたはコンピュータプログラムもしくは命令を入力/出力するように構成されている入力/出力インターフェースであり得、入力することは、受信または取得オペレーションに相当し、出力することは、送信オペレーションに相当する。
【0029】
任意選択で、トランシーバは、トランシーバ回路であり得る。任意選択で、入力/出力インターフェースは、入力/出力回路であり得る。
【0030】
本出願の実施形態の第8の態様は、コンピュータプログラムを提供する。このプログラムがプロセッサによって実行されたときに、プロセッサは、第1の態様または第2の態様のいずれか1つによる方法を実行するように構成されている。
【0031】
本出願の実施形態の第9の態様は、コンピュータプログラム製品を提供する。このプログラム製品は、コンピュータプログラムコードを含む。プログラムコードが通信装置(たとえば、ネットワークデバイス)の通信ユニット、処理ユニット、トランシーバ、またはプロセッサによって実行されたときに、通信デバイスは、第1の態様または第2の態様のいずれか1つによる方法を実行する。
【0032】
本出願の実施形態の第10の態様は、コンピュータ可読記憶媒体を提供する。このコンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータプログラムまたは命令を格納しており、そのコンピュータプログラムまたは命令は、第1の態様または第2の態様のいずれか1つによる方法を通信装置(たとえば、ネットワークデバイス)が実行することを可能にする。
【0033】
本出願のこの実施形態においては、前述の装置がチップに相当し、トランシーバまたはトランシーバモジュールが入力/出力インターフェースと置き換えられ得る場合には、受信オペレーションは、入力することまたは取得することに相当し、送信オペレーションは、出力することに相当する。
【0034】
前述の技術的な解決策によれば、本出願の実施形態は下記の利点を有するということが分かる。
【0035】
本出願の実施形態においては、SRSリソースとUEとの間における割り当て関係(対応関係)が、LMFによって管理され、基地局は、リソース割り当ての実行者である。複数のセルを含むLAにおいて第1のUEが測位される必要があると決定した場合には、LMFは、第1のSRSリソースと第1のUEとの間における一意の対応関係を構築し得る。LMFから第1の対応関係を受信した後に、ターゲット基地局は、第1の対応関係に基づいて第1のSRSリソースを第1のUEに割り当て得る。LAにおいては、LMFは、第1のSRSリソースを使用のために第1のUEにのみ割り当てる。そのため、残りのUEは、第1のSRSリソースを使用することができない。これにより、セル間SRSリソース競合を効果的に回避することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【
図1】本出願の実施形態によるシステムアーキテクチャーの概略図である。
【
図2】本出願の実施形態によるLAの概略図である。
【
図3】本出願の実施形態によるリソース割り当て方法の概略フローチャートである。
【
図4】本出願の実施形態によるネットワークデバイスの構造の概略図である。
【
図5】本出願の実施形態によるネットワークデバイスの構造の別の概略図である。
【
図6】本出願の実施形態によるネットワークデバイスの構造のさらに別の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
本出願の実施形態は、セル間SRSリソース競合を効果的に回避するためのリソース割り当て方法および関連デバイスを提供する。
【0038】
本出願の明細書、特許請求の範囲、および添付の図面においては、「第1の」、「第2の」などの用語は、類似している対象どうしの間において区別を行うことを意図しているが、必ずしも特定の順序またはシーケンスを示しているとは限らない。そのような方法で称されているデータどうしは、適切な状況において置き換え可能であり、それによって、本明細書において記述されている実施形態は、本明細書において示されているまたは記述されている順序以外の順序で実施されることが可能であるということを理解されたい。その上、「include(含む)」、「contain(含む)」という用語、およびその他のいずれの変形も、非排他的な包含をカバーすることを意図しており、たとえば、ステップまたはモジュールのリストを含むプロセス、方法、システム、製品、またはデバイスは、それらの明示的に列挙されているステップまたはモジュールに必ずしも限定されず、明示的に列挙されてはいない、またはそのようなプロセス、方法、製品、もしくはデバイスに固有のその他のステップまたはモジュールを含み得る。本出願におけるステップの名前または番号は、方法手順におけるステップどうしが、それらの名前または番号によって示されている時間的な/論理的なシーケンスで実行される必要があるということを意味するものではない。同じまたは同様の技術的な効果が達成されることが可能であるならば、達成されるべき技術的な目的に基づいて、名付けられているまたは番号付けされている手順におけるステップどうしの実行シーケンスが変更されることが可能である。本出願における諸ユニットへの区分は、論理的な区分である。実際の適用中には、別の区分様式があり得る。たとえば、複数のユニットが組み合わされてもしくは統合されて別のシステムになってもよく、またはいくつかの機能が無視されてもよく、もしくは実行されなくてもよい。加えて、表示されているまたは論じられている相互の結合または直接の結合もしくは通信接続は、いくつかのインターフェースを通じて実施され得る。ユニットどうしの間における間接的な結合または通信接続は、電気的な形態またはその他の類似の形態で実施され得る。これは、本出願においては限定されない。加えて、別々の部分として記述されているユニットどうしまたはサブユニットどうしは、物理的に別々であってもよく、もしくは物理的に別々でなくてもよく、物理的なユニットであってもよく、もしくは物理的なユニットでなくてもよく、または複数の回路ユニットへと分散されてもよい。ユニットのうちのすべてまたは一部は、本出願の解決策の目的を達成するために実際の要件に基づいて選択され得る。
