(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-30
(45)【発行日】2024-09-09
(54)【発明の名称】一体型防水密封部品及びその応用
(51)【国際特許分類】
H01R 13/52 20060101AFI20240902BHJP
H01R 13/502 20060101ALI20240902BHJP
【FI】
H01R13/52 B
H01R13/502 Z
(21)【出願番号】P 2023553755
(86)(22)【出願日】2021-07-06
(86)【国際出願番号】 CN2021104790
(87)【国際公開番号】W WO2022121297
(87)【国際公開日】2022-06-16
【審査請求日】2023-05-24
(31)【優先権主張番号】202011419281.6
(32)【優先日】2020-12-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】523194776
【氏名又は名称】深▲セン▼科創新源新材料股▲フン▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】宋斌
(72)【発明者】
【氏名】周東
(72)【発明者】
【氏名】朱棟棟
【審査官】山下 寿信
(56)【参考文献】
【文献】中国実用新案第212012015(CN,U)
【文献】中国実用新案第212012094(CN,U)
【文献】特開2006-012647(JP,A)
【文献】中国実用新案第2879467(CN,Y)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 13/52
H01R 13/639
H01R 13/502
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゴム管、支持管部品、金属グロメット部品及びプラスチック支持部品を含む一体型防水密封コネクタであって、
前記ゴム管は、一体成形される中空構造部一、中空構造部二、及び中空構造部一と中空構造部二とを接続する接続部を含む、中空構造であり、
前記支持管部品は、中空構造部一を支持するために前記中空構造部一内に取り外し可能に設けられ、中空構造部一は前記支持管
部品を取り外された後、縮退してケーブルに圧着して密着することができ、
前記金属グロメット部品は、プラスチック支持部品内に取り外し可能に設けられ、その端部には弾性のある弾性のある押圧式係合構造部があり、プラスチック支持部品の壁に係合することができ、
前記プラスチック支持部品は、中空構造部二内に設けられ、前記中空構造部二の第一端には、設備の接続ポートを密封できる密封構造が設けられ、前記プラスチック支持部品と金属グロメット部品の係合構造が中空構造部二の第一端から突出する、
一体型防水密封コネクタ。
【請求項2】
前記金属グロメット部品は、弾性のある押圧式係合構造部を有し、前記弾性のある押圧式係合構造部は、圧縮されてプラスチック支持部品を貫通した後、反発してプラスチック支持部品の壁に係合することができ、及び/又は、
前記金属グロメット部品は、第一壁、第二壁、第三壁、第四壁によって囲まれ、4つの壁の第一端は、一体的な接続構造であり、第一壁と第三壁は対向して設けられ、第二壁と第四壁は対向して設けられ、前記第一壁及び隣接する2つの壁は、前記第一端の端部以外の部分に何れも分離して設けられ、前記第三壁及び隣接する2つの壁は、前記第一端の端部以外の部分に何れも分離して設けられ、前記第一壁及び第三壁の第二端の端部には、グロメット部品の外側に突出する係合構造部がそれぞれ設けられ、及び/又は、
前記金属グロメット部品の第一壁の高さは隣接する2つの壁から突出し、前記金属グロメット部品の第三壁の高さは隣接する2つの壁から突出し、及び/又は、
前記金属グロメット部品の第二壁及び第四壁に何れもガイドコンベックスベルトが設けられ、前記ガイドコンベックスベルトは、金属グロメット部品の壁に位置し且つ外側に突起する金属片と前記壁により形成される構造であり、そのうち、各壁における金属片は、1つの辺のみが前記壁に接続され、他の3つの辺で囲まれる面が前記壁から分離されて外側に突出する、
請求項1に記載の一体型防水密封コネクタ。
【請求項3】
前記プラスチック支持部品は、第一面、第二面、第三面及び第四面によって囲まれて形成し、4つの面の第一端は、一体的な接続構造であり、第一面と第三面は対向して設けられ、第二面と第四面は対向して設けられ、前記第二面の高さは、隣接する2つの面から突出し、第四面の高さは、隣接する2つの面から突出し、それにより、第二端によって囲まれる一体的な接続構造は、第一面及び第三面に対向する2つの切欠を有し、前記金属グロメット部品における前記第一壁及び第三壁の第二端に設けられる係合構造部は、それぞれ前記プラスチック支持部品の前記2つの切欠に係合され、及び/又は、
前記プラスチック支持部品の第一面、第三面の第一端近くに貫通穴が設けられ、貫通穴の設置位置は、金属グロメット部品に設けられる外側に突起する構造部に適合され、前記外側に突起する構造部を収容することができ、及び/又は、
前記プラスチック支持部品のキャビティに溝が設けられ、前記溝は、金属グロメット部品の第二壁及び第四壁の金属片に適合される、
請求項1又は2に記載の一体型防水密封コネクタ。
【請求項4】
前記中空構造部一は、中空円管構造部であり、前記中空円管構造部と支持管部品の結合部位に密封構造層が設けられ、好ましくは、前記密封構造層の材質は、ゴム又はパテであり、及び/又は、
前記接続部は、中空の異形接続管であり、好ましくは中空円錐体管、中空雄ネジ管又は中空楕円体管であり、前記接続部の各部分の内径は、何れも前記中空円管構造部の内径より大きく、及び/又は、
前記中空構造部二の第一端の密封構造はネジ構造であり、設備との接続ポートを密封するために使用される、
請求項1に記載の一体型防水密封コネクタ。
【請求項5】
ゴム管、プラスチック支持部品及び金属グロメット部品に内蔵される、ケーブル固定用のプラスチック係合部品を更に含み、
前記プラスチック係合部品は、前記ゴム管の中空構造部一、中空構造部二、接続部、プラスチック支持部品、及び金属グロメット部品に適合される中空構造を有する、
請求項1に記載の一体型防水密封コネクタ。
【請求項6】
前記プラスチック係合部品は、別体の2枚の対称構造であり、前記2枚の対称構造には対応的に係合構造が設けられ、使用時に、2枚の対称構造は、係合構造によって取り囲まれて一体になり、金属グロメット部品に内蔵される形状を形成し、及び/又は、
前記プラスチック係合部品は、一体に囲まれた後、第一壁、第二壁、第三壁、第四壁を有し、前記第二壁、第四壁の上端部は、中心にストッパバンプが設けられ、プラスチック係合部品が金属グロメット部品に内蔵される時、前記ストッパバンプは、前記プラスチック支持部品のキャビティに設けられるガイドコンベックスベルト内に制限され、及び/又は、
前記プラスチック係合部品の第二壁及び第四壁の端部の両端が、外側に延長し、第一壁及び第三壁の両端から突出する4つのボスを形成し、延長後の第二壁及び第四壁の端部の寸法≦金属グロメット部品の第二壁及び第四壁の寸法である、
請求項5に記載の一体型防水密封コネクタ。
【請求項7】
連結式ゴム管、金属グロメット部品、プラスチック支持部品、及び支持管部品を含む連結式一体型防水密封コネクタであって、前記連結式ゴム管は、複数の独立した別体の中空構造部一、複数の接続部及び全体的な中空構造部二を含み、前記接続部の数は、前
記中空構造部一の数と同じであり、各前
記中空構造部一は、それぞれ1つの接続部を介して全体的な中空構造部二に接続され、前記金属グロメット部品、プラスチック支持部品は、何れも全体的な一体式構造であり、中空構造部二に適合される、
連結式一体型防水密封コネクタ。
