(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-02
(45)【発行日】2024-09-10
(54)【発明の名称】情報処理システム、及び管理装置
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20240903BHJP
G06Q 30/0207 20230101ALI20240903BHJP
G16Y 20/30 20200101ALI20240903BHJP
G16Y 40/20 20200101ALI20240903BHJP
G16Y 40/30 20200101ALI20240903BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06Q30/0207
G16Y20/30
G16Y40/20
G16Y40/30
(21)【出願番号】P 2021004178
(22)【出願日】2021-01-14
【審査請求日】2023-11-10
(73)【特許権者】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001081
【氏名又は名称】弁理士法人クシブチ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】宮澤 重義
(72)【発明者】
【氏名】筑紫 太陽
(72)【発明者】
【氏名】倉本 博幸
(72)【発明者】
【氏名】井上 温雄
(72)【発明者】
【氏名】中島 晃司
【審査官】星野 裕
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-49059(JP,A)
【文献】特開2017-107403(JP,A)
【文献】特開2013-58838(JP,A)
【文献】特開2003-316306(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
G16Y 20/30
G16Y 40/20
G16Y 40/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象の印刷装置を用いる印刷サービスを提供する情報処理システムであって、
前記印刷サービスの対象となる第1印刷装置と、
前記印刷サービスの対象外の第2印刷装置と、
前記印刷サービスにおいて前記第1印刷装置が印刷可能な印刷可能量を管理する第1管理装置と、
前記第2印刷装置による印刷が行われた場合、前記第2印刷装置の印刷実績に基づいて前記第1管理装置が管理する前記印刷可能量を減らす低減処理を行い、前記第2印刷装置の印刷実績に応じたポイントを前記第2印刷装置のユーザーに付与するポイント付与処理を行う第2管理装置と、を備える、
情報処理システム。
【請求項2】
前記第2管理装置は、
前記ユーザーが前記第2印刷装置を使用した用途が第1用途である場合、前記低減処理及び前記ポイント付与処理を行い、
前記ユーザーが前記第2印刷装置を使用した用途が第2用途である場合、前記低減処理及び前記ポイント付与処理を行わない、
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記第2印刷装置に印刷データを送信し、送信した印刷データに対する前記第2印刷装置の印刷実績を示す印刷実績情報を前記第2印刷装置から受信する端末装置を備え、
前記端末装置は、前記ユーザーから、前記第2印刷装置を使用する用途が前記第1用途か前記第2用途かの入力を受け付け、前記第1用途の入力を受け付けた場合、前記印刷実績情報を前記第2管理装置に送信し、
前記第2管理装置は、前記端末装置から前記印刷実績情報を受信すると、前記印刷実績情報が示す前記第2印刷装置の印刷実績に基づいて前記低減処理及び前記ポイント付与処理を行う、
請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
コンテンツを管理する第3管理装置を備え、
前記第2管理装置は、前記第3管理装置が管理する前記コンテンツを前記第2印刷装置が印刷した場合、前記ユーザーが前記第2印刷装置を使用した用途が前記第1用途であるとして、前記低減処理及び前記ポイント付与処理を行う、
請求項2又は3に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記第2管理装置は、
前記ポイント付与処理において、前記第2印刷装置における消耗品の使用量が所定値以上になった場合、前記消耗品の価格に対応するポイントを付与する、
請求項1から4のいずれか一項に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記第1印刷装置は、前記印刷サービスの利用契約を締結した契約者に提供された印刷装置であり、
前記第2印刷装置は、前記契約者と所定の関係を有する前記ユーザーが使用する印刷装置であって、前記印刷サービスにおいては提供されない印刷装置である、
請求項1から5のいずれか一項に記載の情報処理システム。
【請求項7】
対象の印刷装置を用いる印刷サービスにおいて、前記印刷サービスの対象となる第1印刷装置が印刷可能な印刷可能量を管理する印刷可能量管理装置と通信可能な管理装置であって、
前記印刷サービスの対象外の第2印刷装置による印刷が行われた場合、前記第2印刷装置の印刷実績に基づいて、前記印刷可能量管理装置が管理する前記印刷可能量を減らす低減処理と、前記第2印刷装置の印刷実績に応じたポイントを前記第2印刷装置のユーザーに付与するポイント付与処理と、を行う制御部を備える、
管理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム、及び管理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、印刷装置を提供し、提供した印刷装置の印刷に係わる印刷費用を算出する印刷サービスが知られている。
特許文献1は、印刷出力枚数の増加に伴って印刷単価が逓減する逓減課金体系に基づいて部門ごとに印刷枚数に応じた課金総額を算出するサービスを行うシステムを開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えばオフィスで特許文献1のようなシステムが適用される場合、オフィスでの印刷については、印刷サービスの利用契約を締結した会社等の契約者が印刷費用を負担する。そのため、従業員等のユーザーは、オフィスに設けられた印刷装置により印刷を行っても、印刷費用を負担することがない。しかしながら、従来、例えば在宅勤務において当該ユーザーが個人の印刷装置で印刷した場合、その印刷に係わる印刷費用については当該ユーザーが負担していた。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決する一態様の情報処理システムは、対象の印刷装置を用いる印刷サービスを提供する情報処理システムであって、前記印刷サービスの対象となる第1印刷装置と、前記印刷サービスの対象外の第2印刷装置と、前記印刷サービスにおいて前記第1印刷装置が印刷可能な印刷可能量を管理する第1管理装置と、前記第2印刷装置による印刷が行われた場合、前記第2印刷装置の印刷実績に基づいて前記第1管理装置が管理する前記印刷可能量を減らす低減処理を行い、前記第2印刷装置の印刷実績に応じたポイントを前記第2印刷装置のユーザーに付与するポイント付与処理を行う第2管理装置と、を備える。
【0006】
上記課題を解決する別の一態様の管理装置は、対象の印刷装置を用いる印刷サービスにおいて、前記印刷サービスの対象となる第1印刷装置が印刷可能な印刷可能量を管理する印刷可能量管理装置と通信可能な管理装置であって、前記印刷サービスの対象外の第2印刷装置による印刷が行われた場合、前記第2印刷装置の印刷実績に基づいて、前記印刷可能量管理装置が管理する前記印刷可能量を減らす低減処理と、前記第2印刷装置の印刷実績に応じたポイントを前記第2印刷装置のユーザーに付与するポイント付与処理と、を行う制御部を備える。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図9】情報処理システムの動作を示すフローチャート。
