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特許7546895プログラム、ゴルフ情報提供方法及び情報処理装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-30
(45)【発行日】2024-09-09
(54)【発明の名称】プログラム、ゴルフ情報提供方法及び情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   A63B 71/06 20060101AFI20240902BHJP
   G06F 16/9035 20190101ALI20240902BHJP
   G06F 16/909 20190101ALI20240902BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20240902BHJP
【FI】
A63B71/06 U
G06F16/9035
G06F16/909
G06Q50/10
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2020128481
(22)【出願日】2020-07-29
(65)【公開番号】P2022025578
(43)【公開日】2022-02-10
【審査請求日】2023-06-30
(73)【特許権者】
【識別番号】518196767
【氏名又は名称】ディライトワークス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100114557
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 英仁
(74)【代理人】
【識別番号】100078868
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 登夫
(72)【発明者】
【氏名】庄司 顕仁
(72)【発明者】
【氏名】對馬 正
(72)【発明者】
【氏名】長坂 千嘉夫
【審査官】相川 俊
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2012/0066721(US,A1)
【文献】特開2007-256996(JP,A)
【文献】特開2016-082350(JP,A)
【文献】国際公開第2006/103745(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63B 71/06
G06F 16/9035
G06F 16/909
G06Q 50/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータに
所定のゴルフ競技に参加しているゴルファのうち所定のゴルファを識別するための識別情報の入力を受付け、
前記入力を受け付けた識別情報に基づき、前記所定のゴルフ競技において前記識別情報のゴルファが競技中のホールに関する情報を出力し、
前記出力する処理は、
前記識別情報のゴルファが、前記所定のゴルフ競技が行われているゴルフ場のいずれのホールにも居ない場合、競技中のホールに関する情報を出力する出力形態とは異なる出力形態によって、前記識別情報のゴルファに関する情報を出力し、
前記識別情報のゴルファが競技中のホールに関する情報は、前記ゴルファが携帯するGPS発信機から発信されるデータに基づき導出される
処理を実行させることを特徴とするプログラム。
【請求項2】
前記入力を受け付ける処理は、
前記ゴルフ競技に参加している複数のゴルファが一覧表示されたゴルファ選択画面を出力し、
出力した前記ゴルファ選択画面において、前記識別情報の入力を受付ける
ことを特徴とする請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記出力する処理は、
前記入力を受け付けた識別情報以外のゴルファであって、所定のリコメンド条件に適合するゴルファが競技中であるホールに関する情報を出力する
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のプログラム。
【請求項4】
コンピュータに
所定のゴルフ競技に参加している複数のゴルファ夫々が携帯するGPS発信機から発信されるデータを取得し、
前記データに含まれる識別情報に基づき、前記GPS発信機を携帯している前記複数のゴルファ夫々を特定し、
前記データに含まれる位置情報に基づき、前記GPS発信機を携帯している前記複数のゴルファ夫々が競技中のホール夫々を特定し、
所定の情報端末より、所定のゴルファが競技中のホールに関する情報の出力のリクエストがある場合、該リクエストに関するゴルファが競技中のホールに関する情報を、前記所定の情報端末に出力し、
前記出力する処理は、
前記リクエストに関するゴルファが前記所定のゴルフ競技が行われているゴルフ場のいずれのホールにも居ない場合、前記リクエストに関するゴルファ競技中のホールに関する情報の代わりに該情報を出力する出力形態とは異なる情報を前記所定の情報端末に出力する
処理を実行させることを特徴とするプログラム。
【請求項5】
前記リクエストに関するゴルファ以外のゴルファであって、所定のリコメンド条件に適合するゴルファが競技中であるホールに関する情報を、前記所定の情報端末に出力する
ことを特徴とする請求項に記載のプログラム。
【請求項6】
所定のゴルフ競技に参加している複数のゴルファ夫々にGPS発信機を携帯させ、
前記GPS発信機から発信されるデータを取得し、
前記ゴルフ競技の観戦者が所持する情報端末にて入力が受け付けられた前記所定のゴルフ競技に参加しているゴルファを識別するための識別情報及び、前記観戦者を識別する観戦者識別情報を取得し、
取得した前記識別情報及び前記GPS発信機から発信されるデータに基づき、前記識別情報のゴルファが競技中のホールに関する情報を生成し、
生成した該情報を、取得した前記観戦者識別情報に対応する情報端末に出力し、
前記出力する処理は、
前記識別情報のゴルファが、前記所定のゴルフ競技が行われているゴルフ場のいずれのホールにも居ない場合、競技中のホールに関する情報を出力する出力形態とは異なる出力形態によって、前記識別情報のゴルファに関する情報を出力する
ことを特徴とするゴルフ情報提供方法。
【請求項7】
所定のゴルフ競技に参加している複数のゴルファ夫々が携帯するGPS発信機から発信されるデータを取得する手段と、
前記データに含まれる識別情報に基づき、前記GPS発信機を携帯している前記複数のゴルファ夫々を特定する手段と、
前記データに含まれる位置情報に基づき、前記GPS発信機を携帯している前記複数のゴルファ夫々が競技中のホール夫々を特定する手段と、
所定の情報端末より、所定のゴルファが競技中のホールに関する情報の出力のリクエストがある場合、該リクエストに関するゴルファが競技中のホールに関する情報を、前記所定の情報端末に出力する手段とを備え、
前記出力する手段は、
前記リクエストに関するゴルファが前記所定のゴルフ競技が行われているゴルフ場のいずれのホールにも居ない場合、前記リクエストに関するゴルファ競技中のホールに関する情報の代わりに該情報を出力する出力形態とは異なる情報を前記所定の情報端末に出力する
ことを特徴とする情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本技術は、プログラム、ゴルフ情報提供方法及び情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ゴルフの試合の観戦において観客が試合をよく見ることができるように、ゴルフの試合の映像を配信する手法が知られている(特許文献1)。特許文献1に開示された手法は、複数の情報処理端末から映像を、該映像が撮影された位置を示す位置情報と、上記映像が撮影された時刻を示す時刻情報とともに受信し、受信した映像のうち、上記位置情報と上記時刻情報が一致、または所定の範囲内となる複数の映像を特定し、特定した複数の映像を解析して、所定の条件を満たさない映像を送信する情報処理端末に対して、特定した複数の映像の中から上記所定の条件を満たす映像を送信するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2018-170706号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に係るゴルフの試合の映像を配信する手法は、ゴルフの試合(トーナメント)が行われているコースにて、当該トーナメントを観戦している観客が好むゴルファー(選手)が、どこのホールにて競技(プレイ)しているかをリアルタイムに把握することができず、当該観客がトーナメントの観戦を十分に堪能できないことが懸念される。
【0005】
本開示は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、観戦者が、好みのゴルファがどこのホールにて競技しているかに関する情報を効率的に取得することができるプログラム等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係るプログラムは、コンピュータに所定のゴルフ競技に参加しているゴルファのうち所定のゴルファを識別するための識別情報の入力を受付け、前記入力を受け付けた識別情報に基づき、前記所定のゴルフ競技において前記識別情報のゴルファが競技中のホールに関する情報を出力する処理を実行させる。
【0007】
本開示の一態様に係るゴルフ情報提供方法は、所定のゴルフ競技に参加している複数のゴルファ夫々にGPS発信機を携帯させ、前記GPS発信機から発信されるデータを取得し、前記ゴルフ競技の観戦者が所持する情報端末にて入力が受け付けられた前記所定のゴルフ競技に参加しているゴルファを識別するための識別情報及び、前記観戦者を識別する観戦者識別情報を取得し、取得した前記識別情報及び前記GPS発信機から発信されるデータに基づき、前記識別情報のゴルファが競技中のホールに関する情報を生成し、生成した該情報を、取得した前記観戦者識別情報に対応する情報端末に出力する。
【0008】
本開示の一態様に係る情報処理装置は、所定のゴルフ競技に参加している複数のゴルファ夫々が携帯するGPS発信機から発信されるデータを取得する手段と、前記データに含まれる識別情報に基づき、前記GPS発信機を携帯している前記複数のゴルファ夫々を特定する手段と、前記データに含まれる位置情報に基づき、前記GPS発信機を携帯している前記複数のゴルファ夫々が競技中のホール夫々を特定する手段と、所定の情報端末より、所定のゴルファが競技中のホールに関する情報の出力のリクエストがある場合、該リクエストに関するゴルファが競技中のホールに関する情報を、前記所定の情報端末に出力する手段とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本開示の一態様によれば、観戦者が、好みのゴルファが、どこのホールにて競技しているかに関する情報を効率的に取得することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】実施形態1に係るゴルフ観戦システムの構成例を示す模式図である。