【0039】
本出願の実施形態においては、「少なくとも1つ」は、1つまたは複数を意味し、「複数の」は、2つ以上を意味するということを理解されたい。「および/または」という用語は、関連付けられている対象どうしの間における関連付け関係を記述し、3つの関係が存在し得るということを示す。たとえば、「Aおよび/またはB」は、「Aのみが存在する」、「AおよびBの両方が存在する」、ならびに「Bのみが存在する」というケースを示し得、ここではAおよびBは、単数または複数であり得る。「/」という文字は通常、関連付けられている対象どうしの間における「または」の関係を示す。「次の項目(個片)のうちの少なくとも1つ」またはその類似の表現は、単一の項目(個片)、または複数の項目(個片)の任意の組合せを含む、これらの項目の任意の組合せを示す。たとえば、a、b、またはcのうちの少なくとも1つは、a、b、c、「aおよびb」、「aおよびc」、「bおよびc」、または「a、b、およびc」を示し得、ここではa、b、およびcは、単数または複数であり得る。
【0040】
加えて、本出願の記述においては、「第1の」および「第2の」などの用語は、区別および記述のために意図されているにすぎず、相対的な重要度の表示または含意として理解されるべきではなく、シーケンスの表示または含意として理解されることはできず、量を表すこともできないということを理解されたい。
【0041】
本出願の実施形態における技術的な解決策は、さまざまな通信システム、たとえば、符号分割多元接続(code division multiple access, CDMA)システム、時分割多元接続(time division multiple access, TDMA)システム、周波数分割多元接続(frequency division multiple access, FDMA)システム、直交周波数分割多元接続(orthogonal frequency division multiple access, OFDMA)システム、シングルキャリア周波数分割多元接続(single carrier FDMA, SC-FDMA)システム、および別のシステムに適用され得る。「システム」および「ネットワーク」という用語は、互いと置き換えられ得る。たとえば、本出願の実施形態における技術的な解決策は、3GPP-LTEシステム、LTEに基づいて進化したさまざまなバージョン、および、第5世代新無線(5th Generation new radio, 5G NR)などの通信システムに適用され得る。加えて、通信システムは、未来志向の通信技術にさらに適用可能であり、本出願の実施形態において提供されているすべての技術的な解決策に適用可能である。本出願の実施形態において記述されているシステムアーキテクチャーおよびサービスシナリオは、本出願の実施形態における技術的な解決策をより明確に記述することを意図されており、本出願の実施形態において提供されている技術的な解決策についての限定を構成するものではない。ネットワークアーキテクチャーの進化および新たなサービスシナリオの台頭に伴って、本出願の実施形態において提供されている技術的な解決策は、類似の技術的な問題を解決することにも適用可能であるということを当業者ならわかり得る。
【0042】
理解を容易にするために、以降では、
図1を参照しながら本出願の実施形態によるシステムアーキテクチャーについて簡潔に記述する。
図1は、本出願の実施形態によるシステムアーキテクチャーの概略図である。
図1において示されているように、このシステムアーキテクチャーは、UE、基地局、LMF、およびアクセス管理機能(access management function, AMF)を含む。UEは、基地局にワイヤレスに接続されており、基地局は、UEをコアネットワーク側に接続するように構成されており、LMFおよびAMFの両方は、コアネットワーク側のデバイスであり、UEを測位し得る。
【0043】
具体的には、前述のシステム構造は、5G 2Bキャンパスシナリオに適用され得る。このシナリオにおいては、人員/資産管理において、キャンパス資産のセキュリティおよび安定したキャンパスオペレーションを確実にするために、キャンパス上のすべての人員/資産のロケーションが追跡および管理される必要がある。以降では、
図2を参照しながら前述のシナリオについて記述する。
【0044】
図2は、本出願の実施形態によるLAの概略図である。
図2において示されているように、2Bキャンパスが、さまざまなLAへと区分され得る。たとえば、キャンパス上の7つの閉じられたLA、すなわち、倉庫1、倉庫2、作業場1、作業場2、事務所1、事務所2、および屋外エリアが、区分を通じて取得され得る。それぞれのLAは、別々のエリアを占め、それぞれのLAは、複数のセル(cell)を含む。それぞれのセルが、1つのサービング基地局に対応するか、または複数のセルが、同じサービング基地局に対応する。
【0045】
LMFは、それぞれのLAにおけるUEを中央で管理し、それぞれのUEにとって利用可能な一意のSRSリソースを選択し、UEが配置されているセルにサービス提供している基地局に通知し得、それによって基地局は、そのSRSリソースをUEに割り当てる。UEが同じLA内で移動する場合には、UEに割り当てられたSRSリソースは常に有効であり(すなわち、UEは、UEに割り当てられたSRSリソースを常に使用し得)、SRSリソースが変更される必要はないということが理解され得る。UEが現在のLAから新たなLAに入った場合には、SRSリソースが変更される必要がある。
【0046】
実施形態において言及されているSRSリソースは、測位専用のSRSリソースであり、すなわち、基地局は、そのSRSリソース上でTOA測定を実行して、UE測位を完了し得るということに留意されたい。これに基づいて、特定のシンボルが、測位専用のSRSリソースとして複数の様式で事前に選択され得る。以降では、別途シンボルについて記述する。
【0047】
