(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-02
(45)【発行日】2024-09-10
(54)【発明の名称】回路装置
(51)【国際特許分類】
H05K 7/06 20060101AFI20240903BHJP
H05K 7/20 20060101ALI20240903BHJP
H05K 1/02 20060101ALI20240903BHJP
【FI】
H05K7/06 C
H05K7/20 F
H05K7/20 D
H05K1/02 F
(21)【出願番号】P 2021047315
(22)【出願日】2021-03-22
【審査請求日】2023-07-25
(73)【特許権者】
【識別番号】395011665
【氏名又は名称】株式会社オートネットワーク技術研究所
(73)【特許権者】
【識別番号】000183406
【氏名又は名称】住友電装株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000002130
【氏名又は名称】住友電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088672
【氏名又は名称】吉竹 英俊
(74)【代理人】
【識別番号】100088845
【氏名又は名称】有田 貴弘
(74)【代理人】
【識別番号】100117662
【氏名又は名称】竹下 明男
(74)【代理人】
【氏名又は名称】福市 朋弘
(72)【発明者】
【氏名】原口 章
【審査官】中島 亮
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-293202(JP,A)
【文献】特開2016-18924(JP,A)
【文献】特開2003-324823(JP,A)
【文献】特開2018-182148(JP,A)
【文献】特開平9-321395(JP,A)
【文献】特開2008-166383(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05K 7/06
H05K 7/20
H05K 1/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1電子部品と、
前記第1電子部品が搭載された第1バスバーと、
第2電子部品と、
前記第2電子部品が搭載された第2バスバーと、
前記第1バスバーに熱的に接続された第1放熱部材と、
前記第2バスバーに熱的に接続された第2放熱部材と、
前記第1電子部品及び前記第2電子部品のそれぞれと電気的に接続された回路基板と
を備え、
前記第1バスバー及び前記第2バスバーは、互いに対向する第1対向部分及び第2対向部分をそれぞれ有し、
前記第1対向部分は、前記第1電子部品が搭載された第1の面と、当該第1の面とは反対側の第2の面とを有し、
前記第2対向部分は、前記第1対向部分の前記第2の面と対向する第3の面と、当該第3の面とは反対側に位置し、前記第2電子部品が搭載された第4の面とを有し、
前記回路基板は、前記第1対向部分側から前記第2対向部分側を見た場合、前記第1対向部分よりも奥側に位置し、かつ前記第2対向部分よりも手前側に位置する配線基板を有する、回路装置。
【請求項2】
請求項1に記載の回路装置であって、
前記第1電子部品、前記第2電子部品、前記第1対向部分、前記第2対向部分及び前記回路基板を収容するケースをさらに備え、
前記第1放熱部材及び前記第2放熱部材のそれぞれは、前記ケースの外表面上に位置する部分を有する、回路装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の回路装置であって、
前記第1対向部分の前記第1の面上に位置する第1熱伝導材をさらに備え、
前記第1放熱部材は前記第1熱伝導材に接触している、回路装置。
【請求項4】
請求項3に記載の回路装置であって、
前記第1対向部分の前記第1の面に搭載された第3電子部品と、
前記第1対向部分の前記第1の面上に位置する第2熱伝導材と
をさらに備え、
前記第1熱伝導材は前記第1電子部品の周辺に位置し、
前記第2熱伝導材は前記第3電子部品の周辺に位置し、
前記第1放熱部材は、前記第1熱伝導材及び前記第2熱伝導材のそれぞれに接触している、回路装置。
【請求項5】
請求項3又は請求項4に記載の回路装置であって、
前記第1放熱部材は、前記第1熱伝導材と接触する接触面を有し、
前記接触面の周縁を取り囲みつつ、前記接触面よりも前記第1の面側に突出する環状突出部を有する第1絶縁部材をさらに備え、
前記第1熱伝導材は、前記接触面と前記環状突出部とで構成される凹部内を充填する充填部分を有する、回路装置。
【請求項6】
請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の回路装置であって、
前記第1電子部品は、互いに隣り合う第1接続端子及び第2接続端子を有し、
前記第1接続端子及び前記第2接続端子は、第1接合対象部及び第2接合対象部にそれぞれ導電性接合材で接合され、
前記第1接続端子と前記第2接続端子の間に位置する絶縁部をさらに備える、回路装置。
【請求項7】
請求項6に記載の回路装置であって、
前記第1接合対象部は、前記回路基板に電気的に接続される導電端子に含まれ、
前記導電端子及び前記回路基板のそれぞれに接合され、前記導電端子及び前記回路基板を互いに電気的に接続する曲げ導電片をさらに備える、回路装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、回路装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、電子部品が搭載された放熱基板が開示されている。また、特許文献2には、ヒートシンクと、当該ヒートシンクに搭載された半導体スイッチング素子と、当該半導体スイッチング素子に電気的に接続された回路基板とを備える回路装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開平9-321395号公報
【文献】特開2008-166383号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
回路装置については、その小型化が望まれる。また、特許文献2の装置では、半導体スイッチング素子の上方に回路基板が配置されていることから、回路基板は、半導体スイッチング素子が発する熱の影響を受けやすく、回路基板の信頼性が低下する可能性がある。
【0005】
そこで、回路装置の小型化を図りつつ、当該回路装置が備える回路基板の信頼性を向上させることが可能な技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の回路装置は、第1電子部品と、前記第1電子部品が搭載された第1バスバーと、第2電子部品と、前記第2電子部品が搭載された第2バスバーと、前記第1バスバーに熱的に接続された第1放熱部材と、前記第2バスバーに熱的に接続された第2放熱部材と、前記第1電子部品及び前記第2電子部品のそれぞれと電気的に接続された回路基板とを備え、前記第1バスバー及び前記第2バスバーは、互いに対向する第1対向部分及び第2対向部分をそれぞれ有し、前記第1対向部分は、前記第1電子部品が搭載された第1の面と、当該第1の面とは反対側の第2の面とを有し、前記第2対向部分は、前記第1対向部分の前記第2の面と対向する第3の面と、当該第3の面とは反対側に位置し、前記第2電子部品が搭載された第4の面とを有し、前記回路基板は、前記第1対向部分側から前記第2対向部分側を見た場合、前記第1対向部分よりも奥側に位置し、かつ前記第2対向部分よりも手前側に位置する配線基板を有する。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、回路装置の小型化を図りつつ、当該回路装置が備える回路基板の信頼性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図4】
図4は回路構成体の一例を示す概略図である。
【
図5】
図5は回路構成体の一例を示す概略図である。
【
図6】
図6は回路構成体の一例を示す概略図である。
【
図7】
図7は回路構成体の一例を示す概略図である。
【
図8】
図8は回路構成体の一例を示す概略図である。
【
図9】
図9は回路構成体の一例を示す概略図である。
【
図13】
図13はバスバー及び導電端子の一例を示す概略図である。
【
図14】
図14は回路構成体の一例を部分的に拡大して示す概略図である。
【
図15】
図15は回路構成体の製造方法の一例を説明するための概略図である。
【
図16】
図16は回路構成体の製造方法の一例を説明するための概略図である。
【
図17】
図17は回路構成体の製造方法の一例を説明するための概略図である。
【
図18】
図18は回路構成体の製造方法の一例を説明するための概略図である。
【
図19】
図19は回路構成体の製造方法の一例を説明するための概略図である。
【
図20】
図20は回路構成体の製造方法の一例を説明するための概略図である。
【
図21】
図21は回路構成体の製造方法の一例を説明するための概略図である。
【
図22】
図22は絶縁部が導電端子に固定される様子の一例を示す概略図である。
【
図24】
図24は回路装置の一例を部分的に拡大して示す概略図である。
【
図26】
図26はケースと回路構成体の一例を示す概略図である。
【
図27】
図27は放熱部材及び絶縁部材の一例を示す概略図である。
【
図28】
図28は放熱部材及び絶縁部材の一例を示す概略図である。
【
図29】
図29は伝熱経路の一例を説明するための概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施態様を列記して説明する。
【0010】
本開示の回路装置は、次の通りである。
【0011】
