(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-30
(45)【発行日】2024-09-09
(54)【発明の名称】回転式直線往復運動装置及びこれを含むアプリケーター
(51)【国際特許分類】
A45D 34/04 20060101AFI20240902BHJP
A46B 13/02 20060101ALI20240902BHJP
【FI】
A45D34/04 510Z
A46B13/02
(21)【出願番号】P 2022140792
(22)【出願日】2022-09-05
(62)【分割の表示】P 2021040242の分割
【原出願日】2021-03-12
【審査請求日】2023-12-21
(31)【優先権主張番号】10-2020-0098846
(32)【優先日】2020-08-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】514112488
【氏名又は名称】エルジー・エイチアンドエイチ・カンパニー・リミテッド
(73)【特許権者】
【識別番号】521106588
【氏名又は名称】ヘ・チャン・イ
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(74)【代理人】
【識別番号】100122161
【氏名又は名称】渡部 崇
(72)【発明者】
【氏名】チャン・ファン・ヒュン
(72)【発明者】
【氏名】ヘ・チャン・イ
(72)【発明者】
【氏名】キョン・ウォン・キム
(72)【発明者】
【氏名】ウン・ミ・キム
【審査官】粟倉 裕二
(56)【参考文献】
【文献】登録実用新案第3220204(JP,U)
【文献】実開平04-095794(JP,U)
【文献】韓国登録特許第10-0931012(KR,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A45D 34/04
A46B 13/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
モーターによって回転駆動される駆動部と、
駆動部の一面に設けられ、前記駆動部の回転力をアプリケーターに伝達する回転部と、
駆動部の他面に設けられ、前記駆動部の回転力を直線往復運動に変換させて前記アプリケーターに伝達する往復部と、を含み、
前記駆動部は、
前記回転部及び前記往復部が両面にそれぞれ設けられる駆動板と、
前記駆動板の枠に設けられ、前記モーターの駆動力を前記駆動板に伝達する駆動ベルトと、を含み
前記回転部は、
前記駆動板の一面に設けられて前記駆動板と一緒に回転するウォーム軸と、
前記ウォーム軸のウォームの両側にそれぞれギア結合されて回転する第1、2ウォームギアと、
前記第1、2ウォームギアのそれぞれの一側の回転軸方向に連結される第1、2内側平歯車と、
前記第1、2内側平歯車のそれぞれとギア結合され、第1、2ブラシバーのそれぞれと同一線上に設けられる第1、2外側平歯車と、
前記第1、2外側平歯車のそれぞれの一側に設けられて前記第1、2ブラシバーのそれぞれを結合させ、回転運動力及び直線往復運動力を伝達する第1、2作動軸と、を含むことを特徴とする回転式直線往復運動装置。
【請求項2】
前記アプリケーターは、
前記回転部及び前記往復部によって回転運動と直線往復運動を同時に具現する2段ブラシ構造であり、
前記回転部に連結され、隣接して並んで配置される前記第1、2ブラシバーと、
前記第1、2ブラシバーのそれぞれの端部に結合される第1、2ブラシと、を含むことを特徴とする請求項1に記載の回転式直線往復運動装置。
【請求項3】
前記往復部は、
前記駆動板の他面に設けられて前記駆動板と一緒に回転する偏心カムと、
前記偏心カムの回転により直線往復運動する楕円リングと、
前記楕円リングに連結され、前記第1ブラシバー側に延長されるコネクティングバーと、
前記コネクティングバーに連結され、前記第1作動軸が回転できるように貫通結合され、前記第1作動軸に直線往復運動力を伝達する第1結合部材と、
前記第2作動軸が回転できるように貫通結合され、前記第2作動軸に直線往復運動力を伝達する第2結合部材と、
前記第1、2結合部材のそれぞれにヒンジ結合され、前記第1結合部材の直線往復運動力を前記第2結合部材に伝達するリンクと、を含むことを特徴とする請求項2に記載の回転式直線往復運動装置。
【請求項4】
前記第1、2外側平歯車のそれぞれは、
X軸方向に拘束されないため動くことができ、第1、2内側平歯車による回転運動と同時に前記第1、2内側平歯車とのかみ合い範囲内で前記第1、2結合部材の直線往復運動によってスライドできることを特徴とする請求項3に記載の回転式直線往復運動装置。
【請求項5】
前記第1、2ブラシバーのそれぞれは、
内側方向に回転し、
前記リンクによって互いに異なる方向に直線往復運動することを特徴とする請求項3に記載の回転式直線往復運動装置。
【請求項6】
前記往復部は、
前記駆動板の他面に設けられて前記駆動板と一緒に回転する偏心カムと、
前記偏心カムの回転により直線往復運動する楕円リングと、
前記楕円リングの両側にそれぞれ連結され、前記第1、2ブラシバー側にそれぞれ延長される第1、2コネクティングバーと、
前記第1、2コネクティングバーの間を連結し、前記第1、2作動軸のそれぞれが回転できるように貫通結合され、前記第1、2作動軸に直線往復運動力を伝達する共同結合部材と、を含むことを特徴とする請求項2に記載の回転式直線往復運動装置。
【請求項7】
前記第1、2外側平歯車のそれぞれは、
X軸方向に拘束されないため動くことができ、第1、2内側平歯車による回転運動と同時に前記第1、2内側平歯車とのかみ合い範囲内で前記共同結合部材の直線往復運動によってスライドできることを特徴とする請求項6に記載の回転式直線往復運動装置。
【請求項8】
前記第1、2ブラシバーのそれぞれは、
内側方向に回転し、
前記共同結合部材によって互いに同じ方向に直線往復運動することを特徴とする請求項6に記載の回転式直線往復運動装置。
【請求項9】
前記往復部は、
前記駆動板の他面に設けられて前記駆動板と一緒に回転し、下層偏心カムと上層偏心カムからなる2段偏心カムと、
前記下層偏心カムの回転により直線往復運動する第1楕円リングと、
前記第1楕円リングの上部で前記上層偏心カムの回転により直線往復運動する第2楕円リングと、
前記第1楕円リングに連結され、前記第1ブラシバー側に延長される第1コネクティングバーと、
前記第2楕円リングに連結され、前記第2ブラシバー側に延長される第2コネクティングバーと、
前記第1コネクティングバーに連結され、前記第1作動軸が回転できるように貫通結合され、前記第1作動軸に直線往復運動力を伝達する第1結合部材と、
前記第2コネクティングバーに連結され、前記第2作動軸が回転できるように貫通結合され、前記第2作動軸に直線往復運動力を伝達する第2結合部材と、を含むことを特徴とする請求項2に記載の回転式直線往復運動装置。
【請求項10】
前記第1、2外側平歯車のそれぞれは、
