(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-29
(45)【発行日】2024-09-06
(54)【発明の名称】電池セル及びそれを含む電池モジュール
(51)【国際特許分類】
H01M 50/35 20210101AFI20240830BHJP
H01M 50/105 20210101ALI20240830BHJP
H01M 50/131 20210101ALI20240830BHJP
H01M 50/141 20210101ALI20240830BHJP
H01M 50/184 20210101ALI20240830BHJP
H01M 50/30 20210101ALI20240830BHJP
【FI】
H01M50/35 101
H01M50/105
H01M50/131
H01M50/141
H01M50/184 C
H01M50/30
(21)【出願番号】P 2024513251
(86)(22)【出願日】2023-01-20
(86)【国際出願番号】 KR2023001068
(87)【国際公開番号】W WO2023153673
(87)【国際公開日】2023-08-17
【審査請求日】2024-02-27
(31)【優先権主張番号】10-2022-0018745
(32)【優先日】2022-02-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】521065355
【氏名又は名称】エルジー エナジー ソリューション リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】ミン-ヒョン・カン
(72)【発明者】
【氏名】サン-フン・キム
(72)【発明者】
【氏名】デ-ウン・ソン
(72)【発明者】
【氏名】ヒュン-キュン・ユ
(72)【発明者】
【氏名】フン-ヒ・イム
(72)【発明者】
【氏名】ス-ジ・ファン
【審査官】神田 和輝
(56)【参考文献】
【文献】特表2023-524845(JP,A)
【文献】特表2023-522347(JP,A)
【文献】特表2023-523206(JP,A)
【文献】国際公開第2022/244853(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電極組立体が装着される収納部、及び外周縁が密封された構造の封止部を含む電池ケースと、
前記電極組立体に含まれた電極タブと電気的に接続され、前記封止部を経由して前記電池ケースの外側方向へ突出している電極リードと、
前記電極リードの上部及び下部の少なくとも一方において、前記封止部に対応する部分に位置するリードフィルムと、を含み、
前記リードフィルムは、前記電池ケースの外側方向へ凹んだ凹陥部が形成されており、
前記凹陥部は、前記電池ケースの内部の方へ開放されており、
前記凹陥部のガス排出部分の上に位置する封止部は、電池ケースの外側から内側方向へ凹んだ凹み封止部を備え、
前記凹み封止部が、平面上で前記ガス排出部分の少なくとも一部と重畳していない、電池セル。
【請求項2】
前記凹陥部のガス排出部分が前記電池ケースの外部に露出している、請求項1に記載の電池セル。
【請求項3】
前記凹み封止部が複数であり、複数の前記凹み封止部が互いに離隔している、請求項1に記載の電池セル。
【請求項4】
前記凹陥部は、第1凹陥部及び第2凹陥部を含み、
前記第1凹陥部が、前記電極リードの突出方向に沿って延在しており、
前記第2凹陥部が、前記封止部の長手方向に沿って延在している、請求項1に記載の電池セル。
【請求項5】
前記第1凹陥部の一端部が前記電池ケースの内部の方へ開放され、前記第1凹陥部の他端部が前記第2凹陥部と連通する、請求項4に記載の電池セル。
【請求項6】
前記凹み封止部が前記第2凹陥部の上に位置する、請求項4に記載の電池セル。
【請求項7】
前記凹み封止部が前記第2凹陥部の長手方向に沿って延在している、請求項6に記載の電池セル。
【請求項8】
前記凹み封止部の長さが、前記第2凹陥部の長さと同一であるか、またはそれより大きい、請求項7に記載の電池セル。
【請求項9】
前記凹み封止部の幅が、前記第2凹陥部の幅と同一であるか、またはそれより大きい、請求項6に記載の電池セル。
【請求項10】
前記リードフィルムのガス透過度が60℃で20~60barrerである、請求項1に記載の電池セル。
【請求項11】
前記リードフィルムの水分浸透量が25℃、50%RHで10年の間に0.02~0.2gである、請求項1に記載の電池セル。
【請求項12】
前記リードフィルムが、ポリオレフィン系の物質を含む、請求項1に記載の電池セル。
【請求項13】
前記凹陥部内に通気層が挿入されており、
前記通気層が、前記リードフィルムよりも通気度の高い素材を含む、請求項1に記載の電池セル。
【請求項14】
前記通気層の厚さが50~150μmである、請求項13に記載の電池セル。
【請求項15】
前記通気層のガス透過度が、1.6e
5~1.6e
7barrerである、請求項13に記載の電池セル。
【請求項16】
前記通気層がポリオレフィン系樹脂、フッ素系樹脂、天然素材、ガラス繊維、セラミック繊維、金属繊維またはこれらの二つ以上を含む、請求項13に記載の電池セル。
