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特許7548039情報処理装置、情報処理方法、プログラム、および車両
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-02
(45)【発行日】2024-09-10
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、プログラム、および車両
(51)【国際特許分類】
   B60H 1/00 20060101AFI20240903BHJP
   B60H 1/22 20060101ALI20240903BHJP
【FI】
B60H1/00 103Z
B60H1/22 671
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2021016610
(22)【出願日】2021-02-04
(65)【公開番号】P2022119466
(43)【公開日】2022-08-17
【審査請求日】2023-08-22
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002860
【氏名又は名称】弁理士法人秀和特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】村上 国広
(72)【発明者】
【氏名】波多野 博康
(72)【発明者】
【氏名】井ノ口 貴章
【審査官】佐藤 正浩
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-347295(JP,A)
【文献】特開2009-107548(JP,A)
【文献】特開2011-255686(JP,A)
【文献】特開2020-066301(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60H 1/00
B60H 1/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の加温装置を有する車両を制御する情報処理装置であって、
前記複数の加温装置のそれぞれを連続して運転した場合における消費電力の推移を、現在の温度と目標温度との差である相対温度ごとに定義したデータを記憶する記憶部と、
ユーザ端末から送信され、動作させる前記加温装置の指定と、前記加温装置の動作を終了させる条件の指定と、を含む空調リクエストを取得することと、
前記指定された加温装置について、前記記憶部に記憶されたデータに基づいて、前記条件を満たすまでに必要な消費電力量を算出することと、
動作させる加温装置を、前記算出された消費電力量と前記車両のバッテリ残量に基づいて選択することと、
を実行する制御部と、を有する、
情報処理装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記加温装置の動作が終了した後のバッテリ残量が所定値を下回らないように前記選択を行う、
請求項に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記複数の加温装置のそれぞれに対して設定された優先度にさらに基づいて前記選択を行う、
請求項に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記選択の結果、前記指定された加温装置のうち、少なくともいずれかについて動作が制限される場合に、ユーザに対して通知を行う、
請求項1からのいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
複数の加温装置を有する車両を制御する情報処理方法であって、
前記複数の加温装置のそれぞれを連続して運転した場合における消費電力の推移を、現在の温度と目標温度との差である相対温度ごとに定義したデータを記憶部に記憶させるステップと、
ユーザ端末から送信され、動作させる前記加温装置の指定と、前記加温装置の動作を終
了させる条件の指定と、を含む空調リクエストを取得するステップと、
前記指定された加温装置について、前記記憶部に記憶されたデータに基づいて、前記条件を満たすまでに必要な消費電力量を算出するステップと、
動作させる加温装置を、前記算出された消費電力量と前記車両のバッテリ残量に基づいて選択するステップと、
を含む、
情報処理方法。
【請求項6】
前記加温装置の動作が終了した後のバッテリ残量が所定値を下回らないように前記選択を行う、
請求項に記載の情報処理方法。
【請求項7】
前記複数の加温装置のそれぞれに対して設定された優先度にさらに基づいて前記選択を行う、
請求項に記載の情報処理方法。
【請求項8】
前記選択の結果、前記指定された加温装置のうち、少なくともいずれかについて動作が制限される場合に、ユーザに対して通知を行う、
請求項からのいずれか1項に記載の情報処理方法。
【請求項9】
請求項からのいずれか1項に記載の情報処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項10】
複数の加温装置と、
駆動用バッテリと、
前記複数の加温装置のそれぞれを連続して運転した場合における消費電力の推移を、現在の温度と目標温度との差である相対温度ごとに定義したデータを記憶する記憶部と、
