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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-30
(45)【発行日】2024-09-09
(54)【発明の名称】基地局、通信方法および集積回路
(51)【国際特許分類】
   H04W 52/24 20090101AFI20240902BHJP
   H04W 92/18 20090101ALI20240902BHJP
   H04W 72/23 20230101ALI20240902BHJP
   H04W 16/28 20090101ALI20240902BHJP
【FI】
H04W52/24
H04W92/18
H04W72/23
H04W16/28
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2023131049
(22)【出願日】2023-08-10
(62)【分割の表示】P 2021551954の分割
【原出願日】2019-03-28
(65)【公開番号】P2023156427
(43)【公開日】2023-10-24
【審査請求日】2023-08-10
(73)【特許権者】
【識別番号】514136668
【氏名又は名称】パナソニック インテレクチュアル プロパティ コーポレーション オブ アメリカ
【氏名又は名称原語表記】Panasonic Intellectual Property Corporation of America
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ワン リレイ
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 秀俊
【審査官】桑原 聡一
(56)【参考文献】
【文献】Samsung,Considerations on Sidelink Power Control,3GPP TSG RAN WG1 #96 R1-1902286,2019年02月25日
【文献】Huawei, HiSilicon,Power control and power sharing for V2X sidelink,3GPP TSG RAN WG1 #96 R1-1903074,2019年02月25日
【文献】Convida Wireless,Discussion on Sidelink Procedures,3GPP TSG RAN WG1 #96 R1-1903153,2019年02月25日
【文献】Motorola Mobility,Introduction of Enhancements to LTE operation in unlicensed spectrum into 36.213 s14-xx,3GPP TSG RAN WG1 #92b R1-1804492,2018年04月16日,14.1.1.5、14.21.1.3
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24-7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
サイドリンクチャネルの送信のための電力制御に関する指示情報を生成する回路と、
前記指示情報を送信する送信機と、を具備し、
前記指示情報が前記サイドリンクチャネルの前記電力制御におけるパスロスの決定にサイドリンク参照信号又はダウンリンク参照信号が用いられることを示し、前記指示情報に基づいて前記パスロスの決定にダウンリンク参照信号が用いられる場合、複数のダウンリンク参照信号から特定された1つのダウンリンク参照信号に基づいて前記パスロスを決定し、前記複数のダウンリンク参照信号の各々は複数のビームのいずれかに関連し、前記サイドリンクチャネルの前記電力制御に用いられるパラメータP0及びパラメータアルファは前記複数のビームにおいて共通である、
基地局。
【請求項2】
前記指示情報は下り制御情報、無線リソース制御情報、MAC情報又はそれらの組合せによって送信される、
請求項1に記載の基地局。
【請求項3】
前記1つのダウンリンク参照信号のセットは第1の同期信号又は第2の同期信号を含む、
請求項1に記載の基地局。
【請求項4】
前記1つのダウンリンク参照信号のセットにおける前記第1の同期信号又は前記第2の同期信号は1以上のダウンリンクのビームに関連付けられる、
請求項3に記載の基地局。
【請求項5】
前記指示情報は物理サイドリンク共有チャネルの前記電力制御、および、物理サイドリンクフィードバックチャネルの前記電力制御を指示する、
請求項1に記載の基地局。
【請求項6】
前記指示情報に基づいて前記サイドリンクチャネルの前記電力制御に用いられる前記パラメータP0及び前記パラメータアルファが選択される、
請求項1に記載の基地局。
【請求項7】
前記サイドリンク参照信号が前記パスロスの決定のために使用される第1の場合と、ダウンリンク参照信号が前記パスロスの決定のために使用される第2の場合において、前記サイドリンクチャネルの前記電力制御は異なる式を使用する、
請求項1に記載の基地局。
【請求項8】
サイドリンクチャネルの送信のため電力制御に関する指示情報を生成し、
前記指示情報を送信し、
前記指示情報が前記サイドリンクチャネルの前記電力制御におけるパスロスの決定にサイドリンク参照信号又はダウンリンク参照信号が用いられることを示し、前記指示情報に基づいて前記パスロスの決定にダウンリンク参照信号が用いられる場合、複数のダウンリンク参照信号から特定された1つのダウンリンク参照信号に基づいて前記パスロスを決定し、前記複数のダウンリンク参照信号の各々は複数のビームのいずれかに関連し、前記サイドリンクチャネルの前記電力制御に用いられるパラメータP0及びパラメータアルファは前記複数のビームにおいて共通である、
通信方法。
【請求項9】
前記指示情報は下り制御情報、無線リソース制御情報、MAC情報又はそれらの組合せによって送信される、
請求項8に記載の通信方法。
【請求項10】
前記1つのダウンリンク参照信号のセットは第1の同期信号又は第2の同期信号を含む、
請求項8に記載の通信方法。
【請求項11】
前記1つのダウンリンク参照信号のセットにおける前記第1の同期信号又は前記第2の同期信号は1以上のダウンリンクのビームに関連付けられる、
請求項10に記載の通信方法。
【請求項12】
前記指示情報は物理サイドリンク共有チャネルの前記電力制御、および、物理サイドリンクフィードバックチャネルの前記電力制御を指示する、
請求項8に記載の通信方法。
【請求項13】
前記指示情報に基づいて前記サイドリンクチャネルの前記電力制御に用いられる前記パラメータP0及び前記パラメータアルファが選択される、
請求項8に記載の通信方法。
【請求項14】
前記サイドリンク参照信号が前記パスロスの決定のために使用される第1の場合と、ダウンリンク参照信号が前記パスロスの決定のために使用される第2の場合において、前記サイドリンクチャネルの前記電力制御は異なる式を使用する、
請求項8に記載の通信方法。
【請求項15】
サイドリンクチャネルの送信のため電力制御に関する指示情報を生成する処理と、
前記指示情報を送信する処理と、を制御し、
前記指示情報が前記サイドリンクチャネルの前記電力制御におけるパスロスの決定にサイドリンク参照信号又はダウンリンク参照信号が用いられることを示し、前記指示情報に基づいて前記パスロスの決定にダウンリンク参照信号が用いられる場合、複数のダウンリンク参照信号から特定された1つのダウンリンク参照信号に基づいて前記パスロスを決定し、前記複数のダウンリンク参照信号の各々は複数のビームのいずれかに関連し、前記サイドリンクチャネルの前記電力制御に用いられるパラメータP0及びパラメータアルファは前記複数のビームにおいて共通である、
集積回路。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ワイヤレス通信の分野に関し、特に、新無線(NR:New Radio)アクセス技術におけるサイドリンクチャネルまたは任意の他のサイドリンク動作の電力制御の決定に関係するユーザ機器(UE:user equipment)および基地局などのワイヤレス通信装置ならびにワイヤレス通信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
