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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-02
(45)【発行日】2024-09-10
(54)【発明の名称】画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   G03G 15/20 20060101AFI20240903BHJP
【FI】
G03G15/20 555
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2020163447
(22)【出願日】2020-09-29
(65)【公開番号】P2022055806
(43)【公開日】2022-04-08
【審査請求日】2023-08-08
(73)【特許権者】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100116034
【弁理士】
【氏名又は名称】小川 啓輔
(74)【代理人】
【識別番号】100144624
【弁理士】
【氏名又は名称】稲垣 達也
(74)【代理人】
【識別番号】100195224
【弁理士】
【氏名又は名称】松井 宏憲
(72)【発明者】
【氏名】加藤 貞治
【審査官】藤井 達也
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-092718(JP,A)
【文献】特開2007-248909(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2005/0185977(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03G 13/20
G03G 15/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
シートにトナー像を形成するプロセス部と、
シートに形成されたトナー像を定着する定着部と、
制御部と、を備え、
前記定着部は、
シートを加熱する加熱部と、
シートの幅方向における前記加熱部の中央部を含む中央領域を、前記加熱部の、前記中央領域よりも前記幅方向の外側に位置する端部領域よりも強く加熱する第1ヒータと、
前記端部領域を前記中央領域よりも強く加熱する第2ヒータであって、前記幅方向における、出力のピーク位置が、前記幅方向のサイズが前記定着部で搬送可能な最大のサイズのシートが搬送されるときのシートと前記加熱部が接触可能な最大シート領域内に位置する第2ヒータと、
前記中央領域の温度を検出する第1センサと、
前記端部領域のうち、前記幅方向における前記最大シート領域の外側の位置の温度を検出する第2センサと、を備え、
前記制御部は、トナー像を定着するときに、
前記第1センサで検出した第1検出温度が第1目標温度となるように前記第1ヒータへの通電を制御し、前記第2センサで検出した第2検出温度が第2目標温度となるように前記第2ヒータへの通電を制御し、
前記幅方向における前記ピーク位置に対するシートの端の位置に応じて、前記第2目標温度を決定し、
前記制御部は、
前記幅方向における前記ピーク位置に対するシートの端の位置が、前記ピーク位置よりも外側であって、前記幅方向における前記ピーク位置からシートの端までの距離が第1距離以上である場合、前記第2目標温度を第1温度に決定し、
前記幅方向における前記ピーク位置に対するシートの端の位置が、前記ピーク位置よりも外側であって、前記幅方向における前記ピーク位置からシートの端までの距離が前記第1距離未満である場合、前記第2目標温度を前記第1温度よりも高い第2温度に決定することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記幅方向における前記ピーク位置に対するシートの端の位置が、前記ピーク位置よりも内側である場合、前記第2目標温度を前記第1温度よりも低い温度に決定することを特徴とする請求項に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記制御部は、
前記幅方向における前記ピーク位置に対するシートの端の位置が、前記ピーク位置よりも内側であって、前記幅方向における前記ピーク位置からシートの端までの距離が第2距離未満である場合、前記第2目標温度を前記第1温度よりも低い第3温度に決定し、
前記幅方向における前記ピーク位置に対するシートの端の位置が、前記ピーク位置よりも内側であって、前記幅方向における前記ピーク位置からシートの端までの距離が前記第2距離以上である場合、前記第2目標温度を前記第3温度よりも低い第4温度に決定することを特徴とする請求項に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記制御部は、
前記第1ヒータの最大出力と通電デューティ比、および、前記第2ヒータの最大出力と通電デューティ比に基づき、前記幅方向における、前記第1ヒータの加熱時の発熱分布と、前記第2ヒータの加熱時の発熱分布とを合成した発熱分布のピークの位置である合成ピーク位置を算出し、
前記幅方向における前記ピーク位置に対するシートの端の位置が前記ピーク位置よりも内側であるシートへのトナー像の定着を連続して実行する場合において、前記第2ヒータの通電デューティ比がデューティ比閾値以下となった場合、前記幅方向における前記合成ピーク位置に対するシートの端の位置に応じて、前記第2目標温度を決定することを特徴とする請求項1から請求項のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
シートにトナー像を形成するプロセス部と、
シートに形成されたトナー像を定着する定着部と、
制御部と、を備え、
前記定着部は、
シートを加熱する加熱部と、
シートの幅方向における前記加熱部の中央部を含む中央領域を、前記加熱部の、前記中央領域よりも前記幅方向の外側に位置する端部領域よりも強く加熱する第1ヒータと、
前記端部領域を前記中央領域よりも強く加熱する第2ヒータであって、前記幅方向における、出力のピーク位置が、前記幅方向のサイズが前記定着部で搬送可能な最大のサイズのシートが搬送されるときのシートと前記加熱部が接触可能な最大シート領域内に位置する第2ヒータと、
前記中央領域の温度を検出する第1センサと、
前記端部領域のうち、前記幅方向における前記最大シート領域の外側の位置の温度を検出する第2センサと、を備え、
前記制御部は、トナー像を定着するときに、
前記第1センサで検出した第1検出温度が第1目標温度となるように前記第1ヒータへの通電を制御し、前記第2センサで検出した第2検出温度が第2目標温度となるように前記第2ヒータへの通電を制御し、
前記幅方向における前記ピーク位置に対するシートの端の位置に応じて、前記第2目標温度を決定し、
前記制御部は、
前記第1ヒータの最大出力と通電デューティ比、および、前記第2ヒータの最大出力と通電デューティ比に基づき、前記幅方向における、前記第1ヒータの加熱時の発熱分布と、前記第2ヒータの加熱時の発熱分布とを合成した発熱分布のピークの位置である合成ピーク位置を算出し、
前記幅方向における前記ピーク位置に対するシートの端の位置が前記ピーク位置よりも内側であるシートへのトナー像の定着を連続して実行する場合において、前記第2ヒータの通電デューティ比がデューティ比閾値以下となった場合、前記幅方向における前記合成ピーク位置に対するシートの端の位置に応じて、前記第2目標温度を決定することを特徴とする画像形成装置。
