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特許7547655安全システムを備える曲げ加工機、特にプレスブレーキ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-30
(45)【発行日】2024-09-09
(54)【発明の名称】安全システムを備える曲げ加工機、特にプレスブレーキ
(51)【国際特許分類】
   B21D 5/02 20060101AFI20240902BHJP
   F16P 3/04 20060101ALI20240902BHJP
   B30B 15/00 20060101ALI20240902BHJP
   B30B 15/28 20060101ALI20240902BHJP
【FI】
B21D5/02 M
B21D5/02 A
F16P3/04
B30B15/00 C
B30B15/28 M
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2023568490
(86)(22)【出願日】2022-05-11
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-01
(86)【国際出願番号】 EP2022062743
(87)【国際公開番号】W WO2022238461
(87)【国際公開日】2022-11-17
【審査請求日】2023-11-16
(31)【優先権主張番号】21173567.5
(32)【優先日】2021-05-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】503168692
【氏名又は名称】バイストロニック レーザー アクチェンゲゼルシャフト
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】弁理士法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ボイダスキー ラルス
(72)【発明者】
【氏名】ヴェーニック ロニィ
【審査官】豊島 唯
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-097530(JP,A)
【文献】実開昭59-016739(JP,U)
【文献】米国特許第04527684(US,A)
【文献】欧州特許出願公開第03372319(EP,A2)
【文献】特開2016-198818(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B21D 5/02
B30B 15/00
B30B 15/28
B16P 3/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
曲げ加工機、特にプレスブレーキであって、前記曲げ加工機(1)が上側ビーム(7)および下側ビーム(9)を有し、前記上側ビーム(7)は、前記曲げ加工機(1)の前面を通して前記上側ビーム(7)と前記下側ビーム(9)との間に挿入されるワークピースを、前記曲げ加工機(1)の幅方向(y)に延びる曲げ線に沿って曲げることによって加工するために、前記下側ビーム(9)に対して前記曲げ加工機(1)の作動方向(z)に移動可能であり、前記曲げ加工機(1)が、両機能要素(13a、13b)の間かつ前記上側ビーム(7)と前記下側ビーム(9)の間の安全領域を監視するために第1の機能要素(13a)およびさらなる機能要素(13b)を有する安全システム(12)を含み、前記安全システムが、前記作動方向(z)における前記上側ビーム(7)の移動に追従するように構成されており、
前記第1の機能要素(13a)と前記さらなる機能要素(13b)が、当該第1の機能要素(13a)および当該さらなる機能要素(13b)の位置を変化させるために可撓性の引張力伝達手段(16)および調整装置(17)を介して互いに機械的に接続されており、前記調整装置(17)が、結合セクション(23)の移動を前記可撓性の引張力伝達手段(16)の移動に変換するために前記可撓性の引張力伝達手段(16)に結合された、前記作動方向(z)において移動可能に案内される前記結合セクション(23)を含み、これにより、前記上側ビーム(7)に対する前記作動方向(z)における前記第1の機能要素(13a)および前記さらなる機能要素(13b)の位置の経路同一変化を生じる、
曲げ加工機において、
前記調整装置(17)が、前記結合セクション(23)の移動がオペレータによる力の機械的適用によってもたらされる手動調整装置であり、前記調整装置(17)が、前記曲げ加工機(1)の内部においてそこに配置された前記結合セクション(23)に接続された、ハンドル(19)を有する非伸張調整要素(18)を有し、前記非伸張調整要素(18)が、前記曲げ加工機(1)の前記内部から前記曲げ加工機(1)の本体部分を通って前記ハンドル(19)まで延びており、前記ハンドル(19)が、前記曲げ加工機の外部からアクセス可能であることを特徴とする、曲げ加工機。
【請求項2】
請求項1に記載の曲げ加工機であって、前記結合セクション(23)および前記可撓性の引張力伝達手段(16)は、前記上側ビーム(7)に対する前記作動方向(z)における前記第1の機能要素(13a)および前記さらなる機能要素(13b)の位置の変化が、前記作動方向(z)に沿った前記第1の機能要素(13a)および前記さらなる機能要素(13b)の直線的な移動であるように、構成されていることを特徴とする曲げ加工機。
