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特許7548385端末デバイス、及びネットワークデバイス
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-02
(45)【発行日】2024-09-10
(54)【発明の名称】端末デバイス、及びネットワークデバイス
(51)【国際特許分類】
   H04W 72/0446 20230101AFI20240903BHJP
   H04L 27/26 20060101ALI20240903BHJP
【FI】
H04W72/0446
H04L27/26 110
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2023128964
(22)【出願日】2023-08-08
(62)【分割の表示】P 2022528021の分割
【原出願日】2019-11-15
(65)【公開番号】P2023164806
(43)【公開日】2023-11-14
【審査請求日】2023-08-08
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】リアン リン
(72)【発明者】
【氏名】ワン ガン
【審査官】井上 和俊
(56)【参考文献】
【文献】特表2022-521433(JP,A)
【文献】国際公開第2016/141994(WO,A1)
【文献】Ericsson,Introduction of NR-based access to unlicensed spectrum[online],3GPP TSG RAN WG1 #99 R1-1913178,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_99/Docs/R1-1913178.zip>,2019年11月12日
【文献】3GPP TS 38.214 V15.7.0,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/Specs/archive/38_series/38.214/38214-f70.zip>,2019年09月28日
【文献】Ericsson,Introduction of NR-based access to unlicensed spectrum[online],3GPP TSG RAN WG1 #99 R1-1913630,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_99/Docs/R1-1913630.zip>,2019年12月06日
【文献】NEC,Remaining issues on CP extension[online],3GPP TSG RAN WG1 #100_e R1-2000767,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_100_e/Docs/R1-2000767.zip>,2020年02月14日
【文献】Intel Corporation,Enhancements to configured grants for NR-unlicensed[online],3GPP TSG RAN WG1 #99 R1- 1912200,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_99/Docs/R1-1912200.zip>,2019年11月09日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B7/24-7/26
H04L27/00-27/38
H04W4/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末デバイスであって、
アップリンク送信の第1シンボル(l)のcyclic prefix extensionのための時間連続信号
を、前記第1シンボル(l)に先行する時間間隔
においてネットワークデバイスへ送信する手段と、
第1信号
を、前記第1シンボル(l)において前記ネットワークデバイスへ送信する手段と、
を有し、
は、前記第1シンボル(l)の開始位置を表し、
である、
端末デバイス。
【請求項2】
t<0は、前記第1シンボル(l)が配置されている第1サブフレームの前のサブフレーム内の信号を指す、
請求項1に記載の端末デバイス。
【請求項3】
前記第1シンボル(l)は、物理ランダムアクセスチャネル(PRACH:Physical random-access channel)を除く任意の物理チャネルのためのものである、
請求項1又は2に記載の端末デバイス。
【請求項4】
前記第1シンボル(l)を示すダウンリンク制御情報(DCI:Downlink Control Information)を、前記ネットワークデバイスから受信する手段をさらに含む、
請求項1乃至3何れか1項に記載の端末デバイス。
【請求項5】
の値を取得するための方式は、configured grantを用いた前記アップリンク送信と、ダイナミックスケジューリングによる前記アップリンク送信との間で異なる、
請求項1乃至4の何れか1項に記載の端末デバイス。
【請求項6】
ネットワークデバイスであって、
アップリンク受信の第1シンボル(l)のcyclic prefix extensionのための時間連続信号
を、前記第1シンボル(l)に先行する時間間隔
において端末デバイスから受信する手段と、
前記第1シンボル(l)において第1信号
を、前記端末デバイスから受信する手段と
を含み、
は、前記第1シンボル(l)の開始位置を表し、
である、
ネットワークデバイス。
【請求項7】
t<0は、前記第1シンボル(l)が配置されている第1サブフレームの前のサブフレーム内の信号を指す、
請求項6に記載のネットワークデバイス。
【請求項8】
前記第1シンボル(l)は、物理ランダムアクセスチャネル(PRACH:Physical random-access channel)を除く任意の物理チャネルのためのものである、
請求項6又は7に記載のネットワークデバイス。
【請求項9】
前記第1シンボル(l)を示すダウンリンク制御情報(DCI:Downlink Control Information)を、前記端末デバイスへ送信する手段をさらに含む、
請求項6乃至8の何れか1項に記載のネットワークデバイス。
【請求項10】
の値を取得するための方式は、configured grantを用いた前記アップリンク受信と、ダイナミックスケジューリングによる前記アップリンク受信との間で異なる、
請求項6乃至9何れか1項に記載のネットワークデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施形態は全体として、通信分野に関し、具体的には、アンライセンスドバンド(unlicensed band)での通信のための方法、デバイス及びコンピュータ可読媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
各種通信規格において、都市、国家、地域、又はグローバルレベルでさまざまな無線デバイスを通信可能にする共通プロトコルを提供するために、通信技術が開発されている。新たな通信規格の1つの例示として新無線(NR:new radio)、例えば5G無線アクセスが挙げられる。NRは第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP:3rd Generation Partnership Project)が公表したロングタームレボリューション(LTE:Long Term Evolution)モバイル規格の拡張セットである。NRシステムにおけるアンライセンスドバンドでの通信に関する側面は、すでに議論されているが、まだ解決すべき課題が残っている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
全体として、本開示の例示的な実施形態では、アンライセンスドバンドでの通信のための方法、デバイス及びコンピュータ可読媒体が提供される。
【0004】
第1の態様において、通信のための方法が提供される。当該方法は、端末デバイスにおいて、アップリンク送信のための開始シンボルの前の時間間隔を決定することと、開始シンボルのための第1信号生成操作に基づいて、当該時間間隔のための第2信号生成操作を決定することと、第2信号生成操作に基づいて生成された信号を、当該時間間隔においてネットワークデバイスに送信することと、を含む。
【0005】
第2の態様において、通信のための方法が提供される。当該方法は、ネットワークデバイスにおいて、端末デバイスからのアップリンク送信のための開始シンボルの前の時間間隔を決定することと、当該時間間隔のための第2信号生成操作に基づいて生成された信号を、当該時間間隔において端末デバイスから受信することと、を含み、第2信号生成操作は、開始シンボルのための第1信号生成操作に基づき決定される。
