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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-30
(45)【発行日】2024-09-09
(54)【発明の名称】動的金属シール
(51)【国際特許分類】
   F16J 15/08 20060101AFI20240902BHJP
   F16J 15/3236 20160101ALI20240902BHJP
   F16J 15/3232 20160101ALI20240902BHJP
   F16J 15/28 20060101ALI20240902BHJP
   F16J 15/06 20060101ALI20240902BHJP
【FI】
F16J15/08 H
F16J15/3236
F16J15/3232 201
F16J15/28
F16J15/3232 101
F16J15/06 E
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2022574344
(86)(22)【出願日】2021-06-03
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-06
(86)【国際出願番号】 US2021035577
(87)【国際公開番号】W WO2021247786
(87)【国際公開日】2021-12-09
【審査請求日】2023-01-04
(31)【優先権主張番号】63/034,051
(32)【優先日】2020-06-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500149223
【氏名又は名称】サン-ゴバン パフォーマンス プラスティックス コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】Saint-Gobain Performance Plastics, Corporation
【住所又は居所原語表記】31500 Solon Road Solon, 44139 OH USA
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジョージ、ダグラス
(72)【発明者】
【氏名】アーミテージ、マーク ダブリュー.
【審査官】羽鳥 公一
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-233325(JP,A)
【文献】特開昭60-008572(JP,A)
【文献】実開平07-041137(JP,U)
【文献】米国特許第03192690(US,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0258534(US,A1)
【文献】韓国登録特許第10-0982713(KR,B1)
【文献】特開平02-080863(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16J 15/00-15/3296
F16J 15/40-15/56
F16L 1/00-1/26
F16L 5/00-7/02
F16L 23/00-25/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内側シーリング脚部を備える金属環状体を備えるシールであって、前記内側シーリング脚部が、第1のシーリングリップ、第2のシーリングリップ及び前記第1のシーリングリップと前記第2のシーリングリップとの間に配設された谷部を備え、前記谷部が、前記第1のシーリングリップ及び前記第2のシーリングリップ上のめっき厚さよりも大きいめっき厚さを有するめっきリザーブを備える、シール。
【請求項2】
前記金属環状体が中央本体部分を含み、前記内側シーリング脚部が、前記中央本体部分から延出し、前記中央本体部分が、弓形である、請求項1に記載のシール。
【請求項3】
前記金属環状体が、外側シーリング脚部を備え、前記外側シーリング脚部が、前記中央本体部分から延出し、前記外側シーリング脚部が、弓形、直線状若しくは平坦又はそれらの組み合わせである、請求項2に記載のシール。
【請求項4】
前記内側シーリング脚部の前記第1のシーリングリップ及び前記第2のシーリングリップが、前記シールの前記金属環状体の径の周りに隆起部を形成する、請求項1に記載のシール。
【請求項5】
前記内側シーリング脚部の前記谷部が、平坦なシーリング面を形成するようにめっきで埋められる、請求項1に記載のシール。
【請求項6】
前記内側シーリング脚部の前記平坦なシーリング面は、前記シールの軸線に実質的に平行である、前記シールの半径方向幅に直交する、又はそれらの組み合わせである、請求項5に記載のシール。
【請求項7】
前記内側シーリング脚部の前記平坦なシーリング面が、前記シールの前記金属環状体の軸線方向長さの少なくとも1%、少なくとも2%、少なくとも3%、少なくとも4%、少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、又は少なくとも25%である軸線方向長さを有し、前記内側シーリング脚部の前記平坦なシーリング面が、前記シールの前記金属環状体の軸線方向長さの95%以下、90%以下、85%以下、80%以下、75%以下、又は50%以下である軸線方向長さを有する、請求項6に記載のシール。
【請求項8】
前記金属環状体が谷部を有する外側シーリング脚部を備え、前記内側シーリング脚部及び/又は前記外側シーリング脚部の前記谷部における前記めっき厚さが、前記第1のシーリングリップ及び前記第2のシーリングリップでの前記めっき厚さの少なくとも1.05倍、少なくとも1.10倍、少なくとも1.15倍、少なくとも1.25倍、少なくとも1.5倍、少なくとも1.75倍、少なくとも2.0倍、少なくとも2.5倍、又は少なくとも3.0倍厚い、請求項1に記載のシール。
【請求項9】
前記金属環状体が、Inconel(登録商標)などのニッケル-クロム系合金、ニッケル系合金、ニッケル、チタン、タングステン、ステンレス鋼、ばね鋼、鋼、アルミニウム、亜鉛、銅、マグネシウム、スズ、白金、鉛、鉄又は青銅から形成される、請求項1に記載のシール。
【請求項10】
前記金属環状体の前記第1シーリングリップ及び前記第2シーリングリップが、金めっき、銀めっき、窒化アルミニウムクロム(AlCrN)めっき又は窒化チタンアルミニウム(TiAlN)めっきを含む、請求項9に記載のシール。
【請求項11】
前記金属環状体の前記第1のシーリングリップ及び前記第2のシーリングリップが、めっきを含まない、請求項9に記載のシール。
【請求項12】
前記谷部内の前記めっきリザーブは、金めっき、銀めっき、窒化アルミニウムクロム(AlCrN)めっき、窒化チタンアルミニウム(TiAlN)めっき又は射出成形若しくは圧縮成形ポリマーを含む、請求項1に記載のシール。
【請求項13】
前記射出成形又は圧縮成形されたポリマーは、フルオロポリマー、ペルフルオロポリマー、PTFE、PVF、PVDF、PCTFE、PFA、FEP、ETFE、ECTFE、PCTFE、フッ素化コポリマー、PEEK、PK、PEK、PEKK、PEKEKKなどのポリアリールケトン、PPS、PPSU、PSUなどのポリスルホン、PPE若しくはPPOなどのポリエーテル、PPAなどの芳香族ポリアミド若しくはPAなどの脂肪族ポリアミド、PEI若しくはTPIなどの熱可塑性ポリイミド、TPEなどの熱可塑性エラストマー、TPVなどの熱可塑性加硫物、TPOなどの熱可塑性オレフィン、テフロン又はそれらの組み合わせを含む、請求項12に記載のシール。