X軸方向に拘束されないため動くことができ、第1、2内側平歯車による回転運動と同時に、前記第1、2内側平歯車とのかみ合い範囲内で前記第1、2結合部材の直線往復運動によってスライドできることを特徴とする請求項9に記載の回転式直線往復運動装置。
【請求項11】
前記2段偏心カムは、
前記下層偏心カムと前記上層偏心カムが互いに180度の位相差を有するように設けられ、
前記第1、2ブラシバーのそれぞれは、
内側方向に回転し、
180度の位相差を有する前記2段偏心カムによって互いに異なる方向に直線往復運動することを特徴とする請求項9に記載の回転式直線往復運動装置。
【請求項12】
前記2段偏心カムは、
前記下層偏心カムと前記上層偏心カムが互いに同じ位相差を有するように設けられ、
前記第1、2ブラシバーのそれぞれは、
内側方向に回転し、
同じ位相差を有する前記2段偏心カムによって互いに同じ方向に直線往復運動することを特徴とする請求項9に記載の回転式直線往復運動装置。
【請求項13】
請求項1から請求項12の何れか1項に記載の前記回転式直線往復運動装置が備えられることを特徴とするアプリケーター。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は回転式直線往復運動装置及びこれを含むアプリケーターに関し、より詳細には、アプリケーターに回転運動と同時に直線往復運動をさせることで、塗布する対象物に化粧品が塊にならずに微細且つ均一に塗布できるようにする回転式直線往復運動装置及びこれを含むアプリケーターに関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、人々は自分を健康で美しく表現する目的で様々なアプリケーターを利用して化粧品を肌に塗っている。
【0003】
アプリケーターの一種として、マスカラはまつげを長くて濃く見えるようにするために使用されている。
【0004】
このようなマスカラには、ブラシを使用者が直接回しながらまつげの化粧をする手動マスカラがある。
【0005】
従来の手動マスカラは、使用者がまつげの化粧に慣れていない場合、まつげを巻き上げるのに苦労をするだけでなく、まつ毛が上方に丸くカールできないので、まつげを美しくすることが困難で、ブラシを回しながらまつげをとかすのが下手でマスカラ液が均一に塗布されずに塊になってしまう問題がある。
【0006】
上記した手動マスカラの問題を解決するために、電動マスカラが開発され使用されている。
【0007】
従来の電動マスカラは、ブラシが電動モーターによって回転するため、誰もが容易にまつげの化粧を美しくできるという利点がある。
【0008】
しかし、従来の電動マスカラは、電動モーターや減速機モーターなどによりブラシが回転運動だけをするため、マスカラ液がまつげの一方に偏るか、塊になるという問題があった。
【0009】
また、従来はまつげの左右に微細に塗布することが難しくてブラシを左右に動かしながらマスカラ液をまつげに塗布しなければならない煩わしさがあった。
【0010】
また、従来の電動マスカラは、外圧に関わらずブラシの回転動作が行われ、肌に密着されるなどの外圧が発生したとき、電動モーターに過負荷がかかって電動モジュールが損傷したり、アプリケーターが損傷するなどの問題があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、上記のような従来技術の問題点を解決するために創出されたものであり、本発明の目的は、アプリケーターを回転運動と同時に直線往復運動するように構成することで、塗布する対象物に化粧品が塊にならずに微細且つ均一に塗布できるようにする回転式直線往復運動装置及びこれを含むアプリケーターを提供することである。
【0012】
また、本発明の目的は、回転機能と往復機能が同時に具現されるアプリケーターに一定圧力以上の外圧が加わると、モーターが空回りするように構成することで、過負荷によってモーターが損傷したり、アプリケーターが損傷することを防止することができるようにする回転式直線往復運動装置及びこれを含むアプリケーターを提供することである。
【0013】
また、本発明の目的は、アプリケーターを2段ブラシ構造に構成し、2つのブラシバーが内側回転運動をしながら、互いに同じ方向に直線往復運動をしたり、異なる方向に直線往復運動をするように構成することで、塗布する対象物に化粧品が塊にならずにさらに微細且つ均一に塗布できるようにする回転式直線往復運動装置及びこれを含むアプリケーターを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の一側面による回転式直線往復運動装置は、モーターによって回転駆動される駆動部と、駆動部の一面に設けられ、上記駆動部の回転力をアプリケーターに伝達する回転部と、駆動部の他面に設けられ、上記駆動部の回転力を直線往復運動に変換させて上記アプリケーターに伝達する往復部と、を含み、上記駆動部は、上記回転部及び上記往復部が両面にそれぞれ設けられる駆動板と、上記駆動板の枠に設けられ、上記モーターの駆動力を上記駆動板に伝達する駆動ベルトと、を含み、上記回転部は、上記駆動板の一面に設けられて上記駆動板と一緒に回転するウォーム軸と、上記ウォーム軸のウォームの両側にそれぞれギア結合されて回転する第1、2ウォームギアと、上記第1、2ウォームギアのそれぞれの一側の回転軸方向に連結される第1、2内側平歯車と、上記第1、2内側平歯車のそれぞれとギア結合され、第1、2ブラシバーのそれぞれと同一線上に設けられる第1、2外側平歯車と、上記第1、2外側平歯車のそれぞれの一側に設けられて上記第1、2ブラシバーのそれぞれを結合させ、回転運動力及び直線往復運動力を伝達する第1、2作動軸と、を含むことを特徴とする。
【0015】
具体的に、上記アプリケーターは、上記回転部及び上記往復部によって回転運動と直線往復運動を同時に具現する2段ブラシ構造であり、上記回転部に連結され、隣接して並んで配置される上記第1、2ブラシバーと、上記第1、2ブラシバーのそれぞれの端部に結合される第1、2ブラシと、を含んでもよい。
【0016】
具体的に、上記往復部は、上記駆動板の他面に設けられて上記駆動板と一緒に回転する偏心カムと、上記偏心カムの回転により直線往復運動する楕円リングと、上記楕円リングに連結され、上記第1ブラシバー側に延長されるコネクティングバーと、上記コネクティングバーに連結され、上記第1作動軸が回転できるように貫通結合され、上記第1作動軸に直線往復運動力を伝達する第1結合部材と、上記第2作動軸が回転できるように貫通結合され、上記第2作動軸に直線往復運動力を伝達する第2結合部材と、上記第1、2結合部材のそれぞれにヒンジ結合され、上記第1結合部材の直線往復運動力を上記第2結合部材に伝達するリンクと、を含んでもよい。
【0017】
具体的に、上記第1、2外側平歯車のそれぞれは、X軸方向に拘束されないため動くことができ、第1、2内側平歯車による回転運動と同時に上記第1、2内側平歯車とのかみ合い範囲内で上記第1、2結合部材の直線往復運動によってスライドできる。
【0018】