【0006】
第3の態様において、通信のための方法が提供される。当該方法は、端末デバイスにおいて、端末デバイスとネットワークデバイスとの間の第1共有チャネルグループでのデータ受信に関する第1フィードバック情報を決定することと、端末デバイスとネットワークデバイスとの間の、第1共有チャネルグループとは異なる第2共有チャネルグループでのデータ受信に関する第2フィードバック情報を決定することと、第1フィードバック情報を第2フィードバック情報の後に付加することによって、第1共有チャネルグループについてアップリンク制御情報を生成することと、アップリンク制御情報をネットワークデバイスに送信することと、を含む。
【0007】
第4の態様において、通信のための方法が提供される。当該方法は、ネットワークデバイスにおいて、端末デバイスから、ネットワークデバイスと端末デバイスとの間の第1共有チャネルグループについてのアップリンク制御情報を受信することと、アップリンク制御情報に基づいて、第1共有チャネルグループでのデータ受信に関する第1フィードバック情報と、ネットワークデバイスと端末デバイスとの間の第2共有チャネルグループでのデータ受信に関する第2フィードバック情報とを決定することと、を含む。第2共有チャネルグループは、第1共有チャネルグループとは異なる。また、第1フィードバック情報は、アップリンク制御情報において、第2フィードバック情報の後に付加される。
【0008】
第5の態様では、端末デバイスが提供される。当該端末デバイスは、プロセッサと、メモリとを備える。メモリはプロセッサに結合され命令が格納されている。当該命令が前記プロセッサにより実行される場合、端末デバイスは、アップリンク送信のための開始シンボルの前の時間間隔を決定することと、開始シンボルのための第1信号生成操作に基づいて、当該時間間隔のための第2信号生成操作を決定することと、第2信号生成操作に基づいて生成された信号を、当該時間間隔においてネットワークデバイスに送信することと、を含む動作を実行する。
【0009】
第6の態様では、ネットワークデバイスが提供される。当該ネットワークデバイスは、プロセッサと、メモリとを備える。メモリはプロセッサに結合され命令が格納されている。当該命令がプロセッサにより実行される場合、ネットワークデバイスは、ネットワークデバイスにおいて、端末デバイスからのアップリンク送信のための開始シンボルの前の時間間隔を決定することと、当該時間間隔のための第2信号生成操作に基づいて生成された信号を、当該時間間隔において端末デバイスから受信することと、を含む動作を実行し、第2信号生成操作は、開始シンボルのための第1信号生成操作に基づき決定される。
【0010】
第7の態様では、端末デバイスが提供される。当該端末デバイスは、プロセッサと、メモリとを備える。メモリはプロセッサに結合され命令が格納されている。当該命令がプロセッサにより実行される場合、端末デバイスは、端末デバイスとネットワークデバイスとの間の第1共有チャネルグループでのデータ受信に関する第1フィードバック情報を決定することと、端末デバイスとネットワークデバイスとの間の、第1共有チャネルグループとは異なる第2共有チャネルグループでのデータ受信に関する第2フィードバック情報を決定することと、第1フィードバック情報を第2フィードバック情報の後に付加することによって、第1共有チャネルグループについてアップリンク制御情報を生成することと、アップリンク制御情報をネットワークデバイスに送信することと、を含む動作を実行する。
【0011】
第8の態様では、ネットワークデバイスが提供される。当該ネットワークデバイスは、プロセッサと、メモリとを備える。メモリはプロセッサに結合され命令が格納されている。当該命令がプロセッサにより実行される場合、ネットワークデバイスは、端末デバイスから、ネットワークデバイスと端末デバイスとの間の第1共有チャネルグループについてのアップリンク制御情報を受信することと、アップリンク制御情報に基づいて、第1共有チャネルグループでのデータ受信に関する第1フィードバック情報と、ネットワークデバイスと端末デバイスとの間の第2共有チャネルグループでのデータ受信に関する第2フィードバック情報とを決定することと、を含む動作を実行する。第2共有チャネルグループは、第1共有チャネルグループとは異なる。また、第1フィードバック情報はアップリンク制御情報において、第2フィードバック情報の後に付加される。
【0012】
第9の態様において、命令が格納されているコンピュータ可読媒体が提供される。当該命令は、少なくとも1つのプロセッサ上で実行される場合、少なくとも1つのプロセッサに、本開示の第1の態様に基づく方法を実行させる。
【0013】
第10の態様において、命令が格納されているコンピュータ可読媒体が提供される。当該命令は、少なくとも1つのプロセッサ上で実行される場合、少なくとも1つのプロセッサに、本開示の第2の態様に基づく方法を実行させる。
【0014】
第11の態様において、命令が格納されているコンピュータ可読媒体が提供される。当該命令は、少なくとも1つのプロセッサ上で実行される場合、少なくとも1つのプロセッサに、本開示の第3の態様に基づく方法を実行させる。
【0015】
第12の態様において、命令が格納されているコンピュータ可読媒体が提供される。当該命令は、少なくとも1つのプロセッサ上で実行される場合、少なくとも1つのプロセッサに、本開示の第4の態様に基づく方法を実行させる。
【0016】
本開示のその他の特徴は、以下の説明により容易に理解できるはずである。
【図面の簡単な説明】
【0017】
以下、図面において本開示のいくつかの実施形態をさらに詳細に説明し、本開示の上述及びその他の目的、特徴及び利点を、さらに明らかにする。
【0018】
図1】本開示にかかるいくつかの実施形態が実現される通信環境の模式図である。
【0019】
図2】本開示のいくつかの実施形態にかかる例示的なプロセスの模式図を示す。
【0020】
図3】本開示のいくつかの実施形態にかかる、開始シンボルから行う拡張を図示する例示的な模式図を示す。
【0021】
図4】サブコードブックのシフト(shift)問題を図示する模式図を示す。
【0022】
図5】本開示のいくつかの実施形態にかかる例示的なプロセスの模式図を示す。
【0023】
図6】本開示のいくつかの実施形態による強化型フィードバック情報を図示する例示的な模式図を示す。
【0024】
図7】本開示のいくつかの実施形態にかかる例示的な方法を示す。
【0025】
図8】本開示のいくつかの実施形態にかかる例示的な方法を示す。
【0026】
図9】本開示のいくつかの実施形態にかかる例示的な方法を示す。
【0027】
図10】本開示のいくつかの実施形態にかかる例示的な方法を示す。
【0028】
図11】本開示の実施形態を実現するのに適したデバイスの概略ブロック図である。
【0029】
全ての図において、同一又は類似の図面符号は、同一又は類似の要素を示す。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、いくつかの例示的な実施形態を参照して、本開示の原理を説明する。理解すべき点として、これらの実施形態は、説明を行うため、そして当業者が本開示の目的を理解し実現する際に役立てるためのものにすぎず、本開示の範囲に対する何らかの限定を示すものではない。本明細書で説明する開示内容は、以下に説明する方法以外に、他のさまざまな方法で実現可能である。
【0031】
以下の説明及び請求項において、別途定義しない限り、文中で使用される全ての技術・科学用語は、本開示の属する分野の当業者が通常理解するものと同じ意味を有する。
【0032】
例えば、文中で使用される用語「ネットワークデバイス」又は「基地局」(BS:base station)とは、端末デバイスが通信可能なセル又はカバレッジを、提供又は管理可能なデバイスを指す。ネットワークデバイスの例には、ノードB(NodeB又はNB)、進化型(Evolved)NodeB(eNodeB又はeNB)、新無線アクセスにおけるNodeB(gNB)、リモートラジオユニット(RRU:Remote Radio Unit)、無線ヘッド(RH:radio head)、リモート無線ヘッド(RRH:remote radio head)、フェムトノード、ピコノードのような低電力ノード等が含まれるが、これらに限定されない。議論を目的として、以下では、ネットワークデバイスの例としてgNBを参照しつついくつかの実施形態を説明する。
【0033】
