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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-30
(45)【発行日】2024-09-09
(54)【発明の名称】三方コネクタ
(51)【国際特許分類】
   A61M 39/22 20060101AFI20240902BHJP
【FI】
A61M39/22 100
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2022504072
(86)(22)【出願日】2020-07-21
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-30
(86)【国際出願番号】 IB2020056822
(87)【国際公開番号】W WO2021014342
(87)【国際公開日】2021-01-28
【審査請求日】2023-06-26
(31)【優先権主張番号】102019000012735
(32)【優先日】2019-07-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(73)【特許権者】
【識別番号】510058575
【氏名又は名称】ジヴエッセ ソチエタ ぺル アチオーニ
(74)【代理人】
【識別番号】110000095
【氏名又は名称】弁理士法人T.S.パートナーズ
(74)【代理人】
【識別番号】100082887
【弁理士】
【氏名又は名称】小川 利春
(74)【代理人】
【識別番号】100181331
【弁理士】
【氏名又は名称】金 鎭文
(74)【代理人】
【識別番号】100183597
【弁理士】
【氏名又は名称】比企野 健
(74)【代理人】
【識別番号】100161997
【弁理士】
【氏名又は名称】横井 大一郎
(72)【発明者】
【氏名】ベッティーニ エマヌエーレ
(72)【発明者】
【氏名】スカグリアリーニ ニコラ
【審査官】佐藤 智弥
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-143813(JP,A)
【文献】国際公開第2004/108192(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 39/22
A61M 39/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
向かい合う第1端(4)及び第2端(5)を備える管状中央部(3)が付いた本体(2)であって、第1端は開口し、第2端は閉塞する、管状中央部(3)を備える本体(2)と、前記管状中央部(3)から半径方向に突出する複数個の接続部(10、11、12)の内部ダクト(7、8、9)と連通する、前記管状中央部(3)の内腔(6)と、複数個の流体がそれぞれ流入できる流入側の第1及び第2接続部(10、11)であって、これら流体の少なくとも1個が、流出側の第3接続部(12)により、患者に輸液される第1及び第2接続部(10、11)と、前記中央部(3)の内腔(6)内に収容され、内腔(16)を備える管状をした弁部材(13)であって、半径方向のアーム(17A)が付いた把持部(17)を備え、前記管状中央部(3)の開口した前記第1端(4)から突出する弁部材(13)とを有し、前記弁部材(13)は、管状部(14)を有し、この管状部(14)は、前記接続部(10、11、12)の、前記管状部(14)の表面(18)に形成した窪み部(20)を通じた連通、又は連通の閉塞を選択できる弁部材(13)である三方コネクタ(1)において、
前記弁部材(13)の管状部(14)の内腔(16)内を横断して、壁(35)が設けられ、この壁は、前記内腔(16)を2個のセクション(36、37)に分け、前記横断壁(35)に形成した穴(40)により、前記内腔のこれらセクション(36、37)が連通され
前記内腔(16)の第1セクション(36)は、前記弁部材(13)の把持部(17)に形成した貫通穴(21)と連通し、
前記貫通穴(21)内には、前記貫通穴(21)に収容される側壁(29)を備える円筒部(28)を有するストッパ(27)が設けられ、複数個の突出リブ(30)が、前記貫通穴内の開口端部(33)と直接接触し、前記ストッパ(27)の側壁(29)を前記貫通穴の端部との間に間隙を形成するように、前記側壁(29)の外面に、長さ方向に、設けられることによって、複数個の流路が、前記側壁(29)と前記貫通穴内の開口端部(33)と前記突出リブ(30)との間に形成され、前記流路が、流路の両端で開口することにより、前記弁部材(13)の内腔(16)と、前記弁部材の外部とに連通することを特徴とする三方コネクタ。
【請求項2】
前記横断壁(35)に形成した穴(40)は、前記弁部材(13)の管状部(14)の長さ方向軸線(W)上にあるか、又は、前記長さ方向軸線に対して偏倚した位置にあることを特徴とする、請求項1に記載した三方コネクタ。
【請求項3】