(1)周波数分割複信(frequency division duplex, FDD)システムおよび時分割複信(time division duplex, TDD)ベースのシステムにおいては、物理アップリンク制御チャネル(physical uplink control channel, PUCCH)および物理ランダムアクセスチャネル(physical random access channel, PRACH)を送信するための直交周波数分割多重化(orthogonal frequency division multiplexing, OFDM)シンボル以外のアップリンクサブフレームにおけるOFDMシンボルが、測位専用のSRSリソースとして使用され得る。
【0048】
(2)TDDシステムにおいては、スペシャルサブフレームにおけるガードピリオド(guard period, GP)およびアップリンクパイロットタイムスロット(uplink pilot timeslot, UpPTS)のOFDMシンボルの一部が、SRSリソースとして選択され得る。たとえば、スペシャルサブフレームの比率が10:2:2である場合には、スペシャルサブフレームにおける11番目のOFDMシンボルおよび/または12番目のOFDMシンボルが、測位専用のSRSリソースとして選択され得る。別の例として、スペシャルサブフレームの比率が6:4:4である場合には、スペシャルサブフレームにおける7番目のOFDMシンボル、8番目のOFDMシンボル、および9番目のOFDMシンボルが、測位専用のSRSリソースとして選択され得る。これは、ここでは特に限定されない。
【0049】
結論として、事前にさまざまなロケーションで複数のOFDMシンボルを選択することによって、測位専用の複数のSRSリソースが取得され得る。さらに、LMFは、それぞれのLAにおける測位専用の複数のSRSリソースに関する情報を保持し得る。その情報は、ネットワーク管理システムを介してLMF上で構成され得、隣り合うLAどうしにおける測位専用のSRSリソースどうしは、可能な限り異なるように保たれる。
【0050】
前述の測位プロセスをさらに理解するために、以降では、
図3を参照しながら前述の測位プロセスについて具体的に記述する。
図3は、本出願の実施形態によるリソース割り当て方法の概略フローチャートである。
図3において示されているように、この方法は、下記のステップを含む。
【0051】
301:LMFが、第1の対応関係をターゲット基地局へ送信し、第1の対応関係は、第1のUEが複数のセルにおける第1のSRSリソースに一意に対応するということを示し、複数のセルは、ターゲット基地局によってサービス提供されているセルを含み、第1のUEは、ターゲット基地局によってサービス提供されているセルに配置されている。
【0052】
この実施形態においては、AMFが特定のLAにおける第1のUEを測位する必要がある場合には、AMFは、測位要求をLMFへ送信し得る。LMFは、LAにおけるSRSリソースを中央で管理して、LAに配置されているそれぞれのUEに関して、そのUEに一意に対応するSRSリソースを選択し得るということに留意されたい。AMFから測位要求を受信した後に、LMFは、測位要求を解析し得る。LAにおける第1のUEが測位される必要があると決定した場合には、LMFは、LAにおいて、第1のUEが配置されているセルを決定して、そのセルにサービス提供しているターゲット基地局を決定し得る。次いで、第1のUEと第1のSRSリソースとの間における一意の対応関係、すなわち第1の対応関係を構築するために、第1のUEにとって利用可能な一意の第1のSRSリソースが、ターゲット基地局によって提供されることが可能であるリソースから第1のUEのために選択される。
【0053】
第1のUEは、LAにおいて測位される必要がある第1のUEであるということに留意されたい。具体的には、ステップ301の前には、LMFは、LAに関連したいかなる測位要求もAMFから受信しない。これは、あるいは、次のように理解され得る。すなわち、AMFは、LAにおけるいずれのUEも測位されることを必要としない。
【0054】
次いでLMFは、第1の測位リソース割り当て要求をターゲット基地局へ送信し得、第1の測位リソース割り当て要求は、第1の対応関係を含み、それによってターゲット基地局は、第1のUEのためのリソース割り当てを実行する。
【0055】
302:ターゲット基地局は、第1の対応関係に基づいて第1のSRSリソースを第1のUEに割り当てる。
【0056】
ターゲット基地局は、LMFから第1の測位リソース割り当て要求を受信し、その要求から第1の対応関係を取得し得る。次いでターゲット基地局は、第1の対応関係に基づいて第1のSRSリソースを第1のUEに割り当てて、SRSリソースを第1のUEに割り当てることを完了し得る。次いで第1のUEは、第1のSRSリソース上でSRSを送信し得る。
【0057】
第1のSRSリソースを第1のUEに割り当てた後に、ターゲット基地局は、第1のUEへのSRSリソースの割り当てが完了されているということをLMFに通知するために、第1の測位リソース割り当て応答をLMFへ返す。
【0058】
303:LMFは、複数のSRSリソースに関する情報をターゲット基地局へ送信し、複数のSRSリソースは、第1のSRSリソースを含む。
【0059】
SRSリソースを第1のUEに割り当てることをターゲット基地局が完了していると決定した後に、LMFは、位置測定要求をターゲット基地局へ送信し得、位置測定要求は、複数のSRSリソースに関する情報を含む。ここでの複数のSRSリソースは、LAにおいて測位のために使用されることが可能であるすべてのSRSリソースであり、第1のUEに割り当てられている第1のSRSリソースを含むということを理解されたい。
【0060】
位置測定要求を送信する際に、LMFは、要求をターゲット基地局へ送信するだけでなく、要求をLAにおけるターゲット基地局以外の残りの基地局へも送信するということに留意されたい。
【0061】
304:ターゲット基地局は、複数のSRSリソースに関する情報に基づいて複数のSRSリソース上でTOA測定を実行して、第1のSRSリソースの測定結果を取得する。
【0062】