具体的に、上記第1、2ブラシバーのそれぞれは、内側方向に回転し、上記リンクによって互いに異なる方向に直線往復運動することができる。
【0019】
具体的に、上記往復部は、上記駆動板の他面に設けられて上記駆動板と一緒に回転する偏心カムと、上記偏心カムの回転により直線往復運動する楕円リングと、上記楕円リングの両側にそれぞれ連結され、上記第1、2ブラシバー側にそれぞれ延長される第1、2コネクティングバーと、上記第1、2コネクティングバーの間を連結し、上記第1、2作動軸のそれぞれが回転できるように貫通結合され、上記第1、2作動軸に直線往復運動力を伝達する共同結合部材と、を含んでもよい。
【0020】
具体的に、上記第1、2外側平歯車のそれぞれは、X軸方向に拘束されないため動くことができ、第1、2内側平歯車による回転運動と同時に上記第1、2内側平歯車とのかみ合い範囲内で上記共同結合部材の直線往復運動によってスライドできる。
【0021】
具体的に、上記第1、2ブラシバーのそれぞれは、内側方向に回転し、上記共同結合部材によって互いに同じ方向に直線往復運動することができる。
【0022】
具体的に、上記往復部は、上記駆動板の他面に設けられて上記駆動板と一緒に回転し、下層偏心カムと上層偏心カムからなる2段偏心カムと、上記下層偏心カムの回転により直線往復運動する第1楕円リングと、上記第1楕円リングの上部で上記上層偏心カムの回転により直線往復運動する第2楕円リングと、上記第1楕円リングに連結され、上記第1ブラシバー側に延長される第1コネクティングバーと、上記第2楕円リングに連結され、上記第2ブラシバー側に延長される第2コネクティングバーと、上記第1コネクティングバーに連結され、上記第1作動軸が回転できるように貫通結合され、上記第1作動軸に直線往復運動力を伝達する第1結合部材と、上記第2コネクティングバーに連結され、上記第2作動軸が回転できるように貫通結合され、上記第2作動軸に直線往復運動力を伝達する第2結合部材と、を含んでもよい。
【0023】
具体的に、上記第1、2外側平歯車のそれぞれは、X軸方向に拘束されないため動くことができ、第1、2内側平歯車による回転運動と同時に、上記第1、2内側平歯車とのかみ合い範囲内で上記第1、2結合部材の直線往復運動によってスライドできる。
【0024】
具体的に、上記2段偏心カムは、上記下層偏心カムと上記上層偏心カムが互いに180度の位相差を有するように設けられ、上記第1、2ブラシバーのそれぞれは、内側方向に回転し、180度の位相差を有する上記2段偏心カムによって互いに異なる方向に直線往復運動することができる。
【0025】
具体的に、上記2段偏心カムは、上記下層偏心カムと上記上層偏心カムが互いに同じ位相差を有するように設けられ、上記第1、2ブラシバーのそれぞれは、内側方向に回転し、同じ位相差を有する上記2段偏心カムによって互いに同じ方向に直線往復運動することができる。
【0026】
本発明の他の側面によるアプリケーターは、上記に記載の回転式直線往復運動装置を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0027】
本発明による回転式直線往復運動装置及びこれを含むアプリケーターは、回転運動と直線往復運動中にアプリケーターに一定圧力以上の外圧が加わると、モーターが空回りするように構成することで、過負荷によってモーターが損傷したり、アプリケーターが損傷することを防止することができる。
【0028】
また、本発明による回転式直線往復運動装置及びこれを含むアプリケーターは、アプリケーターが1段ブラシ構造である場合、1つのブラシバーが回転運動と同時に直線往復運動をするように構成することで、塗布する対象物に化粧品が塊にならず、微細且つ均一に塗布することができる。
【0029】
また、本発明による回転式直線往復運動装置及びこれを含むアプリケーターは、アプリケーターが2段ブラシ構造である場合、2つのブラシバーが内側回転運動をしながら、互いに同じ方向に直線往復運動をしたり、異なる方向に直線往復運動をするように構成することで、2つのブラシが対象物を軽く圧着した状態で、扱く、押す、引っ張る、擦るなどの様々な機能を具現することができ、塗布する対象物に化粧品が塊にならず、さらに微細且つ均一に塗布することができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【
図1】本発明の第1実施例による回転式直線往復運動装置が適用されるアプリケーターの斜視図である。
【
図2】本発明の第1実施例による回転式直線往復運動装置が適用されるアプリケーターの一部分解斜視図である。
【
図3】本発明の第1実施例による回転式直線往復運動装置が適用されるアプリケーターの正面分解図である。
【
図4】本発明の第1実施例による回転式直線往復運動装置が適用されるアプリケーターの背面分解図である。
【
図5】本発明の第1実施例による回転式直線往復運動装置の駆動モジュールを説明するためのものである。
【
図6】本発明の第1実施例による回転式直線往復運動装置の駆動モジュールを説明するためのものである。
【
図7】(a)及び(b)は本発明の第2実施例によるアプリケーターが適用される回転式直線往復運動装置を説明するための一部斜視図である。
【
図8】(a)及び(b)は
図7の駆動モジュールの他の実施例を説明するためのものである。
【
図9】(a)及び(b)は
図7の駆動モジュールのさらに他の実施例を説明するためのものである。
【発明を実施するための形態】
【0031】
本発明の目的、特定の利点及び新規な特徴は添付の図面と関連する以下の詳細な説明と好ましい実施例から更に明らかになるだろう。本明細書では、各図面の構成要素に参照番号を付するにおいて、同じ構成要素に限ってはたとえ他の図面上に表示されても、可能な限り同じ番号を付したことに留意すべきである。また、本発明を説明するに当たり、関連する公知技術に対する具体的な説明が本発明の要旨を不要に不明確にすると判断される場合、その詳細な説明は省略する。
【0032】
以下、添付の図面を参照して本発明の好ましい実施例を詳細に説明する。
【0033】
図1は本発明の第1実施例による回転式直線往復運動装置が適用されるアプリケーターの斜視図であり、
図2は本発明の第1実施例による回転式直線往復運動装置が適用されるアプリケーターの一部分解斜視図であり、
図3は本発明の第1実施例による回転式直線往復運動装置が適用されるアプリケーターの正面分解図であり、
図4は本発明の第1実施例による回転式直線往復運動装置が適用されるアプリケーターの背面分解図であり、
図5及び
図6は本発明の第1実施例による回転式直線往復運動装置の駆動モジュールを説明するためのものである。
【0034】
また、
図7の(a)及び(b)は本発明の第2実施例によるアプリケーターが適用される回転式直線往復運動装置を説明するための一部斜視図であり、
図8の(a)及び(b)は
図7の駆動モジュールの他の実施例を説明するためのものであり、
図9の(a)及び(b)は
図7の駆動モジュールのさらに他の実施例を説明するためのものである。ここで、
