(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-30
(45)【発行日】2024-09-09
(54)【発明の名称】画像形成装置、画像形成装置の制御方法並びにプログラム
(51)【国際特許分類】
G03G 21/00 20060101AFI20240902BHJP
B41J 29/38 20060101ALI20240902BHJP
B41J 29/42 20060101ALI20240902BHJP
H04N 1/00 20060101ALI20240902BHJP
【FI】
G03G21/00 386
G03G21/00 388
B41J29/38 204
B41J29/42 F
H04N1/00 350
(21)【出願番号】P 2020071152
(22)【出願日】2020-04-10
【審査請求日】2023-03-31
(73)【特許権者】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100126240
【氏名又は名称】阿部 琢磨
(74)【代理人】
【識別番号】100223941
【氏名又は名称】高橋 佳子
(74)【代理人】
【識別番号】100159695
【氏名又は名称】中辻 七朗
(74)【代理人】
【識別番号】100172476
【氏名又は名称】冨田 一史
(74)【代理人】
【識別番号】100126974
【氏名又は名称】大朋 靖尚
(72)【発明者】
【氏名】竹中 秀一
【審査官】藤井 達也
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-036979(JP,A)
【文献】特開2013-054095(JP,A)
【文献】特開2002-278377(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2009/0194934(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03G 13/34
G03G 15/00
G03G 15/36
G03G 21/00
G03G 21/02
G03G 21/14
G03G 21/20
B41J 29/00-29/70
H04N 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
用紙を収納する給紙部と、
前記給紙部から搬送された用紙に画像を形成する画像形成手段と、
画面を表示する表示手段と、を有する画像形成装置であって、
ユーザが前記給紙部を操作することなく、給紙部に関する設定画面の表示指示を行ったことに従って、前記給紙部が選択されていない状態の前記設定画面を前記表示手段に表示させ、前記給紙部に対して所定のユーザ操作が行われたことに従って、操作された給紙部が選択された状態の前記設定画面を前記表示手段に表示させる制御手段と、を有し、
前記制御手段は、前記設定画面の表示中に前記給紙部に対して前記所定のユーザ操作がなされても給紙部の選択を行わず、
前記制御手段は、警告画面の表示中に前記給紙部に対して前記所定のユーザ操作がなされても前記設定画面を前記表示手段に表示させないことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記所定のユーザ操作は、前記給紙部を開ける動作であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記所定のユーザ操作は、前記給紙部を閉じる動作であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記給紙部が閉じられたことを検知する検知手段をさらに有し、
前記制御手段は、前記設定画面と異なる所定の画面が表示された状態で、前記検知手段が前記動作を検知したことに基づき、前記給紙部に関する設定画面を前記表示手段に表示させることを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記設定画面は、前記給紙部に給紙される用紙のサイズ、または、用紙の種類の設定を受け付けることができる画面であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記制御手段は、前記設定画面と異なる所定の画面を前記表示手段に表示している状態で、手差しトレイに用紙がセットされた場合、前記手差しトレイにセットされた用紙の情報を設定する画面を前記表示手段に表示させ、前記設定画面を前記表示手段に表示している状態で、前記手差しトレイに用紙がセットされた場合、前記手差しトレイにセットされた用紙の情報を設定する前記画面を表示しないことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記設定画面を前記表示手段に表示している状態で、前記手差しトレイに用紙がセットされた場合、前記設定画面が閉じられた後、前記手差しトレイに設定された用紙の情報を設定する前記画面を前記表示手段に表示させることを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記警告画面で警告していた問題が解消すると、前記警告画面を非表示とし、前記所定のユーザ操作がなされた給紙部が選択された状態の前記設定画面を表示させることを特徴とする請求項1乃至7
のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前カバーをさらに有し、
前記警告画面は、前記前カバーを閉じるよう促す画面であることを特徴とする請求項1乃至8
のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項10】