LMFから位置測定要求を受信した後に、ターゲット基地局は、その要求から複数のSRSリソースに関する情報を取得し得る。情報のこの部分に基づいて、ターゲット基地局は、ターゲット基地局によって測定される必要があるすべてのSRSリソース(すなわち、第1のSRSリソースと、言及されることになる第2のSRSリソースおよび第3のSRSリソースとを含む、第1のUEが配置されているLAにあって測位のために使用されることが可能であるすべてのSRSリソース)を決定し、それらのSRSリソース上でTOA測定を周期的に実行することを開始し得る(このケースにおける測定周期は、LAに関連した第1の測定周期である)。第1のUEが第1のSRSリソース上でSRSを送信することを開始したことに起因して、ターゲット基地局は、複数のSRSリソース上でTOA測定を実行した後に、第1のSRSリソースの測定結果を取得し得る。
【0063】
加えて、残りの基地局も位置測定要求を受信するので、残りの基地局も、LAにおける測位のために使用されることが可能であるすべてのSRSリソース上でTOA測定を周期的に実行することを開始する。第1のSRSリソース上でTOA測定を完了した後に、残りの基地局も、第1のSRSリソースの測定結果を取得し得るということに留意されたい。
【0064】
さらに、位置測定要求において複数のSRSリソースに関する情報を受信した後に、ターゲット基地局は、その情報に基づいてリソースチェックを実行し得る。具体的には、ターゲット基地局はまた、測位専用の複数のSRSリソースを確保する。第1の位置測定要求において示されているSRSリソースが、ターゲット基地局によって確保されているSRSリソースのサブセットではない場合には、ターゲット基地局は、第1の位置測定要求において示されているSRSリソースを使用して、LMFによって供給された複数のSRSリソースが別の目的のために使用されないことを確実にする。同様に、残りの基地局も、同じリソースチェックオペレーションを実行し得る。詳細がここで記述されることはない。リソースどうしが矛盾していないと決定した後に、基地局は、TOA測定を実行することを開始し得る。
【0065】
305:ターゲット基地局は、第1のSRSリソースの測定結果をLMFへ送信する。
【0066】
第1のSRSリソースの測定結果を取得した後に、ターゲット基地局は、第1のSRSリソースの測定結果をLMFへ送信する。
【0067】
ターゲット基地局以外の残りの基地局も、第1のSRSリソースの測定結果を取得する。しかしながら、基地局のこの部分は、測定を通じて基地局によって取得された第1のSRSリソースの測定結果をLMFに常に報告するとは限らない。代わりに、それぞれの基地局は、測定を通じて取得された測定結果が、事前に設定された参照信号受信電力(reference signal received power, RSRP)の要件または信号対干渉雑音比(signal to interference plus noise ratio, SINR)の要件を満たしているかどうかを決定する。要件が満たされている場合には、それは、基地局と第1のUEとの間における信号強度が良好であるということを示しており、基地局によって取得された第1のSRSリソースの測定結果は、LMFへフィードバックされ得る。要件が満たされていない場合には、それは、基地局と第1のUEとの間における信号強度が貧弱であるということを示しており、基地局によって取得された第1のSRSリソースの測定結果は送信されない。
【0068】
306:LMFは、第1のSRSリソースの測定結果に基づいて第1のUEのロケーションを決定する。
【0069】
LMFが、ターゲット基地局の第1のSRSリソースの測定結果と、残りの基地局の第1のSRSリソースの測定結果とを取得した後に、第1のSRSリソースは、第1のUEに一意に対応するので、LMFは、第1のSRSリソースの測定結果に基づいてロケーション決定を実行して、第1のUEのロケーションを取得する。このようにして、第1のUEの測位が完了される。
【0070】
307:LMFは、第2の対応関係をターゲット基地局へ送信し、第2の対応関係は、第2のUEが複数のセルにおける第2のSRSリソースに一意に対応するということを示し、第2のUEは、ターゲット基地局によってサービス提供されているセルに配置されている。
【0071】
AMFが、ターゲット基地局によってサービス提供されているセルにおける第2のUEを測位する必要がある場合には、AMFは、測位要求をLMFへ送信し得る。次いでLMFは、第2のUEのために、ターゲット基地局によって提供されることが可能であるリソースから、第2のUEにとって利用可能な一意の第2のSRSリソースを選択して、第2のUEと第2のSRSリソースとの間における一意の対応関係、すなわち第2の対応関係を構築する。
【0072】
第2のUEは、LAにおいて測位される必要がある第1のUEではなく、ターゲット基地局によってサービス提供されているセルに配置されているUEであるということに留意されたい。たとえば、第2のUEは、ターゲット基地局のカバレッジ内に配置されていて、ターゲット基地局によってサービス提供されているセルに新たにアクセスするUEであり得る。このケースにおいては、第2のUEが測位される必要がある場合には、LMFは、第2の測位リソース割り当て要求をターゲット基地局へ送信し得、第2の測位リソース割り当て要求は、第2の対応関係を含み、それによってターゲット基地局は、第2のUEのためのリソース割り当てを実行する。別の例としては、第2のUEは、別のLAにおけるセルから、ターゲット基地局によってサービス提供されているセルへ移動するUEであり得る。このケースにおいては、第2のUEが測位される必要がある場合には、LMFは、測位リソース更新メッセージをターゲット基地局へ送信し得、測位リソース更新メッセージは、第2の対応関係を含み、それによってターゲット基地局は、第2のUEなどのためのリソース割り当てを実行する。
【0073】
308:ターゲット基地局は、第2の対応関係に基づいて第2のSRSリソースを第2のUEに割り当てる。
【0074】
ターゲット基地局は、LMFから第1の測位リソース割り当て要求または測位リソース更新メッセージを受信し、そのメッセージから第2の対応関係を取得し得る。次いでターゲット基地局は、第2の対応関係に基づいて第2のSRSリソースを第2のUEに割り当てて、SRSリソースを第2のUEに割り当てることを完了し得る。次いで第2のUEは、第2のSRSリソース上でSRSを送信し得る。
