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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-02
(45)【発行日】2024-09-10
(54)【発明の名称】制御装置
(51)【国際特許分類】
   H05K 7/20 20060101AFI20240903BHJP
   H05K 7/14 20060101ALI20240903BHJP
   H05K 5/02 20060101ALI20240903BHJP
   H01L 23/473 20060101ALI20240903BHJP
   H01L 23/467 20060101ALI20240903BHJP
   B60W 50/00 20060101ALI20240903BHJP
   B60W 60/00 20200101ALI20240903BHJP
   B60R 16/02 20060101ALI20240903BHJP
【FI】
H05K7/20 F
H05K7/20 G
H05K7/20 N
H05K7/14 F
H05K5/02 L
H01L23/46 Z
H01L23/46 C
B60W50/00
B60W60/00
B60R16/02 610D
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2021157194
(22)【出願日】2021-09-27
(65)【公開番号】P2023047976
(43)【公開日】2023-04-06
【審査請求日】2023-06-01
(73)【特許権者】
【識別番号】000004260
【氏名又は名称】株式会社デンソー
(74)【代理人】
【氏名又は名称】矢作 和行
(74)【代理人】
【識別番号】100121991
【弁理士】
【氏名又は名称】野々部 泰平
(74)【代理人】
【識別番号】100145595
【弁理士】
【氏名又は名称】久保 貴則
(72)【発明者】
【氏名】河尻 康伸
(72)【発明者】
【氏名】清野 光宏
【審査官】山田 拓実
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-040725(JP,A)
【文献】特開2015-195133(JP,A)
【文献】特開平05-235572(JP,A)
【文献】特開2011-142131(JP,A)
【文献】特開2019-206295(JP,A)
【文献】特開平09-102679(JP,A)
【文献】特開2007-163193(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0174411(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05K 5/02;
7/14;
7/20
H01L 23/46
B60W 50/00;
60/00
B60R 16/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の自動運転を制御する制御装置(1)であって、
前記自動運転を制御するための回路素子(211,221,222)が実装される制御基板(2)と、
前記制御基板を収容する制御ハウジング(10)とを、備え、
前記制御ハウジングは、
空冷室(111)及び液冷室(121)の間を基準方向(X,Y)の第一外郭壁部(101)から第二外郭壁部(102)に跨って仕切る熱伝導性の仕切部(30)と、
前記第一外郭壁部に設けられ、前記空冷室内へ空気を導入する空気導入口部(112)と、
前記第二外郭壁部に設けられ、前記空冷室内から前記空気を導出する空気導出口部(114)と、
前記第一外郭壁部に設けられ、前記液冷室内へ冷却液(4)を導入する液導入口部(122)と、
前記第一外郭壁部に設けられ、前記液冷室内から前記冷却液を導出する液導出口部(123)と、を有し、
前記空冷室内に配置される前記制御基板は、
前記回路素子(211)が実装され、前記基準方向において前記第二外郭壁部側に偏る位置で当該回路素子を前記仕切部との間に挟持する実装部(21)と、
前記基準方向において前記実装部よりも前記第一外郭壁部側に配置され、前記空気中からの水分の結露を許容する結露部(22)とを、有し、
前記結露部は、
前記基準方向において前記実装部よりも長い範囲に、設けられ、
前記制御ハウジングは、
前記液冷室において前記第一外郭壁部側から前記第二外郭壁部側へ向かう前記冷却液の流動に抵抗を与える抵抗部(128,129a,129b)、をさらに有する制御装置。
【請求項2】
前記制御ハウジングは、
前記第一外郭壁部に設けられ、前記仕切部において結露した水分を排出する排出口部(113)、をさらに有する請求項1に記載の制御装置。
【請求項3】
前記空冷室は、前記液冷室の上方に位置し、
前記仕切部は、前記基準方向において前記第二外郭壁部側から前記第一外郭壁部側の前記排出口部へ向かうほど下方へ傾斜する傾斜構造(303)、を含む請求項2に記載の制御装置。
【請求項4】
前記空冷室は、前記液冷室の上方に位置し、