図7~
図9のそれぞれにおいて、(a)は駆動モジュールの駆動部及び往復部を説明するためのものであり、(b)は駆動モジュールの回転部を説明するためのものである。
【0035】
以下において、図面を参照して第1、2実施例別に説明する様々な駆動モジュール100、200の場合、
図1~
図6の第1実施例による駆動モジュール100は、1段ブラシ構造においてブラシバー5が回転運動及び直線往復運動を具現することができるように構成されたものであり、
図7及び
図8の第2実施例による駆動モジュール200は、2段ブラシ構造において第1、2ブラシバー5a、5bが内側回転運動をしながら異なる方向に直線往復運動をするように構成されたものであり、
図9の第2実施例による駆動モジュール200は、2段ブラシ構造において第1、2ブラシバー5a、5bが内側回転運動をしながら、互いに同じ方向に直線往復運動をするように構成されたものである。
【0036】
また、以下では、第1、2実施例による回転式直線往復運動装置10、20が適用されるアプリケーター1がマスカラである場合を例に挙げて説明し、アプリケーター1が電動マスカラである場合に限らず、回転式直線往復運動装置10、20が適用され得る他のアプリケーターも含まれることができる。本実施例におけるアプリケーターは回転式直線往復運動装置10、20が適用される電動歯ブラシなども包括する意味で使用される。
【0037】
図1~
図6を参照すると、本発明の第1実施例による回転式直線往復運動装置10は、アプリケーター1に適用されてもよい。本実施例において、アプリケーター1がマスカラである場合、マスカラブラシが1つである1段ブラシ構造であってもよい。
【0038】
アプリケーター1は、回転式直線往復運動装置10を収容する第1、2ケース2、3及び回転式直線往復運動装置10に結合されるホルダー4、ブラシバー5、ブラシ6を含んでもよい。
【0039】
第1ケース2には、駆動モジュール100とモーター101を収容することができる空間が設けられてもよく、駆動モジュール収容部21とモーター収容部22を含んでもよい。
【0040】
駆動モジュール収容部21は、第1ケース2の前方部分に設けられてもよく、駆動モジュール100を収容し固定させることができる。
【0041】
モーター収容部22は、第1ケース2の中間部分に設けられてもよく、モーター101を収容し固定させることができる。
【0042】
第1ケース2の前端部には一定の長さ前方に延長される連結管23が備えられてもよい。連結管23は、駆動モジュール100の作動軸125が挿入され、作動軸125が揺れることなく回転運動及び直線往復運動できるようにガイドする役割を行ってもよい。
【0043】
第2ケース3には、駆動モジュール100とバッテリー102を収容することができる空間が設けられてもよく、駆動モジュールカバー部31とバッテリー収容部32を含んでもよい。
【0044】
駆動モジュールカバー部31は、第1ケース2の駆動モジュール収容部21と対向する部分に空間が設けられて駆動モジュール収容部21に収容された駆動モジュール100を覆って密封固定されるようにする。
【0045】
バッテリー収容部32は、駆動モジュールカバー部31の後方部に設けられてもよく、バッテリー102を収容し固定することができる。
【0046】
バッテリー収容部32は、バッテリー102の取り替えを容易にしながら、モーター101で発生する熱からの影響を最小化することができるように、バッテリー102とモーター101の間に下面が形成される外部露出型であってもよい。
【0047】
上記した第1、2ケース2、3は相互結合されてもよく、内側に回路基板104が設けられ、外部に露出されるスイッチ103が装着されることができる。
【0048】
このように結合された第1、2ケース2、3は、第1、2ケース2、3を収容するが、スイッチ103だけが外部に露出されるケース本体が別途設けられてもよい。
【0049】
ホルダー4は、駆動モジュール100の作動軸125とアプリケーター1のブラシバー5を連結することができる。ブラシバー5の一端部が作動軸125と直接連結されるように構成される場合、ホルダー4は省略されてもよい。
【0050】
ブラシバー5は、ホルダー4によって駆動モジュール100の作動軸125から回転運動力及び直線往復運動力の伝達を受けてブラシ6が回転及び直線往復できるようにする。
【0051】
ブラシ6は、ブラシバー5の端部に結合されてもよく、着脱可能である。ブラシ6は、対象物に直接接触される部分で、回転と同時に直線往復運動をしながら化粧液を対象物に塗布することができる。ここで、対象物は、アプリケーター1が電動マスカラである場合はまつげで、電動マスカラではない電動歯ブラシの場合は歯であってもよいが、これに限定されないのは言うまでもない。
【0052】
以下では、アプリケーター1に適用される回転式直線往復運動装置10について具体的に説明する。
【0053】
図1~
図6に示したように、本実施例による回転式直線往復運動装置10は、様々なアプリケーター1を装着することができ、装着されたアプリケーター1が回転運動と同時に直線往復運動をするように構成されることができる。
【0054】
回転式直線往復運動装置10は、アプリケーター1が回転運動と同時に直線往復運動できるように構成される駆動モジュール100と一緒に、基本的な構成として当該駆動モジュール100に駆動力を提供するモーター軸1011が備えられるモーター101、モーター101に電源を供給するバッテリー102、駆動モジュール100を制御するスイッチ103、及び回路基板104を含んでもよい。
【0055】
スイッチ103及び回路基板104は駆動モジュール100を制御する構成品であって、駆動モジュール100をオン/オフし、回転運動及び直線往復運動モードのとき、速度調整機能はもちろんのこと、様々な機能が具現できるように構成されてもよく、このような機能的構成は公知のものから具現できるため、本実施例ではその機能に対する具体的な説明は省略する。
【0056】
駆動モジュール100は、第1、2ケース2、3に設けられてアプリケーター1が回転運動と同時に直線往復運動をするように、駆動部110、回転部120、往復部130を含んでもよい。
【0057】
駆動部110は、モーター101の駆動力によって回転駆動され、回転力を回転部120及び往復部130に伝達することができる。駆動部110は、駆動板111、駆動ベルト112を含んでもよい。
【0058】
駆動板111は、回転部120及び往復部130が両面にそれぞれ設けられてもよく、円盤状に構成されてもよい。
【0059】
駆動ベルト112は、駆動板111の枠に設けられてもよく、モーター101のモーター軸1011が接触されて摩擦力によってモーター101の駆動力を駆動板111に伝達することができる。
【0060】
当該駆動ベルト112はゴム類の弾性材質からなり、駆動板111から着脱できる。
【0061】