【0075】
第2のSRSリソースを第2のUEに割り当てた後に、ターゲット基地局は、第2のUEへのSRSリソースの割り当てが完了されているということをLMFに通知する。
【0076】
309:ターゲット基地局は、複数のSRSリソース上でTOA測定を実行して、第2のSRSリソースの測定結果を取得する。
【0077】
次の測定周期(その測定周期が、第1の測定周期の後である場合)に達した場合には、ターゲット基地局は、再び複数のSRSリソース上でTOA測定を実行し得る。第2のUEが第2のSRSリソース上でSRSを送信することを開始したことに起因して、ターゲット基地局は、複数のSRSリソース上でTOA測定を実行した後に、第2のSRSリソースの測定結果を取得し得る。同様に、第1のUEも、第1のSRSリソース上でSRSを送信し得、ターゲット基地局も、第1のSRSリソースの測定結果を取得し得る。詳細がここで記述されることはない。
【0078】
同様に、残りの基地局も、第2のSRSリソースの測定結果を取得し得る。詳細に関しては、ステップ304における関連した記述を参照されたい。詳細がここで記述されることはない。
【0079】
加えて、特定の測定周期で、複数のSRSリソース上でTOA測定を実行した後に、ターゲット基地局は、第3のSRSリソースの測定結果をさらに取得し、第3のSRSリソースの測定結果をLMFに報告し得る。第3のSRSリソースは、LAに配置されている第3のUEに一意に対応し、第3のUEは、(ターゲット基地局と同じLAに配置されている)残りの基地局によってサービス提供されているセルに配置されているということに留意されたい。第1のUEの測位を完了した後に、LMFはさらに、残りの基地局によってサービス提供されているセルに配置されている第3のUEを測位する必要があるということに留意されたい。同様に、LMFは、残りの基地局を介して第3のSRSリソースを第3のUEに割り当てて、測位を完了し得る。そのプロセスに関しては、ステップ307からステップ309を参照されたい。ただし、実行主体は残りの基地局に変更されている。詳細がここで記述されることはない。
【0080】
そのため、ターゲット基地局は、第3のSRSリソースの測定結果と、第2のSRSリソースの測定結果とを同じ測定周期で取得し得るか、または第3のSRSリソースの測定結果と、第2のSRSリソースの測定結果とを別々の測定周期(ただし、両方とも第1の測定周期の後である)で取得し得る。これは、ここでは限定されない。
【0081】
310:ターゲット基地局は、第2のSRSリソースの測定結果をLMFへ送信する。
【0082】
第2のSRSリソースの測定結果を取得した後に、ターゲット基地局は、第2のSRSリソースの測定結果をLMFへ送信する。
【0083】
残りの基地局も、第2のSRSリソースの測定結果を取得し、残りの基地局によって取得された第2のSRSリソースの測定結果をLMFへ送信し得る。
【0084】
311:LMFは、第2のSRSリソースの測定結果に基づいて第2のUEのロケーションを決定する。
【0085】
LMFが、ターゲット基地局の第2のSRSリソースの測定結果と、残りの基地局の第2のSRSリソースの測定結果とを取得した後に、第2のSRSリソースは、第2のUEに一意に対応するので、LMFは、第2のSRSリソースの測定結果に基づいてロケーション決定を実行して、第2のUEのロケーションを取得する。このようにして、第2のUEの測位が完了される。
【0086】
同様に、LMFはさらに、第3のUEのロケーション決定を完了して、第3のUEのロケーションを取得し得る。そのプロセスに関しては、第2のUEの前述のロケーション決定プロセスを参照されたい。詳細がここで記述されることはない。
【0087】
第1のUEの測位プロセスと、第2のUEの測位プロセスとを比較することによって、LMFは、第1のUE(すなわち、LAにおいて測位される必要がある第1のUE)の測位プロセスにおいてのみ、LAにおけるすべての基地局へ位置測定要求を配信する必要があり、UE(たとえば、第2のUEおよび第3のUE)の後続の測位プロセスにおいては位置測定要求を配信する必要はないということが分かる。これは、LMFと基地局との間におけるシグナリング対話を効果的に低減して、エネルギー節減を実施することが可能である。
【0088】
加えて、LMFがLAにおけるUEを測位する必要がない場合には、LMFは、TOA測定を実行することを停止するようにLAにおけるすべての基地局に通知する。
【0089】
さらに、ステップ301からステップ311はすべて、同じLAにおけるUEを測位するために使用される。LMFがさらに、別のLAにおけるUEを位置特定する必要がある場合には、LMFはまた、ステップ301からステップ309と同様のプロセスを実行し得る。詳細がここで記述されることはない。
【0090】
この実施形態においては、測位専用のSRSリソースは、基地局によってのみUEに割り当てられる代わりに、LMFによって中央で管理されて、セル間SRSリソース競合を回避する。加えて、UEがセルどうしにわたって移動する場合には、測定されているセルの変更によって引き起こされるシグナリングメッセージ対話が効果的に回避されて、エネルギー節減を実施する。
【0091】
上記では、本出願の実施形態において提供されているリソース割り当て方法を詳細に記述している。以降では、本出願の実施形態において提供されている通信装置について記述する。本出願の実施形態においては、受信および送信機能を有するアンテナと、無線周波数回路とが、ネットワークデバイスのトランシーバユニットとみなされ得、処理機能を有するプロセッサが、ネットワークデバイスの処理モジュールとみなされ得る。
図4は、本出願の実施形態によるネットワークデバイスの構造の概略図である。
