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特許7547169情報処理装置、情報処理装置の制御方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-30
(45)【発行日】2024-09-09
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理装置の制御方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/12 20060101AFI20240902BHJP
   H04N 1/00 20060101ALI20240902BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20240902BHJP
【FI】
G06F3/12 355
G06F3/12 310
G06F3/12 385
G06F3/12 329
G06F3/12 353
H04N1/00 127B
B41J29/38
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2020182780
(22)【出願日】2020-10-30
(65)【公開番号】P2022073031
(43)【公開日】2022-05-17
【審査請求日】2023-10-17
(73)【特許権者】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小川 延宏
【審査官】漆原 孝治
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-152674(JP,A)
【文献】特開2006-338127(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/12
H04N 1/00
B41J 29/38
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータを、画像出力装置と通信可能に構成される情報処理装置として機能させるプログラムであって、前記コンピュータを、
前記画像出力装置の状態を示す状態情報を前記画像出力装置から取得する取得手段と、
印刷設定を設定するための設定画面を表示部に表示させる表示制御手段と、
として機能させ、
前記表示制御手段は、
前記取得手段において前記状態情報の取得に失敗している場合であり、かつ、前記設定画面上に設定されている設定値が変更された場合、前記設定画面に所定の警告表示を表示させ
前記所定の警告表示を表示させる際に、解決方法を示す情報を併せて表示することを特徴とする、プログラム。
【請求項2】
前記表示制御手段は、
前記印刷設定の設定項目ごとに前記所定の警告表示を表示させるように構成され、
前記変更された設定値を含む前記設定項目に関する前記所定の警告表示を表示させることを特徴とする請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記表示制御手段は、前記設定画面上の領域に応じて、前記所定の警告表示の表示態様を異ならせることを特徴とする請求項1または2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記表示制御手段は、前記所定の警告表示をしている状態であり、かつ、印刷ドキュメントを受け付けていない状態において、前記取得手段が前記状態情報の取得に成功した場合、前記取得した状態情報に合わせて前記設定値を変更することを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載のプログラム。
【請求項5】
前記表示制御手段は、前記所定の警告表示をしている状態であり、かつ、前記取得手段が前記状態情報の取得に成功した状態において、前記変更された設定値と前記取得に成功した前記状態情報とが一致する場合、前記所定の警告表示の表示を終了させることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載のプログラム。
【請求項6】
前記表示制御手段は、前記変更された設定値と前記取得に成功した前記状態情報とが一致しない場合、前記所定の警告表示である第1の警告表示とは異なる第2の警告表示を表示させることを特徴とする請求項に記載のプログラム。
【請求項7】
前記表示制御手段は、前記取得手段において前記状態情報の取得に成功し、かつ、前記設定画面上で設定されている前記設定値と、前記取得手段で取得した状態情報とが一致していない場合、前記所定の警告表示である第1の警告表示とは異なる第2の警告表示を表示させることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載のプログラム。
【請求項8】
前記表示制御手段は、前記第1の警告表示および前記第2の警告表示として、それぞれ、所定のアイコンを表示させることを特徴とする請求項またはに記載のプログラム。
【請求項9】
画像出力装置と通信可能に構成される情報処理装置であって、
前記画像出力装置の状態を示す状態情報を前記画像出力装置から取得する取得手段と、
印刷設定を設定するための設定画面を表示部に表示させる表示制御手段と、
を備え、
前記表示制御手段は、
前記取得手段において前記状態情報の取得に失敗している場合であり、かつ、前記設定画面上に設定されている設定値が変更された場合、前記設定画面に所定の警告表示を表示させ
前記所定の警告表示を表示させる際に、解決方法を示す情報を併せて表示することを特徴とする、情報処理装置。
【請求項10】
画像出力装置と通信可能に構成される情報処理装置の制御方法であって、
前記画像出力装置の状態を示す状態情報を前記画像出力装置から取得する取得ステップと、
印刷設定を設定するための設定画面を表示部に表示させる表示制御ステップと、
を有し、
前記表示制御ステップは、
前記取得ステップにおいて前記状態情報の取得に失敗している場合であり、かつ、前記設定画面上に設定されている設定値が変更された場合、前記設定画面に所定の警告表示を表示させ
