(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-02
(45)【発行日】2024-09-10
(54)【発明の名称】情報処理システム及び情報処理装置
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20240903BHJP
A63F 13/70 20140101ALI20240903BHJP
A63F 9/00 20060101ALI20240903BHJP
G06F 9/445 20180101ALI20240903BHJP
【FI】
G06Q50/10
A63F13/70
A63F9/00 513
G06F9/445 130
(21)【出願番号】P 2021054740
(22)【出願日】2021-03-29
【審査請求日】2023-10-24
(73)【特許権者】
【識別番号】000132471
【氏名又は名称】株式会社セガ
(74)【代理人】
【識別番号】100176072
【氏名又は名称】小林 功
(72)【発明者】
【氏名】本池 哲
(72)【発明者】
【氏名】石川 伸
(72)【発明者】
【氏名】岡林 芳弘
(72)【発明者】
【氏名】阿部 俊典
(72)【発明者】
【氏名】猪原 翔太
【審査官】塩屋 雅弘
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-127898(JP,A)
【文献】特開2013-109548(JP,A)
【文献】特開2013-161243(JP,A)
【文献】特開2015-195976(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
A63F 13/70
A63F 9/00
G06F 9/445
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
施設に設置された複数の端末装置と、
前記施設に設置され、前記複数の端末装置と通信可能な情報処理装置であり、複数の種類のプログラムを実行可能な制御部を集積する情報処理装置と、
を備え、
前記端末装置は、前記複数の種類のプログラムの選択リストを表示し、当該複数の種類のプログラムのうち一のプログラムの選択を受け付け、当該一のプログラムの選択を受け付けた場合に、受け付けたプログラムの実行要求を前記情報処理装置に送信し、
前記情報処理装置は、前記端末装置から前記実行要求を受信した場合に、当該実行要求に対応したプログラムを各制御部のうち何れか一つの制御部に実行させる、
情報処理システム。
【請求項2】
前記端末装置は、当該端末装置の種類情報を前記情報処理装置に送信し、
前記情報処理装置は、前記端末装置から前記種類情報を受信した場合、前記複数の種類のアプリケーションプログラムのうち、受信した種類情報に対応するアプリケーションプログラムを抽出し、抽出したアプリケーションプログラムのリストを前記選択リストとして当該端末装置に送信する、
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記プログラムは、ゲームプログラムを含む、
請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記端末装置は、前記一のプログラムの選択を受け付けた場合に、当該一のプログラムに応じた利用料金の支払いを受け付け、当該利用料金の支払いを受け付けた場合に、前記実行要求を送信する、
請求項3に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記情報処理装置は、前記端末装置から前記実行要求を受信した場合であって、前記実行要求に対応するプログラムが実行できないとき、前記施設の近隣施設の情報処理装置に前記実行要求が送信されるように送信処理を実行する、
請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記端末装置を内部端末装置としたとき、
前記情報処理装置は、前記内部端末装置以外の外部端末装置とも通信可能であり、
前記外部端末装置は、前記複数の種類のプログラムの選択画面を表示し、当該複数の種類のプログラムのうち一のプログラムの選択を受け付け、当該一のプログラムの選択を受け付けた場合に、受け付けたプログラムの実行要求を前記情報処理装置に送信する、
請求項1乃至5の何れか1項に記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記プログラムが実行される前までは、前記情報処理装置の制御部に比べて前記端末装置の制御部を優先的に利用する、