図4において示されているように、このネットワークデバイスは、トランシーバモジュール401および処理モジュール402を含む。トランシーバモジュール401は、トランシーバ、トランシーバ装置などと呼ばれることもある。処理モジュールは、プロセッサ、処理ボード、処理モジュール、処理装置などと呼ばれることもある。任意選択で、トランシーバモジュール401における受信機能を実施するためのコンポーネントが受信モジュールとみなされ得、トランシーバモジュール401における送信機能を実施するためのコンポーネントが送信モジュールとみなされ得る。すなわち、トランシーバモジュールは、受信モジュールおよび送信モジュールを含む。トランシーバモジュール401は、時にはトランシーバ、トランシーバ回路などと呼ばれることもある。受信モジュールは、時には受信機、受信回路などと呼ばれることもある。送信モジュールは、時には送信機、伝送回路などと呼ばれることもある。トランシーバモジュール401は、
図3において示されている実施形態におけるターゲット基地局の送信オペレーションおよび受信オペレーションを実行するように構成されており、処理モジュール402は、
図3において示されている実施形態におけるターゲット基地局の送信オペレーションおよび受信オペレーション以外のオペレーションを実行するように構成されているということを理解されたい。
【0092】
具体的には、トランシーバモジュール401は、ロケーション管理機能LMFから第1の対応関係を受信するように構成されており、第1の対応関係は、第1のユーザ機器UEが複数のセルにおける第1のSRSリソースに一意に対応するということを示し、複数のセルは、ターゲット基地局によってサービス提供されているセルを含み、第1のUEは、通信装置によってサービス提供されているセルに配置されている。
【0093】
処理モジュール402は、第1の対応関係に基づいて第1のSRSリソースを第1のUEに割り当てるように構成されている。
【0094】
可能な実施態様においては、トランシーバモジュール401はさらに、LMFから複数のSRSリソースに関する情報を受信するように構成されており、複数のSRSリソースは、第1のSRSリソースを含む。
【0095】
処理モジュール402はさらに、複数のSRSリソースに関する情報に基づいて複数のSRSリソース上で到達時刻TOA測定を実行して、第1のSRSリソースの測定結果を取得するように構成されている。
【0096】
トランシーバモジュール401はさらに、第1のSRSリソースの測定結果をLMFへ送信するように構成されている。
【0097】
可能な実施態様においては、トランシーバモジュール401はさらに、LMFから第2の対応関係を受信するように構成されており、第2の対応関係は、第2のUEが複数のセルにおける第2のSRSリソースに一意に対応するということを示し、第2のUEは、ターゲット基地局によってサービス提供されているセルに配置されている。
【0098】
処理モジュール402はさらに、第2の対応関係に基づいて第2のSRSリソースを第2のUEに割り当てるように構成されている。
【0099】
処理モジュール402はさらに、複数のSRSリソース上でTOA測定を実行して、第2のSRSリソースの測定結果を取得するように構成されている。
【0100】
トランシーバモジュール401はさらに、第2のSRSリソースの測定結果をLMFへ送信するように構成されている。
【0101】
可能な実施態様においては、処理モジュール402はさらに、複数のSRSリソース上でTOA測定を実行して、第3のSRSリソースの測定結果を取得するように構成されており、複数のSRSリソースは、第3のSRSリソースを含み、第3のSRSリソースは、複数のセルにおける第3のUEに一意に対応し、第3のUEは、残りの基地局によってサービス提供されているセルに配置されている。
【0102】
トランシーバモジュール401はさらに、第3のSRSリソースの測定結果をLMFへ送信するように構成されている。
【0103】
図5は、本出願の実施形態によるネットワークデバイスの構造の別の概略図である。
図5において示されているように、このネットワークデバイスは、トランシーバモジュール501および処理モジュール502を含む。トランシーバモジュール501は、トランシーバ、トランシーバ装置などと呼ばれることもある。処理モジュールは、プロセッサ、処理ボード、処理モジュール、処理装置などと呼ばれることもある。任意選択で、トランシーバモジュール501における受信機能を実施するためのコンポーネントが受信モジュールとみなされ得、トランシーバモジュール501における送信機能を実施するためのコンポーネントが送信モジュールとみなされ得る。すなわち、トランシーバモジュールは、受信モジュールおよび送信モジュールを含む。トランシーバモジュール501は、時にはトランシーバ、トランシーバ回路などと呼ばれることもある。受信モジュールは、時には受信機、受信回路などと呼ばれることもある。送信モジュールは、時には送信機、伝送回路などと呼ばれることもある。トランシーバモジュール501は、
図3において示されている実施形態におけるLMFの送信オペレーションおよび受信オペレーションを実行するように構成されており、処理モジュール502は、
図3において示されている実施形態におけるLMFの送信オペレーションおよび受信オペレーション以外のオペレーションを実行するように構成されているということを理解されたい。
【0104】
具体的には、処理モジュール502は、トランシーバモジュール501を介してターゲット基地局へ第1の対応関係を送信するように構成されており、第1の対応関係は、第1のUEが複数のセルにおける第1のSRSリソースに一意に対応するということを示し、複数のセルは、ターゲット基地局によってサービス提供されているセルを含み、第1のUEは、ターゲット基地局によってサービス提供されているセルに配置されている。
【0105】
可能な実施態様においては、トランシーバモジュール501はさらに、複数のSRSリソースに関する情報をターゲット基地局へ送信するように構成されており、複数のSRSリソースは、第1のSRSリソースを含む。
【0106】
トランシーバモジュール501はさらに、第1のSRSリソースの測定結果をターゲット基地局から受信するように構成されている。
【0107】
処理モジュール502はさらに、第1のSRSリソースの測定結果に基づいて第1のUEのロケーションを決定するように構成されている。
