(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-30
(45)【発行日】2024-09-09
(54)【発明の名称】商品販売データ処理システム、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 20/20 20120101AFI20240902BHJP
G06Q 30/0601 20230101ALI20240902BHJP
【FI】
G06Q20/20
G06Q30/0601
(21)【出願番号】P 2019221747
(22)【出願日】2019-12-06
【審査請求日】2022-11-30
(73)【特許権者】
【識別番号】000145068
【氏名又は名称】株式会社寺岡精工
(74)【代理人】
【識別番号】100184066
【氏名又は名称】宮崎 恭
(72)【発明者】
【氏名】沖山 智紀
【審査官】谷川 智秀
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-128935(JP,A)
【文献】特開2005-173842(JP,A)
【文献】特開2002-288740(JP,A)
【文献】特開2019-133439(JP,A)
【文献】特開2016-042316(JP,A)
【文献】特開2003-067461(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯端末と会計装置を備える商品販売データ処理システムにおいて、
前記携帯端末は、
顧客が
入店する店舗の識別情報を読取り、読取った識別情報に基づいて入店する店舗を特定する入店手段と、
前記入店手段で
特定した店舗の商品のなかから前記顧客が購入する商品を予め購入予定商品として登録する登録手段と、
前記登録手段で登録した前記購入予定商品を注文する注文情報を出力する注文手段と、
を有し、
前記会計装置は、
前記注文手段で出力された注文情報を受け付ける受付手段と、
前記受付手段が受け付けた前記注文情報に基づいて商品情報を取得する取得手段と、
前記取得手段が取得した前記商品情報に基づいて会計装置で会計処理を行う商品の商品収集用の注文リストを出力する出力手段と、
前記注文リストを表示する表示手段と、を有し、
前記表示手段は、購入個数の制限がある限定商品を前記注文リストの上段に優先して表示する
商品販売データ処理システム。
【請求項2】
前記商品情報は商品を保管する保管場所を含んでおり、前記出力手段は、前記保管場所に応じて前記注文リストに出力する商品情報の出力順番を並び替える
請求項1に記載された商品販売データ処理システム。
【請求項3】
前記商品情報は商品の在庫情報を含んでおり、
前記出力手段は、前記取得手段が取得した前記商品情報に商品の在庫がないことが含まれていた場合には、該在庫がない商品を除く他の商品情報と購入予定金額を出力する
請求項1または2に記載された商品販売データ
処理システム。
【請求項4】
携帯端末と会計装置を備える商品販売データ処理システムを制御するプログラムであって、
コンピュータを、
前記携帯端末の操作に基づいて、顧客が
入店する店舗の識別情報を読取り、読取った識別情報に基づいて入店する店舗を特定する入店手段、
前記携帯端末の操作に基づいて、前記入店手段で
特定した店舗の商品のなかから前記顧客が購入する商品を予め購入予定商品として登録する登録手段、
前記携帯端末の操作に基づいて、前記登録手段で登録した前記購入予定商品を注文する注文情報を出力する注文手段、
前記会計装置において、前記注文手段で出力された注文情報を受け付ける受付手段、
前記会計装置において、前記受付手段が受け付けた前記注文情報に基づいて商品情報を取得する取得手段、
前記会計装置において、前記取得手段が取得した前記商品情報に基づいて、前記会計装置で会計処理を行う商品の商品収集用の注文リストを出力する出力手段、
前記会計装置において、前記注文リストを表示する表示手段、として機能させ、
前記表示手段は、購入個数の制限がある限定商品を前記注文リストの上段に優先して表示する
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、顧客自らのスマホ等の携帯端末を使用して商品の登録処理を実行する商品販売データ処理装置、商品販売データ処理システム及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、顧客自らのスマホ等の携帯端末を使用して買い物を行うことができるPOS端末が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に示すPOS端末は、顧客自らのスマホ等の携帯端末を使用して買い物を行うことを可能としている。
【0005】
しかし、例えばコンサート等のイベント会場に臨時で設営されるグッズ売り場などについて考慮されているものではなかった。
【0006】