ユーザ端末から送信され、動作させる前記加温装置の指定と、前記加温装置の動作を終了させる条件の指定と、を含む空調リクエストを取得することと、
前記指定された加温装置について、前記記憶部に記憶されたデータに基づいて、前記条件を満たすまでに必要な消費電力量を算出することと、
動作させる加温装置を、前記算出された消費電力量と前記駆動用バッテリ残量に基づいて選択することと、
を実行する制御部と、を有する、
車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の空調制御に関する。
【背景技術】
【0002】
車両の空調(カーエアコン)を遠隔制御するためのシステムがある。例えば、特許文献1には、端末から送信された始動要求に基づいて車両の空調を始動させ、ウインドウの霜を除去する必要があると判定した場合にデフロスタを動作させるリモート空調システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2018-122837号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、リモート空調の利便性を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の第一の態様は、複数の加温装置を有する車両を制御する情報処理装置である。具体的には、ユーザ端末から送信された空調リクエストを取得することと、前記空調リクエストによって動作が指定された加温装置のうち、動作させる加温装置を、前記車両のバッテリ残量に基づいて選択することと、を実行する制御部を有する。
【0006】
本開示の第二の態様は、複数の加温装置を有する車両を制御する情報処理方法である。具体的には、ユーザ端末から送信された空調リクエストを取得するステップと、前記空調リクエストによって動作が指定された加温装置のうち、動作させる加温装置を、前記車両のバッテリ残量に基づいて選択するステップと、を含む。
【0007】
本開示の第三の態様は、複数の加温装置と、駆動用バッテリと、ユーザ端末から送信された空調リクエストによって動作が指定された加温装置のうち、動作させる加温装置を、前記駆動用バッテリの残量に基づいて選択する制御部と、を有する車両である。
【0008】
また、他の態様として、上記の情報処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラム、または、該プログラムを非一時的に記憶したコンピュータ可読記憶媒体が挙げられる。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、リモート空調の利便性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】実施形態に係る車両システムのシステム構成図。
図2】車両が有する構成要素を示したブロック図。
図3】空調ECUが有するマイコンのモジュール構成を示したブロック図。
図4】センタサーバおよびユーザ端末が有する構成要素を示したブロック図。
図5】ユーザ端末によって生成される空調パラメータの例。
図6】ユーザ端末が提供するユーザインタフェースの例。
図7】車両のバッテリ残量を説明する図。
図8】空調ECUに記憶される電力データを説明する図。
図9】車両システムの構成要素間で送受信されるデータのフロー図。
図10】空調ECUが実行する処理のフローチャート。
図11】第二の実施形態におけるセンタサーバの構成図。
図12】第二の実施形態において送受信されるデータのフロー図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本開示の一態様は、複数の加温装置を有する車両を制御する情報処理装置である。
具体的には、ユーザ端末から送信された空調リクエストを取得することと、前記空調リクエストによって動作が指定された加温装置のうち、動作させる加温装置を、前記車両のバッテリ残量に基づいて選択することと、を実行する制御部を有する。
【0012】
ヒートポンプ式カーエアコン、シートヒーター、ステアリングヒーターなど、電気によって動作する暖房装置(以下、加温装置)を有する車両が知られている。
【0013】
これらの装置によってリモート空調が行えるか否かは、車両のバッテリ残量に依存する。例えば、車両のバッテリ残量が所定値を下回っていた場合、一般的な車両の制御装置は、リモート空調の動作を一律不可能にする制御を行っている。
【0014】
一方で、車両が有する複数の加温装置のうち、動作させる装置を限定することで、消費電力を抑えられる場合がある。しかし、従来技術に係る車両では、バッテリ残量に応じて、動作可能な加温装置を選択的に動作させるといったことができない。
【0015】
これに対応するため、本開示に係る情報処理装置では、ユーザによって動作が指定された加温装置のうち、実際に動作させる加温装置を、車両のバッテリ残量に基づいて選択する。これにより、例えば、「エアコンの動作は不可能であるが、フロントウィンドウの霜取りは動作可能である」といったような判断を行うことが可能になり、必要最低限な加温装置のみを動作させるといったことが可能になる。
【0016】