【請求項14】
前記めっきリザーブが、1つ以上の充填材を含み、前記1つ以上の充填材が、炭素、グラファイト、グラフェン、マイカ、バーミキュライト、二酸化チタン(TiO)、二硫化モリブデン(MoS)、二硫化タングステン(WS)、硫酸バリウム(BaSO)、タルク、マイカ、窒化ホウ素(BN)、芳香族ポリエステル、無機充填材又はこれらの組み合わせを含み、前記1つ以上の充填材は、前記ポリマーが摩耗又は崩壊した後に膨張して、熱的に摩耗又は崩壊したポリマーによって残された空隙を埋めるように構成されている、請求項13に記載のシール。
【請求項15】
前記内側シーリング脚部が、アセンブリの第1の構成要素に半径方向シールを形成するように構成され、前記外側シーリング脚部が、アセンブリの第2の構成要素に半径方向シールを形成するように構成されている、請求項3に記載のシール。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
シールは、アセンブリの構成要素間の漏れを防止するために多くの産業用途で使用される。いくつかの用途において、シールは、例えば極端な圧力又は極端な温度などの、極端な動作条件にさらされる場合があり得る。これらの極端な動作条件下で確実に機能するために、アセンブリ内で軸線方向に積み重ねられた複数のシールを有するシールスタックを使用して、シールに冗長性をもたらしてもよい。シールスタック内のシールは、最も外側の圧力がかかったシールが摩耗し、機能しなくなった場合に、次のシールに圧力がかかり、やがて摩耗し、最終的に機能しなくなるというように、順次圧力がかかるようになっていてもよい。このようなシールスタックは、寿命サイクルが比較的短く、時にはそれは200サイクル未満であり、シールスタックの設置面積が大きく、しかも各シールは、その大きな領域で、アセンブリの構成要素と嵌合するための精密な機械加工及び仕上げを必要とするために、経済的コストが高い。したがって、産業界は、そのような用途のためのシール技術の改善を要求し続けている。
【図面の簡単な説明】
【0002】
実施形態の特徴及び利点が達成され、より詳細に理解され得るように、添付の図面に示されるその実施形態を参照することによって、より具体的な説明が行われ得る。しかしながら、図面は、いくつかの実施形態のみを示し、したがって、他の同等に有効な実施形態が存在し得るため、範囲を限定するものと見なされるべきではない。
図1】本開示の一実施形態によるシールを有するアセンブリの部分断面図である。
図2】本開示の別の一実施形態によるシールを有するアセンブリの部分断面図である。
図3】本開示の別の一実施形態によるシールを有するアセンブリの部分断面図である。
図4】本開示の別の一実施形態によるシールを有するアセンブリの部分断面図である。
【0003】
異なる図面における同じ参照符号の使用は、類似又は同一の項目を示す。
【発明を実施するための形態】
【0004】
図1は、本開示の一実施形態によるシール150を有するアセンブリ100の部分断面図を示す。いくつかの実施形態では、アセンブリ100は、弁アセンブリであってもよい。より具体的な実施形態では、アセンブリ100はソレノイドアセンブリであってもよい。いくつかのより具体的な実施形態では、アセンブリ100は、海中弁アセンブリ、海中カップリングアセンブリ又は海中ソレノイドアセンブリであってもよい。他の実施形態では、アセンブリ100は、自動車部品アセンブリを含むことができる。特定の実施形態では、アセンブリ100は、自動車排気系アセンブリを含むことができる。アセンブリ100は、概して、第1の構成要素(例えば、筐体又は内側管)102と、第2の構成要素(例えば、シャフト又は外側管)104とを備えてもよく、後者は、軸線106を中心として、筐体内で回転、揺動、横断、振動、静止又はそれらの任意の組み合わせを行ってもよい。アセンブリ100は、ハウジング102内に形成された空洞108を更に備えていてもよい。いくつかの実施形態では、ハウジング102は、シャフト104とともに空洞108を画定する、半径方向内側表面110及び軸線方向内側表面112を備えていてもよい。
【0005】
環状シール150は、一般に、空洞108内で、アセンブリ100のシャフト104及び/又は軸線106の周りに配設されていてもよい。いくつかの実施形態では、シール150は、ハウジング102の軸線方向内側表面112とシャフト104との間の締まり嵌めを含んでいてもよい。シール200は、アセンブリ100のハウジング102とシャフト104との間で、接触して半径方向シールを提供するように構成されていてもよい。シール150は、概して、内径(ID)、外径(OD)、シール150のIDとODとの間の差として定義される半径方向幅(RW)及び軸線方向長さ(AL)を有する、金属環状体を備えていてもよい。いくつかの実施形態では、シール150は、中央本体部分152と、中央本体部分152から延出する内側シーリング脚部154と、中央本体部分156から延出する外側シーリング脚部156とを有する、実質的にE字形の断面プロファイルを有していてもよい。
【0006】
中央本体部分152は、アセンブリ100のハウジング102の空洞108の半径方向内側表面110に接触していてもよい。いくつかの実施形態では、中央本体部分152は、互いに対向する弓状回旋部を備えていてもよく、それらの回旋部は、中央弓状部分158と、中央弓状部分158からシャフト104に向かって内側に延出し、対向する内側弓状部分160と、中央弓状部分158からアセンブリ100の筐体102に向かって内側に延出し、対向する外側弓状部分162とを備える。いくつかの実施形態では、内側弓状部分160及び外側弓状部分162は、アセンブリ100のハウジング102の空洞108の半径方向内側表面110に接触していてもよい。更に、いくつかの実施形態では、中央本体部分152は、めっきを含んでいてもよい。
【0007】
内側シーリング脚部154は、概して、中央本体部分152の内側弓状部分160からアセンブリ100のシャフト104に向かって内側に延出していてもよい。内側シーリング脚部154は、第1のシーリングリップ164、第2のシーリングリップ166及び第1のシーリングリップ164と第2のシーリングリップ166との間に配設された谷部168を備えていてもよい。いくつかの実施形態では、第1のシーリングリップ164及び第2のシーリングリップ166は、第1のシーリングリップ164及び第2のシーリングリップ166がシール150のIDを画定するように、シール150の金属環状体のIDの周りに配設されていてもよい。したがって、第1のシーリングリップ164及び第2のシーリングリップ166は、シール150の金属環状体のIDの周りに隆起部を形成していてもよい。第1のシーリングリップ164及び第2のシーリングリップ166は、シャフト104に半径方向シールを形成するように、シャフト104と接触していてもよい。加えて、いくつかの実施形態では、めっきが、第1のシーリングリップ164及び第2のシーリングリップ166の上に配設されていてもよい。
【0008】