LTE V2Xのモード3(すなわち基地局スケジューリング)では、物理サイドリンク共有チャネル(PSSCH:Physical Sidelink Shared Channel)の電力は、基地局からユーザ機器(UE)へのパスロスならびにP0およびアルファなどの他のパラメータに基づき、物理サイドリンク制御チャネル(PSCCH:Physical Sidelink Control Channel)の電力は、PSSCHの電力と固定された関係にある。
【0003】
これまでのところ、NR V2Xにおけるサイドリンク送信の電力制御はまだ非常に初期段階にあり、ユーザ機器のサイドリンク送信の電力決定をどのように決めるかが議論されている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
一つの非限定的な例示的実施形態は、システム性能を最適化するようにNRにおいてユーザ機器によって送信されるサイドリンクチャネルの電力制御に使用されるパラメータ(特にパスロス)を決定することを容易にする。
【0005】
本開示の一実施形態では、本明細書に開示される技術は、サイドリンク送信の電力決定基準の指示情報を受信する受信機であって、指示情報は、ユーザ機器によって送信されるサイドリンクチャネルの電力制御に使用されるパスロスを決定するためのダウンリンク参照信号のセット、またはサイドリンクチャネルの電力制御のためのパスロスがサイドリンク参照信号に基づいて決定されることを示す、受信機と、指示情報に基づいてサイドリンクチャネルの電力制御に使用されるパスロスを決定する回路とを含むユーザ機器を含む。
【0006】
本開示の別の実施形態では、本明細書に開示される技術は、複数のダウンリンクまたはサイドリンクビームを受信する受信機と、複数のダウンリンクまたはサイドリンクビームの中からユーザ機器によって決定された最良のダウンリンクまたはサイドリンクビームに関連する参照信号のセットに基づいてサイドリンクチャネルの電力制御に使用されるパスロスを決定する回路とを含むユーザ機器である。
【0007】
本開示の別の実施形態では、本明細書に開示される技術は、ユーザ機器のためのワイヤレス通信方法であって、サイドリンク送信の電力決定基準の指示情報を受信するステップであって、指示情報は、ユーザ機器によって送信されるサイドリンクチャネルの電力制御に使用されるパスロスを決定するためのダウンリンク参照信号のセットまたはサイドリンクチャネルの電力制御のためのパスロスがサイドリンク参照信号に基づいて決定されることを示す、ステップと、指示情報に基づいてサイドリンクチャネルの電力制御に使用されるパスロスを決定するステップとを含むワイヤレス通信方法である。
【0008】
本開示の別の実施形態では、本明細書に開示される技術は、ユーザ機器のためのワイヤレス通信方法であって、複数のダウンリンクまたはサイドリンクビームを受信するステップと、複数のダウンリンクまたはサイドリンクビームの中からユーザ機器によって決定された最良のダウンリンクまたはサイドリンクビームに関連する参照信号のセットに基づいてサイドリンクチャネルの電力制御に使用されるパスロスを決定するステップとを含むワイヤレス通信方法である。
【0009】
一般的実施形態または特定の実施形態は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラム、記憶媒体、またはそれらの任意の選択的組み合わせとして実装されうることに留意しなければならない。
【0010】
開示されている実施形態のさらなる恩恵および利点は、本明細書および図面から明らかになるであろう。これらの恩恵および/または利点は、本明細書および図面のさまざまな実施形態および特徴によって個別に得ることができ、ただしこのような恩恵および/または利点の1つまたは複数を得るために、これらの特徴すべてを設ける必要はない。
【0011】
本開示の以上の特徴および他の特徴は、添付の図面と併せて、以下の説明および添付の特許請求の範囲からより完全に明らかになるであろう。これらの図面は本開示によるいくつかの実施形態のみを示しており、したがってその範囲を限定するものと見なされてはならないことを理解した上で、本開示を添付の図面を使用することによりさらに具体的かつ詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】NRにおけるサイドリンク送信の例示的なシナリオを概略的に示す。
図2】本開示の一実施形態によるサイドリンク送信の電力制御の場合のユーザ機器の詳細のブロック図を示す。
図3】本開示の一実施形態によるユーザ機器のサイドリンク送信の例示的なシナリオのオプションを概略的に示す。
図4】本開示の一実施形態によるユーザ機器のサイドリンク送信の別の例示的なシナリオを概略的に示す。
図5A】本開示の一実施形態によるユーザ機器によって行われるワイヤレス通信方法のフローチャートを示す。
図5B】本開示の一実施形態によるユーザ機器によって行われるワイヤレス通信方法のフローチャートを示す。
図6】本開示の別の実施形態によるユーザ機器のためのワイヤレス通信方法のフローチャートを示す。
図7A】本開示の一実施形態による基地局とユーザ機器との間の通信のフローチャートの例を概略的に示す。
図7B】本開示の一実施形態によるユーザ機器と別のユーザ機器との間の通信のフローチャートの例を概略的に示す。
図8】本開示の別の実施形態による基地局/ユーザ機器と別のユーザ機器との間の通信のフローチャートの例を概略的に示す。
図9】本開示の一実施形態によるユーザ機器の例を体系的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下の詳細な説明では、その一部をなす添付の図面を参照する。図面においては、文脈上別段の指示がない限り、類似の記号は通常類似のコンポーネントを識別する。本開示の態様は多種多様な設定で配置、置換、組み合わせ、および設計されることができ、それらはすべて明示的に企図され、本開示の一部を構成することが容易に理解されよう。
【0014】
リリース16のNR V2X検討項目では、サイドリンクのリソース割り当てのための2つのモードが議論された。一つのモードは、サイドリンクリソース割当てがgNBスケジューリングに基づく(LTE V2Xのモード3と同様)モード1である。モード1では、典型的なシナリオは、gNBがRRC_CONNECTEDステータスであるべき送信UE(Tx UE)のサイドリンクリソース割当てを制御することである。受信UE(Rx UE)は、任意のRRCステータス(例えばRRC_CONNECTED、RRC_IDLEまたはRRC_INACTIVE)でありうる。もう一つのモードは、サイドリンクリソース割当てが原則としてUEの自律的スケジューリングに基づく(LTE V2Xのモード4と同様)モード2である。ここでモード2には、サブモードが含まれ得、サブモードは、UEが送信のためのサイドリンクリソースを自律的に選択する場合、UEが他のUE(単数または複数)のサイドリンクリソース選択をアシストする場合、UEがサイドリンク送信に関して(タイプ1のような)NR設定グラントで設定される、すなわちサイドリンク送信のRRCに基づく設定および非アクティブ化/アクティブ化の場合、およびUEが他のUEのサイドリンク送信をスケジューリングする場合を含みうる。
【0015】
LTE V2Xでは、サイドリンク送信モード3の場合、PSSCHの電力は、eNBからUEへのパスロス(例えば次の電力制御の定式化における「PL」)ならびにP0およびアルファのような他のパラメータに基づく。特に、PSSCH送信のためのUE送信電力PPSSCHは、
【数1】
によって与えられ、式中PCMAXは、3GPP TS 36.101:「進化型ユニバーサル地上無線アクセス(E‐UTRA:Evolved Universal Terrestrial Radio Access);ユーザ機器(UE)無線送信および受信」(例えばRel.15.5.0)で定義され、MPSSCHは、リソースブロックの数で表されるPSSCHリソース割当ての帯域幅であり、PL=PLであり、PLは3GPP TS 36.213の5.1.1.1項(例えばRel.15.4.0)で定義される。PO_PSSCH,3およびαPSSCH,3は、それぞれ上位層パラメータp0SL‐V2VおよびalphaSL‐V2Vによって提供され、対応するPSSCHリソース設定に関連する。
【0016】
PSCCH送信のためのUE送信電力PPSCCHはPSSCH送信のためのPPSSCHと固定関係にあり、LTE V2Xにおけるサイドリンク送信モード3でのPSCCH送信のためのUE送信電力PPSCCHは、
【数2】