用紙を収納する給紙部と、
前記給紙部から搬送された用紙に画像を形成する画像形成手段と、
画面を表示する表示手段と、を有する画像形成装置の制御方法であって、
ユーザが前記給紙部を操作することなく、給紙部に関する設定画面の表示指示に従って、前記給紙部が選択されていない状態の前記設定画面を前記表示手段に表示させ、前記給紙部に対して所定のユーザ操作が行われたことに従って、操作された給紙部が選択された状態の前記設定画面を前記表示手段に表示させる制御工程と、を有し、
前記制御工程において、前記設定画面の表示中に前記給紙部に対して前記所定のユーザ操作がなされても給紙部の選択を行わず、
前記制御
工程において、警告画面の表示中に前記給紙部に対して前記所定のユーザ操作がなされても前記設定画面を前記表示手段に表示させないことを特徴とする画像形成装置の制御方法。
【請求項11】
請求項10に記載の各工程をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置、画像形成装置の制御方法並びにプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
給紙カセットから用紙を搬送し、搬送された用紙に画像を形成する画像形成装置では、各給紙カセットに収納されている用紙のサイズや用紙種別などの用紙情報をカセットごとに登録しておくことが知られている。給紙カセットに収納されている用紙を変える際に、ユーザは新しく収納される用紙のサイズや用紙種別などを画像形成装置の操作部を操作して設定する。
【0003】
特許文献1では給紙カセットが当該給紙カセットの収納部から抜き出されたり、収納されたりという操作が検出された際に、画像形成装置の表示部に操作が行われた給紙カセットに対する用紙情報の設定画面を表示することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の画像形成装置は、給紙カセットに対する所定の操作を検知すると、その都度用紙の設定画面をポップアップ表示させる。たとえば、ユーザが給紙カセットに対する所定の操作よりも前に用紙情報の設定画面を表示していても、給紙カセットに対する所定の操作により所定の操作がなされた給紙カセットに対する用紙情報の設定画面が表示されてしまう。そのため、ユーザは表示された所定の操作がなされた給紙カセットに対する設置を終えるまで、所定の操作よりも前に表示していた用紙情報の設定の続きを行うことができなくなってしまう。
【0006】
そこで、本願実施例に記載の画像形成装置は、用紙情報の設定中は給紙カセットに対して所定の操作がなされても、引き続き設定途中の用紙情報の設定をすることができるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本実施形態における画像形成装置は、用紙を収納する給紙部と、前記給紙部から搬送された用紙に画像を形成する画像形成手段と、画面を表示する表示手段と、を有する画像形成装置であって、ユーザが前記給紙部を操作することなく、給紙部に関する設定画面の表示指示を行ったことに従って、前記給紙部が選択されていない状態の前記設定画面を前記表示手段に表示させ、前記給紙部に対して所定のユーザ操作が行われたことに従って、操作された給紙部が選択された状態の前記設定画面を前記表示手段に表示させる制御手段と、を有し、前記制御手段は、前記設定画面の表示中に前記給紙部に対して前記所定のユーザ操作がなされても給紙部の選択を行わず、前記制御手段は、警告画面の表示中に前記給紙部に対して前記所定のユーザ操作がなされても前記設定画面を前記表示手段に表示させないことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
上記の構成を有する画像形成装置においては、用紙情報の設定中は給紙カセットに対して所定の操作がなされても、引き続き設定途中の用紙情報の設定をすることができるようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本実施例における、システムの構成の一例を示す図である。
【
図2】本実施例における、画像形成装置のハードウェアブロックの一例を示す図である。
【
図3】本実施例における、画像形成装置のソフトウェアモジュールの一例を示す図である。
【
図4】本実施例における、用紙の設定画面の初期画面の一例を示す図である。
【
図5】本実施例における、用紙の設定画面の用紙サイズ、用紙タイプ設定画面の一例を示す図である。
【
図6】本実施例における、手差し給紙カセット用の用紙の設定画面の一例を示す図である。
【
図7】実施例1における給紙カセットの用紙の設定画面制御処理のフローチャートである。
【
図8】実施例1における手差し給紙カセットの用紙の設定画面制御処理のフローチャートである。
【
図9】実施例2における給紙カセットの用紙の設定画面制御処理のフローチャートである。
【
図10】本実施例における、前カバーオープン時の警告画面の一例を示す図である。
【
図11】本実施例において、画像形成装置の操作部に表示される画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[実施例1]
以下、本発明を実施するための形態について図面を用いて説明する。
【0011】
はじめに、実施例1における画像形成装置の動きを以下に記載する。
【0012】
実施例1における画像形成装置は、給紙カセットへの用紙がセットされたことを検知すると、
図4(B)のような用紙の設定画面をポップアップ表示して、ユーザへセットしたメデイアの用紙サイズを設定するように促す。
図4(B)では、ユーザが用紙をセットしたカセットが選択された状態の画面が表示される。
【0013】
一方で、