谷部168は、概して、第1のシーリングリップ164と第2のシーリングリップ166との間に配設されていてもよい。谷部168は、第1のシーリングリップ164及び第2のシーリングリップ166に対し、対向する弓形の回旋部を備えてもよい。いくつかの実施形態では、谷部168内にめっきが配設されていてもよい。いくつかの実施形態では、谷部168は、第1のシーリングリップ164及び第2のシーリングリップ166上のめっき厚さよりも大きいめっき厚さを有していてもよい。したがって、シール150は、変動めっき厚さを有していてもよい。いくつかの実施形態では、谷部168はめっきリザーブ170を含んでいてもよい。いくつかの実施形態では、めっきリザーブ170は、谷部168を実質的に埋めて、平坦なシーリング面172を形成していてもよい。いくつかの実施形態では、平坦なシーリング面172は、シール150の金属環状体のIDの周りに配設され、平坦なシーリング面172が、第1のシーリングリップ164及び第2のシーリングリップ166とともに、シール150のIDを画定していてもよい。まとめると、第1のシーリングリップ164、第2のシーリングリップ166及び平坦なシーリング面172は、シール150のIDの周りで、接触領域を画定していてもよい。いくつかの実施形態では、平坦なシーリング面172は、シャフト104の軸線106に実質的に平行であってもよく、シール150のRWに実質的に直交していてもよく、又はそれらの組み合わせであってもよい。更に、いくつかの実施形態では、平坦なシーリング面172は、シャフト104に半径方向シールを形成するように、シャフト104と接触していてもよい。
【0009】
外側シーリング脚部156は、概して、内側シーリング脚部154と実質的に同様のものであってもよい。いくつかの実施形態では、外側シーリング脚部156は、内側シーリング脚部154に対して実質的に対称であってもよい。外側シーリング脚部156は、概して、中央本体部分152の外側弓状部分162から外側方向に、アセンブリ100の筐体102に向かって延出していてもよい。外側シーリング脚部156は、第1のシーリングリップ174、第2のシーリングリップ176及び第1のシーリングリップ174と第2のシーリングリップ176との間に配設された谷部178を備えていてもよい。いくつかの実施形態では、第1のシーリングリップ174及び第2のシーリングリップ176は、第1のシーリングリップ174及び第2のシーリングリップ176がシール150のODを画定するように、シール150の金属環状体のODの周りに配設されていてもよい。したがって、第1のシーリングリップ174及び第2のシーリングリップ176は、シール150の金属環状体のODの周りに隆起部を形成していてもよい。第1のシーリングリップ174及び第2のシーリングリップ176は、ハウジング102に半径方向シールを形成するように、ハウジング102の軸線方向内側表面112に接触していてもよい。加えて、いくつかの実施形態では、めっきが、第1のシーリングリップ174及び第2のシーリングリップ176の上に配設されていてもよい。
【0010】
谷部178は、概して、第1のシーリングリップ174と第2のシーリングリップ176との間に配設されていてもよい。谷部178は、第1のシーリングリップ174及び第2のシーリングリップ176に対し、対向する弓形の回旋部を備えてもよい。いくつかの実施形態では、谷部178内にめっきが配設されていてもよい。いくつかの実施形態では、谷部178は、第1のシーリングリップ174及び第2のシーリングリップ176上のめっき厚さよりも大きいめっき厚さを有していてもよい。したがって、シール150は、変動めっき厚さを有していてもよい。いくつかの実施形態では、谷部178はめっきリザーブ180を含んでいてもよい。いくつかの実施形態では、めっきリザーブ180は、谷部178を実質的に埋めて、平坦なシーリング面182を形成していてもよい。いくつかの実施形態では、平坦なシーリング面182は、シール150の金属環状体のODの周りに配設され、平坦なシーリング面182が、第1のシーリングリップ174及び第2のシーリングリップ176とともに、シール150のODを画定していてもよい。まとめると、第1のシーリングリップ174、第2のシーリングリップ176及び平坦なシーリング面182は、シール150のODの周りで、接触領域を画定していてもよい。いくつかの実施形態では、平坦なシーリング面182は、ハウジング102の軸線方向内側表面112に実質的に平行であってもよく、シール150のRWに実質的に直交していてもよく、又はそれらの組み合わせであってもよい。更に、いくつかの実施形態では、平坦なシーリング面182は、当該内側表面112に半径方向シールを形成するように、ハウジング102の軸線方向内側表面112に接触していてもよい。
【0011】
シール150の金属環状体は、一般に、弾性を有する金属材料から形成されていてもよい。より具体的には、シール150の金属環状体は、Inconel(登録商標)等のニッケル-クロム系合金、ニッケル系合金、ニッケル、チタン、タングステン、ステンレス鋼、ばね鋼、鋼、アルミニウム、亜鉛、銅、マグネシウム、スズ、白金、鉛、鉄又は青銅から形成されていてもよい。いくつかの実施形態では、シール150の金属環状体は、コーティング又はめっきを含んでいてもよい。いくつかの実施形態では、シール150の金属環状体の第1のシーリングリップ164、174及び第2のシーリングリップ166、176は、シール150のめっきリザーブ170、180と実質的に同様のめっきを含んでいてもよい。いくつかの実施形態では、シール150の金属環状体の第1のシーリングリップ164、174及び第2のシーリングリップ166、176は、シール150のめっきリザーブ170、180とは異なる材料から形成される、コーティング又はめっきを含んでいてもよい。より具体的には、いくつかの実施形態では、コーティング又はめっきは、金めっき、銀めっき、窒化アルミニウムクロム(AlCrN)めっき、窒化チタンアルミニウム(TiAlN)めっき、任意の他の耐摩耗性金属めっき又はそれらの任意の組み合わせを含んでいてもよい。更に、いくつかの実施形態では、シール150の金属環状体のいくつかの部分は、コーティング又はめっきを含まなくてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、シーリングリップ164、166、174、176は、めっきを含まなくてもよく、その場合には、めっきが谷部158、168にのみ存在して、めっきリザーブ170、180及び平坦なシーリング面172、182を形成していてもよい。
【0012】
いくつかの実施形態では、谷部168、178を実質的に埋めて、平坦なシーリング面172、182を形成し得るめっきリザーブ170、180は、射出成形又は圧縮成形されたポリマーを含んでいてもよい。いくつかの実施形態では、ポリマーは、フルオロポリマー、ペルフルオロポリマー、PTFE、PVF、PVDF、PCTFE、PFA、FEP、ETFE、ECTFE、PCTFE、フッ素化コポリマー、PEEK、PK、PEK、PEKK、PEKEKKなどのポリアリールケトン、PPS、PPSU、PSUなどのポリスルホン、PPE若しくはPPOなどのポリエーテル、PPAなどの芳香族ポリアミド若しくはPAなどの脂肪族ポリアミド、PEI若しくはTPIなどの熱可塑性ポリイミド、TPEなどの熱可塑性エラストマー、TPVなどの熱可塑性加硫物、TPOなどの熱可塑性オレフィン、テフロン又は任意の他のポリマーであってもよい。いくつかの実施形態では、ポリマーは、1つ以上の充填材を含んでいてもよい。いくつかの実施形態では、充填材は、炭素、グラファイト、グラフェン、マイカ、バーミキュライト、二酸化チタン(TiO)、二硫化モリブデン(MoS)、二硫化タングステン(WS)、硫酸バリウム(BaSO)、タルク、マイカ、窒化ホウ素(BN)、芳香族ポリエステル、無機充填材、これらの組み合わせ又は任意の他の好適な充填材を含んでいてもよい。いくつかの実施形態では、充填材は、ジョイント部分に潤滑をもたらすように構成されていてもよい。いくつかの実施形態では、充填材は、ポリマーが摩耗又は崩壊した後に膨張して、熱的に摩耗又は崩壊したポリマーによって残された空隙を埋めて、効果的な流体密封シールを提供し続けるように構成されていてもよい。
