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特許7546779ハンドヘルドX線装備のエーミングライト表示装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-29
(45)【発行日】2024-09-06
(54)【発明の名称】ハンドヘルドX線装備のエーミングライト表示装置
(51)【国際特許分類】
   A61B 6/51 20240101AFI20240830BHJP
【FI】
A61B6/51 500
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2023544424
(86)(22)【出願日】2023-01-27
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-05
(86)【国際出願番号】 KR2023001316
(87)【国際公開番号】W WO2023149698
(87)【国際公開日】2023-08-10
【審査請求日】2023-08-08
(31)【優先権主張番号】10-2022-0015786
(32)【優先日】2022-02-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】522204968
【氏名又は名称】デクスコウィン カンパニー,リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】リュ,スン ボム
【審査官】遠藤 直恵
(56)【参考文献】
【文献】韓国公開特許第10-2021-0122985(KR,A)
【文献】特表2018-521786(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第111870272(CN,A)
【文献】特開2015-112391(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 6/00-6/58
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
X線照射部(100)と、上部カバー(200)と、下部カバー(300)と、下部支持台(400)と、エーミングライトガイド(500)とを含むハンドヘルドX線装備のエーミングライト表示装置において、
前記エーミングライトガイド(500)に沿って放射されたLED光が進行する放射口(600)と、
被写体から反射されるX線を遮断するシールドプレート(700)と、
被写体に移されたエーミングライトを調整整列する前面部カバー(800)と、を備えて、
前記前面部カバー(800)は、前面透過ウィンドウ(810)と、十字プリント板(820)と、四角透過板(830)と、円筒筐体(840)とを含み、
エーミングライトがX線照射領域と正確に整列されることを特徴とするハンドヘルドX線装備のエーミングライト表示装置。
【請求項2】
前記放射口(600)は、前記シールドプレート(700)の開口面(710)を貫通して前記前面部カバー(800)と結合することを特徴とする請求項1に記載のハンドヘルドX線装備のエーミングライト表示装置。
【請求項3】
前記放射口(600)の先端部に形成されるねじ山が前面部カバー(800)の内側面に形成されるねじ溝とねじ結合し、前記放射口(600)はシールドプレート(700)の開口面(710)を貫通して差込結合されることを特徴とする請求項1に記載のハンドヘルドX線装備のエーミングライト表示装置。
【請求項4】
前記前面部カバー(800)は、被写体に移されたエーミングライトを肉眼で確認し、四角コリメータがX線照射領域を正確に表示するように回転させながら、X線照射領域を調整整列することを特徴とする請求項1に記載のハンドヘルドX線装備のエーミングライト表示装置。
【請求項5】
前記前面透過ウィンドウ(810)の内部に備えられるフックが前記円筒筐体(840)の縁の内側面に結合されて、前記前面透過ウィンドウ(810)と前記円筒筐体(840)を結合させることを特徴とする請求項に記載のハンドヘルドX線装備のエーミングライト表示装置。
【請求項6】
前記円筒筐体(840)は内側の縁にねじ溝が形成され、前記放射口(600)の先端部に形成されるねじ山とねじ結合することを特徴とする請求項に記載のハンドヘルドX線装備のエーミングライト表示装置。
【請求項7】
前記前面透過ウィンドウ(810)、前記十字プリント板(820)、及び前記四角透過板(830)が前記前面透過ウィンドウ(810)を被写体に合わせて回転させることで一体に回転するように備えられることを特徴とする請求項に記載のハンドヘルドX線装備のエーミングライト表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本特許発明は、ハンドヘルドX線装備のエーミングライト表示装置に関する発明である。
【0002】
エーミングライトとは、X線装備の放射口の内側の内部に備えられ、X線が照射される領域を表示して示すLED装置をいうが、ハンドヘルドX線装備の内部構造が狭小なため、本特許発明は反射鏡や絞りなどを利用した複雑なコリメータ構造を採択せず、放射口の内側にLEDでエーミングライトを簡単に取り付けて、被写体にX線を照射する前にエーミングライトのLED照射領域をユーザが調整整列することで、被写体に対するX線の照射を正確にすることができる。
【背景技術】
【0003】