請求項1乃至4の何れか1項に記載の情報処理システム。
【請求項8】
複数の端末装置が設置された施設に設置され、当該複数の端末装置と通信可能な情報処理装置であって、
複数の種類のプログラムを実行可能な制御部を集積し、
前記端末装置からプログラムの実行要求を受信した場合に、当該実行要求に対応したプログラムを各制御部のうち何れか一つの制御部に実行させる、
情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム及び情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、ゲームセンター等の施設に、ゲームプログラムを実行可能な複数の業務用ゲーム装置が設置されている。
【0003】
これに関して、特許文献1には、複数の業務用ゲーム装置(内部端末装置)を統合するターミナル装置を設けることが開示されている。
【0004】
また、特許文献2には、プレイヤの端末装置の代わりに、サーバ装置がゲームを実行し、その実行結果を端末装置に送信することで、プレイヤにゲームを提供するという、所謂クラウドゲームが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2017-192602号公報
【文献】特開2020-092877号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1の技術では、ターミナル装置があるものの、ゲームプログラム(アプリケーションプログラム)を実行するのは複数の内部端末装置であり、当該内部端末装置それぞれにアプリケーションプログラムを実行可能な高性能な制御基板(制御部)を設けることがコストとなっていた。
【0007】
また、特許文献2の技術では、施設とは関係ない場所にサーバ装置(情報処理装置)が設けられることになるため、施設に来たユーザに対して、通信速度を気にすることなくスムーズにアプリケーションプログラムを利用してもらうことができない。
【0008】
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、施設に設置された内部端末装置のコストを抑えることができるとともに、施設に来たユーザが内部端末装置を利用してスムーズにアプリケーションプログラムを利用することができる情報処理システム及び情報処理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明の第一態様に係る情報処理システムは、施設に設置された複数の端末装置と、前記施設に設置され、前記複数の端末装置と通信可能な情報処理装置であり、複数の種類のプログラムを実行可能な制御部を集積する情報処理装置と、を備え、前記端末装置は、前記複数の種類のプログラムの選択リストを表示し、当該複数の種類のプログラムのうち一のプログラムの選択を受け付け、当該一のプログラムの選択を受け付けた場合に、受け付けたプログラムの実行要求を前記情報処理装置に送信し、前記情報処理装置は、前記端末装置から前記実行要求を受信した場合に、当該実行要求に対応したプログラムを各制御部のうち何れか一つの制御部に実行させる。
【0010】
また、本発明の第二態様に係る情報処理システムでは、前記端末装置は、当該端末装置の種類情報を前記情報処理装置に送信し、前記情報処理装置は、前記端末装置から前記種類情報を受信した場合、前記複数の種類のアプリケーションプログラムのうち、受信した種類情報に対応するアプリケーションプログラムを抽出し、抽出したアプリケーションプログラムのリストを前記選択リストとして当該端末装置に送信する。
【0011】
また、本発明の第三態様に係る情報処理システムでは、前記端末装置は、前記一のプログラムの選択を受け付けた場合に、当該一のプログラムに応じた利用料金の支払いを受け付け、当該利用料金の支払いを受け付けた場合に、前記実行要求を送信する。
【0012】
また、本発明の第四態様に係る情報処理システムでは、前記情報処理装置は、前記端末装置から前記実行要求を受信した場合であって、前記実行要求に対応するプログラムが実行できないとき、前記施設の近隣施設の情報処理装置に前記実行要求が送信されるように送信処理を実行する。
【0013】
また、本発明の第五態様に係る情報処理システムでは、前記端末装置を内部端末装置としたとき、前記情報処理装置は、前記内部端末装置以外の外部端末装置とも通信可能であり、前記外部端末装置は、前記複数の種類のプログラムの選択画面を表示し、当該複数の種類のプログラムのうち一のプログラムの選択を受け付け、当該一のプログラムの選択を受け付けた場合に、受け付けたプログラムの実行要求を前記情報処理装置に送信する。