また、情報処理装置は、前記車両が有する前記複数の加温装置のそれぞれについて、消費電力に関するデータを記憶する記憶部をさらに有することを特徴としてもよい。
斯様なデータを利用することで、電力量に制約がある条件下で動作可能な加温装置を特定することができる。
【0017】
また、前記記憶部は、前記複数の加温装置のそれぞれを連続して運転した場合における消費電力の推移に関するデータを記憶することを特徴としてもよい。
また、前記記憶部は、所定の温度条件下において前記複数の加温装置のそれぞれを連続して運転した場合における消費電力の推移に関するデータを記憶することを特徴としてもよい。
カーエアコン等は、消費電力が一定ではない。よって、消費電力の推移に関するデータを利用することで、リモート空調を行った場合にトータルで消費される電力量を求めることができる。
【0018】
また、前記空調リクエストは、前記加温装置の動作を終了させる条件の指定を含み、前記制御部は、前記条件を満たすまでに必要な消費電力量を算出することを特徴としてもよい。
条件とは、例えば、経過時間や室内温度である。これにより、加温装置の動作が終了するまでの時間を求めることができるため、必要な消費電力量を正確に算出することができる。
【0019】
また、前記制御部は、前記バッテリ残量と、前記算出された消費電力量に基づいて前記選択を行うことを特徴としてもよい。
例えば、加温装置の動作が終了した後のバッテリ残量が所定値を下回らないように、動作させる加温装置の組み合わせを決定してもよい。
【0020】
また、前記制御部は、前記複数の加温装置のそれぞれに対して設定された優先度にさらに基づいて前記選択を行うことを特徴としてもよい。
優先度は、ユーザの嗜好に基づいて決定してもよいし、安全性(例えば、視界を確保するためにフロントウィンドウの霜取りを優先させる等)に基づいて決定してもよい。
【0021】
また、前記制御部は、前記選択の結果、前記指定された加温装置のうち、少なくともいずれかについて動作が制限される場合に、ユーザに対して通知を行うことを特徴としてもよい。
通知は、例えば、ユーザが所持する携帯端末によって出力することができる。
【0022】
本開示の別態様は、複数の加温装置と、駆動用バッテリと、前述した情報処理装置を含む車両である。
【0023】
以下、図面に基づいて、本開示の実施の形態を説明する。以下の実施形態の構成は例示であり、本開示は実施形態の構成に限定されない。
【0024】
(第一の実施形態)
第一の実施形態に係る車両システムの概要について、図1を参照しながら説明する。本実施形態に係る車両システムは、車両1と、センタサーバ100と、ユーザ端末200を含んで構成される。
【0025】
車両1は、通信機能を有するコネクティッドカーである。車両1は、通信モジュールであるDCM10と、複数の加温装置を管理する車載コンピュータである空調ECU20を含んで構成される。車両1は、センタサーバ100から受信したデータに基づいて、加温装置(エアコンやヒーター等)を動作させることができる。ユーザが車両に乗車する前に、エンジンをかけない状態で事前に加温装置を動作させることをリモート空調と称する。
【0026】
センタサーバ100は、車両1を管理するサーバ装置である。センタサーバ100は、複数の車両1を管理してもよい。センタサーバ100は、ユーザ端末200から送信されたリクエストに基づいて、車両1に対してリモート空調の動作を指示する。
【0027】
ユーザ端末200は、車両1のユーザが所持する携帯端末である。ユーザ端末200は、車両のリモート空調を行うためのアプリケーションプログラムを実行可能に構成される。ユーザ端末200は、アプリケーションプログラム上でユーザが行った入力の内容に基づいて、車両1の空調を動作させるためのリクエスト(以下、空調リクエスト)を生成し、センタサーバ100に送信する。
【0028】
システムの構成要素について、詳しく説明する。
図2は、図1に示した車両1の構成の一例を概略的に示したブロック図である。車両1は、DCM10、空調ECU20、充電ECU30、および、複数の加温装置を有して構成される。これらの構成要素は、CANバス40によって相互に接続される。なお、本例では、車両1に搭載されたECU(Electronic Control Unit)として空調ECUと充電
ECUを例示しているが、車両1には、エンジンECU、ボディECU、パワートレインECUなど、他のコンポーネントを管轄するECUが搭載されていてもよい。
【0029】
DCM10は、車載ネットワークと、車両1の外部の通信ネットワークとを接続するインタフェースユニットである。以下、車両1の外部の通信ネットワークを、単にネットワーク、または、外部ネットワークと称する。外部ネットワークとして、例えば、インターネット等の広域ネットワークが挙げられる。
DCM10は、マイクロコンピュータであるマイコン11と、CANバス40と通信を行うインタフェースである通信部12Aと、外部ネットワークと通信を行うインタフェースである通信部12Bと、を含んで構成される。
【0030】
マイコン11は、CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing
Unit)等のプロセッサ、RAMやROM等の主記憶装置、EPROMやディスクドライ