前記所定の警告表示を表示させる際に、解決方法を示す情報を併せて表示することを特徴とする、情報処理装置の制御方法。
【請求項11】
コンピュータを、画像出力装置と通信可能に構成される情報処理装置として機能させるプログラムであって、前記コンピュータを、
前記画像出力装置の状態を示す状態情報を前記画像出力装置から取得する取得手段と、
印刷設定を設定するための設定画面を表示部に表示させる表示制御手段と、
として機能させ、
前記表示制御手段は、
前記取得手段において前記状態情報の取得に失敗している場合であり、かつ、前記設定画面上に設定されている設定値が変更された場合、前記設定画面に所定の警告表示を表示させ、
前記所定の警告表示をしている状態であり、かつ、印刷ドキュメントを受け付けていない状態において、前記取得手段が前記状態情報の取得に成功した場合、前記取得した状態情報に合わせて前記設定値を変更することを特徴とする、プログラム。
【請求項12】
コンピュータを、画像出力装置と通信可能に構成される情報処理装置として機能させるプログラムであって、前記コンピュータを、
前記画像出力装置の状態を示す状態情報を前記画像出力装置から取得する取得手段と、
印刷設定を設定するための設定画面を表示部に表示させる表示制御手段と、
として機能させ、
前記表示制御手段は、
前記取得手段において前記状態情報の取得に失敗している場合であり、かつ、前記設定画面上に設定されている設定値が変更された場合、前記設定画面に所定の警告表示を表示させ、
前記所定の警告表示をしている状態であり、かつ、前記取得手段が前記状態情報の取得に成功した状態において、前記変更された設定値と前記取得に成功した前記状態情報とが一致する場合、前記所定の警告表示の表示を終了させることを特徴とする、プログラム。
【請求項13】
コンピュータを、画像出力装置と通信可能に構成される情報処理装置として機能させるプログラムであって、前記コンピュータを、
前記画像出力装置の状態を示す状態情報を前記画像出力装置から取得する取得手段と、
印刷設定を設定するための設定画面を表示部に表示させる表示制御手段と、
として機能させ、
前記表示制御手段は、
前記取得手段において前記状態情報の取得に失敗している場合であり、かつ、前記設定画面上に設定されている設定値が変更された場合、前記設定画面に所定の警告表示を表示させ、
前記取得手段において前記状態情報の取得に成功し、かつ、前記設定画面上で設定されている前記設定値と、前記取得手段で取得した状態情報とが一致していない場合、前記所定の警告表示である第1の警告表示とは異なる第2の警告表示を表示させることを特徴とする、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像出力装置と通信可能な情報処理装置における印刷設定の表示制御の技術に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に印刷を行う場合、情報処理装置は、プリンター等の画像出力装置を選択し、選択した画像出力装置に印刷ジョブを送信することで、画像出力装置で印刷を実行させている。情報処理装置では、選択した画像出力装置でサポートされた値の範囲内で、用紙の種類・サイズなどの給紙設定、優先画質・印刷品質などの品位設定、回転・印刷位置などのレイアウト設定といった様々な設定値を組み合わせた印刷ジョブの作成が行われる。これらのサポートされた値は、情報処理装置に事前にインストールされているプリンタードライバーから取得することが多い。
【0003】
一方で、画像出力装置では、給紙交換または本体設定変更などの状態変化に応じて、印刷可能な設定値が変化する。特許文献1では、画像出力装置の状態を取得し、その取得した状態と情報処理装置の印刷設定とでミスマッチが発生した場合に、必要な警告をユーザに提示する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2008-15947号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1は、画像出力装置の状態を正常に取得できることを前提にした技術であり、情報処理装置が画像出力装置の状態を取得できない場合、適切な警告をユーザに提示できない。
【0006】
本発明は、適切な警告をユーザに提示することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様に係るプログラムは、コンピュータを、画像出力装置と通信可能に構成される情報処理装置として機能させるプログラムであって、前記コンピュータを、前記画像出力装置の状態を示す状態情報を前記画像出力装置から取得する取得手段と、印刷設定を設定するための設定画面を表示部に表示させる表示制御手段と、として機能させ、前記表示制御手段は、前記取得手段において前記状態情報の取得に失敗している場合であり、かつ、前記設定画面上に設定されている設定値が変更された場合、前記設定画面に所定の警告表示を表示させ、前記所定の警告表示を表示させる際に、解決方法を示す情報を併せて表示することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、適切な警告をユーザに提示することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】印刷システムを示す図である。
図2】画像出力装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
図3】PCのハードウェア構成を示す図である。
図4】印刷システムにおける機能ブロックを示す図である。
図5】印刷設定情報DBに記憶されている印刷設定情報の一例を示す図である。
図6】印刷設定画面の例を示す図である。
図7】警告表示の例を示す図である。
図8】印刷設定値の編集画面の例を示す図である。
図9】状態情報を取得する処理の一例を示すフローチャートである。
図10】印刷設定画面を表示する処理の一例を示すフローチャートである。
