(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-02
(45)【発行日】2024-09-10
(54)【発明の名称】ハイブリッド車両の制御方法及びハイブリッド車両の制御装置
(51)【国際特許分類】
B60W 10/06 20060101AFI20240903BHJP
B60K 6/46 20071001ALI20240903BHJP
B60W 20/15 20160101ALI20240903BHJP
B60W 20/16 20160101ALI20240903BHJP
F02D 43/00 20060101ALI20240903BHJP
【FI】
B60W10/06 900
B60K6/46 ZHV
B60W20/15
B60W20/16
F02D43/00 301E
F02D43/00 301T
(21)【出願番号】P 2023539437
(86)(22)【出願日】2021-08-04
(86)【国際出願番号】 JP2021028890
(87)【国際公開番号】W WO2023012918
(87)【国際公開日】2023-02-09
【審査請求日】2024-01-15
(73)【特許権者】
【識別番号】000003997
【氏名又は名称】日産自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100086232
【氏名又は名称】小林 博通
(74)【代理人】
【識別番号】100092613
【氏名又は名称】富岡 潔
(72)【発明者】
【氏名】高橋 秀明
【審査官】渡邊 義之
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-16159(JP,A)
【文献】特開2012-207581(JP,A)
【文献】特開平9-112308(JP,A)
【文献】特開平8-158914(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60W 10/06
B60K 6/46
B60W 20/15
B60W 20/16
F02D 43/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
発電した電力をバッテリに供給可能な第1電動機と、上記バッテリからの電力または上記第1電動機で発電した電力により駆動輪を駆動する第2電動機と、上記第1電動機を駆動する内燃機関と、を有し、
上記内燃機関の目標空燃比を理論空燃比とするストイキ燃焼と目標空燃比を理論空燃比よりもリーンとする希薄燃焼とを切り替えて使用可能なハイブリッド車両の制御方法において、
希薄燃焼からストイキ燃焼へ燃焼形態を切り替える際には、上記内燃機関への燃料供給を停止し、この停止中に上記内燃機関の吸入空気量を減少させ、上記内燃機関の吸入空気量を減少させた状態で上記内燃機関の目標空燃比を理論空燃比もしくは理論空燃比よりもリッチな空燃比として上記内燃機関を再始動し、上記内燃機関の要求トルクが所定値よりも大きい場合、上記内燃機関の燃焼形態を希薄燃焼からストイキ燃焼へ切り替える際に吸入空気量の減少を待たずに一気に空燃比を切り替えるハイブリッド車両の制御方法。
【請求項4】
排気中のNOxを捕集するNOxトラップ触媒を有し、
上記NOxトラップ触媒に捕集されたNOx量が予め設定された所定の第1閾値以上になると希薄燃焼からストイキ燃焼へ燃焼形態が切り替えられ、
上記NOxトラップ触媒に捕集されたNOx量が上記第1閾値未満かつ上記第1閾値よりも小さい所定の第2閾値以上の場合には、所定の切り替え要求が成立するのを待って希薄燃焼からストイキ燃焼へ燃焼形態を切り替える請求項2に記載のハイブリッド車両の制御方法。
【請求項12】
発電した電力をバッテリに供給可能な第1電動機と、
上記バッテリからの電力または上記第1電動機で発電した電力により駆動輪を駆動する第2電動機と、
上記第1電動機を駆動する内燃機関と、
上記内燃機関の目標空燃比を理論空燃比とするストイキ燃焼と目標空燃比を理論空燃比よりもリーンとする希薄燃焼とを切り替えて使用可能とする第1制御部と、
