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  • 特許-木材連結金具セット 図1
  • 特許-木材連結金具セット 図2
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  • 特許-木材連結金具セット 図4
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-02
(45)【発行日】2024-09-10
(54)【発明の名称】木材連結金具セット
(51)【国際特許分類】
   E04B 1/58 20060101AFI20240903BHJP
   E04B 1/26 20060101ALI20240903BHJP
   E04H 9/02 20060101ALI20240903BHJP
【FI】
E04B1/58 506L
E04B1/26 E
E04H9/02 301
【請求項の数】 1
(21)【出願番号】P 2021126991
(22)【出願日】2021-06-22
(65)【公開番号】P2023002434
(43)【公開日】2023-01-10
【審査請求日】2023-10-20
(73)【特許権者】
【識別番号】514300513
【氏名又は名称】マザー有限会社
(72)【発明者】
【氏名】河津 忠
【審査官】土屋 保光
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-013206(JP,A)
【文献】特開2009-174303(JP,A)
【文献】特開2003-278280(JP,A)
【文献】米国特許第05364214(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04B 1/38 - 1/61
E04B 1/26
E04H 9/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基準側木材(7)の側面に接合側木材(8)の木口部(81)を連結させるために雄ネジ(12)形成した棒材(11)に配置する木材連結金具セットであって、
先端部に雄ネジ(12)形成した棒材(11)の外周に棒材先端側から順序嵌挿されるガイド座金(2)及び固定座金(3)と、前記ガイド座金(2)と前記固定座金(3)間に介設されるスペーサー金具(4)と、前記スペーサー金具(4)の狭間に固定配置される略長方形の板バネ(6)と、前記雄ネジ(12)に螺合させるナット(5)とを1組として構成し、
前記ガイド座金(2)には、その左右各側縁にそれぞれ外向きに突出して前記スペーサー金具(4)を左右から上下方向にガイドする左右一対のガイド側板(23・23)を設け、
前記スペーサー金具(4)には、その外面側に突出する外向き突出板(43)を形成するとともに、該外向き突出板(43)の先端部に内方に向けて下降傾斜するテーパー面(44)を形成し、前記棒材(11)を嵌入させる縦長の棒材挿通穴(42)を形成し、
前記固定座金(3)には、その内面側に突出する内向き突出板(33)を形成するとともに、該内向き突出板(33)に前記スペーサー金具(4)のテーパー面(44)に摺接する内向き下降傾斜状態のテーパー面(34)を形成し、
前記板バネ(6)の一端が前記スペーサー金具(4)に固定され、前記板バネ(6)の他端が雄ネジ(12)形成した棒材(11)に接触し、前記スペーサー金具(4)を下方に付勢することを特徴とする木材連結金具セット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
【背景技術】
【0002】
【先行技術文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
スペーサー金具(4)が自重で下動するため、使用箇所が垂直方向面に限定されていて、縦横斜めあらゆる箇所での用途に対応出来なかった。
【課題を解決するための手段】
地震時等の縦揺れ振動発生時に、スペーサー金具(4)が飛びぬける懸念が拭いきれなかった。
【発明の効果】