【請求項8】
請求項6に記載の一体型防水密封コネクタの使用方法であって、前記方法は、
(1)前記ゴム管、支持管部品、プラスチック支持部品及び金属グロメット部品を一体型部品に統合するステップと、
(2)プラスチック係合部品の2枚の対称構造のヒンジ構造を係合するステップと、
(3)ケーブルをステップ(1)の一体型部品に通すステップと、
(4)ステップ(3)の操作後のケーブルをステップ(2)で得られたプラスチック係合部品に置くステップと、
(5)プラスチック係合部品のソケットとグロメットを係合するステップと、
(6)プラスチック係合部品を前記一体型部品に内蔵するステップと、を含み、
好ましくは、ステップ(1)において、金属グロメット部品の係合構造を内側に押圧し、プラスチック支持部品の上ポート又は下ポートからプラスチック支持部品内に挿入し、適合された後、金属グロメット部品の上端の係合構造は、それぞれ前記プラスチック支持部品の前記2つの切欠に係合され、金属グロメット部品の第二壁と第四壁の各2枚の金属片は、それぞれプラスチック支持部品のキャビティにおける第二壁と第四壁の溝に挿入され、その後、一体化されたプラスチック支持部品及び金属グロメット部品は、外面の全て又は一部の区域にバインダーを設け、金型に入れ、ゴムを射出成形し、プレスして一体成形することにより、一体化されたプラスチック支持部品及び金属グロメット部品が前記ゴム管で包まれ、最後に、支持管部品をゴム管の中空構造部一及び接続部に予備拡張により内蔵し、
好ましくは、ステップ(
6)において、プラスチック係合部品は、一体型部品の上端から挿入され、
前記プラスチック係合部品の第二壁と第四壁のストッパバンプがプラスチック支持部品の第二壁と第四壁のキャビティのガイドコンベックスベルトの底部に挿入される、
請求項6に記載の一体型防水密封コネクタの使用方法。
【請求項9】
ゴム管、金属グロメット部品及びプラスチック支持部品を含む一体型防水ポート密封部品であって、
前記ゴム管は、一体成形された中空構造部二を含む、底部が封止される中空構造であり、
前記金属グロメット部品は、プラスチック支持部品内に取り外し可能に設けられ、その端部には弾性のある押圧式係合構造部があり、プラスチック支持部品の壁に係合することができ、
前記プラスチック支持部品は、ゴム管の中空構造部二内に設けられ、前記中空構造部二の第一端には、設備の接続ポートを密封できる密封構造が設けられ、前記プラスチック支持部品と金属グロメット部品の係合構造が中空構造部二の第一端から突出する、
一体型防水ポート密封部品。
【請求項10】
請求項1~9の何れか1項に記載の一体型防水密封コネクタ又はポート密封部品の、通信(好ましくは通信5G)、電力、モノのインターネット、鉄道交通(好ましくは軌道交通5G)、自動車、気象、スマートパワーグリッド、スマート家電、太陽光発電システムなどの光電信号伝送装置の広口とケーブルの防水密封接続における応用であって、具体的に、前記コネクタ又は密封部品は、太陽光発電コンポーネントを接続し、設計された出力電力を備える発電コンポーネントの配列を形成するために使用され、又はスマートパワーグリッドのケーブルコネクタとして使用され、又は通信基地局設備ポートとケーブルとのコネクタとして使用され、又は様々な設備のポートコネクタに使用される、
応用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2020年12月07日に中国国家知識産権局に提出した出願番号が202011419281.6で、発明名称が「一体型防水密封チューブ及びその応用」である先行出願の優先権を主張し、上記先行出願の全文は引用により本願に組み込まれる。
【0002】
本発明は、電気設備又はデータ転送コネクタの分野に属し、具体的に、電気設備又はデータ転送装置をケーブルと接続するためのコネクタ部品又はリンカー設備部品に関する。
【背景技術】
【0003】
電気信号、データ、無線周波数(RF)信号、光信号などの伝送に使用される場合、電子、電気、及びデータ設備をケーブルと接続する必要がある。通常、ケーブルはケーブルコネクタ又はリンカーを介して設備の相応する収容溝に挿入される。
【0004】
様々なケーブルコネクタ又はリンカーの防水密封保護について、従来技術には、主に常温収縮チューブ、防水ゴム管及び常温収縮防水装置という3種類の製品がある。
【0005】
通信、電力などのアップグレードに伴い、設備の一体化が進み、ケーブルリンカーコネクタの不規則性が目立つようになり、同時に設備の点検修理、メンテナンス、交換を容易にするために取り外し可能なリンカーコネクタが要求される。
【0006】
しかし、常温収縮チューブ、防水ゴム管及び常温収縮防水装置には次のような欠点があるため、通信、鉄道交通、電力などの一体化設備のアップグレードに伴うニーズに合致しなくなってしまう。例えば、特許文献CN201420832745.Xに開示された常温収縮チューブが取り付けられた後、リンカーコネクタは使い捨て密封保護であり、取り外しができず、リンカーの取り外しは常温収縮チューブを破壊することでしか実現できないため、ケーブルコネクタの取り外しが不便になり、設備の点検修理やメンテナンスに支障をきたし、且つ常温収縮チューブも再使用不可である。防水ゴム管は繰返し装着できるが、ケーブルリンカーコネクタの不規則性に対応できず、防水が効かない。
【0007】
例えば、特許文献CN202020419263.7に開示された常温収縮防水装置の構造は、管体、グロメット部品及び支持部品構造を含み、高温多湿でない環境(例えば、室内環境など)で持続的に防水することができるが、以下の欠点がある:グロメット部品はプラスチック製であり、プラスチック製部品を押圧することによりグロメットの取り付け及びロックの解除を実現するが、プラスチック係合部位は使用中に応力を受けて変形の状態にあり、屋外での経年劣化過程において、プラスチックグロメット部品が変形しやすく、製品の防水性が無効化になるリスクがあるため、この製品は、高温多湿環境での使用が制限される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従来技術に存在する上記の問題を改善するために、本発明は、防水常温収縮チューブに基づく一体型コネクタ(即ち、コネクタ部品又はスリーブ)のシリーズ製品を提供し、上記製品は、一体型防水密封コネクタ又は密封部品とすることで、通信、電力、モノのインターネット、鉄道交通、自動車、気象、スマート家電などの設備ポート及びケーブルの密封接続又は保護を満たし、当該防水密封コネクタは、各種のケーブル及び設備ポートに適し、当該コネクタとケーブル及び設備の間は取り外し・接続できるため、繰返し使用が可能となり、且つ、取り付け、メンテナンス、交換が便利であり、製品の性能が長期間に安定しており、環境の影響を受けにくく、密封効果が良好である。本発明の技術案は、以下の通りである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
<単体式一体型防水密封コネクタ>
ゴム管、支持管部品、金属グロメット部品及びプラスチック支持部品を含む一体型防水密封コネクタであって、
上記ゴム管は、一体成形される中空構造部一、中空構造部二、及び中空構造部一と中空構造部二とを接続する接続部を含む、中空構造であり、
上記支持管部品は、中空構造部一を支持するために上記中空構造部一内に取り外し可能に設けられ、中空構造部一は上記支持管部品が取り外された後、縮退してケーブルに圧着して密着することができ、
上記金属グロメット部品は、プラスチック支持部品内に取り外し可能に設けられ、その端部には弾性のある押圧式係合構造部があり、プラスチック支持部品の壁に係合することができ、