希薄燃焼からストイキ燃焼へ燃焼形態を切り替える際には、上記内燃機関への燃料供給を停止し、この停止中に上記内燃機関の吸入空気量を減少させ、上記内燃機関の吸入空気量を減少させた状態で上記内燃機関の目標空燃比を理論空燃比もしくは理論空燃比よりもリッチな空燃比として上記内燃機関を再始動し、上記内燃機関の要求トルクが所定値よりも大きい場合、上記内燃機関の燃焼形態を希薄燃焼からストイキ燃焼へ切り替える際に吸入空気量の減少を待たずに一気に空燃比を切り替える第2制御部と、を有するハイブリッド車両の制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハイブリッド車両の制御方法及びハイブリッド車両の制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1には、燃焼室内を成層化して空燃比を理論空燃比よりも大きい第1の空燃比に制御する成層燃焼と、燃焼室内の混合気を均一化して第1の空燃比よりも小さい第2の空燃比(例えば理論空燃比)に制御する均質燃焼と、を切り替えて使用する内燃機関が開示されている。
【0003】
特許文献1の内燃機関の吸気通路には、過給器及びインタークーラを迂回するように接続された第1のバイパス通路と、スロットル弁を迂回するように設けられた第2のバイパス通路と、が接続されている。
【0004】
この特許文献1においては、燃焼形態の切り替えに伴う第1の空燃比から第2の空燃比への空燃比の変更時に、トルクショックが発生しないように、第1のバイパス通路に設けられた第1のバイパス制御弁と、第2のバイパス通路に設けられた第2のバイパス制御弁と、を使用して空気量を徐々に減少させてトルクの急激な変化を抑制している。
【0005】
しかしながら、特許文献1においては、第1のバイパス制御弁及び第2のバイパス制御弁による空気量の制御に応答遅れがあると、空燃比の変更時に空気量の減少が遅れてしまい内燃機関が吹け上がる虞がある。
【0006】
つまり、空燃比を切り替えて燃焼形態を切り替える内燃機関においては、空燃比の切り替え時に内燃機関の吹け上がりにより運転者に違和感を与えないようにするために、更なる改善の余地がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【発明の概要】
【0008】
本発明のハイブリッド車両は、内燃機関の目標空燃比を理論空燃比とするストイキ燃焼と目標空燃比を理論空燃比よりもリーンとする希薄燃焼とを切り替えて使用可能なものであって、希薄燃焼からストイキ燃焼へ燃焼形態を切り替える際には、上記内燃機関への燃料供給を停止し、この停止中に上記内燃機関の吸入空気量を減少させ、上記内燃機関の吸入空気量を減少させた状態で上記内燃機関の目標空燃比を理論空燃比もしくは理論空燃比よりもリッチな空燃比として上記内燃機関を再始動する。
【0009】
本発明によれば、ハイブリッド車両は、内燃機関の燃焼形態を希薄燃焼からストイキ燃焼に切り替える際に、内燃機関の吹け上がりが抑制され、運転者の違和感を緩和することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明が適用される車両の駆動システムの概略を模式的に示した説明図。
【
図2】内燃機関のシステム構成を模式的に示した説明図。
【
図3】当量比とエンジンアウトNOxとの相関を示す説明図。
【
図4】テールパイプから排出されるNOxと当量比の相関を示す説明図。
【
図5】燃焼形態を切り替える際の各種パラメータの挙動を示すタイミングチャート。
【
図6】燃焼形態を切り替える際の各種パラメータの挙動を示すタイミングチャート。
【
図7】燃焼形態を切り替える際の各種パラメータの挙動を示すタイミングチャート。
【
図8】燃焼形態を切り替える際の各種パラメータの挙動を示すタイミングチャート。
【
図9】燃焼形態を切り替える際の各種パラメータの挙動を示すタイミングチャート。
【
図10】燃焼形態を切り替える際の各種パラメータの挙動を示すタイミングチャート。
【
図11】燃焼形態を切り替える際の各種パラメータの挙動を示すタイミングチャート。
【
図12】燃焼形態を切り替える際の各種パラメータの挙動を示すタイミングチャート。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
【0012】
図1は、本発明が適用される車両1の駆動システムの概略を模式的に示した説明図である。車両1は、駆動輪2を駆動する駆動ユニット3と、駆動輪2を駆動するための電力を発電する発電ユニット4と、を有している。
【0013】
駆動ユニット3は、駆動輪2を回転駆動する第2電動機としての駆動用モータ5と、駆動用モータ5の駆動力を駆動輪2に伝達する第1ギヤトレーン6及びディファレンシャルギヤ7と、を有している。駆動用モータ5には、発電ユニット4で発電された電力等が充電されたバッテリ8から電力が供給される。
【0014】
発電ユニット4は、駆動用モータ5に供給する電力を発電する第1電動機としての発電機9と、発電機9を駆動可能な内燃機関10と、内燃機関10の回転を発電機9に伝達する第2ギヤトレーン11と、を有している。
【0015】