本発明は、イベント会場に設営される臨時物販店舗などで良好に使用することのできる販売データ処理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一実施形態は、携帯端末と会計装置を備える商品販売データ処理システムにおいて、前記携帯端末は、顧客が入店する店舗の識別情報を読取り、読取った識別情報に基づいて入店する店舗を特定する入店手段と、前記入店手段で特定した店舗の商品のなかから前記顧客が購入する商品を予め購入予定商品として登録する登録手段と、前記登録手段で登録した前記購入予定商品を注文する注文情報を出力する注文手段と、を有し、前記会計装置は、前記注文手段で出力された注文情報を受け付ける受付手段と、前記受付手段が受け付けた前記注文情報に基づいて商品情報を取得する取得手段と、前記取得手段が取得した前記商品情報に基づいて会計装置で会計処理を行う商品の商品収集用の注文リストを出力する出力手段と、前記注文リストを表示する表示手段と、を有し、前記表示手段は、購入個数の制限がある限定商品を前記注文リストの上段に優先して表示する商品販売データ処理システムである。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】一実施形態の商品販売データ処理システムの全体構成を示す模式図の一例である。
【
図2】一実施形態の販売データ処理システムのデータを示す図である。
【
図3】一実施形態の商品販売データ処理システムの全体フローの一例である。
【
図4】一実施形態の販売データ処理システムの携帯端末の画面の一例である。
【
図5】一実施形態の販売データ処理システムの携帯端末の画面の一例である。
【
図6】一実施形態の販売データ処理システムの携帯端末の画面の一例である。
【
図7】一実施形態の販売データ処理システムの携帯端末の画面の一例である。
【
図8】一実施形態の販売データ処理システムのPOS端末(取引レジ)の画面の一例である。
【
図9】一実施形態の販売データ処理システムのPOS端末(取引レジ)の画面の一例である。
【
図10】一実施形態の販売データ処理システムの機能ブロック図である。
【
図11】一実施形態の販売データ処理システムのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の商品販売データ処理システムについて、イベント会場等に設置される臨時の物販店舗に採用した実施形態の一例を用いて、図面を参考に説明する。
-商品販売データ処理システムの全体構成-
本実施形態の商品販売データ処理システムは、
図1に示すように、取引管理装置(上位装置)10と、携帯端末20と、取引レジ(POS端末)70を備えている。取引管理装置10と、携帯端末20と、取引レジ70は、無線もしくは有線で接続されている。
【0010】
そして、本実施形態の商品販売データ処理システムは、顧客自身の所有するスマートフォン(携帯端末)20を用いて購入する商品の登録処理を行い、店舗に配置された取引レジ70で精算処理を行うことができるものである。
【0011】
-取引管理装置-
取引管理装置10は、例えばクラウドサーバー等により構成され、商品マスタ110、店舗マスタ120、顧客マスタ130、注文ファイル(買い物かご)140等を有しており、顧客のスマートフォン等の携帯端末20を用いたショッピング全体を管理する。取引管理装置10は、印刷装置に接続されており、適宜印刷を行うことができる。
なお、取引管理装置10は、商品マスタ110、店舗マスタ120、顧客マスタ130、注文ファイル140のすべてのファイルを有していなくてもよい。
例えば、クレジットカード決済等を行わないのであれば、顧客マスタ130は、かならずしも必要ではない。
【0012】
商品マスタ110は、
図2(a)に示すように、すくなくとも臨時物販店舗で販売される商品について、各商品に割り当てられた商品識別情報(例えば、PLU,JANコード)に対して、商品名(品名、アイテム名)、販売価格、限定品情報、在庫数などの商品情報が紐づけられて記憶されたファイルである。なお、商品マスタ110に記憶された情報は、商品を販売している臨時物販店を示す店舗識別情報を含んでいてもよく、商品を保管している店舗における保管場所の情報を含んで含んでもよい。
【0013】
保管場所は、保管場所を数字や記号と紐づけることで、数字や記号によって特定すればよい。保管棚を利用する場合には、棚番と、段、列、及びは容器内の仕切番号など、物流倉庫等で用いられる棚番管理(ロケーション管理)の管理番号を用いても良い。例えば、棚番号2桁、段1桁、列2桁、仕切番号1桁の場合は、「01-1-04-1」のように表すことができる。単なる数字や記号でも良い。
【0014】
店舗マスタ120は、
図2(b)に示すように、店舗識別情報(識別番号)と、店舗名と、店舗を示すQRコード(登録商標)情報等が紐づけて記憶されたファイルである。なお、店舗マスタ120は、臨時物販店舗の位置情報(住所等)を含んでいてもよい。
【0015】
顧客マスタ130は、
図2(c)に示すように、例えば顧客が専用のアプリをインストールすることなどで割り当てられる顧客識別情報(識別番号)と、顧客の情報(氏名、住所、クレジットカード番号等)が紐づけられて記憶されたファイルである。
顧客マスタ130に記憶された情報によって、例えば、顧客識別情報からクレジットカード情報を特定することができる。
【0016】
注文ファイル140は、
図2(d)に示すように、顧客が登録した商品注文情報が記憶されたファイルであり、商品が登録された注文ファイル(買い物かご)を特定する注文識別情報(識別番号)と、登録(注文)された商品の商品識別情報(PLU、JANコード等)と、商品の単価と、限定品フラグと、保管場所の情報と、集品フラグ等が記憶されている。
【0017】
-携帯端末-
携帯端末20は、例えば顧客が自ら所有するスマートフォンに専用のアプリを導入することで構成され、顧客が購入する商品の登録、注文処理を行う。なお、専用のアプリは、臨時物販店舗において供給されるものでもよいが、携帯端末20のアプリケーションを提供するインターネット上のサイトから提供されてもよい。また、携帯端末20は、臨時物販店舗で貸し出される専用の携帯端末でもよい。