【請求項3】
請求項1に記載の曲げ加工機であって、前記可撓性の引張力伝達手段(16)が、1つまたは複数のセクション(16a、16b)を有し、第1のセクション(16a)が、前記結合セクション(23)を前記第1の機能要素(13a)に接続し、別のセクション(16b)が、前記結合セクション(23)を前記さらなる機能要素(13b)に接続することを特徴とする曲げ加工機。
【請求項4】
請求項1に記載の曲げ加工機であって、前記可撓性の引張力伝達手段(16)が、前記曲げ加工機(1)の前記前面とは反対側を向いた前記上側ビーム(7)の後面(7b)において案内されていることを特徴とする曲げ加工機。
【請求項5】
請求項4に記載の曲げ加工機であって、前記可撓性の引張力伝達手段(16)を案内するために、前記上側ビーム(7)の前記後面(7b)に配置された1つまたは複数の変向手段(22、22’)が設けられていることを特徴とする曲げ加工機。
【請求項6】
請求項1に記載の曲げ加工機であって、前記調整装置(17)が、前記上側ビーム(7)に配置されているか、または前記調整装置(17)が、前記上側ビーム(7)に隣接して前記幅方向(y)に横方向にオフセットするように配置されている、ことを特徴とする曲げ加工機。
【請求項7】
請求項1に記載の曲げ加工機であって、前記結合セクション(23)が、直線的に移動可能であり、前記結合セクション(23)の直線的な移動が、前記さらなる機能要素(13b)に接続された前記引張力伝達手段(16)の別の端部と前記作動方向(z)において同じ距離だけずれた前記第1の機能要素(13a)に接続された前記引張力伝達手段(16)の一方の端部を移動させることを特徴とする曲げ加工機。
【請求項8】
請求項1に記載の曲げ加工機であって、前記結合セクション(23)が、前記オペレータが前記ハンドル(19)を介して前記非伸張調整要素(18)に加える引張力を増減させることによって移動可能であることを特徴とする曲げ加工機。
【請求項9】
請求項1に記載の曲げ加工機であって、前記非伸張調整要素(18)が、前記上側ビーム(7)の後面(7b)においてそこに配置された前記結合セクション(23)に接続されており、前記非伸張調整要素(18)が、前記上側ビーム(7)の前記後面(7b)から前記上側ビーム(7)を通り、次いで、前記後面(7b)とは反対側の前記上側ビーム(7)の前面(7a)に沿って前記ハンドル(19)まで延びており、前記結合セクション(23)が、前記オペレータが前記ハンドル(19)を介して前記非伸張調整要素(18)に加える引張力を増減させることによって移動可能であることを特徴とする曲げ加工機。
【請求項10】
請求項1に記載の曲げ加工機であって、前記調整装置(17)が、前記オペレータが前記結合セクション(23)を複数の異なる位置においてロックさせることができるロッキング手段(24、26、34)を有し、前記ロッキング手段(24、26、34)が前記オペレータによってロック位置から解放され、その後、前記結合セクション(23)の移動後に前記オペレータによって新たな位置にロックされることができることを特徴とする曲げ加工機。
【請求項11】
請求項10に記載の曲げ加工機であって、前記ロッキング手段(24、26、34)が、前記結合セクション(23)の様々な規定されたロッキング位置においてロックするために位置決め要素(24)を有し、前記位置決め要素(24)は、戻し要素(34)によってロッキング位置へと付勢されていることを特徴とする曲げ加工機。
【請求項12】
請求項1に記載の曲げ加工機であって、前記作動方向における前記第1の機能要素(13a)および前記さらなる機能要素(13b)の前記位置を視覚化するための表示手段(36)が設けられていることを特徴とする曲げ加工機。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、安全システムを有する曲げ加工機、特にプレスブレーキに関する。
【背景技術】
【0002】
曲げ加工機において、ワークピースの変形は、上側ビームの下方に配置された下側ビーム上に載置されたワークピースをプレスする鉛直方向に可動な上側ビームによって達成される。
【0003】
上側ビームと下側ビームとの間への物体または身体部分の意図しない進入を検出するために曲げ加工機における送信機および受信機から成る安全システムを提供することが先行技術から公知である。送信機および受信機は、上側ビームの下側に横方向において互いに反対側の端部に位置決めされており、上側ビームの移動に追従する。送信機は、光などの放射を放出し、この放射が受信機によって検出される。送信機と受信機との間の物体により、より少ない放射が受信機によって検出される。その結果、上側ビームの移動を停止させることができる。
【0004】
しばしば、例えば、曲げ加工機におけるツールが交換され、これが、送信機と受信機との間の検出領域の高さを変化させる場合、このような安全システムのための曲げ加工機における送信機および受信機の鉛直方向高さを調整する必要がある。
【0005】
米国特許第4527684号には、請求項1のプリアンブル(前文)に記載の曲げ加工機が開示されている。
【0006】
