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特許7547632データ送信方法、通信装置、コンピュータ可読記憶媒体、およびチップ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-30
(45)【発行日】2024-09-09
(54)【発明の名称】データ送信方法、通信装置、コンピュータ可読記憶媒体、およびチップ
(51)【国際特許分類】
   H04W 72/0457 20230101AFI20240902BHJP
   H04W 72/20 20230101ALI20240902BHJP
   H04W 76/15 20180101ALI20240902BHJP
   H04W 84/12 20090101ALI20240902BHJP
【FI】
H04W72/0457 110
H04W72/20
H04W76/15
H04W84/12
【請求項の数】 36
(21)【出願番号】P 2023523641
(86)(22)【出願日】2022-05-20
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-06
(86)【国際出願番号】 CN2022094122
(87)【国際公開番号】W WO2022242749
(87)【国際公開日】2022-11-24
【審査請求日】2023-05-29
(31)【優先権主張番号】202110552404.1
(32)【優先日】2021-05-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202110559186.4
(32)【優先日】2021-05-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202110621403.8
(32)【優先日】2021-06-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133569
【弁理士】
【氏名又は名称】野村 進
(72)【発明者】
【氏名】淦 明
(72)【発明者】
【氏名】黄 国▲剛▼
(72)【発明者】
【氏名】▲陸▼ 雨▲シン▼
(72)【発明者】
【氏名】李 伊青
(72)【発明者】
【氏名】郭 宇宸
(72)【発明者】
【氏名】▲劉▼ 辰辰
【審査官】伊東 和重
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2021/004382(WO,A1)
【文献】Liwen Chu (NXP),MLO BSS Information Transmission and Multiple BSSID Support,IEEE 802.11-20/0396r5,IEEE,2020年03月01日,[検索日 2024.03.22],インターネット:<URL:https://mentor.ieee.org/802.11/dcn/20/11-20-0396-05-00be-mlo-bss-information-transmission-and-multiple-bssid-support.pptx>
【文献】Guogang Huang (Huawei),PDT MLD security for Individual Management Frame,IEEE 802.11-21/0571r1,IEEE,2021年04月01日,[検索日 2024.03.22],インターネット:<URL:https://mentor.ieee.org/802.11/dcn/21/11-21-0571-01-00be-pdt-mld-security-for-individual-management-frame.docx>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24-7/26
H04W 4/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
管理フレーム送信方法であって、
第1のマルチリンクデバイスによって、管理フレームを生成するステップであって、前記管理フレームは、受信側アドレスと、送信側アドレスと、リンク指示情報とを含み、前記リンク指示情報は、前記管理フレームが前記リンク指示情報に対応する少なくとも1つのリンクに適用されることを示す、ステップと、
前記第1のマルチリンクデバイスによって、前記受信側アドレスによって示される局または前記送信側アドレスによって示される局が動作するリンク上の第2のマルチリンクデバイスに前記管理フレームを送信するステップと
を含む管理フレーム送信方法。
【請求項2】
前記リンク指示情報は、リンク識別子情報を含み、前記リンク識別子情報は、前記管理フレームが1つ以上のリンクに適用されることを示す、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記リンク識別子情報は、1つ以上のリンク識別子またはリンク識別子ビットマップのうちの少なくとも1つを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記管理フレームは、第1のアドレスを含み、前記第1のアドレスは、前記管理フレームを送信するアクセスポイント(AP)の媒体アクセス制御(MAC)アドレスを搬送し、前記APは、APマルチリンクデバイス(MLD)に所属している、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記第1のアドレスは、前記管理フレームのアドレス3フィールドで搬送される、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
ダウンリンク送信について、前記管理フレームの前記第1のアドレスは、前記管理フレームを送信するアクセスポイント(AP)の媒体アクセス制御(MAC)アドレスを搬送し、
アップリンク送信について、前記管理フレームの前記第1のアドレスは、前記管理フレームを受信するAPのMACアドレスを搬送し、
前記APは、前記APマルチリンクデバイス(MLD)に所属している、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
ダウンリンク送信について、前記管理フレームの前記受信側アドレスで搬送されるアドレスは、受信端の非アクセスポイント局(non-AP STA)のMACアドレスであり、前記管理フレームの前記送信側アドレスで搬送されるアドレスは、送信端のアクセスポイント(AP)のMACアドレスであり、または
アップリンク送信について、前記管理フレームの前記受信側アドレスで搬送されるアドレスは、受信端のアクセスポイント(AP)のMACアドレスであり、前記管理フレームの前記送信側アドレスで搬送されるアドレスは、送信端の非アクセスポイント局(non-AP STA)のMACアドレスであり、
前記送信端は、前記第1のマルチリンクデバイスであり、前記受信端は、前記第2のマルチリンクデバイスである、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記リンク指示情報は、アドレス指示情報をさらに含み、前記アドレス指示情報は、前記管理フレームがMLDレベル管理フレームであるか、またはリンクレベル管理フレームであるかを示す、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記リンク指示情報は、リンク識別子情報をさらに含み、前記リンク識別子情報は、前記管理フレームの第1の要素で搬送され、前記リンク識別子情報は、前記第1の要素が1つ以上のリンクに適用されることを示す、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記管理フレームの第2の要素は、前記第1のマルチリンクデバイスと前記第2のマルチリンクデバイスとの間のアソシエーションを確立する全てのリンクに前記第2の要素が適用されることを示すリンク識別子情報を搬送しない、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
管理フレームを生成する前記ステップは、追加認証データ(AAD)を構築するステップであって、前記AADは、アドレス1、アドレス2、および第2のアドレスを含む、ステップと、
前記AADに基づいてメッセージ完全性検査(MIC)を生成するステップと、
前記MICに基づいて前記管理フレームを生成するステップと
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記管理フレームは、第1のアドレスを含み、前記第1のアドレスは、前記管理フレームを送信するアクセスポイント(AP)の媒体アクセス制御(MAC)アドレスを搬送し、前記APは、APマルチリンクデバイス(MLD)に所属し、前記第2のアドレスは、前記第1のアドレスと同じである、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
ダウンリンク送信について、前記第2のアドレスは、前記管理フレームを送信するアクセスポイント(AP)の媒体アクセス制御(MAC)アドレスを搬送し、
アップリンク送信について、前記第2のアドレスは、前記管理フレームを受信する前記APの前記MACアドレスを搬送し、
前記APは、前記AP MLDに所属している、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
ダウンリンク送信について、前記アドレス1で搬送されるアドレスは、受信端の非アクセスポイント局(non-AP STA)のMACアドレスであり、前記アドレス2で搬送されるアドレスは、送信端のアクセスポイント(AP)のMACアドレスであり、
アップリンク送信について、前記アドレス1で搬送されるアドレスは、前記受信端のアクセスポイント(AP)のMACアドレスであり、前記アドレス2で搬送されるアドレスは、前記送信端の非アクセスポイント局(non-AP STA)のMACアドレスであり、
前記送信端は、前記第1のマルチリンクデバイスであり、前記受信端は、前記第2のマルチリンクデバイスである、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
ダウンリンク送信について、前記アドレス1で搬送されるアドレスは、受信端の非アクセスポイントマルチリンクデバイス(non-AP MLD)のMACアドレスであり、前記アドレス2で搬送されるアドレスは、送信端のアクセスポイントマルチリンクデバイス(AP MLD)のMACアドレスであり、
アップリンク送信について、前記アドレス1で搬送されるアドレスは、前記受信端のアクセスポイントマルチリンクデバイス(AP MLD)のMACアドレスであり、前記アドレス2で搬送されるアドレスは、前記送信端の非アクセスポイントマルチリンクデバイス(non-AP MLD)のMACアドレスであり、
前記送信端は、前記第1のマルチリンクデバイスであり、前記受信端は、前記第2のマルチリンクデバイスである、請求項11に記載の方法。
【請求項16】
管理フレーム受信方法であって、
第2のマルチリンクデバイスによって、前記第2のマルチリンクデバイス内の局が動作するリンクにおいて第1のマルチリンクデバイスから管理フレームを受信するステップであって、前記管理フレームは、受信側アドレスと、送信側アドレスと、リンク指示情報とを含み、前記受信側アドレスは、前記第2のマルチリンクデバイス内の前記局のアドレスであり、前記リンク指示情報は、前記管理フレームが前記リンク指示情報に対応する少なくとも1つのリンクに適用されることを示す、ステップと、
前記第2のマルチリンクデバイスによって、前記リンク指示情報に基づいて、前記管理フレームを前記少なくとも1つの対応するリンクに適用するステップと
を含む管理フレーム受信方法。
【請求項17】
前記リンク指示情報は、リンク識別子情報を含み、前記リンク識別子情報は、前記管理フレームが1つ以上のリンクに適用されることを示す、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記リンク識別子情報は、1つ以上のリンク識別子またはリンク識別子ビットマップのうちの少なくとも1つを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記管理フレームは、第1のアドレスを含み、前記第1のアドレスは、前記管理フレームを送信するアクセスポイント(AP)の媒体アクセス制御(MAC)アドレスを搬送し、前記APは、APマルチリンクデバイス(MLD)に所属している、請求項16に記載の方法。
【請求項20】
前記第1のアドレスは、前記管理フレームのアドレス3フィールドで搬送される、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
ダウンリンク送信について、前記管理フレームの前記第1のアドレスは、前記管理フレームを送信するアクセスポイント(AP)の媒体アクセス制御(MAC)アドレスを搬送し、
アップリンク送信について、前記管理フレームの前記第1のアドレスは、前記管理フレームを受信するAPのMACアドレスを搬送し、
前記APは、前記APマルチリンクデバイス(MLD)に所属している、請求項19に記載の方法。
【請求項22】
ダウンリンク送信について、前記管理フレームの前記受信側アドレスで搬送されるアドレスは、受信端の非アクセスポイント局(non-AP STA)のMACアドレスであり、前記管理フレームの前記送信側アドレスで搬送されるアドレスは、送信端のアクセスポイント(AP)のMACアドレスであり、または
アップリンク送信について、前記管理フレームの前記受信側アドレスで搬送されるアドレスは、受信端のアクセスポイント(AP)のMACアドレスであり、前記管理フレームの前記送信側アドレスで搬送されるアドレスは、送信端の非アクセスポイント局(non-AP STA)のMACアドレスであり、
前記送信端は、前記第1のマルチリンクデバイスであり、前記受信端は、前記第2のマルチリンクデバイスである、請求項16に記載の方法。
【請求項23】
前記リンク指示情報は、アドレス指示情報をさらに含み、前記アドレス指示情報は、前記管理フレームがMLDレベル管理フレームであるか、またはリンクレベル管理フレームであるかを示す、請求項16に記載の方法。
【請求項24】
前記リンク指示情報は、リンク識別子情報をさらに含み、前記リンク識別子情報は、前記管理フレームの第1の要素で搬送され、前記リンク識別子情報は、前記第1の要素が1つ以上のリンクに適用されることを示す、請求項16に記載の方法。
【請求項25】
前記管理フレームの第2の要素は、前記第1のマルチリンクデバイスと前記第2のマルチリンクデバイスとの間のアソシエーションを確立する全てのリンクに前記第2の要素が適用されることを示すリンク識別子情報を搬送しない、請求項16に記載の方法。
【請求項26】
前記方法は、
追加認証データ(AAD)を構築するステップであって、前記AADは、アドレス1、アドレス2、および第2のアドレスを含む、ステップと、
前記AADに基づいてメッセージ完全性検査(MIC)を生成するステップと、
前記MICに基づいて前記管理フレームに対してセキュリティ検証を実行するステップと
をさらに含む、請求項16に記載の方法。
【請求項27】
前記管理フレームは、第1のアドレスを含み、前記第1のアドレスは、前記管理フレームを送信するアクセスポイント(AP)の媒体アクセス制御(MAC)アドレスを搬送し、前記APは、APマルチリンクデバイス(MLD)に所属し、前記第2のアドレスは、前記第1のアドレスと同じである、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
ダウンリンク送信について、前記第2のアドレスは、前記管理フレームを送信するアクセスポイント(AP)の媒体アクセス制御(MAC)アドレスを搬送し、
アップリンク送信について、前記第2のアドレスは、前記管理フレームを受信する前記APの前記MACアドレスを搬送し、
前記APは、前記AP MLDに所属している、請求項26に記載の方法。
【請求項29】
ダウンリンク送信について、前記アドレス1で搬送されるアドレスは、受信端の非アクセスポイント局(non-AP STA)のMACアドレスであり、前記アドレス2で搬送されるアドレスは、送信端のアクセスポイント(AP)のMACアドレスであり、
アップリンク送信について、前記アドレス1で搬送されるアドレスは、受信端のアクセスポイント(AP)のMACアドレスであり、前記アドレス2で搬送されるアドレスは、送信端の非アクセスポイント局(non-AP STA)のMACアドレスであり、
前記送信端は、前記第1のマルチリンクデバイスであり、前記受信端は、前記第2のマルチリンクデバイスである、請求項26に記載の方法。
【請求項30】
ダウンリンク送信について、前記アドレス1で搬送されるアドレスは、受信端の非アクセスポイントマルチリンクデバイス(non-AP MLD)のMACアドレスであり、前記アドレス2で搬送されるアドレスは、送信端のアクセスポイントマルチリンクデバイス(AP MLD)のMACアドレスであり、
アップリンク送信について、前記アドレス1で搬送されるアドレスは、前記受信端のアクセスポイントマルチリンクデバイス(AP MLD)のMACアドレスであり、前記アドレス2で搬送されるアドレスは、前記送信端の非アクセスポイントマルチリンクデバイス(non-AP MLD)のMACアドレスであり、
前記送信端は、前記第1のマルチリンクデバイスであり、前記受信端は、前記第2のマルチリンクデバイスである、請求項26に記載の方法。
【請求項31】
請求項1から15のいずれか一項に記載の方法を実装するように構成された第1のマルチリンクデバイス。
【請求項32】
請求項16から30のいずれか一項に記載の方法を実行するように構成された第2のマルチリンクデバイス。
【請求項33】
コンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータ可読記憶媒体がコンピュータプログラムを記憶し、前記コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されるとき、請求項1から15いずれか一項に記載の方法が実行される、コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項34】
処理回路および通信インターフェースを含むチップであって、前記処理回路は、請求項1から15いずれか一項に記載の方法を実行するように構成された、チップ。
【請求項35】
コンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータ可読記憶媒体がコンピュータプログラムを記憶し、前記コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されるとき、請求項16から30のいずれか一項に記載の方法が実行される、コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項36】
処理回路および通信インターフェースを含むチップであって、前記処理回路は、請求項16から30のいずれか一項に記載の方法を実行するように構成された、チップ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、通信分野に関し、より具体的には、データ送信方法、通信装置、コンピュータ可読記憶媒体およびチップに関する。
【背景技術】
【0002】
マルチリンクデバイス(Multi-link Device、MLD)は、複数の無線周波数モジュールを有し、複数の異なる周波数帯域またはチャネルにおいて動作することができる。
【0003】
マルチリンクデバイス間の通信のために、管理フレームは、マルチリンクデバイスが所属される局と別のマルチリンクデバイスが所属される局との間のリンクにおいて送信され得る。しかしながら、現在の解決策では、マルチリンク機能は完全に使用されることができず、その結果、送信効率が低くなる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示の例示的な実施形態は、マルチリンク特徴に基づいてリソースを完全に使用するために、クロスリンク送信のための管理フレーム機構を提供する。
【0005】
第1の態様によれば、データ送信方法が提供される。方法は、第1のマルチリンクデバイスが管理フレームを生成し、管理フレームは、受信側アドレスと、送信側アドレスと、リンク指示情報とを含み、リンク指示情報は、管理フレームがリンク指示情報に対応する少なくとも1つのリンクに適用されることを示し、第1のマルチリンクデバイスは、受信側アドレスによって示される局または送信側アドレスによって示される局が動作するリンクにおいて管理フレームを送信することを含む。このようにして、本開示のこの実施形態では、管理フレームは、管理フレームが適用されるリンクを示すためのリンク指示情報を含むことができ、その結果、管理フレームのクロスリンク送信が実現されることができ、管理フレームを受信するデバイスは、管理フレームを正しいリンクに適用することができる。これにより、処理エラーを回避する。管理フレームを受信するデバイスは、第2のマルチリンクデバイスまたは第2のシングルリンク局であり得る。
【0006】
第1の態様のいくつかの実施形態では、リンク指示情報は、第1のアドレスを含み、第1のアドレスは、アドレス指示情報を含む。一実装形態では、アドレス指示情報は、第1のアドレスがアクセスポイントAP MLDのMLD MACアドレスであるか、またはAPのMACアドレスであるかを示す。別の実装形態では、アドレス指示情報は、管理フレームがMLDレベル管理フレームであるか、またはリンクレベル管理フレームであるかを示す。
【0007】
一実装形態では、APのMACアドレスは、AP MLDに所属しているAPのMACアドレスである。
【0008】
別の実装形態では、APのMACアドレスは、シングルリンクAPのMACアドレス、またはいかなるAP MLDにも所属していないAPのMACアドレスである。
【0009】
このようにして、本開示のこの実施形態では、アドレス指示情報は、第1のアドレスがAP MLDのMLD MACアドレスであるか、またはAP MLDに所属しているAPのMACアドレスであるかを示す。この解決策は、MLDのMACアドレスが、所属している局のMACアドレスと同じであっても適用可能である。この解決策は、より普遍的であり、シグナリングオーバーヘッドを低減することができる。
【0010】
第1の態様のいくつかの実施形態では、アドレス指示情報は、管理フレームのアドレス3フィールド内のMACアドレスの個別/グループ、I/Gビット内で搬送される。
【0011】
このようにして、本開示のこの実施形態では、アドレス指示情報は、アドレス3フィールドのI/Gビットで搬送され得る。これにより、リソースを有効に利用することができる。
【0012】
第1の態様のいくつかの実施形態では、リンク指示情報は、アドレス指示情報および第1のアドレスを含む。アドレス指示情報は、第1のアドレスがAP MLDのMLD MACアドレスであるか、またはAPのMACアドレスであるかを示す。
【0013】
第1の態様のさらに別の実装形態では、管理フレームの第1のアドレスは、常にAPのMACアドレスに設定される。APのMACアドレスは、AP MLDに所属しているAPのMACアドレス、またはシングルリンクAPのMACアドレス、またはどのAP MLDにも所属していないAPのMACアドレスである。この場合、アドレス指示情報は、第1のアドレスがどのアドレスであるかを示す必要はない。任意選択で、アドレス指示情報は、管理フレームがMLDレベル管理フレームであるか、リンクレベル管理フレームであるかを示すことができる。
【0014】
APのMACアドレスは、AP MLDに所属しているAPのMACアドレス、またはシングルリンクAPのMACアドレス、またはどのAP MLDにも所属していないAPのMACアドレスである。
【0015】
第1の態様のいくつかの実施形態では、アドレス指示情報は、管理フレームのアドレス2フィールド内のMACアドレスのI/Gビットで搬送される。
【0016】
第1の態様のいくつかの実施形態では、アドレス指示情報は第1の値であり、第1のアドレスはAP MLDのMLD MACアドレスである。
【0017】
第1の態様のいくつかの実施形態では、リンク指示情報はリンク識別子情報をさらに含み、リンク識別子情報は、管理フレームが1つ以上のリンクに適用されることを示す。
【0018】
第1の態様のいくつかの実施形態では、リンク指示情報はリンク識別子情報をさらに含み、リンク識別子情報は管理フレームの第1の要素で搬送され、リンク識別子情報は、第1の要素が1つ以上のリンクに適用されることを示す。
【0019】
このようにして、本開示のこの実施形態では、リンクの全てまたは一部が、リンク識別子情報によって示され得る。これにより、適用範囲を拡大させ、通信性能を確保する。
【0020】
第1の態様のいくつかの実施形態では、管理フレームの第2の要素は、第1のマルチリンクデバイスと第2のマルチリンクデバイスとの間のアソシエーションを確立する全てのリンクに第2の要素が適用されることを示すリンク識別子情報を搬送しない。
【0021】
このようにして、本開示のこの実施形態では、管理フレームは、リンク識別子情報を搬送することなく、全てのリンクに適用される。これにより、シグナリングオーバーヘッドを低減し、通信効率を改善する。
【0022】
第1の態様のいくつかの実施形態では、リンク識別子情報は、1つ以上のリンク識別子またはリンク識別子ビットマップのうちの少なくとも1つを含む。
【0023】
第1の態様のいくつかの実施形態では、アドレス指示情報は第2の値であり、第1のアドレスはAP MLDに所属しているAPのMACアドレスであり、管理フレームは所属しているAPが動作するリンクに適用される。
【0024】
第1の態様のいくつかの実施形態では、アドレス指示情報は第2の値であり、第1のアドレスは、シングルリンクAPのMACアドレスまたはいずれのAP MLDにも所属していないAPのMACアドレスであり、管理フレームは、APが動作するリンクに適用される。
【0025】
このようにして、本開示のこの実施形態では、管理フレームは、リンク全体にわたって送信されてもよく、その結果、マルチリンク機能が完全に使用されて、リソースを効果的に使用することができる。これにより、リソース使用率を向上させ、通信効率をさらに向上させる。
【0026】
第1の態様のいくつかの実施形態では、管理フレームを生成することは、追加認証データAADを構築することであって、AADは、受信側アドレスと、送信側アドレスと、第2のアドレスとを含む、前記構築することと、AADに基づいてメッセージ完全性検査MICを生成することと、MICに基づいて管理フレームを生成することと、を含む。
【0027】
第1の態様のいくつかの実施形態では、第2のアドレスは第1のアドレスと同じである。
【0028】
第1の態様のいくつかの実施形態では、第1のアドレスは、アドレス指示情報を含み、第2のアドレスは、第1のアドレス内のアドレス指示情報を0にマスキングすることによって取得される。
【0029】
第1の態様のいくつかの実施形態では、受信側アドレスは、管理フレームのアドレス1フィールド内で搬送され、送信側アドレスは、管理フレームのアドレス2フィールド内で搬送される。
【0030】
第2の態様によれば、データ送信方法が提供される。方法は、第2のマルチリンクデバイスが、第2のマルチリンクデバイス内の局が動作するリンクにおいて第1のマルチリンクデバイスから管理フレームを受信することであって、管理フレームが、受信側アドレスと、送信側アドレスと、リンク指示情報とを含み、受信側アドレスが、第2のマルチリンクデバイス内の局のアドレスであり、リンク指示情報が、管理フレームがリンク指示情報に対応する少なくとも1つのリンクに適用されることを示す、前記受信することと、第2のマルチリンクデバイスが、リンク指示情報に基づいて、管理フレームを少なくとも1つの対応するリンクに適用することと、を含む。
【0031】
第2の態様のいくつかの実施形態では、リンク指示情報は、第1のアドレスを含み、第1のアドレスは、アドレス指示情報を含む。一実装形態では、アドレス指示情報は、第1のアドレスがアクセスポイントAP MLDのMLD MACアドレスであるか、またはAPのMACアドレスであるかを示す。APのMACアドレスは、AP MLDに所属しているAPのMACアドレスであってもよい。代替的に、別の実装形態では、アドレス指示情報は、管理フレームがMLDレベル管理フレームであるか、またはリンクレベル管理フレームであるかを示す。
【0032】