上記プラスチック支持部品は、中空構造部二内に設けられ、上記中空構造部二の第一端には、設備の接続ポートを密封できる密封構造が設けられ、上記プラスチック支持部品と金属グロメット部品の係合構造が中空構造部二の第一端から突出する、一体型防水密封コネクタ。
【0010】
ゴム管:
本発明の実施形態によれば、上記ゴム管の上記中空構造部二、プラスチック支持部品及び金属グロメット部品は、順次に密着している。
【0011】
本発明の実施形態によれば、上記中空構造部一は、中空円管構造、即ち、中空円管構造部である。上記中空円管構造部の内径は2.0~30 mmであり、厚さは0.5~5.0 mmであり、長さは20~200 mmである。好ましくは、内径は2.0~15 mmであり、厚さは1.0~4.0 mmであり、長さは30~100 mmであり、より好ましくは、内径は3.0~10 mmであり、厚さは1.5~3.5 mmであり、長さは30~80 mmである。
【0012】
本発明の実施形態によれば、上記中空構造部二の形状は、一体型防水密封コネクタが接続された設備ポートの形状に適合され、例えば、上記中空構造部二の形状は、方形又は長方形、円形、楕円形、三角形などの規則又は不規則な形状であってもよい。更に、上記プラスチック支持部品及び金属グロメット部品の形状は、中空構造部二の形状に適合される。設備ポートが方形又は長方形であることが多いことを考慮し、本発明は、方形又は長方形の中空構造部、プラスチック支持部品及び金属グロメット部品が好ましい。そのうち、下記の第一面、第二面、第三面及び第四面は、プラスチック支持部品の大体な形状が方形である場合の限定であり、第一壁、第二壁、第三壁及び第四壁は、金属グロメット部品の大体な形状が方形である場合の限定である。
【0013】
本発明の実施形態によれば、上記中空構造部二の第一端の密封構造はネジ構造であり、設備との接続ポートを密封するために使用される。
【0014】
本発明の実施形態によれば、上記中空構造部二には突出部も設けられ、上記突出部は、下記のプラスチック支持部品の貫通穴及び金属グロメット部品の、外側に突起する構造部に適合され、上記突出部は、上記プラスチック支持部品の貫通穴及び金属グロメット部品の、外側に突起する構造部を覆うことができる。好ましくは、上記突出部は、円柱、楕円柱又は直方体である。好ましくは、上記突出部は、ゴム管と一体成形される。好ましくは、上記突出部の、柱体面を除く面は、非平滑面である。
【0015】
本発明の実施形態によれば、中空構造部二とプラスチック支持部品との結合部は、密封して設けられる。
【0016】
本発明の実施形態によれば、上記中空構造部一と支持管部品との結合部位に密封構造層が設けられてもよく、例えば、密封構造層の材質はゴム又はパテである。
【0017】
接続部:
本発明の実施形態によれば、上記接続部は、中空の異形接続管であり、例えば、中空円錐体管、中空雄ネジ管又は中空楕円体管であってもよく、好ましくは、中空円錐体管又は中空雄ネジ管、より好ましくは、中空円錐体管である。
【0018】
本発明の実施形態によれば、上記接続部の長さは10~100 mmであり、好ましくは20~60 mmであり、より好ましくは20~40 mmである。
【0019】
例えば、上記接続部は、長さが20~60 mmである中空円錐体管又は中空雄ネジ管が好ましく、長さが20~40 mmである中空円錐体管がより好ましい。
【0020】
本発明の実施形態によれば、上記接続部の各部分の内径は、何れも上記中空円管構造部一の内径より大きい。
【0021】
本発明の実施形態によれば、上記ゴム管の材質は、シリコーンゴム、エチレンプロピレンジエンゴム、ニトリルゴム又はポリウレタンゴムから選ばれることができ、好ましくは、シリコーンゴム、エチレンプロピレンジエンゴム又はニトリルゴムであり、より好ましくは、シリコーンゴム又はエチレンプロピレンジエンゴムである。
【0022】
本発明の実施形態によれば、上記ゴム管の材質には必要に応じて他の機能補助剤が加えられてもよく、又は上記ゴム管には必要に応じて内側と外側に他の機能層が設けてられもよい。例えば、コロナ現象の発生を防ぐため、ゴム管の外壁に抗コロナ層を覆って形成し、上記ゴム管の内壁にシールド層を形成することができ、シールド層は、電気的ストレスを内蔵してゴム層の制御又は無電解銅めっきの方法により形成することができ、上記ゴム管の外壁に難燃層又は防虫難燃層(例えば、ゴム管はエチレンプロピレンジエンゴムであり、難燃層はシリコーンゴムであり、又は防虫難燃層はポリテトラフルオロエチレン層であり、又はゴム管材に防虫剤及び/又は難燃剤が添加される)が設けられ、難燃層の外にハイロフトグラス繊維防火層のような防火層が設けられてもよく、上記ゴム管の内壁にEPDMゴム耐酸・耐アルカリ層のような耐酸・耐アルカリ層が設けられる。
【0023】
金属グロメット部品:
本発明の実施形態によれば、上記金属グロメット部品は中空体である。
【0024】
本発明の例示的な実施形態によれば、上記金属グロメット部品はプラスチック支持部品に適合され、例えば、金属グロメット部品とプラスチック支持部品は何れも中空方形又は長方形の管状である。
【0025】
本発明の実施形態によれば、上記金属グロメット部品は弾性のある押圧式係合構造部を有し、上記係合構造部は、押圧圧縮されてプラスチック支持部品を通した後、反発してプラスチック支持部品の壁に係合することができる。
【0026】
本発明の例示的な実施形態によれば、上記金属グロメット部品は、第一壁、第二壁、第三壁、第四壁により囲まれて形成し、4つの壁の第一端は、一体的な接続構造であり(設備ポートとの接続方向は上で、対向する方向は下であることを定義し、上記4つの壁の第一端は金属グロメット部品の下端である)、第一壁と第三壁は対向して設けられ、第二壁と第四壁は対向して設けられ、上記第一壁及び隣接する2つの壁は、上記第一端の端部以上の部分に何れも分離して設けられ、上記第三壁及び隣接する2つの壁は、上記第一端の端部以上の部分に何れも分離して設けられ、上記第一壁と第三壁の第二端(即ち、金属グロメット部品の上端部)の端部には、グロメット部品の外側に突出する弾性のある押圧式係合構造部がそれぞれ設けられる。
【0027】
本発明の実施形態によれば、係合構造部と設備ポートとの摩擦を低減するため、少なくとも金属グロメット部品の係合構造部の表面に減摩層が設けられる。上記減摩層は、プラスチックセメント層、ゴム層又は耐摩耗コーティングであってもよい。
【0028】
本発明の実施形態によれば、上記金属グロメット部品の第一壁と第三壁は、形状、構造、配置が対称であり、上記金属グロメット部品の第二壁と第四壁は対称である。
【0029】
本発明の実施形態によれば、上記金属グロメット部品の第一壁の高さは隣接する2つの壁から突出し、上記金属グロメット部品の第三壁の高さは隣接する2つの壁から突出する。
【0030】
本発明の実施形態によれば、上記金属グロメット部品の第一壁と隣接する2つの壁との間に何れも隙間があり、上記金属グロメット部品の第三壁と隣接する2つの壁との間に何れも隙間がある。
【0031】
例えば、上記隙間の幅は0.2~20 mmであり、好ましくは0.5~5 mmであり、より好ましくは0.5~2 mmである。
【0032】
本発明の実施形態によれば、上記金属グロメット部品の第一壁の中央部には外側に突起する構造部が設けられ、上記金属グロメット部品の第三壁の中央部には外側に突起する構造部が設けられる。好ましくは、上記第一壁及び第三壁の外側に突起する構造部は、対称的に設けられる。例えば、上記外側に突起する構造部は、円形、楕円形又は方形などの構造部であってもよい。当該外側に突起する構造部は、押圧容易なボタンとして、弾性的に可動な第一壁と第三壁の、上記外側に突起する構造部を押圧することで金属グロメット部品の係合構造部位の変形を実現することができ、防水密封コネクタ及び設備接続ポートの取り付けと取り外しを更に実現することができる。
【0033】