ブ、リムーバブルメディア等の補助記憶装置を有するマイクロコンピュータとして構成することができる。ただし、一部または全部の機能はASICやFPGAのようなハードウェア回路によって実現されてもよい。
【0031】
本実施形態では、マイコン11は、制御部111および記憶部112を有して構成される。制御部111は、所定のプログラムを実行することで、DCM10の各種機能を実現する演算ユニット(CPU等)である。
記憶部112は、主記憶装置および補助記憶装置を含むメモリ装置である。補助記憶装置には、オペレーティングシステム(OS)、各種プログラム、各種テーブル等が格納され、そこに格納されたプログラムを主記憶装置にロードして実行することによって、後述するような、所定の目的に合致した各機能を実現することができる。
【0032】
DCM10が有するマイコン11は、外部ネットワークと車両1との通信を仲介する機能を有する。例えば、車両1が有するECUが、外部ネットワークとの通信を必要とする場合、DCM10は、当該ECUから送信されたデータを外部ネットワークに中継する。また、外部ネットワークから送信されたデータを受信し、当該データを適切なECUに転送する。
本実施形態では、マイコン11は、センタサーバ100から、車両1の空調を動作させる指令(以下、空調指令)を受信し、当該空調指令を、後述する空調ECU20に転送する処理を実行する。
【0033】
さらに、DCM10は、自装置に固有な機能を実行することができる。例えば、DCM10は、セキュリティシステムの監視機能や通話機能を有しており、車内で発生したトリガに基づいて、セキュリティ通報や緊急通報等を行うことができる。
【0034】
通信部12Aは、DCM10を車載ネットワーク(CANバス40)に接続する通信インタフェースである。通信部12Aは、マイコン11によって生成された所定形式のメッセージをCANデータに変換する処理と、受信したCANデータを所定形式のメッセージに変換し、マイコン11に送信する処理を実行する。
通信部12Bは、DCM10を外部ネットワークに接続する通信インタフェースである。通信部12Bは、マイコン11によって生成された所定形式のメッセージを通信パケットに変換する処理と、受信した通信パケットを所定形式のメッセージに変換し、マイコン11に送信する処理を実行する。
【0035】
次に、空調ECU20について説明する。
空調ECU20は、車両1の空調を制御する電子制御ユニットである。空調ECU20には、複数の空調機器(加温装置)が接続されており、ユーザからの指示に基づいて、これらの加温装置を制御することができる。車両1が有する複数の加温装置として、例えば、ヒートポンプ式カーエアコン、デフォッガ(デフロスタ)、シートヒーター、ステアリングヒーターなどが例示できる。
空調ECU20は、車内に設置されたコントロールパネルに対して行われた操作と、外部ネットワークから送信された空調指令の双方に基づいて加温装置を動作させることができる。
【0036】
さらに、空調ECU20は、後述する充電ECU30から、自車両の駆動用バッテリ(ハイブリッドバッテリ)の残量に関する情報を取得し、当該バッテリの残量に応じて、動作が可能な加温装置を選択する機能を有する。
【0037】
空調ECU20は、マイクロコンピュータであるマイコン21と、CANバス40と通信を行うインタフェースである通信部22と、を含んで構成される。
【0038】
マイコン21は、マイコン11と同様に、CPUやGPU等のプロセッサ、RAMやROM等の主記憶装置、EPROMやディスクドライブ、リムーバブルメディア等の補助記憶装置を有するマイクロコンピュータとして構成することができる。
【0039】
本実施形態では、マイコン21は、制御部211および記憶部212を有して構成される。制御部211は、所定のプログラムを実行することで、空調ECU20の各種機能を実現する演算ユニット(CPU等)である。
記憶部212は、主記憶装置および補助記憶装置を含むメモリ装置である。それらの機能は、制御部111および記憶部112と同様であるため、詳細な説明は省略する。
【0040】
空調ECU20が有するマイコン21は、外部ネットワークから、車両1の空調を動作させるための空調指令を受信し、当該空調指令に基づいて、複数の加温装置を動作させる。
【0041】
マイコン21の構成について、より詳しく説明する。図3は、制御部211および記憶部212の論理構成を示した図である。
制御部211は、機能モジュールとして、電力演算部211A、および、動作指令部211Bを有している。各機能モジュールは、ROM等の記憶手段に記憶されたプログラムを制御部211(すなわち、CPU等)によって実行することで実現してもよい。
記憶部212は、電力データ212Aを記憶する。
【0042】
制御部211が有する機能モジュールについて説明する。
電力演算部211Aは、空調指令によって動作がリクエストされた一つ以上の加温装置について、動作が終了するまでに必要な消費電力量を演算する。
動作指令部211Bは、空調指令によって動作がリクエストされた一つ以上の加温装置を動作させるためのコマンドを生成する。また、動作指令部211Bは、演算によって求められた消費電力量と、後述する充電ECU30を介して取得した、駆動用バッテリの残量に基づいて、動作させる加温装置を制限する必要があることを判定し、実際に動作させる加温装置を選択する。