【
図10】情報処理システムの動作を示すフローチャート。
【
図11】情報処理システムの動作を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1は、情報処理システム1000の構成を示す図である。
【0009】
情報処理システム1000は、会社複合機1及び自宅複合機2に係わる情報処理を行うシステムである。情報処理システム1000は、会社複合機1及び自宅複合機2を備える。会社複合機1及び自宅複合機2は、MFP(Multi Function Peripherals)と呼ばれ、印刷やスキャン等の種々の処理を実行可能な装置である。
会社複合機1は、第1印刷装置の一例に対応する。自宅複合機2は、第2印刷装置の一例に対応する。
【0010】
会社複合機1は、印刷サービスを提供するサービス提供者が、リース等の態様で、この印刷サービスの利用契約を締結した会社Cに提供した複合機であり、例えば会社Cのオフィスに設けられる。つまり、会社複合機1は、印刷サービスの対象となる複合機である。印刷サービスは、対象の複合機が用いられるサービスである。また、印刷サービスは、印刷サービスの利用契約を締結した契約者に対して複合機を提供し、一定期間において提供した複合機により定額で所定枚数の印刷が可能なサービスである。印刷サービスの利用費用は、印刷サービスの利用契約を締結した契約者が負担する。本実施形態は、会社Cが契約者として印刷サービスの利用費用を負担する。
複合機は、印刷装置の一例に対応する。
【0011】
会社複合機1は、オフィスに構築されたローカルネットワークLN1に接続し、ローカルネットワークLN1に接続する通信装置3を介して、グローバルネットワークGNに接続する機器と通信する。グローバルネットワークGNは、インターネット、電話網、その他の通信網を含む。通信装置3は、ローカルネットワークLN1に接続する機器をグローバルネットワークGNに接続するためのインターフェース装置である。
【0012】
自宅複合機2は、会社Cの従業員Pの自宅Hに設けられた複合機である。自宅複合機2は、従業員Pが所有する装置である。自宅複合機2は、印刷サービスにおいてサービス提供者が提供する複合機ではない。つまり、自宅複合機2は、印刷サービスの対象外の複合機である。
従業員Pは会社Cと雇用関係を有する。雇用関係は、所定の関係の一例に対応する。従業員Pは、第2印刷装置のユーザーの一例に対応する。
【0013】
自宅複合機2は、自宅Hに構築されたローカルネットワークLN2に接続し、ローカルネットワークLN2に接続する通信装置4を介して、グローバルネットワークGNに接続する機器と通信する。通信装置4は、ローカルネットワークLN2に接続する機器をグローバルネットワークGNに接続するためのインターフェース装置である。
【0014】
情報処理システム1000は、さらに、端末装置5、印刷枚数管理サーバー6、コンテンツ管理サーバー7、印刷サーバー8、自宅印刷管理サーバー9、及びポイント管理サーバー10を備えている。
端末装置5は、PC(Personal Computer)である。
図1に示す端末装置5はノート型のPCであるが、端末装置5は、デスクトップ型のPCでもタブレット型のPCでもスマートフォンでもよい。端末装置5は、従業員Pが所有する装置でもよいし、会社Cから貸与された装置でもよい。
【0015】
端末装置5は、ローカルネットワークLN2に接続し、ローカルネットワークLN2に接続する通信装置4を介して、グローバルネットワークGNに接続する機器と通信する。
【0016】
印刷枚数管理サーバー6は、印刷サービスを提供し、印刷サービスの利用契約を締結した契約者に提供される複合機の印刷枚数を管理するサーバー装置である。本実施形態において、印刷枚数管理サーバー6は、会社複合機1の印刷枚数を管理する。印刷枚数管理サーバー6は、グローバルネットワークGNに接続し、グローバルネットワークGNに接続する機器と通信する。
印刷枚数管理サーバー6は、第1管理装置、及び印刷可能量管理装置の一例に対応する。
【0017】
コンテンツ管理サーバー7は、コンテンツを管理するサーバー装置である。本実施形態のコンテンツ管理サーバー7は、従業員Pが業務において用いるコンテンツを管理する。コンテンツ管理サーバー7は、グローバルネットワークGNに接続し、グローバルネットワークGNに接続する機器と通信する。
コンテンツ管理サーバー7は、第3管理装置の一例に対応する。
【0018】
印刷サーバー8は、自宅複合機2に印刷を行わせるサーバー装置である。印刷サーバー8は、グローバルネットワークGNに接続し、グローバルネットワークGNに接続する機器と通信する。
【0019】
自宅印刷管理サーバー9は、自宅複合機2の印刷に係わる情報処理を行うサーバー装置である。自宅印刷管理サーバー9は、グローバルネットワークGNに接続し、グローバルネットワークGNに接続する機器と通信する。
自宅印刷管理サーバー9は、管理装置、及び第2管理装置の一例に対応する。
【0020】
ポイント管理サーバー10は、従業員Pに付与されたポイントであって、自宅複合機2の印刷実績に応じたポイントを管理するサーバー装置である。ポイント管理サーバー10は、グローバルネットワークGNに接続し、グローバルネットワークGNに接続する機器と通信する。
【0021】
なお、各図では、印刷枚数管理サーバー6、コンテンツ管理サーバー7、印刷サーバー8、自宅印刷管理サーバー9、及びポイント管理サーバー10の各々を、1つのブロックによって表現するが、これは必ずしもこれらサーバー装置が単一のサーバー装置により構成されることを意味するものではない。例えば、印刷枚数管理サーバー6、コンテンツ管理サーバー7、印刷サーバー8、自宅印刷管理サーバー9、及びポイント管理サーバー10の各々は、処理内容が異なる複数のサーバー装置を含んで構成されてもよい。また、各図では、印刷枚数管理サーバー6、コンテンツ管理サーバー7、印刷サーバー8、自宅印刷管理サーバー9、及びポイント管理サーバー10の各々を別体のサーバー装置として例示しているが、これらサーバー装置のうち複数のサーバー装置が同じサーバー装置として構成されてもよい。
【0022】
図2は、自宅複合機2及び端末装置5の構成を示す図である。
自宅複合機2は、複合機制御部20、複合機通信部21、印刷部22、及びスキャン部23を備える。
【0023】
複合機制御部20は、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro-processing unit)等のプログラムを実行するプロセッサーである複合機プロセッサー200、及び複合機記憶部210を備える。複合機制御部20は、複合機プロセッサー200が、複合機記憶部210が記憶する制御プログラムを読み出して実行することにより、自宅複合機2の各部を制御する。複合機制御部20は、複合機プロセッサー200が、複合機記憶部210が記憶する制御プログラムを実行することで、複合機通信制御部201、及び印刷制御部202として機能する。
【0024】
複合機記憶部210は、複合機プロセッサー200が実行するプログラムや、複合機プロセッサー200により処理されるデータを記憶するメモリーを備える。複合機記憶部210は、複合機プロセッサー200が実行する制御プログラム、自宅複合機2の識別情報である自宅複合機ID211、その他の各種データを記憶する。複合機記憶部210は、不揮発性の記憶領域を有する。また、複合機記憶部210は、揮発性の記憶領域を備え、複合機プロセッサー200のワークエリアを構成してもよい。
【0025】
複合機通信部21は、無線回路やアンテナ等を備える通信インターフェースであり、所定の通信規格に従って、ローカルネットワークLN2に接続する端末装置5、及び、グローバルネットワークGNに接続する機器と通信する。複合機通信部21の通信規格は、無線通信規格でも有線通信規格でもよい。
【0026】