【請求項6】
前記制御部は、
前記幅方向における前記合成ピーク位置からシートの端までの距離が第3距離以上である場合、前記第2目標温度を第5温度に決定し、
前記幅方向における前記合成ピーク位置からシートの端までの距離が前記第3距離未満である場合、前記第2目標温度を前記第5温度よりも高い第6温度に決定することを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記制御部は、シートへのトナー像の定着を連続して実行する場合において、シートへのトナー像の定着を開始してからの経過時間、または、トナー像を定着したシートの枚数を計測し、計測結果が計測閾値以上になった場合、前記第2目標温度を、シートへのトナー像の定着を開始したときよりも高い温度に決定することを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記制御部は、シートのサイズを指定する情報を取得し、取得したシートのサイズの情報に基づき前記第2目標温度を決定することを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シートにトナー像を定着する定着部を備える画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、定着部として、加熱部(定着ローラ)と、加熱部の中央部分を加熱する第1ヒータと、加熱部の両端部を加熱する第2ヒータと、加熱部の中央部分の温度を検出する中央部温度センサと、加熱部の端部の温度を検出する端部温度センサと、制御部とを備えるものが知られている(特許文献1)。この技術では、制御部は、端部温度センサの検出温度が制御温度を下回ると、加熱部の端部におけるシート通過領域の表面温度が設定温度を下回ったとして第2ヒータをONし、端部温度センサの検出温度が制御温度を超えると、加熱部の端部におけるシート通過領域の表面温度が設定温度を超えたとして、第2ヒータをOFFする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2007-248909号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、端部温度センサは、加熱部における最大サイズのシート通過領域外に配置されており、通過するシートのサイズの違いによってシートの幅方向におけるシートの端と端部温度センサとの距離が変わる。このため、シートの端と端部温度センサとの距離によっては、加熱部の端部のうち、シートが通過する部分はシートによって熱が奪われることで温度が下がるが、端部温度センサで温度が検出される部分はシートによって熱が奪われにくいため、温度が下がりにくいという現象が生じる。そして、この場合、従来の構成では、端部温度センサの検出温度が制御温度を下回らないことで第2ヒータがONとならず、第2ヒータの出力が上がらないので、第2ヒータによって加熱部の、特に、シートが通過する部分に与えられる熱量が不足する可能性がある。
【0005】
そこで、本発明は、シートの幅方向におけるシートの端の位置によらず第2ヒータによって加熱部に適切な熱量を与えることができる画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記した目的を達成するための画像形成装置は、シートにトナー像を形成するプロセス部と、シートに形成されたトナー像を定着する定着部と、制御部と、を備える。
定着部は、シートを加熱する加熱部と、シートの幅方向における加熱部の中央部を含む中央領域を、加熱部の、中央領域よりも幅方向の外側に位置する端部領域よりも強く加熱する第1ヒータと、端部領域を中央領域よりも強く加熱する第2ヒータであって、幅方向における、出力のピーク位置が、幅方向のサイズが定着部で搬送可能な最大のサイズのシートが搬送されるときのシートと加熱部が接触可能な最大シート領域内に位置する第2ヒータと、中央領域の温度を検出する第1センサと、端部領域のうち、幅方向における最大シート領域の外側の位置の温度を検出する第2センサと、を備える。
制御部は、トナー像を定着するときに、第1センサで検出した第1検出温度が第1目標温度となるように第1ヒータへの通電を制御し、第2センサで検出した第2検出温度が第2目標温度となるように第2ヒータへの通電を制御し、幅方向におけるピーク位置に対するシートの端の位置に応じて、第2目標温度を決定する。
【0007】
このような構成によれば、トナー像を定着するときに、第2ヒータの出力のピーク位置に対するシートの端の位置に応じて第2目標温度を決定するので、シートの幅方向におけるシートの端の位置によらず第2ヒータによって加熱部に適切な熱量を与えることができる。
【0008】
前記した画像形成装置において、制御部は、幅方向におけるピーク位置に対するシートの端の位置が、ピーク位置よりも外側であって、幅方向におけるピーク位置からシートの端までの距離が第1距離以上である場合、第2目標温度を第1温度に決定し、幅方向におけるピーク位置に対するシートの端の位置が、ピーク位置よりも外側であって、幅方向におけるピーク位置からシートの端までの距離が第1距離未満である場合、第2目標温度を第1温度よりも高い第2温度に決定する構成とすることができる。
【0009】
これによれば、幅方向における第2センサの検出位置とシートの端の位置が遠い場合、第2目標温度を高くするので、第2ヒータによって加熱部のシートと接触する部分に与えられる熱量が不足するのを抑制することができる。
【0010】
前記した画像形成装置において、制御部は、幅方向におけるピーク位置に対するシートの端の位置が、ピーク位置よりも内側である場合、第2目標温度を第1温度よりも低い温度に決定する構成とすることができる。
【0011】
これによれば、幅方向におけるシートのサイズが小さい場合、第2目標温度を低くするので、第2ヒータによって端部領域に与えられる熱量が過剰になるのを抑制することができる。
【0012】
前記した画像形成装置において、制御部は、幅方向におけるピーク位置に対するシートの端の位置が、ピーク位置よりも内側であって、幅方向におけるピーク位置からシートの端までの距離が第2距離未満である場合、第2目標温度を第1温度よりも低い第3温度に決定し、幅方向におけるピーク位置に対するシートの端の位置が、ピーク位置よりも内側であって、幅方向におけるピーク位置からシートの端までの距離が第2距離以上である場合、第2目標温度を第3温度よりも低い第4温度に決定する構成とすることができる。
【0013】
これによれば、幅方向におけるシートのサイズがより小さい場合、第2目標温度をより低くするので、第2ヒータによって端部領域に与えられる熱量が過剰になるのをより抑制することができる。
【0014】
前記した画像形成装置において、制御部は、第1ヒータの最大出力と通電デューティ比、および、第2ヒータの最大出力と通電デューティ比に基づき、幅方向における、第1ヒータの加熱時の発熱分布と、第2ヒータの加熱時の発熱分布とを合成した発熱分布のピークの位置である合成ピーク位置を算出し、幅方向におけるピーク位置に対するシートの端の位置がピーク位置よりも内側であるシートへのトナー像の定着を連続して実行する場合において、第2ヒータの通電デューティ比がデューティ比閾値以下となった場合、幅方向における合成ピーク位置に対するシートの端の位置に応じて、第2目標温度を決定する構成とすることができる。