(1)第1電子部品と、前記第1電子部品が搭載された第1バスバーと、第2電子部品と、前記第2電子部品が搭載された第2バスバーと、前記第1バスバーに熱的に接続された第1放熱部材と、前記第2バスバーに熱的に接続された第2放熱部材と、前記第1電子部品及び前記第2電子部品のそれぞれと電気的に接続された回路基板とを備え、前記第1バスバー及び前記第2バスバーは、互いに対向する第1対向部分及び第2対向部分をそれぞれ有し、前記第1対向部分は、前記第1電子部品が搭載された第1の面と、当該第1の面とは反対側の第2の面とを有し、前記第2対向部分は、前記第1対向部分の前記第2の面と対向する第3の面と、当該第3の面とは反対側に位置し、前記第2電子部品が搭載された第4の面とを有し、前記回路基板は、前記第1対向部分側から前記第2対向部分側を見た場合、前記第1対向部分よりも奥側に位置し、かつ前記第2対向部分よりも手前側に位置する配線基板を有する。本開示によると、第1電子部品及び第2電子部品は、互いに対向する第1対向部分及び第2対向部分にそれぞれ搭載されていることから、第1対向部分側からあるいは第2対向部分側から見た場合の回路装置の平面サイズを小さくすることができる。つまり、回路装置の小型化を図ることができる。また、本開示によると、第1電子部品が発生する熱は、第1バスバーの第1対向部分を通じて第1放熱部材に伝わり、第1放熱部材から外部に放出される。また、第2電子部品が発生する熱は、第2バスバーの第2対向部分を通じて第2放熱部材に伝わり、第2放熱部材から外部に放出される。ここで、第1対向部分側から第2対向部分側を見た場合、配線基板は、第1対向部分よりも奥側に位置し、かつ第2対向部分よりも手前側に位置する。そして、第1電子部品は、第1対向部分において、第2対向部分側の第2の面とは反対側の第1の面に搭載され、第2電子部品は、第2対向部分において、第1対向部分側の第3の面とは反対側の第4の面に搭載されている。したがって、配線基板は、第1対向部分に対して第1電子部品とは反対側に位置するとともに、第2対向部分に対して第2電子部品とは反対側に位置する。よって、配線基板は、第1電子部品が発する熱の影響も、第2電子部品が発する熱の影響も受けにくくなる。よって、回路基板の信頼性が向上する。
【0012】
(2)前記第1電子部品、前記第2電子部品、前記第1対向部分、前記第2対向部分及び前記回路基板を収容するケースをさらに備え、前記第1放熱部材及び前記第2放熱部材のそれぞれは、前記ケースの外表面上に位置する部分を有してもよい。この場合、第1放熱部材及び第2放熱部材のそれぞれは、ケースの外表面上に位置する部分を有することから、当該部分の大きさを調整することによって、ケース内の部品配置等に影響を与えることなく、第1放熱部材及び第2放熱部材の放熱特性を調整することができる。
【0013】
(3)前記第1対向部分の前記第1の面上に位置する第1熱伝導材をさらに備え、前記第1放熱部材は前記第1熱伝導材に接触してもよい。この場合、第1放熱部材は、第1対向部分における、回路基板側の第2の面とは反対側の第1の面上に位置する第1熱伝熱材に接触していることから、第1放熱部材と回路基板との干渉を避けつつ、第1電子部品から第1放熱部材までの伝熱経路を短くすることができる。よって、回路装置の放熱特性が向上する。
【0014】
(4)前記第1対向部分の前記第1の面に搭載された第3電子部品と、前記第1対向部分の前記第1の面上に位置する第2熱伝導材とをさらに備え、前記第1熱伝導材は前記第1電子部品の周辺に位置し、前記第2熱伝導材は前記第3電子部品の周辺に位置し、前記第1放熱部材は、前記第1熱伝導材及び前記第2熱伝導材のそれぞれに接触してもよい。この場合、第1放熱部材は、第1電子部品の周辺の第1熱伝導材と、第2電子部品の周辺の第2熱伝導材のそれぞれに接触していることから、第1電子部品から第1放熱部材までの伝熱経路と、第2電子部品から第1放熱部材までの伝熱経路のそれぞれを短くすることができる。よって、回路装置の放熱性が向上する。
【0015】
(5)前記第1放熱部材は、前記第1熱伝導材と接触する接触面を有し、前記接触面の周縁を取り囲みつつ、前記接触面よりも前記第1の面側に突出する環状突出部を有する第1絶縁部材をさらに備え、前記第1熱伝導材は、前記接触面と前記環状突出部とで構成される凹部内を充填する充填部分を有してもよい。この場合、第1熱伝導材は、第1放熱部材の接触面と第1絶縁部材の環状突出部とで構成される凹部内を充填する充填部分を有することから、第1放熱部材を第1熱伝導材に適切に接触させることができる。これにより、回路装置の放熱性が向上する。
【0016】
(6)前記第1電子部品は、互いに隣り合う第1接続端子及び第2接続端子を有し、前記第1接続端子及び前記第2接続端子は、第1接合対象部及び第2接合対象部にそれぞれ導電性接合材で接合され、前記第1接続端子と前記第2接続端子の間に位置する絶縁部をさらに備えてもよい。この場合、第1接続端子と第2接続端子の間に絶縁部が位置することから、導電性接合材によって、第1接続端子と第2接続端子とが短絡しにくくなる。さらに、第1接続端子と第2接続端子の間に位置する絶縁部によって、第1接続端子及び第2接続端子の位置が規制されることから、第1接続端子及び第2接続端子を第1接合対象部及び第2接合対象部に接合する際に第1接続端子及び第2接続端子の位置がずれにくくなる。
【0017】
(7)前記第1接合対象部は、前記回路基板に電気的に接続される導電端子に含まれ、前記導電端子及び前記回路基板のそれぞれに接合され、前記導電端子及び前記回路基板を互いに電気的に接続する曲げ導電片をさらに備えてもよい。この場合、曲げ導電片が、導電端子及び回路基板のそれぞれに接合されて、導電端子及び回路基板を互いに電気的に接続することから、導電端子及び回路基板の熱変形により導電端子の接合部分及び回路基板の接合部分にかかる熱応力を導電片の曲げで緩和することができる。
【0018】
[本開示の実施形態の詳細]
本開示の回路装置の具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されず、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内におけるすべての変更が含まれることが意図される。
【0019】
<回路装置の概要説明>
図1は回路装置1の一例を示す概略平面図である。
図2は、
図1に示される回路装置1を、
図1の紙面裏側から斜め方向に見た様子の一例を示す概略斜視図である。
図3は、
図1に示される回路装置1を、
図1の紙面右側か見た様子の一例を示す概略側面図である。回路装置1は、例えば、自動車において、バッテリと各種電装部品との間の電力供給路に設けられる。このような用途に使用される回路装置1は電気接続箱とも呼ばれる。なお、回路装置1の用途はこれに限られない。
【0020】
図1~3に示されるように、回路装置1は、例えば、複数の電子部品及び回路基板等を備える回路構成体10と、回路構成体10を部分的に収容するケース70と、回路構成体10が発する熱を回路装置1の外部に放出する複数の放熱部材80とを備える。本例では、回路装置1は、例えば2つの放熱部材80a及び80bを備える。放熱部材80a及び80bは例えばケース70に固定されている。
【0021】
以下では、
図1~3等に示されるXYZ直交座標系を用いて回路装置1について詳細に説明する。以下の説明では、+Z側を上側とし、-Z側を下側とする。
【0022】
<回路構成体の概略説明>
図4~12は回路構成体10の一例を示す概略図である。
図4は回路構成体10を上側から見た様子の一例を示す概略斜視図である。
図5は回路構成体10を下側から見た様子の一例を示す概略斜視図である。
図6は回路構成体10の一例を示す概略上面図である。
図7は回路構成体10の一例を示す概略下面図である。
図8は
図6に示される回路構成体10を
図6の下側(言い換えれば-Y側)から見た様子の一例を示す概略図である。
図9は
図6に示される回路構成体10を
図6の右側(言い換えれば-X側)から見た様子の一例を示す概略図である。
図10は
図6の矢視A-Aの断面構造の一例を示す概略図である。
図11は
図6の矢視B-Bの断面構造の一例を示す概略図である。
図12は
図6の矢視C-Cの断面構造の一例を示す概略図である。
【0023】
図4~12に示されるように、回路構成体10は、例えば、入力側バスバー2と、出力側バスバー3と、中継バスバー4と、入力側バスバー2、出力側バスバー3及び中継バスバー4を互いに絶縁するための絶縁部材5とを備える。また、回路構成体10は、例えば、回路基板6と、複数の電子部品11と、複数の電子部品12と、複数の導電端子13と、複数の導電片14とを備える。
【0024】
入力側バスバー2(単にバスバー2という)、出力側バスバー3(単にバスバー3という)及び中継バスバー4(単にバスバー4という)のそれぞれは、例えば板状の金属部材である。バスバー2,3,4の厚みは例えば2mmである。バスバー2は、例えば、本体部20と入力端子部23とを備える。入力端子部23は、その厚み方向に貫通する貫通孔23aを有する。バスバー3は、例えば、本体部30と出力端子部33とを備える。出力端子部33は、その厚み方向に貫通する貫通孔33aを有する。バスバー4は、バスバー2の本体部20とバスバー3の本体部30の近傍に位置する。
【0025】
各電子部品11は例えばスイッチング素子である。電子部品11は例えばMOSFET(metal-oxide-semiconductor field-effect transistor)である。MOSFETは、半導体スイッチング素子の一種である。電子部品11は、例えば、ドレイン端子113と、複数のソース端子112と、ゲート端子111とを備える。ドレイン端子113、ソース端子112及びゲート端子111のそれぞれは接続端子ともいえる。複数の電子部品11は、例えば、上側(言い換えれば+Z側)に配置された複数の電子部品11aと、下側(言い換えれば-Z側)に配置された複数の電子部品11bとを含む。本例では、回路構成体10は、例えば、4個の電子部品11aと4個の電子部品11bとを備える。