【請求項17】
前記リードフィルムの凹陥部の内面の少なくとも一面を覆う内層をさらに含む、請求項1に記載の電池セル。
【請求項18】
前記内層をなす素材が、前記リードフィルムをなす素材よりも融点が高く、かつ電解液に反応しない、請求項17に記載の電池セル。
【請求項19】
前記内層は、ポリオレフィン系、フッ素系及び多孔性セラミック系の少なくとも一つの物質を含む、請求項18に記載の電池セル。
【請求項20】
前記電極リードの突出方向を基準にして、
前記凹陥部の前面を囲むリードフィルムの幅が2mm以上である、請求項1に記載の電池セル。
【請求項21】
前記凹陥部の上面を囲むリードフィルムの厚さが100~300μmである、請求項1に記載の電池セル。
【請求項22】
請求項1に記載の電池セルを含む、電池モジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電池セル及びそれを含む電池モジュールに関し、より詳しくは、電池セルの内部で発生したガスの外部排出量が向上した電池セル及びそれを含む電池モジュールに関する。
【0002】
本出願は、2022年2月14日出願の韓国特許出願第10-2022-0018745号に基づく優先権を主張し、当該出願の明細書及び図面に開示された内容は、すべて本出願に組み込まれる。
【背景技術】
【0003】
モバイル機器に対する技術開発と需要が増加するにつれ、エネルギー源として二次電池の需要が急増しつつある。特に、二次電池は、携帯電話、デジタルカメラ、ノートブックPC、ウェアラブルデバイスなどのモバイル器機だけではなく、電気自転車、電気自動車、ハイブリッド電気自動車などの動力装置のエネルギー源としても多くの関心を浴びている。
【0004】
このような二次電池は、電池ケースの形状によって、電極組立体が円筒形または角形の金属缶に内蔵されている円筒形二次電池及び角形二次電池と、電極組立体がアルミニウムラミネートシートのパウチ型ケースに内蔵されているパウチ型二次電池に分けられ得る。ここで、電池ケースに内蔵される電極組立体は、正極、負極及び前記正極と前記負極との間に介在された分離膜の構造からなり、充放電が可能な発電素子であって、活物質が塗布された長いシート状の正極と負極との間に分離膜を介在して巻き取ったゼリーロール型と、複数の正極と負極が分離膜を介在した状態で順次に積層されたスタック型に分けられる。
【0005】
この中でも、特に、スタック型またはスタック/フォールディング型の電極組立体をアルミニウムラミネートシートのパウチ型電池ケースに内蔵した構造のパウチ型電池が、低い製造コスト、小さい重量、容易な変形形態などの理由で使用量が次第に増加しつつある。
【0006】
図1は、従来の電池セルの上面図である。
図2は、
図1において、a-a’軸に沿って切断した断面図である。
図1及び
図2を参照すると、従来の電池セル10は、電極組立体11が収納部21に装着され、外周縁が密封された構造の封止部25を含む電池ケース20を含む。ここで、封止部25を経由して電池ケース20の外側方向へ突出している電極リード30を含み、電極リード30の上下部と封止部25との間にはリードフィルム40が位置する。
【0007】
近年、電池セルのエネルギー密度が増加するにつれ、電池セルの内部で発生するガス量も増加するという問題がある。従来の電池セル10の場合、電池セルの内部で発生したガスを排出する部品が含まれていないため、電池セルは、ガス発生によってベント形状が発生することがある。これと共に、ベント現象によって損傷した電池セルは、水分が内部へ浸透することによって副反応が発生することがあり、電池性能の低下及びさらなるガスの発生も招来されるという問題がある。そこで、電池セルの内部で発生したガスの外部排出量が向上した電池セルを開発する必要性が高くなっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、電池セルの内部で発生したガスの外部排出量が向上した電池セル及び電池モジュールを提供することを目的とする。
【0009】
但し、本発明が解決しようとする技術的課題は、前述の課題に制限されず、言及していないさらに他の課題は、本明細書及び添付図面から本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者であれば明確に理解されるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一実施例による電池セルは、電極組立体が装着される収納部、及び外周縁が密封された構造の封止部を含む電池ケースと、前記電極組立体に含まれた電極タブと電気的に接続し、前記封止部を経由して前記電池ケースの外側方向へ突出している電極リードと、前記電極リードの上部及び下部の少なくとも一方において、前記封止部に対応する部分に位置するリードフィルムと、を含み、前記リードフィルムは、前記電池ケースの外側方向へ凹んだ凹陥部が形成されており、前記凹陥部は、前記電池ケースの内部の方へ開放されており、前記凹陥部のガス排出部分の上に位置する封止部は、電池ケースの外側から内側方向へ凹んだ凹み封止部を備え、前記凹み封止部は、平面上で前記ガス排出部分の少なくとも一部と重畳していない。
