IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社カネカの特許一覧

特許7547700クロマトグラフィーストリップ支持具、及びその使用方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-02
(45)【発行日】2024-09-10
(54)【発明の名称】クロマトグラフィーストリップ支持具、及びその使用方法
(51)【国際特許分類】
   G01N 33/543 20060101AFI20240903BHJP
【FI】
G01N33/543 521
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2022546194
(86)(22)【出願日】2021-08-11
(86)【国際出願番号】 JP2021029612
(87)【国際公開番号】W WO2022050011
(87)【国際公開日】2022-03-10
【審査請求日】2023-03-02
(31)【優先権主張番号】P 2020148340
(32)【優先日】2020-09-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000000941
【氏名又は名称】株式会社カネカ
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100107515
【弁理士】
【氏名又は名称】廣田 浩一
(72)【発明者】
【氏名】佐野 創太郎
(72)【発明者】
【氏名】宮本 重彦
【審査官】高田 亜希
(56)【参考文献】
【文献】特表2005-515431(JP,A)
【文献】特開2007-033293(JP,A)
【文献】特表2003-532054(JP,A)
【文献】国際公開第19/093353(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 30/00 -30/96
B01J 20/281-20/292
G01N 33/543
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
検体を供給する検体供給部、前記検体を展開させるメンブレン部、及び前記検体を吸収する吸収パッド部をこの順で有するクロマトグラフィーストリップを配置可能な連続した支持面と、
前記支持面に形成され、
前記支持面上に配置した前記クロマトグラフィーストリップの一端側における、先端と当接可能な第一当接部を有する凸部と、
前記支持面に形成され、
前記クロマトグラフィーストリップの前記先端が前記第一当接部と当接するようにして、前記クロマトグラフィーストリップを前記支持面に配置したとき、前記クロマトグラフィーストリップにおける所定位置に対応した検出項目を表示する表示部と、
を有し、
前記凸部が、前記クロマトグラフィーストリップの前記吸収パッド部のみに当接し、
ただし、前記クロマトグラフィーストリップを備えたものを除くことを特徴とするクロマトグラフィーストリップ支持具。
【請求項2】
前記凸部が、前記支持面上に配置した前記クロマトグラフィーストリップの一端側における、前記クロマトグラフィーストリップの長さ方向に平行な側面の少なくとも一部に当接可能な第二当接部を有し、
前記表示部が、前記クロマトグラフィーストリップの前記先端が前記第一当接部と当接し、かつ前記クロマトグラフィーストリップの前記側面が前記第二当接部と当接するようにして、前記クロマトグラフィーストリップを前記支持面に配置したとき、前記クロマトグラフィーストリップにおける所定位置に対応した検出項目を表示する、請求項1に記載のクロマトグラフィーストリップ支持具。
【請求項3】
前記支持面を平面視したとき、前記凸部における前記第一当接部と前記第二当接部とが互いに直交する位置に配された、請求項2に記載のクロマトグラフィーストリップ支持具。
【請求項4】
前記支持面を平面視したとき、前記凸部における前記第一当接部と前記第二当接部とが互いに直交する位置に配され、かつ前記第一当接部における一端と前記第二当接部における一端とが互いに接している、請求項3に記載のクロマトグラフィーストリップ支持具。
【請求項5】
前記第二当接部が、前記クロマトグラフィーストリップの長さ方向に平行な一対の側面の少なくとも一部に当接可能な一対である、請求項2から4のいずれかに記載のクロマトグラフィーストリップ支持具。
【請求項6】
前記表示部が、前記クロマトグラフィーストリップにおける複数の所定位置に対応した複数の検出項目を表示する、請求項1から5のいずれかに記載のクロマトグラフィーストリップ支持具。
【請求項7】
検体を供給する検体供給部、前記検体を展開させるメンブレン部、及び前記検体を吸収する吸収パッド部をこの順で有するクロマトグラフィーストリップを配置可能な連続した支持面と、前記支持面と折曲げ線を介して連続した折曲げ部とを有し、
前記折曲げ部を、前記折曲げ線に沿って折り曲げて前記支持面と当接させたとき、前記支持面上に配置した前記クロマトグラフィーストリップの一端側における、先端と当接可能な第一当接部を有する凸部が形成されるようにして固定してなり、
前記支持面が、前記クロマトグラフィーストリップの前記先端が前記第一当接部と当接するようにして、前記クロマトグラフィーストリップを前記支持面に配置したとき、前記クロマトグラフィーストリップにおける所定位置に対応した検出項目を表示する表示部を有し、
前記凸部が、前記クロマトグラフィーストリップの前記吸収パッド部のみに当接し、
ただし、前記クロマトグラフィーストリップを備えたものを除くことを特徴とするクロマトグラフィーストリップ支持具。
【請求項8】