【0026】
以後、電子部品11,11a,11bをそれぞれMOSFET11,11a,11bと呼ぶことがある。電子部品11はMOSFET以外のスイッチング素子であってもよい。また、電子部品11は、スイッチング素子以外の電子部品であってもよい。また、回路構成体10が備える電子部品11の数は上記の例に限られない。
【0027】
各電子部品12は例えばダイオードである。電子部品12は例えばツェナーダイオードである。電子部品12は、例えば、カソード端子121と、2つのアノード端子122とを備える。カソード端子121及びアノード端子122のそれぞれは接続端子ともいえる。複数の電子部品12は、例えば、上側に配置された1個の電子部品12aと、下側に配置された1個の電子部品12bとを含む。
【0028】
以後、電子部品12,12,12bをそれぞれツェナーダイオード12,12a,12bと呼ぶことがある。電子部品12はツェナーダイオード以外のダイオードであってもよい。また、電子部品12はダイオード以外の電子部品であってもよい。また、回路構成体10が備える電子部品12の数は上記の例に限られない。
【0029】
上側の複数のMOSFET11aのドレイン端子113は、例えば入力側バスバー2の本体部20に電気的に接続されている。これにより、複数のMOSFET11aのドレイン端子113は互いに電気的に接続されている。複数のMOSFET11aの各ソース端子112は、例えば中継バスバー4に電気的に接続されている。これにより、複数のMOSFET11aのソース端子112は互いに電気的に接続されている。
【0030】
上側のツェナーダイオード12aは、MOSFET11aのドレイン端子113とソース端子112との間に過電圧が印加されることを防止するための電子部品である。ツェナーダイオード12aのカソード端子121は、例えば入力側バスバー2の本体部20に電気的に接続されている。これにより、ツェナーダイオード12aのカソード端子121は、複数のMOSFET11aのドレイン端子113に電気的に接続されている。ツェナーダイオード12aの各アノード端子122は、例えば中継バスバー4に電気的に接続されている。これにより、ツェナーダイオード12aのアノード端子122は、複数のMOSFET11aのソース端子112に電気的に接続されている。
【0031】
下側の複数のMOSFET11bのドレイン端子113は、例えば出力側バスバー3の本体部30に電気的に接続されている。これにより、複数のMOSFET11bのドレイン端子113は互いに電気的に接続されている。複数のMOSFET11bの各ソース端子112は、例えば中継バスバー4に電気的に接続されている。これにより、複数のMOSFET11bのソース端子112は互いに電気的に接続されている。また、下側の複数のMOSFET11bのソース端子112は、上側の複数のMOSFET11bのソース端子112に電気的に接続されている。上側のMOSFET11aのソース端子112と、下側のMOSFET11bのソース端子112とは、中継バスバー4によって互いに電気的に接続されている。
【0032】
下側のツェナーダイオード12bは、MOSFET11bのドレイン端子113とソース端子112との間に過電圧が印加されることを防止するための電子部品である。ツェナーダイオード12bのカソード端子121は、例えば出力側バスバー3の本体部30に電気的に接続されている。これにより、ツェナーダイオード12bのカソード端子121は、複数のMOSFET11bのドレイン端子113に電気的に接続されている。ツェナーダイオード12bの各アノード端子122は、例えば中継バスバー4に電気的に接続されている。これにより、ツェナーダイオード12bのアノード端子122は、複数のMOSFET11bのソース端子112に電気的に接続されている。
【0033】
入力側バスバー2の入力端子部23には、例えば、バッテリから延びる配線部材が、貫通孔23aが利用されて接続される。入力端子部23には、配線部材を通じてバッテリの出力電圧が与えられる。入力端子部23に与えられたバッテリの出力電圧は、本体部20を通じて各MOSFET11aのドレイン端子113に与えられる。
【0034】
出力側バスバー3の出力端子部33には、例えば、電装部品から延びる配線部材が、貫通孔33aが利用されて接続される。出力端子部33には、下側の各MOSFET11bのドレイン端子113から出力される電圧が与えられる。出力端子部33に与えられた電圧は、配線部材を通じて電装部品に対して例えば電源として与えられる。
【0035】
回路基板6は、例えば、複数のMOSFET11のスイッチング動作を制御することが可能である。回路基板6は、例えば、各MOSFET11のゲート端子111と電気的に接続されている。回路基板6は、例えば、MOSFET11のゲート端子111に電圧を与えることが可能である。回路基板6は、例えば、MOSFET11のゲート端子111に与える電圧を制御することによって、当該MOSFET11のスイッチング動作を制御することが可能である。回路基板6は制御基板ともいえる。
【0036】
導電端子13及び導電片14は、MOSFET11のゲート端子111を回路基板6に電気的に接続するための部材である。導電端子13及び導電片14のそれぞれは、例えば金属部材である。回路構成体10が備える複数の導電端子13は、例えば、上側に配置された複数の導電端子13aと、下側に配置された複数の導電端子13bとを含む。回路構成体10が備える複数の導電片14は、例えば、上側に配置された複数の導電片14aと、下側に配置された複数の導電片14bとを含む。
【0037】
上側の複数の導電端子13aは、上側の複数のMOSFET11aのゲート端子111にそれぞれ電気的に接続されている。上側の複数の導電片14aは回路基板6に電気的に接続されている。また、複数の導電片14aは、複数の導電端子13aにそれぞれ電気的に接続されている。導電端子13aは、導電片14aによって回路基板6に電気的に接続されている。MOSFET11aのゲート端子111に電気的に接続された導電端子13aが、導電片14aによって回路基板6に電気的に接続されることによって、MOSFET11aのゲート端子111は回路基板6に電気的に接続される。
【0038】
下側の複数の導電端子13bは、下側の複数のMOSFET11bのゲート端子111にそれぞれ電気的に接続されている。下側の複数の導電片14bは回路基板6に電気的に接続されている。また、複数の導電片14bは、複数の導電端子13bにそれぞれ電気的に接続されている。導電端子13bは、導電片14bによって回路基板6に電気的に接続されている。MOSFET11bのゲート端子111に電気的に接続された導電端子13bが、導電片14bによって回路基板6に電気的に接続されることによって、MOSFET11bのゲート端子111は回路基板6に電気的に接続される。
【0039】
絶縁部材5は、例えば、バスバー2と、バスバー3と、バスバー4と、導電端子13とを互いに電気絶縁しつつ、バスバー2,3,4及び複数の導電端子13を保持する。絶縁部材5は、例えば、バスバー2,3,4及び複数の導電端子13と一体成形されている。絶縁部材5は、例えばインサート成形によって、バスバー2,3,4及び複数の導電端子13と一体成形されている。
【0040】
<回路構成体の詳細説明>
<電子部品の構成例>
上側の複数のMOSFET11a及びツェナーダイオード12aは、X方向に沿って並んでいる。一列に並ぶ複数のMOSFET11a及びツェナーダイオード12aにおいて、ツェナーダイオード12aは最も-X側に位置する。下側の複数のMOSFET11b及びツェナーダイオード12bは、X方向に沿って並んでいる。一列に並ぶ複数のMOSFET11b及びツェナーダイオード12bにおいて、ツェナーダイオード12bは最も-X側に位置する。
【0041】
MOSFET11は、例えば表面実装部品である。MOSFET11のゲート端子111、ソース端子112及びドレイン端子113は、例えば金属で構成されている。ゲート端子111、ソース端子112及びドレイン端子113、例えば無酸素銅で構成されてもよい。この無酸素銅としては、例えば、日本工業規格(JIS:Japanese Industrial Standards)で定められているC1020の無酸素銅が採用されてもよい。また、ゲート端子111、ソース端子112及びドレイン端子113は、銅合金で構成されてもよいし、他の種類の金属材料で構成されてもよい。
【0042】
MOSFET11は、例えば、半導体素子等が収容されたパッケージを備える。ドレイン端子113は、例えば、平板状であって、パッケージの裏面に設けられている。ドレイン端子113は、パッケージの側面から少し外側に延出している。ゲート端子111及びソース端子112は、例えば、リード端子であって、細長い板状部が2箇所で折れ曲げられた形状を有している。ゲート端子111及びソース端子112は、細長い板状部が一段階段状に折れ曲げられた形状を有している。ゲート端子111及びソース端子112は、例えば、パッケージの側面から外側に延びている。ゲート端子111及び複数のソース端子112は、例えば、ドレイン端子113が延出している側とは反対側において一列に並べられている。一列に並ぶゲート端子111及び複数のソース端子112において、ゲート端子111は最も外側に位置する。
【0043】
ツェナーダイオード12は、例えば表面実装部品である。ツェナーダイオード12のカソード端子121及びアノード端子122は、例えば金属で構成されている。カソード端子121及びアノード端子122は、例えば無酸素銅で構成されてもよい。この無酸素銅としては、例えば、JISで定められているC1020の無酸素銅が採用されてもよい。また、カソード端子121及びアノード端子122は、銅合金で構成されてもよいし、他の種類の金属材料で構成されてもよい。