上記した駆動部110は、駆動ベルト112にモーター軸1011が結合されるのではなく駆動ベルト112の表面にモーター軸1011が接触されて摩擦力によって駆動板111が回転するように構成されることにより、回転機能と往復機能が同時に具現されるアプリケーター1のブラシバー5またはブラシ6に一定圧力以上の外圧が加わると、外圧によって駆動板111の回転が止まる。このとき、モーター軸1011は、駆動ベルト112上で空回りするようになる。このため、ブラシバー5またはブラシ6に一定圧力以上の外圧が加わってモーター101に過負荷がかかってもモーター軸1011が空回りすることによって過負荷が解消されることができる。
【0062】
回転部120は、駆動部110の一面に設けられてもよく、駆動部110の回転力をアプリケーター1に伝達してアプリケーター1が回転運動できるように構成されてもよい。回転部120は、ウォーム軸121、ウォームギア122、第1平歯車123、第2平歯車124、作動軸125を含んでもよい。
【0063】
ウォーム軸121は、駆動板111の一面に設けられて駆動板111と一緒に回転することができる。ウォーム軸121は駆動板111の中心に配置されてもよい。ウォーム軸121は、表面に直接ウォームを削って作った軸であってもよく、別途製作されたウォームを軸に差し込んだものであってもよい。
【0064】
ウォームギア122はウォーム軸121のウォームにギア結合されて回転することができる。
【0065】
第1平歯車123はウォームギア122の一側の回転軸方向に連結されてもよい。第1平歯車123はウォームギア122の回転力を第2平歯車124に伝達することができる。
【0066】
第2平歯車124は第1平歯車123とギア結合され、ブラシバー5と同一線上に設けられてもよい。第2平歯車124は第1平歯車123の回転力を作動軸125に伝達することができる。
【0067】
第2平歯車124はX軸方向に拘束されないため動くことができ、第1平歯車123による回転運動と同時に第1平歯車123とのギアかみ合い範囲内で後述する結合部材134の直線往復運動によってスライドできる。このため、第2平歯車124は、往復部130によって軸方向に動いても回転運動をブラシバーに伝達することができるようになる。
【0068】
作動軸125は、第2平歯車124の一側に設けられてブラシバー5を結合させることができる。作動軸125は、第2平歯車124による回転運動力だけでなく、後述する往復部130による直線往復運動力もブラシバー5に伝達することができる。
【0069】
上記において、ウォーム軸121に伝達された駆動板111の回転力は、ウォームギア122により回転運動の軸がウォーム軸121の法線方向に変更されて第1、2平歯車123、124を通じてブラシバー5に回転運動が伝達されることができる。
【0070】
往復部130は駆動部110の他面に設けられてもよく、駆動部110の回転力を直線往復運動に変換させてアプリケーター1に伝達し、アプリケーター1が直線往復運動できるように構成されてもよい。往復部130は、偏心カム131、楕円リング132、コネクティングバー133、結合部材134を含んでもよい。
【0071】
偏心カム131は、駆動板111の他面に設けられて駆動板111と一緒に回転することができる。偏心カム131は、中心軸が駆動板111の中心に配置されるが、カムが偏心されており、楕円リング132が偏心カム131から伝達された回転力を直線往復運動に変換させられるようにする。
【0072】
楕円リング132は、偏心カム131から伝達された回転力を直線往復運動に変換させることができる。
【0073】
楕円リング132は、偏心カム131が回転運動するとき、軌道の半径に対応する幅と軌道の直径に対応する幅を有する楕円溝を有する。
【0074】
このような楕円溝の内周面に沿って偏心カム131が回転運動するようになることによって、楕円リング132が直線往復運動をするようになる。
【0075】
コネクティングバー133は楕円リング132に連結され、ブラシバー5側に延長されることができる。コネクティングバー133は楕円リング132の直線往復運動を結合部材134に伝達することができる。
【0076】
結合部材134はコネクティングバー133に連結され、作動軸125が回転できるように貫通結合され、作動軸125に直線往復運動力を伝達することができる。
【0077】
図7の(a)及び(b)は、本発明の第2実施例によるアプリケーターが適用される回転式直線往復運動装置を説明するための一部斜視図である。
【0078】
図7の(a)及び(b)を参照すると、本発明の第2実施例による回転式直線往復運動装置20はアプリケーター1に適用されることができる。本実施例では、アプリケーター1がマスカラである場合、マスカラブラシが2つである2段ブラシ構造であってもよい。
【0079】
アプリケーター1は、上述した第1実施例と同一または類似するように構成されてもよい。
【0080】
即ち、本実施例のアプリケーター1は、第1実施例において
図1~
図6を参照して説明したアプリケーター1の構成品である第1、2ケース2、3を示していないが、第1、2ケース2、3と構造が同じで、サイズが異なるケース(本実施例の場合、1段ブラシ構造とは違って2段ブラシ構造であるため、第1実施例に比べてケースが大きいことができる)、または本実施例の回転式直線往復運動装置20を収容することができる他の構造のケースを含んでもよい。また、本実施例のアプリケーター1は、第1実施例の回転式直線往復運動装置10に結合されるアプリケーター1の構成品(1段ブラシ構造)であるホルダー4、ブラシバー5、ブラシ6が、本実施例では2段ブラシ構造に変更されることによって第1、2ホルダー4a、4b、第1、2ブラシバー5a、5b、第1、2ブラシ6a、6bを含むことが相違する。
【0081】
第1ホルダー4aは、駆動モジュール200aの第1作動軸228とアプリケーター1の第1ブラシバー5aを連結することができる。
【0082】
第2ホルダー4bは、駆動モジュール200aの第2作動軸229とアプリケーター1の第2ブラシバー5bを連結することができる。
【0083】
第1、2ブラシバー5a、5bのそれぞれの一端部が第1、2作動軸228、229と直接連結されるように構成される場合、第1、2ホルダー4a、4bは省略されてもよい。
【0084】
第1ブラシバー5aは、第1ホルダー4aによって駆動モジュール200aの第1作動軸228から回転運動力及び直線往復運動力の伝達を受けて第1ブラシ6aが回転及び直線往復できるようにする。
【0085】
第2ブラシバー5bは、第2ホルダー4bによって駆動モジュール200aの第2作動軸229から回転運動力及び直線往復運動力の伝達を受けて第2ブラシ6bが回転及び直線往復できるようにする。
【0086】
上記した第1、2ブラシバー5a、5bは隣接して平行に配置されてもよい。
【0087】
第1ブラシ6aは第1ブラシバー5aの端部に結合されてもよく、着脱可能である。
【0088】
第2ブラシ6bは第2ブラシバー5bの端部に結合されてもよく、着脱可能である。
【0089】