によって与えられ、式中PCMAXは、3GPP TS 36.101:「進化型ユニバーサル地上無線アクセス(E‐UTRA:Evolved Universal Terrestrial Radio Access);ユーザ機器(UE)無線送信および受信」(例えばRel.15.5.0)で定義され、MPSSCHは、リソースブロックの数で表されるPSSCHリソース割当ての帯域幅であり、MPSCCH=2であり、PL=PLであり、PLは3GPP TS 36.101の5.1.1.1項(例えばRel.15.4.0)で定義される。PO_PSSCH,3およびαPSSCH,3は、それぞれ上位層パラメータp0SL‐V2VおよびalphaSL‐V2Vによって提供され、対応するPSSCHリソース設定に関連する。
【0017】
しかし、NRサイドリンクでは、電力制御をどのように決定するかはまだ不明確である。例えば、ダウンリンクでは、異なるビームに関連する複数のダウンリンクRSが存在し得、どのダウンリンクRS(またはビーム)が電力制御の決定に使用されるかが検討されねばならない。さらに、Tx UEとRx UEとの間のサイドリンクパスに基づく電力制御もサポートされる必要がありうる。
【0018】
本開示は、上記を考慮して提供される。しかし、本開示は、V2Xに加えて他のD2D通信にも適用されうる。加えて、以下の実施形態は、NRサイドリンクモード1またはNRサイドリンクモード2であるものとして説明されうるが、指定されなければNRサイドリンクモード1およびモード2の両方、または将来のリリースで規定される任意の他の適切なモードに当てはまりうることに留意されたい。
【0019】
図1は、NRにおけるサイドリンク送信の例示的なシナリオを概略的に示す。図1に示されるように、gNB200はダウンリンク送信を介して車両101にダウンリンク信号を送信することができる。ダウンリンク信号は、例えばRS、DCIなどの制御情報でありうる。gNB200から車両101へのダウンリンク送信のために1つまたは複数のビームが存在し得、各ビームはそれぞれのダウンリンクRSを有しうる。さらに、信号送信は車両101から別の車両102にも、「サイドリンク送信」と記された2つの反対方向の矢印によって示されるサイドリンクを介して送信されうる。ここで、車両101は、適切に選択された任意のユーザ機器とすることができ、「車両」という用語は限定と見なされてはならない。さらに、gNB200から車両101への、または車両101と102との間の複数のビームがサポートされうる。
【0020】
例えば、一実施形態では、gNB200は、ダウンリンク送信としてPDCCHおよびPDSCHを車両101に送信することができ、車両101は、PUCCHおよびPUSCHをgNB200に送信する。車両101および102も、PSSCH、PSCCHおよび/またはPSFCHをサイドリンク送信として互いに送信することができる。
【0021】
車両101の詳細は、図2を参照することができる。図2は、本開示の一実施形態によるサイドリンク送信の電力制御の場合のUE100(例えば車両101および102)の詳細のブロック図を示す。特に、UE100は受信機110および回路120を含みうる。受信機110は、サイドリンク送信の電力決定基準の指示情報を受信するように動作し、指示情報は、ユーザ機器によって送信されるサイドリンクチャネルの電力制御に使用されるパスロスを決定するためのダウンリンクRSのセットを示し、または指示情報は、サイドリンクチャネルの電力制御に使用されるパスロスがサイドリンクRSに基づいて決定されることを示す。回路120は、指示情報に基づいてサイドリンクチャネルの電力制御に使用されるパスロスを決定する。ここで、ダウンリンクRSのセットは、1つまたは複数のダウンリンクRSを含むことができる。
【0022】
例えば、図1のgNB200は、車両101に(例えばダウンリンク制御情報(DCI:Downlink Control Information)または媒体アクセス制御制御要素(MAC‐CE:Medium Access Control‐Control Element)を介して)指示情報を動的に示すことができる。指示情報は、あるサイドリンクチャネルの電力制御に使用されるパスロスの決定が基づく特定のダウンリンクRS(すなわち1つの決定基準)を対象とすることができ、または指示情報は、サイドリンクチャネルの電力制御に使用されるパスロスがサイドリンクRSに基づいて決定されること(すなわち別の決定基準)を示すこともできる。本開示の一実施形態では、gNB200は、(例えば無線リソース制御(RRC:Radio Resource Control)情報を介して)指示情報を半動的に示すこともできる。
【0023】
指示情報がサイドリンクチャネルの電力制御に使用されるパスロスがサイドリンクRSに基づいて決定されることを示す場合には、車両101は、別のUE、例えば車両102からの(すなわちビームスイーピング)または複数のUEからの(すなわちグループキャスト)異なるサイドリンクビームに関連する複数のサイドリンクRSが存在するときには、例えば車両101の実装に基づいてサイドリンクチャネルの電力制御に使用されるパスロスを決定するために使用される特定のサイドリンクRSを決定することができる。ここで、「特定のダウンリンクRS」および「特定のサイドリンクRS」は、複数のダウンリンクRSまたはサイドリンクRSの特定の組み合わせでありうる。
【0024】
上述の実施形態の設定により、本発明は、複数の参照信号(または複数のビーム)が存在する場合に、サイドリンクチャネルの電力制御決定の目的で使用されるパスロスのための参照信号(単数または複数)または電力決定基準を示し、gNBがさまざまな目的に基づいてUEの電力を柔軟に制御する利点を達成する。
【0025】
一実施形態では、ユーザ機器の電力制御は、異なるリソース割当てモードで異なって行われる。例えば、NRモード1のUEの電力制御は、NRモード2のUEの電力制御とは異なって行われる。上述の実施形態の設定により、本発明は、異なるモードでUEの電力制御を最適化する利点を達成する。
【0026】
一実施形態では、ダウンリンクRSのセットは、プライマリ同期信号(PSS:Primary Synchronization Signal)、セカンダリ同期信号(SSS:Secondary Synchronization Signal)、および/またはチャネル状態情報参照信号(CSI‐RS:Channel State Information‐Reference Signal)を含みうる。任意の他のダウンリンクRSも適宜選択されうることに留意されたい。そして一実施形態では、PSS、SSSおよび/またはCSI‐RSは、1つまたは複数のダウンリンクビームを形成しうる。
【0027】
一実施形態では、指示情報は、DCIを介したインデックスによりサイドリンク送信の電力決定基準を示し、サイドリンク送信の電力決定基準とインデックスとの関連付けは、RRC情報を介して設定されるか、予め設定されるかまたは規定される。例えば、指示情報は、以下の表1に示すように、DCIを介して2ビットフィールドによりサイドリンク送信の電力決定基準を示しうる。
【表1】
【0028】
上述の実施形態の設定により、本発明は異なる目的に基づく動的電力制御の利点を達成し、gNBからUEにダウンリンク送信を介して送信される必要のある指示情報がより少なくなり(すなわちインデックスだけ)、それによりダウンリンク送信リソースが節約される。
【0029】
表1の実施形態では、サイドリンクパスのすべてまたは一部が同じ電力決定基準を使用する。しかし、サイドリンク送信の電力決定基準は、指示情報によって個別に決定されることもできる。一実施形態では、指示情報は、表1に示されるようにDCIを介して各2ビットフィールドによって各サイドリンクチャネルそれぞれのサイドリンク送信の電力決定基準を示しうる。例えば、指示情報の最初の2ビットは、表1に示すようにPSSCHの電力決定基準を示すことができ、指示情報の次の2ビットは、PSCCHの電力決定基準を示すことができ、指示情報の3番目の2ビットは、PSFCHの電力決定基準を示すことができる。
【0030】
加えて、サイドリンク送信の電力決定基準が個別に決定されうる場合、インデックスはダウンリンクRS/パスロスが単にサイドリンクRSに基づいて決定される場合または各2ビットがサイドリンクチャネルの解釈に使用される場合に対応することに限定されず、異なるサイドリンクチャネルに対するRS割当ての組み合わせに対応することもできる。例えば、指示情報は、以下の表2に示すように、DCIを介して2ビットフィールドによりサイドリンク送信の電力決定基準を示しうる。
【表2】
【0031】
上述の例では、電力決定基準に対する各インデックスの間のマッピングは、RRC設定を介して設定されるか、ユーザ機器で予め設定されるかもしくは規格にしたがって規定され、またはそれらの任意の組み合わせとすることができる。
