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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-30
(45)【発行日】2024-09-09
(54)【発明の名称】袋供給装置及びこれに用いる袋連続帯
(51)【国際特許分類】
   B65B 67/12 20060101AFI20240902BHJP
   B65D 30/10 20060101ALI20240902BHJP
【FI】
B65B67/12 Z
B65D30/10 M
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2023182827
(22)【出願日】2023-10-24
【審査請求日】2023-10-24
(73)【特許権者】
【識別番号】505063832
【氏名又は名称】株式会社ラオウ
(74)【代理人】
【識別番号】110002321
【氏名又は名称】弁理士法人永井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】本田 幸由
【審査官】冨江 耕太郎
(56)【参考文献】
【文献】特表2005-524580(JP,A)
【文献】特表平11-512690(JP,A)
【文献】特開平11-130091(JP,A)
【文献】特開昭64-70361(JP,A)
【文献】特開2024-14121(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65B67/12
B65D30/00-33/38
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
袋となる部分が連続方向に繰り返し設けられたシート状の袋連続帯から、前記袋を供給する袋供給装置であって;
前記袋連続帯は、前記連続方向に連続する支持部と、この支持部における前記連続方向と直交する方向の一方側に隣接し、前記連続方向に繰り返し設けられた収容部とを有し、
前記収容部は、正面部と、これと対面する背面部と、前記正面部又は前記背面部における前記支持部側の縁に設けられた、前記正面部及び前記背面部の間の収容空間に通じる開口部又はその開口部を形成するための開口用易切離し線と、前記開口部の縁又は前記開口用易切離し線と反対側に位置する底部の縁と、前記開口部の縁又は前記開口用易切離し線の両端から前記底部の縁の両端に至る側縁とを有し、
前記支持部は、各前記収容部の前記正面部及び前記背面部のうち前記開口部又は前記開口用易切離し線を有しない方にのみ接続された、前記支持部側の縁に沿って連続する筒状部からなり、
前記筒状部の内空は、前記袋連続帯の前記連続方向の全体にわたり連続しており、
前記袋連続帯における隣接する前記収容部は切離し可能に連続しているか又は分離しており、
前記筒状部は、前記連続方向に隣接する前記収容部の境界と対応する位置で切離し可能に連続しており;
前記袋供給装置は、前記袋連続帯の前記筒状部内に挿入されるガイドロッドを有し、
前記ガイドロッドは、先端部と、前記先端部に続く本体部とを有し、
前記本体部は前記先端部から離れた位置に、前記ガイドロッドから前記袋を離脱させる袋離脱部を有し、
前記袋離脱部は、前記筒状部をその長手方向に沿って断裂させる断裂部であるか、又は前記ガイドロッドの末端部であり、
前記袋連続帯の前記筒状部がその内部に前記ガイドロッドを通したまま前記袋離脱部まで移動可能なように前記ガイドロッドを支持する支持部を有している、
ことを特徴とする袋供給装置。
【請求項2】
前記本体部は、前記先端部と前記袋離脱部との間に、横方向に1つの前記収容部の幅以上続く支持部分を有する、
請求項1記載の袋供給装置。
【請求項3】
前記支持部分の両端を結ぶ直線を含む上下方向に沿う仮想平面を境界として一方に位置する第1の側と、その反対に位置する第2の側とを有し、
前記第1の側は、前記正面部及び前記背面部のうち前記筒状部が接続された方に面しており、
前記支持部分は、前記仮想平面の前記第1の側に離れた位置を通るように延びた部分である、
請求項2記載の袋供給装置。
【請求項4】
前記本体部は、前記先端部と前記支持部分とを繋ぐ部分であって、上下方向に延びる導入部分を有している、
請求項2又は3記載の袋供給装置。
【請求項5】
前記袋離脱部は、前記断裂部であり、前記ガイドロッドの前記先端部及び前記本体部は前記先端部と反対側だけで支持されている、
請求項1又は2記載の袋供給装置。
【請求項6】
前記袋離脱部は前記末端部であり、
前記ガイドロッドの外周面を、遊びをもって周方向に取り囲む筒状支持部と、この筒状支持部を支持体に対して固定する固定部とを有する、ロッドホルダを有し、
前記筒状支持部における前記支持体に接しない部分に、前記筒状支持部の軸方向に連続する袋通過スリットが設けられている、
請求項1又は2記載の袋供給装置。
【請求項7】
袋となる部分が連続方向に繰り返し設けられたシート状の袋連続帯であって;
前記袋連続帯は、前記連続方向に連続する支持部と、この支持部における前記連続方向と直交する方向の一方側に隣接し、前記連続方向に繰り返し設けられた収容部とを有し、
前記収容部は、正面部と、これと対面する背面部と、前記正面部又は前記背面部における前記支持部側の縁に設けられた、前記正面部及び前記背面部の間の収容空間に通じる開口部又はその開口部を形成するために切離し可能とされた開口用易切離し線と、前記開口部の縁又は開口用易切離し線と反対側に位置する底部の縁と、前記開口部の縁又は前記開口用易切離し線の両端から前記底部の縁の両端に至る側縁とを有し、
前記支持部は、各前記収容部の前記正面部及び前記背面部のうち前記開口部又は前記開口用易切離し線を有しない方にのみ接続された、前記支持部側の縁に沿って連続する筒状部からなり、
前記筒状部の内空は、前記袋連続帯の前記連続方向の全体にわたり連続しており、
前記袋連続帯における隣接する前記収容部は切離し可能に連続しているか又は分離しており、
前記筒状部は、前記連続方向に隣接する前記収容部の境界と対応する位置で切離し可能に連続している、
ことを特徴とする、袋連続帯。
【請求項8】
連続帯状の可撓性シートが連続方向と直交する直交方向に二つ折りされて第1の折り目が前記底部の縁として形成されるとともに、前記第1の折り目を境界として一方側の部分の前記直交方向の寸法が他方側の部分の前記直交方向の寸法よりも長くなっており、
前記一方側の部分のうち、前記第1の折り目と反対側の端部が前記第1の折り目側に折り返されて第2の折り目及び折り返し部分が形成され、
前記一方側の部分及び前記他方側の部分のうち、前記第1の折り目と前記折り返し部分との間の部分により前記正面部及び前記背面部がそれぞれ形成され、
前記折り返し部分とこれに対面する部分が前記第2の折り目から間隔を空けて接合されて前記筒状部が形成され、
前記第1の折り目及び前記筒状部が形成された連続帯状の可撓性シートにおける、前記連続方向に前記袋の幅に相当する間隔を空けて、前記筒状部を切り離すための第1易切離し部並びに前記収容部を切り離すための第2易切離し部が形成されるとともに、前記第2易切離し部の前記連続方向の両側で、前記一方側の部分及び前記他方側の部分の対向面が前記直交方向に連続的に接合された、
請求項7記載の袋連続帯。
【請求項9】
前記収容部は前記開口用易切離し線を有し、
連続帯状の可撓性シートが前記直交方向に二つ折りされて折り目が前記筒状部における前記収容部側と反対側の縁として形成され、
前記可撓性シートにおける前記折り目を境界として一方側の部分及び他方側の部分が、前記折り目から前記直交方向に間隔を空けた第1の接合位置で前記連続方向に沿って接合されて前記筒状部が形成され、