文中で使用される用語「端末デバイス」は、無線通信能力又は有線通信能力を有する全てのデバイスを指す。端末デバイスの例として、ユーザ端末(UE:user equipment)、パーソナルコンピュータ、デスクトップコンピュータ、移動電話、携帯電話、スマートフォン、携帯情報端末(PDA:personal digital assistant)、携帯コンピュータ、タブレット、ウェアラブルデバイス、モノのインターネット(IoT:internet of things)デバイス、すべてのインターネット(IoE:Internet of Everything)デバイス、マシンタイプコミュニケーション(MTC:machine type communication)デバイス、V2X通信用の車載デバイス(Xは歩行者、車両又はインフラ/ネットワークを表す)、デジタルカメラのような画像取込デバイス、ゲーム機器、音楽保存再生装置、又は無線若しくは有線によるインターネットへのアクセス・閲覧等をサポートするインターネットデバイスが含まれるが、これらに限定されない。
【0034】
文中で使用される場合、文脈上で他に明記しない限り、単数形式である「1つの(a)」、「1つの(an)」及び「当該(the)」は、複数形式を含むことも意味する。用語「含む/備える(includes)」及びその変形は、「…を含むが、これらに限定されない」ことを示す、開放式の用語であると理解されるべきである。用語「…に基づき」は、「少なくとも部分的に基づき(based at least on)」と理解されるべきである。用語「1つの実施形態(one embodiment)」及び「実施形態(an embodiment)」は、「少なくとも1つの実施形態」と理解されるべきである。用語「他の実施形態(another embodiment)」は、「少なくとも1つの他の実施形態(at least one other embodiment)」と理解されるべきである。用語「第1」、「第2」等は、異なる対象又は同一の対象を示すことができる。以下の文中ではさらに、その他の明確な定義及び暗黙の定義が含まれる可能性がある。
【0035】
いくつかの例示において、値、プロセス、又は装置は、「最適」、「最低」、「最高」、「最小」、「最大」等と称される。理解すべき点として、こうした説明は、使用される複数の機能の代替の中から、選択可能であると示すことを意図しており、こうした選択は、他の選択と比べて、より優れていたり、より小さかったり、より高かったり、又は他の態様ではより好ましかったりする必要はない。
【0036】
1つの実施形態において、端末デバイスは、第1ネットワークデバイス及び第2ネットワークデバイスと接続することができる。第1ネットワークデバイス及び第2ネットワークデバイスのうち、一方はマスターノードであり、他方はセカンダリノードであり得る。第1ネットワークデバイスと第2ネットワークデバイスは、異なる無線アクセス技術(RAT:radio access technology)を使用してもよい。1つの実施形態において第1ネットワークデバイスは、第1RATデバイスであり、第2ネットワークデバイスは、第2RATデバイスであり得る。1つの実施形態では、第1RATデバイスはeNBであり、第2RATデバイスはgNBである。第1ネットワークデバイス及び第2ネットワークデバイスの少なくとも一方から、異なるRATに関連する情報を端末デバイスに送信することができる。1つの実施形態において、第1情報は、第1ネットワークデバイスから端末デバイスに送信されてもよく、第2情報は、第2ネットワークデバイスから、直接又は第1ネットワークデバイスを介して端末デバイスに送信されてもよい。1つの実施形態では、第2ネットワークデバイスによって設定される端末デバイスの設定と関連する情報が、第2ネットワークデバイスから第1ネットワークデバイスを介して送信されてもよい。また、第2ネットワークデバイスによって設定される端末デバイスの再設定と関連する情報が、第2ネットワークデバイスから、直接又は第1ネットワークデバイスを介して端末デバイスに送信されてもよい。
【0037】
図1は、本開示の実施形態を実現可能な例示的な通信ネットワーク100を示す。ネットワーク100は、ネットワークデバイス110と、ネットワークデバイス110からサービスを受ける端末デバイス120-1及び端末デバイス120-2(以下、端末デバイス120と総称する)とを含む。ネットワークデバイス110のサービングエリアはセル102と称される。ネットワークデバイス及び端末デバイスの数は、説明を目的としたものにすぎず、何らかの限定を示すものではないことは理解できるはずである。ネットワーク100は、本開示の実施形態の実現に適した任意の適切な数のネットワークデバイス及び端末デバイスを含むことができる。示されていないが、理解すべき点として、セル102内に1つ又は複数の端末デバイスが位置し、ネットワークデバイス110からサービスを受けてもよい。
【0038】
通信ネットワーク100において、ネットワークデバイス110は、データ及び制御情報を端末デバイス120に送ることができ、端末デバイス120も、データ及び制御情報をネットワークデバイス110に送ることができる。ネットワークデバイス110から端末デバイス120へのリンクは、ダウンリンク(DL:downlink)又はフォワードリンクと呼ばれ、一方、端末デバイス120からネットワークデバイス110へのリンクは、アップリンク(UL:uplink)又はリバースリンクと呼ばれる。
【0039】
ネットワーク100は、通信技術に応じて、符号分割多元接続(CDMA:Code Division Multiple Access)ネットワーク、時分割多元接続(TDMA:Time Division Multiple Address)ネットワーク、周波数分割多元接続(FDMA:Frequency Division Multiple Access)ネットワーク、直交周波数分割多元接続(OFDMA:Orthogonal Frequency-Division Multiple Access)ネットワーク、シングルキャリア周波数分割多元接続(SC-FDMA:Single Carrier-Frequency Division Multiple Access)ネットワーク等であり得る。ネットワーク100に関し論じる通信としては、任意の適切な規格に適合するものを用いることができ、それには新無線アクセス(NR)、ロングタームエボリューション(LTE)、LTEエボリューション、LTE-アドバンスト(LTE-A:LTE-Advanced)、広帯域符号分割多元接続(WCDMA:Wideband Code Division Multiple Access)、符号分割多元接続(CDMA)、cdma2000及び移動通信用グローバルシステム(GSM:Global System for Mobile Communications)等が含まれるが、これらに限定されない。また、通信は、現在既知の、又は将来開発される任意の世代の通信プロトコルに基づき、実行することができる。通信プロトコルの例として、第1世代(1G)、第2世代(2G)、2.5G、2.75G、第3世代(3G)、第4世代(4G)、4.5G、第5世代(5G)の通信プロトコルが含まれるが、これらに限定されない。本明細書で説明する技術は、上述した無線ネットワーク及び無線技術並びに他の無線ネットワーク及び無線技術において用いることができる。明確性の観点から、以下ではLTEについてこれらの技術のいくつかの面を説明しており、以下の説明の大部分において、LTEの技術用語が使用されている。
【0040】
ネットワーク100において、ネットワークデバイス110と端末デバイス120との間の通信は、アンライセンスドバンドに基づくものであってもよく、より具体的には、アンライセンスド広帯域に基づいてもよい。示されていないが、通信ネットワークには、例えばWi-Fi(Wireless Fidelity)、LTEライセンスアシストアクセス(LTE-LAA:Licensed-Assisted Access using LTE)等、他の通信技術が存在してもよい。こうした通信技術は同じアンライセンスドバンドを共有している。
【0041】
上述したように、アンライセンスドバンドでの通信に関しては、いくつかの問題が残されている。NRやLTEシステムでは、ライセンスドバンド(licensed band)での操作を意図しているため、フレーム構造に基づくアクセスを採用している。その結果、ネットワークデバイスや端末デバイスは、例えば、シンボル境界で送信を実行する必要がある。しかし、LBT(Listen Before Talk)により、特にチャネル占有時間(COT:channel occupancy times)共有シナリオ(ネットワークデバイスが送信を初期化し、端末デバイスが1つのスロット(例えば、チャネルクリアアクセス(CCA:Channel Occupation Time)用の25μs間隔)を用いてネットワークデバイスに応答する)では、端末デバイスはネットワークデバイスからの送信終了後の25μsで送信を開始しなければならない。ネットワークデバイスがシンボル境界で停止すると、端末デバイスはシンボル境界で送信しなくなる。LTE-LAAでは、サイクリックプレフィックス(CP:Cyclic Prefix)拡張を採用し、CPを拡張することにより、端末デバイスがネットワークデバイスの送信後の25μsで送信を開始するようにしている。
