(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-02
(45)【発行日】2024-09-10
(54)【発明の名称】配送車両
(51)【国際特許分類】
B65G 61/00 20060101AFI20240903BHJP
G06Q 10/083 20240101ALI20240903BHJP
【FI】
B65G61/00 530
G06Q10/083
(21)【出願番号】P 2021118883
(22)【出願日】2021-07-19
【審査請求日】2023-10-11
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 英一
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 大典
(72)【発明者】
【氏名】芹澤 和実
(72)【発明者】
【氏名】茂木 俊介
【審査官】森林 宏和
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-064233(JP,A)
【文献】特開2021-103134(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第111612312(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 61/00
G06Q 10/083
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動機構を備えた本体部と、
前記本体部に設けられた制御部と、
を有し、
前記制御部は、前記移動機構を制御して前記本体部を自律走行可能とする自律走行実行部と、
荷物の配送先又は集荷先に関する情報を取得する目的地情報取得部と、
配送経路上のセキュリティエリアを管理する管理システムに対して、所定の認証用データを送信するデータ送信部と、
前記認証用データが前記管理システムに認証された際に、前記管理システムから前記セキュリティエリアの地図情報を含むエリア情報を取得するデータ取得部と、
を備えて
おり、
前記データ取得部は、前記エリア情報として、配送先又は集荷先までの経路情報と、前記セキュリティエリア内のエレベータの保守点検を含む情報とを取得すると共に、経路外の地図情報を取得しないように構成されている、配送車両。
【請求項2】
前記制御部は、荷物の配送後又は集荷後に、前記エリア情報を消去するデータ消去部をさらに備えている請求項1に記載の配送車両。
【請求項3】
前記データ送信部によって送信される前記認証用データは、配送先又は集荷先に関する情報である請求項1又は2に記載の配送車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、配送車両に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、宅配ロボットにより自宅まで荷物を配送させる配送システムが開示されている。具体的には、ユーザ端末から荷物配送の指示を受け付けると、配送先までの経路を探索し、探索された経路情報に基づいて宅配ロボットに配送させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1に記載の配送システムでは、配送経路上に建物などのセキュリティエリアがある場合、セキュリティエリア内の地図が無ければ荷物の配送ができない。
【0005】
本発明は、配送経路上にセキュリティエリアが存在する場合であっても、荷物の配送又は集荷を行うことが可能な配送車両を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に係る配送車両は、移動機構を備えた本体部と、前記本体部に設けられた制御部と、を有し、前記制御部は、前記移動機構を制御して前記本体部を自律走行可能とする自律走行実行部と、荷物の配送先又は集荷先に関する情報を取得する目的地情報取得部と、配送経路上のセキュリティエリアを管理する管理システムに対して、所定の認証用データを送信するデータ送信部と、前記認証用データが前記管理システムに認証された際に、前記管理システムから前記セキュリティエリアの地図情報を含むエリア情報を取得するデータ取得部と、を備えており、前記データ取得部は、前記エリア情報として、配送先又は集荷先までの経路情報と、前記セキュリティエリア内のエレベータの保守点検を含む情報とを取得すると共に、経路外の地図情報を取得しないように構成されている。
【0007】
請求項1に係る配送車両では、移動機構を備えた本体部と、制御部とを有している。また、制御部は、自律走行実行部、目的地情報取得部、データ送信部及びデータ取得部を備えており、自律走行実行部は移動機構を制御して本体部を自律走行可能とする。これにより、配送車両を自律走行させて荷物の配送又は集荷を行うことができる。
【0008】
また、目的地情報取得部は、荷物の配送先又は集荷先に関する情報を取得する。さらに、データ送信部は、配送経路上のセキュリティエリアを管理する管理システムに対して、所定の認証用データを送信する。そして、データ取得部は、認証用データが管理システムに認証された際に、管理システムからセキュリティエリアの地図情報を含むエリア情報を取得する。このように、管理システムに認証された配送車両に対してエリア情報の取得が許可されるため、セキュリティエリアの安全性を確保しつつ、セキュリティエリア内における配送車両の走行を許可することができる。また、配送先又は集荷先までの経路に必要無い情報が取得されずに済むため、セキュリティエリアの安全性をより高めることができる。なお、ここでいう「セキュリティエリア」とは、私有地やマンションなどのように地図データが広く公開されていないエリア、及びセキュリティゲートによって無断での侵入が禁止されているエリアなどを広く含む概念である。