図2】情報処理装置等の構成例を示すブロック図である。
図3】ゴルファマスタテーブルのデータレイアウトを例示する説明図である。
図4】観戦者マスタテーブルのデータレイアウトを例示する説明図である。
図5】ゴルフ場ロケーションテーブルのデータレイアウトを例示する説明図である。
図6】スコアテーブルのデータレイアウトを例示する説明図である。
図7】ゴルファ位置テーブルのデータレイアウトを例示する説明図である。
図8】ゴルファ関連付けテーブルのデータレイアウトを例示する説明図である。
図9】情報処理装置の制御部に含まれる機能部を例示する機能ブロック図である。
図10】観戦者の情報端末に出力される表示画面(ホール番号)の一例を示す説明図である。
図11】情報処理装置の制御部による処理手順の一例を示すフローチャートである。
図12】実施形態2(登録ゴルファの受け付け)に係る情報処理装置の制御部に含まれる機能部を例示する機能ブロック図である。
図13】観戦者の情報端末に出力される登録画面(ゴルファ選択画面)の一例を示す説明図である。
図14】観戦者の情報端末の制御部による処理手順の一例を示すフローチャートである。
図15】実施形態3(ホールに居ない場合の異なる表示形態:非通知領域)に係る観戦者の情報端末に出力される表示画面の一例を示す説明図である。
図16】情報処理装置の制御部による処理手順の一例を示すフローチャートである。
図17】実施形態4(ホールに居ない場合の異なる表示形態:ホール間移動、練習場)に係る観戦者の情報端末に出力される表示画面の一例を示す説明図である
図18】情報処理装置の制御部による処理手順の一例を示すフローチャートである。
図19】実施形態5(推奨ゴルファ)に係る情報処理装置の制御部に含まれる機能部を例示する機能ブロック図である。
図20】観戦者の情報端末に出力される表示画面の一例を示す説明図である。
図21】情報処理装置の制御部による処理手順の一例を示すフローチャートである。
図22】実施形態6(主催関連者情報に関連付け)に係る主催関連者マスタテーブル等のデータレイアウトを例示する説明図である。
図23】情報処理装置の制御部に含まれる機能部を例示する機能ブロック図である。
図24】主催関連者情報の情報端末に出力される表示画面(非表示領域も表示)の一例を示す説明図である。
図25】情報処理装置の制御部による処理手順の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて具体的に説明する。本開示の実施形態に係る情報処理装置1等を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明は、ゴルフの大会といった、複数のグループに分かれて各ゴルファが各ホールでゴルフをし、トータルスコアに応じて順位や勝敗を決める形式のゴルフ競技の観戦の興趣性を高めるためのものである。
本発明の一実施形態は、複数のホールを有するゴルフ場において、GPSを用いて、少なくとも、観戦者(上記ゴルフ場にて実際に観戦している者(生で観戦する者)、所定のインターフェース(ディスプレイ等)を介して観戦している者(すなわち、テレビ中継やインターネット配信等により視聴する者、すなわち、アプリや配信/放送経由で観戦する者)等)が所望するゴルファが競技中のホールに関する情報を通知するものである(互いに異なる複数のIDに紐づけられた人物(ゴルファ)が、予め定められた複数の区域(ホール)の何処にいるかを特定し、それを通知するもの)。具体的には例えば、GPSを使って、所望するゴルファが、予め決められた複数の区域であって各々にID(ホール番号)が振られている区域(各ホール)のうち何処に居るかを特定して、少なくとも所望のゴルファが居る区域のID(ホール番号)を該ゴルファを所望する観戦者に通知する。
すなわち、本発明の一実施形態は、所定のゴルフ場の中で規定された複数の区域(ホール)について、ターゲットである所望のゴルファが、ゴルフ場において行う行為であって、その状況に応じてターゲットがその場所を遷移していく行為であるゴルフの観戦者(生で観戦する者、アプリや配信/放送経由で観戦する者)の観戦をサポートするものであり、少なくとも、上記複数の区域を渡って場所を変遷していくターゲットが居る区域を観戦者に認識させることが本発明の一実施形態においては重要なのである。
【0012】
(実施形態1)
図1は、実施形態1に係るゴルフ観戦システムSの構成例を示す模式図である。図2は、情報処理装置1等の構成例を示すブロック図である。本実施形態は、複数のゴルファが参加し、そのスコアによって順位を決めるゴルフ競技であって、参加ゴルファが複数のグループに分かれ、各グループが各ホールにてゴルフを行うゴルフ競技の観戦に用いられるものである。本実施形態に係るゴルフ観戦システムSは、上記ゴルフ競技に参加するそれぞれのゴルファに携帯されるGPS発信機2と、これらGPS発信機2から出力されるデータを取得する情報処理装置1とを含む。情報処理装置1は、例えばインターネット等の外部ネットワークNを介して、当該ゴルフ競技を観戦するギャラリー等の観戦者の端末装置と通信可能に接続されており、情報処理装置1から出力された情報は、これら観戦者の端末装置の表示部34に表示される。
【0013】
プロゴルファによるゴルフ競技は、例えば、国内外においてツアートーナメントとして各地のゴルフ場Gにて実施される。当該ゴルフ競技にエントリーしたゴルファは、GPS発信機2を携帯して競技を行う。これらゴルファは、当該GPS発信機2を、競技のスタートから最終ホールのカップインまでの間のみならず、ゴルフ場Gに来場してから退場するまでの間、携帯するものであってもよい。ゴルファによるGPS発信機2の携帯の態様は、当該ゴルファのベルト等にGPS発信機2が装着される場合に限定されず、ゴルファのキャディバック内にGPS発信機2が収納されている態様、又はゴルファのキャディがGPS発信機2を保持する態様であってもよい。それぞれのゴルファのGPS発信機2から発信されるデータには、当該ゴルファの現在位置を示す緯度及び経度を含むGPSデータと、当該ゴルファを識別するためのゴルファ識別情報が、含まれる。
【0014】
GPS発信機2から発信されるデータは、例えばLTE等の広域通信網に対応した広域無線局K及び外部ネットワークNを介して、情報処理装置1に送信される。広域無線局Kは、GPS発信機2から発信されるデータを受信し、受信したデータを、例えば、広域無線局Kと外部ネットワークNとの間に介在して設けられるルータ等の通信装置を介して、情報処理装置1に送信する。情報処理装置1は、これらゴルファのGPS発信機2から送信されるデータを取得し、取得したデータに基づき、競技が行われるゴルフ場G(トーナメントコース)において、各ゴルファが、どのホールに居るか(競技中のホール番号)を導出し、導出したホールに関する情報を観戦者の情報端末3に出力する。
【0015】
それぞれの観戦者の情報端末3において、ホール番号等の情報が出力される対象のゴルファは、観戦者それぞれに対し、関連付けられた登録されている登録ゴルファである。一般的にメジャーのトーナメントにおいては、100人以上のゴルファがエントリーするところ、本実施形態では、個々の観戦者が、お気に入りのゴルファ、注目したいゴルファ等、特定のゴルファ(登録ゴルファ)を登録することにより、当該登録ゴルファに特化した表示形態を採ることができ、視認性を向上させることができる。更に、登録ゴルファが、どのホールで競技をしているかを、これら観戦者に対しリアルタイムで通知することができる。
【0016】
GPS発信機2は、受信部21、発信処理部22、及び記憶部23を含み、GPS衛星からの信号を受信し位置情報を算出し、当該位置情報を広域通信網を介して、情報処理装置1に発信する。
【0017】
受信部21は、GPSアンテナが内蔵されたGPS受信モジュールである。受信部21は、GPS衛星(図示せず)から周期的に取得する信号に基づき、緯度及び経度を含む位置情報を算出する。
【0018】
記憶部23は、SRAM(Static Random Access Memory)、DRAM(Dynamic Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の揮発性記憶領域及び、EEPROM又はハードディスク等の不揮発性記憶領域を含む。GPS発信機2の記憶部23には、当該GPS発信機2を識別するための識別情報(デバイスID)が、記憶されている。本実施形態では、各ゴルファが各GPS発信機2を携帯するので、同一ゴルファが同一GPS発信機2を携帯し、かつどのGPS発信機2をどのゴルファが携帯するかを別途管理することによって、GPS発信機2のデバイスIDにてゴルファを特定することができる。本実施形態では、デバイスIDをゴルファを識別するためのゴルファ識別情報としても活用することとする。なお、ゴルファ識別情報としては、例えば、ゴルファの名前やゴルファを示すシリアルナンバー等、ゴルファを特定できればいずれの情報でも良い。
【0019】
発信処理部22は、CPU(Central Processing Unit)等の計時機能を備えた演算部及び、広域通信網を構成する広域無線局Kと無線通信するためのSIM及び無線アンテナを含む。発信処理部22は、受信部21から出力される緯度及び経度を含む位置情報に、記憶部23に記憶されるゴルファ識別情報を付随させ、ゴルファ識別情報が付随された位置情報を周期的に情報処理装置1に送信する。
【0020】
情報処理装置1は、種々の情報処理、情報の送受信が可能なコンピュータであり、例えばサーバ装置、パーソナルコンピュータ等である。サーバ装置は、単体のサーバ装置のみならず、複数台のコンピュータによって構成されるクラウドサーバ装置、又は仮想サーバ装置を含む。情報処理装置1は、制御部13、通信部12及び記憶部11を含む。
【0021】
制御部13は、一又は複数のCPU等の計時機能を備えた演算処理装置を有し、記憶部11に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、情報処理装置1に係る種々の情報処理、制御処理等を行う。
【0022】
記憶部11は、SRAM、DRAM、フラッシュメモリ等の揮発性記憶領域及び、EEPROM又はハードディスク等の不揮発性記憶領域を含む。記憶部11には、プログラム及び処理時に参照するデータが予め記憶してある。記憶部11に記憶されたプログラムは、情報処理装置1が読み取り可能な記録媒体(図示せず)から読み出されたプログラムを記憶したものであってもよい。また、図示しない通信網に接続されている図示しない外部コンピュータからプログラムをダウンロードし、記憶部11に記憶させたものであってもよい。更に記憶部11には、ゴルフ競技に参加(エントリ)したゴルファ等に関するデータを保存及び管理するデータベース(トーナメントデータベース110)が、記憶されている。