【0108】
可能な実施態様においては、トランシーバモジュール501はさらに、第2の対応関係をターゲット基地局へ送信するように構成されており、第2の対応関係は、第2のUEが複数のセルにおける第2のSRSリソースに一意に対応するということを示し、第2のUEは、ターゲット基地局によってサービス提供されているセルに配置されている。
【0109】
トランシーバモジュール501はさらに、第2のSRSリソースの測定結果をターゲット基地局から受信するように構成されている。
【0110】
処理モジュール502はさらに、第2のSRSリソースの測定結果に基づいて第2のUEのロケーションを決定するように構成されている。
【0111】
可能な実施態様においては、トランシーバモジュール501はさらに、第3のSRSリソースの測定結果をターゲット基地局から受信するように構成されている。
【0112】
処理モジュール502は、第3のSRSリソースの測定結果に基づいて第3のUEのロケーションを決定し、複数のSRSリソースは、第3のSRSリソースを含み、第3のSRSリソースは、複数のセルにおける第3のUEに一意に対応し、第3のUEは、残りの基地局によってサービス提供されているセルに配置されている。
【0113】
装置のモジュールどうし/ユニットどうしの間における情報などのコンテンツのやり取りおよびそれらの実行プロセスは、本出願の方法実施形態と同じ考えに基づいており、本出願の方法実施形態と同じ技術的な効果を生み出すということに留意されたい。具体的な内容に関しては、本出願の方法実施形態における前述の記述を参照されたい。詳細がここで再び記述されることはない。
【0114】
図6は、本出願の実施形態によるネットワークデバイスの構造のさらに別の概略図である。
図6において示されているように、ネットワークデバイス600は、
図1において示されているシステムに適用可能であり、前述の方法実施形態におけるターゲット基地局、残りの基地局、またはLMFの機能を実行する。記述を容易にするために、
図6は、ネットワークデバイスの主要なコンポーネントのみを示している。
図6において示されているように、ネットワークデバイス600は、プロセッサ、メモリ、制御回路、アンテナ、および入力/出力装置を含む。プロセッサは主に、通信プロトコルおよび通信データを処理し、ネットワークデバイス全体を制御し、ソフトウェアプログラムを実行し、ソフトウェアプログラムのデータを処理するように構成されている。たとえば、プロセッサは、前述の方法実施形態において記述されているアクション、たとえば、ウェイクアップ信号の使用しきい値を受信して、その使用しきい値およびeDRXサイクルに基づいて、ウェイクアップ信号をモニタするかどうかを決定することを実行する際にネットワークデバイスをサポートするように構成されている。メモリは主に、ソフトウェアプログラムおよびデータを格納するように、たとえば、前述の実施形態において記述されているウェイクアップ信号の使用しきい値を格納するように構成されている。制御回路は主に、ベースバンド信号および無線周波数信号を変換し、無線周波数信号を処理するように構成されている。制御回路およびアンテナは、ともにトランシーバと呼ばれることもあり、主に、電磁波の形態で無線周波数信号を受信および送信するように構成されている。タッチスクリーン、ディスプレイ、またはキーボードなどの入力/出力装置は主に、ユーザによって入力されたデータを受信し、ユーザに対してデータを出力するように構成されている。
【0115】
ネットワークデバイスが電源を投入された後に、プロセッサは、記憶ユニットにおけるソフトウェアプログラムを読み取り、ソフトウェアプログラムの命令を解釈して実行し、ソフトウェアプログラムのデータを処理し得る。データがワイヤレスに送信される必要がある場合には、プロセッサは、送信対象データ上でベースバンド処理を実行し、次いでベースバンド信号を無線周波数回路へ出力する。無線周波数回路は、ベースバンド信号上で無線周波数処理を実行し、次いでアンテナを通じて無線周波数信号を電磁波の形態で外部へ送信する。データがネットワークデバイスへ送信された場合には、無線周波数回路は、アンテナを通じて無線周波数信号を受信し、無線周波数信号をベースバンド信号へと変換し、ベースバンド信号をプロセッサへ出力する。プロセッサは、ベースバンド信号をデータへと変換し、そのデータを処理する。
【0116】
記述を容易にするために、
図6は、1つだけのメモリおよび1つだけのプロセッサを示しているということを当業者なら理解し得る。実際のネットワークデバイスにおいては、複数のプロセッサおよび複数のメモリがあり得る。メモリは、記憶媒体、記憶デバイスなどと呼ばれることもある。これは、本出願の実施形態においては限定されない。
【0117】
任意選択の実施態様においては、プロセッサは、ベースバンドプロセッサおよび/または中央処理装置を含み得る。ベースバンドプロセッサは主に、通信プロトコルおよび通信データを処理するように構成されている。中央処理装置は主に、ネットワークデバイス全体を制御し、ソフトウェアプログラムを実行し、ソフトウェアプログラムのデータを処理するように構成されている。ベースバンドプロセッサおよび中央処理装置の機能は、
図6におけるプロセッサへと統合され得る。ベースバンドプロセッサおよび中央処理装置は、代替として、互いに独立したプロセッサであり得、バスなどの技術を使用することによって相互接続されるということを当業者なら理解し得る。ネットワークデバイスは、さまざまなネットワーク標準に適合するために複数のベースバンドプロセッサを含み得、ネットワークデバイスの処理能力を高めるために複数の中央処理装置を含み得るということを当業者なら理解し得る。ネットワークデバイスのコンポーネントどうしは、さまざまなバスを通じて接続され得る。ベースバンドプロセッサは、ベースバンド処理回路またはベースバンド処理チップとして表されることもある。中央処理装置は、中央処理回路または中央処理チップとして表されることもある。通信プロトコルおよび通信データを処理する機能は、プロセッサにおいて構築され得るか、またはソフトウェアプログラムの形態で記憶ユニットに格納され得、プロセッサは、そのソフトウェアプログラムを実行して、ベースバンド処理機能を実施する。