欧州特許出願公開第3372319号において、曲げ加工機のための安全システムが記載されており、この安全システムでは、送信機および受信機は、調整ディスク上を案内されたそれぞれの可撓性保持要素に別々に接続されている。それぞれの送信機および受信機の高さは、調整ディスクを介して調整することができる。この安全システムは、送信機および受信機の高さを調整するために送信機および受信機のための別々の機構が必要とされるという欠点を有する。
【0007】
中国特許出願公開第111558666号は、曲げ加工機のための安全システムを開示しており、この安全システムでは、複雑で嵩張るリンク機構装置を介して送信機および受信機の同時の高さ調整が達成される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【文献】欧州特許出願公開第3372319号明細書
【文献】中国特許出願公開第111558666号明細書
【文献】米国特許第4527684号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、送信機および受信機の高さを調整するための単純に構成されたスペース節約型の調整装置を有する曲げ加工機における安全システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この目的は、請求項1に記載の曲げ加工機によって達成される。発明のさらなる発展形は従属請求項に定義されている。
【0011】
特にプレスブレーキである、本発明による曲げ加工機は、上側ビームおよび下側ビームを含み、上側ビームは、ワークピース、特に、曲げ加工機の前面を通して上側ビームと下側ビームとの間に挿入されたシートを、曲げ加工機の幅方向に延びる曲げ線に沿って曲げることによって加工するために、下側ビームに対して曲げ加工機の作動方向に移動可能である。作動方向は、好ましくは、曲げ加工機の鉛直高さ方向に対応する。
【0012】
以下の用語において、上方または下方に関連してまたは(鉛直の)高さ方向に関して使用される場合、これらの用語は、常に、曲げ加工機の作動位置、すなわちその意図した使用の位置における鉛直の上下方向を意味する。
【0013】
曲げ加工機は、安全領域を監視、好ましくは直接監視するための第1の機能要素およびさらなる機能要素を備える安全システムを有し、前記の安全領域は両機能要素の間かつ上側ビームと下側ビームとの間の領域である。好ましくは、第1の機能要素およびさらなる機能要素は、上側ビームと下側ビームの間に位置決めされている。好ましくは、第1の機能要素は、放射を放出するための送信機であり、さらなる機能要素は、送信機からの放射を受信するための受信機である。送信機からの放射は、好ましくは、可視範囲および場合によっては非可視波長範囲でもある光学的放射である。必要であれば、放射は、レーザ放射であることもできる。安全システムは、作動方向における上側ビームの移動に追従するように配置されている。しかしながら、機能要素を光学的に作動させることに加えて、音響または超音波センサ、レーダセンサ、容量センサなど、その他の原理によるこれらの作動も考えられる。
【0014】
本発明による曲げ加工機において、第1の機能要素およびさらなる機能要素は、機能要素の位置を変化させるための可撓性の引張力伝達手段および調整装置を介して互いに機械的に接続されている。好ましくは、第1の機能要素およびさらなる機能要素は、可撓性の引張力伝達手段および調整装置のみを介して互いに機械的に接続されている。可撓性の引張力伝達手段は、引張力の伝達のためにのみ使用される伝達手段であり、可撓性の引張力伝達手段にいかなる引張力も作用することなく変形可能または可撓性である。
【0015】
調整装置は、作動方向に移動可能に案内される結合セクションを含み、結合セクションは、結合セクションの移動を可撓性の引張力伝達手段の移動に変換するために可撓性の引張力伝達手段に(機械的に)結合されており、これは、上側ビームに対する作動方向における機能要素の位置の経路同一変化を生じる。したがって、第1の機能要素およびさらなる機能要素のために共通の結合セクションが設けられている。
【0016】
調整装置は、結合セクションの移動がオペレータによる力の機械的適用によってもたらされる手動調整装置である。これを実現するために、調整装置は、ハンドル(例えば、グリップ)を有する、ストラップまたはロープなどの非伸張調整要素(tension-proof adjusting element)を有する。この非伸張調整要素は、曲げ加工機の内部において、そこに配置された結合セクションに接続されており、非伸張調整要素は、曲げ加工機の内部から曲げ加工機の本体部分を通ってハンドルまで延びており、ハンドルは、曲げ加工機の外部からアクセス可能である。好ましくは、結合セクションは、ハンドルを介してオペレータが非伸張調整要素に加える引張力を増減させることによって移動可能である。好ましくは、ハンドルは、ハンドルが磁力によって曲げ加工機の本体部分、例えば、上側ビームの前面に付着するように、磁気を帯びているか、または磁性要素を有する。
【0017】
本発明による曲げ加工機は、2つの機能要素の位置の同時変化が、可撓性の引張力伝達手段と組み合わされた第1の機能要素およびさらなる機能要素のための共通の結合セクションによって単純かつスペース節約形式で達成することができるという利点を有する。
【0018】