この発明により、使用箇所が限定されずに縦横斜めと色々な箇所に、使用ができるようになった。又、地震等の縦揺れ振動発生時の際、スペーサー金具(4)の飛びぬけ現象の懸念が無くなる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、木造建築において、例えば一方の梁の側面に他方の梁の木口部を連結する場合、又は柱の側面に梁の木口部を連結する場合のように、基準側木材の側面に接合側木材の木口部を連結するために使用される連結金具セットに関するものである。
【背景技術】
【0002】
木造建築において、基準側木材(例えば一方の梁)の側面に接合側木材(例えば他方の梁)の木口部を連結するのに、従来では一般に図5及び図6に示すように、羽子板ボルト1と座金2Aとナット5からなる木材連結金具セットを使用していた。即ち、図5及び図6の連結構造では、基準側木材7の側面に接合側木材8の木口部81を接合させた状態で、基準側木材7の側面に形成した貫通穴71羽子板ボルト1の棒材11を貫通させ、羽子板ボルト1の板材13部分を接合側木材8の側面にボルト15及びナット16で固定し、基準側木材7の貫通穴71を貫通させた棒材先端の雄ネジ12に座金2Aを介してナット5を螺合・緊締して、基準側木材7の外側面7aを接合側木材8の木口部81に押し付けている。尚、この図5及び図6に示す従来例の連結構造において、組付け当初は接合側木材8の木口部81と基準側木材7とがナット5の締付けにより強固に締結されている。
【0003】
ところで、梁や柱等に使用されている木材は、建築後、年数が経つといわゆる木痩せ現象が生じて、図6の寸法Tで示すように1~2%程度(図示例の梁では例えば2~4mm程度)細くなる性質がある。
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、図6の寸法Tで示すように、基準側木材7が木痩せすると、基準側木材7の外側面7a′とナット5(又は座金2A)との間に隙間Tができてしまう。このように、基準側木材7の外側面7aとナット5(又は座金2A)との間に隙間Tができると、羽子板ボルト1とナット5による緊締機能が無くなって両木材7・8の連結強度が弱くなるとともに、該隙間Tによって接合側木材8が基準側木材7に対してガタつくことがある。又、ナット5の締付け力(反力)が無くなると、振動等によってナット5が雄ネジ12に対して弛み易くなり、上記隙間Tが一層大きくなり易い。
【0005】
本願発明は、上記したように木材の木痩せによる問題点に鑑み、木材が木痩せしても、木材外側面とナットとの間に隙間ができないようにすることができる木材連結金具セットを提供することを目的としている。
【0006】
本願発明は、上記課題を解決するための手段として次の構成を有している。尚、本願発明は、図1図4に例示するように、基準側木材(例えば一方の梁)7の側面に接合側木材(例えば他方の梁)8の木口部81を連結させるための木材連結金具セットを対象にしている。
【0007】
そして、本願の木材連結金具セットは、羽子板ボルト1と、ガイド座金2と、固定座金3と、内側両座金2・3間に介設されるスペーサー金具4と羽子板ボルト1の雄ネジ12に螺合されるナット5とを1組として構成している。尚、この木材連結金具セットを使用して基準側木材7と接合側木材8とを組付けた状態において、内側座金2は基準側木材7の外側面にあてがわれ、固定座金3はガイド座金2より外側で羽子板ボルト1の棒材先端に位置する。
【0008】
羽子板ボルト1は、先端部に雄ネジ12を形成した棒材1の他端部に板材13を連結して構成されている。尚、この羽子板ボルト1は、従来から汎用されているものを使用できる。
【0009】
ガイド座金2、固定座金3,及びスペーサー金具4は、例えば厚さが4mm程度のステンレス鋼板をそれぞれ所定形状に成形したものが使用される。尚、ガイド座金2、固定座金3、及びスペーサー金具4において、外方又は外向きあるいは外面側とは、この木材連結金具セットの使用状態における羽子板ボルト1の棒材11先端側を指し、内向きあるいは内面側とは、木材連結金具セットの使用状態における羽子板ボルト1の板材13側を指すものである。