【0043】
電力データ212Aは、車両1が有する加温装置が消費する電力に関するデータである。電力データ212Aの詳細については後述する。
【0044】
通信部22は、空調ECU20を車載ネットワーク(CANバス40)に接続する通信インタフェースである。通信部22は、マイコン21によって生成された所定形式のメッセージをCANデータに変換する処理と、受信したCANデータを所定形式のメッセージに変換し、マイコン21に送信する処理を実行する。
【0045】
充電ECU30は、車両1が有する駆動用バッテリ(ハイブリッドバッテリ)の充放電
を制御する電子制御ユニットである。充電ECU30は、ハイブリッドバッテリの残量に関する情報を空調ECU20に提供することができる。
【0046】
CANバス40は、CAN(Controller Area Network)プロトコルに基づく車載ネッ
トワークを構成する通信バスである。なお、本例では、一つのCANバス40が例示されているが、車載ネットワークは、複数の通信バスを有していてもよい。また、これらの複数の通信バスを相互に接続するゲートウェイを有していてもよい。
【0047】
次に、センタサーバ100およびユーザ端末200について説明する。
図4は、図1に示したセンタサーバ100およびユーザ端末200の構成の一例を概略的に示したブロック図である。
センタサーバ100は、複数の車両1を管理するサーバ装置である。センタサーバ100は、無線通信によって複数の車両1とデータの送受信を行うことができる。本実施形態では、センタサーバ100は、ユーザ端末200から送信された空調リクエストに基づいて、車両1に対してリモート空調の動作を指示する。
【0048】
ユーザ端末200は、車両1のユーザが所持する携帯端末である。ユーザ端末200は、車両のリモート空調を行うためのアプリケーションプログラムを実行可能に構成される。当該アプリケーションプログラムは、空調パラメータを設定するためのユーザインタフェースを出力し、ユーザが行った入力の内容を取得する。また、当該入力の内容に基づいて、車両1のエアコンを動作させるための空調リクエストを生成し、センタサーバ100に送信する。
【0049】
センタサーバ100およびユーザ端末200は、汎用のコンピュータにより構成することができる。すなわち、センタサーバ100およびユーザ端末200は、CPUやGPU等のプロセッサ、RAMやROM等の主記憶装置、EPROM、ハードディスクドライブ、リムーバブルメディア等の補助記憶装置を有するコンピュータとして構成することができる。補助記憶装置には、オペレーティングシステム(OS)、各種プログラム、各種テーブル等が格納され、そこに格納されたプログラムを実行することによって、後述するような、所定の目的に合致した各機能を実現することができる。ただし、一部または全部の機能はASICやFPGAのようなハードウェア回路によって実現されてもよい。
【0050】
まず、センタサーバ100について説明する。センタサーバ100は、制御部101、記憶部102、および通信部103を有して構成される。
【0051】
制御部101は、センタサーバ100の制御を司る手段である。制御部101は、例えば、CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)等の情
報処理ユニットによって構成される。
制御部101は、機能モジュールとして、車両管理部1011および空調制御部1012を有している。各機能モジュールは、ROM等の記憶手段に記憶されたプログラムをCPUによって実行することで実現してもよい。
【0052】
車両管理部1011は、管理下にある車両1が有するDCM10と周期的に通信を行い、車両に関するデータ(以下、車両データ)を収集する。車両データとして、例えば、車両の位置情報、速度情報、運転操作に関する情報、通信ステータスなどがある。また、車両管理部1011は、車両1との通信プロトコルの定義等を有している。
【0053】
空調制御部1012は、ユーザ端末200から受信した空調リクエストに基づいて、リモート空調を行う車両(対象車両)を特定し、ネットワークを介して、特定した対象車両に搭載されたDCM10に空調指令を送信する。
【0054】
記憶部102は、情報を記憶する手段であり、RAM、磁気ディスクやフラッシュメモリなどの記憶媒体により構成される。記憶部102には、制御部101にて実行される各種プログラム、当該プログラムが利用するデータ等が記憶される。また、記憶部102は、車両1に関するデータ(例えば、車両1の識別子や、DCM10の識別情報など)を記憶する。
【0055】
通信部103は、センタサーバ100をネットワークに接続するためのインタフェースである。通信部103は、例えば、インターネットや移動体通信網などを介して、車両1およびユーザ端末200と通信することができる。
【0056】
次に、ユーザ端末200について説明する。ユーザ端末200は、制御部201、記憶部202、通信部203、および入出力部204を有して構成される。
【0057】
制御部201は、ユーザ端末200の制御を司る手段である。制御部101は、例えば、CPUやGPU等の情報処理ユニットによって構成される。