本発明の実施形態によれば、上記係合構造部の幅は0.3~10 mmであり、好ましくは0.5~5 mmであり、より好ましくは1.0~3.0 mmである。
【0034】
本発明の実施形態によれば、上記金属グロメット部品の第二壁及び第四壁に何れもガイドコンベックスベルトが設けられる。例えば、各壁における上記ガイドコンベックスベルトの数は何れも2つである。好ましくは、各壁におけるガイドコンベックスベルトは対称的に設けられる。金属グロメット部品をプラスチック支持部品のキャビティに容易に内蔵し、ストッパを形成するように、上記ガイドコンベックスベルトは、適合されるプラスチック支持部品の溝内に自動的に弾性係合される。
【0035】
本発明の実施形態によれば、上記金属グロメット部品における第二壁のガイドコンベックスベルトは、金属グロメット部品の第二壁に位置し且つ外側に突起する金属片と第二壁とによって形成される構造であり、上記金属グロメット部品の第四壁におけるガイドコンベックスベルトは、金属グロメット部品の第四壁に位置し且つ外側に突起する金属片と金属グロメット部品の第四壁とによって形成される構造である。
【0036】
そのうち、各壁における金属片は規則的な四角形であり、その1つの辺のみが当該壁に接続され、他の3つの辺で囲まれる面は当該壁から分離されて外側に突出する。
【0037】
本発明の実施形態によれば、上記金属グロメット部品の長さは10~150 mmであり、好ましくは10~50 mmであり、より好ましくは10~30 mmである。
【0038】
本発明の実施形態によれば、上記金属グロメット部品の幅は10~150 mmであり、好ましくは10~50 mmであり、より好ましくは10~30 mmである。
【0039】
本発明の実施形態によれば、上記金属グロメット部品の高さは5~150 mmであり、好ましくは10~40 mmであり、より好ましくは20~40 mmである。
【0040】
本発明の実施形態によれば、上記金属グロメット部品の材質の厚さは0.2~10 mmであり、好ましくは0.3~5 mmであり、より好ましくは0.3~1 mmである。
【0041】
本発明の実施形態によれば、上記金属グロメット部品の材質は、ステンレス鋼、黄銅、リン青銅又はベリリウム銅などの高弾性を有する金属材料から選ばれ、好ましくは、ステンレス鋼又はリン青銅である。
【0042】
プラスチック支持部品:
本発明の実施形態によれば、上記プラスチック支持部品は、中空方形又は長方形の管状であり、上記金属グロメット部品及びゴム管の方形又は長方形の中空構造部二の両方ともに適合される。
【0043】
本発明の実施形態によれば、上記プラスチック支持部品は上記中空構造部二内に固定され、例えば、中空構造部二にプラスチック支持部品を固定することは、接着射出成形の方法によって実現することができる。
【0044】
本発明の実施形態によれば、上記プラスチック支持部品は、第一面、第二面、第三面及び第四面によって囲まれて形成し、4つの面の第一端(上記と同じ定義、即ちプラスチック支持部品の下端である)は、一体的な接続構造であり、第一面と第三面は対向して設けられ、第二面と第四面は対向して設けられ、上記第二面の高さは、隣接する2つの面から突出し、第四面の高さは、隣接する2つの面から突出し、それにより、第二端によって囲まれた一体的な接続構造は、第一面及び第三面に2つの対向する切欠を有する。
【0045】
本発明の技術案によれば、上記金属グロメット部品上の、上記第一壁と第三壁の第二端に設けられる弾性のある押圧式係合構造部は、それぞれ上記プラスチック支持部品の上記2つの切欠に係合されている。
【0046】
本発明の実施形態によれば、上記プラスチック支持部品の第一面と第三面は、形状、構造、配置が対称であり、上記プラスチック支持部品の第二面と第四面は対称である。
【0047】
本発明の実施形態によれば、上記切欠の幅は、金属グロメット部品の係合構造部の幅より0.1~5 mm大きく、例えば、0.5~3 mm大きい。
【0048】
本発明の実施形態によれば、上記プラスチック支持部品の第一面の第一端近くに貫通穴が設けられ、上記第三面の第一端近くに貫通穴が設けられ、貫通穴の設置位置は、金属グロメット部品に設けられる外側に突起する構造部に適合される。好ましくは、第一面及び第三面の貫通穴の位置は、対称的に設けられる。例えば、上記貫通穴は、円形の貫通穴、楕円形の貫通穴、又は方形の貫通穴であってもよく、好ましくは、金属グロメット部品に設けられる外側に突起する構造部の形状に適合され、上記外側に突起する構造部を収容することができる。
【0049】
上記金属グロメット部品がプラスチック支持部品に係合されると、第一壁の外側に突起する構造部が第一面の貫通穴に入れ、第三壁の外側に突起する構造部が第三面の貫通穴に入れることができる。
【0050】
本発明の実施形態によれば、プラスチック支持部品を囲む第一面、第二面、第三面及び第四面の中央部には、外側に延びるフランジが設けられる。例えば、上記フランジの幅は1.0~30 mmであり、好ましくは1.0~10 mmであり、より好ましくは1.0~5.0 mmである。上記一体型防水密封コネクタが外部設備と接続されると、フランジの1つの面は設備ポートの平面と密着して接触し、フランジが設備ポートの位置決めの役割を果たす。上記フランジは、中空構造部二の第一端に設けられたネジ構造と嵌合し、一体型防水密封コネクタと設備ポートとの接続部の効果的な密封を共同で実現する。
【0051】
本発明の実施形態によれば、上記プラスチック支持部品のキャビティの第二面及び第四面に溝が設けられ、上記溝は、金属グロメット部品の第二壁及び第四壁の金属片に適合され、金属グロメット部品がプラスチック支持部品の内部に弾性係合される。
【0052】
好ましくは、上記プラスチック支持部品のキャビティには、第二面及び第四面の両辺にそれぞれ1つの溝が設けられ、金属グロメット部品の第二壁及び第四壁の各2枚の金属片に適合される。同時に、両辺の溝の中間に1つのガイドコンベックスベルトを設ける。当該ガイドコンベックスベルトは、内壁の第二端(即ち、プラスチック支持部品の上端)に沿って下方に延びる距離が、上記溝よりも短い。
【0053】
本発明の実施形態によれば、上記プラスチック支持部品の材質は、ポリエーテルイミド、ナイロン、ポリアセタール、ポリプロピレン又はポリフェニレンスルフィドから選ばれてもよく、好ましくは、ポリエーテルイミド、ナイロン又はポリアセタールであり、より好ましくは、ポリエーテルイミド又はナイロンである。本発明の実施形態によれば、上記プラスチック支持部品の長さは10~150 mmであり、好ましくは10~50 mmであり、より好ましくは10~30 mmである。
【0054】
本発明の実施形態によれば、上記プラスチック支持部品の幅は10~150 mmであり、好ましくは10~50 mmであり、より好ましくは10~30 mmである。
【0055】
本発明の実施形態によれば、上記プラスチック支持部品の高さは5~150 mmであり、好ましくは10~40 mmであり、より好ましくは20~40 mmである。
【0056】
本発明の実施形態によれば、上記プラスチック支持部品の材質の厚さは0.5~10 mmであり、好ましくは0.5~5 mmであり、より好ましくは1~3mmである。
【0057】
支持管部品:
本発明の実施形態によれば、上記支持管部品は中空円管であってもよく、例えば、その内径は10~150 mmであり、好ましくは10~50 mmであり、より好ましくは10~40 mmである。
【0058】
上記ゴム管の中空構造部一が上記支持管部品によって拡張支持され、使用時に上記支持管部品が引き抜かれると、上記ゴム管の中空構造部一は自然に縮退し、ケーブルに圧着して密着することができる。
【0059】
好ましくは、上記支持管部品は支持ワイヤによって取り囲まれて形成し、且つ第一端(上記と同じ定義、支持管部品の上端である)に引き出し部がある。