前記仕切部において前記空冷室を区画する仕切面(302)は、前記基準方向において前記第二外郭壁部から前記第一外郭壁部の前記排出口部へ向かうほど、低い位置に設けられる請求項2に記載の制御装置。
【請求項5】
前記第一外郭壁部は、前記第二外郭壁部の下方に位置する請求項1又は2に記載の制御装置。
【請求項6】
前記制御基板のうち、前記基準方向において前記実装部よりも前記第一外郭壁部側となる保護位置(P)には、水分に対して保護された前記回路素子(221,222)が実装される請求項1ないし5のいずれか一項に記載の制御装置。
【請求項7】
前記保護位置の前記回路素子(221)は、前記仕切部と接触する請求項6に記載の制御装置。
【請求項8】
前記結露部には、前記水分に対して保護された前記回路素子(221,222)が実装される請求項1ないし7のいずれか一項に記載の制御装置。
【請求項9】
前記結露部は、前記回路素子(221)を前記仕切部との間に挟持する請求項に記載の制御装置。
【請求項10】
前記制御ハウジングは、
前記空冷室を形成する空冷ケース部(110)と、
前記空冷ケース部に着脱可能に設けられ、前記液冷室を形成する液冷ケース部(120)と、をさらに有する請求項1ないしのいずれか一項に記載の制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、車両用の制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
自動運転制御装置は、例えば特許文献1に開示されている。特許文献1に開示の自動運転制御装置は、多数のセンサからの膨大なセンサデータを処理することで、車両の自動制御を行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】米国特許第10099630号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示されるような自動運転制御装置の制御回路は、膨大なセンサデータを処理することで、処理に伴う発熱量が増大する。そこで、自動運転制御装置を高効率で稼働させるためには、当該制御回路を冷却する必要がある。ここで冷却方法としては、空気を用いた空冷及び冷却液を用いた液冷を組み合わせる方法が、考えられる。しかし、制御回路を空冷する際には、空気中に含まれる水分が結露するおそれがある。こうした結露は、例えば回路素子の実装される基板上において、ショート又はイオンマイグレーション等の異常を招くため、望ましくない。
【0005】
本開示の課題は、冷却に伴う異常の発生を抑制する制御装置を、提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様は、車両の自動運転を制御する制御装置(1)であって、
自動運転を制御するための回路素子(211,221,222)が実装される制御基板(2)と、
制御基板を収容する制御ハウジング(10)とを、備え、
制御ハウジングは、
空冷室(111)及び液冷室(121)の間を基準方向(X,Y)の第一外郭壁部(101)から第二外郭壁部(102)に跨って仕切る熱伝導性の仕切部(30)と、
第一外郭壁部に設けられ、空冷室内へ空気を導入する空気導入口部(112)と、
第二外郭壁部に設けられ、空冷室内から空気を導出する空気導出口部(114)と、
第一外郭壁部に設けられ、液冷室内へ冷却液(4)を導入する液導入口部(122)と、
第一外郭壁部に設けられ、液冷室内から冷却液を導出する液導出口部(123)と、を有し、
空冷室内に配置される制御基板は、
回路素子(211)が実装され、基準方向において第二外郭壁部側に偏る位置で当該回路素子を仕切部との間に挟持する実装部(21)と、
基準方向において実装部よりも第一外郭壁部側に配置され、空気中からの水分の結露を許容する結露部(22)とを、有し、
結露部は、
基準方向において実装部よりも長い範囲に、設けられ、
制御ハウジングは、
液冷室において第一外郭壁部側から第二外郭壁部側へ向かう冷却液の流動に抵抗を与える抵抗部(128,129a,129b)、をさらに有する。
【0007】
このように本開示の一態様において空気導入口部と液導入口部とは、制御ハウジングの第一外郭壁部に設けられる。これによれば、空気導入口部から空冷室に導入された空気はまず、液導入口部から液冷室に導入された冷却液により、熱伝導性の仕切部を介して間接的に冷却され得る。そのため、第一外郭壁部側から冷却されつつ流動する空気中からの水分結露を、仕切部のうち第一外郭壁部側において優先的に生じさせることができる。そこで一態様による制御基板では、基準方向において制御ハウジングの第二外郭壁部側に偏る位置の実装部に、回路素子が実装されている。これによれば、第一外郭壁部側で除湿された空気は、制御ハウジングにおいて空気導出口部の設けられた第二外郭壁部側へと向かって流動することで、第二外郭壁部側に偏る位置の実装部を冷却することができる。故に、実装部に実装された回路素子の冷却に伴う結露を生じ難くして、当該結露に起因する異常の発生を抑制することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】第一実施形態による制御装置が配置される冷却液回路を示す模式図である。