【0032】
表2に示す例では、指示情報は、PSCCHおよびPSSCHに対して個別にサイドリンク送信の電力決定基準を示す。すなわち、PSCCHおよびPSSCHの電力制御に使用されるパスロスを決定するための参照信号(単数または複数)は、異なる参照信号または異なる組み合わせの参照信号でありうる。さらに別の実施形態では、指示情報は、PSCCHおよびPSSCHのサイドリンク送信の電力決定基準とは別に、物理サイドリンクフィードバックチャネル(PSFCH:Physical Sidelink Feedback Channel)のサイドリンク送信の電力決定基準を示しうる。指示情報がサイドリンクチャネルごとに個別に電力決定を示す場合でも、指示情報はPSCCH、PSSCHおよびPSFCHのうちのいずれか2つまたは3つについて同じ電力決定基準を示しうることに留意されたい。
【0033】
本発明の実施形態で言及される「2ビットフィールド」という用語は、限定と見なされてはならないことに留意されたい。特に、指示情報は、適切に選択された任意の数のビットのフィールドによってサイドリンク送信の電力決定基準を示しうる。さらに、指示情報は、各Nビットフィールドによって各サイドリンクチャネルそれぞれのサイドリンク送信の電力決定基準を示すことができ、Nも適宜選択されうる。あるいは、指示情報は、最初のN1ビットフィールドによって第一サイドリンクチャネルの電力決定基準を示すことができ、次のNビットフィールドによって第二サイドリンクチャネルの電力決定基準を示すことができ、…ここで、N、N…は、同じであることも異なることもできる。
【0034】
上述の実施形態の設定により、異なるチャネルが互いに異なる電力決定基準を有しうることから、本発明は異なるチャネルの(特にサイドリンクチャネルの)電力制御のより優れた柔軟性の利点を達成し、加えて、表2の例では、インデックスの使用により、gNBからUEにダウンリンク送信を介して送信される必要のある指示情報がより少なくて済む(すなわち複数のサイドリンクチャネルの電力決定基準を示す1つのインデックスだけ)。
【0035】
さらに別の実施形態では、PSCCHの電力制御に使用されるパスロスとPSSCHの電力制御に使用されるパスロスとは、指示情報がPSCCHおよびPSSCHにつき同じ電力決定基準(例えば同じダウンリンクRS)を示す場合でも、固定された関係にある。例えば、PSCCHのパスロス=PSSCHのパスロス+オフセットである。ここで、オフセットは定数とすることができ、gNBによってRRCシグナリングを介して設定されるか、UEで予め設定されるか、または規格にしたがって規定されることができる。
【0036】
上述の実施形態の設定により、本発明は、複数のサイドリンクチャネルの電力制御のためにより少ない参照信号に依存することができ、異なるチャネル間の電力制御のための参照信号の差も反映されることができ、それによって、さまざまなサイドリンクチャネルの電力制御に関してより単純なUE挙動および柔軟性が可能になるだけでなく、指示オーバーヘッドが節約される。
【0037】
上述の実施形態の応用例が、図3を参照して説明される。図3は、本開示の一実施形態によるユーザ機器のサイドリンク送信の例示的なシナリオのオプションを概略的に示す。図3に示すように、PSSCH/PSCCH多重化のオプション1A、オプション1Bおよびオプション3はすべて、PSCCHおよびPSSCHが時分割多重化(TDM:time division multiplexing)する場合に関する。オプション1Bでは、PSCCHおよびPSSCHはTDMであり、異なる帯域幅を有する。この場合、本発明による電力決定基準の別々の決定に基づいて電力制御を決定するPSCCHおよびPSSCHの実施形態が当てはまりうる。
【0038】
上述の実施形態により、異なるチャネルで異なるカバレッジの場合に、本発明はダウンリンクチャネルの送信リソースを節約しながら各チャネルの電力決定基準を柔軟に示しうる。
【0039】
図3に示されるオプション3の場合、本発明による同じRSに基づいて電力制御を決定するPSCCHおよびPSSCHの実施形態が当てはまりうる。本発明による同じ電力決定基準に基づいて電力制御を決定するPSCCHおよびPSSCHの実施形態により、PSCCHを含むまたは含まないシンボルで一定の電力が達成されうる。
【0040】
上述の実施形態の設定により、本発明は、PSCCHを含むまたは含まないシンボルで一定の電力を保つことができる。
【0041】
上述の実施形態のさらなる応用例が、図4を参照して説明される。図4は、本開示の一実施形態によるユーザ機器のサイドリンク送信の別の例示的なシナリオを概略的に示す。特に、このシナリオでは2ステージのサイドリンク制御情報(SCI:Sidelink Control information)が示され、第一ステージのSCIはブロードキャストおよびセンシングを示すために使用され、第二ステージのSCIはユニキャスト/グループキャスト固有情報を示すために使用される。このシナリオでは、例えば、第一ステージのSCIを搬送するPSSCHおよびPSCCHは、同じ電力決定基準に基づいて電力制御を決定し、第二ステージのSCIを搬送するPSSCHおよびPSCCHは、異なる電力決定基準に基づいて電力制御を決定する。あるいは、第一ステージおよび第二ステージのSCIを搬送するPSSCHおよびPSCCHは、異なる電力決定基準に基づいて電力制御を決定する。
【0042】
上述の実施形態により、本発明は、異なるサイドリンクチャネルで異なるカバレッジを達成することができ、これにより必要に応じた個々のサイドリンクチャネルの柔軟な電力制御が可能になる。
【0043】
一実施形態では、パスロスに加えて式1または2に関連して定義されるP0およびアルファなどのパラメータもサイドリンクチャネルの電力制御に使用されることができ、これらは設定されるか、予め設定されるか、またはサイドリンクチャネルの電力制御に使用されるパスロスに関連付けられることができる。P0は受信SINRのターゲット値を表し、アルファはパスロスの係数を表す。例えば、式1および2のおよびのパラメータPO_PSSCH,3およびαPSSCH,3は、gNBによって設定されるか、UEで予め設定されるかまたは規格にしたがって規定されることができる。すなわち、パラメータPO_PSSCH,3およびαPSSCH,3は、パスロスを決定するために使用されるすべてのビームまたはRSに共通である。別の例では、サイドリンクチャネルの電力制御に使用されるP0およびアルファなどのパスロス以外のパラメータが、パスロスの決定に使用されるサイドリンク送信の電力決定基準(例えば特定のダウンリンクRS)に関連付けられる。このようにして、サイドリンク送信の電力決定基準が例えばDCIによって示されると、送信されるサイドリンクチャネルの電力制御に使用されるパスロス、P0およびアルファの組み合わせが選択される。サイドリンク送信の電力制御は、式1または2と同じまたは類似の式を使用することができ、またはパスロスのパラメータならびに任意にP0およびアルファのパラメータを含む異なる式を使用することができることに留意されたい。
【0044】
ここで図1を再び参照すると、車両101は、車両102の電力決定基準を示すための指示情報を車両102に送信することもできる。特に図2を参照すると、UE100(例えば車両102)は、受信機110および回路120を含み、受信機110は、サイドリンク送信の電力決定基準の指示情報を受信するように動作し、指示情報は、ユーザ機器によって送信されるサイドリンクチャネルの電力制御に使用されるパスロスを決定するためのサイドリンク参照信号のセットを示し、回路120は、指示情報に基づいてサイドリンクチャネルの電力制御に使用されるパスロスを決定する。
【0045】
一実施形態では、指示情報は、サイドリンク制御情報(SCI)を介して送信される。さらに別の実施形態では、サイドリンクチャネルは、物理サイドリンクフィードバックチャネル(PSFCH)である。上述の実施形態の設定により、両方のUEがRRC_IDLEモードのときでも、送信UEが受信UEにサイドリンクデータを送信するたびに受信UEのあるサイドリンクチャネル(例えばPSFCH)の電力制御がより柔軟なやり方で決定されうる。
【0046】
別の実施形態では、図1を参照して、例えば車両101はgNBからサイドリンク送信の電力決定基準に関する指示情報を受信しないこともある(例えばUEがRRC_IDLEモードにあるときに)。この場合、車両101は自分でパスロスのためのRSを決定することができる。特に図2を参照すると、一実施形態では、UE100は受信機110および回路120を含み、受信機110は、複数のダウンリンクまたはサイドリンクビームを受信するように動作し、回路120は、複数のダウンリンクまたはサイドリンクビームの中からユーザ機器によって決定された最良のダウンリンクまたはサイドリンクビームに関連する参照信号のセットに基づいてサイドリンクチャネルの電力制御に使用されるパスロスを決定する。