請求項1に記載のクロマトグラフィーストリップ支持具の前記支持面に形成された前記凸部に、
前記クロマトグラフィーストリップにおける、検体を供給する側とは反対側の前記一端側における前記先端と、前記第一当接部とが当接するようにして、
前記クロマトグラフィーストリップにおける前記一端側を配置させることと、
前記クロマトグラフィーストリップにおける所定位置において検出がされたときに、前記検出がされた前記所定位置に対応する位置に表示された前記表示部における前記検出項目を判別することと、
を含むことを特徴とするクロマトグラフィーストリップ支持具の使用方法。
【請求項9】
請求項2から5のいずれかに記載のクロマトグラフィーストリップ支持具の前記支持面に形成された前記凸部に、
前記クロマトグラフィーストリップにおける、検体を供給する側とは反対側の前記一端側における前記先端と、前記第一当接部とが当接し、かつ、
前記クロマトグラフィーストリップの長さ方向に平行な側面の少なくとも一部と、前記第二当接部とが当接するようにして、
前記クロマトグラフィーストリップにおける前記一端側を配置させることと、
前記クロマトグラフィーストリップにおける所定位置において検出がされたときに、前記検出がされた前記所定位置に対応する位置に表示された前記表示部における前記検出項目を判別することと、
を含むことを特徴とするクロマトグラフィーストリップ支持具の使用方法。
【請求項10】
前記クロマトグラフィーストリップへの検体の供給が、前記クロマトグラフィーストリップの前記一端側を、前記クロマトグラフィーストリップ支持具の前記支持面に形成された前記凸部に配置する前及び後のいずれかである、請求項からのいずれかに記載のクロマトグラフィーストリップ支持具の使用方法。
【請求項11】
前記クロマトグラフィーストリップの前記一端側を、前記クロマトグラフィーストリップ支持具の前記支持面に形成された前記凸部に配置した後、
前記凸部において、前記クロマトグラフィーストリップの前記一端側を横断するように、前記検体の情報を有する貼付ラベルを貼付する、請求項からのいずれかに記載のクロマトグラフィーストリップ支持具の使用方法。
【請求項12】
前記クロマトグラフィーストリップが、イムノクロマトグラフィー用、及び核酸クロマトグラフィー用のいずれかである、請求項からのいずれかに記載のクロマトグラフィーストリップ支持具の使用方法。
【請求項13】
前記クロマトグラフィーストリップが、ラテラルフロー式である、請求項からのいずれかに記載のクロマトグラフィーストリップ支持具の使用方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、クロマトグラフィーストリップ支持具、及びその使用方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から液体の検体に含まれているタンパク質、核酸等の生体成分の分析方法としてイムノクロマトグラフィー、核酸クロマトグラフィー等が知られており、これらの分析方法には、ペーパークロマトグラフィーを応用したテストストリップ(以下、「クロマトグラフィーストリップ」と称することがある)が用いられる。
【0003】
前記クロマトグラフィーストリップは、検体を供給する検体供給部、前記検体を展開させるメンブレン部、及び前記検体を吸収する吸収パッド部を有し、前記検体供給部に前記検体を供給し展開液を用いて展開させた後、前記メンブレン部において、所定の生体成分が存在するときに生ずる検出結果(ライン着色)を読み取ることにより、前記検体に含まれる前記生体成分を検出することができる。
前記メンブレン部における前記ライン着色の読み取りは、前記ライン着色の位置に対応した検出項目が記載されている判定補助具(以下、「クロマトグラフィーストリップ支持具」と称することがある)に前記クロマトグラフィーストリップを配置し、前記ライン着色が見られる前記検出項目を視認することで行われることがある。
【0004】
また、前記クロマトグラフィーストリップを用いた従来の検査装置としては、例えば、図20Aから図20Cに示すとおり、検出関連事項を表示する印刷面100a、検体名表示欄100b、及び検出項目100cを有するカード状担体100と、検出結果を示すサインが現れるメンブレン部に相当する判定領域200a、検体を吸収する吸液部200b、及び試料滴下部200cを有し前記カード状担体100に固定される試験片200と、前記試験片200を挟んで前記カード状担体100に固定され前記カード状担体100を部分的に覆う部分カバー300とを備え、前記部分カバー300が、前記試験片200の前記試料滴下部200cに開口する滴下孔300bが開設されている凹部300aを有する検査装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2007-033293号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来のクロマトグラフィーストリップ支持具にクロマトグラフィーストリップを配置し、検出結果(ライン着色)が見られる検出項目を視認した場合、前記クロマトグラフィーストリップの位置ずれによって、前記ライン着色の読み取り間違い(誤検出)が生じるという問題があった。
【0007】
また、クロマトグラフィーストリップを用いた従来の検査装置では、図20Dに示すとおり、前記判定領域200aの側面200dが、前記部分カバー300の開口部300cと当接するため、前記検体が前記開口部300cを伝ってしまい前記検体の円滑な展開(流れ)が阻害されてしまうという問題があった。
