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特許7546980料理教室の運営システム及び料理教室の運営方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-30
(45)【発行日】2024-09-09
(54)【発明の名称】料理教室の運営システム及び料理教室の運営方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20240902BHJP
   G06Q 50/20 20120101ALI20240902BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06Q50/20
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2023218101
(22)【出願日】2023-12-25
【審査請求日】2023-12-27
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】519440489
【氏名又は名称】株式会社WORLD
(74)【代理人】
【識別番号】100185270
【弁理士】
【氏名又は名称】原田 貴史
(72)【発明者】
【氏名】坂 めぐみ
【審査官】毛利 太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-200623(JP,A)
【文献】特開2005-011149(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
モニターと、
前記モニターの表示を制御する制御装置と、
計量器と、
を含んで構成され、
前記制御装置は、
料理教室で解説される料理に関する知識を問うクイズを前記料理教室の講師の母国語である講師言語及び前記料理教室の受講者が用いる言語である受講者言語を含む複数の言語でモニターに表示させるクイズ表示部と、
前記クイズが表示された後に、前記料理に用いられる材料を計量器で量り取るための情報である計量情報を前記複数の言語でモニターに表示させる計量情報表示部と、
を備える、料理教室の運営システム。
【請求項2】
前記制御装置は、前記計量情報に基づいて量り取られた材料を用いた料理の手順を前記複数の言語でモニターに表示させる手順表示部をさらに備える、請求項1に記載の運営システム。
【請求項3】
前記運営システムは、印刷装置をさらに含んで構成され、
前記制御装置は、前記クイズ、前記計量情報、及び/又は前記手順が前記複数の言語で印刷された配布物を前記印刷装置に印刷させる印刷指令部をさらに含む、
請求項に記載の運営システム。
【請求項4】
前記運営システムは、撮影装置をさらに含んで構成され、
前記制御装置は、前記撮影装置を用いた撮影が行われる撮影場所へ移動するよう前記料理を食べた受講者に指示する移動指示を前記複数の言語でモニターに表示させる移動指示部をさらに備える、
請求項1に記載の運営システム。
【請求項5】
運営システムが行う料理教室の運営方法であって、
モニターと、
前記モニターの表示を制御する制御装置と、
計量器と、
を含んで構成される運営システムに、
料理教室で解説される料理に関する知識を問うクイズを前記料理教室の講師の母国語である講師言語及び前記料理教室の受講者が用いる言語である受講者言語を含む複数の言語でモニターに表示させるクイズ表示ステップと、
前記クイズ表示ステップの後に、前記料理に用いられる材料を計量器で量り取らせる指示である計量情報を前記複数の言語でモニターに表示させる計量情報表示ステップと、
を実行させる、料理教室の運営方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、料理教室の運営システム及び料理教室の運営方法に関する。
【背景技術】
【0002】
観光需要の高まりに伴い、海外から訪れた観光客である、いわゆるインバウンドの観光客において、旅行先の料理を体験したいという需要が増している。そこで、インバウンドの観光客に料理教室を体験させるシステムが求められている。
【0003】
料理教室を体験させるシステムに関し、特許文献1は、使用者の人数などの情報を管理する使用者情報管理手段と、前記使用者情報を入力する入力手段と、検索手段と、変換手段と、調理情報データベースと、表示手段を備え、前記変換手段は、複数人で調理を分担し、各人の作業の段取りを各人ごとに割り当てることを特徴とし、調理をしている途中に、材料の切り方や、調理科学的内容等に関する質問を三択あるいは四択等のクイズ形式で使用者に解答させるよう、調理情報質問を画面に表示させる調理作業分担システムを開示している。
【0004】
特許文献1に記載の技術は、市販料理本の内容に比べてみると、複数人が調理を行う際、作業の段取りを自動的に各人ごとに提示されるために、作る手際をよくし得、また、調理に関する質問を解答して行くことができるため、調理に関するさまざまな情報、知識を楽しみながら取得するようにし得、主婦だけでなく子供や家族全員、あるいは仲のいい友達同士、料理教室や学校の家庭科の調理実習授業時など、楽しく学習しながら調理することを提供し得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2003-076847号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、インバウンドの観光客に料理教室を体験させる場合、講師と受講者であるインバウンドの観光客との間で言語的バックボーンが異なる場合があり得る。講師と受講者との間で言語的バックボーンが異なる場合、料理教室において十分なコミュニケーションが行えないことが危惧される。特許文献1の技術は、学校の家庭科の調理実習授業時等において楽しく学習しながら調理することを提供し得るに留まり、講師と受講者との間で言語的バックボーンが異なるような料理教室の運営方法を示していない。よって、特許文献1に記載の技術は、インバウンドの観光客に料理教室を体験させる点において、さらなる改良の余地がある。
【0007】
本発明は、係る事情にかんがみてなされたものである。本発明の目的は、海外から訪れたインバウンドの観光客等によって例示される、講師と異なる言語的バックボーンを有する受講者に向けた料理教室の運営を実現することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、講師の母国語及び受講者が用いる言語を含む複数の言語で掲示されるクイズでコミュニケーションの土台を築き、さらに、当該複数の言語で料理の手順を示すこと等によって、上記の目的を達成できることを見いだした。そして、本発明者らは、本発明を完成させるに至った。具体的に、本発明は以下のものを提供する。
【0009】
本発明は、モニターと、前記モニターの表示を制御する制御装置と、計量器と、を含んで構成され、前記制御装置は、料理教室で解説される料理に関する知識を問うクイズを前記料理教室の講師の母国語である講師言語及び前記料理教室の受講者が用いる言語である受講者言語を含む複数の言語でモニターに表示させるクイズ表示部と、前記クイズが表示された後に、前記料理に用いられる材料を計量器で量り取らせる指示である計量情報を前記複数の言語でモニターに表示させる計量情報表示部と、を備える、料理教室の運営システムを提供する。
【0010】
海外から訪れたインバウンドの観光客等によって例示される、講師の母国語と異なる言語を用いる受講者に向けた料理教室では、講師と受講者とが、異なる言語的バックボーンを有する。そのため、同一の言語的バックボーンを持つ者のみで行われる料理体験のための技術では、上述のような受講者に充実した料理体験を与えることが難しいと考えられる。
【0011】