【0018】
携帯端末20は、カメラ等の撮像部(入力部)260と、タッチパネル等の表示部(表示入力部)250等を備えている。また、携帯端末20は、GPS、姿勢を検出するジャイロセンサ、携帯端末20の移動加速度を検出する加速度センサ等を備えていている。
【0019】
-取引レジ70-
取引レジ70は、顧客が購入する商品の会計(精算)処理を行う。
取引レジ70は、顧客のスマホに表示されたQRコード(登録商標)や商品に添付されたバーコード等を読み取るバーコードリーダー、プリセットキー、CCDカメラ、タッチパネル等の入力部760と、読み取った商品の情報等を表示するタッチパネル等の表示部750、レシート等を印刷する印刷部770を有する。
【0020】
なお、商品販売データ処理システムの全体構成は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、取引レジ70が取引管理装置10を兼用する形態でもよく、取引レジ70と取引管理装置10によって、携帯端末20が登録した情報に基づいて会計処理を実行する会計装置を構成していればよい。
【0021】
-臨時物販店舗における商品販売データ処理システムを利用した取引の流れ-
従来、イベント会場の臨時物販店舗などでは、主に、顧客がレジに列をなしてならび、レジ到着後に購入希望商品をイベントのレジスタッフに注文し、収集スタッフが購入希望商品を陳列棚等から収集して顧客に渡して取引を行うので商品取引に時間がかかり、レジに長蛇の列ができることがあった。
【0022】
本実施形態の商品販売データ処理システムは、レジでの注文前に予め購入希望商品の注文を行うことで、予め購入希望商品の収集を可能にして、レジにおける商品取引の時間を短縮することができるものである。
【0023】
以下に、本実施形態の商品販売データ処理システムを使用した臨時物販店舗における買い物(取引)の流れについて、
図3に示すフローチャートを参考にして説明する。
本実施形態の商品販売データ処理システムは、携帯端末20として、顧客が自ら所有するスマートフォンに専用のアプリをインストールしたものを使用して、イベント会場に設営される臨時物販店舗において買い物をする場合の一例である。
【0024】
(起動処理)
顧客が、携帯端末20にインストールした専用アプリを起動させることで、携帯端末20は、起動処理(ステップS201)を実行する。起動処理が完了した携帯端末20は、表示部250に図示しない初期メニューを表示する。
【0025】
起動処理において、携帯端末20は、専用アプリのバージョン等をチェックするなどして、必要に応じてバージョンアップを促す画面を表示してもよい。
また、携帯端末20は、初回起動である場合には、利用規約等についての同意画面を表示してもよく、会員が同意することによって、起動処理を完了してもよい。
【0026】
(入店処理)
起動処理を完了した商品販売データ処理システムは、顧客が買い物を行う臨時物販店舗を特定する入店処理を実行する。
例えば、イベントの開催者は、臨時物販店舗が設営されるイベント会場の入り口付近もしくは臨時物販店舗の入り口付近に臨時物販店舗を特定するためのQRコード(登録商標)等のコード情報を設置しておく。
【0027】
臨時物販店舗に到着した顧客は、携帯端末20によって臨時物販店舗の入り口等に設置されたQRコード(登録商標)を読み込ませる(ステップS202)。携帯端末20は、読み込んだQRコード(登録商標)の情報等を取引管理装置10に送信する。
【0028】
携帯端末20からQRコード(登録商標)等の情報を受信した取引管理装置10は、携帯端末20に紐づけて買い物かご(注文ファイル140)を生成して入店処理を実行する(来店扱いとする)(ステップS101)。そして、取引管理装置10は、携帯端末20に対して当該臨時物販店舗が取り扱う商品の商品情報を送信する(ステップS102)。なお、取引管理装置10は、携帯端末20に商品マスタ110へのアクセス許可を与えて、携帯端末20が自ら商品の商品情報を取得できるようにしてもよい。
【0029】
(商品一覧の表示)
入店処理が完了し、臨時物販店舗が取り扱う商品の商品情報を取得した携帯端末20は、表示部250に当該物販店で販売している商品の一覧を表示した商品一覧画面810を表示する(ステップS203)。
商品一覧画面810の一例を、
図4(a)に示す。
【0030】
携帯端末20は、商品一覧画面810に商品情報を一覧表示する商品表示欄810aと、買い物かごキー810bと、買い物かごに入っている商品の点数と合計金額810cを表示する。また、携帯端末20は、商品一覧画面810に商品表示欄810aをスクロールする矢印810dを表示している。
【0031】
(購入予定商品の登録)
顧客は、商品一覧画面810の商品表示欄810aから商品を選択して、購入予定商品として登録する。具体的には、顧客は、商品表示欄810aから購入する商品の欄をクリックしてアクティブとし、買い物かごキー810bを操作(タッチ)して買い物かごにいれる。なお、顧客は、携帯端末20の入力部(カメラ)250でサンプル商品に添付されているバーコード等(注文用チラシ等)を読み込むことで商品を購入予定商品として登録することもできる。
なお、購入予定商品は、登録操作を行うたびに買い物かごにいれてもよいが、まとめて買い物かごにいれてもよい。
商品が購入予定商品として登録されることで、携帯端末20は、表示部250に商品注文画面820を表示する(ステップS204)。