本発明は、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、クロマトグラフィーストリップの位置ずれによる検出結果(ライン着色)の読み取り間違い(誤検出)が生じるのを防ぎ、かつ検体の円滑な展開を阻害しないクロマトグラフィーストリップ支持具、及びその使用方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、前記課題を解決するための手段としては以下の通りである。即ち、
<1> クロマトグラフィーストリップを配置可能な連続した支持面と、
前記支持面に形成され、
前記支持面上に配置した前記クロマトグラフィーストリップの一端側における、先端と当接可能な第一当接部を有する凸部と、
前記支持面に形成され、
前記クロマトグラフィーストリップの前記先端が前記第一当接部と当接するようにして、前記クロマトグラフィーストリップを前記支持面に配置したとき、前記クロマトグラフィーストリップにおける所定位置に対応した検出項目を表示する表示部と、
を有することを特徴とするクロマトグラフィーストリップ支持具(ただし、前記クロマトグラフィーストリップを備えたものを除く)である。
<2> 前記凸部が、前記支持面上に配置した前記クロマトグラフィーストリップの一端側における、前記クロマトグラフィーストリップの長さ方向に平行な側面の少なくとも一部に当接可能な第二当接部を有し、
前記表示部が、前記クロマトグラフィーストリップの前記先端が前記第一当接部と当接し、かつ前記クロマトグラフィーストリップの前記側面が前記第二当接部と当接するようにして、前記クロマトグラフィーストリップを前記支持面に配置したとき、前記クロマトグラフィーストリップにおける所定位置に対応した検出項目を表示する、前記<1>に記載のクロマトグラフィーストリップ支持具(ただし、前記クロマトグラフィーストリップを備えたものを除く)である。
<3> 前記支持面を平面視したとき、前記凸部における前記第一当接部と前記第二当接部とが互いに直交する位置に配された、前記<2>に記載のクロマトグラフィーストリップ支持具(ただし、前記クロマトグラフィーストリップを備えたものを除く)である。
<4> 前記支持面を平面視したとき、前記凸部における前記第一当接部と前記第二当接部とが互いに直交する位置に配され、かつ前記第一当接部における一端と前記第二当接部における一端とが互いに接している、前記<3>に記載のクロマトグラフィーストリップ支持具(ただし、前記クロマトグラフィーストリップを備えたものを除く)である。
<5> 前記第二当接部が、前記クロマトグラフィーストリップの長さ方向に平行な一対の側面の少なくとも一部に当接可能な一対である、前記<2>から<4>のいずれかに記載のクロマトグラフィーストリップ支持具(ただし、前記クロマトグラフィーストリップを備えたものを除く)である。
<6> 前記表示部が、前記クロマトグラフィーストリップにおける複数の所定位置に対応した複数の検出項目を表示する、前記<1>から<5>のいずれかに記載のクロマトグラフィーストリップ支持具(ただし、前記クロマトグラフィーストリップを備えたものを除く)である。
<7> クロマトグラフィーストリップを配置可能な連続した支持面と、前記支持面と折曲げ線を介して連続した折曲げ部とを有し、
前記折曲げ部を、前記折曲げ線に沿って折り曲げて前記支持面と当接させたとき、前記支持面上に配置した前記クロマトグラフィーストリップの一端側における、先端と当接可能な第一当接部を有する凸部が形成されるようにして固定してなり、
前記支持面が、前記クロマトグラフィーストリップの前記先端が前記第一当接部と当接するようにして、前記クロマトグラフィーストリップを前記支持面に配置したとき、前記クロマトグラフィーストリップにおける所定位置に対応した検出項目を表示する表示部を有することを特徴とするクロマトグラフィーストリップ支持具(ただし、前記クロマトグラフィーストリップを備えたものを除く)である。
<8> 前記凸部が、前記クロマトグラフィーストリップの吸収パッド部のみに当接する前記<1>から<7>のいずれかに記載のクロマトグラフィーストリップ支持具(ただし、前記クロマトグラフィーストリップを備えたものを除く)。
<9> 前記<1>に記載のクロマトグラフィーストリップ支持具の前記支持面に形成された前記凸部に、
前記クロマトグラフィーストリップにおける、検体を供給する側とは反対側の前記一端側における前記先端と、前記第一当接部とが当接するようにして、
前記クロマトグラフィーストリップにおける前記一端側を配置させることと、
前記クロマトグラフィーストリップにおける所定位置において検出がされたときに、前記検出がされた前記所定位置に対応する位置に表示された前記表示部における前記検出項目を判別することと、
を含むことを特徴とするクロマトグラフィーストリップ支持具の使用方法である。
<10> 前記<2>から<5>のいずれかに記載のクロマトグラフィーストリップ支持具の前記支持面に形成された前記凸部に、
前記クロマトグラフィーストリップにおける、検体を供給する側とは反対側の前記一端側における前記先端と、前記第一当接部とが当接し、かつ、
前記クロマトグラフィーストリップの長さ方向に平行な側面の少なくとも一部と、前記第二当接部とが当接するようにして、
前記クロマトグラフィーストリップにおける前記一端側を配置させることと、
前記クロマトグラフィーストリップにおける所定位置において検出がされたときに、前記検出がされた前記所定位置に対応する位置に表示された前記表示部における前記検出項目を判別することと、
を含むことを特徴とするクロマトグラフィーストリップ支持具の使用方法である。
<11> 前記クロマトグラフィーストリップへの検体の供給が、前記クロマトグラフィーストリップの前記一端側を、前記クロマトグラフィーストリップ支持具の前記支持面に形成された前記凸部に配置する前及び後のいずれかである、前記<9>から<10>のいずれかに記載のクロマトグラフィーストリップ支持具の使用方法である。