【0044】
ツェナーダイオード12は、例えば、半導体素子等が収容されたパッケージを備える。カソード端子121は、例えば平板状をなしている。カソード端子121は、パッケージの裏面に設けられている。カソード端子121は、パッケージの側面から少し外側に延出している。アノード端子122は、例えば、リード端子であって、細長い板状部が2箇所で折れ曲げられた形状を有している。アノード端子122は、細長い板状部が一段階段状に折れ曲げられた形状を有している。アノード端子122は、パッケージの側面から外側に延びている。2つのアノード端子122は、例えば、カソード端子121が延出している側とは反対側において互いに隣り合って並べられている。
【0045】
<バスバーの構成例>
バスバー2,3,4は、例えば、銅あるいは銅合金で構成される。バスバー2,3,4は、例えば無酸素銅で構成されてもよい。この無酸素銅としては、例えば、JISで定められているC1020の無酸素銅が採用されてもよい。バスバー2,3,4は、銅及び銅合金以外の金属で構成されてもよい。
【0046】
図13は、バスバー2,3,4及び導電端子13の一例を示す概略図である。
図4,6,13等に示されるように、バスバー2は、例えば、概ねL字状を成す板状部材で構成されている。バスバー2の本体部20は、例えばL字状の板状部分である。本体部20は、例えば、複数のMOSFET11a及びツェナーダイオード12aが搭載される第1部分21と、当該第1部分21と入力端子部23とを接続する第2部分22とで構成されている。第1部分21は、例えば、X方向に沿って延在する板状部分である。第2部分22は、例えば、第1部分21の-X側の端から+Y方向に沿って延在する板状部分である。第1部分21と第2部分22は互いに同一平面上に位置している。入力端子部23は、第2部分22の+Y側の端から、下側に少し延びた後に+Y方向に沿って延びている。第2部分22と入力端子部23の境界部分は一段階段状に曲がっている。
【0047】
図5,7,13等に示されるように、バスバー3は、例えば、概ねL字状を成す板状部材で構成されている。バスバー3の本体部30は、例えばL字状の板状部分である。本体部30は、例えば、複数のMOSFET11b及びツェナーダイオード12bが搭載される第1部分31と、当該第1部分31と出力端子部33とを接続する第2部分32とで構成されている。第1部分31は、例えば、X方向に沿って延在する板状部分である。第2部分32は、例えば、第1部分31の+X側の端から+Y方向に沿って延在する板状部分である。第1部分31と第2部分32は互いに同一平面上に位置している。出力端子部33は、第2部分32の+Y側の端から、上側に少し延びた後に+Y方向に沿って延びている。第2部分32と出力端子部33の境界部分は一段階段状に曲がっている。
【0048】
バスバー2は、バスバー3とZ方向において部分的に対向するようにバスバー3よりも上側に位置する。バスバー2の第1部分21と、バスバー3の第1部分31とは、Z方向において互いに対向している。バスバー2の第2部分22は、バスバー3の第2部分32よりも-X側に位置している。回路構成体10を上側あるいは下側から平面視した場合、Y方向に沿って延在する第2部分22と、Y方向に沿って延在する第2部分32とは、互いに平行をなしている。以後、互いに対向する第1部分21及び第1部分31をそれぞれ対向部分21及び対向部分31と呼ぶことがある。
【0049】
上側の板状の対向部分21は、回路構成体10の外側に向く主面211(外側面211ともいう)と、回路構成体10の内側に向く主面212(内側面212ともいう)とを有する。外側面211は+Z側に位置し、内側面212は-Z側に位置する。外側面211は、内側面212の反対側に位置する。
【0050】
外側面211には、複数のMOSFET11aとツェナーダイオード12aが搭載されている。外側面211には、各MOSFET11aのドレイン端子113及びツェナーダイオード12aのカソード端子121がはんだ等の導電性接合材で接合されている。これにより、複数のMOSFET11aのドレイン端子113及びツェナーダイオード12aのカソード端子121は、バスバー2を通じて互いに電気的に接続される。
【0051】
下側の板状の対向部分31は、回路構成体10の外側に向く主面311(外側面311ともいう)と、回路構成体10の内側に向く主面312(内側面312ともいう)とを有する。外側面311は-Z側に位置し、内側面312は+Z側に位置する。外側面311は、内側面312の反対側に位置する。
【0052】
外側面311には、複数のMOSFET11bとツェナーダイオード12bが搭載されている。外側面311には、各MOSFET11bのドレイン端子113及びツェナーダイオード12bのカソード端子121がはんだ等の導電性接合材で接合されている。これにより、複数のMOSFET11bのドレイン端子113及びツェナーダイオード12bのカソード端子121は、バスバー3を通じて互いに電気的に接続される。
【0053】
バスバー4は、例えば、概ね、板状部材を略U字状に曲げた形状をなしている。バスバー4は、例えば、複数の平板状の第1部分40aと、複数の平板状の第2部分40bと、複数の第1部分40aと複数の第2部分40bとを接続する板状の接続部分41とで構成されている。
【0054】
複数の第1部分40aは、例えば、互いに離れてX方向に沿って並んでいる。複数の第2部分40bは、例えば、互いに離れてX方向に沿って並んでいる。複数の第1部分40aは、Z方向において複数の第2部分40bとそれぞれ対向している。複数の第1部分40aは上側に位置し、複数の第2部分40bは下側に位置する。
【0055】
各第1部分40aは、例えば対向部分21と同一平面上に位置する。各第1部分40aは、例えば、Y方向において対向部分21と間隔を空けて並んでいる。各第2部分40bは、例えば対向部分31と同一平面上に位置する。各第2部分40bは、例えば、Y方向において対向部分31と間隔を空けて並んでいる。
【0056】
複数の第1部分40aは、例えば、4個のMOSFET11aにそれぞれ対応する4個の第1部分40aと、ツェナーダイオード12aに対応する1個の第1部分40aとを含む。各MOSFET11aの複数のソース端子112は、当該MOSFET11aに対応する第1部分40aに対して接合される。MOSFET11aのソース端子112は、第1部分40aの+Z側の主面(外側面ともいう)に対して、はんだ等の導電性接合材で接合される。ツェナーダイオード12aの各アノード端子122は、当該ツェナーダイオード12aに対応する第1部分40aに接合される。ツェナーダイオード12aのアノード端子122は、第1部分40aの外側面に対して、はんだ等の導電性接合材で接合される。複数のMOSFET11aのソース端子112及びツェナーダイオード12aのアノード端子122は、バスバー4を通じて互いに電気的に接続されている。以後、第1部分40aを接合対象部40aあるいは上側接合対象部40aと呼ぶことがある。
【0057】
複数の第2部分40bは、例えば、4個のMOSFET11bにそれぞれ対応する4個の第2部分40bと、ツェナーダイオード12bに対応する1個の第2部分40bとを含む。各MOSFET11bの複数のソース端子112は、当該MOSFET11bに対応する第2部分40bに対して接合される。MOSFET11bのソース端子112は、第2部分40bの-Z側の主面(外側面ともいう)に対して、はんだ等の導電性接合材で接合される。ツェナーダイオード12bの各アノード端子122は、当該ツェナーダイオード12bに対応する第2部分40bに接合される。ツェナーダイオード12bのアノード端子122は、第2部分40bの外側面に対して、はんだ等の導電性接合材で接合される。複数のMOSFET11bのソース端子112及びツェナーダイオード12bのアノード端子122は、バスバー4を通じて互いに電気的に接続されている。以後、第2部分40bを接合対象部40bあるいは下側接合対象部40bと呼ぶことがある。
【0058】
バスバー4の接続部分41は、例えばX方向に沿って延在している。接続部分41は、例えば、複数の接合対象部40aの-Y側端と、複数の接合対象部40bの-Y側端とを接続している。
【0059】
なお、バスバー2,3,4に対して端子等をはんだ接合しやすくするため、配線部材と入力端子部23との接触抵抗を低減するため、及び配線部材と出力端子部33との接触抵抗を低減するために、バスバー2,3,4は、その表面に、ニッケルめっきなどの金属めっきを有してもよい。
【0060】
<回路基板の構成例>
回路基板6は、複数のMOSFET11と電気的に接続されている。回路基板6は、例えば、配線基板60と、配線基板60に搭載された複数の部品とを備える。配線基板60は、例えば、XY平面に沿って広がっており、上側の主面60a(上側面60aともいう)と、下側の主面60b(下側面60bともいう)とを有する。上側面60aは、下側面60bの反対側に位置し、下側面60bとZ方向で対向している。
【0061】
配線基板60は、例えば、絶縁基板と、当該絶縁基板に設けられた少なくとも一つの導電層とを有する。絶縁基板は、例えば、セラミック基板であってもよいし、樹脂を含む基板であってもよい。後者の場合、絶縁基板は、ガラスエポキシ基板であってもよいし、樹脂を含む他の基板であってもよい。導電層は、例えば、銅で構成されてもよいし、他の金属で構成されてもよい。
【0062】
配線基板60は、対向部分21側から対向部分31側を見た場合に、対向部分21よりも奥側に位置し、かつ対向部分31よりも手前側に位置する。配線基板60は、上側(言い換えれば+Z側)から見た場合に、対向部分21よりも奥側に位置し、かつ対向部分31よりも手前側に位置するといえる。また、配線基板60は、下側(言い換えれば-Z側)から見た場合に、対向部分31よりも奥側に位置し、かつ対向部分21よりも手前側に位置するといえる。
【0063】