【0013】
まとめると、第1のシーリングリップ164、第2のシーリングリップ166及び内側シーリング脚部154の平坦なシーリング面172は、シール150のIDの周りに接触領域を画定していてもよく、第1のシーリングリップ174、第2のシーリングリップ176及び外側シーリング脚部156の平坦なシーリング面182は、シール150のODの周りに接触領域を画定していてもよい。シーリングリップ164、166は、シャフト104と内側シーリング脚部154との間の半径方向シールの冗長性をもたらしていてもよく、シーリングリップ174、176は、ハウジング102と外側シーリング脚部156との間の半径方向シールの冗長性をもたらしていてもよい。加えて、いくつかの実施形態では、平坦なシーリング面172、182を形成する谷部168、178の大きなめっき厚もまた、ハウジング102とシャフト104との間の半径方向シールの冗長性をもたらしてもよい。
【0014】
動作中、シーリングリップ164、166、174、176上のめっき(又はめっきされていないシーリングリップを有する実施形態ではシーリングリップ164、166、174、176そのもの)は、アセンブリ100の構成要素102、104とシール150との間の摩擦によって摩耗し得る。めっきリザーブ170、180はまた、シーリングリップ164、166、174、176上のめっき(又はめっきされていないシーリングリップを有する実施形態ではシーリングリップ164、166、174、176そのもの)とともに摩耗し、それによってめっきリザーブ170、180内の新しいめっき材料を露出させ得る。従来のシールが著しい摩耗を受け、それらのシールが機能しなくなる可能性がある場合にも、平坦なシーリング面172、182を形成する、谷部168、178内のめっきリザーブ170、180は、ハウジング102とシャフト104との間に半径方向シールを継続的に提供し得る。したがって、いくつかの実施形態では、めっきリザーブ170、180は、アセンブリ100内のシール150の寿命を延ばすことができ、かつ/又はアセンブリ100内のシール150の壊滅的な故障を防止することができる。
【0015】
いくつかの実施形態では、第1のシーリングリップ164、174におけるめっき厚さ、第2のシーリングリップ166、176におけるめっき厚さ及び/又は平坦なシーリング面172、182を形成する、谷部168、178内のめっきリザーブ170、180を形成する谷部168、178におけるめっき厚さは、アセンブリ100内のシール150の寿命を延ばし、かつ/又はアセンブリ100内のシール150の壊滅的な故障を防止することができる、有益な厚さを含むことができる。いくつかの実施形態では、第1のシーリング脚部154及び/又は第2のシーリング脚部156の、第1のシーリングリップ164、174及び第2のシーリングリップ166、176におけるめっき厚さは、少なくとも0.0005mm、少なくとも0.005mm、少なくとも0.01mm、少なくとも0.02mm、少なくとも0.025mm、少なくとも0.03mm、少なくとも0.04mm、少なくとも0.05mm、少なくとも0.10mm、少なくとも0.15mm、少なくとも0.20mm、少なくとも0.25mm、又は少なくとも0.30mmであってもよい。いくつかの実施形態では、第1のシーリング脚部154及び/又は第2のシーリング脚部156の第1のシーリングリップ164、174及び第2のシーリングリップ166、176におけるめっき厚さは、1.0mm以下、0.75mm以下、0.70mm以下、0.65mm以下、0.60mm以下、0.55mm以下、0.50mm以下、0.45mm以下、0.40mm以下、0.35mm以下、0.30mm以下、0.25mm以下、又は0.015mm以下であってもよい。更に、第1のシーリング脚部154及び/又は第2のシーリング脚部156の第1のシーリングリップ164、174及び第2のシーリングリップ166、176におけるめっき厚さは、上記の最小値及び最大値のいずれかの間、例えば少なくとも0.0005mmから1.0mm以下、更には少なくとも0.005mmから0.015mm以下などであってもよいことが理解されよう。
【0016】
いくつかの実施形態では、第1のシーリング脚部154及び/又は第2のシーリング脚部156の谷部168、178におけるめっき厚さは、少なくとも0.005mm、少なくとも0.01mm、少なくとも0.015mm、少なくとも0.02mm、少なくとも0.025mm、少なくとも0.03mm、少なくとも0.04mm、少なくとも0.05mm、少なくとも0.10mm、少なくとも0.15mm、少なくとも0.20mm、少なくとも0.25mm、又は少なくとも0.30mmであってもよい。いくつかの実施形態では、第1のシーリング脚部154及び/又は第2のシーリング脚部156の谷部168、178におけるめっき厚さは、1.0mm以下、0.75mm以下、0.70mm以下、0.65mm以下、0.60mm以下、0.55mm以下、0.50mm以下、0.45mm以下、0.40mm以下、0.35mm以下、0.30mm以下、0.25mm以下、0.05mm以下、又は0.025mm以下であってもよい。更に、第1のシーリング脚部154及び/又は第2のシーリング脚部156の谷部168、178におけるめっき厚さは、上記の最小値及び最大値のいずれかの間、例えば少なくとも0.005mmから1.0mm以下、又は更に少なくとも0.015mmから0.05mm以下などであってもよいことが理解されよう。
【0017】
いくつかの実施形態では、第1のシーリング脚部154及び/又は第2のシーリング脚部156の谷部168、178におけるめっき厚さは、第1のシーリング脚部154及び/又は第2のシーリング脚部156の第1のシーリングリップ164、174及び第2のシーリングリップ166、176におけるめっき厚さの少なくとも1.05倍、少なくとも1.10倍、少なくとも1.15倍、少なくとも1.25倍、少なくとも1.5倍、少なくとも1.75倍、少なくとも2.0倍、少なくとも2.5倍、又は少なくとも3.0倍厚くてもよい。いくつかの実施形態では、第1のシーリング脚部154及び/又は第2のシーリング脚部156の谷部168、178におけるめっき厚さは、第1のシーリング脚部154及び/又は第2のシーリング脚部156の第1のシーリングリップ164、174及び第2のシーリングリップ166、176におけるめっき厚さの10.0倍以下、9.0倍以下、8.0倍以下、7.0倍以下、6.0倍以下、5.0倍以下、4.5倍以下、4.0倍以下、3.5倍以下、又は3倍以下だけ厚くてもよい。更に、第1のシーリング脚部154及び/又は第2のシーリング脚部156の谷部168、178におけるめっき厚さは、上記の最小値と最大値のいずれかの間、例えば、第1のシーリング脚部154及び/又は第2のシーリング脚部156の第1のシーリングリップ164、174及び第2のシーリングリップ166、176におけるめっき厚さの少なくとも1.05倍から10倍以下、更には少なくとも1.25倍から3倍以下だけ厚くてもよい。
【0018】
