(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-02
(45)【発行日】2024-09-10
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法、及び端末装置
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20240903BHJP
G06Q 30/0207 20230101ALI20240903BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06Q30/0207 378
(21)【出願番号】P 2024010101
(22)【出願日】2024-01-26
(62)【分割の表示】P 2020170805の分割
【原出願日】2020-10-08
【審査請求日】2024-01-26
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100164471
【氏名又は名称】岡野 大和
(74)【代理人】
【識別番号】100195534
【氏名又は名称】内海 一成
(72)【発明者】
【氏名】宮田 亜衣
【審査官】石川 亮
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-148910(JP,A)
【文献】特開2019-95990(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
バッテリで駆動する移動体を充電可能に構成される充電ステーションの位置情報と、前記移動体を充電可能に構成されていない非充電ステーションの位置情報と、ユーザが前記移動体を前記充電ステーションに移動させた場合に前記ユーザに付与するインセンティブに関する情報とを関連づけた情報を端末装置に出力するとともに、前記充電ステーションと前記非充電ステーションとを前記端末装置に区別可能に表示させる制御部を備える、情報処理装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記インセンティブを前記バッテリの充電率に基づいて算出する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記バッテリの充電率が充電閾値未満である場合、前記ユーザへインセンティブを付与することを決定する、請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記バッテリの充電率が低いほど、前記インセンティブを大きくする、請求項2又は3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記充電ステーションと前記非充電ステーションとを互いに異なる図形で前記端末装置に表示させる、請求項1から4までのいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記バッテリの充電率が充電閾値未満となっている移動体が保管されているステーションと、前記バッテリの充電率が充電閾値未満となっている移動体が保管されていないステーションとを前記端末装置に区別可能に表示させる、請求項1から5までのいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記移動体を充電可能に構成される保管スペースが空いている充電ステーションと、前記移動体を充電可能に構成される保管スペースが空いていない充電ステーションとを前記端末装置に区別可能に表示させる、請求項1から6までのいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
請求項1から7までのいずれか一項に記載の情報処理装置と、前記端末装置とを備える情報処理システム。
【請求項9】
情報処理装置が、バッテリで駆動する移動体を充電可能に構成される充電ステーションの位置情報と、前記移動体を充電可能に構成されていない非充電ステーションの位置情報と、ユーザが前記移動体を前記充電ステーションに移動させた場合に前記ユーザに付与するインセンティブに関する情報とを関連づけた情報を端末装置に出力することと、
前記情報処理装置が、前記充電ステーションと前記非充電ステーションとを前記端末装置に区別可能に表示させることと
を含む情報処理方法。
【請求項10】
前記情報処理装置が、前記インセンティブを前記バッテリの充電率に基づいて算出することを更に含む、請求項9に記載の情報処理方法。
【請求項11】
前記情報処理装置が、前記バッテリの充電率が充電閾値未満である場合、前記ユーザへインセンティブを付与することを決定することを更に含む、請求項10に記載の情報処理方法。
【請求項12】
