(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-02
(45)【発行日】2024-09-10
(54)【発明の名称】コントローラ、コントローラの制御方法、制御プログラム、および記録媒体
(51)【国際特許分類】
B25J 15/06 20060101AFI20240903BHJP
B25J 13/08 20060101ALI20240903BHJP
【FI】
B25J15/06 B
B25J13/08 Z
(21)【出願番号】P 2020193746
(22)【出願日】2020-11-20
【審査請求日】2023-09-07
(73)【特許権者】
【識別番号】000002945
【氏名又は名称】オムロン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100155712
【氏名又は名称】村上 尚
(72)【発明者】
【氏名】坂元 佑気
(72)【発明者】
【氏名】木村 克行
【審査官】樋口 幸太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開平06-055474(JP,A)
【文献】特開昭60-071183(JP,A)
【文献】特開平10-217172(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B25J 1/00-21/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
可動部と、前記可動部の動作によってワークを保持する保持部と、を有する保持装置を制御するコントローラにおいて、
前記可動部の位置を取得する位置取得部と、
前記位置を用いて、前記可動部の速度または加速度を特定する位置特定部と、
前記速度または前記加速度により、前記保持部が前記ワークと当接したことを検出する当接検出部と、
前記当接した後の前記可動部の変位から、前記保持部が前記ワークを保持したことを検出する保持検出部と、を備え
、
前記保持検出部は、
前記当接した後の前記可動部の変位量が第3の閾値より大きくなったときに、前記保持部が前記ワークを保持したことを検出する、コントローラ。
【請求項2】
前記当接検出部は、
前記加速度が第1の閾値を超えたときに、前記保持部による前記ワークとの当接を検出する請求項1に記載のコントローラ。
【請求項3】
前記当接検出部は、
前記速度が第2の閾値を一度超えた後、当該第2の閾値より小さくなったときに、前記保持部による前記ワークとの当接を検出する請求項1に記載のコントローラ。
【請求項4】
前記コントローラは、
前記ワークの温度または環境温度を取得し、前記温度によって前記第3の閾値を補正する温度補正部をさらに備える請求項
1から3のいずれか1項に記載のコントローラ。
【請求項5】
前記コントローラは、
前記保持部が前記ワークを保持したことを前記保持検出部が検出した後に、前記保持装置を移動させる搬送部に対して前記保持装置の移動を指令する搬送指令部をさらに備える請求項1から
4のいずれか1項に記載のコントローラ。
【請求項6】
可動部と、前記可動部の動作によってワークを保持する保持部と、を有する保持装置を制御するコントローラの制御方法であって、
前記可動部の位置を取得する位置取得ステップと、
前記位置を用いて、前記可動部の速度または加速度を特定する位置特定ステップと、
前記速度または前記加速度により、前記保持部が前記ワークと当接したことを検出する当接検出ステップと、
前記当接した後の前記可動部の変位から、前記保持部が前記ワークを保持したことを検出する保持検出ステップと、を含み
、
前記保持検出ステップにおいては、
前記当接した後の前記可動部の変位量が第3の閾値より大きくなったときに、前記保持部が前記ワークを保持したことを検出する、コントローラの制御方法。
【請求項7】
請求項1に記載のコントローラとしてコンピュータを機能させるための制御プログラムであって、前記位置取得部、前記位置特定部、前記当接検出部および前記保持検出部としてコンピュータを機能させるための制御プログラム。
【請求項8】
請求項
7に記載の制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアチャックシステムにおける、把持部によるワークへの当接の検出および正常な把持の検出をするコントローラ、当該コントローラとしてコンピュータを機能させるための制御プログラム、当該制御プログラムを記録した記録媒体、および当該制御プログラムとして動作する集積回路に関する。
【背景技術】
【0002】
生産現場でのワークのハンドリングには、ワークを把持する把持機構と、それを搬送する搬送機構とを組み合わせることが一般的である。把持機構の1つとして、エアチャックが挙げられる。エアチャックは、エアシリンダの先端に、リンク機構による把持用ハンド機構が設けられた構成を有する。
【0003】