配線基板60は、例えば、上下方向において、バスバー2の本体部20とバスバー3の本体部30との間に位置する部分を有する。具体的には、配線基板60は、上下方向において対向部分21と対向部分31との間に位置する部分と、上下方向において第2部分22と第2部分32との間に位置する部分とを含む。配線基板60の上側面60aは、上側から見た場合にバスバー2から露出する露出領域60aaを有する。配線基板60の下側面60bは、下側から見た場合にバスバー3から露出する露出領域60bbを有する。
【0064】
配線基板60に搭載された複数の部品には、例えば複数の電子部品が含まれる。当該複数の電子部品には、例えばマイクロコンピュータ62が含まれる。また、配線基板60に搭載された複数の部品には例えばコネクタ65が含まれる。マイクロコンピュータ62及びコネクタ65は、例えば、配線基板60の下側面60bの露出領域60bbに搭載されている。マイクロコンピュータ62は、例えばCPU(Central Processing Unit)及びメモリ等を有する。マイクロコンピュータ62は、例えば、複数のMOSFET11のスイッチング動作を制御することが可能である。
【0065】
コネクタ65は、例えば、回路装置1の外部の装置(外部装置ともいう)と回路基板6とを電気的に接続するためのコネクタである。コネクタ65には、外部装置から延びる配線部材が接続される。コネクタ65は、当該コネクタ65を配線基板60に固定するための2つの金属部分651と、複数の接続端子652とを有する。2つの金属部分651と複数の接続端子652とは、配線基板60に接合される。マイクロコンピュータ62は、コネクタ65を通じて外部装置と電気的に接続される。マイクロコンピュータ62は、外部装置からの指示に応じて、各MOSFET11のスイッチング動作を制御する。
【0066】
配線基板60は、例えば、上側面60aに位置する導電層(上側の導電層ともいう)と、下側面60bに位置する導電層(下側の導電層ともいう)とを有する。上側の導電層には、例えば、複数のMOSFET11aのゲート端子111と電気的にそれぞれ接続される複数のランド61aが含まれる。下側の導電層には、複数のMOSFET11bのゲート端子111と電気的にそれぞれ接続される複数のランド61bが含まれる。複数のランド61aは、例えば、配線基板60の上側面60aの露出領域60aaに位置する。複数のランド61bは、例えば、配線基板60の下側面60bの露出領域60bbに位置する。複数のランド61a及び複数のランド61bは、各MOSFET11のゲート端子111に電圧を与える駆動回路に電気的に接続されている。駆動回路は配線基板60に設けられており、マイクロコンピュータ62は、当該駆動回路を通じて、各MOSFET11のスイッチング動作を制御する。
【0067】
また、下側の導電層には、コネクタ65の2つの金属部分651がそれぞれ接合される2つのランド66bと、コネクタ65の複数の接続端子652がそれぞれ接合される複数のランド67bとが含まれている。2つのランド66bと複数のランド67bは、例えば、配線基板60の下側面60bの露出領域60bbに位置する。コネクタ65の金属部分651は、はんだ等の導電性接合材でランド66bに接合される。コネクタ65の接続端子652は、はんだ等の導電性接合材でランド67bに接合される。
【0068】
なお、マイクロコンピュータ62及びコネクタ65の少なくとも一方は、配線基板60の上側面60aに設けられてもよい。また、配線基板60は、単層基板であってもよいし、多層基板であってもよい。配線基板60は、その内層に導電層を有してもよい。
【0069】
<導電端子の構成例>
複数の導電端子13は、複数のMOSFET11aのゲート端子111がそれぞれ接合される複数の導電端子13aと、複数のMOSFET11bのゲート端子111がそれぞれ接合される複数の導電端子13bとを含む。各導電端子13は、例えば、銅合金で構成されてもよいし、他の金属材料で構成されてもよい。
【0070】
導電端子13は、例えば、細長い板状部材の一方の端部を略U字状に曲げた形状を有する。導電端子13の厚みは例えば0.6mmである。導電端子13は、その一方の端部に、MOSFET11のゲート端子111と接合される接合対象部130を有する。また、導電端子13は、その他方の端部に、導電片14が接合される接合対象部131を有する。そして、導電端子13は、接合対象部130と接合対象部131とを接続する接続部分132を備える。
【0071】
接合対象部130は、例えば、Y方向に沿って延在する平板状部分である。上側の導電端子13aの接合対象部130は、MOSFET11aのゲート端子111の-Z側に位置する。下側の導電端子13bの接合対象部130は、MOSFET11bのゲート端子111の+Z側に位置する。平板状の接合対象部130は、互いに対向する一対の主面を有する。導電端子13aの接合対象部130の一方の主面は、例えば、バスバー4の上側接合対象部40aの+Z側の主面と同一平面上に位置する。導電端子13aの接合対象部130の一方の主面には、MOSFET11aのゲート端子111がはんだ等の導電性接合材で接合される。導電端子13bの接合対象部130の一方の主面は、例えば、バスバー4の下側接合対象部40bの-Z側の主面と同一平面上に位置する。導電端子13bの接合対象部130の一方の主面には、MOSFET11bのゲート端子111がはんだ等の導電性接合材で接合される。
【0072】
接合対象部131は、例えば平板状部分である。平板状の接合対象部131は、互いに対向する一対の主面を有する。上側の導電端子13aの接合対象部131は、配線基板60の上側面60aから少し離れた状態で当該上側面60a上に位置する。導電端子13aの接合対象部131の一方の主面は、配線基板60の上側面60aと対向している。導電端子13aの接合対象部131は、配線基板60のランド61aの近傍であって、ランド61aの-Y側に位置する。
【0073】
下側の導電端子13bの接合対象部131は、配線基板60の下側面60bから少し離れた状態で当該下側面60b上に位置する。導電端子13bの接合対象部131の一方の主面は、配線基板60の下側面60bと対向している。導電端子13bの接合対象部131は、配線基板60のランド61bの近傍であって、ランド61bの-Y側に位置する。
【0074】
接続部分132は、例えば、細長い板状部分の一方の端部をL字状に曲げた形状を有している。導電端子13aの接続部分132は、当該導電端子13aの接合対象部130の-Y側端から-Z側に少し延びた後に+Y方向に沿って延在し、当該導電端子13aの接合対象部131の-Y側端と繋がっている。導電端子13bの接続部分132は、当該導電端子13bの接合対象部130の-Y側端から+Z側に少し延びた後に+Y方向に沿って延在し、当該導電端子13bの接合対象部131の-Y側端と繋がっている。
【0075】
なお、導電端子13に対して部材をはんだ接合しやすくするために、導電端子13は、その表面に、ニッケルめっきなどの金属めっきを有してもよい。
【0076】
<導電片の構成例>
複数の導電片14は、複数の導電端子13aがそれぞれ接合される複数の導電片14aと、複数の導電端子13bがそれぞれ接合される複数の導電片14bとを含む。各導電片14は、例えば、銅合金で構成されてもよいし、他の金属材料で構成されてもよい。
【0077】
図10~12等に示されるように、導電片14は、例えば、板状部材が2箇所で折れ曲げられた形状を有している。導電片14は、例えば、概ね、板状部材が一段階段状に折り曲げられた形状を有している。導電片14は曲げ導電片14ともいえる。導電片14の厚みは、例えば、導電端子13の厚みよりも小さい。導電片14aは、導電端子13aとランド61aとを電気的に接続するための部材である。導電片14bは、導電端子13bとランド61bとを電気的に接続するための部材である。導電片14は、ジャンパーチップとも呼ばれる。
【0078】
導電片14aは、導電端子13aの接合対象部131から配線基板60のランド61aにかけて配置されている。導電片14aは、導電端子13aの接合対象部131上に位置する端子上部分を有する。導電片14aの端子上部分は、導電端子13aの接合対象部131に対してはんだ等の導電性接合材で接合される。導電片14aは、配線基板60のランド61a上に位置するランド上部分を有する。導電片14aのランド上部分は、ランド61aに対してはんだ等の導電性接合材で接合される。導電片14aは、端子上部分とランド上部分とを繋ぐ傾斜部を有する。導電片14aでは、端子上部分と傾斜部との境界で折れ曲がり、傾斜部とランド上部分との境界で折れ曲がっている。
【0079】
導電片14bは、導電端子13bの接合対象部131から配線基板60のランド61bにかけて配置されている。導電片14bは、導電端子13bの接合対象部131上に位置する端子上部分を有する。導電片14bの端子上部分は、導電端子13bの接合対象部131に対してはんだ等の導電性接合材で接合される。導電片14bは、配線基板60のランド61b上に位置するランド上部分を有する。導電片14bのランド上部分は、ランド61bに対してはんだ等の導電性接合材で接合される。導電片14bは、端子上部分とランド上部分とを繋ぐ傾斜部を有する。導電片14bでは、端子上部分と傾斜部との境界で折れ曲がり、傾斜部とランド上部分との境界で折れ曲がっている。
【0080】
このように、本例では、曲げ導電片14が、導電端子13及び回路基板6のそれぞれに接合されて、導電端子13及び回路基板6を互いに電気的に接続する。これにより、導電端子13及び回路基板6の熱変形により導電端子13の接合部分及び回路基板6の接合部分にかかる熱応力を導電片14の曲げで緩和することができる。
【0081】
<絶縁部材の構成例>
絶縁部材5は、例えば絶縁性樹脂で構成されている。絶縁部材5は、例えばPPS(Poly Phenylene Sulfide)樹脂で構成されてもよい。絶縁部材5は、例えば、バスバー2,3,4及び複数の導電端子13と一体成形されている。