<12> 前記クロマトグラフィーストリップの前記一端側を、前記クロマトグラフィーストリップ支持具の前記支持面に形成された前記凸部に配置した後、
前記凸部において、前記クロマトグラフィーストリップの前記一端側を横断するように、前記検体の情報を有する貼付ラベルを貼付する、前記<9>から<11>のいずれかに記載のクロマトグラフィーストリップ支持具の使用方法である。
<13> 前記クロマトグラフィーストリップが、イムノクロマトグラフィー用、及び核酸クロマトグラフィー用のいずれかである、前記<9>から<12>のいずれかに記載のクロマトグラフィーストリップ支持具の使用方法である。
<14> 前記クロマトグラフィーストリップが、ラテラルフロー式である、前記<9>から<13>のいずれかに記載のクロマトグラフィーストリップ支持具の使用方法である。
【発明の効果】
【0009】
本発明によると、従来における前記諸問題を解決し、前記目的を達成することができ、本発明は、クロマトグラフィーストリップの位置ずれによる検出結果(ライン着色)の読み取り間違い(誤検出)が生じるのを防ぎ、かつ検体の円滑な展開を阻害しないクロマトグラフィーストリップ支持具、及びその使用方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、本発明の第1の実施形態におけるクロマトグラフィーストリップ支持具の一例と、クロマトグラフィーストリップの一例とを示す斜視図である。
図2図2は、クロマトグラフィーストリップの先端が第一当接部と当接するようにして、クロマトグラフィーストリップを支持面に配置したときの表示部の一例を示す概略図である。
図3図3は、本発明の第1の実施形態におけるクロマトグラフィーストリップ支持具の一例を示す平面図である。
図4A図4Aは、図3における視点Aから見たX-X’軸の断面図である。
図4B図4Bは、図3における視点Bから見たY-Y’軸の断面図である。
図5A図5Aは、図3における視点Aから見た端面図である。
図5B図5Bは、図3における視点Bから見た端面図である。
図5C図5Cは、図3における視点Cから見た端面図である。
図6A図6Aは、本発明の第1の実施形態における、支持面11と、前記支持面11と折曲げ線21を介して連続した折曲げ部22と、を有するクロマトグラフィーストリップ支持具の一例を示す斜視図である。
図6B図6Bは、本発明の第1の実施形態における、折曲げ部22を折曲げ線21に沿って折り曲げた状態のクロマトグラフィーストリップ支持具の一例を示す斜視図である。
図6C図6Cは、本発明の第1の実施形態における、折曲げ部22を支持面11と当接させて固定した状態のクロマトグラフィーストリップ支持具の一例を示す斜視図である。
図7A図7Aは、本発明の第1の実施形態におけるクロマトグラフィーストリップ支持具の使用方法の一例を示す概略図である。
図7B図7Bは、本発明の第1の実施形態におけるクロマトグラフィーストリップ支持具の使用方法の一例を示す概略図である。
図7C図7Cは、本発明の第1の実施形態におけるクロマトグラフィーストリップ支持具の使用方法の一例を示す概略図である。
図7D図7Dは、本発明の第1の実施形態におけるクロマトグラフィーストリップ支持具の使用方法の一例を示す概略図である。
図8図8は、本発明の第一の実施形態の変形例における表示部14の一例を示す概略図である。
図9図9は、本発明の第1の実施形態の変形例における表示部14の一例を示す概略図である。
図10図10は、本発明の第1の実施形態の変形例におけるクロマトグラフィーストリップ支持具が有する各種の情報の表示形式の一例を示す平面図である。
図11図11は、本発明の第2の実施形態におけるクロマトグラフィーストリップ支持具の一例と、クロマトグラフィーストリップの一例とを示す斜視図である。
図12図12は、本発明の第2の実施形態におけるクロマトグラフィーストリップ支持具の一例を示す平面図である。
図13A図13Aは、図12における視点Aから見たX-X’軸の断面図である。
図13B図13Bは、図12における視点Bから見たY-Y’軸の断面図である。
図14A図14Aは、図12における視点Aから見た端面図である。
図14B図14Bは、図12における視点Bから見た端面図である。
図14C図14Cは、図12における視点Cから見た端面図である。
図15図15は、本発明の第3の実施形態におけるクロマトグラフィーストリップ支持具の一例と、クロマトグラフィーストリップの一例とを示す斜視図である。
図16図16は、本発明の第3の実施形態におけるクロマトグラフィーストリップ支持具の一例を示す平面図である。
図17A図17Aは、図16における視点Aから見たX-X’軸の断面図である。
図17B図17Bは、図16における視点Bから見たY-Y’軸の断面図である。
図18A図18Aは、図16における視点Aから見た端面図である。
図18B図18Bは、図16における視点Bから見た端面図である。
図18C図18Cは、図16における視点Cから見た端面図である。
図19A図19Aは、本発明の第3の実施形態におけるクロマトグラフィーストリップ支持具の他の一例を示す平面図(表面)である。
図19B図19Bは、図19Aにおける凸部13の一例を示す平面図である。
図19C図19Cは、本発明の第1の実施形態におけるクロマトグラフィーストリップ支持具の他の一例を示す平面図(裏面)である。
図19D図19Dは、図19Aにおける視点Aから見た端面図である。
図19E図19Eは、図19Aにおける視点Bから見た端面図である。
図19F図19Fは、図19Aにおける視点Cから見た端面図である。