印刷部22は、印刷媒体にインクを吐出してドットを形成するインクジェットヘッドや、インクジェットヘッドを走査方向に操作させるキャリッジ、キャリッジを駆動させるキャリッジ駆動モーター、印刷媒体を搬送する搬送ユニット、インクジェットヘッドにインクを供給するインク供給ユニット等の印刷に係る構成を備える。印刷部22は、複合機制御部20の制御に従って、インクジェットヘッドのノズルからインクを吐出して、搬送される印刷媒体の印刷面にドットを形成することで、印刷媒体に印刷を行う。
【0027】
スキャン部23は、原稿に記録された文字や画像を読み取るスキャナー等の読み取りに係る構成を備える。スキャン部23は、例えば、光源が発する光を読取対象に当てて記録された文字や画像を読み取り、読み取りにより得られた画像データを複合機制御部20に出力する。複合機制御部20は、スキャン部23から入力された画像データに対してRGB変換や圧縮処理等のデータ処理を行い、所定形式のデータを生成する。そして、複合機制御部20は、生成した所定形式のデータを読み取りデータとして複合機記憶部210に記憶する。
【0028】
複合機制御部20は、複合機通信制御部201と印刷制御部202として機能する。
【0029】
複合機通信制御部201は、複合機通信部21を介して、ローカルネットワークLN2に接続する端末装置5、及び、グローバルネットワークGNに接続する機器と通信する。
【0030】
印刷制御部202は、印刷部22を制御し、印刷データに基づいて印刷媒体に印刷する。
【0031】
端末装置5は、端末制御部50、端末通信部51、端末入力部52、及び端末表示部53を備える。
【0032】
端末制御部50は、CPUやMPU等のプログラムを実行するプロセッサーである端末プロセッサー500、及び端末記憶部510を備える。端末制御部50は、端末プロセッサー500が、端末記憶部510が記憶する制御プログラムを読み出して実行することにより、端末装置5の各部を制御する。端末制御部50は、端末プロセッサー500が、端末記憶部510が記憶する生成アプリ511を実行することで、生成アプリ実行部501として機能する。また、端末制御部50は、端末プロセッサー500が、端末記憶部510が記憶するプリンタードライバー512を実行することで、ドライバー実行部502として機能する。また、端末制御部50は、端末プロセッサー500が、端末記憶部510が記憶するブラウザー513を実行することで、ブラウザー実行部503として機能する。
【0033】
端末記憶部510は、端末プロセッサー500が実行するプログラムや、端末プロセッサー500により処理されるデータを記憶するメモリーを備える。端末記憶部510は、端末プロセッサー500が実行する制御プログラム、生成アプリ511、プリンタードライバー512、ブラウザー513、ユーザーID514、自宅複合機2の識別情報である自宅複合機ID515、その他の各種データを記憶する。端末記憶部510は、不揮発性の記憶領域を有する。また、端末記憶部510は、揮発性の記憶領域を備え、端末プロセッサー500のワークエリアを構成してもよい。
【0034】
生成アプリ511は、文書が画像のデータを生成するアプリケーションプログラムである。
プリンタードライバーは、自宅複合機2のコマンド体系に準拠した印刷データを生成するプログラムである。
ブラウザーは、コンテンツ管理サーバー7が提供するウェブページにアクセスするためのプログラムである。
ユーザーID514は、情報処理システム1000において自宅複合機2のユーザーである従業員Pを識別する識別情報である。
【0035】
端末通信部51は、無線回路やアンテナ等を備える通信インターフェースであり、所定の通信規格に従って、ローカルネットワークLN2に接続する自宅複合機2、及び、グローバルネットワークGNに接続する機器と通信する。端末通信部51の通信規格は、無線通信規格でも有線通信規格でもよい。
【0036】
端末入力部52は、端末装置5に設けられた操作スイッチや、タッチ入力機能を有するパネル、マウス、キーボード等の入力手段と接続し、ユーザーによる入力手段に対する操作を検出し、検出結果を端末制御部50に出力する入力インターフェースである。端末制御部50は、端末入力部52からの入力に基づいて、入力手段に対する操作に対応する処理を実行する。
【0037】
端末表示部53は、ディスプレイにより構成され、端末制御部50の制御に従って情報表示を行う。端末表示部53は、端末装置5とは別体の外付けディスプレイでもよい。
【0038】
端末制御部50は、生成アプリ実行部501、ドライバー実行部502、及びブラウザー実行部503として機能する。
【0039】
生成アプリ実行部501は、ユーザーの端末装置5に対する操作に基づいて、自宅複合機2が印刷する文書や画像等のデータを生成する。
【0040】
ドライバー実行部502は、生成アプリ実行部501が生成したデータに基づいて印刷データを生成する。印刷データには、生成アプリ実行部501が生成したデータや、当該データを印刷するための各種コマンド等が含まれる。ドライバー実行部502は、生成した印刷データを、端末通信部51を介して自宅複合機2に送信する。
【0041】
ブラウザー実行部503は、コンテンツ管理サーバー7の所定のアドレスにアクセスして、端末通信部51を介してウェブページを表示させる表示データを受信する。そして、ブラウザー実行部503は、端末通信部51を介して受信した表示データに基づいて、端末表示部53にウェブページを表示する。
【0042】
図3は、印刷枚数管理サーバー6、コンテンツ管理サーバー7、印刷サーバー8、自宅印刷管理サーバー9、及びポイント管理サーバー10の構成を示す図である。
【0043】
まず、印刷枚数管理サーバー6について説明する。
印刷枚数管理サーバー6は、印刷枚数管理サーバー制御部60、及び印刷枚数管理サーバー通信部61を備える。
【0044】
印刷枚数管理サーバー制御部60は、CPUやMPU等のプログラムを実行するプロセッサーである印刷枚数管理サーバープロセッサー600、及び印刷枚数管理サーバー記憶部610を備える。印刷枚数管理サーバー制御部60は、印刷枚数管理サーバープロセッサー600が、印刷枚数管理サーバー記憶部610が記憶する制御プログラムを読み出して実行することにより、印刷枚数管理サーバー6の各部を制御する。印刷枚数管理サーバー制御部60は、印刷枚数管理サーバープロセッサー600が、印刷枚数管理サーバー記憶部610が記憶する制御プログラムを実行することで、印刷枚数管理サーバー通信制御部601及び印刷枚数管理サーバー情報処理部602として機能する。
【0045】
印刷枚数管理サーバー記憶部610は、印刷枚数管理サーバープロセッサー600が実行するプログラムや、印刷枚数管理サーバープロセッサー600により処理されるデータを記憶するメモリーを備える。印刷枚数管理サーバー記憶部610は、印刷枚数管理サーバープロセッサー600が実行する制御プログラム、印刷枚数管理DB611、その他の各種データを記憶する。印刷枚数管理サーバー記憶部610は、不揮発性の記憶領域を有する。また、印刷枚数管理サーバー記憶部610は、揮発性の記憶領域を備え、印刷枚数管理サーバープロセッサー600のワークエリアを構成してもよい。
【0046】
図4は、印刷枚数管理DB611の一例を示す図である。
印刷枚数管理DB611は、印刷サービスの利用契約を締結した契約者に提供された複合機の印刷枚数を管理するデータベースである。本実施形態では、印刷枚数管理データベース611は、会社複合機1の印刷枚数を管理する。
印刷枚数管理DB611に格納される1件のレコードは、契約者ID6111、会社複合機ID6112、複合機印刷可能枚数情報6113、及び、契約者印刷可能枚数情報6114を有する。
【0047】
契約者ID6111は、印刷サービスの利用契約を締結した契約者を識別する識別情報である。
【0048】
会社複合機ID6112は、会社複合機1の識別情報である。
【0049】
複合機印刷可能枚数情報6113は、複合機印刷可能枚数を示す情報である。複合機印刷可能枚数は、印刷サービスにおいて契約者に提供された複合機が印刷可能な印刷可能枚数を示す。本実施形態の複合機印刷可能枚数は、会社複合機1の印刷可能枚数を示す。複合機印刷可能枚数は、印刷可能量の一例に対応する。
【0050】