【0042】
また、動的にスケジューリングされた物理アップリンク共有チャネル(PUSCH:scheduled physical uplink shared channel)での送信等、許可(Grant)ベースのUL送信に加え、無免許の新無線(NR-U:NR-Unlicensed)では、設定済み許可(CG:configured grant)ベースのUL送信をサポートすることが合意されている。CGのメカニズムにより、NRシステムでは、割り当てられた周期的なリソースを複数の端末デバイスが共有することを可能にしている。ネットワークデバイスは、設定済み許可のリソースを複数の端末デバイスに割り当て、端末デバイスは、送信するデータを有する場合にこれらのリソースをランダムに利用する。送信するデータを有する端末デバイスは、アンライセンスドバンドを占有する時点をランダムに選択することができる。しかし、このランダムに選択された点がシンボル境界にない可能性がある。この場合、アンライセンスドバンドを占有するために、次のシンボル境界からこのランダムに選択された点まで送信を拡張しなければならない。言い換えると、端末デバイスはこのランダムに選択された点と次のシンボル境界との時間間隔を利用して信号を送信しなければならない。
【0043】
CP拡張は、LTE-LAAですでに採用されており、端末デバイスが任意の点で送信を開始することを可能にしている。LTE-LAAでは、ネットワークデバイスは、ダウンリンク制御情報(DCI)を介して端末デバイスに開始点を示すことができる。しかし、開始点が2番目のスロット境界の後にある場合の端末デバイスの動作は未だ定義されていない。また、LTEで定義されている時間領域のパラメータ「t」は、各OFDMシンボルの開始から0であるのに対し、NRでは各サブフレームの開始から0である。このLTEとNRの違いにより、LTE-LAAにおけるCP拡張方式をNRUにそのまま適用することができない。また、NRでは、開始OFDMシンボルをアップリンク許可(uplink grant)用のDCIにおいて示すことができ、ネットワークデバイスは、開始点が端末デバイスの開始シンボル境界の後にならないように確保することができる。
【0044】
NRにおける許可ベースの通信のためのCP拡張については、すでに議論されている。例えば、少なくとも動的にスケジューリングされた物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)送信の前のCP拡張の場合、CP拡張は、開始及び長さ指標値(SLIV:length indication value)で示されるPUSCH割当の前のシンボルに位置する。サポートされる端末デバイスでのCP拡張の持続時間は、サブキャリア間隔、シンボル長、オプションのタイミングアドバンス等に基づいて決定される。
【0045】
しかし、CGベースのUL送信の場合のCP拡張については未解決であり、いくつかの提案によるCP拡張の持続時間は1つのOFDMシンボルに制限されている。そのため、NRUでの通信では、OFDMベースバンド信号の生成と、UL許可で示される開始シンボルとを考慮した、統一的かつ柔軟なCP拡張が必要である。
【0046】
本開示のいくつかの例示的な実施形態では、CP拡張のための解決手段を提供する。本明細書で開示するCP拡張の解決手段は、各サブフレームから開始するために、NRでのOFDMベースバンド信号生成の特性を利用する。これは、LTEと異なるものである。この違いにより、NRのこの特性を実現するCP拡張のための信号生成も異なることになる。
【0047】
本解決手段によれば、シンボルlのCP拡張のための信号生成は、シンボルlの信号生成に基づいて実行される。例えば、シンボルlの信号生成のための時間範囲を拡張することによって実行される。これにより、シンボルlの生成信号に何らかの変更又は修正を加えることなく、統一的なCP拡張を実現することができる。言い換えると、UL送信(例えば、PUSCH送信)に割り当てられる最初のOFDMシンボルlのCP拡張の場合、UL送信の最初のOFDMシンボルlの前の間隔
の時間連続信号は、次式で与えられる。
ただし、lはUL送信に割り当てられる開始OFDMシンボル、tは各サブフレームの開始からの時間パラメータ、μはサブキャリア間隔設定、
は開始OFDMシンボルlの開始時刻、
はCP拡張の持続時間を表す。
【0048】
式(1)は、物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)以外のすべての他のチャネルのOFDMベースバンド信号の生成に関するものである。式(1)に示す項
は、アンテナポートpの時間連続信号と、PRACH以外の任意の他の物理チャネル又は信号のサブフレームにおけるOFDMシンボルlのサブキャリア間隔設定μを表す。式(1)に示す項
は、アンテナポートpの時間連続信号と、OFDMシンボルlの前のCP拡張のサブキャリア間隔設定μを表す。式(1)から、開始OFDMシンボルlの信号生成とCP拡張のための信号生成は、同じ関数に基づいているが、時間幅tが異なることがわかる。
【0049】
UL送信の開始OFDMシンボルlは、DCIにおけるUL許可(UL Grant)によって示される開始OFDMシンボル(例えば、許可ベース送信の場合)、又は、設定済み許可によって示される開始OFDMシンボル(例えば、CGベース送信の場合)であり得る。t<0の場合、OFDMシンボルlが位置する現在のサブフレームより前のサブフレームを示す。
【0050】
本解決手段は、許可ベースの拡張とCGランダム拡張両方のために、柔軟な拡張の長さを含む統一されるCP拡張をサポートする。これにより、NRにおいて許可ベースの拡張をサポートできるとともに、CGベースの拡張もサポートすることができる。また、NRUのためにOFDMベースバンド信号をどのように生成するかも規定される。
【0051】
上記のCP拡張の解決手段について理解を深めるために、図2を参照しつつ例示的なプロセスを説明する。図2は、本開示のいくつかの実施形態にかかる例示的なプロセス200の模式図を示す。図2に示すように、例示的なプロセス200は、ネットワークデバイス110及び端末デバイス120に関わることができる。理解すべき点として、プロセス200は、図示されていない付加的動作を含んでもよく、及び/又は、図示されたいくつかの動作を省略してもよい。この点において、本開示の範囲は限定されない。
【0052】
図2に示すように、端末デバイス120は、アップリンク送信のための開始シンボルの前の時間間隔を決定する(205)。例えば、OFDMシンボルlが、上述したUL許可又はCGに基づくアップリンク送信のための開始シンボルとして割り当てられてもよい。アップリンク送信は、PUCCH送信又はPUSCH送信であり得る。
【0053】
図3を参照する。図3は、本開示のいくつかの実施形態にかかる、開始シンボルから行う拡張を図示する例示的な模式図300を示す。図3に示すように、開始シンボル301から拡張されたプレフィックス302は、開始シンボル301の前の時間間隔303に及んでいる。時間間隔303は、上記の式(2)と同様に
として表すことができる。したがって、
は開始シンボル301の開始時刻304に対応し、
は時間間隔303の長さ、言い換えれば、プレフィックス302の長さに対応することができる。端末デバイス120は、プレフィックス302の長さ及び開始シンボル301の開始時刻304に基づいて時間間隔303を決定することができる。「時間間隔の長さ」、「プレフィックスの長さ」及び
という用語は、本明細書では互換的に使用することができる。
【0054】
CGランダム拡張のCP拡張の目的は、アップリンク許可の場合とは異なる。アップリンク許可の場合、CP拡張は、ネットワークデバイス110又は端末デバイス120のCOT共有のためである。一方、CGの場合、ランダムなCP拡張はLBT下での端末デバイス多重化(terminal device multiplexing)のためのものである。すなわち、ネットワークデバイス110は、同じ周波数時間リソース上に複数の端末デバイスを設定することができ、LBTに成功した端末デバイスだけがそのリソース上で送信することができる。したがって、UL許可ベースの送信とCGベースの送信の場合とで、
の値の取得は異なっていてもよい。
【0055】
アップリンク送信がネットワークデバイス110からのUL許可に基づくいくつかの例示的な実施形態では、プレフィックス302の長さ又は
の値は、サブキャリア間隔、シンボル長、オプションのタイミングアドバンス等に基づいて決定してもよい。例えば、μ=0の場合、
は、
のいずれかに等しくてもよい。ここで

はサブキャリア間隔によって決まり、
はシンボル長を表す。
【0056】
アップリンク送信が、ネットワークデバイス110からの設定済み許可に基づくいくつかの例示的な実施形態では、プレフィックス302の長さ又は