【0015】
これによれば、幅方向におけるサイズが小さいシートへのトナー像の定着を連続して実行する場合に、第2ヒータの通電デューティ比が小さくなった場合、合成ピーク位置に対するシートの端の位置に応じて第2目標温度を決定するので、サイズが小さいシートへのトナー像の定着を連続して実行する場合に、シートの幅方向におけるシートの端の位置によらず第2ヒータによって加熱部に適切な熱量を与えることができる。
【0016】
前記した画像形成装置において、制御部は、幅方向における合成ピーク位置からシートの端までの距離が第3距離以上である場合、第2目標温度を第5温度に決定し、幅方向における合成ピーク位置からシートの端までの距離が第3距離未満である場合、第2目標温度を第5温度よりも高い第6温度に決定する構成とすることができる。
【0017】
これによれば、幅方向におけるサイズが小さいシートへのトナー像の定着を連続して実行する場合に、第2ヒータの通電デューティ比が小さくなった場合、第2目標温度を高くするので、第2ヒータによって加熱部のシートと接触する部分に与えられる熱量が不足するのを抑制することができる。
【0018】
前記した画像形成装置において、制御部は、シートへのトナー像の定着を連続して実行する場合において、シートへのトナー像の定着を開始してからの経過時間、または、トナー像を定着したシートの枚数を計測し、計測結果が計測閾値以上になった場合、第2目標温度を、シートへのトナー像の定着を開始したときよりも高い温度に決定する構成とすることができる。
【0019】
これによれば、定着開始からの経過時間または定着枚数が増えた場合、第2目標温度を高くするので、第2ヒータによって加熱部のシートと接触する部分に与えられる熱量が不足するのを抑制することができる。
【0020】
前記した画像形成装置において、制御部は、シートのサイズを指定する情報を取得し、取得したシートのサイズの情報に基づき第2目標温度を決定する構成とすることができる。
【0021】
これによれば、シートのサイズに応じて第2ヒータによって加熱部に適切な熱量を与えることができる。また、幅方向におけるシートの端の位置を検出する構成を設けることなく、第2ヒータによって加熱部に適切な熱量を与える構成を実現することができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、シートの幅方向におけるシートの端の位置によらず第2ヒータによって加熱部に適切な熱量を与えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】実施形態に係る画像形成装置を示す図である。
図2】定着部の加熱部周りの構成を示す図(a)と、各ヒータの出力を示すグラフ(b)である。
図3】制御部の構成を示すブロック図である。
図4】制御部の動作の一例を示すフローチャートである。
図5】第2目標温度決定処理を示すフローチャートである。
図6】第2目標温度再決定処理を示すフローチャートである。
図7】変形例に係る定着部の加熱部周りの構成を示す図(a)と、各ヒータの発熱分布と合成発熱分布を示すグラフ(b)である。
図8】変形例に係る第2目標温度を決定するためのテーブルを示す図である。
図9】変形例に係る合成ピーク位置算出処理を示すフローチャートである。
図10】変形例に係る制御部の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、発明の一実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
図1に示すように、画像形成装置1は、カラー画像を形成可能なカラープリンタであり、本体筐体2内に、供給部3と、プロセス部4と、定着部8と、制御部100とを備えている。
【0025】
供給部3は、供給トレイ31と、供給機構32とを備えている。供給部3は、供給トレイ31に収容されたシートSを供給機構32によって1枚ずつプロセス部4に供給する。
【0026】
プロセス部4は、シートSにトナー像を形成する機能を有している。プロセス部4は、露光ユニット5と、4つのプロセスカートリッジ6と、転写ユニット7とを備えている。
【0027】
露光ユニット5は、図示しない光源、ポリゴンミラー、レンズ、反射鏡などを備えている。露光ユニット5は、画像データに基づく光ビーム(一点鎖線参照)を出射して感光体ドラム61の表面を走査することで、感光体ドラム61の表面を露光する。
【0028】
プロセスカートリッジ6は、それぞれ、感光体ドラム61と、帯電器62と、現像ローラ63とを備えている。プロセスカートリッジ6内には、イエロー、マゼンタ、シアンまたはブラックのトナーが収容されている。
【0029】
転写ユニット7は、駆動ローラ71と、従動ローラ72と、搬送ベルト73と、4つの転写ローラ74とを備えている。搬送ベルト73は、無端状のベルトであり、駆動ローラ71と従動ローラ72との間に張設されている。転写ローラ74は、対応する感光体ドラム61との間で搬送ベルト73を挟むように搬送ベルト73の内側に配置されている。
【0030】
プロセス部4は、感光体ドラム61の表面を、帯電器62によって帯電させた後、露光ユニット5によって露光する。これにより、感光体ドラム61の表面に画像データに基づく静電潜像が形成される。次に、プロセス部4は、感光体ドラム61上に形成された静電潜像に現像ローラ63からトナーを供給する。これにより、感光体ドラム61上にトナー像が形成される。
【0031】
その後、プロセス部4は、供給部3から供給されたシートSを搬送ベルト73によって搬送しながら感光体ドラム61と転写ローラ74との間を通過させることで、感光体ドラム61上に形成されたトナー像をシートSに転写する。これにより、シートSにトナー像が形成される。
【0032】
定着部8は、シートSに形成されたトナー像を定着する機能を有している。定着部8は、加熱部81と、加圧部82と、第1ヒータ83と、第2ヒータ84とを備えている。加熱部81は、シートSを加熱する円筒状のローラであり、金属などからなる。加圧部82は、符号を省略して示す、無端状の加圧ベルト、加熱部81との間で加圧ベルトを挟むように配置される加圧パッド、加圧ベルトを回転可能にガイドするベルトガイドなどを備えている。加圧部82は、加熱部81との間でシートSを挟むように配置されている。第1ヒータ83および第2ヒータ84は、加熱部81を加熱するヒータであり、加熱部81の内側に配置されている。
【0033】
定着部8は、プロセス部4でトナー像が形成されたシートSをヒータ83,84によって加熱された加熱部81と加圧部82との間で搬送することで、シートSにトナー像を定着する。トナー像が定着されたシートSは、搬送ローラ91,92によって搬送され、排出ローラ93によって本体筐体2の上面に形成された排出トレイ21に排出される。
【0034】
図2(a)に示すように、定着部8は、加熱部81、第1ヒータ83、第2ヒータ84のほかに、第1センサ85と、第2センサ86とをさらに備えている。
【0035】
第1ヒータ83は、ガラス管83Aと、ガラス管83A内に設けられるフィラメント83Bとを有するハロゲンヒータである。フィラメント83Bは、シートSの幅方向の中央部が、シートSの幅方向の各端部に比べ、発熱部が集中している。これにより、第1ヒータ83は、加熱部81の中央領域811を端部領域812よりも強く加熱する。図2(b)に破線で示すように、第1ヒータ83の出力は、幅方向の中央部が最も高くなり、幅方向の両端に向かうにつれて徐々に低くなる分布となっている。