エアチャックによりワークを把持したかを、当該エアチャックのコントローラが判断する一般的な手法として、ワークを把持した場合に想定されるエアシリンダ位置に設けられた、エアシリンダに反応するリードスイッチを用いる手法がある。当該手法では、コントローラは、リードスイッチが反応してから所定の安定時間が経過したときに、把持が完了したと判断する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、エアチャックにおいて、エアシリンダに動作用エアを供給するエア配管にねじれ等の異常がある場合、エアの供給が滞る。そのため、上記の判断手法では、リードスイッチが反応してから安定時間を経過した後でも把持が完了しない把持不良が生じ、ワークの落下などの問題を起こすことがある。
【0006】
本発明の一態様は、把持不良を防止可能なコントローラを実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係るコントローラは、可動部と、前記可動部の動作によってワークを保持する保持部と、を有する保持装置を制御するコントローラにおいて、前記可動部の位置を取得する位置取得部と、前記位置を用いて、前記可動部の速度または加速度を特定する位置特定部と、前記速度または前記加速度により、前記保持部が前記ワークと当接したことを検出する当接検出部と、前記当接した後の前記可動部の変位から、前記保持部が前記ワークを保持したことを検出する保持検出部と、を備える。
【0008】
上記の構成によれば、当接検出部は、可動部の加速度または速度を監視することにより、保持部がワークと当接したことを検出できる。また、保持検出部は、保持部がワークと当接した後の可動部の変位を監視することにより、コントローラはワークの保持を検出できる。したがって、コントローラは、保持部によるワークの保持不良を防止できる。
【0009】
前記当接検出部は、前記加速度が第1の閾値を超えたときに、前記保持部による前記ワークとの当接を検出してもよい。
【0010】
上記の構成によれば、可動部の加速度が第1の閾値以上になったことを条件として、保持部がワークと当接したことを検出できる。したがって、可動部の加速度を監視することで、ワークとの当接を精度よく検知できる。
【0011】
前記当接検出部は、前記速度が第2の閾値を一度超えた後、当該第2の閾値より小さくなったときに、前記保持部による前記ワークとの当接を検出してもよい。
【0012】
上記の構成によれば、可動部の速度が一度第2の閾値以上になり、再度第2の閾値以下になったことを条件として、保持部がワークと当接したことを検出できる。特に、ワークが弾性を有する物体である場合、弾性があるために十分な減速(加速度)を得られず、なだらかに減速した場合であっても、速度を監視するため、高精度に当接を検知することができる。
【0013】
前記保持検出部は、前記当接した後の前記可動部の変位量が第3の閾値より大きくなったときに、前記保持部が前記ワークを保持したことを検出してもよい。
【0014】
上記の構成によれば、保持検出部は、保持部がワークと当接した後の可動部の変位量が第3の閾値より大きくなったことを条件として、保持部によるワークの保持を検出する。したがって、コントローラは、保持部によるワークの保持不良を防止できる。
【0015】
前記コントローラは、前記ワークの温度または環境温度を計測し、前記温度によって前記第3の閾値を補正する温度補正部をさらに備えてもよい。
【0016】
上記の構成によれば、温度変化に対する変形量が大きい材質でワークが形成されている場合でも、正常にワークの保持検出が可能である。
【0017】
前記コントローラは、前記保持部が前記ワークを保持したことを前記保持検出部が検出した後に、前記保持装置を移動させる搬送部に対して前記保持装置の移動を指令する搬送指令部をさらに備えてもよい。
【0018】
上記の構成によれば、ワークを十分な保持力で保持した後、ワークを保持したまま、ワークの搬送が可能である。
【0019】
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係るコントローラの制御方法は、可動部と、前記可動部の動作によってワークを保持する保持部と、を有する保持装置を制御するコントローラにおいて、前記可動部の位置を取得する位置取得ステップと、前記位置を用いて、前記可動部の速度または加速度を特定する位置特定ステップと、前記速度または前記加速度により、前記保持部が前記ワークと当接したことを検出する当接検出ステップと、前記当接した後の前記可動部の変位から、前記保持部が前記ワークを保持したことを検出する保持検出ステップと、を含む。
【0020】
本発明の各態様に係るコントローラは、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを前記コントローラが備える各部(ソフトウェア要素)として動作させることにより前記コントローラをコンピュータにて実現させるコントローラの当接検出プログラム、コントローラの保持検出プログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