前記一方側の部分及び前記他方側が、前記折り目と反対側の端部の第2の接合位置で前記連続方向に接合されて、前記底部の縁が形成されるとともに、前記第1の接合位置と前記第2の接合位置との間の部分により前記正面部及び前記背面部がそれぞれ形成され、
前記折り目及び前記筒状部が形成された連続帯状の可撓性シートにおける、前記連続方向に前記袋の幅に相当する間隔を空けて、前記筒状部を切り離すための第1易切離し部並びに前記収容部を切り離すための第2易切離し部が形成されるとともに、前記第2易切離し部の前記連続方向の両側で、前記一方側の部分及び前記他方側の部分の対向面が前記直交方向に連続的に接合され、
前記開口用易切離し線は、前記連続方向に隣り合う一方の前記第1易切離し部から第1中間位置まで延びた第1易切離し線と、他方の前記第1易切離し部から第1中間位置まで達しない第2中間位置まで延びた第2易切離し線とを有し、
前記筒状部は、前記第1中間位置から前記第1の接合位置から離れた位置を通り前記第2中間位置に至る摘み用易切離し線を有し、
前記摘み用易切離し線により囲まれた領域は、前記折り目を境界として一方側の部分及び他方側の部分が接合された接合部を有していない、
請求項7記載の袋連続帯。
【請求項10】
前記収容部は前記開口用易切離し線を有し、
連続帯状の可撓性シートが前記直交方向に二つ折りされて折り目が前記筒状部における前記収容部側と反対側の縁として形成され、
前記可撓性シートにおける前記折り目を境界として一方側の部分及び他方側の部分が、前記折り目から前記直交方向に間隔を空けた第1の接合位置で前記連続方向に沿って接合されて前記筒状部が形成され、
前記一方側の部分及び前記他方側が、前記折り目と反対側の端部の第2の接合位置で前記連続方向に接合されて、前記底部の縁が形成されるとともに、前記第1の接合位置と前記第2の接合位置との間の部分により前記正面部及び前記背面部がそれぞれ形成され、
前記折り目及び前記筒状部が形成された連続帯状の可撓性シートにおける、前記連続方向に前記袋の幅に相当する間隔を空けて、前記筒状部を切り離すための第1易切離し部並びに前記収容部を切り離すための第2易切離し部が形成されるとともに、前記第2易切離し部の前記連続方向の両側で、前記一方側の部分及び前記他方側の部分の対向面が前記直交方向に連続的に接合され、
前記開口用易切離し線は、前記連続方向に隣り合う一方の前記第1易切離し部から第1中間位置まで延びた第1易切離し線と、他方の前記第1易切離し部から第1中間位置まで達しない第2中間位置まで延びた第2易切離し線と、これら第1易切離し線及び第2易切離し線を繋ぐ切欠き又はスリットとを有する、
請求項7記載の袋連続帯。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、使用時に袋を開口しやすい状態に支持することができる袋供給装置及びこれに用いる袋連続帯に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば、小売店において販売者が販売する際、若しくは購入者が商品を持ち帰る際、青果や鮮魚、総菜等の一部の商品では、漏れ出した汁や結露が他の商品に付着するのを防止するために、ポリ袋に入れることが行われている。
【0003】
このように使用されるポリ袋は、個々の袋となる部分がミシン目を介して連続方向に繰り返す連続帯のロールとして用意されており、使用に際して一枚ずつ先頭の袋を切離し、切り離した袋を手で持って開口部を開いて使用することが一般的となっている。
【0004】
しかし、従来の袋供給装置は袋を開口する際、袋を手で支持する必要があった。
【0005】
また、一般的なポリ袋連続帯は、ポリエチレンフィルムからなる連続帯状のチューブを用い、その連続方向に間隔を空けて底部となる溶着部を形成するとともに、個々の袋となる部分の境界に沿ってミシン目を形成しただけのものであり、開口部の対向面が静電気等で密着状態にあるため、開口部を開きにくいという問題点も有していた(例えば、特許文献1、2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】実用新案登録第3226447号公報
【文献】実用新案登録第3224764号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
そこで、本発明の主たる課題は、使用時に袋を開口しやすい状態に支持することができる袋供給装置及びこれに用いる袋連続帯を提供すること等にある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決した袋供給装置及びこれに用いる袋連続帯は以下のとおりである。
<第1の態様>
袋となる部分が連続方向に繰り返し設けられたシート状の袋連続帯から、前記袋を供給する袋供給装置であって;
前記袋連続帯は、前記連続方向に連続する支持部と、この支持部における前記連続方向と直交する方向の一方側に隣接し、前記連続方向に繰り返し設けられた収容部とを有し、
前記収容部は、正面部と、これと対面する背面部と、前記正面部又は前記背面部における前記支持部側の縁に設けられた、前記正面部及び前記背面部の間の収容空間に通じる開口部又はその開口部を形成するための開口用易切離し線と、前記開口部の縁又は前記開口用易切離し線と反対側に位置する底部の縁と、前記開口部の縁又は前記開口用易切離し線の両端から前記底部の縁の両端に至る側縁とを有し、
前記支持部は、各前記収容部の前記正面部及び前記背面部のうち前記開口部又は前記開口用易切離し線を有しない方にのみ接続された、前記支持部側の縁に沿って連続する筒状部からなり、
前記筒状部の内空は、前記袋連続帯の前記連続方向の全体にわたり連続しており、
前記袋連続帯における隣接する前記収容部は切離し可能に連続しているか又は分離しており、
前記筒状部は、前記連続方向に隣接する前記収容部の境界と対応する位置で切離し可能に連続しており;
前記袋供給装置は、前記袋連続帯の前記筒状部内に挿入されるガイドロッドを有し、
前記ガイドロッドは、先端部と、前記先端部に続く本体部とを有し、
前記本体部は前記先端部から離れた位置に、前記ガイドロッドから前記袋を離脱させる袋離脱部を有し、
前記袋離脱部は、前記筒状部をその長手方向に沿って断裂させる断裂部であるか、又は前記ガイドロッドの末端部であり、
前記袋連続帯の前記筒状部がその内部に前記ガイドロッドを通したまま前記袋離脱部まで移動可能なように前記ガイドロッドを支持する支持部を有している、
ことを特徴とする袋供給装置。
【0009】
(作用効果)
本袋供給装置では、例えば次のように袋連続帯を引き出して開口させた後、一枚分を切り離すことができる。すなわち、準備段階として、袋連続帯の始端における筒状部の開口に、ガイドロッドを先端部から順に本体部まで挿入しておく。このとき、先頭の収容部は筒状部を介してガイドロッドの本体部に支持されるため、袋を手で持たない状態で、先頭の収容部の開口部に指を入れて、又はその開口部を形成するための開口用易切離し線を切り離して開口部を形成した後に開口部に指を入れて開口部を開くことができる。この際、開口部が予め形成されていると、支持部の開口部側の表面に指先を当てながら指先を収容部側に移動させることにより、開口部に指が入りやすいという利点がある。一方、開口部ではなく開口用易切離し線が形成されている場合には袋連続帯の一体性が高く、開口部の形成までの取扱いが容易となる。次に、先頭の収容部の開口部に指を掛けたり、側部を摘んだりして、先頭の収容部をガイドロッドに沿って袋離脱部側に引っ張り、筒状部を断裂部で長手方向に沿って断裂させるか、又は末端部から離脱させることにより、先頭の収容部及びこれに接続(連続若しくは接合)された筒状部をガイドロッドから離脱させることができる。一方、先頭の収容部を袋離脱部側に引っ張ると、少なくとも支持部(筒状部)が連続していることにより、後続の収容部が順次自動的に引き出されて、後続の収容部に接続された筒状部内にガイドロッドが先端部から自動的に挿入され、後続の収容部の準備が自動的に整うこととなる。この実現のために、筒状部は切離し可能に連続しているとともに、筒状部の内空は、袋連続帯の連続方向の全体にわたり連続したものとなっている。先頭の収容部は後続の収容部から切り離すことができるか又は予め分離しており、筒状部のうち先頭の収容部に接続された部分は、後続の収容部に接続された部分にガイドロッドが挿入された後に、後続の収容部に接続された部分から切り離すことができる。そして、これらの切離しにより、袋連続帯から独立した袋を得ることができる。