【0036】
ここで、シートSの幅方向は、定着部8におけるシートSの搬送方向と直交する方向である。以下では、シートSの幅方向を単に「幅方向」ともいう。また、加熱部81の中央領域811は、幅方向における加熱部81の中央部を含む領域である。また、加熱部81の端部領域812は、加熱部81の、中央領域811よりも幅方向の外側に位置する領域である。加熱部81は、端部領域812として、加熱部81の一方の端縁81Dと中央領域811との間の領域である第1端部領域812Aと、加熱部81の他方の端縁81Eと中央領域811との間の領域である第2端部領域812Bとを有している。
【0037】
本実施形態では、中央領域811と、端部領域812(812A,812B)との境界は、図2(b)に破線で示す第1ヒータ83の最大出力に対する、実線で示す第2ヒータ84の最大出力の大小関係が反転する位置X1,X2とする。ここで、ヒータの最大出力とは、ヒータに最大のデューティ比(100%)で電力を供給したときの出力をいう。
【0038】
第2ヒータ84は、ガラス管84Aと、ガラス管84A内に設けられるフィラメント84Bとを有するハロゲンヒータである。フィラメント84Bは、幅方向の各端部が、幅方向の中央部に比べ、発熱部が集中している。これにより、第2ヒータ84は、加熱部81の端部領域812を中央領域811よりも強く加熱する。図2(b)に実線で示すように、第2ヒータ84の出力は、幅方向の両端部が中央部よりも高い分布となっている。
【0039】
定着部8では、第1ヒータ83の出力が最大となる範囲(ピーク位置)と、第2ヒータ84の出力が最大となる範囲(ピーク位置P1,P2)が、幅方向に重ならないように設定されている。また、第1ヒータ83は、幅方向における、出力のピーク位置が、最大シート領域SA内に位置している。同様に、第2ヒータ84も、幅方向における、出力のピーク位置P1,P2が、最大シート領域SA内に位置している。
【0040】
ここで、最大シート領域SAは、幅方向のサイズが定着部8で搬送可能な最大のサイズのシートSが搬送されるときの当該シートSと加熱部81が接触可能な領域である。一例として、本実施形態では、幅方向のサイズが定着部8で搬送可能な最大のサイズは、レター(LTR)サイズとする。
【0041】
最大シート領域SAは、端部領域812の幅方向の内側の部分と重なるように設定されている。すなわち、端部領域812は、シートSと接触可能な、幅方向において最大シート領域SA内に位置する部分と、シートSと接触しない、幅方向において最大シート領域SAの外側に位置する部分とを有している。
【0042】
各ヒータ83,84は、配光の仕様が規定されたものであり、その仕様は所定の検出方法によって定められている。各ヒータ83,84の出力(配光)の検出方法としては、例えば、ヒータの光を検出する光センサをヒータから所定距離だけ離して配置し、その光量を検出する方法が挙げられる。所定距離は、ヒータから加熱部81の内周面までの距離である。
【0043】
第1センサ85は、中央領域811の温度を検出するセンサである。第1センサ85は、加熱部81の幅方向における中心(搬送中心SC)に対して第1端部領域812A側にずれた位置に位置している。第1センサ85は、加熱部81と非接触となっている。詳しくは、第1センサ85は、加熱部81の外周面から間隔を空けて配置されている。第1センサ85としては、例えば、非接触式のサーミスタを用いることができる。
【0044】
第2センサ86は、端部領域812の温度を検出するセンサである。詳しくは、第2センサ86は、端部領域812のうち、第1端部領域812Aの温度を検出する。第2センサ86は、幅方向における最大シート領域SAの外側に位置している。言い換えると、第2センサ86は、幅方向において、第1端部領域812AのうちシートSと接触しない領域に配置されている。これにより、第2センサ86は、第1端部領域812Aのうち、幅方向における最大シート領域SAの外側の位置、すなわち、シートSと接触しない部分の温度を検出する。第2センサ86は、加熱部81に接触している。第2センサ86としては、例えば、接触式のサーミスタを用いることができる。
【0045】
図3に示すように、制御部100は、ASIC110と、第1通電回路120と、第2通電回路130とを備えている。
ASIC110は、CPU111と、第1ヒータコントローラ112と、第2ヒータコントローラ113とを有している。
【0046】
通電回路120,130は、入力された交流電圧を通電状態と非通電状態に切り替えるスイッチング回路などを備える。第1通電回路120は、第1ヒータ83と第1ヒータコントローラ112とに接続されており、第2通電回路130は、第2ヒータ84と第2ヒータコントローラ113とに接続されている。
【0047】
CPU111は、第1ヒータコントローラ112に対して、第1ヒータ83の目標温度となる第1目標温度TT1を出力する。また、CPU111は、第2ヒータコントローラ113に対して、第2ヒータ84の目標温度となる第2目標温度TT2を出力する。
【0048】
第1ヒータコントローラ112は、第1センサ85で検出した第1検出温度T1が第1目標温度TT1となるように第1ヒータ83への通電を制御する。詳しくは、第1ヒータコントローラ112は、第1検出温度T1と第1目標温度TT1との差に基づいて、第1ヒータ83に通電する交流電圧の通電デューティ比を決定し、決定した通電デューティ比で第1通電回路120を制御するフィードバック処理を行う。決定した通電デューティ比は、CPU111に出力され、CPU111は、通電デューティ比に基づいて、第1ヒータ83への単位時間当たりの通電量を算出する。
【0049】
第2ヒータコントローラ113は、第2センサ86で検出した第2検出温度T2が第2目標温度TT2となるように第2ヒータ84への通電を制御する。詳しくは、第2ヒータコントローラ113は、第2検出温度T2と第2目標温度TT2との差に基づいて、第2ヒータ84に通電する交流電圧の通電デューティ比を決定し、決定した通電デューティ比で第2通電回路130を制御するフィードバック処理を行う。決定した通電デューティ比は、CPU111に出力され、CPU111は、通電デューティ比に基づいて、第2ヒータ84への単位時間当たりの通電量を算出する。
【0050】
なお、通電デューティ比は、目標温度から検出温度を引いた値が大きいほど、100%に近づくように決定され、検出温度が目標温度より大きい場合、通電デューティ比は0%に決定される。
【0051】
図2に示すように、画像形成装置1は、定着部8でシートSを搬送するとき、幅方向における加熱部81の中心を搬送中心SCとしてシートSを搬送する。制御部100は、シートSにトナー像を定着するときに、幅方向における第2ヒータ84の出力のピーク位置P1,P2に対するシートSの端SEの位置に応じて、第2目標温度TT2を決定する。
【0052】
具体的には、制御部100は、幅方向におけるピーク位置P1,P2に対するシートSの端SEの位置が、ピーク位置P1,P2よりも外側であって、幅方向におけるピーク位置P1,P2からシートSの端SEまでの距離が第1距離D1以上である場合、第2目標温度TT2を第1温度T10に決定する。本実施形態では、LTRサイズのシートSの端SEの位置が、ピーク位置P1,P2よりも外側であって、ピーク位置P1,P2から端SEまでの距離が第1距離D1以上である。
【0053】