制御部201は、機能モジュールとして、空調リクエスト部2011を有している。当該機能モジュールは、ROM等の記憶手段に記憶されたプログラムをCPUによって実行することで実現してもよい。
【0058】
空調リクエスト部2011は、ユーザが行った操作に基づいて、指定された車両1の空調を動作させるためのリクエスト(空調リクエスト)を生成し、センタサーバ100に送信する。空調リクエスト部2011は、前述したアプリケーションプログラムによって実現される。空調リクエスト部2011は、ユーザインタフェース画面を生成し、ユーザに提供する。また、当該ユーザインタフェース画面を介して入力された情報を取得し、当該情報に基づいて空調リクエストを生成する。
【0059】
記憶部202は、情報を記憶する手段であり、RAM、磁気ディスクやフラッシュメモリなどの記憶媒体により構成される。記憶部202には、制御部201にて実行される各種プログラム、当該プログラムが利用するデータ等が記憶される。
【0060】
通信部203は、ユーザ端末200をネットワーク(例えば、インターネットや移動体通信網など)に接続するためのインタフェースである。通信部203は、通信部103と同様の手段を利用して、センタサーバ100と通信することができる。
【0061】
入出力部204は、ユーザが行った入力操作を受け付け、ユーザに対して情報を提示する手段である。具体的には、タッチパネルとその制御手段、液晶ディスプレイとその制御手段から構成される。タッチパネルおよび液晶ディスプレイは、本実施形態では一つのタッチパネルディスプレイからなる。また、入出力部204は、音声を出力するためのスピーカ等を有していてもよい。
【0062】
次に、ユーザ端末200によって生成される空調パラメータの詳細と、当該空調パラメータを生成するためのユーザインタフェースについて説明する。
車両の空調を動作させるためには、空調モード、温度(目標室温)、動作時間、動作させる加温装置などを指定する必要がある。これらの情報を空調パラメータと称する。
図5は、ユーザ端末200からセンタサーバ100に送信される空調パラメータの一例である。空調パラメータには、車両の識別子、空調モード、温度設定、タイマ、動作させる加温装置を指定する情報などが含まれる。
センタサーバ100は、受信した空調パラメータに基づいて、車両1が有する空調ECU20に対する制御コマンド(空調指令)を生成する。
【0063】
図6は、図示した空調パラメータを指定するためのユーザインタフェースの例である。例示したユーザインタフェースは、温度設定を行うためのスライダー(符号601)、加温装置の動作時間や、動作させる加温装置を指定するための部品(符号602)、リクエストを送信するためのボタン(符号603)などを含んで構成される。
【0064】
次に、バッテリ残量と、リモート空調の可否との関係について説明する。
図7(A)は、車両1が有するハイブリッドバッテリの残量を表した図である。ここでは、リモート空調動作後のバッテリ残量が、符号701で示した閾値を下回ることが想定される場合に、リモート空調を禁止する制御が介入するものとする。すなわち、リモート空調のために使用できる電力量は、符号702で示した量である。
【0065】
図7(B)は、ユーザによって動作が指定された加温装置が消費する電力量を表した図である。図示した例では、エアコン、シートヒーター、デフォッガ、ステアリングヒーターの4種類の動作が指定されている。これらの装置を全て動作させた場合、リモート空調で使用される電力量は、符号703で示した量となる。
図示した例では、リモート空調で使用される電力量(符号703)が、リモート空調のために使用できる電力量(符号702)を上回るため、リモート空調自体を実行することができない。
【0066】
本実施形態に係る空調ECU20は、このような状況に陥った場合に、動作が可能な加温装置の組み合わせを生成する。具体的には、空調ECU20は、消費電力量を閾値内に収めることができる加温装置の組み合わせを生成し、生成した組み合わせによって加温装置を動作させる。例えば、図7の例では、シートヒーターとデフォッガの2種類であれば、消費電力量を閾値内に収めることができるため、空調ECU20は、シートヒーターとデフォッガの2種類のみを動作させる。
【0067】
複数の加温装置のそれぞれがどれほどの電力量を消費するかは、各加温装置の消費電力および動作時間に基づいて算出することができる。
本実施形態では、マイコン21が、電力データ212Aとして、複数の加温装置を連続して運転した場合における消費電力の推移を表すデータを記憶する。
【0068】
図8は、複数の加温装置を連続して運転した場合における消費電力の推移を表すデータの一例である。
例えば、図8(A)は、出力が一定である加温装置(例えば、シートヒーターや、ステアリングヒーター等)の消費電力の推移を表したグラフである。また、図8(B)は、温度条件によって出力が一定でない加温装置(例えば、カーエアコン)の消費電力の推移を表したグラフである。本例では、現在の温度と目標温度との差に応じて、異なる複数の消費電力カーブが定義されている。
【0069】