図11】PCにて行われる処理の一例を示すフローチャートである。
図12】印刷設定画面の例を示す図である。
図13】解決方法を含めた解決付マークの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付図面を参照して本発明の好適な実施の形態を詳しく説明する。尚、以下の実施の形態は特許請求の範囲に係る本発明を限定するものでなく、また本実施の形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが本発明の解決手段に必須のものとは限らない。
【0011】
<<第1実施形態>>
<システム構成>
図1は、本実施形態の印刷システムを示す図である。図1に示す本実施形態の印刷システムは、情報処理装置であるPC102と、複数の画像出力装置100(画像出力装置100a及び画像出力装置100b)とを有する。PC102は、ネットワーク103を介して画像出力装置100と通信可能に構成されている。尚、本明細書において、同種の構成については同じ参照符号を付し、個々の構成を具体的に指す場合に、参照符号の末尾にアルファベットを付して説明することとする。同種の構成を包括的に説明する場合、参照符号の末尾のアルファベットの記載は省略することがある。尚、図1の例では、複数の画像出力装置100を示しているが、画像出力装置100は1つであってもよいし、3つ以上でもよい。また、PC102も1つを例として示しているが、2つ以上であってもよい。
【0012】
本実施形態では、情報処理装置の例としてPC102を挙げて説明することとするが、スマートフォンまたはタブレットなどの情報端末を情報処理装置として用いてもよい。PC102は、複数の画像出力装置100のうち、対象となる画像出力装置100を選択し、その画像出力装置100に向けた印刷ジョブを作成し、作成した印刷ジョブを、選択した画像出力装置100に送信する。
【0013】
画像出力装置100は、PC102から送信された印刷ジョブに基づいて印刷動作を実施する。また、画像出力装置100は、自身の状態情報(ステータス情報)を記憶する。例えば、給紙交換またはデバイス設定などで状態情報が変更された場合、その変更後の状態情報を記憶する。
【0014】
PC102は、印刷ジョブを作成する際に、ユーザからの操作に応じて、印刷設定画面を表示する。ユーザは、印刷設定画面上で印刷設定の編集を行う。ここで、PC102では、所望の印刷とならない印刷ミスを抑制するために、印刷設定の編集が行われる場合に、印刷設定値の整合性の確認が行われる。具体的には、PC102は、画像出力装置100の状態情報を取得し、印刷設定値と整合するかを判定する。PC102は、整合していない場合、ユーザに警告を出力する。これにより、印刷ミスを抑制することができる。尚、本実施形態では、画像出力装置100の状態情報を取得できない場合には、整合性の確認がされていない印刷設定値であることを示す警告を出力する。これにより、画像出力装置100の状態情報を取得できない場合であっても、印刷ミスを抑制することが期待できる。詳細については、後述する。
【0015】
<ハードウェア構成>
図2は、画像出力装置100のハードウェア構成の一例を示す図である。画像出力装置100は、CPU200、ROM201、RAM202、システムバス203、入力部204、印刷部I/F205、メモリコントローラ206、印刷部207、外部メモリ208、及び操作部209を有する。
【0016】
画像出力装置100は、CPU200により制御される。CPU200は、ROM201のプログラム用ROMに記憶された制御プログラム、または、外部メモリ208に記憶された制御プログラム等に基づいて動作する。CPU200は、システムバス203を介して印刷部I/F205に接続される印刷部(プリンターエンジン)207に画像信号を出力する。CPU200は、入力部204を介してPC102との通信処理が可能に構成されており、画像出力装置100内の情報(例えば状態情報)をPC102に通知することができる。また、CPU200は、入力部204を介して印刷部207に出力する出力データをPC102から印刷ジョブとして受信して入力することができる。CPU200は、ASICなどの専用回路であってもよい。RAM202は、CPU200の主メモリまたはワークエリア等として機能するRAMである。RAM202は、図示しない増設ポートに接続されるオプションRAMにより、そのメモリ容量を拡張することができるように構成されている。外部メモリ208は、例えばハードディスク(HDD)またはICカード等のメモリであり、メモリコントローラ206によりアクセスが制御される。外部メモリ208は、オプションとして接続することができ、フォントデータ、エミュレーションプログラム、フォームデータ、画像出力装置に登録された用紙に関する情報、または、用紙属性情報などを記憶する。操作部209は、操作パネルを備え、各種情報を表示し、ユーザからの各種の操作を入力できるように構成されている。画像出力装置100の状態情報は、ROM201、RAM202、または外部メモリ208に記憶される。
【0017】
図3は、PC102のハードウェア構成を示す図である。PC102は、制御部307、キーボード308、表示ディスプレイ309、および外部メモリ310を有する。制御部307は、CPU300、ROM301、RAM302、メインバス303、キーボードコントローラ304、表示コントローラ305、およびディスクコントローラ306を有する。
【0018】
CPU300は、ディスクコントローラ306を介して外部メモリ310から制御プログラム、システムプログラム、またはアプリケーションプログラム等の各種プログラムをRAM302に読み出す。CPU300は、RAM302に読み出した各種プログラムを実行して各種データ処理を行ったり、表示ディスプレイ309の表示制御を行ったりする。CPU300は、ROM301から制御プログラム等を読み出してもよい。
【0019】