【0010】
<第2の態様>
前記本体部は、前記先端部と前記袋離脱部との間に、横方向に1つの前記収容部の幅以上続く支持部分を有する、
第1の態様の袋供給装置。
【0011】
(作用効果)
本体部が本態様のように十分に長い支持部分を有すると、開口部を開いた後にそのまま収容部内に物を入れることができる(もちろん、必ずしも収容部内に物を入れる必要はない)ため好ましい。
【0012】
<第3の態様>
前記支持部分の両端を結ぶ直線を含む上下方向に沿う仮想平面を境界として一方に位置する第1の側と、その反対に位置する第2の側とを有し、
前記第1の側は、前記正面部及び前記背面部のうち前記筒状部が接続された方に面しており、
前記支持部分は、前記仮想平面の前記第1の側に離れた位置を通るように延びた部分である、
第2の態様の袋供給装置。
【0013】
(作用効果)
本態様では、支持部分が直線的に延びているのではなく、迂回するように延びている。よって、先頭の収容部が支持部分に支持された状態では、支持部分が通された筒状部及びこれに接続された収容部も支持部分と同様に曲がった状態に保たれる。ここで、先頭の収容部の正面部及び背面部のうち、筒状部に接続された方から筒状部に接続されていない方を引き離すと、前者が後者から離れるように曲がった状態で保持される。この結果、先頭の収容部は開口部が開いた状態でガイドロッドの支持部分により支持されるため、収容部内に物を入れる作業が容易となる。
【0014】
<第4の態様>
前記本体部は、前記先端部と前記支持部分とを繋ぐ部分であって、上下方向に延びる導入部分を有している、
第2又は3の態様の袋供給装置。
【0015】
(作用効果)
本態様によれば、袋供給装置の設置面積を小さくすることができる。
【0016】
<第5の態様>
前記袋離脱部は、前記断裂部であり、前記ガイドロッドの前記先端部及び前記本体部は前記先端部と反対側だけで支持されている、
第1~4のいずれか1つの態様の袋供給装置。
【0017】
(作用効果)
袋離脱部が断裂部である場合、ガイドロッドの支持構造を本態様のように構成し、袋連続帯の筒状部がその内部にガイドロッドを通したまま袋離脱部まで移動可能なように構成することができる。
【0018】
<第6の態様>
前記袋離脱部は前記末端部であり、
前記ガイドロッドの外周面を、遊びをもって周方向に取り囲む筒状支持部と、この筒状支持部を支持体に対して固定する固定部とを有する、ロッドホルダを有し、
前記筒状支持部における前記支持体に接しない部分に、前記筒状支持部の軸方向に連続する袋通過スリットが設けられている、
第1~4のいずれか1つの態様の袋供給装置。
【0019】
(作用効果)
袋離脱部がガイドロッドの末端部である場合、ガイドロッドを本態様のロッドホルダのみで支持することにより、袋連続帯の筒状部をその内部にガイドロッドを通したまま袋離脱部まで移動させ、先頭の収容部に接続された筒状部をガイドロッドの末端部から抜け出させることにより、筒状部の断裂なしに、筒状部とこれに接続された先頭の収容部をガイドロッドから離脱させることができる。
【0020】
<第7の態様>
袋となる部分が連続方向に繰り返し設けられたシート状の袋連続帯であって;
前記袋連続帯は、前記連続方向に連続する支持部と、この支持部における前記連続方向と直交する方向の一方側に隣接し、前記連続方向に繰り返し設けられた収容部とを有し、
前記収容部は、正面部と、これと対面する背面部と、前記正面部又は前記背面部における前記支持部側の縁に設けられた、前記正面部及び前記背面部の間の収容空間に通じる開口部又はその開口部を形成するために切離し可能とされた開口用易切離し線と、前記開口部の縁又は開口用易切離し線と反対側に位置する底部の縁と、前記開口部の縁又は前記開口用易切離し線の両端から前記底部の縁の両端に至る側縁とを有し、
前記支持部は、各前記収容部の前記正面部及び前記背面部のうち前記開口部又は前記開口用易切離し線を有しない方にのみ接続された、前記支持部側の縁に沿って連続する筒状部からなり、
前記筒状部の内空は、前記袋連続帯の前記連続方向の全体にわたり連続しており、
前記袋連続帯における隣接する前記収容部は切離し可能に連続しているか又は分離しており、
前記筒状部は、前記連続方向に隣接する前記収容部の境界と対応する位置で切離し可能に連続している、
ことを特徴とする、袋連続帯。
【0021】
(作用効果)
第1の態様と同様の作用効果を奏する。
【0022】
<第8の態様>
連続帯状の可撓性シートが連続方向と直交する直交方向に二つ折りされて第1の折り目が前記底部の縁として形成されるとともに、前記第1の折り目を境界として一方側の部分の前記直交方向の寸法が他方側の部分の前記直交方向の寸法よりも長くなっており、
前記一方側の部分のうち、前記第1の折り目と反対側の端部が前記第1の折り目側に折り返されて第2の折り目及び折り返し部分が形成され、
前記一方側の部分及び前記他方側の部分のうち、前記第1の折り目と前記折り返し部分との間の部分により前記正面部及び前記背面部がそれぞれ形成され、
前記折り返し部分とこれに対面する部分が前記第2の折り目から間隔を空けて接合されて前記筒状部が形成され、
前記第1の折り目及び前記筒状部が形成された連続帯状の可撓性シートにおける、前記連続方向に前記袋の幅に相当する間隔を空けて、前記筒状部を切り離すための第1易切離し部並びに前記収容部を切り離すための第2易切離し部が形成されるとともに、前記第2易切離し部の前記連続方向の両側で、前記一方側の部分及び前記他方側の部分の対向面が前記直交方向に連続的に接合された、
第7の態様の袋連続帯。
【0023】
(作用効果)
本態様の袋連続帯は、材料の無駄が無く、かつ簡素な構造となる。
【0024】
<第9の態様>
前記収容部は前記開口用易切離し線を有し、
連続帯状の可撓性シートが前記直交方向に二つ折りされて折り目が前記筒状部における前記収容部側と反対側の縁として形成され、
前記可撓性シートにおける前記折り目を境界として一方側の部分及び他方側の部分が、前記折り目から前記直交方向に間隔を空けた第1の接合位置で前記連続方向に沿って接合されて前記筒状部が形成され、
前記一方側の部分及び前記他方側が、前記折り目と反対側の端部の第2の接合位置で前記連続方向に接合されて、前記底部の縁が形成されるとともに、前記第1の接合位置と前記第2の接合位置との間の部分により前記正面部及び前記背面部がそれぞれ形成され、
前記折り目及び前記筒状部が形成された連続帯状の可撓性シートにおける、前記連続方向に前記袋の幅に相当する間隔を空けて、前記筒状部を切り離すための第1易切離し部並びに前記収容部を切り離すための第2易切離し部が形成されるとともに、前記第2易切離し部の前記連続方向の両側で、前記一方側の部分及び前記他方側の部分の対向面が前記直交方向に連続的に接合され、
前記開口用易切離し線は、前記連続方向に隣り合う一方の前記第1易切離し部から第1中間位置まで延びた第1易切離し線と、他方の前記第1易切離し部から第1中間位置まで達しない第2中間位置まで延びた第2易切離し線とを有し、
前記筒状部は、前記第1中間位置から前記第1の接合位置から離れた位置を通り前記第2中間位置に至る摘み用易切離し線を有し、
前記摘み用易切離し線により囲まれた領域は、前記折り目を境界として一方側の部分及び他方側の部分が接合された接合部を有していない、