また、制御部100は、幅方向におけるピーク位置P1,P2に対するシートSの端SEの位置が、ピーク位置P1,P2よりも外側であって、幅方向におけるピーク位置P1,P2からシートSの端SEまでの距離が第1距離D1未満である場合、第2目標温度TT2を第1温度T10よりも高い第2温度T20に決定する。本実施形態では、A4サイズのシートSの端SEの位置が、ピーク位置P1,P2よりも外側であって、ピーク位置P1,P2から端SEまでの距離が第1距離D1未満である。
【0054】
また、制御部100は、幅方向におけるピーク位置P1,P2に対するシートSの端SEの位置が、ピーク位置P1,P2よりも内側である場合、第2目標温度TT2を第1温度T10よりも低い温度に決定する。
【0055】
詳しくは、制御部100は、幅方向におけるピーク位置P1,P2に対するシートSの端SEの位置が、ピーク位置P1,P2よりも内側であって、幅方向におけるピーク位置P1,P2からシートSの端SEまでの距離が第2距離D2未満である場合、第2目標温度TT2を第1温度T10よりも低い第3温度T30に決定する。本実施形態では、A5サイズのシートSの端SEの位置が、ピーク位置P1,P2よりも内側であって、ピーク位置P1,P2から端SEまでの距離が第2距離D2未満である。
【0056】
また、制御部100は、幅方向におけるピーク位置P1,P2に対するシートSの端SEの位置が、ピーク位置P1,P2よりも内側であって、幅方向におけるピーク位置P1,P2からシートSの端SEまでの距離が第2距離D2以上である場合、第2目標温TT2度を第3温度T30よりも低い第4温度T40に決定する。本実施形態では、A6サイズのシートSの端SEの位置が、ピーク位置P1,P2よりも内側であって、ピーク位置P1,P2から端SEまでの距離が第2距離D2以上である。
【0057】
本実施形態では、制御部100は、印刷指令や画像データなどを含む印刷ジョブからシートSのサイズを指定する情報を取得し、取得したシートSのサイズの情報に基づき第2目標温度TT2を決定する。詳しくは、制御部100は、取得したシートSのサイズの情報が、定形サイズの情報である場合、ピーク位置P1,P2からシートSの端SEまでの距離を実際に算出することなく、取得したシートSのサイズの情報に基づき第2目標温度TT2を決定する。
【0058】
具体的には、制御部100は、サイズがLTRサイズである場合、シートSの端SEの位置が、ピーク位置P1,P2よりも外側であって、ピーク位置P1,P2からシートSの端SEまでの距離が第1距離D1以上である場合として処理を実行する。すなわち、制御部100は、取得したシートSのサイズの情報がLTRサイズである場合、第2目標温度TT2を第1温度T10に決定する。
【0059】
また、制御部100は、サイズがA4サイズである場合、シートSの端SEの位置が、ピーク位置P1,P2よりも外側であって、ピーク位置P1,P2からシートSの端SEまでの距離が第1距離D1未満である場合として処理を実行する。すなわち、制御部100は、取得したシートSのサイズの情報がA4サイズである場合、第2目標温度TT2を第2温度T20に決定する。
【0060】
また、制御部100は、サイズがA5サイズである場合、シートSの端SEの位置が、ピーク位置P1,P2よりも内側であって、ピーク位置P1,P2からシートSの端SEまでの距離が第2距離D2未満である場合として処理を実行する。すなわち、制御部100は、取得したシートSのサイズの情報がA5サイズである場合、第2目標温度TT2を第3温度T30に決定する。
【0061】
また、制御部100は、サイズがA6サイズである場合、シートSの端SEの位置が、ピーク位置P1,P2よりも内側であって、ピーク位置P1,P2からシートSの端SEまでの距離が第2距離D2以上である場合として処理を実行する。すなわち、制御部100は、取得したシートSのサイズの情報がA6サイズである場合、第2目標温TT2度を第4温度T40に決定する。
【0062】
なお、取得したシートSのサイズの情報が、定形サイズの情報ではなく、ユーザによって任意に設定されたサイズの情報であっても、画像形成装置1において第2ヒータ84の出力のピーク位置P1,P2は変わらないため、シートSの幅(幅方向の長さ)の情報を取得すれば、シートSの端SEの位置が、ピーク位置P1,P2よりも外側であるか、内側であるかは判定可能である。さらに、シートSの端SEの位置が、ピーク位置P1,P2よりも外側である場合、ピーク位置P1,P2からシートSの端SEまでの距離が第1距離D1以上であるか否かも判定可能であるし、シートSの端SEの位置が、ピーク位置P1,P2よりも内側である場合、ピーク位置P1,P2からシートSの端SEまでの距離が第2距離D2未満であるか否かも判定可能である。
【0063】
制御部100は、取得したシートSのサイズの情報がユーザによって任意に設定されたサイズの情報である場合、ピーク位置P1,P2に対するシートSの端SEの位置(外側か内側か)と、ピーク位置P1,P2からシートSの端SEまでの距離に基づき第2目標温TT2度を第1温度T10から第4温度T40のいずれかに決定する。
【0064】
制御部100は、シートSへのトナー像の定着を連続して実行する場合において、定着をある程度実行したら、第2目標温度TT2を、シートSへのトナー像の定着を開始したときよりも高い温度に決定する。詳しくは、制御部100は、連続印刷を実行する場合において、シートSへのトナー像の定着を開始してからの経過時間、または、トナー像を定着したシートSの枚数を計測し、この計測結果Rが所定の計測閾値Rth以上になった場合、第2目標温度TT2を連続印刷を開始したときよりも高い温度に決定する。
【0065】
具体的には、制御部100は、LTRサイズのシートSに連続印刷を実行する場合において、計測結果Rが所定の計測閾値Rth以上になった場合、第2目標温度TT2を第1温度T10よりも高い温度T11に決定する。
また、制御部100は、A4サイズのシートSに連続印刷を実行する場合において、計測結果Rが所定の計測閾値Rth以上になった場合、第2目標温度TT2を第2温度T20よりも高い温度T21に決定する。
【0066】
また、制御部100は、A5サイズのシートSに連続印刷を実行する場合において、計測結果Rが所定の計測閾値Rth以上になった場合、第2目標温度TT2を第3温度T30よりも高い温度T31に決定する。
また、制御部100は、A6サイズのシートSに連続印刷を実行する場合において、計測結果Rが所定の計測閾値Rth以上になった場合、第2目標温度TT2を第4温度T40よりも高い温度T41に決定する。
【0067】
次に、制御部100の動作について説明する。ここでは、一例として、印刷に使用するシートSのサイズを、LTRサイズ、A4サイズ、A5サイズおよびA6サイズのいずれかとする。
【0068】
図4に示すように、制御部100は、印刷ジョブが入力されると、シートSのサイズを指定する情報を取得する(S111)。また、制御部100は、印刷開始からの経過時間または印刷枚数(計測結果R)の計測を開始する(S112)。次に、制御部100は、第2目標温度TT2を決定する(S120)。
【0069】
図5に示すように、制御部100は、シートSのサイズがLTRサイズである場合(S121,Yes)、第2目標温度TT2を第1温度T10に決定する(S122)。また、制御部100は、シートSのサイズがLTRサイズではなく(S121,No)、A4サイズである場合(S123,Yes)、第2目標温度TT2を第2温度T20に決定する(S124)。