上記した第1、2ブラシ6a、6bは対象物に直接接触される部分で、回転と同時に直線往復運動をしながら化粧液を対象物に塗布することができる。ここで、対象物は、アプリケーター1が電動マスカラである場合はまつげで、電動マスカラではない電動歯ブラシの場合は歯であってもよいが、これに限定されないのは言うまでもない。
【0090】
以下に、アプリケーター1に適用される回転式直線往復運動装置20について具体的に説明する。
【0091】
図7の(a)及び(b)に示したように、本実施例による回転式直線往復運動装置20は、様々なアプリケーター1を装着することができ、装着されたアプリケーター1が回転運動と同時に直線往復運動をするように構成されることができる。
【0092】
回転式直線往復運動装置20は、アプリケーター1が回転運動と同時に直線往復運動できるように構成される駆動モジュール200aと一緒に、図示していないが、第1実施例で説明したようなモーター軸1011が備えられるモーター101、モーター101に電源を供給するバッテリー102、駆動モジュール200aを制御するスイッチ103、及び回路基板104と同一または類似する構成を含んでもよい。よって、以下では、第1実施例に比べて変わる構成である駆動モジュール200aを中心に説明する。
【0093】
駆動モジュール200aは、第1実施例の第1、2ケース2、3と類似するケース(図示されず)に設けられて2段ブラシ構造のアプリケーター1が回転運動と同時に直線往復運動をするように、駆動部210、回転部220、往復部230を含んでもよい。
【0094】
駆動部210は、第1実施例のモーター101と同一または類似するモーター(図示されず)の駆動力によって回転駆動され、回転力を回転部220及び往復部230に伝達することができる。駆動部210は、駆動板211、駆動ベルト212を含んでもよい。
【0095】
駆動板211は、回転部220及び往復部230が両面にそれぞれ設けられてもよく、円盤状に構成されてもよい。
【0096】
駆動ベルト212は駆動板211の枠に設けられてもよく、第1実施例のモーター軸1011と同一または類似するモーター軸(図示されず)が接触されて摩擦力によってモーターの駆動力を駆動板211に伝達することができる。
【0097】
このような駆動ベルト212はゴム類の弾性材質からなり、駆動板211から着脱できる。
【0098】
上記した駆動部210は、駆動ベルト212にモーター軸が結合されるのではなく、駆動ベルト212の表面にモーター軸が接触されて摩擦力によって駆動板211が回転するように構成されることにより、回転機能と往復機能が同時に具現されるアプリケーター1の第1、2ブラシバー5a、5bのうち少なくとも何れか1つまたは第1、2ブラシ6a、6bのうち少なくとも何れか1つに一定圧力以上の外圧が加わると、外圧によって駆動板211の回転が止まる。このとき、モーター軸は駆動ベルト212上で空回りするようになる。このため、第1、2ブラシバー5a、5bまたは第1、2ブラシ6a、6bに一定圧力以上の外圧が加わってモーターに過負荷がかかってもモーター軸が空回りすることによって過負荷が解消されることができる。
【0099】
回転部220は駆動部210の一面に設けられてもよく、駆動部210の回転力をアプリケーター1に伝達してアプリケーター1が回転運動できるように構成されてもよい。回転部220は、ウォーム軸221と、第1、2ウォームギア222、223と、第1、2内側平歯車224、225と、第1、2外側平歯車226、227と、第1、2作動軸228、229と、を含んでもよい。
【0100】
ウォーム軸221は駆動板211の一面に設けられて駆動板211と一緒に回転することができる。ウォーム軸221は駆動板211の中心に配置されてもよい。ウォーム軸221は、表面に直接ウォームを削って作った軸であってもよく、別途製作されたウォームを軸に差し込んだものであってもよい。
【0101】
第1ウォームギア222は、ウォーム軸221のウォームの一側にそれぞれギア結合されて回転することができる。
【0102】
第2ウォームギア223は、ウォーム軸221のウォームの他側にそれぞれギア結合されて回転することができる。
【0103】
上記した第1、2ウォームギア222、223は、ウォーム軸221のウォームの両側において内側に回転することができる。
【0104】
第1内側平歯車224は第1ウォームギア222の一側の回転軸方向に連結されてもよい。第1内側平歯車224は第1ウォームギア222の回転力を第1外側平歯車226に伝達することができる。
【0105】
第2内側平歯車225は第2ウォームギア223の一側の回転軸方向に連結されてもよい。第2内側平歯車225は第2ウォームギア223の回転力を第2外側平歯車227に伝達することができる。
【0106】
第1外側平歯車226は第1内側平歯車224とギア結合され、第1ブラシバー5aと同一線上に設けられてもよい。第1外側平歯車226は第1内側平歯車224の回転力を第1作動軸228に伝達することができる。
【0107】
第2外側平歯車227は第2内側平歯車225とギア結合され、第2ブラシバー5bと同一線上に設けられてもよい。第2外側平歯車227は第2内側平歯車225の回転力を第2作動軸229に伝達することができる。
【0108】
上記した第1、2外側平歯車226、227のそれぞれはX軸方向に拘束されないため動くことができ、第1、2内側平歯車224、225のそれぞれによる回転運動と同時に第1、2内側平歯車224、225のそれぞれとのギアかみ合い範囲内で後述する第1、2結合部材234a、234bのそれぞれの直線往復運動によってスライドできる。このため、第1、2外側平歯車226、227のそれぞれは往復部230によって軸方向に動いても回転運動を第1、2ブラシバー5a、5bのそれぞれに伝達することができるようになる。
【0109】
第1作動軸228は、第1外側平歯車226の一側に設けられて第1ブラシバー5aを結合させることができる。第1作動軸228は、第1ブラシバー5aに第1外側平歯車226による回転運動力だけでなく、後述する往復部230による直線往復運動力も伝達することができる。
【0110】
第2作動軸229は、第2外側平歯車227の一側に設けられて第2ブラシバー5bを結合させることができる。第2作動軸229は、第2ブラシバー5bに第2外側平歯車227による回転運動力だけでなく、後述する往復部230による直線往復運動力も伝達することができる。
【0111】
上記において、ウォーム軸221に伝達された駆動板211の回転力は、第1、2ウォームギア222、223により回転運動の軸がウォーム軸221の法線方向に変更されて第1内側平歯車224と第1外側平歯車を通じて第1ブラシバー5aに回転運動が伝達されることができ、第2内側平歯車225と第2外側平歯車を通じて第2ブラシバー5bに回転運動が伝達されることができる。
【0112】
往復部230は駆動部210の他面に設けられてもよく、駆動部210の回転力を直線往復運動に変換させてアプリケーター1に伝達し、アプリケーター1が直線往復運動できるように構成されてもよい。往復部230は、偏心カム231、楕円リング232、コネクティングバー233、第1、2結合部材234a、234b、リンク235を含んでもよい。