本実施形態では、マイコン21が、電力データ212Aとして、このようなデータを記憶し、消費電力量の算出に利用する。例えば、10分の間、リモート空調を行う旨の指定がなされた場合、各加温装置を10分間運転した場合の消費電力量を算出する。また、目標温度に達するまでリモート空調を行う旨の指定がなされた場合、各加温装置が条件(目標温度)を達成するまでの時間を算出し、各加温装置を当該時間だけ運転した場合の消費電力量を算出する。なお、マイコン21は、各加温装置が目標温度を達成するのに必要な時間を算出するためのデータ(例えば、加温能力に関するデータ)を記憶していてもよい。
【0070】
なお、図8(B)の例では、経過時間と、相対温度(現在の温度と目標温度との差)を
用いて消費電力の推移を定義したが、その他の情報をさらに用いて消費電力の推移を定義してもよい。例えば、ヒートポンプ式エアコンの加温能力は、車外の温度によって異なりうる。よって、経過時間、空調開始時の車外温度、空調開始時の車内温度、目標温度、または、これらの組み合わせを用いて、消費電力の推移を定義してもよい。
【0071】
以上に説明した方法によって、空調ECU20は、指定された空調パラメータに従ってリモート空調を行った場合に消費されるトータルの電力量を算出することができる。
ここで、算出された消費電力量が、消費可能な電力量を上回っていた場合、空調ECU20は、消費電力量が閾値を下回るような加温装置の組み合わせを生成する。
なお、組み合わせが複数ある場合、加温装置ごとに予め定められた優先順位に基づいて、採用する組み合わせを決定してもよい。例えば、デフォッガ、エアコン、シートヒーター、ステアリングヒーターの順に動作を優先するようにしてもよい。この優先順位は、ユーザによって予め指定されていてもよい。
【0072】
図9は、システムに含まれる各構成要素間におけるデータの流れを示したフロー図である。
車両のリモート空調を希望するユーザが、ユーザ端末200においてアプリケーションソフトウェアを起動すると、ユーザ端末200(空調リクエスト部2011)が、ユーザインタフェースを生成し、ユーザに提供する(ステップS11)。
【0073】
ステップS12では、空調リクエスト部2011が、生成されたユーザインタフェースを介してユーザが指定した空調パラメータを取得し、当該空調パラメータを含む空調リクエストを、センタサーバ100へ送信する。
【0074】
ステップS13では、センタサーバ100(空調制御部1012)が、空調リクエストを受信し、対象車両に送信する空調指令を生成する。空調指令のフォーマットや送信先は、車両管理部1011によって管理されるデータに基づいて決定することができる。生成された空調指令は、対象車両が有するDCM10へ、ネットワーク経由で送信される。
【0075】
ステップS14では、対象車両が有するDCM10が空調指令を受信し、当該空調指令に基づいてリモート空調を開始する。具体的には、DCM10が有するマイコン11が、受信した空調指令を空調ECU20に転送し、空調ECU20が有するマイコン21が、空調指令に従い、各種加温装置を動作させる。この際、空調ECU20(マイコン21)は、動作させる加温装置を必要に応じて選択する。
【0076】
当該処理について、より詳しく説明する。図10は、空調指令を受信した空調ECU20が、ステップS14において実行する処理のフローチャートである。
まず、ステップS21で、電力演算部211Aが、動作がリクエストされた一つ以上の加温装置について、前述した方法によって、動作が終了するまでに必要な電力量を演算する。
次に、ステップS22で、動作指令部211Bが、演算によって得られた電力量を消費した後のハイブリッドバッテリの残量が、所定の閾値を下回るか否かを判定する。ここで肯定判定となった場合、処理はステップS23へ遷移する。否定判定となった場合、処理は終了する。
ステップS23では、動作指令部211Bが、所定の手順によって、動作させる加温装置を選択する。具体的には、消費電力量が閾値を下回るような加温装置の組み合わせを生成する。なお、組み合わせが複数ある場合、加温装置ごとに予め定めされた優先順位に基づいて、採用する組み合わせを決定してもよい。
【0077】
そして、ステップS24で、動作指令部211Bが、選択された加温装置に対する制御
を開始する。これにより、選択された加温装置が、指定されたパラメータ(温度、モード、動作時間等)によって動作する。なお、空調ECU20は、指定された条件(例えば、室温や動作時間等)を満たした場合に、加温装置の動作を停止させてもよい。
【0078】
なお、空調ECU20は、加温装置の動作が開始したことを通知するデータ(アンサーバックデータ)を生成し、センタサーバ100に送信してもよい。アンサーバックデータは、DCM10を介してセンタサーバ100に送信される。また、センタサーバ100は、当該アンサーバックデータをユーザ端末200に転送してもよい。これにより、リモート空調が正常に動作したことを、車両のユーザに通知することができる。
さらに、動作がリクエストされた加温装置の全てを動作させることができない場合、空調ECU20が、その旨の通知をアンサーバックデータに含ませてもよい。これにより、例えば、動作させることができない加温装置があることをユーザに知らせることができる。
【0079】