【0047】
より具体的には、一実施形態では、UE100の受信機110は、gNBから複数のダウンリンクビームを受信しうる。次に、UE100の回路120は、複数のダウンリンクビームの中からUEによって決定された最良のダウンリンクビームに関連する参照信号のセットに基づいてサイドリンクチャネルの電力制御に使用されるパスロスを決定しうる。
【0048】
別の実施形態では、UE100の受信機110は、別のUEから複数のサイドリンクビームを受信しうる。次に、UE100の回路120は、その別のUEから受信された複数のサイドリンクビームの中からUEによって決定された最良のサイドリンクビームに関連する参照信号のセットに基づいてサイドリンクチャネルの電力制御に使用されるパスロスを決定しうる。
【0049】
上述の実施形態の設定により、本発明は、gNBから指示情報が受信されない場合にUEが電力決定基準の選択を達成することを可能にし、ビームについての実際の情報に基づいて最適化も達成されうる。さらに、UEがRRC_IDLEモードにあるときのUEの電力決定基準に関する自律的決定が実現されうる。
【0050】
一実施形態では、最良のダウンリンクビームは、特定の時間ウィンドウでユーザ機器によって測定される同期信号ブロック(SSB:Synchronization Signal Block)を受信するための最良のビームであり、または最良のサイドリンクビームは、UE(例えば車両101)とUE100と通信する別のUE(例えば車両102)との間のビーム管理に応じた最良のビームである。ここで、特定の時間ウィンドウは、gNBによって設定されるか、UEで予め設定されるかまたは規格にしたがって規定されることができる。
【0051】
本開示における「指示情報」は、必ずしもgNBまたは別のUEから送信される最新の指示情報ではないことに留意されたい。例えば、次のサイドリンク送信のための指示情報がUEによって適切に受信されない場合、UEは例えばgNBからのDCIの最後の送信から受信された指示情報を使用しうる。デフォルト電力決定基準はさまざまな形式(例えば最良のビームに関連するダウンリンクRSまたはRRC設定)とすることができ、上述の例に限定されないことにも留意されたい。
【0052】
図5Aは、本開示の一実施形態によるユーザ機器によって行われるワイヤレス通信方法のフローチャートを示す。
【0053】
図5Aに示すように、ユーザ機器によって行われるワイヤレス通信方法は、サイドリンク送信の電力決定基準の指示情報を受信するステップであって、指示情報は、ユーザ機器によって送信されるサイドリンクチャネルの電力制御に使用されるパスロスを決定するためのダウンリンク参照信号のセット、またはサイドリンクチャネルの電力制御のためのパスロスがサイドリンク参照信号に基づいて決定されることを示す、ステップS1001で始まる。
【0054】
次に、ステップS1002で、UEは、指示情報に基づいてサイドリンクチャネルの電力制御に使用されるパスロスを決定する。ここで、UEは、図2に示すUE100または図1に示す車両101でありうる。UE100または車両101の上述の実施形態に関連する同様の利点も達成することができるが、詳細は省略する。
【0055】
一実施形態では、UEは、(例えばダウンリンク制御情報(DCI)または媒体アクセス制御制御要素(MAC‐CE)を介して)指示情報を受信しうる。指示情報は、あるサイドリンクチャネルの電力制御に使用されるパスロスの決定が基づく特定のダウンリンクRS(すなわち1つの決定基準)を対象とすることができ、または指示情報は、サイドリンクチャネルの電力制御に使用されるパスロスがサイドリンクRSに基づいて決定されること(すなわち別の決定基準)を示すこともできる。本開示の一実施形態では、無線リソース制御(RRC)情報を介して指示情報がUEに送信されうる。
【0056】
指示情報がサイドリンクチャネルの電力制御に使用されるパスロスがサイドリンクRSに基づいて決定されることを示す場合には、UEは、別のUEからの(すなわちビームスイーピング)または複数のUEからの(すなわちグループキャスト)異なるサイドリンクビームに関連する複数のサイドリンクRSが存在するときには、例えばUEの実装に基づいてサイドリンクチャネルの電力制御に使用されるパスロスを決定するために使用される特定のサイドリンクRSを決定しうる。ここで、「特定のダウンリンクRS」および「特定のサイドリンクRS」は、複数のダウンリンクRSまたはサイドリンクRSの特定の組み合わせでありうる。
【0057】
図5Bは、本開示の一実施形態によるユーザ機器によって行われるワイヤレス通信方法のフローチャートを示す。
【0058】
図5Bに示すように、ユーザ機器によって行われるワイヤレス通信方法は、サイドリンク送信の電力決定基準の指示情報を受信するステップであって、指示情報は、ユーザ機器によって送信されるサイドリンクチャネルの電力制御に使用されるパスロスを決定するためのダウンリンク参照信号のセットを示す、ステップS1101で始まる。
【0059】
次に、ステップS1102で、UEは、指示情報に基づいてサイドリンクチャネルの電力制御に使用されるパスロスを決定する。ここで、UEは、図2に示すUE100または図1に示す車両102でありうる。UE100または車両102の上述の実施形態に関連する同様の利点も達成することができるが、詳細は省略する。
【0060】
一実施形態では、UEは、(例えばSCIを介して)指示情報を受信しうる。指示情報は、あるサイドリンクチャネルの電力制御に使用されるパスロスの決定が基づく特定のサイドリンクRSを対象としうる(すなわち1つの決定基準)。本開示の一実施形態では、電力制御が行われるサイドリンクチャネルはPSFCHである。
【0061】
一実施形態では、それからUEは、別のUEからの(すなわちビームスイーピング)または複数のUEからの(すなわちグループキャスト)異なるサイドリンクビームに関連する複数のサイドリンクRSが存在するときには、例えばUEの実装に基づいてサイドリンクチャネルの電力制御に使用されるパスロスを決定するために使用される特定のサイドリンクRSを決定しうる。ここで、「特定のサイドリンクRS」は、複数のサイドリンクRSの特定の組み合わせでありうる。
【0062】
図6は、本開示の別の実施形態によるユーザ機器のためのワイヤレス通信方法2000のフローチャートを示す。
【0063】
図6に示すように、UEによって行われるワイヤレス通信方法は、複数のダウンリンクまたはサイドリンクビームを受信するST2001のステップで始まる。ここで、各ダウンリンクまたはサイドリンクビームは、ダウンリンクRSのセットまたはサイドリンクRSのセットに関連しうる。ここで、UEは、図2に示すUE100または図1に示す車両101でありうる。UE100または車両101の上述の実施形態に関連する同様の利点も達成することができるが、詳細は省略する。
【0064】
次に、S2002のステップで、UEは、複数のダウンリンクビームまたはサイドリンクビームの中からUEによって決定された最良のダウンリンクまたはサイドリンクビームに関連するRSのセットに基づいてサイドリンクチャネルの電力制御に使用されるパスロスを決定する。
【0065】
一実施形態では、サイドリンクチャネルの電力制御に使用されるパスロスが最良のダウンリンクビームに基づいて決定される場合(例えばモード1)、最良のダウンリンクビームは、特定の時間ウィンドウでUEによって測定される同期信号ブロック(SSB)を受信するための最良のビームであり、サイドリンクチャネルの電力制御に使用される電力が最良のサイドリンクビームに基づいて決定される場合(例えばモード2)、最良のサイドリンクビームは、UEと、UEと通信する別のUEとの間のビーム管理に応じた最良のビームである。
【0066】
一実施形態では、サイドリンクチャネルの電力制御に使用されるパスロスが最良のサイドリンクに基づいて決定される場合にビーム管理がない場合、別のUEから受信された報告される参照信号受信電力のいずれがパスロスに使用されるかはUEの実装に基づく。
【0067】
図7Aは、本開示の一実施形態による基地局とユーザ機器との間の通信のフローチャートの例を概略的に示す。特に、本開示の一実施形態によるgNB700とUE710との間の通信方法のフローチャートの例が示される。UE710は、例えば図2に示されるUE100または図1に示される車両101であり得、gNB700は、例えば図1に示されるgNB200でありうる。UE100または車両101の上述の実施形態に関連する同様の利点も達成することができるが、詳細は省略する。