【0113】
偏心カム231は、駆動板211の他面に設けられて駆動板211と一緒に回転することができる。偏心カム231は、中心軸が駆動板211の中心に配置されるが、カムが偏心されており、楕円リング232が偏心カム231から伝達された回転力を直線往復運動に変換させられるようにする。
【0114】
楕円リング232は、偏心カム231から伝達された回転力を直線往復運動に変換させることができる。
【0115】
楕円リング232は、偏心カム231が回転運動するとき、軌道の半径に対応する幅と軌道の直径に対応する幅を有する楕円溝を有する。
【0116】
このような楕円溝の内周面に沿って偏心カム231が回転運動するようになることによって、楕円リング232が直線往復運動をするようになる。
【0117】
コネクティングバー233は楕円リング232に連結され、第1ブラシバー5a側に延長されることができる。コネクティングバー233は楕円リング232の直線往復運動を第1結合部材234aに伝達することができる。
【0118】
第1結合部材234aはコネクティングバー233に連結され、第1作動軸228が回転できるように貫通結合され、第1作動軸228に直線往復運動力を伝達することができる。
【0119】
第2結合部材234bは第2作動軸229が回転できるように貫通結合され、第1結合部材234aの直線往復運動力をリンク235を介して伝達を受けて第2作動軸229に直線往復運動力を伝達することができる。
【0120】
リンク235は、第1、2結合部材234a、234bのそれぞれにヒンジ結合され、第1結合部材234aの直線往復運動力を第2結合部材234bに伝達することができる。
【0121】
上記のように構成される本実施例の駆動モジュール200aは、2段ブラシ構造において回転部220によって第1、2ブラシバー5a、5bが内側回転運動をしながら、第1、2結合部材234a、234bにヒンジ結合されるリンク235によって互いに異なる方向に直線往復運動をすることができる。
【0122】
図8の(a)及び(b)は
図7の駆動モジュールの他の実施例を説明するためのものである。
【0123】
図8の(a)及び(b)に示したように、他の実施例による駆動モジュール200bは、上記で
図7の(a)及び(b)を参照して説明した駆動モジュール200aとは異なり、それ以外の回転式直線往復運動装置20の構成は同一または類似するため、ここでは重複する説明を避けるために、上述した駆動モジュール200aと異なる他の実施例の駆動モジュール200bとそれにより変わる構成を中心に説明する。
【0124】
また、他の実施例の駆動モジュール200bは、上述した駆動モジュール200aと同様に、第1実施例の第1、2ケース2、3と類似するケース(図示されず)に設けられて2段ブラシ構造のアプリケーター1が回転運動と同時に直線往復運動するように、駆動部210、回転部220、往復部230を含んでもよく、駆動部210と回転部220の場合、上述した駆動モジュール200aと同一または類似し、往復部230だけが相違するため、ここでは重複する説明を避けるために、相違する構成である往復部230とそれにより変わる構成を中心に説明する。
【0125】
他の実施例の往復部230は駆動部210の他面に設けられてもよく、駆動部210の回転力を直線往復運動に変換させてアプリケーター1に伝達し、アプリケーター1が直線往復運動できるように構成されてもよい。往復部230は、偏心カム231、楕円リング232、第1、2コネクティングバー233a、233b、共同結合部材234cを含んでもよい。
【0126】
偏心カム231は、駆動板211の他面に設けられて駆動板211と一緒に回転することができる。偏心カム231は、中心軸が駆動板211の中心に配置されるが、カムが偏心されており、楕円リング232が偏心カム231から伝達された回転力を直線往復運動に変換させられるようにする。
【0127】
楕円リング232は、偏心カム231から伝達された回転力を直線往復運動に変換させることができる。
【0128】
楕円リング232は、偏心カム231が回転運動するとき、軌道の半径に対応する幅と軌道の直径に対応する幅を有する楕円溝を有する。
【0129】
このような楕円溝の内周面に沿って偏心カム231が回転運動するようになることによって、楕円リング232が直線往復運動をするようになる。
【0130】
第1コネクティングバー233aは楕円リング232の一側に連結され、第1ブラシバー5a側に延長されてもよい。第1コネクティングバー233aは楕円リング232の直線往復運動を第1結合部材234aに伝達することができる。
【0131】
第2コネクティングバー233bは楕円リング232の他側に連結され、第2ブラシバー5b側に延長されてもよい。第2コネクティングバー233bは楕円リング232の直線往復運動を第2結合部材234bに伝達することができる。
【0132】
共同結合部材234cは、第1コネクティングバー233aと第2コネクティングバー233bの間を連結し、第1、2作動軸228、229のそれぞれが回転できるように貫通結合され、第1、2作動軸228、229に直線往復運動力を伝達することができる。
【0133】
上記のように構成される他の実施例の駆動モジュール200bは、2段ブラシ構造において回転部220によって第1、2ブラシバー5a、5bが内側回転運動しながら、第1、2コネクティングバー233a、233bと第1、2作動軸228、229の全てを連結する共同結合部材234cによって互いに同じ方向に直線往復運動をすることができる。
【0134】
図9の(a)及び(b)は
図7の駆動モジュールのさらに他の実施例を説明するためのものである。
【0135】
図9の(a)及び(b)に示したように、さらに他の実施例による駆動モジュール200cは、上記で
図7の(a)及び(b)を参照して説明した駆動モジュール200aとは異なり、それ以外の回転式直線往復運動装置20の構成は同一または類似するため、ここでは重複する説明を避けるために、上述した駆動モジュール200aと異なるさらに他の実施例の駆動モジュール200cとそれにより変わる構成を中心に説明する。
【0136】
また、さらに他の実施例の駆動モジュール200cは、上述した駆動モジュール200aと同様に、第1実施例の第1、2ケース2、3と類似するケース(図示されず)に設けられて2段ブラシ構造のアプリケーター1が回転運動と同時に直線往復運動するように、駆動部210、回転部220、往復部230を含んでもよく、駆動部210と回転部220の場合、上述した駆動モジュール200aと同一または類似し、往復部230だけが相違するため、ここでは重複する説明を避けるために、相違する構成である往復部230とそれにより変わる構成を中心に説明する。
【0137】