契約者印刷可能枚数情報6114は、契約者印刷可能枚数を示す情報である。契約者印刷可能枚数は、印刷サービスの利用契約を締結した契約者が印刷可能な印刷可能枚数を示す。契約者印刷可能枚数情報6114が示す契約者印刷可能枚数は、同じレコードRで対応付く複合機印刷可能枚数情報6113が示す複合機印刷可能枚数の合計である。
【0051】
図3の説明に戻り、印刷枚数管理サーバー通信部61は、無線回路やアンテナ等の構成を備える通信インターフェースであり、所定の通信規格に従ってグローバルネットワークGNに接続する機器と通信する。
【0052】
上述したように、印刷枚数管理サーバー制御部60は、印刷枚数管理サーバー通信制御部601、及び印刷枚数管理サーバー情報処理部602として機能する。
【0053】
印刷枚数管理サーバー通信制御部601は、印刷枚数管理サーバー通信部61を介して、グローバルネットワークGNに接続する機器と通信する。
【0054】
印刷枚数管理サーバー情報処理部602は、グローバルネットワークGNに接続する機器をクライアントとして、クライアントからの要求等に基づいて情報処理を行う。
【0055】
次に、コンテンツ管理サーバー7について説明する。
コンテンツ管理サーバー7は、コンテンツ管理サーバー制御部70及びコンテンツ管理サーバー通信部71を備える。
【0056】
コンテンツ管理サーバー制御部70は、CPUやMPU等のプログラムを実行するプロセッサーであるコンテンツ管理サーバープロセッサー700、及びコンテンツ管理サーバー記憶部710を備える。コンテンツ管理サーバー制御部70は、コンテンツ管理サーバープロセッサー700が、コンテンツ管理サーバー記憶部710が記憶する制御プログラムを読み出して実行することにより、コンテンツ管理サーバー7の各部を制御する。コンテンツ管理サーバー制御部70は、コンテンツ管理サーバープロセッサー700が、コンテンツ管理サーバー記憶部710が記憶する制御プログラムを実行することで、コンテンツ管理サーバー通信制御部701及びコンテンツ管理サーバー情報処理部702として機能する。
【0057】
コンテンツ管理サーバー記憶部710は、コンテンツ管理サーバープロセッサー700が実行するプログラムや、コンテンツ管理サーバープロセッサー700により処理されるデータを記憶するメモリーを備える。コンテンツ管理サーバー記憶部710は、コンテンツ管理サーバープロセッサー700が実行する制御プログラム、コンテンツ管理DB711、その他の各種データを記憶する。コンテンツ管理サーバー記憶部710は、不揮発性の記憶領域を有する。また、コンテンツ管理サーバー記憶部710は、揮発性の記憶領域を備え、コンテンツ管理サーバープロセッサー700のワークエリアを構成してもよい。
【0058】
図5は、コンテンツ管理DB711の一例を示す図である。
コンテンツ管理DB711は、コンテンツを管理するデータベースである。
コンテンツ管理DB711の1件のレコードは、コンテンツID7111、名称情報7112、及びコンテンツデータ7113を有する。
【0059】
コンテンツID7111は、コンテンツの識別情報である。
【0060】
名称情報7112は、コンテンツの名称を示す情報である。
【0061】
コンテンツデータ7113は、コンテンツID7111により特定されるコンテンツの画像データである。
図5では、コンテンツデータ7113のデータ形式としてPDF(Portable Document Format)を例示している。なお、コンテンツデータ7113のデータ形式は、PDF形式に限定されず、JPEG形式等の他の形式でもよい。
【0062】
図3の説明に戻り、コンテンツ管理サーバー通信部71は、無線回路やアンテナ等の構成を備える通信インターフェースであり、所定の通信規格に従って、グローバルネットワークGNに接続する機器と通信する。
【0063】
上述したように、コンテンツ管理サーバー制御部70は、コンテンツ管理サーバー通信制御部701及びコンテンツ管理サーバー情報処理部702として機能する。
【0064】
コンテンツ管理サーバー通信制御部701は、コンテンツ管理サーバー通信部71を介して、グローバルネットワークGNに接続する機器と通信する。
【0065】
コンテンツ管理サーバー情報処理部702は、グローバルネットワークGNに接続する機器をクライアントとして、クライアントからの要求等に基づいて情報処理を行う。
【0066】
次に、印刷サーバー8について説明する。
印刷サーバー8は、印刷サーバー制御部80及び印刷サーバー通信部81を備える。
【0067】
印刷サーバー制御部80は、CPUやMPU等のプログラムを実行するプロセッサーである印刷サーバープロセッサー800、及び印刷サーバー記憶部810を備える。印刷サーバープロセッサー800が、印刷サーバー記憶部810が記憶する制御プログラムを読み出して実行することにより、印刷サーバー制御部80は、印刷サーバー通信制御部801及び印刷サーバー情報処理部802として機能して、印刷サーバー8の各部を制御する。
【0068】
印刷サーバー記憶部810は、印刷サーバープロセッサー800が実行するプログラムや、印刷サーバープロセッサー800により処理されるデータを記憶するメモリーを備える。印刷サーバー記憶部810は、印刷サーバープロセッサー800が実行する制御プログラム、アドレス情報管理DB811、その他の各種データを記憶する。印刷サーバー記憶部810は、不揮発性の記憶領域を有する。また、印刷サーバー記憶部810は、揮発性の記憶領域を備え、印刷サーバープロセッサー800のワークエリアを構成してもよい。
【0069】
図6は、アドレス情報管理DB811の一例を示す図である。
アドレス情報管理DB811は、自宅複合機2と通信するためのアドレス情報8111を管理するデータベースである。
アドレス情報管理DB811の1件のレコードは、自宅複合機ID211、及びアドレス情報8111を有する。
【0070】
アドレス情報8111は、同じレコードで対応付く自宅複合機ID211が示す自宅複合機2に印刷データを送信するためのアドレスを示す情報である。アドレス情報8111は、例えばメールアドレスを示す。
【0071】
図3の説明に戻り、印刷サーバー通信部81は、無線回路やアンテナ等の構成を備える通信インターフェースであり、所定の通信規格に従って、グローバルネットワークGNに接続する機器と通信する。
【0072】
上述したように、印刷サーバー制御部80は、印刷サーバー通信制御部801及び印刷サーバー情報処理部802として機能する。
【0073】
印刷サーバー通信制御部801は、印刷サーバー通信部81を介して、グローバルネットワークGNに接続する機器と通信する。
【0074】
印刷サーバー情報処理部802は、グローバルネットワークGNに接続する機器をクライアントとして、クライアントからの要求等に基づいて情報処理を行う。
【0075】
次に、自宅印刷管理サーバー9について説明する。
【0076】
自宅印刷管理サーバー9は、自宅印刷管理サーバー制御部90、及び自宅印刷管理サーバー通信部91を備える。
自宅印刷管理サーバー制御部90は、制御部の一例に対応する。
【0077】
自宅印刷管理サーバー制御部90は、CPUやMPU等のプログラムを実行するプロセッサーである自宅印刷管理サーバープロセッサー900、及び自宅印刷管理サーバー記憶部910を備える。自宅印刷管理サーバープロセッサー900が、自宅印刷管理サーバー記憶部910が記憶する制御プログラムを読み出して実行することにより、自宅印刷管理サーバー制御部90は、自宅印刷管理サーバー通信制御部901、及び自宅印刷管理サーバー情報処理部902として機能して、自宅印刷管理サーバー9の各部を制御する。
【0078】
自宅印刷管理サーバー記憶部910は、自宅印刷管理サーバープロセッサー900が実行するプログラムや、自宅印刷管理サーバープロセッサー900により処理されるデータを記憶するメモリーを備える。自宅印刷管理サーバー記憶部910は、自宅印刷管理サーバープロセッサー900が実行する制御プログラム、認証情報管理DB911、自宅印刷管理DB912、その他の各種データを記憶する。自宅印刷管理サーバー記憶部910は、不揮発性の記憶領域を有する。また、自宅印刷管理サーバー記憶部910は、揮発性の記憶領域を備え、自宅印刷管理サーバープロセッサー900のワークエリアを構成してもよい。