【発明の効果】
【0021】
本発明の一態様によれば、エア配管の状態により流量が滞る状態であっても、エアシリンダの位置を取得し、間接的にエアチャックの状態を管理することで、正常な把持の実現と、把持後直ちに搬送動作を開始できる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】エア配管が良好な状態と不良な状態とでの、エアチャックにおけるエアシリンダ圧力とリードスイッチの入力との関係を示すグラフである。
【
図2】エア配管が良好な状態と不良な状態とでの、エアチャックにおけるエアシリンダ圧力とエアシリンダの位置との関係を示すグラフである。
【
図3】
図2において、特定時刻でのエアシリンダ位置を拡大した図である。
【
図4】チャックシステムの構成要素の一例を示すブロック図である。
【
図5】チャックシステムが備えるエアチャックの構成の一例を示す概略図である。
【
図6】エア配管が良好な状態と不良な状態とでの、エアシリンダ圧力とエアシリンダ加速度を示すグラフである。
【
図7】チャックシステムの動作を示すフローチャートである。
【
図8】エア配管が良好な状態と不良な状態とでの、エアシリンダ圧力とエアシリンダ速度を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の一側面に係る実施の形態(以下、「本実施形態」とも表記する)を、図面に基づいて説明する。
【0024】
〔参考形態〕
実施形態の説明に先立ち、
図1および
図2を基にして、従来のエアシリンダの把持制御に関して説明する。
【0025】
図1は、エア配管が良好な状態と不良な状態とでの、エアチャックにおけるエアシリンダ圧力とリードスイッチの入力との関係を示すグラフである。
図2は、エア配管が良好な状態と不良な状態とでの、エアチャックにおけるエアシリンダ圧力とエアシリンダ位置との関係を示すグラフである。エア配管とは、エアコンプレッサーなどの圧力源からエアシリンダへ高圧エアを供給するための配管である。本明細書において、「エア配管が良好な状態」とは、エア配管にねじれ等の異常がなく、エアシリンダに高圧エアが正常に供給される状態を意味する。「エア配管が不良な状態」とは、エア配管にねじれ等の異常があり、エアシリンダに高圧エアが正常に供給されない状態を意味する。
【0026】
図1においては、エア配管が良好な状態でのエアシリンダ圧力を実線で、リードスイッチの入力を一点鎖線で示している。また、エア配管が不良な状態でのエアシリンダ圧力を破線で、リードスイッチの入力を点線で示している。
図1の横軸は、時間であり、第1縦軸はエアシリンダ圧力を、第2縦軸はリードスイッチの入力を表す。リードスイッチの入力は、リードスイッチがエアシリンダに反応している場合に1、反応していない場合に0である。
【0027】
図2においては、エア配管が良好な状態でのエアシリンダ圧力を実線で、エアシリンダ位置を一点鎖線で示している。また、エア配管が不良な状態でのエアシリンダ圧力を破線で、エアシリンダ位置を点線で示している。
図2の横軸は時間を、第1縦軸はエアシリンダ圧力を、第2縦軸はエアシリンダ位置を表す。
図2の時間軸は、
図1の時間軸と同一である。
【0028】
リードスイッチはエアシリンダが所定の位置101まで移動すると反応する。
図1においては、リードスイッチは、エア配管が良好な状態では時刻t11で反応する。一方、リードスイッチは、エア配管の状態が不良な状態では時刻t11よりも後の時刻t21で反応する。
【0029】
エアシリンダ位置は、リードスイッチが反応した後も変化する。
図2に示すようにエア配管が良好な状態では、時刻t11におけるリードスイッチが反応した後の時刻t12において、エアシリンダ位置の変化が緩やかになる。エア配管が不良な状態では、時刻t12におけるリードスイッチが反応した後、かつ時刻t12よりも後の時刻t22において、エアシリンダ位置の変化が緩やかになる。
【0030】
図3は、
図2において、時刻t12および時刻t22の近傍でのエアシリンダ位置を拡大した図である。
図3に示すように、エアシリンダ位置の変化は、時刻t12および時刻t22以降も継続している。これは、以下の理由によるものである。エアシリンダが動き始めてから、時刻t12および時刻t22までは、エアシリンダの動きを阻害するものが存在しなかったため、エアの供給によってエアシリンダ位置が高速で変化した。時刻t12および時刻t22において、エアシリンダがワークに当接したことで、エアシリンダ位置の変化が鈍化した。時刻t12および時刻t22以降のエアシリンダ位置の変位δは、ワークにエアチャックが接触してから、把持十分状態になるまでのエアシリンダの変位である。位置変位δ、エアチャックの剛性(ヤング率)およびエアシリンダ圧力によって、エアチャックがワークを把持する力が生じる。エアチャックがワークを把持する力は、エアシリンダ圧力が大きいほど大きくなる。
【0031】
再度
図2を参照する。
