IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社半導体エネルギー研究所の特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-30
(45)【発行日】2024-09-09
(54)【発明の名称】半導体装置、表示装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/8234 20060101AFI20240902BHJP
   H01L 27/088 20060101ALI20240902BHJP
   G09G 3/20 20060101ALI20240902BHJP
   G09G 3/36 20060101ALI20240902BHJP
   H01L 29/786 20060101ALI20240902BHJP
   H01L 21/82 20060101ALI20240902BHJP
   H01L 21/822 20060101ALI20240902BHJP
   H01L 27/04 20060101ALI20240902BHJP
   G11C 19/28 20060101ALI20240902BHJP
【FI】
H01L27/088 J
G09G3/20 611A
G09G3/20 611J
G09G3/20 621F
G09G3/20 622E
G09G3/20 670E
G09G3/20 670J
G09G3/20 680G
G09G3/36
H01L29/78 614
H01L29/78 616T
H01L29/78 612B
H01L21/82 W
H01L27/04 D
H01L27/088 B
H01L27/088 D
G11C19/28 230
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2023144366
(22)【出願日】2023-09-06
(62)【分割の表示】P 2023101700の分割
【原出願日】2010-01-11
(65)【公開番号】P2023175740
(43)【公開日】2023-12-12
【審査請求日】2023-09-28
(31)【優先権主張番号】P 2009007419
(32)【優先日】2009-01-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000153878
【氏名又は名称】株式会社半導体エネルギー研究所
(72)【発明者】
【氏名】梅崎 敦司
【審査官】戸川 匠
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-039524(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2006/0022201(US,A1)
【文献】特開2008-107807(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2008/0079001(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09G 3/20
G09G 3/36
G11C 19/28
H01L 21/82
H01L 21/822
H01L 21/8234
H01L 27/04
H01L 27/088
H01L 29/786
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1乃至第7のトランジスタを有し、
前記第1のトランジスタのソース電極又はドレイン電極の一方は、走査線と常に導通し、
前記第1のトランジスタのソース電極又はドレイン電極の他方は、クロック信号線と常に導通し、
前記第2のトランジスタのソース電極又はドレイン電極の一方は、前記走査線と常に導通し、
前記第3のトランジスタのソース電極又はドレイン電極の一方は、前記第1のトランジスタのゲート電極と常に導通し、
前記第3のトランジスタのゲート電極は、前記第2のトランジスタのゲート電極と常に導通し、
前記第4のトランジスタのソース電極又はドレイン電極の一方は、第1の信号線と常に導通し、
前記第4のトランジスタのゲート電極は、前記第1の信号線と常に導通し、
前記第5のトランジスタのソース電極又はドレイン電極の一方は、前記第1のトランジスタのゲート電極と常に導通し、
前記第5のトランジスタのゲート電極は、第2の信号線と常に導通し、
前記第6のトランジスタのソース電極又はドレイン電極の一方は、前記走査線と常に導通し、
前記第6のトランジスタのソース電極又はドレイン電極の他方は、電源線と常に導通し、
前記第6のトランジスタのゲート電極は、第3の信号線と常に導通し、
前記第7のトランジスタのソース電極又はドレイン電極の一方は、前記走査線と常に導通し、
前記第7のトランジスタのソース電極又はドレイン電極の他方は、前記電源線と常に導通し、
前記第7のトランジスタのゲート電極は、第4の信号線と常に導通し、
前記第2のトランジスタのソース電極又はドレイン電極の他方が少なくとも前記第2のトランジスタのチャネル形成領域を介して前記走査線と導通状態であるとき、前記第2のトランジスタのソース電極又はドレイン電極の他方の電位が少なくとも前記第2のトランジスタのチャネル形成領域を介して前記走査線に入力され、
前記第3のトランジスタのソース電極又はドレイン電極の他方が少なくとも前記第3のトランジスタのチャネル形成領域を介して前記第1のトランジスタのゲート電極と導通状態であるとき、前記第1のトランジスタがオフする電位が少なくとも前記第3のトランジスタのチャネル形成領域を介して前記第1のトランジスタのゲート電極に入力され、
前記第5のトランジスタのソース電極又はドレイン電極の他方が少なくとも前記第5のトランジスタのチャネル形成領域を介して前記第1のトランジスタのゲート電極と導通状態であるとき、前記第1のトランジスタがオフする電位が少なくとも前記第5のトランジスタのチャネル形成領域を介して前記第1のトランジスタのゲート電極に入力され、
前記第1の信号線が少なくとも前記第4のトランジスタのチャネル形成領域を介して前記第1のトランジスタのゲート電極と導通しているときに、前記第1の信号線の電位が少なくとも前記第4のトランジスタのチャネル形成領域を介して前記第1のトランジスタのゲート電極に入力され、
前記第3のトランジスタは、チャネル形成領域が直列に接続されたマルチゲート型のトランジスタ構造であり、
前記第5のトランジスタは、チャネル形成領域が直列に接続されたマルチゲート型のトランジスタ構造であり、
平面視において、前記第1のトランジスタのソース電極又はドレイン電極の一方としての機能を有する第1の導電層が前記第1のトランジスタのゲート電極としての機能を有する第2の導電層と重なる面積は、前記第1のトランジスタのソース電極又はドレイン電極の他方としての機能を有する第3の導電層が前記第2の導電層と重なる面積よりも大きく、
平面視において、前記第1の導電層は、前記第2の導電層と重なりかつ前記第3の導電層によって挟まれた第1の領域を有し、
平面視において、前記第3の導電層は、前記第2の導電層と重なりかつ前記第1の導電層によって挟まれた第2の領域を有し、
前記第1の領域における前記第1の導電層の幅は、前記第2の領域における前記第3の導電層の幅よりも大きい半導体装置。
【請求項2】
第1乃至第7のトランジスタを有し、
前記第1のトランジスタのソース電極又はドレイン電極の一方は、走査線と常に導通し、
前記第1のトランジスタのソース電極又はドレイン電極の他方は、クロック信号線と常に導通し、
前記第2のトランジスタのソース電極又はドレイン電極の一方は、前記走査線と常に導通し、
前記第3のトランジスタのソース電極又はドレイン電極の一方は、前記第1のトランジスタのゲート電極と常に導通し、
前記第3のトランジスタのゲート電極は、前記第2のトランジスタのゲート電極と常に導通し、
前記第4のトランジスタのソース電極又はドレイン電極の一方は、第1の信号線と常に導通し、
前記第4のトランジスタのゲート電極は、前記第1の信号線と常に導通し、
前記第5のトランジスタのソース電極又はドレイン電極の一方は、前記第1のトランジスタのゲート電極と常に導通し、
前記第5のトランジスタのゲート電極は、第2の信号線と常に導通し、
前記第6のトランジスタのソース電極又はドレイン電極の一方は、前記走査線と常に導通し、
前記第6のトランジスタのソース電極又はドレイン電極の他方は、電源線と常に導通し、
前記第6のトランジスタのゲート電極は、第3の信号線と常に導通し、
前記第7のトランジスタのソース電極又はドレイン電極の一方は、前記走査線と常に導通し、
前記第7のトランジスタのソース電極又はドレイン電極の他方は、前記電源線と常に導通し、
前記第7のトランジスタのゲート電極は、第4の信号線と常に導通し、
前記第2のトランジスタのソース電極又はドレイン電極の他方が少なくとも前記第2のトランジスタのチャネル形成領域を介して前記走査線と導通状態であるとき、前記第2のトランジスタのソース電極又はドレイン電極の他方の電位が少なくとも前記第2のトランジスタのチャネル形成領域を介して前記走査線に入力され、
前記第3のトランジスタのソース電極又はドレイン電極の他方が少なくとも前記第3のトランジスタのチャネル形成領域を介して前記第1のトランジスタのゲート電極と導通状態であるとき、前記第1のトランジスタがオフする電位が少なくとも前記第3のトランジスタのチャネル形成領域を介して前記第1のトランジスタのゲート電極に入力され、
前記第5のトランジスタのソース電極又はドレイン電極の他方が少なくとも前記第5のトランジスタのチャネル形成領域を介して前記第1のトランジスタのゲート電極と導通状態であるとき、前記第1のトランジスタがオフする電位が少なくとも前記第5のトランジスタのチャネル形成領域を介して前記第1のトランジスタのゲート電極に入力され、
前記第1の信号線が少なくとも前記第4のトランジスタのチャネル形成領域を介して前記第1のトランジスタのゲート電極と導通しているときに、前記第1の信号線の電位が少なくとも前記第4のトランジスタのチャネル形成領域を介して前記第1のトランジスタのゲート電極に入力され、
前記第3のトランジスタは、チャネル形成領域が直列に接続されたマルチゲート型のトランジスタ構造であり、
前記第5のトランジスタは、チャネル形成領域が直列に接続されたマルチゲート型のトランジスタ構造であり、
平面視において、前記第1のトランジスタのソース電極又はドレイン電極の一方としての機能を有する第1の導電層が前記第1のトランジスタのゲート電極としての機能を有する第2の導電層と重なる面積は、前記第1のトランジスタのソース電極又はドレイン電極の他方としての機能を有する第3の導電層が前記第2の導電層と重なる面積よりも大きく、
平面視において、前記第1の導電層は、前記第2の導電層と重なりかつ前記第3の導電層によって挟まれた第1の領域を有し、
平面視において、前記第3の導電層は、前記第2の導電層と重なりかつ前記第1の導電層によって挟まれた第2の領域を有し、
前記第1の領域における前記第1の導電層の幅は、前記第2の領域における前記第3の導電層の幅よりも大きく、
前記第2のトランジスタのゲート電極として機能する領域を有する第4の導電層は、前記第3のトランジスタのゲート電極として機能する領域を有する半導体装置。
【請求項3】
第1乃至第7のトランジスタを有し、
前記第1のトランジスタのソース電極又はドレイン電極の一方は、走査線と常に導通し、
前記第1のトランジスタのソース電極又はドレイン電極の他方は、クロック信号線と常に導通し、
前記第2のトランジスタのソース電極又はドレイン電極の一方は、前記走査線と常に導通し、
前記第3のトランジスタのソース電極又はドレイン電極の一方は、前記第1のトランジスタのゲート電極と常に導通し、
前記第3のトランジスタのゲート電極は、前記第2のトランジスタのゲート電極と常に導通し、
前記第4のトランジスタのソース電極又はドレイン電極の一方は、第1の信号線と常に導通し、
前記第4のトランジスタのゲート電極は、前記第1の信号線と常に導通し、
前記第5のトランジスタのソース電極又はドレイン電極の一方は、前記第1のトランジスタのゲート電極と常に導通し、
前記第5のトランジスタのゲート電極は、第2の信号線と常に導通し、
前記第6のトランジスタのソース電極又はドレイン電極の一方は、前記走査線と常に導通し、
前記第6のトランジスタのソース電極又はドレイン電極の他方は、電源線と常に導通し、
前記第6のトランジスタのゲート電極は、第3の信号線と常に導通し、
前記第7のトランジスタのソース電極又はドレイン電極の一方は、前記走査線と常に導通し、
前記第7のトランジスタのソース電極又はドレイン電極の他方は、前記電源線と常に導通し、
前記第7のトランジスタのゲート電極は、第4の信号線と常に導通し、
前記第2のトランジスタのソース電極又はドレイン電極の他方が少なくとも前記第2のトランジスタのチャネル形成領域を介して前記走査線と導通状態であるとき、前記第2のトランジスタのソース電極又はドレイン電極の他方の電位が少なくとも前記第2のトランジスタのチャネル形成領域を介して前記走査線に入力され、
前記第3のトランジスタのソース電極又はドレイン電極の他方が少なくとも前記第3のトランジスタのチャネル形成領域を介して前記第1のトランジスタのゲート電極と導通状態であるとき、前記第1のトランジスタがオフする電位が少なくとも前記第3のトランジスタのチャネル形成領域を介して前記第1のトランジスタのゲート電極に入力され、
前記第5のトランジスタのソース電極又はドレイン電極の他方が少なくとも前記第5のトランジスタのチャネル形成領域を介して前記第1のトランジスタのゲート電極と導通状態であるとき、前記第1のトランジスタがオフする電位が少なくとも前記第5のトランジスタのチャネル形成領域を介して前記第1のトランジスタのゲート電極に入力され、
前記第1の信号線が少なくとも前記第4のトランジスタのチャネル形成領域を介して前記第1のトランジスタのゲート電極と導通しているときに、前記第1の信号線の電位が少なくとも前記第4のトランジスタのチャネル形成領域を介して前記第1のトランジスタのゲート電極に入力され、
前記第3のトランジスタは、チャネル形成領域が直列に接続されたマルチゲート型のトランジスタ構造であり、
前記第5のトランジスタは、チャネル形成領域が直列に接続されたマルチゲート型のトランジスタ構造であり、
平面視において、前記第1のトランジスタのソース電極又はドレイン電極の一方としての機能を有する第1の導電層が前記第1のトランジスタのゲート電極としての機能を有する第2の導電層と重なる面積は、前記第1のトランジスタのソース電極又はドレイン電極の他方としての機能を有する第3の導電層が前記第2の導電層と重なる面積よりも大きく、
平面視において、前記第1の導電層は、前記第2の導電層と重なりかつ前記第3の導電層によって挟まれた第1の領域を有し、
平面視において、前記第3の導電層は、前記第2の導電層と重なりかつ前記第1の導電層によって挟まれた第2の領域を有し、
前記第1の領域における前記第1の導電層の幅は、前記第2の領域における前記第3の導電層の幅よりも大きく、
前記第3のトランジスタのソース電極又はドレイン電極の他方として機能する領域を有する第4の導電層は、前記第5のトランジスタのソース電極又はドレイン電極の他方として機能する領域を有する半導体装置。
【請求項4】
第1乃至第7のトランジスタを有し、
前記第1のトランジスタのソース電極又はドレイン電極の一方は、走査線と常に導通し、
前記第1のトランジスタのソース電極又はドレイン電極の他方は、クロック信号線と常に導通し、
前記第2のトランジスタのソース電極又はドレイン電極の一方は、前記走査線と常に導通し、
前記第3のトランジスタのソース電極又はドレイン電極の一方は、前記第1のトランジスタのゲート電極と常に導通し、
前記第3のトランジスタのゲート電極は、前記第2のトランジスタのゲート電極と常に導通し、
前記第4のトランジスタのソース電極又はドレイン電極の一方は、第1の信号線と常に導通し、
前記第4のトランジスタのゲート電極は、前記第1の信号線と常に導通し、
前記第5のトランジスタのソース電極又はドレイン電極の一方は、前記第1のトランジスタのゲート電極と常に導通し、
前記第5のトランジスタのゲート電極は、第2の信号線と常に導通し、
前記第6のトランジスタのソース電極又はドレイン電極の一方は、前記走査線と常に導通し、
前記第6のトランジスタのソース電極又はドレイン電極の他方は、電源線と常に導通し、
前記第6のトランジスタのゲート電極は、第3の信号線と常に導通し、
前記第7のトランジスタのソース電極又はドレイン電極の一方は、前記走査線と常に導通し、
前記第7のトランジスタのソース電極又はドレイン電極の他方は、前記電源線と常に導通し、
前記第7のトランジスタのゲート電極は、第4の信号線と常に導通し、
前記第2のトランジスタのソース電極又はドレイン電極の他方が少なくとも前記第2のトランジスタのチャネル形成領域を介して前記走査線と導通状態であるとき、前記第2のトランジスタのソース電極又はドレイン電極の他方の電位が少なくとも前記第2のトランジスタのチャネル形成領域を介して前記走査線に入力され、
前記第3のトランジスタのソース電極又はドレイン電極の他方が少なくとも前記第3のトランジスタのチャネル形成領域を介して前記第1のトランジスタのゲート電極と導通状態であるとき、前記第1のトランジスタがオフする電位が少なくとも前記第3のトランジスタのチャネル形成領域を介して前記第1のトランジスタのゲート電極に入力され、
前記第5のトランジスタのソース電極又はドレイン電極の他方が少なくとも前記第5のトランジスタのチャネル形成領域を介して前記第1のトランジスタのゲート電極と導通状態であるとき、前記第1のトランジスタがオフする電位が少なくとも前記第5のトランジスタのチャネル形成領域を介して前記第1のトランジスタのゲート電極に入力され、
前記第1の信号線が少なくとも前記第4のトランジスタのチャネル形成領域を介して前記第1のトランジスタのゲート電極と導通しているときに、前記第1の信号線の電位が少なくとも前記第4のトランジスタのチャネル形成領域を介して前記第1のトランジスタのゲート電極に入力され、
前記第3のトランジスタは、チャネル形成領域が直列に接続されたマルチゲート型のトランジスタ構造であり、
前記第5のトランジスタは、チャネル形成領域が直列に接続されたマルチゲート型のトランジスタ構造であり、
平面視において、前記第1のトランジスタのソース電極又はドレイン電極の一方としての機能を有する第1の導電層が前記第1のトランジスタのゲート電極としての機能を有する第2の導電層と重なる面積は、前記第1のトランジスタのソース電極又はドレイン電極の他方としての機能を有する第3の導電層が前記第2の導電層と重なる面積よりも大きく、
平面視において、前記第1の導電層は、前記第2の導電層と重なりかつ前記第3の導電層によって挟まれた第1の領域を有し、
平面視において、前記第3の導電層は、前記第2の導電層と重なりかつ前記第1の導電層によって挟まれた第2の領域を有し、
前記第1の領域における前記第1の導電層の幅は、前記第2の領域における前記第3の導電層の幅よりも大きく、
前記第2のトランジスタのゲート電極として機能する領域を有する第4の導電層は、前記第3のトランジスタのゲート電極として機能する領域を有し、
前記第3のトランジスタのソース電極又はドレイン電極の他方として機能する領域を有する第5の導電層は、前記第5のトランジスタのソース電極又はドレイン電極の他方として機能する領域を有する半導体装置。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の半導体装置と、画素と、を有し、
前記画素は、第8のトランジスタを有し、
前記第8のトランジスタのソース電極又はドレイン電極の一方は、画素電極と常に導通し、
前記第8のトランジスタのソース電極又はドレイン電極の他方は、第5の信号線と常に導通し、
前記第8のトランジスタのゲート電極は、前記走査線と常に導通している表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
半導体装置、表示装置、液晶表示装置、それらの駆動方法、又はそれらを生産する方法に
関する。特に、画素部と同じ基板に形成される駆動回路を有する半導体装置、表示装置、
液晶表示装置、又はそれらの駆動方法に関する。または、当該半導体装置、当該表示装置
、又は当該液晶表示装置を有する電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、表示装置は、液晶テレビなどの大型表示装置の増加から、活発に開発が進められて
いる。特に、非単結晶半導体によって構成されるトランジスタを用いて、画素部と同じ基
板にゲートドライバなどの駆動回路を構成する技術は、コストの低減、信頼性の向上に大
きく貢献するため、活発に開発が進められている。
【0003】
非単結晶半導体によって構成されるトランジスタは、閾値電圧の上昇、又は移動度の低下
などの劣化を生じることがある。このトランジスタの劣化が進むと、駆動回路が動作しづ
らくなり、画像を表示できなくなるといった問題があった。そこで、特許文献1には、ト
ランジスタの劣化を抑制することができるシフトレジスタが開示されている。特に、特許
文献1の図7では、トランジスタの特性劣化を抑制するために、二つのトランジスタが用
いられる。一方のトランジスタは、フリップフロップの出力端子と、VSS(以下負電源
)が供給される配線との間に接続される。他方のトランジスタは、フリップフロップの出
力端子と、プルアップトランジスタのゲートとの間に接続される。そして、フリップフロ
ップの出力信号がLレベルになる期間において、この二つのトランジスタが交互にオンす
る。一方のトランジスタがオンすると、VSSが一方のトランジスタを介してフリップフ
ロップの出力端子に供給される。他方のトランジスタがオンすると、プルアップトランジ
スタのゲートに供給されるVSSが他方のトランジスタを介してフリップフロップの出力
端子に供給される。こうして、トランジスタの劣化を抑制することができる。さらに、フ
リップフロップの出力端子にVSSが常に供給されるので、フリップフロップの出力信号
をLレベルに維持しやすくなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2005-50502号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に示す構成において、フリップフロップの出力信号がHレベルとなる期間にお
いて、他方のトランジスタが少しの間オンしてしまうので、プルアップトランジスタのゲ
ートと、フリップフロップの出力端子とが少しの間導通状態になる。このとき、プルアッ
プトランジスタのゲートの電位は、高い電位になっており、フリップフロップの出力端子
の電位は、低い電位となっている。本発明の一態様は、プルアップトランジスタのゲート
の電位を高くすることを課題とする。
【0006】
または、プルアップトランジスタのゲートの電位が低下すると、プルアップトランジスタ
がオフすることがある。本発明の一態様は、シフトレジスタの誤動作を防ぐことを課題と
する。
【0007】
または、プルアップトランジスタがオンし、シフトレジスタが正常に動作することができ
たとしても、プルアップトランジスタのゲートの電位は低下することに変わりない。本発
明の一態様は、プルアップトランジスタのゲートとソースとの間の電位差(Vgs)を大
きくすることを課題とする。
【0008】
または、プルアップトランジスタのVgsが小さくなると、プルアップトランジスタのオ
ン抵抗が大きくなってしまう。本発明の一態様は、表示装置を小さくすることを課題とす
る。または、本発明の一態様は、表示装置を高精細にすることを課題とする。
【0009】
または、プルアップトランジスタのVgsが小さくなると、フリップフロップの出力信号
の立ち上がり時間、又は立ち下がり時間が長くなってしまう。本発明の一態様は、画素へ
の不正な信号(例えば別の行に属する画素へのビデオ信号)の書き込みを防止し、表示品
位を高くすることを課題とする。
【0010】
または、プルアップトランジスタのVgsが小さくなると、プルアップトランジスタのチ
ャネル幅を大きくする必要がある。そして、プルアップトランジスタのチャネル幅が大き
くなると、他のトランジスタのチャネル幅も大きくする必要がある。本発明の一態様は、
レイアウト面積を小さくすることを課題とする。または、本発明の一態様は、表示装置の
額縁を狭くすることを課題とする。
【0011】
または、トランジスタのチャネル幅が大きくなると、トランジスタのゲートと、ソース又
はドレインとがショートしやすくなる。本発明の一態様は、歩留まりを向上させることを
課題とする。または、本発明の一態様は、コストの低減を図ることを課題とする。
【0012】
または、トランジスタのチャネル幅が大きくなると、シフトレジスタの寄生容量が増加し
てしまう。本発明の一態様は、シフトレジスタに入力される信号になまり又は遅延などを
低減することを課題とする。または、本発明の一態様は、消費電力を低減することを課題
とする。これを改善するために、シフトレジスタに信号又は電圧などを供給する回路とし
て、大きな電流能力を有する回路を用いる必要がある。本発明の一態様は、外部回路を小
さくすることを課題とする。または、本発明の一態様は、表示装置を小さくすることを課
題とする。
【0013】
なお、上述の課題の記載は、他の課題の存在を妨げるものではない。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の一態様は、第1のトランジスタ、第2のトランジスタ、第3のトランジスタ、第
1の回路、及び第2の回路を有する駆動回路と、液晶素子を有する画素と、を有し、第1
のトランジスタは、第1の端子が、信号線、又はクロック信号線としての機能を有する第
2の配線に電気的に接続され、第2の端子が、信号線、ゲート線、走査線、又は出力信号
線としての機能を有する第1の配線に電気的に接続され、ゲートが第2の回路及び第3の
トランジスタの第1の端子に電気的に接続され、第2のトランジスタは、第1の端子が第
1の配線に電気的に接続され、第2の端子が、電源線、又はグランド線としての機能を有
する第6の配線に電気的に接続され、ゲートが第1の回路及び第3のトランジスタのゲー
トに電気的に接続され、第3のトランジスタは、第2の端子が第6の配線に電気的に接続
され、第2の回路は、信号線、又はクロック信号線としての機能を有する第3の配線、信
号線としての機能を有する第4の配線、信号線としての機能を有する第5の配線、及び第
6の配線に電気的に接続され、第1の回路は、第1の配線、第2の配線、及び第6の配線
に電気的に接続されている液晶表示装置である。
【0015】
本発明の一態様において、第1のトランジスタは、第1のトランジスタのゲートの電位に
応じて、第2の配線の信号を第1の配線に供給するタイミングを制御するブートストラッ
プトランジスタとして機能するものであってもよい。
【0016】
本発明の一態様において、第2のトランジスタは、第1の回路の出力信号、又は第2のト
ランジスタのゲートの電位に応じて、第6の配線と第1の配線との導通状態を制御するス
イッチとして機能するものであってもよい。
【0017】
本発明の一態様において、第3のトランジスタは、第1の回路の出力信号に応じて、第6
の配線と第1のトランジスタのゲートとの導通状態を制御するスイッチとして機能するも
のであってもよい。
【0018】
本発明の一態様において、第1の回路は、第1の配線の信号又は第2の配線の信号に応じ
て、第2のトランジスタのゲートに第6の配線の電圧を供給するタイミングを制御するこ
とで、第2のトランジスタのゲートの電位を上昇、減少若しくは維持する機能、又は第2
のトランジスタのゲートを浮遊状態とする制御回路として機能するものであってもよい。
【0019】
本発明の一態様において、第2の回路は、第3の配線に供給される信号、第4の配線に供
給される信号、又は第5の配線に供給される信号に応じて、第1のトランジスタのゲート
に、第4の配線に供給される信号又は第6の配線の電圧を供給するタイミングを制御し、
第1のトランジスタのゲートの電位を上昇、減少、若しくは維持する機能、又は第1のト
ランジスタのゲートの電位を浮遊状態とする制御回路として機能するものであってもよい
【0020】
本発明の一態様において、第1の回路は、第4のトランジスタ、第5のトランジスタ、第
6のトランジスタ、及び第7のトランジスタを有し、第4のトランジスタは、第1の端子
が第2の配線と電気的に接続され、第2の端子が第2のトランジスタのゲートと電気的に
接続され、第5のトランジスタは、第1の端子が第6の配線と電気的に接続され、第2の
端子が第2のトランジスタのゲートと電気的に接続され、ゲートが第1の配線と電気的に
接続され、第6のトランジスタは、第1の端子が第2の配線と電気的に接続され、第2の
端子が第4のトランジスタのゲートと電気的に接続され、ゲートが第2の配線と電気的に
接続され、第7のトランジスタは、第1の端子が第6の配線と電気的に接続され、第2の
端子が第4のトランジスタのゲートと電気的に接続され、ゲートが第1の配線と電気的に
接続されるものであってもよい。
【0021】
本発明の一態様において、第2の回路は、第8のトランジスタ、第9のトランジスタ、第
10のトランジスタ、第11のトランジスタ、及び第12のトランジスタを有し、第8の
トランジスタは、第1の端子が第4の配線と電気的に接続され、第2の端子が第1のトラ
ンジスタのゲートと電気的に接続され、ゲートが第3の配線と電気的に接続され、第9の
トランジスタは、第1の端子が第1のトランジスタのゲートと電気的に接続され、第2の
端子が第4の配線と電気的に接続され、ゲートが第4の配線と電気的に接続され、第10
のトランジスタは、第1の端子が第1のトランジスタのゲートと電気的に接続され、第2
の端子が第6の配線と電気的に接続され、ゲートが第5の配線と電気的に接続され、第1
1のトランジスタは、第1の端子が第1の配線と電気的に接続され、第2の端子が第6の
配線と電気的に接続され、ゲートが第5の配線と電気的に接続され、第12のトランジス
タは、第1の端子が第1の配線と電気的に接続され、第2の端子が第6の配線と電気的に
接続され、ゲートが第3の配線と電気的に接続されるものであってもよい。
【0022】