【0009】
請求項2に係る配送車両は、請求項1において、前記制御部は、荷物の配送後又は集荷後に、前記エリア情報を消去するデータ消去部をさらに備えている。
【0010】
請求項2に係る配送車両では、荷物の配送後又は集荷後に、データ消去部によってエリア情報が配送車両から消去される。これにより、セキュリティエリアの安全性をより高めることができる。なお、ここでいう、「エリア情報を消去する」とは、配送車両の内部データを消去する場合に限らず、エリア情報を管理システムへ返却することによって配送車両の内部データが無くなる場合を広く含む概念である。
【0011】
請求項3に係る配送車両は、請求項1又は2において、前記データ送信部によって送信される前記認証用データは、配送先又は集荷先に関する情報である。
【0012】
請求項3に係る配送車両では、配送先又は集荷先に関する情報に基づいて管理システムが認証するため、配送先又は集荷先がセキュリティエリア内であることが確認された場合のみ認証が行われるようにすることができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明に係る配送車両によれば、配送経路上にセキュリティエリアが存在する場合であっても、荷物の配送又は集荷を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】実施形態に係る配送車両を含む配送システムの概略全体図である。
【
図2】実施形態に係る配送車両の概略側面図である。
【
図3】実施形態に係る配送車両のハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図4】実施形態における配送車両の機能構成を示すブロック図である。
【
図5】実施形態に係る配送処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照して本発明の一実施形態に係る配送車両10について説明する。
図1に示されるように、本実施形態の配送車両10を含む配送システムSは、配送車両10、サーバ14及びセキュリティエリアとしての工場12を含んで構成されている。
【0018】
工場12は、セキュリティエリアの一例であり、工場12の管理システム12AがネットワークNに接続されている。なお、管理システムによって管理されたセキュリティエリアであれば、工場12に限定されない。例えば、マンションなどでもよい。また、関係者のみの立ち入りを許可する建設現場及び街などをセキュリティエリアとしてもよい。
【0019】
配送車両10の制御部16と、工場の管理システム12Aと、サーバ14とがネットワークNを介して相互に通信可能に構成されている。また、サーバ14には、配送車両10が荷物を配送又は集荷するために必要な各種の情報が記憶されている。例えば、サーバ14には、配送依頼者の情報、配送先に関する情報、配送先までの経路に関する情報などを含む情報が記憶されている。
【0020】
図2に示されるように、配送車両10は、本体部11と制御部16とを含んで構成されている。本体部11は、一例として側面視で略矩形状に形成されており、本体部11の内部には、図示しない荷物を収容する荷室が設けられている。
【0021】
本体部11は、左右一対の前輪18及び左右一対の後輪20を備えている。なお、
図2では、右側の前輪18及び後輪20のみが図示されている。ここで、前輪18及び後輪20には、図示しないモータが設けられており、前輪18及び後輪20は、モータの駆動力によって回転するように構成されている。すなわち、本実施形態の配送車両10は、インホイールモータの構造とされている。
【0022】
また、本体部11の内部には、図示しないバッテリが設けられており、このバッテリに蓄積された電力がモータへ供給されることで前輪18及び後輪20がそれぞれ独立して駆動する。すなわち、本実施形態の配送車両10は、BEV(Battery Electric Vehicle)の一種である。
【0023】
さらに、本体部11の上部には、周辺情報検出センサ22が設けられている。周辺情報検出センサは、配送車両10の周囲の障害物などを検出するためのセンサであり、光学カメラ、レーダ、LIDAR(Light Detection and Ranging)などが組み合わされて用いられている。
【0024】
さらにまた、本体部11の上部には、周辺情報検出センサ22よりも前方に通信ユニット24が設けられており、この通信ユニット24によって外部との通信が行われる。
【0025】
(配送車両10のハードウェア構成)
図3には、配送車両10のハードウェア構成が示されている。配送車両10は、CPU(Central Processing Unit:プロセッサ)26、ROM(Read Only Memory)28、RAM(Random Access Memory)30、ストレージ32、通信I/F(通信インタフェース)34及び入出力I/F(入出力インタフェース)36を含んで構成されている。各構成は、内部バス38を介して相互に通信可能に接続されている。
【0026】