図2において、圧力111は、エア配管が良好な状態である場合の、時刻t12におけるエアシリンダ圧力を示す。圧力112は、エア配管が不良な状態である場合の、時刻t22におけるエアシリンダ圧力を示す。圧力112は、圧力111と比較して低い。このため、エア配管が不良な状態である場合には、エア配管が良好な状態である場合と比較して、ワークの把持力が弱くなるといえる。
【0032】
エア配管が不良な状態である場合、時刻t22においては十分にエアシリンダ圧力が上昇していないため、エアチャックがワークを把持する力が不十分である。このため、時刻t22の直後に、エアチャックが他のアクチュエータによって可動した場合、ワークの脱落などが生じる可能性がある。
【0033】
ここで、
図2において時刻t12および時刻t22より後の時刻t30でのエアシリンダ圧力121は、エア配管が良好な状態である場合および不良な状態である場合のいずれにおいても概ね同じであり、かつ圧力111および圧力112より大きくなっている。すなわち、エアシリンダ圧力は、時間が経過すれば上昇し続け、最終的には圧力源がエアシリンダに高圧エアを供給する圧力値の近傍で飽和する。
【0034】
一般的にエアシリンダの把持制御では、エアシリンダ圧力が飽和したか否かを、リードスイッチの反応後の経過時間で判断することが多い。すなわち、時刻t11または時刻t21の後、エアシリンダ圧力が飽和するのに十分と考えられる時間が経過したときに、エアシリンダ圧力が飽和したと判定する。
【0035】
上述したとおり、エアシリンダ圧力は、エア配管が不良な状態であっても、最終的には飽和する。したがって、リードスイッチの反応後、エアシリンダ圧力が飽和したと判定するまでの時間を十分に長くすれば、エア配管の状態によらず把持不良を防止することが可能である。しかしながら、エアシリンダ圧力が飽和するまでの時間は、エア配管の不良の度合いによって異なる。このため、十分な時間を予め設定することは困難であり、十分な時間として設定した時間が経過した場合でもエアシリンダ圧力が飽和せず、把持不良を起こす可能性がある。
【0036】
〔実施形態〕
以下、本発明の一側面に係る実施の形態(以下、「本実施形態」とも表記する)を、図面に基づいて説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
【0037】
§1 適用例
次に、本実施形態に係るエアシリンダの把持制御を行うチャックシステムについて説明する。本実施形態に係るチャックシステムは、高圧エアで駆動するエアシリンダを備えたエアチャックと、エアチャックを制御するコントローラとにより構成される。上記コントローラは、エアチャックのうちエアシリンダの位置を監視することで、エアチャックの把持部がワークへの当接およびワークを十分な把持力で把持したかを検出できる。更に、上記コントローラは、把持完了後に無駄時間なく搬送を開始できる機能をもつ。
【0038】
§2 構成例
図4は、チャックシステム1の構成の一例を示すブロック図である。
図5は、チャックシステム1が備えるエアチャック20の構成の一例を示す概略図である。
図4および
図5に基づいて、チャックシステム1の構成例を説明する。
【0039】
(チャックシステム1の構成)
図4に示すように、チャックシステム1は、コントローラ10と、エアチャック(保持装置)20と、ソレノイドバルブ30と、搬送部40と、温度計測部50と、を備える。
図5に示すように、チャックシステム1は、コントローラ10が制御するエアチャック20によってワーク2を把持する。また、チャックシステム1は、搬送部40によって、ワーク2を把持したエアチャック20を、ワーク2を把持したまま搬送することができる。
【0040】
ワーク2は、チャックシステム1が把持し搬送する対象である。ワーク2は、金属などの剛体でもよいし、ゴムなどの弾性体でも構わない。ワーク2の材質については、温度に応じたヤング率などの機械的緒元が分かっていることが望ましいが、この限りではない。
【0041】
(エアチャック20の構成)
エアチャック20はワーク2を把持する。エアチャック20は、エアシリンダ(可動部)21と、位置検出部22と、把持部(保持部)23と、リンク機構24と、を備える。
【0042】
エアシリンダ21は、動力を生み出すアクチュエータである。エアシリンダ21は、ソレノイドバルブ30によって供給される高圧エアによって動作する。エアチャック20は、エアシリンダ21の代わりに、他のアクチュエータを備えていてもよい。他のアクチュエータの例としては、油圧シリンダ、ロボットシリンダおよび各種モータが挙げられる。エアシリンダ21の動作は、直線運動に限らず、回転運動でもよい。
【0043】
位置検出部22は、エアシリンダ21の位置を検出するセンサである。位置検出部22は、エアシリンダ21に内蔵されていてもよく、エアシリンダ21によって動作する部品に取り付けられていてもよい。センサの例としては、リニアエンコーダまたはリニアポテンショメータなどに代表される、直線位置を検出するセンサが挙げられる。また、ベルトなどを介して、直線位置を回転位置に変換し、回転角度を検出するセンサを使用しても構わない。