第2の態様のいくつかの実施形態では、アドレス指示情報が管理フレームのアドレス3フィールド内のMACアドレスの個別/グループ、I/Gビット内で搬送されることは、第2のマルチリンクデバイスが、管理フレームのアドレス3フィールド内のI/Gビットを0にマスキングして、管理フレームのアドレス3フィールド内の第1のアドレスを取得することをさらに含む。
【0033】
第2の態様のいくつかの実施形態では、リンク指示情報は、アドレス指示情報および第1のアドレスを含み、アドレス指示情報は、第1のアドレスがAP MLDのMLD MACアドレスであるか、またはAPのMACアドレスであるかを示す。APのMACアドレスは、AP MLDに所属しているAPのMACアドレスであってもよい。
【0034】
第2の態様のさらに別の実装形態では、管理フレームの第1のアドレスは、常にAPのMACアドレスに設定される。APのMACアドレスは、AP MLDに所属しているAPのMACアドレス、またはシングルリンクAPのMACアドレス、またはどのAP MLDにも所属していないAPのMACアドレスである。この場合、アドレス指示情報は、第1のアドレスがどのアドレスであるかを示す必要はない。任意選択で、アドレス指示情報は、管理フレームがMLDレベル管理フレームであるか、リンクレベル管理フレームであるかを示すことができる。換言すれば、アドレス指示情報は、管理フレームがリンク指示情報を含むかどうかを示すことができる。
【0035】
APのMACアドレスは、AP MLDに所属しているAPのMACアドレス、またはシングルリンクAPのMACアドレス、またはどのAP MLDにも所属していないAPのMACアドレスである。
【0036】
第2の態様のいくつかの実施形態では、アドレス指示情報が管理フレームのアドレス2フィールド内のMACアドレスのI/Gビットで搬送されることは、管理フレームのアドレス2フィールド内の送信側アドレスを取得するために、管理フレームのアドレス2フィールド内のI/Gビットを0にマスキングすることをさらに含む。
【0037】
第2の態様のいくつかの実施形態では、アドレス指示情報は第1の値であり、第1のアドレスは、全て1、ではなく、第1のアドレスはAP MLDのMLD MACアドレスである。
【0038】
第2の態様のいくつかの実施形態では、少なくとも1つの対応するリンクに管理フレームを適用することは、リンク指示情報がリンク識別子情報を含まない場合、第1のマルチリンクデバイスと第2のマルチリンクデバイスとの間のアソシエーションを確立する全てのリンクに管理フレームを適用すること、またはリンク指示情報がリンク識別子情報を含む場合、リンク識別子情報によって示される1つ以上のリンクに管理フレームを適用することを含む。
【0039】
第2の態様のいくつかの実施形態では、少なくとも1つの対応するリンクに管理フレームを適用することは、リンク指示情報がリンク識別子情報をさらに含み、リンク識別子情報が管理フレームの第1の要素で搬送される場合、リンク識別子情報によって示される1つ以上のリンクに第1の要素を適用することを含む。
【0040】
第2の態様のいくつかの実施形態では、少なくとも1つの対応するリンクに管理フレームを適用することは、管理フレームの第2の要素がリンク識別子情報を搬送しない場合、第1のマルチリンクデバイスと第2のマルチリンクデバイスとの間のアソシエーションを確立する全てのリンクに第2の要素を適用することを含む。
【0041】
第2の態様のいくつかの実施形態では、リンク識別子情報は、1つ以上のリンク識別子またはリンク識別子ビットマップのうちの少なくとも1つを含む。
【0042】
第2の態様のいくつかの実施形態では、アドレス指示情報は第2の値であり、第1のアドレスは、全て1、ではなく、第1のアドレスはAPのMACアドレスであり、APのMACアドレスはAP MLDに所属しているAPのMACアドレスであり得る。加えて、少なくとも1つの対応するリンクに管理フレームを適用することは、APが動作するリンク、具体的には、AP MLDに所属しているAPが動作するリンクに管理フレームを適用することを含む。
【0043】
第2の態様のいくつかの実施形態では、管理フレームは、第1のメッセージ完全性検査MICをさらに含む。方法は、追加認証データAADを構築することであって、AADが、受信側アドレスと、送信側アドレスと、第2のアドレスとを含む、前記構築することと、AADに基づいて第2のMICを生成することと、第1のMICおよび第2のMICに基づいて管理フレームに対してセキュリティ検証を実行することと、をさらに含む。
【0044】
第2の態様のいくつかの実施形態では、第2のアドレスは第1のアドレスと同じである。
【0045】
第2の態様のいくつかの実施形態では、第1のアドレスは、アドレス指示情報を含み、第2のアドレスは、第1のアドレス内のアドレス指示情報を0にマスキングすることによって取得される。
【0046】
第2の態様のいくつかの実施形態では、管理フレームは、第1のアドレスをさらに含む。第1のアドレスの全てのビットは1である。方法は、第2のマルチリンクデバイスが、第1のアドレスがワイルドカード基本サービスセット識別子BSSIDであると決定することをさらに含む。
【0047】
第2の態様のいくつかの実施形態では、受信側アドレスは、管理フレームのアドレス1フィールド内で搬送され、送信側アドレスは、管理フレームのアドレス2フィールド内で搬送される。
【0048】
第3の態様によれば、通信装置が提供される。装置は、管理フレームを生成するように構成された生成ユニットであって、管理フレームは、受信側アドレスと、送信側アドレスと、リンク指示情報とを含み、リンク指示情報は、管理フレームがリンク指示情報に対応する少なくとも1つのリンクに適用されることを示す、生成ユニットと、受信側アドレスによって示される局または送信側アドレスによって示される局が動作するリンクにおいて管理フレームを送信するように構成された送信ユニットとを含む。
【0049】
第3の態様のいくつかの実施形態では、リンク指示情報は、第1のアドレスを含む。第1のアドレスは、アドレス指示情報を含む。アドレス指示情報は、第1のアドレスがアクセスポイントAP MLDのMLD MACアドレスであるか、またはAPのMACアドレスであるかを示す。代替的に、アドレス指示情報は、管理フレームがMLDレベル管理フレームであるかリンクレベル管理フレームであるかを示す。
【0050】
APのMACアドレスは、AP MLDに所属しているAPのMACアドレス、またはシングルリンクAPのMACアドレス、またはどのAP MLDにも所属していないAPのMACアドレスである。
【0051】
第3の態様のいくつかの実施形態では、アドレス指示情報は、管理フレームのアドレス3フィールド内のMACアドレスの個別/グループ、I/Gビット内で搬送される。
【0052】
第3の態様のいくつかの実施形態では、リンク指示情報は、アドレス指示情報および第1のアドレスを含む。一実装形態では、アドレス指示情報は、第1のアドレスがAP MLDのMLD MACアドレスであるかまたはAPのMACアドレスであるかを示す。APのMACアドレスは、AP MLDに所属しているAPのMACアドレス、またはシングルリンクAPのMACアドレス、またはどのAP MLDにも所属していないAPのMACアドレスである。
【0053】
別の実装形態では、管理フレームの第1のアドレスは、常にAPのMACアドレスに設定される。APのMACアドレスは、AP MLDに所属しているAPのMACアドレス、またはシングルリンクAPのMACアドレス、またはどのAP MLDにも所属していないAPのMACアドレスである。この場合、アドレス指示情報は、第1のアドレスがどのアドレスであるかを示す必要はない。任意選択で、アドレス指示情報は、管理フレームがMLDレベル管理フレームであるか、リンクレベル管理フレームであるかを示すことができる。換言すれば、アドレス指示情報は、管理フレームがリンク指示情報を含むかどうかを示すことができる。
【0054】
第3の態様のいくつかの実施形態では、アドレス指示情報は、管理フレームのアドレス2フィールド内のMACアドレスのI/Gビットで搬送される。
【0055】
第3の態様のいくつかの実施形態では、アドレス指示情報は第1の値であり、第1のアドレスはAP MLDのMLD MACアドレスである。
【0056】
第3の態様のいくつかの実施形態では、リンク指示情報はリンク識別子情報をさらに含み、リンク識別子情報は、管理フレームが1つ以上のリンクに適用されることを示す。
【0057】
第3の態様のいくつかの実施形態では、リンク指示情報はリンク識別子情報をさらに含み、リンク識別子情報は管理フレームの第1の要素で搬送され、リンク識別子情報は、第1の要素が1つ以上のリンクに適用されることを示す。
【0058】
第3の態様のいくつかの実施形態では、管理フレームの第2の要素は、第1のマルチリンクデバイスと第2のマルチリンクデバイスとの間のアソシエーションを確立する全てのリンクに第2の要素が適用されることを示すリンク識別子情報を搬送しない。
【0059】
第3の態様のいくつかの実施形態では、リンク識別子情報は、1つ以上のリンク識別子またはリンク識別子ビットマップのうちの少なくとも1つを含む。
【0060】
第3の態様のいくつかの実施形態では、アドレス指示情報は第2の値であり、第1のアドレスはAPのMACアドレスであり、管理フレームはAPが動作するリンクに適用される。
【0061】
一実装形態では、APのMACアドレスは、AP MLDに所属しているAPのMACアドレスである。
【0062】
別の実装形態では、APのMACアドレスは、シングルリンクAPのMACアドレス、またはいかなるAP MLDにも所属していないAPのMACアドレスである。
【0063】
第3の態様のいくつかの実施形態では、生成ユニットは、追加認証データAADを構築し、AADは、受信側アドレス、送信側アドレス、および第2のアドレスを含み、AADに基づいてメッセージ完全性検査MICを生成し、MICに基づいて管理フレームを生成するように構成される。
【0064】
第3の態様のいくつかの実施形態では、第2のアドレスは第1のアドレスと同じである。
【0065】
第3の態様のいくつかの実施形態では、第1のアドレスは、アドレス指示情報を含み、第2のアドレスは、第1のアドレス内のアドレス指示情報を0にマスキングすることによって取得される。
【0066】
第3の態様のいくつかの実施形態では、受信側アドレスは、管理フレームのアドレス1フィールド内で搬送され、送信側アドレスは、管理フレームのアドレス2フィールド内で搬送される。
【0067】
第4の態様によれば、通信装置が提供される。装置は、通信装置内の局が動作するリンク上の第1のマルチリンクデバイスから管理フレームを受信するように構成された受信ユニットであって、管理フレームは、受信側アドレスと、送信側アドレスと、リンク指示情報とを含み、受信側アドレスは、通信装置内の局のアドレスであり、リンク指示情報は、管理フレームがリンク指示情報に対応する少なくとも1つのリンクに適用されることを示す、受信ユニットと、リンク指示情報に基づいて、管理フレームを少なくとも1つの対応するリンクに適用するように構成された処理ユニットとを含む。
【0068】
第4の態様のいくつかの実施形態では、リンク指示情報は、第1のアドレスを含み、第1のアドレスは、アドレス指示情報を含む。一実装形態では、アドレス指示情報は、第1のアドレスがアクセスポイントAP MLDのMLD MACアドレスであるか、またはAPのMACアドレスであるかを示す。別の実装形態では、アドレス指示情報は、管理フレームがMLDレベル管理フレームであるか、またはリンクレベル管理フレームであるかを示す。
【0069】
APのMACアドレスは、AP MLDに所属しているAPのMACアドレス、またはシングルリンクAPのMACアドレス、またはどのAP MLDにも所属していないAPのMACアドレスである。
【0070】
第4の態様のいくつかの実施形態では、アドレス指示情報は、管理フレームのアドレス3フィールド内のMACアドレスの個別/グループ、I/Gビット内で搬送される。処理ユニットは、管理フレームのアドレス3フィールド内の第1のアドレスを取得するために、管理フレームのアドレス3フィールド内のI/Gビットを0にマスキングするようにさらに構成される。
【0071】
第4の態様のいくつかの実施形態では、リンク指示情報は、アドレス指示情報および第1のアドレスを含み、アドレス指示情報は、第1のアドレスがAP MLDのMLD MACアドレスであるか、またはAPのMACアドレスであるかを示す。APのMACアドレスは、AP MLDに所属しているAPのMACアドレス、またはシングルリンクAPのMACアドレス、またはどのAP MLDにも所属していないAPのMACアドレスである。
【0072】
第4の態様の別の実装形態では、管理フレームの第1のアドレスは、常にAPのMACアドレスに設定される。APのMACアドレスは、AP MLDに所属しているAPのMACアドレス、またはシングルリンクAPのMACアドレス、またはどのAP MLDにも所属していないAPのMACアドレスである。この場合、アドレス指示情報は、第1のアドレスがどのアドレスであるかを示す必要はない。任意選択で、アドレス指示情報は、管理フレームがMLDレベル管理フレームであるか、リンクレベル管理フレームであるかを示すことができる。換言すれば、アドレス指示情報は、管理フレームがリンク指示情報を含むかどうかを示すことができる。第4の態様のいくつかの実施形態では、アドレス指示情報は、管理フレームのアドレス2フィールド内のMACアドレスのI/Gビットで搬送される。処理ユニットは、管理フレームのアドレス2フィールド内の送信側アドレスを取得するために、管理フレームのアドレス2フィールド内のI/Gビットを0にマスキングするようにさらに構成される。
【0073】
第4の態様のいくつかの実施形態では、アドレス指示情報は第1の値であり、第1のアドレスはAP MLDのMLD MACアドレスである。
【0074】
第4の態様のいくつかの実施形態では、処理ユニットは、リンク指示情報がリンク識別子情報を含まない場合、第1のマルチリンクデバイスと通信装置との間のアソシエーションを確立する全てのリンクに管理フレームを適用するか、またはリンク指示情報がリンク識別子情報を含む場合、リンク識別子情報によって示される1つ以上のリンクに管理フレームを適用するように構成される。
【0075】
第4の態様のいくつかの実施形態では、処理ユニットは、リンク指示情報がリンク識別子情報をさらに含み、リンク識別子情報が管理フレームの第1の要素で搬送される場合、リンク識別子情報によって示される1つ以上のリンクに第1の要素を適用するように構成される。
【0076】
第4の態様のいくつかの実施形態では、処理ユニットは、管理フレームの第2の要素がリンク識別子情報を搬送しない場合、第1のマルチリンクデバイスと第2のマルチリンクデバイスとの間のアソシエーションを確立する全てのリンクに第2の要素を適用するように構成される。
【0077】
第4の態様のいくつかの実施形態では、リンク識別子情報は、1つ以上のリンク識別子またはリンク識別子ビットマップのうちの少なくとも1つを含む。
【0078】
第4の態様のいくつかの実施形態では、アドレス指示情報は第2の値であり、第1のアドレスはAPのMACアドレスである。一実装形態では、APのMACアドレスは、AP MLDに所属しているAPのMACアドレスである。処理ユニットは、所属しているAPが動作するリンクに管理フレームを適用するように構成される。
【0079】
さらに別の実装形態では、APのMACアドレスは、シングルリンクAPのMACアドレス、またはいかなるAP MLDにも所属していないAPのMACアドレスである。処理ユニットは、管理フレームを、シングルリンクAPまたはAP MLDに所属していないAPが動作するリンクに適用するように構成される。第4の態様のいくつかの実施形態では、管理フレームは、第1のメッセージ完全性検査MICをさらに含む。処理ユニットは、追加認証データAADを構築し、AADは、受信側アドレスと、送信側アドレスと、第2のアドレスとを含み、AADに基づいて第2のMICを生成し、第1のMICおよび第2のMICに基づいて管理フレームに対してセキュリティ検証を実行するようにさらに構成される。
【0080】
第4の態様のいくつかの実施形態では、第2のアドレスは第1のアドレスと同じである。
【0081】
第4の態様のいくつかの実施形態では、第1のアドレスは、アドレス指示情報を含み、第2のアドレスは、第1のアドレス内のアドレス指示情報を0にマスキングすることによって取得される。
【0082】
第4の態様のいくつかの実施形態では、管理フレームは、第1のアドレスをさらに含む。第1のアドレスの全てのビットは1である。処理ユニットは、第2のマルチリンクデバイスによって、第1のアドレスがワイルドカード基本サービスセット識別子BSSIDであると決定するようにさらに構成される。
【0083】
第4の態様のいくつかの実施形態では、受信側アドレスは、管理フレームのアドレス1フィールド内で搬送され、送信側アドレスは、管理フレームのアドレス2フィールド内で搬送される。
【0084】
第5の態様によれば、通信装置が提供される。通信装置は、トランシーバおよびプロセッサを含む。プロセッサがコンピュータプログラムを実行するとき、装置は、管理フレームを生成することであって、管理フレームは、受信側アドレスと、送信側アドレスと、リンク指示情報とを含み、リンク指示情報は、管理フレームがリンク指示情報に対応する少なくとも1つのリンクに適用されることを示す、前記生成することと、トランシーバによって、受信側アドレスによって示される局または送信側アドレスによって示される局が動作するリンクにおいて管理フレームを送信することとを行うことを可能にされる。
【0085】
第5の態様のいくつかの実施形態では、装置は、プロセッサに結合されたメモリをさらに含む。メモリは、プロセッサによって実行可能なコンピュータプログラムを記憶する。
【0086】
第5の態様のいくつかの実施形態では、リンク指示情報は、第1のアドレスを含み、第1のアドレスは、アドレス指示情報を含む。一実装形態では、アドレス指示情報は、第1のアドレスがアクセスポイントAP MLDのMLD MACアドレスであるか、またはAPのMACアドレスであるかを示す。別の実装形態では、アドレス指示情報は、管理フレームがMLDレベル管理フレームであるか、またはリンクレベル管理フレームであるかを示す。一実装形態では、APのMACアドレスは、AP MLDに所属しているAPのMACアドレスである。別の実装形態では、APのMACアドレスは、シングルリンクAPのMACアドレス、またはいかなるAP MLDにも所属していないAPのMACアドレスである。第5の態様のいくつかの実施形態では、アドレス指示情報は、管理フレームのアドレス3フィールド内のMACアドレスの個別/グループ、I/Gビット内で搬送される。
【0087】
第5の態様のいくつかの実施形態では、リンク指示情報は、アドレス指示情報および第1のアドレスを含み、アドレス指示情報は、第1のアドレスがAP MLDのMLD MACアドレスであるか、またはAPのMACアドレスであるかを示す。一実装形態では、APのMACアドレスは、AP MLDに所属しているAPのMACアドレスである。別の実装形態では、APのMACアドレスは、シングルリンクAPのMACアドレス、またはいかなるAP MLDにも所属していないAPのMACアドレスである。
【0088】
第5の態様の別の実装形態では、管理フレームの第1のアドレスは、常にAPのMACアドレスに設定される。APのMACアドレスは、AP MLDに所属しているAPのMACアドレス、またはシングルリンクAPのMACアドレス、またはどのAP MLDにも所属していないAPのMACアドレスである。この場合、アドレス指示情報は、第1のアドレスがどのアドレスであるかを示す必要はない。任意選択で、アドレス指示情報は、管理フレームがMLDレベル管理フレームであるか、リンクレベル管理フレームであるかを示すことができる。換言すれば、アドレス指示情報は、管理フレームがリンク指示情報を含むかどうかを示すことができる。
【0089】
第5の態様のいくつかの実施形態では、アドレス指示情報は、管理フレームのアドレス2フィールド内のMACアドレスのI/Gビットで搬送される。
【0090】
第5の態様のいくつかの実施形態では、アドレス指示情報は第1の値であり、第1のアドレスはAP MLDのMLD MACアドレスである。
【0091】
第5の態様のいくつかの実施形態では、リンク指示情報はリンク識別子情報をさらに含み、リンク識別子情報は、管理フレームが1つ以上のリンクに適用されることを示す。
【0092】
第5の態様のいくつかの実施形態では、リンク指示情報はリンク識別子情報をさらに含み、リンク識別子情報は管理フレームの第1の要素で搬送され、リンク識別子情報は、第1の要素が1つ以上のリンクに適用されることを示す。
【0093】
第5の態様のいくつかの実施形態では、管理フレームの第2の要素は、第1のマルチリンクデバイスと第2のマルチリンクデバイスとの間のアソシエーションを確立する全てのリンクに第2の要素が適用されることを示すリンク識別子情報を搬送しない。
【0094】
第5の態様のいくつかの実施形態では、リンク識別子情報は、1つ以上のリンク識別子またはリンク識別子ビットマップのうちの少なくとも1つを含む。
【0095】
第5の態様のいくつかの実施形態では、アドレス指示情報は第2の値であり、第1のアドレスはAPのMACアドレスであり、管理フレームはAPが動作するリンクに適用される。一実装形態では、APのMACアドレスは、AP MLDに所属しているAPのMACアドレスである。別の実装形態では、APのMACアドレスは、シングルリンクAPのMACアドレス、またはいかなるAP MLDにも所属していないAPのMACアドレスである。
【0096】
第5の態様のいくつかの実施形態では、プロセッサがコンピュータプログラムを実行するとき、装置は、追加認証データAADを構築することであって、AADが、受信側アドレスと、送信側アドレスと、第2のアドレスとを含む、前記構築することと、AADに基づいてメッセージ完全性検査MICを生成することと、MICに基づいて管理フレームを生成することとを行うことを可能にされる。
【0097】
第5の態様のいくつかの実施形態では、第2のアドレスは第1のアドレスと同じである。
【0098】
第5の態様のいくつかの実施形態では、第1のアドレスは、アドレス指示情報を含み、第2のアドレスは、第1のアドレス内のアドレス指示情報を0にマスキングすることによって取得される。
【0099】
第5の態様のいくつかの実施形態では、受信側アドレスは、管理フレームのアドレス1フィールド内で搬送され、送信側アドレスは、管理フレームのアドレス2フィールド内で搬送される。
【0100】
第6の態様によれば、通信装置が提供される。通信装置は、トランシーバおよびプロセッサを含む。プロセッサがコンピュータプログラムを実行するとき、装置は、トランシーバによって、通信装置内の局が動作するリンク上の第1のマルチリンクデバイスから管理フレームを受信することであって、管理フレームは、受信側アドレスと、送信側アドレスと、リンク指示情報とを含み、受信側アドレスは、通信装置内の局のアドレスであり、リンク指示情報は、管理フレームがリンク指示情報に対応する少なくとも1つのリンクに適用されることを示す、前記受信することと、リンク指示情報に基づいて、管理フレームを少なくとも1つの対応するリンクに適用することとを行うことを可能にされる。
【0101】
第6の態様のいくつかの実施形態では、装置は、プロセッサに結合されたメモリをさらに含む。メモリは、プロセッサによって実行可能なコンピュータプログラムを記憶する。
【0102】
第6の態様のいくつかの実施形態では、リンク指示情報は、第1のアドレスを含む。第1のアドレスは、アドレス指示情報を含む。アドレス指示情報は、第1のアドレスがアクセスポイントAP MLDのMLD MACアドレスであるか、またはAPのMACアドレスであるかを示す。一実装形態では、APのMACアドレスは、AP MLDに所属しているAPのMACアドレスである。別の実装形態では、APのMACアドレスは、シングルリンクAPのMACアドレス、またはいかなるAP MLDにも所属していないAPのMACアドレスである。
【0103】
第6の態様のいくつかの実施形態では、アドレス指示情報は、管理フレームのアドレス3フィールド内のMACアドレスの個別/グループ、I/Gビット内で搬送される。プロセッサがコンピュータプログラムを実行するとき、装置は、管理フレームのアドレス3フィールド内の第1のアドレスを取得するために、管理フレームのアドレス3フィールド内のI/Gビットを0にマスキングすることを可能にされる。
【0104】
第6の態様のいくつかの実施形態では、リンク指示情報は、アドレス指示情報および第1のアドレスを含む。一実装形態では、アドレス指示情報は、第1のアドレスがAP MLDのMLD MACアドレスであるかまたはAPのMACアドレスであるかを示す。別の実装形態では、アドレス指示情報は、管理フレームがMLDレベル管理フレームであるか、またはリンクレベル管理フレームであるかを示す。一実装形態では、APのMACアドレスは、AP MLDに所属しているAPのMACアドレスである。別の実装形態では、APのMACアドレスは、シングルリンクAPのMACアドレス、またはいかなるAP MLDにも所属していないAPのMACアドレスである。
【0105】
第6の態様のいくつかの実施形態では、アドレス指示情報は、管理フレームのアドレス2フィールド内のMACアドレスのI/Gビットで搬送される。プロセッサがコンピュータプログラムを実行するとき、装置は、管理フレームのアドレス2フィールド内の送信側アドレスを取得するために、管理フレームのアドレス2フィールド内のI/Gビットを0にマスキングすることを可能にされる。
【0106】
第6の態様のいくつかの実施形態では、アドレス指示情報は第1の値であり、第1のアドレスはAP MLDのMLD MACアドレスである。
【0107】
第6の態様のいくつかの実施形態では、プロセッサがコンピュータプログラムを実行するとき、装置は、リンク指示情報がリンク識別子情報を含まない場合、第1のマルチリンクデバイスと通信装置との間のアソシエーションを確立する全てのリンクに管理フレームを適用すること、またはリンク指示情報がリンク識別子情報を含む場合、リンク識別子情報によって示される1つ以上のリンクに管理フレームを適用することを可能にされる。
【0108】
第6の態様のいくつかの実施形態では、プロセッサがコンピュータプログラムを実行するとき、装置は、リンク指示情報がリンク識別子情報をさらに含み、リンク識別子情報が管理フレームの第1の要素で搬送される場合、リンク識別子情報によって示される1つ以上のリンクに第1の要素を適用することを可能にされる。
【0109】
第6の態様のいくつかの実施形態では、プロセッサがコンピュータプログラムを実行するとき、装置は、管理フレームの第2の要素がリンク識別子情報を搬送しない場合、第1のマルチリンクデバイスと第2のマルチリンクデバイスとの間のアソシエーションを確立する全てのリンクに第2の要素を適用することを可能にされる。
【0110】
第6の態様のいくつかの実施形態では、リンク識別子情報は、1つ以上のリンク識別子またはリンク識別子ビットマップのうちの少なくとも1つを含む。
【0111】
第6の態様のいくつかの実施形態では、アドレス指示情報は第2の値であり、第1のアドレスはAPのMACアドレスである。プロセッサがコンピュータプログラムを実行するとき、装置は、APが動作するリンクに管理フレームを適用することを可能にされる。一実装形態では、APのMACアドレスは、AP MLDに所属しているAPのMACアドレスである。別の実装形態では、APのMACアドレスは、シングルリンクAPのMACアドレス、またはいかなるAP MLDにも所属していないAPのMACアドレスである。
【0112】
第6の態様のいくつかの実施形態では、管理フレームは、第1のメッセージ完全性検査MICをさらに含む。プロセッサがコンピュータプログラムを実行するとき、装置は、追加認証データAADを構築することであって、AADが、受信側アドレスと、送信側アドレスと、第2のアドレスとを含む、前記構築することと、AADに基づいて第2のMICを生成することと、第1のMICおよび第2のMICに基づいて管理フレームに対してセキュリティ検証を実行することとを行うことを可能にされる。
【0113】
第6の態様のいくつかの実施形態では、第2のアドレスは第1のアドレスと同じである。
【0114】
第6の態様のいくつかの実施形態では、第1のアドレスは、アドレス指示情報を含み、第2のアドレスは、第1のアドレス内のアドレス指示情報を0にマスキングすることによって取得される。
【0115】