X線光線は被写体に垂直に向かい、画像を獲得するためのセンサの中心の上に整列されるべきである。この整列が守られなければ円錐状切断現象(cone-cut)が発生する。円錐状切断カットは切断部位のX線の露出が少ないため、処理後に放射線撮影で透明領域と示される。デジタル画像を使用する際、円錐状切断領域は不透明または白色で示される。
【0004】
携帯型X線撮影領域表示装置(特許文献1)によると、
X線を放出するX線チューブと、前記X線チューブに高電圧を印加する高圧発生部と、前記高圧発生部を制御するX線制御部で構成される、X線発振部によって照射されるX線の照射領域を画面に表示する携帯型X線撮影領域表示装置において、
前記X線発振部によって撮影するX線照射範囲に対する被写体の映像を獲得する被写体映像獲得部と、
前記被写体映像獲得部によって獲得された被写体映像と、X線撮影範囲、X線照射位置までの距離、X線吸収線量、及び撮影されたX線画像をリアルタイムで表示する液晶表示部と、
前記X線チューブから前記X線照射位置までの距離を測定する測距部と、
前記被写体映像獲得部によって獲得された被写体映像でX線照射制限範囲を表示した映像を前記液晶表示部を介して出力し、
前記X線照射条件によって被験者のX線皮膚吸収線量を算出して前記液晶表示部に表示する主制御部と、を含んでなることを特徴とする携帯型X線撮影領域表示装置が提供される。
【0005】
また、携帯型X線撮影システム(特許文献2)によると、身体内部に挿入されるX線チューブと、身体外部に位置し、前記X線チューブから放出されるX線を受信するディテクタと、を含むが、前記X線チューブは、電圧が印加されたら電子を放出するフィラメントと、前記フィラメントを固定し、前記フィラメントの両側の極に電源を連結するように2つのフィラメント貫通孔を含むベースと、前記ベースと密着され、前記フィラメントと接触せずに前記フィラメントを囲む円筒状の抽出器と、前記抽出器と前記フィラメントの一方の極との間にカットオフ電圧を印加するカットオフ電圧提供部と、前記フィラメントから放出される電子を受信してX線を放出するターゲットと、一側にフィラメントが連結され、他側にターゲットが連結されて、フィラメントとターゲットとの間を密封状態にするセラミック素材のボディと、前記ターゲットを貫通し、前記ボディの内部の空気を抽出して真空状態にするための抽出管と、前記ボディの反対側に前記ターゲットと密着され、前記抽出管の先端を囲むキャップと、を含む携帯型X線撮影システムが提供される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】韓国登録特許第10-1404004号広報
【文献】韓国公開特許第10-2019-80799号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
被写体の画像を獲得するためのセンサをセンサホルダで固定し、口腔内に挿入して使用する。この際、使用者はこのセンサホルダの端をセンサが入っている範囲とみなし、ハンドヘルドX線を一直線上に整列して、被写体と照射角度を一直線上に載せてX線撮影を行う。
【0008】
しかし、センサホルダのサイズと重さによる使用上の不便さと共に、ハンドヘルドX線装備の被写体に対する接近距離が遠いためX線の照射時間を増やさなければならないなど、X線の長時間露出による人体の副作用が発生する恐れがある。
【0009】
また、ハンドヘルドX線装備は放射口の内部にコリメータを取り付けることが難しい。
【0010】
従来のX線コリメータはそれ自体の重さが2kg以上で重く、体積も放射口内に取り付けることが難しい。
【0011】
ハンドヘルドX線装備自体の重さが1.5kg乃至2.5kg前後であるため、従来の絞り方式の重いコリメータが2kg以上追加されれば、ハンドヘルド装備として携帯性が落ちるようになる。
【0012】
ハンドヘルドX線装備は放射口の端部分から被写体までの距離が5cmまたは2インチの距離で最上の画像が獲得されると勧められているが、体積が大きい別途のコリメータを放射口の前に取り付ければ、最上の画像を獲得するための距離を逸脱するようになる問題点がある。
【0013】
また、被写体のX線写真を撮影する際、ハンドヘルドX線装備を固定据置台に固定せずに使用者が手で作動するため、被写体の撮影部位が不正確に撮影される恐れがある。
【0014】
例えば、図1のように歯を撮影する際、使用者の手や被写体の動きのためハンドヘルドX線装備が左側にαだけ回転して撮影が行われれば、撮影結果は、図2のように右側にαだけ回転されて歯の一部分が切断され水平が合わない写真が得られるという問題点がある。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明は、ハンドヘルドX線装備のエーミングライトを被写体に対して調整整列して表示する簡単な構造の装置を提供する。
【0016】
本発明は、ハンドヘルドX線装備の狭小な内部構造上、反射鏡や絞りなどを利用して複雑なコリメータ構造を作らずに、放射口の外側にエーミングライトの表示領域を調整整列可能な四角コリメータを備えて、X線照射領域正しく表示するようにする。
【発明の効果】
【0017】
本発明によるハンドヘルドX線装備のエーミングライト表示装置を使用することで、被写体に放射されるX線ビームと画像センサが垂直に正確に整列されるようになる。
【0018】
本発明によるハンドヘルドX線装備のエーミングライト表示装置は、簡単な構造に軽量の携帯性を提供することでX線装備を携帯して便利に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】ハンドヘルドX線装備が左側にαだけ回転された実施例である。
図2】歯の一部が切断されて水平と整列が合っていない実施例である。
図3】本発明の斜視図である。