ディスクコントローラ306は、HDD、CD-ROM、DVD-ROM、またはUSB等の外部メモリ310とのアクセスを制御する。RAM302は、図示していないオプションRAM等によりその容量を拡張できるように構成されており、主としてCPU300のワークエリアとして利用される。キーボードコントローラ304は、キーボード308または、不図示のポインティングデバイスからのキー入力を制御する。表示コントローラ305は、表示部である表示ディスプレイ309の表示を制御する。尚、表示ディスプレイ309は、PC102の外部に備えられているものであってもよい。メインバス303は、各部を接続し、CPU300は、メインバス303を介して各部を制御する。
【0020】
尚、図2および図3に示すハードウェア構成は、一例に過ぎず、これらの全てを備えていなくてもよいし、これらに記載されていない構成を備えていてもよい。
【0021】
<機能ブロック>
図4は、PC102および画像出力装置100を含む本実施形態の印刷システムにおける機能ブロックを示す図である。
【0022】
まず、画像出力装置100内の機能ブロックを説明する。画像出力装置100は、状態情報記憶部455、印刷ジョブ受信部456、および印刷実行部457を有する。状態情報記憶部455は、例えばROM201、RAM202、または外部メモリ208によって構成される。印刷ジョブ受信部456および印刷実行部457は、ROM201などに記憶されている制御プログラムをCPU200がRAM202に読み出し、実行することで実現される。
【0023】
状態情報記憶部455には、画像出力装置100における給紙状況またはデバイス設定状況を反映した状態情報が記憶されている。給紙状況としては、例えば給紙口の取り付け状態(例えば、ロール紙が取り付けられている段数など)、給紙口に取り付けられている用紙種類などの情報が挙げられる。デバイス設定状況としては、例えばカラーモードまたは印刷画質などの情報が挙げられる。具体例は、図5を用いて後述する。印刷ジョブ受信部456は、PC102から送信された印刷ジョブを受信する。印刷実行部457は、印刷ジョブ受信部456で受信した印刷ジョブに基づいて印刷処理を実行する。
【0024】
次に、PC102内の機能ブロックを説明する。PC102は、印刷設定情報DB400と、状態情報取得部401と、表示制御部402と、印刷設定情報比較部403と、印刷ジョブ送信部404とを有する。印刷設定情報DB400は、RAM302または外部メモリ310で構成される。状態情報取得部401と、表示制御部402と、印刷設定情報比較部403と、印刷ジョブ送信部404とは、ROM301などに記憶されている制御プログラムをCPU300がRAM302に読み出し、実行することで実現される。
【0025】
印刷設定情報DB400には、印刷設定情報が記憶されている。印刷設定情報は、少なくとも、後述する図5で説明する印刷設定値502と、状態情報503とを含む。印刷設定値502は、PC102において現在設定されている印刷設定の値である。状態情報503は、状態情報取得部401が画像出力装置100の状態情報記憶部455から取得した状態情報である。これらの詳細は後述する。また、印刷設定情報には、PC102に既にインストールされているプリンタードライバーに基づく情報、および、スプーラーに基づく情報も含まれる。
【0026】
状態情報取得部401は、画像出力装置100の状態情報記憶部455から状態情報を取得する。状態情報取得部401は、画像出力装置100から、所定のタイミングで状態情報を取得し、取得した状態情報を印刷設定情報DB400に記憶する。PC102が移動したり、断線したりすることなどにより、PC102と画像出力装置100との間で通信不可能になった場合、状態情報取得部401は、画像出力装置100の状態情報記憶部455から状態情報を取得することができない。このような場合、状態情報取得部401は、オフラインとして状態情報を取得する。尚、PC102と画像出力装置100との間が通信不可能な場合は、上記例に限られず、例えば画像出力装置100の電源がOFFになっている状態などであってもよい。
【0027】
後述するように、状態情報には、各種の項目が含まれる。PC102と画像出力装置100とが、通信不可能な場合には、状態情報取得部401は、印刷設定に関する各項目をオフラインという状態で取得する。一方で、PC102と画像出力装置100との通信自体は可能であるが、画像出力装置100の一部の構成を状態情報記憶部455から取得できない場合、状態情報取得部401は、その項目をオフラインという状態で取得する。
【0028】
表示制御部402は、印刷設定情報DB400に記憶された印刷設定情報に基づき印刷設定の画面(以下、印刷設定画面という)を表示ディスプレイ309に表示する制御を行う。印刷設定画面では、プリンタードライバーに基づく情報に従って、各種の印刷設定を変更する際の選択肢が選択可能な態様で表示される。また、印刷設定画面では、印刷設定情報に含まれる印刷設定値が、印刷設定画面上で選択された状態で表示される。ユーザは、印刷設定画面上において印刷設定値を編集(変更)することで、各種の印刷設定を変更することが可能である。表示制御部402は、印刷設定画面上において編集された印刷設定値を、印刷設定情報DB400に記憶させる。
【0029】
表示制御部402は、ユーザから印刷実行の指示を受け付けると、印刷設定値に従った印刷設定で印刷ジョブ送信部404に、印刷ジョブの作成及び送信を依頼する。また、表示制御部402は、印刷設定情報比較部403における比較結果に基づいて警告表示を行う。
【0030】
印刷設定情報比較部403は、印刷設定情報DB400に記憶されている状態情報(即ち、状態情報取得部401が画像出力装置100の状態情報記憶部455から取得した情報)と、印刷設定値とを比較する。そして、比較結果を表示制御部402に通知する。
【0031】
図5は、印刷設定情報DB400に記憶されている印刷設定情報の一例を示す図である。印刷設定情報には、印刷設定の設定項目を一意に識別するためのID500、設定項目を示す名称である設定項目501、印刷設定値502、および状態情報503などのパラメータが含まれる。尚、印刷設定情報には、図5に示す以外にも、プリンタードライバー等に基づいて印刷設定値が取り得る値を示す情報も含まれるが、ここでは記載を省略している。