【0010】
ガイド座金2には、ほぼ中央部に羽子板ボルト1の棒材11を挿通させる棒材挿通穴22を形成しているとともに、左右各側縁にそれぞれ外向きに突出してスペーサー金具4を左右から上下方向にガイドするとともに、固定座金3の回転を防ぐ、左右一対のガイド側板23、23を設けている。
【0011】
スペーサー金具4には、外面側に突出する外向き突出板43を形成している。さらに、この外向き突出板43の先端部には、内方に向けて下降傾斜するテーパー面44を形成している。又、内側下部には板バネが固定されている。
【0012】
固定座金3には、その内面側に突出する内向き突出板33を形成している。又、内向き突出板33には、スペーサー金具4のテーパー面44に摺接する内向き下降傾斜状態のテーパー面34を形成している。
【0013】
そして、この木材連結金具セットは、次のようにして使用される。まず、基準側木材7と接合側木材8の木口部81の突き合わせ部において、羽子板ボルト1の棒材11部分を基準側木材7に形成した貫通穴に挿通させ、羽子板ボルト1の板材13部分を接合側木材8の側面にボルト・ナット等で固定し、ガイド座金2とスペーサー金具4と固定座金3を基準側木材7の外側面側において順次棒材11の先端部に嵌挿させ、最後に棒材11の雄ネジ12にナット5を螺合・緊締させる。そして、このように、ナット5を緊締させた状態では、固定座金3、スペーサー金具4、ガイド座金2を介して基準側木材7と接合側木材8の木口部81とが強固に締結されている。
【0014】
ところで、木材は経年変化により木痩せし、基準側木材7も羽子板ボルト1の挿通方向厚さが若干ではあるが減少する。そのとき、基準側木材7の外側面7aとナット5間の間隔が当初の間隔より広くなり、ガイド座金2、スペーサー金具4、及び固定座金3に対する緊締力が無くなる。尚、ガイド座金2を基準側木材7の外側面7aに固定している場合は、該基準側木材7が木痩せすると、ガイド座金2が基準側木材7の外側面7aとともに木痩せ分だけ内方側(ナット5とは反対側)に寄る。このように、ガイド座金2が内方側に寄ると、該ガイド座金2と固定座金3との間隔が広がる(ガイド座金2とスペーサー金具4間、あるいは固定座金3とスペーサー金具4間に隙間ができる)すると、ガイド座金2及び固定座金3間においてスペーサー金具4が板バネの反発力で下動し、スペーサー金具4のテーパー面44と固定座金3のテーパー面34とが摺接していることにより、スペーサー金具4がクサビ機能を発揮して該スペーサー金具4でガイド座金2と固定座金3間の隙間を埋めるようになる。
【0015】
従って、本願の木材連結金具セットを使用した連結構造では、基準側木材7が木痩せしても、その木痩せ分の隙間をスペーサー金具4で自動的に埋めることができ、基準側木材7の側面と接合側木材8の木口部81端面間のガタつきを防止できる。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図1図4を参照して本願の実施形態を説明すると、本願実施形態の木材連結金具セットは図1に示すように、羽子板ボルト1とガイド座金2と固定座金3と、スペーサー金具4と、ナット5とを1組として構成されている。
【0017】
羽子板ボルト1は、従来から汎用されているもので、先端部に雄ネジ12を形成した棒材11の他端部に穴14・14つきの板材13を連結して構成されている。尚、この実施形態では、羽子板ボルト1の棒材11は直径が12mm程度のものを使用している。
【0018】
ガイド座金2、固定座金3、及びスペーサー金具4は、例えば厚さが4mm程度のステンレス鋼板をそれぞれ所定形状に裁断した後、それぞれ所定形状に折曲して、板バネも溶接にて固定して形成されている。
【0019】
ガイド座金2は平面版21のほぼ中央部に羽子板ボルト1の棒材11を挿通させる棒材挿通穴22を形成しているとともに、該平面板21の左右各側縁にそれぞれ外向きに突出してスペーサー金具4を左右から上下方向にガイドする左右一対のガイド側板23・23を設けている。尚、図示例のものでは、棒材挿通穴22の内径は15mm、平面板21のおおきさは40mm×40mm、各ガイド側板23・32の外向き突出長さ(平面板21の厚み部分を除く)は15mmである。ガイド座金2の平面板21じょうは、このガイド座金2を基準側木材7の外側面7aに固定するための爪が形成されている。