【0082】
絶縁部材5は、略枠状の絶縁部51と、バスバー2とバスバー4との間に位置する部分を有する絶縁部52aと、バスバー3とバスバー4との間に位置する部分を有する絶縁部52bとを備える。
【0083】
略枠状の絶縁部51は、バスバー2の本体部20、バスバー3の本体部30及び回路基板6の周囲を取り囲んでいる。絶縁部51は、Y方向に沿って延在し、かつ互いにX方向で対向する第1部分51a及び第2部分51bと、X方向に沿って延在し、かつY方向で互いに対向する第3部分51c及び第4部分51dとで構成されている。
【0084】
第1部分51aは、平板状であって、本体部20の第2部分22の-X側端面に沿って延在しており、当該端面に取り付けられている。第2部分51bは、平板状であって、本体部30の第2部分32の+X側端面に沿って延在しており、当該端面に取り付けられている。第3部分51cは、概ね平板状であって、バスバー4の接続部分41の内側の面に沿って延在しており、当該内側の面に取り付けられている。第4部分51dは、平板状であって、配線基板60の+Y側の端面に沿って延在している。
【0085】
図5に示されるように、第2部分51bには、Y方向に沿って延在するスリット55が設けられている。後述するように、回路構成体10が製造される場合、配線基板60がスリット55から略枠状の絶縁部51の内側に入れられる。
【0086】
絶縁部52a及び52bは例えば概ね平板状である。絶縁部52a及び52bは、絶縁部52a及び52bは、Z方向において互いに対向するように、絶縁部51の第1部分51aから第2部分51bまで延びている。絶縁部52a及び52bの-Y側端は、絶縁部51の第3部分51cに繋がっている。絶縁部52a及び52bの+Y側の端面は、例えば、バスバー2の対向部分21の+Y側の端面及びバスバー3の対向部分31の+Y側の端面と同一平面上に位置する。絶縁部52aは配線基板60よりも+Z側に位置し、絶縁部52bは配線基板60よりも-Z側に位置する。
【0087】
上側の絶縁部52aは、バスバー2の対向部分21の-Z側の主面及びバスバー4の複数の上側接合対象部40aの-Z側の主面に沿って広がり、それらの主面に取り付けられた第1部分を有する。また、絶縁部52aは、バスバー2の対向部分21の-Y側の端面と、バスバー4の各上側接合対象部40aの+Y側の端面との間に位置する第2部分を有する。本例では、
図10等に示されるように、MOSFET11aのパッケージは、対向部分21上だけではなく、絶縁部52aの第2部分上にも位置する。
【0088】
下側の絶縁部52bは、バスバー3の対向部分31の+Z側の主面及びバスバー4の複数の下側接合対象部40bの+Z側の主面に沿って広がり、それらの主面に取り付けられた第1部分を有する。また、絶縁部52bは、バスバー3の対向部分31の-Y側の端面と、バスバー4の各下側接合対象部40bの+Y側の端面との間に位置する第2部分を有する。本例では、
図10等に示されるように、MOSFET11bのパッケージは、対向部分31上だけではなく、絶縁部52bの第2部分上にも位置する。
【0089】
図4,6,8等に示されるように、本例では、4個の導電端子13aのうち、最も+X側に位置する導電端子13a以外の3個の導電端子13aのそれぞれは、互いに隣り合う2つの上側接合対象部40aの間に位置する部分を有する。絶縁部材5は、互いに隣り合う2つの上側接合対象部40aの間に位置する部分を有する導電端子13aと当該2つの上側接合対象部40aとの間の電気絶縁を図るために、当該2つの上側接合対象部40aの間に位置する絶縁部を備える。この絶縁部は絶縁部51の第3部分51c及び絶縁部52aに含まれる。また、4個の導電端子13aのうち、最も+X側に位置する導電端子13aは、上側接合対象部40aの+X側端面と対向する部分を有する。絶縁部材5は、最も+X側に位置する導電端子13aと上側接合対象部40aとの間の電気絶縁を図るために、最も+X側に位置する導電端子13aと上側接合対象部40aの+X側端面との間に位置する絶縁部を有している。この絶縁部は絶縁部51の第3部分51c及び絶縁部52aに含まれる。
【0090】
図5,7,8等に示されるように、本例では、4個の導電端子13bのそれぞれは、互いに隣り合う2つの下側接合対象部40bの間に位置する部分を有する。絶縁部材5は、互いに隣り合う2つの下側接合対象部40bの間に位置する部分を有する導電端子13bと当該2つの下側接合対象部40bとの間の電気絶縁を図るために、当該2つの下側接合対象部40bの間に位置する絶縁部を備えている。この絶縁部は絶縁部51の第3部分51c及び絶縁部52bに含まれる。
【0091】
絶縁部材5は、絶縁部51,52a,52b以外にも、複数の絶縁部50を備える。複数の絶縁部50は、複数のMOSFET11aにそれぞれ対応する複数の絶縁部50aと、複数のMOSFET11bにそれぞれ対応する複数の絶縁部50bとで構成されている。
【0092】
図14はMOSFET11aの周辺の一例を拡大して示す概略図である。絶縁部50aは、それに対応するMOSFET11aのゲート端子111と、当該ゲート端子111の隣のソース端子112との間に位置する。絶縁部50aは、ゲート端子111と当該ゲート端子111の隣のソース端子112との間の隙間に位置する部分を有する。絶縁部50aは、例えば薄い板状部分である。絶縁部50aは、絶縁部材5における、導電端子13aと上側接合対象部40aの+X側端面と間に位置する部分から+Z側に延びている。絶縁部50aにおける、導電端子13aの接合対象部130及び上側接合対象部40aの+Z側の面からの突出距離は、MOSFET11aのゲート端子111及びソース端子112の厚みよりも大きくなっている。当該突出距離は例えば1mm程度である。絶縁部50aは、例えば、ゲート端子111における導電端子13aに接合される先端部分111aと、ソース端子112における上側接合対象部40aに接合される先端部分112aとの間に位置する部分を有する。
【0093】
絶縁部50bは、それに対応するMOSFET11bのゲート端子111と、当該ゲート端子111の隣のソース端子112との間に位置する。絶縁部50bは、ゲート端子111と当該ゲート端子111の隣のソース端子112との間の隙間に位置する部分を有する。絶縁部50bは例えば薄い板状部分である。絶縁部50bは、絶縁部材5における、導電端子13bと下側接合対象部40bの-X側端面と間に位置する部分から-Z側に延びている。絶縁部50bにおける、導電端子13bの接合対象部130及び下側接合対象部40bの-Z側の面からの突出距離は、MOSFET11bのゲート端子111及びソース端子112の厚みよりも大きくなっている。当該突出距離は例えば1mm程度である。絶縁部50bは、例えば、ゲート端子111における導電端子13bに接合される先端部分111aと、ソース端子112における下側接合対象部40bに接合される先端部分112aとの間に位置する部分を有する。
【0094】
ここで、本例とは異なり、回路構成体10が絶縁部50を備えていない場合を考える。この場合、ゲート端子111と、その隣のソース端子112との間に、それらを接合対象部に接合するためのはんだ等の導電性接合材が流れて、ゲート端子111と、その隣のソース端子112とが導電性接合材で短絡する可能性がある。また、MOSFET11のゲート端子111、ソース端子112及びドレイン端子113が、例えばリフロー方式ではんだ付けされる場合、ゲート端子111とソース端子112との間にはんだが流れてMOSFET11の位置が変化し、ゲート端子111及びソース端子112の位置がずれる可能性がある。
【0095】
本例では、ゲート端子111とその隣のソース端子112との間に絶縁部50が位置することから、はんだ等の導電性接合材によって、ゲート端子111とソース端子112とが短絡する可能性が低減する。さらに、ゲート端子111及びソース端子112の間に位置する絶縁部50によって、ゲート端子111及びソース端子112の位置が規制されることから、ゲート端子111及びソース端子112を接合対象部に接合する際にゲート端子111及びソース端子112の位置がずれにくくなる。
【0096】
<回路構成体の製造方法の一例>
以上のような構成を備える回路構成体10が製造される場合には、まず、バスバー材に対して例えば冷間圧造あるいは切削加工等が行われて、バスバー2,3,4が作製される。また、金属板に対して例えばプレス加工が行われて、複数の導電端子13が作製される。作製されたバスバー2,3,4及び導電端子13の表面には、例えば電気めっき法あるいは化学的析出法により、ニッケルめっきなどの金属めっきが形成されてもよい。
【0097】
次に、
図15に示されるように、インサート成形用金型内にバスバー2,3,4及び複数の導電端子13が配置される。
図15では、インサート成形用金型の図示が省略されている。そして、PPS樹脂等の耐熱性に優れた熱可塑性樹脂が射出成形機からインサート成形用金型に射出されて、バスバー2,3,4及び複数の導電端子13と樹脂とが一体成形される。これにより、
図16に示されるように、バスバー2,3,4及び複数の導電端子13と絶縁部材5とが一体成形された一体成形品が得られる。
図17は絶縁部材5が備える絶縁部50aの周辺の一例を拡大して示す概略図である。
【0098】
次に、
図18に示されるように、絶縁部材5の略枠状の絶縁部51の第2部分51bに設けられたスリット55(
図5参照)から、配線基板60が絶縁部51の内側に入れられて絶縁部材5に装着される。これにより、
図19に示されるように、バスバー2,3,4及び複数の導電端子13と絶縁部材5とが一体成形された一体成形品に配線基板60が取り付けられる。絶縁部51の内側の面には、配線基板60が所定の位置に配置されるようにガイド溝が形成されている。配線基板60の外周縁はガイド溝によって保持される。
【0099】
次に、