本発明は、料理教室で解説される料理に関する知識を問うクイズを講師の母国語及び受講者が用いる言語を含む複数の言語でモニターに表示する。上述の複数の言語でクイズがモニターに表示されるため、講師及び受講者は、言語的バックボーンが互いに異なるにもかかわらず、クイズの内容を共に把握できる。そして、このクイズを介して料理に関する知識が共有され、言語的バックボーンが異なる講師と受講者との間のコミュニケーションの土台が築かれる。
【0012】
上述の手順によってコミュニケーションの土台が成立した後に、本発明は、料理に用いられる材料を計量器で量り取らせる指示を、上述の複数の言語でモニターに表示する。コミュニケーションの土台が成立した上でこの手順が行われることにより、講師は、受講者と異なる言語的バックボーンを有するにもかかわらず、本発明のシステムに含まれる計量器を用いて適切な量の材料を量り取れるよう受講者を指導できる。その後、本発明は、量り取られた材料を用いた料理の手順を上述の複数の言語でモニターに表示する。コミュニケーションの土台が成立し、材料が量り取られた上でこの手順が行われることにより、講師は、受講者と異なる言語的バックボーンを有するにもかかわらず、量り取られた材料を用いた料理の手順を受講者に指導できる。
【0013】
本発明は、上述の一連の流れにより、言語的バックボーンが異なる講師と受講者との間にコミュニケーションの土台を築き、クイズ、計量情報、及び料理の手順を複数の言語でモニターに表示することにより、講師と受講者との間における言語的バックボーンの違いを埋める。
【0014】
これにより、本発明の運営システムは、海外から訪れたインバウンドの観光客等によって例示される、講師と異なる言語的バックボーンを有する受講者に充実した料理体験を与えることができる。したがって、本発明は、海外から訪れたインバウンドの観光客等によって例示される、講師と異なる言語的バックボーンを有する受講者に向けた料理教室の運営を実現できる。
【発明の効果】
【0015】
本発明は、海外から訪れたインバウンドの観光客等によって例示される、講師と異なる言語的バックボーンを有する受講者に向けた料理教室の運営を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1図1は、本実施形態の運営システムSに係る会場Vの一例を示す平面図である。
図2図2は、本実施形態の運営システムSのハードウェア構成及びソフトウェア構成の一例を示すブロック図である。
図3図3は、本実施形態のモニター2に表示されるクイズの一例である。
図4図4は、本実施形態のモニター2に表示される計量情報の一例である。
図5図5は、本実施形態のモニター2に表示される料理の手順の一例である。
図6図6は、本実施形態の配布物Dの一例である。
図7図7は、本実施形態の制御装置1で実行される運営処理の好ましい流れの一例を示すメインフローチャートである。
図8図8は、図7から続く図である。
図9図9は、図8から続く図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下は、本発明の実施形態の一例について、図面を参照しながら詳細に説明するものである。
【0018】
<運営システムS>
本実施形態の料理教室の運営システムSは、講師Cが講師Cと異なる言語的バックボーンを有する受講者Aに料理を教える料理教室の運営に係るシステムである。運営システムSは、少なくとも、制御装置1とモニター2と計量器3とを含んで構成される。上述の料理教室は、制御装置1、モニター2、計量器3、及び材料Mが設置された会場Vにおいて催される。
【0019】
「講師Cと異なる言語的バックボーンを有する受講者A」は、例えば、講師Cが国内出身者である場合における、海外から訪れたインバウンドの観光客、海外出身の国内生活者等によって例示される海外出身者である。その他、講師Cが海外出身者であり、受講者Aが国内出身者である場合等の各種のケースが、「講師Cと異なる言語的バックボーンを有する受講者A」を満たす講師Cと受講者Aとの組合せに該当する。
【0020】
上述のほか、本実施形態の運営システムSは、配布物Dを印刷する印刷装置4、受講者Aの記念撮影に用いられる撮影装置5、作業台W、食器T等をさらに含むことが好ましい。
【0021】
〔会場V〕
図1は、本実施形態の運営システムSに係る会場Vの一例を示す平面図である。会場Vには、制御装置1、モニター2、計量器3、及び材料Mが設置される。また、会場Vには、受講者Aの人数に応じた適宜の数で、計量器3及び材料M等が載置される作業台Wが設置される。必要な物品が揃った状態で料理教室が運営されるべく、本実施形態の会場Vには、上述のほか、印刷装置4、撮影装置5、配布物D、食器T等が設置されていることが好ましい。受講者Aが必要な物品を逐一取りに行く労力を費やさずに済むよう、配布物D及び食器Tは、作業台Wの上に載置されることが好ましい。講師Cと異なる言語的バックボーンを有する受講者Aによりいっそう充実した料理体験を与えるべく、本実施形態の会場Vは、受講者Aの記念撮影が行われる撮影場所Pを備えることが好ましい。
【0022】
モニター2は、会場Vの中央より壁に近い位置に、表示面が会場Vの中央側を向くように設置されることが好ましい。これにより、会場Vで料理教室を受講する受講者Aは、受講しながらモニター2に表示された情報を視認できる。図1に示す例では、会場Vの中央より左側の壁に近い位置である左方中央より上の位置に、表示面が会場Vの中央側である右方やや下を向くよう、モニター2が設置されている。
【0023】
周囲で料理教室を受講する受講者Aたちがモニター2に表示された情報を視認しやすいよう、作業台Wは、モニター2の表示面の側に設置されることが好ましい。モニター2に表示された情報を見るときと講師Cを見るときとの間における受講者Aの視線移動を抑えるべく、講師Cの定位置は、モニター2の周囲であることが好ましい。図1に示す例では、会場Vの中央より左側の壁に近い位置である左方中央の定位置、すなわち、左方中央より上の位置に配置されたモニター2の周囲に、講師Cが立っている。
【0024】
〔料理〕
本実施形態の運営システムSで講師Cが教える料理は、特に限定されない。インバウンドの観光客等において知名度が高い料理による充実した料理体験を与えるべく、当該料理は、例えば、手まり寿司、握り寿司、巻き寿司等の寿司を含むことが好ましい。当該料理が寿司を含む場合、限られた料理教室の時間内に寿司という馴染みのない料理に習熟できるようにすべく、受講者Aは、調理手順が異なる複数種類の寿司から料理教室で教わる寿司の種類を選べることが好ましい。例えば、手まり寿司及び握り寿司の2種類から、受講者Aが料理教室で教わる寿司の種類を選べるようになっていることが好ましい。
【0025】
その他、本実施形態の運営システムSで講師Cが教える料理は、ラーメン、餃子等でもよい。特に、講師Cは、知名度が高い定番の組合せによる充実した料理体験を与えるべく、ラーメンと餃子とを共に教えることが好ましい。また、菜食主義者に充実した料理体験を与えるべく、本実施形態の運営システムSで講師Cが教える料理は、菜食主義者が食べられるネタを用いたベジ寿司を含むことが好ましい。ベジ寿司は、例えば、菜食主義者が食べられるネタを用いた手まり寿司であるベジ手まり、菜食主義者が食べられるネタを用いた握り寿司であるベジ握り等である。
【0026】
図2は、本実施形態の運営システムSのハードウェア構成及びソフトウェア構成の一例を示すブロック図である。以下では、本実施形態の運営システムSによって運営される料理教室において利用される各種機材が図2を用いて説明される。
【0027】
〔制御装置1〕
制御装置1は、制御部11、記憶部12、通信部13、及び入力部14等を備える。制御装置1は、モニター2の表示を制御するものであれば、特に限定されない。制御装置1の種類として、パーソナルコンピュータ、タブレット端末等によって例示される各種端末、物理メディア、ネットワークNを介したダウンロード等によって与えられた各種メディアの再生を制御するプログラムが実行される再生装置等が挙げられる。