【0020】
スペーサー金具4は、平面版41の左右両側縁にそれぞれ外面側に突出する外向き突出板43・43を形成している。この平面板41は、左右幅をガイド座金2の各ガイド側板23・23間の内面間隔(32mm)より僅かに小さく(例えば30mm)するとともに、上下高さを50mm程度に設定している。平面板41の幅方向中央部には、下方から上方に向けて羽子板ボルト1の棒材11を嵌入させる縦長の棒材挿通穴42を形成している。この棒材挿通穴42は、スペーサー金具4を棒材11に対して上下に移動できるようにするためのものである。各外向き突出板43・43突出幅(平面板41の厚み部分を除く)は、17mm程度である。又、この各外向き突出板43・43の先端部には、内方(平面板41側)に向けて下降傾斜するテーパー面44・44が形成されている。このテーパー面44は、外向き突出板43の上端から20mm程度下がった位置から鉛直線に対して20°~25°程度の傾斜角で内方側に傾斜させている。尚、この各テーパー面44・44はスペーサー金具4の下端付近から40mm程度の高さ範囲に形成している。平面板41下端縁の左右両端部には、後述する固定座金3の各内向き突出板33・33の先端下面に係合する外向き係合する外向き係合片45・45が形成されている。又、スペーサー金具4の平面板41下端から幅15mm長さ25mm厚み0.1mm程度のステンレス板バネ5が溶接51されている。
【0021】
固定座金3は、平面板31の左右両側縁にそれぞれ内面側に突出する内向き突出板33・33を形成している。平面板31は、上下高さを35mm、幅30mm程度で形成されている。左右の内向き突出板33・33の間隔は、スペーサー金具4の各外向き突出板43・43の間隔と同じ(30mm)である。又、この各内向き突出板33・33の先端部にはスペーサー金具4の各テーパー面44・44にそれぞれ摺接する内向き下降傾斜状態のテーパー面34・34が形成されている。この固定座金3の各テーパー面34・34の傾斜角もスペーサー金具4のテーパー面44と同じ鉛直線に対して20°~25°程度である。固定座金3側の各テーパー面34・34は、30mmの高さ範囲に形成している。平面板31のほぼ中央部には、羽子板ボルト1の棒材11を挿通させる棒材挿通穴32を形成している。
【0022】
ナット5は、羽子板ボルト1の雄ネジ12に螺合される。
【0023】
尚、上記の各寸法は、それぞれ一例を示すものであって、適宜に設計変更できることは勿論である。
【0024】
この実施形態の木材連結金具セットは、図2図4に示すように、、基準側木材7と接合側木材8の木口部81の突き合わせ部に使用される。尚、この実施形態では、2本の梁をT形に接合させる場合を採用しているが、柱の側面に梁の端部(木口部)を接合する場合にも適用可能であり、又、土台木と基礎コンクリートとを固定するアンカーボルトにも適用可能である。
【0025】
接合側木材8の木口部81は基準側木材7の側面に蟻継ぎ方式で結合させている。又、基準側木材7には、内外両側面に貫通する棒材挿通用の貫通穴71が形成されている。尚、接合側木材8にも、羽子板ボルト1の板材13を固定するボルト15を挿通させるための貫通穴(図示省略)と小穴(直径5mm程度)が形成されている。
【0026】
そして、まず、羽子板ボルト1の棒材11部分を基準側木材7の貫通穴71に挿通させ、羽子板ボルト1の板材13部分の穴14と接合側木材8側の貫通穴とを合致させて、該板材13をボルト15及びナット16と釘穴(又、ネジ穴)17に釘(ネジ)によって、接合側木材8の側面に固定する。次に、ガイド座金2を基準側木材7の外側面7a側において棒材11の先端部に嵌挿させる。続いて、スペーサー金具4と固定座金3とを順次棒材11の他端部に嵌挿させ、最後に棒材11の雄ネジ12にナット5を螺合・緊締させる。
【0027】