前記情報処理装置が、前記バッテリの充電率が低いほど、前記インセンティブを大きくすることを更に含む、請求項10又は11に記載の情報処理方法。
【請求項13】
前記情報処理装置が、前記充電ステーションと前記非充電ステーションとを互いに異なる図形で前記端末装置に表示させることを更に含む、請求項9から12までのいずれか一項に記載の情報処理方法。
【請求項14】
前記情報処理装置が、前記バッテリの充電率が充電閾値未満となっている移動体が保管されているステーションと、前記バッテリの充電率が充電閾値未満となっている移動体が保管されていないステーションとを前記端末装置に区別可能に表示させることを更に含む、請求項9から13までのいずれか一項に記載の情報処理方法。
【請求項15】
前記情報処理装置が、前記移動体を保管するスペースが空いている充電ステーションと、前記移動体を保管するスペースが空いていない充電ステーションとを前記端末装置に区別可能に表示させることを更に含む、請求項9から14までのいずれか一項に記載の情報処理方法。
【請求項16】
バッテリで駆動する移動体のステーションに関する情報を出力する出力部と、
ユーザに貸し出す前記移動体を選択する入力と、前記ユーザが前記移動体を返却する返却ステーションを選択する入力とを受け付ける入力部と、
前記移動体及び前記返却ステーションを選択する情報を情報処理装置に出力する制御部と
を備え、
前記制御部は、前記情報処理装置から前記移動体を充電可能に構成される充電ステーションの位置情報と、前記移動体を充電可能に構成されていない非充電ステーションの位置情報と、ユーザが前記移動体を前記充電ステーションに移動させた場合に前記ユーザに付与するインセンティブに関する情報とを関連づけた情報を取得し、
前記出力部は、前記充電ステーションと前記非充電ステーションとを区別可能に表示する、端末装置。
【請求項17】
前記出力部は、前記充電ステーションと前記非充電ステーションとを互いに異なる図形で表示する、請求項16に記載の端末装置。
【請求項18】
前記出力部は、前記バッテリの充電率が充電閾値未満となっている移動体が保管されているステーションと、前記バッテリの充電率が充電閾値未満となっている移動体が保管されていないステーションとを区別可能に表示する、請求項16又は17に記載の端末装置。
【請求項19】
前記出力部は、前記移動体を充電可能に構成される保管スペースが空いている充電ステーションと、前記移動体を充電可能に構成される保管スペースが空いていない充電ステーションとを区別可能に表示する、請求項16から18までのいずれか一項に記載の端末装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法、及び端末装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、利用者参加型のレンタルサイクル運営システムが知られている。例えば、特許文献1には、利用者によるポート間の車両の移動に対してインセンティブを付与するシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
電動車両等の移動体は、バッテリの充電率を考慮して管理する必要がある。移動体の管理負担の低減が求められる。
【0005】
かかる事情に鑑みてなされた本開示の目的は、移動体の管理負担を低減することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一実施形態に係る情報処理装置は、バッテリで駆動する移動体を充電可能に構成される充電ステーションの位置情報と、前記移動体を充電可能に構成されていない非充電ステーションの位置情報と、ユーザが前記移動体を前記充電ステーションに移動させた場合に前記ユーザに付与するインセンティブに関する情報とを関連づけた情報を端末装置に出力するとともに、前記充電ステーションと前記非充電ステーションとを前記端末装置に区別可能に表示させる制御部を備える。
【0007】
本開示の一実施形態に係る情報処理システムは、前記情報処理装置と、前記端末装置とを備える。
【0008】
本開示の一実施形態に係る情報処理方法は、情報処理装置が、バッテリで駆動する移動体を充電可能に構成される充電ステーションの位置情報と、前記移動体を充電可能に構成されていない非充電ステーションの位置情報と、ユーザが前記移動体を前記充電ステーションに移動させた場合に前記ユーザに付与するインセンティブに関する情報とを関連づけた情報を端末装置に出力することと、前記充電ステーションと前記非充電ステーションとを前記端末装置に区別可能に表示させることとを含む。
【0009】