第7の態様の袋連続帯。
【0025】
(作用効果)
本態様の袋連続帯は、材料の無駄が無く、かつ簡素な構造となる。また、本態様では、開口用易切離し線を切り離す際に、摘み用易切離し線を先に切り離すと、この切り離した部分を摘まんで引っ張ることにより第1易切離し線及び第2易切離し線を容易に切り離すことができ、開口部の形成を容易に行うことができる。
【0026】
<第10の態様>
前記収容部は前記開口用易切離し線を有し、
連続帯状の可撓性シートが前記直交方向に二つ折りされて折り目が前記筒状部における前記収容部側と反対側の縁として形成され、
前記可撓性シートにおける前記折り目を境界として一方側の部分及び他方側の部分が、前記折り目から前記直交方向に間隔を空けた第1の接合位置で前記連続方向に沿って接合されて前記筒状部が形成され、
前記一方側の部分及び前記他方側が、前記折り目と反対側の端部の第2の接合位置で前記連続方向に接合されて、前記底部の縁が形成されるとともに、前記第1の接合位置と前記第2の接合位置との間の部分により前記正面部及び前記背面部がそれぞれ形成され、
前記折り目及び前記筒状部が形成された連続帯状の可撓性シートにおける、前記連続方向に前記袋の幅に相当する間隔を空けて、前記筒状部を切り離すための第1易切離し部並びに前記収容部を切り離すための第2易切離し部が形成されるとともに、前記第2易切離し部の前記連続方向の両側で、前記一方側の部分及び前記他方側の部分の対向面が前記直交方向に連続的に接合され、
前記開口用易切離し線は、前記連続方向に隣り合う一方の前記第1易切離し部から第1中間位置まで延びた第1易切離し線と、他方の前記第1易切離し部から第1中間位置まで達しない第2中間位置まで延びた第2易切離し線と、これら第1易切離し線及び第2易切離し線を繋ぐ切欠き又はスリットとを有する、
第7の態様の袋連続帯。
【0027】
(作用効果)
本態様の袋連続帯は、材料の無駄が無く、かつ簡素な構造となる。また、本態様では、切欠き又はスリットに指を入れて、正面部及び背面部のうち開口用易切離し線を有する方を摘まんで引っ張ることにより第1易切離し線及び第2易切離し線を容易に切り離すことができ、開口部の形成を特に容易に行うことができる。
【発明の効果】
【0028】
本発明によれば、使用時に袋を開口しやすい状態に支持できるようになる、等の利点がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】展開状態の袋連続帯の正面図である。
図2図1の2-2断面図である。
図3図1の3-3断面図である。
図4】袋の正面図である。
図5】展開状態の袋連続帯の正面図である。なお、背面は正面と対称に表れる。
図6】展開状態の袋連続帯の正面図である。なお、背面は正面と対称に表れる。
図7】(a)ロール状の袋連続帯の斜視図、及び(b)折り返し積層した袋連続帯の斜視図である。
図8】袋供給装置の斜視図である。
図9】使用状態を示す袋供給装置の斜視図である。
図10】袋供給装置の斜視図である。
図11】使用状態を示す袋供給装置の正面図である。
図12】袋供給装置の斜視図である。
図13】(a)図10及び図11に示す袋供給装置の右側面図、及び(b)他の袋供給装置の右側面図である。
図14】支持部分の各種形状を示す平面図である。
図15】使用状態を示す袋供給装置の斜視図である。
図16】袋供給装置の斜視図である。
図17】袋供給装置の正面図である。
図18】袋供給装置の平面図である。
図19】展開状態の袋連続帯の正面図である。
図20】展開状態の袋連続帯の背面図である。
図21】(a)図19の4-4断面図、及び(b)図19の5-5断面図である。
図22】(a)摘み用易切離し線を切り離す前の状態を示す斜視図、及び(b)摘み用易切離し線を切り離した後の状態を示す斜視図である。
図23】展開状態の袋連続帯の正面図である。
図24】展開状態の袋連続帯の背面図である。
図25】(a)指挿入前の状態を示す斜視図、及び(b)指挿入後の状態を示す斜視図である。
図26】(a)(b)ロッドホルダの縦断面図、(c)ロッドホルダの横断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、上述した袋供給装置及びこれに用いる袋連続帯の例について、添付図面を参照しつつ詳説する。なお、以下の説明における接合は、ヒートシールや超音波シール等の溶着により行うことができる他、ホットメルト接着剤等の接着剤により行うこともできる。図中の符号W1,W2,W3は接合部を示している。
【0031】
<袋連続帯の例>
図1図4は、袋1となる部分が連続方向D1に繰り返し設けられたシート状の袋連続帯10の一例を示している。本袋連続帯10は、連続方向D1に連続する支持部91と、この支持部91における連続方向D1と直交する方向D2の一方側に隣接し、連続方向D1に繰り返し設けられた収容部92とを有し、各収容部92は、正面部11と、これと対面する背面部12と、正面部11又は背面部12における支持部91側の縁に設けられた、正面部11及び背面部12の間の収容空間16に通じる開口部13と、開口部13の縁と反対側に位置する底部14の縁と、開口部13の縁の両端から底部14の縁の両端に至る側縁15とを有している。
支持部91は、各収容部92の正面部11及び背面部12のうち開口部13を有しない方(図示例では背面部12となっているが、正面部11でもよい)にのみ接続された、支持部91側の縁に沿って連続する筒状部22からなる。このことからも分かるように、開口部13の縁は、正面部11における支持部91側の縁、及び背面部12における支持部91側の縁からなる。筒状部22の内空22iは、袋連続帯10の連続方向D1の全体にわたりそれぞれ連続している。また、袋連続帯10は、隣接する収容部92が切離し可能に連続しており、筒状部22は、連続方向D1に隣接する収容部92の境界と対応する位置で切離し可能に連続している。
【0032】
袋連続帯10は可撓性シートにより形成することができる。可撓性シートは、特に限定されず、ポリエチレンフィルム(HDPE、LDPE、LLPE等)又はポリプロピレンフィルム(OPP、CPP等)等のポリオレフィンフィルムの他、ポリ塩化ビニル(PVC)フィルム等の合成樹脂フィルムを好適に用いることができ、また、紙を用いることもできる。可撓性シートの厚みは特に限定されないが、合成樹脂フィルムの場合0.01mm~0.1mm程度とすることができる。
【0033】
筒状部22は、図2(a)に示すように背面部12(又は正面部11であってもよい)を形成する可撓性シートを、それぞれ開口部13の縁で内側(又は外側)に折り返し、この折り返した部分の下端部を対向面に接合することにより形成してもよいし、図2(b)に示すように収容部92とは別に製造した筒状体22tの下端部を、収容部92における背面部12(又は正面部11であってもよい)の上縁(開口部13の縁)に沿って接合することにより形成してもよい。なお、図2(a)に示される接合は、可撓性シートの溶着により接合部W1が形成されるものであるが、接着剤を用いた接合に変更可能である。同様に、図2(b)に示される例の接合は接着剤B1によるものであるが、可撓性シートの溶着により行うこともできる。
【0034】
筒状部22の内径は、後述する袋供給装置50のガイドロッド52を挿入可能であれば特に限定されないが、遊びをもって挿入可能であることが好ましく、例えば扁平状態での内寸y2は5~30mm程度とすることができる。
【0035】
袋連続帯10を構成する個々の袋1は、上述のように筒状部22の連続性が維持される限り、適宜の形状とすることができるが、扁平状態で少なくとも収容部92(正面部11及び背面部12)は一般にポリ袋やビニル袋と呼ばれるものと同様に正方形状又は長方形状であると好ましい。個々の袋1の全体形状は、図示例のように、支持部91を切り離すための第1易切離し部43aの位置と、収容部92を切り離すための第2易切離し部43bの位置とが連続方向D1において揃っている場合、収容部92を直交方向D2に延長しただけの形状となる。