第6の態様のいくつかの実施形態では、管理フレームは、第1のアドレスをさらに含む。第1のアドレスの全てのビットは1である。プロセッサがコンピュータプログラムを実行するとき、装置は、第2のマルチリンクデバイスによって、第1のアドレスがワイルドカード基本サービスセット識別子BSSIDであると決定することを可能にされる。
【0116】
第6の態様のいくつかの実施形態では、受信側アドレスは、管理フレームのアドレス1フィールド内で搬送され、送信側アドレスは、管理フレームのアドレス2フィールド内で搬送される。
【0117】
第7の態様によれば、通信方法が提供される。方法は、AADを構築することであって、AADは、受信側アドレスと、送信側アドレスと、第2のアドレスとを含み、第2のアドレスは、AP MLDのMLD MACアドレス、またはAP MLDに所属しているAPのMACアドレスである、前記構築することと、AADに基づいてMICを生成することと、を含む。
【0118】
第7の態様のいくつかの実施形態では、方法は、生成されたMICおよび受信された管理フレーム内のMICに基づいて、受信された管理フレームに対してセキュリティ検証を実行することをさらに含む。
【0119】
第7の態様のいくつかの実施形態では、受信側アドレスは、AADのアドレス1フィールドで搬送され、送信側アドレスは、AADのアドレス2フィールドで搬送され、第2のアドレスは、AADのアドレス3フィールドで搬送される。
【0120】
第7の態様のいくつかの実施形態では、第2のアドレスは、管理フレームのアドレス3フィールド内で搬送される第1のアドレスに基づいて決定される。
【0121】
第7の態様のいくつかの実施形態では、第2のアドレスは第1のアドレスと同じである。
【0122】
第7の態様のいくつかの実施形態では、第1のアドレスは、アドレス指示情報を含み、第2のアドレスは、第1のアドレス内のアドレス指示情報を0にマスキングすることによって取得される。
【0123】
第7の態様のいくつかの実施形態では、第1のアドレスは、アドレス指示情報を含まず、第2のアドレスは、第1のアドレス内のI/Gビットをアドレス指示情報の値に設定することによって取得される。このようにして、第2のアドレスは、第2のアドレスがAP MLDのMLD MACアドレスであるか、またはAPのMACアドレスであるかを示すアドレス指示情報を含むことができる。一実装形態では、APのMACアドレスは、AP MLDに所属しているAPのMACアドレスである。別の実装形態では、APのMACアドレスは、シングルリンクAPのMACアドレス、またはいかなるAP MLDにも所属していないAPのMACアドレスである。
【0124】
第7の態様のいくつかの他の実施形態では、管理フレームの第1のアドレスは、常にAPのMACアドレスに設定され、第2のアドレスは、常にAPのMACアドレスに設定される。APのMACアドレスは、AP MLDに所属しているAPのMACアドレス、またはシングルリンクAPのMACアドレス、またはどのAP MLDにも所属していないAPのMACアドレスである。
【0125】
第7の態様のいくつかの実施形態では、第1のアドレスは、アドレス指示情報を含み、第2のアドレスは、第1のアドレス内のアドレス指示情報を0にマスキングすることによって取得される。AADはアドレス指示情報を含み、アドレス指示情報は、AADのアドレス2フィールド内のI/Gビットで搬送される。このようにして、送信側アドレスは、第2のアドレスがAP MLDのMLD MACアドレスであるか、またはAPのMACアドレスであるかを示すアドレス指示情報を含み得る。一実装形態では、APのMACアドレスは、AP MLDに所属しているAPのMACアドレスである。別の実装形態では、APのMACアドレスは、シングルリンクAPのMACアドレス、またはいかなるAP MLDにも所属していないAPのMACアドレスである。
【0126】
第7の態様のいくつかの実施形態では、送信側アドレスは、管理フレームのアドレス2フィールド内で搬送されるアドレスに基づいて決定される。
【0127】
第7の態様のいくつかの実施形態では、送信側アドレスは、管理フレームのアドレス2フィールド内のアドレスと同じである。
【0128】
第7の態様のいくつかの実施形態では、管理フレームのアドレス2フィールド内のアドレスは、アドレス指示情報を含み、送信側アドレスは、管理フレームのアドレス2フィールド内のアドレス内のアドレス指示情報を0にマスキングすることによって取得される。
【0129】
第7の態様のいくつかの実施形態では、管理フレームのアドレス2フィールド内のアドレスは、アドレス指示情報を含まず、送信側アドレスは、管理フレームのアドレス2フィールド内のアドレス内のアドレス指示情報をアドレス指示情報の値に設定することによって取得される。このようにして、送信側アドレスは、第2のアドレスがAP MLDのMLD MACアドレスであるか、またはAPのMACアドレスであるかを示すアドレス指示情報を含み得る。一実装形態では、APのMACアドレスは、AP MLDに所属しているAPのMACアドレスである。別の実装形態では、APのMACアドレスは、シングルリンクAPのMACアドレス、またはいかなるAP MLDにも所属していないAPのMACアドレスである。
【0130】
第7の態様のいくつかの実施形態では、管理フレームのアドレス2フィールド内のアドレスは、アドレス指示情報を含み、送信側アドレスは、管理フレームのアドレス2フィールド内のアドレス内のアドレス指示情報を0にマスキングすることによって取得される。加えて、AADはアドレス指示情報を含み、アドレス指示情報は、AADのアドレス3フィールド内のI/Gビットで搬送される。
【0131】
第8の態様によれば、通信装置が提供される。装置は、AADを構築するように構成された構築ユニットであって、AADは、受信側アドレスと、送信側アドレスと、第2のアドレスとを含み、第2のアドレスは、AP MLDのMLD MACアドレスまたはAPのMACアドレスである、構築ユニットと、AADに基づいてMICを生成するように構成された生成ユニットとを含む。
【0132】
第8の態様のいくつかの実施形態では、装置は、生成されたMICおよび受信された管理フレーム内のMICに基づいて、受信された管理フレームに対してセキュリティ検証を実行するように構成された検証ユニットをさらに含む。
【0133】
第8の態様のいくつかの実施形態では、受信側アドレスは、AADのアドレス1フィールドで搬送され、送信側アドレスは、AADのアドレス2フィールドで搬送され、第2のアドレスは、AADのアドレス3フィールドで搬送される。
【0134】
第8の態様のいくつかの実施形態では、第2のアドレスは、管理フレームのアドレス3フィールド内で搬送される第1のアドレスに基づいて決定される。
【0135】
第8の態様のいくつかの実施形態では、第2のアドレスは第1のアドレスと同じである。
【0136】
第8の態様のいくつかの実施形態では、第1のアドレスは、アドレス指示情報を含み、第2のアドレスは、第1のアドレス内のアドレス指示情報を0にマスキングすることによって取得される。
【0137】
第8の態様のいくつかの実施形態では、第1のアドレスは、アドレス指示情報を含まず、第2のアドレスは、第1のアドレス内のI/Gビットをアドレス指示情報の値に設定することによって取得される。このようにして、第2のアドレスは、第2のアドレスがAP MLDのMLD MACアドレスであるか、またはAPのMACアドレスであるかを示すアドレス指示情報を含むことができる。一実装形態では、APのMACアドレスは、AP MLDに所属しているAPのMACアドレスである。別の実装形態では、APのMACアドレスは、シングルリンクAPのMACアドレス、またはいかなるAP MLDにも所属していないAPのMACアドレスである。
【0138】
第8の態様のいくつかの他の実施形態では、管理フレームの第1のアドレスは、常にAPのMACアドレスに設定され、第2のアドレスは、常にAPのMACアドレスに設定される。APのMACアドレスは、AP MLDに所属しているAPのMACアドレス、またはシングルリンクAPのMACアドレス、またはどのAP MLDにも所属していないAPのMACアドレスである。
【0139】
第8の態様のいくつかの実施形態では、第1のアドレスは、アドレス指示情報を含み、第2のアドレスは、第1のアドレス内のアドレス指示情報を0にマスキングすることによって取得される。AADはアドレス指示情報を含み、アドレス指示情報は、AADのアドレス2フィールド内のI/Gビットで搬送される。このようにして、送信側アドレスは、第2のアドレスがAP MLDのMLD MACアドレスであるか、またはAPのMACアドレスであるかを示すアドレス指示情報を含み得る。一実装形態では、APのMACアドレスは、AP MLDに所属しているAPのMACアドレスである。別の実装形態では、APのMACアドレスは、シングルリンクAPのMACアドレス、またはいかなるAP MLDにも所属していないAPのMACアドレスである。
【0140】
第8の態様のいくつかの実施形態では、送信側アドレスは、管理フレームのアドレス2フィールド内で搬送されるアドレスに基づいて決定される。
【0141】
第8の態様のいくつかの実施形態では、送信側アドレスは、管理フレームのアドレス2フィールド内のアドレスと同じである。
【0142】
第8の態様のいくつかの実施形態では、管理フレームのアドレス2フィールド内のアドレスは、アドレス指示情報を含み、送信側アドレスは、管理フレームのアドレス2フィールド内のアドレス内のアドレス指示情報を0にマスキングすることによって取得される。
【0143】
第8の態様のいくつかの実施形態では、管理フレームのアドレス2フィールド内のアドレスは、アドレス指示情報を含まず、送信側アドレスは、管理フレームのアドレス2フィールド内のアドレス内のアドレス指示情報をアドレス指示情報の値に設定することによって取得される。このようにして、送信側アドレスは、第2のアドレスがAP MLDのMLD MACアドレスであるか、またはAPのMACアドレスであるかを示すアドレス指示情報を含み得る。一実装形態では、APのMACアドレスは、AP MLDに所属しているAPのMACアドレスである。別の実装形態では、APのMACアドレスは、シングルリンクAPのMACアドレス、またはいかなるAP MLDにも所属していないAPのMACアドレスである。
【0144】
第8の態様のいくつかの実施形態では、管理フレームのアドレス2フィールド内のアドレスは、アドレス指示情報を含み、送信側アドレスは、管理フレームのアドレス2フィールド内のアドレス内のアドレス指示情報を0にマスキングすることによって取得される。加えて、AADはアドレス指示情報を含み、アドレス指示情報は、AADのアドレス3フィールド内のI/Gビットで搬送される。
【0145】
第9の態様によれば、通信装置が提供される。通信装置は、トランシーバおよびプロセッサを含む。プロセッサがコンピュータプログラムを実行するとき、装置は、AADを構築することであって、AADは、受信側アドレスと、送信側アドレスと、第2のアドレスとを含み、第2のアドレスは、AP MLDのMLD MACアドレスまたはAPのMACアドレスである、前記構築することと、AADに基づいてMICを生成することとを行うことを可能にされる。一実装形態では、APのMACアドレスは、AP MLDに所属しているAPのMACアドレスである。別の実装形態では、APのMACアドレスは、シングルリンクAPのMACアドレス、またはいかなるAP MLDにも所属していないAPのMACアドレスである。
【0146】
第9の態様のいくつかの実施形態では、通信装置は、プロセッサに結合されたメモリをさらに含む。メモリは、プロセッサによって実行可能なコンピュータプログラムを記憶する。
【0147】
第9の態様のいくつかの実施形態では、プロセッサがコンピュータプログラムを実行するとき、装置は、生成されたMICおよび受信された管理フレーム中のMICに基づいて、受信された管理フレームに対してセキュリティ検証を実行することを可能にされる。
【0148】
第9の態様のいくつかの実施形態では、受信側アドレスは、AADのアドレス1フィールドで搬送され、送信側アドレスは、AADのアドレス2フィールドで搬送され、第2のアドレスは、AADのアドレス3フィールドで搬送される。
【0149】
第9の態様のいくつかの実施形態では、第2のアドレスは、管理フレームのアドレス3フィールド内で搬送される第1のアドレスに基づいて決定される。
【0150】
第9の態様のいくつかの実施形態では、第2のアドレスは第1のアドレスと同じである。
【0151】
第9の態様のいくつかの実施形態では、第1のアドレスは、アドレス指示情報を含み、第2のアドレスは、第1のアドレス内のアドレス指示情報を0にマスキングすることによって取得される。
【0152】
第9の態様のいくつかの実施形態では、第1のアドレスは、アドレス指示情報を含まず、第2のアドレスは、第1のアドレス内のI/Gビットをアドレス指示情報の値に設定することによって取得される。このようにして、第2のアドレスは、第2のアドレスがAP MLDのMLD MACアドレスであるか、またはAPのMACアドレスであるかを示すアドレス指示情報を含むことができる。一実装形態では、APのMACアドレスは、AP MLDに所属しているAPのMACアドレスである。別の実装形態では、APのMACアドレスは、シングルリンクAPのMACアドレス、またはいかなるAP MLDにも所属していないAPのMACアドレスである。
【0153】
第9の態様のいくつかの実施形態では、第1のアドレスは、アドレス指示情報を含み、第2のアドレスは、第1のアドレス内のアドレス指示情報を0にマスキングすることによって取得される。AADはアドレス指示情報を含み、アドレス指示情報は、AADのアドレス2フィールド内のI/Gビットで搬送される。このようにして、送信側アドレスは、第2のアドレスがAP MLDのMLD MACアドレスであるか、またはAPのMACアドレスであるかを示すアドレス指示情報を含み得る。一実装形態では、APのMACアドレスは、AP MLDに所属しているAPのMACアドレスである。別の実装形態では、APのMACアドレスは、シングルリンクAPのMACアドレス、またはいかなるAP MLDにも所属していないAPのMACアドレスである。
【0154】
第9の態様のいくつかの他の実施形態では、管理フレームの第1のアドレスは、常にAPのMACアドレスに設定され、第2のアドレスは、常にAPのMACアドレスに設定される。APのMACアドレスは、AP MLDに所属しているAPのMACアドレス、またはシングルリンクAPのMACアドレス、またはどのAP MLDにも所属していないAPのMACアドレスである。
【0155】
第9の態様のいくつかの実施形態では、送信側アドレスは、管理フレームのアドレス2フィールド内で搬送されるアドレスに基づいて決定される。
【0156】
第9の態様のいくつかの実施形態では、送信側アドレスは、管理フレームのアドレス2フィールド内のアドレスと同じである。
【0157】
第9の態様のいくつかの実施形態では、管理フレームのアドレス2フィールド内のアドレスは、アドレス指示情報を含み、送信側アドレスは、管理フレームのアドレス2フィールド内のアドレス内のアドレス指示情報を0にマスキングすることによって取得される。
【0158】
第9の態様のいくつかの実施形態では、管理フレームのアドレス2フィールド内のアドレスは、アドレス指示情報を含まず、送信側アドレスは、管理フレームのアドレス2フィールド内のアドレス内のアドレス指示情報をアドレス指示情報の値に設定することによって取得される。このようにして、送信側アドレスは、第2のアドレスがAP MLDのMLD MACアドレスであるか、またはAPのMACアドレスであるかを示すアドレス指示情報を含み得る。一実装形態では、APのMACアドレスは、AP MLDに所属しているAPのMACアドレスである。別の実装形態では、APのMACアドレスは、シングルリンクAPのMACアドレス、またはいかなるAP MLDにも所属していないAPのMACアドレスである。
【0159】
第9の態様のいくつかの実施形態では、管理フレームのアドレス2フィールド内のアドレスは、アドレス指示情報を含み、送信側アドレスは、管理フレームのアドレス2フィールド内のアドレス内のアドレス指示情報を0にマスキングすることによって取得される。加えて、AADはアドレス指示情報を含み、アドレス指示情報は、AADのアドレス3フィールド内のI/Gビットで搬送される。
【0160】
第10の態様によれば、マルチリンクデバイスが提供される。マルチリンクデバイスは、第3の態様から第6の態様、第7の態様から第8の態様、または第3の態様から第6の態様および第7の態様から第8の態様の実装形態のいずれか1つによる装置を含む。
【0161】
第11の態様によれば、コンピュータ可読記憶媒体が提供される。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータプログラムを記憶する。コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されるとき、第1の態様、第2の態様、第7の態様、または第1の態様、第2の態様、もしくは第7の態様の実施形態のうちのいずれか1つにおける方法の動作が実行される。
【0162】
第12の態様によれば、チップまたはチップシステムが提供される。チップまたはチップシステムは、処理回路および通信インターフェースを含む。処理回路は、第1の態様、第2の態様、第7の態様、または第1の態様、第2の態様、もしくは第7の態様の実施形態のうちのいずれか1つによる方法の動作を実行するように構成される。
【0163】
第13の態様によれば、コンピュータプログラムまたはコンピュータプログラム製品が提供される。コンピュータプログラムまたはコンピュータプログラム製品は、コンピュータ可読媒体上に有形に記憶され、コンピュータ実行可能命令を含む。コンピュータ実行可能命令が実行されるとき、デバイスは、第1の態様、第2の態様、第7の態様、または第1の態様、第2の態様、もしくは第7の態様の実施形態のうちのいずれか1つにおける方法の動作を実行することを可能にされる。
【0164】
第14の態様によれば、無線通信システムが提供される。システムは、第1のマルチリンクデバイスと第2のマルチリンクデバイスとを含む。代替的に、システムは、第1のマルチリンクデバイスおよびシングルリンク局を含み、または、システムは、第2のマルチリンクデバイスおよびシングルリンク局を含む。第1のマルチリンクデバイスは送信端であってよく、シングルリンク局は受信端である。代替的に、第2のマルチリンクデバイスは受信端であってもよく、シングルリンク局は送信端である。第1のマルチリンクデバイスは、第1の態様、第7の態様、または第1の態様もしくは第7の態様の実施形態のうちのいずれか1つによる方法の動作を実行することができる。第2のマルチリンクデバイスは、第2の態様、第7の態様、または第2の態様もしくは第7の態様の実施形態のいずれか1つによる方法の動作を実行することができる。第1のマルチリンクデバイスは、AP MLDまたはnon-AP MLDであり得る。第2のマルチリンクデバイスは、AP MLDまたはnon-AP MLDであり得る。
【0165】
添付の図面および以下の詳細な説明を参照すると、本開示の実装形態の特徴、利点、および他の態様がより明らかになる。本開示のいくつかの実装形態が、限定ではなく例として本明細書に示される。添付の図面において、詳細は以下の通りである。
【図面の簡単な説明】
【0166】
図1】無線通信システム100の概略図である。
図2】マルチリンクデバイスの接続シナリオ200の概略図である。
図3】マルチリンク要素のフォーマット300の概略図である。
図4】本開示の一実施形態によるデータ送信プロセス400のシグナリング相互作用図である。
図5】本開示の一実施形態に係る管理フレームのフォーマット500の概略図である。
図6】本開示の一実施形態によるマルチリンクデバイスのシナリオ600の概略図である。
図7】本開示の一実施形態によるデータ送信プロセス700の別のシグナリング相互作用図である。
図8】本開示の一実施形態による管理フレームのフォーマット800の別の概略図である。
図9】本開示の一実施形態によるAADのフォーマット900の概略図である。
図10】本開示の一実施形態によるデータ送信方法1000の概略的なフローチャートである。
図11】本開示の一実施形態によるデータ送信プロセス1100の別の概略フローチャートである。
図12】本開示の一実施形態による通信装置1200の概略ブロック図である。
図13】本開示の一実施形態による通信装置1300の別の概略ブロック図である。
図14】本開示の一実施形態による通信装置1400のさらに別の概略ブロック図である。
図15】本開示の一実施形態による例示的な装置1500の簡略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0167】
以下に添付図面を参照して、本開示の好適な実施の形態を詳細に説明する。本開示のいくつかの実施形態が添付の図面に示されているが、本開示は種々の形態で実装されてもよく、本明細書に記載された実施形態に限定されると解釈されるべきではないことを理解されたい。むしろ、これらの実施形態は、本開示が徹底的かつ完全に理解されるように提供される。本開示の添付の図面および実施形態は、例として使用されるにすぎず、本開示の保護範囲を限定することが意図されるものではないことを理解されたい。
【0168】
本開示の文脈では、「無線通信システム」という用語は、例えば、ワイドエリアネットワークシステムまたは無線ローカルエリアネットワーク(Wireless Local Area Network、WLAN)システムであり得る。無線通信システムは、複数のWLAN通信プロトコル、例えば、電気電子技術者協会(Institute of Electrical and Electronics Engineers、IEEE)802.11シリーズプロトコルにおける802.11ac/802.11ax/802.11 be、または将来のIEEE 802.11シリーズにおける任意のプロトコルをサポートすることができる。説明を容易にするために、本出願の実施形態は、説明のための例としてWLANを使用する。WLANは、複数の基本サービスセット(Basic Service Set、BSS)を含み得る。BSSは、基本サービスセット識別子(BSS identifier、BSSID)を有し得る。BSSのノードは、アクセスポイント局および非アクセスポイント局(Non Access Point Station、Non-AP STA)を含む。
【0169】
「マルチリンクデバイス(Multi-Link Device、MLD)」という用語は、マルチバンドデバイス(multi-band device)と称されることもあり、複数のリンクの並列送信をサポートすることができる無線通信デバイスである。シングルリンク送信のみをサポートするデバイスと比較して、マルチリンクデバイスは、より高い送信効率およびより高いスループットを有する。マルチリンクデバイスは、複数の所属している(affiliated)局を含む。所属している局とは、リンクにおいて動作する論理局である。所属している局は、アクセスポイント(Access Point、AP)または非アクセスポイント局(non-Access Point Station、non-AP STA)であってよい。マルチリンクデバイスは、1 GHz帯域、2.4 GHz帯域、5 GHz帯域、または6 GHz帯域において動作し得るか、または別の帯域において動作し得る。マルチリンクデバイスは、802.11シリーズプロトコルに従って無線通信を実装することができる。例えば、極めて高いスループット(Extremely High Throughput、EHT)に準拠する局、または802.11 beに準拠し、それに基づく局、または802.11 beと互換性があり、それをサポートする局は、別のデバイスとの通信を実現する。別のデバイスは、マルチリンクデバイスであってもよく、またはマルチリンクデバイスでなくてもよい。
【0170】
「AP MLD」という用語は、AP MLDに所属している局がAPであることを意味し、マルチリンクAPと称されることもある。AP MLDは、無線通信ネットワークに配備され、AP MLDにアソシエーションされたnon-AP STAに無線通信機能を提供する装置であってもよい。AP MLDは、主に家庭、建物内、およびキャンパスに配備され、典型的なカバレッジ半径は、数十メートルから数百メートルである。もちろん、AP MLDは、代替的に屋外に配備されてもよい。AP MLDは、有線ネットワークと無線ネットワークとを接続するブリッジに相当する。AP MLDの主な機能は、種々の無線ネットワーククライアントを互いに接続し、その後、無線ネットワークをイーサネットに接続することである。具体的には、AP MLDは、無線フィデリティ(Wireless Fidelity、Wi-Fi)チップを有するネットワークデバイス、例えば、基地局、ルータ、ゲートウェイ、リピータ、通信サーバ、スイッチ、またはブリッジなどの通信デバイスであってもよい。基地局は、種々の形態のマクロ基地局、マイクロ基地局、中継局などを含み得る。また、AP MLDは、802.11 be規格または802.11 be規格の次世代WLAN規格をサポートすることができる。AP MLDはまた、802.11 ax、802.11 ac、802.11n、802.11g、802.11b、および802.11aなどのWLAN規格をサポートし得る。
【0171】
「non-AP MLD」という用語は、non-AP MLDに所属している局がnon-AP STAであることを意味し、マルチリンクnon-AP STAと称されることもある。non-AP MLDは、無線送受信機能を有する装置であってもよく、AP MLDに基づいて無線ローカルエリアネットワークにアクセスしてもよい。non-AP STAは、無線通信チップ、無線センサ、または無線通信端末であり得る。例えば、non-AP STAは、Wi-Fi通信機能をサポートするユーザユニット、アクセス端末、移動局、リモート局、加入者局、加入者ユニット、リモート端末、モバイルデバイス、ユーザ端末、端末、無線通信デバイス、ユーザエージェント、ユーザ装置、またはユーザ機器(user equipment、UE)であってもよい。例えば、non-AP STAは、無線通信機能を有する種々のハンドヘルドデバイス、車載デバイス、ウェアラブルデバイス、モノのインターネット(Internet of Things、IoT)デバイス、コンピューティングデバイス、または無線モデムに接続された別の処理デバイス、および種々の形態のポータブル通信デバイス、ハンドヘルドデバイス、ポータブルコンピューティングデバイス、エンターテインメントデバイス、ゲームデバイスもしくはゲームシステム、全地球測位システムデバイス、または無線媒体を使用することによってネットワーク通信を実行するように構成された任意の他の適切なデバイスを含んでもよい。また、non-AP MLDは、802.11 be規格または802.11 be規格の次世代WLAN規格をサポートすることができる。non-AP MLDはまた、802.11 ax、802.11 ac、802.11n、802.11g、802.11b、および802.11aなどのWLAN規格をサポートし得る。
【0172】
AP MLDおよびnon-AP MLDがデータ送信を実行するとき、リンク識別子(link ID)またはリンク識別子ビットマップ(link ID bitmap)が、リンクまたはリンク上の局を識別するために使用され得る。リンク識別子は、媒体アクセス制御(Medium Access Control、MAC)アドレス、動作セット、およびチャネル番号のうちの少なくとも1つを含むことができ、または任意選択で、リンク上の局識別子、例えば、局のMACアドレスまたは局のアソシエーションされた識別子(Associated Identifier、AID)をさらに含むことができる。リンクは、リンクアドレス、例えば、所属している局のMACアドレス(affiliated STA MAC Address)を有してもよい。AP MLDは、また、MLDアドレスと略称されるAP MLD MACアドレスを有してもよい。
【0173】
本開示における無線通信システムでは、送信端と受信端との両方がマルチリンクデバイスであってよい。このシナリオは、本出願の実施形態における例として主に使用される。代替的に、送信端はシングルリンク局であってよく、受信端はマルチリンクデバイスである。代替的に、送信端はマルチリンクデバイスであってよく、受信端はシングルリンク局である。
【0174】