【0023】
通信部12は、有線又は無線により、情報端末3と通信するための通信モジュール又は通信インターフェイスであり、例えばWi-Fi(登録商標)、 Bluetooth(登録商標)等の狭域無線通信モジュール、又は4G、5G等の広域無線通信モジュールである。制御部13は、通信部12を介し、例えばインターネット等の外部ネットワークNを通じて、ゴルフ競技の観戦者の情報端末3又は、後述する主催関連者の情報端末3と通信する。
【0024】
このように構成された情報処理装置1には、ゴルファが携帯するGPS発信機2から出力(送信)された当該ゴルファの位置情報と、ゴルファ識別情報とが、位置情報を受信した時刻と関連付けられて記憶される。情報処理装置1は、これら情報を保存及び管理するデータベースサーバとしての機能を有する。更に、情報処理装置1は、観戦者の情報端末3から送信される要求内容に基づき、当該観戦者に関連付けられて登録されている登録ゴルファが居るホール等、当該登録ゴルファに関する情報を生成し、観戦者の情報端末3に送信(出力)するアプリケーションサーバとして機能する。
【0025】
情報端末3は、例えばスマートホン、透過式メガネ型端末(スマートグラス)、タブレットPC又はパーソナルコンピュータ等の携帯端末装置である。情報端末3は、記憶部31、通信部32、入力部33、表示部34及び制御部35を備える。情報端末3の制御部35、記憶部31及び通信部32は、情報処理装置1と同様の構成のものであってもよい。情報端末3の入力部33は、例えばキーボード、タッチパネル、又はマイク等の入力装置であり、情報端末3の表示部34は、液晶ディスプレ等の表示装置又は、スピーカ等の音声出力装置であってもよい。情報端末3は、GPS機能を有し、GPS衛星(図示せず)から周期的に取得する信号に基づき、緯度及び経度を含む位置情報を算出するものであってもよい。情報端末3は、観戦者の所有物である場合に限定されず、例えば、ゴルフ場又は、ゴルフ競技の主催者から、当該観戦者に貸与されるものであってもよい。
【0026】
図3は、ゴルファマスタテーブル111のデータレイアウトを例示する説明図である。図4は、観戦者マスタテーブル112のデータレイアウトを例示する説明図である。図5は、ゴルフ場ロケーションテーブル113のデータレイアウトを例示する説明図である。図6は、スコアテーブル114のデータレイアウトを例示する説明図である。図7は、ゴルファ位置テーブル115のデータレイアウトを例示する説明図である。図8は、ゴルファ関連付けテーブル116のデータレイアウトを例示する説明図である。
【0027】
情報処理装置1の記憶部11に記憶されているトーナメントデータベース110は、例えば、ゴルファマスタテーブル111、観戦者マスタテーブル112、ゴルフ場ロケーションテーブル113、スコアテーブル114、ゴルファ位置テーブル115、及びゴルファ関連付けテーブル116を含む。
【0028】
ゴルファマスタテーブル111にて管理される項目の種類(メタデータ)は、例えば、ゴルファ識別情報、ゴルファ氏名、及び参考情報を含む。ゴルファ識別情報の項目(フィールド)には、ゴルフ競技に参加するゴルファを一意に識別するための識別番号、識別ID等が、格納される。ゴルファ氏名の項目(フィールド)には、ゴルファの氏名が格納される。参考情報の項目(フィールド)には、ゴルファの昨年度成績の詳細、今年度成績の詳細、所属先、スポンサー情報、公式ホームページ及び使用クラブの詳細等の参考情報が、格納される。上述のように本実施形態では、デバイスIDがゴルファ識別情報であり、同一ゴルファが同一GPS発信機2を携帯するので、管理者等がゴルファの氏名および該ゴルファが携帯するGPS発信機2のデバイスIDをそれぞれ、不図示の入力部(キーボード等)を介して情報処理装置1に入力する。
【0029】
観戦者マスタテーブル112にて管理される項目の種類(メタデータ)は、例えば、観戦者識別情報、観戦者氏名、及びパスワードを含む。観戦者識別情報の項目(フィールド)には、ゴルフ競技を観戦する観戦者を一意に識別するための識別番号、識別ID等が、格納される。観戦者氏名の項目(フィールド)には、観戦者の氏名が格納される。パスワードの項目(フィールド)には、情報処理装置1にアクセス(サインイン)するためのパスワードが格納される。観戦者は、自身の情報端末3から、情報処理装置1にアクセスするにあたり、例えば、観戦者識別情報及びパスワードを用いて、当該情報処理装置1よって提供されるサーバサイドアプリケーションにサインインすることができる。
【0030】
ゴルフ場ロケーションテーブル113にて管理される項目の種類(メタデータ)は、例えば、位置、詳細、表示区分、緯度範囲、経度範囲、及び位置参考情報を含む。
【0031】
位置の項目(フィールド)には、ホールの番号、又はホール以外の領域においては、クラブハウス、練習場又は駐車場等の、ゴルフ場Gにおける位置(場所)を示す情報が、格納される。更に、ゴルファがホール間を移動中であり、例えばホール間を結ぶカート道に居る場合は、例えば、移動中である旨を示す情報が格納されるものであってもよい。詳細の項目(フィールド)には、位置に関する詳細情報として、ホールにおけるそれぞれの場所(ティーグランド、フェアウェイ、グリーン、ラフ、林、池、又はOBゾーン等)が、格納される。また、上述の位置の項目において、ゴルファがホール間を移動中である旨が示される場合は、これらホールの番号を示す情報が格納されるものであってもよい。本実施形態において、ホール番号等が格納される位置の項目と、当該位置における詳細情報が格納される詳細の項目とを、別項目とするテーブルスキーマとしているが、これに限定されないことは言うまでもなく、単一の項目(フィールド)に、ホール番号及び詳細場所を格納するものであってもよい。
【0032】
表示区分の項目(フィールド)には、対応する位置それぞれにおいて、当該位置が表示領域であるか、非表示領域であるかを示す区分、又は表示の可否を示すフラグ等が格納される。競技が行われるゴルフ場G内に居るゴルファが、常にGPS発信機2を携帯(保持)した場合、当該ゴルファが、競技をしている間のみならず、ドライビングレンジ又は練習グリーンで練習している間、又はクラブハウス内にてトイレを使用している間も、GPS発信機2からは、当該ゴルファの位置情報が発信される。そこで、ゴルフ場Gにおけるそれぞれの位置において、観戦者の情報端末3に対し、ゴルファの位置情報を表示される領域(表示領域)と、表示されない領域(非表示領域)とを分別することにより、ゴルファの位置情報が過度に表示され、当該ゴルファのプライバシーが毀損されることを低減することができる。
【0033】
緯度範囲の項目(フィールド)には、対応する位置の緯度範囲が、格納される。経度範囲の項目(フィールド)には、対応する位置の経度範囲が、格納される。すなわち、ホールの各々と、ホールを区画するための位置情報(緯度範囲、経度範囲といった、ホールの領域を規定する情報)とが紐づけて管理されている。このように、ゴルフ場Gにおける各領域(ホール、さらにはその中で詳細な位置を示す領域)を、上述した位置及び詳細にて特定される場所毎に緯度及び経度の範囲にて区域化することにより、GPS発信機2から発信された位置情報(緯度及び経度を含むGPSデータ)に基づき、ゴルファが居る場所を効率的に導出することができる。
【0034】
位置参考情報の項目(フィールド)には、それぞれの位置であるホール又は練習場に関する参考情報が格納される。ホールに関する参考情報は、例えば、ホール難易度、当日のピンポジション等である。ドライビングレンジ又は練習グリーン等の練習場に関する参考情報は、例えば、これら練習場までの経路情報、又は練習場を見学するにあたっての制限事項又は注意事項等である。
【0035】
スコアテーブル114にて管理される項目の種類(メタデータ)は、例えば、ゴルファ識別情報、前日(初日、二日目)までの成績、各ホール(1から18H)のスコア、最終日、トータル、及び順位を含む。ゴルファ識別情報の項目(フィールド)には、ゴルファマスタテーブル111にて管理されるゴルファ識別情報が格納され、該ゴルファ識別情報毎に、該当するスコアが入力され、かつ該入力結果に従って各種集計される。
【0036】
前日(初日、二日目)までの成績の項目(フィールド)には、初日、二日目等の前日までの成績が格納される。各ホール(1から18H)のスコアの項目(フィールド)には、例えば、最終日等の当日における各ホールのスコアが格納される。最終日、トータル、及び順位のそれぞれ項目(フィールド)には、最終日等の当日における現時点の成績、ゴルフ競技全日における成績、及び暫定順位が格納される。スコアテーブル114は、更に、パット数又はバーティ数等を格納する項目を含むものであってもよい。
【0037】
ゴルファ位置テーブル115にて管理される項目の種類(メタデータ)は、例えば、ゴルファ識別情報、緯度、経度、及び現在位置を含む。ゴルファ識別情報の項目(フィールド)には、ゴルファマスタテーブル111にて管理されるゴルファ識別情報が格納され、当該ゴルファ識別情報によって、ゴルファ位置テーブル115は正規化される。
【0038】
緯度及び経度の項目(フィールド)には、当該ゴルファ識別情報のゴルファが携帯するGPS発信機2から発信される位置情報(緯度、経度)が格納される。現在位置の項目(フィールド)には、GPS発信機2から発信される位置情報(緯度、経度)に基づき、ゴルフ場ロケーションテーブル113を用いて特定(検索)した位置及び当該位置の詳細を含む現在位置、すなわち当該GPS発信機2を携帯するゴルファの現時点におけるゴルフ場G内の位置(場所)が、格納される。
【0039】
情報処理装置1は、GPS発信機2それぞれから発信される位置情報(緯度、経度)を周期的に取得し、周期的に取得した当該位置情報(緯度、経度)に基づき、ゴルファ位置テーブル115に格納される情報を周期的に更新する。従って、ゴルファ位置テーブル115には、各ゴルファにおける最新の現在位置が、常に格納される。
【0040】
ゴルファ関連付けテーブル116にて管理される項目の種類(メタデータ)は、例えば、観戦者識別情報、及びゴルファ識別情報を含む。観戦者識別情報の項目(フィールド)には、観戦者マスタテーブル112にて管理される観戦者識別情報が格納され、当該観戦者識別情報によって、ゴルファ関連付けテーブル116は正規化される。
【0041】
ゴルファ識別情報の項目(フィールド)には、対応する観戦者識別情報(同一レコードに格納される観戦者識別情報)に関連付けられるゴルファのゴルファ識別情報が、格納される。このように観戦者識別情報に関連付けられて登録されたゴルファ識別情報のゴルファは、登録ゴルファと称する。例えば、国内メジャーのトーナメントであっても、100人以上のゴルファがエントリーするところ、個々の観戦者は、自身のお気に入り等のゴルファの特定のゴルファを、登録ゴルファとして登録する。当該登録ゴルファの登録は、観戦者の情報端末3から情報処理装置1にアクセスし、情報処理装置1から出力される登録画面(ゴルファ選択画面)から行うことができる。観戦者のお気に入り等のゴルファを登録することにより、登録ゴルファに特化した表示形態とし、観戦者による視認性を向上させ、当該観戦者によるゴルフ競技の観戦を支援し、観戦者の満足度を向上させることができる。