【0011】
前記凹陥部のガス排出部分が前記電池ケースの外部に露出していてもよい。
【0012】
前記凹み封止部は、第1凹陥部及び第2凹陥部を含んでもよく、前記第1凹陥部は前記電極リードの突出方向に沿って延在しており、前記第2凹陥部は、前記封止部の長手方向に沿って延在し得る。
【0013】
前記第1凹陥部の一端部は前記電池ケースの内部の方へ開放され、前記第1凹陥部の他端部は前記第2凹陥部と連通し得る。
【0014】
前記凹み封止部が前記第2凹陥部の上に位置し得る。
【0015】
前記凹み封止部が前記第2凹陥部の長手方向に沿って延在し得る。
【0016】
前記凹み封止部の長さは、前記第2凹陥部の長さと同一であるか、またはそれより大きくてもよい。
【0017】
前記凹み封止部の幅は、前記第2凹陥部の幅と同一であるか、またはそれより大きくてもよい。
【0018】
前記リードフィルムのガス透過度(permeability)が60℃で20~60barrerであり得る。
【0019】
前記リードフィルムの水分浸透量が25℃、50%RHで10年の間に0.02~0.2gであり得る。
【0020】
前記リードフィルムがポリオレフィン系の物質を含み得る。
【0021】
前記凹陥部内に通気層が挿入されてもよく、前記通気層は、前記リードフィルムよりも通気度の高い素材を含み得る。
【0022】
前記通気層の厚さが50~150μmであり得る。
【0023】
前記通気層のガス透過度が、1.6e5~1.6e7barrerであり得る。
【0024】
前記通気層がポリオレフィン(Polyolefin)系樹脂、フッ素系樹脂、天然素材、ガラス繊維(glass fiber)、セラミック繊維(ceramic fiber)、金属繊維(metal fiber)またはこれらの二つ以上を含み得る。
【0025】
前記リードフィルムの凹陥部の内面の少なくとも一面を覆う内層をさらに含み得る。
【0026】
前記内層をなす素材は、前記リードフィルムをなす素材よりも融点が高く、かつ電解液に反応しなくてもよい。
【0027】
前記内層は、ポリオレフィン系、フッ素系及び多孔性セラミック系の少なくとも一つの物質を含み得る。
【0028】
前記電極リードの突出方向を基準にして、前記凹陥部の前面を囲むリードフィルムの幅が2mm以上であり得る。
【0029】
前記凹陥部の上面を囲むリードフィルムの厚さが100~300μmであり得る。
【0030】
なお、本発明の他の実施例による電池モジュールは、前述した電池セルを含む。
【発明の効果】
【0031】
実施例によれば、本発明は、電池ケースの外側方向へ凹んで電池ケースの内部の方へ開放されている凹陥部が形成されたリードフィルムが付着された電極リードを含む電池セル及び当該電池セルを含む電池モジュールを提供することで、電池セルの内部に発生したガスの外部排出量が向上する。
【0032】
また、実施例によれば、本発明は、前記凹陥部のガス排出部分の上に位置する封止部が電池ケースの外側から内側方向へ凹まれ、平面上で前記ガス排出部分の少なくとも一部と重畳しない凹み封止部を備えることで、電池セルの内部で発生したガスの外部排出量が向上する。
【0033】
本発明の効果は上述した効果に制限されず、言及されていない本発明の他の効果は、本明細書及び添付図面から本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者にとって明確に理解されるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【
図2】
図1におけるa-a’軸に沿って切断した断面図である。
【
図3】本発明の一実施例による電池セルの上面図である。
【
図4】
図3の電池セルに含まれた電極リードの斜視図である。
【
図5】
図4におけるc-c’軸に沿って切断した断面図である。
【
図6】
図4におけるd-d’軸に沿って切断した断面図である。
【
図7】本発明の一実施様態による電極リードの部分拡大図である。
【
図8】本発明のさらに他の実施様態による電極リードの部分拡大図である。
【
図9】
図3のb-b’軸に沿って切断した断面図である。
【
図10】本発明のさらに他の実施例において、
図3のb-b’軸に沿って切断した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
以下、本発明に属する技術分野における通常の知識を有する者が容易に実施できるように本発明の実施例について詳しく説明する。しかし、本発明は、異なる様々な形態に具現可能であり、ここで説明する実施例に限定されない。
【0036】
本発明を明確に説明するために、説明に関係しない部分は省略しており、明細書全体に亘って同一または類似の構成に対しては、同じ参照符号を付与する。
【0037】
図面に示した各構成の大きさ及び厚さは、説明の便宜のために任意に示しているため、本発明が必ずしもこれに限定されることはない。図面において、多層及び領域を明確に表現するために、厚さを拡大して示した。なお、図面において、説明の便宜のために、一部の層及び領域の厚さを誇張して示した。
【0038】