【0028】
[制御部11]
制御部11は、Central Processing Unit(CPU)、Random Access Memory(RAM)、及びRead Only Memory(ROM)等を備える。
【0029】
制御部11は、必要に応じて記憶部12、通信部13、及び/又は入力部14等と協働する。そして、制御部11は、制御装置1で実行される本実施形態のプログラムのソフトウェア構成要素である、印刷指令部111、クイズ表示部112、計量情報表示部113、手順表示部114、移動指示部115等を実現する。本実施形態の制御装置1に係るプログラムのソフトウェア構成要素それぞれが提供する機能は、後述する運営処理の好ましい流れの説明において示される。
【0030】
[記憶部12]
記憶部12は、データ及び/又はファイルが記憶される装置であって、ハードディスク、半導体メモリ、記録媒体、及びメモリーカード等によってデータを非一時的に格納するストレージ部を有する。
【0031】
記憶部12には、CPUで実行されるプログラム、モニター2に表示される情報等が格納されている。モニター2に表示される情報等は、デジタル多用途ディスク(Digital Versatile Disc、DVD)、Blu-ray(登録商標) Disc、SDメモリーカード、USBフラッシュドライブ等の各種記録媒体に格納されていてもよい。このとき、各種記録媒体は、料理教室が開催されるときに、記録媒体の種類に応じた適宜の手段で制御装置1に取り付けられる。
【0032】
[通信部13]
通信部13は、制御装置1をネットワークNに接続してモニター2と通信可能にするものであれば特に限定されない。通信部13として、例えば、高精細度マルチメディアインターフェース(High-Definition Multimedia Interface、HDMI(登録商標))規格に準拠した通信部材等が挙げられる。
【0033】
制御装置1による印刷装置4の制御を行うべく、通信部13は、印刷装置4との通信が可能であることが好ましい。このような通信部13として、例えば、無線LANに接続可能な通信部材、ユニバーサルシリアルバス(Universal Serial Bus、USB)規格に準拠した通信部材等が挙げられる。
【0034】
[入力部14]
入力部14は、クイズ表示部112、計量情報表示部113、手順表示部114等によって例示される本実施形態の制御装置1が備える各種ソフトウェア構成要素に係る表示指令その他の指令を講師Cが入力するよう構成されていれば、特に限定されない。入力部14は、例えば、表示の開始を指令するボタン、表示の一時停止を指令するボタン、表示の終了を指令するボタン、次の内容の表示を指令するボタン等の複数のボタンを含んで構成される。また、入力部14は、例えば、マウス、キーボード等の各種入力デバイスの1以上を含んで構成される。
【0035】
〔モニター2〕
モニター2は、制御装置1からの制御によって表示を指令された情報を表示するものであれば、特に限定されない。モニター2は、例えば、液晶を用いる液晶ディスプレイ、有機発光ダイオード(organic light-emitting diode、OLED)等の有機エレクトロルミネッセンス(organic electro-luminescence、OEL、有機EL)を用いる有機ELディスプレイ、ブラウン管を用いるブラウン管ディスプレイ、あるいは、これらのディスプレイを用いて構成されたテレビジョン受信機等で良い。また、モニター2は、プロジェクターとスクリーンとを組合せて構成されてもよい。
【0036】
運営システムSは、モニター2を含んで構成されることにより、料理教室に係る各種情報を理教室の講師Cの母国語である講師言語及び当該料理教室の受講者Aが用いる言語である受講者言語を含む複数の言語でモニター2に表示し、言語的バックボーンが異なる講師Cと受講者Aとの間のコミュニケーションを支援できる。モニター2に表示される情報は、後に、図3から図5を用いて詳細に説明される。
【0037】
〔作業台W〕
作業台Wは、計量器3及び材料M等を載置可能であれば、特に限定されない。受講者Aが必要な物品を逐一取りに行く労力を費やさずに済むよう、作業台Wは、配布物D、食器T等をさらに載置可能であることが好ましい。作業台Wは、上述の物品が載置された状態で、受講者Aが作業を行うためのスペースがあることが好ましい。当該スペースは、例えば、受講者Aの1名当たり30cm四方等の適宜の広さのスペースである。プレートの上で調理を行えるよう、当該スペースには、料理に用いられるプレート(図示せず)が受講者Aの人数分、載置されることが好ましい。
【0038】
料理が寿司である場合、作業台Wに載置された材料Mのうちご飯は、「ダスター」等とも称される不織布をぬらしたものが敷かれた容器の中に収容されることが好ましい。これにより、ご飯の乾燥が防がれると共に、片づけに伴う労力が低減される。
【0039】
食器Tは、少なくとも、受講者Aの人数と同じだけの数のセットが用意される。食器Tは、料理を載置するプレート、材料M・料理をつまむための箸等を含む。道具が空くまで各人が待たずに作業できるよう、作業台Wには、ラップ、しゃもじ等の料理に用いられる道具が人数分載置されることが好ましい。
【0040】
〔計量器3〕
計量器3は、材料Mを量り取れる装置であれば、特に限定されない。計量器3は、例えば、クッキングスケール等によって例示される、料理の材料Mを量り取る秤である。受講者Aが待つことなく量り取れるよう、計量器3の数は、受講者Aの人数と同数であることが好ましい。その他、計量器3には、計量カップ、計量スプーン等が含まれても良い。運営システムSは、計量器3を含んで構成されることにより、不慣れな料理において受講者Aが適切な分量の料理の材料Mを量り取れるようにできる。
【0041】
〔印刷装置4〕
印刷装置4は、配布物Dを印刷可能な装置であれば、特に限定されない。印刷装置4は、例えば、レーザープリンター、インクジェットプリンター等によって例示されるプリンターである。印刷装置4は、制御装置1が備える印刷指令部111からの制御に応じて、クイズ、計量情報、及び手順等が料理教室の講師Cの母国語である講師言語及び料理教室の受講者Aが用いる言語である受講者言語を含む複数の言語で印刷された配布物Dを印刷する。運営システムSは、印刷装置4を含んで構成されることにより、モニター2に情報が表示されるタイミングの影響を受けることなく、各種の情報を受講者A等に伝えることができる。
【0042】
印刷装置4により印刷される配布物Dは、後に図6を用いて詳細に説明される。料理中における汚損を防ぐべく、配布物Dは、ラミネート加工等によって防護されていることが好ましい。
【0043】
〔撮影装置5〕
撮影装置5は、受講者Aたちの記念撮影を行えるものであれば、特に限定されない。撮影装置5は、例えば、デジタルカメラ等によって例示される静止画像を撮影するカメラでよい。また、撮影装置5は、例えば、デジタルビデオカメラ等によって例示される動画を撮影するカメラでよい。記念撮影は、言語的バックボーンの影響を受けづらい体験である。よって、運営システムSは、撮影装置5を含んで構成されることにより、受講者Aに充実した料理体験を与えることができる。
【0044】
〔撮影場所P〕
撮影場所Pは、特に限定されない。料理体験をよりいっそう充実させるべく、撮影場所Pは、料理教室で解説される料理に関連する景色とともに受講者Aを撮影できる場所であることが好ましい。受講者Aが移動に費やす労力を低減すべく、撮影場所Pは、会場Vの一部である場所又は会場Vの周辺の場所であることが好ましい。会場Vの一部である場所は、例えば、会場Vの窓際、会場Vに設けられたテラス等である。
【0045】
〔ネットワークN〕