車両1は、内燃機関10を動力としては使用しないいわゆるシリーズハイブリッド車両である。車両1は、例えば、バッテリ8のバッテリ残量が少なくなると、バッテリ8を充電するために内燃機関10を駆動して発電機9で発電する。
【0016】
駆動用モータ5は、車両1の直接的な駆動源であり、例えばバッテリ8からの交流電力により駆動する。また、駆動用モータ5は、車両1の減速時に発電機として機能する。
【0017】
発電機9は、内燃機関10に発生した回転エネルギーを電気エネルギーに変換し、例えばバッテリ8を充電する。また、発電機9は、内燃機関10を駆動する電動機としての機能も有しており、内燃機関10のモータリングが可能となっている。発電機9は、内燃機関10のスタータモータとして機能させてもよい。なお、発電機9で発電した電力は、運転状態に応じて、例えばバッテリ8に充電するのではなく駆動用モータ5に直接供給するようにしてよい。
【0018】
内燃機関10は、クランクシャフトの回転が発電機9のロータに伝達可能なものである。内燃機関10は、空燃比を変更可能なものであって、第1の燃焼形態での燃焼であるストイキ燃焼と、第2の燃焼形態での燃焼であるリーン燃焼と、を切り替えて使用可能なものである。ストイキ燃焼は、目標空燃比を理論空燃比(ストイキ)とする燃焼である。リーン燃焼は、目標空燃比を理論空燃比よりも大きいリーン空燃比とする希薄燃焼である。
【0019】
図2は、内燃機関10のシステム構成を模式的に示した説明図である。内燃機関10の排気通路21には、空燃比センサ22、第1触媒23、第2触媒24が設けられている。
【0020】
空燃比センサ22は、第1触媒23の上流側における排気空燃比を検出する。空燃比センサ22は、例えば、排気空燃比に応じたほぼリニアな出力特性を有するいわゆる広域型空燃比センサである。
【0021】
第1触媒23は、例えば三元触媒等からなる排気浄化用の触媒である。第2触媒24は、第1触媒23の下流側に位置するNOxトラップ触媒である。
【0022】
第2触媒24は、空燃比が理論空燃比よりリーンの運転時に排気中のNOxを吸着し、空燃比が理論空燃比よりリッチとなる運転時にNOxを脱離、還元(浄化)するものである。換言すると、第2触媒24は、排気空燃比がリーンのときに排気中のNOxを吸着し、吸着したNOxを排気空燃比がリッチのときに排気中のHC、COを還元剤として用いて脱離還元浄化するものである。
【0023】
内燃機関10の空燃比は、ECU(エンジンコントロールユニット)31によって制御される。内燃機関10におけるストイキ燃焼とリーン燃焼との切り替えは、ECU31よって制御される。内燃機関10の燃焼形態は、内燃機関10の機関回転数と内燃機関10のトルク(例えば目標トルク)に応じて決定される。
【0024】
ECU31は、CPU、ROM、RAM及び入出力インターフェースを備えた周知のデジタルコンピュータである。ECU31は、各種センサ類の検出信号に基づいて、内燃機関10の点火時期、空気量としての吸入空気量等を最適に制御するとともに、内燃機関10の空燃比を制御している。つまり、ECU31は、内燃機関10の運転を制御する第1制御部及び第2制御部に相当する。
【0025】
ECU31には、上述した空燃比センサ22からの検出信号のほか、吸入空気量を検出するエアフローメータ32、内燃機関10のクランクシャフトのクランク角を検出するクランク角センサ33等の各種センサ類の検出信号が入力されている。クランク角センサ33は、内燃機関10の機関回転数を検出可能なものである。
【0026】
ECU31は、例えば内燃機関10の機関回転数及び燃料噴射量をパラメータとして予めECU31のROMに記憶してある所定のデータ等から検索して、単位時間当たりのNOxの捕集量を求め、これを積算して第2触媒24に捕集されたNOx量(NOx吸着量)を算出可能となっている。なお、第2触媒24に捕集されるNOx量は、上記以外の公知の各種方法で算出するようにしてもよい。
【0027】
ECU31は、通信線40を介して車両1を統合制御するHCU(ハイブリッドコントロールユニット)41と情報交換可能に接続されている。HCU41は、駆動用モータ5や発電機9の運転を制御する。また、HCU41には、アクセルペダルの踏込量を検出するアクセル開度センサ34の検出信号が入力されている。
【0028】
内燃機関10の空燃比をリーン空燃比(理論空燃比よりもリーンな空燃比)から理論空燃比に切り替える場合、スロットル弁(図示せず)は一気に閉じられる。このとき実際の空気量には応答遅れがあるため、空燃比の切り替え前後で同じトルクが得られるように燃料噴射量を一定すると、当量比は徐々に増加する。
【0029】