また、層、膜、領域、板などの部分が他の部分の「上」または「上方」にあるとする場合、これは、他の部分の「直上」のみならず、その中間にさらなる他の部分が存在する場合も含む。逆に、ある部分が他の部分の「真上」にあるとする場合には、その中間にさらなる他の部分が存在しないことを意味する。なお、基準となる部分の「上」または「上方」にあるということは、基準となる部分の上または下に位置することを意味し、必ずしも重力とは反対方向における「上」または「上方」を意味することではない。
【0039】
明細書の全体において、ある部分が、ある構成要素を「含む」とするとき、特に明記しない限り、他の構成要素を除くことではなく、他の構成要素をさらに含み得ることを意味する。
【0040】
また、明細書全体において、「平面視」とは、対象部分を上方から見た場合を意味し、「断面視」とは、対象部分を垂直に切断した断面を側方から見た場合を意味する。
【0041】
以下、本発明の実施例によるパウチ電池セル100について説明する。但し、ここでパウチ電池セル100の両側面のうち一側面を基準にして説明されるが、必ずしもこれに限定されるものではなく、他側面の場合にも同一または類似の内容が説明され得る。
【0042】
図3は、本発明の一実施例による電池セルの上面図である。
【0043】
図3を参照すると、本発明の一実施例による電池セル100は、電池ケース200、電極リード300及びリードフィルム400を含む。
【0044】
電池ケース200は、電極組立体110が収納部210に装着され、外周縁が密封された構造の封止部250を含む。前記封止部250は、熱またはレーザーなどによって密封され得る。電池ケース200は、樹脂層と金属層を含むラミネートシートであり得る。より具体的には、電池ケース200は、ラミネートシートからなるが、最外郭をなす外側樹脂層、物質の貫通を防止する遮断性金属層及び密封のための内側樹脂層から構成され得る。
【0045】
また、電極組立体110は、ゼリーロール型(巻取型)、スタック型(積層型)または複合型(スタック/フォールディング型)の構造からなり得る。より具体的には、電極組立体110は、正極、負極、これらの間に配置される分離膜からなり得る。
【0046】
以下では、電極リード300及びリードフィルム400を中心に説明する。
【0047】
図4は、
図3の電池セルに含まれた電極リードの斜視図である。
【0048】
図3及び
図4を参照すると、電極リード300は、電極組立体110に含まれた電極タブ(図示せず)と電気的に接続し、封止部250を経由して電池ケース200の外側方向へ突出している。また、リードフィルム400は、電極リード300の上部及び下部の少なくとも一方において、封止部250に対応する部分に位置する。これにより、リードフィルム400は、密封時に電極リード300で短絡が発生することを防止すると共に、封止部250と電極リード300との密封性を向上させることができる。
【0049】
図5は、
図4におけるc-c’軸に沿って切断した断面図である。
図6は、
図4におけるd-d’軸に沿って切断した断面図である。
【0050】
図5及び
図6を参照すると、リードフィルム400には、電池ケース200の外側方向へ凹んだ凹陥部450が形成されており、凹陥部450は、電池ケース200の内部の方へ開放されている。また、凹陥部450は、電極リード300の突出方向を基準にして凹陥部450の内面が閉鎖されていてもよい。
【0051】
また、
図5及び
図6を参照すると、リードフィルム400は、凹陥部450の内面の少なくとも一面を覆う内層410をさらに含み得る。
【0052】
一例で、
図5の(a)及び
図6の(a)を参照すると、凹陥部450内で内層410は、リードフィルム400の表面全体を覆い得る。即ち、凹陥部450は、開放されている面を除いた内面全体に内層410が形成され得る。
【0053】
これにより、リードフィルム400は、電極リード300の上下部の少なくともいずれか一方に位置した状態で封止部250と共に密封されても、内層410によって凹陥部450が密封されていない状態を保存することが可能である。
【0054】
他の一例で、
図5の(b)及び
図6の(b)を参照すると、内層410は、凹陥部450の内面における上面または下面を覆い得る。即ち、凹陥部450は、互いに対面する上面及び下面の少なくとも一面に内層410が形成され得る。
【0055】
これにより、リードフィルム400は、凹陥部450内に形成される内層410を最小化しながらも、内層410によって凹陥部450が密封されていない状態を保存し得る。また、製造工程を簡易にし、かつ費用面で節減することが可能である。
【0056】
より具体的には、内層410は、リードフィルム400をなす素材に比べて融点が高い素材からなり得る。また、内層410は、電池ケース200内に含まれる電解液に反応しない素材からなり得る。このように、内層410が上述した素材からなることで、電解液と別の反応を起こさず、かつ密封過程で熱溶着、熱変形などが発生しないため、凹陥部450を空いている状態に維持することが可能である。また、電池ケース200内で発生するガスを外部へ容易に排出させることが可能である。
【0057】