【0044】
把持部23は、リンク機構24によって動作する把持機構である。リンク機構24は、エアシリンダ21によって動作する、複数のアームとピンとで構成されている。リンク機構24は、エアシリンダ21の直線運動を、ピンを支点としたアームの回転運動に変換する。アームの先に把持部23がピン支持されている。したがって、エアシリンダ21の直線運動により、把持部23はワーク2を両サイドから挟み込む。リンク機構24は
図5に示すリンク機構以外であってもよい。
【0045】
また、エアチャック20は、必ずしも上述した把持部23およびリンク機構24を備える必要はなく、エアシリンダ21の直線運動に併せて直線的に移動する可動把持部と、移動しない固定把持部とによって構成される把持部を備えていてもよい。この場合、可動把持部がワーク2を固定把持部に向けて押圧することで、可動把持部と固定把持部との間でワーク2が把持される。把持部23の機構はこの限りではなく、多種多様な機構によって構成されてもよい。
【0046】
(チャックシステム1の機器)
ソレノイドバルブ30は、エアシリンダ21に高圧エアを供給するソレノイドバルブである。エアチャック20がエアシリンダ21の代わりにモータを備える場合、ソレノイドバルブ30は、モータドライバでもよい。
【0047】
搬送部40は、エアチャック20を搬送させるアクチュエータである。搬送部40は、ワーク2を把持した状態のエアチャック20を搬送することができる。アクチュエータとしては、モータおよびシリンダなどの任意の機構を採用してよい。温度計測部50は、ワーク2の温度または環境温度を計測する計測器である。
【0048】
記憶部60は、コントローラ10における処理に必要な情報を記憶する。例えば記憶部60は、ワーク2の材質として想定される物質について、温度とヤング率との関係を示す数式またはテーブルを記憶する。ただし、チャックシステム1は必ずしも記憶部60を備える必要はなく、コントローラ10における処理に必要な情報を記憶した外部の記憶装置と通信可能に接続されていてもよい。
【0049】
(コントローラ10の構成)
コントローラ10は、エアチャックシステム1の動作を制御する。コントローラ10は、バルブ駆動部11と、位置取得部12と、位置微分部13(位置特定部)と、当接検出部14と、把持検出部15(保持検出部)と、搬送指令部16と、温度補正部17と、を備える。
【0050】
バルブ駆動部11は、エアチャック20(保持装置)を動作させるために、エアシリンダ21(可動部)の動作指令をソレノイドバルブ30に出力する。
【0051】
位置取得部12は、位置検出部22から出力されたエアシリンダ位置を取得し、コントローラ10が処理できる数値に置き換える。位置取得部12は、エアシリンダ21の位置、および当該位置を取得した時刻を位置微分部13に出力する。
【0052】
位置微分部13は、位置取得部12から取得したエアシリンダ位置を微分し、エアシリンダ速度とエアシリンダ加速度を計算する。位置微分部13は、エアシリンダ位置、エアシリンダ速度、およびエアシリンダ加速度を当接検出部14と把持検出部15とに出力する。
【0053】
当接検出部14は、把持部23がワーク2に当接したときに、そのことを検出する。具体的には、当接検出部14は、入力されたエアシリンダ加速度(例えば、エアシリンダ加速度の絶対値)が第1の閾値を超えたか否かを判定し、超えたときに、把持部23がワーク2に当接したと検出する。第1の閾値は、把持部23がワーク2に当接することによるエアシリンダ加速度の変化を検出可能な値に設定される。当接検出部14は、把持部23がワーク2に当接したことを検出すると、そのことを示す信号を把持検出部15に出力する。
【0054】
図6は、エア配管が良好な状態および不良な状態での、エアシリンダ圧力とエアシリンダ加速度との関係を示すグラフである。把持部23がワーク2に当接したことを、エアシリンダ加速度に基づいて当接検出部14が検出する処理を、
図6を参照して説明する。
【0055】
図6においては、エア配管が良好な状態でのエアシリンダ圧力を実線で、エアシリンダ加速度を一点鎖線で示している。また、エア配管が不良な状態でのエアシリンダ圧力を破線で、エアシリンダ加速度を点線で示している。
図6の横軸は、時間を、第1縦軸はエアシリンダ圧力を、第2縦軸はエアシリンダ加速度を表す。また、エアシリンダ加速度は、把持部23をワーク2へ向かわせる方向を負として示している。また、第2縦軸には、把持部23がワーク2に当接したことを当接検出部14が検出するための、第1の閾値202が示されている。
【0056】
図6において、エア配管が良好な状態および不良な状態のいずれにおいても、時刻201にて、バルブ駆動部11がソレノイドバルブ30を駆動させ、エアシリンダ21に高圧エアを供給する。高圧エアの供給開始直後には、エアシリンダ21は移動せず、エアシリンダ加速度は0の近傍から変化しない。
【0057】