本開示の一実施形態に係る端末装置は、バッテリで駆動する移動体のステーションに関する情報を出力する出力部を備える。前記端末装置は、ユーザに貸し出す前記移動体を選択する入力と、前記ユーザが前記移動体を返却する返却ステーションを選択する入力とを受け付ける入力部を備える。前記端末装置は、前記移動体及び前記返却ステーションを選択する情報を情報処理装置に出力する制御部を備える。前記制御部は、前記情報処理装置から、前記移動体を充電可能に構成される充電ステーションの位置情報と、前記移動体を充電可能に構成されていない非充電ステーションの位置情報と、ユーザが前記移動体を前記充電ステーションに移動させた場合に前記ユーザに付与するインセンティブに関する情報を取得する。前記出力部は、前記充電ステーションと前記非充電ステーションとを区別可能に表示する。
【発明の効果】
【0010】
本開示の一実施形態に係る情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法、及び端末装置によれば、移動体の管理負担が低減され得る。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】一実施形態に係る移動体管理システムの構成例を示すブロック図である。
【
図2】低SOCステーションを区別した地図表示の例を示す図である。
【
図3】充電ステーションを区別した地図表示の例を示す図である。
【
図4】一実施形態に係る移動体管理方法の手順例を示すフローチャートである。
【
図5】一実施形態に係る端末制御方法の手順例を示すフローチャートである。
【
図6】先に出発ステーションを選択する手順例を示すフローチャートである。
【
図7】先に到着ステーションを選択する手順例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(移動体管理システム1の構成例)
図1に示されるように、一実施形態に係る移動体管理システム1は、サーバ10と、端末装置20と、移動体30とを備える。サーバ10と、端末装置20と、移動体30とは、ネットワーク40に接続されており、互いに通信可能である。サーバ10、端末装置20、及び移動体30それぞれの数は、1つに限られず、2つ以上であってよい。
【0013】
移動体管理システム1によって、ユーザに移動体30を貸し出すサービスが提供される。ユーザに移動体30を貸し出すサービスは、貸出サービスとも称される。サーバ10は、ユーザに貸し出される移動体30に関する情報を処理する。端末装置20は、ユーザから移動体30の貸し出しの申し込みを受け付ける。
【0014】
以下、貸出サービスを提供するために用いられる移動体管理システム1の構成例が説明される。
【0015】
<サーバ10>
サーバ10は、サーバ制御部11と、サーバ通信部12とを備える。
【0016】
サーバ制御部11は、サーバ10の各構成部を制御する。サーバ制御部11は、単に制御部とも称される。サーバ制御部11は、1つ以上のプロセッサを含んで構成されてよい。本実施形態において「プロセッサ」は、汎用のプロセッサ、特定の処理に特化した専用のプロセッサ等であるが、これらに限られない。サーバ制御部11は、1つ以上の専用回路を含んで構成されてもよい。専用回路は、例えば、FPGA(Field-Programmable Gate Array)又はASIC(Application Specific Integrated Circuit)を含んでよい。サーバ制御部11は、プロセッサの代わりに専用回路を含んで構成されてもよいし、プロセッサとともに専用回路を含んで構成されてもよい。
【0017】
サーバ10は、記憶部を更に備えてよい。記憶部は、例えば半導体メモリ、磁気メモリ、又は光メモリ等であるが、これらに限られない。記憶部は、例えば主記憶装置、補助記憶装置、又はキャッシュメモリとして機能してもよい。記憶部は、磁気ディスク等の電磁記憶媒体を含んでよい。記憶部は、サーバ10の動作に用いられる任意の情報を格納する。例えば、記憶部は、システムプログラム、又はアプリケーションプログラム等を格納してもよい。記憶部は、サーバ制御部11に含まれてもよい。
【0018】
サーバ通信部12は、ネットワーク40を介して端末装置20又は移動体30と通信可能に構成される通信モジュールを含む。サーバ通信部12は、単に通信部とも称される。
【0019】
サーバ10は、1つ又は互いに通信可能な複数のサーバ装置を含んでよい。サーバ10は、移動体管理装置とも称される。
【0020】
<端末装置20>
端末装置20は、端末制御部21と、端末通信部22と、入力部23と、出力部24とを備える。端末装置20は、例えばスマートフォン等の携帯端末を含んでよい。端末装置20は、ノートPC(Personal Computer)又はタブレットPC等のPCを含んでよい。端末装置20は、これらの例に限られず、種々の機器を含んでよい。
【0021】
端末制御部21は、端末装置20の各構成部を制御する。端末制御部21は、単に制御部とも称される。端末制御部21は、1つ以上のプロセッサを含んでよい。端末制御部21は、端末装置20の機能を実現するプログラムを実行する。端末制御部21は、サーバ制御部11と同一又は類似に構成されてよい。端末制御部21は、記憶部を含んで構成されてもよい。