【0042】
図9は、情報処理装置1の制御部13に含まれる機能部を例示する機能ブロック図である。情報処理装置1の制御部13は、記憶部11に記憶されているプログラムを実行することにより、取得部131、現在位置導出部132、DB登録部133、登録ゴルファ抽出部134、現在位置特定部135、及び出力部136として機能する。
【0043】
取得部131は、情報処理装置1の通信部12を介して、各ゴルファが携帯するGPS発信機2から発信されるデータを取得する。当該データは、ゴルファが位置する緯度及び経度を含むゴルファ位置情報と、当該ゴルファ位置情報に付随されるゴルファ識別情報を含む。
【0044】
現在位置導出部132は、取得部131から出力される緯度及び経度(ゴルファ位置情報)に基づき、例えば、ゴルフ場ロケーションテーブル113を用いて検索することにより、ゴルフ場Gにおけるゴルファの位置、すなわち当該ゴルファが競技しているホール番号、ホール間移動している際は移動中である旨及び移動前後のホール番号、クラブハウス又は練習場等のコース外の場所等を導出する。すなわち、現在位置導出部132は、GPS発信機2により取得されたゴルファ位置情報をゴルフ場ロケーションテーブル113における各ホールの領域を規定する情報(緯度範囲、経度範囲)と照合して、該当するゴルファが居るホールは何処なのかを判定するのである。この判定結果は、上記ゴルファがいずれかのホールに居る場合はそのホール番号を示す情報となり、上記ゴルファがいずれのホールにも居ない場合は、いずれのホールにも居ないことを示す情報(移動中である旨を示す情報や、ホール以外の領域(トイレや練習グリーン等)を示す情報)となる。
【0045】
DB登録部133は、取得部131から出力されるゴルファ識別情報に基づき、現在位置導出部132から出力されるゴルファの現在位置を、記憶部11に記憶されているトーナメントデータベース110に保存する。すなわち、DB登録部133は、ゴルファ識別情報及び現在位置に基づき、ゴルファ位置テーブル115に格納されるゴルファの現在位置を更新する(更新により、いずれかのホールに居る場合はホール番号を格納し、いずれかのホールに居ない場合は、該当する位置(移動中であったり、他の領域(ドライビングレンジ等)を格納する)。各ゴルファが携帯するGPS発信機2からは、周期的、定期的又は定常的にデータが発信されるため、取得部131、現在位置導出部132及びDB登録部133によって構成される登録系機能部は、周期的、定期的又は定常的にゴルファの現在位置を更新する処理を継続する。これにより、各ゴルファの現在位置を、実質的にリアルタイムで保存及び管理することができる。
【0046】
取得部131は、更に、情報処理装置1の通信部12を介して、観戦者の情報端末3から送信(出力)される要求内容を取得する。当該要求内容には、例えば、送信元である情報端末3の操作者である観戦者の観戦者識別情報が含まれる。
【0047】
登録ゴルファ抽出部134は、取得部131から出力される観戦者識別情報に基づき、例えば、ゴルファ関連付けテーブル116を用いて検索することにより、当該観戦者識別情報に関連付けられて登録されているゴルファ識別情報(登録ゴルファのゴルファ識別情報)を抽出する。
【0048】
現在位置特定部135は、登録ゴルファ抽出部134が抽出したゴルファ識別情報(登録ゴルファのゴルファ識別情報)に基づき、例えば、ゴルファ位置テーブル115を用いて検索することにより、当該登録ゴルファそれぞれの現在位置、すなわちホール番号等を特定する。現在位置特定部135は、登録ゴルファ抽出部134が抽出したゴルファ識別情報(登録ゴルファのゴルファ識別情報)に基づき、例えば、ゴルファ位置テーブル115を用いて検索することにより、当該登録ゴルファの現在位置が、表示領域であるか、又は非表示領域であるかを特定し、表示可否に関する情報を当該現在位置に付随させるものであってもよい。
【0049】
出力部136は、現在位置特定部135から出力される登録ゴルファそれぞれの現在位置に関する情報を、通信部12を介して、観戦者の情報端末3に出力する。出力部136は、登録ゴルファそれぞれの現在位置に基づき、情報端末3にて表示される表示画面を構成する画面データを生成し、生成した画面データを当該情報端末3に出力するものであってもよい。出力部136は、現在位置特定部135から出力される現在位置の表示可否に基づき、例えばホール番号又はホール間移動等の表示領域に対する表示形態と、例えばクラブハウス又は駐車場などの非表示領域に対する表示形態とを、異なる表示形態とさせて画面データを生成し、観戦者の情報端末3に出力するものであってもよい。
【0050】
本実施形態において、これら機能部は、情報処理装置1の制御部13が担うものとして記載したが、これに限定されず、これら機能部のいずれかは、情報端末3の制御部35が担い、情報処理装置1及び情報端末3が協働して一連の処理を行うものであってもよい。
【0051】
図10は、観戦者の情報端末3に出力される表示画面(ホール番号)の一例を示す説明図である。観戦者の情報端末3は、当該観戦者の観戦者識別情報に関連付けられた登録ゴルファのゴルファ識別情報に基づき情報処理装置1が生成及び出力(送信)した画面データを取得(受信)し、当該画面データに基づき、例えば、本実施形態にて図示される表示画面を、表示部34に表示する。
【0052】
表示画面は、観戦者情報表示エリア、及び登録ゴルファ情報表示エリアを含み、更に登録ゴルファを設定(登録)するための機能ボタン(ゴルファ登録用ボタン)が配置されている。ゴルファ登録用ボタンについては、後述する。
【0053】
観戦者情報表示エリアには、観戦者に関する書誌事項として、観戦者識別情報、及び観戦者氏名が表示される。
【0054】
登録ゴルファ情報表示エリアには、観戦者情報表示エリアに表示されている観戦者識別情報に関連付けられて登録されているゴルファ(登録ゴルファ)のゴルファ氏名、現在位置、順位及びトータルが表示される。表示される現在位置、順位及びトータルは、トーナメントデータベース110に登録されている最新の情報であるため、観戦者は、お気に入りのゴルファ等の登録ゴルファが、現在、どのホールにいるかをリアルタイムに把握することができる。本実施形態における図示においては、情報端末3は、ホール番号等の文字情報を用いて、登録ゴルファの現在位置を表示したが、これに限定されない。情報処理装置1の記憶部11又は、情報端末3の記憶部31には、ゴルフ場における各ホールのレイアウト図(コースレイアウト)が記憶されており、登録ゴルファの現在位置は、当該レイアウト図上にマッピングされた図形情報を用いて、表示されるものであってもよい。
【0055】
表示されるそれぞれの登録ゴルファの現在位置において、当該現在位置が表示領域内である場合と、現在位置が非表示領域内である場合とでは、表示形態を異ならせて表示するものであってもよい。例えば、現在位置が非表示領域内である場合には、GPS発信機2によって導出されるゴルファの実際の現在位置を表示せず、当該ゴルファは、非表示領域に居る旨を反転表示、点滅表示、又は強調文字表示による形態にて、表示するものであってもよい。また、ゴルファがホール間を移動中である場合、当該ゴルファは、どのホールからどのホールへ移動中である旨を表示するものであってもよい。
【0056】
図11は、情報処理装置1の制御部13による処理手順の一例を示すフローチャートである。情報処理装置1の制御部13は、例えば、情報処理装置1と通信可能に接続された観戦者の端末装置から送信された要求内容に基づき、当該フローチャートの処理を開始する。なお、本実施形態では、観戦者自身が所望するゴルファの現在位置を知りたいタイミングで観戦者が情報端末3にその旨を入力(例えば、情報端末3にインストールされている所定のアプリを操作する等)した際に、上記所望のゴルファの位置に関する情報が情報端末3に表示されるものである。従って、本実施形態では、所望のゴルファの位置を知りたい場合は、観戦者はその都度上記入力(リクエスト)をすることになる。
【0057】
観戦者が入力部33を操作して所望のゴルファの現在位置の通知を求める入力(リクエスト)を行うと、情報端末3は通信部32を介して観戦者識別情報を送信する。情報処理装置1の制御部13は、上記リクエストとしての観戦者識別情報を取得する(S101)。情報処理装置1の制御部13は、観戦者の情報端末3から出力(送信)される観戦者識別情報を、通信部12を介して取得(受信)する。
【0058】
情報処理装置1の制御部13は、取得した観戦者識別情報に基づき、当該観戦者識別情報に関連付けられて登録されている登録ゴルファのゴルファ識別情報を取得する(S102)。情報処理装置1の制御部13は、取得した観戦者識別情報に基づき、例えば、ゴルファ関連付けテーブル116を用いて検索することによりゴルファ識別情報を抽出し、当該観戦者識別情報に関連付けられて登録されている登録ゴルファのゴルファ識別情報を取得する。
【0059】
情報処理装置1の制御部13は、抽出した登録ゴルファのゴルファ識別情報に基づき、当該登録ゴルファの現在位置を取得する(S103)。情報処理装置1の制御部13は、それぞれのゴルファが携帯するGPS発信機2から発信されるデータを周期的に取得し、当該データを、例えばトーナメントデータベース110(ゴルファ位置テーブル115)に保存することにより、全てのゴルファの最新の現在位置を把握している。情報処理装置1の制御部13は、抽出した登録ゴルファのゴルファ識別情報に基づき、例えばゴルファ位置テーブル115を用いて検索することにより、当該登録ゴルファの現在位置を取得する。
【0060】
情報処理装置1の制御部13は、全ての登録ゴルファの現在位置を取得したか否かを判定する(S104)。本実施形態では、単一の観戦者識別情報(一人の観戦者)に対し、複数のゴルファ識別情報(一人以上の登録ゴルファ)を関連付けて登録可能とされており、情報処理装置1の制御部13は、抽出した全ての登録ゴルファの現在位置を取得したか否かを判定する。全ての登録ゴルファの現在位置を取得していない場合(S104:NO)、再度、S103の処理を実行すべく、ループ処理を行う。
【0061】