CPU26は、中央演算処理ユニットであり、各種プログラムを実行したり、各部を制御したりする。すなわち、CPU26は、ROM28又はストレージ32からプログラムを読み出し、RAM30を作業領域としてプログラムを実行する。CPU26は、ROM28又はストレージ32に記録されているプログラムに従って、上記各構成の制御および各種の演算処理を行う。
【0027】
ROM28は、各種プログラムおよび各種データを格納する。RAM30は、作業領域として一時的にプログラム又はデータを記憶する。ストレージ32は、HDD(Hard Disk Drive)又はSSD(Solid State Drive)により構成され、オペレーティングシステムを含む各種プログラム、及び各種データを格納する。
【0028】
通信i/F34は、配送車両10が他の機器と通信するためのインタフェースであり、たとえば、CAN(Controller Area Network)、イーサネット(登録商標)、LTE(Long Term Evolution)、FDDI(Fiber Distributed Data Interface)、Wi-Fi(登録商標)などの規格が用いられる。
【0029】
入出力I/F30は、移動機構40及び周辺情報検出センサ22と電気的に接続されている。
【0030】
移動機構40は、配送車両10を自律走行させるための機構であり、一対の前輪18と、一対の後輪20と、前輪18及び後輪20へ駆動力を伝達する図示しないモータとを含んで構成されている。
【0031】
(配送車両10の機能構成)
配送車両10は、上記のハードウェア資源を用いて、各種の機能を実現する。配送車両10が実現する機能構成について
図4を参照して説明する。
【0032】
図4に示されるように、配送車両10は、機能構成として、自律走行実行部60、目的地情報取得部62、データ送信部64、データ取得部66及びデータ消去部68を含んで構成されている。なお、各機能構成は、CPU26がROM28又はストレージ32に記憶されたプログラムを読み出し、実行することにより実現される。
【0033】
自律走行実行部60は、配送車両10の自律走行を行う。具体的には、自律走行実行部60は、周辺情報検出センサ22によって検出された周辺情報と、サーバ14から取得した地図情報とに基づいて走行計画を生成し、生成された走行計画に基づいて配送車両10を移動させるように移動機構40を制御することで自律走行を行う。なお、制御部16のストレージ32に予め高精度地図を記憶させておき、この高精度地図に基づいて走行計画を生成してもよい。
【0034】
目的地情報取得部62は、目的地の住所などの情報を取得する。具体的には、配送車両10の管理会社などが荷物の配送又は集荷の依頼を受け付けると、この管理会社から配送車両10へ配送又は集荷の指示が送信される。このとき、管理会社のシステムから配送車両10へ配送先又は集荷先の住所などの情報が送信される。目的地情報取得部62は、管理会社から配送先又は集荷先の住所などの情報を受信することによって取得する。
【0035】
なお、目的地の住所などの情報がサーバ14に記憶されている場合、目的地情報取得部62は、定期的にサーバ14へアクセスして目的地の住所などの情報を取得してもよい。また、本実施形態の配送車両10は一例として、目的地がセキュリティエリアである工場12の中に存在する。
【0036】
データ送信部64は、配送経路上のセキュリティエリアを管理する管理システムに対して、所定の認証用データを送信する。すなわち、本実施形態では、データ送信部64は、工場12の管理システム12Aに対して、配送先又は集荷先の情報を送信する。ここで、配送車両10から管理システム12Aへ送信された情報は、配送車両10を認証するための認証用データとなる。
【0037】
データ取得部66は、認証用データが管理システム12Aに認証された際に、管理システム12Aから工場12内の地図情報を含むエリア情報を取得する。エリア情報には、地図情報の他に、工場12の内部のエレベータなどの施設に関する情報、及び保守点検の情報などが含まれる。
【0038】
また、本実施形態では一例として、データ取得部66は、エリア情報のうち、配送先又は集荷先までの経路に必要な情報のみを取得するように構成されている。このため、経路外の地図情報などは取得されない。
【0039】
データ消去部68は、荷物の配送後又は集荷後に、エリア情報を消去する。すなわち、目的地に到着して荷物の配送又は集荷が完了し、工場の入り口まで戻った後、データ消去部68によって配送車両10に記憶されているエリア情報を消去する。
【0040】
ここで、本実施形態では一例として、エリア情報を管理システム12Aへ送信することで、配送車両10からエリア情報が消去され、管理システム12Aによってデータの消去が確認された後、工場12からの退出が許可されるように構成されている。
【0041】
(作用)
次に、本実施形態の作用を説明する。
【0042】
(配送処理)
図5は、本実施形態における配送処理の流れの一例を示すシーケンス図である。ここでは、配送車両10、サーバ14及び管理システム12Aの処理について説明する。
【0043】
ステップS102では、外部から配送の受け付けが行われ、サーバ14に配送先データが送信される。
【0044】
ステップS104では、配送車両10は、目的地情報取得部62の機能によってサーバ14から配送先データを取得する。
【0045】
ステップS106では、配送車両10は配送対象荷物を荷室に積み込む。
【0046】
ステップS108では、配送車両10は、サーバ14から経路情報を取得する。なお、配送車両10は、サーバ14から地図情報を取得し、配送先データに基づいて地図情報から経路を算出してもよい。