エア配管が良好な状態では、高圧エアが供給され始めてから、急激にエアシリンダ圧力が高くなる。その結果、区間211でエアシリンダ加速度が立ち下がる現象が起こる。これは、エアシリンダ21が移動を開始したことで、エアシリンダ速度が上昇している区間を表す。区間終了後に、エアシリンダ21はエアシリンダ圧力によって定まるエアシリンダ速度になり、ワーク2へ向かって移動する。
【0058】
区間211の後、区間212において、エアシリンダ加速度が急激に立ち上がっている。これは、エアシリンダ21によって動作された把持部23がワーク2に当接したため、エアシリンダ21が急減速したことを示す。
【0059】
一方、エア配管が不良な状態では、高圧エアが供給され始めてから、エア配管が良好な状態と比較してエアシリンダ圧力がなだらかに高くなる。このため、エア配管が不良な状態では、エアシリンダ21が移動を開始した時の加速度が緩やかであり、良好な場合での区間211のような、加速度が立ち下がる現象が見られない。
【0060】
エア配管が不良な状態では、区間222において加速度が急激に立ち上がっている。これは、エアシリンダ21によって動作された把持部23がワーク2に当接したため、エアシリンダ21が急減速したことを示す。この現象は、良好な場合での区間212に対応する。ただし、エア配管が不良な状態では、エア配管が良好な状態と比較してエアシリンダ21の移動速度が小さいため、把持部23がワーク2に当接したときの加速度も小さい。
【0061】
エア配管が良好な状態では、区間212内の加速度213において、エアシリンダ加速度が第1の閾値202を超える。エア配管が不良な状態では、区間222内の加速度223において、エアシリンダ加速度が第1の閾値202を超える。当接検出部14は、エアシリンダ加速度が第1の閾値202を超えたときに、把持部23がワーク2に当接したことを検出する。以下では、エアシリンダ加速度が第1の閾値202を越えたことの検出を当接検出と称する。当接検出部14は、加速度214および加速度223のタイミングで当接検出している。第1の閾値202は、予め設定しておく必要がある。第1の閾値202は、エアチャックシステム1を実際に動作させて得た実験値に基づいて設定される。また、当接検出部14による、エアシリンダ21の加速度監視処理を当接検出動作と呼ぶ。
【0062】
把持検出部15は、把持部23がワーク2に当接したことを示す信号が入力された時刻におけるエアシリンダ位置に対する、エアシリンダ位置の変位量を求める。この変位量は、把持部23からワーク2に与えられる把持力による、ワーク2の変形量に略等しい。そして、当該変位量が第3の閾値より大きくなった時に、把持部23によるワーク2の把持が完了したことを検出する。把持が完了したことを検出すると、把持検出部15は、把持部23がワーク2を把持したことを搬送指令部16に通知する。把持検出部15による、上記処理を把持検出動作という。第3の閾値は、予め設定された値、または温度補正部17によって算出される値である。第3の閾値を予め設定する場合、把持部23による把持力が十分である場合における、エアシリンダ21の変位量の理論値または実験値を用いることができる。
【0063】
搬送指令部16は、把持検出部15からの通知を受けて、搬送部40に搬送開始指令を出力する。上記指令にあたっては、把持検出部15からの通知を受けた後、直ちに指令を出してもよいし、更に安定時間を考慮してもよい。
【0064】
温度補正部17は、温度計測部50が出力した温度に基づき、把持検出部15が把持の検出に用いる第3の閾値を算出する。温度補正部17における処理は以下のとおりである。まず、温度補正部17は、ワーク2のヤング率の温度依存性が大きいか否かを判定する。具体例として、チャックシステム1においては、ヤング率の温度依存性が大きい材質のリストが予め記憶部60に記憶されているものとする。また、チャックシステム1の使用時には、ユーザがワーク2の材質を入力するものとする。温度補正部17は、入力されたワーク2の材質が、ヤング率の温度依存性が大きい材質のリストに含まれているか判定する。
【0065】
ヤング率の温度依存性が大きい場合、さらに温度補正部17は、温度計測部50により計測した温度における、ワーク2のヤング率を算出する。さらに温度補正部17は、算出したヤング率と、予め設定されているワーク2を正常に把持した場合の把持部23の把持力とから、当該把持力を得るために必要なワーク2の変形量、すなわちエアシリンダ21の変位量を算出する。具体的には、温度補正部17は、以下の式(1)により、把持力が十分である場合におけるエアシリンダの変位量を算出する。
D=P×L/Y (1)
式(1)において、Dはエアシリンダ21の変位量、Pは把持部23からワーク2に与えられる把持力の、単位面積当たりの大きさ(応力)、Lは把持力の方向におけるワーク2の長さ、Yはワーク2のヤング率である。式(1)により算出した変位量を、把持検出部15での閾値とする。
【0066】