いくつかの例示的な実施形態では、第1のシーリング脚部154及び/又は第2のシーリング脚部156の第1のシーリングリップ164、174及び第2のシーリングリップ166、176は、めっき厚さを有しなくてもよいが、第1のシーリング脚部154及び/又は第2のシーリング脚部156の谷部168、178におけるめっき厚さは0.0762mmであってもよい。いくつかの例示的な実施形態では、第1のシーリング脚部154及び/又は第2のシーリング脚部156の第1のシーリングリップ164、174及び第2のシーリングリップ166、176におけるめっき厚さは0.0381mmであってもよく、第1のシーリング脚部154及び/又は第2のシーリング脚部156の谷部168、178におけるめっき厚は0.0762mmであってもよい。他の例示的な実施形態では、第1のシーリング脚部154及び/又は第2のシーリング脚部156の第1のシーリングリップ164、174及び第2のシーリングリップ166、176におけるめっき厚さは0.0381mmであってもよく、第1のシーリング脚部154及び/又は第2のシーリング脚部156の谷部168、178におけるめっき厚さは0.1143mmであってもよい。
【0019】
いくつかの実施形態では、シール150は、特定のアセンブリ100のために最適化されていてもよい。いくつかの実施形態では、シール150の軸線方向に沿った接触長さ(CL)は、アセンブリ100のシャフト104のトルク仕様に比例していてもよい。したがって、いくつかの実施形態では、内側シーリング脚部154及び/又は外側シーリング脚部156の平坦なシーリング面172、182は、シール150の金属環状体の軸線方向長さ(AL)の少なくとも1%、少なくとも2%、少なくとも3%、少なくとも4%、少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、又は少なくとも25%であるCLを有することができる。いくつかの実施形態では、内側シーリング脚部154及び/又は外側シーリング脚部156の平坦なシーリング面172、182は、シール150の金属環状体のALの95%以下、90%以下、85%以下、80%以下、75%以下、50%以下、又は25%以下であるCLを有することができる。更に、内側シーリング脚部154及び/又は外側シーリング脚部156の平坦なシーリング面172、182は、シール150の金属環状体のALの上記の最小値と最大値のいずれかの間、例えば少なくとも1%から95%以下、又は更には少なくとも5%から25%以下などのCLを有することができることが理解されよう。
【0020】
図2は、本開示の別の一実施形態によるシール250を有するアセンブリ100の部分断面図を示す。いくつかの実施形態では、シール250はシール150と実質的に同様であってもよい。しかしながら、シール250は、環状付勢要素270を備えていてもよい。付勢要素270は、谷部168、178の間に配設され、第1のシーリング脚部154及び/又は第2のシーリング脚部156の各々の谷部168、178の内側表面184、186に接触していてもよい。いくつかの実施形態では、付勢要素270はまた、シール150の中央本体部分152の中央弓状部分158の内側表面188に接触していてもよい。したがって、いくつかの実施形態では、付勢要素270は、内側シーリング脚部152及び外側シーリング脚部154を、互いから離れるよう付勢するように構成されていてもよい。いくつかの実施形態では、付勢要素270は、円形のプロファイルを有していてもよい。しかしながら、他の実施形態では、付勢要素270は、別のプロファイル、例えば楕円形のプロファイル、U字形のプロファイル、V字形のプロファイル、C字形のプロファイル又は任意の他の形状のプロファイルなどを有していてもよい。いくつかの実施形態では、付勢要素270は、材料が同じ単一の層で構成されていてもよい。しかしながら、他の実施形態では、付勢要素270は、材料の異なる複数の層又はプライを含んでいてもよい。付勢要素270に好適な材料としては、例えば、Inconel(登録商標)等のニッケル-クロム系合金、ニッケル系合金、ニッケル、チタン、タングステン、ステンレス鋼、ばね鋼、鋼、アルミニウム、亜鉛、銅、マグネシウム、スズ、白金、鉛、鉄、青銅、他の弾性を有する金属材料又はこれらの任意の組み合わせを挙げることができる。
【0021】
図3は、本開示の別の一実施形態によるシール350を有するアセンブリ100の部分断面図である。いくつかの実施形態では、シール350はシール150と実質的に同様であってもよい。シール350は、中央本体部分352と、中央本体部分352から延出する内側シーリング脚部354と、中央本体部分352から延出する外側シーリング脚部356とを備える。内側シーリング脚部354は、第1のシーリングリップ364、第2のシーリングリップ366及び第1のシーリングリップ364と第2のシーリングリップ366との間に配設された谷部368を備えていてもよい。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される実施形態に従って、めっきが谷部368内に配設されていてもよい。いくつかの実施形態では、谷部368は、第1のシーリングリップ364及び第2のシーリングリップ366上のめっき厚さよりも大きいめっき厚さを有していてもよい。したがって、シール350は、変動めっき厚さを有していてもよい。いくつかの実施形態では、谷部368は、本明細書に開示される実施形態によるめっきリザーブ370を含んでいてもよい。いくつかの実施形態では、めっきリザーブ370は、谷部368を実質的に埋めて、平坦なシーリング面372を形成していてもよい。しかしながら、シール150の実質的にE字形の断面プロファイルとは対照的に、シール350は、実質的にC字形又はJ字形の断面プロファイルを有することができる。したがって、いくつかの実施形態では、シール350の中央本体部分352は、弓形であってもよい。加えて、いくつかの実施形態では、外側シーリング脚部356もまた、弓形であってもよい。更に、代替的な実施形態では、内側シーリング脚部354及び外側シーリング脚部356が逆になっていてもよく、例えば内側シーリング脚部354が弓形であってもよく、外側シーリング脚部356が、第1のシーリングリップ364、第2のシーリングリップ366及び第1のシーリングリップ364と第2のシーリングリップ366との間に配設された谷部368を備えていてもよい。
【0022】
図4は、本開示の別の一実施形態によるシール450を有するアセンブリ100の部分断面図である。いくつかの実施形態では、シール450はシール150と実質的に同様であってもよい。シール450は、中央本体部分452と、中央本体部分452から延出する内側シーリング脚部454と、中央本体部分452から延出する外側シーリング脚部456とを備える。内側シーリング脚部454は、第1のシーリングリップ464、第2のシーリングリップ466及び第1のシーリングリップ464と第2のシーリングリップ466との間に配設された谷部468を備えていてもよい。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される実施形態に従って、めっきが谷部468内に配設されていてもよい。いくつかの実施形態では、谷部468は、第1のシーリングリップ464及び第2のシーリングリップ466上のめっき厚さよりも大きいめっき厚さを有していてもよい。したがって、シール450は、変動めっき厚さを有していてもよい。いくつかの実施形態では、谷部468は、本明細書に開示される実施形態によるめっきリザーブ470を含んでいてもよい。いくつかの実施形態では、めっきリザーブ470は、谷部468を実質的に埋めて、平坦なシーリング面472を形成していてもよい。しかしながら、シール150の実質的にE字形の断面プロファイルとは対照的に、シール450の中央本体部分452は弓形であってもよく、一方、外側シーリング脚部456は、直線状又は平面状であってもよく、その場合には、外側シーリング脚部456が、ハウジング102及び/又はシャフト104に実質的に平行であってもよい。更に、代替的な実施形態では、内側シーリング脚部454及び外側シーリング脚部456が逆になっていてもよく、例えば内側シーリング脚部454が直線状又は平坦であってもよく、外側シーリング脚部456が、第1のシーリングリップ464、第2のシーリングリップ466及び第1のシーリングリップ464と第2のシーリングリップ466との間に配設された谷部468を備えていてもよい。