【0068】
図7Aに示すように、ステップST1101で、gNB700は、サイドリンク送信の電力決定基準の指示情報をUE710に送信することができ、指示情報は、ユーザ機器によって送信されるサイドリンクチャネルの電力制御に使用されるパスロスを決定するためのダウンリンク参照信号のセット、またはサイドリンクチャネルの電力制御のためのパスロスがサイドリンク参照信号に基づいて決定されることを示す。それに応答して、UE710は、gNB700から指示情報を受信しうる。ここで、ダウンリンクRSのセットは、1つまたは複数のダウンリンクRSを含むことができる。UE710は、図2に示すUE100または図1に示す車両101でありうる。
【0069】
UE710がgNB700から指示情報を受信すると、UE710はステップST1102で、指示情報に基づいてサイドリンクチャネルの電力制御に使用されるパスロスを決定しうる。特に、UE710は、指示情報によって示される特定のダウンリンクRSのセットまたは使用される特定のサイドリンクRSのセットがさらに決定されるサイドリンクRSに基づいてサイドリンクチャネルの電力制御に使用されるパスロスを決定することもできる。
【0070】
例えば、図7AのgNB700は、UE710に(例えばダウンリンク制御情報(DCI)または媒体アクセス制御制御要素(MAC‐CE)を介して)指示情報を動的に示すことができる。指示情報は、あるサイドリンクチャネルの電力制御に使用されるパスロスの決定が基づく特定のダウンリンクRS(すなわち1つの決定基準)を対象とすることができ、または指示情報は、サイドリンクチャネルの電力制御に使用されるパスロスがサイドリンクRSに基づいて決定されること(すなわち別の決定基準)を示すこともできる。本開示の一実施形態では、gNB700は、(例えば無線リソース制御(RRC:Radio Resource Control)情報を介して)指示情報を半動的に示すこともできる。
【0071】
指示情報がサイドリンクチャネルの電力制御に使用されるパスロスがサイドリンクRSに基づいて決定されることを示す場合、UE700は、別のUE、例えば車両102からの(すなわちビームスイーピング)または複数のUEからの(すなわちグループキャスト)異なるサイドリンクビームに関連する複数のサイドリンクRSが存在するときには、例えばUE700の実装に基づいてサイドリンクチャネルの電力制御に使用されるパスロスを決定するために使用される特定のサイドリンクRSを決定しうる。ここで、「特定のダウンリンクRS」および「特定のサイドリンクRS」は、複数のダウンリンクRSまたはサイドリンクRSの特定の組み合わせでありうる。
【0072】
図7Bに示すように、ステップST1111で、UE710は、サイドリンク送信の電力決定基準の指示情報をUE720に送信することができ、指示情報は、ユーザ機器によって送信されるサイドリンクチャネルの電力制御に使用されるパスロスを決定するためのサイドリンク参照信号のセットを示す。それに応答して、UE720は、UE710から指示情報を受信しうる。ここで、ダウンリンクRSのセットは、1つまたは複数のダウンリンクRSを含むことができる。UE720は、図2に示すUE100または図1に示す車両102でありうる。
【0073】
UE720がUE710から指示情報を受信すると、UE720はステップST1112で、指示情報に基づいてサイドリンクチャネルの電力制御に使用されるパスロスを決定しうる。特に、UE720は、指示情報によって示される特定のサイドリンクRSのセットに基づいてサイドリンクチャネルの電力制御に使用されるパスロスを決定しうる。
【0074】
例えば、図7BのUE710は、UE720に(例えばSCIを介して)指示情報を動的に示しうる。指示情報は、あるサイドリンクチャネルの電力制御に使用されるパスロスの決定が基づく特定のサイドリンクRSを対象としうる。本開示の一実施形態では、電力制御が行われるサイドリンクチャネルはPSFCHである。
【0075】
一実施形態では、それからUEは、別のUEからの(すなわちビームスイーピング)または複数のUEからの(すなわちグループキャスト)異なるサイドリンクビームに関連する複数のサイドリンクRSが存在するときには、例えばUEの実装に基づいてサイドリンクチャネルの電力制御に使用されるパスロスを決定するために使用される特定のサイドリンクRSを決定しうる。ここで、「特定のサイドリンクRS」は、複数のサイドリンクRSの特定の組み合わせでありうる。
【0076】
図8は、本開示の別の実施形態による基地局/ユーザ機器と別のユーザ機器との間の通信のフローチャートの例を概略的に示す。特に、本開示の一実施形態によるgNB800とUE810との間の通信方法のフローチャートの例が示される。あるいは、図8に示される例は、UE810と別のUE820との間の通信にも当てはまりうる。UE810は、例えば図2に示されるUE100または図1に示される車両101であり得、gNB800は、例えば図1に示されるgNB200であり得、UE820は図1に示される車両102でありうる。UE100または車両101の上述の実施形態に関連する同様の利点も達成することができるが、詳細は省略する。
【0077】
図8に示すように、gNB800/UE820は、複数のダウンリンクまたはサイドリンクビームをUE810に送信する。これに応答して、UE810は、gNB800からの複数のダウンリンクビームまたは別のUE820からの複数のサイドリンクビームを受信する。ここで、各ダウンリンクまたはサイドリンクビームは、ダウンリンクRSのセットまたはサイドリンクRSのセットに関連しうる。
【0078】
複数のダウンリンクまたはサイドリンクビームの受信後に、UE810は、複数のダウンリンクまたはサイドリンクビームの中からUE810によって決定された最良のダウンリンクまたはサイドリンクビームに関連する参照信号のセットに基づいてサイドリンクチャネルの電力制御に使用されるパスロスを決定する。
【0079】
一実施形態では、サイドリンクチャネルの電力制御に使用されるパスロスが最良のダウンリンクビームに基づいて決定される場合(例えばモード1)、最良のダウンリンクビームは、特定の時間ウィンドウでユーザ機器によって測定される同期信号ブロック(SSB)を受信するための最良のビームであり、サイドリンクチャネルの電力制御に使用される電力が最良のサイドリンクビームに基づいて決定される場合(例えばモード2)、最良のサイドリンクビームは、ユーザ機器とユーザ機器と通信する別のユーザ機器との間のビーム管理に応じた最良のビームである。
【0080】
一実施形態では、サイドリンクチャネルの電力制御に使用されるパスロスが最良のサイドリンクに基づいて決定される場合にビーム管理がない場合、別のUEから受信された報告される参照信号受信電力のいずれがパスロスに使用されるかはUEの実装に基づく。
【0081】
図9は、本開示の一実施形態によるユーザ機器の例を体系的に示す。図9に示すように、UE100は、エンコーダ901、変調器902、リソースマッパ903、リソースマルチプレクサ904、第一信号プロセッサ905、送信機906、アンテナ907、受信機908、第二信号プロセッサ909、リソースデマルチプレクサ910、リソースデマッパ911、復調器912、デコーダ913、および制御回路914を含む。
【0082】
例えば、エンコーダ901は、送信データに対して符号化処理を行い、変調器902は、符号化後の送信データに対して変調処理を行ってデータシンボルを生成する。リソースマッパ903は、データシンボルを物理リソースにマッピングする。例えば、送信データがgNBに送信されるアップリンクデータに属するときには、リソースマッパ903は、データシンボルを、アップリンク送信および受信のために割当てられた帯域幅部分(BWP:Bandwidth Part)にマッピングする。リソースマルチプレクサ904は、データシンボルおよび考えられる制御情報および/または同期情報を多重化する。第一信号プロセッサ905は、リソースマルチプレクサ904から出力された多重化信号に対して信号処理を行う。送信機906は、処理されたアップリンク信号を、例えばgNBにアンテナ907を介して送信する。
【0083】
