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特許7547347レーシング及び/又はアクティビティサーキットの内野に熱帯様式のスイミングラグーンを作るための転換及び建設方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-30
(45)【発行日】2024-09-09
(54)【発明の名称】レーシング及び/又はアクティビティサーキットの内野に熱帯様式のスイミングラグーンを作るための転換及び建設方法
(51)【国際特許分類】
   E04H 3/16 20060101AFI20240902BHJP
   E04H 1/00 20060101ALI20240902BHJP
   A63G 31/00 20060101ALI20240902BHJP
   A63K 1/00 20060101ALI20240902BHJP
【FI】
E04H3/16 Z
E04H1/00
A63G31/00
A63K1/00
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2021538372
(86)(22)【出願日】2019-12-23
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-28
(86)【国際出願番号】 US2019068410
(87)【国際公開番号】W WO2020139856
(87)【国際公開日】2020-07-02
【審査請求日】2022-12-09
(31)【優先権主張番号】62/785,086
(32)【優先日】2018-12-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/538,273
(32)【優先日】2019-08-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】521284554
【氏名又は名称】クリスタル ラグーンズ テクノロジーズ,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】フィッシュマン,フェルナンド ベンジャミン
【審査官】須永 聡
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-194676(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04H 3/16
E04H 1/00
E04H 4/00
E02B 3/10
A63G 25/00
A63G 31/00
A63K 1/00
G06Q 50/08
G06Q 50/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
レース又はアクティビティサーキット施設の内野サイトに傾斜したアクセスを有し、澄み切った水を湛え目に見える大型藻類が存在しない、熱帯様式のスイミングラグーンを作るための場の転換及び建設方法であって、前記内野サイトはレース又はアクティビティサーキット境界内に含まれ、前記建設方法は、
a)前記内野サイトの少なくとも一部を解体することであって、解体プロセスが、少なくとも15cmから6メートルまでの層を掘削することを含む、解体すること、
b)前記内野サイト内のエリアから少なくとも4,000m の体積を有する材料を掘削し、
-土壌のタイプが、N°200メッシュ(0.075mmの開口部)を通過する12%を超える材料を有する場合、底部土壌を95%の、最大乾燥締固め密度とも呼ばれるモディファイドプロクター密度を達成するように締固める必要があり、
-土壌のタイプが、N°200メッシュ(0.075mmの開口部)を通過する12%未満の材料を有する場合、土壌を80%以上の相対密度を達成するために締固める必要があること、
c)少なくとも3,000m の表面積と、その最深部で少なくとも1.4メートルの最小深さとを有する大きな水域のための窪地を形成することであって、前記窪地の盛り土は、内野を囲む境界内に作られ、前記窪地は窪地境界と底部を含み、それによって前記熱帯様式のスイミングラグーンは作られて、水泳及びウォータースポーツの実践のような直接接触するレクリエーションの目的に適した澄み切った水を湛えること、
d)ウォーターフロント境界を形成するために前記窪地境界の少なくとも1つのセクションに水閉じ込め壁を構築すること、ここで前記ウォーターフロント境界の形状は湾曲しており、それによって澄み切った水を湛える前記熱帯様式のスイミングラグーンのより自然な態様が作られ、前記窪地は300メートルの最大幅を有すること、
e)従来のスイミングプールのような厚いコンクリートを含まない非透過性材料で前記窪地の底部を覆うことであって、前記窪地の底部の大部分を覆う前記非透過性材料が白又は明るい色で少なくとも1mmの厚さのプラスチックライナを含むこと、
f)前記窪地境界の少なくとも1つのセクションに傾斜したアクセスエリアを構築して、澄み切った水を湛える前記熱帯様式のラグーンに至るビーチアクセスを形成すること、そして前記ビーチアクセスに砂を置くこと、前記傾斜したアクセスエリアは、当該傾斜したアクセスエリアの場所に構造的安定性を提供するために支持スラブによって構築されること、
g)制御されたアクセスエリアを確立するべくあるエリアを封鎖するために前記窪地境界の周囲に1つ又は複数の障壁を構築することであって、前記制御されたアクセスエリアはビーチアクセス境界を含むこと、