図19G図19Gは、図19Aにおける視点Dから見た端面図である。
図20A図20Aは、従来のクロマトグラフィーストリップを備える検査装置の一例を示す平面図である。
図20B図20Bは、従来のクロマトグラフィーストリップを備える検査装置の一例を示す斜視図である。
図20C図20Cは、従来のクロマトグラフィーストリップを備える検査装置の一例を示す斜視図である。
図20D図20Dは、図20Cにおける破線部分Xの拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
(クロマトグラフィーストリップ支持具)
以下、本発明のクロマトグラフィーストリップ支持具の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
【0012】
(第1の実施形態)
図1から図5Cを用いて、本発明の第1の実施形態におけるクロマトグラフィーストリップ支持具の一例について説明する。なお、本発明のクロマトグラフィーストリップ支持具10は、前記クロマトグラフィーストリップ15を備えるものは除く。
【0013】
図1及び図2に示す例において、クロマトグラフィーストリップ15は、検体を供給する検体供給部16、検体を展開させるメンブレン部17、及び検体を吸収する吸収パッド部18を有し、前記検体供給部16に検体を供給し展開液を用いて展開させた後、前記メンブレン部17において、所定の生体成分が存在するときに生ずるライン着色19b(テストラインの発色)を読み取ることにより、供給した検体に含まれる生体成分を検出することができる。
クロマトグラフィーストリップは、所定位置において、所定の生体成分が存在するときにライン着色(テストラインの発色)を有する。前記テストラインの数は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、2本以上10本以下などの複数が好ましい。
クロマトグラフィーストリップにおけるライン着色(テストラインの発色)としては、例えば、金、銀、銅、白金等の金属からなるコロイド粒子、顔料、染料等でラテックスを着色してなる着色ラテックス、色素分子をシリカ粒子の内部に固定化したシリカナノ粒子などを用いて行うことができる。これらの中でも、金からなるコロイド粒子(着色:赤色)や、青色、赤色等に着色された水分散型高分子重合体からなる着色ラテックス粒子を用いることが好ましい。
前記クロマトグラフィーストリップとしては、例えば、イムノクロマトグラフィー用、核酸クロマトグラフィー用などが挙げられる。また、前記クロマトグラフィーストリップとしては、ラテラルフロー式、ディップスティック式などが挙げられるが、これらの中でもラテラルフロー式が好ましい。
前記クロマトグラフィーストリップとしては、特に制限はなく、目的に応じて様々な検出用途に使用することができ、例えば、感染症の検査、食品中のアレルゲンの検出、食品の品質管理(偽装表示食品、遺伝子組み換え食品等の検査)など、ライン着色の読み取り精度(判別精度)が特に要求される検出用途に好適に使用することができる。
【0014】
前記生体分子としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、核酸、標識核酸、核酸増幅産物、タンパク質、微生物、ウィルスなどが挙げられる。
【0015】
第1の実施形態におけるクロマトグラフィーストリップ支持具10は、図1図3から図5Cに示すように、クロマトグラフィーストリップ15を配置可能な連続した支持面11と、図1図3図4Bから図5Cに示すように、前記支持面11に形成された凸部13と、図1から図3に示すように、前記支持面11に形成された表示部14と、を有する。
前記支持面11、前記凸部13、及び前記表示部14の材質としては、検体の染み込みを防ぐことができる点から、撥水性コーティングがされた紙が用いられている。
【0016】
前記凸部13は、図1図3図4B図5Bから図5Cに示すように、前記支持面11上に配置(載置)した前記クロマトグラフィーストリップ15の一端側(吸収パッド部18)における、先端18aと当接可能な第一当接部12aを有する。
【0017】
図2は、前記クロマトグラフィーストリップ15の前記先端18aが前記第一当接部12aと当接するようにして、クロマトグラフィーストリップ15を支持面11に配置(載置)したときの表示部14の一例を示す概略図である。
【0018】
前記表示部14は、図2に示すように、検出項目20aを有する。図2において、前記検出項目20aとして示される「M.peregrium」は、抗酸菌属に属する菌種の一つを意味する。
前記検出項目20aは、前記クロマトグラフィーストリップ15における所定位置19aにおいて、検出結果(ライン着色19b)が得られたとき、即ち、前記ライン着色19bが観察されたときに、前記ライン着色19bが観察された前記所定位置19aに対応する位置に表示される。
なお、前記対応する位置としては、例えば、前記所定位置19aの左右のいずれかに隣接する位置、前記所定位置19aからの引き出し線の先の位置などが挙げられる。
【0019】
前記クロマトグラフィーストリップ支持具10としては、図6Aに示すように、クロマトグラフィーストリップ15を配置可能な連続した支持面11と、前記支持面11と折曲げ線21を介して連続した折曲げ部22と、を有する。
前記折曲げ部22を、図6Bに示すように、前記折曲げ線21に沿って折り曲げて、図6Cに示すように、前記支持面11と当接させたとき、前記支持面11上に配置(載置)した前記クロマトグラフィーストリップ15の一端側(吸収パッド部18)における、先端18aと当接可能な第一当接部12aを有する凸部13が形成されるようにして固定してなる。