図2】第一実施形態による制御ハウジングを、第一外郭壁部側から見た斜視図である。
図3】第一実施形態による制御ハウジングを、第二外郭壁部側から見た斜視図である。
図4】第一実施形態による制御装置を示す断面図である。
図5】第二実施形態による制御装置を示す断面図である。
図6】第三実施形態による制御ハウジングを、第一外郭壁部側から見た斜視図である。
図7】第三実施形態による制御ハウジングを、第一外郭壁部側から見た斜視図である。
図8】第三実施形態による制御装置を示す断面図である。
図9】第四実施形態による制御装置を示す断面図である。
図10】第五実施形態による制御装置を示す断面図である。
図11】第五実施形態による仕切部を示す底面図である。
図12】変形例による制御ハウジングを、第一外郭壁部側から見た斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、複数の実施形態を図面に基づき説明する。なお、各実施形態において対応する構成要素には同一の符号を付すことで、重複する説明を省略する場合がある。また、各実施形態において構成の一部分のみを説明している場合、当該構成の他の部分については、先行して説明した他の実施形態の構成を適用することができる。さらに、各実施形態の説明において明示している構成の組み合わせばかりではなく、特に組み合わせに支障が生じなければ、明示していなくても複数の実施形態の構成同士を部分的に組み合わせることができる。
【0010】
(第一実施形態)
図1に示す第一実施形態の制御装置1は、車両に搭載されて、車両の自動運転を制御する。制御装置1は、例えば車両の車体内又はルーフ上等に配置される。制御装置1は、車両における自動運転制御用の制御基板2と、当該制御基板2を収容する制御ハウジング10とを、備えている。尚、以下の説明では断り書きがない限り、上及び下が示す各方向は、水平面上の車両を基準として定義される。また、車両の水平方向は水平面に対する平行方向を示し、車両の鉛直方向は水平面に対する垂直方向を示す。そこで図2~4に示すように制御装置1では、その基準方向Xが車両の水平方向に沿って設定されている。また制御装置1では、基準方向Xに直交する上下方向Yが車両の鉛直方向に沿って設定されている。
【0011】
制御装置1は、制御基板2を冷却するための冷却液4を循環させる冷却液回路5を、構成している。冷却液回路5は、制御装置1に加えて、ポンプ6、放熱ユニット7、及び配管8を含んで構成されている。冷却液回路5では、制御装置1と、ポンプ6と、放熱ユニット7とが、配管8を介して連結されている。制御装置1内に配置された制御基板2は、冷却液回路5を循環する冷却液4によって冷却される。
【0012】
冷却液4は、冷却対象である制御基板2を収容する制御ハウジング10の内部に、上流側の配管8から流入し、下流側の配管8へと排出されることで、冷却液回路5内を循環する。循環により制御ハウジング10内には、実質一定容積にて冷却液4が収容される。循環される冷却液4としては、高い熱伝導性を有する種々の冷媒等が、使用可能である。
【0013】
ポンプ6は、電動モータ部及び圧送部等を主体として構成される、例えば容積式ポンプ又は非容積式ポンプ等である。ポンプ6は電動モータ部の発生する回転力によって圧送部を駆動することで、上流側の配管8から吸入される冷却液4を下流側の配管8へ圧送する。ポンプ6は、冷却液4を圧送することで、制御ハウジング10と放熱ユニット7との間に、冷却液4を循環させる。
【0014】
放熱ユニット7は、積層管内の冷却液4と積層管外の外気との間での熱交換により冷却液4から外気へ放熱させる、例えばラジエータ等である。放熱ユニット7は、例えば車両の前部等に配置されることで、冷却液4から外気へと放熱させる。
【0015】
図2~4に示すように制御ハウジング10は、内部に空冷室111を区画する空冷ケース部110と、内部に液冷室121を区画する液冷ケース部120と、を有している。空冷ケース部110及び液冷ケース部120は、制御ハウジング10の全体重量低減の観点から、軽量な樹脂材料により形成されている。尚、空冷ケース部110及び液冷ケース部120の材料は樹脂材料以外にも、例えばアルミニウム等の軽量な金属材料によって形成されてもよい。
【0016】
空冷ケース部110及び液冷ケース部120は、それぞれ一端の開口した有底カップ形状を呈している。空冷ケース部110と液冷ケース部120とは、開口側端部同士を着脱可能に結合されることで、共同して制御ハウジング10を形成している。結合の方法としては、例えばスナップフィット等、空冷ケース部110と液冷ケース部120とを着脱可能な種々の結合方法が採用される。こうして形成される制御ハウジング10は、全体として略直方体形状を呈している。第一実施形態では、上下方向Yにおいて空冷ケース部110が液冷ケース部120よりも上方に配置されるように、制御ハウジング10が車両に搭載される。これにより上下方向Yにおいて空冷室111は、液冷室121よりも上方に位置している。
【0017】