h)前記1つ又は複数の障壁の中に、ユーザが前記制御されたアクセスエリアに入ることを選択的に許可する少なくとも1つのアクセスポイントを含み、これにより、前記ユーザは入場料の支払いを通して前記制御されたアクセスエリアへの入場を許可され、前記ビーチアクセスと水泳を含む直接接触するレクリエーション目的のための透き通った水を湛える前記熱帯様式のラグーンを使用できること、
i)前記ウォーターフロント境界の近くに、レストラン、バー、売店、店舗、及びカフェを含む群から選択される飲食及び商業施設を含む少なくとも1つの追加のレクリエーション施設を建設すること、及び
j)レーシング又はアクティビティサーキットの外野から前記内野への車両及び人の移動を可能にするために、前記外野を前記内野サイトに接続する接続部を提供すること
を含む場の転換及び建設方法。
【請求項2】
前記制御されたアクセスエリア内に位置しない前記窪地境界の周りのエリアが、ユーザが自由にアクセスできるチケットの要らないアクセスエリアを形成する、請求項1に記載の建設方法。
【請求項3】
前記ウォーターフロント境界の近くにレストラン、売店、店舗、カフェ及びバーを建てることをさらに含む、請求項1に記載の建設方法。
【請求項4】
前記解体プロセスが、最終設計掘削レベルを20センチメートル超える深さまでの機械による掘削を含み、最後の20cmは手動で掘削る、請求項1に記載の建設方法。
【請求項5】
ステップc)が少なくとも5,000m の表面積を有する大きな水域のための窪地を形成することを含む、請求項1に記載の建設方法。
【請求項6】
前記接続部の経路が、車両及び人の一方の側から他方の側へのレーシング及び/又はアクティビティサーキットを妨害しない移動を可能にするトンネル構造又は橋構造を含む、請求項1に記載の建設方法。
【請求項7】
前記接続部の経路が、非レース時に人及び/又は車両が一方の側から他方の側へ通過することを可能にするように適合できる同じレーシングトラックサーキットである、請求項1に記載の建設方法。
【請求項8】
前記ビーチアクセスが5%~30%の前記窪地への傾斜した移行部を有する、請求項1に記載の建設方法。
【請求項9】
前記窪地の底部を覆う非透過性底部材料が、プラスチックライナ、吹付けコンクリート、又は柔軟性材料を含み、それにより従来のスイミングプールのような厚いコンクリート層の使用は必要ない、請求項1に記載の建設方法。
【請求項10】
制御されたアクセスエリアとチケットの要らないアクセスエリアの両方に個別のアクセスポイントが含められ、これにより、訪問者は、前記レース又はアクティビティサーキット施設及び前記スイミングラグーンを訪問する目的に応じて、一方又は両方のエリアに参加することができる、請求項1に記載の建設方法。
【請求項11】
前記制御されたアクセスエリアが、ビーチエリア対スイミングラグーンの合計比率が1:2であるように設計される、請求項1に記載の建設方法。
【請求項12】
前記スイミングラグーンの周囲が、コンサート及びフェスティバルを含む群から選択されるイベントを実施するために円形劇場の使用を含む、請求項1に記載の建設方法。
【請求項13】
コンテンツを放送するために、及びイベントやショーを開催するために、非固定スクリーンが前記スイミングラグーンの近くに設置される、請求項1に記載の建設方法。
【請求項14】
前記スイミングラグーンの周囲が、カフェ、バー、レストラン、ビーチセンター、遊歩道、ホテル、娯楽施設、仮想的で没入型の体験、及び同様の施設とアメニティを含む、請求項1に記載の建設方法。
【請求項15】
前記スイミングラグーンが、照明システムによって照らされる、請求項1に記載の建設方法。
【請求項16】
前記熱帯様式のラグーンを囲む設備が、青及び白色の使用を含む、ビーチテーマにより人工的に設定される、請求項1に記載の建設方法。
【請求項17】
前記スイミングラグーンが植物及び樹木を含む草木で囲まれる、請求項1に記載の建設方法。
【請求項18】
レース又はアクティビティサーキット施設の内野サイトに傾斜したアクセスを有し、澄み切った水を湛え目に見える大型藻類が存在しない、熱帯様式のスイミングラグーンを作るための場の転換及び建設方法であって、前記内野サイトはレース又はアクティビティサーキット境界内に含まれ、前記建設方法は、
a)前記内野サイトの少なくとも一部を解体することであって、解体プロセスが、少なくとも15cmから6メートルまでの層を掘削することを含み、前記解体プロセスが、最終設計掘削レベルを20センチメートル超える深さまでの機械による掘削を含み、最後の20cmは手動で掘削ること、
b)前記内野サイト内のエリアから少なくとも4,000m の体積を有する材料を掘削すること、
c)少なくとも3,000m の表面積と、その最深部で少なくとも1.4メートルの最小深さとを有する大きな水域のための窪地を形成することであって、前記窪地の盛り土は、内野を囲む境界内に作られ、前記窪地は窪地境界と底部を含み、それによって前記熱帯様式のスイミングラグーンは作られ、水泳及びウォータースポーツの実践のような直接接触するレクリエーションの目的に適した澄み切った水を湛えること、を形成すること、
d)ウォーターフロント境界を形成するために前記窪地境界の少なくとも1つのセクションに水閉じ込め壁を構築すること、ここで前記ウォーターフロント境界の形状は湾曲しており、それによって澄み切った水を湛える前記熱帯様式のスイミングラグーンのより自然な態様が作られ、前記窪地は300メートルの最大幅を有すること、