図1は、無線通信システム100の概略図である。図1に示されているように、無線通信システム100は、AP 110(1)と、AP 110(2)と、non-AP STA 120(1)と、non-AP STA 120(2)とを含む。説明を簡単にするために、AP 110(1)およびAP 110(2)は、以下ではAP 110と総称され、non-AP STA 120(1)およびnon-AP STA 120(2)は、以下ではnon-AP STA 120と総称される。本開示における無線通信システム100は、代替的に、AP 110(1)と、AP 110(2)と、1つ以上のシングルリンクnon-AP STA(図示せず)とを含み得ることを理解されたい。代替的に、本開示における無線通信システム100は、1つ以上のシングルリンクAPと、non-AP STA 120(1)と、non-AP STA 120(2)とを含み得る。
【0175】
例えば、AP 110(1)およびAP 110(2)は、AP MLDに所属しているAPであってもよく、non-AP STA 120(1)およびnon-AP STA 120(2)は、non-AP MLDに所属しているnon-AP STAであってもよい。以下の説明では、所属しているAPおよび所属しているnon-APは、所属している局(STA)と総称され、APおよびnon-AP STAは、STAと総称される。
【0176】
図1は、無線通信システムの概略図にすぎず、別のネットワークデバイスまたは端末デバイスをさらに含んでもよく、例えば、無線中継デバイスおよび無線バックホールデバイスをさらに含んでもよいことを理解されたい。加えて、図は、無線通信システムにおけるAP MLDまたはnon-AP MLDの数に対する限定を構成しない。
【0177】
図2は、マルチリンクデバイスの接続シナリオ200の概略図である。図2は、AP MLD 210およびnon-AP MLD 220を示している。AP MLD 210とnon-AP MLD 220との間には、少なくとも2つのリンクが存在する。図2は、第1のリンク230および第2のリンク240を示している。
【0178】
AP MLD 210は、少なくとも2つの論理APを有する。図2は、第1のAP 212および第2のAP 214を示している。加えて、第1のAP 212は、第1のAP物理層2121および第1のAP下位MAC層2122を有する。第2のAP 214は、第2のAP物理層2141と第2のAP下位MAC層2142とを有する。第1のAP 212および第2のAP 214は、共有上位MAC層2124を有する。
【0179】
non-AP MLD 220は、少なくとも2つの論理的なnon-AP STAを有する。図2は、第1のnon-AP STA 222および第2のnon-AP STA 224を示している。また、第1のnon-AP STA 222は、第1のnon-AP STA物理層2221および第1のnon-AP STA下位MAC層2222を有する。第2のnon-AP STA 224は、第2のnon-AP STA物理層2241および第2のnon-AP STA下位MAC層2242を有する。第1のnon-AP STA 222および第2のnon-AP STAは、共有上位MAC層2224を有する。
【0180】
図2は単なる例であることを理解されたい。例えば、AP MLD 210とnon-AP MLD 220との間により多くのリンクが存在してもよい。
【0181】
non-AP MLD(例えば、図2のnon-AP MLD 220)は、1つのリンクに対してマルチリンク確立動作を実行することによって、AP MLD(例えば、図2のAP MLD 210)の複数のリンクとのアソシエーションを同時に確立することができる。具体的には、マルチリンク確立動作は、マルチリンクアソシエーション要求(Multi-link Association Request)フレームおよびマルチリンクアソシエーション応答(Multi-link Association Response)フレームを使用することによって実行され得る。マルチリンクアソシエーション要求フレームおよびマルチリンクアソシエーション応答フレームは、複数のリンクとの同時アソシエーションを実現するために、複数のリンクの情報を搬送し得る。
【0182】
図2を参照すると、例えば、マルチリンク確立プロセスは、non-AP MLD 220が、第1のリンク230においてAP MLD 210にマルチリンクアソシエーション要求フレームを送信することであってもよく、マルチリンクアソシエーション要求フレームは、第1のリンク230のnon-AP STA側情報(すなわち、第1のnon-AP STA 222の情報)を搬送し、第2のリンク240のnon-AP STA側情報(すなわち、第2のnon-AP STA 224の情報)をさらに搬送する。第1のリンク230においてマルチリンクアソシエーション要求フレームを受信した後、AP MLD 210は、第1のリンク230においてnon-AP MLD 220にマルチリンクアソシエーション応答フレームを送信し、マルチリンクアソシエーション応答フレームは、第1のリンク230のAP側情報(すなわち、第1のAP 212の情報)を搬送し、第2のリンク240のAP側情報(すなわち、第2のAP 214の情報)をさらに搬送する。このようにして、non-AP MLD 220の第1のnon-AP STA 222および第2のnon-AP STA 224は、それぞれAP MLD 210の第1のAP 212および第2のAP 214とのアソシエーションを確立する。
【0183】
マルチリンクアソシエーション要求フレーム中にnon-AP MLD(例えば、第1のnon-AP STA 222および第2のnon-AP STA 224)の関連情報を含めるために、マルチリンク要素(Multi-link element)が定義され得る。
【0184】
図3は、マルチリンク要素のフォーマット300の概略図である。図3に示すように、マルチリンク要素は、要素ID(Element Identifier)フィールド301と、長さ(Length)フィールド302と、要素ID拡張(Element ID Extension)フィールド303と、マルチリンク制御(Multi-Link Control)フィールド304と、共通情報フィールドとを含む。共通情報フィールドは、MLD MACアドレス(MLD MAC address)フィールド305、…、能力フィールドなどのフィールドk(Field k)306、STAごとのプロファイルx(Per-STA Profile x)フィールド307、およびSTAごとのプロファイルy(Per-STA Profile y)フィールド308(存在する場合)を含む。
【0185】
MLD共通情報部分310は、MLDの関連情報を搬送するように構成される。その後に続くSTAごとのプロファイルxフィールド307およびSTAごとのプロファイルyフィールド308(存在する場合)は、各局の構成情報(per-STA profile)を表すオプションのサブ要素320である。
【0186】
さらに、マルチリンク制御フィールド304は、タイプ(Type)314、MLD MACアドレス存在(MLD MAC Address present)324、および予約済み(Reserved)334を含む。例えば、タイプ314は、トンネルダイレクトリンクセットアップ(Tunneled Direct Link Setup、TDLS)であってもよい。
【0187】
任意選択で、STAごとのプロファイルxフィールド307は、サブ要素ID(Subelement ID)317と、長さ(Length)327と、コンテンツ337とを含み、コンテンツ337は、STAごとの制御フィールド(Per-STA control field)3371と、STA情報(STA information)フィールド3372と、STA構成フィールド3373とを含む。STAごとの制御フィールド3371は、リンクID(Link ID)33711およびSTA MACアドレス存在(STA MAC Address present)33712を含む。STA構成フィールド3373は、要素1(Element 1)33731、…、要素Y(Element Y)33732、…、および非継承要素(Non-Inheritance element)33733(存在する場合)を含む。
【0188】
図3のMLD MACアドレスフィールド305とフィールドk 306との間に別のフィールドがさらに含まれてもよく、本明細書では示されないことが理解され得る。要素1 33731と要素Y 33732との間には、他の要素、例えば、要素2、要素3、…、要素Y-1が含まれている。他の要素は、要素Y 33732と非継承要素337322との間に含まれてもよく、非継承要素33733は最後の要素である。
【0189】
マルチリンクデバイスと別のマルチリンクデバイスとの間の通信、例えば、図2に示すAP MLD 210とnon-AP MLD 220との間の通信の場合、第1のAP 212によって送信された管理フレームは、通常、第1のリンク230において第1のnon-AP STA 222に送信される。しかしながら、現在のソリューションではマルチリンク機能は完全に使用されることができず、その結果、送信効率が低くなる。
【0190】
本開示の一実施形態は、データ送信ソリューションを提供する。この解決策では、管理フレームは、リンク全体にわたって送信されることができ、マルチリンク機能が完全に利用される。これにより、通信効率を確保する。以下では、図4から図9を参照して、本開示の実施形態をより詳細に説明する。
【0191】
図4は、本開示の一実施形態によるデータ送信プロセス400のシグナリング相互作用図である。プロセス400は、第1のマルチリンクデバイス401および第2のマルチリンクデバイス402を含む。第1のマルチリンクデバイス401は、AP MLDまたはnon-AP MLDであり得る。それに対応して、第2のマルチリンクデバイス402は、non-AP MLDまたはAP MLDであり得る。
【0192】
説明を簡単にするために、以下の例では、第1のマルチリンクデバイス401がAP MLD、例えば、図2に示すAP MLD 210であると仮定されることができ、第2のマルチリンクデバイス402がnon-AP MLD、例えば、図2に示すnon-AP MLD 220であると仮定されることができる。図4に示される通信プロセスは、限定ではなく一例にすぎないことが理解され得る。本開示のこの実施形態では、図4に示されていない相互作用シグナリングが含まれてもよく、または図4に示されるいくつかのシグナリングが省略される。
【0193】
プロセス400のステップ410において、第1のマルチリンクデバイス401は、管理フレームを最初に生成し得る。
【0194】
具体的には、生成された管理フレームは、図5に示されるフォーマットを有し得る。
【0195】
図5は、本開示の一実施形態による管理フレームのフォーマット500の概略図である。フォーマット500は、フレーム制御(Frame Control)501と、持続時間(Duration)502と、アドレス1(Address 1)503と、アドレス2(Address 2)504と、アドレス3(Address 3)505と、シーケンス制御(Sequence Control)506と、アドレス4(Address 4)507と、フレームボディ(Frame Body)509と、フレームチェックシーケンス(Frame Check Sequence、FCS)510とを含む。フレームボディ509は、媒体アクセス制御管理プロトコルデータユニット(MAC Management Protocol Data Unit、MMPDU)を含み得る。追加的または任意的に、フォーマット500は、高スループット制御(High Throughput Control、HT Control)511をさらに含んでいてもよい。
【0196】
例えば、フレーム制御501は、複数のサブフィールド、例えば、プロトコルバージョン(Protocol Version)、フレームタイプ(Type)、サブタイプ(Subtype)、分散システムから(From Distributed System、From DS)、分散システムへ(To DS)、再試行(Retry)、電力管理(Power Management)、およびモアデータ(More Data)を含んでもよい。例えば、フレームタイプ「00」は、管理フレームを示す。
【0197】
例えば、持続時間502は、送信機会持続時間を示してもよい。アドレス1 503、アドレス2 504、アドレス3 505、およびアドレス4 507は、アドレスフィールドと総称されることがあり、管理フレームの受信側アドレス、送信側アドレス、ソースアドレス、宛先アドレス、BSSIDなどを示す。フレームボディ509は、特定の情報を搬送することができる。FCS 510は、エラー検出のために使用され得る。例えば、FCS 510は、32ビット巡回冗長検査(Cyclic Redundancy Check、CRC)を含んでもよい。HT制御511は、集約された制御(Aggregated Control、A-Control)を含むことができ、制御リストおよびパディングをさらに含むことができる。
【0198】
マルチリンクデバイス間の通信では、2つの異なるタイプの管理フレーム、すなわち、MLDレベル(MLD level)管理フレームおよびリンクレベル(link level)管理フレームがあることが理解され得る。MLDレベル管理フレームは、MLDに固有であり、2つ以上のリンクに適用されることができる。管理フレームが1つのリンクのみを示す場合、MLDレベル管理フレームがリンクに適用されてもよいことが理解され得る。リンクレベル管理フレームは、特定のリンクに固有であり、特定のリンクに適用されてよく、または、リンクレベル管理フレームは、リンクに固有であり、リンクに適用されてよい。さらに、異なるMACアドレスが使用されフレームタイプを区別することができる。例えば、MLDのMACアドレスは、MLDレベルの管理フレームに対応する。所属している局のMACアドレスは、リンクレベル管理フレームに対応し、または、いずれのMLDにも所属しない局のMACアドレスは、リンクレベル管理フレームに対応する。いずれのMLDにも所属していない局は、シングルリンク局であることを理解されたい。この実施形態では、MLDに所属している局が、説明のための例として主に使用される。シングルリンク局の実装形態は、MLDの実装形態と同様である。簡潔にするために、詳細は再び説明されない。送信端および受信端のうちの少なくとも1つがシングルリンク局であるとき、送信端と受信端との間に1つのリンクのみがあることをさらに理解されたい。したがって、管理フレームを送信するとき、送信端は、既存のプロトコル802.11-2020バージョンに従って管理フレームの内容を設定することができる。管理フレームを受信した後、受信端は、既存のプロトコル802.11-2020バージョンに従って管理フレームの内容を解釈し、実行することができる。これは、送信端および受信端のうちの少なくとも1つがシングルリンク局であるとき、送信端と受信端との間に1つのみの関連リンクがあり、クロスリンク送信の可能性がないためである。したがって、管理フレーム内のA1およびA2は、局アドレスに設定され得、A3は、APのMACアドレス、すなわち、BSSIDに設定され得る。具体的な実装形態は以下の通りである。
【0199】
まず、送信端がシングルリンク局、例えば、シングルリンクAPであり、受信端がnon-AP STA MLDであるとき、A3は、送信端のシングルリンクAPのMACアドレスに設定される。
【0200】
別の例では、送信端がシングルリンク局、例えば、シングルリンクnon-AP STAであり、受信端がAP MLDであるとき、A3は、シングルリンクnon-AP STAにアソシエーションされたAPのMACアドレスに設定される。シングルリンクnon-AP STAにアソシエーションされたAPは、送信端のAP MLDに所属しているAPである。
【0201】
別の例では、送信端がAP MLDであり、受信端がシングルリンク局、例えば、シングルリンクnon-AP STAであるとき、A3は、受信端にアソシエーションされたAP、すなわち、non-AP STAのMACアドレスに設定される。アソシエーションされたAPは、AP MLDに所属しているAPである。
【0202】
別の例では、送信端がnon-AP STA MLDであり、受信端がシングルリンク局、例えば、シングルリンクAPであるとき、A3は、受信端、すなわち、シングルリンクAPのMACアドレスに設定される。
【0203】
さらに別の例では、送信端と受信端との両方がシングルリンク局であるとき、例えば、送信端がシングルリンクAPであり、受信端がシングルリンクnon-AP STAであるとき、A3は、送信端のAPのMACアドレスに設定される。例えば、受信端がシングルリンクAPであり、送信端がシングルリンクnon-AP STAであるとき、A3は、受信端のAPのMACアドレスに設定される。
【0204】
前述の例では、管理フレームまたは管理フレーム内の要素は、送信端と受信端との間の関連するリンクに適用される。後続の実施形態では、例えば、送信端と受信端との両方がマルチリンクデバイスである。送信端または受信端のいずれかがシングルリンク局であると言及される場合、この実装形態が適用可能である。
【0205】
任意選択で、マルチリンクデバイスは、異なるMACアドレス(例えば、アドレス3で搬送される)を使用することによって、管理フレームのタイプを区別してもよい。例えば、MLDのMLD MACアドレスは、MLDレベルの管理フレームに対応する。例えば、MLDに所属している局のMACアドレスがリンクレベル管理フレームに対応し、または、シングルリンク局もしくはMLDに所属していない局のMACアドレスがリンクレベル管理フレームに対応する。
【0206】
管理フレームは、受信側アドレスと、送信側アドレスと、リンク指示情報とを含み得る。リンク指示情報は、管理フレームが適用される少なくとも1つのリンクを指示することができる。リンク指示情報は、第1のアドレスを含む。
【0207】
具体的には、MLDレベル管理フレームの場合、第1のアドレスは、AP MLDのMLD MACアドレスである。リンクレベル管理フレームの場合、送信端および受信端の両方がマルチリンクデバイスであるとき、管理フレームは、送信端と受信端との間の1つのリンクまたは特定のリンクに適用され、または、送信端および受信端のうちの少なくとも1つがシングルリンク局であるとき、1つのリンクのみが送信端と受信端との間に存在する。これら2つの場合において、第1のアドレスは、APのMACアドレス、具体的には、APのBSSID、例えば、AP MLDに所属しているAPのBSSID、または、いずれのAP MLDにも所属していないAP、すなわち、シングルリンクAPに設定され得る。この実施形態では、AP MLDに所属しているAPが、説明のための例として主に使用される。このようにして、第1のアドレスの設計は、マルチリンクデバイス間の管理フレームのクロスリンク送信を実現するのに役立つことができる。第1のアドレスは、どのAP MLDにも所属していないAPのBSSIDまたはシングルリンクAPのBSSIDである。同様の実装形態が存在する。簡潔にするために、上記で説明した種々のシナリオによれば、A3のアドレスがAPのMACアドレスであり、具体的にはシングルリンクAPのMACアドレスであるいくつかのケースでは、以下の実施形態における「所属しているAP」は、「AP MLDに所属していないAP」または「シングルリンクAP」に置き換えられる。詳細は再度説明されない。
【0208】
説明を容易にするために、以下の説明では、AP MLDのMLD MACアドレスは、AP MLDのMACアドレスとして簡単に説明され、AP MLDに所属しているAPのMACアドレスは、所属しているAPのMACアドレスとして簡単に説明される。所属しているAPのMACアドレスは、所属しているAPのBSSIDであってもよい。
【0209】
いくつかの例では、アドレス1 503は、管理フレームの受信側アドレスを搬送し得、アドレス2 504は、管理フレームの送信側アドレスを搬送し得、アドレス3 505は、第1のアドレスを搬送し得る。
【0210】
例えば、受信側アドレスは、受信端の局のMACアドレスであってよく、送信側アドレスは、送信端の局のMACアドレスであってよい。管理フレームは、受信端の局または送信端の局が動作するリンクにおいて送信される。
【0211】
例えば、以下の表1に示すように、管理フレームがAP MLDからnon-AP MLDに送信される場合、すなわち、送信方向がダウンリンクである場合、アドレス1 503は、non-AP STAのMACアドレスを搬送することができ、アドレス2 504は、APのMACアドレスを搬送することができる。管理フレームがnon-AP MLDからAP MLDに送信される場合、すなわち、送信方向がアップリンクである場合、アドレス1 503はAPのMACアドレスを搬送することができ、アドレス2 504はnon-AP STAのMACアドレスを搬送することができる。管理フレームがnon-AP MLDからnon-AP MLDに送信される場合、すなわち、ピアツーピア(Peer to peer)通信の場合、アドレス1 503およびアドレス2 504は、STAのMACアドレスを搬送する。加えて、アップリンクまたはダウンリンクにかかわらず、アドレス3 505は第1のアドレスを搬送する。
【0212】
【表1】
【0213】
いくつかの他の例では、例えば、エアインターフェース送信中に、アドレス1 503は、管理フレームの対応するリンクのアドレスを搬送してもよい。同様に、アドレス2 504は、管理フレームの対応するリンクのアドレスを搬送することができ、アドレス3 505は、第1のアドレスを搬送することができる。
【0214】
例えば、管理フレームが少なくとも2つのリンクに適用される場合、第1のマルチリンクデバイス401は、MLDレベルの管理フレームを生成することができる。管理フレームが1つのリンクに適用される場合、第1のマルチリンクデバイス401は、リンクレベル管理フレームを生成し得る。任意選択で、特定の例では、管理フレームがリンクに適用される場合、MLDレベルの管理フレームも生成されてよい。
【0215】
本開示のこの実施形態では、クロスリンク送信を実装するために、アドレス1 503は受信側アドレスを搬送することができ、アドレス2 504は送信側アドレスを搬送することができ、アドレス3 505は第1のアドレスを搬送することができる。例えば、第1のマルチリンクデバイス401が図2のAP MLD 210であり、第2のマルチリンクデバイスが図2のnon-AP MLD 220であると仮定される。この場合、アドレス1 503は、non-AP MLD 220に所属しているnon-AP STAのMACアドレス(例えば、図2中の第1のnon-AP STA 222のMACアドレス)を搬送し、アドレス2 504は、AP MLD 210に所属しているAPのMACアドレス(例えば、図2中の第1のAP 212のBSSID)を搬送する。
【0216】
例えば、既存のプロトコル802.11-2020では、APのMACアドレスは、APのBSSIDと同じである。したがって、いくつかの実施形態では、所属しているAPのMACアドレスは、所属しているAPのBSSIDであり得る。
【0217】
本開示の本実施形態では、リンク指示情報はアドレス指示情報を含んでよい。アドレス指示情報は、第1のアドレスの属性または第1のアドレスの意味を示してよく、または、アドレス指示情報は、管理フレームのタイプを示してよい。
【0218】
具体的には、アドレス指示情報は、第1のアドレスがAP MLDのMACアドレスであるか、またはAPのMACアドレスであるかを示す。アドレス指示情報は、第1のアドレスがAP MLDのMACアドレスであることを示す第1の値(例えば、1)であり、アドレス指示情報は、第1のアドレスが、所属しているAPのMACアドレスであることを示す第2の値(例えば、0)である。所属しているAPのMACアドレスは、所属しているAPのBSSIDであってもよいし、どのAP MLDにも所属していないAPのBSSIDであってもよい。この実施形態では、MLDに所属しているAPが、説明のための例として主に使用される。AP MLDに所属していないAPまたはシングルリンクAPの実装形態は、MLDに所属しているAPの実装形態と同様である。簡潔にするために、この実施形態における「所属しているAP」は、「いずれのAP MLDにも所属していないAP」と置き換えられてもよく、または「シングルリンクAP」と置き換えられてもよい。詳細は再度説明されない。
【0219】
第1のアドレスは管理フレームのアドレス3フィールド内で搬送されるため、アドレス指示情報は、アドレス3フィールドがAP MLDのMACアドレスを搬送するか、または所属しているAPのMACアドレスを搬送するかを示すと考えられ得る。
【0220】
別の理解では、アドレス指示情報は、管理フレームのタイプを示すことができる。具体的には、アドレス指示情報は、管理フレームがMLDレベルの管理フレームであることを示す第1の値であり、アドレス指示情報は、管理フレームがリンクレベルの管理フレームであることを示す第2の値である。第1の値は第2の値とは異なる。例えば、第1の値は1であり、第2の値は0である。別の例では、第1の値は0であり、第2の値は1である。
【0221】
本開示の一実装形態では、第1のアドレスは、アドレス指示情報を含み得る。換言すれば、アドレス指示情報は第1のアドレスに配置されるか、またはアドレス指示情報は第1のアドレスのいくつかのビットである。具体的には、アドレス指示情報は、管理フレームのアドレス3フィールドで搬送されてもよい。例えば、アドレス指示情報は、アドレス3フィールドのMACアドレス内の個別/グループ(Individual/Group、I/G)ビット内で搬送されてもよい。換言すれば、本開示のこの実施形態では、アドレス3フィールドで搬送される第1のアドレスのI/Gビットは、アドレス指示情報の値に設定され得る。第1のアドレスのI/Gビットのデフォルト値は0であり得る。アドレス指示情報が第1の値(1)である場合、第1のアドレスのI/Gビットは1にリセットされ得る。アドレス指示情報が第2の値(0)である場合、第1のアドレスのI/Gビットは0のままである。
【0222】
I/Gビットの具体的な位置は、本開示のこの実施形態において限定されないことが理解され得る。例えば、I/Gビットは、アドレス3フィールドの第1のバイトの最下位ビットまたはビットB0であり得るか、または別の位置に配置されてもよい。換言すれば、この実装形態では、アドレス3フィールドは、第1のアドレスを搬送するために使用され、第1のアドレスは、アドレス指示情報を含む。例えば、第1のアドレス内のビットB0がアドレス指示情報として使用される。
【0223】
図6は、本開示の一実施形態によるマルチリンクデバイスのシナリオ600の概略図である。図6は、AP MLD 610およびnon-AP MLD 620を示している。AP MLD 610は、AP 1、AP 2、およびAP 3を含む。non-AP MLD 620は、non-AP STA 1、non-AP STA 2、およびnon-AP STA 3を含む。第1のリンク601、第2のリンク602、および第3のリンク603を含む3つのアソシエーションされたリンクが、マルチリンク確立プロセスを使用することによってAP MLD 610とnon-AP MLD 620との間に確立されていると仮定される。
【0224】
いくつかの実施形態では、第1のマルチリンクデバイス401によって生成される管理フレームがMLDレベル管理フレームである場合、管理フレームを生成するとき、第1のマルチリンクデバイス401は、アドレス3 505内のMACアドレスのI/Gビット(すなわち、アドレス指示情報)を第1の値(例えば、1)に設定することができ、アドレス3 505内の第1のアドレスはAP MLDのMACアドレスである。この場合、管理フレームの第1のアドレスは、アドレス指示情報を搬送する。例えば、第1の値は「1」であり、第1のアドレスはAP MLDのMACアドレスであるが、MACアドレスのI/Gビットは「0」ではなく「1」に設定される。
【0225】
例えば、アドレス3フィールドが48ビットを含み、I/Gビットが第1のバイトのビットB0に配置されると仮定される。この場合、AP MLDのMACアドレスは、最初に48ビット文字列として表されてよく、次いで、文字列のビットB0が1に設定され、次いで、ビットB0が1である文字列がアドレス3フィールド内で搬送される。
【0226】
既存のプロトコル802.11-2020では、管理フレームのアドレス2(A2)内のアドレスは、送信側アドレスであり、ユニキャストアドレスのみとすることができ、アドレス3(A3)は、APのBSSIDであり、概してユニキャストアドレスでもあることに留意されたい。しかしながら、第1のアドレスが本開示におけるアドレス指示情報を含む前述の実施形態では、第1のアドレスは全て「1」である必要はない。プローブ要求フレームなどのいくつかの管理フレームでは、管理フレームのA3アドレスが全て「1」に設定される場合、例えば、ワイルドカード(wildcard)BSSIDである場合、A3アドレスの48ビットは全て「1」である。この場合、ワイルドカードBSSIDは、アドレス指示情報を搬送することができない。換言すれば、第1のアドレスがアドレス指示情報を含む実施形態は、アドレス3内のアドレスが、全て1、ではないときのみ適用され得る。