【0020】
前記折曲げ部22の固定は、接着剤を用いて接着されている。
【0021】
以上のように構成されたクロマトグラフィーストリップ支持具について、以下その動作、作用を図1及び図2を用いて説明する。
【0022】
前記クロマトグラフィーストリップ支持具10における前記支持面11上に前記クロマトグラフィーストリップ15を配置(載置)するときは、図1に示すように前記クロマトグラフィーストリップ15における、検体供給部16が位置する側とは反対側の前記一端側(吸収パッド部18)における前記先端18aと、前記第一当接部12aとが当接するようにして、前記クロマトグラフィーストリップ15を前記支持面上に配置(載置)する。これにより、図2に示すように、前記クロマトグラフィーストリップ支持具10の表示部14における検出項目20aが、前記クロマトグラフィーストリップ15の所定位置19aにおける検出結果(ライン着色19b)に対応する位置に表示されるため、前記クロマトグラフィーストリップ15の位置ずれによる検出結果(ライン着色19b)の読み取り間違い(誤検出)が生じるのを防ぐことができる。
【0023】
前記凸部13は、前記クロマトグラフィーストリップ15の前記吸収パッド部18のみに当接し、前記メンブレン部17には当接しない。これにより、検体の円滑な展開(流れ)を阻害することがなく、正確な検出結果を得ることができる。なお、前記吸収パッド部18は、検体の逆戻りを防ぐ目的で設置されているため、前記凸部13と当接したとしても検体の展開(流れ)を阻害しない。
【実施例
【0024】
図7Aから図7Dを用いて、第1の実施形態のクロマトグラフィーストリップ支持具の実施例について説明する。
【0025】
図7Aに示すように、前記クロマトグラフィーストリップ支持具10における前記支持面11上に、前記クロマトグラフィーストリップ15における前記吸収パッド部18の前記先端18aと、前記第一当接部12aとが当接するようにして、前記クロマトグラフィーストリップ15を前記支持面上に配置(載置)する。
【0026】
図7Bに示すように、前記クロマトグラフィーストリップ15の検体供給部16上に、試料添加具23を用いて液体の検体24を添加する。
【0027】
図7Cに示すように、前記クロマトグラフィーストリップ15の検体供給部16における、前記検体24を添加した位置よりも前記検体供給部16の先端側の位置に、試料添加具23を用いて展開液25を添加する。前記展開液25を添加することで、前記検体24及び前記展開液25が前記メンブレン部17中を、図7Cにおける矢印の方向に展開する。このとき、前記メンブレン部17の側面は、如何なるものにも当接していないため、検体24の円滑な展開が阻害されることがない。
【0028】
図7Dに示すように、前記検体24中に所定の生体分子が含まれている場合は、前記展開液25を展開してから数分後に、前記メンブレン部17上の所定位置に前記ライン着色19bが検出され、即ち、前記ライン着色19bが観察され、前記所定位置に対応する位置に表示された前記表示部14における前記検出項目20aを判別する。
前記ライン着色19bの位置は、前記クロマトグラフィーストリップ支持具10の表示部14に表示されている検出項目20aの位置と対応しているため、前記検体24中には、所定の生体分子が含まれていることを判別することができる。
【0029】
<第1の実施形態の変形例>
第1の実施形態では、前記支持面11に図2に示す表示部14を形成しているが、第1の実施形態の変形例としては、前記支持面11に図8に示す表示部14を形成することができる。
図8に示す表示部14は、前記クロマトグラフィーストリップにおける複数の所定位置19aに対応した複数の検出項目20aを表示する。これにより、一回の検査で複数の判別結果(診断結果)を得ることができる。図8において、前記検出項目20aとして示される「M.peregrium」、「M.chelonae」、「M.fortuitum」及び「M.abscessus/bolletii」は、それぞれ抗酸菌属に属する異なる菌種を意味する。
【0030】
前記検出項目転記部20bとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、マークシート、チェック欄などが挙げられる。
前記検出項目転記部20bへの記録方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、筆記具によるチェックの付加、塗りつぶし、記号の記入、ラベルの貼付けなどが挙げられる。
前記検出項目転記部20bは、前記所定位置19a上にライン着色19bが生じた場合に、前記検出項目転記部20bに記録する。これにより、前記所定位置19a上の前記ライン着色19bが時間経過によって変色したとしても、判別結果(診断結果)を確認することができる。また、前記ライン着色19bの発色が肉眼では視認できるが、発色が微弱で装置で読み取ることができない場合でも転記された情報により正しくライン着色を読み取ることができ、当該クロマトグラフィーストリップにおける判別結果(診断結果)を正確に導出できる。
前記検出項目転記部20bの位置としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記検出項目20aに対応する位置が好ましい。
前記検出項目20aに対応する位置としては、前記検出項目20aの左右のいずれかに隣接する位置、前記所定位置からの引き出し線の先の位置などが挙げられる。
【0031】