【0070】
また、制御部100は、シートSのサイズがA4サイズではなく(S123,No)、A5サイズである場合(S125,Yes)、第2目標温度TT2を第3温度T30に決定する(S126)。また、制御部100は、シートSのサイズがA5サイズではなく(S125,No)、A6サイズである場合、第2目標温度TT2を第4温度T40に決定する(S127)。
【0071】
図4に戻り、制御部100は、第1ヒータ83を第1検出温度T1と第1目標温度TT1とに基づいて制御するととともに、第2ヒータ84を第2検出温度T2と決定した第2目標温度TT2とに基づいて制御し(S131)、シートSへのトナー像の定着を実行する。
【0072】
連続印刷を実行しない場合、印刷が終了すると(S132,Yes)、制御部100は、計測結果Rをリセットして(S171)、処理を終了する。連続印刷を実行する場合、次に印刷すべきシートSがあるので、印刷は終了せず(S132,No)、制御部100は、計測結果Rが計測閾値Rth以上になったか否かを判定する(S141)。
【0073】
計測結果Rが計測閾値Rth未満である場合(S141,No)、制御部100は、ステップS131の処理に戻り、ヒータ制御を継続する。一方、シートSへのトナー像の定着がある程度実行され、計測結果Rが計測閾値Rth以上になった場合(S141,Yes)、制御部100は、第2目標温度TT2を再決定する(S150)。
【0074】
図6に示すように、制御部100は、シートSのサイズがLTRサイズである場合(S151,Yes)、第2目標温度TT2を温度T11に決定する(S152)。また、制御部100は、シートSのサイズがLTRサイズではなく(S151,No)、A4サイズである場合(S153,Yes)、第2目標温度TT2を温度T21に決定する(S154)。
【0075】
また、制御部100は、シートSのサイズがA4サイズではなく(S153,No)、A5サイズである場合(S155,Yes)、第2目標温度TT2を温度T31に決定する(S156)。また、制御部100は、シートSのサイズがA5サイズではなく(S155,No)、A6サイズである場合、第2目標温度TT2を温度T41に決定する(S157)。
【0076】
図4に戻り、制御部100は、定着中のシートSがある場合、当該シートSへのトナー像の定着が完了した後、第2ヒータ84を第2検出温度T2と新たに決定した第2目標温度TT2とに基づいて制御し(S161)、次のシートSへのトナー像の定着を実行する。その後、制御部100は、印刷が終了しない場合(S162,No)、ステップS161の処理に戻り、ヒータ制御を継続する。印刷が終了した場合(S162,Yes)、制御部100は、計測結果Rをリセットして(S171)、処理を終了する。
【0077】
以上説明した本実施形態によれば、トナー像を定着するときに、第2ヒータ84の出力のピーク位置P1,P2に対するシートSの端SEの位置に応じて第2目標温度TT2を決定するので、幅方向におけるシートSの端SEの位置によらず第2ヒータ84によって加熱部81に適切な熱量を与えることができる。
【0078】
ここで、図2を参照してさらに説明すると、A4サイズのシートSのように、幅方向におけるピーク位置P1,P2に対するシートSの端SEの位置が、ピーク位置P1,P2よりも外側であって、ピーク位置P1,P2に近い場合、すなわち、幅方向における第2センサ86の検出位置とシートSの端SEの位置が遠い場合、端部領域812(第1端部領域812A)のうち第2センサ86で温度が検出される部分はシートSによって熱が奪われにくいため、第2検出温度T2は下がりにくい。一方で、加熱部81のシートSと接触する部分はシートSによって熱が奪われることで温度が低下する。
【0079】
本実施形態では、A4サイズのシートSのような、幅方向における第2センサ86の検出位置とシートSの端SEの位置が遠い場合、第2目標温度TT2を、LTRサイズのシートSのような、幅方向における第2センサ86の検出位置とシートSの端SEの位置が近い場合よりも高くするので、第2ヒータ84によって加熱部81のシートSと接触する部分に与えられる熱量が不足するのを抑制することができる。
【0080】
また、幅方向におけるピーク位置P1,P2に対するシートSの端SEの位置が、ピーク位置P1,P2よりも内側である場合、すなわち、A5サイズやA6サイズのように、幅方向におけるシートSのサイズが小さい場合、第2ヒータ84によって端部領域812に与えられる熱量は小さくて構わない。
【0081】
本実施形態では、A5サイズやA6サイズのような、幅方向におけるシートSのサイズが小さい場合、第2目標温度TT2を、LTRサイズやA4サイズのような、幅方向におけるシートSのサイズが大きい場合よりも低くするので、第2ヒータ84によって端部領域812に与えられる熱量が過剰になるのを抑制することができる。
【0082】
さらに、本実施形態では、A6サイズのような、幅方向におけるシートSのサイズがより小さい場合、第2目標温度TT2を、A5サイズに比べて、より低くするので、第2ヒータ84によって端部領域812に与えられる熱量が過剰になるのをより抑制することができる。
【0083】
また、定着開始からの経過時間または印刷枚数が増えた場合、加熱部81のシートSと接触する部分は連続して搬送されるシートSによって熱が奪われることで温度が低下するが、加熱部81の、第2センサ86で温度が検出される部分は、シートSと接触しないため、シートSによって熱が奪われにくく、第2検出温度T2が下がりにくい。そうすると、第2検出温度T2と第2目標温度TT2との差が大きくなりにくいので、第2ヒータ84の出力が上がりにくくなるが、この場合、第2ヒータ84によって加熱部81のシートSと接触する部分に与えられる熱量が不足する可能性がある。
【0084】
本実施形態では、定着開始からの経過時間または定着枚数が増えた場合、第2目標温度TT2を高くするので、第2ヒータ84によって加熱部81のシートSと接触する部分に与えられる熱量が不足するのを抑制することができる。
【0085】
また、本実施形態では、取得したシートSのサイズの情報に基づき第2目標温度TT2を決定するので、シートSのサイズに応じて第2ヒータ84によって加熱部81に適切な熱量を与えることができる。また、幅方向におけるシートSの端SEの位置を検出する構成、例えば、センサなどを設けることなく、第2ヒータ84によって加熱部81に適切な熱量を与える構成を実現することができる。
【0086】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されることなく、以下に例示するように適宜変形して実施することができる。なお、以下の説明では、前記実施形態と同一の要素については同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0087】
前記実施形態では、連続印刷を実行する場合において、印刷開始からの経過時間または印刷枚数を計測し、計測結果Rが計測閾値Rth以上になった場合、第2目標温度TT2を連続印刷を開始したときよりも高い温度に決定したが、連続印刷を実行する場合の制御は、これに限定されない。
【0088】
例えば、制御部100は、小サイズのシートSへのトナー像の定着を連続して実行する場合において、第2ヒータ84の通電デューティ比が所定のデューティ比閾値以下となった場合、図7に示すような、幅方向における合成ピーク位置PC1,PC2に対するシートSの端SEの位置に応じて、第2目標温度TT2を決定するように構成されていてもよい。