【0023】
シール150、250、350、450の他の実施形態は、実質的にU字形の断面プロファイル、実質的にD字形の断面プロファイル、実質的に放物線形状の断面プロファイル、実質的に楕円形状の断面プロファイル又は任意の他の形状の断面プロファイルを有していてもよい。いくつかの実施形態では、アセンブリ100は、1つ以上のシール150、250、350、450を備え得るということが理解されるであろう。いくつかの実施形態では、シーリング脚部154、156、354、454のうちの1つ以上は、追加のシーリングリップ164、166、174、176、364、366、464、466を備えて、シール150、250、350、450内に複数の谷部168、178、368、468を形成していてもよい。複数の谷部168、178、368、468は、本明細書の実施形態に従って構成されてもよく、その場合には、複数の谷部168、178、368、468の各々が、めっきリザーブ170、180、370、470を備えていてもよく、その場合には、めっきリザーブ170、180、370、470が、シーリング脚部154、156、354、454のうちの1つ以上において、複数の平坦なシーリング面172、182、372、472を形成している。
【0024】
シール150、250、350、450の実施形態は、特定の用途に適した任意の寸法を有することができる。いくつかの実施形態では、シール150、250、350、450の金属環状体の内径は、少なくとも1mm、少なくとも2mm、少なくとも3mm、少なくとも4mm、少なくとも5mm、少なくとも6mm、少なくとも7mm、少なくとも8mm、少なくとも9mm、少なくとも10mm、少なくとも25mm、少なくとも50mm、少なくとも75mm、少なくとも100mm、少なくとも150mm、少なくとも200mm、少なくとも250mm、少なくとも300mm、又はそれよりも大きくてもよい。いくつかの実施形態では、シール150、250、350、450の金属環状体の外径は、少なくとも1mm、少なくとも2mm、少なくとも3mm、少なくとも4mm、少なくとも5mm、少なくとも6mm、少なくとも7mm、少なくとも8mm、少なくとも9mm、少なくとも10mm、少なくとも11mm、少なくとも12mm、少なくとも13mm、少なくとも14mm、少なくとも15mm、少なくとも25mm、少なくとも50mm、少なくとも75mm、少なくとも100mm、少なくとも150mm、少なくとも200mm、少なくとも250mm、少なくとも300mm、少なくとも500mm、又はそれよりも大きくてもよい。
【0025】
更に、いくつかの実施形態では、シール150、250、350、450の実施形態は、0.25cm/分(cc/分)以下、0.15cc/分以下、0.10cc/分以下、0.075cc/分以下、0.050cc/分以下、0.040cc/分以下、0.030c/分以下、0.025cc/分以下、0.020cc/分以下、0.015cc/分以下、0.010cc/分以下、又は0.005cc/分以下の漏出を許容してもよい。いくつかの実施形態では、シール150、250、350、450の実施形態は、少なくとも5ポンド/平方インチ(psi)(34.47kPa)、少なくとも10psi(68.94kPa)、少なくとも15psi(103.42kPa)、少なくとも20psi(137.89kPa)、少なくとも25psi(172.36kPa)、少なくとも30psi(206.84kPa)、又は少なくとも35psi(241.31kPa)の圧力で、上記の漏出量を許容してもよい。更に、いくつかの実施形態では、シール150、250、350、450の実施形態は、上に列挙された圧力下、かつ少なくとも15℃、少なくとも20℃、少なくとも25℃、少なくとも30℃、少なくとも35℃、少なくとも40℃、又は少なくとも45℃の最低温度下で、上記の漏出量を許容してもよい。例えば、シール150、250、350、450の1つの例示的な実施形態は、シール150、250、350、450と、アセンブリ100の構成要素102、104との間の最小の干渉が0.002インチ(0.050mm)、室温及び25psi(172.36kPa)で、約0.040cc/分という漏出速度を実現した。
【0026】
アセンブリ100及び/又はシール150、250、350、450の実施形態は、以下のうちの1つ以上を含み得る:
実施形態1.内側シーリング脚部を備える金属環状体を備えるシールであって、内側シーリング脚部が、第1のシーリングリップ、第2のシーリングリップ及び第1のシーリングリップと第2のシーリングリップとの間に配設された谷部を備え、谷部は、第1のシーリングリップ及び第2のシーリングリップ上のめっき厚さよりも大きいめっき厚さを有するめっきリザーブを備えるシール。
【0027】
実施形態2.軸線を有するシャフトと;空洞を含み、シャフトの周りに環状に配設されたハウジングと;空洞内に配設され、シャフトとハウジングとの間に半径方向シールを提供するように構成されたシールであって、シャフトと接触する内側シーリング脚部を備える金属環状体を備えるシールと、を備えるアセンブリであって、内側シーリング脚部は、第1のシーリングリップ、第2のシーリングリップ及び第1のシーリングリップと第2のシーリングリップとの間に配設された谷部を備え、谷部は、第1のシーリングリップ及び第2のシーリングリップ上のめっき厚さよりも大きいめっき厚さを有するめっきリザーブを備える、アセンブリ。
【0028】
実施形態3.金属環状体が中央本体部分を含む、実施形態1に記載のシール又は実施形態2に記載のアセンブリ。
【0029】
実施形態4.中央本体部分が弓形である、実施形態3に記載のシール又はアセンブリ。
【0030】
実施形態5.中央本体部分は、複数の、互いに対向する弓状回旋部を備える、実施形態3に記載のシール又はアセンブリ。
【0031】
実施形態6.内側シーリング脚部は、中央本体部分から延出する、実施形態3~5のいずれか1つに記載のシール又はアセンブリ。
【0032】
実施形態7.金属環状体は、外側シーリング脚部を含む、実施形態1~6のいずれか1つに記載のシール又はアセンブリ。
【0033】
実施形態8.外側シーリング脚部は、中央本体部分から延出する、実施形態7に記載のシール又はアセンブリ。
【0034】
実施形態9.外側シーリング脚部は、弓形である、実施形態7又は8に記載のシール又はアセンブリ。
【0035】
実施形態10.外側シーリング脚部は、直線状又は平坦である、実施形態7又は8に記載のシール又はアセンブリ。
【0036】
実施形態11.外側シーリング脚部は、第1のシーリングリップ、第2のシーリングリップ及び第1のシーリングリップと第2のシーリングリップとの間に配設された谷部を備え、谷部は、少なくとも2つのシーリングリップ上のめっき厚さよりも大きいめっき厚さを有する、実施形態7~9のいずれか1つに記載のシール又はアセンブリ。
【0037】
実施形態12.外側シーリング脚部は、アセンブリのハウジングに接触している、実施形態7から11のいずれか1つに記載のアセンブリ。
【0038】
実施形態13.内側シーリング脚部の第1のシーリングリップ及び第2のシーリングリップは、シールの金属環状体の内径の周りに配設されている、実施形態1から12のいずれか1つに記載のシール又はアセンブリ。