前記補助項目20cとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、検体添加位置の表示、検体添加の順序の表示、検体添加量の表示、名称の表示などが挙げられる。図9において、前記補助項目20cとして示される「△STEP1 Sample 5μL」は「第一に、△印が指し示す位置(クロマトグラフィーストリップ15の検体供給部16)に、サンプル(検体)を5μL添加すること」を、前記補助項目20cとして示される「△STEP2 Sample 70μL」は「第二に、△印が指し示す位置(クロマトグラフィーストリップ15の検体供給部16)に、サンプル(展開液)を70μL添加すること」を意味する。このように、前記補助項目20cを有することで、未熟練者でもクロマトグラフィーストリップ支持具を使用することができる。
【0032】
第1の実施形態では、前記支持面11、前記凸部13、及び前記表示部14の材質として、撥水性コーティングがされた紙を用いているが、第1の実施形態の変形例では、前記材質として、撥水性を有するプラスチック、金属などを用いることができる。前記材質を、撥水性を有するプラスチック、金属などを用いることで、より検体の染み込みを防ぐことができる。
【0033】
前記プラスチックとしては、例えば、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、塩化ビニル、シリコーンなどが挙げられる。
【0034】
前記金属としては、例えば、アルミニウム、ステンレスなどが挙げられる。
【0035】
第1の実施形態の変形例としては、図10に示すように、製品識別情報表示部31と、情報取得補助マーカー部32と、検体情報表示部33と、を有することができる。
【0036】
前記製品識別情報表示部31としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、図10に示すように、二次元コード(QRコード(登録商標))などの貼付ラベルなどが挙げられる。前記製品識別情報表示部31には、例えば、前記クロマトグラフィーストリップ支持具10の製品識別情報(IDなど)を記録することが好ましい。また、前記製品識別情報については、例えば、ユーザが有する端末装置から選択する形態とすることもできる。
前記製品識別情報としては、検体に関する情報であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、クロマトグラフィーストリップ支持具(製品)の名称、検出項目、製品番号、製品ロット、使用期限などが挙げられる。
【0037】
前記製品識別情報表示部31(貼付ラベル31)を貼付する位置としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記支持面11、前記凸部13、前記表示部14などが挙げられる。これらの中でも、前記凸部13が好ましく、前記凸部13において、前記クロマトグラフィーストリップ15の一端側を横断する位置がより好ましい。これにより、前記クロマトグラフィーストリップ支持具10からの前記クロマトグラフィーストリップ15の脱落を防ぐことができる。
【0038】
前記情報取得補助マーカー部32としては、撮像手段などの情報取得手段により、前記クロマトグラフィーストリップ支持具10の全体の画像を撮像して情報を取得する際に、前記クロマトグラフィーストリップ支持具10の位置と向きとを決めるためのマーカーとして用いることができれば、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができる。前記情報取得補助マーカー部32は、図10に示すように、前記クロマトグラフィーストリップ支持具10の平面形状が四角形状である場合は、前記クロマトグラフィーストリップ支持具10の四隅に設けることが好ましい。
【0039】
前記検体情報表示部33としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、図10に示すように、バーコードなどが挙げられる。前記検体情報としては、クロマトグラフィーストリップに供した検体に関する情報であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、検体を提供した被検者の情報、検体を採取した日付の情報、検体を採取した病院等の情報などが挙げられる。
【0040】
第1の実施形態では、前記折曲げ部22を前記折曲げ線21に沿って折り曲げて、前記支持面11と当接させて固定させているが、第1の実施形態の変形例としては、前記凸部13を前記支持面11に積層させて固定させることもできる。
前記固定させる方法としては、2以上の板材を結合させることができれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、接着剤による固定などが挙げられる。
【0041】
第1の実施形態では、前記クロマトグラフィーストリップ15の所定位置19aにおけるライン着色19bを目視で検出しているが、第1の実施形態の変形例としては、可視光下では目視で検出することができないが、紫外線、赤外線等の励起光照射によって発する光や、熱、圧力、電気、音などの外部刺激を加えることにより生ずる光や着色を目視で検出することができる。また、着色としては、ライン状以外にもドット状、文字、記号などでもよい。
【0042】
第1の実施形態では、前記検体供給部16への検体の供給が、前記クロマトグラフィーストリップ15の一端側(吸収パッド部18)を、前記クロマトグラフィーストリップ支持具10の前記支持面11に形成された前記凸部13に配置(載置)した後であるが、第1の実施形態の変形例では、前記検体供給部16への検体の供給が、前記クロマトグラフィーストリップ15の前記一端側を、前記クロマトグラフィーストリップ支持具10の前記支持面11に形成された前記凸部13に配置(載置)する前でもよい。