商品注文画面820の一例を、
図4(b)に示す。
【0032】
携帯端末20は、商品注文画面820に購入予定商品を一覧表示する注文商品表示欄820aと、注文キー820bと、注文点数及び合計金額820cと、戻るキー820dを表示する。顧客が戻るキー820dを操作すると、携帯端末20は、商品一覧画面810に戻る。
【0033】
(注文情報の出力)
顧客は、購入する予定の商品の登録が完了したら、注文操作を行う。例えば、顧客が商品注文画面820の注文キー820bを操作することで、携帯端末20は、注文商品表示欄820aに表示された購入予定商品を注文する注文情報を取引管理装置10に送信する(ステップS205)。なお、商品注文画面820だけでなく、商品一覧画面810にも注文キーを表示しておき、商品一覧画面810からも注文操作を行えるようにしておいてもよい。
【0034】
(注文リストの発行)
取引管理装置10は、携帯端末20が送信した注文情報を受け付け(ステップS103)、注文情報及び注文識別情報に基づいて購入する商品の商品情報を買い物かごから取得する。この時、取得した商品情報に在庫切れなどで販売できない商品が存在するか否かを判断し、商品情報に在庫がなく販売できない商品が含まれていた場合には、当該商品を除く他の商品情報のみを登録するようにしてもよい(ステップS104)。そして、購入予定金額等を算出する。
【0035】
取引管理装置10は、登録した商品情報が印刷された注文リスト900を発行する(ステップS105)。
注文リスト900の一例を、
図5(a)に示す。
注文リスト900には、例えば、取引管理情報(管理番号)900aと購入予定商品900bと購入予定金額900cと取引レジ番号900dと注文識別情報(識別番号)を記録した取引バーコード900e等が印刷されている。その他、イベント名や日時等が印刷されていてもよい。
【0036】
また、注文リスト900には、保管場所(棚番)900fを印刷してもよく、保管場所(棚番)900fの順番で並べ替えた状態で印刷してもよい。それによって、商品の収集の効率を向上させることができる。
さらに、商品が限定品であることを示すマーク900g等を印刷してもよい。
【0037】
(会計情報の返信)
注文リスト900を発行した取引管理装置10は、携帯端末20に取引管理情報(番号)と購入予定商品と購入予定金額と取引を行うレジ情報等を含む取引情報を送信(出力)する(ステップS106)。
【0038】
携帯端末20は、取引管理装置10が出力した取引情報を受信する(ステップS206)。
取引情報を入力した携帯端末20は、表示部250に取引管理画面830を表示する(ステップS207)。取引管理画面830の一例を、
図5(b)に示す。
【0039】
取引管理画面830は、取引管理番号830aと購入予定商品830bと購入予定金額830cと取引を行うレジ番号830d及び、注文識別情報(識別番号)もしくは取引管理番号等が記録されたQRコード(登録商標)830e等が表示されている。なお、コード情報は、注文識別情報、取引管理情報等の識別情報のみが記録されているものでよく、商品情報等の他の情報が含まれているものでもよく、バーコードであってもよい。
【0040】
(商品収集)
一方、収集スタッフは、ステップS105において、取引管理装置10が発行した注文リスト900をもとに注文された商品を収集する。収集スタッフは、収集した商品を例えばカゴ等に収容し、カゴ等には取引管理装置10が発行した注文リスト900を添付して、取引レジ70の近傍に置いておく。
【0041】
顧客は、注文した商品の会計を行うために取引レジに行き、携帯端末20の表示部250に取引管理画面830を表示する。
レジスタッフは、顧客の携帯端末20の取引管理画面830に表示された取引管理番号830aを確認し、該取引管理番号が印刷された注文リスト900が添付されたカゴ等を取ってくる。
【0042】
(会計処理)
レジスタッフが顧客の携帯端末20の取引管理画面830に表示された取引管理番号830aを取引レジ70に入力、もしくは取引管理画面830に表示されたQRコード(登録商標)830e等のコード情報を取引レジ70に読み込ませることにより、取引レジ70は、表示部750に当該取引についての会計画面510を表示する(ステップS701)。
会計画面510の一例を
図8(a)に示す。
【0043】
取引レジ70は、会計画面510に、事前に注文がなされていた商品を表示する商品一覧510aと、合計金額510bと、臨時物販店舗が取り扱う商品のプリセットキー510cと、商品の在庫数を入力するための在庫数入力キー510dと、会計キー510e等を表示する。なお、取引レジ70は、置数入力キーやファンクションキー等を備えていてもよい。また、取引レジ70は、各キーをメカキーとして備えていてもよい。
【0044】
取引レジ70は、商品一覧510aに登録された商品を表示するに際して、限定商品を上段に優先的に表示してもよい。また、取引レジ70は、商品一覧510aに表示された商品が限定品等である場合には、その旨あわせて表示してもよい。
【0045】
取引レジ70は、顧客もしくは店員が会計画面510のプリセットキー510cを操作することで、商品の追加登録をすることができる。
取引レジ70は、プリセットキー510cに商品の情報をあわせて表示してもよい。例えば、取引レジ70は、プリセットキー510cに商品が限定商品である旨の表示や、在庫なしもしくは在庫数などの在庫情報をあわせて表示してもよく、プリセットキーが操作された時にポップアップ表示等により報知してもよい。
【0046】