また、他の実施例の往復部230は駆動部210の他面に設けられてもよく、駆動部210の回転力を直線往復運動に変換させてアプリケーター1に伝達し、アプリケーター1が直線往復運動できるように構成されてもよい。往復部230は、2段偏心カム231aと、第1、2楕円リング232a、232bと、第1、2コネクティングバー233a、233bと、第1、2結合部材234a、234bと、を含んでもよい。
【0138】
2段偏心カム231aは、駆動板211の他面に設けられて駆動板211と一緒に回転することができ、下層偏心カムと上層偏心カムからなってもよい。
【0139】
2段偏心カム231aをなす下層偏心カムと上層偏心カムは、中心軸が駆動板211の中心に配置されるが、同一または異なる方向に偏心されるように設けられてもよい。これにより、第1楕円リング232aが2段偏心カム231aをなす下層偏心カムから伝達された回転力を直線往復運動に変換させられるようにし、第2楕円リング232bが2段偏心カム231aをなす上層偏心カムから伝達された回転力を直線往復運動に変換させられるようにする。
【0140】
本実施例では、2段偏心カム231aをなす下層偏心カムと上層偏心カムが互いに180度の位相差を有するように設けられてもよい。この場合、第1、2ブラシバー5a、5bのそれぞれは内側方向に回転しながら、180度の位相差を有する2段偏心カム231aによって異なる方向に直線往復運動することができる。
【0141】
また、本実施例では、2段偏心カム231aをなす下層偏心カムと上層偏心カムが互いに同じ位相差を有するように設けられてもよい。この場合、第1、2ブラシバー5a、5bのそれぞれは内側方向に回転しながら、同じ位相差を有する2段偏心カム231aによって同じ方向に直線往復運動することができる。
【0142】
第1楕円リング232aは、2段偏心カム231aをなす下層偏心カムから伝達された回転力を直線往復運動に変換させることができる。
【0143】
第2楕円リング232bは、第1楕円リング232aの上部で2段偏心カム231aをなす上層偏心カムから伝達された回転力を直線往復運動に変換させることができる。
【0144】
上記した第1、2楕円リング232a、232bのそれぞれは、2段偏心カム231aをなす下層偏心カムと上層偏心カムのそれぞれが回転運動するとき、軌道の半径に対応する幅と軌道の直径に対応する幅を有する楕円溝を有する。
【0145】
このような楕円溝の内周面に沿って2段偏心カム231aが回転運動するようになることによって、第1、2楕円リング232a、232bが直線往復運動をするようになる。
【0146】
第1コネクティングバー233aは第1楕円リング232aの一側に連結され、第1ブラシバー5a側に延長されてもよい。第1コネクティングバー233aは第1楕円リング232aの直線往復運動を第1結合部材234aに伝達することができる。
【0147】
第2コネクティングバー233bは第2楕円リング232bの他側に連結され、第2ブラシバー5b側に延長されてもよい。第2コネクティングバー233bは第2楕円リング232bの直線往復運動を第2結合部材234bに伝達することができる。
【0148】
第1結合部材234aは第1コネクティングバー233aに連結され、第1作動軸228が回転できるように貫通結合され、第1作動軸228に直線往復運動力を伝達することができる。
【0149】
第2結合部材234bは第2コネクティングバー233bに連結され、第2作動軸229が回転できるように貫通結合され、第2作動軸229に直線往復運動力を伝達することができる。
【0150】
上記のように構成されるさらに他の実施例の駆動モジュール200cは、2段ブラシ構造において回転部220によって第1、2ブラシバー5a、5bが内側回転運動しながら、2段偏心カム231aによって独立して作動される第1、2コネクティングバー233a、233bと2段偏心カム231aをなす下層偏心カムと上層偏心カムの位相差によって同じ方向(位相差が同じ)または異なる方向(位相差が180度)に直線往復運動することができる。
【0151】
このように、本実施例は、回転運動と直線往復運動中にアプリケーター1に一定圧力以上の外圧が加わると、モーター101が空回りするように構成することで、過負荷によりモーター101が損傷したり、アプリケーター1が損傷するのを防止することができる。
【0152】
また、本実施例は、アプリケーター1が1段ブラシ構造である場合、1つのブラシバー5が回転運動と同時に直線往復運動をするように構成することで、塗布する対象物に化粧品が塊にならず、微細且つ均一に塗布することができる。
【0153】
また、本実施例は、アプリケーター1が2段ブラシ構造である場合、2つのブラシバー5a、5bが内側回転運動をしながら、互い同じ方向に直線往復運動するか、異なる方向に直線往復運動するように構成することで、2つのブラシ6a、6bが対象物を軽く圧着した状態で、扱く、押す、引っ張る、擦るなどの様々な機能を具現することができ、塗布する対象物に化粧品が塊にならず、さらに微細且つ均一に塗布することができる。
【0154】
以上では、本発明の実施例を中心に本発明を説明したが、これは単なる例示に過ぎず、本発明を限定するものではなく、本発明が属する分野の通常の知識を有する者であれば、本実施例の本質的な技術内容から外れない範囲内で実施例に例示されていない様々な組み合わせ、または変形と応用が可能であることが分かるだろう。従って、本発明の実施例から容易に導出できる変形や応用に係る技術内容は本発明に含まれると解釈すべきである。
【符号の説明】
【0155】
1 アプリケーター
2 第1ケース
21 駆動モジュール収容部
22 モーター収容部
23 連結管
3 第2ケース
31 駆動モジュールカバー部
32 バッテリー収容部
4 ホルダー
4a 第1ホルダー
4b 第2ホルダー
5 ブラシバー
5a 第1ブラシバー
5b 第2ブラシバー
6 ブラシ
6a 第1ブラシ
6b 第2ブラシ
10 回転式直線往復運動装置
101 モーター
1011 モーター軸
102 バッテリー
103 スイッチ
104 回路基板
100 駆動モジュール
110 駆動部
111 駆動板
112 駆動ベルト
120 回転部
121 ウォーム軸
122 ウォームギア
123 第1平歯車
124 第2平歯車
125 作動軸
130 往復部
131 偏心カム
132 楕円リング
133 コネクティングバー
134 結合部材
20 回転式直線往復運動装置
200a、200b、200c 駆動モジュール
210 駆動部
211 駆動板
212 駆動ベルト
220 回転部
221 ウォーム軸
222 第1ウォームギア
223 第2ウォームギア
224 第1内側平歯車
225 第2内側平歯車
226 第1外側平歯車
227 第2外側平歯車
228 第1作動軸
229 第2作動軸
230 往復部
231 偏心カム
231a 2段偏心カム
232 楕円リング
232a 第1楕円リング
232b 第2楕円リング
233 コネクティングバー
233a 第1コネクティングバー
233b 第2コネクティングバー
234a 第1結合部材
234b 第2結合部材
234c 共同結合部材
235 リンク