【0227】
本開示の別の実装形態では、アドレス指示情報は、第1のアドレスの外側に配置され得る。本実装形態では、リンク指示情報は、アドレス指示情報および第1のアドレスを含み、アドレス指示情報は、第1のアドレスがAP MLDのMACアドレスであるか、または所属しているAPのMACアドレスであるかを示す。換言すれば、上記の例では、アドレス指示情報はアドレス3のI/Gビットで搬送されると仮定される。しかしながら、これは、本開示のこの実施形態において限定されない。
【0228】
一例では、アドレス指示情報は、管理フレームのアドレス3のI/Gビットで搬送されてもよい。具体的には、アドレス指示情報が第1の値(例えば、1)である場合、アドレス3内の第1のアドレスがAP MLDのMACアドレスであることを示す。アドレス指示情報が第2の値(例えば、0)である場合、それは、アドレス3内の第1のアドレスが、所属しているAPのMACアドレスであることを示す。換言すれば、本開示のこの実施形態では、アドレス2フィールドで搬送されるアドレスのI/Gビットは、アドレス指示情報の値に設定され得る。アドレス2フィールド内のアドレスのI/Gビットのデフォルト値は0であり得る。アドレス指示情報が第1の値(1)である場合、アドレス2フィールド内のアドレスのI/Gビットは1にリセットされる。アドレス指示情報が第2の値(0)である場合、アドレス2フィールド内のアドレスのI/Gビットは0に保たれる。
【0229】
例えば、アドレス指示情報は第1の値(例えば、1)である。第1のマルチリンクデバイス401は、管理フレームを生成するとき、アドレス3フィールドにAP MLDのMACアドレスを含むことができる。アドレス2フィールドの場合、送信側アドレス(例えば、図6中のAP 1のMACアドレス)によって表される文字列が最初に決定され得、次いで、文字列のI/Gビットが1に設定され、次いで、I/Gビットが1である文字列がアドレス2フィールド内で搬送される。
【0230】
別の例では、アドレス指示情報は、管理フレームのフレーム制御のFrom DSおよびTo DSにおいて搬送され得る。具体的には、アドレス指示情報が第1の値(例えば、第1の値はFrom DS=1およびTo DS=0であってよい)である場合、アドレス3内の第1のアドレスがAP MLDのMACアドレスであることを示す。アドレス指示情報が第2の値である(例えば、第2の値はFrom DS=1およびTo DS=1であり得る)場合、それは、アドレス3内の第1のアドレスが、所属しているAPのMACアドレスであることを示す。
【0231】
アドレス指示情報は、代替的に、別のフィールドまたはビット内で搬送され得ることに留意されたい。詳細は、本開示において再び説明されない。
【0232】
本開示のいくつかの実施形態では、アドレス指示情報は、第1の値(例えば、1)であり、第1のアドレスは、AP MLDのMACアドレスである。リンク指示情報は、リンク識別子情報をさらに含み得るか、またはリンク識別子情報を含まない。
【0233】
上述したように、アドレス指示情報は第1の値であり、管理フレームがMLDレベル管理フレームであることをさらに示すことができる。
【0234】
一例では、管理フレームは、アソシエーションを確立する全てのリンク、具体的には、第1のマルチリンクデバイス401と第2のマルチリンクデバイス402との間のアソシエーションを確立する全てのリンクに管理フレームが適用されることを示すために、リンク識別子情報を搬送しなくてもよい。図6を参照すると、管理フレームが全てのリンク、すなわち、第1のリンク601、第2のリンク602、および第3のリンク603に適用される場合、管理フレームはリンク識別子情報を搬送しなくてもよい。これは、シグナリングオーバーヘッドを低減し得る。
【0235】
また、上述した「アソシエーションを確立する全てのリンクに管理フレームが適用される」という説明は、管理フレームのアドレス1フィールド(受信側アドレス)がユニキャストアドレスである場合にも適用可能である。管理フレームのアドレス1フィールド(受信側アドレス)がグループキャストアドレスである場合、「アソシエーションを確立する全てのリンクに管理フレームが適用される」は、「全てのリンクに管理フレームが適用される」に置き換えられる。例えば、AP MLDに所属しているAPがグループキャスト管理フレームを送信する場合、「アソシエーションを確立する全てのリンクに管理フレームが適用される」は、「AP MLDの全てのリンクに管理フレームが適用される」に置き換えられる。例えば、管理フレームは、少なくとも1つの要素を含んでもよい。例えば、管理フレームのフレームボディ509は、1つ以上の要素を含んでもよい。任意選択で、フレームボディ509内の要素は、図3に示すフォーマット300を有することができる。一例では、要素はリンク識別子情報を搬送し得る。例えば、リンク識別子情報は、図3に示されるリンクIDフィールド33711で搬送される。しかしながら、フレームボディ509内の要素は、代替的に、図3のフォーマットとは異なるフォーマットを有し得ることが理解され得る。これは、本開示において限定されない。
【0236】
管理フレームの要素(例えば、第2の要素)が、第1のマルチリンクデバイス401と第2のマルチリンクデバイス402との間のアソシエーションを確立する全てのリンクに適用される場合、第2の要素は、いかなるリンク識別子情報も搬送しなくてよい。換言すれば、第2の要素は、第2の要素を全てのリンクに適用するように第2のマルチリンクデバイスに指示するためのリンク識別子情報を搬送しない。別の実装形態では、第2の要素は、要素が送信されるリンクに第2の要素を適用するように第2のマルチリンクデバイスに指示するためのリンク識別子情報を搬送しない。リンクIDは、代替的に、別の量のビット、例えば、4ビットを占有してもよい。
【0237】
別の例では、管理フレームは、管理フレームが適用されるリンクのリンク識別子情報を搬送して、管理フレームが少なくとも1つのリンクに適用されることを示すことができる。換言すれば、この実施形態では、リンク指示情報は、リンク識別子情報をさらに含む。例えば、リンク識別子情報は、リンク識別子(link ID)またはリンク識別子ビットマップ(link ID bitmap)であってもよい。図6を参照すると、管理フレームは、第1のリンク601および第2のリンク602に適用される。
【0238】
一例において、リンク識別子情報は、第1のリンク601のリンクIDおよび第2のリンク602のリンクIDを含む。例えば、2ビットがリンクIDを搬送するために使用され、第1のリンク601のリンクIDが「00」であり、第2のリンク602のリンクIDが「01」であり、第3のリンク603のリンクIDが「10」であると仮定される。この場合、リンク識別子情報は、管理フレームが第1のリンク601および第2のリンク602に適用されることを示す「00」および「01」を含み得る。
【0239】
別の例では、リンク識別子情報は、リンク識別子ビットマップを含み得る。リンク識別子ビットマップ内の第1のリンク601および第2のリンク602に対応するビットは1に設定され、他のビットは0に設定される。この実施形態では、リンク識別子ビットマップに含まれるビットの量は、全てのリンクの量に等しい(またはそれよりも大きい)場合があるか、または8もしくは16に設定され、リンク識別子ビットマップに含まれるビットのシーケンスは、全てのリンクとの対応関係を有する場合がある。例えば、リンク識別子ビットマップに含まれたビットが上位ビットから下位ビットに順次に第1のリンク601、第2のリンク602および第3のリンク603に対応すると仮定される。この場合、リンク識別子情報は、管理フレームが第1のリンク601および第2のリンク602に適用されることを示す「110」を含み得る。このようにして、より少ないビットが、管理フレームが適用されるリンクを明確に示すことができる。
【0240】
例えば、管理フレームは、少なくとも1つの要素を含んでよく、リンク識別子情報は、管理フレームの要素(例えば、第1の要素)で搬送されてよい。換言すれば、管理フレームの第1の要素は、リンク識別子情報によって示される1つ以上のリンクに第1の要素を適用するように第2のマルチリンクデバイスに示すために、リンク識別子情報を搬送する。
【0241】
例えば、管理フレームは、少なくとも1つの要素を含んでもよく、管理フレームの第2の要素は、全てのリンクに適用される。この場合、第2の要素は、リンク識別子情報を搬送することができ、リンク識別子情報は、全てのリンクを示す。例えば、全てのアソシエーションされたリンクに対応するビットは、第2の要素が全ての対応するリンクに適用されることを示すために、リンク識別子ビットマップに基づいて予め設定された値または第1の値に設定される。
【0242】
この実施形態では、第1の要素で搬送されるリンク識別子情報がリンクを示す場合、第2のマルチリンクデバイスは、第1の要素をリンクに適用することが理解され得る。第1の要素で搬送されるリンク識別子情報が複数のリンク(例えば、2つのリンクまたは全てのリンク)を示す場合、第2のマルチリンクデバイスは、第1の要素を複数のリンクに適用する。
【0243】
リンク識別子情報は、1つ以上のリンク識別子またはリンク識別子ビットマップのうちの少なくとも1つを含む。
【0244】
本開示のいくつかの他の実施形態では、アドレス指示情報は第2の値(例えば、0)であり、第1のアドレスは、所属しているAPのMACアドレスである。具体的には、第1のアドレスは、所属しているAPのBSSIDであってもよく、管理フレームは、第2のマルチリンクデバイスによって、所属しているAPが動作するリンクに適用されてもよい。
【0245】
上述したように、アドレス指示情報は第2の値であり、管理フレームがリンクレベル管理フレームであることをさらに示してもよい。リンクレベル管理フレームは、特定のリンクに固有であり、特定のリンクに適用されてよく、または、リンクレベル管理フレームは、リンクに固有であり、リンクに適用されてよい。
【0246】
リンクレベル管理フレームは、特定のリンクに固有であり、特定のリンクに適用されることができる。
【0247】
一例では、管理フレームは、第1のアドレスによって示されるAPが動作するリンクに管理フレームが適用されることを示すために、リンク識別子情報を搬送しなくてもよい。
【0248】
別の例では、管理フレームは、管理フレームが適用されるリンクのリンク識別子情報を搬送して、管理フレームが少なくとも1つのリンクに適用されることを示すことができる。換言すれば、この実施形態では、リンク指示情報は、リンク識別子情報をさらに含む。例えば、リンク識別子情報は、リンク識別子(link ID)またはリンク識別子ビットマップ(link ID bitmap)であってもよい。図6を参照すると、管理フレームは、第1のリンク601および第2のリンク602に適用される。
【0249】
一例において、リンク識別子情報は、第1のリンク601のリンクIDおよび第2のリンク602のリンクIDを含む。例えば、2ビットがリンクIDを搬送するために使用され、第1のリンク601のリンクIDが「00」であり、第2のリンク602のリンクIDが「01」であり、第3のリンク603のリンクIDが「10」であると仮定される。この場合、リンク識別子情報は、管理フレームが第1のリンク601および第2のリンク602に適用されることを示す「00」および「01」を含み得る。リンクIDは、代替的に、別の量のビット、例えば、4ビットを占有してもよい。
【0250】
別の例では、リンク識別子情報は、リンク識別子ビットマップを含み得る。リンク識別子ビットマップ内の第1のリンク601および第2のリンク602に対応するビットは1に設定され、他のビットは0に設定される。この実施形態では、リンク識別子ビットマップに含まれるビットの量は、全てのリンクの量に等しい(またはそれよりも大きい)場合があるか、または8もしくは16に設定され、リンク識別子ビットマップに含まれるビットのシーケンスは、全てのリンクとの対応関係を有する場合がある。例えば、リンク識別子ビットマップに含まれたビットが上位ビットから下位ビットに順次に第1のリンク601、第2のリンク602および第3のリンク603に対応すると仮定される。この場合、リンク識別子情報は、管理フレームが第1のリンク601および第2のリンク602に適用されることを示す「110」を含み得る。このようにして、より少ないビットが、管理フレームが適用されるリンクを明確に示すことができる。
【0251】
任意選択で、リンク識別子情報によって示されるリンクは、管理フレームを送信するためのAPに対応するリンク識別子を含むか、またはリンク識別子ビットマップに対応するビットが1に設定される。
【0252】
例えば、管理フレームは、少なくとも1つの要素を含んでよく、リンク識別子情報は、管理フレームの要素(例えば、第1の要素)で搬送されてよい。換言すれば、管理フレームの第1の要素は、リンク識別子情報によって示される1つ以上のリンクに第1の要素を適用するように第2のマルチリンクデバイスに示すために、リンク識別子情報を搬送する。
【0253】
例えば、管理フレームは、少なくとも1つの要素を含んでもよく、管理フレームの第2の要素は、全てのリンクに適用される。この場合、第2の要素は、リンク識別子情報を搬送することができ、リンク識別子情報は、全てのリンクを示す。例えば、全てのアソシエーションされたリンクに対応するビットは、第2の要素が全ての対応するリンクに適用されることを示すために、リンク識別子ビットマップに基づいて予め設定された値または第1の値に設定される。
【0254】
この実施形態では、第1の要素で搬送されるリンク識別子情報がリンクを示す場合、第2のマルチリンクデバイスは、第1の要素をリンクに適用することが理解され得る。第1の要素で搬送されるリンク識別子情報が複数のリンク(例えば、2つのリンクまたは全てのリンク)を示す場合、第2のマルチリンクデバイスは、第1の要素を複数のリンクに適用する。
【0255】
リンクレベル管理フレームは、リンクに固有であり、リンクに適用されることができる。この場合、管理フレームはリンク識別子情報を搬送しない。
【0256】
図6を参照すると、管理は、リンクレベル管理フレームであり、第2のリンク602に適用される場合、第1のアドレスは、所属しているAP(すなわち、AP 2)のBSSIDである。
【0257】
一例では、ダウンリンク送信が第2のリンク602において実行され、管理フレームが第2のリンク602に適用される場合、アドレス1はnon-AP STA 2のMACアドレスを搬送し、アドレス2はAP 2のMACアドレスを搬送し、アドレス3はAP 2のBSSIDを搬送する。別の例では、ダウンリンク送信が第1のリンク601において実行され、管理フレームが第2のリンク602に適用される場合、アドレス1はnon-AP STA 1のMACアドレスを搬送し、アドレス2はAP 1のMACアドレスを搬送し、アドレス3はAP 2のBSSIDを搬送する。管理フレームは、リンク情報をさらに搬送する必要はない。これは、繰り返されるシグナリング指示を回避し、シグナリングオーバーヘッドを低減することができる。
【0258】
プロセス400のステップ420において、第1のマルチリンクデバイス401は、管理フレームを第2のマルチリンクデバイス402に送信する。
【0259】
送信するステップは、ユニキャスト方式で実行されてもよく、ブロードキャスト方式で実行されてもよい。これは、本開示において限定されない。
【0260】
具体的には、第1のマルチリンクデバイス401は、管理フレームのアドレス1とアドレス2との間のリンクにおいて管理フレームを第2のマルチリンクデバイス402に送信し得る。
【0261】
いくつかの例では、図6に示すように、管理フレームのアドレス1は、non-AP STA 1のMACアドレスを搬送し、管理フレームのアドレス2は、AP 1のMACアドレスを搬送する。この場合、AP MLD 610は、図6の破線630によって示されるように、第1のリンク601上のAP 1を使用することによって、non-AP MLD 620内のnon-AP STA 1に管理フレームを送信することができる。
【0262】
いくつかの他の例では、図6に示すように、管理フレームのアドレス1は、non-AP STA 2のMACアドレスを搬送し、管理フレームのアドレス2は、AP 2のMACアドレスを搬送する。この場合、AP MLD 610は、図6の破線640によって示されるように、第2のリンク602上のAP 2を使用することによって、non-AP MLD 620内のnon-AP STA 2に管理フレームを送信することができる。
【0263】
プロセス400のステップ430において、第2のマルチリンクデバイス402は、受信された管理フレームを示された1つ以上のリンクに適用する。
【0264】
上述したように、管理フレームのリンク指示情報は、第1のアドレスを含む。第1のアドレスは、アドレス指示情報を含む。換言すれば、アドレス指示情報は、第1のアドレスに配置される。代替的に、管理フレームのリンク指示情報は、第1のアドレスおよびアドレス指示情報を含む。
【0265】
いくつかの実施形態では、アドレス指示情報が第1の値(例えば、1)である場合、第2のマルチリンクデバイス402は、第1のアドレスがAP MLDのMACアドレスであると決定することができる。任意選択で、管理フレームがMLDレベル管理フレームであるとさらに決定されてもよい。
【0266】
第1のアドレスがアドレス指示情報を含む場合、第2のマルチリンクデバイス402は、管理フレームのアドレス3フィールド内で搬送される情報を取得し、I/Gビットを0にリセットして、アドレス3内の第1のアドレス、すなわち、AP MLDのMACアドレスを読み取ることができる。図6のシナリオを参照すると、第1のアドレスは、AP MLD 610のMACアドレスであり得る。
【0267】
さらに、第2のマルチリンクデバイス402は、管理フレームがリンク指示情報を搬送するかどうかを決定することができる。
【0268】
管理フレームがリンク識別子情報を搬送しない場合、第2のマルチリンクデバイス402は、第1のマルチリンクデバイス401と第2のマルチリンクデバイス402との間のアソシエーションを確立する全てのリンク(例えば、第1のリンク601、第2のリンク602、および第3のリンク603)に管理フレームを適用し得る。一例では、管理フレームは、ブロック確認応答追加(ADD Block ACK、ADDBA)要求フレームまたはブロック追加確認応答フレームであり得る。
【0269】
管理フレームがリンク識別子情報を搬送する場合、第2のマルチリンクデバイス402は、リンク識別子情報によって示された1つ以上のリンクに管理フレームを適用し得る。例えば、図6を参照すると、管理フレームが第1のリンク601および第2のリンク602のリンク識別子情報を含む場合(例えば、リンク識別子情報は、2つのリンクIDフィールドを使用することによって第1のリンク601のリンクIDおよび第2のリンク602のリンクIDを含み得るか、またはリンク識別子情報は、リンク識別子ビットマップ中の対応する2つのビットを第1の値に設定することによって示され得る)、管理フレームは、第1のリンク601および第2のリンク602に適用されてもよい。一例では、管理フレームは、ターゲットウェイク時間(Target Wake Time、TWT)セットアップフレームであってよく、TWTセットアップフレーム内のTWT要素は、リンク識別子情報を搬送し、リンク識別子情報は、適用される1つ以上のリンクを示す。
【0270】
例えば、管理フレームは、少なくとも1つの要素を含む。第1の要素がリンク識別子情報を搬送する場合、第2のマルチリンクデバイス402は、リンク識別子情報によって示された1つ以上のリンクに第1の要素を適用し得る。第2の要素がリンク識別子情報を搬送しない場合、第2のマルチリンクデバイス402は、第1のマルチリンクデバイス401と第2のマルチリンクデバイス402との間のアソシエーションを確立する全てのリンクに第2の要素を適用し得る。代替的に、別の実装形態では、第2の要素がリンク識別子情報を搬送しない場合、第2のマルチリンクデバイス402は、管理フレームが送信されるリンク(すなわち、受信側アドレスによって示される局または送信側アドレスによって示される局が動作するリンク)のみに第2の要素を適用し得る。
【0271】
いくつかの他の実施形態では、アドレス指示情報が第2の値(例えば、0)である場合、第2のマルチリンクデバイス402は、第1のアドレスが、所属しているAPのMACアドレスであると決定することができる。任意選択で、管理フレームがリンクレベル管理フレームであるとさらに決定されてもよい。また、第2のマルチリンクデバイス402は、所属しているAPが動作するリンクに管理フレームを適用することができる。一例では、管理フレームは、チャネル幅通知フレームフォーマット(Notify Channel Width Frame Format)フレームであってよい。
【0272】
第2のマルチリンクデバイス402は、管理フレームのアドレス3の情報を取得し、アドレス3内の第1のアドレス、すなわち、所属しているAPのBSSIDを読み取ることができる。図6のシナリオを参照すると、第1のアドレスがAP 2のBSSIDであり得ることが仮定される。この場合、第2のマルチリンクデバイス402は、第1のアドレス(AP 2のBSSID)と関連したリンク(すなわち、第2のリンク602)に管理フレームを適用することができる。
【0273】
この実施形態では、管理フレームが適用されるリンクは、第1のアドレス(すなわち、所属しているAPのMACアドレス)に基づいて決定され、管理フレームが実際に送信されるリンクとは無関係であることが理解され得る。
【0274】
例えば、図6を参照すると、管理フレームのアドレス1がnon-AP STA 2のMACアドレスを搬送し、管理フレームのアドレス2がAP 2のMACアドレスを搬送し、アドレス3がAP 2のBSSIDを搬送すると仮定される。この場合、第1のマルチリンクデバイス401は、第2のリンク602において第2のマルチリンクデバイス402に管理フレームを送信し、第2のマルチリンクデバイス402は、第2のリンク602に管理フレームを適用する。この実施形態では、管理フレームが実際に送信されるリンクと管理フレームが適用されるリンクとは同じであり、両方とも第2のリンク602であることが知られ得る。別の例では、管理フレームのアドレス1がnon-AP STA 1のMACアドレスを搬送し、管理フレームのアドレス2がAP 1のMACアドレスを搬送し、アドレス3がAP 2のBSSIDを搬送すると仮定される。この場合、第1のマルチリンクデバイス401は、第1のリンク601において第2のマルチリンクデバイス402に管理フレームを送信するが、第2のマルチリンクデバイス402は、第2のリンク602に管理フレームを適用する。換言すれば、第2のマルチリンクデバイス402は、第1のアドレスに基づいて、管理フレームが送信されるリンク(第1のリンク601)以外のリンク(第2のリンク602)に管理フレームを適用する。このようにして、管理フレームが送信されるリンクと管理フレームが適用されるリンクとは同じであっても異なっていてもよく、その結果、管理フレームのクロスリンク送信が実装され、マルチリンク機能が完全に使用される。これにより、通信効率を向上させる。
【0275】
管理フレームを受信した後、第2のマルチリンクデバイス402は、管理フレームのアドレス3内のアドレスが、全て1、であるかどうかを決定し得ることに留意されたい。イエスである場合、第2のマルチリンクデバイス402は、ワイルドカードBSSIDがアドレス3内にあり、アドレス3がアドレス指示情報を搬送しないと決定することができる。第1のアドレスがAP MLDのMACアドレスであるか、所属しているAPのMACアドレスであるかは、アドレス3のアドレスが、全て1、でない場合にのみ決定される。
【0276】
プロセス400のステップ440において、第2のマルチリンクデバイス402は、管理フレームの返信確認応答フレームを第1のマルチリンクデバイス401に送信する。
【0277】
例えば、図6を参照すると、non-AP MLD 620のnon-AP STA 1は、第1のリンク601においてAP MLD 610のAP 1に確認応答フレームを送信することができる。一例では、確認応答フレームは肯定確認応答(ACK)を含み得る。
【0278】
図4から図6を参照した上記の例では、第1のマルチリンクデバイス401はAP MLDであり、第2のマルチリンクデバイス402はnon-AP MLDであると仮定される。第1のマルチリンクデバイス401はnon-AP MLDであってよく、第2のマルチリンクデバイス402はAP MLDであってよいことが理解され得る。対応する説明は同様であり、詳細はここでは再び説明されない。
【0279】
図4から図6を参照した前述の説明によれば、本開示のこの実施形態では、管理フレームは、第2のマルチリンクデバイスが管理フレームを正しいリンクに適用することができるように、管理フレームが適用されるリンクを示すためのリンク指示情報を含むことができる。これにより、処理エラーを回避する。また、リンク指示情報は、第1のアドレスがAP MLDのMACアドレスであるか、または所属しているAPのMACアドレスであるかを指示するアドレス指示情報を含むことができる。この解決策は、MLDのMACアドレスが、所属している局のMACアドレスと同じであっても適用可能である。この解決策は、より普遍的であり、シグナリングオーバーヘッドを低減することができる。本開示のこの実施形態では、管理フレームは、リンクにまたがって送信されてもよく、その結果、マルチリンク機能が完全に使用されて、リソースを効果的に使用することができる。これにより、リソース使用率を向上させ、通信効率をさらに向上させる。
【0280】
本開示のこの実施形態は、クロスリンク送信のための管理フレーム機構を提供し、その結果、マルチリンク機能が使用されてリソースを完全に使用することができることが知られ得る。また、MLDのMACアドレスが、所属している局のMACアドレスと同じであっても、管理フレームの種別が決定されることができない場合に生じる処理異常は発生しない。別の態様では、クロスリンク送信機構は、MLDのMLD MACアドレスが、1つの所属している局のMACアドレスと同じになることを可能にする。これは、MACアドレスの量に対するオーバーヘッドを低減し、チップコストを低減する。具体的には、本開示のこの実施形態では、アドレス指示情報は、第1のアドレスを示す。これは、シグナリングオーバーヘッドを低減し、正常な処理を保証することができる。加えて、リンクレベル管理フレームは、少なくとも第1のアドレスに基づいて、管理フレームが適用されるリンクを示す。これは、管理フレームがクロスリンク送信に起因して誤ったリンクに適用されることを回避する。MLDレベルの管理フレームは、追加のリンク情報に基づいて、管理フレームが適用されるいくつかのリンクを示すことができる。これは、適用範囲を拡張し、通信性能を保証する。
【0281】
別の実施形態では、管理フレームのアドレス3は、常にAPのMACアドレスを搬送する。換言すれば、任意の管理フレーム内のアドレス3は、APのMACアドレスを搬送し、AP MLDのMACアドレスを搬送する可能性はない。APのMACアドレスは、所属しているAPのMACアドレスであってもよく、またはシングルリンクAPのMACアドレスであってもよい。アドレス指示情報は、管理フレームのタイプを示すことができる。具体的には、アドレス指示情報は、管理フレームがMLDレベルの管理フレームであることを示す第1の値であり、アドレス指示情報は、管理フレームがリンクレベルの管理フレームであることを示す第2の値である。第1の値は第2の値とは異なる。例えば、第1の値は1であり、第2の値は0である。別の例では、第1の値は0であり、第2の値は1である。
【0282】
また、APのMACアドレスは、管理フレームを送信するAPのMACアドレスであるか、または同一のAP MLD内で管理フレームを送信するAPのMACアドレス以外の他のAPのMACアドレスである。
【0283】
APのMACアドレスは、管理フレームを送信するAPのMACアドレスである。管理フレームで搬送されるリンク識別子情報は、前述の説明「リンクレベル管理フレームは特定のリンクに固有であり、特定のリンクに適用されてもよい」と一致する。詳細はここでは再び説明されない。
【0284】