また、希薄燃焼用の空燃比(リーン空燃比)とストイキ燃焼用の空燃比(理論空燃比)との間には、内燃機関10から排出されるNOx濃度が高くなる中間空燃比が存在する。従って、希薄燃焼からストイキ燃焼へ燃焼形態を切り替える過渡時には、内燃機関10の空燃比が上記中間空燃比となって内燃機関10から排出されるNOx量が悪化する。
【0030】
図3は、当量比とエンジンアウトNOxとの相関を示す説明図である。
図3に示すように、当量比が大きくなると、内燃機関10から排出されるNOx(エンジンアウトNOx)が増加する。排気通路21に設けられた第2触媒(NOxトラップ触媒)24に捕集されたNOxは、当量比がある程度大きくなった際に、いわゆるリッチスパイクを実施することで処理することが可能である。リッチスパイクは、空燃比を一時的に理論空燃比よりもリッチな空燃比にすることで実施される。
【0031】
図3における時刻t1は、内燃機関10の空燃比がリーン空燃比から理論空燃比に向かって徐々に変更し始めるタイミングである。
図3における時刻t2は、空燃比を一気に変更してリッチスパイクを開始するタイミングである。リッチスパイクは、例えば当量比が所定値Aになったタイミングで開始される。
図3における時刻t3は、リッチスパイクを終了するタイミングである。
図3においては、時刻t2~t3がリッチスパイクを実施している期間である。
図3においては、時刻t3以降の空燃比が理論空燃比となっている。
【0032】
図4は、テールパイプから排出されるNOxと当量比の相関を示す説明図である。テールパイプから排出されるNOxは、
図4に示すように、空燃比をリーン空燃比から理論空燃比または理論空燃比よりもリッチな空燃比に一気に切り替える際の当量比の値が小さいほど、つまり空燃比が大きいほど(空燃比がリーンなほど)抑制することができる。これは、空燃比が理論空燃比に向かって徐々に変化する期間(
図3の時刻t1~t2の区間)に内燃機関10から排出されるNOx量を低減できるからである。
【0033】
そこで、ECU31は、希薄燃焼からストイキ燃焼へ内燃機関10の燃焼形態を切り替える際、内燃機関10への燃料供給を停止し、この停止中に内燃機関10の吸入空気量を減少させる。そして、ECU31は、吸入空気量を内燃機関10への燃料供給を停止する前よりも減少させた状態で内燃機関10の目標空燃比を理論空燃比もしくは理論空燃比よりもリッチな空燃比として内燃機関10を再始動する。
【0034】
これにより、車両1は、内燃機関10の燃焼形態を希薄燃焼からストイキ燃焼に切り替える際に、エンジンアウトNOxが高い中間空燃比を使用することなく内燃機関10の吹け上がりや急激なトルク増加が抑制され、運転者の違和感を緩和することができる。
【0035】
ECU31は、希薄燃焼からストイキ燃焼へ燃焼形態を切り替える際には、内燃機関10の回転を停止し、内燃機関10を再始動する際に空燃比を理論空燃比もしくは理論空燃比よりもリッチな空燃比に切り替える。
【0036】
内燃機関10は、希薄燃焼からストイキ燃焼へ燃焼形態を切り替える際、内燃機関10の回転が停止した状態で空燃比をストイキ燃焼用の空燃比に切り替えるため、空燃比が中間空燃比になることが回避される。そのため、車両1は、内燃機関10の燃焼形態を希薄燃焼からストイキ燃焼へ切り替える際のNOx性能の悪化を回避することができる。
【0037】
また、内燃機関10は、空燃比を一気に切り替えるのではなく、一旦内燃機関10を停止し、再始動するため、切り替えの際の急激なトルク増加を回避することができる。
【0038】
ECU31は、希薄燃焼からストイキ燃焼へ燃焼形態を切り替える際には、内燃機関10への燃料供給を停止する燃料カットを行い、当該燃料カット後の内燃機関10への燃料供給を再開する燃料カットリカバーの際に空燃比を理論空燃比もしくは理論空燃比よりもリッチな空燃比に切り替えようにしてもよい。
【0039】
車両1は、内燃機関10の燃焼形態を希薄燃焼からストイキ燃焼へ切り替える際に内燃機関10の回転を一旦停止させる場合に比べて、運転者に与える違和感を抑制できる。
【0040】
内燃機関10は、第2触媒24に捕集されたNOx量が予め設定された所定の第1閾値以上になると希薄燃焼からストイキ燃焼へ燃焼形態が切り替えられる。
【0041】
第1閾値は、例えば第2触媒24を通過してテールパイプから排出されるNOx(テールパイプNOx)が急激に悪化し始める閾値である。第2触媒24に捕集されたNOx量が第2閾値以上になった場合には、可及的速やかに第2触媒24のNOxを処理する必要がある。
【0042】
第2触媒24に捕集されたNOx量が第1閾値未満かつ第1閾値よりも小さい所定の第2閾値以上の場合には、排気による空燃比切り替え要求(排気によるストイキ要求)が成立する。
【0043】