【0036】
また、袋連続帯10を構成する個々の収容部92の構造は特に限定されないが、例えばサイドシール袋と呼ばれる構造を応用すると、一枚の連続帯状の可撓性シートから特に簡素、かつ材料の無駄なく製造できる袋連続帯10となるため好ましい。すなわち、図1図4に示される袋連続帯10では、連続帯状の可撓性シートが連続方向D1と直交する直交方向D2に二つ折りされて第1の折り目C1が各袋1の底部14の縁として形成されるとともに、第1の折り目C1を境界として一方側の部分の直交方向D2の寸法が他方側の部分の直交方向D2の寸法よりも長くなっており、一方側の部分のうち、第1の折り目C1と反対側の端部が第1の折り目C1側に折り返されて第2の折り目C2及び折り返し部分FPが形成されている。また、一方側の部分及び他方側の部分のうち、第1の折り目C1と折り返し部分FPとの間の部分により正面部11及び背面部12がそれぞれ形成されている。さらに、折り返し部分FPとこれに対面する部分が第2の折り目C2から間隔を空けて溶着されて接合部W1及び筒状部22がそれぞれ形成されている。そして、第1の折り目C1及び筒状部22が形成された連続帯状の可撓性シートにおける、連続方向に袋1の幅に相当する間隔を空けて、筒状部22を切り離すための第1易切離し部43a並びに収容部92を切り離すための第2易切離し部43bが形成されるとともに、第2易切離し部43bの連続方向の両側で、一方側の部分及び他方側の部分の対向面が第2易切離し部43bに沿って連続的に溶着等により接合されて、接合部W2が形成されている。この説明からも分かるように、既存のサイドシール袋の製造技術に、筒状部22の形成工程(折り返し工程及び接合工程)と、第1易切離し部43a及び第2易切離し部43bの形成工程とを追加するだけで、上述の袋連続帯10を形成することができる。
【0037】
袋連続帯10は、筒状部22が、連続方向D1に隣接する収容部92の境界と対応する位置でミシン目や脆弱部等の第1易切離し部43aを介して切離し可能に連続している限り、図1図6に示すように収容部92も第2易切離し部43bを介して切離し可能に連続していてもよいし、図6に示すように収容部92の一部又は全部が側縁スリット44等により予め分離していてもよい。同一寸法及び同一形状の袋1が連続する袋連続帯10とするために、収容部92の連続方向D1の寸法は一定とし、筒状部22の第1易切離し部43aの間隔は収容部92の連続方向D1の寸法x1に等しくすることができる。
【0038】
図示しないが、個々の袋を製造した後に分離可能に繋げて袋連続帯を製造することもでき、その場合、各袋は、ボトムシール袋、三方シール袋、ガゼット袋、スタンド袋等と呼ばれる構造とすることもできる。
【0039】
袋連続帯10は、図7(a)に示すように紙等で形成された筒状芯10cの周りに巻き取られたロールとなっていてもよいし、図7(b)に示すように隣接する袋1の境界等、連続方向D1に一定の間隔で交互に折り返されて積層された積層物となっていてもよい。
【0040】
後述する筒状部22の長手方向に沿う断裂を容易にするために、又は後述する切断刃なしに断裂を可能とするために、図5に示すように、筒状部22に、連続方向D1に沿うミシン目や脆弱部等の易断裂部45を形成することもできる。この易断裂部45は、筒状部22のうち、袋1の底部14と反対側の縁又はその近傍に形成されていると好ましいが、これに限定されるものではない。
【0041】
図19図22に示すように、開口部13に代えて、開口部13を形成するために切離し可能とされた開口用易切離し線13C(例えば、ミシン目や脆弱部等)を設けることもできる。図示例は、一枚の連続帯状の可撓性シートを用いて袋連続帯10を形成する例を示している。より詳細には、連続帯状の可撓性シートが直交方向に二つ折りされて折り目C3が筒状部22における収容部92側と反対側の縁として形成されるとともに、可撓性シートにおける折り目C3を境界として一方側の部分及び他方側の部分が、折り目C3から直交方向に間隔を空けた第1の接合位置で連続方向D1に沿って溶着等により線状に接合されて、接合部W1及び筒状部22が形成されている。また、一方側の部分及び他方側が、折り目C3と反対側の端部の第2の接合位置で連続方向D1に沿って溶着等により線状に接合されて、接合部W3及び底部14の縁が形成されるとともに、第1の接合位置と第2の接合位置との間の部分により正面部11及び背面部12がそれぞれ形成されている。さらに、折り目C3及び筒状部22が形成された連続帯状の可撓性シートにおける、連続方向D1に袋1の幅に相当する間隔を空けて、筒状部22を切り離すための第1易切離し部43a並びに収容部92を切り離すための第2易切離し部43bが形成されるとともに、第2易切離し部43bの連続方向D1の両側で、一方側の部分及び他方側の部分の対向面が直交方向に連続的に接合されている。
【0042】
特徴的には、図示例の開口用易切離し線13Cは、連続方向D1に隣り合う一方の第1易切離し部43aから第1中間位置まで延びた第1易切離し線CP1と、他方の第1易切離し部43aから第1中間位置まで達しない第2中間位置まで延びた第2易切離し線CP2とを有し、筒状部22は、第1中間位置から第1の接合位置から離れた位置を通り第2中間位置に至る摘み用易切離し線17を有している。また、摘み用易切離し線17により囲まれた領域は、折り目C3を境界として一方側の部分及び他方側の部分が接合された接合部を有していない(換言すると、筒状部22を形成するための第1の接合位置における接合部W1が、当該領域に形成されておらず、連続方向D1に不連続となっている)。この袋連続帯10は、材料の無駄が無く、かつ簡素な構造となる。また、この袋連続帯10では、開口用易切離し線13Cを切り離す際に、図22(a)に示すように摘み用易切離し線17により囲まれた領域を摘まみ、図22(b)に示すように摘み用易切離し線17を先に切り離してから、この切り離した部分を摘まんで引っ張ることにより第1易切離し線CP1及び第2易切離し線CP2を容易に切り離すことができ、開口部13の形成を容易に行うことができる。図示しないが、開口用易切離し線13Cは、連続方向D1に隣り合う一方の第1易切離し部43aから他方の第1易切離し部43aにわたる連続方向D1の範囲のうち、全体にわたり連続していていもよいし、一部の範囲にのみ設けられていてもよい。いずれにせよ開口用易切離し線13Cを切り離すことにより、収容部92の収容空間に通じる開口部13を形成することができればよい。
【0043】
摘み用易切離し線17を設ける場合、連続方向D1における第1易切離し線CP1の長さ及び連続方向D1における第2易切離し線CP2の長さは等しくてもよいし、いずれか一方が他方より長くても(例えば、第1易切離し線CP1及び第2易切離し線CP2のうち先頭側の方の長さをより短くしても)よい。その他は、変形例も含めて、前述の例と同様である。
【0044】
図23図25に示すように、摘み用易切離し線17に代えて、指挿入切欠き18を設けることもできる。すなわち、本例の開口用易切離し線13Cは、連続方向D1に隣り合う一方の第1易切離し部43aから第1中間位置まで延びた第1易切離し線CP1と、他方の第1易切離し部43aから第1中間位置まで達しない第2中間位置まで延びた第2易切離し線CP2と、これら第1易切離し線CP1及び第2易切離し線CP2を繋ぐ指挿入切欠き18とを有する。本例では、指挿入切欠き18に指を入れて、正面部11及び背面部12のうち開口用易切離し線13Cを有する方を摘まんで引っ張ることにより、図25(b)に示すように第1易切離し線CP1及び第2易切離し線CP2を容易に切り離すことができ、開口部13の形成を特に容易に行うことができる。本例では収容部側に延び出る半円状の切欠き部が形成されているが、指を挿入しうる限り、他の形状の切欠き部であってもよいし、第1易切離し線CP1及び第2易切離し線CP2を繋ぐスリット(図示略)であってもよい。また、本例の場合、筒状部22を形成するための第1の接合位置における接合部W1は、連続方向D1に連続していてもよいし、断続的に設けられていてもよい。その他は、変形例も含めて、前述の例と同様である。