全ての登録ゴルファの現在位置を取得した場合(S104:YES)、情報処理装置1の制御部13は、取得した全ての登録ゴルファの現在位置に基づいて、観戦者が所望するゴルファの居るホールを示す情報を出力するための処理を実行する(S105)。情報処理装置1の制御部13は、全ての登録ゴルファに関し、例えば、当該登録ゴルファのゴルファ氏名、現在位置に関する情報、順位及びトータル(トータルスコア)に関する情報を出力する。現在位置に関する情報としては、制御部13は、所定のタイミング(GPS発信機2から受信した最新のゴルファ位置情報を取得したタイミング)においていずれかのホールに居るゴルファについては、該ホールの番号を情報端末3に出力し、上記所定のタイミングでいずれかのホールに居ないゴルファについては、いずれのホールにも居ないことを示す情報(例えば、移動中であったり、ホール以外の領域(トイレやクラブハウス等))を情報端末3に出力する。情報処理装置1の制御部13は、これら情報を出力するにあたり、情報端末3にて表示される表示画面を構成する画面データを生成し、当該画面データを情報端末3に出力するものであってもよい。いずれかの登録ゴルファの現在位置が非表示領域内である場合、情報処理装置1の制御部13は、例えば、当該登録ゴルファの現在位置が非表示領域内である旨を示す情報を、例えば反転表示させる等、表示形態を異ならせて出力するものであってもよい。
【0062】
情報処理装置1から出力された登録ゴルファの現在位置等に関する情報(表示画面を構成する画面データ)を取得した観戦者の情報端末3は、当該情報(画面データ)に基づき構成した表示画面を、表示部34に表示させる。
なお、本実施形態では、観戦者による所望のゴルファの位置確認のリクエストに応じて、該所望のゴルファの位置に関する情報を提示するようにしているが、該提示を定期的に自動で行っても良い。その場合は、例えば、ステップS102とステップS103との間に計時を始める計時開始処理を行い、ステップS105の後に上記計時された時間が所定時間を経過しているか否かを判断する判断処理を行うようにする。このとき、計時された時間が所定時間を経過していない場合は判断処理を繰り返し、計時された時間が所定時間を経過している場合は、上記計時開始処理に戻り、該計時開始処理にて現在計時されている時間をリセットして、再度計時を開始する。終了については、例えば、ステップS105と判断処理との間に、図11に示すプログラムを終了するか否かの判断処理(例えば、観戦者が上記リクエストを終了する入力をした場合等)を入れればよい。
本実施形態では、登録ゴルファが複数いる場合において、その全てについての、ゴルファが競技中のホールに関する情報を観戦者に提示するようにしているが、複数の登録ゴルファから上記情報提示を必要とするゴルファを選択(少なくとも1人のゴルファを選択)するようにしても良い。その場合は、情報端末3にて所望のゴルファを選択(入力)させ、情報処理装置1は、S102にて、上記選択されたゴルファに関するゴルファ識別情報を取得すれば良い。
また、本実施形態では、ゴルファ関連付けテーブル116を用いず、情報端末3より観戦者が所望のゴルファを都度で入力しても良い。この場合は、情報端末3は、所望のゴルファの情報が知りたいときにその旨を情報端末3にてリクエストし、該情報端末3はリクエストされたゴルファ識別情報および観戦者識別情報を情報処理装置1に送信する。情報処理装置1は、ゴルファ位置テーブル115を参照して、リクエストされたゴルファ識別情報に対応する位置情報を取得すればよい。
【0063】
本実施形態によれば、情報処理装置1は、観戦者の情報端末3に観戦者が所望のゴルファが居るホールの番号等を含む情報を出力するため、観戦者は、自身のお気に入りのゴルファといった所望のゴルファが、現在どのホールにいるかをリアルタイムで把握することができ、ゴルフ競技の観戦に対する当該観戦者の満足度を向上させることができる。
【0064】
所望のゴルファが、クラブハウス等の非表示領域に居る場合、情報処理装置1は、実際の現在位置を出力することなく、当該登録ゴルファは非表示領域に居る旨を示す情報を出力するため、当該所望のゴルファの現在位置に関する情報が過度に公開されることを低減することができる。
さて、ゴルフを直接ゴルフ場にて観戦(生で観戦)する場合は、被観戦対象であるゴルファ(ターゲット)は、基本的にはホール(ゴルフ場に設けられるゴルフが行なわれる区域)の中にいて(プレイ状況によってはホール外に居ることもあるが)、かつ観戦者は上記区域であるホールの縁(あるいは、各ホールにおけるプレイが行なわれる領域)よりも外側で観戦することが前提となる。例えば生で観戦する人にとっては、実際に観戦する観戦位置は、人それぞれ、すなわち、観戦者の好み、その時の状況や気分、他の観戦者の位置など(あるいは、無意識のうちに)に応じて決まるものであると言えるであろう。このような状況に鑑みると、ターゲットであるゴルファを観たい観戦者にとっては、所望のゴルファを観たいと思ったタイミングにおいてその状況によっては、該所望のゴルファの正確な位置を知らされるよりも、そのゴルファが居るホール番号を知らされた方が、有益な場合もある。例えば、所望のゴルファがプレイ中であるホールが自分の現在位置とは違う場合であって、観戦者が所望のゴルファを目指して移動する場合、上記所望のゴルファが居るホール番号が分かっていれば、正確な目的地(所望のゴルファの位置)ではなく大まかな目標に向かって移動しても目的(所望のゴルファのプレイを直接観戦すること)を果たすことができる。つまり、移動中の観戦者は、大まかな目標であるホールに近づきながら、該ホールの他の観戦者の状況や該ホール内でのゴルファのプレイ状況も視認できるので、諸々の状況に応じて当該ホールを観戦できる所望の位置に移動することができる。
すなわち、本実施形態では、所望のゴルファがまさに居るピンポイントの位置に辿り着くことが目的ではなく、所望のゴルファがプレイしている様を観戦できる位置に辿り着ければ良く、そのために、GPSにより取得した所望のゴルファの位置に基づいて、該ゴルファが居るホールの番号を少なくとも観戦者に通知するのである。
また、本実施形態では、観戦者に対して所望のゴルファが居るホール番号を通知するので、例えば観戦者の現在位置から所望のゴルファまでの距離が離れている場合、観戦者がそのホールに着くころには所望のゴルファが別のホールに移動していると観戦者自身が予想すれば、現在通知されたホールの次のホールに向かおう、という、効率良い意思決定や、目的のホールに着いてみたら所望のゴルファは居なかったという状況の発生を低減することができる。このような効果は、各プレイヤがプレイする区域(ホール)をシリアルに変遷していくというゴルフであるからこそ発揮するものである。すなわち、ゴルフが、複数のホールを番号ごとに順番に進んでいくものであり、現時点では所望のゴルファがあるホールでプレイしているが、そこから所定時間経過した場合においても、上記順番に鑑みて所望のゴルファが居るであろうホールが予測できるので、観戦者があるタイミングにおける所望のゴルファが居るホール番号を知ることにより、その後を予想しながらの行動をすることができるのである。
【0065】
(実施形態2)
図12は、実施形態2(登録ゴルファの受け付け)に係る情報処理装置1の制御部13に含まれる機能部を例示する機能ブロック図である。情報処理装置1の制御部13は、記憶部11に記憶されているプログラムを実行することにより、実施形態1と同様に取得部131、DB登録部133、及び出力部136として機能する。
【0066】
出力部136は、ゴルフ競技に参加しているゴルファ、すなわちゴルファマスタテーブル111に登録されている全てのゴルファ識別情報のゴルファ氏名等、当該ゴルファに関する情報を、通信部12を介して、観戦者の情報端末3に出力する。出力部136は、当該全てのゴルファに関する情報を、例えばリスト形式で一覧表示(リスト表示)される登録画面(ゴルファ選択画面)を構成する画面データを生成し、生成した画面データを当該情報端末3に出力するものであってもよい。
【0067】
取得部131は、観戦者の情報端末3から送信(出力)されたゴルファ識別情報、及び当該観戦者の観戦者識別情報を取得する。観戦者の情報端末3から送信されるゴルファ識別情報とは、当該情報端末3の表示部34にて表示される登録画面にて、登録が受け付けられたゴルファ(登録ゴルファ)のゴルファ識別情報(受け付けられたゴルファの識別情報)である。
【0068】
DB登録部133は、取得部131から出力されるゴルファ識別情報(登録ゴルファのゴルファ識別情報)及び観戦者識別情報を取得し、観戦者識別情報に基づき、例えば、ゴルファ関連付けテーブル116に格納されている登録ゴルファのゴルファ識別情報を追加又は削除する。これにより、ゴルファ関連付けテーブル116のゴルファ識別情報の項目(フィールド)に格納されているゴルファ識別情報は、更新される。
【0069】
図13は、観戦者の情報端末3に出力される登録画面(ゴルファ選択画面)の一例を示す説明図である。登録画面は、例えば、表示画面に配置される機能ボタン(ゴルファ登録用ボタン)を押下することにより、子画面(ポップアップ画面)として、情報端末3の表示部34に表示される。
【0070】
登録画面には、全てのゴルファに関する情報が一覧表示され、当該登録画面は、これら全てのゴルファからお気に入りのゴルファ等を登録ゴルファとして選択することができるゴルファ選択画面として機能する。登録画面(ゴルファ選択画面)は、ゴルファ登録エリアを含み、当該ゴルファ登録エリアにて受け付けられたゴルファの受け付け状態を確定、又はキャンセルするための機能ボタン(確定ボタン、キャンセルボタン)が配置されている。
【0071】
ゴルファ登録エリアには、各ゴルファのゴルファ識別情報、ゴルファ氏名及び参考情報が、リスト形式で一覧表示される。更に、これらゴルファそれぞれに対する登録を受け付けるためのチェックボックスが配置される。当該チェックボックスは、ゴルファの選択及び登録を受け付ける受付部として機能する。本実施形態において、当該受付部はチェックボックスであると記載したが、これに限定されず、受付部はラジオボタン、ブルダウンメニュー、又はトグルスイッチ等であってもよいことは、言うまでもない。
【0072】
観戦者の操作によって、登録が受け付けられた(チェックボックスがチャックされている)ゴルファのゴルファ識別情報は、例えば、確定ボタンが押下されることにより、当該観戦者の観戦者識別情報と共に、情報処理装置1に送信(出力)される。情報処理装置1は、観戦者の情報端末3から送信(出力)された観戦者識別情報及びゴルファ識別情報に基づき、例えば、ゴルファ関連付けテーブル116のゴルファ識別情報の項目に格納されているゴルファ識別情報の更新を行う。
【0073】
図14は、観戦者の情報端末3の制御部35による処理手順の一例を示すフローチャートである。観戦者の端末装置の制御部13は、例えば、観戦者の所定の操作に応じて、当該フローチャートの処理を開始する。
【0074】
観戦者の端末装置の制御部13は、競技に参加している全てのゴルファの氏名等を含む情報を取得する(S201)。端末装置の制御部13は、情報処理装置1から出力される全てのゴルファの氏名等を含む情報を、自装置である端末装置の通信部12を介して取得する。
【0075】
観戦者の端末装置の制御部13は、取得した全てのゴルファの氏名等を含む情報に基づき、全てのゴルファをリスト表示した登録画面(ゴルファ選択画面)を表示部34に表示する(S202)。
【0076】