e)従来のスイミングプールのような厚いコンクリートを含まない非透過性材料で前記窪地の底部を覆うことであって、前記窪地の底部の大部分を覆う前記非透過性材料が白又は明るい色で少なくとも1mmの厚さのプラスチックライナを含むこと、
f)前記窪地境界の少なくとも1つのセクションに傾斜したアクセスエリアを構築して、澄み切った水を湛える前記熱帯様式のラグーンに至るビーチアクセスを形成すること、そして前記ビーチアクセスに砂を置くこと、前記傾斜したアクセスエリアは、当該傾斜したアクセスエリアの場所に構造的安定性を提供するために支持スラブによって構築されること、
g)制御されたアクセスエリアを確立するべくあるエリアを封鎖するために前記窪地境界の周囲に1つ又は複数の障壁を構築することであって、前記制御されたアクセスエリアはビーチアクセス境界を含むこと、
h)前記1つ又は複数の障壁の中に、ユーザが前記制御されたアクセスエリアに入ることを選択的に許可する少なくとも1つのアクセスポイントを含み、これにより、前記ユーザは入場料の支払いを通して前記制御されたアクセスエリアへの入場を許可され、前記ビーチアクセスと水泳を含む直接接触するレクリエーション目的のための透き通った水を湛える前記熱帯様式のラグーンを使用できること、
i)前記ウォーターフロント境界の近くに、レストラン、バー、売店、店舗、及びカフェを含む群から選択される飲食及び商業施設を含む少なくとも1つの追加のレクリエーション施設を建設すること、及び
j)レーシング又はアクティビティサーキットの外野から前記内野への車両及び人の移動を可能にするために、前記外野を前記内野サイトに接続する接続部を提供すること
を含む場の転換及び建設方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、PCT国際特許出願として2019年12月23日に提出され、2019年8月12日に提出された米国特許出願第16/538,273号に付与された優先権の利益を主張し、前記特許出願は2018年12月26日に提出された米国仮特許出願第62/785,086号の利益を主張し、その開示内容全体は参照により完全な形で組み込まれる。
【0002】
米国内のみの指定に関して、本出願は2019年8月12日に提出された米国特許出願第16/538,273号の一部継続出願であり、前記特許出願は2018年12月26日に提出された米国仮特許出願第62/785,086号の利益を主張し、それらの出願は参照により本明細書に組み込まれる。適切な範囲で、上記の開示された出願のそれぞれに優先権の主張がなされる。
【0003】
発明の分野
本発明は概して、水泳及びウォータースポーツの実施のための、パブリックアクセス性を備えた熱帯様式のスイミングラグーンを、レーシング及び/又はアクティビティサーキットのセンターフィールドに作るための場の転換及び建設方法に関し、ここで、そのようなレーシング及び/又はアクティビティサーキットの内野の一部は、スイミングラグーンを作るために解体される。少なくとも、パブリックアクセスが制御されている熱帯様式のスイミングラグーンのエリアがあり、ビーチエリアが、制御されたアクセスエリア内に好ましくは位置する。
【背景技術】
【0004】
発明の背景
かつては活況を呈していた市場であるが、何年にもわたって、他の施設の中でもとりわけ競馬場、スピードウェイ、アスレチックコースなどのレース及び/又はアクティビティサーキットの成長は止まり、時に衰退しているか、又は使用が制限されていることさえあり、その1つの理由は、これらの施設に革新性と追加のアメニティ及び特徴が欠けていることである。
【0005】
競馬場の場合、2019年の市場規模は38億米ドルと推定されており(IbisWorld、2004)、過去5年間の平均で年率-0.6%の着実な減少傾向にある。米国だけでも75を超える競馬場があり(WorldCasinoIndex、2019)、世界的には250を超え、新しい用途と革新を開発及び促進するのに興味深い市場を表している。
【0006】
モーターレーストラックの場合、ダートトラックタイプ、舗装された楕円形タイプ、スピードウェイタイプなど多くの種類がある。ダートトラックレースは、米国で最も一般的なタイプのオートレースの1つであり、National Speedway Directoryによれば、米国には700を超えるダートオーバルトラックがある(SpeedwayDirectory、2019)。他方、舗装されたトラックは同じくレースに使用され、一般にスピードウェイと呼ばれ、様々な形状を有するが、レースサーキットが楕円状の形状を有する場合、中心位置を常に有する。
【0007】
一般に、これらの種類の施設は、もっぱら日中の予定されたイベントやレースで使用され、通常は毎日又は夜間に使用することはできない。つまり、施設が利用されない「デッド」タイムが多く、したがって機会費用が非常に高くなる。
【0008】
例えば、競馬場の場合、通常、レースは週に1~2回、主に週末に開催され、一部の施設では、年間を通してではなく1年のうち数か月の間にレースが行われる。モーターレーストラック及びスピードウェイの場合、非常に似ていて、モーターレースはせいぜい週に数回開催される。アスレチックサーキットははるかにより少なく集中的に使用され、アスレチックレース又は競技会は通常月に数回開催される。
【0009】