【0039】
実施形態14.内側シーリング脚部の第1のシーリングリップ及び第2のシーリングリップは、シールの金属環状体の内径の周りに隆起部を形成する、実施形態13に記載のシール又はアセンブリ。
【0040】
実施形態15.外側シーリング脚部の第1のシーリングリップ及び第2のシーリングリップは、シールの金属環状体の外径の周りに配設されている、実施形態7から14のいずれか1つに記載のシール又はアセンブリ。
【0041】
実施形態16.外側シーリング脚部の第1のシーリングリップ及び第2のシーリングリップは、シールの金属環状体の外径の周りに隆起部を形成する、実施形態15に記載のシール又はアセンブリ。
【0042】
実施形態17.内側シーリング脚部の谷部は、めっきで埋められて、平坦なシーリング面を形成する、実施形態1から16のいずれか1つに記載のシール又はアセンブリ。
【0043】
実施形態18.内側シーリング脚部の平坦なシーリング面は、シャフトの軸線に実質的に平行である、シールの半径方向幅に直交する、又はそれらの組み合わせである、実施形態17に記載のシール又はアセンブリ。
【0044】
実施形態19.内側シーリング脚部の平坦なシーリング面は、シールの金属環状体の軸線方向長さの少なくとも1%、少なくとも2%、少なくとも3%、少なくとも4%、少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、又は少なくとも25%である軸線方向長さを有する、実施形態18に記載のシール又はアセンブリ。
【0045】
実施形態20.内側シーリング脚部の平坦なシーリング面は、シールの金属環状体の軸線方向長さの95%以下、90%以下、85%以下、80%以下、75%以下、又は50%以下である軸線方向長さを有する、実施形態19に記載のシール又はアセンブリ。
【0046】
実施形態21.外側シーリング脚部の谷部は、めっきで埋められて、平坦なシーリング面を形成する、実施形態7~20のいずれか1つに記載のシール又はアセンブリ。
【0047】
実施形態22.外側シーリング脚部の平坦なシーリング面は、ハウジングの軸線方向内側表面に実質的に平行である、シールの半径方向幅に直交する、又はそれらの組み合わせである、実施形態21に記載のシール又はアセンブリ。
【0048】
実施形態23.外側シーリング脚部の平坦なシーリング面は、シールの金属環状体の軸線方向長さの少なくとも1%、少なくとも2%、少なくとも3%、少なくとも4%、少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、又は少なくとも25%である接触長さを有する、実施形態22に記載のシール又はアセンブリ。
【0049】
実施形態24.外側シーリング脚部の平坦なシーリング面は、シールの金属環状体の軸線方向長さの95%以下、90%以下、85%以下、80%以下、75%以下、50%以下、又は25%以下である接触長さを有する、実施形態23に記載のシール又はアセンブリ。
【0050】
実施形態25.第1のシーリング脚部及び/又は第2のシーリング脚部の、第1のシーリングリップ及び第2のシーリングリップにおけるめっき厚さは、少なくとも0.0005mm、少なくとも0.005mm、少なくとも0.01mm、少なくとも0.02mm、少なくとも0.025mm、少なくとも0.03mm、少なくとも0.04mm、少なくとも0.05mm、少なくとも0.10mm、少なくとも0.15mm、少なくとも0.20mm、少なくとも0.25mm、又は少なくとも0.30mmである、実施形態1から24のいずれか1つに記載のシール又はアセンブリ。
【0051】
実施形態26.第1のシーリング脚部及び/又は第2のシーリング脚部の、第1のシーリングリップ及び第2のシーリングリップにおけるめっき厚さが、1.0mm以下、0.75mm以下、0.70mm以下、0.65mm以下、0.60mm以下、0.55mm以下、0.50mm以下、0.45mm以下、0.40mm以下、0.35mm以下、0.30mm以下、又は0.25mm以下である、実施形態1~25のいずれか1つに記載のシール又はアセンブリ。
【0052】
実施形態27.第1のシーリング脚部及び/又は第2のシーリング脚部の谷部におけるめっき厚さは、少なくとも0.005mm、少なくとも0.01mm、少なくとも0.015mm、少なくとも0.02mm、少なくとも0.025mm、少なくとも0.03mm、少なくとも0.04mm、少なくとも0.05mm、少なくとも0.10mm、少なくとも0.15mm、少なくとも0.20mm、少なくとも0.25mm、又は少なくとも0.30mmである、実施形態1~26のいずれか1つに記載のシール又はアセンブリ。
【0053】
実施形態28.第1のシーリング脚部及び/又は第2のシーリング脚部の谷部におけるめっき厚さは、1.0mm以下、0.75mm以下、0.70mm以下、0.65mm以下、0.60mm以下、0.55mm以下、0.50mm以下、0.45mm以下、0.40mm以下、0.35mm以下、0.30mm以下、又は0.25mm以下、0.05mm以下、又は0.025mm以下である、実施形態1~27のいずれか1つに記載のシール又はアセンブリ。
【0054】
実施形態29.第1のシーリング脚部及び/又は第2のシーリング脚部の谷部におけるめっき厚さは、第1のシーリングリップ及び第2のシーリングリップにおけるめっき厚さの少なくとも1.05倍、少なくとも1.10倍、少なくとも1.15倍、少なくとも1.25倍、少なくとも1.5倍、少なくとも1.75倍、少なくとも2.0倍、少なくとも2.5倍、又は少なくとも3.0倍厚い、実施形態1~28のいずれか1つに記載のシール又はアセンブリ。
【0055】
実施形態30.第1のシーリング脚部及び/又は第2のシーリング脚部の谷部におけるめっき厚さは、第1のシーリングリップ及び第2のシーリングリップにおけるめっき厚さの10.0倍以下、9.0倍以下、8.0倍以下、7.0倍以下、6.0倍以下、5.0倍以下、4.5倍以下、4.0倍以下、又は3.5倍以下である、実施形態1~29のいずれか1つに記載のシール又はアセンブリ。
【0056】
実施形態31.内側シーリング脚部と外側シーリング脚部との間に配設された付勢ばねを更に備える、実施形態7から30のいずれか1つに記載のシール又はアセンブリ。
【0057】
実施形態32.付勢ばねは、内側シーリング脚部の谷部の内側表面と外側シーリング脚部の谷部の内側表面との間に、両者に接触して配設される、実施形態31に記載のシール又はアセンブリ。
【0058】
実施形態33.付勢要素は、シールの中央本体部分の中央弓状部分の内側表面に接触している、実施形態32に記載のシール又はアセンブリ。
【0059】
実施形態34.付勢ばねは、円形のプロファイル、楕円形のプロファイル、U字形のプロファイル、V字形のプロファイル又はC字形のプロファイルを有する、実施形態31から33のいずれか1つに記載のシール又はアセンブリ。
【0060】
実施形態35.付勢要素が、Inconel(登録商標)などのニッケル-クロム系合金、ニッケル系合金、ニッケル、チタン、タングステン、ステンレス鋼、ばね鋼、鋼、アルミニウム、亜鉛、銅、マグネシウム、スズ、白金、鉛、鉄、青銅、他の弾性を有する金属材料又はこれらの任意の組み合わせから形成される、実施形態31~34のいずれか1つに記載のシール又はアセンブリ。
【0061】
実施形態36.ばねの金属環状体の内径は、少なくとも1mm、少なくとも2mm、少なくとも3mm、少なくとも4mm、少なくとも5mm、少なくとも6mm、少なくとも7mm、少なくとも8mm、少なくとも9mm、少なくとも10mm、少なくとも25mm、少なくとも50mm、少なくとも75mm、少なくとも100mm、少なくとも150mm、少なくとも200mm、少なくとも250mm、少なくとも300mm、又はそれよりも大きい、実施形態1から35のいずれか1つに記載のシール又はアセンブリ。