観戦者の端末装置の制御部13は、登録画面(ゴルファ選択画面)にて、自身に関連付けられるいずれかのゴルファの登録を受け付ける(S203)。端末装置の制御部13は、登録画面(ゴルファ選択画面)にて、それぞれのゴルファに対応して配置されているチェックボックス等の受付部において、チェック等の観戦者の操作による登録を受け付ける。
【0077】
観戦者の端末装置の制御部13は、登録を受け付けたゴルファ(登録ゴルファ)のゴルファ識別情報を出力する(S204)。端末装置の制御部13は、受付部にて登録を受け付けられた(チェックボックスにてチェックされた)ゴルファ(登録ゴルファ)のゴルファ識別情報を、端末装置を操作している観戦者の観戦者識別情報と共に、情報処理装置1に出力(送信)する。
【0078】
情報処理装置1は、観戦者の端末装置から出力(送信)されたゴルファ識別情報及び観戦者識別情報に基づき、当該観戦者識別情報に関連付けられたゴルファ識別情報のゴルファを、登録ゴルファとして記憶部11に記憶する。当該記憶処理は、例えば、ゴルファ関連付けテーブル116におけるゴルファ識別情報の項目に格納されるゴルファ識別情報の追加又は削除等の更新処理によるものであってもよい。
【0079】
(実施形態3)
図15は、実施形態3(ホールに居ない場合の異なる表示形態:非通知領域)に係る観戦者の情報端末3に出力される表示画面の一例を示す説明図である。実施形態3の表示画面は、登録ゴルファの現在位置が非表示領域である場合、当該登録ゴルファの参考情報等、関連する情報を表示する点で、実施形態1と異なる。
【0080】
実施形態1と同様に情報処理装置1(出力部136)は、登録ゴルファそれぞれの現在位置に基づき、情報端末3にて表示される表示画面を構成する画面データを生成し、生成した画面データを当該情報端末3に出力する。
【0081】
実施形態3の表示画面の登録ゴルファ情報表示エリアには、更に、登録ゴルファの参考情報が表示される。登録ゴルファの現在位置が、いずれかのホール等の表示領域内である場合、当該参考情報には、例えば、ゴルファマスタテーブル111の参考情報の項目に格納されている事項の要約内容が表示される。登録ゴルファの現在位置が、クラブハウス等の表示領域内である場合、当該参考情報には、例えば、詳細情報を表示するためのリンクが表示され、当該リンクをクリック又はタップすることにより、登録ゴルファの詳細事項となるコンテンツ項目を一覧表示したコンテンツ項目一覧表示エリアを含む子画面が表示される。これら表示される内容は、例えば、ゴルファマスタテーブル111の参考情報の項目に格納されている事項を用いるものであってもよい。又は、これら表示される内容は、例えば、外部ネットワークNを介して情報処理装置1からアクセス可能な他のコンテンツサーバから取得した情報を用いるものであってもよい。コンテンツ項目一覧表示エリアを含む子画面には、これらコンテンツ項目それぞれに対応した機能ボタン(詳細表示ボタン)が配置されており、当該詳細表示ボタンを押下することにより、各コンテンツ項目の詳細を示す画面が表示される。
【0082】
図16は、情報処理装置1の制御部13による処理手順の一例を示すフローチャートである。情報処理装置1の制御部13は、例えば、情報処理装置1と通信可能に接続された観戦者の端末装置から送信された要求内容に基づき、当該フローチャートの処理を開始する。
【0083】
情報処理装置1の制御部13は、観戦者識別情報を取得する(S301)。情報処理装置1の制御部13は、取得した観戦者識別情報に基づき、当該観戦者識別情報に関連付けられて登録されている登録ゴルファのゴルファ識別情報を取得する(S302)。情報処理装置1の制御部13は、抽出した登録ゴルファのゴルファ識別情報に基づき、当該登録ゴルファの現在位置を取得する(S303)。情報処理装置1の制御部13は、実施形態1のS101からS103と同様に、S301からS303の処理を行う。
【0084】
情報処理装置1の制御部13は、取得した現在位置が非表示領域内であるか否かを判定する(S304)。情報処理装置1の制御部13は、取得した現在位置に基づき、例えば、ゴルフ場ロケーションテーブル113を用いて検索することにより、当該現在位置が、非表示領域内であるか否かを判定する。
【0085】
取得した現在位置が非表示領域内である場合(S304:YES)、情報処理装置1の制御部13は、取得した現在位置が非表示領域である旨に設定し、表示態様を変更する(S305)。取得した現在位置が非表示領域内である場合、情報処理装置1の制御部13は、現在位置が非表示領域である旨を示すフラグ等を付与することにより、当該現在位置が非表示領域である旨に設定し、表示態様を変更する。表示態様を変更するにあたり、情報処理装置1の制御部13は、例えば、反転表示等によって、表示態様を変更するものであってもよい。S305の処理後、情報処理装置1の制御部13は、全ての登録ゴルファの現在位置を取得したか否かを判定する(S306)。情報処理装置1の制御部13は、実施形態1のS104と同様に、S306の処理を行う。
【0086】
取得した現在位置が非表示領域内でない場合(S304:NO)、情報処理装置1の制御部13は、全ての登録ゴルファの現在位置を取得したか否かを判定する(S306)。取得した現在位置が非表示領域内でない場合、すなわち取得した登録ゴルファの現在位置が、いずれかのホール内等の表示領域内である場合、情報処理装置1の制御部13は、実施形態1のS104と同様に、S306の処理を行う。
【0087】
情報処理装置1の制御部13は、全ての登録ゴルファの現在位置等を出力する(S307)。本実施形態においては、複数の登録ゴルファのうち、いずれかの登録ゴルファの現在位置が、クラブハウス等の非表示領域内の場合があり、当該非表示領域内にいる登録ゴルファに関する情報の表示形態は、ホール等の表示領域内にいる登録ゴルファに関する表示形態とは、異ならせている。従って、情報処理装置1の制御部13は、ホール等の表示領域内にいる登録ゴルファについては、ホール番号及びホール内の場所を含む現在位置を出力すると共に、クラブハウス等の非表示領域内にいる登録ゴルファについては、例えば、非表示領域内にいる旨を反転表示させて出力する。
【0088】
情報処理装置1の制御部13は、非表示領域内にいる登録ゴルファに関する詳細情報の表示要求がされたか否かを判定する(S308)。情報処理装置1の制御部13は、例えば、観戦者の情報端末3にて表示される表示画面にて、当該観戦者によって、詳細情報を表示するためのリンク等がクリック又はタップされることにより発生する詳細情報の表示要求を、当該情報端末3から取得(受信)したか否かを判定する。
【0089】
非表示領域内にいる登録ゴルファに関する詳細情報の表示要求がされた場合(S308:YES)、情報処理装置1の制御部13は、非表示領域内にいる登録ゴルファに関する詳細情報を出力する(S309)。情報処理装置1の制御部13は、例えば、ゴルファマスタテーブル111の参考情報の項目に格納されている事項に基づき、当該非表示領域内にいる登録ゴルファに関する詳細情報を出力する。詳細情報の表示要求を出力(送信)した観戦者の情報端末3は、情報処理装置1が出力した詳細情報を取得し、非表示領域内にいる登録ゴルファに関する詳細情報を表示部34に表示する。当該登録ゴルファに関する詳細情報は、例えば、昨年度成績の詳細、今年度成績の詳細、所属先、スポンサー情報、公式ホームページ及び使用クラブの詳細のいずれか一つを含む情報であってもよい。これら詳細情報の項目は、リスト化された一覧表示されるように出力され、いずれかの項目を選択することにより、当該項目の詳細情報が、例えば子画面にて表示されるものであってもよい。このように情報処理装置1の制御部13は、非表示領域内にいる旨に併せて、当該非表示領域内にいる登録ゴルファに関する詳細情報を出力することにより、当該登録ゴルファの現在位置に関する情報が非表示にされた場合であっても、観戦者の満足度を向上させることができる。
【0090】
非表示領域内にいる登録ゴルファに関する詳細情報の表示要求がされていない場合(S308:NO)、又はS309の処理の実行後、情報処理装置1の制御部13は、本フローにおける一連の処理を終了する。
【0091】
本実施形態によれば、情報処理装置1は、現在位置が非表示領域である登録ゴルファに関しては、当該登録ゴルファに関する詳細情報をコンテンツ項目として一覧表示し、いずれかのコンテンツ項目を選択することにより、当該コンテンツの詳細を出力し、情報端末3は、当該出力されたコンテンツの詳細を表示部34に表示する。従って、登録ゴルファが非表示領域におり、実際の現在位置を観戦者の情報端末3にて表示することができない場合であっても、当該観戦者に対し、登録ゴルファに関する有益な情報を提供し、観戦者の満足度を向上させることできる。
【0092】
(実施形態4)
図17は、実施形態4(ホールに居ない場合の異なる表示形態:ホール間移動、練習場)に係る観戦者の情報端末3に出力される表示画面の一例を示す説明図である。実施形態4の表示画面は、登録ゴルファの現在位置が、練習場等のコース外の場所である場合、当該コース外の場所に関連する情報を表示する点で、実施形態1と異なる。
【0093】
実施形態1と同様に情報処理装置1(出力部136)は、登録ゴルファそれぞれの現在位置に基づき、情報端末3にて表示される表示画面を構成する画面データを生成し、生成した画面データを当該情報端末3に出力する。
【0094】
実施形態4の表示画面の登録ゴルファ情報表示エリアには、更に、登録ゴルファの参考情報が表示される。登録ゴルファの現在位置が、いずれかのホールである場合、当該参考情報には、例えば、ゴルファマスタテーブル111の参考情報の項目に格納されている事項の要約内容が表示される。
【0095】
登録ゴルファの現在位置が、ホール間を移動するためのカート道である場合、又は練習場である場合等のホール外である場合、現在位置がホール外であることを示す旨は、反転表示等させることにより、いずれかのホール内である場合の表示形態とは異ならせて表示される。更に、登録ゴルファの現在位置がホール外の場所である場合、当該場所に関する情報として、例えば、練習場にて見学するにあたっての注意事項、又は移動の前後となるホールそれぞれの難易度等を、参考情報の欄に表示するものであってもよい。
【0096】
図18は、情報処理装置1の制御部13による処理手順の一例を示すフローチャートである。情報処理装置1の制御部13は、例えば、情報処理装置1と通信可能に接続された観戦者の端末装置から送信された要求内容に基づき、当該フローチャートの処理を開始する。
【0097】
情報処理装置1の制御部13は、観戦者識別情報を取得する(S401)。情報処理装置1の制御部13は、取得した観戦者識別情報に基づき、当該観戦者識別情報に関連付けられて登録されている登録ゴルファのゴルファ識別情報を取得する(S402)。情報処理装置1の制御部13は、抽出した登録ゴルファのゴルファ識別情報に基づき、当該登録ゴルファの現在位置を取得する(S403)。情報処理装置1の制御部13は、実施形態1のS101からS103と同様に、S401からS403の処理を行う。