しかしながら、これらの施設がイベントを開催している場合でも、内野エリアなど、通常は他の目的に利用されないエリアがあることに言及することが重要である。観客及び訪問者は一般的にレーストラックの境界の外側に集中し、トラックの内野及び中央は他の主要なアクティビティを開催しない。
【0010】
他方、これらのタイプの施設はすべて、多数の人々及び訪問者を収容するように設計、構築、及び許可されており、適切な量の駐車スペース、道路接続、トイレ設備、及び大規模なイベントや集会を開催することを可能にするその他の設備を備えている。さらにこれらの施設のほとんどは、都市部又はその近くにある、すなわち、多くの人が簡単にアクセスできる。これらのタイプの施設の外観は非常に似ており、一般に粗いコンクリート及び人工的な外観の構造に移行する傾向があり、訪問者にとって美的に快適ではないことを強調することが重要である。
【0011】
したがって、大量の人々を収容するように予め設計及び構築され、週に数回又は季節ごとに数回使用されているが、必要であれば毎日稼働するために必要なすべてのインフラストラクチャをすでに備えているこれらの場所のすべてが、なぜそれほど活用されていないのか疑問に思う。都市空間の下手な利用がそこにあり、多くの人が集まることができ、訪問者がアクセスしやすい絶好のロケーションにある施設があまり利用されていない。
【0012】
大規模なイベントや集会を開催するためのインフラストラクチャを備えた接続の良い都市空間のこの下手な利用に加えて、数年にわたり世界中の観光客が爆発的に増加し、これにより二酸化炭素排出量が大幅に増加している(数年にわたる観光客の増加を示す図1を参照)。これは主に、人々が長距離を移動して車を使用しなければならないか、又は飛行しなければならないか、又はウォーターフロント環境やビーチエリアに到達できるように他の輸送手段を使用しなければならないためであり、時に美しいウォーターフロントビーチ環境の一部となるために数百マイル移動しなければならず、結果として、この移動のすべてにより、二酸化炭素排出量は非常に多量になる。これは、社会が二酸化炭素排出量を非常に認識していて、旅行が炭素排出の主な要因の1つである今日、特に関係がある。
【0013】
最後に、都市部の場所は非常に忙しくストレスが多く、都市部の人口は、リラックスしたり、スポーツをしたり、美しい景色や空間を楽しんだりできる開放的なレクリエーションスペースをますます求めていることに注意することが重要である。集会スペースは少なく、ショッピングモールや小売施設に集まるという古い伝統は、開放的で自然な環境の探求にシフトしている。
【0014】
したがって、前述のように、すでに多数の人々を収容するためのインフラストラクチャを構築しているが、使用が限られているか、又はプログラムされたイベント中にのみ使用され、美的に劣り、非常に限られたアクティビティ及びアメニティだけを訪問者に提供する、多くのこれらのタイプの競馬場施設がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0015】
概要
したがって、本発明の一態様によれば、レース又はアクティビティサーキット施設の内野サイトに傾斜したアクセスを有する熱帯様式のスイミングラグーンを作るための場の転換及び建設方法が提供され、内野サイトはレース又はアクティビティサーキット境界内に含まれ、この方法は、内野サイトの少なくとも一部を解体することであって、解体プロセスが、少なくとも15cm~6メートルの層を掘削することを含む、解体すること;内野サイト内のエリアから少なくとも4,000m3の体積を有する材料を掘削すること;少なくとも3,000m2の表面積と、その最深部で少なくとも1.4メートルの最小深さとを有する大きな水域のための窪地を形成することであって、窪地の盛り土は、内野を囲む境界内に作られ、窪地は窪地境界と底部を含む、形成すること;ウォーターフロント境界を形成するために窪地境界の少なくとも1つのセクションに水閉じ込め壁を構築すること、及び従来のスイミングプールのような厚いコンクリートを含まない非透過性材料で窪地の底部を覆うことであって、ウォーターフロント境界の形状は湾曲しており、窪地は300メートルの最大幅を有する、構築すること及び覆うこと;窪地境界の少なくとも1つのセクションに傾斜したアクセスエリアを構築して、大きな水域に至るビーチアクセスを形成すること;制御されたアクセスエリアを確立するべくあるエリアを封鎖するために窪地境界の周囲に1つ又は複数の障壁を構築することであって、制御されたアクセスエリアはビーチアクセス境界を含み、障壁は、ユーザが制御されたアクセスエリアに入ることを選択的に許可する少なくとも1つのアクセスポイントを含み、これにより、制御されたアクセスエリアへの入場を許可されたユーザはビーチアクセスを使用できる、構築すること;ウォーターフロント境界の近くに、とりわけレストラン、バー、売店、店舗、カフェなどの飲食及び商業施設を含む少なくとも1つの追加のレクリエーション施設を建設すること;及びレーシング及び/又はアクティビティサーキットの外野から内野への車両及び/又は人の移動を可能にするために、外野を内野サイトに接続する接続部を提供することを含む。
【0016】
本発明のこれら及び他の変形は、本発明のより詳細な記載により当業者に明らかになるであろう。本発明を特徴付ける利点及び特徴は、本明細書に添付され、本明細書の一部を形成する特許請求の範囲において特に指摘されている。しかしながら、本発明をより深く理解するために、本発明の一部を形成する図面、及び本発明の好ましい実施形態が図示及び記載されている付随する記載事項を参照する必要がある。