本発明の一態様において、駆動回路は、画素と同じ基板に形成されるものであってもよい
【0023】
本発明の一態様において、第1のトランジスタのチャネル幅は、第2のトランジスタ及び
第3のトランジスタのチャネル幅よりも大きいものであってもよい。
【0024】
なお、スイッチは、様々な形態のものを用いることができる。例としては、電気的スイ
ッチや機械的なスイッチなどがある。つまり、電流の流れを制御できるものであればよく
、特定のものに限定されない。例えば、スイッチとして、トランジスタ(例えば、バイポ
ーラトランジスタ、MOSトランジスタなど)、ダイオード(例えば、PNダイオード、
PINダイオード、ショットキーダイオード、MIM(Metal Insulator
Metal)ダイオード、MIS(Metal Insulator Semicon
ductor)ダイオード、ダイオード接続のトランジスタなど)などを用いることが出
来る。または、これらを組み合わせた論理回路をスイッチとして用いることが出来る。
【0025】
機械的なスイッチの例としては、デジタルマイクロミラーデバイス(DMD)のように
、MEMS(マイクロ・エレクトロ・メカニカル・システム)技術を用いたスイッチがあ
る。
【0026】
なお、Nチャネル型トランジスタとPチャネル型トランジスタの両方を用いて、CMO
S型のスイッチをスイッチとして用いてもよい。
【0027】
なお、AとBとが接続されている、と明示的に記載する場合は、AとBとが電気的に接
続されている場合と、AとBとが機能的に接続されている場合と、AとBとが直接接続さ
れている場合とを含むものとする。ここで、A、Bは、対象物(例えば、装置、素子、回
路、配線、電極、端子、導電膜、層、など)であるとする。したがって、所定の接続関係
、例えば、図または文章に示された接続関係に限定されず、図または文章に示された接続
関係以外のものも含むものとする。
【0028】
例えば、AとBとが電気的に接続されている場合として、AとBとの電気的な接続を可
能とする素子(例えば、スイッチ、トランジスタ、容量素子、インダクタ、抵抗素子、ダ
イオードなど)が、AとBとの間に1個以上接続されていてもよい。あるいは、AとBと
が機能的に接続されている場合として、AとBとの機能的な接続を可能とする回路(例え
ば、論理回路(インバータ、NAND回路、NOR回路など)、信号変換回路(DA変換
回路、AD変換回路、ガンマ補正回路など)、電位レベル変換回路(電源回路(昇圧回路
、降圧回路など)、信号の電位レベルを変えるレベルシフタ回路など)、電圧源、電流源
、切り替え回路、増幅回路(信号振幅または電流量などを大きく出来る回路、オペアンプ
、差動増幅回路、ソースフォロワ回路、バッファ回路など)、信号生成回路、記憶回路、
制御回路など)が、AとBとの間に1個以上接続されていてもよい。例えば、AとBとの
間に別の回路を挟んでいても、Aから出力された信号がBへ伝達される場合は、AとBと
は機能的に接続されているものとする。
【0029】
なお、AとBとが電気的に接続されている、と明示的に記載する場合は、AとBとが電
気的に接続されている場合(つまり、AとBとの間に別の素子や別の回路を挟んで接続さ
れている場合)と、AとBとが機能的に接続されている場合(つまり、AとBとの間に別
の回路を挟んで機能的に接続されている場合)と、AとBとが直接接続されている場合(
つまり、AとBとの間に別の素子や別の回路を挟まずに接続されている場合)とを含むも
のとする。つまり、電気的に接続されている、と明示的に記載する場合は、単に、接続さ
れている、とのみ明示的に記載されている場合と同じであるとする。
【0030】
なお、表示素子、表示素子を有する装置である表示装置、発光素子、発光素子を有する
装置である発光装置は、様々な形態を用いたり、様々な素子を有することが出来る。例え
ば、表示素子、表示装置、発光素子または発光装置としては、EL(エレクトロルミネッ
センス)素子(有機物及び無機物を含むEL素子、有機EL素子、無機EL素子)、LE
D(白色LED、赤色LED、緑色LED、青色LEDなど)、トランジスタ(電流に応
じて発光するトランジスタ)、電子放出素子、液晶素子、電子インク、電気泳動素子、グ
レーティングライトバルブ(GLV)、プラズマディスプレイ(PDP)、デジタルマイ
クロミラーデバイス(DMD)、圧電セラミックディスプレイ、カーボンナノチューブ、
など、電気磁気的作用により、コントラスト、輝度、反射率、透過率などが変化する表示
媒体を有することができる。
【0031】
なお、液晶素子とは、液晶の光学的変調作用によって光の透過または非透過を制御する
素子であり、一対の電極、及び液晶により構成される。なお、液晶の光学的変調作用は、
液晶にかかる電界(横方向の電界、縦方向の電界又は斜め方向の電界を含む)によって制
御される。なお、液晶素子としては、ネマチック液晶、コレステリック液晶、スメクチッ
ク液晶、ディスコチック液晶、サーモトロピック液晶、リオトロピック液晶、低分子液晶
、高分子液晶、高分子分散型液晶(PDLC)、強誘電液晶、反強誘電液晶、主鎖型液晶
、側鎖型高分子液晶、プラズマアドレス液晶(PALC)、バナナ型液晶などを挙げるこ
とができる。また液晶の駆動方式としては、TN(Twisted Nematic)モ
ード、STN(Super Twisted Nematic)モード、IPS(In-
Plane-Switching)モード、FFS(Fringe Field Swi
tching)モード、MVA(Multi-domain Vertical Ali
gnment)モード、PVA(Patterned Vertical Alignm
ent)モード、ASV(Advanced Super View)モード、ASM(
Axially Symmetric aligned Micro-cell)モード
、OCB(Optically Compensated Birefringence
)モード、ECB(Electrically Controlled Birefri
ngence)モード、FLC(Ferroelectric Liquid Crys
tal)モード、AFLC(AntiFerroelectric Liquid Cr
ystal)モード、PDLC(Polymer Dispersed Liquid
Crystal)モード、ゲストホストモード、ブルー相(Blue Phase)モー
ドなどを用いることができる。ただし、これに限定されず、液晶素子及びその駆動方式と
して様々なものを用いることができる。
【0032】
なお、光源としては、エレクトロルミネッセンス、冷陰極管、熱陰極管、LED、レー
ザー光源、水銀ランプなどを用いることができる。ただし、これに限定されず、光源して
様々なものを用いることができる。
【0033】
なお、トランジスタの構成は、様々な形態をとることができ、特定の構成に限定されな
い。例えば、ゲート電極が2個以上のマルチゲート構造を適用することができる。マルチ
ゲート構造にすると、チャネル領域が直列に接続されるため、複数のトランジスタが直列
に接続された構成となる。
【0034】
別の例として、チャネルの上下にゲート電極が配置されている構造を適用することができ
る。
【0035】
チャネル領域の上にゲート電極が配置されている構造、チャネル領域の下にゲート電極
が配置されている構造、正スタガ構造、逆スタガ構造、チャネル領域を複数の領域に分け
た構造、チャネル領域を並列に接続した構造、またはチャネル領域が直列に接続する構成
も適用できる。さらに、チャネル領域(もしくはその一部)にソース電極やドレイン電極
が重なっている構造も適用できる。あるいは、LDD領域を設けた構造を適用できる。
【0036】
なお、Aの上にBが形成されている、あるいは、A上にBが形成されている、と明示的
に記載する場合は、Aの上にBが直接接して形成されていることに限定されない。直接接
してはいない場合、つまり、AとBと間に別の対象物が介在する場合も含むものとする。
ここで、A、Bは、対象物(例えば、装置、素子、回路、配線、電極、端子、導電膜、層
、など)であるとする。
【0037】
従って例えば、層Aの上に(もしくは層A上に)、層Bが形成されている、と明示的に
記載されている場合は、層Aの上に直接接して層Bが形成されている場合と、層Aの上に
直接接して別の層(例えば層Cや層Dなど)が形成されていて、その上に直接接して層B
が形成されている場合とを含むものとする。なお、別の層(例えば層Cや層Dなど)は、
単層でもよいし、複層でもよい。
【0038】
さらに、Aの上方にBが形成されている、と明示的に記載されている場合についても同
様であり、Aの上にBが直接接していることに限定されず、AとBとの間に別の対象物が
介在する場合も含むものとする。従って例えば、層Aの上方に、層Bが形成されている、
という場合は、層Aの上に直接接して層Bが形成されている場合と、層Aの上に直接接し
て別の層(例えば層Cや層Dなど)が形成されていて、その上に直接接して層Bが形成さ
れている場合とを含むものとする。なお、別の層(例えば層Cや層Dなど)は、単層でも
よいし、複層でもよい。
【0039】
なお、Aの上にBが形成されている、A上にBが形成されている、又はAの上方にBが形
成されている、と明示的に記載する場合、斜め上にBが形成される場合も含むこととする
【0040】
なお、Aの下にBが、あるいは、Aの下方にBが、の場合についても、同様である。
【0041】
なお、明示的に単数として記載されているものについては、単数であることが望ましい
。ただし、これに限定されず、複数であることも可能である。同様に、明示的に複数とし
て記載されているものについては、複数であることが望ましい。ただし、これに限定され
ず、単数であることも可能である。
【0042】
なお、図において、大きさ、層の厚さ、又は領域は、明瞭化のために誇張されている場合
がある。よって、必ずしもそのスケールに限定されない。
【0043】
なお、図は、理想的な例を模式的に示したものであり、図に示す形状又は値などに限定さ
れない。例えば、製造技術による形状のばらつき、誤差による形状のばらつき、ノイズに
よる信号、電圧、若しくは電流のばらつき、又は、タイミングのずれによる信号、電圧、
若しくは電流のばらつきなどを含むことが可能である。
【0044】
なお、専門用語は、特定の実施の形態、又は実施例などを述べる目的で用いられる場合が
多く、これに限定されない。
【0045】
なお、定義されていない文言(専門用語又は学術用語などの科学技術文言を含む)は、通
常の当業者が理解する一般的な意味と同等の意味として用いることが可能である。辞書等
により定義されている文言は、関連技術の背景と矛盾がないような意味に解釈されること
が好ましい。
【0046】
なお、第1、第2、第3などの語句は、様々な要素、部材、領域、層、区域を他のものと
区別して記述するために用いられる。よって、第1、第2、第3などの語句は、要素、部
材、領域、層、区域などの数を限定するものではない。さらに、例えば、「第1の」を「
第2の」又は「第3の」などと置き換えることが可能である。
【発明の効果】
【0047】
本発明の一態様は、トランジスタのゲートの電位を高くすることができる。または、本発
明の一態様は、誤動作を防止することができる。または、本発明の一態様は、トランジス
タのVgsを大きくすることができる。または、本発明の一態様は、トランジスタのオン
抵抗を小さくすることができる。または、本発明の一態様は、トランジスタのチャネル幅
を小さくすることができる。または、本発明の一態様は、トランジスタの劣化を抑制又は
緩和することができる。または、本発明の一態様は、レイアウト面積を小さくすることが
できる。または、本発明の一態様は、フリップフロップ、シフトレジスタ、又は走査線駆
動回路などの駆動回路の出力信号の立ち下がり時間、又は立ち上がり時間を短くすること
ができる。または、本発明の一態様は、表示装置を大きくすることができる。または、本
発明の一態様は、表示装置を高精細にすることができる。または、本発明の一態様は、表
示装置の額縁を狭くすることができる。または、本発明の一態様は、画素に正確な信号を
書き込むことができる。または、本発明の一態様は、表示品位を高くすることができる。
または、本発明の一態様は、歩留まりを高くすることができる。または、本発明の一態様
は、コストを削減することができる。または、本発明の一態様は、シフトレジスタに入力
される信号のなまり又は遅延を小さくすることができる。または、本発明の一態様は、消
費電力を小さくすることができる。または、本発明の一態様は、外部回路の電流能力を小
さくすることができる。または、本発明の一態様は、外部回路のサイズ、又は当該外部回
路を有する表示装置のサイズを小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0048】
図1】半導体装置の回路図、及びその駆動方法を説明するタイミングチャート。
図2】半導体装置の駆動方法を説明する模式図。
図3】半導体装置の駆動方法を説明する模式図。
図4】半導体装置の駆動方法を説明するタイミングチャート。
図5】半導体装置の回路図。
図6】半導体装置の回路図。
図7】半導体装置の回路図。
図8】半導体装置の回路図、及びその駆動方法を説明するタイミングチャート。
図9】半導体装置の駆動方法を説明する模式図。
図10】半導体装置の回路図。
図11】半導体装置の回路図。
図12】半導体装置の回路図、及びその駆動方法を説明する模式図。
図13】半導体装置の駆動方法を説明する模式図。
図14】半導体装置の回路図。
図15】半導体装置の回路図。
図16】半導体装置の回路図。
図17】半導体装置の回路図。
図18】半導体装置の回路図。
図19】シフトレジスタの回路図。
図20】シフトレジスタの駆動方法を説明するタイミングチャート。
図21】シフトレジスタの駆動方法を説明するタイミングチャート。
図22】シフトレジスタの回路図。
図23】表示装置のシステムブロック図。
図24】表示装置の構成を説明する図。
図25】信号線駆動回路の回路図、及びその駆動方法を説明するタイミングチャート。
図26】画素の回路図、及びその駆動方法を説明するタイミングチャート。
図27】画素の回路図。
図28】半導体装置の回路図。
図29】表示装置の上面図と、その断面図。
図30】トランジスタの断面図。
図31】シフトレジスタのレイアウト図。
図32】シフトレジスタのレイアウト図。
図33】電子機器を説明する図。
図34】電子機器を説明する図。
【発明を実施するための形態】
【0049】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。但し、実施の形態は多
くの異なる態様で実施することが可能であり、趣旨及びその範囲から逸脱することなくそ
の形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って本実
施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。なお、以下に説明する構成にお
いて、同様のものを指す符号は異なる図面間で共通の符号を用いて示し、同一部分又は同
様な機能を有する部分の詳細な説明は省略する。
【0050】
なお、ある一つの実施の形態の中で述べる内容(一部の内容でもよい)は、その実施の形
態で述べる別の内容(一部の内容でもよい)、及び/又は、一つ若しくは複数の別の実施
の形態で述べる内容(一部の内容でもよい)に対して、適用、組み合わせ、又は置き換え
などを行うことが出来る。
【0051】
なお、実施の形態の中で述べる内容とは、各々の実施の形態において、様々な図を用いて
述べる内容、又は明細書に記載される文章を用いて述べる内容のことである。
【0052】
なお、ある一つの実施の形態において述べる図(一部でもよい)は、その図の別の部分、
その実施の形態において述べる別の図(一部でもよい)、及び/又は、一つ若しくは複数
の別の実施の形態において述べる図(一部でもよい)に対して、組み合わせることにより
、さらに多くの図を構成させることが出来る。
【0053】
(実施の形態1)
本実施の形態では、半導体装置の一例について説明する。本実施の形態の半導体装置は、
一例として、シフトレジスタ、ゲートドライバ、ソースドライバ、又は表示装置などに用
いることが可能である。なお、当該半導体装置をフリップフロップ、又は駆動回路と示す
ことが可能である。
【0054】
まず、本実施の形態の半導体装置の一例について、図1(A)を参照して説明する。図1
(A)には、回路100を示す。なお、回路100を半導体装置、駆動回路、又はフリッ
プフロップと示すことが可能である。
【0055】
回路100は、トランジスタ101(第1のトランジスタともいう)、トランジスタ10
2(第2のトランジスタともいう)、トランジスタ103(第3のトランジスタともいう
)、回路104(第1の回路ともいう)、及び回路105(第2の回路ともいう)を有す
る。回路104は、端子104a、端子104b、端子104c、及び端子104dとい
う複数の端子を有する。回路105は、端子105a、端子105b、端子105c、端
子105d、端子105e、及び端子105fという複数の端子を有する。ただし、これ
に限定されず、これらのトランジスタのいずれか、又はこれらの回路のいずれかを省略、
又は、容量素子、抵抗素子、若しくはダイオードなどの様々な素子、又はこれらのうちの
いずれかの素子を組み合わせた回路への置き換えを行うことが可能である。または、トラ
ンジスタ、容量素子、抵抗素子、若しくはダイオードなどの様々な素子、又はこれらのう
ちのいずれかの素子を組み合わせた回路を新たに追加することが可能である。または、回
路104、及び回路105の構成によっては、端子の追加、又は端子の省略を行うことが
可能である。
【0056】
なお、一例として、トランジスタ101~103は、Nチャネル型であるものとする。N
チャネル型のトランジスタは、ゲートとソースとの間の電位差(Vgs)が閾値電圧(V
th)を上回った場合にオンするものとする。ただし、これに限定されず、トランジスタ
101~103は、Pチャネル型であることが可能である。Pチャネル型トランジスタは
、ゲートとソースとの間の電位差(Vgs)が閾値電圧(Vth)を下回った場合にオン
するものとする。
【0057】
なお、一例として、図28(A)に示すように、回路104は、2入力のANDとNOT
とを組み合わせた論理回路であるものとする。この組み合わせ論理回路は、一方の入力信
号(例えば配線113の信号)と、他方の入力信号(例えば配線111の信号)の反転信
号との論理積をとるものとする。ただし、これに限定されず、回路104としては、図2
8(B)に示すように、2入力のNORを用いることが可能である。他にも、回路104
としては、様々な回路を用いることが可能である。
【0058】
なお、一例として、回路104、及び回路105は、一つ又は複数のトランジスタを有す
るものとする。そして、これらのトランジスタの極性は、トランジスタ101~103と
同じ極性であるものとする。トランジスタの極性を同じ極性とすることによって、製造工
程の削減、歩留まりの向上、信頼性の向上、又はコストの削減を図ることができる。ただ
し、これに限定されず、回路104、及び回路105は、Nチャネル型トランジスタとP
チャネル型トランジスタとを有することが可能である。つまり、回路104、及び105
は、CMOS回路であることが可能である。
【0059】
なお、一例として、端子104a~104cは、入力端子として機能し、端子104dは
、出力端子として機能するものとする。そして、一例として、端子105a~105dは
、入力端子として機能し、端子105e及び端子105fは、出力端子として機能するも
のとする。ただし、これに限定されない。
【0060】
なお、回路104、及び/又は回路105は、さらに多くの端子を有することが可能であ
る。または、回路104、及び/又は回路105は、端子の一部を省略することが可能で
ある。
【0061】
次に、回路100の接続関係の一例について説明する。トランジスタ101の第1の端子
は、配線112と接続され、トランジスタ101の第2の端子は、配線111と接続され
る。トランジスタ102の第1の端子は、配線116と接続され、トランジスタ102の
第2の端子は、配線111と接続される。トランジスタ103の第1の端子は、配線11
6と接続され、トランジスタ103の第2の端子は、トランジスタ101のゲートと接続
され、トランジスタ103のゲートは、トランジスタ102のゲートと接続される。回路
104の端子104aは、配線112と接続され、回路104の端子104bは、配線1
11と接続され、回路104の端子104cは、配線116と接続され、回路104の端
子104dは、トランジスタ102のゲートと接続される。回路105の端子105aは
、配線113と接続され、回路105の端子105bは、配線114と接続され、回路1
05の端子105cは、配線115と接続され、回路105の端子105dは、配線11
6と接続され、回路105の端子105eは、トランジスタ101のゲートと接続され、
回路105の端子105fは、配線111と接続される。ただし、これに限定されず、他
にも様々な接続構成にすることが可能である。
【0062】
なお、トランジスタ101のゲート、トランジスタ103の第2の端子、又は、回路10
5の端子105eの接続箇所をノードAと示す。そして、トランジスタ102のゲート、
回路104の端子104d、又は、トランジスタ103のゲートの接続箇所をノードBと
示す。なお、ノードA、及びノードBを配線、又は端子と示すことが可能である。
【0063】
なお、配線111、配線112、配線113、配線114、配線115、及び配線116
を端子と示すことが可能である。
【0064】
なお、すでに述べたように、回路104、及び/又は回路105には、新たな端子を追加
することが可能である。このような場合、当該端子は、様々な配線、又は様々な素子と接
続することが可能である。
【0065】
なお、配線111~116のいずれかの省略、及び/又は、新たな配線の追加を行うこと
が可能である。
【0066】
次に、配線111~116に入力又は出力される信号又は電圧の一例について説明する。
配線111からは、一例として、信号OUTが出力されるものとする。信号OUTは、H
レベルとLレベルとを有するデジタル信号である場合が多く、回路100の出力信号、選
択信号、転送信号、スタート信号、リセット信号、ゲート信号、又は走査信号として機能
することが可能である。配線112には、一例として、信号IN1が入力されるものとす
る。信号IN1は、デジタル信号である場合が多く、クロック信号として機能することが
可能である。配線113には、一例として、信号IN2が入力されるものとする。信号I
N2は、信号IN1の反転信号、又は信号IN1から位相が180°ずれた信号である場
合が多く、反転クロック信号として機能することが可能である。配線114には、一例と
して、信号IN3が入力されるものとする。信号IN3は、デジタル信号である場合が多
く、スタート信号、又は垂直同期信号として機能することが可能である。または、回路1
00がシフトレジスタ又は表示装置に用いられる場合、信号IN3は、別の段(例えば前
段)からの転送信号、又は別の行(例えば前行)を選択する信号として機能することが可
能である。配線115には、一例として、信号IN4が入力されるものとする。信号IN
4は、デジタル信号である場合が多く、リセット信号として機能することが可能である。
または、回路100がシフトレジスタ又は表示装置に用いられる場合、信号IN4は、別
の行(例えば次の行)を選択する信号として機能することが可能である。配線116には
、一例として、電圧V1が入力されるものとする。電圧V1は、Lレベルの信号OUT、
信号IN1、信号IN2、信号IN3、又は信号IN4とおおむね等しい値である場合が
多く、グランド電圧、電源電圧、又は負電源電圧として機能することが可能である。ただ
し、これに限定されず、配線111~116には、他にも様々な信号、様々な電流、又は
様々な電圧を入力することが可能である。例えば、配線112、配線113、配線114
、及び/又は、配線115に、電圧V1又は電圧V2などの電圧が供給されることが可能
である。または、配線116に、信号OUT、信号IN1、信号IN2、信号IN3、又
は信号IN4などの信号が入力されることが可能である。または、配線111、配線11
2、配線113、配線114、配線115、及び/又は、配線116に信号又は電圧など
を入力させずに、これらの配線を浮遊状態にすることが可能である。
【0067】
なお、おおむねとは、ノイズによる誤差、プロセスのばらつきによる誤差、素子の作製工
程のばらつきによる誤差、及び/又は、測定誤差などの様々な誤差を含むものとする。
【0068】
なお、配線111(第1の配線ともいう)は、信号線、ゲート線、走査線、又は出力信号
線として機能することが可能である。配線112(第2の配線ともいう)は、信号線、又
はクロック信号線として機能することが可能である。配線113(第3の配線ともいう)
は、信号線、又はクロック信号線として機能することが可能である。配線114(第4の
配線ともいう)は、信号線として機能することが可能である。配線115(第5の配線と
もいう)は、信号線として機能することが可能である。配線116(第6の配線ともいう
)は、電源線、又はグランド線として機能することが可能である。ただし、これに限定さ
れず、配線111~116は、他にも様々な配線として機能することが可能である。例え
ば、配線112、配線113、配線114、及び/又は、配線115に、電圧が供給され
る場合、これらの配線は、電源線として機能することが可能である。または、配線116
に、信号が入力される場合、配線116は、信号線として機能することが可能である。ま
たは、配線114、及び/又は、配線115は、配線111と同様に、信号線、ゲート線
、走査線、又は出力信号線として機能することが可能である。
【0069】
なお、回路100には、多相のクロック信号を入力することが可能である。例えば、n(
nは自然数)相のクロック信号と示す場合、n相のクロック信号とは、周期がそれぞれ1
/n周期ずつずれたn個のクロック信号のことである。または、多相のクロック信号のい
ずれか二つが、各々、配線112、配線113に入力されることが可能である。
【0070】
なお、信号IN1、又は信号IN2としては、平衡のクロック信号を用いることが可能で
あるし、非平衡(不平衡ともいう)のクロック信号を用いることが可能である。平衡とは
、1周期のうち、Hレベルになる期間とLレベルになる期間とが等しいことをいう。非平
衡とは、1周期のうち、Hレベルになる期間とLレベルになる期間とが異なることをいう
【0071】
なお、一例として、Lレベルの信号の電位をV1とし、Hレベルの信号の電位をV2であ
るものとする。そして、V2>V1であるものとする。そして、電圧V2と示す場合、電
圧V2とは信号のHレベルとおおむね等しい値であるものとする。ただし、これに限定さ
れず、Lレベルの信号の電位は、V1よりも低いことが可能であるし、V1よりも高いこ
とが可能である。または、Hレベルの信号の電位は、V2よりも低いことが可能であるし
、V2よりも高いことが可能である。
【0072】
次に、トランジスタ101~103、及び回路104、105が有する機能の一例につい
て説明する。
【0073】
トランジスタ101は、ノードAの電位に応じて、Hレベルの信号IN1を配線111に
供給するタイミングを制御することによって、信号OUTがHレベルになるタイミングを
制御する機能を有し、プルアップトランジスタ、又はブートストラップトランジスタとし
て機能することが可能である。トランジスタ102は、回路104の出力信号、又はノー
ドBの電位に応じて、配線116と配線111との導通状態を制御することによって、配
線111に電圧V1を供給するタイミングを制御する機能を有し、スイッチとして機能す
ることが可能である。トランジスタ103は、回路104の出力信号、又はノードBの電
位に応じて、配線116とノードAとの導通状態を制御することによって、ノードAに電
圧V1を供給するタイミングを制御する機能を有し、スイッチとして機能することが可能
である。
【0074】
回路104は、信号OUT又は信号IN1に応じて、ノードBに信号IN3又は電圧V1
を供給するタイミングを制御することによって、ノードBの電位を上昇、減少若しくは維
持する機能、又はノードBを浮遊状態とする機能を有し、制御回路として機能することが
可能である。そして、回路104は、ノードBの電位を制御することによって、トランジ
スタ102及びトランジスタ103の導通状態を制御する機能を有することが可能である
。例えば、回路104は、信号IN2がLレベルになると、電圧V1又はLレベルの信号
IN2をノードBに供給することによって、ノードBの電位を減少させる機能を有する。
別の例として、回路104は、信号OUTがHレベルになると、電圧V1又はLレベルの
信号をノードBに供給することによって、ノードBの電位を減少させる機能を有する。別
の例として、信号OUTがLレベルのときに、信号IN2がHレベルになると、電圧V2
又はHレベルの信号IN2をノードBに供給することによって、ノードBの電位を上昇さ
せる機能を有する。
【0075】
回路105は、信号IN2、信号IN3、又は信号IN4に応じて、ノードAに、信号I
N3又は電圧V1を供給するタイミングを制御することによって、ノードAの電位を上昇
、減少、若しくは維持する機能、又はノードAを浮遊状態にする機能を有し、制御回路と
して機能することが可能である。または、回路105は、信号IN2、信号IN3、又は
信号IN4に応じて、配線111に電圧V1を供給するタイミングを制御することによっ
て、配線111の電位を減少若しくは維持する機能、又は配線111を浮遊状態にする機
能を有する。例えば、回路105は、信号IN2又は信号IN3がHレベルになると、H
レベルの信号IN3又は電圧V2をノードAに供給することによって、ノードAの電位を
上昇させる機能を有する。別の例として、回路105は、信号IN2又は信号IN4がH
レベルになると、電圧V1又はLレベルの信号をノードA又は配線111に供給すること
によって、ノードAの電位又は配線111の電位を減少させる機能を有する。
【0076】