【0022】
端末通信部22は、ネットワーク40を介してサーバ10と通信可能に構成される通信モジュールを含んで構成されてよい。通信モジュールは、例えば4G(4th Generation)又は5G(5th Generation)等の移動体通信規格に対応する通信モジュールを含んでよいが、これらに限られない。端末通信部22は、単に通信部とも称される。
【0023】
入力部23は、ユーザからの入力を受け付ける入力デバイスを含んで構成される。入力デバイスは、例えば、タッチパネル若しくはタッチセンサ、又はマウス等のポインティングデバイスを含んで構成されてよい。入力デバイスは、物理キーを含んで構成されてもよい。入力デバイスは、マイク等の音声入力デバイスを含んで構成されてもよい。
【0024】
出力部24は、ユーザに情報を認識させるように情報を出力する。出力部24は、例えば、画像又は文字若しくは図形等の視覚情報を出力する表示デバイスを含んで構成されてよい。表示デバイスは、例えば、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)、有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ若しくは無機ELディスプレイ、又は、プラズマディスプレイ(PDP:Plasma Display Panel)等を含んで構成されてよい。表示デバイスは、これらのディスプレイに限られず、他の種々の方式のディスプレイを含んで構成されてよい。表示デバイスは、LED(Light Emission Diode)等の発光デバイスを含んで構成されてよい。表示デバイスは、他の種々のデバイスを含んで構成されてよい。
【0025】
出力部24は、例えば、音声等の聴覚情報を出力するスピーカ等の音声出力デバイスを含んで構成されてもよい。出力部24は、これらの例に限られず、他の種々のデバイスを含んで構成されてよい。
【0026】
<移動体30>
移動体30は、バッテリ34と、モータ33とを備える。移動体30は、バッテリ34に充電された電力でモータ33を駆動することによって走行する。つまり、本実施形態においてユーザに貸し出される移動体30は、電動移動体である。移動体30は、自動車等の四輪車を含んでよい。移動体30は、自転車又はバイク等の二輪車を含んでよいし、三輪車を含んでもよい。移動体30は、Ha:mo(登録商標)等のパーソナルモビリティを含んでよい。移動体30は、これらの例に限られず、ユーザが乗車可能な種々の乗り物を含んでよい。
【0027】
移動体30は、移動体制御部31と、移動体通信部32と、バッテリ制御部35とを更に備える。移動体制御部31と、移動体通信部32と、バッテリ制御部35とは、例えばCAN(Controller Area Network)等の車載ネットワーク又は専用線を介して、互いに通信可能に接続されている。
【0028】
移動体制御部31は、移動体30が備える各構成部を制御する。移動体制御部31は、単に制御部とも称される。移動体制御部31は、1つ以上のプロセッサを含んでよい。移動体制御部31は、プロセッサの代わりに1つ以上の専用回路を含んでもよいし、プロセッサとともに1つ以上の専用回路を含んでもよい。移動体制御部31は、記憶部を更に含んで構成されてもよい。
【0029】
移動体通信部32は、ネットワーク40を介して、サーバ10と通信可能に構成される通信モジュールを含んで構成されてよい。通信モジュールは、例えば4G又は5G等の移動体通信規格に対応する通信モジュールを含んでよいが、これらに限られない。移動体通信部32は、例えば車載通信機を含んで構成されてよい。移動体通信部32は、単に通信部とも称される。
【0030】
バッテリ制御部35は、バッテリ34から充電率(SOC:State of Charge)を取得し、充電率に基づいてバッテリ34の充電及び放電を制御する。バッテリ制御部35は、バッテリ34の充電率を移動体通信部32からサーバ10又は端末装置20に出力する。
【0031】
移動体30は、必須ではないが位置情報取得部を更に備える。位置情報取得部は、移動体制御部31又は移動体通信部32とCAN等の車載ネットワーク又は専用線を介して互いに通信可能に接続されている。位置情報取得部は、移動体30自身の位置情報を取得する。位置情報取得部は、衛星測位システムに対応する受信機を含んでよい。衛星測位システムに対応する受信機は、例えばGPS(Global Positioning System)受信機等を含んでもよい。移動体30は、位置情報取得部で取得した移動体30自身の位置情報を移動体通信部32からサーバ10に出力してよい。
【0032】
(貸出サービスの運用例)
以下、貸出サービスの運用例が説明される。