APのMACアドレスは、同じAP MLDにおいて管理フレームを送信するAPのMACアドレス以外の他のAPのMACアドレスである。管理フレームで搬送されるリンク識別子情報は、前述の説明「リンクレベル管理フレームは特定のリンクに固有であり、特定のリンクに適用されてもよい」と一致する。詳細はここでは再び説明されない。図7は、本開示の一実施形態によるデータ送信プロセス700の別のシグナリング相互作用図である。プロセス700は、第1のマルチリンクデバイス701および第2のマルチリンクデバイス702を含む。第1のマルチリンクデバイス701は、AP MLDまたはnon-AP MLDであり得る。それに対応して、第2のマルチリンクデバイス702は、non-AP MLDまたはAP MLDであり得る。
【0285】
説明を容易にするために、以下の説明では、第1のマルチリンクデバイス701は、図6に示されるAP MLD 610であると仮定され、第2のマルチリンクデバイス702は、図6に示されるnon-AP MLD 620であると仮定され得る。図7に示される通信プロセスは、限定ではなく一例にすぎないことが理解され得る。本開示のこの実施形態では、図7に示されていない相互作用シグナリングが含まれてもよく、または図7に示されるいくつかのシグナリングが省略される。
【0286】
プロセス700のステップ710において、第1のマルチリンクデバイス701は、管理フレームを最初に生成し得る。管理フレームは、ロバストな管理フレームであってもよく、または保護された管理フレームもしくは暗号化された管理フレームと称されてもよく、図8に示されるフォーマットを有してもよい。
【0287】
図8は、本開示の一実施形態による管理フレームのフォーマット800の別の概略図である。フォーマット800は、フレーム制御(Frame Control)801と、持続時間(Duration)802と、アドレス1(Address 1)803と、アドレス2(Address 2)804と、アドレス3(Address 3)805と、シーケンス制御(Sequence Control)806と、アドレス4(Address 4)807と、カウンタモード暗号ブロック連鎖メッセージ認証コードプロトコル(Counter mode Cipher-Block Chaining Message Authentication Code(CBC-MAC)Protocol、CCMP)ヘッダまたはガロア/カウンタモードプロトコル(Galois/Counter Mode Protocol、GCMP)ヘッダ808と、フレームボディ(Frame Body)809と、メッセージ完全性検査(MIC)812と、フレーム検査シーケンス(Frame Check Sequence、FCS)810とを含む。フレームボディ809は、MMPDUを含むことができる。追加的または任意的に、フォーマット800は、高スループット制御(High Throughput Control、HT Control)811をさらに含んでいてもよい。
【0288】
例えば、フレーム制御801は、複数のサブフィールド、例えば、プロトコルバージョン(Protocol Version)、フレームタイプ(Type)、サブタイプ(Subtype)、分散システムから(From Distributed System、From DS)、分散システムへ(To DS)、再試行(Retry)、電力管理(Power Management)、およびモアデータ(More Data)を含み得る。例えば、フレームタイプ「00」は、管理フレームを示す。
【0289】
例えば、持続時間802は、送信機会持続時間を示してもよい。アドレス1 803、アドレス2 804、アドレス3 805、およびアドレス4 807は、アドレスフィールドと総称され得る。フレームボディ509は、特定の情報を搬送することができる。FCS810は、エラー検出のために使用され得る。例えば、FCS810は、32ビット巡回冗長検査(Cyclic Redundancy Check、CRC)を含んでもよい。HT制御811は、集約された制御(Aggregated Control、A-Control)を含むことができ、制御リストおよびパディングをさらに含むことができる。
【0290】
図8における同様の参照番号を有する要素については、図5における同様の要素の前述の説明を参照することが理解され得る。詳細はここでは再び説明されない。
【0291】
管理フレームは、受信側アドレスと、送信側アドレスと、リンク指示情報とを含み得る。リンク指示情報は、管理フレームが適用される少なくとも1つのリンクを指示することができる。
【0292】
いくつかの例では、リンク指示情報は、第1のアドレスとアドレス指示情報とを含み得る。いくつかの他の例では、リンク指示情報は、第1のアドレスを含み得、第1のアドレスは、アドレス指示情報を含む。換言すれば、アドレス指示情報は、第1のアドレスに配置される。アドレス指示情報は、第1のアドレスがAP MLDのMACアドレスであるか、または所属しているAPのMACアドレスであるかを示す。具体的には、アドレス指示情報は、第1のアドレスがAP MLDのMACアドレスであることを示す第1の値であり、アドレス指示情報は、第1のアドレスが、所属しているAPのMACアドレスであることを示す第2の値である。
【0293】
アドレス指示情報が第1の値であり、第1のアドレスがAP MLDのMACアドレスである場合、リンク指示情報は、リンク識別子情報をさらに含むことができる。例えば、リンク識別子情報は、管理フレームの要素で搬送される。代替的に、管理フレームは、リンク識別子情報を搬送しなくてもよい。
【0294】
具体的には、受信側アドレス、送信側アドレス、およびリンク指示情報の具体的な実施形態については、図4を参照した前述の説明を参照されたい。簡潔にするために、詳細はここでは再び説明されない。
【0295】
一実装形態では、図8に示すフォーマット800の管理フレームのMIC 812は、第1のマルチリンクデバイス701によって構築された追加認証データ(Additional Authentication Data、AAD)に基づいて生成され得る。本開示のこの実施形態において提供される、AADを構築および/または構文解析するプロセス、ならびにMICを生成および/または構文解析する対応するプロセスは、別々に実装されてもよく、または前述の実施形態において提供される管理フレームを生成および送信するプロセスと組み合わされてもよいことを理解されたい。
【0296】
図9は、本開示の一実施形態によるAADのフォーマット900の概略図である。フォーマット900は、フレーム制御(Frame Control)901、アドレス1 902、アドレス2 903、アドレス3 904、シーケンス制御(Sequence Control)905、およびアドレス4 906を含む。
【0297】
例えば、フレーム制御901は、フレーム制御801の一部分に基づいて生成されてもよい。例えば、フレーム制御801の一部(例えば、サブタイプ、再試行、およびさらなるデータ)が除外され得、次いで、フレーム制御901が生成される。すなわち、除外した部分が0にマスキング(mask)される。例えば、シーケンス制御905は、シーケンス制御806と一致し得、アドレス4 906は、アドレス4 807と一致し得る。一実装形態では、AADのフレーム制御901、アドレス1 902、シーケンス制御905、およびアドレス4 906を構築するための具体的な方法については、既存のプロトコル802.11-2021を参照されたい。
【0298】
本開示のいくつかの実施形態では、アドレス1 902で搬送されるアドレスはアドレス1 803で搬送されるアドレスと同じであり、アドレス2 903で搬送されるアドレスはアドレス2 804で搬送されるアドレスと同じであり、アドレス3 904で搬送されるアドレスはアドレス3 805で搬送されるアドレスと同じである。
【0299】
具体的には、フォーマット900内のアドレス1 902は、管理フレームの受信側アドレスを搬送することができ、アドレス2 903は、管理フレームの送信側アドレスを搬送することができ、アドレス3 904は、第2のアドレスを搬送することができる。本明細書における管理フレームは、AADに対応する管理フレームであってよく、または前述の実施形態において説明された管理フレームであってよいことが理解され得る。例えば、管理フレームがAP MLDからnon-AP MLDに送信される場合、すなわち、送信方向がダウンリンクである場合、アドレス1 902はnon-AP STAのMACアドレスを搬送してもよく、アドレス2 903はAPのMACアドレスを搬送してもよい。管理フレームがnon-AP MLDからAP MLDに送信される場合、すなわち、送信方向がアップリンクである場合、アドレス1 902は、APのMACアドレスを搬送することができ、アドレス2 903は、non-AP STAのMACアドレスを搬送することができる。加えて、アップリンクまたはダウンリンクにかかわらず、アドレス3 904は第2のアドレスを搬送する。
【0300】
加えて、エアインターフェース送信中に、管理フレームのアドレス1 803およびアドレス2 804が、管理フレームが送信される対応するリンクのアドレスを搬送する場合、この場合、AADのアドレス1 902およびアドレス2 903はまた、表2に示すように、管理フレームが送信される対応するリンクのアドレスを搬送することもできる。
【0301】
【表2】
【0302】
本開示のいくつかの他の実施形態では、フォーマット900内のアドレス1 902およびアドレス2 903は、MLDの対応するMACアドレスを搬送し、エアインターフェース送信中であっても対応するリンクアドレスと置き換えられない。換言すれば、この実施形態では、エアインターフェース送信中に、アドレス1 902内で搬送されるアドレスおよびアドレス2 903内で搬送されるアドレスは依然としてMACアドレスである。
【0303】
しかし、この実施形態では、アドレス3 904で搬送されるアドレスは、アドレス3 805で搬送されるアドレスと同じである。換言すれば、第2のアドレスは第1のアドレスと同じである。
【0304】
具体的には、管理フレームがMLDレベルの管理フレームである場合、第1のアドレスはAP MLDのMACアドレスである。AADが構築されるとき、AADのアドレス3 904内の第2のアドレスも、AP MLDのMACアドレスである。管理フレームがリンクレベル管理フレームである場合、第1のアドレスは、APのBSSIDであり、所属しているAPのBSSIDまたはAP MLDに所属していないAPのBSSIDであり得る。AADが構築されるとき、AADのアドレス3 904内の第2のアドレスもAPのBSSIDであり、所属しているAPのBSSIDまたはAP MLDに所属していないAPのBSSIDであり得る。それに対応して、AADのアドレス1、アドレス2、およびアドレス3は、以下の表3に記載され得る。
【0305】
【表3】
【0306】
この実施形態では、AADのアドレス1およびアドレス2は、MLDの対応するMACアドレスであるため、対応する管理フレームは、リンク全体にわたって送信されることが許可され、管理フレームがターゲットリンクにおいて送信されない場合でも、再暗号化は必要とされないことが理解され得る。このようにして、マルチリンク機能は完全に使用されることができ、送信の柔軟性が改善され、その結果、リンクリソースは効果的に使用されることができる。これにより、通信効率を向上させる。
【0307】
管理フレームの前述の説明では、管理フレームはリンク指示情報を含み、リンク指示情報はアドレス指示情報を含む。
【0308】
本開示のいくつかの実施形態では、アドレス指示情報は、管理フレームのアドレス3フィールドで搬送される。換言すれば、第1のアドレスは、アドレス指示情報を含む。
【0309】
一例では、AADのアドレス3 904中のアドレスは、管理フレームのアドレス3内のアドレスと同じであり得る。換言すれば、AADの第2のアドレスはまた、アドレス指示情報を含む。
【0310】
別の例では、管理フレームの第1のアドレスは常にAPのMACアドレスに設定され、第2のアドレスは常にAPのMACアドレスに設定される。
【0311】
別の例では、AADのアドレス3 904内のアドレスは、管理フレームのアドレス3内のアドレスと必ずしも同一ではない。換言すれば、AADの第2のアドレスは、アドレス指示情報を含まない。具体的には、アドレス指示情報が第1の値(例えば、1)である場合、AADが構築されると、管理フレームのアドレス3フィールド内のアドレス指示情報は、デフォルト値(例えば、0)にリセットされ、AADのアドレス3 904内の第2のアドレスとして使用される。アドレス指示情報が第2の値(例えば、0)である場合、AADが構築されるとき、管理フレームのアドレス3フィールド内のアドレス指示情報は0に保たれ、AADのアドレス3 904内の第2のアドレスとして使用される。この場合、第1のアドレスの意味は、依然として、管理フレーム内のアドレス指示情報に基づいて決定され得ることが理解され得る。任意選択で、管理フレームのタイプが決定される。任意選択で、この実施形態では、第2のアドレスは、アドレス指示情報を含まないが、AADは、別の位置またはビットを使用することによってアドレス指示情報を搬送することができる。換言すれば、AADは、アドレス指示情報を含み、アドレス指示情報は、AADのアドレス2のI/Gビットで搬送されるか、またはAADのフレーム制御のFrom DSおよびTo DSなどで搬送される。
【0312】
本開示のいくつかの他の実施形態では、アドレス指示情報は、管理フレームのアドレス2フィールド内で搬送される。
【0313】
一例では、AADのアドレス3 904内のアドレスは、管理フレームのアドレス3内のアドレスと必ずしも同一ではない。換言すれば、AADの第2のアドレスは、アドレス指示情報を含む。具体的には、管理フレームのアドレス2フィールド内のアドレス指示情報が第1の値(例えば、1)である場合、AADが構築されるとき、管理フレームのアドレス3フィールド内のアドレス指示情報は1にリセットされ、AADのアドレス3 904内の第2のアドレスとして使用される。管理フレームのアドレス2フィールド内のアドレス指示情報が第2の値(例えば、0)である場合、AADが構築されるとき、管理フレームのアドレス3フィールド内のアドレス指示情報は、0に保たれ、AADのアドレス3 904内の第2のアドレスとして使用される。換言すれば、本開示のこの実施形態では、AADのアドレス3フィールドで搬送される第2のアドレスのI/Gビットは、アドレス指示情報の値に設定され得る。第2のアドレスのI/Gビットのデフォルト値は0であり得る。アドレス指示情報が第1の値(1)である場合、第2のアドレスのI/Gビットは1にリセットされる。アドレス指示情報が第2の値(0)である場合、第2のアドレスのI/Gビットは0のままである。
【0314】
別の例では、AADのアドレス2 903内のアドレスは、管理フレームのアドレス2内のアドレスと同一であり得る。換言すれば、AADはアドレス指示情報も含む。別の例では、AADのアドレス2 903内のアドレスは、管理フレームのアドレス2内のアドレスと必ずしも同じではない。換言すれば、AADはアドレス指示情報を含まない。具体的には、管理フレームのアドレス2内のアドレス指示情報が第1の値(例えば、1)である場合、AADが構築されると、管理フレームのアドレス2フィールド内のアドレス指示情報は、デフォルト値(例えば、0)にリセットされ、AADのアドレス2 903内のアドレスとして使用される。管理フレームのアドレス2内のアドレス指示情報が第2の値(例えば、0)である場合、AADが構築されるとき、管理フレームのアドレス2フィールド内のアドレス指示情報は0に保たれ、AADのアドレス2 903内のアドレスとして使用される。この場合、第1のアドレスの意味は、依然として、管理フレームのアドレス2におけるアドレス指示情報に基づいて決定され得ることが理解され得る。任意選択で、管理フレームのタイプが決定される。
【0315】
また、第1のマルチリンクデバイス701は、構築されたAADおよびフレームボディ809に基づいて暗号化アルゴリズムを用いてMIC812を生成することができる。
【0316】
プロセス700のステップ720において、第1のマルチリンクデバイス701は、管理フレームを第2のマルチリンクデバイス702に送信する。具体的には、第1のマルチリンクデバイス701は、管理フレームのアドレス1とアドレス2との間のリンクにおいて管理フレームを第2のマルチリンクデバイス702に送信することができる。
【0317】
図7のステップ720については、図4のステップ420の前述の説明を参照されたい。簡潔にするために、詳細はここでは再び説明されない。
【0318】
プロセス700のステップ730において、第2のマルチリンクデバイス702は、受信された管理フレームに対してセキュリティ検証を実行する。
【0319】
いくつかの実施形態では、第2のマルチリンクデバイス702は、受信された管理フレームに基づいてAADを構築し得る。次いで、第2のマルチリンクデバイス702は、構築されたAADと管理フレームのフレームボディとに基づいて第2のMICを生成し、管理フレームのMIC(第1のMICと称される)と第2のMICとに基づいて、受信された管理フレームに対してセキュリティ検証を実行し得る。
【0320】
第2のマルチリンクデバイス702が第2のMICを取得するためにAADを構築するプロセスは、独立して実装され得ることを理解されたい。換言すれば、このプロセスは、第2のマルチリンクデバイス702が管理フレームを受信するプロセスから分離され得る。代替的に、第2のマルチリンクデバイス702が第2のMICを取得するためにAADを構築するプロセスは、第2のマルチリンクデバイス702が管理フレームを受信し、管理フレームを少なくとも1つのリンクに適用するプロセスと組み合わせて実装され得る。
【0321】
第2のマルチリンクデバイス702によって構築されたAADは、図9に示されるフォーマット900と同様のフォーマットを有し得る。具体的には、第2のマルチリンクデバイスがAADを構築する方式は、第1のマルチリンクデバイス701が図9に示されるAADを構築する方式と同様である。詳細については、前述の説明を参照されたい。簡潔にするために、詳細はここでは再び説明されない。
【0322】
AADを構築した後、第2のマルチリンクデバイス702は、構築されたAADと受信された管理フレームのフレームボディとに基づいて第2のMICを生成し得る。次いで、第2のマルチリンクデバイス702は、受信された管理フレームの(第1のMICと称される)MICを、生成された第2のMICと比較し得る。2つのMICフィールドが同じである場合、それは、管理フレームが改竄されていないことを示し、後続の処理が実行され得る。反対に、2つのMICフィールドが異なる場合、管理フレームが改竄されていることを示す。
【0323】
プロセス700のステップ740において、第2のマルチリンクデバイス702は、受信された管理フレームを示された1つ以上のリンクに適用する。
【0324】
具体的には、ステップ730においてセキュリティが検証された場合、例えば、第1のMICが第2のMICと一致する場合、ステップ740が実行される。
【0325】
上述したように、管理フレームのリンク指示情報は、第1のアドレスを含む。第1のアドレスは、アドレス指示情報を含む。換言すれば、アドレス指示情報は、第1のアドレスに配置される。代替的に、管理フレームのリンク指示情報は、第1のアドレスおよびアドレス指示情報を含む。
【0326】
いくつかの実施形態では、アドレス指示情報が第1の値(例えば、1)である場合、第2のマルチリンクデバイス402は、第1のアドレスがAP MLDのMACアドレスであると決定することができる。任意選択で、管理フレームがMLDレベル管理フレームであるとさらに決定されてもよい。
【0327】
第1のアドレスがアドレス指示情報を含む場合、第2のマルチリンクデバイス402は、管理フレームのアドレス3フィールド内で搬送される情報を取得し、I/Gビットを0にリセットして、アドレス3内の第1のアドレス、すなわち、AP MLDのMACアドレスを読み取ることができる。図6のシナリオを参照すると、第1のアドレスは、AP MLD 610のMACアドレスであり得る。
【0328】
さらに、第2のマルチリンクデバイス402は、管理フレームがリンク指示情報を搬送するかどうかを決定することができる。
【0329】
管理フレームがリンク識別子情報を搬送しない場合、第2のマルチリンクデバイス402は、第1のマルチリンクデバイス401と第2のマルチリンクデバイス402との間のアソシエーションを確立する全てのリンク(例えば、第1のリンク601、第2のリンク602、および第3のリンク603)に管理フレームを適用し得る。一例では、管理フレームは、ブロック確認応答追加(ADD Block ACK、ADDBA)要求フレームまたはブロック追加確認応答フレームであり得る。
【0330】
管理フレームがリンク識別子情報を搬送する場合、第2のマルチリンクデバイス402は、リンク識別子情報によって示された1つ以上のリンクに管理フレームを適用し得る。例えば、図6を参照すると、管理フレームが第1のリンク601および第2のリンク602のリンク識別子情報を含む場合、管理フレームは、第1のリンク601および第2のリンク602に適用されてもよい。一例では、管理フレームは、ターゲットウェイク時間(Target Wake Time、TWT)セットアップフレームであってよく、TWTセットアップフレーム内のTWT要素は、リンク識別子情報を搬送し、リンク識別子情報は、適用される1つ以上のリンクを示す。
【0331】
例えば、管理フレームは、少なくとも1つの要素を含む。第1の要素がリンク識別子情報を搬送する場合、第2のマルチリンクデバイス402は、リンク識別子情報によって示された1つ以上のリンクに第1の要素を適用し得る。第2の要素がリンク識別子情報を搬送しない場合、第2のマルチリンクデバイス402は、第1のマルチリンクデバイス401と第2のマルチリンクデバイス402との間のアソシエーションを確立する全てのリンクに第2の要素を適用し得る。別の実装形態では、第2の要素がリンク識別子情報を搬送しない場合、第2のマルチリンクデバイス402は、要素が送信されるリンクに第2の要素を適用し得る。
【0332】
いくつかの他の実施形態では、アドレス指示情報が第2の値(例えば、0)である場合、第2のマルチリンクデバイス402は、第1のアドレスが、所属しているAPのMACアドレスであると決定することができる。任意選択で、管理フレームがリンクレベル管理フレームであるとさらに決定されてもよい。また、第2のマルチリンクデバイス402は、所属しているAPが動作するリンクに管理フレームを適用することができる。一例では、管理フレームは、チャネル幅通知フレームフォーマット(notify channel width frame format)フレームであり得る。第2のマルチリンクデバイス402は、管理フレームのアドレス3の情報を取得し、アドレス3内の第1のアドレス、すなわち、所属しているAPのBSSIDを読み取ることができる。図6のシナリオを参照すると、第1のアドレスがAP 2のBSSIDであり得ることが仮定される。この場合、第2のマルチリンクデバイス402は、第1のアドレス(AP 2のBSSID)と関連したリンク(すなわち、第2のリンク602)に管理フレームを適用することができる。
【0333】
この実施形態では、管理フレームが適用されるリンクは、第1のアドレス(すなわち、所属しているAPのMACアドレス)に基づいて決定され、管理フレームが実際に送信されるリンクとは無関係であることが理解され得る。
【0334】
例えば、図6を参照すると、管理フレームのアドレス1がnon-AP STA 2のMACアドレスを搬送し、管理フレームのアドレス2がAP 2のMACアドレスを搬送し、アドレス3がAP 2のBSSIDを搬送すると仮定される。この場合、第1のマルチリンクデバイス401は、第2のリンク602において第2のマルチリンクデバイス402に管理フレームを送信し、第2のマルチリンクデバイス402は、第2のリンク602に管理フレームを適用する。この実施形態では、管理フレームが実際に送信されるリンクと管理フレームが適用されるリンクとは同じであり、両方とも第2のリンク602であることが知られ得る。別の例では、管理フレームのアドレス1がnon-AP STA 1のMACアドレスを搬送し、管理フレームのアドレス2がAP 1のMACアドレスを搬送し、アドレス3がAP 2のBSSIDを搬送すると仮定される。この場合、第1のマルチリンクデバイス401は、第1のリンク601において第2のマルチリンクデバイス402に管理フレームを送信するが、第2のマルチリンクデバイス402は、第2のリンク602に管理フレームを適用する。換言すれば、第2のマルチリンクデバイス402は、第1のアドレスに基づいて、管理フレームが送信されるリンク(第1のリンク601)以外のリンク(第2のリンク602)に管理フレームを適用する。このようにして、管理フレームが送信されるリンクと管理フレームが適用されるリンクとは同じであっても異なっていてもよく、その結果、管理フレームのクロスリンク送信が実現され、マルチリンク機能が完全に使用される。これにより、通信効率を向上させる。
【0335】
プロセス700のステップ750において、第2のマルチリンクデバイス702は、管理フレームの返信確認応答フレームを第1のマルチリンクデバイス701に送信する。管理フレームの受信端がシングルリンク局である場合、シングルリンク局は、確認応答フレームを第1のマルチリンクデバイス701に返信する。
【0336】
例えば、図6を参照すると、non-AP MLD 620のnon-AP STA 1は、第1のリンク601においてAP MLD 610のAP 1に確認応答フレームを送信することができる。一例では、確認応答フレームは肯定確認応答(ACK)を含み得る。
【0337】
前述の例では、第1のマルチリンクデバイス701はAP MLDであり、第2のマルチリンクデバイス702はnon-AP MLDであると仮定される。第1のマルチリンクデバイス701はnon-AP MLDであってよく、第2のマルチリンクデバイス702はAP MLDであってよいことが理解され得る。対応する説明は同様であり、詳細はここでは再び説明されない。
【0338】
前述の説明によれば、本開示のこの実施形態では、管理フレームは、管理フレームが適用されるリンクを示すためのリンク指示情報を含むことができ、その結果、第2のマルチリンクデバイスは、管理フレームを正しいリンクに適用することができる。これにより、処理エラーを回避する。また、リンク指示情報は、第1のアドレスがAP MLDのMACアドレスであるか、または所属しているAPのMACアドレスであるかを指示するアドレス指示情報を含むことができる。この解決策は、MLDのMACアドレスが、所属している局のMACアドレスと同じであっても適用可能である。この解決策は、より普遍的であり、シグナリングオーバーヘッドを低減することができる。別の態様では、クロスリンク送信機構は、MLDのMLD MACアドレスが、1つの所属している局のMACアドレスと同じになることを可能にする。これは、MACアドレスの量に対するオーバーヘッドを低減し、チップコストを低減する。本開示のこの実施形態では、管理フレームは、リンクにまたがって送信されてもよく、その結果、マルチリンク機能が完全に使用されて、リソースを効果的に使用することができる。これにより、リソース使用率を向上させ、通信効率をさらに向上させる。
【0339】
図10は、本開示の一実施形態によるデータ送信方法1000の概略フローチャートである。方法1000は、第1のマルチリンクデバイスによって実行され得る。例えば、第1のマルチリンクデバイスは、図6のAP MLD 610または図6のnon-AP MLD 620として実装されてもよい。
【0340】
方法1000は、ブロック1010で開始する。ステップ1010において、第1のマルチリンクデバイスは、管理フレームを生成する。管理フレームは、受信側アドレスと、送信側アドレスと、リンク指示情報とを含む。リンク指示情報は、管理フレームがリンク指示情報に対応する少なくとも1つのリンクに適用されることを示す。
【0341】
例えば、管理フレームは、図5に示されるフォーマット500を有してもよく、保護の下で図8に示されるフォーマット800を有してもよい。リンク指示情報は、第1のアドレスを含み得る。第1のアドレスは、管理フレームのアドレス3フィールドで搬送される。加えて、受信側アドレスは、管理フレームのアドレス1フィールドにおいて搬送され得る。送信側アドレスは、管理フレームのアドレス2フィールドで搬送される。
【0342】