本発明の一実施様態において、前記内層410の厚さは100μm以下であり得る。
【0058】
本発明の一実施様態において、前記内層410のガス透過度(permeability)が40barrer以上であり得る。例えば、前記内層410の二酸化炭素透過度が前述した範囲を満たし得る。
【0059】
一例で、リードフィルム400はポリオレフィン系物質を含み、内層410はポリオレフィン系、フッ素系及び多孔性セラミック系のうち少なくとも一つの物質を含み得る。例えば、前記内層410は、前述したガス透過度値を満たすポリオレフィン系、フッ素系及び多孔性セラミック系の少なくとも一つの物質を含み得る。前記ポリオレフィン系物質は、ポリプロピレン(Polypropylene)、ポリエチレン(Polyethylene)及びポリビニルジフルオライド(Polyvinyl difluoride;PVDF)からなる群より選択された一種以上の素材を含み得る。前記フッ素系物質は、ポリテトラフルオロエチレン(Polytetrafluoroethylene)及びポリビニリデンフルオライド(Polyvinylidene fluoride)からなる群より選択された一種以上の素材を含み得る。また、内層410は、ゲッター(getter)物質を含むことで、ガス透過度を高めながら、水分浸透度を最小化し得る。一例で、前記ゲッター物質は、酸化カルシウム(CaO)、酸化バリウム(BaO)、塩化リチウム(LiCl)、シリカ(SiO2)などであり得るが、これらに限定されず、水(H2O)と反応する物質であれば、使用可能である。
【0060】
前記内層410は、前記リードフィルム400と内層410との間に接着素材を備えるか、またはリードフィルム400と共に押し出されてリードフィルム400と接着され得る。前記接着素材は、アクリル系を含み得る。特に、前記内層410がリードフィルム400と共に押し出される場合、内層410のガス透過度が40barrer以上であり得る。
【0061】
図4~
図6を参照すると、リードフィルム400は第1リードフィルム及び第2リードフィルムを含み、前記第1リードフィルムは電極リード300の上部に位置し、前記第2リードフィルムは電極リード300の下部に位置し得る。この際、電極リード300は、前記第1リードフィルムと前記第2リードフィルムとの間に位置した状態で封止部250と共に密封され、前記第1リードフィルムと前記第2リードフィルムは互いに接続し得る。
【0062】
これにより、リードフィルム400は、電極リード300の側面が外部に露出することを防止しながらも、封止部250と電極リード300との密封性を向上させることができる。
【0063】
一例で、リードフィルム400において、凹陥部450は、前記第1リードフィルムと前記第2リードフィルムの少なくとも一方に位置し得る。より具体的には、リードフィルム400において、凹陥部450は、電極リード300を基準にして前記第1リードフィルムまたは前記第2リードフィルムに形成されているか、または電極リード300を基準にして前記第1リードフィルム及び前記第2リードフィルムの両方に共に形成され得る。但し、凹陥部450の個数は上述した内容に限定されず、リードフィルム400内で適切な個数が形成され得る。
【0064】
このように、リードフィルム400に形成される凹陥部450の個数を調節して、リードフィルム400の耐久性及び気密性を制御できる。また、必要に応じて、凹陥部450の個数を最小化して、製造工程を簡易にし、かつ費用面で節減することが可能である。
【0065】
本発明の一実施様態において、前記リードフィルム400のガス透過度(permeability)は、60℃で20~60barrer、または30~40barrerであり得る。例えば、前記リードフィルム400の二酸化炭素透過度が前述した範囲を満たし得る。また、リードフィルム400の厚さ200μmを基準にして、ガス透過度が60℃で前述した範囲を満たし得る。前記リードフィルム400のガス透過度が前述した範囲を満たす場合、二次電池の内部で発生するガスをより効果的に排出することが可能になる。
【0066】
本明細書において、ガス透過度はASTM F2476-20で測定し得る。
【0067】
本発明の一実施様態において、前記リードフィルム400の水分浸透量は25℃、50%RHで10年の間に0.02~0.2g、または0.02~0.04g、または0.06gまたは0.15gであり得る。前記リードフィルム400の水分浸透量が前述した範囲を満たす場合、前記リードフィルム400から流入する水分の浸透をさらに効果的に防止することが可能になる。
【0068】
本明細書において、水分浸透量は、ASTM F 1249方式を採択して測定し得る。この際、MCOON社で公式認証された装備を使用して測定し得る。
【0069】
本発明の一実施様態において、前記リードフィルム400は、ガス透過度(permeability)が60℃で20~60barrerであり、水分浸透量が25℃、50%RHで10年の間に0.02~0.2gであり得る。前記リードフィルム400のガス透過度及び水分浸透量が前述した範囲を満たす場合、二次電池の内部で発生するガスを排出しながら、外部からの水分浸透をより効果的に防止することが可能である。