ただし、これに限定されず、トランジスタ101~103、及び回路104~105は、
他にも様々な機能を有することが可能である。または、これらの素子又は回路は、上述し
た機能を有していないことが可能である。
【0077】
次に、図1(A)の半導体装置の動作について、図1(B)、及び図2(A)、図2(B
)、図2(C)、図3(A)、及び図3(B)を参照して説明する。図1(B)は、半導
体装置の動作を説明するためのタイミングチャートの一例である。図1(B)には、1動
作期間における信号IN1、信号IN2、信号IN3、信号IN4、ノードAの電位Va
、ノードBの電位Vb、及び信号OUTの一例を示す。そして、図1(B)のタイミング
チャートの1動作期間は、期間T1、期間T2、期間T3、期間T4、及び期間T5を有
する。図2(A)は、期間T1における図1(A)の半導体装置の動作の模式図の一例で
ある。図2(B)は、期間T2における図1(A)の半導体装置の動作の模式図の一例で
ある。図2(C)は、期間T3における図1(A)の半導体装置の動作の模式図の一例で
ある。図3(A)は、期間T4における図1(A)の半導体装置の動作の模式図の一例で
ある。図3(B)は、期間T5における図1(A)の半導体装置の動作の模式図の一例で
ある。
【0078】
なお、一例として、信号IN3がHレベルになると、図1(A)の半導体装置は、期間T
1における動作、期間T2における動作、及び期間T3における動作を順に行うものとす
る。そして、その後、再び信号IN3がHレベルになるまで、図1(A)の半導体装置は
、期間T4における動作と期間T5における動作とを順に繰り返すものとする。ただし、
これに限定されず、図1(A)の半導体装置は、期間T1~期間T5における動作を様々
な順番で行うことが可能である。
【0079】
まず、期間T1において、信号IN1がLレベルになり、信号IN2がHレベルになり、
信号IN3がHレベルになり、信号IN4がLレベルになる。信号IN3がHレベルにな
るので、回路105は、ノードAの電位を上昇させ始める。このとき、信号IN1がLレ
ベルになるので、回路104は、ノードBの電位をV1となるように減少させ始める。よ
って、トランジスタ102、及びトランジスタ103がオフするので、配線116と配線
111とは非導通状態となり、配線116とノードAとは非導通状態となる。その後、ノ
ードAの電位が配線112の電位(V1)と、トランジスタ101の閾値電圧(Vth1
01)との和(V1+Vth101)となったところで、トランジスタ101がオンする
。すると、配線112と配線111とが導通状態となるので、Lレベルの信号IN1は、
配線112からトランジスタ101を介して配線111に供給される。よって、配線11
1の電位はV1となるので、信号OUTはLレベルとなる。その後、回路105は、ノー
ドAの電位をさらに上昇させ続ける。そして、回路105は、ノードAの電位をある程度
の値(少なくともV1+Vth101以上)まで上昇させたところで、ノードAへの信号
又は電圧の供給を止める。よって、ノードAは、このときの電位(例えばV1+Vth1
01以上)を維持したまま浮遊状態となる。
【0080】
なお、期間T1において、回路105は、配線111に電圧V1、又はLレベルの信号を
供給する場合が多い。ただし、これに限定されず、回路105は、配線111に電圧又は
信号などを供給しないことによって、回路105と配線111とを非導通状態にすること
が可能である。
【0081】
次に、期間T2において、信号IN1がHレベルになり、信号IN2がLレベルになり、
信号IN3がLレベルになり、信号IN4がLレベルのままとなる。回路105は、電圧
又は信号などをノードAに供給していない場合が多いので、ノードAは、期間T1におけ
る電位(V1+Vth101以上)を維持したまま、浮遊状態のままとなる。よって、ト
ランジスタ101はオンのままとなるので、配線112と配線111とは導通状態のまま
となる。このとき、信号IN1がLレベルからHレベルに上昇するので、配線111の電
位がV1から上昇し始める。すると、ノードAは浮遊状態となっているので、ノードAの
電位は、トランジスタ101のゲートと第2の端子との間の寄生容量によって上昇する。
いわゆる、ブートストラップ動作である。こうして、ノードAの電位がV2+Vth10
1+α(αは正の数)まで上昇する。すると、配線111の電位はHレベルの信号IN2
の電位、つまりV2まで上昇するので、信号OUTはHレベルとなる。このとき、信号O
UTがHレベルになるので、回路104は、ノードBに電圧V1又はLレベルの信号など
を供給することによって、ノードBの電位をV1に維持する。よって、トランジスタ10
2、及びトランジスタ103はオフのままとなるので、配線116と配線111とは非導
通状態のままとなり、配線116とノードAとは非導通状態のままとなる。
【0082】
なお、期間T2において、回路104は、ノードBに信号又は電圧などを供給しないこと
によって、回路104とノードBとを非導通状態とすることが可能である。そして、回路
104は、ノードBを浮遊状態にすることが可能である。この場合でも、ノードBは浮遊
状態になるので、ノードBの電位はV1に維持される場合が多い。
【0083】
なお、期間T2において、回路105は、配線111に信号又は電圧などを供給しないこ
とによって、回路105と配線111とを非導通状態とすることが可能である。ただし、
これに限定されず、回路105は、配線111に電圧V2又はHレベルの信号などを供給
することが可能である。
【0084】
次に、期間T3において、信号IN1がLレベルになり、信号IN2がHレベルになり、
信号IN3がLレベルのままとなり、信号IN4がHレベルとなる。信号IN4がHレベ
ルになるので、回路105は、ノードAの電位をV1となるように減少させる。よって、
トランジスタ101がオフとなるので、配線112と配線111とは非導通状態となる。
ここで、ノードAの電位は回路105を介して供給される電圧又は信号によって制御され
るので、トランジスタ101がオフするタイミングは、信号IN1がLレベルになるタイ
ミングよりも遅い場合が多い。つまり、トランジスタ101がオンしている状態のときに
、信号IN1がLレベルとなることがある。この場合、Lレベルの信号IN1が配線11
2からトランジスタ101を介して配線111に供給される。よって、配線111の電位
はV1となるので、信号OUTはLレベルとなる。このとき、信号IN1はLレベルなの
で、回路104は、Lレベルの信号IN2又は電圧V1をノードBに供給することによっ
て、ノードBの電位をV1に維持する。よって、トランジスタ102、及びトランジスタ
103はオフのままとなるので、配線116と配線111とは非導通状態のままとなり、
配線116とノードAとは非導通状態のままとなる。
【0085】
なお、期間T3において、回路104は、信号又は電圧などをノードBに供給しないこと
によって、回路104とノードBとを非導通状態にすることが可能である。そして、回路
104は、ノードBを浮遊状態にすることが可能である。この場合でも、ノードBは浮遊
状態になるので、ノードBの電位はV1に維持される場合が多い。
【0086】
なお、期間T2において、回路105は、電圧V1又はLレベルの信号を配線111に供
給することが可能である。または、回路105は、電圧又は信号などを配線111に供給
していないことによって、回路105と配線111とを非導通状態にすることが可能であ
る。
【0087】
次に、期間T4において、信号IN1がHレベルになり、信号IN2がLレベルになり、
信号IN3がLレベルのままとなり、信号IN4がLレベルとなる。信号OUTがLレベ
ルのまま、信号IN1がHレベルになるので、回路104は、Hレベルの信号IN1又は
電圧V2をノードBに供給することによって、ノードBの電位をV2となるように上昇さ
せる。すると、トランジスタ102、及びトランジスタ103がオンするので、配線11
6と配線111とが導通状態となり、配線116とノードAとが導通状態となる。よって
、電圧V1が配線116からトランジスタ102を介して配線111に供給されるので、
配線111の電位はV1に維持される。そして、電圧V1が配線116からトランジスタ
103を介してノードAに供給されるので、ノードAの電位はV1に維持される。こうし
て、信号OUTはLレベルのままとなる。
【0088】
なお、回路105は、電圧V1又はLレベルの信号などを配線111又はノードAに供給
することが可能である。または、回路105は、電圧又は信号などを配線111又はノー
ドAに供給しないことによって、回路105とノードAとを非導通状態とすることが可能
であり、回路105と配線111とを非導通状態とすることが可能である。
【0089】
次に、期間T5において、信号IN1がLレベルになり、信号IN2がHレベルになり、
信号IN3がLレベルのままとなり、信号IN4がLレベルのままとなる。信号IN1が
Lレベルになるので、回路104は、Lレベルの信号IN1又は電圧V1をノードBに供
給することによって、ノードBの電位をV1となるように減少させる。よって、トランジ
スタ102、及びトランジスタ103がオフするので、配線116と配線111とが非導
通状態となり、配線116とノードAとが非導通状態となる。ここで、回路105が電圧
V1又はLレベルの信号などを、配線111又はノードAに供給していれば、配線111
又はノードAの電位は、V1に維持される。ただし、回路105が電圧又は信号などを配
線111又はノードAに供給していない場合でも、配線111又はノードAの電位は、V
1に維持される。なぜなら、配線111、及びノードAは、浮遊状態となるので、期間T
4における電位(V1)を維持するからである。こうして、信号OUTはLレベルのまま
となる。
【0090】
以上、図1(A)の半導体装置の動作について説明した。図1(A)の半導体装置では、
期間T2において、ノードAの電位の減少を防止することができる。従来の技術では、期
間T2において、配線111の電位がある程度の値に上昇するまでは、ノードAと配線1
11とが導通状態なっていた。よって、ノードAの電位が減少していた。しかし、図1
A)の半導体装置では、期間T2において、ノードAと配線111とは、導通状態となら
ない。したがって、ノードAの電位の減少を防止することができる。この結果、トランジ
スタ101のVgsの減少を防ぐことができる。または、トランジスタ101のVgsを
大きくすることができる。または、ノードAの電位が減少しすぎることに起因する誤動作
を防止することができる。または、トランジスタ101のVgsの減少を防ぐことができ
るので、トランジスタ101のチャネル幅(W)を小さくすることができる。よって、レ
イアウト面積の縮小を図ることができる。または、トランジスタ101のVgsを大きく
することができるので、トランジスタ101のオン抵抗を小さくすることができる。よっ
て、信号OUTの立ち下がり時間若しくは立ち上がり時間の減少、又は信号OUTの遅延
の減少を図ることができる。
【0091】
または、図1(A)の半導体装置では、全てのトランジスタの極性をNチャネル型又はP
チャネル型とすることが可能である。したがって、工程数の削減、歩留まりの向上、信頼
性の向上、又はコストの削減を図ることができる。特に、全てのトランジスタがNチャネ
ル型の場合、トランジスタの半導体層として、非単結晶半導体、微結晶半導体、有機半導
体、又は酸化物半導体などを用いることが可能になる。よって、工程数の削減、歩留まり
の向上、信頼性の向上、又はコストの削減を図ることができる。ただし、これに限定され
ず、図1(A)の半導体装置は、Pチャネル型のトランジスタとNチャネル型のトランジ
スタとによって構成されるCMOS回路を有することが可能である。または、トランジス
タの半導体層として、単結晶半導体、又は多結晶半導体を用いることが可能である。
【0092】
または、図1(A)の半導体装置では、期間T4と期間T5とのうち少なくとも一方にお
いて、トランジスタ101~103はオフする。したがって、トランジスタが1動作期間
中にずっとオン状態にならないので、閾値電圧の上昇又は移動度の低下などのトランジス
タの特性劣化を抑制することができる。特に、トランジスタの半導体層として、非単結晶
半導体、微結晶半導体、有機半導体、又は酸化物半導体などが用いられる場合、トランジ
スタの特性劣化は顕著に表れる場合が多い。しかし、図1(A)の半導体装置では、トラ
ンジスタの特性劣化を抑制することができるので、トランジスタの半導体層として、非単
結晶半導体、微結晶半導体、有機半導体、又は酸化物半導体などを用いることが容易にな
る。ただし、これに限定されず、半導体層としては、多結晶半導体、又は単結晶半導体を
用いることが可能である。
【0093】
なお、期間T2を選択期間と示し、それ以外の期間(期間T1、期間T3、期間T4、及
び期間T5)を非選択期間と示すことが可能である。または、期間T1、期間T2、期間
T3、期間T4、及び期間T5を、各々、セット期間、出力期間、リセット期間、第1の
非選択期間、第2の非選択期間と示すことが可能である。
【0094】
なお、図1(B)のタイミングチャートの一例では、信号IN1と信号IN2とは平衡で
ある場合について示したが、これに限定されない。すでに述べたように、信号IN1と信
号IN2とは、非平衡であることが可能である。または、図1(B)のタイミングチャー
トでは、信号IN1(又は信号IN2)がHレベルになる時間と、信号IN1(又は信号
IN2)がLレベルになる時間とがおおむね等しい場合、つまり信号IN1及び信号IN
2のデューティ比がおおむね50%である場合について示したが、これに限定されない。
信号IN1、及び信号IN2のデューティ比は、50%以上であることが可能であるし、
50%以下であることが可能である。図4(A)には、信号IN1と信号IN2とが非平
衡であり、且つ信号IN1及び信号IN2のデューティ比が50%ではない場合のタイミ
ングチャートを示す。図4(A)のタイミングチャートでは、期間T2において、信号I
N1がHレベルになると、ノードAの電位がブートストラップ動作によって上昇し、信号
OUTがHレベルになる。その後、信号IN1がLレベルになる。図1(B)のタイミン
グチャートでは、これと同時に、又は少し遅れて、ノードAの電位はV1になるように減
少する。つまり、信号IN1がLレベルになると同時に、又は少しだけ遅れて、トランジ
スタ101がオフになる。しかし、図4(A)のタイミングチャートでは、信号IN4が
Hレベルになるまで、又は信号IN2がHレベルになるまでは、ノードAの電位は高いま
まである。つまり、信号IN1がLレベルになった後も、トランジスタ101がオンのま
まとなる。よって、配線112と配線111とが導通状態のままなので、Lレベルの信号
IN1が配線112からトランジスタ101を介して配線111に供給される。すると、
トランジスタ101のチャネル幅(W)は大きい場合が多いので、配線111の電位はす
ぐにV1まで減少する。よって、信号OUTの立ち下がり時間を短くすることができる。
【0095】
なお、図4(A)において、信号IN1の1周期を期間Tckと示す。そして、1周期の
うち信号IN1がHレベルとなる期間を期間Tck(H)と示し、1周期のうち信号IN
1がLレベルとなる期間を期間Tck(L)と示す。同様に、信号IN2の1周期を期間
Tckbと示す。そして、1周期のうち信号IN2がHレベルとなる期間を期間Tckb
(H)と示し、1周期のうち信号IN2がLレベルとなる期間を期間Tckb(L)と示
す。期間Tckと期間Tckbとの関係、期間Tck(H)と期間Tckb(H)との関
係、及び期間Tck(L)と期間Tckb(L)との関係は、各々、Tck≒Tckb、
Tck(H)≒Tckb(H)、Tck(L)≒Tckb(L)である場合が多い。ただ
し、これに限定されない。
【0096】
なお、図4(A)において、期間Tck(H)と期間Tck(L)との関係は、Tck(
H)<Tck(L)であることが好ましい。同様に、期間Tckb(H)と期間Tckb
(L)との関係は、Tckb(H)<Tckb(L)であることが好ましい。こうするこ
とによって、上述したように、信号OUTの立ち下がり時間を短くすることができる。た
だし、これに限定されず、Tck(H)>Tck(L)であることが可能であるし、Tc
kb(H)>Tckb(L)であることが可能である。
【0097】
なお、図4(A)のタイミングチャートに示すように、期間T2の途中に、信号OUTを
Lレベルにすることが可能である。これを実現するために、期間T2の途中に、信号IN
4をHレベルにする。すると、図1(A)の回路100は、強制的に期間T3の動作、又
はこれに準ずる動作を開始する。まず、信号IN4がHレベルになるので、回路105は
、ノードA、及び配線111に、電圧V1又はLレベルの信号を供給することによって、
ノードA、及び配線111の電位をV1になるように減少させる。よって、信号OUTは
Lレベルとなる。そして、信号OUTがLレベルとなり、信号IN1がHレベルのままな
ので、回路104は、期間T4と同様に、Hレベルの信号IN1をノードBに供給するこ
とによって、ノードBの電位をV2とする。すると、トランジスタ102、及びトランジ
スタ103がオンするので、配線116と配線111とが導通状態となり、配線116と
ノードAとが導通状態となる。よって、電圧V1が配線116からトランジスタ102を
介して配線111に供給されるので、配線111の電位はV1に維持される。一方、電圧
V1が配線116からトランジスタ103を介してノードAに供給されるので、ノードA
の電位はV1に維持される。このとき、ノードAの電位はV1となるので、トランジスタ
101はオフになる。よって、配線112と配線111とは非導通状態となる。このよう
にして、信号IN1がHレベルとなる時間よりも、信号OUTがHレベルとなる期間を短
くすることができる。この結果、信号IN1がHレベルとなる時間と、信号OUTがHレ
ベルとなる時間とがおおむね等しい場合と比較して、駆動周波数が遅くなる。よって、消
費電力の低減を図ることができる。
【0098】
なお、一例として、トランジスタ101~トランジスタ103の中で、又は、図1(A)
の半導体装置が有するトランジスタの中で、トランジスタ101のチャネル幅が一番大き
いことが好ましい。こうすることによって、トランジスタ101のオン抵抗が小さくなる
ので、信号OUTの立ち上がり時間、又は立ち下がり時間を短くすることができる。ただ
し、これに限定されず、トランジスタ101のチャネル幅は、図1(A)の半導体装置が
有するトランジスタのいずれかよりも小さいことが可能である。
【0099】
なお、トランジスタのチャネル幅と示す場合、これをトランジスタのW/L(W:チャネ
ル幅、L:チャネル長)比と言い換えることが可能である。
【0100】
なお、一例として、トランジスタ102のチャネル幅は、トランジスタ103のチャネル
幅よりも大きいことが好ましい。なぜなら、配線111はゲート線又は画素などと接続さ
れる場合が多いので、配線111の負荷は、ノードAの負荷よりも大きい場合が多いから
である。そして、トランジスタ102は、電圧V1を配線111に供給する機能を有し、
トランジスタ103は、電圧V1をノードAに供給する機能を有しているからである。た
だし、これに限定されず、トランジスタ102のチャネル幅は、トランジスタ103のチ
ャネル幅よりも小さいことが可能である。
【0101】
なお、一例として、トランジスタ101において、ゲートと第2の端子との間の寄生容量
は、ゲートと第1の端子との間の寄生容量よりも大きいことが好ましい。なぜなら、期間
T2において、ノードAの電位がブートストラップ動作によって高くなりやすくなるから
である。したがって、ゲートとして機能する導電層と、ソース又はドレインとして機能す
る導電層とが重なる面積は、第2の端子側のほうが第1の端子側よりも大きいことが好ま
しい。ただし、これに限定されない。
【0102】
なお、配線を複数の配線に分割することが可能である。そして、当該複数の配線には、同
じ信号又は電圧を入力することが可能であるし、別々の信号又は電圧を入力することが可
能である。または、当該複数の配線は、同じ配線又は同じ素子と接続されることが可能で
あるし、当該複数の配線は、別々の配線又は別々の素子と接続されることが可能である。
図5(A)の一例には、配線112を配線112A~112Bという複数の配線に分割し
、配線116を配線116A~116Dという複数の配線に分割する場合の構成を示す。
トランジスタ101の第1の端子は、配線112Aと接続され、回路104の端子104
aは、配線112Bと接続される。トランジスタ102の第1の端子は配線116Aと接
続され、トランジスタ103の第1の端子は配線116Bと接続され、回路104の端子
104cは配線116Cと接続され、回路105の端子105dは配線116Dと接続さ
れる。ただし、これに限定されず、配線111、配線113、配線114、及び/又は、
配線115を複数の配線に分割することが可能である。または、配線112と配線116
との一方のみを複数の配線に分割することが可能である。
【0103】
なお、図5(A)において、配線112A~112Bは、図1(A)の配線112に対応
する。よって、配線112A~112Bには、信号IN1を入力することが可能であり、
配線112A~112Bは、信号線、又はクロック信号線として機能することが可能であ
る。ただし、これに限定されず、配線112A~112Bには、電圧V1又は電圧V2な
どの電圧を供給することが可能であり、配線112A~112Bは、電源線として機能す
ることが可能である。または、配線112A~112Bには、別々の信号、又は別々の電
圧を入力することが可能である。または、配線112A~112Bには、他にも様々な信
号、様々な電圧、又は様々な電流を入力することが可能である。
【0104】
なお、図5(A)において、配線116A~116Dは、図1(A)の配線116に対応
する。よって、配線116A~116Dには、電圧V1を供給することが可能であり、配
線116A~116Dは、電源線として機能することが可能である。ただし、これに限定
されず、配線116A~116Dには、信号OUT、又は信号IN1~信号IN4などの
信号が入力されることが可能であり、配線116A~116Dは、信号線として機能する
ことが可能である。または、配線116A~116Dには、別々の電圧、又は別々の信号
を入力することが可能である。または、配線116A~116Dには、他にも様々な信号
、様々な電圧、又は様々な電流を入力することが可能である。
【0105】
なお、図5(A)において、配線116A、及び配線116Bには、期間T4において、
Lレベルとなる信号を入力することが可能である。例えば、配線116A、及び配線11
6Bに、信号IN2を入力することが可能である。この場合、図5(B)に示すように、
トランジスタ102の第1の端子、及びトランジスタ103の第1の端子は、配線113
と接続されることが可能である。こうして、トランジスタ102、及びトランジスタ10
3に逆バイアスを印加することができるので、トランジスタ102、及びトランジスタ1
03の特性劣化を緩和することができる。ただし、これに限定されず、配線116Aと配
線116Bとの一方に信号IN2を入力し、配線116Aと配線116Bとの一方のみが
配線113と接続されることが可能である。または、配線116A、及び/又は、配線1
16Bに、信号OUT、信号IN3、信号IN4、又はその他の信号を入力することが可
能である。この場合、トランジスタ103の第1の端子、及び/又は、トランジスタ10
2の第1の端子は、配線111、配線114又は配線115と接続されることが可能であ
る。または、配線116C、及び/又は、配線116Dに、信号OUT、信号IN2、信
号IN3、信号IN4、又はその他の信号を入力することが可能である。この場合、回路
104の端子104c、及び/又は、回路105の端子105dは、配線111、配線1
13、配線114、又は配線115と接続されることが可能である。
【0106】
なお、図6(A)に示すように、トランジスタ101のゲートと第2の端子との間に、容
量素子121を新たに接続することが可能である。こうすることによって、期間T2にお
けるブートストラップ動作時に、ノードAの電位を高くすることができる。よって、トラ
ンジスタ101のVgsが大きくなるので、信号OUTの立ち下がり時間若しくは立ち上
がり時間を短くすることができる。ただし、これに限定されず、容量素子121として、
トランジスタをMOS容量として用いることが可能である。この場合、MOS容量として
用いるトランジスタの容量値を大きくするために、当該トランジスタのゲートはノードA
と接続され、当該トランジスタの第1の端子、又は第2の端子は配線111と接続される
ことが好ましい。
【0107】
なお、図6(A)と同様に、図5(A)~(B)においても、トランジスタ101のゲー
トと第2の端子との間に、容量素子121を新たに接続することが可能である。または、
第1の端子及び第2の端子が配線111と接続され、ゲートがノードAと接続されるトラ
ンジスタを新たに追加することが可能である。
【0108】
なお、図6(B)に示すように、第1の端子が配線111と接続され、第2の端子がノー
ドAと接続され、ゲートが配線112と接続されるトランジスタ122を新たに追加する
ことが可能である。トランジスタ122の極性は、トランジスタ101~103と同じ極
性である場合が好ましく、Nチャネル型である場合が多い。ただし、これに限定されず、
トランジスタ122の極性は、Pチャネル型であることが可能である。トランジスタ12
2は、信号IN2に応じて、ノードAと配線111とが導通状態となるタイミングを制御
する機能を有し、スイッチとして機能することが可能である。トランジスタ122は、期
間T4においてオンし、ノードAと配線111とを導通状態にする。
【0109】
なお、図6(B)と同様に、図5(A)~(B)、及び図6(A)においても、第1の端
子が配線111と接続され、第2の端子がノードAと接続され、ゲートが配線112と接
続されるトランジスタ122を新たに追加することが可能である。
【0110】
なお、図6(C)に示すように、トランジスタ103を省略することが可能である。この
場合、期間T4において、ノードAが浮遊状態となる場合が多い。ただし、これに限定さ
れず、トランジスタ102を省略することが可能である。この場合、期間T4において、
配線111が浮遊状態となる場合が多い。こうして、トランジスタ102とトランジスタ
103との一方を省略することによって、トランジスタの数を減らすことができる。よっ
て、レイアウト面積の縮小、又は歩留まりの向上などを図ることができる。
【0111】
なお、図6(C)と同様に、図5(A)~(B)、及び図6(A)~(B)においても、
トランジスタ102、又はトランジスタ103を省略することが可能である。特に、図6
(B)では、トランジスタ102とトランジスタ103との一方を省略することが好まし
い。なぜなら、図6(B)では、期間T4において、ノードAと配線111とが導通状態
となるので、ノードA、又は配線111が浮遊状態とならないからである。
【0112】
なお、図7(A)に示すように、トランジスタ102を、一方の端子(以下、正極ともい
う)が配線111と接続され、他方の端子(以下、負極ともいう)がノードBと接続され
るダイオード102aに置き換えることが可能である。または、トランジスタ103を、
一方の端子(以下、正極ともいう)がノードAと接続され、他方の端子(以下、負極とも
いう)がノードBと接続されるダイオード103aに置き換えることが可能である。この
場合、回路104は、期間T4においてノードBの電位をV1になるように減少させ、期
間T1、期間T2、期間T5においてノードBの電位をV2となるように上昇させること
が可能である。ただし、これに限定されず、トランジスタ102とトランジスタ103の
一方のみをダイオードに置き換えることが可能である。または、ダイオード102a、及
び/又は、ダイオード103aを新たに追加することが可能である。
【0113】
なお、図7(A)と同様に、図5(A)~(B)、及び図6(A)~(C)においても、
トランジスタ102を、一方の端子が配線111と接続され、他方の端子がノードBと接
続されるダイオード102aに置き換えることが可能である。または、トランジスタ10
3を、一方の端子がノードAと接続され、他方の端子がノードBと接続されるダイオード
103aに置き換えることが可能である。または、ダイオード102a、及び/又は、ダ
イオード103aを新たに追加することができる。
【0114】
なお、図示はしないが、図1(A)、図5(A)~(B)、図6(A)~(C)、及び図
7(A)において、トランジスタ102、又はトランジスタ103をダイオード接続する
ことが可能である。この場合、トランジスタ102の第1の端子はノードBと接続され、
トランジスタ102の第2の端子は、配線111と接続され、トランジスタ102のゲー
トは、ノードB又は配線111と接続される。トランジスタ103の第1の端子は、ノー
ドBと接続され、トランジスタ103の第2の端子は、ノードAと接続され、トランジス
タ103のゲートは、ノードA又はノードBと接続される。ただし、これに限定されず、
トランジスタ102とトランジスタ103の一方のみをダイオード接続することが可能で
ある。
【0115】
なお、図7(B)に示すように、回路104の端子104bは、ノードAと接続されるこ
とが可能である。こうすることによって、期間T2において、回路104の端子104b
にLレベルの信号が入力されること防ぐことができるので、ノードBの電位をV1に維持
しやすくなる。よって、ノードBの電位が瞬間的に上昇し、トランジスタ102、及びト
ランジスタ103がオンしてしまうことを防止することができる。
【0116】
なお、図7(B)と同様に、図5(A)~(B)、図6(A)~(C)、及び図7(A)
においても、回路104の端子104bは、ノードAと接続されることが可能である。
【0117】
なお、図7(C)に示すように、回路105を省略することが可能である。
【0118】
なお、図7(C)と同様に、図5(A)~(B)、図6(A)~(C)、及び図7(A)
~(B)においても、回路105を省略することが可能である。