【0089】
詳しく説明すると、小サイズのシートSとは、具体的には、第2ヒータ84の出力の幅方向におけるピーク位置P1,P2に対するシートSの端SEの位置がピーク位置P1,P2よりも内側であるシートSである。ここでは、一例として、A5サイズのシートSと、A6サイズのシートSとする。
【0090】
また、合成ピーク位置PC1,PC2は、第1ヒータ83の最大出力と通電デューティ比、および、第2ヒータ84の最大出力と通電デューティ比に基づき、幅方向における、第1ヒータ83の加熱時の発熱分布と、第2ヒータ84の加熱時の発熱分布とを合成した発熱分布のピークの位置である。
【0091】
合成ピーク位置PC1,PC2は、例えば、次のように算出することができる。
まず、第1ヒータ83の通電デューティ比の単位時間(例えば、10秒)あたりの平均値(以下、「第1デューティ比平均値」という。)、および、第2ヒータ84の通電デューティ比の単位時間あたりの平均値(以下、「第2デューティ比平均値」という。)を算出する。
【0092】
次に、第1ヒータ83の最大出力と第1デューティ比平均値とから、第1ヒータ83に第1デューティ比平均値で電力を供給したときの発熱分布(以下、「第1ヒータ発熱分布」という。)HD1を算出する。同様に、第2ヒータ84の最大出力と第2デューティ比平均値とから、第2ヒータ84に第2デューティ比平均値で電力を供給したときの発熱分布(以下、「第2ヒータ発熱分布」という。)HD2を算出する。
【0093】
次に、第1ヒータ発熱分布HD1と第2ヒータ発熱分布HD2とを合成した発熱分布(以下、「合成発熱分布」という。)HDCを算出する。合成発熱分布HDCは、例えば、第1ヒータ発熱分布HD1と第2ヒータ発熱分布HD2を足し合わせることで算出することができる。そして、合成発熱分布HDCから、第1端部領域812A側の合成ピーク位置PC1と、第2端部領域812B側の合成ピーク位置PC2をそれぞれ取得する。合成ピーク位置PC1,PC2は、例えば、幅方向における単位長さ(例えば、1mm)あたりの発熱量が最大となる位置として取得することができる。
【0094】
印刷が開始されたとき、第1デューティ比平均値および第2デューティ比平均値は、100%に近いため、第1ヒータ発熱分布HD11は、第1ヒータ83の最大出力と略等しく、第2ヒータ発熱分布HD21は、第2ヒータ84の最大出力と略等しくなる。この場合の合成発熱分布HDCとして、合成発熱分布HDC1が算出され、合成ピーク位置PC1,PC2として、第2ヒータ84の出力のピーク位置P1,P2に近い、合成ピーク位置PC11,PC21が取得される。
【0095】
小サイズのシートSへの定着がある程度実行された場合において、第1センサ85によって温度が検出される部分の温度(第1検出温度T1)は、シートSによって熱が奪われることで低下するが、第1検出温度T1が下がった分、第1目標温度TT1との差が大きくなって、第1デューティ比平均値が大きい状態に保たれるので、第1ヒータ発熱分布HD12は、第1ヒータ発熱分布HD11に対してそれほど小さくなることはない。
【0096】
一方、小サイズのシートSへの定着がある程度実行されると、加熱部81の、第2センサ86によって温度が検出される部分の温度(第2検出温度T2)は、シートSによって熱が奪われにくいので下がりにくくなる。そうすると、第2検出温度T2と第2目標温度TT2との差が小さくなって、第2デューティ比平均値が小さくなるので、第2ヒータ発熱分布HD22は、第2ヒータ発熱分布HD21に対して小さくなる。そして、これに伴い、合成発熱分布HDCとして、合成発熱分布HDC1よりも小さい合成発熱分布HDC2が算出され、合成ピーク位置PC1,PC2として、合成ピーク位置PC11,PC21よりも幅方向の内側に位置する、合成ピーク位置PC12,PC22が取得される。
【0097】
制御部100は、印刷が開始されると、予め設定された単位時間ごとに、まず、合成ピーク位置PC1,PC2を算出する。そして、小サイズのシートSに連続印刷をする場合において、第2デューティ比平均値DT2がデューティ比閾値DT2th以下となった場合、算出した合成ピーク位置PC1,PC2に対するシートSの端SEの位置に応じて、第2目標温度TT2を決定する。
【0098】
詳しくは、図8に示すように、制御部100は、A5サイズのシートSに連続印刷をする場合で、第2デューティ比平均値DT2が所定のデューティ比閾値DT2th以下となった場合において、幅方向における合成ピーク位置PC1,PC2からシートSの端SEまでの距離がD3(第3距離)以上である場合、第2目標温度TT2を温度T50(第5温度)に決定する。また、制御部100は、幅方向における合成ピーク位置PC1,PC2からシートSの端SEまでの距離がD3未満である場合、第2目標温度TT2をT50よりも高い温度T51(第6温度)に決定する。
【0099】
また、制御部100は、A6サイズのシートSに連続印刷をする場合で、第2デューティ比平均値DT2が所定のデューティ比閾値DT2th以下となった場合において、幅方向における合成ピーク位置PC1,PC2からシートSの端SEまでの距離がD4以上である場合、第2目標温度TT2を温度T60に決定する。また、制御部100は、幅方向における合成ピーク位置PC1,PC2からシートSの端SEまでの距離がD5以上かつD4未満である場合、第2目標温度TT2を温度T60よりも高い温度T61に決定する(D5<D4)。さらに、制御部100は、幅方向における合成ピーク位置PC1,PC2からシートSの端SEまでの距離がD5未満である場合、第2目標温度TT2を温度T61よりも高い温度T62に決定する。
【0100】
より詳しくは、本変形例では、制御部100は、幅方向における合成ピーク位置PC1,PC2からシートSの端SEまでの距離を実際に算出することなく、図8に示すようなテーブルに基づき第2目標温度TT2を決定する。図8に示すテーブルは、シートSのサイズと、合成ピーク位置PC1,PC2(詳しくは、幅方向における搬送中心SCから合成ピーク位置PC1,PC2までの距離D31,D32)と、第2目標温度TT2とを対応づけたテーブルであり、実験やシミュレーションなどにより予め設定される。
【0101】
制御部100は、A5サイズのシートSに連続印刷を実行する場合で、第2デューティ比平均値DT2が所定のデューティ比閾値DT2th以下となった場合において、合成ピーク位置PC1,PC2がD6以上の場合、第2目標温度TT2を温度T50に決定する。また、制御部100は、合成ピーク位置PC1,PC2がD6未満の場合、第2目標温度TT2を温度T51に決定する。
【0102】
また、制御部100は、A6サイズのシートSに連続印刷を実行する場合で、第2デューティ比平均値DT2が所定のデューティ比閾値DT2th以下となった場合において、合成ピーク位置PC1,PC2がD7以上の場合、第2目標温度TT2を温度T60に決定する。また、制御部100は、合成ピーク位置PC1,PC2がD8以上かつD7未満の場合、第2目標温度TT2を温度T61に決定する(D8<D7)。また、制御部100は、合成ピーク位置PC1,PC2がD8未満の場合、第2目標温度TT2を温度T62に決定する。
【0103】
次に、変形例に係る制御部100の動作について説明する。