図20に示されるように、バスバー2の対向部分21の所定領域、バスバー4の各上側接合対象部40aの所定領域、各導電端子13aの所定領域及び配線基板60の上側面60aの所定領域(各ランド61a等)に対してはんだペースト1000が塗布される。はんだペースト1000の塗布には、例えば、定量吐出装置(ディスペンサともいう)が使用される。
図20では、はんだペースト1000が斜線で示されている。そして、はんだペースト1000が塗布された領域に対して、例えば表面実装機(チップマウンタともいう)が使用されて、複数のMOSFET11a、ツェナーダイオード12a及び複数の導電片14aが搭載されて、その後、リフロー方式ではんだ付けされる。このとき、絶縁部50aの働きにより、MOSFET11aのゲート端子111とその隣のソース端子112とが短絡しにくくなる。また、MOSFET11aの位置がずれにくくなる。
【0100】
次に、
図21に示されるように、バスバー3の対向部分31の所定領域、バスバー4の各下側接合対象部40bの所定領域、各導電端子13bの所定領域及び配線基板60の下側面60bの所定領域(複数のランド61b、複数のランド66b及び複数のランド67b等)に対してはんだペースト1000が塗布される。
図21では、はんだペースト1000が斜線で示されている。そして、はんだペースト1000が塗布された領域に対して、複数のMOSFET11b、ツェナーダイオード12b、複数の導電片14b、コネクタ65及びマイクロコンピュータ62がリフロー方式ではんだ付けされる。このとき、絶縁部50bの働きにより、MOSFET11bのゲート端子111とその隣のソース端子112とが短絡しにくくなる。また、MOSFET11bの位置がずれにくくなる。なお、
図20では、マイクロコンピュータ62の図示を省略している。
【0101】
以上のようにして、
図4~12に示される回路構成体10が製造される。なお、
図22に示されるように、絶縁部材5の作製前に準備された絶縁部50が各導電端子13に固定された後、絶縁部材5が、インサート成形によって、バスバー2,3,4、複数の導電端子13及び複数の絶縁部50と一体成形されてもよい。
図22の例では、絶縁部50は、板状部材を折り曲げた形状を有している。絶縁部50は、例えば、ゲート端子111とソース端子112の間に配置される板状の第1部分510と、導電端子13に固定される板状の第2部分520とを備える。第2部分520は、導電端子13の接合対象部130の内側の面に固定される。絶縁部50は、例えば、樹脂で構成されてもよいし、セラミックで構成されてもよい。絶縁部50は、絶縁部材5と同じ材料で構成されてもよいし、異なる材料で構成されてもよい。
【0102】
<ケース及び放熱部材の構成例>
図23は、上述の
図1に示される矢視D-Dの断面構造の一例を示す図である。
図24は、
図23において破線で囲まれた部分を拡大して示す概略図である。
図25は、ケース70から放熱部材80a及び80bを取り外した様子の一例を示す概略斜視図である。
図26は、ケース70から回路構成体10を取り出した様子の一例を示す概略斜視図である。
【0103】
図1~3,23~26等に示されるように、ケース70は、例えば直方体をなしている。ケース70は、例えば、上壁部710と、下壁部720と、上壁部710及び下壁部720を繋ぐ枠状の側壁部730とで構成されている。回路構成体10の入力端子部23及び出力端子部33は、側壁部730の+Y側部分からケース70の外側に延出している。また、コネクタ65の一部も、側壁部730の+Y側部分からケース70の外側に延出している。放熱部材80aは上壁部710に固定され、放熱部材80bは下壁部720に固定される。ケース70は、例えば樹脂で構成されている、ケース70は、例えば、PPS樹脂で構成されてもよいし、PBT(Poly Butylene Terephthalate)樹脂で構成されてもよい。
【0104】
上壁部710には、その厚み方向に貫通する複数の貫通孔711が設けられている。複数の貫通孔711は、例えばX方向に沿って一列に並んでいる。下壁部720には、その厚み方向に貫通する複数の貫通孔721が設けられている。複数の貫通孔721は、例えばX方向に沿って一列に並んでいる。
【0105】
各放熱部材80は、例えば、ケース70の外表面に固定される板状の固定部800と、当該固定部800から突出する複数の挿入部810とを有する。固定部800は、ケース70の外表面上に位置する。複数の挿入部810は、固定部800のケース70側の主面(言い換えれば内側の主面)に設けられている。各挿入部810は、例えば円柱状をなしている。
【0106】
放熱部材80aの固定部800は、ケース70の上壁部710の外表面に固定され、放熱部材80bの固定部800は、ケース70の下壁部720の外表面に固定される。放熱部材80aの複数の挿入部810は、上壁部710の複数の貫通孔711にそれぞれ挿入される。放熱部材80bの複数の挿入部810は、下壁部720の複数の貫通孔721にそれぞれ挿入される。放熱部材80は、例えば、アルミニウム系合金で構成されてもよいし、他の金属材料で構成されてもよいし、金属材料以外の材料で構成されてもよい。
【0107】
放熱部材80には複数の絶縁部材90が取り付けられる。放熱部材80の各挿入部810の先端面には、絶縁部材90が取り付けられる取付部820が設けられている。
【0108】
図27は、取付部820に絶縁部材90が取り付けられる様子の一例を示す概略斜視図である。
図28は、放熱部材80と、当該放熱部材80の取付部820に取り付けられた絶縁部材90との断面構造の一例を示す概略図である。
【0109】
取付部820は、例えば円板状をなしている。取付部820は、高さの低い円柱状をなしているともいえる。取付部820は、挿入部810の先端面(言い換えれば先端の円形面)から突出しており、突起部であるともいえる。円板状の取付部820の径は、円柱状の挿入部810の径よりも小さくなっている。取付部820の中心軸と挿入部810の中心軸とは一致している。放熱部材80では、取付部820の周囲は一段低くなっている。取付部820の表面は、円形の主面821と、当該主面821の周縁に繋がる円環状の周端面822とを有する。
【0110】
絶縁部材90は、例えば円環状をなしている。絶縁部材90は、例えば、PPS樹脂で構成されてもよいし、他の種類の樹脂で構成されてもよいし、樹脂以外の絶縁材料で構成されてもよい。円環状の絶縁部材90は、取付部820の周端面822を取り囲みつつ当該周端面822と接触するように取付部820に嵌められる。円環状の絶縁部材90の内径は、円板状の取付部820の径よりも若干小さくなっていることから、取付部820に嵌められた絶縁部材90は当該取付部820から外れにくくなっている。絶縁部材90の外径は、例えば、円柱状の挿入部810の径と同じとなっている。これにより、絶縁部材90が取付部820に嵌められた場合、絶縁部材90は挿入部810よりも外側に突出しないようになっている。円環状の絶縁部材90の高さは、円板状の取付部820の高さよりも少し大きくなっている。絶縁部材90は、取付部820の主面821の周縁を取り囲みつつ、当該主面821よりも突出する環状突出部900を有する。取付部820の主面821と、取付部820に取り付けられた絶縁部材90の環状突出部900とで凹部93が構成される。凹部93の周壁部は環状突出部900で構成され、凹部93の底面は主面821で構成される。
【0111】
本例では、回路装置1は、複数のMOSFET11にそれぞれ対応する複数の熱伝導材95を備える。複数の熱伝導材95は、上側の複数のMOSFET11aにそれぞれ対応する複数の熱伝導材95aと、下側の複数のMOSFET11bにそれぞれ対応する複数の熱伝導材95bとを含む。熱伝導材95は、例えば放熱グリスで構成される。この放熱グリスとしては、例えば、熱伝導率が2W/m・K以上であって、粘度が50~500Pa・sである熱伝導性シリコーングリスが採用される。熱伝導材95は、熱伝導性シートで構成されてもよいし、他の種類のサーマル・インタフェース・マテリアル(TIM)で構成されてもよい。
【0112】
複数の熱伝導材95aは、例えば、バスバー2の対向部分21の外側面211上に、X方向に沿って一列に配置される。複数の熱伝導材95bは、例えば、バスバー3の対向部分31の外側面311上に、X方向に沿って一列に配置される(
図26参照)。熱伝導材95は、例えば、それに対応するMOSFET11の周囲に配置される。熱伝導材95aは、例えば、それに対応するMOSFET11aのドレイン端子113の近傍であって、当該ドレイン端子113の+Y側に配置される。熱伝導材95bは、例えば、それに対応するMOSFET11bのドレイン端子113の近傍であって、当該ドレイン端子113の+Y側に配置される。
【0113】
ケース70の上壁部710の複数の貫通孔711は、複数の熱伝導材95aの真上にそれぞれ位置する。複数の貫通孔711に、放熱部材80aの複数の挿入部810がそれぞれ挿入された場合、放熱部材80aの複数の取付部820の主面821が複数の熱伝導材95aにそれぞれ接触する。また、放熱部材80aの取付部820に取り付けられた絶縁部材90は、例えば、バスバー2の対向部分21の外側面211と接触する。取付部820の主面821(言い換えれば、熱伝導材95aと接触する接触面821)と、当該取付部820に取り付けられた絶縁部材90の環状突出部900とで構成された凹部93内は、熱伝導材95aで充填される。熱伝導材95aは凹部93内を充填する充填部分を有する。なお、熱伝導材95aは、凹部93内に位置せずに環状突出部900の外側に位置する部分を有してよい。
【0114】