【0060】
上記支持管部品の材質は、ポリエチレン、ポリプロピレン、又はポリエチレン・ポリプロピレン変性材料から選ばれてもよい。
【0061】
ケーブルを固定するためのプラスチック係合部品:
本発明の実施形態によれば、上記一体型防水密封コネクタは、ケーブルを固定するための、ゴム管、プラスチック支持部品及び金属グロメット部品に内蔵されるプラスチック係合部品を更に含む。
【0062】
上記プラスチック係合部品は、上記ゴム管の中空構造部一、中空構造部二、接続部、プラスチック支持部品、及び金属グロメット部品に適合される中空構造を有する。
【0063】
例えば、ゴム管の中空構造部一が中空円管である場合、上記プラスチック係合部品の一端も、上記中空構造部一よりも小さい外径を有する中空円管の形状であり、中空構造部二、プラスチック支持部品、金属グロメット部品の断面が長方形又は方形の場合、上記プラスチック係合部品の別の一端も、上記金属グロメット部品よりも小さい辺の長さを有する中空長方形体又は方形体である。
【0064】
上記プラスチック係合部品は一体成型されたプラスチック部品である。
【0065】
又は、上記プラスチック係合部品は別体の2枚の対称構造であり、上記2枚の対称構造には対応的に係合構造が設けられ、使用時に、2枚の対称構造が係合構造によって取り囲まれて一体になり、金属グロメット部品に内蔵される形状を形成する。好ましくは、上記2枚の対称構造の一方の側辺には、互いに係合するヒンジ構造がそれぞれ対応的に設けられ、使用時に、そのうちの1枚の対称構造のヒンジ構造が第2枚の対称構造のヒンジ構造に係合され、且つ2枚の対称構造は、当該側辺のヒンジ構造を中心に回転し、閉じることができる。2枚の対称構造の他方の側辺には、対応するソケット及びグロメットがそれぞれ設けられ、2枚の対称構造が閉じられると、グロメットがソケットに挿入されることにより、取り囲まれて一体になる。取り囲まれたプラスチック係合部品は、プラスチック支持部品及び金属グロメット部品に似ており、同様に第一壁と、それに対向する第三壁と、第二壁と、それに対向する第四壁を有する。上記ヒンジ構造、ソケット及びグロメットは、それぞれ第一壁と第三壁の上端部(即ち、ゴム管の中空構造部二、プラスチック支持部品、金属グロメット部品の一端に適合し、好ましくは、長方形又は方形の断面であり、上記と同じ定義)の以下の位置に設けられる。
【0066】
好ましくは、上記プラスチック係合部品の第二壁と第四壁の上端部は、中心にストッパバンプが設けられ、プラスチック係合部品が内蔵される時、当該ストッパバンプは、上記プラスチック支持部品のキャビティに設けられるガイドコンベックスベルト内に制限される。好ましくは、第二壁及び第四壁の端部の両端が、外側に延長し、第一壁及び第三壁の両端から突出する4つのボスを形成し、延長後の第二壁及び第四壁の端部の寸法≦金属グロメット部品の第二壁及び第四壁の寸法である。発明者は、ゴム管の中空構造部二、プラスチック支持部品、及び金属グロメット部品の寸法仕様は設備ポートに適合する必要があるため、1本又は2本のケーブルが本発明の一体型防水密封コネクタ内で設備ポートに接続されると、ケーブルが揺れやすく信号伝送に影響を与えることを発見したので、本発明は上述のようなプラスチック係合部品を設置することにより、更に良くケーブルを固定し、一体型防水密封コネクタ内で揺れにくいようにする。
【0067】
一体型防水密封コネクタと設備ポートの接続方法:
本発明の一体型防水密封コネクタと設備ポートは、当業者が実施可能な任意の方法で取り外し・接続でき、本発明の上記詳細説明した、弾性的に可動な係合構造部位を押圧した変形により、コネクタ及び設備接続ポートの取り付けと取り外しを実現することに限らない。例えば、設備ポートと本発明の一体型防水密封コネクタとは、嵌合したネジ接続であり、コネクタを回転させることによって設備ポートに固定的に接続される。又は、本発明の一体型防水密封コネクタは、そのポートに延長部を有し、ボルト及びナットを介して設備ポートに固定的に接続される。
【0068】
<一体型防水密封コネクタの使用方法>
本発明は、上記一体型防水密封コネクタの使用方法を更に提供する。上記方法は、
(1) 上記ゴム管、支持管部品、プラスチック支持部品及び金属グロメット部品を一体型部品に統合するステップと、
(2) プラスチック係合部品の2枚の対称構造のヒンジ構造を係合するステップと、
(3) ケーブルをステップ(1)の一体型部品に通すステップと、
(4) ステップ(3)で得られたケーブルを、ステップ(2)で得られたプラスチック係合部品に置くステップと、
(5) プラスチック係合部品を係合するステップと、
(6) プラスチック係合部品を上記一体型部品に内蔵するステップと、を含む。
【0069】
本発明の方法によれば、上記組み立てられた一体型防水密封コネクタを設備ポートに挿入することを更に含む。
【0070】
本発明の方法によれば、ステップ(1)において、金属グロメット部品の弾性のある押圧式係合構造部を内側に押圧し、プラスチック支持部品の上ポート又は下ポート(好ましい態様)からプラスチック支持部品内に挿入し、適合された後、好ましくは、金属グロメット部品の下端はプラスチック支持部品の下端に位置合わせし、金属グロメット部品の上端の弾性のある押圧式係合構造部はそれぞれ上記プラスチック支持部品の上記2つの切欠に係合され、金属グロメット部品の第二壁と第四壁の各2枚の金属片は、それぞれプラスチック支持部品のキャビティにおける第二壁と第四壁の溝内に挿入される。続いて、上記一体化されたプラスチック支持部品と金属グロメット部品は、外面の全て又は一部の区域(好ましくは、金属グロメット部品に設けられた外側に突起する構造部の近く)にバインダーを設け、金型に入れ、ゴムを射出成形し、プレスして一体成形することにより、一体化されたプラスチック支持部品と金属グロメット部品が上記ゴム管で包まれる。最後に、支持管部品をゴム管の中空構造部一及び接続部に予備拡張により内蔵する。
【0071】
ステップ(4)において、プラスチック係合部品は一体型部品の上端から挿入され、その第二壁と第四壁のストッパバンプがプラスチック支持部品の第二壁と第四壁のキャビティのガイドコンベックスベルトの底部に挿入される。
【0072】
<連結式一体型防水密封コネクタ>
本発明の実施形態によれば、上記一体型防水密封コネクタは単体式コネクタであってもよく、各コネクタは1つの設備ポートに対応し、即ち各コネクタは1つのゴム管を有する。又は、上記一体型防水密封コネクタは連結式コネクタであってもよく、各コネクタは1つの設備の複数のポートに対応し、即ち各コネクタは複数(2個又はそれ以上、例えば3~10個、3~5個)の連結式ゴム管を有し、上記連結式ゴム管には、一体の1つの中空構造部二、対応する1つのプラスチック支持部品、金属グロメット部品、及び任意選択的なプラスチック係合部品、複数の別体の中空構造部一、接続部、及びプラスチック管部品がある。上記一体の中空構造部二は、複数の設備ポートが挿入可能な長方形体が好ましい。
【0073】
<一体型防水ポート密封部品>
本発明の実施形態によれば、設備が未使用のポートを有する場合、設備を環境による影響から保護するように、本発明の一体型防水密封コネクタはポート密封部品に変換される。従って、本発明は、ゴム管、金属グロメット部品及びプラスチック支持部品を含む一体型防水のポート密封部品を更に特許請求し、
上記ゴム管は、一体成形された中空構造部二を含む、底部が封止される中空構造であり、
上記金属グロメット部品は、プラスチック支持部品内に取り外し可能に設けられ、その端部には弾性のある弾性のある押圧式係合構造部があり、プラスチック支持部品の壁に係合することができ、
上記プラスチック支持部品は、ゴム管の中空構造部二内に設けられ、上記中空構造部二の第一端には、設備の接続ポートを密封できる密封構造が設けられ、上記プラスチック支持部品と金属グロメット部品の係合構造が中空構造部二の第一端から突出する。