前記内腔(16)の第1セクション(36)は、前記把持部(17)を備えた弁部材(13)の管状部(14)の一部に位置し、前記内腔(16)の第2セクション(37)は、前記三方コネクタ(1)の本体(2)の管状中央部(3)の第2端(5)で開口することを特徴とする、請求項1に記載した三方コネクタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、独立項の前提事項部に記載した三方コネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
公知のように、三方コネクタ(すなわち、三方活栓)は、輸液療法中に、注射器等の他の器具と共に使用される補助器具である。三方コネクタは、例えば薬剤の重複投与用途に使用される投与キット等の、流体を静脈内に輸液するセット又はキットの一部を通常構成し、重複投与の段階付け、腫瘍に纏わる投与、複数個の相克する又は栄養分を含む流体等の投与を目的として、患者の血管系への流体の供給をコントロールする。
【0003】
従来の三方コネクタは、内腔が付いた全体的に通常は円筒形をした、管状中央部を備えた本体を有する。内腔は、本体の第1端で開口し、本体の第2端で閉塞する。
【0004】
管状中央部の内腔は、三方コネクタの中央部から半径方向に突出する3本のアームの形状をした接続部の内部ダクトと連通する。接続部の内の二つ(流入側)は、流体投与手段に接続でき、第1接続部は、生理溶液の供給源(例えば、三方コネクタにチューブを介して接続されるバッグ)に接続できる。一方、第2接続部は、例えば、注射器又は輸液ラインから、薬液の供給を受ける。
【0005】
これに対して、第3アーム、すなわち、第3接続部(流出側)は、(カテーテル又は針を通じて)流体を患者へ送るチューブに接続される。このため、患者に輸液すべき流体を送るチューブに接続される三方コネクタは、患者の体(通常は、患者の腕)に固定されることがある。安定したトラブルを生じない固定を行うため、三方コネクタの中央部の閉塞端は、外側に向かって放射状にスムーズに広がっている。
【0006】
流入側の接続部のうち少なくも一つを、流出側接続部に選択的に連通させるため、弁部材が、三方コネクタの本体の管状中央部内に収容されるように設けられる。この弁部材も、管状をしていて円筒形であり、把持部が付いた管状中央部の第1端から突出する。把持部には、複数個のアームが半径方向に突出するように設けられて、弁部材を把持し易くなっている。
【0007】
弁部材は、三方コネクタの管状中央部に収容された管状部の外面には、窪み部が形成され、窪み部は、流入側の接続部のうち少なくも一つを、流出側接続部に選択的に連通させることができ、又は、流入側と流出側との間での連通を遮断して閉塞することができる。この切り換えは、三方コネクタの管状中央部内に収容した弁部材の回転位置を選択することにより行われる。
【0008】
弁部材の管状部は、三方コネクタの管状中央部の内壁と、通常は密着している。このため、弁部材が、いかなる回転位置にあっても、流入側の接続部のうち少なくも一つは、流体の供給側と接続するが、弁部材の管状部と三方コネクタの管状中央部との間での流体の取込みは持続しない。
【0009】
しかしながら、三方コネクタには、種々の用途があり、これら用途には、例えば、心臓病治療、放射線治療、血管形成、その他種々の治療での利用用途があり、三方コネクタの管状中央部と弁部材との間での密着に問題を生じさせ得る、相当な高圧で流体を輸液する場合もある。取込みの場合、輸液される流体(流体は、治療中に患者の世話をするオペレータ、看護師若しくは医師にとっても、及び/又は患者自身にとっても危険で誘導であり得る)は、三方コネクタから漏出するか、または、高圧の場合、弁部材が、三方コネクタの本体から外れる恐れがある。こうしたことが起きることは、関係者にとって大変な問題となる。
【0010】
同様な問題は、三方コネクタの管状中央部又は弁部材の管状部に製品不良がある場合にも起こり得、可能性はわずかであるが、生じる虞はある。
【0011】
欧州特許公開第3108926号には、医療用コネクタ構造が開示され、他の解決手段と共に、医療用三方コネクタの形をしたタイプの構造が記載されている。この公開公報に記載されたコネクタは、3個の接続部、すなわち、輸液される流体用の第1接続部と、ルアータイプの接続用の雌部材を備えた第2接続部と、流体の流出用の第3接続部とを備える本体を有する。これら接続部は、複数個のダクトを有し、これらの各々の一端は、本体の管状中空中央部に開口する。管状中空中央部には、貫通穴が軸線方向に形成され、貫通穴の両端は開口している。
【0012】
この貫通穴内に、管状の弁部材が収容され、両側の中空部が、中央バッフル又は中央部により閉塞され、三方コネクタの本体の管状中空中央部から突出する前記3個の接続部のダクトを選択可能に連通できる流路を中央バッフル又は中央部内にもたらしている。
【0013】