また、取引レジ70は、顧客が取引レジに行ったときに注文された商品の収集が完了していない場合には、商品の収集が未完了であることを報知するポップアップを会計画面510に表示してもよい。
ポップアップ表示の例を、
図8(b)に示す。
【0047】
図8(b)に示すポップアップ表示550は、特定の管理番号に関する商品の収集が未完了である旨を表示するとともに、収集が未完了である商品の保管場所を示して商品の収集を促す旨を表示してもよい。
この時、取引レジ70は、会計画面510の商品一覧510aに商品の保管場所510fをあわせて表示してもよい。
【0048】
また、取引レジ70は、商品の保管場所について、収集が未完了の商品だけではなく、会計画面510の商品一覧510aに表示されるすべての商品について合わせて表示してもよい。
なお、取引レジ70は、ポップアップ表示を行うことなく、商品一覧510aの収集が未完了の商品に保管場所510fを表示することなどで、商品の収集が未完了であることを報知してもよい。
【0049】
なお、取引レジ70は、レジスタッフがかご等に添付された注文リスト900に印刷されているバーコード等のコード情報を取引レジ70に読み込ませることによって、注文情報に基づいて商品登録処理を実行してもよい。もしくは、注文リスト900のコード情報(取引管理番号)と顧客の携帯端末20に表示されたコード情報(取引管理番号)を共に入力することで、顧客の注文とかご等に収容された商品が一致していることを確認するようにしてもよい。
【0050】
レジスタッフが会計キー510eを操作することで、取引レジ70は、会計処理を行う。レジスタッフは、会計が完了したら顧客に商品を渡す(ステップS702)。注文リスト900をそのままレシートとして利用できるように印刷しておいて、レジスタッフは、別途レシートを印刷せずに注文リスト900をレシートとして商品と一緒に渡してもよい。
なお、取引レジ70は、登録した商品に在庫なしの商品が含まれていた場合には、レシートに「限定品が売り切れて申し訳ありませんでした」などの印字をしてもよい。
会計処理を行った取引レジ70は、取引管理装置10に当該取引の完了情報を送信する(ステップS703)。
【0051】
取引の完了情報を受信した取引管理装置10は、注文ファイルに取引完了のフラグを立てるなどして、当該商品取引に関する処理を完了する(ステップS106)。
以上、本実施形態の商品販売データ処理システムにおける商品取引の全体の流れについて説明した。
【0052】
-限定情報、在庫情報の表示-
本実施形態の販売データ処理システムは、携帯端末20が臨時物販店舗で取り扱いのある商品一覧を表示するに際して、各商品の情報をあわせて表示してもよい。
具体的には、携帯端末20は、
図6(a)に示すように、商品一覧画面810の商品表示欄810aに商品の在庫情報810gをあわせて表示してもよく、
図7(a)に示すように、限定商品であることを示す情報810fを表示してもよい。
【0053】
そして、在庫が少ない(在庫がない)商品については、携帯端末20は、買い物かごに入れることができないようにするなど、商品の注文ができないようにしてもよい。
もしくは、在庫が少ない(在庫がない)商品については、携帯端末20は、保留商品として買い物かごにいれ、取引レジ70に行ったときに、取引レジ70の表示部に顧客が購入を希望している商品であることを表示するようにしてもよい。
【0054】
その際、携帯端末20は、
図6(b)に示すように、商品一覧画面810に、商品の注文ができない旨を知らせるポップアップ表示815をしてもよく、取引レジ70には、「顧客が希望商品があります。」等の表示をしてもよい。
なお、在庫が少なく注文ができなかった商品、保留商品については、レジに到着した時に在庫が残っていれば、取引レジ70の会計画面510に表示されたプリセットキー510cを操作するなどして、購入できるようにすればよい。
【0055】
また、携帯端末20は、限定商品については、複数個の注文ができないようにするなど、購入個数の制限を設定できるようにしてもよい。顧客が制限個数以上の注文をした場合には、
図7(b)に示すように、商品一覧画面810に、制限個数以上の注文ができない旨を知らせるポップアップ表示816をしてもよい。
【0056】
また、携帯端末20は、限定商品や在庫が少ない商品の注文はできるようにして、取引管理装置10が注文情報を受付けた際に、在庫が少ない(在庫がない)商品を除く他の商品情報を注文リストに印刷するようにしてもよい。
なお、このとき携帯端末20の商品一覧画面810に、在庫がなくなる可能性があることを表示してもよい。
【0057】
また、限定商品であることや在庫が少ないことの表示は、商品の背景色を一般の商品と異ならせたり、商品名を赤字で表示したりするなど、表示形態を異ならせることで表示してもよい。
【0058】
商品の在庫情報は、商品の在庫数量から販売数量を減算することで自動的に算出してもよいが、収集スタッフもしくはレジスタッフが在庫数少や在庫数無を取引管理装置10もしくは取引レジ70のキー操作等によって直接入力できるようにしてもよい。
【0059】
例えば、レジスタッフが、
図8(a)に示す取引レジ70の会計画面510に表示されている在庫数入力キー510dを操作した後に、在庫情報を入力する商品のプリセットキーを操作することで、図示しない在庫数入力画面がポップアップ表示等され、置数キー等で数字を入力することで、在庫数を入力できるようにしてもよい。
なお、在庫数の設定方法は、特に限定されない。
【0060】