【0119】
なお、図28(B)に示すように、回路104の端子104aは、配線113と接続され
ることが可能である。ただし、これに限定されず、回路104の端子104aは、他にも
様々な配線、端子、又はノードと接続されることが可能である。なお、図28(B)と同
様に、図5(A)~(B)、図6(A)~(C)、及び図7(A)~(B)においても、
回路104の端子104aは、配線113と接続されることが可能である。
【0120】
なお、図8(A)に示すように、トランジスタ101~103として、Pチャネル型トラ
ンジスタを用いることが可能である。トランジスタ101p、トランジスタ102p、及
びトランジスタ103pは、各々、トランジスタ101、トランジスタ102、トランジ
スタ103に対応し、Pチャネル型である。そして、図8(B)に示すように、トランジ
スタの極性がPチャネル型の場合、配線116には電圧V2が供給され、信号OUT、信
号IN1、信号IN2、信号IN3、信号IN4、ノードAの電位、及びノードBの電位
は、図1(B)のタイミングチャートと比較して反転していることを付記する。
【0121】
なお、図8(A)において、回路104、及び回路105が有するトランジスタの極性は
、Pチャネル型であることが好ましい。ただし、これに限定されず、回路104、及び回
路105が有するトランジスタの極性は、Nチャネル型であることが可能である。
【0122】
なお、図8(A)、及び図8(B)と同様に、図5(A)~(B)、図6(A)~(C)
、及び図7(A)~(C)においても、トランジスタ101~103として、Pチャネル
型トランジスタを用いることが可能である。
【0123】
(実施の形態2)
本実施の形態では、実施の形態1で述べる回路104の具体例について説明する。なお、
回路104を半導体装置、駆動回路、又はゲートドライバと示すことが可能である。なお
、実施の形態1で述べる内容は、その説明を省略する。なお、実施の形態1で述べる内容
は、本実施の形態で述べる内容と自由に組み合わせることができる。
【0124】
まず、回路104の一例について、図9(A)を参照して説明する。図9(A)の一例で
は、回路104は、トランジスタ201(第4のトランジスタともいう)、トランジスタ
202(第5のトランジスタともいう)、トランジスタ203(第6のトランジスタとも
いう)、及びトランジスタ204(第7のトランジスタともいう)を有する。ただし、こ
れに限定されず、これらのトランジスタのいずれかを省略することが可能である。または
、これらのトランジスタのいずれかを容量素子、抵抗素子、若しくはダイオードなどの様
々な素子、又はこれらのうちのいずれかの素子を組み合わせた回路に置き換えることが可
能である。または、トランジスタ、容量素子、抵抗素子、若しくはダイオードなどの様々
な素子、又はこれらのうちのいずれかの素子を組み合わせた回路を新たに追加することが
可能である。
【0125】
なお、一例として、トランジスタ201~204は、Nチャネル型であるものとする。特
に、実施の形態1で述べるトランジスタ101~103がNチャネル型である場合、トラ
ンジスタ201~204は、Nチャネル型であることが好ましい。こうして、全てのトラ
ンジスタをNチャネル型とすることができる。ただし、これに限定されず、トランジスタ
201~204は、Pチャネル型であることが可能である。
【0126】
次に、回路104の接続関係の一例について説明する。トランジスタ201の第1の端子
は、配線112と接続され、トランジスタ201の第2の端子は、ノードBと接続される
。トランジスタ202の第1の端子は、配線116と接続され、トランジスタ202の第
2の端子は、ノードBと接続され、トランジスタ202のゲートは、配線111と接続さ
れる。トランジスタ203の第1の端子は、配線112と接続され、トランジスタ203
の第2の端子は、トランジスタ201のゲートと接続され、トランジスタ203のゲート
は、配線112と接続される。トランジスタ204の第1の端子は、配線116と接続さ
れ、トランジスタ204の第2の端子は、トランジスタ201のゲートと接続され、トラ
ンジスタ204のゲートは、配線111と接続される。ただし、これに限定されず、他に
も様々な接続構成にすることが可能である。
【0127】
なお、トランジスタ201のゲート、トランジスタ203の第2の端子、又は、トランジ
スタ204の第2の端子の接続箇所をノードCと示す。なお、ノードCを配線又は端子と
示すことが可能である。
【0128】
なお、配線111、配線112、又は配線116には、実施の形態1で述べるように、様
々な信号、様々な電圧、又は様々な電流を入力することが可能である。ここでは、一例と
して、配線111には、実施の形態1で述べる信号OUTが入力されるものとする。配線
112には、一例として、実施の形態1で述べる信号IN1が入力されるものとする。配
線116には、一例として、実施の形態1で述べる電圧V1が供給されるものとする。た
だし、これに限定されない。
【0129】
次に、トランジスタ201~204が有する機能の一例について説明する。トランジスタ
201は、ノードCの電位に応じて、信号IN2をノードBに供給するタイミングを制御
する機能を有し、ブートストラップトランジスタ、又はスイッチとして機能することが可
能である。トランジスタ202は、配線111の電位(信号OUT)に応じて、配線11
6とノードBとの導通状態と制御することによって、電圧V1をノードBに供給するタイ
ミングを制御する機能を有し、スイッチとして機能することが可能である。トランジスタ
203は、ノードCの電位を上昇させた後に、ノードCを浮遊状態にする機能を有し、ダ
イオードとして機能することが可能である。トランジスタ204は、配線111の電位(
信号OUT)に応じて、配線116とノードCとの導通状態と制御することによって、電
圧V1をノードCに供給するタイミングを制御する機能を有し、スイッチとして機能する
ことが可能である。ただし、これに限定されず、トランジスタ201~204は、他にも
様々な機能を有することが可能である。または、これらの素子又は回路は、上述した機能
を有していないことが可能である。
【0130】
次に、回路104の動作について、図1(B)、図9(B)、図9(C)、図9(D)、
図9(E)、及び図9(F)を参照して説明する。図9(B)は、期間T1における回路
104の動作の模式図の一例である。図9(C)は、期間T2における回路104の動作
の模式図の一例である。図9(D)は、期間T3における回路104の動作の模式図の一
例である。図9(E)は、期間T4における回路104の動作の模式図の一例である。図
9(F)は、期間T5における回路104の動作の模式図の一例である。
【0131】
まず、便宜上、期間T2における動作から順に説明する。期間T2では、信号IN2がH
レベルになり、信号OUTがHレベルになる。信号OUTがHレベルになるので、トラン
ジスタ202、及びトランジスタ204がオンする。すると、配線116とノードBとが
導通状態となり、配線116とノードCとが導通状態となる。よって、電圧V1が配線1
16からトランジスタ202を介してノードBに供給されるので、ノードBの電位はV1
に減少する。そして、電圧V1が配線116からトランジスタ204を介してノードCに
供給されるので、ノードCの電位は減少する。このときのノードCの電位は、トランジス
タ203トランジスタ204との動作点によって決定する。ここでは、一例として、ノー
ドCの電位は、電圧V1とトランジスタ201の閾値電圧(Vth201)との和(V1
+Vth201)よりも低い値となるものとする。よって、トランジスタ201はオフす
るので、配線112とノードBとは非導通状態となる。
【0132】
次に、期間T3では、信号IN1がLレベルになり、信号OUTがLレベルになる。信号
OUTがLレベルになるので、トランジスタ202、及びトランジスタ203がオフする
。よって、配線116とノードBとが非導通状態となり、配線116とノードCとが非導
通状態となる。そして、信号IN1がLレベルになるので、トランジスタ203がオフす
る。すると、ノードCは、浮遊状態となるので、期間T2における電位を維持する。よっ
て、トランジスタ201はオフのままとなる。
【0133】
次に、期間T4では、信号IN1がHレベルになり、信号OUTがLレベルのままとなる
。信号OUTはLレベルのままなので、トランジスタ202、及びトランジスタ203は
オフのままとなる。よって、配線116とノードBとが非導通状態のままとなり、配線1
16とノードCとが非導通状態のままとなる。このとき、信号IN1がHレベルになる。
すると、トランジスタ203がオンするので、配線112とノードCとが導通状態となる
。よって、Hレベルの信号IN1が配線112からトランジスタ203を介してノードC
に供給されるので、ノードCの電位が上昇し始める。その後、ノードCの電位がV1+V
th201となったところで、トランジスタ201がオンする。すると、配線112とノ
ードBとが導通状態となる。よって、Hレベルの信号IN1が配線112からトランジス
タ201を介してノードBに供給されるので、ノードBの電位が上昇し始める。その後、
ノードCの電位がHレベルの信号IN1の電位(V2)からトランジスタ203の閾値電
圧(Vth203)を引いた値(V2-Vth203)となったところで、トランジスタ
203がオフする。よって、配線112とノードCとは非導通状態となる。すると、ノー
ドCは浮遊状態となるので、ノードCの電位は、トランジスタ201のゲートと第2の端
子との間の寄生容量の容量結合、つまりブートストラップ動作によってさらに上昇し続け
る。そして、このノードCの電位がV2+Vth201よりも高くなったとすると、ノー
ドBの電位はV2まで上昇する。
【0134】
次に、期間T5、又は期間T1では、信号IN1がLレベルになり、信号OUTがLレベ
ルのままとなる。信号OUTはLレベルのままなので、トランジスタ202、及びトラン
ジスタ203はオフのままとなる。よって、配線116とノードBとが非導通状態のまま
となり、配線116とノードCとが非導通状態のままとなる。そして、信号IN1がLレ
ベルになる。すると、トランジスタ203がオフするので、配線112とノードCとは非
導通状態のままとなる。よって、ノードCは、浮遊状態となるので、V2+Vth201
よりも高い電位を維持する。この結果、トランジスタ201はオンのままとなるので、配
線112とノードBとは導通状態のままとなる。よって、Lレベルの信号IN1が配線1
12からトランジスタ201を介してノードBに供給されるので、ノードBの電位はV1
に減少する。このとき、ノードCは、浮遊状態なので、トランジスタ201のゲートと第
2の端子との間の寄生容量の容量結合によって、電位が減少する場合が多い。そして、ノ
ードCの電位は、期間T4において、ブートストラップ動作によって上昇した分だけ減少
する場合が多い。
【0135】
以上、図9(A)の回路104について説明した。図9(A)の回路104は、ブートス
トラップ動作を用いることによって、ノードBの電位をV2まで上昇させることができる
。したがって、実施の形態1で述べるトランジスタ102、及びトランジスタ103のV
gsを大きくすることができる。この結果、トランジスタ102、及びトランジスタ10
3のチャネル幅を小さくすることができるので、レイアウト面積の縮小を図ることができ
る。または、トランジスタ102、及びトランジスタ103の閾値電圧が上昇しても、ト
ランジスタをオンしやすくすることができる。または、トランジスタ102、及びトラン
ジスタ103のオン抵抗が小さくなるので、ノードAの電位及び配線111の電位をV1
に維持しやすくすることができる。
【0136】
または、図9(A)の回路104では、全てのトランジスタの極性をNチャネル型又はP
チャネル型とすることが可能である。したがって、工程数の削減、歩留まりの向上、信頼
性の向上、又はコストの削減を図ることができる。特に、全てのトランジスタがNチャネ
ル型の場合、トランジスタの半導体層として、非単結晶半導体、微結晶半導体、有機半導
体、又は酸化物半導体などを用いることが可能になる。よって、工程数の削減、歩留まり
の向上、信頼性の向上、又はコストの削減を図ることができる。ただし、これに限定され
ず、図9(A)の回路104は、Pチャネル型のトランジスタとNチャネル型のトランジ
スタとによって構成されるCMOS回路を有することが可能である。または、トランジス
タの半導体層として、単結晶半導体、又は多結晶半導体を用いることが可能である。
【0137】
または、図9(A)の回路104では、期間T4と期間T5とのうち少なくとも一方にお
いて、トランジスタ202~204はオフする。したがって、トランジスタが1動作期間
中にずっとオン状態にならないので、閾値電圧の上昇又は移動度の低下などのトランジス
タの特性劣化を抑制することができる。または、期間T4と期間T5とにおいて、ノード
Cは、電位の上昇と電位の減少とを繰り返す。よって、トランジスタ201にパルスが入
力されることになるので、閾値電圧の上昇又は移動度の低下などのトランジスタの特性劣
化を抑制することができる。特に、トランジスタの半導体層として、非単結晶半導体、微
結晶半導体、有機半導体、又は酸化物半導体などが用いられる場合、トランジスタの特性
劣化は顕著に表れる場合が多い。しかし、図9(A)の半導体装置では、トランジスタの
特性劣化を抑制することができるので、トランジスタの半導体層として、非単結晶半導体
、微結晶半導体、有機半導体、又は酸化物半導体などを用いることが容易になる。ただし
、これに限定されず、半導体層としては、多結晶半導体、又は単結晶半導体を用いること
が可能である。
【0138】
なお、一例として、トランジスタ203のチャネル幅は、トランジスタ204のチャネル
幅よりも小さいことが好ましい。なぜなら、期間T2において、トランジスタ203とト
ランジスタ204とがオンする場合に、ノードCの電位を低くするためである。同様の理
由によって、一例として、トランジスタ203のチャネル長は、トランジスタ204のチ
ャネル長よりも短いことが好ましい。ただし、これに限定されず、トランジスタ203の
チャネル幅は、トランジスタ204のチャネル幅よりも大きいことが可能である。または
、トランジスタ203のチャネル長は、トランジスタ204のチャネル長よりも小さいこ
とが可能である。
【0139】
なお、一例として、トランジスタ204のチャネル幅は、トランジスタ202のチャネル
幅よりも小さいことが好ましい。なぜなら、ノードBの負荷は、ノードCの負荷よりも大
きい場合が多いからである。同様の理由で、トランジスタ203のチャネル幅は、トラン
ジスタ201のチャネル幅よりも小さいことが好ましい。ただし、これに限定されず、ト
ランジスタ204のチャネル幅は、トランジスタ202のチャネル幅よりも大きいことが
可能である。または、トランジスタ203のチャネル幅は、トランジスタ201のチャネ
ル幅よりも大きいことが可能である。
【0140】
なお、一例として、トランジスタ201のチャネル幅とトランジスタ202のチャネル幅
とは、おおむね等しいことが好ましい。なぜなら、トランジスタ201とトランジスタ2
02とは、両方とも、ノードCの電位を制御し、同じ極性のトランジスタだからである。
ただし、これに限定されず、トランジスタ201のチャネル幅は、トランジスタ202の
チャネル幅よりも大きいことが可能であるし、小さいことが可能である。
【0141】
なお、一例として、トランジスタ201、トランジスタ202、トランジスタ203、又
はトランジスタ204のチャネル幅は、実施の形態1で述べるトランジスタ101、トラ
ンジスタ102、又はトランジスタ103のチャネル幅よりも小さいことが好ましい。た
だし、これに限定されず、トランジスタ201~204のいずれか一のチャネル幅は、図
1(A)のトランジスタ101、トランジスタ102、又はトランジスタ103のチャネ
ル幅よりも大きいことが可能である。
【0142】
なお、一例として、実施の形態1で述べるトランジスタ101と同様に、トランジスタ2
01において、ゲートと第2の端子との間の寄生容量は、ゲートと第1の端子との間の寄
生容量よりも大きいことが好ましい。なぜなら、期間T4において、ノードCの電位がブ
ートストラップ動作によって高くなりやすくなるからである。したがって、ゲートとして
機能する導電層と、ソース又はドレインとして機能する導電層とが重なる面積は、第2の
端子側のほうが、第1の端子側よりも大きいことが好ましい。ただし、これに限定されな
い。
【0143】
なお、端子104bには、Lレベルの電位がV1よりも低い信号を入力することが可能で
ある。こうして、トランジスタ202、及びトランジスタ204に逆バイアスを印加する
ことができるので、トランジスタ202、及びトランジスタ204の特性劣化を緩和する
ことができる。または、端子104bには、Hレベルの電位がV2よりも低い信号を入力
することが可能である。こうして、トランジスタ202、及びトランジスタ204がオン
のときのVgsを小さくすることができるので、トランジスタ202、及びトランジスタ
204の特性劣化を抑制することができる。このような場合、配線111に、Lレベルの
電位がV1よりも低い信号、Hレベルの電位がV2よりも低い信号、又は、Lレベルの電
位がV1よりも低く、且つHレベルの電位がV2よりも低い信号を入力することが可能で
ある。ただし、これに限定されず、端子104bが配線111とは別の配線と接続され、
当該配線に、Lレベルの電位がV1よりも低い信号、Hレベルの電位がV2よりも低い信
号、又は、Lレベルの電位がV1よりも低く、且つHレベルの電位がV2よりも低い信号
を入力することが可能である。
【0144】
なお、実施の形態1と同様に、配線を複数の配線に分割することが可能である。そして、
当該複数の配線には、同じ信号又は電圧を入力することが可能であるし、別々の信号又は
電圧を入力することが可能である。または、当該複数の配線は、同じ配線又は同じ素子と
接続されることが可能であるし、当該複数の配線は、別々の配線又は別々の素子と接続さ
れることが可能である。図10(A)の一例には、配線111が配線111A~111B
という複数の配線に分割され、配線112が配線112C~112Dという複数の配線に
分割され、配線116が配線116E~116Fという複数の配線に分割される場合の構
成を示す。そして、トランジスタ204のゲートが配線111Aと接続され、トランジス
タ202のゲートが配線111Bと接続される。トランジスタ201の第1の端子は、配
線112Cと接続され、トランジスタ203の第1の端子及びゲートは、配線112Dと
接続される。トランジスタ202の第1の端子は、配線116Eと接続され、トランジス
タ204の第1の端子は、配線116Fと接続される。ただし、これに限定されず、配線
111、配線112、及び配線116のいずれか一又は二つのみが複数の配線に分割され
ることが可能である。または、トランジスタ203のゲートと第1の端子とには、別々の
信号又は別々の電圧を入力することが可能である。この場合、トランジスタ203のゲー
トと第1の端子とは、別々の配線と接続されることが可能である。
【0145】
なお、図10(A)において、配線111A~111Bは、図9(A)の配線111に対
応する。よって、配線111と同様に、配線111A~111Bには、信号OUTを入力
することが可能であり、配線111A~111Bは、信号線として機能することが可能で
ある。ただし、これに限定されず、配線111A~111Bには、電圧V1又は電圧V2
などの電圧を供給することが可能であり、配線111A~111Bは、電源線として機能
することが可能である。または、配線111A~111Bには、別々の信号又は別々の電
圧を入力することが可能である。または、配線111A~111Bには、他にも様々な信
号、様々な電圧、又は様々な電流を入力することが可能である。
【0146】
なお、図10(A)において、配線112C~112Dは、図9(A)の配線112に対
応する。よって、配線112と同様に、配線112C~112Dには、信号IN1を入力
することが可能であり、配線112C~112Dは、信号線として機能することが可能で
ある。ただし、これに限定されず、配線112C~112Dには、電圧V1又は電圧V2
などの電圧を供給することが可能であり、配線112C~112Dは、電源線として機能
することが可能である。または、配線112C~112Dには、別々の信号又は別々の電
圧を入力することが可能である。または、配線112C~112Dには、他にも様々な信
号、様々な電圧、又は様々な電流を入力することが可能である。
【0147】
なお、図10(A)において、配線116E~116Fは、図9(A)の配線116に対
応する。よって、配線116と同様に、配線116E~116Fには、電圧V1を供給す
ることが可能であり、配線116E~116Fは、電源線として機能することが可能であ
る。ただし、これに限定されず、配線116E~116Fには、信号OUT、又は信号I
N1~IN4などの信号を入力することによって、配線116E~116Fは、信号線と
して機能することが可能である。または、配線116E~116Fには、別々の電圧、又
は別々の信号を供給することが可能である。または、配線116E~116Fには、他に
も様々な信号、様々な電圧、又は様々な電流を入力することが可能である。
【0148】
なお、図10(A)において、配線116E、及び配線116Fには、期間T2において
、Lレベルとなる信号を入力することが可能である。例えば、配線116E、及び配線1
16Fには、信号IN2を入力することが可能である。この場合、配線116E、及び配
線116Fは、実施の形態1で述べる配線113と接続されることが可能である。こうす
ることによって、トランジスタ202、及びトランジスタ204には、逆バイアスが印加
されるので、トランジスタ202、及びトランジスタ204の特性劣化を緩和することが
できる。ただし、これに限定されず、配線116Eと配線116Fとの一方だけに、信号
IN2を入力することが可能である。この場合、配線116Eと配線116Fの一方のみ
が配線113と接続されることが可能である。または、配線116E、及び/又は、配線
116Fに、信号IN3、又は信号IN4を入力することが可能である。この場合、配線
116E、及び/又は、配線116Fを実施の形態1で述べる配線114、又は配線11
5と接続されることが可能である。
【0149】
なお、図10(A)において、配線112Dに、信号IN2を入力することが可能である
。この場合、トランジスタ203のゲート及び第1の端子は、配線113と接続されるこ
とが可能である。こうすることによって、期間T3において、ノードCの電位は、Hレベ
ルの信号IN2の電位(V2)からトランジスタ203の閾値電圧(Vth203)を引
いた値(V2-Vth203)となる。その後、期間T4において、信号IN1がHレベ
ルになるので、ノードCの電位は、ブートストラップ動作によって、V2-Vth203
からさらに上昇する。よって、ノードCの電位が高くなるので、トランジスタ201のV
gsを大きくすることができる。この結果、回路104の出力信号(ノードBの電位)の
立ち下がり時間、及び立ち上がり時間を短くすることができる。または、回路104の出
力信号の遅延を低減することができる。ただし、これに限定されず、配線112Dには、
電圧V2を供給することが可能である。
【0150】
なお、図10(B)に示すように、トランジスタ201のゲートと第2の端子との間に、
容量素子221を新たに接続することが可能である。こうすることによって、図6(A)
と同様に、ノードCの電位を高くすることができる。ただし、これに限定されず、図6
A)と同様に、容量素子221には、第1の端子及び第2の端子がノードBと接続され、
ゲートがノードCと接続されたトランジスタを、MOS容量として用いることが可能であ
る。
【0151】
なお、図10(B)と同様に、図10(A)においても、トランジスタ201のゲートと
第2の端子との間に、容量素子221を新たに接続することが可能である。または、第1
の端子及び第2の端子がノードBと接続され、ゲートがノードCと接続されたトランジス
タを新たに接続することが可能である。
【0152】
なお、図10(C)に示すように、トランジスタ204を省略することが可能である。ま
たは、図10(D)に示すように、トランジスタ202を省略することが可能である。こ
うすることによって、トランジスタの数を減らすことができる。よって、レイアウト面積
の縮小、又は歩留まりの向上などを図ることができる。ただし、これに限定されず、トラ
ンジスタ202とトランジスタ204との両方を省略することが可能である。
【0153】
なお、図10(C)、又は図10(D)と同様に、図10(A)~(B)においても、ト
ランジスタ202、及び/又は、トランジスタ204を省略することが可能である。
【0154】
なお、図10(E)に示すように、トランジスタ202を、一方の端子(以下、正極とも
いう)がノードBと接続され、他方の端子(以下、負極ともいう)が配線111と接続さ
れるダイオード202aに置き換えることが可能である。または、トランジスタ203を
、一方の端子(以下、正極ともいう)がノードCと接続され、他方の端子(以下、負極と
もいう)が配線111と接続されるダイオード203aに置き換えることが可能である。
この場合、回路104の端子104bには、信号OUTの反転信号、又はノードAの電位
の反転した信号が入力されることが可能である。これを実現するために、配線111、又
はノードAは、インバータ回路、NAND回路、又はNOR回路などの入力信号を反転し
て出力する機能を有する回路を介して、回路104の端子104bと接続されることが可
能である。ただし、これに限定されず、トランジスタ202とトランジスタ204との一
方をダイオードに置き換えることが可能である。または、ダイオード202a、及び/又
は、ダイオード203aを新たに追加することが可能である。
【0155】
なお、図10(E)と同様に、図10(A)~(D)においても、トランジスタ202を
、一方の端子がノードBと接続され、他方の端子が配線111と接続されるダイオード2
02aに置き換えることが可能である。または、トランジスタ203を、一方の端子がノ
ードCと接続され、他方の端子が配線111と接続されるダイオード203aに置き換え
ることが可能である。または、ダイオード202a、及び/又は、ダイオード203aを
新たに追加することが可能である。
【0156】
なお、図示はしないが、図10(A)~(E)において、トランジスタ202の第1の端
子は配線111と接続され、トランジスタ202の第2の端子はノードBと接続され、ト
ランジスタ202のゲートは配線111又はノードBと接続されることによって、トラン
ジスタ202をダイオード接続にすることが可能である。または、トランジスタ204の
第1の端子は配線111と接続され、トランジスタ204の第2の端子はノードCと接続
され、トランジスタ204のゲートは配線111又はノードCと接続されることによって
、トランジスタ204をダイオード接続にすることが可能である。ただし、これに限定さ
れず、トランジスタ202とトランジスタ204の一方のみをダイオード接続にすること
が可能である。
【0157】
なお、図10(F)に示すように、トランジスタ201~204として、Pチャネル型ト
ランジスタを用いることが可能である。特に、図1(A)のトランジスタ101~103
として、Pチャネル型トランジスタが用いられる場合には、トランジスタ201~204
として、Pチャネル型トランジスタを用いることが好ましい。トランジスタ201p、ト
ランジスタ202p、トランジスタ203p、及びトランジスタ204pは、各々、トラ
ンジスタ201、トランジスタ202、トランジスタ203、トランジスタ204に対応
し、Pチャネル型である。
【0158】
なお、図10(F)と同様に、図10(A)~(E)においても、トランジスタ201~
204として、Pチャネル型トランジスタを用いることが可能である。
【0159】
なお、すでに述べたように、実施の形態1で述べた回路100が有する回路104に、本
実施の形態で述べた回路104の構成を用いることが可能である。図11には、一例とし
て、図7(C)の回路100が有する回路104に、図9(A)の回路104の一例を用
いる場合の構成を示す。ただし、これに限定されず、図9(A)、図10(A)、図10
(B)、図10(C)、図10(D)、図10(E)、図10(F)、又はこれらを組み
合わせた場合の回路104を、図1(A)、図5(A)、図5(B)、図6(A)、図6
(B)、図6(C)、図7(A)、図7(B)、図8(A)、又はこれらを組み合わせた
場合の回路100が有する回路104に用いることが可能である。
【0160】
(実施の形態3)
本実施の形態では、回路105の具体例について説明する。なお、回路105を半導体装
置、駆動回路、又はゲートドライバと示すことが可能である。なお、実施の形態1、及び
実施の形態2で述べる内容は、その説明を省略する。なお、実施の形態1、及び実施の形
態2で述べる内容は、本実施の形態で述べる内容と自由に組み合わせることができる。
【0161】
まず、回路105の一例について、図12(A)を参照して説明する。図9(A)の一例
では、回路105は、トランジスタ301(第8のトランジスタともいう)、トランジス
タ302(第9のトランジスタともいう)、トランジスタ303(第10のトランジスタ
ともいう)、トランジスタ304(第11のトランジスタともいう)、及びトランジスタ
305(第12のトランジスタともいう)を有する。ただし、これに限定されず、これら
のトランジスタのいずれかを省略することが可能である。または、これらのトランジスタ
のいずれかを容量素子、抵抗素子、若しくはダイオードなどの様々な素子、又はこれらの
うちのいずれかの素子を組み合わせた回路に置き換えることが可能である。または、トラ
ンジスタ、容量素子、抵抗素子、若しくはダイオードなどの様々な素子、又はこれらのう
ちのいずれかの素子を組み合わせた回路を新たに追加することが可能である。
【0162】
なお、一例として、トランジスタ301~305は、Nチャネル型であるものとする。特
に、実施の形態1で述べるトランジスタ101~103、及び実施の形態2で述べるトラ