の値は、ネットワークデバイス110によって取得される最大チャネル占有時間(MCOT)をアップリンク送信が超えているかどうかに基づいて決定されてもよい。アップリンク送信がMCOTを超える場合、端末デバイス120は、第1の値セットからの値に基づいて、時間間隔303の長さ又は
の値を決定してもよい。アップリンク送信がMCOT内である場合、端末デバイス120は、第2の値セットからの値に基づいて、時間間隔303の長さ又は
の値を決定してもよい。第1の値セットの値の数は第2の値セットの値の数より大きい。
【0057】
例示として、ランダムなCP拡張を有するCGベースの送信の場合、

秒と決定してもよい。ここで、nはランダムに選択される整数値である。CGベースの送信がネットワークデバイス110によって取得されるMCOT外にある場合、0≦n≦6である。すなわち、nは、値{0、1、2、3、4、5、6}のセットから選択することができる。CGベースの送信がネットワークデバイス110によって取得されるMCOT内である場合、0≦n≦5である。すなわち、nは、値{0、1、2、3、4、5}のセットから選択することができる。
【0058】
引き続き図2を参照する。端末デバイス120は、開始シンボル301のための第1信号生成操作に基づいて、時間間隔303のための第2信号生成操作を決定する(210)。端末デバイス120は、開始シンボル301のための第1信号生成操作に基づいて、時間間隔303のための第2信号生成操作を決定する(210)。いくつかの例示的な実施形態では、第1信号生成操作と第2信号生成操作は、同じ関数に基づくが、異なる操作範囲を有してもよい。いくつかの例示的な実施形態では、時間間隔303のための第2信号生成操作は、開始シンボル301のための第1信号生成操作の操作範囲を拡張することによって決定されてもよい。
【0059】
例えば、開始シンボルのための第1信号生成は、上記式(1)に示すような関数又は項
に対応し、時間間隔303のための、又は拡張のための第2信号生成操作は、上記式(1)に示すような関数又は項
に対応してもよい。開始シンボル301からCP拡張のための時間間隔303まで時間tの範囲を拡張することにより、LTEでCP拡張に必要なシンボルlの信号生成に対し変更・修正が行われない。
【0060】
端末デバイス120は、時間間隔303において、ネットワークデバイス110に信号を送信する(215)。送信される信号は、第2信号生成操作に基づき生成される。例えば、時間間隔303において送信される信号、つまりCP拡張のための信号は、上記の式(1)に基づいて生成されてもよい。その結果、端末デバイス120は、ネットワークデバイス110と端末デバイス120との間のチャネルを占有し、例えば、アンライセンスドバンドを占有することができる。
【0061】
これにより、統一されるCP拡張が実現される。従来の拡張が1つのOFDMシンボル内の拡張に限られていたのに対し、統一されるCP拡張は1つ以上のOFDMシンボルの拡張を可能にする。
【0062】
いくつかの例示的な実施形態において、アップリンク送信を行うために、端末デバイス120は、第1信号生成操作に基づいてアップリンク送信用の別の信号を生成し、その別の信号を開始シンボル301においてネットワークデバイス110に送信してもよい。例えば、端末デバイス120は、式(1)に示す項
に基づいて、OFDMベースバンド信号生成を実行してもよい。
【0063】
例えば時間間隔303において端末デバイス120が送信した、CP拡張のための信号は、ネットワークデバイス110によって使用されてもよいし、使用されなくてもよい。いくつかの例示的な実施形態において、ネットワークデバイス110は、端末デバイス120によって送信された、CP拡張のための信号を無視してもよい。
【0064】
いくつかの例示的な実施形態において、ネットワークデバイス110は、端末デバイス120によって送信された信号をCP拡張に用いてもよい。例えば、ネットワークデバイス110は、例えば端末デバイス120に関して上述したのと同様の方法で、CP拡張に用いられる時間間隔303を決定してもよい(220)。その後、ネットワークデバイス110は、例えば、上記(1)式に基づいて生成された信号を、時間間隔303において端末デバイス120から受信してもよい。
【0065】
以上、CP拡張を説明するために、いくつかの例示的な実施形態を説明した。NRUでは、強化型ハイブリッド自動再送要求確認(HARQ-ACK:Hybrid Automatic Repeat reQuest Acknowledgement)コードブックが提案されている。単一又は複数のDLセルが設定された強化型HARQ-ACKコードブックについて、1つ以上のDLセルが設定されている場合、スケジューリングされたPDSCHグループのトータルのダウンリンク割当インデックス(T-DAI:total downlink assignment index)を、PDSCHをスケジューリングする非フォールバックDCIにおいて端末デバイスに示すことが合意されている。DLセルが1つしか設定されていない場合は、スケジューリングされたPDSCHグループについてT-DAIは端末デバイスに示されない。また、単一又は複数のDLセルが設定されたスケジューリングされていないPDSCHグループについてT-DAIを非フォールバックDCIにおいて示すか否かは、RRCにより設定することができる。
【0066】
強化型HARQ-ACKコードブックでは、2つのPDSCHグループが導入されている。2つのPDSCHグループのそれぞれについてHARQ-ACKサブコードブックが生成され、また、2つのPDSCHグループのHARQ-ACKサブコードブックは、同一のPUCCHで送信することが可能である。この場合、2つのHARQ-ACKサブコードブックは、1つのHARQ-ACKコードブックにマッピングされる。したがって、これら2つのHARQ-ACKサブコードブックをHARQ-ACKコードブックにどのように配置するかを指定する必要がある。
【0067】
以前に提案されたいくつかの従来の解決手段によれば、PUCCH送信機会に対し、1つ以上のPDSCHグループについてのHARQ-ACKフィードバックが存在する場合、PDSCHグループ#1についてのフィードバックがPDSCHグループ#0についてのフィードバックに付加される。言い換えると、PDSCHグループ#0についてのHARQ-ACKサブコードブックの後に、PDSCHグループ#1についてのHARQ-ACKサブコードブックが付加される。
【0068】
しかし、このような通常の解決手段では、サブコードブックのシフト問題が発生する可能性がある。例えば、PDSCHグループ#0がスケジューリングされたグループであり、当該グループについてT-DAIがない場合、端末デバイスは当該グループの最後のDCIの検出漏れを認識しないため、この場合、グループ#1のHARQ-ACKビットは前方にシフトすることになる。サブコードブックのシフト問題について理解を深めるために、図4を参照する。図4は、強化型HARQ-ACKコードブックにおけるサブコードブックのシフト問題を図示する模式図400を示す。
【0069】
図4に示すグループAは、PDSCHグループ#0を表し、フィードバックされるn個のPDSCHを有するスケジューリングされたグループであると仮定する。また、図4に示すグループBは、PDSCHグループ#1を表し、フィードバックされるp個のPDSCHを有するスケジューリングされていないグループであると仮定する。さらに、1つのDLセルしか設定されていないため、スケジューリングされたグループについてのT-DAIが端末デバイスに示されていないと仮定する。
【0070】
コードブック401は、ネットワークデバイスが期待するHARQ-ACKコードブックを模式的に示すものである。HARQ-ACKフィードバック411~414は、グループAのn個のPDSCHに対応し、ネットワークデバイスが期待するようにグループAのHARQ-ACKサブコードブックを構成している。HARQ-ACKフィードバック415~417は、グループBのp個のPDSCHに対応し、ネットワークデバイスが期待するようにグループBのHARQ-ACKサブコードブックを構成している。
【0071】
少なくともグループAの最後のPDCCHが誤って検出される場合、言い換えれば、グループAの最後のPDSCHをスケジューリングするDCIが誤って受信される場合、又は受信されない場合があり得る。コードブック402は、従来の解決手段に基づいた、端末デバイスから送信されるHARQ-ACKコードブックを模式的に示すものである。HARQ-ACKフィードバック411~413は、グループAの(n-1)個のPDSCHに対応し、端末デバイスから送信される、グループAのHARQ-ACKサブコードブック410を構成する。グループAの最後のPDCCHが誤って検出され、かつグループAについてのT-DAIが端末デバイスに示されていないので、コードブック402において、グループAの最後のPDSCHについてのHARQ-ACKフィードバック414は存在しない(そうでない場合は、予期されたコードブック401に含まれる)。図4に示す状況では、グループBについての最後のPDCCHは正しく検出される。このように、HARQ-ACKフィードバック415~417は、グループBのp個のPDSCHに対応し、端末デバイスから送信される、グループBについてのHARQ-ACKサブコードブック420を構成する。