ECU31は、この排気によるストイキ要求が成立した場合、所定の切り替え要求が発生するのを待って希薄燃焼からストイキ燃焼へ燃焼形態を切り替える。
【0044】
第2閾値は、例えば第2触媒24を通過してテールパイプから排出されるNOx(テールパイプNOx)が徐々に悪化し始める指標となる閾値である。第2触媒24に捕集されたNOx量が第2閾値以上第1閾値未満の場合には、すぐに第2触媒24のNOxを処理する必要はないものの、できるだけ早急に第2触媒24のNOxを処理する必要がある。
【0045】
切り替え要求とは、空燃比をリーンもしくはストイキとする要求であり、例えば希薄燃焼中に車両1のブレーキ負圧を確保する必要がある場合には空燃比をストイキとする要求が発生する。
【0046】
車両1は、第2触媒24に捕集されたNOx量がリーン空燃比を継続しても第2触媒24の性能悪化が大きくない範囲(第2触媒24に捕集されたNOx量が第2閾値以上第1閾値未満の場合)であれば、切り替え要件が発生するのを待つことで、燃焼形態の切り替えに伴って内燃機関10の回転が停止する回数を抑制することができ、燃費改善も見込める。
【0047】
ECU31は、第2触媒24に捕集されたNOx量が第2閾値以上第1閾値未満のときに所定の内燃機関停止条件が成立して内燃機関10を停止した場合には、所定の内燃機関始動条件が成立するのを待って内燃機関10を再始動するようにしてもよい。所定の内燃機関停止条件は、例えばバッテリ8のSOCが所定の上限閾値以上になった場合や、走行中にアクセルペダルがオフとなった場合等である。所定の内燃機関始動条件は、例えばバッテリ8のSOCが所定の下限閾値以下になった場合や、走行中にアクセルペダルがオフ状態からオン状態になった場合等である。
【0048】
これによって、車両1は、内燃機関10の回転が停止する回数を抑制することができる。
【0049】
ECU31は、内燃機関10の要求トルクが予め設定された所定値よりも大きい場合、内燃機関10の燃焼形態を希薄燃焼からストイキ燃焼へ切り替える際に吸入空気量の減少を待たずに一気に空燃比を切り替えるようにしてもよい。
【0050】
車両1は、内燃機関10の要求トルクが大きい場合、急激なトルク変動が生じても実際には大きく感じない状況のため、運転者に大きなトルク変動を感じさせることなく、瞬時に必要な大出力を確保することができる。
【0051】
ECU31は、希薄燃焼からストイキ燃焼へ燃焼形態を切り替える際には、内燃機関10の回転が停止中もしくは内燃機関10の燃料カット中に内燃機関10の吸入空気量を制御するスロットル弁の開度を目標の空燃比に応じた開度へ変更する。
【0052】
車両1は、内燃機関10の燃焼形態を希薄燃焼からストイキ燃焼へ切り替える際に内燃機関10の回転停止中もしくは内燃機関10の燃料カット中にスロットル弁の開度変更を行うため、希薄燃焼からストイキ燃焼へ切り替えた際のトルク変動を通常の内燃機関10の再始動または通常の燃料カットリカバーの際のトルク変動の範囲に収めることができる。
【0053】
ECU31は、希薄燃焼からストイキ燃焼へ燃焼形態を切り替える際には、内燃機関10の回転が停止中からの内燃機関10の再始動時に内燃機関10の吸入空気量を制御するスロットル弁の開度を目標の空燃比に応じた開度よりも小さい開度に変更し、その後当該開度を所定時間維持した後、スロットル弁の開度を目標の空燃比に応じた開度へ向けて段階的に変更する。
【0054】
車両1は、内燃機関10の再始動時に、スロットル弁の開度を絞ることで、第2触媒24の再生時の空気量を低下させることで、第2触媒24の再生時の排気性能を向上させることができる。
【0055】
ECU31は、ストイキ燃焼から希薄燃焼へ燃焼形態を切り替える際には、内燃機関10への燃料供給を停止し、この停止中に内燃機関10の吸入空気量を減少させ、内燃機関10の吸入空気量を内燃機関10への燃料供給を停止する前よりも減少させた状態で内燃機関10の目標空燃比を理論空燃比よりもリーンな空燃比として内燃機関10を再始動してもよい。
【0056】
ECU31は、ストイキ燃焼から希薄燃焼へ燃焼形態を切り替える際には、内燃機関10の回転を停止し、内燃機関10を再始動する際に空燃比を理論空燃比よりもリーンな空燃比に切り替えてもよい。
【0057】
ECU31は、ストイキ燃焼から希薄燃焼へ燃焼形態を切り替える際には、内燃機関10への燃料供給を停止する燃料カットを行い、当該燃料カット後の内燃機関10への燃料供給を再開する燃料カットリカバーの際に空燃比を理論空燃比よりもリーンな空燃比に切り替えてもよい。
【0058】
図5は、内燃機関10を一旦停止させて希薄燃焼からストイキ燃焼へ燃焼形態を切り替える際の各種パラメータの挙動を示すタイミングチャートである。