【0033】
貸出サービスは、少なくとも1つの運営主体によって提供されるとする。運営主体は、管理している移動体30を、所定条件に基づいてユーザに貸し出すことによって貸出サービスを提供する。運営主体は、ユーザに貸し出す移動体30を保管するためのステーションを管理する。ステーションは、移動体30を保管可能に構成されてよい。ステーションは、移動体30に関する情報を管理する装置を備えてもよい。
【0034】
ユーザは、運営主体に対して移動体30の貸し出しを申し込むことができる。ユーザは、移動体30を貸し出してもらう地点、及び、移動体30を返却する地点のうち少なくとも一方を指定して、移動体30の貸し出しを申し込むことができる。ユーザは、運営主体が管理するステーションを、移動体30を貸し出してもらう地点、又は、移動体30を返却する地点として指定できる。
【0035】
サーバ10のサーバ制御部11は、移動体30に関する情報を取得する。移動体30に関する情報は、バッテリ34の充電率を含む。移動体30に関する情報は、移動体30がステーションに保管されているかユーザに貸し出されているかを特定する情報を含んでよい。移動体30に関する情報は、移動体30の位置情報を含んでもよい。移動体30の位置情報に基づいて、移動体30がステーションに保管されているかユーザに貸し出されているか判定してよい。サーバ制御部11は、移動体30に関する情報を移動体30から取得してもよいし、ステーションに設置されている装置から取得してもよい。移動体30に関する情報は、移動体情報とも称される。
【0036】
サーバ制御部11は、ステーションに設置されている装置からステーションに関する情報を取得してもよい。ステーションに関する情報は、そのステーションに保管されている移動体30に関する情報を含んでよい。ステーションに関する情報は、そのステーションに移動体30を保管できるスペースに関する情報を含んでよい。ステーションに関する情報は、ステーション情報とも称される。
【0037】
サーバ制御部11は、ユーザからの移動体30の貸し出しの申し込みに関する情報を端末装置20から取得する。移動体30の貸し出しの申し込みに関する情報は、申込情報とも称される。申込情報は、ユーザが移動体30の貸し出しを希望する地点若しくは範囲に関する情報、又は、ユーザが移動体30の返却を希望する地点若しくは範囲に関する情報を含む。
【0038】
サーバ制御部11は、申込情報に基づいて、ユーザの申し込みを受け付けるか決定する。サーバ制御部11は、ユーザの申し込みを受け付ける場合、ユーザに移動体30を貸し出すステーション及びユーザが移動体30を返却するステーションを決定する。ユーザに移動体30を貸し出すステーションは、貸出ステーションとも称される。ユーザが移動体30を返却するステーションは、返却ステーションとも称される。移動体管理システム1によってユーザによる移動体30の移動を促すという観点で、貸出ステーション及び返却ステーションは、それぞれ出発ステーション及び到着ステーションとも言い換えられる。
【0039】
サーバ制御部11は、貸出ステーションに保管されている移動体30からユーザに貸し出す移動体30を割り当てる。サーバ制御部11は、ユーザの申し込みを受け付けた場合、ユーザに割り当てた移動体30に関する情報を端末装置20に出力し、ユーザに通知する。また、サーバ制御部11は、貸出ステーション及び返却ステーションに関する情報を端末装置20に出力し、ユーザに通知してもよい。
【0040】
サーバ10は、貸出サービスを提供する運営主体によって運用されてよい。
【0041】
端末装置20の端末制御部21は、端末通信部22によってサーバ10から移動体情報又はステーション情報を取得する。端末制御部21は、出力部24に移動体情報又はステーション情報を出力させることによって、移動体情報又はステーション情報をユーザに通知する。端末制御部21は、入力部23によってユーザから移動体30の貸し出しの申し込みの入力を受け付ける。端末制御部21は、ユーザから移動体30の貸し出しの申し込みの入力を受け付けるアプリケーションを実行してもよい。
【0042】
端末制御部21は、移動体30の貸し出しの申し込みとして、移動体30を貸し出す地点又は範囲、及び、移動体30を返却する地点又は範囲を表す情報の入力を受け付けてよい。端末制御部21は、移動体30の貸し出しの申し込みとして、移動体30を指定する情報の入力を受け付けてよい。端末制御部21は、出力部24によって移動体情報又はステーション情報を出力してユーザに参照させながら、入力部23によってユーザに申し込みを入力させてよい。
【0043】