【0118】
本出願のこの実施形態においては、トランシーバ機能を有するアンテナと、制御回路とは、ネットワークデバイス600のトランシーバ601とみなされることが可能である。たとえば、トランシーバ601は、前述の受信機能および送信機能を実行する際にネットワークデバイスをサポートするように構成されている。処理機能を有するプロセッサは、ネットワークデバイス600のプロセッサ602とみなされる。
図6において示されているように、ネットワークデバイス600は、トランシーバ601およびプロセッサ602を含む。トランシーバは、トランシーバ装置などと呼ばれることもある。任意選択で、トランシーバ601内にあって受信機能を実施するように構成されているコンポーネントが受信ユニットとみなされ得、トランシーバ601内にあって送信機能を実施するように構成されているコンポーネントが送信ユニットとみなされ得る。言い換えれば、トランシーバ601は、受信ユニットおよび送信ユニットを含む。受信ユニットは、受信機、入力インターフェース、受信機回路などと呼ばれることもある。送信ユニットは、送信機、送信機回路などと呼ばれることもある。
【0119】
プロセッサ602は、メモリに格納されている命令を実行するように、トランシーバ601を制御して信号を受信するようにおよび/または信号を送信するように、前述の方法実施形態におけるネットワークデバイスの機能を完了するように構成され得る。実施態様においては、トランシーバ回路または専用のトランシーバチップを使用することによってトランシーバ601の機能が実施されると考えられ得る。
【0120】
本出願の実施形態はさらに、
図3において示されている実施形態における方法を実行するように構成されているプロセッサに関連している。
【0121】
本出願の実施形態はさらに、コンピュータプログラムに関連している。このプログラムがプロセッサによって実行されたときに、そのプロセッサは、
図3において示されている実施形態における方法を実行するように構成されている。
【0122】
本出願の実施形態はさらに、コンピュータプログラム製品に関連している。このプログラム製品は、コンピュータプログラムコードを含む。そのプログラムコードが通信装置(たとえば、ネットワークデバイス)の通信ユニット、処理ユニット、トランシーバ、またはプロセッサによって実行されたときに、その通信デバイスは、
図3において示されている実施形態における方法を実行する。
【0123】
本出願の実施形態はさらに、コンピュータ可読記憶媒体に関連している。このコンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータプログラムまたは命令を格納している。そのコンピュータプログラムまたは命令は、
図3において示されている実施形態における方法を通信装置(たとえば、ネットワークデバイス)が実行することを可能にする。
【0124】
便利で簡潔な記述という目的のために、前述のシステム、装置、およびユニットの詳細な機能プロセスに関しては、前述の方法実施形態における対応するプロセスを参照されたいということが、当業者によって明らかに理解され得る。詳細がここで再び記述されることはない。
【0125】
本出願において提供されているいくつかの実施形態においては、開示されているシステム、装置、および方法は、その他の様式で実施され得るということを理解されたい。たとえば、記述されている装置実施形態は、例にすぎない。たとえば、諸ユニットへの区分は、論理的な機能区分にすぎず、実際の実施中には、その他の区分であってもよい。たとえば、複数のユニットまたはコンポーネントが組み合わされてもしくは統合されて別のシステムになってもよく、またはいくつかの機能が無視されてもよく、もしくは実行されなくてもよい。加えて、表示されているまたは論じられている相互の結合または直接の結合もしくは通信接続は、いくつかのインターフェースを通じて実施され得る。装置どうしまたはユニットどうしの間における間接的な結合または通信接続は、電子的な形態、機械的な形態、またはその他の形態で実施され得る。
【0126】
別々の部分として記述されているユニットどうしは、物理的に別々であってもよく、または物理的に別々でなくてもよく、ユニットとして表示されている部分は、物理的なユニットであってもよく、または物理的なユニットでなくてもよく、1つの位置に配置されてもよく、または複数のネットワークユニット上に分散されてもよい。ユニットのうちのすべてまたは一部は、実施形態の解決策の目的を達成するために実際の要件に基づいて選択され得る。
【0127】
加えて、本出願の実施形態における機能ユニットどうしが統合されて1つの処理ユニットになってもよく、それらのユニットのそれぞれが物理的に単独で存在してもよく、または2つ以上のユニットが統合されて1つのユニットになる。その統合されたユニットは、ハードウェアの形態で実装されてもよく、またはソフトウェア機能ユニットの形態で実装されてもよい。
【0128】
統合されたユニットが、ソフトウェア機能ユニットの形態で実装されて、独立した製品として販売または使用される場合には、統合されたユニットは、コンピュータ可読記憶媒体に格納され得る。そのような理解に基づいて、本出願の技術的な解決策は本質的に、または従来の技術に寄与する部分は、またはそれらの技術的な解決策のすべてもしくは一部は、ソフトウェア製品の形態で実装され得る。そのコンピュータソフトウェア製品は、記憶媒体に格納され、本出願の実施形態において記述されている方法のステップのうちのすべてまたは一部を実行するようにコンピュータデバイス(これは、パーソナルコンピュータ、サーバ、またはネットワークデバイスであり得る)に指示するためのいくつかの命令を含む。前述の記憶媒体は、USBフラッシュドライブ、取り外し可能なハードディスク、読み取り専用メモリ(ROM, Read-Only Memory)、ランダムアクセスメモリ(RAM, Random Access Memory)、磁気ディスク、または光ディスクなど、プログラムコードを格納することが可能である任意のメディアを含む。