ンジスタ201~204がNチャネル型である場合には、トランジスタ301~305は
、Nチャネル型であることが好ましい。こうして、全てのトランジスタを同じ極性とする
ことができる。ただし、これに限定されず、トランジスタ301~305は、Pチャネル
型であることが可能である。
【0163】
次に、図12(A)の回路105の接続関係の一例について説明する。トランジスタ30
1の第1の端子は、配線114と接続され、トランジスタ301の第2の端子は、ノード
Aと接続され、トランジスタ301のゲートは、配線114と接続される。トランジスタ
302の第1の端子は、配線114と接続され、トランジスタ302の第2の端子は、ノ
ードAと接続され、トランジスタ302のゲートは、配線113と接続される。トランジ
スタ303の第1の端子は、配線116と接続され、トランジスタ303の第2の端子は
、ノードAと接続され、トランジスタ303のゲートは、配線115と接続される。トラ
ンジスタ304の第1の端子は、配線116と接続され、トランジスタ304の第2の端
子は、配線111と接続され、トランジスタ304のゲートは、配線115と接続される
。トランジスタ305の第1の端子は、配線116と接続され、トランジスタ305の第
2の端子は、配線111と接続され、トランジスタ305のゲートは、配線113と接続
される。ただし、これに限定されず、他にも様々な接続構成にすることが可能である。
【0164】
なお、配線113、配線114、配線115、又は配線116には、実施の形態1で述べ
るように、様々な信号、様々な電圧、又は様々な電流を入力することが可能である。ここ
では、一例として、配線113には、実施の形態1で述べる信号IN2が入力されるもの
とする。配線114には、一例として、実施の形態1で述べる信号IN3が入力されるも
のとする。配線115には、一例として、図1(B)又は図3(A)に示す信号IN4が
入力されるものとする。配線116には、一例として、電圧V1が供給されるものとする
。ただし、これに限定されない。
【0165】
次に、トランジスタ301~305が有する機能の一例について説明する。トランジスタ
301は、信号IN3に応じて、Hレベルの信号IN2をノードAに供給するタイミング
を制御し、ダイオードとして機能することが可能である。または、トランジスタ301は
、ノードAの電位に応じて、配線114とノードAとの導通状態を制御することによって
、信号IN3をノードAに供給するタイミングを制御する機能を有する。トランジスタ3
02は、信号IN2に応じて、配線114とノードAとの導通状態を制御することによっ
て、信号IN3をノードAに供給するタイミングを制御する機能を有し、スイッチとして
機能することが可能である。トランジスタ303は、信号IN4に応じて、配線116と
ノードAとの導通状態を制御することによって、電圧V1をノードAに供給する機能を有
し、スイッチとして機能することが可能である。トランジスタ304は、信号IN4に応
じて、配線116と配線111との導通状態を制御することによって、電圧V1を配線1
11に供給する機能を有し、スイッチとして機能することが可能である。トランジスタ3
05は、信号IN2に応じて、配線116と配線111との導通状態を制御するとによっ
て、電圧V1を配線111に供給する機能を有し、スイッチとして機能することが可能で
ある。ただし、これに限定されず、トランジスタ301~305は、他にも様々な機能を
有することが可能である。または、これらの素子又は回路は、上述した機能を有していな
いことが可能である。
【0166】
次に、回路105の動作について、図1(B)、図12(B)、図12(C)、図13
A)、図13(B)、及び図13(C)を参照して説明する。図12(B)は、期間T1
における回路105の動作の模式図の一例である。図12(C)は、期間T2における回
路105の動作の模式図の一例である。図13(A)は、期間T3における回路105の
動作の模式図の一例である。図13(B)は、期間T4における回路105の動作の模式
図の一例である。図13(C)は、期間T5における回路105の動作の模式図の一例で
ある。
【0167】
まず、期間T1では、信号IN2がHレベルになり、信号IN3がHレベルになり、信号
IN4がLレベルになる。信号IN3がHレベルになるので、トランジスタ301がオン
する。同時に、信号IN2がHレベルになるので、トランジスタ302、及びトランジス
タ305がオンする。すると、配線114とノードAとが導通状態となるので、信号IN
3は、配線114からトランジスタ301及びトランジスタ302を介してノードAに供
給される。よって、ノードAの電位が上昇し始める。同様に、配線116と配線111と
が導通状態となるので、電圧V1が配線116からトランジスタ305を介して配線11
1に供給される。よって、配線111の電位はV1となる。このとき、信号IN4はLレ
ベルなので、トランジスタ303、及びトランジスタ304はオフになる。よって、配線
116とノードAとは非導通状態となり、配線116と配線111とは非導通状態となる
。その後、ノードAの電位が配線114の電位(V2)からトランジスタ301の閾値電
圧(Vth301)を引いた値(V2-Vth301)となったところで、トランジスタ
301はオフになる。同様に、ノードAの電位が配線113の電位(V2)からトランジ
スタ302の閾値電圧(Vth302)を引いた値(V2-Vth302)となったとこ
ろで、トランジスタ302はオフになる。よって、配線114とノードAとは非導通状態
となる。ここでは、一例として、ノードAの電位がV2-Vth301となったところで
、トランジスタ301、及びトランジスタ302がオフするものとする。よって、ノード
Aは、電位をV2-Vth301に維持したまま、浮遊状態になる。
【0168】
次に、期間T2では、信号IN3がLレベルになり、信号IN4がLレベルになり、信号
IN5がLレベルのままとなる。信号IN3がLレベルになるので、トランジスタ301
はオフのままとなる。同時に、信号IN2がLレベルになるので、トランジスタ302は
オフのままとなり、トランジスタ303はオフする。よって、配線114とノードAとは
非導通状態のままとなり、配線116と配線111とは非導通状態となる。このとき、信
号IN4はLレベルのままなので、トランジスタ303、及びトランジスタ304はオフ
のままとなる。よって、配線116とノードAとは非導通状態のままとなり、配線116
と配線111とは非導通状態のままとなる。
【0169】
次に、期間T3では、信号IN2がHレベルになり、信号IN3がLレベルのままとなり
、信号IN4がHレベルになる。信号IN3がLレベルのままなので、トランジスタ30
1はオフのままとなる。そして、信号IN2がHレベルになるので、トランジスタ302
、及びトランジスタ304がオンになる。すると、配線114とノードAとが導通状態に
なるので、Lレベルの信号IN3が配線114からトランジスタ302を介してノードA
に供給される。同様に、配線116と配線111とが導通状態となるので、電圧V1が配
線116からトランジスタ305を介して配線111に供給される。このとき、信号IN
4がHレベルになるので、トランジスタ303、及びトランジスタ304がオンになる。
すると、配線116とノードAとが導通状態となるので、電圧V1が配線116からトラ
ンジスタ303を介してノードAに供給される。同様に、配線116と配線111とが導
通状態となるので、電圧V1が配線116からトランジスタ304を介して配線111に
供給される。したがって、ノードAの電位は、V1になるように減少し、配線111の電
位は、V1になるように減少する。
【0170】
次に、期間T4では、信号IN2がLレベルになり、信号IN3がLレベルのままとなり
、信号IN4がLレベルになる。信号IN3がLレベルのままなので、トランジスタ30
1はオフのままとなる。そして、信号IN2がLレベルになるので、トランジスタ302
、及びトランジスタ305がオフになる。よって、配線114とノードAとは非導通状態
となり、配線116と配線111とは非導通状態となる。同時に、信号IN4がLレベル
になるので、トランジスタ303、及びトランジスタ304がオフになる。よって、配線
116とノードAとは非導通状態となり、配線116と配線111とは非導通状態となる
。このように、期間T4では、回路105からは、ノードA又は配線111に信号又は電
圧などを供給しない場合が多い。
【0171】
次に、期間T5では、信号IN2がHレベルになり、信号IN3がLレベルのままとなり
、信号IN4がLレベルのままとなる。信号IN4がLレベルのままなので、トランジス
タ303、及びトランジスタ304がオフになる。よって、配線116とノードAとは非
導通状態となり、配線116と配線111とは非導通状態となる。同様に、信号IN3が
Lレベルのままなので、トランジスタ301がオフのままとなる。このとき、信号IN2
がHレベルになるので、トランジスタ302、及びトランジスタ305がオンになる。す
ると、配線114とノードAとが導通状態となるので、Lレベルの信号IN3が配線11
4からトランジスタ302を介してノードAに供給される。よって、ノードAの電位は、
V1に維持される。同様に、配線116と配線111とが導通状態となるので、電圧V1
が配線116からトランジスタ305を介して配線111に供給される。よって、配線1
11の電位はV1に維持される。
【0172】
以上、図12(A)の回路105について説明した。図12(A)の回路105では、全
てのトランジスタの極性をNチャネル型又はPチャネル型とすることが可能である。した
がって、工程数の削減、歩留まりの向上、信頼性の向上、又はコストの削減を図ることが
できる。特に、全てのトランジスタがNチャネル型の場合、トランジスタの半導体層とし
て、非単結晶半導体、微結晶半導体、有機半導体、又は酸化物半導体などを用いることが
可能になる。よって、工程数の削減、歩留まりの向上、信頼性の向上、又はコストの削減
を図ることができる。ただし、これに限定されず、図12(A)の回路105は、Pチャ
ネル型のトランジスタとNチャネル型のトランジスタとによって構成されるCMOS回路
を有することが可能である。または、トランジスタの半導体層として、単結晶半導体、又
は多結晶半導体を用いることが可能である。
【0173】
または、図12(A)の回路105では、期間T4と期間T5とのうち少なくとも一方に
おいて、トランジスタ301~305はオフする。したがって、トランジスタが1動作期
間中にずっとオン状態にならないので、閾値電圧の上昇又は移動度の低下などのトランジ
スタの特性劣化を抑制することができる。特に、トランジスタの半導体層として、非単結
晶半導体、微結晶半導体、有機半導体、又は酸化物半導体などが用いられる場合、トラン
ジスタの特性劣化は顕著に表れる場合が多い。しかし、図12(A)の回路105では、
トランジスタの特性劣化を抑制することができるので、トランジスタの半導体層として、
非単結晶半導体、微結晶半導体、有機半導体、又は酸化物半導体などを用いることが容易
になる。ただし、これに限定されず、半導体層としては、多結晶半導体、又は単結晶半導
体を用いることが可能である。
【0174】
なお、一例として、トランジスタ305のチャネル幅は、トランジスタ302のチャネル
幅よりも大きいことが好ましい。または、トランジスタ304のチャネル幅は、一例とし
て、トランジスタ303のチャネル幅よりも大きいことが好ましい。なぜなら、配線11
1の負荷は、ノードAの負荷よりも大きい場合が多いので、配線111に信号又は電圧な
どを供給するトランジスタの駆動能力は、ノードAに信号又は電圧などを供給するトラン
ジスタの駆動能力よりも大きい場合が多いからである。そして、トランジスタ305、及
びトランジスタ304は、配線111に信号又は電圧を供給する機能を有し、トランジス
タ302、及びトランジスタ303は、ノードAに信号又は電圧を供給する機能を有する
からである。ただし、これに限定されず、トランジスタ305のチャネル幅は、トランジ
スタ302のチャネル幅よりも小さいことが可能である。または、トランジスタ304の
チャネル幅は、一例として、トランジスタ303のチャネル幅よりも小さいことが可能で
ある。なぜなら、ノードAには、実施の形態1で述べるトランジスタ101の第1の端子
とゲートとの間の寄生容量によって、ノイズが生じやすいかからである。そして、このノ
イズによって、トランジスタ101がオンし、配線111の電位が上昇してしまう場合が
あるからである。
【0175】
なお、一例として、トランジスタ303のチャネル幅は、トランジスタ302のチャネル
幅よりも大きいことが好ましい。または、トランジスタ304のチャネル幅は、一例とし
て、トランジスタ305のチャネル幅よりも大きいことが好ましい。こうすることによっ
て、ノードA、及び配線111に生じるノイズの影響を低減することができる。ただし、
これに限定されず、トランジスタ303のチャネル幅は、トランジスタ302のチャネル
幅よりも小さいことが可能である。または、トランジスタ304のチャネル幅は、トラン
ジスタ305のチャネル幅よりも小さいことが可能である。
【0176】
なお、端子105a、及び端子105cには、Lレベルの電位がV1よりも低い信号を入
力することが可能である。こうして、トランジスタ302~305に逆バイアスを印加す
ることが可能になるので、トランジスタ302~305の特性劣化を緩和することができ
る。または、端子105a、及び端子105cには、Hレベルの電位がV2よりも低い信
号を入力することが可能である。こうして、トランジスタ302~305がオンのときの
Vgsを小さくすることができるので、トランジスタ302~305の特性劣化を抑制す
ることができる。このような場合、配線113、及び配線115に、Lレベルの電位がV
1よりも低い信号、Hレベルの電位がV2よりも低い信号、又は、Lレベルの電位がV1
よりも低く、且つHレベルの電位がV2よりも低い信号を入力することが可能である。た
だし、これに限定されず、端子105aと端子105cとの一方に、Lレベルの電位がV
1よりも低い信号、Hレベルの電位がV2よりも低い信号、又は、Lレベルの電位がV1
よりも低く、且つHレベルの電位がV2よりも低い信号を入力することが可能である。こ
の場合、配線113と配線115との一方に、Lレベルの電位がV1よりも低い信号、H
レベルの電位がV2よりも低い信号、又は、Lレベルの電位がV1よりも低く、且つHレ
ベルの電位がV2よりも低い信号を入力することが可能である。または、端子105aが
配線113とは別の配線と接続され、当該配線に、Lレベルの電位がV1よりも低い信号
、Hレベルの電位がV2よりも低い信号、又は、Lレベルの電位がV1よりも低く、且つ
Hレベルの電位がV2よりも低い信号を入力することが可能である。または、端子105
cが配線115とは別の配線と接続され、当該配線に、Lレベルの電位がV1よりも低い
信号、Hレベルの電位がV2よりも低い信号、又は、Lレベルの電位がV1よりも低く、
且つHレベルの電位がV2よりも低い信号を入力することが可能である。
【0177】
なお、端子105dには、期間T1、期間T3、及び期間T4において、Lレベルとなる
信号を入力することが可能である。例えば、端子105dには、信号IN2を入力するこ
とが可能である。この場合、端子105dは、配線113と接続されることが可能である
。こうすることによって、トランジスタ303、トランジスタ304、又はトランジスタ
305には、逆バイアスを印加することが可能になるので、トランジスタ303、トラン
ジスタ304、又はトランジスタ305の特性劣化を緩和することができる。
【0178】
なお、実施の形態1、又は実施の形態2と同様に、配線を複数の配線に分割することが可
能である。そして、当該複数の配線には、同じ信号又は電圧を入力することが可能である
し、別々の信号又は電圧を入力することが可能である。または、当該複数の配線は、同じ
配線又は同じ素子と接続されることが可能であるし、当該複数の配線は、別々の配線又は
別々の素子と接続されることが可能である。図14(A)の一例には、配線113が配線
113A~113Bという複数の配線に分割され、配線114が配線114A~114B
という複数の配線に分割され、配線115が配線115A~115Bという複数の配線に
分割され、配線116が配線116G~116Iという複数の配線に分割される場合の構
成を示す。そして、トランジスタ302のゲートが配線113Aと接続され、トランジス
タ305のゲートが配線113Bと接続される。トランジスタ302の第1の端子が配線
114Aと接続され、トランジスタ301の第1の端子及びゲートが配線114Bと接続
される。トランジスタ303のゲートが配線115Aと接続され、トランジスタ304の
ゲートが配線115Bと接続される。トランジスタ303の第1の端子が配線116Gと
接続され、トランジスタ304の第1の端子が配線116Hと接続され、トランジスタ3
05の第1の端子が配線116Iと接続される。ただし、これに限定されず、配線113
、配線114、配線115、及び配線116のうちの、一つ、二つ、又は三つのみが複数
の配線に分割されることが可能である。
【0179】
なお、図14(A)において、配線113A~113Bは、図12(A)の配線113に
対応する。よって、配線113と同様に、配線113A~113Bには、信号IN2を入
力することが可能であり、配線113A~113Bは、信号線として機能することが可能
である。ただし、これに限定されず、配線113A~113Bには、電圧V1又は電圧V
2などの電圧を供給することが可能であり、配線113A~113Bは、電源線として機
能することが可能である。または、配線113A~113Bには、別々の信号又は別々の
電圧を入力することが可能である。または、配線113A~113Bには、他にも様々な
信号、様々な電圧、又は様々な電流を入力することが可能である。
【0180】
なお、図14(A)において、配線114A~114Bは、図12(A)の配線114に
対応する。よって、配線114と同様に、配線114A~114Bには、信号IN3を入
力することが可能であり、配線114A~114Bは、信号線として機能することが可能
である。ただし、これに限定されず、配線114A~114Bには、電圧V1又は電圧V
2などの電圧を供給することが可能であり、配線114A~114Bは、電源線として機
能することが可能である。または、配線114A~114Bには、別々の信号又は別々の
電圧を入力することが可能である。または、配線114A~114Bには、他にも様々な
信号、様々な電圧、又は様々な電流を入力することが可能である。
【0181】
なお、図14(A)において、配線115A~115Bは、図12(A)の配線115に
対応する。よって、配線115と同様に、配線115A~115Bには、信号IN4を入
力することが可能であり、配線115A~115Bは、信号線として機能することが可能
である。ただし、これに限定されず、配線115A~115Bには、電圧V1又は電圧V
2などの電圧を供給することが可能であり、配線115A~115Bは、電源線として機
能することが可能である。または、配線115A~115Bには、別々の信号又は別々の
電圧を入力することが可能である。または、配線115A~115Bには、他にも様々な
信号、様々な電圧、又は様々な電流を入力することが可能である。
【0182】
なお、図14(A)において、配線116G~116Iは、図12(A)の配線116に
対応する。よって、配線116と同様に、配線116G~116Iには、電圧V1を供給
することが可能であり、配線116G~116Iは、電源線として機能することが可能で
ある。ただし、これに限定されず、配線116G~116Iには、信号OUT、又は信号
IN1~IN4などの信号を入力することによって、配線116G~116Iは、信号線
として機能することが可能である。または、配線116G~116Iには、別々の電圧、
又は別々の信号を供給することが可能である。または、配線116G~116Iには、他
にも様々な信号、様々な電圧、又は様々な電流を入力することが可能である。
【0183】
なお、図14(A)において、配線116G、及び配線116Hには、期間T3において
、Lレベルとなる信号を入力することが可能である。例えば、配線116G、及び配線1
16Hには、信号IN2を入力することが可能である。この場合、配線116G、及び配
線116Hは、実施の形態1及び実施の形態2で述べる配線112と接続されることが可
能である。こうすることによって、トランジスタ303、及びトランジスタ304に逆バ
イアスを印加することが可能になるので、トランジスタ303、及びトランジスタ304
の特性劣化を抑制することができる。ただし、これに限定されず、配線116Gと配線1
16Hとの一方のみに、信号IN2を入力することが可能である。または、配線116G
、及び/又は、配線116Hに、信号OUT、又は信号IN3を入力することが可能であ
る。この場合、配線116G、及び/又は、配線116Hは、実施の形態1及び実施の形
態2で述べる配線111、又は配線114と接続されることが可能である。
【0184】
なお、図14(A)において、配線116Iには、期間T1、期間T3、期間T5におい
て、Lレベルとなる信号を入力することが可能である。例えば、配線116Iには、信号
IN2を入力することが可能である。この場合、配線116Iは、実施の形態1及び実施
の形態2で述べる配線112と接続されることが可能である。こうすることによって、ト
ランジスタ305に逆バイアスを印加することが可能になるので、トランジスタ305の
特性劣化を抑制することができる。ただし、これに限定されない。
【0185】
なお、図14(B)に示すように、トランジスタ303、及びトランジスタ304を省略
することが可能である。こうして、トランジスタの数を減らすことができる。よって、レ
イアウト面積の縮小、又は歩留まりの向上などを図ることができる。
ただし、これに限定されず、トランジスタ303とトランジスタ304との一方のみを省
略することが可能である。
【0186】
なお、図14(B)と同様に、図14(A)においても、トランジスタ303、及び/又
は、トランジスタ304を省略することが可能である。
【0187】
なお、図14(C)に示すように、トランジスタ305を省略することが可能である。こ
うして、トランジスタの数を減らすことができる。よって、レイアウト面積の縮小、又は
歩留まりの向上などを図ることができる。ただし、これに限定されない。
【0188】
なお、図14(C)と同様に、図14(A)~(B)においても、トランジスタ305を
省略することが可能である
【0189】
なお、図15(A)に示すように、トランジスタ302を省略することが可能である。こ
うして、トランジスタの数を減らすことができる。よって、レイアウト面積の縮小、又は
歩留まりの向上などを図ることができる。ただし、これに限定されない。
【0190】
なお、図15(A)と同様に、図14(A)~(C)においても、トランジスタ302を
省略することが可能である。
【0191】
なお、図15(B)に示すように、トランジスタ301を省略することが可能である。こ
うして、トランジスタの数を減らすことができる。よって、レイアウト面積の縮小、又は
歩留まりの向上などを図ることができる。ただし、これに限定されない。
【0192】
なお、図15(B)と同様に、図14(A)~(C)、及び図15(A)においても、ト
ランジスタ301を省略することが可能である。
【0193】
なお、図16(A)に示すように、トランジスタ303を、一方の端子(以下、正極とも
いう)がノードAと接続され、他方の端子(以下、負極ともいう)が配線115と接続さ
れるダイオード303aに置き換えることが可能である。または、トランジスタ304を
、一方の端子(以下、正極ともいう)が配線111と接続され、他方の端子(以下、負極
ともいう)が配線115と接続されるダイオード304aに置き換えることが可能である
。ただし、これに限定されず、トランジスタ303とトランジスタ304との一方をダイ
オードに置き換えることが可能である。または、ダイオード303a、及び/又は、ダイ
オード304aを新たに追加することが可能である。
【0194】
なお、図16(A)と同様に、図14(A)~(C)、及び図15(A)~(B)におい
ても、トランジスタ303を、一方の端子がノードAと接続され、他方の端子が配線11
5と接続されるダイオード303aに置き換えることが可能である。または、トランジス
タ304を、一方の端子が配線111と接続され、他方の端子が配線115と接続される
ダイオード304aに置き換えることが可能である。または、ダイオード303a、及び
/又は、ダイオード304aを新たに追加することが可能である。
【0195】
なお、図示はしないが、図14(A)~(C)、図15(A)~(B)、及び図16(A
)において、トランジスタ303の第1の端子が配線115と接続され、トランジスタ3
03の第2の端子がノードAと接続され、トランジスタ303のゲートがノードAと接続
されることによって、トランジスタ303をダイオード接続にすることが可能である。ま
たは、トランジスタ304の第1の端子が配線115と接続され、トランジスタ304の
第2の端子が配線111と接続され、トランジスタ304のゲートが配線111と接続さ
れることによって、トランジスタ304をダイオード接続にすることが可能である。ただ
し、これに限定されず、トランジスタ303とトランジスタ304との一方をダイオード
接続にすることが可能である。
【0196】
なお、図16(B)に示すように、トランジスタ305を、一方の端子(以下、正極とも
いう)が配線111と接続され、他方の端子(以下、負極ともいう)が配線113と接続
されるダイオード305aに置き換えることが可能である。ただし、これに限定されず、
ダイオード305aを新たに追加することが可能である。
【0197】
なお、図16(B)と同様に、図14(A)~(C)、図15(A)~(B)、及び図1
6(A)においても、トランジスタ305を、一方の端子(以下、正極ともいう)が配線
111と接続され、他方の端子(以下、負極ともいう)が配線113と接続されるダイオ
ード305aに置き換えることが可能である。または、ダイオード305aを新たに追加
することが可能である。
【0198】
なお、図示はしないが、図14(A)~(C)、図15(A)~(B)、及び図16(A
)~(B)において、トランジスタ305の第1の端子が配線113と接続され、トラン
ジスタ305の第2の端子が配線111と接続され、トランジスタ305のゲートが配線
111と接続されることによって、トランジスタ305をダイオード接続にすることが可
能である。ただし、これに限定されない。
【0199】
なお、図17(A)に示すように、トランジスタ301のゲートは、配線117と接続さ
れることが可能である。このために、回路105は、新たに端子105gを有することが
可能である。そして、配線117は、端子105gを介してトランジスタ301のゲート
と接続される。配線117には、電圧V2が供給され、配線117は電源線として機能す
ることが可能である。ただし、これに限定されず、トランジスタ301の第1の端子が配
線117と接続され、トランジスタ301のゲートは、配線114と接続されることが可
能である。または、配線117には、期間T2において、Hレベルとなる信号を入力する
ことが可能であり、配線117は、信号線として機能することが可能である。例えば、配
線117に信号IN2を入力することが可能であり、配線117は、配線113と接続さ
れることが可能である。または、配線117には、他にも様々な信号、様々な電圧、又は
様々な電流を入力することが可能である。
【0200】
なお、図17(A)と同様に、図14(A)~(C)、図15(A)~(B)、及び図1
6(A)~(B)においても、トランジスタ301のゲート、又はトランジスタ301の
第1の端子は、配線117と接続されることが可能である。
【0201】
なお、図17(B)に示すように、トランジスタ306、及びトランジスタ307を新た
に追加することが可能である。一例として、トランジスタ306、及びトランジスタ30
7は、トランジスタ301~305と同じ極性である場合が多く、Nチャネル型であるも
のとする。トランジスタ306の第1の端子は、配線116と接続され、トランジスタ3
06の第2の端子は、ノードAと接続され、トランジスタ306のゲートは、配線118
と接続される。トランジスタ307の第1の端子は、配線116と接続され、トランジス
タ307の第2の端子は、配線111と接続され、トランジスタ307のゲートは、配線
118と接続される。配線118には、一例として、信号IN5が入力されるものとし、
配線118は、信号線として機能することが可能である。トランジスタ306は、信号I
N5、又は配線115の電位に応じて、配線116とノードAとの導通状態を制御するこ
とによって、電圧V1がノードAに供給されるタイミングを制御する機能を有し、スイッ
チとして機能することが可能である。トランジスタ307は、信号IN5、又は配線11
5の電位に応じて、配線116と配線111との導通状態を制御することによって、電圧
V1が配線111に供給されるタイミングを制御する機能を有し、スイッチとして機能す
ることが可能である。信号IN5は、一例として、全段リセット信号として機能する場合
が多い。ただし、これに限定されず、トランジスタ306とトランジスタ307との一方
のみを新たに追加することが可能である。
【0202】
なお、図17(B)と同様に、図14(A)~(C)、図15(A)~(B)、図16
A)~(B)、及び図17(A)においても、トランジスタ306、及び/又は、トラン
ジスタ307を新たに追加することが可能である。トランジスタ306の第1の端子は、
配線116と接続され、トランジスタ306の第2の端子は、ノードAと接続され、トラ
ンジスタ306のゲートは、配線118と接続される。トランジスタ307の第1の端子
は、配線116と接続され、トランジスタ307の第2の端子は、配線111と接続され
、トランジスタ307のゲートは、配線118と接続される。
【0203】