調整装置が、ハンドルを有する非伸張調整要素を含むため、機能要素の位置の極めてスペース節約的かつ便利な手動調整が達成される。さらに、オペレータは、この実施形態によって機械作動中に危険にさらされることがない。可能性のある衝突の際に、ハンドルが上側ビームから外れ、粉砕のリスクを排除する。
【0019】
本発明による曲げ加工機の好ましい実施形態において、結合セクションおよび可撓性の引張力伝達手段は、上側ビームに対する作動方向での第1の機能要素およびさらなる機能要素の位置の変化が、作動方向に沿った第1の機能要素およびさらなる機能要素の直線的な移動であるように、配置されている。これは、送信機および受信機の位置変化のための送信機および受信機のスペース節約式移動を保証する。
【0020】
別の好ましい実施形態において、可撓性の引張力伝達手段は、1つまたは複数のセクションを有し、第1のセクションは、結合セクションを第1の機能要素に接続しており、別のセクションは、結合セクションをさらなる機能要素に接続している。これは、引張力伝達手段の特に単純な構成を提供する。セクションは、例えば、ロープ(例えば、ワイヤロープ)として構成することができる。
【0021】
別の好ましい実施形態において、可撓性の引張力伝達手段は、上側ビームの後面において案内されており、後面は、曲げ加工機の前面とは反対側を向いている。これは、引張力伝達手段が曲げ加工機のオペレータ側に配置されないことを保証し、したがって、オペレータ側における望ましくない干渉隆起および引っ掛かり尖頭を回避する。
【0022】
説明したばかりの実施形態の好ましい変化態様において、上側ビームの後面に配置された可撓性の引張力伝達手段を案内するために、1つまたは複数の変向手段が設けられている。好ましくは、これらの変向手段は、変向プーリとして構成されている。この変化態様により、上側ビームの後面における引張力伝達手段の可撓性配置を達成することができる。
【0023】
別の好ましい実施形態において、調整装置が、上側ビームに配置されている。例えば、調整装置は、上側ビームに一体化することができる。好ましくは、結合セクションは、上側ビームの後面に配置されている。これは、曲げ加工機における調整装置のコンパクトな配置を可能にする。しかしながら、調整装置を上側ビームに隣接して幅方向で横方向にオフセットするように配置することも可能である。さらなる実施形態において、調整装置は、曲げ加工機の作動中に適切に保護されるようにカバーによって被覆されている。
【0024】
特に好ましい実施形態において、結合セクションは、直線的に移動可能であり、好ましくは、曲げ加工機の作動方向に移動可能であり、結合セクションの直線移動は、さらなる機能要素に接続された引張力伝達手段の別の端部と作動方向において同じ距離だけずれた第1の機能要素に接続された引張力伝達手段の一方の端部を移動させる。この実施形態により、機能要素の位置の変化は、結合セクションの直線移動によって単純な形式で行われる。
【0025】
別の好ましい変化態様において、非伸張調整要素は、曲げ加工機の前面とは反対側に面した上側ビームの後面に配置された結合セクションに接続されている。非伸張調整要素は、上側ビームの後面から上側ビームを通り、次いで、後面とは反対側の上側ビームの前面に沿ってハンドルまで延びており、非伸張調整要素は、前面に沿って好ましくは下方へハンドルまで延びている。結合セクションは、ハンドルを介してオペレータが非伸張調整要素に加える引張力を増減させることによって移動させることができる。好ましくは、ハンドルは、ハンドルが磁力によって上側ビームの前面に付着するように、磁気を帯びているか、または磁性要素を有する。
【0026】
別の好ましい実施形態において、手動調整装置は、オペレータが結合セクションを複数の異なる位置にロックすることを可能にするロッキング手段を含む。ロッキング手段は、オペレータによってロック位置から解放し、引き続き、結合セクションの移動後にオペレータによって新たな位置にロックすることができる。設計に応じて、ロッキングは、グリッドなしで、例えば、締付機構を介して実現することができる、またはグリッドを備えて設計することができる、すなわち、一定数のロッキング位置が存在する。
【0027】
好ましい変化態様において、ロッキング手段は、結合セクションの様々な規定されたロッキング位置においてロックするために、好ましくは上側ビームの前面を通して前面側から作動させることができる、掛け具などの位置決め要素を有する。位置決め要素は、戻し要素を介してロッキング位置に付勢されている。位置決め要素を上側ビームの前面を通して作動させることができるならば、位置決め要素は、好ましくは、上側ビームの前面を越えて突出せず、これにより、上側ビームの前面における干渉隆起(interfering contour)および引っ掛かり点(pinch point)を回避する。
【0028】
請求項には記載されていない形態において、手動調整装置の代わりに、アクチュエータによって、例えば、液圧式および/または電気機械式および/または空圧式に作動させることができる自動調整装置を設けることもできる。アクチュエータは、好ましくは、オペレータの動作によって制御可能である。この実施形態は、機能要素の位置を調整することをより容易にする。
【0029】