【0045】
<袋供給装置の例>
図8は、上述の袋連続帯10から袋1を供給する袋供給装置50の例を示している。この袋供給装置50は、袋連続帯10の筒状部22内にそれぞれ挿入されるガイドロッド52を有し、このガイドロッド52は、先端部65と、先端部65に続く本体部60とを有するとともに、ガイドロッド52の先端部65及び本体部60は先端部65と反対側だけで支持されており、本体部60は先端部65から離れた位置に、筒状部22をその長手方向に沿って断裂させる断裂部64を有している。
【0046】
本袋供給装置50では、図9に示すように袋連続帯10を引き出して開口させた後、一枚分を切り離すことができる。すなわち、準備段階として、袋連続帯10の始端における筒状部22の開口に、ガイドロッド52を先端部65から順に本体部60まで挿入しておく。このとき、先頭の収容部92は筒状部22を介してガイドロッド52の本体部60に支持されるため、袋を手で持たない状態で先頭の収容部92の開口部13に指を入れて開口部13を開くことができる。この際、開口部13が支持部91と収容部92との境界に位置するため、支持部91の開口部13側の表面に指先を当てながら指先を収容部92側に移動させることにより、開口部13に指が入りやすいという利点もある。次に、先頭の収容部92の開口部13に指を掛け(側部を摘むとなおよい)て、先頭の収容部92をガイドロッド52に沿って断裂部64側に(図中二点鎖線矢印で示す方向)引っ張ると、筒状部22が断裂部64で長手方向に沿って断裂することにより、先頭の収容部92及びこれに接続(連続若しくは接合)された筒状部22を開口状態でガイドロッド52から離脱させることができる。一方、先頭の収容部92を断裂部64側に引っ張ると、少なくとも支持部91(筒状部22)が連続していることにより、後続の収容部92が順次自動的に引き出されて、後続の収容部92に接続された筒状部22内にガイドロッド52が先端部65から自動的に挿入され、後続の収容部92の準備が自動的に整うこととなる。この実現のために、筒状部22は切離し可能に連続しているとともに、筒状部22の内空22iは、袋連続帯10の連続方向D1の全体にわたり連続したものとなっている。先頭の収容部92は後続の収容部92から切り離すことができるか又は予め分離しており、筒状部22のうち先頭の収容部92に接続された部分は、後続の収容部92に接続された部分にガイドロッド52が挿入された後(より好ましくは、筒状部22のうち先頭の収容部92に接続された部分が断裂してガイドロッド52から離脱した後)に、後続の収容部92に接続された部分から切り離すことができる。そして、これらの切離しにより、袋連続帯10から独立した袋1を得ることができる。
【0047】
ガイドロッド52の断面は円形であることが好ましいが、多角形や星形等の任意の形状であってもよい。ガイドロッド52はある部分では他の部分より太い等、断面積が変化してもよい。ガイドロッド52の外周面は筒状部22の内周面に対する摩擦を小さくするため又は大きくするために、塗装やメッキ、機械加工等の表面処理により、平滑化又は粗面化されていてもよい。ガイドロッド52の素材は適宜定めることができるが、前述の袋連続帯10の移動操作により加わる力で簡単に塑性変形しない高剛性の素材であることが望ましく、また前述の袋連続帯10の移動操作を円滑に行うためにある程度の弾性を有していることが好ましい。
【0048】
袋供給装置50は、袋連続帯10の貯蔵部51を有しており、一つの袋連続帯10又は一つの貯蔵部51に対して一本のみガイドロッド52を有していると好ましい。貯蔵部51は、袋連続帯10をその連続方向D1に順次繰り出し、ガイドロッド52の先端部65に供給できるものであれば特に限定されない。例えば、図7(a)に示すような袋連続帯10が筒状芯10cに巻き取られたロールの場合、図9等に示すように貯蔵部51は筒状芯10cの開口に挿入される回転支持軸51aを有し、この回転支持軸51aによりロールを周方向に回転可能に支持するように構成することができる。回転支持軸51aの方向は適宜定めることができ、図9に示すように袋連続帯10の移動姿勢に合わせた向き(図示例では縦向き)としたり、図10に示すように袋供給装置50をコンパクト化するために袋連続帯10の移動方向と直交する方向(図示例では横向き)としたりすることができる。また、袋連続帯10が図7(b)に示すような積層物の場合には、貯蔵部51は積層物を収容するトレイ(図示略)を有するものとすることができる。これら回転支持軸51aやトレイは、ガイドロッド52を構成する棒材を延長して形成することができる。また、貯蔵部51は、ガイドロッド52から独立した別の部分として備えることもできる。袋供給装置50をコンパクト化するために、図10に示すように貯蔵部51は本体部60及び先端部65の下方に設置すると好ましいが、これに限られるものではない。
【0049】
本体部60は、図8及び図10に示す例のように、先端部65と断裂部64との間に、横方向に1つの収容部92の幅x1以上続く支持部分63を有すると、少なくとも先頭の収容部92の全体を連続方向D1に伸ばした状態で筒状部22を介してガイドロッド52の本体部60により支持でき、開口部13を開いた後にそのまま収容部92内に物を入れることができるため好ましい。支持部分63は、横方向に1.2枚分の収容部92の幅以上続いているとより好ましい。なお、図8に示す支持部分63は1つの収容部92の幅x1の2倍以上(つまり2枚分の袋1の幅以上)、図10に示す例は1つの収容部92の幅x1以上続いている。本体部60は、本体部60に支持された先頭の収容部92の開口部13に指を入れることが可能な程度(例えば1つの収容部92の幅x1の10%以上)延びていれば、1つの収容部92の幅x1以上延びている必要はない。
【0050】
本体部60は、図8及び図10に示すように直線的に延びていてもよいが、これに限定されるものではなく、一部又は全部が曲がっていてもよく、したがって図12及び図14(a)に示すように接線の方向が連続的に変化する曲線部(例えば円弧状等)や、図14(b)、図15及び図16に示すように屈曲部を有していてもよい。また、図14に示すように、支持部分63は、その両端を結ぶ直線を含む上下方向に沿う仮想平面VPを境界として一方を第1の側とし、その反対を第2の側とし、第1の側は、正面部11及び背面部12のうち筒状部22が接続された方に面しているとき、支持部分63は、仮想平面VPの第1の側に離れた位置を通るように延びているのは好ましい。このように、支持部分63が直線的に延びているのではなく、迂回するように延びていると、先頭の収容部92が支持部分63に支持された状態では、支持部分63が通された筒状部22及びこれに接続された収容部92も支持部分63と同様に曲がった状態に保たれる。ここで、先頭の収容部92の正面部11及び背面部12のうち、筒状部22に接続された方(図示例では背面部12)から筒状部22に接続されていない方(図示例では正面部11)を引き離すと、前者が後者から離れるように曲がった状態で保持される。この結果、先頭の収容部92は開口部13が開いた状態でガイドロッド52の支持部分63により支持されるため、収容部92内に物を入れる作業が容易となる。
【0051】