いくつかの例では、第1のアドレスは、アドレス指示情報を含み得る。例えば、アドレス指示情報は、管理フレームのアドレス3フィールド内のMACアドレスのI/Gビットで搬送される。
【0343】
いくつかの他の例では、リンク指示情報は、第1のアドレスとアドレス指示情報とを含み得る。例えば、アドレス指示情報は、管理フレームのアドレス2フィールド内のMACアドレスのI/Gビットまたは別の位置で搬送される。
【0344】
本開示の本実施形態では、アドレス指示情報は、第1のアドレスがAP MLDのMLD MACアドレスであるか、またはAP MLDに所属しているAPのMACアドレスであるかを示すことができる。具体的には、アドレス指示情報が第1の値(例えば、1)である場合、それは、第1のアドレスがAP MLDのMLD MACアドレスであることを示す。アドレス指示情報が第2の値(例えば、0)である場合、それは、第1のアドレスが、AP MLDに所属しているAPのMACアドレスであることを示し、例えば、AP MLDに所属しているAPのBSSIDであってもよい。
【0345】
ある場合には、アドレス指示情報は第1の値であり、第1のアドレスはAP MLDのMLD MACアドレスである。リンク指示情報は、リンク識別子情報をさらに含んでもよく、またはリンク識別子情報を全く含まなくてもよい。
【0346】
具体的には、リンク指示情報は、管理フレームが適用されるリンクを示すリンク識別子情報を含む。リンク指示情報は、リンク識別子情報を含まず、管理フレームが第1のマルチリンクデバイスと第2のマルチリンクデバイスとの間のアソシエーションを確立する全てのリンクに適用されることを示す。
【0347】
本開示のこの実施形態では、「リンクに適用される(applied to a link)」は、リンクにおけるターゲット(target at a link)として理解されてもよく、またはリンクの2つの端部における局に適用されてもよく、以下の説明ではリンクに適用されるものとして集合的に説明される。
【0348】
一例では、管理フレームは少なくとも1つの要素を含む。リンク識別子情報は、第1の要素がリンク識別子情報によって示される1つ以上のリンクに適用されることを示す、管理フレームの第1の要素において搬送され得る。
【0349】
別の例では、管理フレームは少なくとも1つの要素を含む。管理フレームの第2の要素は、いかなるリンク識別子情報も搬送せず、第2の要素が第1のマルチリンクデバイスと第2のマルチリンクデバイスとの間のアソシエーションを確立する全てのリンクに適用されることを示す。
【0350】
例えば、リンク識別子情報は、1つ以上のリンクIDまたはリンクIDビットマップのうちの少なくとも1つであってもよい。
【0351】
別のケースでは、アドレス指示情報は第2の値であり、第1のアドレスは、AP MLDに所属しているAPのMACアドレスである。この場合、管理フレームは、所属しているAPが動作するリンクに適用される。
【0352】
いくつかの実施形態では、図8に示される保護された管理フレームが生成される場合、管理フレームが生成されるとき、AADがさらに構築されてよく、AADは第2のアドレスを含む。MICは、構築されたAADに基づいて生成される。そして、MICに基づいて管理フレームが生成される。
【0353】
構築されたAADは、図9に示すフォーマット900を有することができる。第2のアドレスは、AADのアドレス3フィールド内で搬送され得る。
【0354】
一例では、AADが構築されるとき、AADの第2のアドレスは、管理フレームの第1のアドレスと一致し得る。具体的には、第1のアドレスがAP MLDのMLD MACアドレスである場合、第2のアドレスもAP MLDのMLD MACアドレスである。第1のアドレスが、AP MLDに所属しているAPのMACアドレスである場合、第2のアドレスも、AP MLDに所属しているAPのMACアドレスである。第1のアドレスがシングルリンクAPのMACアドレスまたはいずれのAP MLDにも所属していないAPのMACアドレスである場合、第2のアドレスも、いずれのAP MLDにも所属していないAPのMACアドレスである。
【0355】
この実施形態では、第1のアドレスがアドレス指示情報を含む場合、それに対応して、第2のアドレスもアドレス指示情報を含む。第1のアドレスがアドレス指示情報を含まない場合、それに応じて、第2のアドレスもアドレス指示情報を含まない。換言すれば、AADのアドレス3は、エアインターフェース送信における管理フレームのアドレス3フィールドと一致する。
【0356】
別の例では、第1のアドレスがアドレス指示情報を含む場合、AADが構築されるとき、第1のアドレス内のアドレス指示情報は、デフォルト値(例えば、0)にリセットされ、次いで、AADの第2のアドレスとして使用され得る。
【0357】
この実施形態では、第1のアドレスは、アドレス指示情報を含むが、第2のアドレスは、アドレス指示情報を含まない。
【0358】
さらに別の例では、AADは、AADのアドレス2またはアドレス3のI/Gビット内で搬送されるアドレス指示情報を含み得る。管理フレームがアドレス指示情報を含む前述の実施形態と同様に、詳細はここでは再び説明されない。
【0359】
このようにして、第1のマルチリンクデバイスは、AADを構築することができ、これに基づいてMICをさらに生成することができる。具体的には、ステップ1010において生成される管理フレームは、MICを含む。
【0360】
管理フレームの特定の目的は、本開示のこの実施形態において限定されないことが理解され得る。例えば、管理フレームは、ブロック追加確認応答要求フレーム、ブロック追加確認応答フレーム、チャネル幅通知フレームフォーマットフレーム、ターゲットウェイク時間セットアップフレーム、チャネル切り替え要求フレーム、および送信電力制御(Transmit Power Control、TPC)要求フレームのうちのいずれか1つであってもよい。
【0361】
ステップ1010については、図4のステップ410および図7のステップ710の関連する説明を参照されたい。簡潔にするために、詳細はここでは再び説明されない。
【0362】
ステップ1020において、第1のマルチリンクデバイスは、受信側アドレスによって示される局または送信側アドレスによって示される局が動作するリンクにおいて管理フレームを送信する。例えば、管理フレームは、第2のマルチリンクデバイスに送信されてよく、または、管理フレームは、シングルリンク局に送信されてよい。
【0363】
ステップ1020については、図4のステップ420および図7のステップ720の関連する説明を参照されたい。簡潔にするために、詳細はここでは再び説明されない。
【0364】
任意選択で、ステップ1020の後、第1のマルチリンクデバイスは、第2のマルチリンクデバイスまたはシングルリンク局から、管理フレームに対する応答、例えば、返信確認応答フレームをさらに受信してもよい。
【0365】
このようにして、本開示のこの実施形態では、管理フレームは、管理フレームが適用されるリンクを示すためのリンク指示情報を含むことができ、その結果、第2のマルチリンクデバイスは、受信端デバイスが第2のマルチリンクデバイスであるとき、管理フレームを正しいリンクに適用することができる。これにより、処理エラーを回避する。
【0366】
リンク指示情報は、第1のアドレスがAP MLDのMLD MACアドレスであるか、またはAPのMACアドレスであるかを示すためのアドレス指示情報を含み得る。一実装形態では、APのMACアドレスは、AP MLDに所属しているAPのMACアドレスである。この解決策は、MLDのMACアドレスが、所属している局のMACアドレスと同じであっても適用可能である。この解決策は、より普遍的であり、シグナリングオーバーヘッドを低減することができる。本開示のこの実施形態では、管理フレームは、リンクにまたがって送信されてもよく、その結果、マルチリンク機能が完全に使用されて、リソースを効果的に使用することができる。これにより、リソース使用率を向上させ、通信効率をさらに向上させる。別の実装形態では、APのMACアドレスは、シングルリンクAPのMACアドレスまたはAP MLDに所属していないAPのMACアドレスである。
【0367】
図11は、本開示の一実施形態によるデータ送信方法1100の別の概略フローチャートである。方法1100は、第2のマルチリンクデバイスによって実行され得る。例えば、第2のマルチリンクデバイスは、図6のAP MLD 610または図6のnon-AP MLD 620として実現されてもよい。
【0368】
方法1100は、ブロック1110で開始する。ステップ1110において、第2のマルチリンクデバイスは、第2のマルチリンクデバイス内の局が動作するリンクにおいて第1のマルチリンクデバイスから管理フレームを受信する。管理フレームは、受信側アドレスと、送信側アドレスと、リンク指示情報とを含む。受信側アドレスは、第2のマルチリンクデバイス内の局のアドレスである。リンク指示情報は、管理フレームがリンク指示情報によって示される少なくとも1つのリンクに適用されることを示す。
【0369】
例えば、管理フレームは、図5に示されるフォーマット500を有してもよく、保護の下で図8に示されるフォーマット800を有してもよい。リンク指示情報は、第1のアドレスを含み得る。第1のアドレスは、管理フレームのアドレス3フィールドで搬送される。加えて、受信側アドレスは、管理フレームのアドレス1フィールドにおいて搬送され得る。送信側アドレスは、管理フレームのアドレス2フィールドで搬送される。
【0370】
いくつかの例では、第1のアドレスは、アドレス指示情報を含み得る。例えば、アドレス指示情報は、管理フレームのアドレス3フィールド内のMACアドレスのI/Gビットで搬送される。
【0371】
いくつかの他の例では、リンク指示情報は、第1のアドレスとアドレス指示情報とを含み得る。例えば、アドレス指示情報は、管理フレームのアドレス2フィールド内のMACアドレスのI/Gビットまたは別の位置で搬送される。
【0372】
本開示の本実施形態では、アドレス指示情報は、第1のアドレスがAP MLDのMLD MACアドレスであるか、AP MLD内のAPのMACアドレスであるか、具体的には、AP MLDに所属しているAPのMACアドレスであるかを示すことができる。具体的には、アドレス指示情報が第1の値(例えば、1)である場合、それは、第1のアドレスがAP MLDのMLD MACアドレスであることを示す。アドレス指示情報が第2の値(例えば、0)である場合、それは、第1のアドレスが、AP MLDに所属しているAPのMACアドレスであることを示し、例えば、AP MLDに所属しているAPのBSSIDであってもよい。
【0373】
ある場合には、アドレス指示情報は第1の値であり、第1のアドレスは、全て1、ではなく、第1のアドレスはAP MLDのMLD MACアドレスである。リンク指示情報は、リンク識別子情報をさらに含んでもよく、またはリンク識別子情報を全く含まなくてもよい。
【0374】
具体的には、リンク指示情報は、管理フレームが適用されるリンクを示すリンク識別子情報を含む。リンク指示情報は、リンク識別子情報を含まず、管理フレームが第1のマルチリンクデバイスと第2のマルチリンクデバイスとの間のアソシエーションを確立する全てのリンクに適用されることを示す。
【0375】
一例では、管理フレームは少なくとも1つの要素を含む。管理フレームの第1の要素は、リンク識別子情報を搬送する。別の例では、管理フレームは少なくとも1つの要素を含む。管理フレームの第2の要素は、リンク識別子情報を搬送しない。
【0376】
例えば、リンク識別子情報は、1つ以上のリンクIDまたはリンクIDビットマップのうちの少なくとも1つであってもよい。
【0377】
別のケースでは、アドレス指示情報は第2の値であり、第1のアドレスはAPのMACアドレスであり、具体的には、AP MLDに所属しているAPのMACアドレスである。
【0378】
いくつかの実施形態では、図8に示す保護された管理フレームがステップ1110において受信された場合、管理フレームは、第1のMICをさらに含み得る。
【0379】
一実装形態では、管理フレームの実施形態については、前述の実施形態における関連する説明を参照されたい。簡潔にするために、詳細はここでは再び説明されない。
【0380】
ステップ1120において、第2のマルチリンクデバイスは、リンク指示情報に基づいて少なくとも1つの対応するリンクに管理フレームを適用する。
【0381】
いくつかの実施形態では、受信された管理フレームが第1のMICを含む場合、ステップ1120の前に、第2のマルチリンクデバイスは、管理フレームに対してセキュリティ検証をさらに実行する。第2のマルチリンクデバイスがAADを構築して第2のMICを取得し、セキュリティ検証を実行する以下で説明されるプロセスは、独立して実装されてもよく、または管理フレームを受信する前述のプロセス、およびステップ1120において管理フレームを少なくとも1つの対応するリンクに適用する前述のプロセスと組み合わせて実装されてもよいことを理解されたい。
【0382】
具体的には、第2のマルチリンクデバイスは、管理フレームに基づいてAADを構築し、AADは第2のアドレスを含み、AADに基づいて第2のMICを生成し、第1のMICおよび第2のMICに基づいて管理フレームに対してセキュリティ検証を実行することができる。
【0383】
一例では、AADが構築されるとき、AADの第2のアドレスは、管理フレームの第1のアドレスと一致し得る。具体的には、第1のアドレスがAP MLDのMLD MACアドレスである場合、第2のアドレスもAP MLDのMLD MACアドレスである。第1のアドレスが、AP MLDに所属しているAPのMACアドレスである場合、第2のアドレスも、AP MLDに所属しているAPのMACアドレスである。
【0384】
第1のアドレスがシングルリンクAPのMACアドレス、またはいずれのAP MLDにも所属していないAPのMACアドレスである場合、第2のアドレスもシングルリンクAPのMACアドレス、またはいずれのAP MLDにも所属していないAPのMACアドレスである。
【0385】
この実施形態では、第1のアドレスがアドレス指示情報を含む場合、それに対応して、第2のアドレスもアドレス指示情報を含む。第1のアドレスがアドレス指示情報を含まない場合、それに応じて、第2のアドレスもアドレス指示情報を含まない。
【0386】
別の例では、第1のアドレスがアドレス指示情報を含む場合、AADが構築されるとき、第1のアドレス内のアドレス指示情報は、デフォルト値(例えば、0)にリセットされ、次いで、AADの第2のアドレスとして使用され得る。
【0387】
この実施形態では、第1のアドレスは、アドレス指示情報を含むが、第2のアドレスは、アドレス指示情報を含まない。
【0388】
このようにして、第2のマルチリンクデバイスは、AADを構築することができ、これに基づいて第2のMICをさらに生成することができる。
【0389】
第2のマルチリンクデバイスは、管理フレームのセキュリティを検証するために、生成された第2のMICを、受信された管理フレーム中の第1のMICと比較し得る。例えば、第1のMICが第2のMICと異なる場合、それは、管理フレームが改竄されていることを示す。第1のMICが第2のMICと同じである場合、それは、管理フレームが改竄されておらず、さらに処理され得ることを示す。
【0390】
いくつかの例では、セキュリティが検証された場合、すなわち、管理フレームが改竄されていないと決定された場合、ステップ1120が実行される。
【0391】
いくつかの実施形態では、アドレス指示情報が第1の値(例えば、1)である場合、第2のマルチリンクデバイスは、第1のアドレスがAP MLDのMLD MACアドレスであると決定してもよい。任意選択で、管理フレームがMLDレベル管理フレームであることがさらに決定されてもよい。
【0392】
第1のアドレスがアドレス指示情報を含む場合、第2のマルチリンクデバイスは、管理フレームのアドレス3フィールド内で搬送される情報を取得し、I/Gビットを0にリセットして、アドレス3内の第1のアドレス、すなわち、AP MLDのMLD MACアドレスを読み取ることができる。
【0393】
さらに、第2のマルチリンクデバイスは、管理フレームがリンク指示情報を搬送するかどうかを決定することができる。
【0394】
管理フレームがリンク識別子情報を搬送しない場合、第2のマルチリンクデバイスは、第1のマルチリンクデバイスと第2のマルチリンクデバイスとの間のアソシエーションを確立する全てのリンクに管理フレームを適用し得る。一例では、管理フレームは、ブロック追加確認応答要求フレームまたはブロック追加確認応答フレームであり得る。
【0395】
管理フレームがリンク識別子情報を搬送する場合、第2のマルチリンクデバイスは、リンク識別子情報によって示される1つ以上のリンクに管理フレームを適用し得る。一例では、管理フレームはTWTセットアップフレームであり得、TWTセットアップフレーム内のTWT要素はリンク識別子情報を搬送し、リンク識別子情報は、適用される1つ以上のリンクを示す。
【0396】
例えば、管理フレームは、少なくとも1つの要素を含む。第1の要素がリンク識別子情報を搬送する場合、第2のマルチリンクデバイスは、リンク識別子情報によって示される1つ以上のリンクに第1の要素を適用し得る。第2の要素がリンク識別子情報を搬送しない場合、第2のマルチリンクデバイスは、第1のマルチリンクデバイスと第2のマルチリンクデバイスとの間のアソシエーションを確立する全てのリンクに第2の要素を適用することができる。
【0397】
いくつかの他の実施形態では、アドレス指示情報が第2の値(例えば、0)である場合、第2のマルチリンクデバイスは、第1のアドレスが、AP MLDに所属しているAPのMACアドレス、もしくはシングルリンクAPのMACアドレス、またはいずれのAP MLDにも所属していないAPのMACアドレスであると決定することができる。任意選択で、管理フレームがリンクレベル管理フレームであるとさらに決定されてもよい。また、第2のマルチリンクデバイスは、AP MLDに所属しているAPが動作するリンクに管理フレームを適用したり、シングルリンクAPまたはAP MLDに所属していないAPが動作するリンクに管理フレームを適用することができる。一例では、管理フレームは、通知チャネル幅フレームフォーマットフレームであり得る。
【0398】
ステップ1120については、図4のステップ430および図7のステップ740の関連する説明を参照されたい。簡潔にするために、詳細はここでは再び説明されない。
【0399】
任意選択で、ステップ1120の後に、第2のマルチリンクデバイスは、第1のマルチリンクデバイスに、管理フレームに対する応答、例えば、返信確認応答フレームをさらに送信することができる。
【0400】
具体的には、第2のマルチリンクデバイスは、管理フレームが受信されたリンクにおいて返信確認応答フレームを送信することができる。例えば、返信確認応答フレームは、管理フレームの受信側アドレスと送信側アドレスとの間のリンクにおいて送信されてもよい。
【0401】
このようにして、本開示のこの実施形態では、第2のマルチリンクデバイスによって受信された管理フレームは、管理フレームが適用されるリンクを示すためのリンク指示情報を含む。このようにして、クロスリンク送信シナリオにおいても、管理フレームは正しいリンクに適用されることができる。これにより、正しい処理を保証し、通信エラーを回避する。
【0402】
前述の例は、アドレス指示情報が管理フレームのアドレス3のI/Gビットで搬送されることを詳細に説明しているが、本開示はそれに限定されないことに留意されたい。例えば、アドレス指示情報は、代替として、管理フレームのアドレス2のI/Gビットで搬送されてもよく、またはアドレス指示情報は、管理フレームのフレーム制御のFrom DSおよびTo DS、または別の位置もしくはビットで搬送されてもよい。さらに、当業者は、アドレス指示情報が別の位置またはビットで搬送される特定の実装形態を同様に得ることができる。これらの特定の実装形態は全て、本開示の保護範囲内に入る。
【0403】
本開示の実施形態では、「第1の」、「第2の」、「第3の」などは、複数のオブジェクトが異なり得るが、2つのオブジェクトが同じであり得ることを示すことのみが意図されることを理解されたい。「第1の」、「第2の」、「第3の」などは、本開示の実施形態に対する限定として解釈されるべきではない。
【0404】
本出願の実施形態における方式、ケース、カテゴリ、および実施形態への分割は、説明を容易にすることのみが意図されており、特定の限定を構成すべきではないことをさらに理解されたい。方法、カテゴリ、ケース、および実施形態における特徴は、論理的であれば、互いに組み合わされることができる。
【0405】
上記の内容は、本出願の実施形態の範囲を限定するのではなく、当業者が本出願の実施形態をより良く理解するのに役立つことのみが意図されていることをさらに理解されたい。当業者は、前述の内容に従って、種々の修正、変更、組み合わせなどを行うことができる。修正、変更、または組み合わされた解決策もまた、本出願の実施形態の範囲内に入る。
【0406】
本明細書全体で言及される「一実施形態(one embodiment)」または「一実施形態(an embodiment)」は、実施形態に関連する特定の特徴、構造、または特性が本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味することをさらに理解されたい。したがって、本明細書に現れる「一実施形態では(in one embodiment)」または「一実施形態では(in an embodiment)」は、同じ実施形態を指さない。加えて、これらの特定の特徴、構造、または特性は、任意の適切な様式を使用することによって、1つ以上の実施形態で組み合わせられてもよい。前述のプロセスのシーケンス番号は、本発明の種々の実施形態における実行シーケンスを意味しない。プロセスの実行順序は、プロセスの機能および内部論理に従って決定されるべきであり、本発明の実施形態の実装プロセスに対するいかなる限定としても解釈されるべきではない。
【0407】
前述の内容の説明は、実施形態間の差異を強調することに焦点を当てており、実施形態の同じまたは類似の内容については、互いに参照され得ることをさらに理解されたい。簡単にするために、詳細はここではさらに説明されない。
【0408】
図12は、本開示の一実施形態による通信装置1200の別の概略ブロック図である。装置1200は、第1のマルチリンクデバイス内に実装されてよく、または、第1のマルチリンクデバイス内のチップもしくはチップシステムとして実装されてよい。本開示の範囲は、この態様に限定されない。
【0409】
図12に示されるように、装置1200は、生成ユニット1210および送信ユニット1220を含む。生成ユニット1210は、管理フレームを生成するように構成され得る。管理フレームは、受信側アドレスと、送信側アドレスと、リンク指示情報とを含む。リンク指示情報は、管理フレームが適用される少なくとも1つのリンクを指示する。送信ユニット1220は、受信側アドレスと送信側アドレスとの間のリンクにおいて第2のマルチリンクデバイスに管理フレームを送信するように構成され得る。
【0410】
いくつかの実施形態では、リンク指示情報は、第1のアドレスを含む。第1のアドレスは、アドレス指示情報を含む。アドレス指示情報は、第1のアドレスがアクセスポイントAP MLDのMLD MACアドレスであるか、またはAPのMACアドレスであるかを示す。APのMACアドレスは、AP MLDに所属しているAPのMACアドレス、またはシングルリンクAPのMACアドレス、またはどのAP MLDにも所属していないAPのMACアドレスである。
【0411】
別の理解では、アドレス指示情報は、管理フレームのタイプを示すことができる。具体的には、アドレス指示情報は、管理フレームがMLDレベルの管理フレームであることを示す第1の値であり、アドレス指示情報は、管理フレームがリンクレベルの管理フレームであることを示す第2の値である。第1の値は第2の値とは異なる。例えば、第1の値は1であり、第2の値は0である。別の例では、第1の値は0であり、第2の値は1である。
【0412】
いくつかの実施形態では、アドレス指示情報は、管理フレームのアドレス3フィールド内のMACアドレスの個別/グループ、I/Gビット内で搬送される。いくつかの他の実施形態では、アドレス指示情報は、管理フレームのフレーム制御のFrom DSおよびTo DS中で搬送され得る。
【0413】
いくつかの実施形態では、リンク指示情報は、アドレス指示情報および第1のアドレスを含み、アドレス指示情報は、第1のアドレスがAP MLDのMLD MACアドレスであるか、またはAPのMACアドレスであるかを示す。APのMACアドレスは、AP MLDに所属しているAPのMACアドレス、またはシングルリンクAPのMACアドレス、またはどのAP MLDにも所属していないAPのMACアドレスである。
【0414】
別の実装形態では、アドレス指示情報は、管理フレームがMLDレベル管理フレームであるか、またはリンクレベル管理フレームであるかを示す。
【0415】
いくつかの実施形態では、アドレス指示情報は、管理フレームのアドレス2フィールド内のMACアドレスのI/Gビットで搬送される。
【0416】
いくつかの実施形態では、アドレス指示情報は第1の値であり、第1のアドレスは、全て1、ではなく、第1のアドレスはAP MLDのMLD MACアドレスである。
【0417】
いくつかの実施形態では、リンク指示情報はリンク識別子情報をさらに含み、リンク識別子情報は、管理フレームが1つ以上のリンクに適用されることを示す。
【0418】
いくつかの実施形態では、リンク指示情報はリンク識別子情報をさらに含み、リンク識別子情報は管理フレームの第1の要素で搬送され、リンク識別子情報は、第1の要素が1つ以上のリンクに適用されることを示す。
【0419】
いくつかの実施形態では、管理フレームの第2の要素は、リンク識別子情報を搬送せず、第1のマルチリンクデバイスと第2のマルチリンクデバイスとの間のアソシエーションを確立する全てのリンクに第2の要素が適用されることを示す。
【0420】
いくつかの実施形態では、リンク識別子情報は、リンク識別子またはリンク識別子ビットマップのうちの少なくとも1つを含む。
【0421】
いくつかの実施形態では、アドレス指示情報は第2の値であり、第1のアドレスは、全て1、ではなく、第1のアドレスはAPのMACアドレスである。APのMACアドレスは、AP MLDに所属しているAPのMACアドレス、またはシングルリンクAPのMACアドレス、またはどのAP MLDにも所属していないAPのMACアドレスである。管理フレームは、AP MLDに所属しているAPが動作するリンク、またはシングルリンクAPまたはAP MLDに所属していないAPが動作するリンクに適用される。
【0422】
いくつかの実施形態では、生成ユニット1210は、AADを構築し、AADは、受信側アドレス、送信側アドレス、および第2のアドレスを含み、AADに基づいてMICを生成し、MICに基づいて管理フレームを生成するように構成される。
【0423】
いくつかの実施形態では、第2のアドレスは第1のアドレスと同じである。
【0424】
いくつかの実施形態では、第1のアドレスがアドレス指示情報を含む場合、第1のアドレス内のアドレス指示情報は、デフォルト値に設定され、次いで、第2のアドレスとして使用される。
【0425】
いくつかの実施形態では、受信側アドレスは、管理フレームのアドレス1フィールド内で搬送され、送信側アドレスは、管理フレームのアドレス2フィールド内で搬送される。
【0426】
いくつかの実施形態では、装置1200は、第2のマルチリンクデバイスから返信確認応答フレームを受信するように構成された受信ユニット1230をさらに含み得る。
【0427】
例えば、図12の中の装置1200は、図4から図9の中の第1のマルチリンクデバイスを参照しながら説明したプロセスを実装するように構成されてもよい。簡潔にするために、詳細はここでは再び説明されない。
【0428】
図13は、本開示の一実施形態による通信装置1300の別の概略ブロック図である。装置1300は、第2のマルチリンクデバイス内に実装されてよく、または、第2のマルチリンクデバイス内のチップもしくはチップシステムとして実装されてよい。本開示の範囲は、この態様に限定されない。
【0429】
図13に示されるように、装置1300は、受信ユニット1310および処理ユニット1320を含む。受信ユニット1310は、受信側アドレスと送信側アドレスとの間のリンクにおいて第1のマルチリンクデバイスから管理フレームを受信するように構成され得る。管理フレームは、受信側アドレス、送信側アドレス、およびリンク指示情報を含む。リンク指示情報は、管理フレームが適用される少なくとも1つのリンクを指示する。処理ユニット1320は、リンク指示情報に基づいて、管理フレームを少なくとも1つの対応するリンクに適用するように構成され得る。