以上の注文制限によって、先にレジに並んでいる人が後ろに並んでいる人よりも不利益となることを防止することができる。
【0061】
-事前注文後の購入商品の変更-
本実施形態の販売データ処理システムは、注文情報を送信した後でも、商品の追加や変更ができるようにしてもよい。
例えば、顧客は、注文情報を送信後レジに並んでいる最中に携帯端末20の入力部(カメラ)260で臨時物販店舗に展示されている商品のバーコードを読み込むことで、携帯端末20は、表示一覧の該当する商品を買い物かごに入れるようにしてもよく、注文リストの発行前であれば、他の商品と合わせて注文リストを発行するようにしてもよい。
【0062】
また、商品の訂正が注文リストの発行後であれば、追加や変更がわかるように携帯端末20の取引管理画面830に分けて表示してもよい。例えば、追加商品があれば、取引管理画面830の購入予定商品830bの下方に追加商品を表示してもよく、取消をした商品があれば購入予定商品830bの取消対象商品に取消線で付与するなどしてレジスタッフに変更状態がわかるように表示してもよい。また、取引レジ70の商品一覧510aの表示についても、同様に変更状態が分かるようにしてもよい。
【0063】
取引管理装置10は、顧客の注文に変更があった場合には、変更状況を印刷した追加の注文リストを発行してもよい。
収集スタッフは、発行された注文リストに基づいて、改めて商品を収集すればよい。
【0064】
-事前注文-
本実施形態の商品販売データ処理装置は、購入予定商品の作成を、臨時物販店舗に来店する前に、例えば家などで予め行えるようにしてもよい。
【0065】
具体的には、クラウトサーバにイベント主催者が管理するサイトを設けておき、携帯端末20は、該サイトにアクセスすることでイベントの臨時物販店舗において販売される商品一覧画面810を表示して、購入する予定の商品を予め買い物かごに入れられるようにしてもよい。
【0066】
その際には、顧客は、イベント会場等に来場し、携帯端末20によってイベント会場の臨時物販店舗に添付されたQRコード(登録商標)の情報を取得することではじめて、注文情報を取引管理装置10に出力する操作ができるようにしてもよい。
これによって、注文予約だけをして商品の購入を行わないような行為を防ぐことができる。
【0067】
-注文リストの発行・商品の収集-
本実施形態の販売データ処理システムは、注文リストの購入予定商品900bに店舗における保管場所の情報を表示してもよく、保管場所に応じて印刷する順番を変更してもよい。
すなわち、収集スタッフが収取しやすいように、購入予定商品900bの表示順を変更してもよい。
【0068】
また、本実施形態の販売データ処理システムは、注文リスト900は取引管理装置10の印刷部から発行しているが、収集スタッフが携帯する端末にリストを表示(出力)するようにしてもよい。
【0069】
収集スタッフは、携帯端末の表示部に表示される購入予定商品を収集すればよく、その後、別途プリンタによって取引管理情報(番号)が印刷されたラベルを印刷し、収集した商品を収容したカゴ等に添付しておけばよい。
もしくは、事前に準備された札の識別コードを注文情報とリンクさせて、該札をカゴ等に添付するようにしてもよく、カゴ等に識別コードを付与しておいてもよい。
【0070】
-会計処理―
取引レジ70は、事前に商品の収集を行わない取引に対しても、対応することができる。
例えば、顧客が携帯端末20で購入予定商品を買い物かごにいれ、取引管理装置10が注文リストを出力することなく、レジスタッフが顧客の携帯端末20の取引管理画面830に表示されたQRコード(登録商標)830eを取引レジ70に読み込ませることにより、取引レジ70は、携帯端末20によって事前に登録した商品の会計処理を行う会計画面520を表示してもよい。
事前に商品の収集を行わない取引の際の会計画面520の一例を
図9(a)に示す。
【0071】
取引レジ70は、会計画面520に、事前に登録がされた商品を表示する商品一覧520aと、合計金額520bと、臨時物販店舗が取り扱う商品のプリセットキー520cと、商品の残数を入力するための在庫数入力キー520dと、会計キー520e等を表示する。なお、取引レジ70は、置数入力キーやファンクションキー等を備えていてもよい。また、取引レジ70は、各キーをメカキーとして備えていてもよい。
【0072】
取引レジ70は、プリセットキー520cに商品の情報をあわせて表示してもよい。例えば、取引レジ70は、プリセットキー520cに商品が限定商品であることが分かるように表示形態を異ならせた表示520fとしたり、在庫なしもしくは在庫数などの在庫情報520gをあわせて表示してもよい。
【0073】
取引レジ70は、顧客もしくは店員がプリセットキー520cを操作することで、商品の追加登録をすることができる。
取引レジ70は、プリセットキーが操作された時にポップアップ表示等により報知してもよい。
【0074】
また、事前に商品の収集を行わない取引においては、商品一覧520aに、商品の保管場所520hをあわせて表示することが好ましい。
店員は、商品の収集を行った場合には、商品一覧520aの該当商品の欄を操作(タッチ)することなどで、注文ファイル140の収集フラグに「1」を立て、商品一覧520aの商品の保管場所520hの表示を消去したり、もしくは「済」等の表示に変更するようにしてもよい。
【0075】
また、事前に商品の収集を行わない取引は、商品の在庫がない状態が発生する可能性があるので、取引レジ70は、商品一覧520aにも、商品の在庫情報をあわせて表示することが好ましい。
【0076】