この中空弁体は、三方コネクタの本体の管状中空中央部の軸線方向貫通穴の第1端から突出し、管状弁部材の第1中空部は、管状弁部材の外面で直接開口し、一方、第2中空部は、三方コネクタの本体の管状中空中央部の軸線方向貫通穴の外面で、貫通穴内の開口縁部を通じて開口する。
【0014】
欧州特許公開第3108926号は、コネクタ構造体をチューブ等の外部医療部品に適正に接続する課題を対処するものであり、両者の接続は、コネクタ構造体の複数個の接続部に取り付けた接続部材の締め付け力を適正化することにより十分に密閉されるだけでなく、漏出防止も満足が行くものである。この欧州特許文献は、コネクタ構造体の本体の中空中央部(特に、三方弁)での流体の漏出は課題としていない。しかしながら、こうした箇所での漏出は、中空中央部の底部が開口しているので中空中央部内で過大圧力は生じない。コネクタ構造体の本体の中空中央部と、中空中央部内に収容された管状弁部材との間で流体の漏出が生じると、流体が中空中央部の開口からの流出が起こり得る。
【0015】
過大圧力という課題については、上記欧州特許文献に記載された解決手段には、触れられていないので、この欧州特許文献には、過大圧力という課題について示唆すらない。したがって、この欧州特許文献は、この欧州特許公開公報に記載された解決手段には全く提起されていない技術的課題を、当業者に示唆することはあり得ない。過大圧力という課題が、例えば、三方コネクタに関して欧州特許公開第3108926号に記載された解決手段で提起されており、当業者が、この課題に直面し、何らかの形で解決したとすることは、上記特許文献に記載された事項に基づかない推断であり、後知恵による分析に基づくものである。
【0016】
欧州特許公開第3108926号に記載された三方コネクタでは、弁体の中央部での過大圧力の発生あり得ず、このため、この特許文献では、過大圧力の可能性は、記載されていない。
【0017】
さらに、管状弁部材内には流路が設けられているので、弁部材の対向する中空部同士を連通させるため軸線方向穴を設けると、流路の穴となり、三方コネクタの効率にとって損失となり得る。
【0018】
米国特許公開第2018/296750号には、ポジトロン照射による断層撮影システム(PET)における流体を用意し注入する装置用の制御手段と、この流体の流れを制御する安全弁とが記載されている。この安全弁は、流体が通過する複数個の内部ダクトと接続する、半径方向に突出する複数個の突出部を備えた中央本体を有する三方弁として図示され説明されている。
【0019】
この中央本体は、中空であり、内部貫通流路を備えた弁部材を収容して、各突出部のダクトを所定形態で接続する。中央本体の中空部は、一端で部分的に閉塞され、この箇所では、中央本体の内部壁に設けた直線状中空部と連通する複数個の穴が形成されていて、過大になった流体の流れを、中央本体の中空部の一端及び他端の双方から、弁体の外部に放出できる。
【0020】
したがって、この米国特許文献は、過大になった流体の流れを弁の中央本体の外部に安全に放出する手段を開示しており、この放出手段は、2個の端部、すなわち、中央本体の中空部を部分的に閉塞する一端部と、外部環境に全面的に開口している他端部とに、複数個の穴を備えた、接続本体の壁に窪み部を有することにより、たとえ、一端部が、完全に閉塞して穴が形成されていなくても、圧力放出の機能が果たされることを絶えず保証している。
【0021】
さらに、弁部材に内部貫通流路を設けることにより、軸線方向に穿孔されることを防いでいる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0022】
本発明の目的は、コネクタの中央部の中空部への流体の取込みの可能性が低くても、コネクタ自体の外部に流体が予期せずに流出せず、コネクタを全体として構成する部品(コネクタ本体及び弁部材)が分解しない、三方コネクタを提供することにある。
【0023】
もう一つの目的は、従来の形態で使用でき、低コストで、従来技術による三方コネクタを製造する従来技術を利用して製造できる、上述したタイプの三方コネクタを提供することにある。
【0024】
これらの目的、及び当業者には明らかとなる他の目的は、独立請求項に記載した三方コネクタにより達成される。
【0025】
本発明をよりよく理解して貰うため、単に非限定的な例示として、下記の図面を添付する。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1図1は、本発明に係る三方コネクタの斜視図を示す。
図2図2は、図1とは別の角度から見た、図1の線2-2における断面図を示す。
図3図3は、図1に示した三方コネクタの側面図を示す。
図4図4は、図3の線4-4における断面図を示す。
図5図5は、図1に示した三方コネクタの分解斜視図を示す。
図6図6は、図1に示した三方コネクタの一部品の斜視図を示す。
図7図7は、図6に示した、三方コネクタの当該一部品の正面図を示す。
図8図8は、図3の線8-8における断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0027】