【0043】
(第2の実施形態)
図11から図14Cを用いて、本発明の第2の実施形態におけるクロマトグラフィーストリップ支持具の一例について説明する。
なお、第2の実施形態において、既に説明した実施の形態と同一の構成については、同じ参照符号を付してその説明を省略する。
【0044】
第2の実施形態におけるクロマトグラフィーストリップ支持具10は、図11から図14Cに示すように、クロマトグラフィーストリップ15を配置可能な連続した支持面11と、前記支持面11に形成された凸部13と、図11から図12に示すように、前記支持面11に形成された表示部14と、を有する。
【0045】
第2の実施形態における凸部13は、図11から図13A、及び図14Cに示すように、支持面11上に配置(載置)したクロマトグラフィーストリップ15の一端側(吸収パッド部18)における、先端18aと当接可能な第一当接部12aと、前記クロマトグラフィーストリップ15の一端側(吸収パッド部18)における、前記クロマトグラフィーストリップ15の長さ方向に平行な側面18bの少なくとも一部に当接可能な第二当接部12bを有する。
前記クロマトグラフィーストリップ15を前記支持面11上に配置(載置)するときは、前記クロマトグラフィーストリップ15における、検体供給部16が位置する側とは反対側の前記一端側(吸収パッド部18)における前記先端18aと、前記第一当接部12aとが当接し、かつ前記クロマトグラフィーストリップ15の長さ方向に平行な側面18bの少なくとも一部と、前記第二当接部12bとが当接するようにして、前記クロマトグラフィーストリップ15を前記支持面上に配置(載置)する。これにより、前記クロマトグラフィーストリップ15の位置ずれによる検出結果の読み取り間違いを防ぐことができる。
【0046】
前記第2の実施形態におけるクロマトグラフィーストリップ支持具10としては、図12に示すように、支持面11を平面視したとき、前記凸部13における前記第一当接部12aと前記第二当接部12bとが互いに直交する位置に配されることが好ましい。また、支持面11を平面視したとき、前記第一当接部12aにおける一端と前記第二当接部12bにおける一端とが互いに接していることが好ましい。
【0047】
<第2の実施形態の変形例>
前記第2の実施形態の変形例としては、例えば、前記第1の実施形態の変形例に挙げたものと同様のものが挙げられる。
【0048】
(第3の実施形態)
図15から図19Gを用いて、本発明の第3の実施形態におけるクロマトグラフィーストリップ支持具の一例について説明する。
なお、第3の実施形態において、既に説明した実施の形態と同一の構成については、同じ参照符号を付してその説明を省略する。
【0049】
第3の実施形態におけるクロマトグラフィーストリップ支持具10は、図15から図19Gに示すように、クロマトグラフィーストリップ15を配置可能な連続した支持面11と、前記支持面11に形成された凸部13と、図15から図16及び図19Aに示すように、前記支持面11に形成された表示部14と、を有する。
【0050】
第3の実施形態における凸部13は、図15及び図19Aに示すように、支持面11上に配置(載置)したクロマトグラフィーストリップ15の一端側(吸収パッド部18)における、先端18aと当接可能な第一当接部12aと、前記クロマトグラフィーストリップ15の一端側(吸収パッド部18)における、前記クロマトグラフィーストリップ15の長さ方向に平行な一対の側面18bの少なくとも一部に当接可能な一対の第二当接部12bを有する。
前記クロマトグラフィーストリップ15を前記支持面11上に配置(載置)するときは、前記クロマトグラフィーストリップ15における、検体供給部16が位置する側とは反対側の前記一端側(吸収パッド部18)における前記先端18aと、前記第一当接部12aとが当接し、かつ前記クロマトグラフィーストリップ15の長さ方向に平行な前記一対の側面18bの少なくとも一部と、前記一対の第二当接部12bとが当接するようにして、前記クロマトグラフィーストリップ15を前記支持面上に配置(載置)する。これにより、前記クロマトグラフィーストリップ15の位置ずれによる検出結果の読み取り間違いをより防ぐことができる。
【0051】
<第3の実施形態の変形例>
第3の実施形態の変形例としては、例えば、前記第1の実施形態の変形例に挙げたものと同様のものが挙げられる。
【符号の説明】
【0052】
10 クロマトグラフィーストリップ支持具
11 支持面
12a 第一当接部
12b 第二当接部
13 凸部
14 表示部
15 クロマトグラフィーストリップ
16 検体供給部
17 メンブレン部
18 吸収パッド部
18a 先端
18b 側面
19a 所定位置
19b ライン着色
20a 検出項目
20b 検出項目転記部(マークシート領域)
20c 補助項目
21 折曲げ線
22 折曲げ部
23 試料添加具
24 検体
25 展開液
31 製品識別情報表示部
32 情報取得補助マーカー部
33 検体情報表示部
100 カード状担体
100a 印刷面
100b 検体名表示欄
100c 検出項目
200a 判定領域
200b 吸液部
200c 試料滴下部
200d 側面
300 部分カバー
300a 凹部
300b 滴下孔
300c 開口部

図1
図2
図3
図4A
図4B
図5A
図5B
図5C
図6A
図6B
図6C
図7A
図7B
図7C
図7D
図8
図9
図10
図11
図12
図13A
図13B
図14A
図14B
図14C
図15
図16
図17A
図17B
図18A
図18B
図18C
図19A
図19B
図19C
図19D
図19E
図19F
図19G
図20A
図20B
図20C
図20D