図9(a)に示す例では、「Tシャツ(M)」の在庫が無い状態を示しており、商品一覧520aのTシャツ(M)の欄には、保管場所の情報に代えて「×」が表示されている。
また、限定品が完売したなど、在庫が無い商品が含まれている場合には、QRコード(登録商標)830eを取引レジ70に読み込ませた際に、
図9(b)に示すように、在庫が無い旨を報知するポップアップ表示555を表示してもよい。
【0077】
-機能ブロック図―
本実施形態の商品販売データ処理システムの機能ブロック図の一例を、
図10に示す。
本実施形態の商品販売データ処理システムの携帯端末20は、制御部200、タッチパネル等の表示部250、カメラ等の入力部(撮像部)260を有している。
【0078】
前記制御部200は、携帯端末20全体を総括して制御する制御手段201と、取得(撮像)手段202と、登録手段203と、注文手段204と、表示手段205と、報知手段206等を備えている。
【0079】
前記制御手段201は、携帯端末20を総括して制御し、例えば入力(取得)もしくは検出した各情報を適宜メモリなどの記憶装置に記憶したり、各情報を記憶装置から読み出して表示部250に表示したり、他の装置との間で情報の交換をしたりする。
また、前記制御手段201は、必要に応じて種々の判断処理等を実行する。
【0080】
前記取得手段(撮像手段)202は、臨時物販店舗の近傍に設置されたコード情報(QRコード(登録商標))や商品等に添付されているコード情報(バーコード等)を取得(撮像)する。
前記登録手段203は、顧客の操作等に基づいて購入する予定の商品についての注文情報を生成する。
なお、注文情報は、商品識別情報だけでなく、商品情報を含んでいても良い。
【0081】
前記注文手段204は、前記登録手段203が生成した注文情報を会計装置(取引管理装置10、取引レジ70等)に送信する。
前記表示手段205は、前記取得手段(撮像手段)205が取得(撮像)した画像データ、取引管理装置10から送信された各種情報を表示部250に表示する。
前記報知手段206は、顧客が注文操作を行っている商品が注文不可の商品である場合などに、その旨報知する。
【0082】
本実施形態の商品販売データ処理システムの会計装置(取引管理装置10、取引レジ70等)は、制御部100、タッチパネル等の表示部150、カメラ等の入力部160、プリンタ等の印刷部170等を有している。
【0083】
前記制御部100は、会計装置全体を総括して制御する制御手段101と、受付手段102と、取得手段103と、出力(印刷)手段104と、判断手段105と、精算手段106と、報知手段107等を備えている。
【0084】
前記制御手段101は、会計装置を総括して制御し、例えば入力(取得)もしくは検出した各情報を適宜メモリなどの記憶装置に記憶したり、各情報を記憶装置から読み出して表示部150に表示したり、他の装置との間で情報の交換をしたりする。
また、前記制御手段101は、必要に応じて種々の判断処理等を実行する。
【0085】
前記受付手段102は、携帯端末20の注文手段204が出力した注文情報を受け付ける。
前記取得手段103は、受け付けた注文情報(商品識別情報等)に基づいて商品情報を取得する。
なお、携帯端末20において生成した注文情報が商品情報を含むものである場合には、取得手段はなくても良い。
【0086】
前記出力(印刷)手段104は、取得した商品情報に基づいて商品リストを出力する。
前記判断手段105は、前記取得手段103が取得した商品情報の中に、在庫がないなどの理由により販売ができない商品が含まれているか否かを判断する。
前記精算手段106は、精算処理を実行する。
【0087】
-ブロック図-
次に、商品販売データ処理システムの携帯端末20のブロック図の一例を、
図11(a)を用いて説明する。
本実施形態の商品販売データ処理システムの携帯端末20は、制御部として、CPU21と、ROM22と、RAM23と、メモリ24と、ネットワークI/F25と、入力部I/F26と、表示部I/F27などを有している。
【0088】
CPU21は、コンピューターを構成し、ソフトウエアプログラムの命令を実行する。ROM22は、CPU21で動作するためのプログラム等を予め記憶している。なお、プログラム等は、CD-ROMなどの可搬型記憶媒体に記憶させ、CD-ROMドライブなどの外部装置により読み取るように構成してもよい。
【0089】
RAM23は、プログラムの記憶及びソフトウエアが動作するために必要なワーク記憶エリアとして使用される。
メモリ24は、ハードディスク装置等から構成され商品マスタ等の情報を記憶している。
ネットワークI/F25は、ネットワーク上に接続された手段とデータのやり取りを行うための回路である。
入力部I/F26は、入力部260との入出力を行うための回路である。
表示部I/F27は、タッチパネル等の表示部250との入出力を行うための回路である。
【0090】
次に、本実施形態の商品販売データ処理システムの会計装置のブロック図の一例を、
図11(b)を用いて説明する。
本実施形態の商品販売データ処理システムの会計装置は、制御部として、CPU11と、ROM12と、RAM13と、メモリ14と、ネットワークI/F15と、入力部I/F16と、表示部I/F17と、印刷部I/F18などを有している。
【0091】
CPU11は、コンピューターを構成し、ソフトウエアプログラムの命令を実行する。ROM12は、CPU11で動作するためのプログラム等を予め記憶している。なお、プログラム等は、CD-ROMなどの可搬型記憶媒体に記憶させ、CD-ROMドライブなどの外部装置により読み取るように構成してもよい。