【0062】
実施形態37.ばねの金属環状体の外径は、少なくとも1mm、少なくとも2mm、少なくとも3mm、少なくとも4mm、少なくとも5mm、少なくとも6mm、少なくとも7mm、少なくとも8mm、少なくとも9mm、少なくとも10mm、少なくとも11mm、少なくとも12mm、少なくとも13mm、少なくとも14mm、少なくとも15mm、少なくとも25mm、少なくとも50mm、少なくとも75mm、少なくとも100mm、少なくとも150mm、少なくとも200mm、少なくとも250mm、少なくとも300mm、少なくとも500mm、又はそれよりも大きい、実施形態1から36のいずれか1つに記載のシール又はアセンブリ。
【0063】
実施形態38.金属環状体は、Inconel(登録商標)などのニッケル-クロム系合金、ニッケル系合金、ニッケル、チタン、タングステン、ステンレス鋼、ばね鋼、鋼、アルミニウム、亜鉛、銅、マグネシウム、スズ、白金、鉛、鉄又は青銅から形成される、実施形態1~37のいずれか1つに記載のシール又はアセンブリ。
【0064】
実施形態39.前記金属環状体の前記第1シーリングリップ及び前記第2シーリングリップは、金めっき、銀めっき、窒化アルミニウムクロム(AlCrN)めっき又は窒化チタンアルミニウム(TiAlN)めっきを含む、実施形態38に記載のシール又はアセンブリ。
【0065】
実施形態40.金属環状体の第1のシーリングリップ及び第2のシーリングリップは、めっきを含まない、実施形態38のシール又はアセンブリ。
【0066】
実施形態41.谷部内のめっきリザーブは、金めっき、銀めっき、窒化アルミニウムクロム(AlCrN)めっき又は窒化チタンアルミニウム(TiAlN)めっきを含む、実施形態38~40のいずれか1つに記載のシール又はアセンブリ。
【0067】
実施形態42.谷部内のめっきリザーブが、射出成形又は圧縮成形されたポリマーを含む、実施形態38~40のいずれか1つに記載のシール又はアセンブリ。
【0068】
実施形態43.谷部におけるめっきリザーブは、フルオロポリマー、ペルフルオロポリマー、PTFE、PVF、PVDF、PCTFE、PFA、FEP、ETFE、ECTFE、PCTFE、フッ素化コポリマー、PEEK、PK、PEK、PEKK、PEKEKKなどのポリアリールケトン、PPS、PPSU、PSUなどのポリスルホン、PPE若しくはPPOなどのポリエーテル、PPAなどの芳香族ポリアミド若しくはPAなどの脂肪族ポリアミド、PEI若しくはTPIなどの熱可塑性ポリイミド、TPEなどの熱可塑性エラストマー、TPVなどの熱可塑性加硫物、TPOなどの熱可塑性オレフィン、テフロン又はそれらの組み合わせを含む、実施形態42に記載のシール又はアセンブリ。
【0069】
実施形態44.めっきリザーブは、1つ以上の充填材を含む、実施形態43に記載のシール又はアセンブリ。
【0070】
実施形態45.1つ以上の充填材は、炭素、グラファイト、グラフェン、マイカ、バーミキュライト、二酸化チタン(TiO2)、二硫化モリブデン(MoS2)、二硫化タングステン(WS2)、硫酸バリウム(BaSO4)、タルク、マイカ、窒化ホウ素(BN)、芳香族ポリエステル、無機充填材又はこれらの組み合わせを含む、実施形態44に記載のシール又はアセンブリ。
【0071】
実施形態46.1つ以上の充填材は、ポリマーが摩耗又は崩壊した後に膨張して、熱的に摩耗又は崩壊したポリマーによって残された空隙を埋めるように構成されている、実施形態45のシール又はアセンブリ。
【0072】
実施形態47.内側シーリング脚部は、アセンブリのシャフトに対する半径方向シールを形成するように構成され、外側シーリング脚部は、アセンブリのハウジングに半径方向シールを形成するように構成されている、実施形態1から46のいずれか1つに記載のシール又はアセンブリ。
【0073】
実施形態48.複数のシールを更に備える、実施形態1から47のいずれか1つに記載のアセンブリ。
【0074】
本明細書は、最良の形態を含む実施形態を開示するために、また、当業者が本発明を作成し、使用することを可能にするために例を使用する。特許可能な範囲は、請求項によって定義されるが、当業者が想到する他の例を含み得る。そのような他の例は、それらが特許請求の範囲の文字通りの言葉と異ならない構造要素を有する場合には、又はそれらが特許請求の範囲の文字通りの言葉と実質的には異ならない同等の構造要素を含む場合には、特許請求の範囲内であるということが意図される。
【0075】
一般的な説明又は実施例で上述した活動のすべてが必要とされるわけではなく、特定の活動の一部が必要とされなくてもよく、記載した活動に加えて1つ以上の更なる活動が行われてもよいことに留意されたい。更に、活動が列挙される順序は、必ずしもそれらが行われる順序ではない。
【0076】
ここまでの明細書では、具体的な実施形態を参照して概念を説明してきた。しかしながら、当業者であれば、以下の請求項に記載された本発明の範囲から逸脱することなく、様々な修正及び変更を行うことができるということを理解する。したがって、明細書及び図面は、限定的な意味ではなく例示的な意味で考慮されるべきであり、すべてのそのような修正は、本発明の範囲内に含まれることが意図される。
【0077】
本明細書において使用される場合、用語「備える(comprises)」、「備える(comprising)」、「含む(includes)」、「含む(including)」、「有する(has)」、「有する(having)」、又はそれらの任意の他の変形は、非排他的包含を網羅することを意図している。例えば、特徴のリストを含む、プロセス、方法、物品、又は装置は、必ずしもそれらの特徴に限定されるものではないが、明示的に列挙されていない他の特徴、あるいはそのようなプロセス、方法、物品、又は装置に固有の他の特徴を含み得る。更に、矛盾する記載がない限り、「又は(or)」は、包含的な「又は」を指し、排他的な「又は」を指すものではない。例えば、条件A又はBは、以下のいずれか1つによって満たされる:Aが真であり(又は存在し)、Bが偽である(又は存在しない)、Aが偽であり(又は存在せず)、Bが真である(又は存在する)、及びAとBとの両方が真である(又は存在する)。
【0078】
また、「1つの(a)」又は「1つの(an)」の使用は、本明細書に記載の要素及び部品を説明するために用いられる。これは、単に便宜上、及び本発明の範囲の一般的な意味を与えるために行われる。この説明は、そうではないことを意味することが明らかでない限り、1つ又は少なくとも1つ、かつ単数形が複数形も含むものとして理解されるべきである。
【0079】
利点、他の利点及び問題の解決策は、特定の実施形態に関して上述されている。しかしながら、利益、利点、問題の解決策及び更に顕著なものとなる、又は顕著なものにするような利益、利点又は解決策のいずれかをもたらし得る任意の特徴は、請求項のいずれか又はすべての重要な、必要な、又は本質的な特徴として解釈されるべきではない。
【0080】
本明細書を読んだ後、当業者は、明確にするために、別個の実施形態の文脈において本明細書に記載されている特定の特徴が、単一の実施形態において組み合わせて提供されてもよいことを理解するであろう。逆に、簡潔にするために単一の実施形態の文脈で説明されている様々な特徴は、別々に又は任意のサブコンビネーションで提供されてもよい。更に、範囲に記載された値への言及は、その範囲内の各々の値すべてを含む。

図1
図2
図3
図4