制御ハウジング10においては、空冷ケース部110の側壁部となる第一空冷壁部115と、液冷ケース部120の側壁部となる第一液冷壁部124との共同により、第一外郭壁部101が構築されている。一方で制御ハウジング10においては、空冷ケース部110の側壁部となる第二空冷壁部116と、液冷ケース部120の側壁部となる第二液冷壁部125との共同により、第二外郭壁部102が構築されている。そこで第一実施形態では、第一外郭壁部101を構成する第一空冷壁部115と、第二外郭壁部102を構成する第二空冷壁部116とが、基準方向Xにおいて内面同士を対向させている。それと共に第一実施形態では、第一外郭壁部101を構成する第一液冷壁部124と、第二外郭壁部102を構成する第二液冷壁部125とが、基準方向Xにおいて内面同士を対向させている。以上の構成により制御ハウジング10は、第一外郭壁部101及び第二外郭壁部102を、基準方向Xの両側に有している。
【0018】
図2,4に示すように空冷ケース部110の第一空冷壁部115には、制御ハウジング10外の空気を空冷室111内へ導入するための空気導入口部112が、設けられている。それと共に第一空冷壁部115には、空冷室111内の水分を制御ハウジング10外へ排出するための排出口部113とが、設けられている。
【0019】
液冷ケース部120の第一液冷壁部124には、冷却液回路5を循環する冷却液4を制御ハウジング10外から液冷室121内へ導入するための液導入口部122が、設けられている。それと共に第一液冷壁部124には、液冷室121内から冷却液4を制御ハウジング10外へ導出して冷却液回路5に循環させるための液導出口部123が、設けられている。液導入口部122と液導出口部123とは、第一実施形態では車両の水平方向のうち、基準方向X及び上下方向Yに直交する直交方向Zに並ぶように形成されている。
【0020】
図3,4に示すように空冷ケース部110の第二空冷壁部116には、空冷室111内から空気を制御ハウジング10外へ導出するための空気導出口部114が、設けられている。空気導出口部114は、第一実施形態では基準方向Xにおいて空気導入口部112と対向する位置に、配されている。
【0021】
図4に示すように制御ハウジング10内には、仕切部30が収容されている。仕切部30は、熱伝導性を有する、例えばアルミニウム等の金属材料から板状に形成されている。液冷ケース部120の各側壁部の内面から基準方向X及び直交方向Zに沿って枠状に突出した突出部126に対して、上下方向Yにおける仕切部30の下面となる第一仕切面301の周縁部は、全周に亘り連続して密接している。仕切部30は、例えば接着等により突出部126に固定されている。このような構成により仕切部30は、上下方向Yにおける空冷室111及び液冷室121の間を、基準方向Xに沿って第一外郭壁部から第二外郭壁部102に跨って仕切っている。
【0022】
ここで特に第一実施形態では、上下方向Yにおいて制御ハウジング10内の仕切部30よりも下側には、第一仕切面301と、液冷ケース部120の各側壁部及び底壁部の内面とによって、液冷室121が区画されている。液冷室121には、冷却液回路5内での循環により放熱ユニット7から外気へと放熱された低温の冷却液4が、第一外郭壁部101に形成の液導入口部122を通じて流入する。液冷室121内へ流入した冷却液4は、液冷室121内を流動しつつ、仕切部30を介して空冷室111内の空気を間接的に冷却する。液冷室121内の冷却液4は、液導入口部122と同じ第一外郭壁部101に形成の液導出口部123を通じて液冷室121外へと流出することで、冷却液回路5内を再度循環される。
【0023】
一方で第一実施形態では、上下方向Yにおいて制御ハウジング10内の仕切部30よりも上側には、仕切部30の上面となる第二仕切面302と、空冷ケース部110の各側壁部及び底壁部の内面とによって、空冷室111が区画されている。空冷室111には、図示しない送風ファンによって制御ハウジング10外から送風される空気が、第一外郭壁部101に形成の空気導入口部112を通じて流入する。空冷室111へ流入した空気は、液冷室121内の冷却液4により仕切部30を介して冷却されつつ、基準方向Xにおいて第一外郭壁部101とは反対側となる第二外郭壁部102に形成の空気導出口部114へ向かって、流動する。このような流動に伴って制御基板2を冷却する空冷室111内の空気は、空気導出口部114を通じて空冷室111外へと流出する。
【0024】
第一実施形態の仕切部30は、基準方向Xにおいて第二外郭壁部102側から第一外郭壁部101側の排出口部113へ向かうほど、上下方向Yにおいては下方へ傾斜する傾斜構造303を、有している。傾斜構造303は、例えば成形又は切削加工等により形成されて空冷室111側の第二仕切面302に開口する溝の、傾斜平面状を呈する底面部によって構築されている。これにより、空冷室111内の空気が第二仕切面302上において冷却されるのに応じて当該空気中から結露した水分は、重力作用を受けて傾斜構造303により排出口部113へ導かれることで、制御ハウジング10外へ排出可能となっている。
【0025】