添付図面を参照すると、本発明に係る三方コネクタは、全体を符号1で示してある。三方コネクタは、管状中央部3を有する本体2を備え、本体は、第1端4で開口し、第2端5で閉塞する。管状中央部は、空洞6を有し、空洞には、ダクト7、8及び9が、接続され、これらダクトは、管状中央部3から半径方向に突出する接続部10、11及び12の各々内に設けられる。第1及び第2接続部(流入側)10及び11は、制御された状態で三方コネクタを介して第3接続部(流体の流出側)12により、患者に投与する流体の供給に対応して接続されてよい。
【0028】
流出入は、公知のように生ずるので、詳述は省略する。
【0029】
中央部3の空洞6内には、管状体14を有する弁部材13が収容され、管状中央部3の第1端4の空洞に挿入される。管状体14は、内側空洞16と、空洞6の外部に位置付けられ、半径方向に延びる複数個のアーム17Aを有する端部把持部17とを有する。この管状体14の、前記空洞6の内面19に面する面18には、窪み部20が形成され、窪み部の機能は、第1乃至第3接続部10、11及び12を選択接続できるようにすることであり、患者への流体の投与の実行又は停止を行う。管状体14は、こうした機能を奏する形状をしている。
【0030】
この動作は、当者に公知である形態で行われるので、詳述しない。
【0031】
添付図面に示す実施形態では、端部把持部17は、弁部材の内腔16の第1開口端を構成する貫通穴21として、中央部に穴が開いている。この内腔16は、その第2端24でも開口し、本体2の管状中央部3の閉塞した第2端5と向かい合う。
【0032】
貫通穴21には、円筒本体(断面形状は問わない)28を備えるストッパ27が設けられ、円筒本体は、貫通穴に挿入できる側壁29を有する。しかしながら、この側壁は、複数個の突出リブを備え、突出リブは、長さ方向若しくは螺旋状に延び、又はこの他の態様を取り、符号30で示すような直線状でなくてもよい。突出リブにより、貫通穴21内の開口端部33から側壁29を離して、この内壁と側壁と突出リブ間に、両端が開口する複数個の流路を形成する。ストッパ27は、通常色付けされ、公知のように、ストッパの色により、コネクタの特定用途が識別できるようにし、同じ用途を持ちながら、異なる種類の輸液に用いる、他のコネクタと区別化できるようにする。
【0033】
部材13の内腔16は、横断壁35を備えることにより、この内腔を2個のセクション、すなわち、貫通穴21と連通する第1(上方)セクション36と、内腔16の第2端24により閉塞される第2(下方)セクションとに分割する。この横断壁35には、貫通穴40が設けられて、内腔16の2個のセクション36及び37を連通する。この貫通穴は、内腔16の下方セクション37内に溜まっていることがある圧力を逃がす機能を果たす。第1及び第2接続部(流入側)10及び11の一方から流入する流体の好ましくない取込み後には、流体は、三方コネクタ1の本体2の閉塞された第2端5の箇所に集積して、弁部材13の管状本体14の内腔16の下方セクション37を徐々に満たす虞がある。
【0034】
弁部材の内腔16は、閉塞しているのが通常である、公知の解決手段では、閉塞した第2端5の箇所にある流体は、内腔16の閉塞部と閉塞した第2端5自体と間でブロックされる空気の圧力の増加を引き起こして、弁部材13を本体2から分離させる虞のある破裂効果を生じかねない。
【0035】
もし、このことが起きると、内腔16の下方セクションに集積する流体は、貫通穴40を通じて上方セクション内に流入して、本体2の管状中央部3の内腔16の第2端5と内腔16の内部との間の圧力(弁部材13を本体2から分離させるかも知れない圧力増加)を放出する。流体が、貫通穴40を通過して内腔16の上方セクション36に到達し(貫通穴21の存在により開状態であるか、ストッパ27が、貫通穴にある場合、ストッパ27の側壁29と、側壁に形成されたと突出リブ30と、貫通穴21内の開口端部33との間の複数個の流路を通じて、大気と連通する)、貫通穴21から流出し、本体2の閉塞した第2端5と前述の内腔16との間の圧力は、絶えず低く保たれ、コネクタ1を破裂のように分解し得る軸方向力の発生と、弁部材13からの本体2の分離とを防止する。
【0036】
貫通穴21からの流体の流出は、流出が生じると直ちに、患者又は看護者が気付いて、流体のさらなる流出又は部品の分離に至ることなく、輸液処置を停止できる。
【0037】
以上詳述した解決手段は、実施が簡単である。貫通穴40は、横断壁35に、公知の方法で形成でき、貫通穴は、管状体14の長さ方向軸線Wと同一軸線をなし、又は偏心して、横断壁に設けてよい。貫通穴が、偏心していると、横断壁35は、窪み部20内に残存する圧力に耐える機能を持ちながら、貫通穴の存在により、この横断壁35を弱体化するので、偏心位置は、線8-8における断面において対称にして、できるだけ弱体化しないようにする。なお、貫通穴40は、どんな断面形状であってもよく、横断壁35に、複数個の貫通穴40を設けてもよい。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8