【0074】
上記中空構造部二、プラスチック支持部品及び金属グロメット部品は、順次に密着している。
【0075】
本発明の当該密封部品は、前述の一体型防水密封コネクタの発明概念とは一体的であり、防水密封コネクタがケーブルを通す必要があるため、ゴム管は下端の中空構造部一と、当該中空構造部一に支持される支持部品と、中空構造部一と二をつなぐ接続部とを有するが、ポート密封部品として使用される場合、ケーブルを通す必要がなく、ポートを封止する必要があるため、ゴム管の下端の中空構造部一はなく、且つゴム管の下端の底部を封止する。ゴム管の中空構造部二、金属グロメット部品、プラスチック支持部品などのような他の部品構造は、取り付け及び使用が何れも前述の一体型防水密封コネクタと同じであり、ここで説明を省略する。
【0076】
本発明は、通信(好ましくは通信5G)、モノのインターネット、電力、鉄道交通(好ましくは鉄道交通5G)、自動車、気象、スマートパワーグリッド、スマート家電、太陽光発電システムなどの光電信号伝送装置のリンカーコネクタの防水密封における上記一体型防水密封コネクタの応用を更に提供する。具体的に、本発明のコネクタは、太陽光発電コンポーネントを接続して形成された、設計された出力電力を備えた発電コンポーネントの配列を保護するために使用され、又はスマートパワーグリッドのケーブルコネクタを保護するために使用され、又は通信基地局の設備ポートとケーブルとのケーブルコネクタを保護するために使用され、又は様々な設備ポートのケーブルコネクタを保護するために使用される。これにより、一体型防水密封コネクタ又はポート密封部品を形成し、通信、電力、モノのインターネット、鉄道交通、自動車、気象、スマート家電などの分野の様々なケーブルコネクタの防水密封に適用でき、特に通信5G、鉄道交通5G、モノのインターネットなどの光電信号伝送装置の屋外環境における長期的に信頼できる防水密封に適用できる。
【発明の効果】
【0077】
本発明は、従来技術に存在した問題を改善し、通信、電力、モノのインターネット、鉄道交通、自動車、気象、スマート家電などの設備一体化プロセスにおいて、屋外環境における長期的に信頼できる防水密封のニーズを満たす、一体型防水密封コネクタ又は密封部品を提供する。当該コネクタは、様々な設備のケーブルコネクタに適しており、密封効果に優れ、挿入すればすぐ使え、耐久性と信頼性の高い防水密封があり、設備の点検修理、メンテナンス、交換が便利で、繰返し使用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0078】
【
図1】一体型防水密封コネクタの分解を示す構造概略図である。
【
図2】一体型防水密封コネクタの組み立てを示す構造概略図である。
【
図5】一体型防水密封コネクタの組み立て後の断面図である。
【
図7】一体型防水ポート密封部品の構造概略図である。
【
図8】一体型防水密封コネクタ又はポート密封部品の応用実例図である。
【
図9】連結式一体型防水密封コネクタの構造概略図である。
【
図10】一体型防水密封コネクタの応用実例図である。
【発明を実施するための形態】
【0079】
本発明の目的、技術案及び利点を更に明らかにするために、以下、具体的な実施例に合わせ、図面を参照しながら、本発明を更に詳しく説明する。しかし、当業者は、本発明が図面及び以下の実施例に限定されないことを理解する。
【0080】
図1、
図2及び
図5に示される一体型防水密封コネクタは、金属グロメット部品10、プラスチック支持部品20、ゴム管30及び支持管部品40を含む。
【0081】
ゴム管30は、中空構造であり、一体成形され、順に接続される中空円管構造部34と中空方形構造部32、及び中空方形構造部32を接続する接続部31を含む。
【0082】
支持管部品40は、中空円管構造部34を支持するために、中空円管構造部34内に取り外し可能に設けられ、中空円管構造部34は、支持管部品40を取り外した後に縮退してケーブルに押圧して密着することができる。
【0083】
金属グロメット部品10は、プラスチック支持部品20内に取り外し可能に設けられ、その端部には弾性のある弾性のある押圧式係合構造部があり、プラスチック支持部品20の壁に係合されることができる。
【0084】
プラスチック支持部品20は、中空方形構造部32内に取り外し可能に設けられ、中空方形構造部32の第一端には、設備の接続ポートを密封できる密封構造(例えば、ネジである)が設けられ、プラスチック支持部品20と金属グロメット部品10の係合構造が、中空方形構造部32の第一端から突出する。
【0085】
金属グロメット部品10がプラスチック支持部品20に内蔵する結合部位を12と記し、金属グロメット部品10とプラスチック支持部品20、ゴム管30との結合部位を123と記す。
【0086】
中空円管構造部34は、中空円管であり、管体の内径が2.0~30 mmであり、厚さが0.5~5.0 mmであり、長さが20~200 mmである。好ましくは、内径は2.0~15 mmであり、厚さは1.0~4.0 mmであり、長さは30~100 mmであり、より好ましくは、内径は3.0~10 mmであり、厚さは1.5~3.5 mmであり、長さは30~80 mmである。中空円管構造部34と支持管部品40との接合部位内に密封構造層が設けられてもよく、例えば、密封構造層の材質は、ゴム又はパテである。
【0087】
接続部31は、長さが10~100 mmの中空の異形接続管であり、中空円錐体管、中空雄ネジ管又は中空楕円体管であり、好ましくは、中空円錐体管又は中空雄ネジ管であり、より好ましくは中空円錐体管である。
【0088】
接続部31は、長さが20~60 mmである中空円錐体管又は中空雄ネジ管が好ましく、長さが20~40 mmである中空円錐体管がより好ましい。
【0089】
接続部31の各部分の内径は、何れも中空円管構造部34の内径より大きい。
【0090】
ゴム管の材質は、シリコーンゴム、エチレンプロピレンジエンゴム、ニトリルゴム又はポリウレタンゴムから選ばれ、好ましくは、シリコーンゴム、エチレンプロピレンジエンゴム又はニトリルゴムであり、より好ましくは、シリコーンゴム又はエチレンプロピレンジエンゴムである。
【0091】
金属グロメット部品の材質は、ステンレス鋼、黄銅、リン青銅又はベリリウム銅などの高弾性を有する金属材料から選ばれ、好ましくは、ステンレス鋼又はリン青銅である。
プラスチック支持部品の材質は、ポリエーテルイミド、ナイロン、ポリアセタール、ポリプロピレン又はポリフェニレンスルフィドから選ばれ、好ましくはポリエーテルイミド、ナイロン又はポリアセタールであり、より好ましくは、ポリエーテルイミド又はナイロンである。
【0092】
支持管部品40の材質は、ポリエチレン、ポリプロピレン、又はポリエチレン・ポリプロピレン変性材料から選ばれる。支持管部品は、中空円管であり、その内径が10~150 mmであり、好ましくは10~50 mmであり、より好ましくは10~40 mmである。
【0093】
中空構造部二32の第一端の密封構造は、ネジ構造であり、設備との接続ポートを密封するために使用される。
【0094】
金属グロメット10の構造概略図である
図3に示すように、金属グロメット部品10は、中空の方形管状構造であり、プラスチック支持部品に適合される。金属グロメット部品は、弾性のある押圧式係合構造部を有し、弾性のある押圧式係合構造部は、押圧圧縮されてプラスチック支持部品を貫通した後、反発してプラスチック支持部品に係合することができる。弾性のある押圧式係合構造部は、設備に接続される接続ポートOに係合することができる。
【0095】