【0014】
また、本発明の第六態様に係る情報処理システムでは、前記プログラムが実行される前までは、前記情報処理装置の制御部に比べて前記端末装置の制御部を優先的に利用する。
【0015】
また、本発明の第七態様に係る情報処理システムでは、前記プログラムは、ゲームプログラムを含む。
【0016】
また、本発明の第八態様に係る情報処理装置は、複数の端末装置が設置された施設に設置され、当該複数の端末装置と通信可能な情報処理装置であって、複数の種類のプログラムを実行可能な制御部を集積し、前記端末装置からプログラムの実行要求を受信した場合に、当該実行要求に対応したプログラムを各制御部のうち何れか一つの制御部に実行させる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、施設に設置された内部端末装置のコストを抑えることができるとともに、施設に来たユーザが内部端末装置を利用してスムーズにアプリケーションプログラムを利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】情報処理システムの全体構成の一例を概略的に示すブロック図である。
【
図2】
図1に示す情報処理装置のハードウェア構成の一例を概略的に示すブロック図である。
【
図3】
図1に示す内部端末装置のハードウェア構成の一例を概略的に示すブロック図である。
【
図4】
図1に示す情報処理装置の機能的構成の一例を概略的に示すブロック図である。
【
図5】内部端末装置12の起動時における、情報処理システムと内部端末装置との処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図6】ゲームプレイ時における、情報処理システムと内部端末装置との処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、添付図面を参照しながら本発明の複数の実施形態について説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素及びステップに対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
【0020】
<全体構成>
図1は、情報処理システム1の全体構成の一例を概略的に示すブロック図である。
【0021】
図1に示すように、情報処理システム1は、一又は複数の情報処理装置10と、複数の内部端末装置12を備え、複数の外部端末装置14と接続可能に構成されている。情報処理装置10と各内部端末装置12とは、例えばローカルエリアネットワークN1を介して互いに通信可能に接続されている。また、情報処理装置10と各外部端末装置14とは、インターネットや電話網等の通信回線N2を介して互いに通信可能に接続されている。
【0022】
情報処理装置10は、内部端末装置12又は外部端末装置14からの実行要求に応じて、アプリケーションプログラムを実行し、アプリケーションプログラムの実行結果を要求元の端末装置に送信する情報処理装置である。この情報処理装置としては、サーバ装置やパーソナルコンピュータ、ゲーム装置等が挙げられる。アプリケーションプログラムとしては、ゲームプログラム、画像処理プログラム、医療診断プログラム、AIプログラム等が挙げられる。本実施形態では、アプリケーションプログラムがゲームプログラムであり、情報処理装置10は、ゲームプログラムを実行し、実行結果、すなわちゲームを要求元の端末装置に提供する場合を説明する。
【0023】
内部端末装置12は、ゲームセンターやデータセンター等の施設Sの内部に設置されている。この内部端末装置12は、例えば業務用ゲーム装置であるが、情報処理装置10よりも、安価な制御基板(ゲームボード)が搭載されている。内部端末装置12は、情報処理装置10からゲームプログラムの実行結果を受信して表示することで、ユーザにゲームを提供する。なお、内部端末装置12は、シューティングゲーム用、レースゲーム用、格闘ゲーム用等に、複数の種類が存在してもよい。また、施設Sは1カ所ではなく、S1,S2のように複数存在し、各施設にも同様に情報処理装置10や内部端末装置12が設置され、施設Sと同様のローカルエリアネットワークを介して互いに通信可能に接続されている。
【0024】