【0070】
本発明の一実施様態において、前記リードフィルム400はポリオレフィン系樹脂を含み得る。例えば、前記リードフィルム400は前述したガス透過度及び/または水分浸透量値を満たすポリオレフィン系樹脂を含み得る。前記ポリオレフィン系樹脂は、ポリプロピレン(Polypropylene)、ポリエチレン(Polyethylene)及びポリビニルジフルオライド(Polyvinyl difluoride;PVDF)からなる群より選択された一種以上の素材を含み得る。前記リードフィルム400はポリプロピレンを含むとともに、前記リードフィルム400のガス透過度は60℃で20~60barrerであり得る。また、水分浸透量は0.06g~0.15gであり得る。この場合、二次電池の内部で発生するガスをより効果的に排出することが可能になり、外部からの水分浸透の防止も容易になる。
【0071】
また、リードフィルム400は、上述した素材からなることで、電池セル100の気密性を維持することができ、内部電解液の漏液も防止することが可能である。
【0072】
図7は、本発明の一実施様態における電極リードの部分拡大図である。
【0073】
図7を参照すると、凹み封止部250Hは、電池ケース200の外側から内側方向へ凹んでいる。より具体的には、凹み封止部250Hは、封止部250において収納部210の外側から内側方向へ凹んでいる。
【0074】
また、
図7を参照すると、凹陥部450のガス排出部分の上に凹み封止部250Hが形成されている。
【0075】
電池ケース200内で発生したガスが凹陥部450を経て電池ケース200の外部へ排出されるときに、ガス排出部分の上に封止部250が接する場合、電池ケース200の外部へのガス排出が封止部250によって妨げられ得る。これにより、電池ケース200の外部へ排出されるガス量が大幅に減少するという問題がある。例えば、リードフィルム400における凹陥部450の凹んだ端部の上面のリードフィルム上でガス透過によって凹陥部450内部のガスが電池ケース200の外部へ排出され得るが、凹陥部450の凹んだ端部の上面のリードフィルム400が封止部250と接する場合、凹陥部450から電池ケース200の外部へのガス排出が封止部250によって妨げられ得る。
【0076】
図7を参照すると、凹み封止部250Hが凹陥部450のガス排出部分の上に位置し、平面上で前記ガス排出部分の少なくとも一部と封止部250とが重畳しない。ここで、平面上でガス排出部分の少なくとも一部と封止部250とが重畳しないということは、電池ケース200を上方から見下ろしたとき、ガス排出部分の少なくとも一部と封止部250とが重畳しれないことを意味する。言い換えれば、リードフィルム400における凹陥部450のガス排出部分と封止部250との干渉を回避することができる。
【0077】
図7を参照すると、凹陥部450は、第1凹陥部451及び第2凹陥部455を含み、第1凹陥部451は、電極リード300の突出方向に沿って延在し、第2凹陥部455は、封止部250の長手方向に沿って延在し得る。ここで、封止部250の長手方向とは、電極リード300の突出方向と直交する方向を指す。
【0078】
但し、凹陥部450の形状は上述した内容に限定されず、リードフィルム400内に適切な形状で形成され得る。
【0079】
ここで、第1凹陥部451の一端部は、電池ケース200の内部の方へ開放されおり、第1凹陥部451の他端部は、第2凹陥部455と連通し得る。より具体的には、第1凹陥部451及び第2凹陥部455は、互いに一体化し得る。即ち、第1凹陥部451は、電池ケース200の内部のガスが凹陥部450に流入するガス流入口の役割を果たし、第2凹陥部455は、ガスが排出されるガス排出口の役割を果たし得る。
【0080】
また、
図7を参照すると、凹み封止部250Hは、第2凹陥部455の上に位置し得る。他の一例で、凹み封止部250Hは、第1凹陥部451と第2凹陥部455との境界線上にも位置し得る。
【0081】
より具体的には、凹み封止部250Hは、第2凹陥部455の長手方向に沿って延在し得る。ここで、前記第2凹陥部455の長さとは、電極リード300の突出方向と直交する方向における第2凹陥部455の一端と他端との間の距離の最大値を意味する。また、凹み封止部250Hの長さは、第2凹陥部455の長さと同一であるか、またはそれより大きくてもよい。ここで、凹み封止部250Hの長さとは、電極リード300の突出方向と直交する方向における凹み封止部250Hの一端と他端との間の距離の最大値を意味する。
【0082】
また、凹み封止部250Hの幅は、第2凹陥部455の幅と同一であるか、またはそれより大きくてもよい。ここで、前記第2凹陥部455の幅とは、電極リード300の突出方向における第2凹陥部455の一端と他端との間の距離の最大値を意味する。凹み封止部250Hの幅は、電極リード300の突出方向における凹み封止部250Hの一端と他端との間の距離の最大値を意味する。
【0083】
但し、凹み封止部250Hの大きさは、上述した内容に限定されず、リードフィルム400内で適切な大きさに形成され得る。
【0084】