金属グロメット部品10は、第一壁101、第二壁104、第三壁102、第四壁103によって囲まれ、4つの壁の第一端は、一体的な接続構造105であり、第一壁101と第三壁102は対向して設けられ、第二壁104と第四壁103は対向して設けられ、第一壁101及び隣接する2つの壁は、第一端の端部以外の部分に何れも分離して設けられ、即ち、隙間を有し、第三壁102及び隣接する2つの壁は、第一端の端部以外の部分に何れも分離して設けられ、即ち、隙間を有し、第一壁101及び第三壁102の第二端の端部には、グロメット部品の外側に突出する係合構造部107がそれぞれ設けられる。第一壁101と第三壁102は対称であり、第二壁104と第四壁103は対称である。第一壁101の高さは、隣接する2つの壁から突出し、第三壁102の高さは、隣接する2つの壁から突出する。
【0096】
隙間の幅は0.2~20 mmであり、好ましくは0.5~5 mmであり、より好ましくは0.5~2 mmである。
【0097】
第一壁101の中央部には外側に突起する構造部106が設けられ、第三壁102の中央部には外側に突起する構造部106が設けられる。第一壁及び第三壁の外側に突起する構造部は、対称的に設けられる。外側に突起する構造部は円形である。弾性的に可動な第一壁と第三壁の、上記外側に突起する構造部を押圧することで金属グロメット部品の係合構造部107の変形を実現し、コネクタ及び設備の接続ポートの取り付けと取り外しを更に実現する。
【0098】
係合構造部107の幅は0.3~10 mmであり、好ましくは0.5~5 mmであり、より好ましくは1.0~3.0 mmである。
【0099】
第二壁104及び第四壁103に何れもガイドコンベックスベルト108が設けられる。各壁におけるガイドコンベックスベルトの数は何れも2つである。各壁におけるガイドコンベックスベルトは対称的に設けられる。ガイドコンベックスベルトを設けることにより、金属グロメット部品をプラスチック支持部品のキャビティに内蔵することを容易にすることができる。
【0100】
金属グロメット部品の第二壁におけるガイドコンベックスベルトは、金属グロメット部品の第二壁に位置し、且つ外側に突起する金属片109と第二壁104とによって形成される構造であり、金属グロメット部品の第四壁におけるガイドコンベックスベルトは、金属グロメットの第四壁に位置し、且つ外側に突起する金属片109と金属グロメット部品の第四壁103によって形成される構造である。
【0101】
そのうち、各壁における金属片は、1つの辺のみが当該壁に接続され、他の3つの辺で囲まれる面が当該壁から分離されて僅かに外側に突出する。
【0102】
金属グロメット部品10は、長さが10~150 mmであり、幅が10~150 mmであり、材質の厚さが0.2~10 mmであり、高さが5~150 mmであり、好ましくは、長さが10~50 mmであり、幅が10~50 mmであり、材質の厚さが0.3~5 mmであり、高さが10~40 mmであり、より好ましくは、長さが10~30 mmであり、幅が10~30 mmであり、材質の厚さが0.3~1 mmであり、高さが20~40 mmである。
【0103】
係合構造部と設備ポートとの摩擦を減少するため、金属グロメット部品の弾性のある押圧式係合構造部の表面に減摩層を設けることができる。減摩層は、プラスチックセメント層、ゴム層又は耐摩耗コーティングであってもよい。
【0104】
プラスチック支持部品20の構造概略図である
図4に示すように、プラスチック支持部品20は、中空の方形管状構造であり、何れも金属グロメット部品10及び中空方形構造部32に適合される。
【0105】
プラスチック支持部品20は、第一面201、第二面203、第三面202及び第四面204により囲まれて形成し、4つの面の第一端は、一体的な接続構造であり、第一面201と第三面202は対向して設けられ、第二面203と第四面204は対向して設けられ、第二面203の高さは、隣接する2つの面から突出し、第四面204の高さは、隣接する2つの面から突出し、それにより、第二端によって囲まれた一体的な接続構造は、第一面201及び第三面202に2つの対向する切欠を有する。
【0106】
第一面201と第三面202は対称であり、第二面203と第四面204は対称である。
【0107】
切欠の幅は、金属グロメット部品10の係合構造部の幅より0.1~5 mm大きく、例えば、0.5~3 mm大きい。
【0108】
第一面201の第一端近く、及び第三面202の第一端近くに何れも貫通穴206が設けられ、設置位置は、金属グロメット部品に設けられる外側に突起する構造部に適合される。第一面及び第三面における貫通穴の位置は対称的に設けられる。貫通穴は円形の貫通穴であり、貫通穴206は、金属グロメット部品に設けられる外側に突起する構造部106の形状に適合され、上記外側に突起する構造部106を収容することができる。
【0109】
上記金属グロメット部品がプラスチック支持部品に係合されると、第一壁の外側に突起する構造部が第一面の貫通穴に入れ、第三壁の外側に突起する構造部が第三面の貫通穴に入れることができる。
【0110】
プラスチック支持部品を囲む第一面201、第二面203、第三面202及び第四面204の中央部にフランジ205が設けられる。フランジ205の幅は1.0~30 mmであり、好ましくは1.0~10 mmであり、より好ましくは1.0~5.0 mmである。一体型防水密封コネクタが外部設備に接続されると、フランジの1つの面は、設備ポートの平面に密着して接触し、上記設備の接続ポートOの外端部に当接することができ、中空構造部二を挿着する時に位置制限の役割を果たし、中空構造部二が接続ポートOに完全に嵌め込まれることを回避することができ、中空構造部の第一端のネジ構造に嵌合し、接続ポートOの外端部と密封を形成し、水が設備の内部に入ることを防止することもできる。
【0111】
プラスチック支持部品20のキャビティに溝が設けられ、溝は、金属グロメット部品の第二壁及び第四壁の金属片109に適合され、金属グロメット部品がプラスチック支持部品の内部に弾性係合され、プラスチック支持部品内の溝は、位置制限の役割を有する。
【0112】
プラスチック支持部品20は、長さLが10~150 mmであり、幅Wが10~150 mmであり、材質の厚さが0.5~10 mmであり、高さHが5~150 mmであり、好ましくは、長さが10~50 mmであり、幅が10~50 mmであり、材質の厚さが0.5~5 mmであり、高さが10~40 mmであり、より好ましくは、長さが10~30 mmであり、幅が10~30 mmであり、材質の厚さが1~3 mmであり、高さが20~40 mmである。
【0113】
中空方形構造部32には突出部も設けられ、突出部は、プラスチック支持部品の貫通穴206及び金属グロメット部品の、外側に突起する構造部106に適合され、突出部は、プラスチック支持部品の貫通穴206及び金属グロメット部品の、外側に突起する構造部106を覆うことができ、即ち、突出部を中空方形構造、プラスチック支持部品と金属グロメット部品の結合部と呼ぶことができる。突出部は円柱体である。突出部はゴム管30と一体成形される。手で押圧する接触面は、非平滑面である。
【0114】
中空方形構造部32とプラスチック支持部品20との結合部は、密封して設けられる。
【0115】
図6に示すように、ケーブルを固定するためのプラスチック係合部品50の構造概略図である。上記プラスチック係合部品は、ゴム管、プラスチック支持部品及び金属グロメット部品に内蔵される。プラスチック係合部品50は、中空構造であり、2枚の対称構造によって一体に囲まれた後の中空円管構造部53と中空方形構造部52、及び両者を接続する接続部51を含む。
【0116】