図11(A)のホーム画面でボタン702を選択することで表示される画面から、用紙の設定を選択することで
図4(A)に示される用紙情報の設定画面を表示することができる。
図4(A)に示す画面は、ユーザが給紙カセットに用紙をセットしなくても用紙の情報を設定することができる画面である。
【0014】
ここで、
図4(A)に示している用紙情報の設定画面が表示されている状態で、ユーザが給紙カセットを開き、給紙カセットに用紙を入れて、給紙カセットを閉じたとする。この時、ポップアップ画面を表示させてしまうと、
図4(A)の画面による設定変更を継続して行うことができなくなってしまう。
【0015】
そこで、実施例1では、
図4(A)の画面を表示中は、給紙カセットが開閉され、給紙カセットに用紙がセットされていても、
図4(B)のポップアップ画面を表示させないように制御する。
【0016】
<システム構成図>
まず、
図1を用いて本発明におけるシステムの構成の一例を説明する。本実施例に係るシステムは、画像形成装置100、クライアント端末102を有する。画像形成装置100は、複数のクライアント端末102とネットワーク103で接続されている。
【0017】
画像形成装置100は、スキャン、ファクス、プリント、コピーなどの様々な機能を有する複合機、またはプリント機能のみを有するプリンタである。
【0018】
クライアント端末102はユーザが保有しているPCや携帯電話、PDA、または、多機能携帯電話(以下スマートフォン)やタブレットなどの情報処理装置である。クライアント端末102は、ネットワーク103を介して、画像形成装置100に印刷データを送信する。
【0019】
ネットワーク103はWANやLANで構成される無線、または有線のネットワークである。
【0020】
<画像形成装置のハードウェアブロック図>
図2(A)は本実施例の画像形成装置100の構成を説明するハードウェアブロックの一例を示す図である。
図2(A)において、200はコントローラユニットで、画像信号やデバイス情報の入出力を制御する。
【0021】
中央演算装置(CPU)201は補助記憶装置203に記憶されたプログラムを主記憶装置202に読み出し、実行する。さらに、システムバス212に接続される各デバイスを中央演算処理装置201が統括的に制御する。
【0022】
主記憶装置202は、中央演算処理装置201の主メモリ、ワークメモリとして機能する。主記憶装置としては、たとえば、RAM等のメモリデバイスが用いられる。
【0023】
補助記憶装置203は大容量データを一時的あるいは長期的に保持する目的でも使用される。補助記憶装置としては、例えばROMやHDD、SSD等の記憶装置が用いられる。
【0024】
RIP204は中間プリントデータをラスタイメージに展開する専用ハードウェアである。RIP204は中央演算処理装置201により主記憶装置202上に生成された中間プリントデータを高速かつ、中央演算処理装置201の実行と並列に、処理するものである。
【0025】
Network205はネットワーク103に接続し、プリンタ外部とのプリントデータやデバイス情報の入出力を担う。
【0026】
操作部I/F206は操作部208とのインターフェース部で、操作部208に表示する画像データを操作部208に対して出力する。また、操作部208から本装置のユーザが入力した情報を、中央演算処理装置201に伝える役割をする。
【0027】
デバイスI/F207は中央演算処理装置201の指示に基づき、画像信号の送出、デバイス動作指示、デバイス情報の受信を行う。コントローラユニット200はデバイスI/F207を介して、プリンタエンジン209に接続される。実施例1における、給紙カセットの開閉や給紙カセットへの用紙のセットの検知はプリンタエンジン209で行われ、デバイスI/F207を介して中央演算処理装置201へ伝えられる。なお、給紙カセットの開閉の検知、給紙カセットへの用紙のセットの検知はコントローラユニット200で行われるとしてもよい。
【0028】
操作部208は、出力器として液晶パネルと音源を備え、入力器としてたとえばタッチパネルとハードキー、マイクを備えるものである。
【0029】
プリンタエンジン209はコントローラユニット200からの画像信号を媒体上に出力する画像形成手段であり、電子写真方式、インクジェット方式の何れの方式の画像形成手段であっても構わない。画像形成装置100は、1以上の給紙カセットを有しており、給紙カセットからプリンタエンジンへと用紙を搬送する。さらに、画像形成装置100は、オプション構成としてデバイス本体に手差し給紙トレイを追加で備えることができる。各給紙カセット、手差しトレイにはそれぞれ同一種類の用紙をセットすることも、異なる種類の用紙をセットすることもできる。
【0030】
図2(B)は、画像形成装置100の外観図である。画像形成装置100では、プリンタ140の上部にスキャナ130を配置している。プリンタ140には、一つの段に数百枚の用紙を収納できる給紙部である給紙カセット141が複数備えられている。さらに、プリンタ140には用紙を容易に置き換えることができる手差しトレイ142が備えられている。給紙カセット141は、画像形成装置100に引き出し可能に取り付けられている。給紙カセット141および手差しトレイ142に載置されている用紙のサイズや種類等の用紙情報は、操作画面を介してユーザによって設定される。ユーザにより設定された用紙サイズ、用紙の種類等の用紙情報は各給紙カセットや手差しトレイに対応付けられてROM113に記憶されている。なお、画像形成装置100が給紙カセット141および手差しトレイ142に載置されている用紙のサイズや種類を検知する機構を有していてもよい。給紙カセット141、手差しトレイ142が用紙サイズや種類を検知する機構を有している場合に、検知結果を給紙カセット141、手差しトレイ142に設定することができるようにしてもよい。これらの給紙カセット141および手差しトレイ142のそれぞれのことを給紙段ともいう。また、プリンタ140にはフィニッシ