コントローラ10が温度補正部17を備える場合、把持検出部15は、温度によって変化する上記第3の閾値を用いてワーク2の把持を検出することで、より信頼性の高い把持動作が可能になる。ただし、コントローラ10は必ずしも温度補正部17を備える必要はない。コントローラ10が温度補正部17を備えない場合、把持検出部15は、上述した、予め設定された第3の閾値を用いてワーク2の把持を検出する。ワーク2の温度または環境温度の変化が小さい場合、あるいはワーク2のヤング率の温度依存性が小さい場合には、温度に応じて第3の閾値を補正しなくとも、把持検出部15はワーク2の把持を精度よく検出できる。このような場合には、温度計測部50も不要である。
【0067】
チャックシステム1は、図示しない圧力検出部を備えていてもよい。圧力検出部は、エアシリンダ21に供給される高圧エアの圧力を検出する圧力センサであってよい。この場合、圧力検出部は、ワーク2から把持部23への応力を間接的に検出する。また、圧力検出部は、把持部23に設置された圧力センサであってもよい。この場合、圧力検出部は、ワーク2から把持部23への応力を検出する。検出した応力は、把持検出部15の閾値を設定する際に、把持状態が良好かどうかを実験的に、または定量的に判断する指標として用いられてもよい。
【0068】
§3 動作例
図7は、チャックシステム1の動作を示すフローチャートである。
図7に基づいて、チャックシステム1の動作例を説明する。
【0069】
S11において、バルブ駆動部11は、ソレノイドバルブ30を駆動する。ソレノイドバルブ30の駆動によって、把持部23がワーク2に当接するように、エアシリンダ21が動作する。
【0070】
S12において、位置取得部12は、位置検出部22の出力値を取得し、エアシリンダ位置として検出する。S13において、位置微分部13は、入力されたエアシリンダ位置を2回微分し、エアシリンダ速度とエアシリンダ加速度を算出する。
【0071】
S14において、当接検出部14は、エアシリンダ加速度が所定の第1の閾値を超えたか否かを判定する。エアシリンダ加速度が第1の閾値を超えない場合(S14においてNO)、当接検出部14は、エアシリンダ加速度が第1の閾値を超えるまで、S12に戻り、上記当接検出動作を繰り返す。エアシリンダ加速度が第1の閾値を超えた場合(S14においてYES)、当接検出部14は、把持部23がワーク2に当接したことを検出したことを通知し、S15に処理を進める。
【0072】
S15において、温度補正部17は、ワーク2のヤング率の温度依存性が大きいか否かを判定する。ワーク2のヤング率の温度依存性が小さい場合(S15においてNO)、S16の処理を行う。
【0073】
S16において、把持検出部15は、上記当接検出の時点からのエアシリンダ位置の変位が第3の閾値を超えたか否かを判定する。エアシリンダ位置の変位が第3の閾値を超えてない場合(S16においてNO)、S16を繰り返す。
【0074】
把持検出部15は、上記当接検出の時点からのエアシリンダ位置の変位が第3の閾値を超えた場合(S16においてYES)、把持検出動作を終了(把持検出)し、搬送指令部16に把持検出を通知し、S17の処理を行う。
【0075】
S17において、搬送指令部16は、搬送部40に搬送指令を出し、エアチャック20を搬送させる。この搬送中、ワーク2は把持部23で把持され続ける。搬送後、コントローラ10は、上位装置からの指示を待機する。上位装置とは、コントローラ10を制御する上位の制御装置であり、例えば、PLC(Programmable Logic Controller)である。
【0076】
S15の処理において、ワークのヤング率の温度依存性が大きい場合(S15においてYES)、温度補正部17は、S18の処理を行う。S18において、温度補正部17は、温度計測部50によって、ワーク2の温度または環境温度を計測し、当該温度に応じて補正された第3の閾値を算出する。
【0077】
§4 変形例
(変形例1)
実施形態1において、当接検出部14は、エアシリンダ加速度に基づいて、把持部23がワーク2に当接したことを検出したが、この限りではない。
【0078】
図8は、エア配管が良好な状態と不良な状態での、エアシリンダ圧力とエアシリンダ速度との関係を示すグラフである。
図8に基づいて、エアシリンダ速度によるワーク2の当接検出処理を説明する。
【0079】
図8においては、エア配管が良好な状態でのエアシリンダ圧力を実線で、エアシリンダ速度を一点鎖線で示している。また、エア配管が不良な状態でのエアシリンダ圧力を破線で、エアシリンダ速度を点線で示している。
図8の横軸は、時間であり、第1縦軸はエアシリンダ圧力を、第2縦軸はエアシリンダ速度を表す。また、エアシリンダ速度は、把持部23をワーク2へ向かわせる方向を正として示している。また、第2縦軸には、エアシリンダ速度についての第2の閾値302が示されている。
【0080】
図8において、時刻201にて、ソレノイドバルブ30が駆動し、エアシリンダ21に高圧エアを供給する。高圧エアの供給を開始するタイミングは、エア配管が良好な状態と不良な状態で同時である。
【0081】