【0072】
図4から分かるように、コードブック402を受信した後、ネットワークデバイスは、グループBの最初のPDSCHについてのHARQ-ACKフィードバック415を、グループAの最後のPDSCHについての予期されたHARQ-ACKフィードバックとして誤って解釈したりすることになる。その結果、上記のような従来のマッピングの解決手段では、サブコードブックのシフト問題が発生する。そのため、サブコードブックのシフト問題を解決できる解決手段が必要とされている。
【0073】
本開示のいくつかの例示的な実施形態は、HARQ-ACKコードブックを生成するための解決手段を提供する。この解決手段によれば、2つのPDSCHグループのうち特定のPDSCHグループに対応するPUCCH送信機会で、両方のPDSCHグループについてのHARQ-ACK情報がフィードバックされる場合、その特定のPDSCHグループについてのHARQ-ACK情報は、もう1つのPDSCHグループのHARQ-ACK情報の後に付加される。言い換えると、1つのPUCCH送信機会で2つのPDSCHグループについてのHARQ-ACK情報がフィードバックされる場合、スケジューリングされていないPDSCHグループについてのHARQ-ACK情報の後に、スケジューリングされたPDSCHグループについてのHARQ-ACK情報が付加される。
【0074】
本開示の解決手段によれば、スケジューリングされたグループとスケジューリングされていないグループのマッピング順序により、1つのグループの最後のDCIの検出漏れによって引き起こされるサブコードブックのシフト問題を解決することができる。例えば、単一のDLセルが設定されている場合、スケジューリングされていないグループに対してT-DAIを設定することができるが、スケジューリングされたグループはT-DAIを有しない。したがって、提案した異なるPDSCHグループのマッピング順序によって、サブコードブックのシフト問題を解決することができる。
【0075】
HARQ-ACKコードブックを生成するための上記の解決手段について理解を深めるために、図5を参照しながら、例示的なプロセスを説明する。図5は、本開示のいくつかの実施形態にかかる例示的なプロセス500の模式図を示す。図5に示すように、例示的なプロセス500は、ネットワークデバイス110及び端末デバイス120に関わることができる。理解すべき点として、プロセス500は、図示されていない付加的動作を含んでもよく、及び/又は、図示されたいくつかの動作を省略してもよい。この点において、本開示の範囲は限定されない。
【0076】
示されていないが、ネットワークデバイス110は、1つのPUCCH送信機会において、2つのPDSCHグループに関するHARQ-ACK情報を含むように端末デバイス120に示してもよい。特定のPDSCHがどのPDSCHグループに属するかは、その特定のPDSCHをスケジューリングする、対応するDCIで示してもよい。図5に示すように、端末デバイス120は、端末デバイス120とネットワークデバイス110との間の第1共有チャネルグループでのデータ受信に関する第1フィードバック情報を決定する(505)。例えば、端末デバイス120は、第1PDSCHグループのPDSCHでのデータ受信に基づいて、第1PDSCHグループについてのHARQ-ACK情報を決定してよい。第1PDSCHグループについてのHARQ-ACK情報は、第1PDSCHグループについてのHARQ-ACKサブコードブックとして実現されてもよい。
【0077】
端末デバイス120は、端末デバイス120とネットワークデバイス110との間の第2共有チャネルグループでのデータ受信に関する第2フィードバック情報を決定する(510)。第2共有チャネルグループは、第1共有チャネルグループとは異なる。例えば、端末デバイス120は、第2PDSCHグループのPDSCHでのデータ受信に基づいて、第2PDSCHグループについてのHARQ-ACK情報を決定してよい。第2PDSCHグループについてのHARQ-ACK情報は、第2PDSCHグループについてのHARQ-ACKサブコードブックとして実現されてもよい。
【0078】
いくつかの例示的な実施形態において、端末デバイス120は、ネットワークデバイス110からのDCIに基づいて第2共有チャネルグループ内の共有チャネルの数を決定し、決定された数と、第2共有チャネルグループ内の共有チャネルでのデータ受信とに基づいて第2フィードバック情報を決定してもよい。例えば、端末デバイス120は、DCIに含まれるT-DAIに基づいて第2PDSCHグループ内のPDSCHの総数を決定し、その総数と、第2PDSCHグループの各PDSCHの受信とに基づいて第2PDSCHグループについてHARQ-ACKサブコードブックを生成してもよい。
【0079】
次に、端末デバイス120は、第1フィードバック情報を第2フィードバック情報の後に付加することにより、第1共有チャネルグループについてアップリンク制御情報(UCI:uplink control information)を生成する(515)。この場合、第1共有チャネルグループはスケジューリングされたグループであり、第2共有チャネルグループはスケジューリングされていないグループである。
【0080】
上記の例示を続けると、この場合、第1PDSCHグループをスケジューリングされたグループとみなし、第2PDSCHグループをスケジューリングされていないグループとみなすことができる。端末デバイス120は、第2PDSCHグループについてのHARQ-ACK情報の後に第1PDSCHグループについてのHARQ-ACK情報を付加することにより、第1PDSCHグループに対応するUCIを生成してもよい。例えば、第1PDSCHグループについてのHARQ-ACKサブコードブックは、第2PDSCHグループについてのHARQ-ACKサブコードブックの後に付加される。すなわち、スケジューリングされたPDSCHグループについてのHARQ-ACK情報は、スケジューリングされていないPDSCHグループについてのHARQ-ACK情報に付加される。
【0081】
端末デバイス120は、UCIをネットワークデバイス110に送信する(520)。UCIは、第1PDSCHグループに対応する1つのPUCCH送信機会で送信されてもよい。例示として、端末デバイス120に対し、両方のPDSCHグループについてのHARQ-ACK情報を同一のPUCCHに含めるように示された場合、端末デバイス120は、PUCCH送信機会
において、グループ
のPDSCH受信についてのHARQ-ACK情報の後に、グループgのPDSCH受信についてのHARQ-ACK情報を付加してもよい。
【0082】
端末デバイス120からUCIを受信した後、ネットワークデバイス110は、アップリンク制御情報に基づいて、第1共有チャネルグループでのデータ受信に関する第1フィードバック情報と、第2共有チャネルグループでのデータ受信に関する第2フィードバック情報とを決定する(525)。例えば、ネットワークデバイス110は、第1PDSCHグループについてのHARQ-ACK情報と、第2PDSCHグループについてHARQ-ACK情報を決定してもよい。
【0083】
注意すべき点として、図5を参照して説明した第1PDSCHグループは、上述したPDSCHグループ#0及びPDSCHグループ#1のいずれか一方であってもよく、これに対応して、第2PDSCHは、PDSCHグループ#0及びPDSCHグループ#1の他方であってもよい。
【0084】
図6を参照する。図6は、本開示のいくつかの実施形態による強化型フィードバック情報を図示する例示的な模式図を示す。図4と同様の仮定を図6に適用する。図6に示すグループAは、PDSCHグループ#0を表し、フィードバックされるn個のPDSCHを有するスケジューリングされたグループであると仮定する。また、図6に示すグループBは、PDSCHグループ#1を表し、フィードバックされるp個のPDSCHを有するスケジューリングされていないグループであると仮定する。さらに、1つのDLセルしか設定されていないため、スケジューリングされたグループ(ここではグループA)のT-DAIが端末デバイス120に示されていないと仮定する。
【0085】
コードブック601は、ネットワークデバイス110が期待するHARQ-ACKコードブックを模式的に示すものである。HARQ-ACKフィードバック611~614は、グループAのn個のPDSCHに対応し、ネットワークデバイス110が期待するようにグループAのHARQ-ACKサブコードブックを構成する。HARQ-ACKフィードバック615~617は、グループBのp個のPDSCHに対応し、ネットワークデバイス110が期待するようにグループBのHARQ-ACKサブコードブックを構成する。