外部端末装置14は、内部端末装置12以外で例えば施設Sの外部にある端末装置であり、例えば、携帯電話やスマートフォン、パーソナルコンピュータ、タブレット等が挙げられる。この外部端末装置14は、操作情報を情報処理装置10に送信し、情報処理装置10からゲームプログラムの実行結果を受信して表示することで、ユーザにゲームを提供する。
【0025】
<ハードウェア構成>
図2は、
図1に示す情報処理装置10のハードウェア構成の一例を概略的に示すブロック図である。
【0026】
図2に示すように、情報処理装置10は、制御部としての制御基板20と、外部記憶装置22と、通信装置24と、を備える。なお、これら制御基板20と、外部記憶装置22と、通信装置24は、バスB1を介して電気的に接続されている。
【0027】
制御基板20は、内部端末装置12の制御基板よりも高性能で高価な基板であり、情報処理装置10に集積されている。具体的には、制御基板20は、内部端末装置12の数と同数以上が集積されていることが好ましい。この制御基板20は、CPU(Central Processing Unit)20Aと、GPU(Graphics Processing Unit)20Bと、メモリ20Cと、内部記憶装置20Dと、を備える。CPU20Aは、アプリケーションプログラム26を実行可能であり、例えば、処理が重いゲームプログラムをスムーズに実行可能な程、高性能なものである。GPU20Bは、ゲームに代表されるリアルタイム画像処理に特化したプロセッサであり、内部端末装置12のものよりも高性能で高価なものである。メモリ20Cは、CPU20Aが実行するアプリケーションプログラム26を一時的に展開する記憶装置である。内部記憶装置20Dは、ハードディスク等で構成される。この内部記憶装置20Dには、アプリA、アプリB等、施設Sや需要に応じた複数の種類のアプリケーションプログラム26が記憶されている。本実施形態では、アプリケーションプログラム26はゲームプログラムである。
【0028】
外部記憶装置22は、ハードディスク等で構成される。この外部記憶装置22には、内部記憶装置20Dに記憶されているアプリケーションプログラム26の数以上の数のアプリケーションプログラム26が記憶されている。各記憶装置の記憶容量にもよるが、例えば、内部記憶装置20Dに記憶されているアプリケーションプログラム26の数が2,30程度であれば、外部記憶装置22に記憶されているアプリケーションプログラム26の数は、100以上である。この外部記憶装置22に記憶されているアプリケーションプログラム26は、ユーザが利用する際等、必要に応じて、内部記憶装置20Dにインストールされる。
【0029】
通信装置24は、外部の装置と通信するための通信インターフェース等で構成される。通信装置24は、例えば、内部端末装置12との間で各種の情報を送受信する。
【0030】
なお、情報処理装置10は、単一の情報処理装置より構成されるものであっても、通信ネットワーク上に分散した複数の情報処理装置より構成されるものであってもよい。また、
図2は、情報処理装置10が有する主要なハードウェア構成の一部を示しているに過ぎず、情報処理装置10は、例えばサーバ装置が一般的に備える他の構成を備えることができる。
【0031】
図3は、
図1に示す内部端末装置12のハードウェア構成の一例を概略的に示すブロック図である。なお、外部端末装置14も、以下で説明する内部端末装置12のハードウェア構成と同様の構成を備えることができる。
【0032】
図3に示すように、内部端末装置12は、制御基板30と、外部記憶装置32と、操作装置34と、表示装置36と、通信装置38と、を備える。なお、これら制御基板30と、外部記憶装置32と、操作装置34と、表示装置36と、通信装置38とは、バスB2を介して電気的に接続されている。
【0033】
制御基板30は、CPU30Aと、メモリ30Bと、を備える。CPU30Aは、CPU20Aよりも低性能なもので安価なものである。このCPU30Aは、広告映像等を再生可能である。メモリ30Bは、プログラムを一時的に展開可能である。なお、制御基板30は、制御基板20と同様に、GPUを備えていてもよい。
【0034】
外部記憶装置32には、広告映像等のデータが記憶されている。
【0035】
操作装置34は、ユーザの操作を受け付けてその操作情報を内部端末装置12に入力するものである。この操作装置34は、内部端末装置12の種類に応じたものが用意されていてもよい。
【0036】
表示装置36は、アプリケーションプログラム26の実行結果、例えばゲーム画像を表示する。この表示装置36は、内部端末装置12の種類に応じたものが用意されていてもよい。