ネットワークNの種類は、制御装置1及びモニター2を互いに通信可能にするものであれば特に限定されない。ネットワークNの種類は、例えば、バスネットワーク、ディスプレイケーブルにより構築されるネットワーク等である。ネットワークNは、インターネット、携帯電話ネットワーク、無線LAN等をさらに含んでもよい。
【0046】
〔モニター2を用いた料理教室の運営方法〕
モニター2には、料理教室で解説される料理に関する知識を問うクイズ、料理に用いられる材料Mを計量器3で量り取らせる指示である計量情報、計量情報に基づいて量り取られた材料Mを用いた料理の手順が順に表示される。これらの情報は、料理教室の講師Cの母国語である講師言語及び当該料理教室の受講者Aが用いる言語である受講者言語を含む複数の言語で表示される。以下は、本実施形態の運営システムSにおける、モニター2を用いた料理教室の運営方法の一例である。
【0047】
[クイズ表示ステップ]
料理教室の開始後、まず、料理教室で解説される料理に関する知識を問うクイズを料理教室の講師Cの母国語である講師言語及び料理教室の受講者Aが用いる言語である受講者言語を含む複数の言語でモニター2に表示させるクイズ表示ステップが実行される。クイズ表示ステップにおいて、モニター2には、料理教室で解説される料理に関する知識を問うクイズが表示される。当該クイズは、料理教室で解説される料理に関する知識を問うものであれば、特に限定されない。クイズ表示ステップにおいて、講師Cは、モニター2を用いて、料理教室で解説される料理に関する知識を問うクイズを行う。モニター2に上述の複数の言語でクイズが表示されることにより、このクイズを介して料理に関する知識が共有され、言語的バックボーンが異なる講師Cと受講者Aとの間のコミュニケーションの土台が築かれる。
【0048】
図3は、本実施形態のモニター2に表示されるクイズの一例である。図3に示す例における講師言語は、日本語である。また、図3に示す例における受講者言語は、英語である。当該例では、受講者言語の見出し「Sushi Asakusa Question」と講師言語の見出し「寿司・浅草クエスチョン」とが上下に並んだ見出しがモニター2の上部分に表示されている。また、当該例では、受講者言語の設問「Q1 What kind of rice is used for sushi?」と講師言語の設問「Q1 お寿司に使うお米は?」とが上下に並んだ設問、及び、受講者言語の回答選択肢「(1a) Brown rice」「(1b) White rice」と講師言語の講師言語の回答選択肢「(1a) 玄米」「(1b) 白米」とが上下に並んだ回答選択肢からなる料理教室で解説される料理に関する知識を問うクイズの一部がモニター2の中央部分から下部分の範囲に表示されている。
【0049】
このように複数の言語でクイズがモニター2に表示されるため、講師C及び受講者Aは、言語的バックボーンが互いに異なるにもかかわらず、寿司に使われる米の種類を問うというクイズの内容を共に把握し、互いにコミュニケーションできる。そして、このクイズを介して料理に関する知識が共有され、言語的バックボーンが異なる講師Cと受講者Aとの間のコミュニケーションの土台が築かれる。
【0050】
なお、例示のように、講師言語で表示されるクイズと、受講者言語で表示されるクイズとは、実質的に同一の内容である。ここで言う「実質的に同一の内容」とは、複数の言語で示された内容及びその意図が共通していれば、一方の言語の内容を他方の言語に直訳したものに限定されないという意味である。
【0051】
[下準備ステップ]
クイズが表示された後、すなわち、言語的バックボーンが異なる講師Cと受講者Aとの間のコミュニケーションの土台が築かれた後に、料理の下準備の手順を上述の複数の言語でモニター2に表示させる下準備ステップが実行されることが好ましい。下準備ステップにおいて、モニター2には、料理の下準備の手順である下準備手順が上述の複数の言語で表示される。講師Cは、モニター2を用いて、料理の下準備を行うよう受講者Aに指示する。モニター2に上述の複数の言語で下準備手順が表示されることにより、講師Cは、受講者Aと異なる言語的バックボーンを有するにもかかわらず、適切な手順で下準備を行うよう、受講者Aを指導できる。
【0052】
[計量情報表示ステップ]
クイズが表示された後、すなわち、言語的バックボーンが異なる講師Cと受講者Aとの間のコミュニケーションの土台が築かれた後に、料理に用いられる材料Mを計量器3で量り取るための情報である計量情報を上述の複数の言語でモニター2に表示させる計量情報表示ステップが実行される。計量情報表示ステップにおいて、モニター2には、料理に用いられる材料Mを計量器3で量り取るための情報である計量情報が上述の複数の言語で表示される。講師Cは、モニター2を用いて、料理に用いられる材料Mを計量器3で量り取るよう受講者Aに指示する。モニター2に上述の複数の言語で計量情報が表示されることにより、講師Cは、受講者Aと異なる言語的バックボーンを有するにもかかわらず、計量器3を用いて適切な量の材料Mを量り取れるよう受講者Aを指導できる。
【0053】
図4は、本実施形態のモニター2に表示される計量情報の一例である。図4に示す例における講師言語は、日本語である。また、図4に示す例における受講者言語は、英語である。当該例では、受講者言語の見出し「Ingredients」と講師言語の見出し「材料」とが上下に並んだ見出しがモニター2の上部分に表示されている。また、当該例では、表の見出し行の各列に、受講者言語の見出し「Ingredients」「amount for 1 serving」「note」と、講師言語の見出し「食材」「規定量(1人分)」「備考」とが上下に並んで表示されている。加えて、当該例では、表の見出し行のすぐ下にある行の各列に受講者言語の食材「Torotaku」、規定量「Negitoro 30g Pickled daikon 7g」、備考「mix」と、講師言語の食材「とろたく」、規定量「ねぎとろ 30g たくあん 7g」、備考「混ぜる」とが上下に並んで表示されている。さらに、当該例では、「とろたく」の行のすぐ下にある行の各列に受講者言語の食材「Wasabi」、規定量「3g」、備考「put in a small dish」と、講師言語の食材「わさび」、備考「小皿にセット」とが上下に並んで表示されている。なお、この行では、受講者言語と講師言語で共通の表記となる規定量「3g」が1つにまとめて表示されている。「わさび」の行のすぐ下にある行の各列に受講者言語の食材「Soy sauce」、規定量「10g」と、講師言語の食材「醤油」とが上下に並んで表示されている。なお、この行では、受講者言語と講師言語で共通の表記となる規定量「10g」が1つにまとめて表示されている。また、この行の備考は、「わさび」の行の備考と連結された1つのセルとして表示されている。すなわち、図4に示す例には、料理に用いられる材料Mを計量器3で量り取るための情報が受講者言語と講師言語との2つの言語で表示されている。
【0054】
このように複数の言語で計量情報がモニター2に表示されるため、講師C及び受講者Aは、言語的バックボーンが互いに異なるにもかかわらず、材料Mの種類ごとに計量すべき量を把握し、互いにコミュニケーションできる。そして、講師Cは、受講者Aと異なる言語的バックボーンを有するにもかかわらず、計量器3を用いて適切な量の材料Mを量り取れるよう受講者Aを指導できる。なお、例示のように、講師言語で表示される計量情報と、受講者言語で表示される計量情報とは、実質的に同一の内容である。
【0055】
[手順表示ステップ]
上述の計量情報が表示された後、すなわち、コミュニケーションの土台が築かれ、材料Mが量り取られた後に、上述の計量情報に基づいて量り取られた材料Mを用いた料理の手順を上述の複数の言語でモニター2に表示させる手順表示ステップが実行されることが好ましい。手順表示ステップにおいて、モニター2には、計量情報に基づいて量り取られた材料Mを用いた料理の手順が上述の複数の言語で表示される。手順表示ステップにおいて、講師Cは、モニター2を用いて、計量情報に基づいて量り取られた材料Mを用いた料理の手順を受講者Aに説明する。モニター2に上述の複数の言語で料理の手順が表示されることにより、講師Cは、受講者Aと異なる言語的バックボーンを有するにもかかわらず、量り取られた材料Mを用いた料理の手順を受講者Aに指導できる。