図9に示すように、制御部100は、印刷ジョブが入力されると、合成ピーク位置PC1,PC2を算出する。具体的には、単位時間が経過した場合(S201,Yes)、制御部100は、第1デューティ比平均値を算出するとともに(S202)、第2デューティ比平均値DT2を算出する(S203)。
【0104】
次に、制御部100は、第1ヒータ83の最大出力と第1デューティ比平均値とに基づき第1ヒータ発熱分布HD1を算出するとともに(S204)、第2ヒータ84の最大出力と第2デューティ比平均値DT2とに基づき第2ヒータ発熱分布HD2を算出する(S205)。次に、制御部100は、第1ヒータ発熱分布HD1と第2ヒータ発熱分布HD2とに基づき合成発熱分布HDCを算出する(S206)。
【0105】
そして、制御部100は、合成発熱分布HDCから合成ピーク位置PC1,PC2を取得する(S207)。制御部100は、印刷が終了しない場合(S208,No)、ステップS201の処理に戻り、印刷が終了した場合(S208,Yes)、合成ピーク位置算出の処理を終了する。
【0106】
図10に示すように、制御部100は、印刷ジョブが入力されると、シートSのサイズを指定する情報を取得する(S211)。次に、制御部100は、第2目標温度TT2を決定する。具体的には、制御部100は、シートSのサイズがA5サイズである場合(S221,Yes)、第2目標温度TT2を温度T50に決定する(S222)。また、制御部100は、シートSのサイズがA6サイズである場合(S221,No)、第2目標温度TT2を温度T60に決定する(S223)。
【0107】
その後、制御部100は、第1ヒータ83を制御するととともに、第2ヒータ84を第2検出温度T2と決定した第2目標温度TT2とに基づいて制御し(S231)、シートSへのトナー像の定着を実行する。
【0108】
連続印刷を実行しない場合、印刷が終了すると(S232,Yes)、制御部100は、処理を終了する。連続印刷を実行する場合、印刷は終了せず(S232,No)、制御部100は、第2デューティ比平均値DT2が所定のデューティ比閾値DT2th以下となったか否かを判定する(S241)。
【0109】
第2デューティ比平均値DT2が所定のデューティ比閾値DT2thよりも大きい場合(S241,No)、制御部100は、ステップS231の処理に戻る。一方、第2デューティ比平均値DT2が所定のデューティ比閾値DT2th以下になった場合(S241,Yes)、制御部100は、シートSのサイズと図9のステップS207で取得した合成ピーク位置PC1,PC2とに基づき、図8のテーブルを参照して、第2目標温度TT2を新たに決定する(S250)。
【0110】
その後、制御部100は、定着中のシートSがある場合、当該シートSへのトナー像の定着が完了した後、第2ヒータ84を第2検出温度T2と新たに決定した第2目標温度TT2とに基づいて制御し(S261)、次のシートSへのトナー像の定着を実行する。その後、制御部100は、印刷が終了しない場合(S262,No)、ステップS261の処理に戻り、印刷が終了した場合(S262,Yes)、処理を終了する。
【0111】
以上説明した変形例によれば、幅方向におけるサイズが小さいシートSへのトナー像の定着を連続して実行する場合に、第2ヒータ84の通電デューティ比が小さくなった場合、合成ピーク位置PC1,PC2に対するシートSの端SEの位置に応じて第2目標温度TT2を決定するので、サイズが小さいシートSへのトナー像の定着を連続して実行する場合に、シートSの幅方向におけるシートSの端SEの位置によらず第2ヒータ84によって加熱部81に適切な熱量を与えることができる。
【0112】
詳しくは、サイズが小さいシートSへのトナー像の定着を連続して実行すると、加熱部81の、第2センサ86で温度が検出される部分の温度(第2検出温度T2)が下がりにくくなり、第2ヒータ84の出力が上がりにくくなる。そうすると、第2ヒータ84によって加熱部81のシートSと接触する部分に与えられる熱量が不足する可能性がある。
【0113】
本変形例では、サイズが小さいシートSへのトナー像の定着を連続して実行する場合に、第2ヒータ84の通電デューティ比が小さくなった場合、第2目標温度TT2を高くするので、第2ヒータ84によって加熱部81のシートSと接触する部分に与えられる熱量が不足するのを抑制することができる。
【0114】
また、前記実施形態では、制御部100が取得したシートSのサイズの情報に基づき第2目標温度TT2を決定する構成であったが、これに限定されない。例えば、画像形成装置は、幅方向におけるシートの端の位置を検出するセンサを備え、制御部は、センサの検出結果からシートの端の位置を実際に算出し、ピークの位置に対する、算出したシートの端の位置に応じて、第2目標温度を決定する構成であってもよい。
【0115】
また、前記実施形態では、加熱部81として金属などからなる加熱ローラを例示したが、これに限定されず、例えば、加熱部は、無端状の加熱ベルト、加圧部との間で加熱ベルトを挟むように配置されるニップ形成部材、加熱ベルトを回転可能にガイドするベルトガイドなどを備える構成であってもよい。また、前記実施形態では、加圧部82が加圧ベルトや加圧パッドを備える構成であったが、これに限定されず、例えば、加圧部は、芯金の周囲に弾性層を有する加圧ローラなどであってもよい。
【0116】
また、前記実施形態では、ヒータ83,84として輻射熱を利用するハロゲンヒータを例示したが、これに限定されない。例えば、ヒータは、抵抗体の発熱を利用するセラミックヒータやカーボンヒータ、加熱部を誘導加熱するIHヒータなどであってもよい。また、ヒータは、加熱部の内側ではなく、加熱部の外側に配置されていてもよい。
【0117】
また、前記実施形態では、第1センサ85が非接触式のサーミスタであり、第2センサ86が接触式のサーミスタであったが、これに限定されない。例えば、第1センサが接触式のサーミスタであってもよい。また、第2センサが非接触式のサーミスタであってもよい。また、前記実施形態では、センサ85,86としてサーミスタを例示したが、加熱部の温度を検出可能なセンサであれば、どのようなセンサであってもよい。
【0118】
また、プロセス部の構成は前記実施形態の構成に限定されるものではない。例えば、プロセス部の露光ユニットは、複数のLEDが配列された露光ヘッドを有し、LEDから光によって感光体ドラムの表面を露光する構成などであってもよい。また、プロセス部は、感光体ドラム61の代わりに、感光体ベルトを備える構成であってもよい。また、プロセス部は、搬送ベルト73の代わりに、中間転写ベルトを備える構成であってもよい。
【0119】
また、前記実施形態では、画像形成装置としてカラー画像を形成可能なカラープリンタを例示したが、これに限定されない。例えば、画像形成装置は、モノクロ画像のみを形成可能なモノクロプリンタであってもよい。また、画像形成装置は、プリンタに限定されず、例えば、複写機や複合機などであってもよい。
【0120】
また、前記した実施形態および変形例で説明した各要素は、任意に組み合わせて実施してもよい。
【符号の説明】
【0121】
1 画像形成装置
4 プロセス部
8 定着部
81 加熱部
83 第1ヒータ
84 第2ヒータ
85 第1センサ
86 第2センサ
100 制御部
811 中央領域
812 端部領域
P1,P2 ピーク位置
S シート
SA 最大シート領域
SE 端
T1 第1検出温度
T2 第2検出温度
TT1 第1目標温度
TT2 第2目標温度
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10