なお、図17(C)に示すように、トランジスタ301~305として、Pチャネル型ト
ランジスタを用いることが可能である。特に、実施の形態1で述べるトランジスタ101
~103、及び実施の形態2で述べるトランジスタ201~204として、Pチャネル型
トランジスタが用いられる場合には、トランジスタ301~305として、Pチャネル型
トランジスタを用いることが好ましい。トランジスタ301p、トランジスタ302p、
トランジスタ303p、トランジスタ304p、及びトランジスタ305pは、各々、ト
ランジスタ301、トランジスタ302、トランジスタ303、トランジスタ304、ト
ランジスタ305に対応する。
【0204】
なお、図17(C)と同様に、図14(A)~(C)、図15(A)~(B)、図16
A)~(B)、及び図17(A)~(B)においても、トランジスタ301~305とし
て、Pチャネル型トランジスタを用いることが可能である。
【0205】
なお、すでに述べたように、実施の形態1で述べる回路100が有する回路105に、本
実施の形態で述べる回路105の構成を用いることが可能である。図18(A)には、一
例として、図1(A)の回路100が有する回路105に、図12(A)の回路105の
一例を用いる場合の構成を示す。そして、図18(B)には、一例として、図1(A)の
回路100が有する回路105に、図12(A)の回路105の一例を用い、さらに図1
(A)の回路100が有する回路104に、図9(A)の回路104の一例を用いる場合
の構成を示す。ただし、これに限定されず、図12(A)、図14(A)、図14(B)
図14(C)、図15(A)、図15(B)、図16(A)、図16(B)、図17
A)、図17(B)、図17(C)、又はこれらを組み合わせた場合の回路105を、図
1(A)、図5(A)、図5(B)、図6(A)、図6(B)、図6(C)、図7(A)
図7(B)、図8(A)、又はこれらを組み合わせた場合の回路100が有する回路1
05に用いることが可能である。
【0206】
(実施の形態4)
本実施の形態では、シフトレジスタの一例について説明する。本実施の形態のシフトレジ
スタは、実施の形態1~実施の形態3の半導体装置を有することが可能である。なお、シ
フトレジスタを、半導体装置、又はゲートドライバを示すことが可能である。なお、実施
の形態1~実施の形態3で述べる内容は、その説明を省略する。なお、実施の形態1~実
施の形態3で述べる内容は、本実施の形態で述べる内容と自由に組み合わせることができ
る。
【0207】
まず、シフトレジスタの一例について、図19を参照して説明する。シフトレジスタ40
0は、フリップフロップ401_1~401_N(Nは自然数)という複数のフリップフ
ロップを有する。
【0208】
なお、フリップフロップ401_1~401_Nは、各々、実施の形態1~実施の形態3
で述べる半導体装置に対応する。図19の一例には、フリップフロップ401_1~40
1_Nとして、図1(A)の半導体装置を用いる場合について示す。ただし、これに限定
されず、フリップフロップ401_1~401_Nとしては、図1(A)の半導体装置の
他にも、実施の形態1~実施の形態3で述べる半導体装置、又は他の様々な半導体装置又
は回路を用いることが可能である。
【0209】
次に、シフトレジスタの接続関係について説明する。シフトレジスタ400は、配線41
1_1~411_N、配線412、配線413、配線414、及び配線415と接続され
る。そして、フリップフロップ401_i(iは1~Nのいずれか一)において、配線1
11は配線411_iと接続され、配線112は配線412と配線413との一方と接続
され、配線113は配線412と配線413との他方と接続され、配線114は配線41
1_i-1と接続され、配線115は配線411_i+1と接続され、配線116は配線
416と接続される。ここで、奇数段のフリップフロップと、偶数段のフリップフロップ
とでは、配線112及び配線113の接続先が逆になっている場合が多い。例えば、奇数
段のフリップフロップにおいて、配線112が配線412と接続され、配線113が配線
413と接続される場合、偶数段のフリップフロップにおいては、配線112が配線41
3と接続され、配線113が配線412と接続される場合が多い。一方、奇数段のフリッ
プフロップにおいて、配線112が配線413と接続され、配線113が配線412と接
続される場合、偶数段のフリップフロップにおいては、配線112が配線412と接続さ
れ、配線113が配線413と接続される場合が多い。ただし、これに限定されず、他に
も様々な接続構成にすることが可能である。
【0210】
なお、フリップフロップ401_1では、配線114は、配線414と接続される場合が
多い。そして、フリップフロップ401_Nでは、配線115は、配線415と接続され
る場合が多い。
【0211】
なお、配線411_1~411_Nは、各々、実施の形態1~実施の形態3で述べる配線
111に対応する。配線412は、実施の形態1~実施の形態3で述べる配線112又は
配線113に対応する。配線413は、実施の形態1~実施の形態3で述べる配線112
又は配線113に対応する。配線414は、実施の形態1~実施の形態3で述べる配線1
14に対応する。配線415は、実施の形態1~実施の形態3で述べる配線115に対応
する。配線416は、実施の形態1~実施の形態3で述べる配線116に対応する。
【0212】
次に、配線411_1~411_N、配線412、配線413、配線414、配線415
、配線416に入力又は出力される信号又は電圧の一例について説明する。配線411_
1~411_Nからは、一例として、各々、信号GOUT_1~GOUT_Nが出力され
るものとする。信号GOUT_1~GOUT_Nは、各々、フリップフロップ401_1
~401_Nの出力信号である。そして、信号GOUT_1~GOUT_Nは、実施の形
態1~実施の形態3で述べる信号OUTに対応し、出力信号、選択信号、転送信号、スタ
ート信号、リセット信号、ゲート信号、又は走査信号として機能することが可能である。
配線412には、一例として、信号GCKが入力されるものとする。信号GCKは、実施
の形態1~実施の形態3で述べる信号IN1又は信号IN2に対応し、クロック信号とし
て機能することが可能である。配線413には、一例として、信号GCKBが入力される
ものとする。信号GCKBは、実施の形態1~実施の形態3で述べる信号IN1又は信号
IN2に対応し、反転クロック信号として機能することが可能である。配線414には、
一例として、信号GSPが入力されるものとする。信号GSPは、実施の形態1~実施の
形態3で述べる信号IN3に対応し、スタート信号、又は垂直同期信号として機能するこ
とが可能である。配線415には、一例として、信号GREが入力されるものとする。信
号GREは、実施の形態1~実施の形態3で述べる信号IN4に対応し、リセット信号と
して機能することが可能である。配線416には、一例として、電圧V1が入力されるも
のとする。ただし、これに限定されず、配線411_1~411_N、配線412、配線
413、配線414、配線415、及び/又は、配線416には、他にも様々な信号、様
々な電流、又は様々な電圧を入力することが可能である。例えば、配線412、配線41
3、配線414、及び/又は、配線415に、電圧V1又は電圧V2などの電圧が供給さ
れることが可能である。または、配線416に、信号GOUT_1~GOUT_N、信号
GCK、信号GCKB、信号GSP、又は信号GREなどの信号が入力されることが可能
である。または、配線411_1~411_N、配線412、配線413、配線414、
配線415、及び/又は、配線416に、信号又は電圧などを入力せずに、これらの配線
を浮遊状態にすることが可能である。
【0213】
なお、配線411_1~411_Nは、信号線、ゲート線、走査線、又は出力信号線とし
て機能することが可能である。配線412は、信号線、又はクロック信号線として機能す
ることが可能である。配線413は、信号線、又はクロック信号線として機能することが
可能である。配線414は、信号線として機能することが可能である。配線415は、信
号線として機能することが可能である。配線416は、電源線、又はグランド線として機
能することが可能である。ただし、これに限定されず、配線411_1~411_N、配
線412、配線413、配線414、配線415、及び/又は、配線416は、他にも様
々な配線として機能することが可能である。例えば、配線412、配線413、配線41
4、及び/又は、配線415に、電圧が供給される場合、これらの配線は、電源線として
機能することが可能である。または、配線416に、信号が入力される場合、配線416
は、信号線として機能することが可能である。
【0214】
なお、すでに述べたように、シフトレジスタには、多相のクロック信号、又は非平衡のク
ロック信号を入力することが可能である。
【0215】
なお、配線412、配線413、配線414、配線415、及び配線416には、回路4
20から信号又は電圧などが入力されるものとする。回路420は、シフトレジスタ40
0に信号又は電圧などを供給することによって、シフトレジスタ400を制御する機能を
有し、制御回路、又はコントローラなどとして機能することが可能である。本実施の形態
では、一例として、回路420は、配線412、配線413、配線414、配線415、
及び配線416に、各々、信号GCK、信号GCKB、信号GSP、信号GRE、電圧V
1を供給するものとする。ただし、これに限定されず、回路420は、シフトレジスタ4
00だけでなく、他にも様々な回路(例えば、信号線駆動回路、走査線駆動回路、及び/
又は、画素など)に、信号又は電圧を供給し、これらの回路を制御することが可能である
【0216】
なお、回路420は、一例として、回路421、及び回路422を有するものとする。回
路421は、正電源電圧、負電源電圧、グランド電圧、基準電圧などの電源電圧を生成す
る機能を有し、電源回路、又はレギュレータとして機能することが可能である。回路42
2は、クロック信号、反転クロック信号、スタート信号、リセット信号、及び/又は、ビ
デオ信号などの様々な信号を生成する機能を有し、タイミングジェネレータとして機能す
ることが可能である。ただし、これに限定されず、回路420は、回路421及び回路4
22の他にも様々な回路、又は様々な素子を有することが可能である。例えば、回路42
0は、オシレータ、レベルシフト回路、インバータ回路、バッファ回路、DA変換回路、
AD変換回路、オペアンプ、シフトレジスタ、ルックアップテーブル、コイル、トランジ
スタ、容量素子、抵抗素子、及び/又は、分周器などを有することが可能である。
【0217】
次に、図19のシフトレジスタの動作について、図20のタイミングチャートを参照して
説明する。図20は、シフトレジスタの動作を説明するためのタイミングチャートの一例
である。図20には、信号GSP、信号GRE、信号GCK、信号GCKB、信号GOU
T_1、信号GOUT_i-1、信号GOUT_i、信号GOUT_i+1、及び信号G
OUT_Nの一例を示す。なお、実施の形態1~実施の形態3の半導体装置の動作と共通
するところは、その説明を省略する。
【0218】
フリップフロップ401_iの動作について説明する。まず、信号GOUT_i-1がH
レベルになる。すると、フリップフロップ401_iは、期間T1における動作を開始し
、信号GOUT_iはLレベルになる。その後、信号GCK、及び信号GCKBが反転す
る。すると、フリップフロップ401_iが期間T2における動作を開始し、信号GOU
T_iがHレベルになる。信号GOUT_iは、フリップフロップ401_i-1にリセ
ット信号として入力され、且つフリップフロップ401_i+1にスタート信号として入
力される。よって、フリップフロップ401_i-1は、期間T3における動作を開始し
、フリップフロップ401_i+1は、期間T1における動作を開始する。その後、信号
GCK、及び信号GCKBが再び反転する。すると、フリップフロップ401_i+1が
期間T2における動作を開始し、信号GOUT_i+1がHレベルとなる。信号GOUT
_i+1は、フリップフロップ401_iにリセット信号として入力される。したがって
、フリップフロップ401_iが期間T3における動作を開始するので、信号GOUT_
iはLレベルとなる。その後、再び信号GOUT_i-1がHレベルになるまでは、フリ
ップフロップ401_iは、信号GCK及び信号GCKBが反転するたびに、期間T4に
おける動作と期間T5における動作とを繰り返す。
【0219】
なお、フリップフロップ401_1では、前の段のフリップフロップの出力信号の代わり
に、信号GSPが回路420から配線414を介して入力される。よって、信号GSPが
Hレベルになると、フリップフロップ401_1は、期間T1における動作を開始する。
【0220】
なお、フリップフロップ401_Nでは、次の段のフリップフロップの出力信号の代わり
に、信号GREが回路420から配線415を介して入力される。よって、信号GREが
Hレベルになると、フリップフロップ401_Nは、期間T3における動作を開始する。
【0221】
以上、本実施の形態のシフトレジスタの動作について説明した。本実施の形態のシフトレ
ジスタは、実施の形態1~実施の形態3の半導体装置を用いることによって、当該半導体
装置と同様のメリットを得ることが可能である。
【0222】
なお、実施の形態1~実施の形態3で述べるように、信号GCKと信号GCKBとの関係
を非平衡にすることが可能である。例えば、図21(A)のタイミングチャートに示すよ
うに、信号GCK及び信号GCKBにおいて、Hレベルになる期間がLレベルになる期間
よりも短くすることが可能である。こうすることによって、信号GOUT_1~GOUT
_Nに、遅延又はなまりなどが生じても、これらの信号がHレベルとなる期間を防止する
ことができる。したがって、本実施の形態のシフトレジスタが表示装置に用いられる場合
、複数の行が同時に選択されることを防ぐことができる。ただし、これに限定されず、信
号GCK、及び/又は、信号GCKBにおいて、Hレベルになる期間がLレベルになる期
間よりも長いことが可能である。
【0223】
なお、実施の形態1~実施の形態3で述べるように、多相のクロック信号を用いることが
可能である。例えば、図21(B)のタイミングチャートに示すように、M(Mは自然数
)相のクロック信号を用いることが可能である。この場合、信号GOUT_1~GOUT
_Nにおいて、ある段においてHレベルとなる期間は、その前後の段においてHレベルと
なる期間と重なることが可能となる。したがって、本実施の形態が表示装置に用いられる
場合、複数の行が同時に選択されることになる。これにより、他の行の画素へのビデオ信
号をプリチャージ電圧として用いることが可能になる。
【0224】
なお、図21(B)において、M≦8であることが好ましい。より好ましくは、M≦6で
あることが好ましい。さらに好ましくは、M≦4であることが好ましい。なぜなら、シフ
トレジスタが表示装置の走査線駆動回路に用いられる場合、Mが大きすぎると、画素に複
数の種類のビデオ信号が書き込まれるからである。そして、当該画素に不正なビデオ信号
が入力される期間が長くなるので、表示品位が低下する場合があるからである。
【0225】
なお、図21(B)と同様に、図21(A)のタイミングチャートにおいても、多相のク
ロック信号を用いることが可能である。
【0226】
なお、配線415は、他の配線と共有、又は省略されることが可能である。例えば、配線
415は、配線412、配線413、配線414、又は配線416と共有されることが可
能である。この場合、配線415が省略され、フリップフロップ401_Nにおいて、配
線115は、配線412、配線413、配線414、又は配線416と接続されることが
可能である。別の例として、配線415が省略されることが可能である。この場合、フリ
ップフロップ401_Nにおいて、図14(B)と同様に、回路105が有するトランジ
スタ303及びトランジスタ304が省略されることが可能である。
【0227】
なお、フリップフロップ401_1~401_Nの構成によっては、新たな配線を追加す
ることが可能である。例えば、図17(A)、又は図17(B)のように、電圧V2、又
は全段リセット信号として機能することが可能な信号などを必要とする場合、新たな配線
を追加することが可能である。そして、新たに追加する配線には、回路420から信号又
は電圧などを供給されることが可能である。
【0228】
なお、図22に示すように、フリップフロップ401_1~401_Nに、各々、トラン
ジスタ431を追加することが可能である。トランジスタ431の極性は、トランジスタ
101と同じ極性であることが好ましく、Nチャネル型である場合が多い。ただし、これ
に限定されず、トランジスタ431はPチャネル型であることが可能である。フリップフ
ロップ401_iにおいて、トランジスタ431の第1の端子は、配線112と接続され
、トランジスタ431の第2の端子は、配線417_iと接続され、トランジスタ431
のゲートは、ノードAと接続される。そして、フリップフロップ401_iにおいて、配
線111は配線411_iと接続され、配線112は配線412と配線413との一方と
接続され、配線113は配線412と配線413との他方と接続され、配線114は、配
線417_i-1と接続され、配線115は、配線411_i+1と接続され、配線11
6は配線416と接続される。こうすることによって、配線411_1~411_Nに、
画素又はゲート線などの負荷が接続される場合でも、次の段のフリップフロップを駆動す
るための転送信号になまり又は遅延などが生じることがない。よって、シフトレジスタの
遅延の影響を低減することができる。ただし、これに限定されず、配線114は、配線4
11_i-1と接続されることが可能である。または、配線115は、配線417_i+
1と接続されることが可能である。または、配線417_1~417_Nの電位をV1に
維持するためのトランジスタを新たに追加することが可能である。
【0229】
なお、図22においても、図21(A)と同様に、信号GCKと信号GCKBとを非平衡
にすることが可能である。または、図21(B)と同様に、多相のクロック信号を用いる
ことが可能である。
【0230】
(実施の形態5)
本実施の形態では、表示装置の一例について説明する。
【0231】
まず、図23(A)を参照して、液晶表示装置のシステムブロックの一例について説明す
る。液晶表示装置は、回路5361、回路5362、回路5363_1、回路5363_
2、画素部5364、回路5365、及び照明装置5366を有する。画素部5364に
は、複数の配線5371が回路5362から延伸して配置され、複数の配線5372が回
路5363_1、及び回路5363_2から延伸して配置されている。そして、複数の配
線5371と複数の配線5372との交差領域には、各々、液晶素子などの表示素子を有
する画素5367がマトリクス状に配置されている。
【0232】
回路5361は、映像信号5360に応じて、回路5362、回路5363_1、回路5
363_2、及び回路5365に、信号、電圧、又は電流などを供給する機能を有し、コ
ントローラ、制御回路、タイミングジェネレータ、電源回路、又はレギュレータなどとし
て機能することが可能である。本実施の形態では、一例として、回路5361は、回路5
362に、信号線駆動回路用スタート信号(SSP)、信号線駆動回路用クロック信号(
SCK)、信号線駆動回路用反転クロック信号(SCKB)、ビデオ信号用データ(DA
TA)、ラッチ信号(LAT)を供給するものとする。または、回路5361は、一例と
して、回路5363_1、及び回路5363_2に、走査線駆動回路用スタート信号(G
SP)、走査線駆動回路用クロック信号(GCK)、及び反転走査線駆動回路用クロック
信号(GCKB)を供給するものとする。または、回路5361は、回路5365に、バ
ックライト制御信号(BLC)を供給するものとする。ただし、これに限定されず、回路
5361は、他にも様々な信号、様々な電圧、又は様々な電流などを、回路5362、回
路5363_1、回路5363_2、及び回路5365に供給することが可能である。
【0233】
回路5362は、回路5361から供給される信号(例えば、SSP、SCK、SCKB
、DATA、LAT)に応じて、ビデオ信号を複数の配線5371に出力する機能を有し
、信号線駆動回路として機能することが可能である。回路5363_1、及び回路536
3_2は、回路5361から供給される信号(GSP、GCK、GCKB)に応じて、走
査信号を複数の配線5372に出力する機能を有し、走査線駆動回路として機能すること
が可能である。回路5365は、回路5361から供給される信号(BLC)に応じて、
照明装置5366に供給する電力の量、又は時間などを制御することによって、照明装置
5366の輝度(又は平均輝度)を制御する機能を有し、電源回路として機能することが
可能である。
【0234】
なお、複数の配線5371にビデオ信号が入力される場合、複数の配線5371は、信号
線、ビデオ信号線、又はソース線などとして機能することが可能である。複数の配線53
72に走査信号が入力される場合、複数の配線5372は、信号線、走査線、又はゲート
線などとして機能することが可能である。ただし、これに限定されない。
【0235】
なお、回路5363_1、及び回路5363_2に、同じ信号が回路5361から入力さ
れる場合、回路5363_1が複数の配線5372に出力する走査信号と、回路5363
_2が複数の配線5372に出力する走査信号とは、おおむね等しいタイミングとなる場
合が多い。したがって、回路5363_1、及び回路5363_2が駆動する負荷を小さ
くすることができる。よって、表示装置を大きくすることができる。または、表示装置を
高精細にすることができる。または、回路5363_1、及び回路5363_2が有する
トランジスタのチャネル幅を小さくすることができるので、狭額縁な表示装置を得ること
ができる。ただし、これに限定されず、回路5361は、回路5363_1と回路536
3_2とに別々の信号を供給することが可能である。
【0236】
なお、回路5363_1と回路5363_2との一方を省略することが可能である。
【0237】
なお、画素部5364には、容量線、電源線、走査線などの配線を新たに配置することが
可能である。そして、回路5361は、これらの配線に信号又は電圧などを出力すること
が可能である。または、回路5363_1又は回路5363_2と同様の回路を新たに追
加し、この新たに追加した回路は、新たに追加した配線に走査信号などの信号を出力する
ことが可能である。
【0238】
なお、画素5367が表示素子としてEL素子などの発光素子を有することが可能である
。この場合、図23(B)に示すように、表示素子が発光することが可能なので、回路5
365、及び照明装置5366は省略されることが可能である。そして、表示素子に電力
を供給するために、電源線として機能することが可能な複数の配線5373を画素部53
64に配置することが可能である。回路5361は、電圧(ANO)という電源電圧を配
線5373に供給することが可能である。この配線5373は、画素の色要素別に接続さ
れることが可能であるし、全ての画素に共通して接続されることが可能である。
【0239】
なお、図23(B)では、一例として、回路5361は、回路5363_1と回路536
3_2とに別々の信号を供給する場合の一例を示す。回路5361は、走査線駆動回路用
スタート信号(GSP1)、走査線駆動回路用クロック信号(GCK1)、及び反転走査
線駆動回路用クロック信号(GCKB1)などの信号を回路5363_1に供給する。そ
して、回路5361は、走査線駆動回路用スタート信号(GSP2)、走査線駆動回路用
クロック信号(GCK2)、及び反転走査線駆動回路用クロック信号(GCKB2)など
の信号を回路5363_2に供給する。この場合、回路5363_1は、複数の配線53
72のうち奇数行目の配線のみを走査し、回路5363_2は、複数の配線5372のう
ち偶数行目の配線のみを走査することが可能になる。よって、回路5363_1、及び回
路5363_2の駆動周波数を小さくできるので、消費電力の低減を図ることができる。
または、1段分のフリップフロップをレイアウトすることが可能な面積を大きくすること
ができる。よって、表示装置を高精細にすることができる。または、表示装置を大型にす
ることができる。ただし、これに限定されず、図23(A)と同様に、回路5361は、
回路5363_1と回路5363_2とに同じ信号を出力することが可能である。
【0240】
なお、図23(B)と同様に、図23(A)においても、回路5361は、回路5363
_1と回路5363_2とに別々の信号を供給することが可能である。
【0241】
以上、表示装置のシステムブロックの一例について説明した。
【0242】
次に、表示装置の構成の一例について、図24(A)、(B)、(C)、(D)、及び(
E)を参照して説明する。
【0243】
図24(A)では、画素部5364に信号を出力する機能を有する回路(例えば、回路5
362、回路5363_1、及び回路5363_2など)は、画素部5364と同じ基板
5380に形成される。そして、回路5361は、画素部5364とは別の基板に形成さ
れる。こうして、外部部品の数が減るので、コストの低減を図ることができる。または、
基板5380に入力される信号又は電圧の数が減るので、基板5380と、外部部品との
接続数を減らすことができる。よって、信頼性の向上、又は歩留まりの向上を図ることが
できる。
【0244】
なお、回路が画素部5364とは別の基板に形成される場合、当該基板は、TAB(Ta
pe Automated Bonding)方式によってFPC(Flexible
Printed Circuit)に実装されることが可能である。または、当該基板は
、COG(Chip on Glass)方式によって画素部5364と同じ基板538
0に実装することが可能である。
【0245】
なお、回路が画素部5364とは別の基板に形成される場合、当該基板には、単結晶半導
体を用いたトランジスタを形成することが可能である。したがって、当該基板に形成され
る回路は、駆動周波数の向上、駆動電圧の向上、出力信号のばらつきの低減などのメリッ
トを得ることができる。
【0246】
なお、外部回路からは、入力端子5381を介して信号、電圧、又は電流などが入力され
る場合が多い。
【0247】
図24(B)では、駆動周波数が低い回路(例えば、回路5363_1、回路5363_
2)は、画素部5364と同じ基板5380に形成される。そして、回路5361、及び
回路5362は、画素部5364とは別の基板に形成される。こうして、移動度が小さい
トランジスタによって、基板5380に形成される回路を構成することが可能になる。よ
って、トランジスタの半導体層として、非単結晶半導体、非晶質半導体、微結晶半導体、
有機半導体、又は酸化物半導体などを用いることが可能になる。したがって、表示装置の
大型化、工程数の削減、コストの低減、又は歩留まりの向上などを図ることができる。
【0248】
なお、図24(C)に示すように、回路5362の一部(回路5362a)が画素部53
64と同じ基板5380に形成され、残りの回路5362(回路5362b)が画素部5
364とは別の基板に形成されることが可能である。回路5362aは、移動度が低いト
ランジスタによって構成することが可能な回路(例えば、シフトレジスタ、セレクタ、ス
イッチなど)を有する場合が多い。そして、回路5362bは、移動度が高く、特性ばら
つきが小さいトランジスタによって構成することが好ましい回路(例えば、シフトレジス
タ、ラッチ回路、バッファ回路、DA変換回路、AD変換回路など)を有する場合が多い
。こうすることによって、図24(B)と同様に、トランジスタの半導体層として、非単
結晶半導体、非晶質半導体、微結晶半導体、有機半導体、又は酸化物半導体などを用いる
ことが可能となり、さらに外部部品の削減を図ることができる。
【0249】
図24(D)では、画素部5364に信号を出力する機能を有する回路(例えば、回路5
362、回路5363_1、及び回路5363_2など)、及びこれらの回路を制御する
機能を有する回路(例えば、回路5361)は、画素部5364とは別の基板に形成され
る。こうして、画素部と、その周辺回路とを別々の基板に形成することが可能になるので
、歩留まりの向上を図ることができる。
【0250】
なお、図24(D)と同様に、図24(A)~(C)においても、回路5363_1、及
び回路5363_2を画素部5364とは別の基板に形成することが可能である。
【0251】
図24(E)では、回路5361の一部(回路5361a)が画素部5364と同じ基板
5380に形成され、残りの回路5361(回路5361b)が画素部5364とは別の
基板に形成される。回路5361aは、移動度が小さいトランジスタによって構成するこ
とが可能な回路(例えば、スイッチ、セレクタ、レベルシフト回路など)を有する場合が
多い。そして、回路5361bは、移動度が高く、ばらつきが小さいトランジスタを用い
て構成することが好ましい回路(例えば、シフトレジスタ、タイミングジェネレータ、オ
シレータ、レギュレータ、又はアナログバッファなど)を有する場合が多い。
【0252】
なお、図24(A)~(D)においても、回路5361aを画素部5364と同じ基板に
形成し、回路5361bを画素部5364とは別の基板に形成することが可能である。
【0253】
以上、本実施の形態の表示装置を説明した。回路5363_1、及び回路5363_2と
して、実施の形態1~実施の形態4の半導体装置又はシフトレジスタを用いることが可能
である。この場合、回路5363_1、及び回路5363_2と画素部とが同じ基板に形
成されることによって、当該基板に形成される全てのトランジスタの極性をNチャネル型
又はPチャネル型とすることが可能である。したがって、工程数の削減、歩留まりの向上
、信頼性の向上、又はコストの削減を図ることができる。特に、全てのトランジスタの極
性がNチャネル型である場合には、トランジスタの半導体層として、非単結晶半導体、微
結晶半導体、有機半導体、又は酸化物半導体などを用いることが可能になる。よって、表