端末制御部21は、入力部23によって、ユーザからステーションを選択する入力を受け付ける。端末制御部21は、入力部23によって、ユーザが貸出ステーション及び返却ステーションのどちらを先に選択するかを特定する情報の入力を受け付けてよい。端末制御部21は、ユーザが貸出ステーション及び返却ステーションのどちらを先に選択するか特定した後でユーザからステーションを選択する入力を受け付けることによって、貸出ステーション及び返却ステーションの一方の選択を確定させることができる。端末制御部21は、1つのステーションを選択する入力を受け付けた後で貸出ステーション及び返却ステーションのどちらを選択したか特定することによって、貸出ステーション及び返却ステーションそれぞれの選択を確定させることができる。貸出ステーション及び返却ステーションのうちユーザが先に選択するステーションは、第1選択ステーションとも称される。貸出ステーション及び返却ステーションのうちユーザが後で選択するステーションは、第2選択ステーションとも称される。
【0044】
端末制御部21は、ユーザによる申し込みの入力に基づいて申込情報を生成して端末通信部22からサーバ10に出力する。端末制御部21は、端末通信部22によってサーバ10からユーザに貸し出される移動体30を特定する情報を取得してユーザに通知する。
【0045】
端末装置20は、ユーザによって所持されるとする。端末装置20は、少なくとも1人のユーザが利用できるように所定位置に設置されていてもよい。
【0046】
本実施形態において、貸出サービスを提供する運営主体は、移動体30のバッテリ34の充電率を管理する必要がある。例えば、移動体30は、バッテリ34の充電率が貸出可能閾値以上である場合にユーザに貸し出される対象に含まれ、バッテリ34の充電率が貸出可能閾値未満である場合にユーザに貸し出される対象から除外されてよい。貸出可能閾値は、移動体30がユーザを乗せてステーション間を移動するために最低限必要な充電率に設定されてよい。貸出可能閾値閾値は、例えば30%等の値に設定される。
【0047】
ステーションは、バッテリ34を充電する設備を備えることによって、保管する移動体30のバッテリ34を充電可能に構成される充電ステーション53(
図3参照)を含む。ステーションは、バッテリ34を充電可能に構成されていない非充電ステーション55(
図3参照)を含むとする。運営主体は、移動体30のバッテリ34の充電率が充電閾値未満である場合に、移動体30を充電ステーション53に保管してバッテリ34を充電できるように、移動体30を移動させる。充電閾値は、貸出可能閾値よりも大きい値に設定される。充電閾値は、バッテリ34の充電率が貸出可能閾値未満となる前に移動体30を充電ステーション53に移動できる値に設定されてよい。充電閾値は、例えば50%等の値に設定されてよい。充電閾値は、バッテリ34の充電率が、バッテリ34が移動体30を駆動できる駆動可能閾値未満となる前に移動体30を充電ステーション53に移動できる値に設定されてもよい。運営主体は、運営主体自身で移動体30を充電ステーション53に移動させてもよい。運営主体は、ユーザに移動体30を貸し出した際に充電ステーション53に移動体30を返却させることによって、移動体30を充電ステーション53に移動させてもよい。
【0048】
本実施形態に係る移動体管理システム1は、ユーザに移動体30を充電ステーション53に返却させることによって、移動体30を充電ステーション53に移動させる。このようにすることで、運営主体が移動体30の充電を管理する負担が低減する。移動体管理システム1は、ユーザによる移動体30の移動に対してインセンティブを付与することによって、ユーザが移動体30を充電ステーション53に返却することを促す。以下、移動体管理システム1がユーザによる移動体30の移動に対してインセンティブを付与する構成が説明される。
【0049】
サーバ10のサーバ制御部11は、移動体情報又はステーション情報を取得し、端末装置20に出力する。サーバ制御部11は、端末装置20からユーザによる移動体30の貸し出しの申込情報を取得する。サーバ制御部11は、ユーザに貸し出す移動体30のバッテリ34の充電率と、ユーザが選択した返却ステーションとに基づいて、ユーザに付与するインセンティブを決定する。具体的には、サーバ制御部11は、ユーザに貸し出す移動体30のバッテリ34の充電率が充電閾値未満である場合、かつ、返却ステーションが充電ステーション53である場合にユーザにインセンティブを付与する。サーバ制御部11は、ユーザが移動体30を充電ステーション53に返却したことを確認した後で、ユーザにインセンティブを付与してもよい。
【0050】
端末装置20の端末制御部21は、移動体情報又はステーション情報を取得し、出力部24に表示させる。出力部24は、例えば
図2及び
図3に示されるように、端末装置20のディスプレイとして構成されるとする。出力部24は、ディスプレイ上に表示した地図に重ねて、ステーションを表示してよい。
【0051】