【0032】
印刷設定値502には、現在の印刷設定値の値が格納されており、印刷設定画面上で編集が行われた場合には、編集後の印刷設定値が記憶される。
【0033】
状態情報503は、画像出力装置100ごとの情報となっており、図5において、状態情報503aは、画像出力装置100aの状態情報であり、状態情報503bは、画像出力装置100bの状態情報である。尚、図5では、印刷設定情報として各画像出力装置100の状態情報が一つにまとまった状態のデータ構造を示しているが、別々の印刷設定情報として印刷設定情報DB400に記憶されていてもよい。また、パラメータ種別毎に別ファイルで管理されていてもよいし、上記以外のパラメータ種別が印刷設定情報に含まれていてもよい。
【0034】
図6は、PC102の表示ディスプレイ309にて表示する印刷設定画面600の例を示す図である。印刷設定画面600には、ファイル一覧表示領域601、プレビュー表示領域602、および印刷設定領域603が含まれる。ファイル一覧表示領域601は、印刷対象のドキュメント情報をドキュメント単位またはページ単位で一覧表示する領域である。プレビュー表示領域602は、ファイル一覧表示領域601で選択されたページのレイアウトをプレビュー表示する領域である。印刷設定領域603は、印刷設定の各種の設定項目501の印刷設定値502を編集する領域である。図6に示す印刷設定画面600は、一例に過ぎず、例えば、印刷設定領域603のみが印刷設定画面として表示されていてもよい。また、他の項目の表示領域が印刷設定画面に表示されてもよい。ユーザが印刷ボタン604を押下すると、表示制御部402は、この操作入力を受け付け、印刷ジョブ送信部404に印刷ジョブの作成及び送信を指示する。尚、図6の例では、印刷設定領域603において画像出力装置として指定されている「プリンター1」(本例では、画像出力装置100aに対応するものとする)が、印刷対象として選択されている画像出力装置となる。印刷ジョブ送信部404は、印刷設定に従った印刷ジョブを作成し、印刷を行う画像出力装置として選択されている画像出力装置100(プリンター1)に、作成した印刷ジョブを送信する。
【0035】
尚、図6では、「給紙用紙」として、図5の設定項目501の給紙口、用紙種類、および用紙サイズを1つのまとまりとして表示する例を示しているが、もちろん設定項目別に表示および選択が可能に構成されていてもよい。また、図6の例とは異なり、品位およびレイアウトなどの別グループを、1つのまとまりとして表示および選択することが可能に構成されていてもよい。また、ファイル一覧表示領域601は、サムネイルを一覧表示することでページ毎の内容まで俯瞰することができるように構成されていてもよいし、一覧表示の形態を画面上で切り替えられるように構成されていてもよい。
【0036】
本実施形態では、このような印刷設定画面600において、印刷設定領域603に設定されている印刷設定値502が、印刷対象として選択されている画像出力装置100から得られる状態情報503と異なる場合、警告が表示される。
【0037】
図7は、警告表示の例を示す図である。本実施形態では、大別して、2種類の警告表示がされ得る。警告は、所定のアイコンの形態で表示される。1つ目の警告表示は、図7(b)のように、オフライン時に編集がされていることを示すオフライン編集済マーク702を表示する例である。2つ目の警告表示は、図7(a)のように、印刷設定不一致マーク701を表示する例である。図7(b)のオフライン編集済マーク702のことを第1の警告表示という。図7(a)の印刷設定不一致マーク701のことを第2の警告表示という。第1の警告表示は、状態情報503の取得に失敗した設定項目をユーザが編集した場合に表示される。即ち、第1の警告表示は、状態情報503がオフラインの設定項目をユーザが編集した場合に表示される。第2の警告表示は、印刷設定値502と、取得に成功した状態情報503とが異なる場合に表示される。
【0038】
まず、第2の警告表示から説明する。表示制御部402は、印刷設定情報比較部403からの、印刷設定値502と状態情報503との比較結果を受け取る。そして、状態情報503がオフラインではなく、かつ、印刷設定値502と状態情報503とが異なる場合、第2の警告表示として、印刷設定不一致マーク701を表示する。図7では、画像出力装置100aが選択されており、図5に示す状態情報503aに基づく処理が行われているものとする。図5の状態情報503aでは、ロール紙1の用紙種別として、「写真用紙(薄口)」が設定されている。つまり、印刷対象の画像出力装置100aでは、ロール紙1の給紙段には、「写真用紙(薄口)」の用紙種別の用紙がセットされている。図7では、この状態で、ユーザが、印刷設定画面600において、用紙種別を「写真用紙(厚口)」に変更した結果、印刷設定不一致マーク701が表示されている例を示している。印刷対象の画像出力装置100aで得られた状態情報503と印刷設定値502とが一致しない場合に、印刷設定不一致マーク701を当該設定項目の近傍に表示することで、印刷ミスが生じ得ることをユーザに伝えることができる。
【0039】
一方、PC102と印刷対象の画像出力装置とが通信不可能な場合などで、状態情報取得部401が、画像出力装置の状態情報記憶部455から状態情報を取得できない場合、オフラインである旨の状態情報が印刷設定情報DB400に記憶される。この状態においては、印刷設定情報比較部403は、状態情報503がオフライン状態であるために不一致であることを、表示制御部402に通知する。表示制御部402は、オフライン状態であるために印刷設定値502と状態情報503とが不一致である場合には、直ちに第1の警告表示は行わない。この状態において、ユーザが印刷設定値を編集した場合に、その編集した設定項目の近傍に、第1の警告表示として、オフライン編集済マーク702を表示する。オフライン編集済マーク702を確認したユーザは、当該設定項目は、印刷設定値と状態情報との整合性が確認されていない項目であることを認識することができる。ここで、ユーザが、当該設定項目(例えば、給紙用紙の項目)を把握していない場合には、印刷が実行される前に、ユーザによる事前確認が期待できる。一方、ユーザが、当該設定項目を把握している場合には、状態情報の取得を待たずに印刷実行を指示することが期待できる。このように、オフライン編集済マーク702を表示することで、状態情報が取得できていない状態においても、印刷ミスを抑制させることができる。尚、ユーザがオフライン状態で印刷設定値を編集した場合、印刷設定情報DB400に、編集済みであることを示す情報が記憶されてもよいし、RAM302などの所定領域に、変種済みである情報が記憶されてもよい。