示装置の大型化、コストの低減、又は歩留まりの向上などを図ることができる。
【0254】
なお、非単結晶半導体、微結晶半導体、有機半導体、又は酸化物半導体などを半導体層と
して用いるトランジスタは、閾値電圧の増加、又は移動度の低下などの特性劣化を生じる
場合が多い。しかし、実施の形態1~実施の形態4の半導体装置又はシフトレジスタは、
トランジスタの特性劣化を抑制することができるので、表示装置の寿命を長くすることが
できる。
【0255】
なお、回路5362の一部として、実施の形態1~実施の形態4の半導体装置、又はシフ
トレジスタを用いることが可能である。例えば、回路5362aは、実施の形態1~実施
の形態4の半導体装置、又はシフトレジスタを有することが可能である。
【0256】
(実施の形態6)
本実施の形態では、信号線駆動回路の一例について説明する。なお、信号線駆動回路を半
導体装置、又は信号生成回路と示すことが可能である。
【0257】
信号線駆動回路の一例について、図25(A)を参照して説明する。信号線駆動回路は、
回路502_1~502_N(Nは自然数)という複数の回路と、回路500と、回路5
01とを有する。そして、回路502_1~502_Nは、各々、トランジスタ503_
1~503_k(kは自然数)という複数のトランジスタを有する。トランジスタ503
_1~503_kは、Nチャネル型であるものとする。ただし、これに限定されず、トラ
ンジスタ503_1~503_kは、Pチャネル型とすることが可能であるし、CMOS
型のスイッチとすることが可能である。
【0258】
信号線駆動回路の接続関係について、回路502_1を例にして説明する。トランジスタ
503_1~503_kの第1の端子は、配線505_1と接続される。トランジスタ5
03_1~503_kの第2の端子は、各々、配線S1~Skと接続される。トランジス
タ503_1~503_kのゲートは、各々、配線504_1~504_kと接続される
。例えば、トランジスタ503_1の第1の端子は、配線505_1と接続され、トラン
ジスタ503_1の第2の端子は、配線S1と接続され、トランジスタ503_1のゲー
トは、配線504_1と接続される。
【0259】
回路500は、配線504_1~504_kを介して、信号を回路502_1~502_
Nに供給する機能を有し、シフトレジスタ、又はデコーダなどとして機能することが可能
である。当該信号は、デジタル信号である場合が多く、選択信号として機能することが可
能である。そして、配線504_1~504_kは、信号線として機能することが可能で
ある。
【0260】
回路501は、信号を回路502_1~502_Nに出力する機能を有し、ビデオ信号生
成回路などとして機能することが可能である。例えば、回路501は、配線505_1を
介して信号を回路502_1に供給する。同時に、配線505_2を介して信号を回路5
02_2に供給する。当該信号は、アナログ信号である場合が多く、ビデオ信号として機
能することが可能である。そして、配線505_1~505_Nは、信号線として機能す
ることが可能である。
【0261】
回路502_1~502_Nは、回路501の出力信号を、どの配線に出力するのかを選
択する機能を有し、セレクタ回路として機能することが可能である。例えば、回路502
_1は、回路501が配線505_1に出力する信号を、配線S1~Skのうちどの配線
に出力するのかを選択する機能を有する。
【0262】
トランジスタ503_1~503_kは、各々、回路500の出力信号に応じて、配線5
05_1と、配線S1~Skとの導通状態を制御する機能を有し、スイッチとして機能す
る。
【0263】
次に、図25(A)の信号線駆動回路の動作について、図25(B)のタイミングチャー
トを参照して説明する。図25(B)には、配線504_1に入力される信号514_1
、配線504_2に入力される信号514_2、配線504_kに入力される信号514
_k、配線505_1に入力される信号515_1、及び配線505_2に入力される信
号515_2の一例を示す。
【0264】
なお、信号線駆動回路の1動作期間は、表示装置における1ゲート選択期間に対応する。
1ゲート選択期間とは、ある行に属する画素が選択され、当該画素にビデオ信号を書き込
むことが可能な期間のことをいう。
【0265】
なお、1ゲート選択期間は、期間T0、期間T1、乃至期間Tkに分割される。期間T0
は、選択された行に属する画素にプリチャージ用の電圧を同時に印加するための期間であ
り、プリチャージ期間として機能することが可能である。期間T1~Tkは、各々、選択
された行に属する画素にビデオ信号を書き込むための期間であり、書き込み期間として機
能することが可能である。
【0266】
なお、便宜上、回路502_1の動作を例にして、信号線駆動回路の動作を説明する。
【0267】
まず、期間T0において、回路500は、配線504_1~504_kにHレベルの信号
を出力する。すると、トランジスタ503_1~503_kがオンするので、配線505
_1と、配線S1~Skとが導通状態となる。このとき、回路501は、配線505_1
にプリチャージ電圧Vpを供給しているので、プリチャージ電圧Vpは、トランジスタ5
03_1~503_kを介して、配線S1~Skにそれぞれ出力される。そして、プリチ
ャージ電圧Vpは、選択された行に属する画素に書き込まれるので、選択された行に属す
る画素がプリチャージされる。
【0268】
次に、期間T1において、回路500は、Hレベルの信号を配線504_1に出力する。
すると、トランジスタ503_1がオンするので、配線505_1と配線S1とが導通状
態となる。そして、配線505_1と配線S2~Skとが非導通状態となる。このとき、
回路501は、信号Data(S1)を配線505_1に出力しているとすると、信号D
ata(S1)は、トランジスタ503_1を介して、配線S1に出力される。こうして
、信号Data(S1)は、配線S1と接続される画素のうち、選択された行に属する画
素に書き込まれる。
【0269】
次に、期間T2において、回路500は、Hレベルの信号を配線504_2に出力する。
すると、トランジスタ503_2がオンするので、配線505_2と配線S2とが導通状
態となる。そして、配線505_1と配線S1とが非導通状態となり、配線505_1と
配線S3~Skとが非導通状態のままとなる。このとき、回路501は、信号Data(
S2)を配線505_1に出力しているとすると、信号Data(S2)は、トランジス
タ503_2を介して、配線S2に出力される。こうして、信号Data(S2)は、配
線S2と接続される画素のうち、選択された行に属する画素に書き込まれる。
【0270】
その後、期間Tkまで、回路500は、配線504_1~504_kにHレベルの信号を
順に出力するので、期間T1及び期間T2と同様に、期間T3から期間Tkまで、回路5
00は、配線504_3~504_kにHレベルの信号を順に出力する。よって、トラン
ジスタ503_3~503_kが順にオンするので、トランジスタ503_1~503_
kが順にオンする。したがって、回路501から出力される信号は、配線S1~Skに順
に出力される。こうして、選択された行に属する画素に、信号を順に書き込むことが可能
になる。
【0271】
以上、信号線駆動回路の一例について説明した。本実施の形態の信号線駆動回路は、セレ
クタとして機能する回路を有するので、信号の数、又は配線の数を減らすことができる。
または、画素にビデオ信号を書き込む前(期間T0)に、プリチャージを行うための電圧
を画素に書き込むので、ビデオ信号の書き込み時間を短くすることができる。したがって
、表示装置の大型化、表示装置の高精細化を図ることができる。ただし、これに限定され
ず、期間T0を省略し、画素にプリチャージしないことが可能である。
【0272】
なお、kが大きすぎると、画素への書き込み時間が短くなるので、ビデオ信号の画素への
書き込みが時間内に終了しない場合がある。したがって、k≦6であることが好ましい。
より好ましくはk≦3であることが好ましい。さらに好ましくはk=2であることが好ま
しい。
【0273】
特に、画素の色要素がn(nは自然数)個に分割される場合、k=nとすることが可能で
ある。例えば、画素の色要素が赤(R)と緑(G)と青(B)との三つに分割される場合
、k=3であることが可能である。この場合、1ゲート選択期間は、期間T0、期間T1
、期間T2、期間T3に分割される。そして、期間T1、期間T2、期間T3では、各々
、赤(R)の画素、緑(G)の画素、青(B)の画素にビデオ信号を書き込むことが可能
である。ただし、これに限定されず、期間T1、期間T2、期間T3の順番は任意に設定
することが可能である。
【0274】
特に、画素がn(nは自然数)個のサブ画素(以下サブピクセル、又は副画素ともいう)
に分割される場合、k=nとすることが可能である。例えば、画素が2個のサブ画素に分
割される場合、k=2であることが可能である。この場合、1ゲート選択期間は、期間T
0、期間T1、期間T2に分割される。そして、期間T1では、2個のサブ画素の一方に
ビデオ信号を書き込み、期間T2では、2個のサブ画素の他方にビデオ信号を書き込むこ
とが可能である。
【0275】
なお、回路500、及び回路502_1~502_Nの駆動周波数が低い場合が多いので
、回路500、及び回路502_1~502_Nは、画素部と同じ基板に形成することが
可能である。こうして、画素部が形成される基板と、外部回路との接続数を減らすことが
できるので、歩留まりの向上、又は信頼性の向上などを図ることができる。さらに、図2
4(C)のように、走査線駆動回路も画素部と同じ基板に形成されることによって、さら
に外部回路との接続数を減らすことができる。
【0276】
なお、回路500として、実施の形態1~実施の形態4の半導体装置又はシフトレジスタ
を用いることが可能である。この場合、回路500が有する全てのトランジスタの極性を
Nチャネル型、又はPチャネル型とすることが可能である。したがって、工程数の削減、
歩留まりの向上、又はコストの削減を図ることができる。
【0277】
なお、回路500だけでなく、回路502_1~502_Nが有する全てのトランジスタ
の極性もNチャネル型、又はPチャネル型とすることが可能である。したがって、回路5
00、及び回路502_1~502_Nが、画素部と同じ基板に形成される場合、工程数
の削減、歩留まりの向上、又はコストの削減を図ることができる。特に、全てのトランジ
スタの極性をNチャネル型とすることによって、トランジスタの半導体層として、非単結
晶半導体、非晶質半導体、微結晶半導体、有機半導体、又は酸化物半導体などを用いるこ
とができる。なぜなら、回路500、及び回路502_1~502_Nの駆動周波数は、
低い場合が多いからである。
【0278】
(実施の形態7)
本実施の形態においては、液晶表示装置に適用できる画素の構成及び画素の動作について
説明する。
【0279】
図26(A)は、画素の一例を示す。画素5420は、トランジスタ5421、液晶素子
5422、及び容量素子5423を有する。そして、トランジスタ5421の第1の端子
は、配線5431と接続され、トランジスタ5421の第2の端子は、液晶素子5422
の一方の電極及び容量素子5423の一方の電極と接続され、トランジスタ5421のゲ
ートは、配線5432と接続される。液晶素子5422の他方の電極は、電極5434と
接続され、容量素子5423の他方の電極は、配線5433と接続される。
【0280】
配線5431には、一例として、ビデオ信号が入力されることが可能である。配線543
2には、一例として、走査信号、選択信号、又はゲート信号が入力されることが可能であ
る。配線5433には、一例として、一定の電圧が供給されることが可能である。電極5
434には、一例として、一定の電圧が供給されることが可能である。ただし、これに限
定されず、配線5431にはプリチャージ電圧が供給されることによって、ビデオ信号の
書き込み時間を短くすることが可能である。または、配線5433には信号が入力される
ことによって、液晶素子5422に印加される電圧を制御することが可能である。または
、電極5434に信号が入力されることによって、フレーム反転駆動を実現することが可
能である。
【0281】
なお、配線5431は、信号線、ビデオ信号線、又はソース線として機能することが可能
である。配線5432は、信号線、走査線、又はゲート線として機能することが可能であ
る。配線5433は、電源線、又は容量線として機能することが可能である。電極543
4は、共通電極、又は対向電極として機能することが可能である。ただし、これに限定さ
れず、配線5431、配線5432に、電圧が供給される場合、これらの配線は、電源線
として機能することが可能である。または、配線5433に信号が入力される場合、配線
5433は信号線として機能することが可能である。
【0282】
トランジスタ5421は、配線5431と液晶素子5422の一方の電極との導通状態を
制御することによって、画素にビデオ信号を書き込むタイミングを制御する機能を有し、
スイッチとして機能することが可能である。容量素子5423は、液晶素子5422の一
方の電極と、配線5433との間の電位差を保持し、液晶素子5422に印加される電圧
を一定に保持する機能を有し、保持容量として機能する。ただし、これに限定されない。
【0283】
図26(B)には、図26(A)の画素の動作を説明するためのタイミングチャートの一
例を示す。図26(B)には、信号5442_j(jは自然数)、信号5442_j+1
、信号5441_i(iは自然数)、信号5441_i+1、及び電圧5442を示す。
そして、図26(B)には、第k(kは自然数)フレームと、第k+1フレームを示す。
なお、信号5442_j、信号5442_j+1、信号5441_i、信号5441_i
+1、及び電圧5442は、各々、j行目の配線5432に入力される信号、j+1行目
の配線5432に入力される信号、i列目の配線5431に入力される信号、i+1列目
の配線5431に入力される信号、配線5432に供給される電圧の一例である。
【0284】
j行i列目に属する画素5420の動作について説明する。信号5442_jがHレベル
になると、トランジスタ5421がオンする。よって、i列目の配線5431と液晶素子
5422の一方の電極とが導通状態となるので、信号5441_jがトランジスタ542
1を介して液晶素子5422の一方の電極に入力される。そして、容量素子5423は、
このときの液晶素子5422の一方の電極の電位と、配線5433の電位との電位差を保
持する。よって、その後、再び信号5442_jがHレベルになるまで、液晶素子542
2に印加される電圧は一定となる。そして、液晶素子5422は、印加される電圧に応じ
た階調を表現する。
【0285】
なお、図26(B)には、正極性の信号と負極性の信号とが、1行選択期間毎に交互に配
線5431に入力される場合の一例を示す。正極性の信号とは、電位が基準の値(例えば
電極5434の電位)よりも高い信号のことであり、負極性の信号とは、電位が基準の値
(例えば電極5434の電位)よりも低い信号のことである。ただし、これに限定されず
、配線5431に入力される信号は、1フレーム期間中、同じ極性であることが可能であ
る。
【0286】
なお、図26(B)には、信号5441_iの極性と信号5441_i+1の極性とがお
互いに異なる場合の一例を示す。ただし、これに限定されず、信号5441_iの極性と
信号5441_i+1の極性とは同じであることが可能である。
【0287】
なお、図26(B)には、信号5442_jがHレベルとなる期間と、信号5442_j
+1がHレベルになる期間とは、重ならない場合の一例を示した。ただし、これに限定さ
れず、図26(C)に示すように、信号5442_jがHレベルとなる期間と、信号54
42_j+1がHレベルになる期間とは重なることが可能である。この場合、配線543
1には、1フレーム期間中、同じ極性の信号が供給されることが好ましい。こうすること
によって、j行目の画素へ書き込まれる信号5441_jを用いて、j+1行目の画素を
プリチャージすることができる。こうして、画素へのビデオ信号の書き込み時間を短くす
ることができる。よって、表示装置を高精細にすることができる。または、表示装置の表
示部を大きくすることができる。または、1フレーム期間において、配線5431に同じ
極性の信号が入力されるので、消費電力を削減することができる。
【0288】
なお、図27(A)の画素構成と、図26(C)のタイミングチャートとを組み合わせる
ことによって、ドット反転駆動を実現することができる。図27(A)の画素構成では、
画素5420(i、j)は、配線5431_iと接続される。一方、画素5420(i、
j+1)は、配線5431_i+1と接続される。つまり、i列目に属する画素は、1行
ずつ交互に、配線5431_iと、配線5431_i+1と接続される。こうして、i列
目に属する画素は、1行ずつ交互に、正極性の信号と負極性の信号とが書き込まれるので
、ドット反転駆動を実現することができる。ただし、これに限定されず、i列目に属する
画素は、複数行(例えば2行又は3行)ずつ交互に、配線5431_iと、配線5431
_i+1と接続されることが可能である。
【0289】
なお、画素構成としては、サブピクセル構造を用いることが可能である。図27(B)、
及び(C)には、画素を二つのサブ画素に分割する場合の構成を示す。そして、図27
B)には、1S+2Gと呼ばれるサブピクセル構造を示し、図27(C)には、2S+1
Gと呼ばれるサブピクセル構造を示す。サブ画素5420A及びサブ画素5420Bは、
画素5420に対応する。トランジスタ5421A及びトランジスタ5421Bは、トラ
ンジスタ5421に対応する。液晶素子5422A及び液晶素子5422Bは、液晶素子
5422に対応する。容量素子5423A及び容量素子5423Bは、容量素子5423
に対応する。配線5431A及び配線5431Bは、配線5431に対応する。配線54
32A及び配線5432Bは、配線5432に対応する。
【0290】
以上、本実施の形態の画素構成、及び画素の駆動方法について説明した。本実施の形態の
画素と、実施の形態1~実施の形態6の半導体装置、シフトレジスタ、表示装置、又は信
号線駆動回路とを組み合わせることによって、様々なメリットを得ることができる。例え
ば、画素として、サブピクセル構造を用いる場合、表示装置を駆動するために必要な信号
の数が増えてしまう。このため、ゲート線の数、又はソース線の数が増えてしまう。この
結果、画素部が形成される基板と、外部回路との接続数が大幅に増えてしまう場合がある
。しかし、ゲート線の数が増えても、実施の形態5に示すように、走査線駆動回路を画素
部と同じ基板に形成することが可能である。したがって、画素部が形成される基板と、外
部回路との接続数を大幅に増やすことなく、サブピクセル構造の画素を用いることができ
る。または、ソース線の数が増えても、実施の形態6の信号線駆動回路を画素部と同じ基
板に形成することが可能である。したがって、画素部が形成される基板と、外部回路との
接続数を大幅に増やすことなく、サブピクセル構造の画素を用いることができる。
【0291】
または、容量線に信号を入力する場合、画素部が形成される基板と、外部回路との接続数
が大幅に増えてしまう場合がある。そこで、容量線に、実施の形態1~実施の形態4の半
導体装置又はシフトレジスタを用いて信号を供給することが可能である。そして、実施の
形態1~実施の形態4の半導体装置又はシフトレジスタは、画素部と同じ基板に形成する
ことが可能である。したがって、画素部が形成される基板と、外部回路との接続数を大幅
に増やすことなく、容量線に信号を入力することができる。
【0292】
または、交流駆動を用いる場合、画素へのビデオ信号の書き込み時間が短くなってしまう
。この結果、画素へのビデオ信号の書き込み時間が足りなくなってしまう場合がある。同
様に、サブピクセル構造の画素を用いる場合、画素へのビデオ信号の書き込み時間が短く
なる。この結果、画素へのビデオ信号の書き込み時間が足りなくなってしまう場合がある
。そこで、実施の形態6の信号線駆動回路を用いて、画素にビデオ信号を書き込むことが
可能である。この場合、画素にビデオ信号を書き込む前に、画素にプリチャージ用の電圧
を書き込むので、短い時間で画素にビデオ信号を書き込むことができる。または、図21
(B)に示すように、ある行が選択される期間と、別の行が選択される期間とを重ねるこ
とによって、別の行のビデオ信号をプリチャージ用の電圧として用いることが可能である
【0293】
(実施の形態8)
本実施の形態では、表示装置の断面構造の一例について、図29(A)、(B)、及び(
C)を参照して説明する。
【0294】
図29(A)は、表示装置の上面図の一例である。基板5391に、駆動回路5392と
画素部5393とが形成されている。駆動回路5392の一例としては、走査線駆動回路
、又は信号線駆動回路などがある。
【0295】
図29(B)には、図29(A)のA-B断面の一例を示す。そして、図29(B)には
、基板5400と、基板5400の上に形成される導電層5401と、導電層5401を
覆うように形成される絶縁層5402と、導電層5401及び絶縁層5402の上に形成
される半導体層5403aと、半導体層5403aの上に形成される半導体層5403b
と、半導体層5403bの上及び絶縁層5402の上に形成される導電層5404と、絶
縁層5402の上及び導電層5404の上に形成され、開口部を有する絶縁層5405と
、絶縁層5405の上及び絶縁層5405の開口部に形成される導電層5406と、絶縁
層5405の上及び導電層5406の上に配置される絶縁層5408と、絶縁層5405
の上に形成される液晶層5407と、液晶層5407の上及び絶縁層5408の上に形成
される導電層5409と、導電層5409の上に形成される基板5410とを示す。
【0296】
導電層5401は、ゲート電極として機能することが可能である。絶縁層5402は、ゲ
ート絶縁膜として機能することが可能である。導電層5404は、配線、トランジスタの
電極、又は容量素子の電極などとして機能することが可能である。絶縁層5405は、層
間膜、又は平坦化膜として機能することが可能である。導電層5406は、配線、画素電
極、又は反射電極として機能することが可能である。絶縁層5408は、シール材として
機能することが可能である。導電層5409は、対向電極、又は共通電極として機能する
ことが可能である。
【0297】
ここで、駆動回路5392と、導電層5409との間には、寄生容量が生じることがある
。この結果、駆動回路5392の出力信号又は各ノードの電位に、なまり又は遅延などが
生じてしまう。または、消費電力が大きくなってしまう。しかし、図29(B)に示すよ
うに、駆動回路5392の上に、シール材として機能することが可能な絶縁層5408を
形成することによって、駆動回路5392と、導電層5409との間に生じる寄生容量を
低減することができる。なぜなら、シール材の誘電率は、液晶層の誘電率よりも低い場合
が多いからである。したがって、駆動回路5392の出力信号又は各ノードの電位のなま
り又は遅延を低減することができる。または、駆動回路5392の消費電力を低減するこ
とができる。
【0298】
なお、図29(C)に示すように、駆動回路5392の一部の上に、シール材として機能
することが可能な絶縁層5408が形成されることが可能である。このような場合でも、
駆動回路5392と、導電層5409との間に生じる寄生容量を低減することができるの
で、駆動回路5392の出力信号又は各ノードの電位のなまり又は遅延を低減することが
できる。ただし、これに限定されず、駆動回路5392の上に、シール材として機能する
ことが可能な絶縁層5408が形成されていないことが可能である。
【0299】
なお、表示素子は、液晶素子に限定されず、EL素子、又は電気泳動素子などの様々な表
示素子を用いることが可能である。
【0300】
以上、本実施の形態では、表示装置の断面構造の一例について説明した。このような構造
と、実施の形態1~実施の形態4の半導体装置又はシフトレジスタとを組み合わせること
が可能である。例えば、トランジスタの半導体層として、非単結晶半導体、非晶質半導体
、微結晶半導体、有機半導体、又は酸化物半導体などを用いる場合、トランジスタのチャ
ネル幅が大きくなる場合が多い。しかし、本実施の形態のように、駆動回路の寄生容量を
小さくできると、トランジスタのチャネル幅を小さくすることができる。よって、レイア
ウト面積の縮小を図ることができるので、表示装置を狭額縁にすることができる。または
、表示装置を高精細にすることができる。
【0301】
(実施の形態9)
本実施の形態では、トランジスタの構造の一例について図30(A)、(B)、及び(C
)を参照して説明する。
【0302】
図30(A)は、トップゲート型のトランジスタの構成の一例である。図30(B)は、
ボトムゲート型のトランジスタの構成の一例である。図30(C)は、半導体基板を用い
て作製されるトランジスタの構造の一例である。
【0303】
図30(A)には、基板5260と、基板5260の上に形成される絶縁層5261と、
絶縁層5261の上に形成され、領域5262a、領域5262b、領域5262c、領
域5262d、及び5262eを有する半導体層5262と、半導体層5262を覆うよ
うに形成される絶縁層5263と、半導体層5262及び絶縁層5263の上に形成され
る導電層5264と、絶縁層5263及び導電層5264の上に形成され、開口部を有す
る絶縁層5265と、絶縁層5265の上及び絶縁層5265の開口部に形成される導電
層5266と、導電層5266の上及び絶縁層5265の上に形成され、開口部を有する
絶縁層5267と、絶縁層5267の上及び絶縁層5267の開口部に形成される導電層
5268と、絶縁層5267の上及び導電層5268の上に形成され、開口部を有する絶
縁層5269と、絶縁層5269の上及び絶縁層5269の開口部に形成される発光層5
270と、絶縁層5269の上及び発光層5270の上に形成される導電層5271とを
示す。
【0304】
図30(B)には、基板5300と、基板5300の上に形成される導電層5301と、
導電層5301を覆うように形成される絶縁層5302と、導電層5301及び絶縁層5
302の上に形成される半導体層5303aと、半導体層5303aの上に形成される半
導体層5303bと、半導体層5303bの上及び絶縁層5302の上に形成される導電
層5304と、絶縁層5302の上及び導電層5304の上に形成さ、開口部を有する絶
縁層5305と、絶縁層5305の上及び絶縁層5305の開口部に形成される導電層5
306と、絶縁層5305の上及び導電層5306の上に配置される液晶層5307と、
液晶層5307の上に形成される導電層5308とを示す。
【0305】
図30(C)には、領域5353及び領域5355を有する半導体基板5352と、半導
体基板5352の上に形成される絶縁層5356と、半導体基板5352の上に形成され
る絶縁層5354と、絶縁層5356の上に形成される導電層5357と、絶縁層535
4、絶縁層5356、及び導電層5357の上に形成され、開口部を有する絶縁層535
8と、絶縁層5358の上及び絶縁層5358の開口部に形成される導電層5359とを
示す。こうして、領域5350と領域5351とに、各々、トランジスタが作製される。
【0306】
絶縁層5261は、下地膜として機能することが可能である。絶縁層5354は、素子間
分離層(例えばフィールド酸化膜)として機能する。絶縁層5263、絶縁層5302、
絶縁層5356は、ゲート絶縁膜として機能することが可能である。導電層5264、導
電層5301、導電層5357は、ゲート電極として機能することが可能である。絶縁層
5265、絶縁層5267、絶縁層5305、及び絶縁層5358は、層間膜、又は平坦
化膜として機能することが可能である。導電層5266、導電層5304、及び導電層5
359は、配線、トランジスタの電極、又は容量素子の電極などとして機能することが可
能である。導電層5268、及び導電層5306は、画素電極、又は反射電極などとして
機能することが可能である。絶縁層5269は、土手として機能することが可能である。
導電層5271、及び導電層5308は、対向電極、又は共通電極などとして機能するこ
とが可能である。
【0307】
基板5260、及び基板5300の一例としては、ガラス基板、石英基板、シリコン基板
(又は単結晶基板)、SOI基板、プラスチック基板、金属基板、ステンレス基板、ステ
ンレス・スチル・ホイルを有する基板、タングステン基板、タングステン・ホイルを有す
る基板又は可撓性基板などがある。ガラス基板の一例としては、バリウムホウケイ酸ガラ
ス、アルミノホウケイ酸ガラスなどがある。可撓性基板の一例としては、ポリエチレンテ
レフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルサルフォ
ン(PES)に代表されるプラスチック、又はアクリル等の可撓性を有する合成樹脂など
がある。他にも、貼り合わせフィルム(ポリプロピレン、ポリエステル、ビニル、ポリフ
ッ化ビニル、塩化ビニルなど)、繊維状な材料を含む紙、基材フィルム(ポリエステル、
ポリアミド、無機蒸着フィルム、紙類等)などがある。
【0308】
半導体基板5352としては、一例として、n型又はp型の導電型を有する単結晶Si基
板を用いることが可能である。ただし、これに限定されず、基板5260と同様なものを
用いることが可能である。領域5353は、一例として、半導体基板5352に不純物が
添加された領域であり、ウェルとして機能する。例えば、半導体基板5352がp型の導
電型を有する場合、領域5353は、n型の導電型を有し、nウェルとして機能する。一
方で、半導体基板5352がn型の導電型を有する場合、領域5353は、p型の導電型
を有し、pウェルとして機能する。領域5355は、一例として、不純物が半導体基板5
352に添加された領域であり、ソース領域又はドレイン領域として機能する。なお、半
導体基板5352に、LDD領域を形成することが可能である。
【0309】
絶縁層5261の一例としては、酸化珪素(SiOx)、窒化珪素(SiNx)、酸化窒
化珪素(SiOxNy)(x>y)、窒化酸化珪素(SiNxOy)(x>y)などの酸