加えて、受信機908は、gNBからアンテナ907を介してダウンリンク送信を受信しうる。ダウンリンク送信は、サイドリンク送信の電力決定基準の指示情報を含むことができ、指示情報は、ユーザ機器によって送信されるサイドリンクチャネルの電力制御に使用されるパスロスを決定するためのダウンリンク参照信号のセット、またはサイドリンクチャネルの電力制御に使用されるパスロスがサイドリンク参照信号に基づいて決定されることを示す。第二信号プロセッサ909は、受信機908によって受信されたダウンリンク信号に対して信号処理を行う。リソースデマルチプレクサ910は、処理されたダウンリンク信号をダウンリンクデータおよび考えられるダウンリンク制御情報および/または同期情報に多重分離する。リソースデマッパ911は、物理リソースからサイドリンクデータシンボルおよび考えられるダウンリンク制御情報および/または同期情報をデマッピングする。復調器912は、ダウンリンクデータシンボルに対して復調処理を行い、デコーダ913は、復調されたダウンリンクデータシンボルに対して復号処理を行って、受信データを得る。加えて、復調器912は、考えられるダウンリンク制御情報および/または同期情報に対して復調処理を行うこともでき、デコーダ913は、復調されたダウンリンク制御情報および/または同期情報に対して復号処理を行って、サイドリンク送信および受信を制御するための指示情報を回路914に出力する。次に、回路914は、指示情報に基づいてサイドリンクチャネルの電力制御に使用されるパスロスを決定し、サイドリンクチャネルの送信のための送信機906の電力をさらに制御しうる。
【0084】
一実施形態では、エンコーダ901によって行われる送信データが、別のUEに送信されるサイドリンクデータに属するときには、リソースマッパ903は、データシンボルをサイドリンク送信および受信のために割当てられたBWPにマッピングする。リソースマルチプレクサ904は、データシンボルおよび考えられる制御情報および/または同期情報を多重化する。第一信号プロセッサ905は、リソースマルチプレクサ904から出力された多重化信号に対して信号処理を行う。送信機906は、処理されたサイドリンク信号を、例えば別のUEにアンテナ907を介して送信する。
【0085】
一実施形態では、受信機908は、別のUEからアンテナ907を介してサイドリンク送信を受信しうる。サイドリンク送信は、複数のサイドリンクビームを含みうる。この場合、回路914は、複数のサイドリンクビームの中からUE100によって決定された最良のサイドリンクビームに関連する参照信号のセットに基づいてサイドリンクチャネルの電力制御に使用されるパスロスを決定しうる。一実施形態では、最良のサイドリンクビームは、ユーザ機器とUE100と通信する別のUEとの間のビーム管理に応じた最良のビームである。同様に、決定に基づいて、回路914は、サイドリンクチャネルの送信のための送信機906の電力を制御しうる。
【0086】
さらなる実施形態では、受信機908は、gNBからアンテナ907を介してダウンリンク送信を受信しうる。ダウンリンク送信は、複数のダウンリンクビームを含みうる。この場合、回路914は、複数のダウンリンクビームの中からUE100によって決定された最良のダウンリンクビームに関連する参照信号のセットに基づいてサイドリンクチャネルの電力制御に使用されるパスロスを決定しうる。一実施形態では、最良のダウンリンクビームは、特定の時間ウィンドウでユーザ機器によって測定される同期信号ブロック(SSB)を受信するための最良のビームである。
【0087】
図9に示すUE100は、図2に示すUE100または図1に示す車両101として機能しうることに留意されたい。特に、受信機908は受信機120に対応しうる。回路120は、第二信号プロセッサ909、リソースデマルチプレクサ910、リソースデマッパ911、復調器912、デコーダ913、および回路914を含みうる。あるいは、これらのユニットのうちの1つまたは複数は、具体的要件に応じて回路120から分離されてもよい。UE100または車両101の上述の実施形態に関連する同様の利点も達成することができるが、詳細は省略する。
【0088】
本開示は、ソフトウェアによって、ハードウェアによって、またはハードウェアと協働するソフトウェアによって、実施することができる。上述した各実施形態の説明において使用される各機能ブロックは、その一部または全体を、集積回路などのLSIによって実施することができ、各実施形態において説明した各プロセスは、その一部または全体を、同じLSIまたはLSIの組合せによって制御することができる。LSIは、チップとして個別に形成する、または、機能ブロックの一部またはすべてが含まれるように1個のチップを形成することができる。LSIは、自身に結合されたデータ入出力部を含むことができる。LSIは、集積度の違いに応じて、IC、システムLSI、スーパーLSI、またはウルトラLSIとも称される。しかしながら、集積回路を実施する技術は、LSIに限定されず、専用回路、汎用プロセッサ、または専用プロセッサを使用することによって実施することができる。さらには、LSIの製造後にプログラムすることのできるFPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)や、LSI内部に配置されている回路セルの接続および設定を再設定できるリコンフィギャラブル・プロセッサを使用することもできる。本開示は、デジタル処理またはアナログ処理として実施することができる。半導体技術または別の派生技術が進歩する結果として、LSIが将来の集積回路技術に置き換わる場合、その将来の集積回路技術を使用して機能ブロックを集積化することができる。バイオテクノロジを適用することもできる。
【0089】
本開示は、通信装置と呼称される通信の機能を有する任意の種類の装置、デバイスまたはシステムによって実現されうる。
【0090】
そのような通信装置のいくつかの非限定的な例には、電話(例えばセルラ(携帯)電話、スマートフォン)、タブレット、パーソナルコンピュータ(PC)(例えばラップトップ、デスククトップ、ネットブック)、カメラ(例えばデジタルスチル/ビデオカメラ)、デジタルプレーヤ(デジタルオーディオ/ビデオプレーヤ)、ウェアラブルデバイス(例えばウェアラブルカメラ、スマートウォッチ、追跡デバイス)、ゲームコンソール、デジタルブックリーダ、テレヘルス/テレ医療(遠隔ヘルスおよび医療)デバイス、および通信機能を提供する車両(例えば自動車、飛行機、船)、ならびにこれらのさまざまな組み合わせが含まれる。
【0091】
通信装置は、携帯型または移動式に限定されず、スマートホームデバイス(例えば電化製品、照明、スマートメータ、制御パネル)、自動販売機、および「モノのインターネット(IoT:Internet of Things)」のネットワーク内の任意の他の「モノ」など、非携帯型または固定式の任意の種類の装置、デバイス、またはシステムも含みうる。
【0092】
通信は、例えばセルラシステム、ワイヤレスLANシステム、衛星システムなど、およびそれらのさまざまな組み合わせを介したデータ交換を含みうる。
【0093】
通信装置は、本開示に記載の通信の機能を行う通信デバイスに連結されたコントローラまたはセンサなどのデバイスを含みうる。例えば、通信装置は、通信装置の通信機能を行う通信デバイスによって使用される制御信号またはデータ信号を生成するコントローラまたはセンサを含みうる。
【0094】
通信装置は、基地局、アクセスポイントなどのインフラストラクチャ設備、および上記の非限定的な例などの装置と通信するかまたはそれらを制御する任意の他の装置、デバイスまたはシステムも含みうる。
【0095】
本開示の実施形態は、少なくとも以下の主題を提供しうる。
(1)サイドリンク送信の電力決定基準の指示情報を受信する受信機であって、指示情報は、ユーザ機器によって送信されるサイドリンクチャネルの電力制御に使用されるパスロスを決定するためのダウンリンク参照信号のセット、またはサイドリンクチャネルの電力制御のためのパスロスがサイドリンク参照信号に基づいて決定されることを示す、受信機と、
指示情報に基づいてサイドリンクチャネルの電力制御に使用されるパスロスを決定する回路と
を含むユーザ機器。
【0096】
(2)ユーザ機器の電力制御は、異なるリソース割当てモードで異なって行われる、
(1)に記載のユーザ機器。
【0097】
(3)指示情報は、ダウンリンク制御情報(DCI)、無線リソース制御(RRC)情報、媒体アクセス制御(MAC)情報またはそれらの任意の組み合わせのうちの少なくとも1つを介して送信される、
(1)または(2)に記載のユーザ機器。
【0098】
(4)指示情報は、ダウンリンク制御情報(DCI)を介したインデックスによりサイドリンク送信の電力決定基準を示し、