【0430】
いくつかの実施形態では、リンク指示情報は、第1のアドレスを含む。一実装形態では、第1のアドレスは、アドレス指示情報を含む。アドレス指示情報は、第1のアドレスがAP MLDのMLD MACアドレスであるか、またはAP MLDに所属しているAPのMACアドレスであるかを示す。別の実装形態では、アドレス指示情報は、管理フレームがMLDレベル管理フレームであるか、またはリンクレベル管理フレームであるかを示す。
【0431】
いくつかの実施形態では、アドレス指示情報は、管理フレームのアドレス3フィールド内のMACアドレスの個別/グループ、I/Gビット内で搬送される。処理ユニット1320は、管理フレームのアドレス3フィールド内の第1のアドレスを取得するために、管理フレームのアドレス3フィールド内のI/Gビットをデフォルト値に設定するようにさらに構成される。
【0432】
いくつかの実施形態では、リンク指示情報は、アドレス指示情報および第1のアドレスを含み、アドレス指示情報は、第1のアドレスがAP MLDのMLD MACアドレスであるか、またはAPのMACアドレスであるかを示す。APのMACアドレスは、AP MLDに所属しているAPのMACアドレス、またはシングルリンクAPのMACアドレス、またはどのAP MLDにも所属していないAPのMACアドレスである。
【0433】
別の実施形態では、管理フレームの第1のアドレスは、常にAPのMACアドレスに設定される。APのMACアドレスは、AP MLDに所属しているAPのMACアドレス、またはシングルリンクAPのMACアドレス、またはどのAP MLDにも所属していないAPのMACアドレスである。この場合、アドレス指示情報は、第1のアドレスがどのアドレスであるかを示す必要はない。任意選択で、アドレス指示情報は、管理フレームがMLDレベル管理フレームであるか、リンクレベル管理フレームであるかを示すことができる。換言すれば、アドレス指示情報は、管理フレームがリンク指示情報を含むかどうかを示すことができる。
【0434】
いくつかの実施形態では、アドレス指示情報は、管理フレームのアドレス2フィールド内のMACアドレスのI/Gビットで搬送される。
【0435】
いくつかの実施形態では、アドレス指示情報は第1の値であり、第1のアドレスは、全て1、ではなく、第1のアドレスはAP MLDのMLD MACアドレスである。
【0436】
いくつかの実施形態では、処理ユニット1320は、リンク指示情報がリンク識別子情報を含まない場合、第1のマルチリンクデバイスと第2のマルチリンクデバイスとの間のアソシエーションを確立する全てのリンクに管理フレームを適用するか、またはリンク指示情報がリンク識別子情報を含む場合、リンク識別子情報によって示される1つ以上のリンクに管理フレームを適用するように構成される。
【0437】
いくつかの実施形態では、処理ユニット1320は、リンク指示情報がリンク識別子情報をさらに含み、リンク識別子情報が管理フレームの第1の要素で搬送される場合、リンク識別子情報によって示される1つ以上のリンクに第1の要素を適用するように構成される。
【0438】
いくつかの実施形態では、処理ユニット1320は、管理フレームの第2の要素がリンク識別子情報を搬送しない場合、第1のマルチリンクデバイスと第2のマルチリンクデバイスとの間のアソシエーションを確立する全てのリンクに第2の要素を適用するように構成される。
【0439】
いくつかの実施形態では、リンク識別子情報は、リンク識別子またはリンク識別子ビットマップのうちの少なくとも1つを含む。
【0440】
いくつかの実施形態では、アドレス指示情報は第2の値であり、第1のアドレスは、全て1、ではなく、第1のアドレスはAPのMACアドレスである。APのMACアドレスは、AP MLDに所属しているAPのMACアドレス、またはシングルリンクAPのMACアドレス、またはどのAP MLDにも所属していないAPのMACアドレスである。加えて、処理ユニット1320は、所属しているAPが動作するリンクに管理フレームを適用するか、またはシングルリンクAPもしくはいずれのAP MLDにも所属していないAPが動作するリンクに管理フレームを適用するように構成される。
【0441】
いくつかの実施形態では、管理フレームは第1のMICをさらに含む。処理ユニット1320は、AADを構築し、AADは、受信側アドレス、送信側アドレス、および第2のアドレスを含み、AADに基づいて第2のMICを生成し、第1のMICおよび第2のMICに基づいて管理フレームに対してセキュリティ検証を実行するようにさらに構成される。
【0442】
いくつかの実施形態では、第2のアドレスは第1のアドレスと同じである。いくつかの他の実施形態では、管理フレームの第1のアドレスは、常にAPのMACアドレスに設定され、第2のアドレスは、常にAPのMACアドレスに設定される。
【0443】
いくつかの実施形態では、第1のアドレスがアドレス指示情報を含む場合、第1のアドレス内のアドレス指示情報は、デフォルト値に設定され、次いで、第2のアドレスとして使用される。
【0444】
いくつかの実施形態では、管理フレームは、第1のアドレスをさらに含む。第1のアドレスの全てのビットは1である。処理ユニット1320は、第2のマルチリンクデバイスによって、第1のアドレスがワイルドカードBSSIDであると決定するようにさらに構成される。
【0445】
いくつかの実施形態では、受信側アドレスは、管理フレームのアドレス1フィールド内で搬送され、送信側アドレスは、管理フレームのアドレス2フィールド内で搬送される。
【0446】
いくつかの実施形態では、装置1300は、返信確認応答フレームを第1のマルチリンクデバイスに送信するように構成された送信ユニット1330をさらに含み得る。
【0447】
例えば、図13の装置1300は、図4から図9の第2のマルチリンクデバイスを参照しながら説明したプロセスを実装するように構成され得る。簡潔にするために、詳細はここでは再び説明されない。
【0448】
図14は、本開示の一実施形態による通信装置1400のさらに別の概略ブロック図である。装置1400は、第1のマルチリンクデバイスもしくは第2のマルチリンクデバイスに実装されてもよく、または第1のマルチリンクデバイスもしくは第2のマルチリンクデバイス内のチップもしくはチップシステムとして実装されてもよい。本開示の範囲は、この態様に限定されない。
【0449】
図14に示されるように、装置1400は、構築ユニット1410および生成ユニット1420を含む。構築ユニット1410は、AADを構築するように構成され、AADは、受信側アドレス、送信側アドレス、および第2のアドレスを含み、第2のアドレスは、AP MLDのMLD MACアドレスまたはAPのMACアドレスである。生成ユニット1420は、AADに基づいてMICを生成するように構成される。APのMACアドレスは、AP MLDに所属しているAPのMACアドレス、またはシングルリンクAPのMACアドレス、またはどのAP MLDにも所属していないAPのMACアドレスである。
【0450】
いくつかの実施形態では、装置1400は、生成されたMICおよび受信された管理フレーム中のMICに基づいて、受信された管理フレームに対してセキュリティ検証を実行するように構成された検証ユニット1430をさらに含み得る。
【0451】
いくつかの実施形態では、受信側アドレスはAADのアドレス1フィールド内で搬送され、送信側アドレスはAADのアドレス2フィールド内で搬送され、第2のアドレスはAADのアドレス3フィールド内で搬送される。
【0452】
いくつかの実施形態では、第2のアドレスは、管理フレームのアドレス3フィールド内で搬送される第1のアドレスに基づいて決定される。
【0453】
いくつかの実施形態では、第2のアドレスは第1のアドレスと同じである。いくつかの他の実施形態では、管理フレームの第1のアドレスは、常にAPのMACアドレスに設定され、第2のアドレスは、常にAPのMACアドレスに設定される。
【0454】
いくつかの実施形態では、第1のアドレスは、アドレス指示情報を含み、第2のアドレスは、第1のアドレス内のアドレス指示情報を0にマスキングすることによって取得される。
【0455】
いくつかの実施形態では、第1のアドレスは、アドレス指示情報を含まず、第2のアドレスは、第1のアドレス内のI/Gビットをアドレス指示情報の値に設定することによって取得される。このようにして、第2のアドレスは、第2のアドレスがAP MLDのMLD MACアドレスであるか、またはAPのMACアドレスであるかを示すアドレス指示情報を含むことができる。APのMACアドレスは、AP MLDに所属しているAPのMACアドレス、またはシングルリンクAPのMACアドレス、またはどのAP MLDにも所属していないAPのMACアドレスである。
【0456】
いくつかの実施形態では、第1のアドレスは、アドレス指示情報を含み、第2のアドレスは、第1のアドレス内のアドレス指示情報を0にマスキングすることによって取得される。AADはアドレス指示情報を含み、アドレス指示情報は、AADのアドレス2フィールド内のI/Gビットで搬送される。このようにして、送信側アドレスは、第2のアドレスがAP MLDのMLD MACアドレスであるか、またはAPのMACアドレスであるかを示すアドレス指示情報を含み得る。APのMACアドレスは、AP MLDに所属しているAPのMACアドレス、またはシングルリンクAPのMACアドレス、またはどのAP MLDにも所属していないAPのMACアドレスである。
【0457】
いくつかの実施形態では、送信側アドレスは、管理フレームのアドレス2フィールド内で搬送されるアドレスに基づいて決定される。
【0458】
いくつかの実施形態では、送信側アドレスは、管理フレームのアドレス2フィールド内のアドレスと同じである。
【0459】
いくつかの実施形態では、管理フレームのアドレス2フィールド内のアドレスは、アドレス指示情報を含み、送信側アドレスは、管理フレームのアドレス2フィールド内のアドレス内のアドレス指示情報を0にマスキングすることによって取得される。
【0460】
いくつかの実施形態では、管理フレームのアドレス2フィールド内のアドレスは、アドレス指示情報を含まず、送信側アドレスは、管理フレームのアドレス2フィールド内のアドレス内のアドレス指示情報をアドレス指示情報の値に設定することによって取得される。このようにして、送信側アドレスは、第2のアドレスがAP MLDのMLD MACアドレスであるか、またはAPのMACアドレスであるかを示すアドレス指示情報を含み得る。APのMACアドレスは、AP MLDに所属しているAPのMACアドレス、または、いずれのAP MLDにも所属していないAPのMACアドレスである。
【0461】
いくつかの実施形態では、管理フレームのアドレス2フィールド内のアドレスは、アドレス指示情報を含み、送信側アドレスは、管理フレームのアドレス2フィールド内のアドレス内のアドレス指示情報を0にマスキングすることによって取得される。加えて、AADはアドレス指示情報を含み、アドレス指示情報は、AADのアドレス3フィールド内のI/Gビットで搬送される。
【0462】
具体的には、構築ユニット1410によってAADを構築することについては、図9を参照した前述の説明を参照されたい。簡潔にするために、詳細はここでは再び説明されない。
【0463】
装置1400は、前述の装置1200の一部として実装されてもよいことが理解され得る。例えば、生成ユニット1210は、構築ユニット1410と、生成ユニット1420とを含む。装置1400は、前述の装置1300の一部として実装されてよい。例えば、処理ユニット1320は、構築ユニット1410と、生成ユニット1420と、検証ユニット1430とを含む。装置1400によって実装され得るプロセスについては、前述の実施形態における関連する説明を参照されたい。
【0464】
図15は、本開示の一実施形態による例示的な装置1500の簡略ブロック図である。装置1500は、前述の実施形態における第1のマルチリンクデバイスおよび第2のマルチリンクデバイスを実装するように構成されてよく、例えば、AP MLDおよびnon-AP MLDを実装するように構成されてよい。図に示されるように、装置1500は、1つ以上のプロセッサ1510と、プロセッサ1510に結合された1つ以上のメモリ1520と、プロセッサ1510に結合された通信モジュール1540とを含む。
【0465】
通信モジュール1540は、双方向通信を行うように構成されてもよい。通信モジュール1540は、通信のための少なくとも1つの通信インターフェースを有することができる。通信インターフェースは、別のデバイスと通信するために必要な任意のインターフェースを含み得る。
【0466】
プロセッサ1510は、ローカル技術ネットワークに適した任意のタイプのものとすることができ、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ(Digital Signal Processor、DSP)、またはコントローラベースのマルチコアコントローラアーキテクチャのうちの1つ以上のうちの少なくとも1つを含むことができるが、これらに限定されない。装置1500は、メインプロセッサと同期されたクロックに時間的に属する、特定用途向け集積回路チップなどの複数のプロセッサを有することができる。
【0467】
メモリ1520は、1つ以上の不揮発性メモリおよび1つ以上の揮発性メモリを含み得る。不揮発性メモリの例は、限定はしないが、読み取り専用メモリ(Read-Only Memory、ROM)1524、消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(Erasable Programmable Read Only Memory、EPROM)、フラッシュメモリ、ハードディスク、コンパクトディスク(Compact Disc、CD)、デジタル多用途ディスク(Digital Versatile Disc、DVD)、または別の磁気記憶装置および/もしくは光記憶装置のうちの少なくとも1つを含む。揮発性メモリの例は、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAM)1522、または電源オフ持続時間の間持続しない別の揮発性メモリのうちの少なくとも1つを含むが、それらに限定されない。
【0468】
コンピュータプログラム1530は、関連するプロセッサ1510によって実行されるコンピュータ実行可能命令を含む。プログラム1530は、ROM1524に記憶されていてもよい。プロセッサ1510は、プログラム1530をRAM1522にロードすることによって、任意の適切な動作および処理を実行することができる。
【0469】
本開示の実施形態は、装置1500が図4から図11を参照して説明された任意のプロセスを実行し得るように、プログラム1530の助けを借りて実装され得る。本開示の実施形態は、代替的に、ハードウェアまたはソフトウェアとハードウェアとの組み合わせを使用することによって実装され得る。
【0470】
いくつかの実施形態では、プログラム1530は、コンピュータ可読媒体に有形に含まれてもよい。コンピュータ可読媒体は、装置1500の中に(例えば、メモリ1520の中に)、または装置1500によってアクセスされ得る別の記憶デバイスの中に含まれ得る。プログラム1530は、実行のためにコンピュータ可読媒体からRAM1522にロードされ得る。コンピュータ可読媒体は、ROM、EPROM、フラッシュメモリ、ハードディスク、CD、またはDVDなど、任意のタイプの有形の不揮発性メモリを含み得る。
【0471】
いくつかの実施形態では、装置1500の中の通信モジュール1540は、送信機および受信機(またはトランシーバ)として実装され得、管理フレームおよび確認応答フレームなどのシステム情報を送信する/受信するように構成され得る。加えて、装置1500は、スケジューラ、コントローラ、および無線周波数/アンテナのうちの1つ以上をさらに含み得る。詳細は、本開示において再び説明されない。
【0472】
別の実装形態では、無線周波数/アンテナは、ベースバンド処理を実行するプロセッサとは無関係に設置され得る。例えば、分散シナリオでは、無線周波数/アンテナは、装置1500とは無関係に別個に設置されてもよい。
【0473】
例えば、図15の装置1500は、第1のマルチリンクデバイスまたは第2のマルチリンクデバイスとして実装されてよく、あるいは第1のマルチリンクデバイス内のチップまたはチップシステムとして実装されてよく、あるいは第2のマルチリンクデバイス内のチップまたはチップシステムとして実装されてよい。これは、本開示のこの実施形態において限定されない。
【0474】
例えば、図15の装置1500は、AP MLDまたはnon-AP MLDとして実装されてもよく、AP MLD内のチップまたはチップシステムとして実装されてもよく、non-AP MLD内のチップまたはチップシステムとして実装されてもよい。これは、本開示のこの実施形態において限定されない。
【0475】
本開示の一実施形態は、チップをさらに提供する。チップは、入力インターフェースと、出力インターフェースと、処理回路とを含み得る。本開示の本実施形態では、入力インターフェースおよび出力インターフェースは、前述のシグナリングまたはデータ相互作用を完了することができ、処理回路は、シグナリングまたはデータ情報の生成および処理を完了することができる。
【0476】
本開示の一実施形態は、前述の実施形態のいずれか1つにおける機能を実現するために第1のマルチリンクデバイスまたは第2のマルチリンクデバイスをサポートするように構成された、プロセッサを含むチップシステムをさらに提供する。可能な設計では、チップシステムは、メモリをさらに含み得る。メモリは、必要なプログラム命令およびデータを記憶するように構成される。プロセッサがプログラム命令を実行すると、チップシステムがインストールされたデバイスは、前述の実施形態のいずれか1つにおける方法を実行することを可能にされる。チップシステムは、チップを含んでもよく、またはチップと別のディスクリート部品とを含んでもよい。
【0477】
本開示の一実施形態は、メモリに結合されるように構成されたプロセッサをさらに提供する。メモリは命令を記憶する。プロセッサが命令を実行するとき、プロセッサは、前述の実施形態のいずれか1つにおける第1のマルチリンクデバイスまたは第2のマルチリンクデバイスに関係する方法および機能を実行することを可能にされる。
【0478】
本開示の一実施形態は、命令を含むコンピュータプログラム製品をさらに提供する。コンピュータプログラム製品がコンピュータにおいて実行されるとき、コンピュータは、前述の実施形態のいずれか1つにおける第1のマルチリンクデバイスまたは第2のマルチリンクデバイスに関連する方法および機能を実行することを可能にされる。
【0479】
本開示の一実施形態は、コンピュータ可読記憶媒体をさらに提供する。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータ命令を記憶する。プロセッサが命令を実行するとき、プロセッサは、前述の実施形態のいずれか1つにおける第1のマルチリンクデバイスまたは第2のマルチリンクデバイスに関係する方法および機能を実行することを可能にされる。
【0480】
本開示の一実施形態は、無線通信システムをさらに提供する。システムは、第1のマルチリンクデバイスと第2のマルチリンクデバイスとを含む。いくつかの例では、システムは、AP MLDとnon-AP MLDとを含み得る。
【0481】
概して、本開示の種々の実施形態は、ハードウェアまたは専用回路、ソフトウェア、論理、またはそれらの任意の組み合わせによって実装され得る。いくつかの態様は、ハードウェアによって実装され得、他の態様は、ファームウェアまたはソフトウェアによって実装され得、コントローラ、マイクロプロセッサ、または別のコンピューティングデバイスによって実行され得る。本開示の実施形態の態様は、ブロック図、フローチャート、または他の図として示され、例証されるが、本明細書に説明されるブロック、装置、システム、技術、または方法は、例えば、非限定的実施例、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、専用回路、論理、汎用ハードウェア、コントローラ、他のコンピューティングデバイス、またはそれらの組み合わせとして実装され得ることを理解されたい。
【0482】
本開示は、非一時的コンピュータ可読記憶媒体において有形に記憶された少なくとも1つのコンピュータプログラム製品をさらに提供する。コンピュータプログラム製品は、図4から図11を参照して上述したようなプロセス/方法を実行するために、現実または仮想のターゲットプロセッサ上のデバイスにおいて実行される、プログラムモジュールに含まれる命令などのコンピュータ実行可能命令を含む。概して、プログラムモジュールは、特定のタスクを実行するかまたは特定の抽象データ型を実装するルーチン、プログラム、ライブラリ、オブジェクト、クラス、コンポーネント、データ構造などを含む。種々の実施形態では、必要に応じて、プログラムモジュールの機能が組み合わされることができ、またはプログラムモジュールの機能が分割されることができる。プログラムモジュールのための機械実行可能命令は、ローカルにまたは分散デバイス内で実行され得る。分散デバイスでは、プログラムモジュールは、ローカル記憶媒体およびリモート記憶媒体に配置されてもよい。
【0483】
本開示に開示される方法を実行するために使用されるコンピュータプログラムコードは、1つ以上のプログラミング言語で書かれてもよい。コンピュータプログラムコードは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、または別のプログラマブルデータ処理装置のプロセッサに提供されてもよく、その結果、プログラムコードがコンピュータまたは別のプログラマブルデータ処理装置によって実行されると、フローチャートおよび/またはブロック図で指定された機能/動作が実現される。プログラムコードは、完全にコンピュータにおいて、部分的にコンピュータにおいて、独立したソフトウェアパッケージとして、部分的にコンピュータにおいて、および部分的に遠隔コンピュータにおいて、または完全に遠隔コンピュータもしくはサーバにおいて実行されてもよい。
【0484】
本開示の文脈では、コンピュータプログラムコードまたは関連データは、デバイス、装置、またはプロセッサが上記で説明した種々の処理および動作を実行することができるように、任意の適切な媒体によって搬送され得る。媒体の例は、信号、コンピュータ可読媒体などを含む。信号の例は、電気、光、無線、音、または搬送波および赤外線信号などの他の形態の伝搬信号を含むことができる。
【0485】
コンピュータ可読媒体は、命令実行システム、装置、またはデバイスのために使用されるか、またはそれらに関連するプログラムを含むか、または記憶する任意の有形媒体であり得る。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ可読信号媒体またはコンピュータ可読記憶媒体であってもよい。コンピュータ可読媒体は、限定はしないが、電子、磁気、光学、電磁気、赤外線、もしくは半導体のシステム、装置、もしくはデバイス、またはそれらの任意の適切な組み合わせを含み得る。コンピュータ可読記憶媒体のより詳細な例は、1つ以上のワイヤとの電気接続、ポータブルコンピュータディスク、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EPROMまたはフラッシュメモリ)、光記憶デバイス、磁気記憶デバイス、またはそれらの任意の適切な組み合わせを含む。
【0486】
加えて、本開示で開示された方法の動作は、添付の図面において特定の順序で説明されているが、これは、これらの動作が特定の順序で実行される必要があること、または所望の結果を達成するために示された動作の全てが実行される必要があることを要求または暗示するものではない。その代わりに、フローチャートに示されるステップの実行順序が変わってもよい。追加的または任意的に、いくつかのステップが省略されてもよく、複数のステップが実行のために1つのステップに組み合わされてもよく、かつ/または、1つのステップが実行のために複数のステップに分解されてもよい。本開示による2つ以上の装置の特徴および機能は、1つの装置において指定され得ることにさらに留意されたい。逆に、上述の1つの装置の特徴および機能は、具体化のために複数の装置にさらに分割されてもよい。
【0487】
本開示の実装形態について上記で説明された。前述の説明は、例であり、網羅的ではなく、開示された実装形態に限定されない。記載された実装形態の範囲および趣旨から逸脱することなく、多くの修正および変形が当業者には明らかである。本明細書で使用される用語の選択は、実装原理、実際の適用、もしくは市場における技術の改善を十分に説明すること、または別の当業者が本明細書で開示される実装形態を理解することを可能にすることが意図される。
【符号の説明】
【0488】
100 無線通信システム
110 AP
120 non-AP STA
200 接続シナリオ
210 AP MLD
212 第1のAP
2121 第1のAP物理層
2122 第1のAP下位MAC層
2124 共有上位MAC層
214 第2のAP
2141 第2のAP物理層
2142 第2のAP下位MAC層
220 non-AP MLD
222 第1のnon-AP STA
2221 第1のnon-AP STA物理層
2222 第1のnon-AP STA下位MAC層
2224 共有上位MAC層
224 第2のnon-AP STA
2241 第2のnon-AP STA物理層
2242 第2のnon-AP STA下位MAC層
230 第1のリンク
240 第2のリンク
300 フォーマット
301 要素IDフィールド
302 長さフィールド
303 要素ID拡張フィールド
304 マルチリンク制御フィールド
305 MLD MACアドレスフィールド
306 能力フィールドなどのフィールドk
307 STAごとのプロファイルxフィールド
308 STAごとのプロファイルyフィールド
310 MLD共通情報部分
314 タイプ
317 サブ要素ID
320 サブ要素
324 MLD MACアドレス存在
327 長さ
334 予約済み
337 コンテンツ
3371 STAごとの制御フィールド
33711 リンクID
33712 STA MACアドレス存在
3372 STA情報フィールド
3373 STA構成フィールド
33731 要素1
33732 要素Y
33733 非継承要素
400 データ送信プロセス
401 第1のマルチリンクデバイス
402 第2のマルチリンクデバイス
500 フォーマット
501 フレーム制御
502 持続時間
503 アドレス1
504 アドレス2
505 アドレス3
506 シーケンス制御
507 アドレス4
509 フレームボディ
510 フレームチェックシーケンス
511 高スループット制御
600 シナリオ
601 第1のリンク
602 第2のリンク
603 第3のリンク
610 AP MLD
620 non-AP MLD
630 破線
640 破線
700 データ送信プロセス
701 第1のマルチリンクデバイス
702 第2のマルチリンクデバイス
800 フォーマット
801 フレーム制御
802 持続時間
803 アドレス1
804 アドレス2
805 アドレス3
806 シーケンス制御
807 アドレス4
808 カウンタモード暗号ブロック連鎖メッセージ認証コードプロトコルヘッダまたはガロア/カウンタモードプロトコルヘッダ
809 フレームボディ
810 フレーム検査シーケンス
811 高スループット制御
812 メッセージ完全性検査
900 フォーマット
901 フレーム制御
902 アドレス1
903 アドレス2
904 アドレス3
905 シーケンス制御
906 アドレス4
1000 データ送信方法
1100 データ送信方法
1200 通信装置
1210 生成ユニット
1220 送信ユニット
1230 受信ユニット
1300 通信装置
1310 受信ユニット
1320 処理ユニット
1330 送信ユニット
1400 通信装置
1410 構築ユニット
1420 生成ユニット
1430 検証ユニット
1500 装置
1510 プロセッサ
1520 メモリ
1522 ランダムアクセスメモリ
1530 コンピュータプログラム
1540 通信モジュール
図1
図2
図3
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図5
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