素若しくは窒素を有する膜、又はこれらの積層構造などがある。絶縁層5261が2層構
造で設けられる場合の一例としては、1層目の絶縁膜として窒化珪素膜を設け、2層目の
絶縁膜として酸化珪素膜を設けることが可能である。絶縁層5261が3層構造で設けら
れる場合の一例としては、1層目の絶縁膜として酸化珪素膜を設け、2層目の絶縁膜とし
て窒化珪素膜を設け、3層目の絶縁膜として酸化珪素膜を設けることが可能である。
【0310】
半導体層5262、半導体層5303a、及び半導体層5303bの一例としては、非単
結晶半導体(非晶質(アモルファス)シリコン、多結晶シリコン、微結晶シリコンなど)
、単結晶半導体、化合物半導体若しくは酸化物半導体(ZnO、InGaZnO、SiG
e、GaAs、IZO、ITO、SnO、TiO、AlZnSnO(AZTO))、有機
半導体、又はカーボンナノチューブなどがある。
【0311】
なお、例えば、領域5262aは、不純物が半導体層5262に添加されていない真性の
状態であり、チャネル領域として機能する。ただし、領域5262aに微少な不純物を添
加することが可能であり、領域5262aに添加される不純物は、領域5262b、領域
5262c、領域5262d、又は領域5262eに添加される不純物の濃度よりも低い
ことが好ましい。領域5262b、及び領域5262dは、低濃度に不純物が添加された
領域であり、LDD(Lightly Doped Drain:LDD)領域として機
能する。ただし、領域5262b、及び領域5262dを省略することが可能である。領
域5262c、及び領域5262eは、高濃度に不純物が半導体層5262に添加された
領域であり、ソース領域又はドレイン領域として機能する。
【0312】
なお、半導体層5303bは、不純物元素としてリンなどが添加された半導体層であり、
n型の導電型を有する。
【0313】
なお、半導体層5303aとして、酸化物半導体、又は化合物半導体が用いられる場合、
半導体層5303bを省略することが可能である。
【0314】
絶縁層5263、絶縁層5302、及び絶縁層5356の一例としては、酸化珪素(Si
Ox)、窒化珪素(SiNx)、酸化窒化珪素(SiOxNy)(x>y)、窒化酸化珪
素(SiNxOy)(x>y)などの酸素若しくは窒素を有する膜、又はこれらの積層構
造などがある。
【0315】
導電層5264、導電層5266、導電層5268、導電層5271、導電層5301、
導電層5304、導電層5306、導電層5308、導電層5357、及び導電層535
9の一例としては、単層構造の導電膜、又はこれらの積層構造などがある。当該導電膜の
一例としては、アルミニウム(Al)、タンタル(Ta)、チタン(Ti)、モリブデン
(Mo)、タングステン(W)、ネオジム(Nd)、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)
、白金(Pt)、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、マンガン(Mn)、コバルト(
Co)、ニオブ(Nb)、シリコン(Si)、鉄(Fe)、パラジウム(Pd)、炭素(
C)、スカンジウム(Sc)、亜鉛(Zn)、リン(P)、ボロン(B)、ヒ素(As)
、ガリウム(Ga)、インジウム(In)、錫(Sn)、酸素(O)、ジルコニウム(Z
r)、セリウム(Ce)によって構成される群から選ばれた一つの元素の単体膜、又は、
前記群から選ばれた一つ又は複数の元素を含む化合物などがある。当該化合物の一例とし
ては、前記群から選ばれた一つ若しくは複数の元素を含む合金(インジウム錫酸化物(I
TO)、インジウム亜鉛酸化物(IZO)、酸化珪素を含むインジウム錫酸化物(ITS
O)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化錫(SnO)、酸化錫カドミウム(CTO)、アルミネ
オジム(Al-Nd)、アルミタングステン(Al-Ta)、アルミジルコニウム(Al
-Zr)、アルミチタン(Al-Ti)、アルミセリウム(Al-Ce)、マグネシウム
銀(Mg-Ag)、モリブデンニオブ(Mo-Nb)、モリブデンタングステン(Mo-
W)、モリブデンタンタル(Mo-Ta)などの合金材料)、前記群から選ばれた一つ若
しくは複数の元素と窒素との化合物(窒化チタン、窒化タンタル、窒化モリブデンなどの
窒化膜)、又は、前記群から選ばれた一つ若しくは複数の元素とシリコンとの化合物(タ
ングステンシリサイド、チタンシリサイド、ニッケルシリサイド、アルミシリコン、モリ
ブデンシリコンなどのシリサイド膜)などがある。他にも、カーボンナノチューブ、有機
ナノチューブ、無機ナノチューブ、又は金属ナノチューブなどのナノチューブ材料がある
【0316】
なお、シリコン(Si)は、n型不純物(リンなど)、又はp型不純物(ボロンなど)を
含むことが可能である。
【0317】
なお、銅が導電層として用いられる場合、密着性を向上させるために積層構造にすること
が好ましい。
【0318】
なお、酸化物半導体、又はシリコンと接触する導電層としては、モリブデン又はチタンを
用いることが好ましい。
【0319】
なお、導電層としてネオジムとアルミニウムとの合金材料を用いることによって、アルミ
ニウムがヒロックを起こしにくくなる。
【0320】
なお、導電層として、シリコンなどの半導体材料を用いる場合、シリコンなどの半導体材
料をトランジスタが有する半導体層と同時に形成することが可能である。
【0321】
なお、ITO、IZO、ITSO、ZnO、Si、SnO、CTO、又はカーボンナノチ
ューブなどは、透光性を有しているので、これらの材料を画素電極、対向電極、又は共通
電極などの光を透過させる部分に用いることが可能である。
【0322】
なお、低抵抗材料(例えばアルミニウムなど)を用いて積層構造とすることによって、配
線の抵抗を小さくすることができる。
【0323】
なお、低耐熱性の材料(例えばアルミニウムなど)を、高耐熱性の材料(例えばモリブデ
ン、チタン、ネオジムなど)によって挟む積層構造にすることによって、低耐熱性の材料
の持つメリットを生かしつつ、配線、電極などの耐熱性を高くすることができる。
【0324】
なお、他の材料に反応して性質が変わってしまう材料を、当該他の材料に反応しにくい材
料によって挟んだり、覆ったりすることが可能である。例えば、ITOとアルミニウムと
を接続させる場合は、ITOとアルミニウムとの間に、ネオジム合金、チタン、モリブデ
ンなどを挟むことが可能である。例えば、シリコンとアルミニウムとを接続させる場合は
、シリコンとアルミニウムとの間に、ネオジム合金、チタン、モリブデンを挟むことが可
能である。
なお、これらの材料は、配線、電極、導電層、導電膜、端子、ビア、プラグなどにも用い
ることが可能である。
【0325】
絶縁層5265、絶縁層5267、絶縁層5269、絶縁層5305、及び絶縁層535
8の一例としては、単層構造の絶縁膜、又はこれらの積層構造などがある。当該絶縁膜の
一例としては、酸化珪素(SiOx)、窒化珪素(SiNx)、若しくは酸化窒化珪素(
SiOxNy)(x>y)、窒化酸化珪素(SiNxOy)(x>y)等の酸素若しくは
窒素を含む膜、DLC(ダイヤモンドライクカーボン)等の炭素を含む膜、又は、シロキ
サン樹脂、エポキシ、ポリイミド、ポリアミド、ポリビニルフェノール、ベンゾシクロブ
テン、若しくはアクリル等の有機材料などがある。
【0326】
発光層5270の一例としては、有機EL素子、又は無機EL素子などがある。有機EL
素子の一例としては、正孔注入材料からなる正孔注入層、正孔輸送材料からなる正孔輸送
層、発光材料からなる発光層、電子輸送材料からなる電子輸送層、電子注入材料からなる
電子注入層など、若しくはこれらの材料のうち複数の材料を混合した層の単層構造、若し
くはこれらの積層構造などがある。
【0327】
なお、絶縁層5305の上及び導電層5306の上には、配向膜として機能する絶縁層、
突起部として機能する絶縁層などを形成することが可能である。
【0328】
なお、導電層5308の上には、カラーフィルタ、ブラックマトリクス、又は突起部とし
て機能する絶縁層などを形成することが可能である。導電層5308の下には、配向膜と
して機能する絶縁層を形成することが可能である。
【0329】
なお、図30(A)の断面構造において、絶縁層5269、発光層5270、及び導電層
5271を省略し、図30(B)に示す液晶層5307、導電層5308を絶縁層526
7の上及び導電層5268に形成することが可能である。
【0330】
なお、図30(B)の断面構造において、液晶層5307、導電層5308を省略し、図
30(A)に示す絶縁層5269、発光層5270、及び導電層5271を絶縁層530
5の上及び導電層5306の上に形成することが可能である。
【0331】
なお、図30(C)の断面構造において、絶縁層5358及び導電層5359の上に、図
30(A)に示す絶縁層5269、発光層5270、及び導電層5271を形成すること
が可能である。あるいは、図30(B)に示す液晶層5307、導電層5308を絶縁層
5267の上及び導電層5268に形成することが可能である。
【0332】
以上、本実施の形態では、トランジスタの構造の一例について説明した。本実施の形態の
トランジスタは、実施の形態1~実施の形態8に適用することが可能である。特に、図3
0(B)において、半導体層として、非単結晶半導体、微結晶半導体、有機半導体、又は
酸化物半導体などを用いる場合、トランジスタが劣化してしまう場合がある。しかし、実
施の形態1~実施の形態8の半導体装置、シフトレジスタ、又は表示装置では、トランジ
スタの劣化を抑制することができるので有利である。
【0333】
(実施の形態10)
本実施の形態では、シフトレジスタのレイアウト図(以下、上面図ともいう)について説
明する。本実施の形態では、一例として、実施の形態4に述べるシフトレジスタのレイア
ウト図について説明する。なお、本実施の形態において説明する内容は、実施の形態4に
述べるシフトレジスタの他にも、実施の形態1~実施の形態9の半導体装置、シフトレジ
スタ、又は表示装置に適用することが可能である。なお、本実施の形態のレイアウト図は
一例であって、これに限定されるものではないことを付記する。
【0334】
本実施の形態のレイアウト図について、図31、及び図32を参照して説明する。図31
には、シフトレジスタの一部のレイアウト図の一例を示し、図32には、一例として、フ
リップフロップ401_iのレイアウト図を示す。
【0335】
図31、及び図32に示すトランジスタ、又は配線などは、導電層601、半導体層60
2、導電層603、導電層604、及びコンタクトホール605によって構成される。た
だし、これに限定されず、別の導電層、絶縁膜、又は別のコンタクトホールを新たに形成
することが可能である。例えば、導電層601と導電層603とを接続するためのコンタ
クトホールを新たに追加することが可能である。
【0336】
導電層601は、ゲート電極、又は配線として機能する部分を含むことが可能である。半
導体層602は、トランジスタの半導体層として機能する部分を含むことが可能である。
導電層603は、配線、ソース、又はドレインとして機能する部分を含むことが可能であ
る。導電層604は、透明電極、画素電極、又は配線として機能する部分を含むことが可
能である。コンタクトホール605は、導電層601と導電層604とを接続する機能、
又は導電層603と導電層604とを接続する機能を有する。
【0337】
図31の一例では、配線412は、開口部611を有し、配線413は、開口部612を
有する。このように、配線412、及び配線413が開口部を有することによって、寄生
容量を小さくすることができる。または、静電破壊によって生じるトランジスタの破壊を
抑制することができる。ただし、これに限定されず、配線416と同様に、開口部611
、又は開口部612を省略することが可能である。または、配線416に、配線412又
は配線413と同様に、開口部を設けることが可能である。
【0338】
図31の一例では、配線412又は配線413と、別の配線との交差部の一部に、開口部
を設けることによって、配線の交差容量を低減することができる。したがって、ノイズの
低減、又は信号の遅延又はなまりの低減などを図ることができる。
【0339】
図31の一例では、配線416が有する導電層603の一部の上には、導電層604が形
成される。そして、当該導電層604は、コンタクトホール605を介して当該導電層6
03と接続される。こうして、配線抵抗を小さくすることができるので、電圧降下の減少
、又は信号の遅延又はなまりの低減を図ることができる。ただし、これに限定されず、当
該導電層604、及び当該コンタクトホール605を省略することが可能である。または
、配線416と同様に、配線412、又は配線413においても、導電層603の一部の
上に導電層604が形成され、当該導電層604が当該導電層603と接続されることが
可能である。
【0340】
ここで、図31の一例において、配線412の配線幅、配線413の配線幅、及び配線4
16の配線幅を、各々、配線幅621、配線幅622、幅623と示す。そして、開口部
611の幅、開口部611の長さ、開口部612の幅、及び開口部612の長さを、各々
、幅624、長さ625、幅626、長さ627と示す。
【0341】
配線412、及び配線413に入力される信号は、お互いに反転した信号である場合が多
い。よって、配線412の配線抵抗又は寄生容量は、配線413の配線抵抗又は寄生容量
とおおむね等しくなるように設定されることが好ましい。したがって、配線412は、配
線幅622とおおむね等しい部分を含むことが好ましい。または、開口部611は、開口
部612の幅626、又は開口部612の長さ627とおおむね等しい部分を含むことが
好ましい。ただし、これに限定されず、配線幅621、配線幅622、開口部611の幅
624、開口部611の幅624、開口部611の長さ625、又は開口部612の長さ
627は、様々な値に設定することが可能である。例えば、配線412と他の配線との交
差容量が、配線413と他の配線との交差容量よりも大きいとする。この場合、配線41
2の配線抵抗を小さくすることによって、配線412、及び配線413に入力される信号
の遅延又はなまりをおおむね等しくなうように設定することが可能である。このために、
配線412は、配線幅622よりも大きい部分を含むことが可能である。または、開口部
611は、開口部612の幅626よりも小さい部分を含むことが可能である。または、
開口部611は、開口部612の長さ627よりも短い部分を含むことが可能である。一
方、配線412と他の配線との交差容量が、配線413と他の配線との交差容量よりも小
さい場合は、配線412は、配線幅622よりも小さい部分を含むことが可能である。ま
たは、開口部611は、開口部612の幅626よりも大きい部分を含むことが可能であ
る。または、開口部611は、開口部612の長さ627よりも長い部分を含むことが可
能である。
【0342】
配線416が開口部を有していない場合、配線416は、配線幅621、又は配線幅62
2よりも小さい部分を含むことが好ましい。なぜなら、配線416は開口部を有していな
いので、配線416の配線抵抗が小さいからである。ただし、これに限定されず、配線4
16は、配線幅621、又は配線幅622よりも大きい部分を含むことが可能である。
【0343】
図32の一例では、トランジスタ101、トランジスタ102、トランジスタ103、ト
ランジスタ201、トランジスタ202、トランジスタ203、トランジスタ204、ト
ランジスタ301、トランジスタ302、トランジスタ303、トランジスタ304、及
び/又は、トランジスタ305において、第2の端子の導電層601と導電層603とが
重なる面積は、第1の端子の導電層601と導電層603とが重なる面積よりも小さいこ
とが好ましい。こうすることによって、トランジスタ101のゲート、又は配線401_
iのノイズの低減を図ることができる。または、第2の端子への電界の集中を抑制するこ
とができるので、トランジスタの劣化、又はトランジスタの破壊を抑制することができる
【0344】
以上、シフトレジスタのレイアウト図の一例を説明した。ただし、すでに述べたように、
本実施の形態のレイアウト図は一例であり、これに限定されない。
【0345】
なお、導電層601と導電層603とが重なる部分には、半導体層602を形成すること
が可能である。こうすることによって、導電層601と導電層603との間の寄生容量を
小さくすることができるので、ノイズの低減を図ることができる。同様の理由で、導電層
601と導電層604とが重なる部分には、半導体層602又は導電層603を形成する
ことが可能である。
【0346】
なお、導電層601の一部の上に導電層604を形成し、当該導電層601は、コンタク
トホール605を介して導電層604と接続されることが可能である。こうすることによ
って、配線抵抗を下げることができる。または、導電層601の一部の上に導電層603
、及び導電層604を形成し、当該導電層601は、コンタクトホール605を介して当
該導電層604と接続され、当該導電層603は、別のコンタクトホール605を介して
当該導電層604と接続されることが可能である。こうすることによって、配線抵抗をさ
らに下げることができる。
【0347】
なお、導電層603の一部の上に導電層604を形成し、当該導電層603は、コンタク
トホール605を介して導電層604と接続されることが可能である。こうすることによ
って、配線抵抗を下げることができる。
【0348】
なお、導電層604の一部の下に導電層601、又は導電層603を形成し、当該導電層
604は、コンタクトホール605を介して、当該導電層601、又は当該導電層603
と接続されることが可能である。こうすることによって、配線抵抗を下げることができる
【0349】
なお、実施の形態1で述べたように、トランジスタ101のゲートと第1の端子との間の
寄生容量よりも、トランジスタ101のゲートと第2の端子との間の寄生容量を大きくす
ることが可能である。図32に示すように、トランジスタ101の第1の電極として機能
することが可能な導電層603の幅を幅631と示し、トランジスタ101の第2の電極
として機能することが可能な導電層603の幅を幅632と示す。そして、幅631は、
幅632よりも大きいことが可能である。こうすることによって、実施の形態1で述べた
ように、トランジスタ101のゲートと第1の端子との間の寄生容量よりも、トランジス
タ101のゲートと第2の端子との間の寄生容量を大きくすることが可能である。ただし
、これに限定されない。
【0350】
(実施の形態11)
本実施の形態においては、電子機器の例について説明する。
【0351】
図33(A)乃至図33(H)、図34(A)乃至図34(D)は、電子機器を示す図で
ある。これらの電子機器は、筐体5000、表示部5001、スピーカ5003、LED
ランプ5004、操作キー5005(操作スイッチ、又は電源スイッチを含む)、接続端
子5006、センサ5007(力、変位、位置、速度、加速度、角速度、回転数、距離、
光、液、磁気、温度、化学物質、音声、時間、硬度、電場、電流、電圧、電力、放射線、
流量、湿度、傾度、振動、におい又は赤外線を測定する機能を含むもの)、マイクロフォ
ン5008、等を有することができる。
【0352】
図33(A)はモバイルコンピュータであり、上述したものの他に、スイッチ5009、
赤外線ポート5010、等を有することができる。図33(B)は記録媒体を備えた携帯
型の画像再生装置(たとえば、DVD再生装置)であり、上述したものの他に、第2表示
部5002、記録媒体読込部5011、等を有することができる。図33(C)はゴーグ
ル型ディスプレイであり、上述したものの他に、第2表示部5002、支持部5012、
イヤホン5013、等を有することができる。図33(D)は携帯型遊技機であり、上述
したものの他に、記録媒体読込部5011、等を有することができる。図33(E)はプ
ロジェクタであり、上述したものの他に、光源5033、投射レンズ5034、等を有す
ることができる。図33(F)は携帯型遊技機であり、上述したものの他に、第2表示部
5002、記録媒体読込部5011、等を有することができる。図33(G)はテレビ受
像器であり、上述したものの他に、チューナ、画像処理部、等を有することができる。図
33(H)は持ち運び型テレビ受像器であり、上述したものの他に、信号の送受信が可能
な充電器5017、等を有することができる。図34(A)はディスプレイであり、上述
したものの他に、支持台5018、等を有することができる。図34(B)はカメラであ
り、上述したものの他に、外部接続ポート5019、シャッターボタン5015、受像部
5016、等を有することができる。図34(C)はコンピュータであり、上述したもの
の他に、ポインティングデバイス5020、外部接続ポート5019、リーダ/ライタ5
021、等を有することができる。図34(D)は携帯電話機であり、上述したものの他
に、アンテナ5014、携帯電話・移動端末向けの1セグメント部分受信サービス用チュ
ーナ、等を有することができる。
【0353】
図33(A)乃至図33(H)、図34(A)乃至図34(D)に示す電子機器は、様々
な機能を有することができる。例えば、様々な情報(静止画、動画、テキスト画像など)
を表示部に表示する機能、タッチパネル機能、カレンダー、日付又は時刻などを表示する
機能、様々なソフトウェア(プログラム)によって処理を制御する機能、無線通信機能、
無線通信機能を用いて様々なコンピュータネットワークに接続する機能、無線通信機能を
用いて様々なデータの送信又は受信を行う機能、記録媒体に記録されているプログラム又
はデータを読み出して表示部に表示する機能、等を有することができる。さらに、複数の
表示部を有する電子機器においては、一つの表示部を主として画像情報を表示し、別の一
つの表示部を主として文字情報を表示する機能、または、複数の表示部に視差を考慮した
画像を表示することで立体的な画像を表示する機能、等を有することができる。さらに、
受像部を有する電子機器においては、静止画を撮影する機能、動画を撮影する機能、撮影
した画像を自動または手動で補正する機能、撮影した画像を記録媒体(外部又はカメラに
内蔵)に保存する機能、撮影した画像を表示部に表示する機能、等を有することができる
。なお、図33(A)乃至図33(H)、図34(A)乃至図34(D)に示す電子機器
が有することのできる機能はこれらに限定されず、様々な機能を有することができる。
【0354】
本実施の形態において述べた電子機器は、何らかの情報を表示するための表示部を有する
ことを特徴とする。本実施の形態の電子機器と、実施の形態1~実施の形態9の半導体装
置、シフトレジスタ、又は表示装置とを組み合わせることによって、信頼性の向上、歩留
まりの向上、コストの削減、表示部の大型化、表示部の高精細化などを図ることができる
【0355】
次に、半導体装置の応用例を説明する。
【0356】
図34(E)に、半導体装置を、建造物と一体にして設けた例について示す。図34(E
)は、筐体5022、表示部5023、操作部であるリモコン装置5024、スピーカ5
025等を含む。半導体装置は、壁かけ型として建物と一体となっており、設置するスペ
ースを広く必要とすることなく設置可能である。
【0357】
図34(F)に、建造物内に半導体装置を、建造物と一体にして設けた別の例について示
す。表示パネル5026は、ユニットバス5027と一体に取り付けられており、入浴者
は表示パネル5026の視聴が可能になる。
【0358】
なお、本実施の形態において、建造物として壁、ユニットバスを例としたが、本実施の形
態はこれに限定されず、様々な建造物に半導体装置を設置することができる。
【0359】
次に、半導体装置を、移動体と一体にして設けた例について示す。
【0360】
図34(G)は、半導体装置を、自動車に設けた例について示した図である。表示パネル
5028は、自動車の車体5029に取り付けられており、車体の動作又は車体内外から
入力される情報をオンデマンドに表示することができる。なお、ナビゲーション機能を有
していてもよい。
【0361】
図34(H)は、半導体装置を、旅客用飛行機と一体にして設けた例について示した図で
ある。図34(H)は、旅客用飛行機の座席上部の天井5030に表示パネル5031を
設けたときの、使用時の形状について示した図である。表示パネル5031は、天井50
30とヒンジ部5032を介して一体に取り付けられており、ヒンジ部5032の伸縮に
より乗客は表示パネル5031の視聴が可能になる。表示パネル5031は乗客が操作す
ることで情報を表示する機能を有する。
【0362】
なお、本実施の形態において、移動体としては自動車車体、飛行機車体について例示した
がこれに限定されず、自動二輪車、自動四輪車(自動車、バス等を含む)、電車(モノレ
ール、鉄道等を含む)、船舶等、様々なものに設置することができる。
【符号の説明】
【0363】
100 回路
101 トランジスタ
102 トランジスタ
103 トランジスタ
104 回路
105 回路
106 回路
111 配線
112 配線
113 配線
114 配線
115 配線
116 配線
117 配線
118 配線
121 容量素子
122 トランジスタ
201 トランジスタ
202 トランジスタ
203 トランジスタ
204 トランジスタ
221 容量素子
301 トランジスタ
302 トランジスタ
303 トランジスタ
304 トランジスタ
305 トランジスタ
306 トランジスタ
307 トランジスタ
400 シフトレジスタ
401 フリップフロップ
411 配線
412 配線
413 配線
414 配線
415 配線
416 配線
417 配線
420 回路
421 回路
422 回路
431 トランジスタ
500 回路
501 回路
502 回路
503 トランジスタ
504 配線
505 配線
514 信号
515 信号
540 画素
601 導電層
602 半導体層
603 導電層
604 導電層
605 コンタクトホール
611 開口部
612 開口部
621 配線幅
622 配線幅
623 幅
624 幅
626 幅
631 幅
632 幅
101p トランジスタ
102a ダイオード
102p トランジスタ
103a ダイオード
103p トランジスタ
104a 端子
104b 端子
104c 端子
104d 端子
105a 端子
105b 端子
105c 端子
105d 端子
105e 端子
105f 端子
105g 端子
111A 配線
112A 配線
112B 配線
112C 配線
112D 配線
113A 配線
113B 配線
114A 配線
114B 配線
115A 配線
115B 配線
116A 配線
116B 配線
116C 配線
116D 配線
116E 配線
116F 配線
116G 配線
116H 配線
116I 配線
201p トランジスタ
202a ダイオード
202p トランジスタ
203a ダイオード
203p トランジスタ
204p トランジスタ
301p トランジスタ
302p トランジスタ
3030 トランジスタ
303a ダイオード
303p トランジスタ
304a ダイオード
304p トランジスタ
305a ダイオード
305p トランジスタ
5000 筐体
5001 表示部
5002 表示部
5003 スピーカ
5004 LEDランプ
5005 操作キー
5006 接続端子
5007 センサ
5008 マイクロフォン
5009 スイッチ
5010 赤外線ポート
5011 記録媒体読込部
5012 支持部
5013 イヤホン
5014 アンテナ
5015 シャッターボタン
5016 受像部
5017 充電器
5018 支持台
5019 外部接続ポート
5020 ポインティングデバイス
5021 リーダ/ライタ
5022 筐体
5023 表示部
5024 リモコン装置
5025 スピーカ
5026 表示パネル
5027 ユニットバス
5028 表示パネル
5029 車体
5030 天井
5031 表示パネル
5032 ヒンジ部
5033 光源
5034 投射レンズ
5260 基板
5261 絶縁層
5262 半導体層
5263 絶縁層
5264 導電層
5265 絶縁層
5265 絶縁膜
5266 導電層
5267 絶縁層
5268 導電層
5269 絶縁層
5269 絶縁膜
5270 発光層
5271 導電層
5273 絶縁層
5300 基板
5301 導電層
5302 絶縁層
5304 導電層
5305 絶縁層
5306 導電層
5307 液晶層
5308 導電層
5321 トランジスタ
5350 領域
5351 領域
5352 半導体基板
5353 領域
5354 絶縁層
5355 領域
5356 絶縁層
5357 導電層
5358 絶縁層
5359 導電層
5360 映像信号
5361 回路
5362 回路
5362 配線
5363 回路
5364 画素部
5365 回路
5366 照明装置
5367 画素
5371 配線
5372 配線
5373 配線
5380 基板
5381 入力端子
5391 基板
5392 駆動回路
5393 画素部
5400 基板
5401 導電層
5402 絶縁層
5404 導電層
5405 絶縁層
5406 導電層
5408 絶縁層
5409 導電層
5410 基板
5420 画素
5421 トランジスタ
5421 配線
5422 液晶素子
5423 容量素子
5431 配線
5432 配線
5433 配線
5434 電極
5441 信号
5442 信号
5262a 領域
5262b 領域
5262c 領域
5262d 領域
5262e 領域
5303a 半導体層
5303b 半導体層
5361a 回路
5361b 回路
5362a 回路
5362b 回路
5403a 半導体層
5403b 半導体層
5420A サブ画素
5420B サブ画素
5421A トランジスタ
5421B トランジスタ
5422A 液晶素子
5422B 液晶素子
5423A 容量素子
5423B 容量素子
5431A 配線
5431B 配線
5432A 配線
5432B 配線
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
図33
図34