ケース70の下壁部720の複数の貫通孔721は、複数の熱伝導材95bの真上にそれぞれ位置する。複数の貫通孔721に、放熱部材80bの複数の挿入部810がそれぞれ挿入された場合、放熱部材80bの複数の取付部820の主面821が複数の熱伝導材95bにそれぞれ接触する。また、放熱部材80bの取付部820に取り付けられた絶縁部材90は、例えば、バスバー3の対向部分31の外側面311と接触する。取付部820の主面821(言い換えれば、熱伝導材95aと接触する接触面821)と、当該取付部820に取り付けられた絶縁部材90の環状突出部900とで構成された凹部93内は、熱伝導材95bで充填される。熱伝導材95bは凹部93内を充填する充填部分を有する。なお、熱伝導材95bは、凹部93内に位置せずに環状突出部900の外側に位置する部分を有してよい。
【0115】
図29は、MOSFET11が発する熱の伝熱経路の一例を示す概略図である。
図29の矢印990aはMOSFET11aが発する熱の伝熱経路を示している。
図29の矢印990bは、MOSFET11bが発する熱の伝熱経路を示している。
【0116】
矢印990aに示されるように、MOSFET11aが発する熱は、バスバー2の対向部分21、熱伝導材95a、放熱部材80aの取付部820、放熱部材80aの挿入部810及び放熱部材80aの固定部800を順に伝わって、回路装置1の外部に放出される。
【0117】
一方で、MOSFET11bが発する熱は、矢印990bに示されるように、バスバー3の対向部分31、熱伝導材95b、放熱部材80bの取付部820、放熱部材80bの挿入部810及び放熱部材80bの固定部800を順に伝わって、回路装置1の外部に放出される。
【0118】
上記のようにして回路構成体10が製造された後、バスバー2の対向部分21の外側面211に複数の熱伝導材95aが塗布され、バスバー3の対向部分31の外側面311に複数の熱伝導材95bが塗布される。その後、回路構成体10がケース70内に収容された後、複数の絶縁部材90が取り付けられた放熱部材80aと、複数の絶縁部材90が取り付けられた放熱部材80bとがケース70に取り付けられる。このとき、放熱部材80と、それに取り付けられた複数の絶縁部材90とで構成される複数の凹部93内は熱伝導材95で充填される。これにより、
図1~3に示される回路装置1が完成する。なお、防水のために、ケース70に放熱部材80a及び80bを取り付けた後、ケース70内に樹脂等からなるポッティング剤を充填し、その後、当該ポッティング剤を硬化させてもよい。
【0119】
このように、本例では、MOSFET11aはバスバー2の対向部分21に搭載され、MOSFET11bはバスバー3の対向部分31に搭載されている。つまり、MOSFET11a及びMOSFET11bは、互いに対向する対向部分21及び対向部分31にそれぞれ搭載されている。これにより、対向部分21側(言い換えれば+Z側)からあるいは対向部分31側(言い換えれば-Z側)から見た場合の回路装置1の平面サイズを小さくすることができる。つまり、回路装置1の小型化を図ることができる。
【0120】
また、本例では、MOSFET11aが発する熱は、バスバー2の対向部分21を通じて放熱部材80aに伝わり、放熱部材80aから外部に放出される。また、MOSFET11bが発する熱は、バスバー3の対向部分31を通じて放熱部材80bに伝わり、放熱部材80bから外部に放出される。ここで、対向部分21側(言い換えれば+Z側)から対向部分31側(言い換えれば-Z側)を見た場合、配線基板60は、対向部分21よりも奥側に位置し、かつ対向部分31よりも手前側に位置する。そして、MOSFET11aは、対向部分21において、対向部分31側の内側面212とは反対側の外側面211に搭載され、MOSFET11bは、対向部分31において、対向部分21側の内側面312とは反対側の外側面311に搭載されている。したがって、配線基板60は、対向部分21に対してMOSFET11aとは反対側に位置するとともに、対向部分31に対してMOSFET11bとは反対側に位置する。よって、配線基板60は、MOSFET11aが発する熱の影響も、MOSFET11bが発する熱の影響も受けにくくなる(
図29の矢印990a及び990b参照)。よって、回路基板6の信頼性が向上する。
【0121】
また、本例では、放熱部材80a及び放熱部材80bのそれぞれは、ケース70の外表面上に位置する部分(上記の例では固定部800)を有することから、当該部分の大きさを調整することによって、ケース70内の部品配置等に影響を与えることなく、放熱部材80a及び放熱部材80bの放熱特性を調整することができる。
【0122】
また、本例では、放熱部材80aは、バスバー2の対向部分21における、配線基板60側の内側面212とは反対側の外側面211上に位置する熱伝導材95aに接触している。これにより、放熱部材80aと配線基板60との干渉を避けつつ、MOSFET11aから放熱部材80aまでの伝熱経路を短くすることができる。よって、回路装置1の放熱特性が向上する。
【0123】
同様に、本例では、放熱部材80bは、バスバー3の対向部分31における、配線基板60側の内側面312とは反対側の外側面311上に位置する熱伝導材95bに接触している。これにより、放熱部材80bと配線基板60との干渉を避けつつ、MOSFET11bから放熱部材80bまでの伝熱経路を短くすることができる。よって、回路装置1の放熱特性が向上する。
【0124】
また、本例では、放熱部材80aは、複数のMOSFET11aの周辺にそれぞれ位置する複数の熱伝導材95aのそれぞれに接触していることから、各MOSFET11aについて、当該MOSFET11aから放熱部材80aまでの伝熱経路を短くすることができる。よって、回路装置1の放熱性が向上する。
【0125】
同様に、本例では、放熱部材80bは、複数のMOSFET11bの周辺にそれぞれ位置する複数の熱伝導材95bのそれぞれに接触していることから、各MOSFET11bについて、当該MOSFET11bから放熱部材80bまでの伝熱経路を短くすることができる。よって、回路装置1の放熱性が向上する。
【0126】
また、本例では、熱伝導材95aは、放熱部材80aにおける、熱伝導材95aと接触する接触面821と、絶縁部材90の環状突出部900とで構成される凹部93内を充填する充填部分を有する。これにより、放熱部材80aを熱伝導材95aに適切に接触させることができる。よって、回路装置1の放熱性が向上する。
【0127】
同様に、本例では、熱伝導材95bは、放熱部材80bの接触面821と、絶縁部材90の環状突出部900とで構成される凹部93内を充填する充填部分を有する。これにより、放熱部材80bを熱伝導材95bに適切に接触させることができる。よって、回路装置1の放熱性が向上する。
【0128】
<回路装置の他の例>
回路装置1の構造は上記の例に限られない。例えば、バスバー2,3,4の形状は上記の例に限れない。また、配線基板60の形状は上記の例に限れない。上記の例では、配線基板60は、Z方向においてバスバー2の対向部分21とバスバー3の対向部分31とで挟まれる部分を有しているが、当該部分を有していなくてもよい。また、配線基板60は、対向部分21側から対向部分31側を見た場合に、対向部分21よりも奥側に位置しなくてもよいし、対向部分31よりも手前側に位置しなくてもよい。また、MOSFET11aはバスバー2の第2部分22に搭載されてもよいし、MOSFET11bはバスバー3の第2部分32に搭載されてもよい。また、放熱部材80の形状は上記の例に限れない。例えば、MOSFET11aの発熱量が大きい場合には、放熱部材80aの固定部800は、ケース70の上壁部710の外表面の全領域に設けられてもよい。また、MOSFET11bの発熱量が大きい場合には、放熱部材80bの固定部800は、ケース70の下壁部720の外表面の全領域に設けられてもよい。また、複数の熱伝導材95の数は上記の例に限れない。例えば、バスバー2には一つの熱伝導材95aが設けられてもよいし、バスバー3には一つの熱伝導材95bが設けられてもよい。また、回路装置1は絶縁部材90を備えてなくてもよい。また、回路装置1は絶縁部50を備えなくてもよい。
【0129】
以上のように、回路装置1は詳細に説明されたが、上記した説明は、全ての局面において例示であって、この開示がそれに限定されるものではない。また、上述した各種変形例は、相互に矛盾しない限り組み合わせて適用可能である。そして、例示されていない無数の変形例が、この開示の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。
【符号の説明】
【0130】
1 回路装置
2 入力側バスバー
3 出力側バスバー
4 中継バスバー
5 絶縁部材
6 回路基板
10 回路構成体
11,11a,11b,12,12a,12b 電子部品
13,13a,13b 導電端子
14,14a,14b 導電片
20,30 本体部
21,31 第1部分(対向部分)
22,32 第2部分
23 入力端子部
23a,33a,711,721 貫通孔
33 出力端子部
40a 第1部分(接合対象部)
40b 第2部分(接合対象部)
41 接続部分
50,50a,50b,51,52a,52b 絶縁部
51a 第1部分
51b 第2部分
51c 第3部分
51d 第4部分
55 スリット
60 配線基板
60a,60b,211,212,311,312 主面
60aa,60bb 露出領域
61a,61b,66b,67b ランド
62 マイクロコンピュータ
65 コネクタ
70 ケース
80,80a,80b 放熱部材
90 絶縁部材
93 凹部
95,95a,95b 熱伝導材
111 ゲート端子
111a 先端部分
112 ソース端子
112a 先端部分
113 ドレイン端子
121 カソード端子
122 アノード端子
130 接合対象部
131 接合対象部
132 接続部分
510 第1部分
520 第2部分
651 金属部分
652 接続端子
710 上壁部
720 下壁部
730 側壁部
800 固定部
810 挿入部
820 取付部
821 主面(接触面)
822 周端面
900 環状突出部
990a,990b 矢印
1000 はんだペースト