【0017】
図の説明
図面を参照すると、同様の数字はいくつかの図全体を通して同様の部品を表す。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】2017年に世界観光機関によって与えられた国際観光客の到着数を示し、これは、国際観光客が1年未満の期間居住する目的地以外の国への本国行きの旅の数を示している。
図2】本発明の方法が実施された後のレーストラック施設(1)の概略上面図を示し、少なくとも1つのビーチエリア(7)を備えたスイミングラグーン(6)がレーストラック施設(1)の内野サイト(3)に建設され、接続経路(4)と観客エリア(5)も含む。
図3】本発明の方法が実施された後の競馬場(1)の予言的な例を示し、スイミングラグーン(3)は内野サイト(3)に位置し、トラックサーキット(2)に囲まれた延長されたビーチエリア(7)としてのスイミングラグーン。
図4】本発明の原理による好ましい建設方法8を示す。第1のステップ8aは、内野サイトの少なくとも一部を解体することである。次のステップ8bは、少なくとも4,000m3の体積を有する材料を掘削することである。次に、ステップ8cで、少なくとも3,000m2の表面積を持つ大きな水域用の窪地が形成され、これは、掘削された材料からの及び/又はサイトに持ち込まれた追加の材料からの盛り土を部分的に含み得る。ステップ8dで、水閉じ込め壁が窪地の少なくとも1つのセクションに構築される。ステップ8eにおいて、スイミングエリアが含まれる場合、窪地の少なくとも1つのセクションの傾斜したアクセスエリアが任意選択的に作られる。8fで、ユーザ制御アクセスが望まれるビーチ又は他のエリアの制御されたアクセスエリアを確立するために窪地境界の周囲に障壁が構築される。ステップ8gで、少なくとも1つの追加のレクリエーション施設が建設され、最後に、ステップ8hで、両側からの車両及び/又は人の通過を可能にするために、外野と内野サイトの間に接続部が設けられる。
図5】スイミングラグーン6の窪地の閉じ込め壁10の実施形態の側面図を示す。図5を参照すると、埋め戻し材料11が、閉じ込め壁10に構造的安定性を提供するために含められる。非透過性材料13が、大きな水域(例えば、スイミングラグーン6)内に水を閉じ込め、底部土壌12の上部に位置する。図5は、壁の近くのラグーン6の深さが比較的浅い実施形態を示している。
図6】スイミングラグーン6の窪地の閉じ込め壁10の別の実施形態の側面図を示し、閉じ込め壁に構造的安定性を提供するための埋め戻し材料11を示し、非透過性材料13は、大きな水域内に水を閉じ込め、底部土壌12の上に位置する。図6は、壁の近くのラグーン6の深さが比較的深い実施形態を示している。
図7】スイミングラグーン6の窪地への傾斜したアクセス9の実施形態の側面図を示し、傾斜したアクセス15、及び大きな水域内に水を閉じ込めるための非透過性材料13の一部の下に支持スラブ14が設けられる。
【発明を実施するための形態】
【0019】
発明の詳細な記載
本発明からの方法は、よりレクリエーション的な都市の屋外スペースに対するニーズと、二酸化炭素排出量がより低い観光のニーズを解決する一助となり得る、したがって、世界中の人々の生活様式を変え得るまったく新しい急進的なトレンドになる可能性がある澄み切ったラグーンの前の美しい熱帯様式のビーチのような環境を提供するために、図3に見られるように、現在ほとんど使用されていない接続性の良い都市部にあるレーストラックとレーストラック内のゾーンを革新的な方法で転換することを可能にする。
【0020】
本発明は、一般に、水泳及びウォータースポーツの実践のために、レーシング及び/又はアクティビティサーキットのセンターフィールドに澄み切ったターコイズ色の水及びビーチを備えたアクセスが制御された熱帯様式のスイミングラグーンを作るための場の転換及び建設方法に関し、ここでそのようなレーシング及び/又はアクティビティサーキットの内野の一部は、設計、建設パラメータ、及び構成に従ってスイミングラグーンを作るために解体される。少なくとも、公共のアクセスが制御される熱帯様式のスイミングラグーンのエリアが存在し、ビーチエリアは、制御されたアクセスエリア内に配置されることが好ましい。
【0021】
本明細書で使用される際、熱帯様式とは、直接接触するレクリエーション目的に適しており、通常はターコイズ色の澄み切った水を湛え、目に見える大型藻類が存在せず、とりわけ公園やゴルフコースにある人工ラグーンや湖のような緑色の水の色調も持たない、丸い形状の澄んだウオーターラグーンを指す。
【0022】
本発明は、審美性を改善し、競馬場、スピードウェイ、アスレチックコースなどのレース及び/又はアクティビティサーキットに新たな用途を提供して、そのような施設をより長期間及び/又は週に1~2回の現在の使用と比較して定期的に使用できるようにすることを目的とする。
【0023】
これらすべての施設が持つ1つの重要で共通の特徴は、施設の中央に位置し、レーシングサーキットに囲まれた大きな内野の存在である。同時に、現在の世界的な傾向は、人々が美しい自然のランドスケープや風景に自分たちを運ぶことができるアウトドアアクティビティをますます探していることを示しており、熱帯の砂浜やウォーターフロントの風景にいることは最高の体験の1つである。
【0024】