【0040】
図8は、印刷設定値502の編集画面800の例を示す図である。状態情報503を取得できていない状態において印刷設定値502を編集する場合、図8に示す編集画面800が表示される。図8は、図6の印刷設定画面600において、ユーザが、「給紙用紙」の項目を選択したことに応じて表示される画面の例を示している。ユーザは、編集画面800において、給紙口801、用紙種類802、および用紙サイズ803の各項目を設定することができる。編集画面800は、例えばプリンタードライバーなどの情報に基づいて、ユーザが編集可能な項目を選択肢として表示可能に構成されている。図7(b)は、図8の編集画面800によって印刷設定値502が編集された結果の図を示している。つまり、ユーザが、「給紙用紙」に関する印刷設定値502を編集したため、オフライン編集済マーク702が、「給紙用紙」の設定項目近傍に表示される。尚、図7に示すマークは、一例に過ぎず、これら以外のマークを印刷設定画面600に表示してもよい。
【0041】
<フローチャート>
図9は、PC102において状態情報を取得する処理の一例を示すフローチャートである。図9に示す処理は、PC102のCPU300が、ROM301などに記憶されているプログラムをRAM302に読み出して実行することによって実現される。尚、各処理の説明における記号「S」は、当該フローチャートにおけるステップであることを意味する(以下、本明細書において同様である)。図9の処理は、CPU300が、状態情報取得部401として機能することで実現される。
【0042】
図9の処理は、所定のタイミングで処理が開始される。例えば、PC102において定期的に実行されてもよい。また、図6に示す印刷設定画面600が表示されるタイミングで実行されてもよい。また、印刷設定画面600におけるユーザ操作を契機に実行されてもよい。
【0043】
S901において状態情報取得部401は、画像出力装置100の状態情報記憶部455に記憶された状態情報を取得する。尚、状態情報取得部401は、PC102が通信可能な画像出力装置100のそれぞれから状態情報を取得することができる。尚、印刷設定画面600を表示している場合などにおいては、印刷対象の画像出力装置として選択されている画像出力装置の状態情報のみを取得してもよい。S901のタイミングで状態情報取得部401は、既にPC102にインストールされているプリンタードライバーおよびスプーラーからも、情報を取得してもよい。
【0044】
S902において状態情報取得部401は、状態情報の取得に成功したかを判定する。状態情報の取得に成功した場合、S903に進む。S903において状態情報取得部401は、取得した状態情報を、印刷設定情報DB400に、印刷設定情報として記憶する。即ち、状態情報の取得元の画像出力装置100に対応する状態情報503として、取得した状態情報を記憶し、処理を終了する。一方、状態情報の取得に失敗した場合、S904に進む。S904において状態情報取得部401は、取得に失敗した設定項目501を「オフライン」とした状態情報503を、印刷設定情報DB400に、印刷設定情報として記憶する。その後、処理を終了する。図5の例では、状態情報503aのうち、「ロール紙2」の状態が画像出力装置100aの状態情報から取得できていないため、「ロール紙2」が「オフライン」として設定されている例を示している。尚、図9のフローチャートの処理は、設定項目501の数分繰り返し実行してもよいし、全ての設定項目501に対してまとめて処理を行ってもよい。
【0045】
状態情報取得部401が、対象となる画像出力装置100の状態情報記憶部455と通信ができないような場合には、状態情報503として何も取得ができない状態となる。この場合、対象となる画像出力装置100の状態情報503を全て「オフライン」として設定してもよい。一方で、状態情報取得部401が、対象となる画像出力装置100の状態情報記憶部455と通信ができるものの、画像出力装置100側で、一部の設定項目の状態情報を通知する機能を有していない場合がある。このような場合、図5の状態情報503aに示すように、「オフライン」となる設定項目と、状態情報503が正常に取得できる設定項目とが混在する場合がある。
【0046】
より具体的に説明する。画像出力装置100の中には、状態情報取得部401の取得要求に応じて、PC102に返信することができる状態情報の範囲が異なることがある。例えば、画像出力装置Aでは、給紙中の用紙の名称を状態情報として送信するように構成されている一方、画像出力装置Bでは、給紙中の用紙の名称を状態情報として送信できない場合がある。また、画像出力装置100によっては、オプションで給紙口を追加することができるものがある。例えば、オプションでロール紙の給紙段として2段目を追加することができるものがある。画像出力装置100によっては、このような追加的なオプションユニットを装着することが可能である一方で、その追加装着したユニットの状態情報を取得できず、状態情報記憶部455に状態情報として記憶できないものがある。図5の例では、画像出力装置100aは、「ロール2」が、このようにオプションで取り付けられたものであり、その状態情報をPC102に送信できない場合を想定している例である。尚、図5では、一部の設定項目のみがオフラインとなっている例を示しているが、前述したように、PC102と通信が不可能な画像出力装置100がある場合には、その画像出力装置の設定項目は、全てオフラインとなる。