図1,4に示すように空冷室111には、車両の自動運転を制御するために回路素子211,221,222の実装された制御基板2が、収容されている。制御基板2は、例えばプリント基板等であり、電気絶縁性を有する基材の表面及び裏面に配線パターンを形成している。制御基板2は、例えば図示しないビス等の締結部材によって、仕切部30に結合されている。具体的に制御基板2は、基準方向Xにおいて第二外郭壁部102側に偏る位置の実装部21と、基準方向Xにおいて第一外郭壁部101側に偏ることで実装部21よりも第一外郭壁部101側となる保護位置Pの結露部22とを、有している。第一実施形態では、結露部22の基準方向Xにおける長さL1は、実装部21の基準方向Xにおける長さL2よりも、長く設定されている。即ち、基準方向Xにおいて結露部22は、実装部21よりも長い範囲に設けられている。
【0026】
実装部21において上下方向Yの下側実装面には、少なくとも一つの第一回路素子211が実装されている。第一回路素子211は、仕切部30の第二仕切面302において傾斜構造303よりも基準方向Xの第二外郭壁部102側に位置する部分と、実装部21との間に挟持された状態で、空冷室111に露出している。特に第一実施形態の第一回路素子211は、仕切部30の第二仕切面302に対して面接触している。このような構成により、空冷室111内の仕切部30と実装部21との間において第一回路素子211は、空冷室111内の空気により直接的に冷却されると共に、液冷室121内の冷却液4によっても仕切部30を介して間接的に冷却される。こうした第一回路素子211としては、例えば車両の自動運転制御において例えば認識処理及び計画処理等を実行することで、後述の第二回路素子221及び第三回路素子222よりも高発熱量となる半導体素子等が、採用される。
【0027】
結露部22において上下方向Yの下側実装面には、少なくとも一つの第二回路素子221が実装されている。第二回路素子221は、仕切部30の第二仕切面302において傾斜構造303の構築部分と、結露部22との間に挟持されている。特に第一実施形態の第二回路素子221は、上下方向Yにおける傾斜構造303の上方となる保護位置Pに配置されて、仕切部30の第二仕切面302と面接触している。それと共に第一実施形態では、結露部22の下側実装面から第二回路素子221のうち空冷室111に露出する外面に跨って、例えば防滴材の塗布等により保護膜23が薄膜状に形成されることで、水分に対して第二回路素子221及びその周囲の配線パターンが保護されている。
【0028】
このような構成により、空冷室111内のうち仕切部30と結露部22との間において空気中からの水分の結露が許容される第二回路素子221は、空冷室111内の空気により直接的に冷却されると共に、液冷室121内の冷却液4によっても仕切部30を介して間接的に冷却される。そこで、こうして第二回路素子221の冷却された結露部22において空気中から結露した水分は、重力作用により傾斜構造303へと流入することで、排出口部113まで案内されて制御ハウジング10外へと排出される。
【0029】
結露部22において上下方向Yの上側実装面には、少なくとも一つの第三回路素子222が実装されている。特に第一実施形態の第三回路素子222は、上下方向Yにおける傾斜構造303の上方となる保護位置Pに、配置されている。それと共に第一実施形態では、結露部22の上側実装面から第三回路素子222のうち空冷室111に露出する外面に跨って、保護膜23が結露部22の下側実装面から連続形成されることで、水分に対して第三回路素子222及びその周囲の配線パターンが保護されている。
【0030】
このような構成により、空冷室111内のうち結露部22と空冷ケース部110の底壁部との間において空気中からの水分の結露が許容される第三回路素子222は、空冷室111内の空気により直接的に冷却されると共に、液冷室121内の冷却液4によっても仕切部30及び制御基板2を介して間接的に冷却される。そこで、こうして第三回路素子222の冷却された結露部22において空気中から結露した水分は、重力作用により傾斜構造303へと流入することで、排出口部113まで案内されて制御ハウジング10外へと排出される。
【0031】
(作用効果)
以上説明した第一実施形態の作用効果を、以下に説明する。
【0032】
第一実施形態において空気導入口部112と液導入口部122とは、制御ハウジング10の第一外郭壁部101に設けられる。これによれば、空気導入口部112から空冷室111に導入された空気はまず、液導入口部122から液冷室121に導入された冷却液4により、熱伝導性の仕切部30を介して間接的に冷却され得る。そのため、第一外郭壁部101側から冷却されつつ流動する空気中からの水分結露を、仕切部30のうち第一外郭壁部101側において優先的に生じさせることができる。そこで第一実施形態による制御基板2では、基準方向Xにおいて制御ハウジング10の第二外郭壁部102側に偏る位置の実装部21に、第一回路素子211が実装されている。これによれば、第一外郭壁部101側で除湿された空気は、制御ハウジング10において空気導出口部114の設けられた第二外郭壁部102側へと向かって流動することで、第二外郭壁部102側に偏る位置の実装部21を冷却することができる。故に、実装部21に実装された第一回路素子211の冷却に伴う結露を生じ難くして、当該結露に起因する異常の発生を抑制することが可能となる。