したがって、本発明は、少なくとも1つのスイミングラグーンと追加のアメニティを備えたレクリエーションの場を作ることによってそのようなサーキットの内野を再利用することを目的とする、レース又はアクティビティサーキットのセンターフィールドにビーチを備えた熱帯様式のスイミングラグーンを作るための場の転換及び建設方法を開示する。本発明の好ましい実施形態では、レクリエーションの場は、いくつかのレクリエーションアメニティを含み、その周囲に少なくとも1つのビーチが位置するスイミングラグーン内のスイミングエリアを含み得る。
【0025】
本明細書で使用される際、レース又はアクティビティサーキットは、自動車、カート、オートバイ、トラック、馬、及びドッグレース用、並びに陸上競技イベント用などの、いずれかのモーター、動物、又はアスレチックレーストラック又は回路を指す。
【0026】
本明細書で使用される際、内野サイトは、レース又はアクティビティサーキットの内部位置に含まれる土地を指す。
【0027】
通常、内野サイトには高い建築施設も構造物もない。そのようなサイトは、レース又はアクティビティサーキットの施設に参加する訪問者の視界を著しく遮ってはならないからである。したがって、解体プロセス及び熱帯様式のスイミングラグーンの建設を計画及び調整するために、内野サイトを提供する必要がある。内野サイトは、レーシング/アクティビティサーキット境界内に位置する。
【0028】
より詳細には、解体プロセスは、スイミングラグーンの建設に必要な掘削量を提供するために、15cm~6メートルの間の層を掘削するように内野サイトの少なくとも一部を掘削することを含む。明確にするために、本出願の目的のために、解体という用語は、現在の構造物又は設備を取り壊す又は破壊することだけでなく、そのようなゾーンから瓦礫又は非固定材料を除去し、建設方法の一部として土地の一部を掘る又は掘削することも包含する。
【0029】
任意選択的に、内野サイト内に恒久的又は堅固な構造物がある場合、スイミングラグーンを構築するために必要な掘削を可能にするためにそのような構造物の解体を実行することができる。
【0030】
解体プロセスは、最終掘削レベルを20センチメートル超える深さまでの機械による掘削を含み、最後の20cmは手動で掘削することができる。
【0031】
設計掘削レベルが達成されたら、95%のモディファイドプロクター密度(Modified Proctor Density)を達成するために底部土壌を締固める必要がある。95%のモディファイドプロクター密度は、底部の土壌が最大乾燥密度の95%まで締固められることを意味する。これは、そのような土壌の建設後の沈下率を減らすことを目的としている。参考までに、モディファイドプロクター試験は、1/30立方フィートの土壌を保持する直径4インチのモールドを使用し、18インチ落下する10ポンドのハンマーを使用し、5つのリフトのそれぞれに25回の打撃を与え、約56,250ft-lb/ftの締固め効果を生じるようにする。これは、土壌タイプがN°200メッシュ(0.075mmの開口部)を通過する12%を超える材料を有する場合、モディファイドプロクター試験(ASTM D1557-02)に基づいて、掘削の底部が最大乾燥締固め密度の95%まで締固められるように説明することもできる。土壌タイプがN°200メッシュ(0.075mmの開口部)を通過する12%未満の材料を有する場合、80%以上の相対密度を達成するために土壌を締固める必要がある。
【0032】
このプロセスは、内野サイト内のエリアから、少なくとも4,000m3、好ましくは少なくとも7,000m3の体積を掘削することも含む。この掘削材料は、好ましくは、スイミングラグーンの窪地を提供するために必要な盛り土として機能し、そのような盛り土は、不動産境界内に作られ、窪地は、窪地周囲及び底部を含む。掘削された材料が盛り土に不適切であることが判明する可能性があることは、当業者によって理解されるであろう。例えば、材料は、岩石、セメント、タール又は他の砕石の混合物を含み得る。このような場合、盛り土のために適切な盛土や他の資材をサイトに持ち込むことができる。
【0033】
ラグーン用の窪地は、その表面積が少なくとも3,000m2、好ましくは少なくとも5,000m2、より好ましくは少なくとも10,000m2、最も好ましくは少なくとも15,000m2であり、その最深部が1.4メートルの最小深さを有するように設計及び建設される。参考までに、競馬場のほとんどの内野は2~20ヘクタールを有し、世界の大規模な競馬場のいくつかは、例えば内野に16ヘクタールを有する(例えば、ドバイのメイダン競馬場)。
【0034】
本発明のスイミングラグーンは表面が3,000m2を超えるため、従来のスイミングプールの建設技術は経済的及び技術的に実現できることはめったにないことを強調することが重要である。例えば、スイミングプールの建設は、少なくとも1日に1回、水の完全な量のろ過を可能にする水の動きと循環を引き起こすことができるようにその構造の壁と底に一連の入口と出口を備えた大きくて厚いコンクリート構造を有することが必要とされるためである。これにより主に均一な水域を有するようになり、その結果、引き込み及びろ過の際、水流は水量全体がろ過され、水の循環がなく効率的にろ過されないデッドエリアがないことを意味する。
【0035】