ャが接続されている。フィニッシ
ャは、針ステープル、針なしステープル、サドルステープルなどの後処理を行うステープル機能を備えている。フィニッシ
ャが備える機能としてはステープル機能以外に折機能、パンチ機能、製本機能などを含んでもよい。
【0031】
ボタン143は、給紙カセット141を引き出すためのボタンである。ユーザがボタン143を押すと、給紙カセット141を引き出すことができるようになる。給紙カセットに用紙を収納する場合、ユーザはボタン143を押した後、給紙カセットを引き出し、給紙カセットに用紙を収納する。そして、ユーザは給紙カセットをプリンタ140の収納部に押し込む。プリンタ140の給紙カセットを収納する収納部は給紙カセットが閉じられていることを検知するセンサを有しており、画像形成装置100は当該センサの検知結果に基づき給紙カセットが開けられているか、閉じられているかを判定する。なお、本実施例では、給紙カセット141がボタン143を有しているとした。給紙カセット141がボタン143を有しておらず、ユーザが給紙カセットを引き出すことができるとしてもよい。
【0032】
<画像形成装置のソフトウェアモジュール図>
図3は本実施例における画像形成装置100のソフトウェアモジュール構成図である。
図3に記載した各ソフトウェアモジュールは、プログラムとして補助記憶装置203に格納され、主記憶装置202にロードされ中央演算処理装置201により実行されるものである。
【0033】
画面表示制御部301は、操作部I/F206を使用して操作部208に表示される画像を転送、差し替え、更新して表示制御する。
【0034】
デバイスIF制御部302は、デバイスI/F207を使用して、プリンタエンジン209と信号通信する。画像信号の送出、デバイス動作指示、デバイス情報の受信を行う。実施例1における、給紙カセットの開閉、給紙カセットに用紙が入っているか否かの検知もここで制御される。
【0035】
設定属性制御部303は操作部208にてユーザから設定された各種設定地を管理、更新する役割を担う。
【0036】
制御部304は、画面表示の切り替え制御から、プリンタエンジンとの通信制御、各種印刷設定の設定属性値の切り替え制御を、統括的に制御する。
【0037】
<用紙の設定画面の初期画面のUI画面>
ここで、給紙カセット141に収納される用紙の情報を変更するときのユーザ操作について説明する。
【0038】
図11(A)は、本実施例において、画像形成装置100の表示部に表示されるホーム画面の一例を示す図である。ホーム画面は、画像形成装置100が提供する機能の設定をユーザに設定させるための画面を表示させる指示を受け付ける画面である。たとえば、ユーザが「コピー」ボタン701をタップすると、
図11(B)に示す、コピーの設定をユーザに設定させるコピー画面が表示部に表示される。
図11(B)は、コピー画面の一例を示す図である。コピー画面では、印刷部数や印刷時の拡大縮小の倍率設定、印刷に用いる用紙の種別の設定などコピーに関する設定をユーザが設定することができる。
【0039】
図11(A)で示したホーム画面において、ボタン702を選択すると、画像形成装置100の装置の設定を行う不図示の画面が表示される。当該画面において、ユーザが「用紙の設定」ボタンを選択すると、
図4(A)に示す用紙情報の設定画面が表示される。
【0040】
図4(A)はホーム画面から辿れる用紙の設定画面であり、設定変更対象とする給紙カセットを選択する給紙カセットボタン401と、選択した給紙カセットの設定変更画面へ遷移させる「設定」ボタン402を有している。さらに、選択した給紙カセットの現在の設定情報を表示する用紙情報領域404と、用紙の設定の初期画面を抜けるための「OK」ボタン403を有する。
図4(A)では、給紙カセットボタンが選択されていないため、用紙情報領域404には用紙の情報が表示されておらず、「設定」ボタン402もグレーアウトされており、選択することができない。
【0041】
ユーザが給紙カセットボタン401から、用紙情報を設定する給紙カセットに対応するボタンを選択する。給紙カセットボタン401を選択すると、選択された給紙カセットボタン401の色が変更され、当該給紙カセットボタンが選択された状態となる。このとき、用紙情報領域404には選択された給紙カセットに対して設定された用紙のサイズと用紙の種別等の用紙情報が表示される。また、「設定」ボタン402のグレーアウトが解除され、「設定」ボタン402を選択することができるようになる。
【0042】
ここで、ユーザが「設定」ボタン402を選択すると、
図5(A)に示す用紙サイズの設定画面が表示される。各種定形用紙サイズを選択する用紙サイズボタン501と、
図5(B)の画面へ進むための「次へ」ボタン502と、これまでの設定をクリアして
図4の初期画面へ戻るための「キャンセル」ボタン503を有する。ユーザは用紙サイズボタンから
図4(A)で選択した給紙カセットに収納される用紙の用紙サイズを選択し、「次へ」502を選択する。すると、
図5(B)に示す画面が、操作部208に表示される。
【0043】
図5(B)は、用紙タイプの設定画面を示している。各種用紙タイプを選択する用紙タイプボタン504と、これまでの設定をクリアして
図4の初期画面へ戻るための「キャンセル」ボタン505と、該給紙カセットへの設定を確定する「OK」ボタン506を有する。「OK」ボタン506を選択すると、
図4の初期画面へ戻るが、内部的に用紙サイズ、用紙タイプの設定が確定し、対象給紙カセットへ反映される。用紙タイプとは、たとえば、普通紙、厚紙、薄紙、パンチ紙など、給紙カセットにセットされている用紙の種類を示す。