【0033】
第一実施形態によると、仕切部30において結露した水分は、第一外郭壁部101に設けられた排出口部113から、排出される。これによれば、結露した水分が空冷室111内に残留して実装部21の第一回路素子211に付着するのを、抑止することができる。故に、第一回路素子211における異常発生抑制効果を向上させることが、可能となる。
【0034】
第一実施形態によると、液冷室121とその上方の空冷室111との間を仕切る仕切部30に含まれる傾斜構造303は、基準方向Xにおいて第二外郭壁部102側から第一外郭壁部101側の排出口部113へ向かうほど、下方へ傾斜する。これによれば、仕切部30において結露した水分は、重力作用を受けて傾斜構造303により第一外郭壁部101側の排出口部113まで導かれることで、制御ハウジング10外へと排出され得る。故に、結露した水分の実装部21への付着抑止機能を高めて異常発生抑制効果を向上させることが、可能となる。
【0035】
第一実施形態の制御基板2によると、基準方向Xにおいて実装部21よりも第一外郭壁部101側となる保護位置Pに実装される第二回路素子221及び第三回路素子222は、水分に対して保護される。これによれば、仕切部30の第一外郭壁部101側において結露した水分が実装部21よりも第一外郭壁部101側の第二回路素子221及び第三回路素子222に付着したとしても、付着した水分によるショート又はイオンマイグレーション等の異常発生を、保護状態のそれら回路素子221,222に対しては抑制することが可能となる。故に、空冷室111内のスペースを第二回路素子221及び第三回路素子222の配置に有効活用して、制御装置1の小型化を図ることも可能となる。
【0036】
第一実施形態によると、保護位置Pの第二回路素子221は仕切部30と接触する。これにより第二回路素子221は、空冷室111を流動する空気によって空冷され得るとともに、仕切部30との接触部分を介して間接的に液冷もされ得る。故に、保護位置Pにおいて制御基板2に実装される第二回路素子221の冷却効果を向上させることが、可能となる。
【0037】
第一実施形態の制御基板2によると、基準方向Xにおいて実装部21よりも第一外郭壁部101側に配置される結露部22は、空気中からの水分の結露を許容する。これによれば、第一外郭壁部101側から冷却されつつ流動する空気中からの水分結露は、仕切部30に加えて結露部22においても生じ得る。故に、水分を含んだままの空気が第二外郭壁部102側の実装部21を冷却して結露起因の異常発生を招く事態を、抑制することが可能となる。
【0038】
第一実施形態によると結露部22には、水分に対して保護された第二回路素子221及び第三回路素子222が実装される。これによれば、空気中の水分が結露部22において結露したとしても、結露した水分によるショート又はイオンマイグレーション等の異常発生を、保護状態の第二回路素子221及び第三回路素子222に対して抑制することが可能となる。
【0039】
第一実施形態による結露部22は、基準方向Xにおいて実装部21よりも長い範囲に、設けられる。これによれば、第一外郭壁部101側から冷却されつつ流動する空気中からは、結露部22の設けられた長い範囲において水分を結露させることができる。故に、水分を含んだままの空気が第二外郭壁部102側の実装部21を冷却して結露起因の異常発生を招く事態を、抑制することが可能となる。
【0040】
第一実施形態の制御ハウジング10では、空冷室111を形成する空冷ケース部110と、液冷室121を形成する液冷ケース部120とが、着脱可能に設けられている。これによれば、結露した水分が空冷室111内に蓄積されたとしても、制御ハウジング10を分解してメンテナンスすることができる。故に、結露後に残留した水分の実装部21への付着に起因する異常の発生を、抑制することが可能となる。
【0041】
(第二実施形態)
第二実施形態は、図5に示すように第一実施形態の変形例である。第二実施形態では、制御ハウジング10及び仕切部30の構成が第一実施形態と異なっている。
【0042】
第二実施形態における制御ハウジング10のうち液冷ケース部120では、基準方向Xにおいて第二外郭壁部102から第一外郭壁部101へ向かうほど低い位置に設けられる傾斜状に、枠状の突出部127が液冷ケース部120の各側壁部の内面から突出している。そこで第二実施形態において板状の仕切部30は、上下方向Yの下面となる第一仕切面301の周縁部を、突出部127に対して全周に亘り連続して密接させている。仕切部30は、例えば接着等により突出部127に固定されることで、基準方向Xにおいて第二外郭壁部102側から第一外郭壁部101側へ向かうほど低い位置に、上下方向Yの上面となる第二仕切面302を設けられている。
【0043】