これにより、リードフィルム400において第2凹陥部455の上のリードフィルム400は、封止部250と接し得ない。言い換えれば、リードフィルム400において第2凹陥部455の位置する部分は、封止部250との干渉を回避し得る。
【0085】
図7を参照すると、リードフィルム400において、凹陥部450は、電極リード300を基準にして多様な位置に形成され得る。
【0086】
一例で、
図7の(a)のように、リードフィルム400において、凹陥部450は、電極リード300の上に位置し得る。より具体的には、凹陥部450は、電極リード300の中心部と対応する位置に形成され得る。
【0087】
他の一例で、
図7の(b)のように、リードフィルム400の長さは、電極リード300の幅よりも大きくてもよく、凹陥部450は、電極リード300の端部とリードフィルム400の端部との間に位置し得る。ここで、リードフィルム400の長さは、電極リード300の突出方向と直交する方向においてリードフィルム400の一端と他端との間の距離の最大値を意味し、電極リード300の幅は、電極リード300の突出方向と直交する方向において電極リード300の一端と他端との間の距離の最大値を意味する。言い換えれば、リードフィルム400において、凹陥部450は、電極リード300を回避した位置に形成され得る。但し、凹陥部450の位置は上述した内容に限定されず、リードフィルム400内で適切な位置に形成され得る。
【0088】
このように、リードフィルム400に形成されている凹陥部450の位置を調節して、リードフィルム400の耐久性及び気密性を制御することができる。また、必要に応じて、凹陥部450の位置によって凹陥部450の大きさを調節することで、製造工程を簡易にすると共に、費用面で節減することが可能である。
【0089】
図8は、本発明のさらに他の実施様態における電極リードの部分拡大図である。
【0090】
図8を参照すると、前記凹み封止部250Hは複数個であってもよく、前記複数の凹み封止部250Hが互いに離隔し得る。前記複数の凹み封止部250Hが互いに離隔することによって、リードフィルム400のガス排出部分の封止部250が凹凸形状でシーリングされ得る。
【0091】
前記凹み封止部250Hが前述した構造を有することにより、電池外部の物質、例えば、水分などの、封止部250と干渉しないリードフィルム400のガス排出部分からの浸透をさらに容易に防止することが可能になる。
【0092】
図9は、
図3のb-b’軸に沿って切断した断面図である。
【0093】
図9を参照すると、電池セル100の内部で発生したガスが所定の圧力以上になると、凹陥部450へ排出され得る。ここで、凹陥部450は、内部の方へ開放されており、凹陥部450の内部の圧力は、電池ケース200の内部の圧力と同一であり得る。
【0094】
凹陥部450の内部の圧力は、電池セル100の外部の圧力よりも高く、これによる圧力差がガスの推進力(driving force)として作用し得る。これにより、凹陥部450に流入したガスは、外部へ容易に排出されることが可能である。また、電池セル100の内部で発生したガスの外部排出量も増加し得る。
【0095】
この際、電池ケース200の内部で発生したガスが、凹陥部450及び凹陥部の上面を囲むリードフィルム400を経てZ軸方向に沿って排出され得る。
【0096】
また、凹陥部450が内部の方へ開放されていると共に、電池ケース200の外側方向へ凹んだ凹陥部450の内面が閉鎖されていることで、パウチの気密性及び耐久性も確保することが可能であるという利点がある。
【0097】
この際、凹陥部450の凹んだ端部は、凹陥部450に流入したガスが外部へ排出されるガス排出口の役割を果たすことができ、電池ケース200の内部の方へて開放された凹陥部450の端部は、電池ケース200内で発生したガスが流入するガス流入口の役割を果たすことができる。
【0098】
図9を参照すると、凹陥部450のガス排出部分の上に凹み封止部250Hが形成されている。
【0099】
図9を参照すると、リードフィルム400において、凹陥部450のガス排出部分が電池ケース200の外部に露出し得る。本明細書において、電池ケース200の外部とは、電池ケースの外側端部よりも電池ケース200の外側に位置する領域を意味する。この場合、リードフィルム400において、凹陥部450のガス排出部分が電池ケース200の外部に露出している面積が大きくなり、電池ケース200の外部へのガス排出がより円滑に行われることが可能である。
【0100】
本発明の一実施様態において、前記第2凹陥部455が電池ケース200の外部に露出し得る。リードフィルム400において、第2凹陥部455が電池ケース200の外部に露出している面積が大きくなれば、電池ケース200の内部のガスが電池ケース200の外部に円滑に排出され得る。
【0101】
図9を参照すると、凹陥部450の上面を囲むリードフィルム400の厚さHは、100~300μm、または100~200μmであり得る。凹陥部450の上面を囲むリードフィルム400の厚さHが前述した範囲を満たす場合、電池ケース200の内部のガスがより容易に外部へ排出されることが可能になる。
【0102】