【0044】
なお、上記では、ユーザがホーム画面のボタン
702から「用紙の設定」画面を表示する場合を例に説明した。給紙カセットに用紙をセットすることでも用紙情報の設定を行うことができる。ユーザが給紙カセットを開け、用紙をセットして給紙カセットを画像形成装置100の収納部に収納した場合、
図4(B)に示す画面がポップアップ画面として表示される。
図4(B)も
図4(A)同様に、設定変更対象とする給紙カセットを選択する給紙カセットボタン401と、選択した給紙カセットの設定変更画面へ遷移させる「設定」ボタン406を有している。尚、設定変更対象とする給紙カセットは給紙動作を検知した給紙カセットに自動で設定され、ハイライト表示される。さらに、選択した給紙カセットの現在の設定情報を表示する用紙情報領域407と、用紙の設定の初期画面を抜けるための「OK」ボタン408も同様に有する。給紙カセットの現在の設定情報として、開閉され、用紙が入っている給紙カセットに対する情報が表示される。
【0045】
図4(A)と(B)に表示される用紙の設定の画面は、表示のために踏むべき手順は異なるが、基本的なボタン配置構成は同じものを表示している。「設定」ボタン402、406が選択された場合は、後述の
図5で説明される用紙サイズ、用紙タイプ設定画面へ遷移する。「OK」ボタン403、408が選択されると、用紙情報の設定の初期画面を抜ける。実施例1において、
図4(A)が表示されている間は、給紙カセットが開閉され、当該給紙カセットに用紙が入っていることを検知しても
図4(B)は表示されない。
図4(B)が表示されている間は、「OK」ボタン408が押下されてこの画面を抜けない限り、
図4(A)は表示されない。
【0046】
<手差し給紙カセット用の用紙の設定画面のUI画面>
次に、ユーザが手差しトレイに用紙をセットしたときの動きの概要を説明する。
【0047】
図6は、画像形成装置100の操作部208に表示される、画像形成装置100の手差し給紙カセットに対する用紙の設定画面の一例を示している。この手差し給紙カセットに対する用紙の設定画面は、非図示の手差し給紙カセットに対して、用紙が置かれたことを検知したタイミングでポップアップ表示される。実施例1では、
図4(B)に示すポップアップ画面表示中は、手差しトレイに用紙がセットされても、
図6に示す画面のポップアップ表示を行わない。その後、給紙カセットに対する用紙の設定が完了したタイミングで、手差しトレイに対する用紙の設定画面がポップアップ表示される。
【0048】
手差しトレイに対する用紙情報の設定画面には、用紙サイズをリストから選択する用紙サイズボタン601と、用紙タイプを変更する用紙タイプ変更領域602、用紙サイズ、用紙タイプの設定を確定する「OK」ボタンを有する。ユーザは用紙サイズ、用紙タイプをそれぞれ設定した後、「OK」ボタン603を選択することで、手差し給紙カセットに対する用紙の設定を完了、反映させる。「OK」ボタン603選択後は、この画面は消え、手差しトレイに対する用紙情報の設定画面が表示される前に表示されていた画面が表示される。
【0049】
<給紙カセットの用紙の設定画面制御処理のフローチャート>
以降、フローチャートを用いて、実施例1における画像形成装置100が実行する処理を説明する。
【0050】
図7は、給紙カセットに対する給紙動作検知時の用紙の設定画面のポップアップ表示制御の処理を示すフローチャートである。なお、
図7に示すフローチャートを実行するためのプログラムは、補助記憶装置203に記憶されており、中央演算処理装置201が当該プログラムを主記憶装置202に展開し実行することで処理が実現される。
【0051】
給紙動作の検知は、給紙カセットが閉じられ、かつ、当該給紙カセットに紙が存在した場合にユーザからメデイアが給紙された、と判断する。給紙動作を検知すると、操作部208に表示されている画面に、
図4(A)の通常メニューから辿れる用紙の設定画面が表示されているか判断し、表示中であれば、改めて用紙の設定画面をポップアップ表示する必要はないため何もせずに処理を終了する。表示中でなければ
図4(B)のポップアップ画面を表示する。手差し給紙カセット向けの用紙の設定画面が表示されている場合であっても、
図4(B)のポップアップ画面を表示する。ユーザが給紙カセットを開くと、本フローが開始される。
【0052】
まず、S1001において中央演算処理装置201は、デバイスIF制御部302を制御し、画像形成装置100の給紙カセット141が閉じられたことを検知したか判断する。閉じられていない場合、中央演算処理装置201は前のステップに戻り、処理を繰り返す。閉じられたことを検知した場合、中央演算処理装置201はS1002へ処理を進める。
【0053】
S1002において中央演算処理装置201は、デバイスIF制御部302を制御し、S1001で閉じられたことが検知された給紙カセットに対して、紙が収納されているか否かを判断する。給紙カセットを収納する収納部には、給紙カセットに用紙が給紙されているか否かを判定するセンサが設けられている。中央演算処理装置201は、収納部に設けられた不図示のセンサの出力結果に基づき、給紙カセットに用紙が収納されているか否かを判定する。用紙が収納されていない場合、中央演算処理装置201は処理を終了する。用紙が給紙カセットに収納されている場合、中央演算処理装置201はS1003へ処理を進める。
【0054】
S1003において中央演算処理装置201は、画面表示制御部301を制御し、操作部208に表示されている画面に、用紙情報の設定画面が表示されているか否かを判定する。用紙情報の設定画面とは、