【0047】
ステップS110は、配送車両10がセキュリティエリアである工場12まで自律走行した後の処理であり、配送車両10が管理システム12Aへ認証用データを送信する。本実施形態では一例として、サーバ14から取得した配送先データの一部が認証用データとされている。
【0048】
ステップS112では、管理システム12Aによって認証用データの照会が行われる。例えば、管理システム12Aは、システム内に記憶されている配送先の情報と、受信した認証用データとを比較する。そして、認証用データが記憶されている配送先の情報と一致した場合、認証用データが認証される。すなわち、配送車両10が工場12内を走行することを許可する。
【0049】
ステップS114では、配送車両10は、データ取得部66の機能により管理システム12Aからエリア情報を取得する。ここでは、認証用データの照会後に管理システム12Aから配送車両10へエリア情報の一部が送信される。具体的には、管理システム12Aは、配送車両10が配送に必要なエリア情報のみを送信する。
【0050】
ステップS116では、配送車両10がエリア情報に基づいて自律走行し、配送を完了する。配送車両10自体に荷下ろし機構が設けられている場合は、配送車両10が積荷を降ろすことで配送が完了される。また、配送車両10自体に荷下ろし機構が設けられていない場合、目的地に到着した後、他の機械又は人によって荷物がピックアップされることで、配送が完了する。
【0051】
配送車両10は、エリア情報に基づいて工場12の入口まで戻ってきた後、ステップS118でデータ消去部68の機能によってエリア情報を管理システム12Aへ送信する。このとき、配送車両10からエリア情報が消去される。
【0052】
管理システム12Aによってエリア情報の返却が確認された後、ステップS120では、管理システム12Aから配送車両10へ退出許可の信号が送信される。これにより、配送車両10は、工場12から退出することが可能となる。
【0053】
以上のように、本実施形態の配送車両10では、
図4に示されるように、自律走行実行部60は、移動機構40を制御して本体部11を自律走行可能とする。これにより、配送車両10を自律走行させて荷物の配送又は集荷を行うことができる。
【0054】
また、データ取得部66は、認証用データが管理システム12Aに認証された際に、管理システム12Aからセキュリティエリアの地図情報を含むエリア情報を取得する。このように、管理システムに認証された配送車両10に対してエリア情報の取得が許可されるため、セキュリティエリアの安全性を確保しつつ、セキュリティエリア内における配送車両10の走行を許可することができる。
【0055】
さらに、本実施形態では、荷物の配送後又は集荷後に、データ消去部68によってエリア情報が配送車両から消去される。これにより、セキュリティエリアの安全性をより高めることができる。
【0056】
さらにまた、本実施形態では、配送先又は集荷先に関する情報に基づいて管理システムがデータの認証を行うため、配送先又は集荷先がセキュリティエリア内であることが確認された場合のみ認証が行われるようにすることができる。
【0057】
また、本実施形態では、データ取得部66がエリア情報のうち配送先又は集荷先までの経路に必要な情報のみを取得するため、配送先又は集荷先までの経路に必要無い情報が取得されずに済むため、セキュリティエリアの安全性をより高めることができる。
【0058】
以上、実施形態に係る配送車両10について説明したが、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。上記実施形態において、配送車両10は、セキュリティエリア内に入る際に、周辺情報検出センサ22からの信号に基づいて、周囲に他の人又は車両がいないことを確認してからセキュリティエリア内に入るようにしてもよい。これにより、認証前の人又は車両がセキュリティエリア内に入るのを抑制することができる。
【0059】
また、上記実施形態では、データ取得部66は、エリア情報のうち、配送先又は集荷先までの経路に必要な情報のみを取得する構成としたが、これに限定されない。例えば、データ取得部66は、エリア情報の全てを取得してもよい。また、配送先又は集荷先までの経路に複数の中継箇所を設定し、最も近い中継箇所までのエリア情報のみをデータ取得部66が取得する構成としてもよい。この場合、配送車両10が一度に記憶するデータ量を低減することができる。
【0060】
また、配送車両10が最も近い中継箇所に到達した後、次の中継箇所までのエリア情報を取得する際に、現在記憶しているエリア情報をデータ消去部68の機能によって消去するように構成してもよい。この場合、配送車両10は、到達した中継箇所から次の中継箇所までのエリア情報しか保持しないため、セキュリティエリアの安全性をより高めることができると共に、記憶領域の容量が少ない配送車両10であっても配送を行うことができる。
【0061】
さらに、上記実施形態では、配送先データの一部を認証用データとしたが、これに限定されない。例えば、配送車両10は、配送先データとは別にサーバ14から認証用データを取得してもよい。
【符号の説明】
【0062】
10 配送車両
11 本体部
12 工場(セキュリティエリア)
12A 管理システム
16 制御部
40 移動機構
60 自律走行実行部
62 目的地情報取得部
64 データ送信部
66 データ取得部
68 データ消去部