【0079】
図7は、認証情報管理DB911の一例を示す図である。
認証情報管理DB911は、ユーザー認証に係わる情報を管理するデータベースである。
認証情報管理DB911の1件のレコードは、認証情報としてユーザーID514及びパスワード9111を有する。
【0080】
パスワード9111は、ユーザーID514が示す従業員Pを認証するためのパスワードである。
【0081】
図8は、自宅印刷管理DB912の一例を示す図である。
自宅印刷管理DB912は、従業員Pの自宅Hでの印刷に係わる情報を管理するデータベースである。
自宅印刷管理DB912の1件のレコードは、契約者ID6111、ユーザーID514、及び自宅複合機ID211を有する。
【0082】
図3の説明に戻り、自宅印刷管理サーバー通信部91は、無線回路やアンテナ等の構成を備える通信インターフェースであり、所定の通信規格に従って、グローバルネットワークGNに接続する機器と通信する。
【0083】
上述したように、自宅印刷管理サーバー制御部90は、自宅印刷管理サーバー通信制御部901及び自宅印刷管理サーバー情報処理部902として機能する。
【0084】
自宅印刷管理サーバー通信制御部901は、自宅印刷管理サーバー通信部91を介して、グローバルネットワークGNに接続する機器と通信する。
【0085】
自宅印刷管理サーバー情報処理部902は、グローバルネットワークGNに接続する機器をクライアントとして、クライアントからの要求等に基づいて情報処理を行う。
【0086】
次に、ポイント管理サーバー10について説明する。
ポイント管理サーバー10は、従業員Pに付与されたポイントを管理するデータベースであるポイント管理DB101を記憶する。ポイント管理DB101の1件のレコードは、ユーザーID514、及び、付与されたポイントを示すポイント情報を有する。
【0087】
次に、情報処理システム1000の動作について説明する。
図9は、情報処理システム1000の動作を示すシーケンス図である。
【0088】
端末装置5のブラウザー実行部503は、ユーザー認証に係る画面である認証画面を端末表示部53によって表示する(ステップSA1)。
【0089】
従業員Pは、端末装置5が表示する認証画面に基づいて、端末装置5に対して認証情報を入力する(ステップSA2)。認証情報は、ユーザーID514及びパスワード9111を含む。
【0090】
ブラウザー実行部503は、認証情報が入力されると、端末通信部51を介して、印刷指示画面要求情報をコンテンツ管理サーバー7に送信する(ステップSA3)。
【0091】
印刷指示画面要求情報は、印刷指示画面を要求する情報である。印刷指示画面は、コンテンツの指定、及び、指定したコンテンツの印刷指示を行うための画面である。印刷指示画面は、例えば、コンテンツごとに名称情報7112を一覧表示し、コンテンツの指定の操作、及び、指定したコンテンツの印刷指示の操作を行うためのソフトウェアボタンを含む。印刷指示画面要求情報には、従業員Pが入力した認証情報を含む。
【0092】
コンテンツ管理サーバー7のコンテンツ管理サーバー情報処理部702は、コンテンツ管理サーバー通信制御部701が印刷指示画面要求情報を受信すると、この印刷指示画面要求情報に含まれる認証情報に基づいてユーザー認証を行う(ステップSA4)。
【0093】
ステップSA4において、コンテンツ管理サーバー情報処理部702は、印刷指示画面要求情報に含まれる認証情報が、認証情報管理DB911に格納されているか否かを自宅印刷管理サーバー9に問い合わせる。次いで、コンテンツ管理サーバー情報処理部702は、問い合わせに対する応答が、印刷指示画面要求情報に含まれる認証情報が認証情報管理DB911に格納されているとの応答である場合、ユーザー認証に成功したと判別する。一方で、コンテンツ管理サーバー情報処理部702は、問い合わせに対する応答が、印刷指示画面要求情報に含まれる認証情報が認証情報管理DB911に格納されていないとの応答である場合、ユーザー認証に失敗したと判別する。
【0094】
コンテンツ管理サーバー通信制御部701は、コンテンツ管理サーバー情報処理部702がユーザー認証に成功したと判別した場合、コンテンツ管理サーバー通信部71を介して、印刷指示画面を表示させるHTMLファイルを端末装置5に送信する(ステップSA5)。印刷指示画面を表示させるHTMLファイルには、コンテンツごとに、コンテンツ管理DB711が格納する名称情報7112とコンテンツID7111との組み合わせを有する。
【0095】
なお、コンテンツ管理サーバー通信制御部701は、コンテンツ管理サーバー情報処理部702がユーザー認証に失敗したと判別した場合、印刷指示画面を表示させるHTMLファイルを送信しない。この場合、コンテンツ管理サーバー通信制御部701は、ユーザー認証に失敗したことを示す情報を端末装置5に送信してもよい。
【0096】
端末装置5のブラウザー実行部503は、印刷指示画面を表示させるHTMLファイルを受信すると、端末表示部53によって印刷指示画面を表示する(ステップSA6)
【0097】
従業員Pは、印刷指示画面において、コンテンツを指定する指定操作、及び、指定したコンテンツの印刷指示する印刷指示操作を行う(ステップSA7)。
【0098】
端末装置5のブラウザー実行部503は、従業員Pが指定操作及び印刷指示操作を行うと、端末通信部51を介して印刷指示実行要求情報をコンテンツ管理サーバー7に送信する(ステップSA8)。
【0099】
印刷指示実行要求情報は、印刷指示の実行を要求する情報であり、指定されたコンテンツのコンテンツID7111、端末記憶部510が記憶する自宅複合機ID515、及び端末記憶部510が記憶するユーザーID514を含む。
【0100】
コンテンツ管理サーバー7のコンテンツ管理サーバー情報処理部702は、コンテンツ管理サーバー7が印刷指示実行要求情報を受信すると、この印刷指示実行要求情報に含まれるコンテンツID7111に対応付くコンテンツデータ7113を特定する(ステップSA9)。
【0101】
次いで、コンテンツ管理サーバー通信制御部701は、コンテンツ管理サーバー通信部71を介して、印刷指示情報を印刷サーバー8に送信する(ステップSA10)。
【0102】
印刷指示情報には、ステップSA9で特定したコンテンツデータ7113、印刷指示実行要求情報に含まれる自宅複合機ID515、及び、印刷指示実行要求情報に含まれるユーザーID514を含む。
【0103】
次いで、印刷サーバー情報処理部802は、印刷サーバー通信制御部801が印刷指示情報を受信すると、アドレス情報管理DB811を参照して、この印刷指示情報に含まれる自宅複合機ID515と同じ自宅複合機ID211に対応付くアドレス情報8111を特定する(ステップSA11)。
【0104】
印刷サーバー8の印刷サーバー情報処理部802は、印刷サーバー通信制御部801が受信した印刷指示情報に含まれるコンテンツデータ7113に基づいて印刷データを生成する(ステップSA12)。
【0105】
ステップSA12で生成される印刷データは、印刷指示情報に含まれるコンテンツデータ7113、及び、印刷指示情報に含まれる自宅複合機ID515が示す自宅複合機2のコマンド体系に準拠した制御コマンドを含む。
【0106】
次いで、印刷サーバー通信制御部801は、ステップSA11で特定されたアドレス情報8111に基づいて、印刷サーバー通信部81を介して、ステップSA12で生成された印刷データを自宅複合機2に送信する(ステップSA13)。
【0107】
自宅複合機2の印刷制御部202は、複合機通信制御部201が印刷データを受信すると、印刷部22を制御して、この印刷データに基づく印刷を行う(ステップSA14)。
【0108】
複合機通信制御部201は、印刷制御部202による印刷が終了すると、ステップSA14での印刷実績を示す印刷実績情報を印刷サーバー8に送信する(ステップSA15)。
【0109】