エア配管が良好な状態におけるエアシリンダ速度は、区間311において上昇し、その後ゼロ近傍まで下降している。エア配管が不良な状態におけるエアシリンダ速度は、区間321において上昇し、その後ゼロ近傍まで下降している。区間311および321は、ソレノイドバルブ30からエアシリンダ21に供給された高圧エアによりエアシリンダ21が移動を開始し、ワーク2に当接するまでの区間を示している。当接検出部14は、上記区間311および321に示されているように、エアシリンダ速度(例えば、エアシリンダ速度の絶対値)は第2の閾値302を一度超えた後、当該第2の閾値302より小さくなったときに、当接検出してもよい。
【0082】
当接検出には、エアシリンダ21の加速度、速度によらず、当業者が想定しうるその他様々な状態量の変化を用いてもよい。例えば、上述した圧力検出部により検出される、ワーク2から把持部23への応力を用いることが考えられる。
【0083】
(変形例2)
把持部23は、上述したワーク2を両サイドから挟み込む形には限られない。例えば、ワーク2に孔が開いている場合、該孔に一対の突起からなる部材を挿入し、突起を広げ該孔の内面に当接させることで、ワーク2を保持する機構などが考えられる。
【0084】
§5 作用・効果
コントローラ10は、エアシリンダ位置を2回微分して得られるエアシリンダ速度およびエアシリンダ加速度を用いて、把持部23のワーク2との当接を検出できる。また、コントローラ10は、把持部23がワーク2と当接してからの変位量を監視することにより、把持部23が十分な把持力でワーク2を把持しているかを検出できる。十分な把持力でワーク2を把持することで、チャックシステム1は、ワーク2の落下などの把持不良を起こすことなく、ワーク2を搬送することができる。
【0085】
また、従来技術では、リードスイッチが反応してから安定時間が経過したときにエアチャックがワークを把持できたと判断した。安定時間は、エア配管が不良な状態であっても十分な把持力でワークが把持されるように決定されるものであった。このため、エア配管が良好な状態においては、実際には安定時間が経過するよりも前に十分な把持力でワーク2を把持しているにも関わらず、安定時間が経過するまでは待機することとなっていた。すなわち、エア配管が良好な状態においては無駄時間が発生していた。対して本願では、当接検出後に十分な把持力での把持を変位の監視により検出することができる。そのため、従来技術では、困難だった、実際に把持ができたタイミングを検出することができるため、余計な待機時間なくワークを搬送することができる。すなわち、把持完了後に無駄時間なく搬送を開始することができるようになる。
【0086】
〔ソフトウェアによる実現例〕
コントローラ10の制御ブロック(特にバルブ駆動部11、位置取得部12、位置微分部13、当接検出部14、把持検出部15、搬送指令部16、および温度補正部17)は、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、ソフトウェアによって実現してもよい。
【0087】
後者の場合、コントローラ10は、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するコンピュータを備えている。このコンピュータは、例えば1つ以上のプロセッサを備えていると共に、上記プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を備えている。そして、上記コンピュータにおいて、上記プロセッサが上記プログラムを上記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。上記プロセッサとしては、例えばCPU(Central Processing Unit)を用いることができる。上記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、ROM(Read Only Memory)等の他、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などをさらに備えていてもよい。また、上記プログラムは、該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。なお、本発明の一態様は、上記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
【0088】
〔付記事項〕
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0089】
1 チャックシステム
2 ワーク
10 コントローラ
11 バルブ駆動部
12 位置取得部
13 位置特定部(位置微分部)
14 当接検出部
15 把持検出部(保持検出部)
16 搬送指令部
17 温度補正部
20 エアチャック(保持装置)
21 エアシリンダ(可動部)
22 位置検出部
23 把持部(保持部)
30 ソレノイドバルブ
40 搬送部
50 温度計測部
60 記憶部