サイドリンク送信の電力決定基準とインデックスとの関連付けは、無線リソース制御(RRC)情報を介して設定されるか、予め設定されるかまたは規定される、
(3)に記載のユーザ機器。
【0099】
(5)ダウンリンク参照信号のセットは、プライマリ同期信号(PSS)、セカンダリ同期信号(SSS)、およびチャネル状態情報参照信号(CSI‐RS)のうちの少なくとも1つを含む、
(1)~(3)のいずれか1つに記載のユーザ機器。
【0100】
(6)ダウンリンク参照信号のセットのプライマリ同期信号(PSS)、セカンダリ同期信号(SSS)、および/またはチャネル状態情報参照信号(CSI‐RS)は、1つまたは複数のダウンリンクビームを形成する、
(5)に記載のユーザ機器。
【0101】
(7)指示情報は、物理サイドリンク制御チャネル(PSCCH)および物理サイドリンク共有チャネル(PSSCH)に対して個別にサイドリンク送信の電力決定基準を示す、
(1)~(6)のいずれか1つに記載のユーザ機器。
【0102】
(8)指示情報は、物理サイドリンク制御チャネル(PSCCH)および物理サイドリンク共有チャネル(PSSCH)のサイドリンク送信の電力決定基準とは別に、物理サイドリンクフィードバックチャネル(PSFCH)のサイドリンク送信の電力決定基準を示す、
(1)~(7)のいずれか1つに記載のユーザ機器。
【0103】
(9)指示情報は、物理サイドリンク制御チャネル(PSCCH)、物理サイドリンク共有チャネル(PSSCH)、および物理サイドリンクフィードバックチャネル(PSFCH)のうちのいずれか2つまたは3つについて同じ電力決定基準を示す、
(1)~(8)のいずれか1つに記載のユーザ機器。
【0104】
(10)PSCCHの電力制御に使用されるパスロスとPSSCHの電力制御に使用されるパスロスとは固定された関係にある、
(7)に記載のユーザ機器。
【0105】
(11)サイドリンクチャネルの電力制御に使用されるP(0)およびアルファのパラメータは、設定されるか、予め設定されるか、またはサイドリンクチャネルの電力制御に使用されるパスロスに関連付けられる、
(1)に記載のユーザ機器。
【0106】
(12)サイドリンク送信の電力決定基準の指示情報を受信する受信機であって、指示情報は、ユーザ機器によって送信されるサイドリンクチャネルの電力制御に使用されるパスロスを決定するためのサイドリンク参照信号のセットを示す、受信機と、
指示情報に基づいてサイドリンクチャネルの電力制御に使用されるパスロスを決定する回路と
を含むユーザ機器。
【0107】
(13)指示情報は、サイドリンク制御情報(SCI)を介して送信される、
(12)に記載のユーザ機器。
【0108】
(14)サイドリンクチャネルは、物理サイドリンクフィードバックチャネル(PSFCH)である、
(12)または(13)に記載のユーザ機器。
【0109】
(15)複数のダウンリンクまたはサイドリンクビームを受信する受信機と、
複数のダウンリンクまたはサイドリンクビームの中からユーザ機器によって決定された最良のダウンリンクまたはサイドリンクビームに関連する参照信号のセットに基づいてサイドリンクチャネルの電力制御に使用されるパスロスを決定する回路と
を含むユーザ機器。
【0110】
(16)最良のダウンリンクビームは、特定の時間ウィンドウでユーザ機器によって測定される同期信号ブロック(SSB)を受信するための最良のビームであり、または
最良のサイドリンクビームは、ユーザ機器とユーザ機器と通信する別のユーザ機器との間のビーム管理に応じた最良のビームである、
(13)に記載のユーザ機器。
【0111】
(17)ユーザ機器のためのワイヤレス通信方法であって、
サイドリンク送信の電力決定基準の指示情報を受信するステップであって、指示情報は、ユーザ機器によって送信されるサイドリンクチャネルの電力制御に使用されるパスロスを決定するためのダウンリンク参照信号のセット、またはサイドリンクチャネルの電力制御のためのパスロスがサイドリンク参照信号に基づいて決定されることを示す、ステップと、
指示情報に基づいてサイドリンクチャネルの電力制御に使用されるパスロスを決定するステップと
を含むワイヤレス通信方法。
【0112】
(18)ユーザ機器の電力制御は、異なるリソース割当てモードで異なって行われる、
(17)に記載のワイヤレス通信方法。
【0113】
(19)指示情報は、ダウンリンク制御情報(DCI)、無線リソース制御(RRC)情報、媒体アクセス制御(MAC)情報またはそれらの任意の組み合わせのうちの少なくとも1つを介して送信される、
(17)または(18)に記載のワイヤレス通信方法。
【0114】
(20)指示情報は、ダウンリンク制御情報(DCI)を介したインデックスによりサイドリンク送信の電力決定基準を示し、
サイドリンク送信の電力決定基準とインデックスとの関連は、無線リソース制御(RRC)情報を介して設定されるか、予め設定されるかまたは規定される、
(19)に記載のユーザ機器。
【0115】
(21)ダウンリンク参照信号のセットは、プライマリ同期信号(PSS)、セカンダリ同期信号(SSS)、およびチャネル状態情報参照信号(CSI‐RS)のうちの少なくとも1つを含む、
(17)~(19)のいずれか1つに記載のユーザ機器。
【0116】
(22)ダウンリンク参照信号のセットのプライマリ同期信号(PSS)、セカンダリ同期信号(SSS)、および/またはチャネル状態情報参照信号(CSI‐RS)は、1つまたは複数のダウンリンクビームを形成する、
(21)に記載のユーザ機器。
【0117】
(23)指示情報は、物理サイドリンク制御チャネル(PSCCH)および物理サイドリンク共有チャネル(PSSCH)に対して個別にサイドリンク送信の電力決定基準を示す、
(17)~(22)のいずれか1つに記載のユーザ機器。
【0118】
(24)指示情報は、物理サイドリンク制御チャネル(PSCCH)および物理サイドリンク共有チャネル(PSSCH)のサイドリンク送信の電力決定基準とは別に、物理サイドリンクフィードバックチャネル(PSFCH)のサイドリンク送信の電力決定基準を示す、
(17)~(23)のいずれか1つに記載のユーザ機器。
【0119】
(25)指示情報は、物理サイドリンク制御チャネル(PSCCH)、物理サイドリンク共有チャネル(PSSCH)、および物理サイドリンクフィードバックチャネル(PSFCH)のうちのいずれか2つまたは3つについて同じ電力決定基準を示す、
(17)~(24)のいずれか1つに記載のユーザ機器。
【0120】
(26)PSCCHの電力制御に使用されるパスロスとPSSCHの電力制御に使用されるパスロスとは固定された関係にある、
(25)に記載のユーザ機器。
【0121】
(27)サイドリンクチャネルの電力制御に使用されるP(0)およびアルファのパラメータは、設定されるか、予め設定されるか、またはサイドリンクチャネルの電力制御に使用されるパスロスに関連付けられる、
(17)に記載のユーザ機器。
【0122】
(28)ユーザ機器のためのワイヤレス通信方法であって、
サイドリンク送信の電力決定基準の指示情報を受信するステップであって、指示情報は、ユーザ機器によって送信されるサイドリンクチャネルの電力制御に使用されるパスロスを決定するためのサイドリンク参照信号のセットを示す、ステップと、
指示情報に基づいてサイドリンクチャネルの電力制御に使用されるパスロスを決定するステップと
を含むワイヤレス通信方法。
【0123】
(29)指示情報は、サイドリンク制御情報(SCI)を介して送信される、
(28)に記載のワイヤレス通信方法。
【0124】
(30)サイドリンクチャネルは、物理サイドリンクフィードバックチャネル(PSFCH)である、
(28)または(29)に記載のワイヤレス通信方法。
【0125】
(31)ユーザ機器のためのワイヤレス通信方法であって、
複数のダウンリンクまたはサイドリンクビームを受信するステップと、
複数のダウンリンクまたはサイドリンクビームの中からユーザ機器によって決定された最良のダウンリンクまたはサイドリンクビームに関連する参照信号のセットに基づいてサイドリンクチャネルの電力制御に使用されるパスロスを決定するステップと
を含むワイヤレス通信方法。
【0126】
(32)最良のダウンリンクビームは、特定の時間ウィンドウでユーザ機器によって測定される同期信号ブロック(SSB)を受信するための最良のビームであり、または
最良のサイドリンクビームは、ユーザ機器とユーザ機器と通信する別のユーザ機器との間のビーム管理に応じた最良のビームである、
(31)に記載のワイヤレス通信方法。
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6
図7A
図7B
図8
図9