別の好ましい実施形態において、オペレータのために作動方向における第1の機能要素およびさらなる機能要素の位置(好ましくは高さ位置)を視覚化するための表示手段が設けられている。単純な実現において、表示手段はスケールであり、作動方向における機能要素の位置は、好ましくは、非伸張調整要素の上方ハンドルなどの作動要素によってスケール上に示される。しかしながら、表示手段は、1つまたは複数の光ユニットまたは1つまたは複数のディスプレイを含むこともできる。
【0030】
請求項には記載されていない形態において、曲げ加工機のための安全システムが提供される。以下に説明される安全システムと曲げ加工機との相互作用は、これらの相互作用が、安全システムが曲げ加工機に据え付けられているとき、すなわち安全システムが意図したように曲げ加工機において使用または作動させられたときに生じる。したがって、安全システムまたはその構成要素は、安全システムが曲げ加工機に据え付けられているときに対応する相互作用を生じるように構成されている。
【0031】
安全システムが設けられた曲げ加工機は、上側ビームおよび下側ビームを含み、上側ビームは、曲げ加工機の前面を通して上側ビームと下側ビームとの間に挿入されるワークピースを、曲げ加工機の幅方向に延びる曲げ線に沿って曲げることによって加工するために、下側ビームに対して曲げ加工機の作動方向に移動可能である。
【0032】
安全システムは、安全領域を監視するために第1の機能要素およびさらなる機能要素を有し、前記の安全領域は両機能要素の間かつ曲げ加工機の上側ビームと下側ビームとの間の領域である。曲げ加工機に据え付けられたとき、安全システムは、作動方向における上側ビームの移動に追従するように配置される。
【0033】
全システムにおいて、第1の機能要素およびさらなる機能要素は、機能要素の位置を変化させるための可撓性の引張力伝達手段および調整装置を介して互いに機械的に接続されており、調整装置は、結合セクションの移動を可撓性の引張力伝達手段の移動に変換するために可撓性の引張力伝達手段に(機械的に)結合された、作動方向において移動可能に案内される結合セクションを有し、これは、上側ビームに対する作動方向における機能要素の位置の経路同一変化を生じる。安全システムは、本発明による曲げ加工機における使用のために構成されている。
【0034】
好ましくは、安全システムは、本発明による曲げ加工機の1つまたは複数の好ましい実施形態における使用のために構成されている。言い換えれば、安全システムは、本発明による曲げ加工機の好ましい実施形態に関連して説明された上記特徴を含むことができる。
【0035】
本発明の例示的な実施形態が、同封された図面を参照して以下に詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0036】
図1】プレスブレーキの形態の本発明による曲げ加工機の実施形態の斜視図である。
図2図1の曲げ加工機の前方からの平面図である。
図3】安全システムが据え付けられた図1の曲げ加工機の上側ビームの背後からの斜視図である。
図4図3の調整装置を詳細に示す断面図である。
図5】結合セクションをロックするための機構を示す、上側ビームを省略した詳細な斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
以下に、発明の実施形態が、プレスブレーキの形態の曲げ加工機を使用して説明される。このプレスブレーキの斜視図が図1に示されており、プレスブレーキは参照符号1によって示されている。図1において、またその他の図2図5において、曲げ加工機の方向を説明するために空間座標系が示されている。x方向は、曲げ加工機の深さ方向に対応し、曲げられるワークピースは、xの向きとは反対向きに前面を通して曲げ加工機に挿入される。対照的に、y方向は、曲げ加工機の幅方向である。両方向は、水平面に配置されている。z方向は、鉛直方向であり、曲げ加工機の高さ方向に対応する。
【0038】
曲げ加工機1は、とりわけ2つのサイドスタンド3、3’およびフレームプレート4を含むフレーム2を有する。曲げ加工機の前側に上側ビーム7および下側ビーム9が設けられている。上側ビーム7の前面は、参照符号7aで示されており、下側ビーム9の前面は、参照符号9aで示されている。下側ビーム9の上縁にはツールテーブル10が設けられており、曲げ加工機の作動中にこのツールテーブル10上に下側ツールが取り付けられる。対照的に、上側ビームは、対応する上側ツールを固定するためのツール受容部8を有する。曲げ加工機の作動中、上側ビーム7と下側ビーム9の間の空間にシートが挿入され、次いで、上側ビーム7が下方へ移動させられ、これにより、上側ツールが下側ツール内へ押し込まれ、これにより、シートを変形させる。曲げ工程中の曲げ加工機の安定した起立を保証するために、曲げ加工機は、その角において対応する固定手段11を使用して床に固定されている。
【0039】
上側ビーム7を移動させるために、液圧式アクチュエータが使用され、液圧式アクチュエータは、大抵はサイドスタンド3および3’の間に延びる補強板5の上に配置されている。図1の例示において、フレームプレート4に取り付けられかつ上側ビーム7の凹部に位置決めされた、アクチュエータの2つの液圧式シリンダ6、6’のみが見えている。対応するシリンダロッドが、この領域において上側ビームに接続されており、上側ビームを鉛直方向zに移動させることができる。
【0040】