印刷実績情報が示す印刷実績は、印刷枚数を示す。印刷実績情報には、複合機記憶部210が記憶する自宅複合機ID211を含む。本実施形態では、印刷実績情報が示す印刷実績は印刷枚数を示す場合を例示するが、印刷実績情報が示す印刷実績は、印刷枚数に加えて、カラー又はモノクロを示す印刷態様やインク使用量等の他の要素を含んでもよい。
【0110】
印刷サーバー8の印刷サーバー通信制御部801は、印刷サーバー通信部81を介して印刷実績情報を自宅複合機2から受信すると、受信した印刷実績情報を、印刷サーバー通信部81を介して自宅印刷管理サーバー9に送信する(ステップSA16)。
【0111】
自宅印刷管理サーバー9の自宅印刷管理サーバー制御部90は、印刷サーバー8から受信した印刷実績情報に基づいて、印刷実績に応じて印刷可能枚数(印刷可能量)を低減する低減処理を行う(ステップSA17)。
【0112】
低減処理において、自宅印刷管理サーバー情報処理部902は、自宅印刷管理DB912を参照し、自宅印刷管理サーバー通信制御部901が受信した印刷実績情報に含まれる自宅複合機ID211に対応付く契約者ID6111を特定する(ステップSA171)。
【0113】
次いで、自宅印刷管理サーバー情報処理部902は、印刷枚数低減要求情報を生成する(ステップSA172)。
【0114】
印刷枚数低減要求情報は、契約者印刷可能枚数を減らすことを要求する情報であり、特定した契約者ID6111、及び、印刷サーバー8から受信した印刷実績情報を含む。なお、契約者印刷可能枚数は複合機印刷可能枚数の合計であるため、契約者印刷可能枚数を減らすことは、複合機印刷可能枚数を減らすことの一例に対応する。
【0115】
次いで、自宅印刷管理サーバー通信制御部901は、自宅印刷管理サーバー情報処理部902が生成した印刷枚数低減要求情報を印刷枚数管理サーバー6に送信する(ステップSA173)。
【0116】
印刷枚数管理サーバー6の印刷枚数管理サーバー情報処理部602は、印刷枚数管理サーバー通信制御部601が受信した印刷枚数低減要求情報に基づいて印刷枚数を減らす(ステップSA18)。
【0117】
具体的には、印刷枚数管理サーバー情報処理部602は、印刷枚数低減要求情報に含まれる契約者ID6111を有するレコードを、印刷枚数管理DB611から特定する。次いで、印刷枚数管理サーバー情報処理部602は、特定したレコードの契約者印刷可能枚数情報6114が示す契約者印刷可能枚数を、印刷枚数低減要求情報が含む印刷実績情報が示す印刷枚数分減らす。次いで、印刷枚数管理サーバー情報処理部602は、契約者ID6111に対応付く1又は複数の複合機印刷可能枚数情報6113を対象に、契約者印刷可能枚数を減らした分、複合機印刷可能枚数を減らす。
【0118】
図9のシーケンス図の説明に戻り、自宅印刷管理サーバー制御部90は、印刷サーバー8から受信した印刷実績情報に基づいて、所定のポイントサービスにおける使用者のアカウントに、印刷実績に応じたポイントを付与するポイント付与処理を行う(ステップSA19)。
【0119】
ポイント付与処理において、自宅印刷管理サーバー情報処理部902は、自宅印刷管理サーバー通信制御部901が受信した印刷実績情報が示す印刷枚数に応じたポイントを算出する(ステップSA191)。
【0120】
次いで、自宅印刷管理サーバー情報処理部902は、ポイント付与要求情報を生成する(ステップSA192)。生成されるポイント付与要求情報は、ステップSA191で算出されたポイントを示す情報、及び、ユーザーID514を含む。ポイント付与要求情報に含まれるユーザーID514は、自宅印刷管理DB912において、印刷サーバー8から受信した印刷実績情報に含まれる自宅複合機ID211に対応付くユーザーID514である。
【0121】
次いで、自宅印刷管理サーバー通信制御部901は、自宅印刷管理サーバー情報処理部902が生成したポイント付与要求情報をポイント管理サーバー10に送信する(ステップSA193)。
【0122】
ポイント管理サーバー10は、受信したポイント付与要求情報に基づいて、ポイント管理DB101に格納されるポイント情報が示すポイントを増やす。より具体的には、ポイント管理サーバー10は、受信したポイント付与要求情報に含まれるユーザーID514を有するレコードを、ポイント管理DB101から特定する。そして、ポイント管理サーバー10は、特定したレコードのポイント情報が示すポイントに、受信したポイント付与要求情報が示すポイントを加える。
【0123】
次に、プリンタードライバー512が生成した印刷データに基づいて印刷を行う場合の情報処理システム1000の動作について説明する。
【0124】
プリンタードライバー512では、自宅複合機2を使用する用途として、業務用の印刷、及び、私用の印刷のいずれかを入力できる。プリンタードライバー512が生成した印刷データに基づく印刷の説明では、業務用の印刷が入力される場合と、私用の印刷が入力される場合とを分けて説明する。
業務用の印刷は、第1用途の一例に対応する。私用の印刷は、第2用途の一例に対応する。
【0125】
まず、業務用の印刷が入力される場合の情報処理システム1000の動作を説明する。
図10は、情報処理システム1000の動作を示すシーケンス図である。
図10において、
図9に示すシーケンス図と同じステップについては同一のステップ番号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0126】
端末装置5のドライバー実行部502は、自宅複合機2を使用する用途を入力するための用途入力画面を端末表示部53によって表示する(ステップSB1)。
【0127】
従業員Pは、端末装置5が表示する用途入力画面に基づいて、自宅複合機2を使用する用途として業務用の印刷であることを入力して、ドライバー実行部502が、業務用の印刷であることの入力を受け付けると(ステップSB2)、認証情報を入力するための認証情報入力画面を端末表示部53に表示する(ステップSB3)。
【0128】
従業員Pは、端末装置5が表示する認証情報入力画面に基づいて、端末装置5に対して認証情報を入力して、ドライバー実行部502が、認証情報の入力を受け付けると(ステップSB4)、端末通信部51を介してユーザー認証要求情報を自宅印刷管理サーバー9に送信する(ステップSB5)。
【0129】
ユーザー認証要求情報は、ユーザー認証を要求する情報であり、従業員Pから入力された認証情報を含む。
【0130】
自宅印刷管理サーバー9の自宅印刷管理サーバー情報処理部902は、自宅印刷管理サーバー通信制御部901がユーザー認証要求情報を受信すると、この認証要求情報に含まれる認証情報に基づいてユーザー認証を行う(ステップSB6)。
【0131】
ステップSB6において、自宅印刷管理サーバー情報処理部902は、ユーザー認証要求情報に含まれる認証情報を認証情報管理DB911がレコードとして格納している場合、ユーザー認証に成功したと判別する。一方、ステップSB6において、自宅印刷管理サーバー情報処理部902は、ユーザー認証要求情報に含まれる認証情報を認証情報管理DB911がレコードとして格納していない場合、ユーザー認証に失敗したと判別する。
【0132】
自宅印刷管理サーバー通信制御部901は、自宅印刷管理サーバー情報処理部902がユーザー認証に成功したと判別した場合、自宅印刷管理サーバー通信部91を介して、印刷許可を示す印刷許可情報を端末装置5に送信する(ステップSB7)。
【0133】
なお、自宅印刷管理サーバー通信制御部901は、自宅印刷管理サーバー情報処理部902がユーザー認証に失敗したと判別した場合、印刷許可情報を送信しない。この場合、自宅印刷管理サーバー通信制御部901は、ユーザー認証に失敗したことを示す情報を端末装置5に送信してもよい。
【0134】
端末装置5のドライバー実行部502は、端末通信部51を介して印刷許可情報を受信すると、生成アプリ実行部501が生成したデータに基づいて印刷データを生成し(ステップSB8)、生成した印刷データを、端末通信部51を介して自宅複合機2に送信する(ステップSB9)
【0135】
自宅複合機の印刷制御部202は、複合機通信制御部201が印刷データを受信すると、印刷部22を制御して、この印刷データに基づく印刷を行う(ステップSB10)。
【0136】