図5は、第2触媒24に捕集されたNOx量が第1閾値に達することなく希薄燃焼からストイキ燃焼へ燃焼形態を切り替える場合を示している。
【0059】
図5の時刻t0は、第2触媒24に捕集されたNOx量が第2閾値に達したタイミングである。これにより、
図5の時刻t0のタイミングにおいて、排気によるストイキ要求が発生する。ただし、
図5の時刻t0のタイミングでは、内燃機関10の停止や燃焼形態の切り替えはしない。
【0060】
図5の時刻t1は、空燃比を排気以外でストイキとする切り替え要求が発生したタイミングである。排気によるストイキ要求が発生した状態において排気以外で空燃比をストイキとする切り替え要求が発生した場合には、上述した内燃機関停止条件が成立していなくても、内燃機関10を停止し、内燃機関10の燃焼形態を希薄燃焼からストイキ燃焼に切り替える。
図5の例では、時刻t1のタイミングで燃焼形態の切り替えのために、内燃機関10を停止するとともに、スロットル弁をストイキ燃焼用のスロットル開度よりも小さくなるよう閉弁する。例えば、
図5の時刻t1のタイミングで、内燃機関10を停止せず、空気量に応じて空燃比をリーン空燃比から理論空燃比(ストイキ)に向けて変化させ始めると、上述した中間空燃比を使うことになり、内燃機関10から排出されるNOx(エンジンアウトNOx)が増加することになる(
図5中の太破線を参照)。
【0061】
図5の時刻t2は、内燃機関10の回転が停止(機関回転数が「0」)し、スロットル開度がストイキ燃焼用のスロットル開度よりも小さい開度となって所定時間経過したタイミングである。
図5の時刻t2では、回転が停止した内燃機関10を再始動するとともに、スロットル開度をストイキ燃焼用のスロットル開度に向けて開弁する動作を開始する。スロットル開度は、
図5の時刻t2以降、ストイキ燃焼用のスロットル開度となるよう段階的に大きくしている。
【0062】
内燃機関10は、再始動時は低負荷で始動し、始動後に負荷を必要負荷まで増加させ急激なトルク増加を防止するとともに、NOx処理時の空気量を減らしてNOx転化率の向上を図っている。また、
図5の時刻t2では、内燃機関10の再始動と同時にリッチスパイクを開始している。
【0063】
図5の時刻t3は、リッチスパイクが終了するタイミングである。第2触媒24に捕集されたNOx量は、リッチスパイクの終了後に「0」にリセットする。
【0064】
図6は、内燃機関10を一旦停止させて希薄燃焼からストイキ燃焼へ燃焼形態を切り替える際の各種パラメータの挙動を示すタイミングチャートである。
図6は、第2触媒24に捕集されたNOx量が第1閾値に達したことで希薄燃焼からストイキ燃焼へ燃焼形態を切り替える場合を示している。
【0065】
図6の時刻t0は、第2触媒24に捕集されたNOx量が第2閾値に達したタイミングである。これにより、
図6の時刻t0のタイミングにおいて、排気によるストイキ要求が発生する。ただし、
図6の時刻t0のタイミングでは、内燃機関10の停止や燃焼形態の切り替えはしない。
【0066】
図6の時刻t1は、第2触媒24に捕集されたNOx量が第1閾値に達したタイミングである。第2触媒24に捕集されたNOx量が第1閾値を超えた場合には、上述した排気以外での切り替え要求や内燃機関停止条件が成立していなくても、内燃機関10を停止し、内燃機関10の燃焼形態を希薄燃焼からストイキ燃焼に切り替える。
図6の例では、時刻t1のタイミングで燃焼形態の切り替えのために、内燃機関10を停止するとともに、スロットル弁をストイキ燃焼用のスロットル開度よりも小さくなるよう閉弁する。
【0067】
図6の時刻t2は、内燃機関10の回転が停止(機関回転数が「0」)し、スロットル開度がストイキ燃焼用のスロットル開度よりも小さい開度となって所定時間経過したタイミングである。
図6の時刻t2では、回転が停止した内燃機関10を再始動するとともに、スロットル開度をストイキ燃焼用のスロットル開度に向けて開弁する動作を開始する。スロットル開度は、時刻t2以降、ストイキ燃焼用のスロットル開度となるよう段階的に大きくしている。
【0068】
内燃機関10は、再始動時は低負荷で始動し、始動後に負荷を必要負荷まで増加させ急激なトルク増加を防止するとともに、NOx処理時の空気量を減らしてNOx転化率の向上を図っている。また、
図6の時刻t2では、内燃機関10の再始動と同時にリッチスパイクを開始している。
【0069】
図6の時刻t3は、リッチスパイクが終了するタイミングである。第2触媒24に捕集されたNOx量は、リッチスパイクの終了後に「0」にリセットする。
【0070】
図7は、内燃機関10を一旦停止させて希薄燃焼からストイキ燃焼へ燃焼形態を切り替える際の各種パラメータの挙動を示すタイミングチャートである。