【0086】
図4を参照して上述したように、グループA及びグループBの両方の最後のPDCCHが誤って検出される場合がある。コードブック602は、本開示の例示的な実施形態に基づき端末デバイス120から送信されるHARQ-ACKコードブックを模式的に示すものである。HARQ-ACKフィードバック611~613は、グループAの(n-1)個のPDSCHに対応し、端末デバイス120から送信される、グループAについてのHARQ-ACKサブコードブック610を構成する。グループAの最後のPDCCHが誤って検出され、グループAについてのT-DAIが端末デバイス120に示されていないので、コードブック602において、グループAの最後のPDSCHについてのHARQ-ACKフィードバック614は存在しない(そうでない場合は、予期されたコードブック601に含まれる)。
【0087】
グループBの最後のPDCCHが誤って検出されても、グループBについてのT-DAIを端末デバイス120に(例えば、RRCによって設定されるように)示すことができるので、端末デバイス120は、グループBにp個のPDSCHがあり、かつグループBについてのHARQ-ACフィードバックの数がpであることを知ることができる。したがって、グループBの最後のPDSCHについてのHARQ-ACKフィードバック617は、コードブック602に存在する。HARQ-ACKフィードバック615~617は、グループBのp個のPDSCHに対応し、端末デバイス120から送信される、グループBについてのHARQ-ACKサブコードブック620を構成する。
【0088】
図4と比べると、図6の例示では、サブコードブックのシフト問題は発生しない。図4に示したサブコードブックのシフト問題は、本明細書で提案した、上述したHARQ-ACKを生成するための解決手段によって解決することができる。
【0089】
図7は、本開示のいくつかの実施形態にかかる例示的な方法700のフローチャートを示す。方法700は例えば、図1に示す端末デバイス120において実施することができる。理解すべき点として、方法700は、図示されていない付加的ブロックを含んでもよく、及び/又は、図示されたいくつかのブロックを省略してもよい。この点において、本開示の範囲は限定されない。議論を目的として、図1を参照して端末デバイス120の側から方法700を説明する。
【0090】
ブロック710において、端末デバイス120は、アップリンク送信の開始シンボルの前の時間間隔を決定する。ブロック720において、端末デバイス120は、開始シンボルのための第1信号生成操作に基づき、時間間隔のための第2信号生成操作を決定する。ブロック730において、端末デバイス120は、第2信号生成操作に基づいて生成された信号を、当該時間間隔においてネットワークデバイス110に送信する。
【0091】
いくつかの例示的な実施形態において、第2信号生成操作を決定することは、第1信号生成操作の操作範囲を拡張することにより第2信号生成操作を決定すること、又は、第2信号生成操作が第1信号生成操作と異なる操作範囲を有するように第2信号生成操作を決定すること、を含む。
【0092】
いくつかの例示的な実施形態において、時間間隔を決定することは、時間間隔の長さを取得することと、時間間隔の長さと開始シンボルの開始時刻とに基づいて時間間隔を決定することと、を含む。
【0093】
いくつかの例示的な実施形態において、アップリンク送信は、ネットワークデバイス110からの設定済み許可に基づく。また、時間間隔の長さを取得することは、アップリンク送信が、ネットワークデバイス110が取得した最大チャネル占有時間を超えているか否かを決定することと、アップリンク送信が最大チャネル占有時間を超えていると決定したことに従って、第1の値セットからの値に基づいて時間間隔の長さを決定することと、アップリンク送信が最大チャネル占有時間内であると決定したことに従って、第2の値セットの値に基づいて時間間隔の長さを決定することと、を含む。第1の値セットの値の数は、第2の値セットの値の数より大きい。
【0094】
いくつかの例示的な実施形態では、信号は、開始シンボルから拡張されたプレフィックスに対応する。
【0095】
いくつかの実施形態において、信号を送信することは、アンライセンスドバンドで信号を送信することを備える。
【0096】
いくつかの実施形態において、方法700はさらに、第1信号生成操作に基づいてアップリンク送信用の別の信号を生成することと、開始シンボルによってネットワークデバイス110に別の信号を送信することと、を含む。
【0097】
図8は、本開示のいくつかの実施形態にかかる例示的な方法800のフローチャートを示す。方法800は、図1に示すネットワークデバイス110において実施することができる。理解すべき点として、方法800は、図示されていない付加的ブロックを含んでもよく、及び/又は、図示されたいくつかのブロックを省略してもよい。この点において、本開示の範囲は限定されない。議論を目的として、図1を参照してネットワークデバイス110の側から方法800を説明する。
【0098】
ブロック810において、ネットワークデバイス110は、端末デバイス120からのアップリンク送信の開始シンボルの前の時間間隔を決定する。ブロック820において、ネットワークデバイス110は時間間隔において端末デバイス120から、当該時間間隔のための第2信号生成操作に基づいて生成された信号を受信する。第2信号生成操作は、開始シンボルのための第1信号生成操作に基づき決定される。
【0099】
図9は、本開示のいくつかの実施形態にかかる例示的な方法900のフローチャートを示す。方法900は例えば、図1に示す端末デバイス120において実施することができる。理解すべき点として、方法900は、図示されていない付加的ブロックを含んでもよく、及び/又は、図示されたいくつかのブロックを省略してもよい。この点において、本開示の範囲は限定されない。議論を目的として、図1を参照して端末デバイス120の側から方法900を説明する。
【0100】
ブロック910において、端末デバイス120は、端末デバイス120とネットワークデバイス110との間の第1共有チャネルグループでのデータ受信に関する第1フィードバック情報を決定する。ブロック920において、端末デバイス120は、端末デバイス120とネットワークデバイス110との間の第2共有チャネルグループでのデータ受信に関する第2フィードバック情報を決定する。第2共有チャネルグループは、第1共有チャネルグループとは異なる。ブロック930において、端末デバイス120は、第1フィードバック情報を第2フィードバック情報の後に付加することにより、第1共有チャネルグループについてアップリンク制御情報を生成する。ブロック940において、端末デバイス120は、アップリンク制御情報をネットワークデバイス110に送信する。
【0101】
いくつかの実施形態において、第2フィードバック情報を決定することは、ネットワークデバイス110からのダウンリンク制御情報に基づいて第2共有チャネルグループ内の共有チャネルの数を決定することと、決定された数と第2共有チャネルグループ内の共有チャネルでのデータ受信とに基づいて第2フィードバック情報を決定することとを含む。
【0102】
いくつかの例示的な実施形態において、アップリンク制御情報を送信することは、アンライセンスドバンドにおいてアップリンク制御情報を送信することを含む。
【0103】
図10は、本開示のいくつかの実施形態にかかる例示的な方法1000のフローチャートを示す。方法1000は、図1に示すネットワークデバイス110において実施することができる。理解すべき点として、方法1000は、図示されていない付加的ブロックを含んでもよく、及び/又は、図示されたいくつかのブロックを省略してもよい。この点において、本開示の範囲は限定されない。議論を目的として、図1を参照してネットワークデバイス110の側から方法1000を説明する。
【0104】
ブロック1010において、ネットワークデバイス110は、ネットワークデバイス110と端末デバイス120との間の第1共有チャネルグループのアップリンク制御情報を端末デバイス120から受信する。ブロック1020において、ネットワークデバイス110は、アップリンク制御情報に基づいて、第1共有チャネルグループでのデータ受信に関する第1フィードバック情報と、ネットワークデバイス110と端末デバイス120との間の第2共有チャネルグループでのデータ受信に関する第2フィードバック情報とを決定する。第2共有チャネルグループは、第1共有チャネルグループとは異なる。また、第1フィードバック情報はアップリンク制御情報において、第2フィードバック情報の後に付加される。
【0105】
いくつかの例示的な実施形態において、アップリンク制御情報を受信することは、アンライセンスドバンドにおいてアップリンク制御情報を受信することを含む。
【0106】