【0037】
通信装置38は、外部の装置と通信するための通信インターフェース等で構成される。通信装置38は、例えば、情報処理装置10との間で各種の情報を送受信する。
【0038】
<機能的構成>
図4は、
図1に示す情報処理装置10の機能的構成の一例を概略的に示すブロック図である。
【0039】
図4に示すように、情報処理装置10は、機能的構成として、記憶手段40と、生成手段52と、調整手段54と、実行手段56と、を備える。これらの機能的構成は、制御基板20がプログラムを実行することにより実現される。
【0040】
記憶手段40は、アプリリスト40Aと、対応テーブル40Bと、を記憶する機能を有する。アプリリスト40Aには、内部記憶装置20Dに記憶されているアプリケーションプログラム26のリストと、外部記憶装置22に記憶されているアプリケーションプログラム26のリストとが記述されている。対応テーブル40Bには、内部端末装置12や外部端末装置14の種類を示す種類情報毎に、対応する(実行可能な)アプリケーションプログラム26が記述されている。
【0041】
生成手段52は、アプリケーションプログラム26の選択リストを含む選択映像を生成する機能を有する。具体的には、生成手段52は、内部端末装置12又は外部端末装置14の種類情報を受信した場合に、対応テーブル40Bの中から受信した種類情報に対応するアプリケーションプログラム26を抽出し、更に、アプリリスト40Aの中から抽出したアプリケーションプログラム26と一致するものを抽出する。続いて、生成手段52は、抽出したアプリケーションプログラム26の選択リストを生成する。
【0042】
調整手段54は、複数の制御基板20の中からアプリケーションプログラム26を実行する制御基板を選択したり、制御基板20が全て実行されている場合等に、実行可能な他の情報処理装置を調整し、調整した情報処理装置10に実行要求を転送したりする機能を有する。
【0043】
実行手段56は、内部端末装置12又は外部端末装置14の実行要求に応じて、当該実行要求に係るアプリケーションプログラム26を実行し、実行結果を要求元の端末装置に送信する機能を有する。
【0044】
<起動時の処理の流れ>
図5は、内部端末装置12の起動時における、情報処理装置10と内部端末装置12との処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、以下の処理の順番及び内容は、適宜変更することができる。
【0045】
(ステップSP10)
内部端末装置12は、自身が起動した直後か否かを判定する。そして、当該判定が肯定判定された場合には処理はステップSP12の処理に移行し、当該判定が否定判定された場合には処理は
図5に示す一連の処理が終了する。
【0046】
(ステップSP12)
内部端末装置12は、当該内部端末装置12の種類を示す種類情報を例えば外部記憶装置32から取得する。そして、処理は、ステップSP14の処理に移行する。
【0047】
(ステップSP14)
内部端末装置12は、取得した種類情報を情報処理装置10に送信する。そして、処理は、ステップSP16の処理に移行する。
【0048】
(ステップSP16)
情報処理装置10は、内部端末装置12から種類情報を受信する。これに応答して、情報処理装置10の生成手段52は、対応テーブル40Bの中から受信した種類情報に対応するアプリケーションプログラム26を抽出し、更に、アプリリスト40Aの中から抽出したアプリケーションプログラム26と一致するものを抽出する。続いて、生成手段52は、抽出したアプリケーションプログラム26の選択リストを生成する。そして、処理は、ステップSP18の処理に移行する。
【0049】
(ステップSP18)
生成手段52は、生成した選択リストを含んだ選択画像を生成する。そして、処理は、ステップSP20の処理に移行する。
【0050】
(ステップSP20)
生成手段52は、生成した選択画像を内部端末装置12に送信する。そして、処理は、ステップSP22の処理に移行する。
【0051】
(ステップSP22)
内部端末装置12は、情報処理装置10から、選択画像を受信する。そして、処理は、ステップSP24の処理に移行する。
【0052】
(ステップSP24)
内部端末装置12は、受信した選択画像を外部記憶装置32に記憶する。そして、処理は、ステップSP26の処理に移行する。
【0053】
(ステップSP26)
内部端末装置12は、後述するユーザの操作を受け付けるまで、ゲーム又はゲーム以外の広告映像を表示する。
【0054】