この場合、支持部分63は仮想平面VPから、最大で一つの収容部92の幅x1の0.1~0.5倍程度離れた位置63Pを通るように延びていると好ましいが、これに限定されるものではない。また、この場合の支持部分63の形状は適宜定めることができるが、平面視で円弧状(図14(a)参照)、くの字状(図14(b)参照)、コ字状等とすることができる。
【0052】
先端部65の位置は適宜定めることができるが、図13(a)に示すように、先端部65は貯蔵部51における袋連続帯10の支持部91の位置から袋連続帯10の直交方向D2に離れているよりも、図13(b)に示すように、支持部91側に偏倚していると筒状部22内にガイドロッド52を円滑に挿入できるため好ましい。
【0053】
筒状部22にガイドロッド52を挿入しやすくするため、又は筒状部22の破れを防止するため、ガイドロッド52の先端にキャップ等の先端保護部を取り付ける等により、図示例のように先端部65を球状や紡錘状に形成してもよい。
【0054】
本体部60は、図8に示す例のように同一平面内を通るように形成されていてもよいが、一部(例えば支持部分63等)が、異なる平面や曲面を通るように形成されていてもよい。例えば支持部分63が横方向に延びている場合、図10及び図11に示すように、本体部60は先端部65と支持部分63とを繋ぐ部分であって、上下方向に延びる導入部分61を有していると、袋供給装置50の設置面積を小さくすることができるため好ましい。この場合、断裂部64の方向は特に限定されないが、図示例のように支持部分63と同じ方向(図示例では横方向)に延びる部分であると作業が容易となるため好ましい。また、支持部分63が横方向に延びる場合、図11に示す例のように支持部分63が導入部分61よりも低くなるように段差を設けると、袋連続帯10が逆戻りしにくくなるため好ましい。もちろん、各部の方向はこれに限られるものではなく、図示しないが、導入部分61が横方向に延びるとともに、支持部分63が上方向に延びる等、適宜の変更が可能である。導入部分61は設けなくてもよい。
【0055】
導入部分61の長さは適宜定めることができるが、それぞれ、一つの収容部92の幅x1の25%以上であると好ましく、50%以上であるとより好ましく、80%以上であると特に好ましい。
【0056】
断裂部64は、図示例のようにガイドロッド52の外周面から突出する切断刃を有する部分であると、筒状部22を容易に断裂させることができるため好ましい。しかし、断裂部64は、切断刃を有せず、筒状部22を力で破断する部分であってもよい。例えば、本体部60に、連続方向が90~180度変化するカーブ部分を形成(図示例の切断刃を省略した状態に等しい)し、このカーブ部分に筒状部22を引っ掛けて引き千切るようにしてもよい。
【0057】
ガイドロッド52は、先端部65及び本体部60が先端部65と反対側だけで支持されている限り(つまり先端部65及び本体部60が非固定の自由部分であり、先端部65から筒状部22に挿入可能である限り)、その支持方式は特に限定されない。例えば、テーブルや作業台上に袋供給装置50を載置する場合、袋供給装置50は、台座部54と、この台座部54から上方に延びる支柱部53とを有し、本体部60から先端部65と反対側に続く部分を支柱部53により片持ち支持し、ガイドロッド52の先端部65及び本体部60を台座部54上方に浮かせて保持するように構成することができる。
【0058】
また、壁面や家具等の設備の側面に袋供給装置50を設置することもできる。例えば、図12に示すように、袋供給装置50にねじ固定孔56を有する壁面取付部55を設け、この壁面取付部55により本体部60から先端部65と反対側に続く部分を片持ち支持し、ガイドロッド52の先端部65及び本体部60を床面やテーブル面から上方に浮かせて保持するように構成することができる。
【0059】
上述した台座部54、支柱部53、壁面取付部55、貯蔵部51は、図示例のようにガイドロッド52を構成する棒材を本体部60から先端部65と反対側に延長して形成する他、ガイドロッド52とは別に台座部54、支柱部53、壁面取付部55を形成し(図示略)、ガイドロッド52における本体部60から先端部65と反対側に続く部分を、支柱部53又は壁面取付部55に固定してもよい。
【0060】
本袋供給装置50では、上述の袋連続帯10の移動が可能であれば、その移動のための通路又は空間の広狭は特に限定されないが、ガイドロッド52の下方に、収容部92の長さ以上の通路又は空間を確保され、かつその通路又は空間が断裂部64の先まで延びていることが好ましい。より具体的には、袋連続帯10は図示例のように収容部92(正面部11及び背面部12)が支えのない状態で移動される場合、収容部92は支持部91(筒状部22)を支えとして自重により垂れ下がった姿勢となる。よって、図示例のように本体部60のうち少なくとも支持部分63以降が横方向に延びている場合、その横方向に延びる部分の下方に、収容部92の長さ以上の高さの空間が確保され、かつその高さの空間が断裂部64の先まで延びていることが好ましい。また、断裂部64における断裂作業を容易にするために、本体部60から断裂部64の先まで延びる空間は、断裂部64から袋連続帯10の引張方向に袋一枚分の幅以上確保できることが好ましい。
【0061】
図8及び図9に示す例では、貯蔵部51、先端部65、導入部分61、支持部分63及び断裂部64がこの順に横方向に一列に並んでおり、先端部65から断裂部64までの部分の下方、及び断裂部64の側方に袋連続帯10の移動空間が確保されている。先端部65の側方に位置する貯蔵部51から引き出された袋連続帯10は、ガイドロッド52から垂れ下がった状態で先端部65から断裂部64まで移動され、断裂部64側方に引き出されることにより筒状部22の断裂がなされる。
【0062】
一方、図10及び図11に示す例では、貯蔵部51が下部に配置され、先端部65及び導入部分61が一方の側部に配置され、支持部分63及び断裂部64が上部に横方向に一列に配置されており、これらにより囲まれた部分、及び断裂部64の側方が袋連続帯10の移動空間として確保されている。下部に位置する貯蔵部51から引き出された袋連続帯10は、先端部65から導入部分61に沿って上昇し、方向転換した後、支持部分63から垂れ下がった状態で断裂部64まで横方向に移動され、断裂部64側方に引き出されることにより筒状部22の断裂がなされる。
【0063】
図示例の袋供給装置50は、ガイドロッド52とそれを支持する支持部、袋連続帯10の貯蔵部51以外に、これらを覆う筐体を備えていないが、そのような筐体を備えていてもよい(図示略)。
【0064】
前述の袋供給装置50の例では、ガイドロッド52の先端部65及び本体部60が先端部65と反対側だけで支持された支持構造を採用しているため、ガイドロッド52から袋1を離脱させる袋離脱部64,66として断裂部64を設けているが、図17及び図18に示す袋供給装置50では、ロッドホルダ70を用いたガイドロッド52の支持構造を採用することにより、袋離脱部64,66をガイドロッド52の末端部66とし、先頭の収容部92をガイドロッド52に沿って末端部66側に引っ張って移動させ、先頭の収容部92に接続された筒状部22をガイドロッド52の末端部66から抜け出させることにより、筒状部22の断裂なしに、筒状部22とこれに接続された先頭の収容部92をガイドロッド52から離脱させることができる。
【0065】
図示例のガイドロッド52の支持構造は、図26に示すように、ガイドロッド52の外周面を、遊びをもって周方向に取り囲む筒状支持部71と、この筒状支持部71を支持体に対して固定する固定部72とを有し、筒状支持部71における支持体(図示例では壁部57)に接しない部分に、筒状支持部71の軸方向に連続する袋通過スリット71sが設けられたロッドホルダ70を用いるものである。ガイドロッド52をこのようなロッドホルダ70のみで支持することにより、袋連続帯10の筒状部22がその内部にガイドロッド52を通したまま、ロッドホルダ70を通過する際、筒状部22の下端部又は収容部92の上端部が袋通過スリット71sを通過することにより、袋離脱部64,66まで移動させることができる。