【0056】
図5は、本実施形態のモニター2に表示される料理の手順の一例である。図5に示す例における講師言語は、日本語である。また、図5に示す例における受講者言語は、英語である。当該例では、受講者言語の見出し「How to make sushi」と講師言語の見出し「握り方」とが上下に並んだ見出しがモニター2の上部分に表示されている。そして、見出しの下には、1から5までの番号が付された料理の手順が受講者言語と講師言語とで示されている。番号「1」の右側に、当該番号に対応する手順が受講者言語で「Wet your hands with a lot of water. If your hands get sticky, wet them again.」、講師言語で「両手を水でしっかり濡らす。もし手がベタベタになったらまた濡らす。」と表示されている。番号「1」の下側に表示された番号「2」の右側に、当該番号に対応する手順が受講者言語で「Take the rice in your right hand.」、講師言語で「ご飯を取る(右手)」と表示されている。番号「2」の下側に表示された番号「3」の右側に、当該番号に対応する手順が受講者言語で「Take the fish of your choice in your left hand.」、講師言語で「お魚を取る(左手)」と表示されている。番号「3」の下側に表示された番号「4」の右側に、当該番号に対応する手順が受講者言語で「Put the rice on the fish」、講師言語で「ご飯をお魚に乗せる」と表示されている。番号「4」の下側に表示された番号「5」の右側に、当該番号に対応する手順が受講者言語で「Press the rice side and the other side thereof to shape the rice.」、講師言語で「ご飯の形を整える ご飯のサイドを押す。反対側も押す。」と表示されている。
【0057】
このように複数の言語で料理の手順がモニター2に表示されるため、講師C及び受講者Aは、言語的バックボーンが互いに異なるにもかかわらず、両手をしっかり濡らし、右手でご飯を取り、左手で魚を取り、ご飯をお魚に載せ、ご飯を両側から押して形を整えるという料理の手順を把握し、互いにコミュニケーションできる。なお、例示のように、講師言語で表示される料理の手順と、受講者言語で表示される料理の手順とは、実質的に同一の内容である。
【0058】
料理が寿司である場合、手順表示ステップは、まず、時間をかけて少数の寿司を握った後に、受講者Aが所望する種類のネタで寿司を握る手順を表示することが好ましい。これにより、受講者Aは、練習により手順を覚えて失敗しなくなった後に、好きな寿司を握れるという充実した料理体験を得られる。このとき、受講者Aが寿司の種類ごとに手順を覚えられるよう、「少数の寿司」は、ネタを酢飯の上に載せる寿司、イクラ軍艦等の海苔でネタと酢飯とを巻く軍艦巻き、玉子握り等の海苔による固定を要する寿司の組合せによって例示される、互いに異なる調理方法の寿司を組み合わせたものであることが好ましい。
【0059】
[食事ステップ]
料理の手順に沿って料理が行われた後に、上述の料理の手順に沿って調理された料理を食べるタイミングであることを受講者Aたちに知らせる表示をモニター2に表示させる食事ステップが実行されることが好ましい。食事ステップにおいて、モニター2には、上述の料理の手順に沿って調理された料理を食べるタイミングであることを示す説明が上述の複数の言語で表示される。食事ステップにおいて、講師Cは、モニター2を用いて、上述の料理の手順に沿って調理された料理を食べるよう、受講者Aに伝える。これにより、運営システムSは、自ら調理した料理を食べるとの充実した体験を受講者Aに与えることができる。
【0060】
[移動指示ステップ]
料理の手順に沿って料理が行われた後に、撮影装置5を用いた撮影が行われる撮影場所Pへ移動するよう料理を食べた受講者Aに指示する移動指示を上述の複数の言語でモニター2に表示させる移動指示ステップが実行されることが好ましい。移動指示ステップは、食事ステップの前に行われてもよく、食事ステップの後に行われてもよい。なかでも、料理教室で調理された出来立ての料理を食べるとの体験を受講者Aに与えるべく、移動指示ステップは、食事ステップの後に行われることが好ましい。
【0061】
料理にちなんだ衣装で記念撮影を行うとの充実した料理体験を与えるべく、移動指示ステップは、受講者Aに、料理教室で解説される料理にちなんだ衣装を着て記念撮影を行う手順を含むことが好ましい。このとき、運営方法は、当該手順を上述の複数の言語でモニター2に表示させる手順を含むことが好ましい。
【0062】
[印刷ステップ]
料理教室の流れは、クイズ、計量情報、及び/又は料理の手順が上述の複数の言語で印刷された配布物Dを印刷装置4に印刷させる印刷ステップを含むことが好ましい。これにより、講師Cは、モニター2に情報が表示されるタイミングの影響を受けることなく、配布物Dを用いて、各種の情報を受講者A等に伝えることができる。
【0063】
図6は、本実施形態の配布物Dの一例である。当該例には、配布物Dのうち、料理の手順が印刷された一部が示されている。受講者言語の見出し「How to make sushi」と講師言語の見出し「握り方」とが上下に並んだ見出しが配布物Dの上部分に示されている。当該例に係る料理の手順のうち、番号1から番号3は、図5の番号1から番号3と同じである。当該例の料理の手順には、番号「4」の右側に、当該番号に対応する手順が受講者言語で「Take the wasabi with the index finger of your right hand and put it on the fish.」、講師言語で「右手の人差し指でわさびを取り、お魚に付ける」と表示されている。また、当該例に係る料理の手順のうち、番号5から番号6は、図5の番号4から番号5と同じである。
【0064】
当該例の料理の手順には、番号「7」の右側に、当該番号に対応する手順が受講者言語で「Turn your left hand.」、講師言語で「左手を返す」と表示されている。当該例の料理の手順には、番号「8」の右側に、当該番号に対応する手順が受講者言語で「Grab your right hand to hold the rice side with your right hand」、講師言語で「右手で掴む(ご飯のサイドを掴んでいる状態)」と表示されている。当該例の料理の手順には、番号「9」の右側に、当該番号に対応する手順が受講者言語で「Put the sushi on your left hand」、講師言語で「左手に乗せる」と表示されている。当該例の料理の手順には、番号「10」の右側に、当該番号に対応する手順が受講者言語で「Push fish and rice together from the side」、講師言語で「サイドを押す(魚とご飯を一緒に押す)」と表示されている。当該例の料理の手順には、番号「11」の右側に、当該番号に対応する手順が受講者言語で「Grip the sides, press the edges, push lightly on the top」、講師言語で「サイドを握る 端を押す 上を押す」と表示されている。
【0065】
このように複数の言語で料理の手順等の各種情報が配布物Dに示されるため、講師C及び受講者Aは、言語的バックボーンが互いに異なるにもかかわらず、両手をしっかり濡らし、右手でご飯を取り、左手で魚を取り、ご飯をお魚に載せ、右手の人差し指でお魚にわさびを付け、ご飯を両側から押して形を整え、手を返し、握って形を整えるという寿司を調理する手順等を把握し、互いにコミュニケーションできる。なお、例示のように、講師言語で表示される料理の手順と、受講者言語で表示される料理の手順とは、実質的に同一の内容である。