出力部24は、ユーザが貸出ステーションを選択する場合に、バッテリ34の充電率が充電閾値未満になっている移動体30が保管されているステーションをユーザが見つけやすいように表示してよい。バッテリ34の充電率が充電閾値未満になっている移動体30は、低SOC移動体とも称される。具体的には、出力部24は、低SOC移動体が保管されているステーションと、低SOC移動体が保管されていないステーションとをユーザが区別可能に表示してよい。低SOC移動体が保管されているステーションは、低SOCステーション51とも称される。低SOC移動体が保管されていないステーションは、非低SOCステーション52とも称される。
【0052】
出力部24は、例えば
図2に示されるように、低SOCステーション51と、非SOCステーション52とを区別可能に表示してよい。出力部24は、ユーザが貸出ステーションを選択する場合に、低SOCステーション51と非低SOCステーション52とが区別できる態様でステーションを表示してよい。
図2の例において、低SOCステーション51は、丸(〇)で表されている。非低SOCステーション52は、三角(△)で表されている。このように、ステーションは、互いに異なる図形で表示することによって区別されてもよい。ステーションの表示は、ステーションを表す文字又は記号で区別されてもよい。ステーションの表示は、ステーションを表す図形、文字又は記号の色で区別されてもよい。ステーションの表示は、これらの例に限られず他の種々の態様で区別されてよい。
【0053】
出力部24は、ユーザが返却ステーションを選択する場合に、充電ステーション53をユーザが見つけやすいように表示してよい。具体的には、出力部24は、充電ステーション53と非充電ステーション55とを区別可能に表示してよい。
【0054】
出力部24は、例えば
図3に示されるように、ユーザが返却ステーションを選択する場合に、充電ステーション53と非充電ステーション55とを区別可能に表示してよい。また、出力部24は、ユーザが貸出ステーションとして既に選択したステーションを出発ステーション54として区別可能に表示してよい。
図3の例において、充電ステーション53は、二重丸(◎)で表されている。非充電ステーション55は、三角(△)で表されている。出発ステーション54は、丸(○)で表示されている。このように、ステーションは、互いに異なる図形で表示することによって区別されてもよい。ステーションの表示は、ステーションを表す文字又は記号で区別されてもよい。ステーションの表示は、ステーションを表す図形、文字又は記号の色で区別されてもよい。ステーションの表示は、これらの例に限られず他の種々の態様で区別されてよい。
【0055】
端末制御部21は、入力部23によって、ユーザから貸出ステーション及び返却ステーションを選択する入力を受け付けてよい。
図2及び
図3の例において、入力部23は、端末装置20のタッチパネルとして構成されるとする。入力部23は、地図上に表示されたステーションにユーザがタッチすることによってステーションを選択する入力を受け付ける。
【0056】
また、端末制御部21は、貸出ステーションを選択する入力を受け付けるとともに、貸出ステーションに保管されている移動体30からユーザに貸し出す移動体30を選択する入力を受け付けてもよい。
【0057】
端末制御部21は、ユーザが選択した貸出ステーション及び返却ステーションに関する情報を端末通信部22からサーバ10に出力する。端末制御部21は、ユーザが選択した移動体30に関する情報を更にサーバ10に出力してもよい。サーバ10は、ユーザが選択した貸出ステーション及び返却ステーションに関する情報、又は、ユーザが選択した移動体30に関する情報に基づいて移動体30の貸し出しの申し込みを許可するか却下するか決定する。サーバ10は、端末装置20から移動体30の選択結果を取得しない場合、貸出ステーションで保管している移動体30からユーザに貸し出す移動体30を適宜選択してよい。端末制御部21は、端末通信部22によってサーバ10から申し込みの許可又は却下の決定に関する情報を取得し、出力部24によってユーザに通知する。サーバ10は、移動体30の貸し出しの申し込みを許可する場合、ユーザにインセンティブを付与するか決定する。サーバ10は、ユーザにインセンティブを付与する場合、付与するインセンティブの内容、及び、インセンティブを付与する手段を決定する。サーバ10は、インセンティブに関する情報を端末装置20に出力する。
【0058】
サーバ10及び端末装置20は、ユーザが移動体30及び返却ステーションを選択する前に、インセンティブに関する情報をユーザに通知してよい。具体的には、サーバ制御部11は、低SOC移動体を充電ステーション53に移動した場合にユーザに付与するインセンティブを算出し、移動体30に関する情報とインセンティブに関する情報とを関連づけて端末装置20に出力してよい。このようにすることで、ユーザにとってインセンティブを獲得できるように移動体30及び返却ステーションを選択する動機が生じる。その結果、移動体管理システム1は、ユーザに、バッテリ34の充電率が充電閾値未満である移動体30を充電ステーション53に返却させることができる。