例えば、世界中のスイミングプールの規制は、底部及び/又は壁ノズルの使用を義務付けており、規制は、底部入口の使用により、水をプールから引き込んでろ過システムに送る前に、水を適切に混合及び循環できることを義務付けていると好ましい。例えば、フロリダのスイミングプールの建設規制では、床の入口間の間隔が20フィート(6m)を超えず、底部の入口と壁の間の距離が10フィート(3m)を超えないように入口を設置する必要がある。つまり、例えば25m×50mのオリンピックプールには35を超える底部入口が必要であり、3,000m2(60m×60m)のスイミングプールには、主たる排水路、スキマー、又は他の引き込みポイントから水を引き込み、そのような水をろ過システムに送る場合、それがプールの全水量を1日1~6回(通常は規制に基づいて1日あたり4回)ろ過することを効果的に可能にするように、水量を混合することをさらに可能にし得る壁入口に加えて、70を超える底部入口が必要であろう。本発明は、好ましくは、スイミングラグーンが、スイミングプール基準に従って従来のスイミングプールのろ過システムに必要とされる入口よりも少なくとも50%少ない入口を有することを必要とする。比較として、表面が15,000m2(150×100)のラグーンの場合、底部入口の数は350を超えるだろう。
【0036】
閉じ込め壁は、窪地内に水を閉じ込めるように配置及び構成されたウォーターフロント境界を形成するように、窪地境界の少なくとも1つのセクション上に構築されることが好ましい。そのような閉じ込め壁は、そのような壁に構造的完全性を提供するために埋め戻し材料を必要とする。
【0037】
さらに、傾斜エリアが、ビーチアクセス境界を作るために、窪地境界の少なくとも1つのセクションに構築されることが好ましい。傾斜エリアは、ビーチアクセス境界の勾配が5%~30%になるように構築される。傾斜エリアでは、そのような場所に構造的安定性を提供するために、支持スラブの構築又は配置が必要になる場合がある。例として、支持スラブは鉄筋コンクリート、吹付けコンクリート、プラスチック、又は他の支持材料から構築することができる。例えば、傾斜エリアでは、スイミングラグーンにアクセスするユーザの足の往来が多くなる可能性がある。
【0038】
ウォーターフロント境界の形状は、熱帯様式のスイミングラグーンのより自然な態様を作るために湾曲していることが好ましい。さらに、窪地の最大幅は最も広い地点で300メートルである。ラグーンの幅は、ラグーンの端から端までの測定値又は範囲;ラグーン測定値の2つの寸法のうち小さい方として定義される。ラグーンの長さは、ラグーンの最大寸法測定値として定義される。
【0039】
ラグーンの最大幅は最大300メートルに制限される。これは距離が長くなると目のレベルで得られる視覚的な影響がほとんどないためである。
【0040】
窪地の底部は、水閉じ込め構造として機能するために、非透過性材料で覆われる。窪地の底部を覆う非透過性の底部材料は、プラスチックライナ、吹付けコンクリート、又は従来のスイミングプールのような厚いコンクリート層の使用を必要としない柔軟な材料を含む。厚いコンクリートの広大な表面の使用は、コストが高いことに加えて、コンクリートの破壊、亀裂、沈下を引き起こし、窪地の構造特性に影響を与える可能性がある構造的張力を生成する可能性があるため、問題がある。
【0041】
好ましい実施形態では、非透過性材料は、他の解決策の中でも、少なくとも1mmの厚さのプラスチックライナを含む。プラスチックライナは、様々な色と色調を有することができるが、水域の強いターコイズ色の色調を提供する白、青、又は明るい色を有することが好ましい。
【0042】
スイミングラグーンは、レース又はアクティビティサーキットのサイトでまったく新しいユーザ体験を生み出すことを可能にする、新しく革新的なアメニティを提供するために建設される。本明細書の実施形態は、訪問者の体験を最適化するように配置及び構成されたスイミングラグーンに向けられる。具体的には、ラグーンは、ラグーンの様々なエリアのすべての要素と目的の関係により、ゲスト及び訪問者が体験を楽しんだり、様々な目的に指定できる様々なエリアと対話したりできるように配置及び構成されている。スイミングラグーンに含まれるビーチエリアが好ましい。しかしながら、スイミングエリアを有する傾斜されたビーチアクセスが実用的でない場合、又はスイミングエリアが特定のサイトで望ましくない場合があるかもしれない。
【0043】
さらに、スイミングラグーンはまた、泳ぐ目的だけでなく、とりわけカヤック、スタンドアップパドリング、ボート、水上スキーなどのいくつかのウォータースポーツの実施にも使用でき、またレーストラックの観客エリアからのターコイズ色の澄み切ったラグーンの壮大な眺めを提供するように建設されることが好ましい。
【0044】
スイミングラグーンは人工であるが、自然の形状を模倣する傾向のある形状を含むことが好ましく、ラグーンとその周辺の劇的な景色を体験するための少なくとも1つの見晴らしの良い場所を訪問者に提供するためにわずかに細長い形状を含む。
【0045】
さらに、熱帯様式のスイミングラグーンは、最適化された訪問者体験を提供するための異なる要素及びエリアを含み、好ましくは、少なくとも1つの制御されたアクセスエリアを含む。これは、スイミングラグーンのエリアを封鎖してアクセスが制限されたスイミングラグーンがその中に位置するアクセス制御エリアを確立するために、スイミングラグーンの窪地境界の周りに1つ又は複数の障壁を構築することによって実現される。その場合、制御されたアクセスエリアは、窪地境界内に少なくとも1つのビーチアクセス境界を含み、それによって訪問者に新しいレクリエーションアメニティと場所を提供する。障壁は、ユーザが制御されたアクセスエリアに選択的に入ることができるように、少なくとも1つのアクセスポイントを備える。窪地境界の周囲の残りの領域は、任意選択的に、ユーザが自由にアクセスできる、チケットの要らないエリアであることを意味する、オープンアクセス領域にすることができる。しかしながら、制御されたアクセスエリアは、好ましくは、チケット、バウチャー、又は他の料金又は支払いに含めることができるそのようなエリアにアクセスするための入場料の他の支払いを必要とし、例えば、アクセスはシーズンチケットに、又は、協会又はグループのメンバーになることによって、とりわけ宿泊施設の一部として含まれることによって含めることができる。