<ゲームプレイ時の処理の流れ>
図6は、ゲームプレイ時における、情報処理装置10と内部端末装置12との処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、以下の処理の順番及び内容は、適宜変更することができる。また、ゲームプレイ時における、情報処理装置10と外部端末装置14との処理の流れも、以下と同様である。
【0055】
(ステップSP30)
内部端末装置12は、ユーザによる操作装置34の操作が有るか否かを判定する。そして、当該判定が肯定判定された場合には処理はステップSP32の処理に移行し、当該判定が否定判定された場合には
図6に示す一連の処理が終了する。
【0056】
(ステップSP32)
内部端末装置12は、外部記憶装置32に記憶されている選択画像を表示装置36に表示する。そして、処理は、ステップSP34の処理に移行する。
【0057】
(ステップSP34)
内部端末装置12は、操作装置34を介して、選択画像に表示されている選択リストが示す複数の種類のアプリケーションプログラム26(本実施形態ではゲームプログラム)のうち一のゲームプログラムの選択を受け付ける。そして、処理は、ステップSP36の処理に移行する。
【0058】
(ステップSP36)
内部端末装置12は、選択を受け付けた一のゲームプログラムに応じた利用料金(プレイ料金)を決定する。続いて、内部端末装置12は、決定した利用料金を表示装置36に表示する。そして、処理は、ステップSP38の処理に移行する。なお、ゲームプログラム毎に利用料金は異なっているが、同一であってもよい。この場合、利用料金の決定する処理は省略することができる。また、この利用料金を決定する処理は、情報処理装置10が行ってもよい。
【0059】
(ステップSP38)
内部端末装置12は、ユーザによる利用料金の支払いを受け付ける。この支払の受付後、処理は、ステップSP40の処理に移行する。
なお、ステップSP32からSP38までについて、選択画像を表示する際に、この時点では料金の支払いがないので、各アプリケーションプログラムは選択不可の状態で半透明やグレーがかった色で表示しておき、料金の支払いが行われた場合、その料金で利用できるアプリケーションのみ通常の色や表示に変更して選択可能な状態にする等の方法をとってもよい。
【0060】
(ステップSP40)
内部端末装置12は、選択を受け付けた一のゲームプログラムの実行要求を情報処理装置10に送信する。そして、処理は、ステップSP42の処理に移行する。
【0061】
(ステップSP42)
情報処理装置10は、内部端末装置12から実行要求を受信する。これに応答して、情報処理装置10の調整手段54は、制御基板20の稼働状況に基づき、実行要求された一のゲームプログラムが実行可能か否かを判定する。そして、当該判定が肯定判定された場合には処理はステップSP46の処理に移行し、当該判定が否定判定された場合には処理はステップSP44の処理に移行する。
【0062】
(ステップSP44)
調整手段54は、施設Sの近隣施設の情報処理装置に実行要求が送信されるように送信処理を実行する。具体的には、各情報処理装置10には、同様の情報処理システムを有する他の施設に関する施設情報(距離情報、情報処理装置10の台数等)を記憶しており、これに基づいて情報処理装置10が設置されている施設Sの近隣施設(に設置されている情報処理装置)を特定し、そこに対して実行可能かどうかを問い合わせる。続いて、実行可能であれば、調整手段54は、施設Sの近隣施設に設定されている情報処理装置に実行要求を転送する。なお、情報処理装置10が実行要求を転送せずに、施設Sの近隣施設に設定されている情報処理装置に施設Sの情報処理装置10を介さずに実行要求を再送信するように、内部端末装置12に指示してもよい。この場合、施設Sの近隣施設に設定されている情報処理装置との操作情報やゲーム映像等の送受信も、施設Sの情報処理装置10を介さずに行う。
【0063】
(ステップSP46)
調整手段54は、受信した実行要求に係るゲームプログラムに基づき、効率性及び処理速度の観点等から、集積された制御基板20のうち何れか一つの制御基板を決定する。そして、処理は、ステップSP48の処理に移行する。
【0064】
(ステップSP48)
調整手段54は、決定した一の制御基板の内部記憶装置20Dに、受信した実行要求に係るゲームプログラムがインストールされているか否かを判定する。そして、当該判定が肯定判定された場合には処理はステップSP52の処理に移行し、当該判定が否定判定された場合には処理はステップSP50の処理に移行する。