【0092】
RAM13は、プログラムの記憶及びソフトウエアが動作するために必要なワーク記憶エリアとして使用される。
メモリ14は、ハードディスク装置等から構成され商品マスタ等の情報を記憶している。
ネットワークI/F15は、ネットワーク上に接続された手段とデータのやり取りを行うための回路である。
入力部I/F16は、入力部160との入出力を行うための回路である。
表示部I/F17は、タッチパネル等の表示部150との入出力を行うための回路である。
印刷部I/F18は、プリンタ等の印刷部170との入出力を行うための回路である。
【0093】
-本実施形態の商品販売データ処理装置の効果-
従来、顧客自らのスマホ等の携帯端末を使用して買い物を行うことができるPOS端末が知られているが、コンサート等のイベント会場に設営されるグッズ売り場などについて考慮されているものではなかった。
本実施形態の商品販売データ処理システムは、イベント会場に設営されるグッズ売り場などで良好に使用することのできる販売データ処理システムを提供することを目的とするものである。
【0094】
そして、本実施形態の商品販売データ処理システムは、臨時物販店等において、顧客がレジ前で購入する商品を選択する時間を短縮することができ、また、顧客の購入予定商品を予め収集して用意しておくことができるので、イベント会場等においてスムーズな商品取引を実行することができる。
【0095】
また、イベント会場で販売される限定商品等については、事前の注文ができないようにすることで、レジに並んだお客様優先のシステムとすることができ、会場において公平な商品販売を行うことができ、トラブルを防ぐことができる。
【0096】
なお、本実施形態の商品販売データ処理システムは、取引レジ70は、主に精算処理を行う小型のレジ端末を採用しているが、取引レジ70は特に限定されない。例えば、タブレットにPOSアプリを導入したレジであってもよい。
【0097】
また、店員が顧客の購入する商品の登録処理を行い、顧客が自ら精算処理を行う方式(セミセルフ式)のPOSであってもよい。また、セミセルフ式のPOSの場合、登録処理を行う登録装置と精算装置が分離しており登録装置によって登録処理がなされた登録情報を精算装置に出力して精算装置において顧客自らが精算処理を行うPOSであってもよいし、店員に向けられた登録処理を行う画面と顧客に向けられた精算処理を行う画面及び現金処理部を有する対面式のPOSであってもよい。
また、取引レジ70は、顧客が自ら購入する商品の登録処理と精算処理を行う、すなわち店員が介在しない方式(フルセルフ式)のPOSであってもよい。
【0098】
また、取引レジ70は、混雑状況や店員状況等に応じて切替えることで、上記顧客が自ら精算処理を行うセミセルフ式のPOSと、上記対面式のセミセルフPOSと、上記フルセルフ式のPOSのいずれかに切り替えることができる切換え型POSであってもよい。
さらには、店員が顧客の購入する商品の登録処理及び精算処理を行う通常のPOSレジであってもよく、精算処理ができる装置であれば、何ら限定されない。
【0099】
本発明は、イベント会場等に設置される臨時の物販店舗に採用されるものに限定されない。
例えば、家電販売店などにおいて、SDカードなどの小物や展示商品にコード情報が記載されたプライスラベルを添付しておき、当該コード情報を顧客の携帯端末で読み込んで登録することによって、店員の所有する端末等に登録された商品が表示されて、当該商品の収集を行うようにしてもよい。なお、携帯端末による商品の登録は、カメラによって商品番号や商品名、商品そのものを撮像することで、商品を認識して登録するようにしてもよい。
【0100】
また、商品のコード情報を読み込んだ携帯端末の表示部に登録情報を記録したQRコード(登録商標)等を表示して、取引レジに読み込ませることで、登録された商品が保管されている在庫棚の位置をランプで表示するなどしてもよい。
【0101】
携帯端末は、展示商品のプライスラベルのコード情報を読み込むことで、当該展示商品の在庫情報を表示部に表示するようにしてもよい。
なお、プライスラベルを電子棚札として、電子棚札に在庫情報を表示してもよい。
【0102】
これによって、会計時にスムーズな取引ができるとともに、SDカードなどの小物商品を展示しておく必要がなくなり、万引き防止になる。
【0103】
本実施形態において実施されている各工程は、取引管理装置10、携帯端末20、取引レジ70等の何れにおいて実施されてもよく、矛盾の生じない限り、どの装置で実行されるかは限定されない。例えば、取引レジ70を取引管理装置10を兼ねるように構成してもよく、注文リストを取引レジが印刷するようにしてもよい。
また、取引レジ70を、タブレットPCにPOSアプリを導入した会計装置で構成してもよい。
【0104】
なお、以上の実施形態は,請求項に記載された発明を限定するものではなく,例示として取り扱われることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0105】
10 :取引管理装置(商品販売データ処理装置,会計装置)
100 :制御部
101 :制御手段
102 :受付手段
103 :取得手段
104 :出力(印刷)手段
105 :判断手段
106 :精算手段
20 :携帯端末
200 :制御部
202 :取得(撮像)手段
203 :登録手段
204 :注文手段
205 :表示手段
206 :報知手段
70 :取引レジ(会計装置)