【0098】
情報処理装置1の制御部13は、取得した現在位置がいずれかのホール外であるか否かを判定する(S404)。情報処理装置1の制御部13は、取得した現在位置に基づき、例えば、ゴルフ場ロケーションテーブル113を用いて検索することにより、当該現在位置が、ホール外であるか否かを判定する。
【0099】
取得した現在位置がいずれかのホール外である場合(S404:YES)、情報処理装置1の制御部13は、取得した現在位置がホール外である旨に設定し、表示態様を変更する(S405)。情報処理装置1の制御部13は、取得した登録ゴルファの現在位置がホール外である旨に設定することにより、例えば、当該登録ゴルファがいずれかのホールから次のホールへの移動中である場合、当該現在位置が、ホール間の移動中である旨を示し、これらホールに関する情報を付随させて、反転表示する態様に変更する。取得した登録ゴルファの現在位置がドライビングレンジ又は練習グリーン等の練習場の場合、情報処理装置1の制御部13は、当該現在位置がドライビングレンジ等の練習場である旨を示し、当該練習場に関する情報を付随させて、反転表示する態様に変更するものであってもよい。S405の処理後、情報処理装置1の制御部13は、全ての登録ゴルファの現在位置を取得したか否かを判定する(S406)。情報処理装置1の制御部13は、実施形態1のS104と同様に、S406の処理を行う。
【0100】
取得した現在位置がいずれかのホール外でない場合(S404:NO)、情報処理装置1の制御部13は、全ての登録ゴルファの現在位置を取得したか否かを判定する(S406)。取得した現在位置がいずれかのホール外でない場合、すなわち取得した登録ゴルファの現在位置が、いずれかのホール内である場合、情報処理装置1の制御部13は、実施形態1のS104と同様に、S406の処理を行う。
【0101】
情報処理装置1の制御部13は、全ての登録ゴルファの現在位置を出力する(S407)。情報処理装置1の制御部13は、全ての登録ゴルファの現在位置を出力するにあたり、現在位置がホール内の登録ゴルファと、現在位置がホール外の登録ゴルファとの表示形態を異ならせて表示する。表示形態を異ならせるにあたり、情報処理装置1の制御部13は、ホール外にいる登録ゴルファの現在位置を反転表示、点滅表示、強調文字による表示等によるハイライト表示させるものであってもよい。登録ゴルファの現在位置が練習場又はホール間の移動中等、ホール外の場所である場合、情報処理装置1の制御部13は、当該場所に関する情報を併せて出力するものであってもよい。
【0102】
本実施形態によれば、情報処理装置1は、現在位置が練習場等のホール外の登録ゴルファ又は、ホール間を移動中の登録ゴルファに関しては、当該練習場等又は、移動前後のホールに関する詳細情報を出力し、情報端末3は、当該出力された詳細情報を表示部34に表示する。従って、登録ゴルファの現在位置がいずれかのホール内でない場合であっても、当該観戦者に対し、登録ゴルファに関する有益な情報を提供し、観戦者の満足度を向上させることできる。
【0103】
(実施形態5)
図19は、実施形態5(推奨ゴルファ)に係る情報処理装置1の制御部13に含まれる機能部を例示する機能ブロック図である。情報処理装置1の制御部13は、記憶部11に記憶されているプログラムを実行することにより、実施形態1と同様に取得部131、現在位置導出部132、DB登録部133、登録ゴルファ抽出部134、現在位置特定部135、及び出力部136として機能し、更に推奨ゴルファ導出部137として機能する。
【0104】
推奨ゴルファ導出部137は、所定のリコメンド条件に従って、観戦者自身が設定した所望のゴルファ以外のゴルファ(推奨ゴルファとも呼ぶ)を抽出する。例えば、推奨ゴルファ導出部137は、現在位置特定部135が特定した登録ゴルファの現在位置となるホール又は、当該ホールに近接する他のホールにおいて、所定のリコメンド条件を満たすゴルファがいる場合、当該ゴルファを推奨ゴルファとして導出する。推奨ゴルファは、登録ゴルファの現在位置となるホールや当該ホールに近接する他のホール以外のホールに居るゴルファであっても良いことは言うまでもない。推奨ゴルファとして導出対象となるゴルファは、登録ゴルファといった観戦者が自ら観戦対象として設定したゴルファ以外のゴルファである。所定のリコメンド条件は、例えば、連続バーティ又はイーグル等をとってトップタイとなったこと、直近数ホールでのプレイ結果で順位を劇的に挙げていること、優勝争いをしていること(例えば、順位が1~3位のゴルファ)、又は、主催者の意向により推奨ゴルファとして予め設定されていることであってもよく、これらリコメンド条件は、リコメンド条件項目として、情報処理装置1の記憶部11に予め記憶されている。
【0105】
推奨ゴルファ導出部137は、登録ゴルファの現在位置となるホールに近接するホールにいる登録ゴルファ以外のゴルファを検索し、当該検索結果に基づき、登録ゴルファの現在位置となるホールに近接するホールにいるゴルファを抽出する。抽出されたゴルファ(推奨ゴルファの候補)において、例えば、当該ゴルファのスコアテーブル114を用いて検索することにより、所定のリコメンド条件を満たす推奨ゴルファを導出する。推奨ゴルファ導出部137は、所定のリコメンド条件を満たす推奨ゴルファが複数となる場合、観戦者の現在位置から最も近接する推奨ゴルファを導出するものであってもよい。この場合、観戦者の情報端末3はGPS機能を有しており、取得部131は、観戦者の情報端末3から、当該観戦者の現在位置を示すGPSデータ(緯度及び経度)に関する情報を取得する。推奨ゴルファ導出部137は、所定のリコメンド条件を満たす推奨ゴルファが複数いる場合、これら推奨ゴルファそれぞれの現在位置と、観戦者の現在位置との距離に基づき、当該観戦者に最も近接する推奨ゴルファを導出するものであってもよい。
【0106】
出力部136は、実施形態1と同様に現在位置特定部135によって特定された登録ゴルファの現在位置等に加え、推奨ゴルファ導出部137によって導出された推奨ゴルファの現在位置及びプロフィール等の情報を、観戦者の情報端末3に送信(出力)する。
【0107】
図20は、観戦者の情報端末3に出力される表示画面の一例を示す説明図である。表示画面は、実施形態1と同様に観戦者情報表示エリア、及び登録ゴルファ情報表示エリアを含み、更に推奨ゴルファ情報表示エリアを含む。
【0108】
推奨ゴルファ情報表示エリアには、推奨ゴルファのゴルファ氏名、現在位置、推奨情報、順位及びトータルが表示される。推奨ゴルファのゴルファ氏名、現在位置、順位及びトータルは、登録ゴルファと同様にトーナメントデータベース110の各テーブルに格納されている情報に基づき、表示される。推奨ゴルファの推奨情報の欄には、例えば、当該推奨ゴルファが満たした所定のリコメンド条件に関する情報が表示される。
【0109】
図21は、情報処理装置1の制御部13による処理手順の一例を示すフローチャートである。情報処理装置1の制御部13は、例えば、情報処理装置1と通信可能に接続された観戦者の端末装置から送信された要求内容に基づき、当該フローチャートの処理を開始する。本実施形態では、所定のリコメンド条件を「現時点(リクエストした時点)でプレイしているホールから所定ホール分前の順位から上記現時点の順位が所定順位上がっていること(例えば、2ホールにて5位以上順位を上げている)」とする。
【0110】
情報処理装置1の制御部13は、観戦者識別情報を取得する(S501)。情報処理装置1の制御部13は、取得した観戦者識別情報に基づき、当該観戦者識別情報に関連付けられて登録されている登録ゴルファのゴルファ識別情報を取得する(S502)。情報処理装置1の制御部13は、抽出した登録ゴルファのゴルファ識別情報に基づき、当該登録ゴルファの現在位置を取得する(S503)。情報処理装置1の制御部13は、全ての登録ゴルファの現在位置を取得したか否かを判定する(S504)。情報処理装置1の制御部13は、実施形態1のS101からS104と同様に、S501からS504の処理を行う。
【0111】
情報処理装置1の制御部13は、推奨ゴルファが、いるか否かを判定する(S505)。すなわち、制御部13は、本ゴルフ競技に参加しているゴルファのスコアを取得し、上記所定のリコメンド条件に合うゴルファが居るか否かを判定する。例えば、制御部13は、スコアテーブル114を参照し、上記リコメンド条件に該当するゴルファを抽出するのである。情報処理装置1の制御部13は、取得した登録ゴルファのそれぞれの現在位置となるホール又は、当該ホールに近接する他のホールにおいて、所定のリコメンド条件を満たすゴルファがいる場合、当該ゴルファを推奨ゴルファと設定する。当該推奨ゴルファと成り得るゴルファは、登録ゴルファ以外のゴルファである。所定のリコメンド条件は、例えば、連続バーティ又はイーグル等をとってトップタイとなったこと、又は、主催者の意向により推奨ゴルファとして予め設定されていることであってもよい。情報処理装置1の制御部13は、取得した登録ゴルファのそれぞれの現在位置となるホールに近接するホールにて、当該登録ゴルファ以外のいずれかのゴルファが所定のリコメンド条件を満たす場合、当該ゴルファを推奨ゴルファとして設定し、推奨ゴルファがいると判定する。
【0112】
推奨ゴルファがいる場合(S505:YES)、情報処理装置1の制御部13は、全ての登録ゴルファの現在位置及び、推奨ゴルファに関する情報を出力する(S506)。情報処理装置1の制御部13は、実施形態1のS105と同様に登録ゴルファの現在位置を出力すると共に、当該推奨ゴルファ及び、推奨ゴルファに関する事項を出力する。推奨ゴルファに関する事項は、例えば、推奨ゴルファが満たしたリコメンド条件に関する事項、又は推奨ゴルファのプロフィール等の参考情報を含む。
【0113】
推奨ゴルファがいない場合(S505:NO)、情報処理装置1の制御部13は、全ての登録ゴルファの現在位置を出力する(S507)。情報処理装置1の制御部13は、実施形態1のS105と同様に、S507の処理を行う。
【0114】
本実施形態によれば、登録ゴルファ以外のゴルファであっても、情報処理装置1は、所定のリコメンド条件を満たしたゴルファ(推奨ゴルファ)がいるホール等の情報を、観戦者の情報端末3に出力する。従って、観戦者に対し推奨ゴルファの存在をキャッチアップできる情報をタイムリーに提供するでき、当該観戦者が、推奨ゴルファによって演じられることが想定される手に汗を握るような瞬間を見逃すことを抑制し、観戦者の満足度を向上させることができる。