上側ビームと下側ビームとの間の空間を監視し、この領域への物体の意図しない進入を検出するために、安全システム12が曲げ加工機に設けられている。この安全システム12は、ここで説明される実施形態において、例えば非可視赤外範囲における光を放出するための送信機13aとして設計された第1の機能要素と、ここで説明される実施形態において、送信機からの光を検出する受信機13bとして設計されたさらなる機能要素とを含む。第1の機能要素13aまたは送信機は上側ビーム7の右側端部に位置決めされているのに対し、さらなる機能要素13bまたは受信機は上側ビーム7の反対側の左側端部に位置決めされている。代替的に、さらなる機能組織13bを上側ビーム7の右側端部に配置し、第1の機能要素13aを上側ビームの左側端部に配置することができる。物体または人体が意図せず上側ビーム7と下側ビーム9との間に進入すると、これは、受信機13bに到達する光放射を遮断または低減し、これに基づき上側ビーム7の移動が即座に停止する。これは、例えば、人間のオペレータの手が上側ビームと下側ビームとの間に進入したとき、人間のオペレータに対する怪我を防止する。
【0041】
第1の機能要素13aおよびさらなる機能要素13bは電気ケーブルに接続されており、この電気ケーブルを介して、第1の機能要素13aおよびさらなる機能要素13bは、制御装置(図示せず)によって制御され、電力も供給される。ケーブルは、送信機または受信機から下方へ延びる対応するエネルギチェーン14において通されている。
【0042】
送信機および受信機は、上側ビーム7の鉛直方向移動に追従し、上側ビームに対する送信機および受信機の相対的な高さ位置は、以下でより詳細に説明される調整装置17によって調整することができる。この調整装置のうち、グリップの形態のハンドル19を有するバンドの形態の非伸張調整要素18を図1において見ることができる。非伸張調整要素は、上側ビーム7の前面7aにおけるカバープレートの形態のカバー要素20の通路21内へ延びている。上側ビームが移動させられるときにハンドル19がはずれるのを防止するために、ハンドル19は好ましくは磁気を帯びており、磁力によって上側ビーム7の前面7aに付着する。
【0043】
図1によれば、スケールの形態の表示手段36が、上側ビーム7の前面7aにさらに設けられており、この表示手段36によって、送信機および受信機の高さ位置を、ハンドル19上に位置している対応するマークの、スケール上の高さ位置として読み取ることができる。表示手段36の上方には、上側ビーム7の前面7aと同一平面にある作動ノブの形態の作動要素24bが設けられており、作動要素24bは、以下でさらに説明される位置決め要素24の一部であり、位置決め要素24は、ここで説明される実施形態において、掛け具として設計されており、この掛け具によって調整装置17のロッキングが行われる。
【0044】
図2は、図1の曲げ加工機の前方からの平面図を示し、そこから送信機および受信機の取付けをより容易に見ることができる。送信機または第1の機能要素13aおよびさらなる機能要素13bまたは受信機は、可撓性の引張力伝達手段16(図3参照)を介して互いに接続されている。引張力伝達手段16は、本明細書に説明された実施形態ではロープとして構成された第1のセクション16aと、本明細書に説明された実施形態ではやはりロープとして構成されたさらなるセクション16bとを有する。ロープは、例えば、直径が0.5~5mmの細いワイヤロープである。引張力伝達手段16の正確な構造は、図3を参照して以下でより詳細に説明される。第1のセクション16aを形成するロープは送信機に接続されているのに対し、さらなるセクション16bを形成するロープは受信機に結合されている。これらのロープは、送信機および受信機を現在の高さ位置に保持するために使用される。送信機および受信機はそれぞれ、フレームプレート4上の鉛直に延びるガイド15によって更に案内される。
【0045】
本明細書で説明された実施形態において、調整装置17は上側ビーム7に一体化されている。修正された実施形態において、調整装置17が、上側ビームに隣接してその右側または左側の縁部へ幅方向yにおいて横方向にオフセットするように配置され、そこでフレームプレート4に取り付けられることも可能である。例えば、調整装置は、上側ビーム7の右側の縁部に隣接して配置することができ、そこで、調整装置は、必要であればカバー37によって被覆することができる。このカバーは、図2では点線の四角によって概略的にのみ示されている。
【0046】
本明細書で説明された実施形態では、送信機および受信機の高さ位置を調整するために、オペレータによって手動で操作することができる調整装置が使用される。しかしながら、調整装置は、必要であれば、調整装置を操作するためのアクチュエータを含むこともできる。例えば、対応するアクチュエータは、上側ビーム7の右側縁部に隣接して点線の四角によって図2に概略的に示されており、参照符号38によって示されている。
【0047】
図3は、調整装置17が一体化された上側ビーム7の後面7bの斜視図を示す。図3は、特に、引張力伝達手段16の2つのロープ16a、16bの案内を示している。ロープ16bよりも短い、送信機13aに接続されたロープ16aは、プーリの形態の2つの変向手段22を通って、鉛直方向に移動可能な結合セクション23まで延びており、結合セクション23は、調整装置17の一部であり、ガイド27において鉛直方向に案内されている(図5参照)。第1のセクション/ロープ16aと同様に、さらなるセクション/ロープ16bは、変向手段または変向プーリ22’を通過しており、より長いロープ長さにより3つの変向手段が設けられている。