【0066】
〔運営処理のメインフローチャート〕
図7は、本実施形態の制御装置1で実行される運営処理の好ましい流れの一例を示すメインフローチャートである。図8は、図7から続く図である。図9は、図8から続く図である。以下は、図7から図9を用いた、本実施形態の制御装置1で実行される運営処理の好ましい流れの一例である。
【0067】
[スタッフ管理ステップ]
運営処理は、制御部11、記憶部12、及び通信部13の協働により実行される、料理教室の講師C等のスタッフをインターネット上で募集するスタッフ管理ステップを含むことが好ましい。スタッフ管理ステップは、双方向の映像通話で応募者と面接官との面談を行う手順を含むことが好ましい。スタッフ募集ステップにおける募集要項は、少なくとも、受講者言語の会話能力を要件に含むことが好ましい。シフト調整に係る労力を低減すべく、スタッフ管理ステップは、スタッフのシフト調整を行う手順を含むことが好ましい。管理コストを抑え、給与計算の透明性を高めるべく、スタッフ管理ステップは、スタッフへの給与を自動計算する手順を含むことが好ましい。
【0068】
[予約管理ステップ]
運営処理は、制御部11、記憶部12、及び通信部13の協働により実行される、料理教室の受講者Aの予約希望を受け付け、記憶部12に格納する予約管理ステップを含むことが好ましい。予約管理ステップは、予約が成立した受講者Aに会場、日時が記載されたリマインダーを送る手順を含むことが好ましい。当該リマインダーは、少なくとも、受講者言語で記載されていることが好ましい。各種オンライン予約システムから集客すべく、予約管理ステップは、複数のオンライン予約システムからの予約希望を集約して処理することが好ましい。
【0069】
[広告管理ステップ]
運営処理は、制御部11、記憶部12、及び通信部13の協働により実行される、料理教室の広告を管理する広告管理ステップを含むことが好ましい。料理教室に係るアクションに基づいた効果的な広告を行うべく、予約管理ステップは、アクセス数、検索キーワード等を分析し、SEO対策を行う手順を含むことが好ましい。
【0070】
[在庫管理ステップ]
運営処理は、制御部11、記憶部12、及び通信部13の協働により実行される、材料Mの在庫を管理する在庫管理ステップを含むことが好ましい。在庫管理ステップは、記憶部12に参照された材料Mの在庫数量を更新する手順を含むことが好ましい。在庫管理ステップは、開催される料理教室で必要な材料Mのうち、在庫不足である材料Mを発注する発注する手順を含むことが好ましい。当該手順は、記憶部12に参照された在庫数量と1人前の材料Mの量と参加人数とを用いて発注数量を算出する手順を含むことが好ましい。
【0071】
[印刷指令ステップ]
運営処理は、上述のクイズ、上述の計量情報、及び/又は上述の料理の手順が上述の複数の言語で印刷された配布物Dを印刷装置4に印刷させる印刷指令ステップを含むことが好ましい。印刷指令ステップは、制御部11が記憶部12及び通信部13と協働して実行する印刷指令部111により実行される。必要な物品が揃った状態で料理教室を開始できるようにすべく、印刷指令ステップは、受講者Aが会場Vに到着する前に行われることが好ましい。必要な情報が網羅された配布物Dを提供すべく、印刷指令ステップは、上述のクイズ、上述の計量情報、及び上述の料理の手順が全て印刷された配布物Dの印刷を指令することが好ましい。
【0072】
[ステップS1:クイズを開始するか判別]
制御部11は、記憶部12、通信部13、及び入力部14等と協働して、クイズ表示部112を実行する。そして、制御部11は、クイズ表示部112により、クイズを開始するか判別する処理を実行する(ステップS1)。開始すると判別した場合、制御部11は、処理をステップS2に移す。開始すると判別しなかった場合、制御部11は、処理をステップS1に戻し、ステップS1からステップS18の処理を繰り返す。
【0073】
クイズを開始するか判別する手順は、特に限定されない。当該手順は、例えば、入力部14において表示の開始を指令するボタンが押下された場合にクイズを開始すると判別する手順、入力部14のマウス・キーボード等を介してクイズに係る表示の開始を指令するユーザインタフェース要素が操作された場合にクイズを開始すると判別する手順等でよい。
【0074】
[ステップS2:クイズの表示を指令]
制御部11は、クイズ表示部112により、料理教室の講師Cの母国語である講師言語及び料理教室の受講者Aが用いる言語である受講者言語を含む複数の言語で、当該料理教室で解説される料理に関する知識を問うクイズの表示をモニター2に指令する処理を実行する(ステップS2)。制御部11は、処理をステップS3に移す。
【0075】
ステップS2は、当該クイズに関する音声の再生をモニター2等に指令する手順を含んでもよい。当該音声は、少なくとも受講者言語による音声を含むことが好ましい。
【0076】
[ステップS3:クイズを終了するか判別]
制御部11は、クイズ表示部112により、クイズを終了するか判別する処理を実行する(ステップS3)。終了すると判別した場合、制御部11は、処理をステップS4に移す。終了すると判別しなかった場合、制御部11は、処理をステップS3に戻す。
【0077】
クイズを終了するか判別する手順は、特に限定されない。当該手順は、例えば、入力部14において表示の終了を指令するボタンが押下された場合にクイズを終了すると判別する手順、クイズが所与の時間だけ表示されたときにクイズを終了すると判別する手順、入力部14のマウス・キーボード等を介してクイズに係る表示の終了を指令するユーザインタフェース要素が操作された場合にクイズを終了すると判別する手順等でよい。
【0078】
[ステップS4:クイズの表示を終了]
制御部11は、クイズ表示部112により、モニター2におけるクイズの表示を終了する処理を実行する(ステップS4)。制御部11は、処理をステップS5に移す。
【0079】
[ステップS5:下準備を開始するか判別]
管理処理は、ステップS5からステップS8の処理を含むことが好ましい。制御部11は、記憶部12、及び入力部14等と協働して、下準備を開始するか判別する処理を実行する(ステップS5)。開始すると判別した場合、制御部11は、処理をステップS6に移す。開始すると判別しなかった場合、制御部11は、処理をステップS5に戻す。
【0080】
下準備を開始するか判別する手順は、特に限定されない。当該手順は、例えば、入力部14において表示の開始を指令するボタンが押下された場合に下準備を開始すると判別する手順、入力部14のマウス・キーボード等を介して下準備に係る表示の開始を指令するユーザインタフェース要素が操作された場合に下準備を開始すると判別する手順等でよい。
【0081】
[ステップS6:下準備手順の表示を指令]
制御部11は、記憶部12、及び通信部13等と協働して、料理教室の講師Cの母国語である講師言語及び料理教室の受講者Aが用いる言語である受講者言語を含む複数の言語で、当該料理教室で解説される料理に関する下準備の手順である下準備手順の表示をモニター2に指令する処理を実行する(ステップS6)。制御部11は、処理をステップS7に移す。
【0082】
ステップS6は、当該下準備手順に関する音声の再生をモニター2等に指令する手順を含んでもよい。当該音声は、少なくとも受講者言語による音声を含むことが好ましい。
【0083】
[ステップS7:下準備を終了するか判別]
制御部11は、記憶部12、及び入力部14等と協働して、下準備を終了するか判別する処理を実行する(ステップS7)。終了すると判別した場合、制御部11は、処理をステップS8に移す。終了すると判別しなかった場合、制御部11は、処理をステップS7に戻す。
【0084】