複合機通信制御部201は、印刷制御部202により印刷が終了すると、ステップSB10における印刷実績を示す印刷実績情報を端末装置5に送信する(ステップSB11)。
【0137】
ステップSB11で送信される印刷実績情報には、複合機記憶部210が記憶する自宅複合機ID211が含まれる。
【0138】
端末装置5のドライバー実行部502は、端末通信部51を介して印刷実績情報を自宅複合機2から受信すると、受信した印刷実績情報を、端末通信部51を介して自宅印刷管理サーバー9に送信する(ステップSB12)。
【0139】
自宅印刷管理サーバー9は、端末装置5から受信した印刷実績情報に基づいて、低減処理及びポイント付与処理を行う。
【0140】
次に、私用の印刷が入力される場合の情報処理システム1000の動作を説明する。
図11は、情報処理システム1000の動作を示すシーケンス図である。
図11において、
図10に示すシーケンス図と同じステップについては同一のステップ番号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0141】
従業員Pは、端末装置5が表示する用途入力画面に基づいて、自宅複合機2を使用する用途として私用の印刷であることを入力して、ドライバー実行部502が、私用の印刷であることの入力を受け付けると(ステップSC1)、印刷データを生成する(ステップSB8)。
【0142】
図10と
図11と比較して明らかな通り、自宅複合機2を使用する用途が業務用の印刷である場合、印刷実績情報が自宅印刷管理サーバー9に送信されて、自宅印刷管理サーバー9は、低減処理及びポイント付与処理を行う。一方で、自宅複合機2を使用する用途が私用の印刷である場合、印刷実績情報が自宅印刷管理サーバー9に送信しない。そのため、自宅複合機2を使用する用途が私用の印刷である場合、自宅印刷管理サーバー9は、低減処理及びポイント付与処理を行わない。
【0143】
次に、上述した実施形態の変形例を複数説明する。
[変形例1]
上述した実施形態では、印刷実績情報を受信するたびに自宅印刷管理サーバー9がポイント付与処理を行う構成である。変形例1の自宅印刷管理サーバー9は、例えば1ヶ月ごとの所定周期でポイント付与処理を行う。
【0144】
変形例1において、自宅印刷管理サーバー9の自宅印刷管理サーバー制御部90は、自宅複合機2ごとに、次の処理を行う。
すなわち、自宅印刷管理サーバー情報処理部902は、印刷実績情報に基づいて印刷枚数を累積的にカウントする。自宅印刷管理サーバー情報処理部902は、ポイント付与処理を実行するタイミングが到来した場合、カウントした印刷枚数に応じたポイントを算出する。そして、自宅印刷管理サーバー情報処理部902は、算出したポイントの情報を含むポイント付与要求情報をポイント管理サーバー10に送信する。次いで、自宅印刷管理サーバー制御部90は、自宅印刷管理サーバー通信制御部901がポイント付与要求情報を送信すると、カウントしていた印刷枚数をゼロ枚に変更する。
【0145】
[変形例2]
上述した実施形態及び変形例は、印刷枚数に応じたポイントが従業員Pに付与される構成である。変形例2は、自宅複合機2の消耗品の価格に対応したポイントが従業員Pに付与される構成である。変形例2の説明では、自宅複合機2の消耗品としてインクを例示する。
【0146】
変形例2の印刷実績情報が示す印刷実績には、インク使用量が含まれる。
変形例2において、自宅印刷管理サーバー9の自宅印刷管理サーバー制御部90は、自宅複合機2ごとに、次の処理を行う。
すなわち、自宅印刷管理サーバー情報処理部902は、印刷実績情報に基づいてインク使用量を累積的にカウントする。自宅印刷管理サーバー情報処理部902は、カウントしたインク使用量が、インク不足とする所定値以上となった場合、インクもしくはインクカートリッジの価格に対応したポイントの情報を含むポイント付与要求情報を生成する。そして、自宅印刷管理サーバー通信制御部901は、ポイント付与要求情報をポイント管理サーバー10に送信する。次いで、自宅印刷管理サーバー情報処理部902は、自宅印刷管理サーバー通信制御部901がポイント付与要求情報を送信すると、カウントしていたインク使用量をゼロに変更する。
【0147】
なお、変形例2では、自宅複合機2の消耗品としてインクを例示したが、自宅複合機2の消耗品はインクに限定されず、トナーでもよいし、印刷媒体でもよい。例えば、消耗品が印刷媒体の場合、自宅印刷管理サーバー情報処理部902は、印刷実績情報に基づいて印刷枚数を累積的にカウントする。自宅印刷管理サーバー情報処理部902は、カウントした印刷枚数が、印刷媒体不足とする所定値以上となった場合、印刷媒体の価格に対応したポイントの情報を含むポイント付与要求情報を生成する。そして、自宅印刷管理サーバー通信制御部901は、ポイント付与要求情報をポイント管理サーバー10に送信する。次いで、自宅印刷管理サーバー情報処理部902は、自宅印刷管理サーバー通信制御部901がポイント付与要求情報を送信すると、カウントしていた印刷枚数をゼロ枚に変更する。
【0148】
以上、説明したように、情報処理システム1000は、対象の複合機印刷サービスにおいて、印刷サービスの対象となる会社複合機1と、印刷サービスの対象外の自宅複合機2と、会社複合機1が印刷可能な印刷可能枚数である複合機印刷可能枚数を管理する印刷枚数管理サーバー6と、自宅複合機2による印刷が行われた場合、自宅複合機2の印刷実績に基づいて印刷枚数管理サーバー6が管理する複合機印刷可能枚数を減らす低減処理を行い、自宅複合機2の印刷実績に応じたポイントを従業員Pに付与するポイント付与処理を行う自宅印刷管理サーバー9と、を備える。
【0149】
これによれば、自宅複合機2の印刷実績に応じたポイントが従業員Pに付与されるため、在宅勤務等において印刷サービスの対象外の自宅複合機2で従業員Pが印刷を行った場合、従業員Pにかかる印刷費用の負担を軽減できる。また、印刷サービスにおける複合機印刷可能枚数が低減されることの引き換えに、ポイントを付与するようになっているので、サービス対象外の複合機であっても、印刷サービスとは別の費用負担が生じない印刷を簡単に利用できる。
【0150】
自宅印刷管理サーバー9は、従業員Pが自宅複合機2を使用した用途が業務用の印刷である場合、低減処理及びポイント付与処理を行う。自宅印刷管理サーバー9は、従業員Pが自宅複合機2を使用した用途が私用の印刷である場合、低減処理及びポイント付与処理を行わない。
【0151】
これによれば、自宅複合機2を使用した用途が業務用の印刷である場合に低減処理及びポイント付与処理が行われるため、在宅勤務等において自宅複合機2で業務用の印刷を行った場合、従業員Pにかかる印刷費用の負担を軽減できる。
【0152】
情報処理システム1000は、自宅複合機2に印刷データを送信し、送信した印刷データに対する印刷実績情報を自宅複合機2から受信する端末装置5を備える。端末装置5は、従業員Pから、自宅複合機2を使用する用途が業務用の印刷か私用の印刷かの入力を受け付ける。端末装置5は、業務用の印刷の入力を受け付けた場合、自宅複合機2の印刷実績を示す印刷実績情報を自宅印刷管理サーバー9に送信する。自宅印刷管理サーバー9は、端末装置5から印刷実績情報を受信すると、印刷実績情報が示す自宅複合機2の印刷実績に基づいて低減処理及びポイント付与処理を行う。
【0153】
これによれば、端末装置5が送信した印刷データに基づく印刷が業務用の印刷である場合、従業員Pにかかる印刷費用の負担を軽減できる。そのため、端末装置5が記憶するコンテンツを業務用の印刷とする場合、従業員Pにかかる印刷費用の負担を軽減できる。
【0154】
情報処理システム1000は、コンテンツを管理するコンテンツ管理サーバー7を備える。コンテンツ管理サーバー7は、管理するコンテンツを自宅複合機2が印刷した場合、従業員Pが自宅複合機2を使用した用途が業務用の印刷であるとして、低減処理及びポイント付与処理を行う。
【0155】
これによれば、コンテンツ管理サーバー7が管理するコンテンツを業務用のコンテンツと会社Cが設定することで、端末装置5に業務用のコンテンツが記憶されていなくても、自宅複合機2によって業務用の印刷を行える。よって、在宅勤務等において自宅複合機2で業務の印刷を行う場合のコンテンツのセキュリティーを高めると共に、従業員Pにかかる印刷費用の負担を軽減できる。