【0066】
ロッドホルダ70は、1個又は複数個間隔を空けて設置することができる。ロッドホルダ70は、1個でガイドロッド52を支持できる程度に長いものであってもよいし、それよりも短いものであってもよい。また、ロッドホルダ70は、ガイドロッド52における横方向に延びる部分を支持するもの(筒状支持部71が横向きのもの)の他、これとともに又はこれに代えて、ガイドロッド52における縦方向に延びる部分を支持するもの(筒状支持部71が縦向きのもの)を用いることができる。
【0067】
袋通過スリット71sの位置は適宜定めることができる。特に、ガイドロッド52の外周面と筒状支持部71の内周面との間には遊びがあるため、設置状態及び使用状態の少なくとも一方において、筒状支持部71の周方向の一部ではガイドロッド52の外周面と筒状支持部71の内周面とが密着し、それ以外の部分に遊び分の隙間が形成されるため、この隙間が形成される位置に袋通過スリット71sが形成されていると好ましい。例えば、ガイドロッド52における横方向に延びる部分に取り付けるロッドホルダ70では、筒状支持部71の内周面の下部にガイドロッド52の外周面が接することが基本となるため、断面視において筒状支持部71の中心から鉛直下方を0度としたとき、図26(a)に示すように袋通過スリット71sは0度の位置を含んでいてもよいが、図26(b)に示すように袋通過スリット71sは0度の位置を含まないことが好ましく、15~90度の範囲、特に30~60度の範囲に袋通過スリット71sが形成されていると好ましい。また、縦方向に延びる部分を有するガイドロッド52は、縦方向に延びる部分から横方向に方向転換することになるため、縦方向に延びる部分に取り付けるロッドホルダ70では、図26(c)に示すように縦方向に延びる部分の周囲360度のうち、横方向に延びる部分に向かう方向に袋通過スリット71sが形成されていると好ましい。
【0068】
ガイドロッド52及びロッドホルダ70の少なくとも一方は、筒状部22の通過方向を変化させる等により筒状部22の通過を妨げて筒状部22の逆行を防止する逆行防止部を有していると好ましい。特に、縦方向に延びる部分に取り付けるロッドホルダ70はこのような逆行防止部を有することにより、先頭の収容部92に接続された筒状部22の落下を防止することができる。逆行防止部は特に限定されないが、例えば図17及び図18に示すように、ガイドロッド52に局所的に設けられた拡径部52eとすることができる。図示例ではロッドホルダ70によるガイドロッド52の導入部分61の支持位置に袋1の移動方向の下流側に向かうにつれて直径が拡大する拡径部52eが設けられるとともに、この拡径部52eの直径の変化に応じて、ロッドホルダ70における筒状支持部71の内径が変化しており、この拡径部52eと筒状支持部71の内周面との間を通過する袋連続帯10の筒状部22の抵抗により、袋連続帯10の筒状部22の逆行が防止される構造となっている。この場合、筒状支持部71の内周面のうち、拡径部52eと対面する部分にはゴム製等の滑り止め部73が形成されているとより好ましい。また、図示例では、ガイドロッドの末端部66にも拡径部52eからなる逆行防止部が形成されている。この他にも、ロッドホルダ70の袋通過スリット71sを波線状等のように曲線部分を有する形状としたり、ガイドロッド52の外周面に突起を設けたりする等により、逆行防止部を設けることができる。また、前述のキャップ等の先端保護部も逆行防止部となることはいうまでもない。
【0069】
ロッドホルダ70の固定部72を固定する支持体は特に限定されず、既存の壁面や家具等の設備とすることができるが、袋供給装置50単体での設置を可能とする場合、袋供給装置50は、図17及び図18に示すように、台座部54と、ガイドロッド52の設置位置に沿うように台座部54から上方に延びる壁部57とを更に有し、ロッドホルダ70の固定部72が壁部57に固定されたものとすることもできる。
【0070】
本袋供給装置50の使用方法は、先頭の収容部92をガイドロッド52に沿って末端部側に引っ張って移動させ、先頭の収容部92に接続された筒状部22をガイドロッド52の末端部から抜け出させることにより、筒状部22の断裂なしに、筒状部22とこれに接続された先頭の収容部92をガイドロッド52から離脱させること、及び筒状部22がガイドロッド52に沿って移動しつつ、ロッドホルダ70を通過する際、筒状部22の下端部又は収容部92の上端部が袋通過スリット71sを通過することを除いて、図9図16に示す例と基本的に同様である。
【0071】
ガイドロッド52は、先端部65と袋離脱部との間の外周面に、前述の摘み切離し線により囲まれた領域を摘まみ易くするための凹部52rを有するのは好ましい。すなわち、前述の摘み切離し線により囲まれた領域をこの凹部52rに合わせることにより、袋連続帯10の筒状部22の内面とガイドロッド52の外周面との間に凹部52rの深さ分の隙間を生じ、摘み切離し線により囲まれた領域を摘まみやすくなる。この摘みを容易にするための凹部52rは、前述の図9図16に示す例でも採用することができる。
【0072】
なお、ここで述べるロッドホルダ70は、袋離脱部が断裂部64である場合にも利用できる。すなわち、袋連続帯10の筒状部22がその内部にガイドロッド52を通したまま袋離脱部まで移動させることができ、かつ袋離脱部で筒状部22をガイドロッド52から離脱させることができれば、ガイドロッド52の支持構造に限定されるものではない。その他は、変形例も含めて、前述の例と同様である。
【産業上の利用可能性】
【0073】
本発明は、上記例のような袋供給装置及びこれに用いる袋連続帯に利用できるものである。
【符号の説明】
【0074】
1…袋、10…袋連続帯、11…正面部、12…背面部、13…開口部、13C…開口用易切離し線、14…底部、15…側縁、16…収容空間、17…摘み用易切離し線、18…指挿入切欠き、22i…内空、22t…筒状体、22…筒状部、43a…第1易切離し部、43b…第2易切離し部、44…側縁スリット、45…易断裂部、50…袋供給装置、51…貯蔵部、52…ガイドロッド、52r…凹部、53…支柱部、54…台座部、55…壁面取付部、56…ねじ固定孔、57…壁部、60…本体部、61…導入部分、63…支持部分、64,66…袋離脱部、64…断裂部、65…先端部、66…末端部、91…支持部、92…収容部、70…ロッドホルダ、71…筒状支持部、72…固定部、C1…第1の折り目、C2…第2の折り目、C3…折り目、CP1…第1易切離し線、CP2…第2易切離し線、D1…連続方向、FP…折り返し部分。
【要約】
【課題】使用時に袋を開口しやすい状態に支持できるようにする。
【解決手段】袋連続帯10は、連続方向D1に連続する支持部91と、その一方側に隣接し、連続方向D1に繰り返し設けられた収容部92とを有する。支持部91は、各収容部92の背面部12に支持部91側の縁に沿って連続するように接続された筒状部22からなる。使用時には、袋連続帯10の始端の筒状部22の開口に袋供給装置50のガイドロッド52が挿入され、筒状部22がガイドロッド52により支持され、この筒状部22から収容部92が垂れ下がった状態となる。
【選択図】図9
図1
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図8
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図10
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