下準備を終了するか判別する手順は、特に限定されない。当該手順は、例えば、入力部14において表示の終了を指令するボタンが押下された場合に下準備を終了すると判別する手順、下準備手順が所与の時間だけ表示されたときに下準備を終了すると判別する手順、入力部14のマウス・キーボード等を介して下準備手順に係る表示の終了を指令するユーザインタフェース要素が操作された場合に下準備を終了すると判別する手順等でよい。
【0085】
[ステップS8:下準備手順の表示を終了]
制御部11は、記憶部12、及び通信部13等と協働して、モニター2における下準備手順の表示を終了する処理を実行する(ステップS8)。制御部11は、処理をステップS9に移す。
【0086】
[ステップS9:計量を開始するか判別]
制御部11は、記憶部12、通信部13、及び入力部14等と協働して、計量情報表示部113を実行する。そして、制御部11は、計量情報表示部113により、計量を開始するか判別する処理を実行する(ステップS9)。開始すると判別した場合、制御部11は、処理をステップS10に移す。開始すると判別しなかった場合、制御部11は、処理をステップS9に戻す。
【0087】
計量を開始するか判別する手順は、特に限定されない。当該手順は、例えば、入力部14において表示の開始を指令するボタンが押下された場合に計量を開始すると判別する手順、入力部14のマウス・キーボード等を介して計量に係る表示の開始を指令するユーザインタフェース要素が操作された場合に計量を開始すると判別する手順等でよい。
【0088】
[ステップS10:計量情報の表示を指令]
制御部11は、計量情報表示部113により、料理教室の講師Cの母国語である講師言語及び料理教室の受講者Aが用いる言語である受講者言語を含む複数の言語で、当該料理教室で解説される料理に用いられる材料Mを計量器3で量り取るための情報である計量情報の表示をモニター2に指令する処理を実行する(ステップS10)。制御部11は、処理をステップS11に移す。
【0089】
ステップS10は、当該計量情報に関する音声の再生をモニター2等に指令する手順を含んでもよい。当該音声は、少なくとも受講者言語による音声を含むことが好ましい。
【0090】
[ステップS11:計量を終了するか判別]
制御部11は、計量情報表示部113により、計量を終了するか判別する処理を実行する(ステップS11)。終了すると判別した場合、制御部11は、処理をステップS12に移す。終了すると判別しなかった場合、制御部11は、処理をステップS11に戻す。
【0091】
計量を終了するか判別する手順は、特に限定されない。当該手順は、例えば、入力部14において表示の終了を指令するボタンが押下された場合に計量を終了すると判別する手順、計量情報が所与の時間だけ表示されたときに計量を終了すると判別する手順、入力部14のマウス・キーボード等を介して計量情報に係る表示の終了を指令するユーザインタフェース要素が操作された場合に計量を終了すると判別する手順等でよい。
【0092】
[ステップS12:計量情報の表示を終了]
制御部11は、計量情報表示部113により、モニター2における計量情報の表示を終了する処理を実行する(ステップS12)。制御部11は、処理をステップS13に移す。
【0093】
[ステップS13:調理を開始するか判別]
管理処理は、ステップS13からステップS16の処理を含むことが好ましい。制御部11は、記憶部12、通信部13、及び入力部14等と協働して、手順表示部114を実行する。そして、制御部11は、手順表示部114により、調理を開始するか判別する処理を実行する(ステップS13)。開始すると判別した場合、制御部11は、処理をステップS14に移す。開始すると判別しなかった場合、制御部11は、処理をステップS13に戻す。
【0094】
調理を開始するか判別する手順は、特に限定されない。当該手順は、例えば、入力部14において表示の開始を指令するボタンが押下された場合に調理を開始すると判別する手順、入力部14のマウス・キーボード等を介して調理に係る表示の開始を指令するユーザインタフェース要素が操作された場合に調理を開始すると判別する手順等でよい。
【0095】
[ステップS14:調理の手順の表示を指令]
制御部11は、手順表示部114により、料理教室の講師Cの母国語である講師言語及び料理教室の受講者Aが用いる言語である受講者言語を含む複数の言語で、計量情報に基づいて量り取られた材料Mを用いた調理の手順(料理の手順)の表示をモニター2に指令する処理を実行する(ステップS14)。制御部11は、処理をステップS15に移す。
【0096】
ステップS14は、当該計量情報に関する音声の再生をモニター2等に指令する手順を含んでもよい。当該音声は、少なくとも受講者言語による音声を含むことが好ましい。
【0097】
[ステップS15:調理を終了するか判別]
制御部11は、手順表示部114により、調理を終了するか判別する処理を実行する(ステップS15)。終了すると判別した場合、制御部11は、処理をステップS16に移す。終了すると判別しなかった場合、制御部11は、処理をステップS15に戻す。
【0098】
調理を終了するか判別する手順は、特に限定されない。当該手順は、例えば、入力部14において表示の終了を指令するボタンが押下された場合に調理を終了すると判別する手順、料理の手順が所与の時間だけ表示されたときに調理を終了すると判別する手順、入力部14のマウス・キーボード等を介して料理の手順に係る表示の終了を指令するユーザインタフェース要素が操作された場合に調理を終了すると判別する手順等でよい。
【0099】
[ステップS16:調理の手順の表示を終了]
制御部11は、手順表示部114により、モニター2における調理の手順(料理の手順)の表示を終了する処理を実行する(ステップS16)。制御部11は、処理をステップS17に移す。
【0100】
[ステップS17:記念撮影を開始するか判別]
管理処理は、ステップS17からステップS18の処理を含むことが好ましい。制御部11は、記憶部12、通信部13、及び入力部14等と協働して、移動指示部115を実行する。そして、制御部11は、移動指示部115により、記念撮影を開始するか判別する処理を実行する(ステップS17)。開始すると判別した場合、制御部11は、処理をステップS18に移す。開始すると判別しなかった場合、制御部11は、処理をステップS17に戻す。
【0101】
記念撮影を開始するか判別する手順は、特に限定されない。当該手順は、例えば、入力部14において表示の開始を指令するボタンが押下された場合に記念撮影を開始すると判別する手順、入力部14のマウス・キーボード等を介して撮影場所Pに係る表示の開始を指令するユーザインタフェース要素が操作された場合に記念撮影を開始すると判別する手順等でよい。
【0102】
[ステップS18:撮影場所の表示を指令]
制御部11は、移動指示部115により、料理教室の講師Cの母国語である講師言語及び料理教室の受講者Aが用いる言語である受講者言語を含む複数の言語で、撮影場所Pの表示をモニター2に指令する処理を実行する(ステップS18)。制御部11は、処理を終了する。撮影場所Pの表示は、撮影場所Pへの移動手順の表示を含むことが好ましい。
【0103】
ステップS18は、撮影場所P又は記念撮影に関する音声の再生をモニター2等に指令する手順を含んでもよい。当該音声は、少なくとも受講者言語による音声を含むことが好ましい。
【0104】
[食事会場表示ステップ]
運営処理は、上述の料理の手順に係る表示が終了した後に、上述の複数の言語で、上述の料理の手順に沿って受講者Aが調理した料理を食べる会場である食事会場への移動手順の表示をモニター2に指令する食事会場表示ステップを含むことが好ましい。食事会場表示ステップは、上述の移動指示部115による撮影場所の表示と同様の手順でよい。
【0105】
<料理教室の運営システムSの使用例>
以下は、本実施形態に係る料理教室の運営システムSの使用例である。