【0047】
図10は、PC102にて印刷設定画面600を表示する処理の一例を示すフローチャートである。図10に示す処理は、PC102のCPU300が、ROM301などに記憶されているプログラムをRAM302に読み出して実行することによって実現される。図10の処理は、CPU300が、表示制御部402として機能することで実現される。図10のフローチャートは、PC102にて印刷設定画面600が表示されたタイミング、または、印刷設定画面600において印刷設定値が更新されたタイミングで、開始される。
【0048】
S1001において、表示制御部402は、印刷設定情報DB400に記憶されている印刷設定情報を取得する。S1002において表示制御部402は、S1001で取得した印刷設定情報に基づいて印刷設定画面600を表示する。具体的には、表示制御部402は、印刷設定情報DB400の印刷設定情報に基づいて、印刷設定画面600の選択肢を選択可能に表示する。また、印刷設定情報の状態情報503がオフラインの場合には、オフラインであることがわかるように、選択肢の表示態様を変えてよい。例えば、図6の印刷設定領域603の「ステータス」の表示を、状態情報503に応じてオフラインに変えてよい。あるいは、オフラインの設定項目を、オンラインと比べて薄く表示してもよい。そして、印刷設定画面600上で選択されている印刷設定値を、印刷設定情報DB400の印刷設定値502に反映する。印刷設定画面600で選択される印刷設定値は、ユーザ操作によって設定される場合もあれば、表示制御部402によって自動的に選択される場合もある。
【0049】
次に、S1003からS1010において、表示制御部402は、設定項目501の数分の処理を繰り返す。ここでは、ID500のソート順に、1つずつ処理対象の設定項目を決定し、処理を行う。
【0050】
S1004において表示制御部402は、処理対象の設定項目501に対して設定されている印刷設定値502と、状態情報503との比較を、印刷情報比較部403に行わせ、比較結果を得る。一致する場合、S1010に進み、一致しない場合、S1005に進む。
【0051】
S1010において、表示制御部402は、処理対象の設定項目501の印刷設定値502に警告マークが表示されている場合、その警告マークを消す。この処理は、例えば印刷設定画面600でユーザが印刷設定値を編集し、その結果、状態情報503と一致した場合に行われる処理である。印刷設定値502と状態情報503とが一致していれば、警告マークを表示する必要がなくなるからである。尚、この警告マークは、図7(a)の印刷設定不一致マーク701の場合もあれば、図7(b)のオフライン編集済マーク702の場合もある。オフライン編集済マーク702が解消される例としては、例えば画像出力装置100との通信が不能な状態から、通信が可能な状態に変更され、さらに印刷設定値502と状態情報503とが一致することを再度判定して、確認できた場合である。その後、S1003のループに戻る。尚、警告マークが表示されていない場合、S1010の処理はスキップし、S1003のループに戻る。
【0052】
一方、処理対象の設定項目501の印刷設定値502と状態情報503とが一致しない場合、S1005に進み、表示制御部402は、状態情報503がオフラインかを判定する。前述したように、状態情報503としてオフラインが設定されている場合にも、印刷設定値502と状態情報503とが不一致になる。状態情報503がオフラインの場合、S1006に進み、オフラインでない場合、S1008に進む。状態情報503がオフラインでない場合、状態情報503が正常に取得できており、かつ、印刷設定値502と異なっている。このため、S1008で表示制御部402は、印刷設定不一致マーク701を、印刷設定画面600における該当する設定項目の箇所に表示する。そして、S1003のループに戻る。一方、状態情報503がオフラインの場合、S1006において表示制御部402は、処理対象の設定項目501は、ユーザによって編集済みであるかを判定する。ユーザによって編集済みである場合、S1007に進み、表示制御部402は、オフライン編集済マーク702を、印刷設定画面600における該当する設定項目の箇所に表示する。そして、S1003のループに戻る。S1006においてユーザによって編集済みでないと判定した場合も、S1003のループに戻る。以上の処理を繰り返し、設定項目数分の処理が終了し、S1003のループの終了条件に達した場合、本フローチャートの処理を終了する。
【0053】
以上説明したように、本実施形態では、情報処理装置が画像出力装置の状態を取得できない場合であっても、適切な警告をユーザに提示することができる。例えば、情報処理装置が画像出力装置と通信不可能の場合においても、印刷設定に関する適切な警告をユーザに提示することができる。このため、印刷ミスが生じ得る可能性をユーザに伝えることができるので、印刷ミスが発生してしまうことを抑制することができる。
【0054】
<<第2実施形態>>
第1実施形態では、印刷設定画面600において所定の警告表示を行う例を説明した。ここで、ユーザが、印刷実行ボタンの押下をせずに、印刷ジョブが作成されていない状態においては、警告が解消できる状況であれば、自動的にその警告を解消することが好ましい。例えば、PC102が画像出力装置100と通信不可能な状態にて印刷設定値の編集が行われると、第1実施形態で説明したように、オフライン編集済マーク702が表示される。本例では、その後、ユーザが、印刷実行ボタンを押下する前に、画像出力装置100と通信可能な状態になった場合を想定する。本実施形態では、印刷設定画面で選択されている値(つまり、印刷設定値)を、通信可能となって得られた状態情報に一致させる処理が行われる。この結果、ユーザによって編集済みの設定値が変更されて、状態情報と一致することになるので、この結果、オフライン編集済マーク702が表示されない状態になる。
【0055】