【0046】
制御されたアクセスエリアは、他の目的のためにスイミングラグーンの周りに作ることもできる。しかしながら、チケットの要らないエリアがある場合、ラグーンの制御されたアクセスエリアとチケットの要らないアクセスエリアの両方の別々のアクセスポイントを含むことが重要である。これにより、訪問者は、レース/アクティビティサーキット施設及びその内野サイト及びラグーンを訪問する目的に応じて、一方又は両方のエリアに明確に参加することができ、これには、自然なアーティキュレーション及びエッジに沿った人工の焦点が含まれ、歩きやすさを促進し、発見の感覚で訪問者を育成する。スイミングラグーンは、夜間の使用を可能にし、観客エリアからの壮大な眺めを有するように、照明システムによって照らすことができる。照明システムは、外部照明システム及び/又は水中システムを含む。
【0047】
前述のように、ラグーンは、少なくとも1つのビーチエリアの訪問者のための少なくとも1つの制御されたアクセスエリアを含むことが好ましく、ビーチエリアは、砂浜とスイミングラグーンへの傾斜した移行部を含む。制御されたアクセスエリアは、ビーチエリア対ラグーンエリアの合計比率が1:2になるように設計することができる。さらに、ビーチエリアは、一般的な夏の太陽の向きを考慮して配置及び設計され、訪問者の体験を最適化することが好ましい。本発明の別の実施形態では、制御されたアクセスエリアは、ラグーン表面全体を取り囲み、制御されたアクセスエリア内に、カフェ、バー、レストラン、その他などの追加のアメニティを含み得る。
【0048】
本発明の別の実施形態では、ラグーンの周囲及びビーチエリアの近くに円形劇場を建設することも好ましい。これにより、コンサートやフェスティバルなどのイベントをユニークな環境で開催する機会が生まれる。他のアクティビティには、ビーチでの音楽、ビーチでの食事、他の多くのイベントの中でも結婚式及びスポーツイベントなどのビーチでの他のイベントが含まれる。ビーチの周辺は、カフェ、バー、レストラン、ビーチセンター、遊歩道、ホテル、娯楽施設、仮想的で没入型の体験、及び同様の施設とアメニティを含み得る。
【0049】
場内にチケットの要らないエリアがある場合、少なくとも1つのチケットの要らないアクセスエリアは、ラグーンの遮るもののない眺めを有し、ビーチエリアや風景の美観に影響を及ぼし得る遊歩道の真正面にない、スイミングラグーンを囲む最適化されたウォーターフロント境界を含む。チケットの要らないアクセスエリアは、レストラン、カフェ、店舗、バー、及び同様の施設をその周辺に含む。
【0050】
また、スクリーンをスイミングラグーンの近くに設置して、コンテンツを放送したり、イベントやショーを開催したり、円形劇場と同じセクターに配置して、スイミングラグーンを背景にした新しいイベント会場を作ったりすることもできる。
【0051】
このようなスクリーンは固定式であり得る、又は、レースやイベント中にレースサーキットに障害物を作らないように取り外し可能で非永久的であってもよく、レースイベントやアクティビティが開催されていない場合、他の時間のために使用することができる。スクリーンは、ライブ又は記録されたイベント又は一般的なメディアのストリーミングにも使用でき、ステージゾーンは、とりわけ、eスポーツの競技会、コンサート、演劇、ショー、パフォーマンスを放送又は開催するために使用することができる。
【0052】
本発明の一実施形態では、熱帯様式のラグーンを取り巻く設備は、ビーチ及びビーチの売店及び灯台に着想を得た青及び白の色の使用を含む、ビーチをテーマにして人工的に設定される。
【0053】
熱帯様式のラグーンの周辺に建設又は設置されたスクリーン、円形劇場、売店、又は他の施設などのいくつか特徴が、観客の視界を著しく妨げてはならないことを強調することが重要である。スイミングラグーンは、植物や樹木などの草木で囲むこともできる。
【0054】
本発明の方法はまた、レーシング及び/又はアクティビティサーキットを妨害することなく車両及び人の一方の側から他方の側への移動を可能にするための接続経路を含む。そのような接続経路は、レーシング及び/又はアクティビティサーキットの外野を内野サイトと接続するトンネル構造、又は橋構造を建設することを含むことができ、レーシングサーキットは、レース以外の時間帯に人及び車両のレーシングトラックの片側から他方側への通過に対応するように、又は人及び/又は車両の通過を可能にするいずれかの他の形態に対応するように設計することができる。
【0055】
したがって、本発明の原理を具体化する他の構成要素を、本発明の趣旨及び意図の範囲内で構成することができる。本明細書に記載の構成は、本発明の原理を組み込んで実施する実施形態の一例としてのみ提供されている。他の修正及び変更は、当業者の知識の範囲内であり、添付の特許請求の範囲の広い範囲に含まれる。
図1
図2
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図7