図4(A)に示す画面である。中央演算処理装置201は表示中の画面の識別情報を取得し、取得された画面の識別情報とあらかじめ設定されている
図4(A)に対応する画面の識別情報を比較する。画面の識別情報が一致する場合、中央演算処理装置201は
図7に示す処理を終了する。一方で、画面の識別情報がことなる場合には、S1004に示す処理を実行する。なお、操作部208に表示されている画面が
図6に示す手差し給紙トレイ向けの用紙の設定画面が表示されている場合であっても、中央演算処理装置201は処理をS1004へ進める。
【0055】
S1004において、中央演算処理装置201は、画面表示制御部301を制御し、操作部208が前カバーオープン警告画面を表示しているか否かを判定する。前カバーオープン警告画面とは、
図10に示す画面である。前カバーオープン警告画面は、画像形成装置100の前面のカバーを開けたときに、当該カバーを閉じるようユーザに促す画面である。中央演算処理装置201は、表示中の画面の識別情報と前カバーオープン警告画面の識別情報とを比較し、前カバーオープン警告画面の表示中であるか否かを判定する。前カバーオープン警告画面が表示されている場合、中央演算処理装置201はS1005へ処理を進める。前カバーオープン警告画面が表示中でなければ、中央演算処理装置201はS1006に処理を進める。
【0056】
S1005において、中央演算処理装置201は、デバイスIF制御部302を制御し、前カバーが閉じられたか否かを判定する。画像形成装置100は不図示のセンサによって、前カバーの開閉を検知する。中央演算処理装置201は、デバイスIF制御部302を介して取得されたセンサの検知結果に基づき、前カバーが閉じられたことを検知するとS1006に処理を進める。一方で、前カバーが閉じられるまで、S1005に記載の処理を実行する。前カバーが閉じられると、前カバー警告画面は非表示となる、前カバー警告画面が表示されていた画面が操作部208に表示される。
【0057】
S1006において中央演算処理装置201は、画面表示制御部301を制御し、操作部208に表示されている画面を内部情報とともに一旦内部保持、退避させる。たとえば、S1006において、中央演算処理装置201は表示している画面の識別情報と当該画面の設定されているパラメータの情報を主記憶装置202に記憶する。たとえば、操作部208に
図11(B)に示すコピー画面が表示されている場合、中央演算処理装置201は、コピー画面を示す識別情報と、印刷部数や倍率、使用する用紙の種類など、コピー画面で設定されている情報を主記憶装置202に記憶する。なお、S1005で前カバーが閉じられた場合に、前カバーオープン警告画面が表示される前に表示されていた画面を表示することなく、当該画面の情報をメモリに退避させるとしてもよい。なお、ここではコピー画面を例に説明したが、用紙情報の設定画面と異なる画面であれば、スキャンの設定画面、画像形成装置100に保存された画像データの送信に関する設定画面、ホーム画面等他の画面であってもよい。
【0058】
S1007において中央演算処理装置201は、画面表示制御部301を制御し、操作部208に
図4(B)のポップアップ画面を表示する。中央演算処理装置201は、S1001で閉じられたことが検知された給紙カセットの情報を取得する。そして、取得した情報に基づき、閉じられたことが検知された給紙カセットの給紙カセットボタンが選択された状態の用紙設定画面(
図4(B))を操作部208に表示する。
【0059】
S1008において中央演算処理装置201は、画面表示制御部301を制御し、
図4(B)の給紙カセット向けの用紙の設定画面での設定が完了したか判断する。完了していない場合は、S1005へ戻り、処理を繰り返す。完了している場合は、S1007へ処理を進める。
図4(B)の「OK」ボタン408、
図5(B)の「OK」ボタン506のいずれかのボタンが選択された場合、中央演算処理装置201はS1009に処理を進める。
【0060】
S1009において中央演算処理装置201は、画面表示制御部301を制御し、S1006で内部保持、退避させていた画面を復元する。これにより、
図4(B)が表示する前に表示されていた画面を操作部208に表示することができる。画面の復元が完了したら、本フローを終了する。
【0061】
以上の処理により、給紙カセットに対する所定の操作がなされたときの用紙の設定画面のポップアップ表示制御が実行される。このように、すでに
図4(A)に示す用紙情報を設定する画面が表示されている場合は、給紙カセットが閉じられたことが検知されても、
図4(B)に示す用紙設定画面のポップアップ表示を行わない。このようにすることで、ユーザが設定途中の用紙情報の設定がキャンセルされたり、ユーザがいずれの給紙カセットの設定を行っているかがわからなくなってしまうことを抑制することができる。
【0062】
なお、上記のフローでは、給紙カセットが開閉され、当該給紙カセットに用紙が収納されている場合に、
図4(B)に示す用紙情報の設定画面を表示するとした。給紙カセットが開けられたことに基づき、S1003の処理を実行したり、給紙カセットが閉じられたことに基づきS1002を行うことなく、S1003を行うとしてもよい。
【0063】
<手差し給紙カセットの用紙の設定画面制御処理のフローチャート>
次に、
図8に示すフローチャートを用いて、手差しトレイに対する給紙動作検知時の用紙の設定画面のポップアップ表示制御の処理を説明する。
図8に示す処理を実行するためのプログラムは、補助記憶装置203に記憶されており、中央演算処理装置201が当該プログラムを読み出して、主記憶装置202に展開し、実行することで処理が実現される。なお、S2001、S2004に記載の処理は中央演算処理装置201がデバイスIF制御部302を制御することで実現される。S2002、S2003、S2005以降の処理は、中央演算処理装置201が画面表示制御部301を制御することで実現される。