図11は、PC102にて行われる処理の一例を示すフローチャートである。図11に示す処理は、PC102のCPU300が、ROM301などに記憶されているプログラムをRAM302に読み出して実行することによって実現される。図11の処理は、CPU300が、表示制御部402として機能することで実現される。図11のフローチャートは、任意のタイミングで実施することが可能である。例えば、図10に示す処理の後に行われてもよいし、図10の処理と並行して行われてもよい。図11の処理を定期的に実施することで、画像出力装置100の最新状況に合わせてリアルタイムに判定してもよい。
【0056】
S1101において表示制御部402は、印刷ドキュメントが未入稿かを判定する。例えば、印刷設定画面600で印刷ボタンの操作を受け付けていない場合など、印刷ジョブの作成指示を印刷ジョブ送信部404に出力していない場合、印刷ドキュメントが未入稿であると判定する。また、ユーザが、印刷ドキュメントと関係なく、印刷設定画面600を開いている場合なども、印刷ドキュメントが未入稿と判定される。未入稿でなければ、処理を終了する。未入稿である場合、S1102に進み、警告表示を解消させる制御を実行する。具体的には、前述のように、画像出力装置100と通信可能な状態になった場合に、印刷設定画面600で、オフライン編集済マーク702が選択されている印刷設定値を、通信可能となって得られた状態情報に一致させる制御を行う。この結果、既にユーザによって編集済みの設定値が、状態情報と一致することになるので、オフライン編集済マーク702が表示されない状態になる。尚、S1101の判定は、印刷設定画面600上の印刷設定の変更がユーザによって行われたか否かも考慮してもよい。例えば、画像出力装置100と通信不可能な状態において、印刷設定画面600上の印刷設定の変更がユーザによって行われていない場合には、オフライン編集済マーク702は表示されていない。このため、印刷設定画面600上の印刷設定の変更がユーザによって行われていない場合には、S1101でNoとなるように処理を行ってもよい。
【0057】
以上説明したように、本実施形態によれば、警告表示を自動的に解消させることができる。
【0058】
<<第3実施形態>>
第1実施形態では、印刷設定画面600のうちの印刷設定領域603に警告表示を行う例を説明した。本実施形態では、印刷設定画面600のうち、ファイル一覧表示領域601またはプレビュー表示領域602においても、警告表示を行う例を説明する。尚、印刷設定領域603における警告表示は、所定のマークを表示する例を説明したが、本実施形態では、同じ内容の警告であっても、表示する情報を一部異ならせる。
【0059】
図12は、本実施形態の印刷設定画面600の例を示す図である。図12では、画像出力装置と通信不可能な状態にて印刷設定を変更した結果、入稿された印刷ドキュメントの一部のページが、出力用紙からはみ出てしまう画像切れ警告を表示している。印刷設定領域603では、給紙用紙の設定をユーザが編集したため、第1実施形態で説明したように、オフライン編集済マーク702が表示されている。
【0060】
本実施形態では、さらに、ファイル一覧表示領域601と、プレビュー表示領域602とにも、対応する警告表示がされている。ファイル一覧表示領域601は、複数のドキュメント及びページを一覧表示している領域である。このため、問題が生じるページを認識しやすい形態で、ファイル一覧表示領域601にて警告マーク1201を表示している。プレビュー表示領域602は、ファイル一覧表示領域601で選択されたページのレイアウトをプレビュー表示している。プレビュー表示領域602には、問題の数分の詳細情報を表示する警告マーク1202が表示されている。また、問題を視覚化しやすいように、画像切れ部分発生個所を示す警告マーク1203も表示している。尚、このように画像切れ部分の発生箇所は、印刷設定情報DB400に格納されている印刷設定情報から特定することができる。即ち、前述したように、印刷設定情報には、図5に示す情報の他、プリンタードライバーに基づく情報、および、スプーラーに基づく情報が含まれている。よって、状態情報503を適切に取得できない場合であっても、表示制御部402は、上記の情報に基づいてエラーの発生箇所を特定することができる。
【0061】
以上説明したように、本実施形態では、印刷設定画面600の各領域に応じて、その領域に適した警告マークを表示することができる。このように、警告マークを追加表示したり、警告マークの形式を変更したりすることで、警告内容をユーザに認識しやすくさせることができる。
【0062】
尚、図9に示す警告表示の形態は、一例に過ぎず、これに限られるものではない。また、表示するマークおよび表示場所とマークとの関係性をユーザがカスタマイズできるように構成されていてもよい。また、印刷ドキュメントの入稿時などの処理状態に応じて、その時点で発生している警告に関する情報を適切な形でユーザに提示するように構成されていてもよい。
【0063】
<<第4実施形態>>
これまでの実施形態では、警告表示を行う例を説明した。本実施形態では、そのような警告が出されるような状況において、解決方法をユーザに提示する例を説明する。
【0064】
図13は、警告表示として、解決方法を含めた解決付マーク1301の一例を示す図である。図13に示すような解決付マーク1301を表示することで、警告の表示と同時に解決方法をユーザに提示することができる。もちろん、システムの制約などで、解決付マーク1301を表示することができない場合などでは、マークとして表示せず、解決方法をテキストなどで追加表示してもよい。また、解決付マーク1301は、印刷設定画面600内に表示してもよいし、印刷設定画面600とは別の画面として表示させてもよい。
【0065】
<<その他の実施形態>>
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
【符号の説明】
【0066】
100 画像出力装置
102 PC
401 状態情報取得部
402 表示制御部
404 印刷ジョブ送信部
455 状態情報記憶部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13