図9を参照すると、電極リード300の突出方向を基準にして、凹陥部450の前面を囲むリードフィルム400の幅Wが2mm以上、または2mm~3mmであり得る。ここで、前記凹陥部450の前面を囲むリードフィルム400の幅は、凹陥部450の凹んだ端部とリードフィルム400の電池ケース200の外側にある端部との間の距離の最大値を意味する。前記凹陥部450の前面を囲むリードフィルム400の幅Wが前述した範囲を満たす場合、電池ケース200の内部で発生したガスが外部へ排出される過程でリードフィルム400が破れる現象をさらに容易に防止することができる。
【0103】
図10は、本発明のさらに他の実施例において、
図3のb-b’軸に沿って切った断面図である。
【0104】
図10を参照すると、凹陥部450内に通気層500が挿入され得る。前記通気層500は、前記リードフィルム400よりも通気度の高い素材を含む。通気度がより高いということは、所定の圧力を有するガスが一方向に透過されるとき、透過されるガスの量が相対的に多いことを意味し得る。凹陥部450内に通気層500が挿入されている場合、所定の圧力以上にならなくても通気性の高い通気層500により、電池ケース200の内部で発生したガスが凹陥部450へ流入され、電池内部のガスの電池外部への排出がより容易になる。
【0105】
一例として、前記通気層500は、前記リードフィルム400よりも多孔性である素材を含み得る。即ち、通気層500は、リードフィルム400よりも単位体積当たりの気孔の割合が高い素材を含み得る。
【0106】
本発明の一実施様態において、前記通気層500のガス透過度(permeability)が1.6e5~1.6e7barrer、または1e6~3e6barrerであり得る。例えば、前記通気層500の二酸化炭素透過度が前述した範囲を満たし得る。
【0107】
本発明の一実施様態において、前記通気層500は、ポリオレフィン系樹脂、フッ素系樹脂、天然素材、ガラス繊維、セラミック繊維及び金属繊維からなる群より選択された一種以上の素材を含み得る。例えば、前記通気層500は、前述したガス透過度値を満たすポリオレフィン系樹脂、フッ素系樹脂、天然素材、ガラス繊維、セラミック繊維及び金属繊維からなる群より選択された一種以上の素材を含み得る。前記ポリオレフィン系樹脂は、ポリプロピレン、ポリエチレン及びポリビニルジフルオライドからなる群より選択された一種以上の素材を含み得る。前記フッ素系樹脂は、ポリテトラフルオロエチレン及びポリビニリデンフルオライドからなる群より選択された一種以上の素材を含み、前記天然素材は、綿(cotton)及びウール(wool)からなる群より選択された一種以上の素材を含み得る。
【0108】
本発明の一実施様態において、前記通気層500の厚さは50~150μm、または50~100μmであり得る。前記通気層500の厚さが前述した範囲を満たす場合、電池ケース200の内部で発生したガスの凹陥部450への流入がより容易になる。
【0109】
本発明の一実施様態において、前記通気層500は、電解液環境で安定しており、即ち、電池ケース200の内部の電解液と反応しない素材を含み得る。一例として、ポリプロピレン、ポリビニルジフルオライド及びポリテトラフルオロエチレンからなる群より選択された一種以上の素材を含み得る。
【0110】
本発明の他の一実施例による電池モジュールは、前述した電池セルを含む。一方、本実施例による電池モジュールは、一つまたはそれ以上がパックケース内にパッケージングされて電池パックを形成し得る。
【0111】
前述した電池モジュール及びそれを含む電池パックは、多様なデバイスに適用可能である。このようなデバイスには、電気自転車、電気自動車、ハイブリッド自動車などの運送手段に適用可能であるが、本発明はこれらに制限されず、電池モジュール及びそれを含む電池パックを使用できる多様なデバイスに適用可能であり、それらも本発明の権利範囲に属する。
【0112】
以上、本発明の望ましい実施例について詳細に説明したが、本発明の権利範囲はこれに限定されず、特許請求の範囲で定義する本発明の基本概念を用いた当業者の多様な変形及び改良形態についても本発明の権利範囲に属する。
【符号の説明】
【0113】
100 電池セル
110 電極組立体
200 電池ケース
210 収納部
250 封止部
250H 凹み封止部
300 電極リード
400 リードフィルム
410 内層
450 凹陥部
451 第1凹陥部
455 第2凹陥部
500 通気層
【要約】
本発明の一実施例による電池セルは、電極組立体が装着される収納部、及び外周縁が密封された構造の封止部を含む電池ケースと、前記電極組立体に含まれた電極タブと電気的に接続し、前記封止部を経由して前記電池ケースの外側方向へ突出している電極リードと、前記電極リードの上部及び下部の少なくとも一方において、前記封止部に対応する部分に位置するリードフィルムと、を含み、前記リードフィルムは、前記電池ケースの外側方向へ凹んだ凹陥部が形成されており、前記凹陥部は、前記電池ケースの内部の方へ開放されており、前記凹陥部のガス排出部分の上に位置する封止部は、電池ケースの外側から内側方向へ凹んだ凹み封止部を備え、前記凹み封止部は、平面上で前記ガス排出部分の少なくとも一部と重畳していない。