このような構成により第二実施形態の仕切部30は、基準方向Xにおいて第一外郭壁部101から第二外郭壁部102の排出口部113へ向かうほど、上下方向Yにおいては下方へ傾斜するように、空冷室111及び液冷室121の間を仕切っている。即ち第二実施形態では、仕切部30が全体として傾斜構造を構築していると考えることもできる。そこで第二実施形態の仕切部30には、傾斜構造303が設けられていない。
【0044】
以上説明した第二実施形態の仕切部30によると、空冷室111を区画する第二仕切面302は、基準方向Xにおいて第二外郭壁部102から第一外郭壁部101の排出口部113へ向かうほど、低い位置に設けられることとなる。これによれば、第二仕切面302において結露した水分は、重力作用を受けて第二仕切面302により第一外郭壁部101側の排出口部113まで導かれることで、制御ハウジング10外部へと排出され得る。故に、結露した水分の実装部21への付着抑止機能を高めて異常発生抑制効果を向上させることが、可能となる。
【0045】
(第三実施形態)
第三実施形態は、図6~8に示すように第一実施形態の変形例である。第三実施形態では、制御ハウジング10及び仕切部30の構成が第一実施形態と異なっている。
【0046】
第三実施形態の制御ハウジング10には、車両の水平方向に沿う設定方向Xと、車両の鉛直方向に沿う基準方向Yとが、設定されている。これにより第一外郭壁部101は、基準方向Yにおける第二外郭壁部102の下方に位置するように、配置されている。そこで第三実施形態の仕切部30には、傾斜構造303が設けられていない。これにより、空冷室111内の空気から仕切部30の第二仕切面302上に結露した水分は、重力作用を受けることで排出口部113へ導かれ、制御ハウジング10外へと排出される。尚、こうした第三実施形態による特有構成以外の構成は、第一実施形態の基準方向X及び上下方向Yをそれぞれ基準方向Y及び設定方向Xと読み替えた構成として、実施されるとよい。
【0047】
以上説明した第三実施形態による第一外郭壁部101は、第二外郭壁部102の下方に位置することとなる。これによれば、重力作用を受けることで冷却液4は、第二外郭壁部102側よりも第一外郭壁部101側において流動し易くなるので、第一外郭壁部101側での空気の冷却作用を高めて水分結露を促進することができる。故に、水分を含んだままの空気が第二外郭壁部102側の実装部21を冷却して結露起因の異常発生を招く事態を、抑制することが可能となる。
【0048】
(第四実施形態)
第四実施形態は、図9に示すように第一実施形態の変形例である。第四実施形態では、制御ハウジング10の構成が第一実施形態と異なっている。
【0049】
第四実施形態における制御ハウジング10の液冷ケース部120は、上下方向Yにおいて底壁部の内面から上方へ向かって突出する突出壁部128を、平板状に有している。上下方向Yにおいて突出壁部128は、仕切部30の下面となる第一仕切面301には至らない高さに、形成されている。これにより液冷室121内では、突出壁部128を基準方向Xに挟む第一外郭壁部101側から第二外郭壁部102側への冷却液4の流動と、その逆の流動が可能となっている。
【0050】
突出壁部128は、基準方向Xにおいて第一外郭壁部101と第二外郭壁部102との間の中間部に、配置されている。ここで第四実施形態では、制御基板2のうち実装部21の上下方向Yにおける下方位置から、基準方向Xにおいて第一外郭壁部101側へずれた箇所に、突出壁部128が位置している。このような構成により突出壁部128は、基準方向Xにおいて液冷室121内の特に第一外郭壁部101側から第二外郭壁部102側へ向かう冷却液4の流動に抵抗を与える、抵抗部として機能する。
【0051】
以上説明した第四実施形態によると、液冷室121において第一外郭壁部101側から第二外郭壁部102側へ向かう冷却液4の流動には、抵抗部としての突出壁部128によって抵抗が与えられる。これによれば、第二外郭壁部102側よりも第一外郭壁部101側において冷却液4が流動し易くなるので、第一外郭壁部101側での空気の冷却作用を高めて水分結露を促進することができる。故に、水分を含んだままの空気が第二外郭壁部102側の実装部21を冷却して結露起因の異常発生を招く事態を、抑制することが可能となる。
【0052】
(第五実施形態)
第五実施形態は、図10,11に示すように第一実施形態の変形例である。第五実施形態では、制御ハウジング10の構成が第一実施形態と異なっている。
【0053】
第五実施形態における制御ハウジング10の液冷ケース部120は、上下方向Yにおいて仕切部30の下面となる第一仕切面301から下方へ向かって突出するフィン部129a,129bを、それぞれ複数ずつ平板状に有している。上下方向Yにおいて各フィン部129a,129bは、液冷ケース部120における底壁部の内面までは至らない高さに、形成されている。これにより液冷室121内では、第一外郭壁部101側から第二外郭壁部102側への冷却液4の流動と、その逆の流動が可能となっている。それと共に、液冷室121内の冷却液4から各フィン部129a,129bを通じた仕切部30への熱伝導により、空冷室111での当該仕切部30を介した空気の冷却性能を高めることも可能となっている。
【0054】