図11は、本開示の実施形態を実現するのに適したデバイス1100の概略ブロック図である。デバイス1100は、図1に示すネットワークデバイス110又は端末デバイス120の別の例示の実現であるとみなすことができる。したがって、デバイス1100は、ネットワークデバイス110又は端末デバイス120において、又はその一部として実現することができる。
【0107】
図に示すように、デバイス1100は、プロセッサ1110と、プロセッサ1110に結合されるメモリ1120と、プロセッサ1110に結合される適切な送信機(TX)及び受信機(RX)1140と、TX/RX1140に接続される通信インタフェースとを備える。メモリ1120は、プログラム1130の少なくとも一部を格納する。TX/RX1140は双方向通信に用いられる。TX/RX1140は、通信を促進する少なくとも1つのアンテナを有するが、実際には、本願で述べたアクセスノードは、複数のアンテナを有してもよい。通信インタフェースは、他のネットワーク部材と通信を行う際に必要な任意のインタフェース、例えば、eNB間の双方向通信用のX2インタフェース、MME(Mobility Management Entity)/サービングゲートウェイ(S-GW:Serving Gateway)とeNBとの間の通信用のS1インタフェース、eNBと中継ノード(RN:relay node)との間の通信用のUnインタフェース、又はeNBと端末デバイスとの間の通信用のUuインタフェースを表すことができる。
【0108】
プログラム1130がプログラム命令を含むと仮定すると、本明細書で図7図10を参照して論じたように、これらのプログラム命令は、関連するプロセッサ1110によって実行され、これにより、デバイス1100は、本開示の実施形態に基づき操作を行うことができるようになる。本明細書の実施形態は、デバイス1100のプロセッサ1110が実行可能なコンピュータソフトウェア、ハードウェア、又はソフトウェア及びハードウェアの組合せによって実現してもよい。プロセッサ1110は、本開示の各実施形態を実現するように設定することができる。また、プロセッサ1110及びメモリ1120の組合せは、本開示の各実施形態を実現するのに適した処理手段1150を構成することができる。
【0109】
メモリ1120は、ローカルの技術ネットワークに適した任意のタイプとすることができ、任意の適切なデータ記憶技術(例として、コンピュータが読み取り可能な非一時的記憶媒体、半導体による記憶デバイス、磁気記憶デバイス及びシステム、光学記憶デバイス及びシステム、固定メモリ及び移動可能メモリ等が挙げられるが、これらに限定されない)によって実現することができる。デバイス1100には1つのメモリ1120しか示されていないが、デバイス1100には複数の物理上異なるメモリモジュールを設置することができる。プロセッサ1110は、ローカルの技術ネットワークに適した任意のタイプとすることができ、例として、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、マイクロプロセッサ、デジタル信号処理器(DSP:digital signal processor)、及びマルチコアプロセッサ構成に基づくプロセッサのうち、1つ又は複数を含むことができるが、これらに限定されない。デバイス1100は複数のプロセッサ、例えば、マスタープロセッサと同期するクロックに時間的に従属する特定用途向け集積回路チップを有してもよい。
【0110】
通常、本開示の各実施形態は、ハードウェア若しくは専用回路、ソフトウェア、論理又はそれらの任意の組合せによって実現することができる。いくつかの態様はハードウェアによって実施し、他の態様はコントローラ、マイクロプロセッサ又は他のコンピュータデバイスが実行するファームウェア又はソフトウェアによって実現してもよい。本開示の例示的な実施形態の各態様は、ブロック図、フローチャートとして図示されて説明され、又は他のいくつかの図によって示されているが、理解すべき点として、本明細書に記載のブロック、装置、システム、技術又は方法は、例えば、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、専用回路若しくは論理、汎用ハードウェア若しくはコントローラ若しくは他のコンピュータデバイス、又はそれらの組合せによって実現することができるが、これらに限定されない。
【0111】
本開示はさらに、コンピュータが読み取り可能な非一時的記憶媒体に、有形記憶される少なくとも1つのコンピュータプログラム製品を提供する。該コンピュータプログラム製品は、プログラムモジュールに含まれる命令のような、コンピュータが実行可能な命令を含む。当該命令は、対象の実プロセッサ又は仮想プロセッサ上のデバイスにおいて実行され、例えば図7図10を参考に説明したプロセス又は方法を実行する。通常、プログラムモジュールは、特定のタスクを実行するか、又は特定の抽象データタイプを実現するルーチン、プログラム、ライブラリ、オブジェクト、クラス、コンポーネント、データ構造等を含む。各実施形態において、プログラムモジュールの機能は、必要に従って、プログラムモジュール間で組み合わせるか、又は分割することができる。プログラムモジュールのマシン可読命令は、ローカル又は分散型デバイスにおいて実行することができる。分散型デバイスにおいて、プログラムモジュールはローカル及びリモートの記憶媒体のどちらにも置くことができる。
【0112】
本開示の方法を実行するためのプログラムコードは、1種類又は複数種類のプログラミング言語の任意の組合せによって記述することができる。これらのプログラムコードは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ又はその他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサ又はコントローラに提供可能であり、プログラムコードがプロセッサ又はコントローラによって実行されると、フローチャート及び/又はブロック図に指定された機能/操作が実現される。プログラムコードは全てマシン上で実行するか、部分的にマシン上で実行するか、独立したソフトウェアパッケージとして実行するか、マシン上で部分的に実行するとともにリモートのマシン上で部分的に実行するか、又は全てリモートのマシン若しくはサーバ上で実行することができる。
【0113】
上述のプログラムコードは、マシン可読媒体上で実施することができ、当該マシン可読媒体は、命令実行システム、装置若しくはデバイスによって使用されるプログラム、又は、それらと結合して使用されるプログラムを含むか又は格納する任意の有形媒体であり得る。マシン可読媒体は、マシン可読信号媒体又はマシン可読記憶媒体であり得る。マシン記憶媒体は、電子、磁気、光学、電磁気、赤外線若しくは半導体のシステム、装置若しくはデバイス、又は前述の各項目の任意の適切な組合せを含むことができるが、これらに限定されない。マシン可読記憶媒体のさらに具体的な例には、1つ若しくは複数のケーブルの電気的接続、ポータブル・コンピュータ・ディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM:random access memory)、リードオンリーメモリ(ROM:read-only memory)、消去・書き込み可能なリードオンリーメモリ(EPROM(erasable programmable read-only memory)又はフラッシュメモリ)、光ファイバ、携帯型コンパクトディスクリードオンリーメモリ(CD-ROM:compact disc read-only memory)、光学的記憶装置、磁気記憶装置、又は上述の任意の適切な組合せが含まれる。
【0114】
なお、操作について、特定の順序で説明を行ったが、所望の結果を得るために、こうした操作を示された特定の順序で実行するか若しくは順に実行するか、又は、示された全ての操作を実行することが求められる、と理解されるべきではない。いくつかの状況では、複数のタスク及び並行処理が有利である可能性がある。同様に、上述の議論には、いくつかの具体的な実現の詳細が含まれるが、これらは本開示の範囲に対する限定ではなく、特定の実施形態に特定される可能性がある特徴についての説明であると解釈されるべきである。個々の実施形態の文脈において説明したいくつかの特徴は、ある1つの実施形態において組み合わせて実現されてもよい。逆に、1つの実施形態の文脈において説明された各種特徴は、複数の実施形態において単独で、又は任意の適切なサブ的な組合せによって実現されてもよい。
【0115】
本開示について、構造的特徴及び/又は方法・動作において特定の言葉で説明したが、添付の特許請求の範囲によって定義される本開示は、必ずしも上述の特定の特徴又は動作に限定されないと理解されるべきである。上述の具体的な特徴や動作はむしろ、請求項を実現する例示的な形態として開示されている。
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図11