【0156】
コンテンツ管理サーバー7は、ポイント付与処理において、自宅複合機2における消耗品の使用量が所定値以上になった場合、消耗品の価格に対応するポイントを付与する。
【0157】
これによれば、従業員Pが消耗品の購入を望むタイミングで、ポイントを付与することができるようになるため、従業員Pにとっての利便性を高めることができる。
【0158】
会社複合機1は、印刷サービスの利用契約を締結した会社Cに提供された複合機である。自宅複合機2は、会社Cと雇用関係を有する従業員Pが使用する複合機であって、印刷サービスにおいては提供されない複合機である。
【0159】
これによれば、自宅複合機2の印刷実績に応じたポイントが従業員Pに付与されるため、在宅勤務等において印刷サービスの対象外の自宅複合機2で従業員Pが印刷を行った場合、従業員Pにかかる印刷費用の負担を軽減できる。また、情報処理システム1000は、複合機印刷可能枚数が低減されるため、従業員Pが使用する自宅複合機2による印刷を、会社Cが契約した印刷サービスの利用として処理できる。
【0160】
自宅印刷管理サーバー9は、対象の複合機を用いる印刷サービスの対象となる会社複合機1の複合機印刷可能枚数を管理する印刷枚数管理サーバー6と通信可能である。自宅印刷管理サーバー9は、印刷サービスの対象外の自宅複合機2による印刷が行われた場合、自宅複合機2の印刷実績に基づいて複合機印刷可能枚数を減らす低減処理と、自宅複合機2の印刷実績に応じたポイントを従業員Pに付与するポイント付与処理と、を行う自宅印刷管理サーバー制御部90を備える。
【0161】
これによれば、上述した情報処理システム1000の効果と同様の効果を奏する。
【0162】
上述した実施形態及び変形例は、あくまでも本発明の一態様を示すものであり、本発明の範囲内で任意に変形および応用が可能である。
【0163】
上述した実施形態及び変形例は、会社複合機1及び自宅複合機2の印刷方式としてシリアルインクジェット方式を例示したが、これら複合機の印刷方式は、ラインインクジェット方式でもよい。また、これら複合機の印刷方式は、インクジェット方式に限定されず、他の印刷方式でもよい。また、第1印刷装置及び第2印刷装置として複合機を例示したが、第1印刷装置及び第2印刷装置は複合機に限定されず、スキャン機能を有しないプリンター等の印刷装置でもよい。また、会社複合機1及び自宅複合機2は、ファクシミリ機能等のさらに種々の機能を有する装置でもよい。
【0164】
上述した実施形態及び変形例は、印刷サービスの利用契約を締結した契約者として会社Cを例示し、第2印刷装置のユーザーとして従業員Pを例示した。しかしながら、契約者は会社Cに限定されない。また、第2印刷装置のユーザーは従業員Pに限定されない。契約者は、印刷サービスの利用契約を契約した主体であればよく、第2印刷装置のユーザーは、この主体と所定の関係を有する者であればよい。例えば、契約者は、学校や学習塾の主体でもよい。契約者が学校や学習塾の場合、第2印刷装置のユーザーは、学校や学習塾に対し在籍登録の関係を有する先生や生徒が例として挙げられる。
【0165】
上述した実施形態及び変形例では、印刷サービスは、印刷サービスの利用契約を締結した契約者に対して複合機を提供し、一定期間において提供した複合機により定額で所定枚数の印刷が可能であったが、複合機の提供はサービスに含まなくてもよい。また、定額で印刷可能な量を越えた場合は、従量課金により超過量に応じた課金を行う印刷サービスでもよい。この場合、定額課金の範囲内でのみ低減処理とポイント付与処理を行うようにしてもよい。
【0166】
上述した実施形態及び変形例では、第1用途として業務用の印刷を例示し、第2用途として私用の印刷を例示した。しかしながら、第1用途は業務用の印刷に限定されない。第1用途と第2用途とは、異なる用途であればよい。例えば、契約者が学校であり、第2印刷装置のユーザーが生徒である場合、第1用途は家庭学習用の印刷とし、第2用途は私用の印刷とすることができる。
【0167】
自宅印刷管理サーバー9は、算出するポイントを他の第2のポイントに変換し、変換した第2のポイントを付与するポイント付与処理を行う構成としてよい。この構成の場合、情報処理システム1000は、第2のポイントを管理する第2のポイント管理サーバーを備える。そして、自宅印刷管理サーバー9は、この第2のポイント管理サーバーを通信対象として、ポイント付与処理を行う。また、自宅印刷管理サーバー9は、算出するポイントを電子マネーに変換し、ポイント付与処理として変換した電子マネーを付与する処理を行う構成としてよい。この構成の場合、情報処理システム1000は、電子マネーを管理する電子マネー管理サーバーを備える。そして、自宅印刷管理サーバー9は、この電子マネー管理サーバーを通信対象として、ポイント付与処理として電子マネーの付与を行う。
【0168】
上述した実施形態及び変形例では、第1管理装置及び印刷可能量管理装置として印刷枚数管理サーバー6を例示したが、第1管理装置及び印刷可能量管理装置は、印刷可能枚数を管理するサーバー装置に限定されない。第1管理装置及び印刷可能量管理装置は、インクを使用可能量であるインク使用可能量等の他の印刷可能量を管理するサーバー装置でもよい。第1管理装置及び印刷可能量管理装置が印刷可能枚数以外の他の印刷可能量を管理する場合、印刷実績情報が示す印刷実績は、第1管理装置及び印刷可能量管理装置が管理する対象に対応する要素を示す。例えば、第1管理装置及び印刷可能量管理装置がインク使用可能量を管理する場合、印刷実績情報が示す印刷実績は、インク使用量を示す。
【0169】
上述した実施形態及び変形例では、コンテンツ管理サーバー7が自宅印刷管理サーバー9に問い合わせを行うことでユーザー認証を行う構成であるが、コンテンツ管理サーバー7が認証情報管理DB911を記憶し、この認証情報管理DB911に基づいてユーザー認証を行う構成でもよい。
【0170】
また、端末制御部50、複合機制御部20、印刷枚数管理サーバー制御部60、コンテンツ管理サーバー制御部70、印刷サーバー制御部80、及び自宅印刷管理サーバー制御部90の機能は、複数のプロセッサー、又は、半導体チップにより実現してもよい。
【0171】
また、
図2及び
図3に示した各部は一例であって、具体的な実装形態は特に限定されない。つまり、必ずしも各部に個別に対応するハードウェアが実装される必要はなく、一つのプロセッサーがプログラムを実行することで各部の機能を実現する構成とすることも勿論可能である。また、上述した実施形態においてソフトウェアで実現される機能の一部をハードウェアとしてもよく、或いは、ハードウェアで実現される機能の一部をソフトウェアで実現してもよい。その他、自宅複合機2、端末装置5、及び、各サーバー装置の他の各部の具体的な細部構成についても、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で任意に変更可能である。
【0172】
また、
図9-
図11に示す動作のステップ単位は、情報処理システム1000の各装置の動作の理解を容易にするために、主な処理内容に応じて分割したものであり、処理単位の分割の仕方や名称によって、本発明が限定されることはない。処理内容に応じて、さらに多くのステップ単位に分割してもよい。また、1つのステップ単位がさらに多くの処理を含むように分割してもよい。また、そのステップの順番は、本発明の趣旨に支障のない範囲で適宜に入れ替えてもよい。
【符号の説明】
【0173】
1…会社複合機(第1印刷装置)、2…自宅複合機(第2印刷装置)、3…通信装置、4…通信装置、5…端末装置、6…印刷枚数管理サーバー(第1管理装置、印刷可能量管理装置)、7…コンテンツ管理サーバー(第3管理装置)、8…印刷サーバー、9…自宅印刷管理サーバー(第2管理装置、管理装置)、90…自宅印刷管理サーバー制御部(制御部)、1000…情報処理システム、C…会社(契約者)、GN…グローバルネットワーク、H…自宅、LN1…ローカルネットワーク、LN2…ローカルネットワーク、P…従業員(第2印刷装置のユーザー)。