複数の第一フィン部129aは、制御基板2のうち実装部21の上下方向Yにおける下方位置に、設けられている。各第一フィン部129aは、基準方向Xと直交方向Zとにそれぞれ設定間隔をあけて所定数ずつ配列されている。一方、複数の第二フィン部129bは、制御基板2のうち結露部22の上下方向Yにおける下方位置に、設けられている。各第二フィン部129bは、基準方向Xと直交方向Zとにそれぞれ設定間隔をあけて所定数ずつ配列されている。ここで基準方向Xにおいて第五実施形態では、各第二フィン部129bの配列間隔が各第一フィン部129aの配列間隔よりも狭く、且つ各第二フィン部129bの配列数が各第一フィン部129aの配列数よりも多くなっている。即ち基準方向Xにおいては、各第二フィン部129bの配列密度が各第一フィン部129aの配列密度よりも高くなっている。このような構成により各フィン部129a,129bは互いに共同して、基準方向Xにおいて液冷室121内の特に第一外郭壁部101側から第二外郭壁部102側へ向かう冷却液4の流動に抵抗を与える、抵抗部として機能する。
【0055】
以上説明した第五実施形態によると、液冷室121において第一外郭壁部101側から第二外郭壁部102側へ向かう冷却液4の流動には、抵抗部としてのフィン部129a,129bによって抵抗が与えられる。これによれば、第二外郭壁部102側よりも第一外郭壁部101側において冷却液4が流動し易くなるので、第一外郭壁部101側での空気の冷却作用を高めて水分結露を促進することができる。故に、水分を含んだままの空気が第二外郭壁部102側の実装部21を冷却して結露起因の異常発生を招く事態を、抑制することが可能となる。
【0056】
(他の実施形態)
以上、本開示の複数の実施形態について説明したが、本開示は、それらの実施形態に限定して解釈されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲内において種々の実施形態及び組み合わせに適用することができる。
【0057】
図12に示すように第一、第二、第四及び第五実施形態の変形例では、液導入口部122及び液導出口部123が上下方向Yに並ぶように形成されてもよい。
【0058】
第三実施形態の変形例では、液導入口部122及び液導出口部123が設定方向Xに並ぶように形成されてもよい。
【0059】
第一~第五実施形態の変形例では、回路素子221,222の少なくとも一方が省かれていてもよい。この場合に保護膜23は、結露部22において回路素子221,222の少なくとも一方が省かれる側の実装面には、結露を許容可能に形成されていてもよいし、省かれていてもよい。第一~第五実施形態の変形例では、回路素子221,222の双方と共に、結露部22が制御基板2から省かれていてもよい。
【0060】
第四実施形態の変形例では、上下方向Yにおいて液冷ケース部120の底壁部内面から仕切部30の第一仕切面301に跨って、抵抗部としての突出壁部128が設けられてもよい。この場合、突出壁部128における直交方向Zの二箇所に、突出壁部128を基準方向Xに挟む第一外郭壁部101側から第二外郭壁部102側への冷却液4の流動と、その逆の流動とをそれぞれ個別に可能にする流通口が、設けられるとよい。
【0061】
第四実施形態の変形例では、仕切部30の第一仕切面301から突出するように、抵抗部としての突出壁部128が設けられることで、第五実施形態のフィン部129a,129bに準ずる熱伝導作用を当該突出壁部128が発揮してもよい。第二、第三及び第五実施形態の変形例では、第四実施形態又はその上記各変形例に準じた抵抗部としての突出壁部128が、設けられてもよい。
【0062】
第五実施形態の変形例では、液冷ケース部120の底壁部内面から突出するように、抵抗部としてのフィン部129a,129bが設けられてもよい。第二~第四実施形態の変形例では、第五実施形態又はその上記変形例に準じた抵抗部としてのフィン部129a,129bが、設けられてもよい。
【0063】
第五実施形態の変形例では、フィン部129a,129bの配列密度、配列間隔、及びフィン形状を変更してもよい。第二外郭壁部側102よりも第一外郭壁部101側での空気の冷却作用を高めて水分結露を促進させるという効果を奏する限り、フィン部129a,129bの構成は必ずしも特定の配列密度、配列間隔、及びフィン形状に限定されない。例えば、配列間隔及びフィン形状によって当該効果を奏することができれば、第一フィン部129aの配列密度を第二フィン部129bの配列密度よりも高くしてもよい。
【符号の説明】
【0064】
1:制御装置、2:制御基板、4:冷却液、10:制御ハウジング、21:実装部、22:結露部、30:仕切部、101:第一外郭壁部、102:第二外郭壁部、110:空冷ケース部、111:空冷室、112:空気導入口部、114:空気導出口部、120:液冷ケース部、121:液冷室、122:液導入口部、123:液導出口部、211:第一回路素子、128:突出壁部、129a:第一フィン部、129b:第二フィン部、221:第二回路素子、222:第三回路素子、302:仕切面、303:傾斜構造、X,Y:基準方向
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12