選手の好不調であったり、運などがプレイやその成績に反映されるのがスポーツの醍醐味の1つであり、上記好不調は突然やってくることも多く、観戦者の状況やスポーツの種類によっては、観戦者が上記好不調等の要因により急に成績を上げている場面を見逃してしまうこともある。野球やサッカーと違い、ゴルフは全選手が同一の領域でプレイするものではなく、かなり大きな面積を有するゴルフ場において複数のホールにて同時にプレイが進行するものであり、他のホールの状況を視認することも難しく、観戦者自身が観戦しているホール以外のゴルファの急な好調化や順位の急な上昇等をリアルタイムに把握することは難しいと言える。しかしながら、本実施形態によれば、上記順位の急な上昇をリコメンド条件とすることにより、観戦者自身が観戦しているホール以外のホールにてプレイしているゴルファの中で順位を急上昇させているゴルファ、およびそのゴルファがプレイしているホール番号をリアルタイムで知ることができる。従って、観戦者は、現在好調なゴルファ、あるいは今後優勝争いに加わりそうなゴルファのプレイを実際に観戦しに行くことができる。
【0115】
(実施形態6)
図22は、実施形態6(主催関連者情報に関連付け)に係る主催関連者マスタテーブル117等のデータレイアウトを例示する説明図である。図23は、情報処理装置1の制御部13に含まれる機能部を例示する機能ブロック図である。実施形態6の情報処理装置1は、主催関連者の情報端末3から送信される主催関連者識別情報に基づき、当該主催関連者識別情報に関連付けられて登録された第2登録ゴルファの現在位置を、主催関連者の情報端末3に出力する。第2登録ゴルファの現在位置においては、当該現在位置が非表示領域内であっても、実際の現在位置を主催関連者の情報端末3に出力し、主催関連者の情報端末3は、当該実際の現在位置を表示する。
【0116】
情報処理装置1の記憶部11に記憶されるトーナメントデータベース110は、実施形態1にて説明した各テーブルに加え、更に主催関連者マスタテーブル117及び第2ゴルファ関連付けテーブル118を含む。主催関連者マスタテーブル117にて管理される項目の種類(メタデータ)は、例えば、主催関連者識別情報、主催関連者名、及びパスワードを含む。
【0117】
主催関連者識別情報の項目(フィールド)には、ゴルフ競技の主催者、協賛社又はスポンサー等の関連者を一意に識別するための識別番号、識別ID等が、格納される。主催関連者名の項目(フィールド)には、主催関連者の組織名又は団体名等が格納される。
【0118】
パスワードの項目(フィールド)には、情報処理装置1にアクセス(サインイン)するためのパスワードが格納される。主催関連者は、自身の情報端末3から、情報処理装置1にアクセスするにあたり、例えば、主催関連者識別情報及びパスワードを用いて、当該情報処理装置1よって提供されるサーバサイドアプリケーションにサインインすることができる。
【0119】
第2ゴルファ関連付けテーブル118にて管理される項目の種類(メタデータ)は、例えば、主催関連者識別情報、及びゴルファ識別情報を含む。主催関連者識別情報の項目(フィールド)には、主催関連者マスタテーブル117にて管理される主催関連者識別情報が格納され、当該主催関連者識別情報によって、第2ゴルファ関連付けテーブル118は正規化される。
【0120】
ゴルファ識別情報の項目(フィールド)には、対応する主催関連者識別情報(同一レコードに格納される主催関連者識別情報)に関連付けられる一人以上のゴルファのゴルファ識別情報が、格納される。格納されるゴルファ識別情報は、ゴルファマスタテーブル111にて管理されるゴルファ識別情報に基づくものであることは、言うまでもない。第2ゴルファ関連付けテーブル118のゴルファ識別情報の項目に格納されるゴルファ識別情報のゴルファが、第2登録ゴルファとして取り扱われる。
【0121】
主催関連者は、例えば、自身がスポンサーを務めるゴルファの現在位置を常に把握したいというニーズがあるところ、一般の観戦者が用いる観戦者識別情報によっては、現在位置が非表示領域内である場合、実際の現在位置が情報端末3にて表示されないという不都合が想定される。そこで、主催関連者専用の識別情報である主催関連者識別情報を、各主催関連者に割り当て、これら主催関連者ごとに関連付けられて登録された第2登録ゴルファにおいては、当該第2登録ゴルファの現在位置が非表示領域内であるか否かを問わず、常に実際の現在位置を表示する。
【0122】
情報処理装置1の制御部13は、記憶部11に記憶されているプログラムを実行することにより、実施形態1と同様に取得部131、現在位置導出部132、DB登録部133、登録ゴルファ抽出部134、現在位置特定部135、及び出力部136として機能する。
【0123】
取得部131は、主催関連者の情報端末3から送信される主催関連者識別情報を取得する。
【0124】
登録ゴルファ抽出部134は、取得部131から出力される主催関連者識別情報に基づき、例えば、第2ゴルファ関連付けテーブル118を用いて検索することにより、主催関連者識別情報に関連付けられている第2ゴルファのゴルファ識別情報を抽出する。
【0125】
現在位置特定部135は、登録ゴルファ抽出部134が抽出した第2登録ゴルファのゴルファ識別情報に基づき、例えば、ゴルファ位置テーブル115を用いて検索することにより、当該第2登録ゴルファそれぞれの現在位置、すなわち競技中のホール番号、又はクラブハウス等を特定する。
【0126】
出力部136は、現在位置特定部135から出力される第2登録ゴルファそれぞれの現在位置に関する情報を、通信部12を介して、主催関連者の情報端末3に出力する。出力部136は、実施形態1のように第2登録ゴルファの現在位置が非表示領域内である否かに応じた区別を行うことなく、第2登録ゴルファの現在位置、すなわち第2登録ゴルファの現時点における実際の場所を出力する。従って、主催関連者は、自身に関連付けられて登録されている第2登録ゴルファの現在位置を常に把握することができる。
【0127】
図24は、主催関連者情報の情報端末3に出力される表示画面(非表示領域も表示)の一例を示す説明図である。表示画面は、主催関連者情報表示エリア、及び登録ゴルファ情報表示エリアを含み、更に第2登録ゴルファを設定(登録)するための機能ボタン(ゴルファ登録用ボタン)が配置されている。ゴルファ登録用ボタンは、実施形態1と同様に機能し、主催関連者識別情報に関連付けられて登録される第2登録ゴルファの受け付け処理を行うための登録画面を主催関連者の情報端末3の表示部34に表示する。主催関連者情報表示エリアには、主催関連者に関する書誌事項として、主催関連者識別情報、及び主催関連者名が表示される。
【0128】
登録ゴルファ情報表示エリアには、主催関連者情報表示エリアに表示されている主催関連者識別情報に関連付けられて登録されているゴルファ(第2登録ゴルファ)のゴルファ氏名、現在位置、順位及びトータルが表示される。表示されるそれぞれの第2登録ゴルファの現在位置において、当該現在位置が、非表示領域内であっても、当該第2登録ゴルファの現在位置、第2登録ゴルファの現時点における実際の場所を出力する。
【0129】
図25は、情報処理装置1の制御部13による処理手順の一例を示すフローチャートである。情報処理装置1の制御部13は、例えば、情報処理装置1と通信可能に接続された主催関連者の端末装置から送信された要求内容に基づき、当該フローチャートの処理を開始する。
【0130】
情報処理装置1の制御部13は、主催関連者識別情報を取得する(S601)。情報処理装置1の制御部13は、主催関連者の情報端末3から出力(送信)される主催関連者識別情報を、通信部12を介して取得(受信)する。
【0131】
情報処理装置1の制御部13は、取得した主催関連者識別情報に基づき、当該主催関連者識別情報に関連付けられて登録されている第2登録ゴルファのゴルファ識別情報を取得する(S602)。情報処理装置1の制御部13は、取得した主催関連者識別情報に基づき、例えば、第2ゴルファ関連付けテーブル118を用いて検索することによりゴルファ識別情報を抽出し、当該主催関連者識別情報に関連付けられて登録されている第2登録ゴルファのゴルファ識別情報を取得する。
【0132】
情報処理装置1の制御部13は、抽出した第2登録ゴルファのゴルファ識別情報に基づき、当該第2登録ゴルファの現在位置を取得する(S603)。情報処理装置1の制御部13は、抽出した第2登録ゴルファのゴルファ識別情報に基づき、例えばゴルファ位置テーブル115を用いて検索することにより、当該第2登録ゴルファの現在位置を取得する。
【0133】
情報処理装置1の制御部13は、全ての第2登録ゴルファの現在位置を取得したか否かを判定する(S604)。単一の主催関連者識別情報(単一の主催関連者)に対し、一人以上の第2登録ゴルファを関連付けて登録可能とされており、情報処理装置1の制御部13は、抽出した全ての第2登録ゴルファの現在位置を取得したか否かを判定する。全ての第2登録ゴルファの現在位置を取得していない場合(S604:NO)、再度、S603の処理を実行すべく、ループ処理を行う。
【0134】
全ての第2登録ゴルファの現在位置を取得した場合(S604:YES)、情報処理装置1の制御部13は、取得した全ての第2登録ゴルファの現在位置を出力する(S605)。情報処理装置1から出力された第2登録ゴルファの現在位置に関する情報(表示画面を構成する画面データ)を取得した主催関連者の情報端末3は、当該情報(画面データ)に基づき構成した表示画面を、表示部34に表示させる。
【0135】
本実施形態によれば、情報処理装置1は、表示されるそれぞれの第2登録ゴルファの現在位置において、当該現在位置が、非表示領域内であっても、当該第2登録ゴルファの現在位置、すなわち第2登録ゴルファの現時点における実際の場所を出力する。主催関連者の情報端末3は、情報処理装置1から出力された第2登録ゴルファの現時点を表示部34に表示する。従って、主催関連者は、自身に関連付けられて登録されている第2登録ゴルファの現在位置を常に把握することができる。
【0136】
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0137】
G ゴルフ場
S ゴルフ観戦システム
N 外部ネットワーク
K 広域無線局
1 情報処理装置
11 記憶部
12 通信部
13 制御部
131 取得部
132 現在位置導出部
133 DB登録部
134 登録ゴルファ抽出部
135 現在位置特定部
136 出力部
137 推奨ゴルファ導出部
2 GPS発信機
21 受信部
22 発信処理部
23 記憶部
3 情報端末
31 記憶部
32 通信部
33 入力部
34 表示部
35 制御部
110 トーナメントデータベース
111 ゴルファマスタテーブル
112 観戦者マスタテーブル
113 ゴルフ場ロケーションテーブル
114 スコアテーブル
115 ゴルファ位置テーブル
116 ゴルファ関連付けテーブル
117 主催関連者マスタテーブル
118 第2ゴルファ関連付けテーブル
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
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図13
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図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25