【0065】
(ステップSP50)
調整手段54は、受信した実行要求に係るゲームプログラムを、外部記憶装置22から、決定した一の制御基板の内部記憶装置20Dにインストールする。そして、処理は、ステップSP52の処理に移行する。
【0066】
(ステップSP52)
実行手段56は、一の制御基板にインストールされている、実行要求に係るゲームプログラムを該制御基板のメモリ20Cに展開してCPU20A及びGPU20Bに実行させ、実行結果(ゲーム映像)を要求元の内部端末装置12に送信する。そして、処理は、ステップSP54の処理に移行する。
【0067】
(ステップSP54)
内部端末装置12は、情報処理装置10からゲーム映像を受信する。これに応答して、内部端末装置12は、ゲーム映像を表示装置36に表示する。そして、処理は、ステップSP56の処理に移行する。
【0068】
(ステップSP56、SP58)
内部端末装置12は、操作装置34を介して、ユーザの操作を受け付ける。受け付けた操作の操作情報は情報処理装置10に送信され、情報処理装置10は、操作情報に基づき、ゲームを進行する。これらステップSP56、SP58の処理が繰り返されることで、ユーザはゲームをプレイする。
【0069】
<効果>
以上、本実施形態では、情報処理システム1が、施設Sに設置された複数の内部端末装置12と、施設Sに設置され、複数の内部端末装置12と通信可能な情報処理装置10であり、内部端末装置12の制御基板30よりも高性能で且つ複数の種類のアプリケーションプログラム26を実行可能な制御基板20(制御部)を集積する情報処理装置10と、を備える。そして、内部端末装置12は、複数の種類のアプリケーションプログラム26の選択リストを表示し、当該複数の種類のアプリケーションプログラムのうち一のアプリケーションプログラムの選択を受け付け、当該一のアプリケーションプログラムの選択を受け付けた場合に、受け付けたアプリケーションプログラムの実行要求を情報処理装置10に送信し、情報処理装置10は、内部端末装置12から実行要求を受信した場合に、当該実行要求に対応したプログラムを各制御基板20のうち何れか一つの制御基板に実行させる。
この構成によれば、情報処理装置10がアプリケーションプログラム26を実行するので、内部端末装置12の制御基板30を無くす又は低性能で安価な制御基板30を用意するだけでよいので、当該内部端末装置のコストを抑えることができる。また、この情報処理装置10が施設Sに設置されるので、内部端末装置12と情報処理装置10は、ローカルエリアネットワークN1を介して通信でき、施設Sに来たユーザが、内部端末装置12を利用して通信速度を気にすることなくスムーズにアプリケーションプログラム26を利用することができる。
【0070】
また、本実施形態では、内部端末装置12は、当該内部端末装置12の種類情報を情報処理装置10に送信し、情報処理装置10は、内部端末装置12から種類情報を受信した場合、複数の種類のアプリケーションプログラム26のうち、受信した種類情報に対応するアプリケーションプログラムを抽出し、抽出したアプリケーションプログラムのリストを選択リストとして内部端末装置12に送信する。
ここで、内部端末装置12は、当該内部端末装置12の種類毎に、入力装置や表示装置がそれぞれ異なっている可能性があるため、アプリケーションプログラムを適切に実行できないものが存在する。しかしながら、情報処理装置10が、複数の種類のアプリケーションプログラム26のうち、受信した種類情報に対応するアプリケーションプログラムを抽出するので、アプリケーションプログラムを適切に実行できるものが選択リストに記述される。したがって、ユーザは、アプリケーションプログラム26を快適に利用することができる。
【0071】
また、本実施形態では、アプリケーションプログラムは、ゲームプログラムを含む。
ここで、アプリケーションプログラム26がゲームプログラムであれば、内部端末装置12の種類毎に、入力装置や表示装置がそれぞれ大きく異なることがあり、情報処理装置10でゲームプログラムが実行されても、そのゲームが内部端末装置12に合わずに、ユーザはゲームを快適にプレイできない場合がある。しかしながら、情報処理装置10が、複数の種類のゲームプログラムのうち、受信した種類情報に対応するゲームプログラムを抽出するので、ゲームプログラムを適切に実行できるものが選択リストに記述される。したがって、ユーザは、ゲームを快適にプレイすることができる。
【0072】