【0048】
ロープの2つの上端部は、結合セクション23の後面に取り付けられている。これは、図5に見ることができる。そこで、ロープ16bの上端部が接続器30を介して結合セクション23に接続されていることを見ることができる。接続器は、ねじの形態の締結手段31aを含み、この締結手段31aは、さらなるセクション/ロープ16bの上端部に取り付けられたはとめ金(eyelet)の形態の相手方締結手段31bを結合セクション23に取り付けている。同様に、第1のセクション/ロープ16aの上端部は、締結手段31aおよび相手方締結手段31bの対応する接続器30によって結合セクション23に取り付けられている。
【0049】
2つのケーブルを共通の結合セクション23に接続することによって、送信機および受信機の同時の鉛直方向移動が、結合セクション23の鉛直方向移動によって容易に達成される。オペレータが結合セクション23を移動させることを可能にするために、非伸張調整要素18が、ここで説明される実施形態においては締付装置28として構成された接続器を介して結合セクション23に接続されている。この場合、締付装置28は、2つのねじ留めされた締付プレートからなり、これらの締付プレートは、締め付けることによって非伸張調整要素18の下端部を保持し、結合セクション23にねじ留めされている。締付装置28の下方には、ストッパとして構成された経路制限要素29も設けられており、この経路制限要素29によって、締付装置28および締付装置28に接続された結合セクション23の下方移動が規定されている。
【0050】
図3を参照すると、非伸張調整要素18は、上側ビーム7の後面7bにおけるカバープレートの形態のカバー要素20’の通路21’を通って締付装置28の上方に案内されている。通路21’は、上側ビーム7の前面7aにおける対応する通路21に対応する。これらの通路の間において、上側ビームには対応する開口が形成されており、この開口を通って、非伸張調整要素18が、上側ビーム7の後側から前側へ延びている。
【0051】
結合セクション23は、様々な鉛直方向位置においてロックすることができる。このために、移動止めと相互作用する位置決め要素/掛け具24が使用され、移動止めは、本明細書に説明された実施形態では、結合セクション23の水平方向に延びた長穴26によって形成されている。位置決め要素は、図4を参照して以下で詳細に説明するように、ロッキングのために、水平方向に延びる長穴に位置決めすることができる。この図は、図3の調整装置の詳細な平面図を示す。図4において、位置決め要素24は、特に上側ビーム7の後面7bに配置されたその端部によって見ることができる。この端部は、1つの水平方向部分と1つの鉛直方向部分とを備えるT字形セクション24aとして形成されている。これに関して、T字形セクション24aの水平方向部分は、結合セクション23の対応する長穴26に受け入れることができ、これにより、結合セクションを所定の位置にロックさせ、これにより、送信機および受信機の高さ位置を調整する。長穴は、鉛直方向に延びる細長い案内開口25に対して直交して延びており、案内開口25において、位置決め要素24またはT字形セクション24aの鉛直方向部分が、結合セクション23において鉛直方向に案内される。
【0052】
図4に示された結合セクション23の位置において、T字形セクション24aの水平方向部分は、合計で5つの長穴26のうちの最も低い孔に配置されており、これは、送信機および受信機の最も高い鉛直方向位置に対応する。T字形セクションの水平方向部分を別の長穴26に位置決めすることによって、送信機および受信機の鉛直方向位置は下降させられる。
【0053】
位置決め要素24による結合セクション23のロッキングおよびロッキング解除は、図5を参照して以下により詳細に説明される。この図は、上側ビームの前側から見た調整装置17の詳細な斜視図を示し、上側ビームに据え付けられた構成要素を示すために上側ビームは省略されている。図5において、T字形セクション24aの水平方向部分は、5つの長穴26のうちの下から3番目に位置しているのに対し、図4では、最も低い長穴に受け入れられている。図5は、非伸張調整要素18が、カバー要素20、20’の2つの通路21および21’の間で上側ビームを通って延びていることを示している。このために、通路21、21’に対応する開口が上側ビームに設けられている。加えて、2つのカバー要素20および20’は、上側ビームにおける対応する孔を介して接続手段によって互いに接続されている。本明細書に説明された実施形態では、接続手段はねじボルトであり、ねじボルトによってカバー要素は互いにねじ留めされており、これらのねじボルトのうちの一方を図5において見ることができ、ねじボルトは参照符号39で示されている。
【0054】
図5から、2つの摺動要素32および33が結合セクション23の後面に設けられており、摺動要素は、ガイド27に沿って案内され、これにより、結合セクション23がガイド27に沿って鉛直方向に摺動することを可能にしていることをさらに見ることができる。
【0055】