図7は、排気によるストイキ要求が発生している状況で上述した内燃機関停止条件が成立した場合を示している。
【0071】
図7の時刻t0は、第2触媒24に捕集されたNOx量が第2閾値に達したタイミングである。これにより、
図7の時刻t0のタイミングにおいて、排気によるストイキ要求が発生する。ただし、
図7の時刻t0のタイミングでは、内燃機関10の停止や燃焼形態の切り替えはしない。
【0072】
図7の時刻t1は、上述した排気以外での内燃機関停止条件が成立したタイミングである。排気によるストイキ要求が発生している状況で内燃機関停止条件が成立した場合には、上述した排気以外での切り替え要件が発生していなくても、内燃機関10を停止し、内燃機関10の燃焼形態を希薄燃焼からストイキ燃焼に切り替える。
図7の例では、時刻t1のタイミングで燃焼形態の切り替えのために、内燃機関10を停止するとともに、スロットル弁をストイキ燃焼用のスロットル開度よりも小さくなるよう閉弁する。
【0073】
図7の時刻t2は、上述した内燃機関始動条件が成立したタイミングである。排気によるストイキ要求が発生した状態で内燃機関停止条件が成立して内燃機関10を停止した場合には、内燃機関10の回転が停止(機関回転数が「0」)し、スロットル弁が閉弁した状態が所定時間継続したタイミングではなく、上述した内燃機関始動条件が成立したタイミングで内燃機関10を再始動する。
図7の時刻t2では、回転が停止した内燃機関10を再始動するとともに、スロットル開度をストイキ燃焼用のスロットル開度に向けて開弁する動作を開始する。スロットル開度は、時刻t2以降、ストイキ燃焼用のスロットル開度となるよう段階的に大きくしている。
【0074】
内燃機関10は、再始動時は低負荷で始動し、始動後に負荷を必要負荷まで増加させ急激なトルク増加を防止するとともに、NOx処理時の空気量を減らしてNOx転化率の向上を図っている。また、
図7の時刻t2では、内燃機関10の再始動と同時にリッチスパイクを開始している。
【0075】
図7の時刻t3は、リッチスパイクが終了するタイミングである。第2触媒24に捕集されたNOx量は、リッチスパイクの終了後に「0」にリセットする。
【0076】
図8は、内燃機関10への燃料供給を停止して希薄燃焼からストイキ燃焼へ燃焼形態を切り替える際の各種パラメータの挙動を示すタイミングチャートである。
【0077】
図8の時刻t1は、燃焼切り替え要求(排気によるストイキ要求または切り替え要求)が発生したタイミングである。すなわち、
図8の時刻t1は、排気によるストイキ要求または切り替え要求により空燃比をリーンからストイキにする要求が発生したタイミングである。
【0078】
図8の時刻t1では、燃料カットを開始するとともに、スロットル弁の開度をストイキ燃焼用のスロットル開度に切り替える。内燃機関10は、燃料カット中にストイキ燃焼用のスロットル開度に切り替えるため、燃焼形態の切り替え時に第2触媒24を通過してテールパイプから排出されるNOx(テールパイプNOx)や、ガスボリュームの増大を抑制できる。また、
図8の例では、時刻t1~時刻t2の間、発電機9を駆動して内燃機関10の機関回転数が低下しないようにしている。
図8の時刻t2は、吸入空気量がストイキ燃焼用の目標値に達したタイミングである。
図8の時刻t2では、燃料カットを解除(終了)すると同時にリッチスパイクを開始している。
図8の時刻t3は、リッチスパイクが終了するタイミングである。
【0079】
図9は、内燃機関10への燃料供給を停止して希薄燃焼からストイキ燃焼へ燃焼形態を切り替える際の各種パラメータの挙動を示すタイミングチャートである。
図9は、燃料カット中にスロットル開度をストイキ燃焼用のスロットル開度よりも小さくなるよう閉弁した場合を示している。
【0080】
図9の時刻t1は、燃焼切り替え要求(排気によるストイキ要求または切り替え要求)が発生したタイミングである。すなわち、
図9の時刻t1は、排気によるストイキ要求または切り替え要求により空燃比をリーンからストイキにする要求が発生したタイミングである。
図9の時刻t1では、燃料カットを開始するとともに、スロットル弁の開度をストイキ燃焼用のスロットル開度よりも小さくなるよう切り替える。内燃機関10は、燃料カット中にスロットル開度に切り替えるため、燃焼形態の切り替え時に第2触媒24を通過してテールパイプから排出されるNOx(テールパイプNOx)や、ガスボリュームの増大を抑制できる。また、
図9の例では、時刻t1~時刻t2の間、発電機9を駆動して内燃機関10の機関回転数が低下しないようにしている。
【0081】