また、本実施形態では、内部端末装置12は、一のアプリケーションプログラム26の選択を受け付けた場合に、当該一のアプリケーションプログラム26に応じた利用料金の支払いを受け付け、当該利用料金の支払いを受け付けた場合に、実行要求を送信する。
この構成によれば、利用料金の支払いを受け付けた後に一のアプリケーションプログラム26の選択を受け付ける場合に比べて、利用したいアプリケーションプログラム26がなくて利用料金の返金処理をするという手間を抑制できる。
【0073】
また、本実施形態では、情報処理装置10は、内部端末装置12から実行要求を受信した場合であって、実行要求に対応するアプリケーションプログラム26が実行できないとき、施設Sの近隣施設の情報処理装置に実行要求が送信されるように送信処理を実行する。
この構成によれば、アプリケーションプログラム26が利用できなくて利用料金の返金処理をするという手間を抑制できる。
【0074】
また、本実施形態では、情報処理装置10は、内部端末装置12以外の外部端末装置14とも通信可能であり、外部端末装置14は、複数の種類のアプリケーションプログラム26の選択画面を表示し、当該複数の種類のアプリケーションプログラム26のうち一のアプリケーションプログラムの選択を受け付け、当該一のアプリケーションプログラムの選択を受け付けた場合に、受け付けたアプリケーションプログラムの実行要求を情報処理装置10に送信する。なお、外部端末装置14でゲームをプレイする際には、予め専用のアプリケーションをインストールするか、ブラウザで専用のポータルサイト等にアクセスする必要がある。専用のアプリケーションまたはポータルサイトでは、情報処理装置10が設置されている店舗を表示するようにしており、プレイヤは、希望する店舗を選択し、そこから希望するアプリケーションを選択する。または、最初に希望するアプリケーションを選択し、次にそのアプリケーションを実行可能な店舗を選択するようにしてもよい。
この構成によれば、ユーザは、施設Sに行かなくても、施設Sで提供されるゲームを外部端末装置14でプレイすることができる。
【0075】
<変形例>
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。すなわち、上記実施形態に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。また、上記実施形態及び後述する変形例が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
【0076】
例えば、上記実施形態では、例えば、利用料金の決定は情報処理装置10が行ってもよいことを説明したが、アプリケーションプログラム26が実行される前までは、情報処理装置10の制御基板20に比べて内部端末装置12の制御基板30を優先的に利用することが好ましい。また、実際にゲームが開始されてからも、メニュー画面やキャラクタ設定画面、キャラクタ編成画面等の処理は、内部端末装置12の制御基板30を優先的に利用することが好ましい。情報処理装置10の情報処理資源(制御基板20)を残しておくためである。
このためには、アプリケーションプログラム26の機能の一部を内部端末装置12が実行するよう、プログラムやデータを情報処理装置10や別途用意されたサーバ装置(図示しない)からダウンロードする。ダウンロードは予め行っておいて内部端末装置12のメモリ30Bや外部記憶装置32に記憶させておいてもよいが、容量が少なければ都度ダウンロードするようにしてもよい。なお、外部端末装置14を用いる場合は後者であるほうが望ましい。情報処理装置10の処理と内部端末装置12の処理との切り替えは、それぞれの装置で実行しているプログラムが機能を終了する際に、引き継ぎ先の装置に対して処理の引き継ぎに必要な情報を送信し、それを受けた装置側でプログラムを実行(再開)することで実現する。
【0077】
また、上記実施形態では、情報処理装置10は、当該情報処理装置10が実行可能でない場合に実行要求を転送する場合を説明したが、実行可能であっても、対応するゲームプログラムが内部記憶装置20Dにインストールされておらず、外部記憶装置22から内部記憶装置20Dにインストールする必要がある場合には、そのインストールに時間を要する可能性が高いため、実行要求を転送してもよい。
【0078】
また、上記実施形態では、内部端末装置12が制御基板30を備えている場合を説明したが、当該制御基板30を備えていなくてもよい。
【符号の説明】
【0079】
1:情報処理システム、10:情報処理装置、12:内部端末装置(端末装置)、14:外部端末装置、20:制御基板(制御部)