上記2枚の対称構造には対応的に係合構造が設けられ、使用時に、2枚の対称構造は、一体に囲まれ、上記中空構造を形成する。上記2枚の対称構造の一方の側辺には、互いに係合するヒンジ構造54及び54’がそれぞれ対応的に設けられ、使用時に、ヒンジ構造54と54’を係合し、且つ2枚の対称構造は、該ヒンジ構造を中心に回転し、閉じることができる。2枚の対称構造の他方の側辺には、対応するソケット55及びグロメット部品55’がそれぞれ設けられ、2枚の対称構造が閉じられると、グロメットがソケットに挿入されることにより、取り囲まれて一体になる。取り囲まれた後のプラスチック係合部品は、プラスチック支持部品、金属グロメット部品に似ており、同様に第一壁と、それに対向する第三壁と、第二壁と、それに対向する第四壁を有する。上記ヒンジ構造、ソケット及びグロメットは、それぞれ第一壁と第三壁の端部以下の位置に設けられる。
【0117】
上記プラスチック係合部品の第二壁と第四壁の上端部において、中心にストッパバンプ56が設けられ、プラスチック係合部品が内蔵される時、当該ストッパバンプは、上記プラスチック支持部品のキャビティに設けられるガイドコンベックスベルト内に制限される。第二壁及び第四壁の端部の両端が、外側に延長し、第一壁及び第三壁の両端から突出する4つのボス57を形成し、延長後の第二壁及び第四壁の端部の寸法≦金属グロメット部品の第二壁及び第四壁の寸法である。
【0118】
本発明の一体型防水密封コネクタは、設備の未使用ポートが環境から影響を受けないように保護するため、更にポート密封部品60に変形することができる。ポート密封部品60の構造は
図7に示され、その応用は
図8に示される。それは、金属グロメット部品10’、プラスチック支持部品20’、ゴム管の中空方形構造部二30’を含み、上記中空方形構造部二30’の底部が封止される。
【0119】
本発明の上記ポート密封部品60は、前述の一体型防水密封コネクタの発明構想に一致し、防水密封コネクタは、ケーブルを通す必要があるため、ゴム管は、下端の中空構造部一と、当該中空構造部一に支持される支持部品を有するが、ポート密封部品として使用される場合、ケーブルを通す必要がなく、且つポートを封止する必要があるため、ゴム管の下端の中空構造部一はなく、且つゴム管の下端の底部を封止する。他の部品の構造、取り付け、使用などは、何れも前述した一体型防水密封コネクタと同じであり、ここで説明を省略する。
【0120】
図8を参照し、1つの設備に異なる適用ポートに遭遇し、本発明の異なる型番、タイプの一体型防水密封コネクタ又はポート密封部品は、組み合わせて使用することができる。
図8に示すように、コネクタ90は、寸法仕様が大きな一体型防水密封コネクタであり、コネクタ80は、プラスチック係合部品を有する一体型防水密封コネクタ(プラスチック係合部品が内蔵されるため、ゴム管の中空部一の上部に明らかな突起し、管径は下部と異なる)であり、コネクタ70は、プラスチック係合部品が内蔵されていない一体型防水密封コネクタであり、ポート密封部品60は、設備ポートを保護する。
【0121】
図9を参照し、本発明の一体型防水密封コネクタは、更に連結式であってもよい。具体的には、本発明の実施例の連結式一体型防水密封コネクタは、連結式ゴム管30”、金属グロメット部品20”、プラスチック支持部品10”、支持管部品40”を含み、上記連結式ゴム管30”は、複数の独立した別体の(2個又はそれ以上、例えば3~10個、3~5個)円形中空構造部一34”、複数の(2個又はそれ以上、例えば3~10個、3~5個)接続部31”及び1つの全体的な方形中空構造部二32”を含み、複数の支持管部品40”を引き出した後、各上記円形中空構造部一34”は、何れもケーブルに圧着して密着し、ケーブルを密封することができ、上記接続部31”の数は、上記円形中空構造部一34”の数と同じであり、各上記円形中空構造部一34”は、それぞれ1つの接続部31”を介して全体的な方形中空構造部二32”に接続され、上記金属グロメット部品、プラスチック支持部品の数は、方形中空構造部二32”と同じであり、何れも全体的な一体式であり、上記具体的な構造、組み立て方法は、何れも前述した単体式コネクタと同じである。
【0122】
以下、上記実施例の一体型防水密封コネクタの使用方法を例示的に説明し、本願の実施例の一体型防水密封コネクタは、下記の具体的な応用実例に限定されない。
【0123】
屋外湿熱環境下にある5G通信設備を例(
図10、実施例の防水密封コネクタに簡略化処理を行い、主に防水密封コネクタと設備の接続状況を強調する)にし、通常の場合、このような設備は、少なくとも2本の接続ケーブルKを必要とし、一方は、信号を伝送するための光ファイバケーブルであり、他方は電気ケーブルであり、2本のケーブルは、設備Mが信号を受送信する機能を有するように、設備Mの接続ポートOを介して設備に入り、設備Mに接続する必要がある。また、光ファイバケーブルと電気ケーブルは、ケーブルコネクタCを介して設備MのインタフェースTに接続される必要があり、それにより、設備Mの接続ポートOの部位に漏水リスクが存在し、防水密封を行い、特に屋外環境で長時間にわたって確実な防水密封を行う必要があり、上記設備Mに対して、従来技術における防水テープ、常温収縮チューブ、熱収縮コネクタ、防水ゴムスリーブなどは、何れも密封ニーズを満たすことができない。本発明の実施例の防水密封コネクタPを取り付ける時、まず、ケーブルコネクタ付きのケーブルを支持管部品により拡張された中空円管構造部及び中空円管構造部と一体形成される中空方形構造部、接続部、及びプラスチック支持部品の内部に位置する金属グロメット部品に通し、ケーブルコネクタは、金属グロメット部品のポートから突出し、次に、ケーブルコネクタを設備MのインタフェースTに挿入して接続し、更に、金属グロメット部品を設備Mの接続ポートOに係合接続すると、中空方形構造部におけるネジが接続ポートOを密封し、中空方形構造部におけるフランジは、接続ポートOの外端部に押し付けられることにより、中空方形構造部と接続ポートOの密封を実現し、最後、支持管部品を収縮させ、支持管部品の端部の支持ロープを引っ張ると、管体が1周ずつ弾性的に収縮してケーブルを圧着し、それにより、管体がケーブルを圧着して密封する。それにより、防水密封コネクタは、ケーブルを圧着して密着して密封し、中空方形構造部は、接続ポートOを密封して全体密封構造を形成し、外部の水、粉塵が設備Mに入ることを防止することができる。取り外す時、金属グロメット部品の第一壁及び第三壁における突起部(中空方形構造部の突起部に被覆される)を押圧し、金属グロメット部品の頂部の弾性のある押圧式係合構造部をロック解除し、本発明の実施例の防水密封コネクタを設備Mの接続ポートOから取り外すことができ、ゴム管の部分は、ケーブル又はケーブルコネクタを圧着して密着し密封していないため、ケーブル方向に沿って移動し、重なり合って変位を形成し、ケーブルコネクタを取り外すための操作空間を提供することができ、ケーブルコネクタが設備Mから取り外された後、本発明の実施例のコネクタを破壊することなく、当該操作空間を利用してケーブルコネクタを取り外すことができ、それにより、本発明の実施例のコネクタを繰り返し使用することができ、ケーブルコネクタの着脱を容易にし、且つコストを節約する。
試験例1
試験方法:高湿環境の応用に対して、製品に一定湿熱試験を行う必要があり、実施例1の一体型防水密封コネクタを設備に取り付け、GB/T 2423.3-2016電気・電子製品環境試験環境の第2部分を参照し、試験方法Cabは、一定湿熱試験であり、温度75℃±2℃、相対湿度95%±3%、時間1080 hを選択し、エージング後に深さが1メートルの水に168 h浸漬し、水が設備のキャビティにしみ込んでいるか否かを検査する。試験結果は以下の通りである。
【0124】
【0125】
以上、本発明の実施形態について説明した。しかし、本発明は上記の実施形態に限定されない。本発明の要旨及び原則を逸脱しない範囲で行われた修正、同等の取替え、改良などは、何れも本発明の請求範囲内に含まれる。