図5によれば、ロッキングのために使用される位置決め要素24は、上側ビームの前側において上述の作動要素24bを有する。位置決め要素24は、上側ビームにおける対応する開口を通って延びており、コイルばねの形態の弾性的に設計された戻し要素34によって上側ビームの前側に向かって付勢されている。戻し要素34は、位置決め要素24の太くなった円筒状セクション24cと、スリーブの形態のガイドベアリング35との間に配置されており、ガイドベアリング35において位置決め要素が案内されており、ガイドベアリング35は、上側ビームにおける結合セクション23に隣接して配置されている。
【0056】
オペレータが位置決め要素24の作動要素24bを押すことによって、位置決め要素24は、戻し要素34の弾性力に抗して上側ビーム7内へ押し込まれる。その結果、T字形セクション24aの水平方向部分が、対応する長穴26から外れる。この場合、水平方向部分の厚さは、T字形セクション24aの鉛直方向部分の厚さよりも小さい。水平方向部分が長穴26の外側に出るやいなや、結合セクション23の移動が解放される。結合セクションの移動は、オペレータが非伸張調整要素18を引っ張ることによってまたはハンドル19を介して非伸張調整要素18における引張力を解放することによって制御することができる。
【0057】
以下では、第1の機能要素/送信機13aおよびさらなる機能要素/受信機13bの同時高さ調整のためのオペレータの作動行為が説明される。オペレータが、例えば、新たな上側または下側ツールの据付により、送信機および受信機が新たな高さ位置に配置されることを決定すると、オペレータは、ハンドル19を用いて非伸張調整要素18を掴み、同時に、位置決め要素24の作動要素24bを押し、これにより、結合セクション23の移動を解放する。まず、オペレータは、非伸張調整要素18を引っ張ることによって結合セクション23を現在の高さ位置に保持する。
【0058】
送信機および受信機を下降させるために、オペレータは、結合セクションが、機能要素13aおよび13bの対応する所望の高さ位置と相関する所望の鉛直方向位置になるまで、非伸張調整要素18におけるオペレータの引張力を減じることによって結合セクションの鉛直方向下方移動をトリガする。同様に、T字形セクション24aの水平方向部分が最も低い長穴にない場合、オペレータは、非伸張調整要素18において引っ張ることによる送信機および受信機の持上げならびに結合セクション23の関連する上方への鉛直方向移動を開始することができる。
【0059】
所望の高さ位置に達すると、これは、表示手段36に示された対応する高さとのハンドル19におけるマークの相関関係によってオペレータに示される。次いで、T字形セクション24aの水平方向部分が、別の長穴のレベルとなる。次いで、オペレータは、作動要素24bを解放する。それにより、T字形セクション24aの水平方向部分が、新たな長穴内へ摺動し、結合セクション23を所定の位置にロックさせる。
【0060】
前に説明された発明の実施形態は、多くの利点を提供する。特に、送信機および受信機の同時高さ調整は、可撓性の引張力伝達手段を介して安全システムの送信機および受信機の両方に接続された可動な結合セクションによって単純な形式で提供される。上側ビームの前面における非伸張調整要素および前面と同一平面にある作動要素との組合せにおける、例えば上側ビームの後面における結合セクションの形態の調整装置の対応する設計または配置により、上側ビームの前面における干渉隆起または引っ掛かり尖頭が防止される。
【符号の説明】
【0061】
1 曲げ加工機、 2 フレーム、 3,3’ サイドスタンド、 4 フレームプレート、 5 補強板、 6,6’ 液圧式シリンダ、 7 上側ビーム、 7a 上側ビームの前面、 8 ツール受容部、 9 下側ビーム、 9a 下側ビームの前面、 10 ツールホルダ、 11 固定手段、 12 安全システム、 13a 第1の機能要素(例えば、送信機)、 13b さらなる機能要素(例えば、受信機)、 14 エネルギチェーン、 15 ガイド、 16 引張力伝達手段、 16a (16の)第1のセクション(例えば、ロープ)、 16b (16の)さらなるセクション(例えば、ロープ)、 17 調整装置、 18 非伸張調整要素、 19 ハンドル、 20,20’ カバー要素、 21,21’ 通路、 22,22’ 変向手段、 23 17の結合セクション(モーションリンクとして構成されている)、 24 (17のための)位置決め要素(例えば、掛け具)、 24a 位置決め要素のT字形セクション、 24b 24における作動要素、 24c 24bにおける太くなった円筒状セクション、 25 23における細長いガイド開口、 26 23における移動止め(例えば、水平方向の長穴)、 27 ガイド、 28 調整装置と位置決め要素(締付装置として構成されている)の間の接続器、 29 23のための経路制限要素(ストッパとして構成されている)、 30 16の接続器(23における16aおよび16b)、 31a 30の締結手段(ここではねじ)、 31b 30の反対側締結手段(ここでははとめ金)、 32,33 27において案内される23における摺動要素、 34 (弾性的に構成された)戻し要素、 35 ガイドベアリング(スリーブとして構成されている)、 36 表示手段、 37 カバー、 38 アクチュエータ、 39 接続手段(ねじボルトとして構成されている)。
図1
図2
図3
図4
図5