以上説明したように、本実施形態に係る車両システムでは、ユーザによって動作が指定された加温装置のうち、実際に動作させる加温装置を、車両のバッテリ残量に基づいて選択する。特に、利用することができる電力量の範囲内で、複数の加温装置を選択するため、従来、リモート空調を行うことができなかった環境下においても、リモート空調を行うことが可能になる。
【0080】
(第二の実施形態)
第一の実施形態では、車両が有している空調ECUが、実際に動作させる加温装置を選択する処理を行った。これに対し、第二の実施形態は、当該処理を、センタサーバ100において実行する実施形態である。
【0081】
第二の実施形態では、空調ECU20が有するマイコン21は、加温装置を選択する機能を有さない。また、電力データ212Aを管理する機能も有さない。すなわち、空調ECU20が有するマイコン21は、受信した空調指令に従って、加温装置を動作させる制御のみを実行する。
【0082】
代わりに、第二の実施形態では、センタサーバ100が有する制御部101が、複数の車両のバッテリ残量、および、複数の車両に対応する電力データを管理する。また、空調リクエストを受信した場合に、実際に動作させる加温装置を選択する。
【0083】
図11は、第二の実施形態におけるセンタサーバ100の構成を説明する図である。図示したように、センタサーバ100が有する制御部101は、空調制御部1012Aを有している。空調制御部1012Aは、複数の車両1のバッテリ残量を管理し、ユーザ端末200から受信した空調リクエストに基づいて、動作を許可する加温装置を選択する機能が追加されているという点において、第一の実施形態における空調制御部1012と相違する。また、空調制御部1012Aは、選択した加温装置を動作させるための空調指令を生成する。
なお、車両1のバッテリ残量を示すデータを、車両管理部1011が収集する車両データに含ませてもよい。これにより、センタサーバ100は、複数の車両1のバッテリ残量を把握できるようになる。
【0084】
図12は、第二の実施形態において、各構成要素間で送受信されるデータの流れを示したフロー図である。なお、第一の実施形態と同様の処理については、点線で示し、説明は省略する。
ステップS13Aでは、空調制御部1012Aが、リモート空調を行う対象車両のバッテリ残量と、空調リクエストの内容に基づいて、前述した方法によって、動作させる加温
装置を選択したうえで、空調指令を生成する。本ステップでは、選択されなかった加温装置を動作させるための空調指令は生成されない。
【0085】
ステップS14Aでは、空調ECU20が、受信した空調指令に従って加温装置を動作させる。
【0086】
以上説明したように、センタサーバ100において、動作させる加温装置の選択を実行することもできる。
なお、ステップS11の処理を実行する際に、センタサーバ100がユーザ端末200と通信を行い、対象車両の現在のバッテリ残量、または、動作可能な加温装置に関する情報をユーザ端末200に予め提供してもよい。かかる形態によると、車両のユーザは、加温装置の動作に制限がかかる旨を予め認識することができる。
【0087】
(変形例)
上記の実施形態はあくまでも一例であって、本発明はその要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施しうる。
例えば、本開示において説明した処理や手段は、技術的な矛盾が生じない限りにおいて、自由に組み合わせて実施することができる。
【0088】
また、1つの装置が行うものとして説明した処理が、複数の装置によって分担して実行されてもよい。あるいは、異なる装置が行うものとして説明した処理が、1つの装置によって実行されても構わない。コンピュータシステムにおいて、各機能をどのようなハードウェア構成(サーバ構成)によって実現するかは柔軟に変更可能である。
【0089】
本開示は、上記の実施形態で説明した機能を実装したコンピュータプログラムをコンピュータに供給し、当該コンピュータが有する1つ以上のプロセッサがプログラムを読み出して実行することによっても実現可能である。このようなコンピュータプログラムは、コンピュータのシステムバスに接続可能な非一時的なコンピュータ可読記憶媒体によってコンピュータに提供されてもよいし、ネットワークを介してコンピュータに提供されてもよい。非一時的なコンピュータ可読記憶媒体は、例えば、磁気ディスク(フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスクドライブ(HDD)等)、光ディスク(CD-ROM、DVDディスク・ブルーレイディスク等)など任意のタイプのディスク、読み込み専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、EPROM、EEPROM、磁気カード、フラッシュメモリ、光学式カード、電子的命令を格納するために適した任意のタイプの媒体を含む。
【符号の説明】
【0090】
1・・・車両
10・・・DCM
20・・・空調ECU
11,21・・・マイコン
12,22・・・通信部
100・・・センタサーバ
200・・・ユーザ端末
101,201・・・制御部
102,202・・・記憶部
103,203・・・通信部
204・・・入出力部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12