図9の時刻t2は、スロットル開度がストイキ燃焼用のスロットル開度よりも小さい目標開度に到達してから所定時間経過したタイミングである。
図9の時刻t2では、燃料カットを解除(終了)すると同時にリッチスパイクを開始している。また、
図9の時刻t2では、スロットル開度をストイキ燃焼用のスロットル開度に向けて開弁する動作を開始する。スロットル開度は、
図9の時刻t2以降、ストイキ燃焼用のスロットル開度となるよう徐々に大きくしている。
図9の時刻t3は、リッチスパイクが終了するタイミングである。
【0082】
図10は、内燃機関10の要求トルクが所定値よりも大きいとき(大きなトルク要求が発生した状況のとき)に希薄燃焼からストイキ燃焼へ燃焼形態を切り替える際の各種パラメータの挙動を示すタイミングチャートである。
【0083】
図10の時刻t1は、燃焼切り替え要求(排気によるストイキ要求または切り替え要求)が発生したタイミングである。すなわち、
図9の時刻t1は、排気によるストイキ要求または切り替え要求により空燃比をリーンからストイキにする要求が発生したタイミングである。
図10の時刻t1では、内燃機関10の要求トルクが所定値よりも大きいので、スロットル弁の開度をストイキ燃焼用のスロットル開度に切り替えるとともに、空燃比を一気に切り替えてリッチスパイクを開始している。
図10中に太破線で示すように、
図10の時刻t1のタイミングからエンジン負荷を徐々に上昇させればトルクショックを抑制できるが、急加速等で内燃機関10の要求トルクが所定値よりも大きい状況では、トルクショックがあっても運転者に大きな違和感を与えることはないので、時刻t1のタイミングで、希薄燃焼からストイキ燃焼へ燃焼形態を一気に切り替える。
図10の時刻t2は、リッチスパイクが終了するタイミングである。
【0084】
図11は、内燃機関10を一旦停止させてストイキ燃焼から希薄燃焼へ燃焼形態を切り替える際の各種パラメータの挙動を示すタイミングチャートである。
【0085】
図11の時刻t1は、空燃比をストイキからリーンにする燃焼切り替え要求(例えば切り替え要求)が発生したタイミングである。ただし、
図11の時刻t1のタイミングでは、内燃機関10の停止や燃焼形態の切り替えはしない。
【0086】
図11の時刻t2は、上述した内燃機関停止条件が成立したタイミングである。
ストイキ燃焼からリーン燃焼へ内燃機関10の燃焼形態を切り替える要求が発生した場合には、この要求の発生後所定の一定時間の間は、内燃機関停止条件の成立を待って燃焼形態を切り替える。つまり、この要求の発生後所定の一定時間の間に内燃機関停止条件が成立しない場合は、この要求の発生後所定の一定時間経過後に内燃機関10を停止する。
図11の例では、時刻t2のタイミングで燃焼形態の切り替えのために、内燃機関10を停止するとともに、スロットル弁をストイキ燃焼用のスロットル開度よりも小さくなるよう閉弁する。
【0087】
図11の時刻t3、内燃機関10の機関回転数が「0」となったタイミングである。空燃比は、
図11の時刻t3のタイミングでリーン空燃比よりも大きい空燃比に切り替える。
【0088】
図11の時刻t4は、上述した内燃機関始動条件が成立したタイミングである。
図11の時刻t4では、回転が停止した内燃機関10を再始動するとともに、スロットル開度をリーン燃焼用のスロットル開度に向けて開弁する動作を開始する。スロットル開度は、時刻t4以降、リーン燃焼用のスロットル開度となるよう段階的に大きくしている。
【0089】
図12は、内燃機関10への燃料供給を停止してストイキ燃焼から希薄燃焼へ燃焼形態を切り替える際の各種パラメータの挙動を示すタイミングチャートである。
【0090】
図12の時刻t1は、空燃比をストイキからリーンにする燃焼切り替え要求(例えば切り替え要求)が発生したタイミングである。
図12の時刻t1では、燃料カットを開始するとともに、スロットル弁の開度をリーン燃焼用のスロットル開度に切り替える。また、
図12の例では、時刻t1~時刻t2の間、発電機9を駆動して内燃機関10の機関回転数が低下しないようにしている。
【0091】
図12の時刻t2は、吸入空気量がリーン燃焼用の目標値に達したタイミングである。
図12の時刻t2では、燃料カットを解除(終了)する。
【0092】
以上、本発明の具体的な実施例を説明してきたが、本発明は、上述の実施例に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0093】
例えば、本発明が適用されるハイブリッド車両は、シリーズハイブリッド以外のハイブリッド車両に対しても適用可能である。
【0094】
上述した実施例は、ハイブリッド車両の制御方法及びハイブリッド車両の制御装置に関するものである。