図4】本発明の側面図である。
図5】本発明の分解斜視図である。
図6】前面部カバーの分解斜視図である。
図7】前面部カバーの分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明は多様な変換を加えることができ、多様な実施例を有することができるゆえ、特定の実施例を図面に例示して発明を実施するための形態に詳細に説明する。しかし、これは本発明を特定の実施形態に対して限定しようとするのではなく、本発明の思想及び技術範囲に含まれる全ての変換、均等物乃至代替物を含むと理解すべきである。
【0021】
本発明で使用された用語は単に特定の実施例を説明するために使用されたものであって、本発明を限定する意図ではない。単数の表現は文脈上明白に異なるように意味しない限り複数の表現を含む。
【0022】
以下、本発明の実施例を添付した図面を参照して詳細に説明する。
【0023】
図3図4は、本発明によるハンドヘルドX線装備の斜視図と側面図である。
【0024】
ハンドヘルドX線装備は携帯性が便利な反面、固定据置台を使用せずに撮影すればX線ビームと被写体の整列が正確にできないという問題点が発生する。
【0025】
そこで、本発明は図3乃至図5のハンドヘルドX線装備のように、X線ビームの放射口の最も前側にX線照射領域を事前に表示するエーミングライトを調整整列する手段を提案する。
【0026】
図5は、本発明によるハンドヘルドX線装備の分解斜視図である。
【0027】
本発明によるハンドヘルドX線装備は、X線照射部100と、上部カバー200と、下部カバー300と、下部支持台400と、エーミングライトガイド500とを含む。
【0028】
上部カバー200には装備の電源ボタンとエーミングライト作動ボタンが備えられており、エーミングライトの整列が正確に完了されれば、下部支持台400に取り付けられている取っ手レバーを引いてX線を照射する。
【0029】
好ましくは、上部カバー200以外に、下部カバー300、下部支持台400及びエーミングライトガイド500、放射口600など、ボタンを適用可能な位置にエーミングライト作動ボタンが備えられる。
【0030】
また、下部支持台400に取り付けられている取っ手レバーを引いて最初のエーミングライトが作動されるが、整列が正確に完了されたら、下部支持台400に取り付けられている取っ手レバーを再度引いてX線を照射する。
【0031】
X線照射部100からX線が発射される前にエーミングライトガイド500に沿って放射されたLED光は放射口600に進行する。
【0032】
放射口600は、被写体から反射されるX線を遮断するシールドプレート700の開口面710を貫通して前面部カバー800と結合する。
【0033】
放射口600の先端部に形成されるねじ山が前面部カバー800の内側面に形成されるねじ溝とねじ結合し、放射口600はシールドプレート700の開口面710を貫通して差込結合される。
【0034】
好ましくは、放射口600が密着リング610を備えるが、前記密着リング610は前面部カバー800が放射口600と結合する際、前面部カバー800と放射口600との間に空き空間がないように完全に密着させる。密着リング610は加工が容易な軟ろうで製作される。
【0035】
前面部カバー800は、被写体に移されたエーミングライトを肉眼で確認し、四角コリメータがX線照射領域を正確に表示するように回転させながらX線照射領域を調整整列する。
【0036】
図6に開示したように、前面部カバー800は、前面透過ウィンドウ810と、十字プリント板820と、四角透過板830と、円筒筐体840で構成される。
【0037】
前面透過ウィンドウ810の内部にフックが複数個で備えられるが、前記フックが円筒筐体840の縁の内側面に結合されて前面透過ウィンドウ810と円筒筐体840を結合させる。
【0038】
十字プリント板820は、エーミングライトが被写体に照射される際に十字マークが表示されるようにプリントされたアクリル素材で製作される透明板である。
【0039】
四角透過板830は、エーミングライトとX線が四角形状に被写体に移されるように誘導し、加工が容易な軟ろうで製作される。
【0040】
円筒筐体840は、内側の縁にねじ溝が形成されて放射口600の先端部に形成されるねじ山とねじ結合し、前面透過ウィンドウ810とフック結合される。
【0041】
前面透過ウィンドウ810と十字プリント板820、そして四角透過板830は各面を接着することで、前面透過ウィンドウ810を被写体に合わせて回転させる際に一体に回転する。
【0042】
この際、前面透過ウィンドウ810が十字プリント板820、四角透過板830と共に同時に回転しても円筒筐体840は回転しないように結合される。
【0043】
好ましくは、図7に開示したように、前面透過ウィンドウ810に回転突起811、十字プリント板820に回転溝a821、四角透過板830に回転溝b831を備えて、回転突起811を回転溝a821と回転溝b831と結合する。
【0044】
前記のように結合すれば、前面透過ウィンドウ810と十字プリント板820、そして四角透過板830は各面を接着せずとも、前面透過ウィンドウ810を被写体に合わせて回転させる際に一体に回転する。
【0045】
好ましくは、本発明は、前記のように前面透過ウィンドウ810と十字プリント板820、そして透過板830を一体に回転させる公知の結合構造を更に含む。
【0046】
四角コリメータのエーミングライト光がX線照射領域と正確に整列されれば、X線照射部100からX線を照射して撮影を行う。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7