【0064】
給紙動作の検知は、手差しトレイに対して紙が置かれたことを検知した場合にユーザからメデイアが給紙された、と判定する。給紙動作を検知すると、操作部208に
図4(B)のポップアップ画面が表示されているか判定し、表示中でなければ
図6のポップアップ画面を表示する。表示中であれば、内部的に手差し給紙カセット向けの用紙の設定画面を生成し、待機する。その後、給紙カセット向けの用紙設定の完了を検知したタイミングで、生成しておいた手差しトレイ向けの用紙の設定画面をポップアップ表示する。手差しトレイ向けの用紙設定が完了すると、本処理を完了する。
【0065】
まず、S2001において中央演算処理装置201は、デバイスIF制御部302を制御し、手差し給紙トレイに対して紙が置かれ、紙が存在しているか判定する。手差しトレイは用紙が置かれたことを検知するための不図示のセンサを有している。S2001において中央演算処理装置201は、センサの検知結果に基づき、手差し給紙トレイに用紙がセットされているか否かを判定する。
【0066】
手差し給紙トレイに用紙が置かれていない場合、中央演算処理装置201は
図8に示す処理を終了する。一方で、手差し給紙トレイに用紙が存在する場合、中央演算処理装置201は処理をS2002へ進める。
【0067】
S2002において中央演算処理装置201は、画面表示制御部301を制御し、手差し給紙トレイ向けの用紙の設定画面を内部的に生成し、主記憶装置202に保持する。手差し給紙トレイ向けの用紙の設定画面とは、たとえば、
図6に示す画面である。なお、手差しトレイ向けの用紙情報の設定画面の保持は、主記憶装置202ではなく他のメモリで行ってもよい。
【0068】
S2003において、中央演算処理装置201は、画面表示制御部301を制御し、前カバーオープンの警告画面を表示中であるか否かを判定する。前カバーオープン警告画面の表示中か否かの判定方法は、
図7のS1004と同様の方法であってもよいし、異なる方法であってもよい。前カバーオープン警告画面が表示されている場合、中央演算処理装置201はS2004に処理を進める。一方で、前カバーオープン警告画面が表示されていない場合、中央演算処理装置201はS2005に処理を進める。
【0069】
S2004において、中央演算処理装置201は、デバイスIF制御部302を制御し、前カバーが閉じられたか否かを判定する。S2004における処理は、
図7のS1005に記載の処理と同様の処理であってもよいし、異なる処理であってもよい。S2004において、前カバーが閉じられると、前カバーオープン警告画面が非表示となり、前カバーオープン警告画面の表示前に表示されていた画面が操作部208に表示される。
【0070】
S2005において、中央演算処理装置201は、画面表示制御部301を制御し、表示している画面の情報を主記憶装置202に記憶する。中央演算処理装置201は、表示している画面の識別情報、および、その画面に対して設定されている設定値を主記憶装置202に記憶する。なお、手差しトレイ向けの用紙情報の設定画面の保持は、主記憶装置202ではなく他のメモリで行ってもよい。
【0071】
S2006において中央演算処理装置201は、画面表示制御部301を制御し、操作部208に表示されている画面が、
図4(A)の給紙カセットに対する用紙情報の設定画面であるか否かを判断する。S2003では、S1003と同様に表示中の画面の識別情報とあらかじめ記憶されている画面の識別情報を比較し、
図4(A)に示す画面が表示されているか否かを判定する。給紙カセット向けの用紙の設定画面でない場合、中央演算処理装置201はS2008へ処理を進める。給紙カセット向けの用紙の設定画面が表示されている場合、表示を手差しトレイ向けの用紙情報の設定画面に替えることなく中央演算処理装置201はS2007へ処理を進める。
【0072】
S2007において中央演算処理装置201は、画面表示制御部301を制御し、給紙カセット向けの用紙の設定が完了したか判断する。完了していない場合は処理を前のステップへ戻し、処理を繰り返す。完了している場合は、S2008へ処理を進める。給紙カセットの用紙設定が完了したとは、たとえば、
図4(A)で“OK”ボタン403が選択された場合などである。
【0073】
S2008において中央演算処理装置201は、画面表示制御部301を制御し、S2002で内部生成、保持していた手差しトレイ向けの用紙情報の設定画面を表示する。これにより、
図6に示す用紙情報の設定画面が操作部208に表示される。実施例1では、給紙カセットに対する用紙情報の設定が完了してから手差しトレイにセットされた用紙の情報の設定画面を表示する。このようにすることで、給紙カセットに対する用紙情報の設定中に、手差しトレイに用紙をセットしてもすぐには
図6に示す画面が表示されないため、給紙トレイに対する用紙情報の設定を引き続き行うことができる。一方で、給紙トレイに対する用紙情報の設定が完了した後には、手差しトレイにセットされた用紙の用紙情報の設定を行うことができる。
【0074】
S2009において中央演算処理装置201は、画面表示制御部301を制御し、手差し給紙トレイ向けの用紙の設定が完了しているか判断する。完了していない場合は、S2009の処理を繰り返す。完了している場合、中央演算処理装置201はS2010に記載の処理を実行する。
【0075】
S2010において、中央演算処理装置201は、画面表示制御部301を制御し、S2005で退避させた画面を操作部208に表示する。
【0076】
以上の処理により、手差しトレイに用紙がセットされたときに、設定途中の給紙トレイへの用紙情報の設定を継続しながら、当該用紙情報の設定の完了後に、手差し給紙トレイにセットされた用紙情報の設定を行うことができる。