この組付け状態では、図2及び図3に示すように、ガイド座金2と固定座金3との間にスペーサー金具4が介在しており、ナット5の締付力は固定座金3、スペーサー金具4、ガイド座金2を介して基準側木材7を接合側木材8の木口部81に押し付けるようになっている。尚、当初の組付け状態では、図3に示すように、ガイド座金2平面板21の外面(右側面)にスペーサー金具4の平面板41の内面(左側面)が衝合し、スペーサー金具4の外向き突出板43の先端面43aが固定座金3の平面板31の内面(左側面)と衝合していて、スペーサー金具4がガイド座金2と固定座金3間で強固に挟圧されている。又、この状態では、スペーサー金具4のテーパー面44は固定座金3のテーパー面34に接触している。
【0028】
ところで、木材は経年変化により木痩せし、基準側木材7も羽子板ボルト1の挿通方向厚さが若干ではあるが減少する。例えば図4に示すように、基準側木材7の外側面の位置が当初鎖線図示する符号7aの位置あったものが木痩せにより実線図示する符号7a´の位置まで後退する。即ち、基準側木材7の外側面7aが幅T(図示例では幅T=4mm程度)だけ後退する。すると、ガイド座金2の平面板21と固定座金3の平面板31の間隔がスペーサー金具4の厚さ方向の幅より大きくなって、スペーサー金具4に対する狭圧力がなくなり、スペーサー金具4が当初鎖線図示(符号4´)する位置にあつたものが実線図示するように固定座金3側のテーパー面34に沿って板バネの反発力で下動する。このとき、スペーサー金具4は、ガイド座金2の左右両ガイド側板23・23によって左右からガイドされているので、安定した姿勢で下動する。又、この状態では、スペーサー金具4の外向き突出板43の先端面43aは固定座金3の平面板31から離間するが、スペーサー金具4側の各テーパー面44(左右2つある)がそれぞれ固定座金3側のテーパー面34(左右2つある)に衝合したままである。従って、ガイド座金2の平面板21と固定座金3の内向き突出板33のテーパー面34との間でスペーサー金具4がクサビ機能を発揮し、該スペーサー金具4でガイド座金2と固定座金3間の隙間を埋めるようになる。尚、スペーサー金具4では比較的軽量であるが、例えば振動発生時には板バネの反発力で下動作用が促進され、棒材11雄ネジ12のネジ溝を捉えて逆戻りをなくし、スペーサー金具4によるクサビ機能が確実に実現する。
【0029】
このように、本願の木材連結金具セットを使用した連結構造では、基準側木材7に木痩せが発生しても、木痩せ分の隙間をスペーサー金具4で自動的に埋めることができ、基準側木材7の側面と接合側木材8の木口部81端面間のガタつきを防止できる。
【0030】
本願発明の連結金具セットは、次のような効果がある。即ち、この木材連結金具セットを使用した木材連結構造では、経時変化で木材が木痩せして、締め付け用のナット5と基準側木材7の外側面7aとの間(ガイド座金2と固定座金3の間)に隙間ができると、スペーサー金具4が自動で下動してクサビ機能を発揮するようになっている。従って、本願発明の木材連結金具セットを使用すると、木痩せによって発生する隙間をスペーサー金具4で自動的に埋めることができ、基準側木材7と接合側木材8の木口部81との間のガタつきを防止できる。又、木材が木痩せをしても、スペーサー金具4が木痩せ分の隙間をうめるので、両木材7・8の連結強度をかなりの高強度のまま維持できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
図1】本願実施形態の木材連結金具セットの分解図である。
図2図1の木材連結金具セットを使用した木材連結構造の斜視図である。
図3図2のIII-III断面図である。
図4図3の一部拡大図である。
【符号の説明】
1は羽子板ボルト、2はガイド座金、3は固定座金、4はスペーサー金具、5はナット、6は板バネ、7は基準側木材、8は接合側木材、11は棒材、12は雄ネジ、13は板材、21は平面板、22は棒材挿通穴、23はガイド側板、31は平面板、32は棒材挿通穴、33は内向き突出板、34はテーパー面、41は平面板、42は棒材挿通穴、43は外向き突出板、44はテーパー面、71は貫通穴、81は木口部である。
図1
図2
図3
図4