【0106】
〔寿司教室の運営〕
本実施形態の料理教室の運営システムSは、海外から訪れたインバウンドの観光客向けに催される寿司教室の運営に使用できる。
【0107】
[寿司の種類の選択]
講師Cは、受講者Aに手まり寿司、握り寿司のいずれを学ぶ料理教室に参加するか選択させる。受講者Aは、これらのうち所望の寿司を学ぶ料理教室を選び、参加する。以下は、握り寿司を学ぶ料理教室を例にとった説明であるが、手まり寿司も同様である。
【0108】
[会場の設営]
講師Cは、制御装置1、モニター2、計量器3、撮影装置5、作業台W、材料M、食器T等を会場Vに設置する。また、講師Cは、印刷装置4に印刷させた配布物Dを会場Vに設置する。計量器3、材料M、食器T、配布物Dは、作業台Wの上に載置される。設営後の会場Vは、例えば、図1に示された配置となる。材料Mは、酢飯、魚介類によって例示される握り寿司のネタ、わさび、醤油等を含む。長時間の料理教室における水分補給を促すため、会場Vには、渇きを潤すための飲料が用意されたドリンクコーナーが設置されることが好ましい。ドリンクコーナーには、飲料を自由に飲んでよいとの趣旨の掲示が講師言語及び受講者言語により行われていることが好ましい。
【0109】
[寿司クイズの実施]
講師Cは、寿司クイズの表示開始を制御装置1に指令する。制御装置1は、講師言語及び受講者言語を含む複数の言語でモニター2に寿司クイズを表示する。講師Cは、モニター2を用いて、料理教室で解説される料理である握り寿司に関する寿司クイズを行い、受講者Aとの間のコミュニケーションの土台を構築する。
【0110】
[シャリ切り]
講師Cは、下準備手順の表示開始を制御装置1に指令する。制御装置1は、講師言語及び受講者言語を含む複数の言語でモニター2に下準備手順を表示する。講師Cは、モニター2を用いて、下準備手順に沿ってシャリ切りを行うよう受講者Aを指導する。受講者Aは、シャリ切りを行い、酢飯を作る。
【0111】
[材料を量り取る]
講師Cは、計量情報の表示開始を制御装置1に指令する。制御装置1は、講師言語及び受講者言語を含む複数の言語でモニター2に計量情報を表示する。講師Cは、モニター2を用いて、料理の材料Mを量り取るよう受講者Aを指導する。受講者Aは、材料Mを計量器3で量り取る。
【0112】
[握り寿司の手順を説明する]
講師Cは、料理の手順の表示開始を制御装置1に指令する。制御装置1は、講師言語及び受講者言語を含む複数の言語でモニター2に料理の手順を表示する。講師Cは、モニター2を用いて、量り取った材料Mを用いて手順通りに握り寿司を握るよう受講者Aを指導する。受講者Aは、お米、お魚等を手に取り、モニター2に表示された手順に沿って握り寿司を握る。
【0113】
[握り寿司を食べる]
講師Cは、食事会場への移動手順の表示開始を制御装置1に指令する。制御装置1は、講師言語及び受講者言語を含む複数の言語でモニター2に食事会場への移動手順を表示する。講師Cは、モニター2を用いて、食事会場へ移動するよう受講者Aに指示する。受講者Aは、食事会場に移動し、自ら握った握り寿司を食べて楽しむ。
【0114】
[記念撮影を行う]
講師Cは、撮影場所Pの表示開始を制御装置1に指令する。制御装置1は、講師言語及び受講者言語を含む複数の言語でモニター2に撮影場所Pを表示する。講師Cは、モニター2を用いて、撮影場所Pへ移動するよう受講者Aを指導する。受講者Aは、撮影場所Pへ移動する。講師C等は、撮影装置5により、受講者Aの記念撮影を行う。
【0115】
〔ラーメン教室の運営〕
本実施形態の料理教室の運営システムSは、海外から訪れたインバウンドの観光客向けに催されるラーメン教室の運営に使用できる。
【0116】
[会場の設営]
講師Cは、寿司教室の場合と同様に、会場Vの設営を行う。材料Mは、ラーメンの麺、チャーシュー、ナルト、メンマ等によって例示されるラーメンの具、スープの素、餃子の皮、餃子の具、餃子のタレ等を含む。
【0117】
[ラーメンクイズの実施]
講師Cは、ラーメンクイズの表示開始を制御装置1に指令する。制御装置1は、講師言語及び受講者言語を含む複数の言語でモニター2にラーメンクイズを表示する。講師Cは、モニター2を用いて、料理教室で解説される料理であるラーメンに関するラーメンクイズを行い、受講者Aとの間のコミュニケーションの土台を構築する。
【0118】
[材料を量り取る]
講師Cは、計量情報の表示開始を制御装置1に指令する。制御装置1は、講師言語及び受講者言語を含む複数の言語でモニター2に計量情報を表示する。講師Cは、モニター2を用いて、料理の材料Mを量り取るよう受講者Aを指導する。受講者Aは、材料Mを計量器3で量り取る。
【0119】
[ラーメン及び餃子を料理する手順を説明する]
講師Cは、料理の手順の表示開始を制御装置1に指令する。制御装置1は、講師言語及び受講者言語を含む複数の言語でモニター2にラーメン及び餃子を料理する手順を表示する。講師Cは、モニター2を用いて、量り取った材料Mを用いて手順通りに餃子を作り、ラーメンを茹でるよう受講者Aを指導する。受講者Aは、餃子の皮、餃子の具等を手に取り、モニター2に表示された手順に沿って餃子を作る。また、受講者Aは、スープを作り、ラーメンを茹で、食器Tにスープ、茹でられたラーメン、及びラーメンの具を入れる。
【0120】
[ラーメン及び餃子を食べる]
講師Cは、食事会場への移動手順の表示開始を制御装置1に指令する。制御装置1は、講師言語及び受講者言語を含む複数の言語でモニター2に食事会場への移動手順を表示する。講師Cは、モニター2を用いて、食事会場へ移動するよう受講者Aに指示する。受講者Aは、食事会場に移動し、自ら料理したラーメン及び餃子を食べて楽しむ。
【0121】
[記念撮影を行う]
講師Cは、撮影場所Pの表示開始を制御装置1に指令する。制御装置1は、講師言語及び受講者言語を含む複数の言語でモニター2に撮影場所Pを表示する。講師Cは、モニター2を用いて、撮影場所Pへ移動するよう受講者Aを指導する。受講者Aは、撮影場所Pへ移動する。講師C等は、撮影装置5により、受講者Aの記念撮影を行う。
【0122】
なお、本発明の思想の範疇において、当業者であれば各種の変更例及び修正例に想到し得るものである。よって、それら変更例及び修正例は、本発明の範囲に属するものと了解される。例えば、前述の実施の形態に対して、当業者が適宜、構成要素の追加、削除若しくは設計変更を行ったもの、又は、工程の追加、省略若しくは条件変更を行ったものも、本発明の要旨を備えている限り、本発明の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0123】
S システム
1 制御装置
11 制御部
111 印刷指令部
112 クイズ表示部
113 計量情報表示部
114 手順表示部
115 移動指示部
12 記憶部
13 通信部
14 入力部
2 モニター
3 計量器
4 印刷装置
5 撮影装置
A 受講者
C 講師
D 配布物
M 材料
P 撮影場所
T 食器
V 会場
W 作業台
N ネットワーク
【要約】
【課題】海外から訪れたインバウンドの観光客等によって例示される、講師と異なる言語的バックボーンを有する受講者に向けた料理教室の運営を実現すること。
【解決手段】本発明の料理教室の運営システムSは、モニター2と、モニター2の表示を制御する制御装置1と、計量器3と、を含んで構成され、制御装置1は、料理教室で解説される料理に関する知識を問うクイズを料理教室の講師Cの母国語である講師言語及び料理教室の受講者Aが用いる言語である受講者言語を含む複数の言語でモニター2に表示させるクイズ表示部112と、クイズが表示された後に、料理に用いられる材料Mを計量器3で量り取るための情報である計量情報を上述の複数の言語でモニター2に表示させる計量情報表示部113と、を備える。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9