【0077】
以上の処理により、手差し給紙トレイに用紙がセットされたときの操作画面の表示制御がなされる。
【0078】
以上、これまで説明した本発明の実施例によれば、用紙情報の設定画面を使用して設定変更中に、所定の操作がなされた給紙カセットに対する用紙情報の設定画面がポップアップ表示されてしまうことを抑制することができる。このようにすることで、所定の操作がなされても、ユーザは設定途中の用紙情報の設定を続けて行うことができる。
【0079】
なお、上記の実施例では、
図7のS1003において、表示されている画面が
図4(A)に示す用紙情報の設定画面か否かで、
図4(B)に示す用紙情報の設定画面を表示するか否かを切り替えた。S1003において、
図4(A)、
図5(A)、(B)に示す画面のいずれかが表示されている場合にはS1004へ処理を進めるとしてもよい。
【0080】
[実施例2]
実施例1では、
図6に示される手差し給紙トレイ用の用紙の設定画面よりも
図4(B)の給紙カセット向けの用紙の設定画面を優先してポップアップ表示していた。
【0081】
しかし、機器の構成、ユースケースによっては、給紙カセット向けの用紙設定よりも、手差し給紙トレイ向けの設定を優先して設定、確定させるように表示制御した方が良いケースもある。そこで、実施例2では、給紙カセットが開閉され当該給紙カセットに用紙が収納されていた場合、手差しトレイ用の用紙情報の設定が完了するまで、給紙カセットへの用紙情報の設定画面のポップアップ表示をさせない。そして、手差しトレイ用の用紙情報の設定を完了した後、
図4(B)の給紙カセット向けの用紙の設定画面をポップアップ表示する。このようにすることで、手差しトレイにセットされた用紙の用紙情報の設定中に給紙カセットが開閉されても、手差しトレイに対する用紙情報の設定を引き続き行うことができる。
【0082】
なお、
図1~
図6、
図11に示す構成は、実施例1と同様であるため説明を省略する。
【0083】
<給紙カセットの用紙の設定画面制御処理のフローチャート>
図9を用いて、給紙カセットが開閉され、当該給紙カセットに用紙が収納されているときの用紙情報の設定画面のポップアップ表示制御のフローを説明する。本フローチャートに記載の処理は、補助記憶装置203に記憶されたプログラムを中央演算処理装置201が実行することにより実現される。なお、
図9に記載の処理において、
図7と同様の処理については、
図7と同様の符号を付与し、説明を省略する。
【0084】
S1101において、中央演算処理装置201は、画面表示制御部301を制御し、手差しトレイ向けの用紙設定画面を表示しているか否かを判定する。中央演算処理装置201は、
図6に示す手差しトレイ向けの用紙設定画面の識別情報と表示中の画面の識別情報とを比較することで、手差しトレイ向けの用紙設定画面を表示しているか否かを判定する。手差しトレイ向けの用紙設定画面を表示していない場合、S1006に処理を進める。一方で、手差しトレイ向けの用紙設定画面が表示されている場合、中央演算処理装置201はS1102に記載の処理を実行する。
【0085】
S1102において、中央演算処理装置201は、画面表示制御部301を制御し、手差しトレイ向けの用紙設定画面における用紙情報の設定が完了したか否かを判定する。
図6に示す手差しトレイ向けの用紙設定画面において、“OK”ボタン603が選択されると、手差しトレイ向けの用紙情報設定画面は非表示となり、用紙情報の設定が完了したと判定される。一方で、手差しトレイ向けの用紙設定画面における用紙情報の設定が完了するまで、中央演算処理装置201はS1102に記載の処理を実行する。
【0086】
S1005以降の処理は、実施例1と同様であるため、説明を省略する。
【0087】
なお、
図9では、給紙カセットが開閉され、かつ、当該給紙カセットに用紙が収納されている場合に用紙情報の設定画面の表示中かを判定するとした。給紙カセットが開けられたことに基づいて、S1003以降の処理を行うとしてもよいし、給紙カセットが閉じられたことに基づき、S1002を行わず、S1003を行うとしてもよい。
【0088】
次に、ユーザが手差しトレイに用紙をセットしたときの処理について説明する。ここでは、実施例1の説明に用いられた
図8を用いて説明をする。実施例2における画像形成装置100は、手差しトレイに用紙がセットされたときに、
図8のS2006、S2007を削除した処理と同様である。
【0089】
このようにすることで、給紙カセット向けの用紙設定画面の表示中であっても、手差しトレイに用紙がセットされた場合には、手差しトレイにセットされた用紙の用紙情報の設定を優先して行うことができるようになる。
【0090】
以上の処理により、給紙トレイに収納される用紙情報の設定が行われているときに、給紙トレイが閉じられ、用紙が収納されても
図4(B)に示す画面を表示しない。さらに、手差しトレイにセットされた用紙の用紙情報を設定する画面を表示している場合に、手差しトレイにセットされた用紙の用紙情報の設定が完了してから、用紙が給紙されて閉じられた給紙カセットに対する用紙情報の設定を行うことができる。
【0091】
[その他の実施形態]
本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)をネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータ(又はCPUやMPU等)がプログラムコードを読み出して実行する処理である。この場合、そのコンピュータプログラム、及び該コンピュータプログラムを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。