【0059】
以上述べてきたように、本実施形態に係る移動体管理システム1は、低SOC移動体を充電ステーション53に返却したユーザにインセンティブを付与することによって、低SOC移動体を充電させることができる。このようにすることで、移動体30の充電管理の負担が低減される。
【0060】
サーバ10の動作は、以下のように言い換えられる。サーバ制御部11は、移動体30を充電ステーション53にユーザが移動させた場合にユーザに付与するインセンティブを、バッテリ34の充電率に基づいて算出する。サーバ制御部11は、移動体30に関する情報とインセンティブに関する情報とを関連づけて端末装置20に出力する。
【0061】
端末装置20の動作は、以下のように言い換えられる。出力部24は、移動体30に関する情報と、ステーションに関する情報とを出力する。入力部23は、ユーザに貸し出す移動体30を選択する入力と、ユーザが移動体30を返却する返却ステーションを選択する入力とを受け付ける。端末制御部21は、移動体30及び返却ステーションを指定する情報をサーバ10に出力する。端末制御部21は、サーバ10からバッテリ34の充電率に基づいて決定されたインセンティブに関する情報を取得する。出力部24は、移動体30に関する情報とインセンティブに関する情報とを関連づけて出力する。
【0062】
<インセンティブ>
ユーザが端末装置20を所有している場合、サーバ制御部11は、端末装置20にインセンティブに関する情報を出力することによって、インセンティブを付与してもよい。ユーザが端末装置20を所有していない場合、サーバ制御部11は、ユーザに申込情報としてインセンティブを付与するために必要な情報を入力させることによって、端末装置20を介さずにユーザにインセンティブを付与してもよい。
【0063】
サーバ制御部11は、インセンティブとして、貸出サービスにおいて移動体30の貸出料金に充当可能なポイントを付与してもよい。サーバ制御部11は、インセンティブとして、電子マネーを付与してもよいし有価物又は有償サービスと交換可能なポイントを付与してもよい。
【0064】
サーバ制御部11は、ユーザが移動させる低SOC移動体のバッテリ34の充電率が低いほど、ユーザに付与するインセンティブを大きくしてよい。このようにすることで、ユーザが低SOC移動体を選択しやすくなる。
【0065】
<ステーションの選択時におけるインセンティブの表示>
端末制御部21は、ユーザが貸出ステーションを先に選択する場合、低SOCステーション51を選択すればインセンティブが付与される可能性があることを出力部24に表示させてよい。このようにすることで、ユーザが低SOCステーション51を選択する動機を高めることができる。端末制御部21は、ユーザが低SOCステーション51を選択した場合、さらに、低SOC移動体を選択すればインセンティブが付与される可能性があることを出力部24に表示させてよい。このようにすることで、ユーザが低SOC移動体を選択する動機を高めることができる。さらに、端末制御部21は、ユーザが返却ステーションとして充電ステーション53を選択すればインセンティブが付与されることを出力部24に表示させてよい。このようにすることで、ユーザが低SOC移動体を充電ステーション53に返却する動機を高めることができる。結果として、ユーザが低SOC移動体を充電ステーション53に移動させる可能性が高められる。
【0066】
端末制御部21は、ユーザが返却ステーションを先に選択する場合、充電ステーション53を選択すればインセンティブが付与される可能性があることを出力部24に表示させてよい。このようにすることで、ユーザが返却ステーションとして充電ステーション53を選択する動機を高めることができる。端末制御部21は、ユーザが返却ステーションとして充電ステーション53を選択した場合、貸出ステーションとして低SOCステーション51を選択すればインセンティブが付与される可能性があることを出力部24に表示させてよい。このようにすることで、ユーザが貸出ステーションとして低SOCステーション51を選択する動機を高めることができる。さらに、端末制御部21は、ユーザが低SOC移動体を選択すればインセンティブが付与されることを出力部24に表示させてよい。このようにすることで、ユーザが低SOC移動体を充電ステーション53に返却する動機を高めることができる。結果として、ユーザが低SOC移動体を充電ステーション53に移動させる可能性が高められる。
【0067】
以上述べてきたように、本実施形態に係る移動体管理システム1は、ユーザが低SOC移動体を充電ステーション53に返却した場合にインセンティブを付与する。このようにすることで、ユーザによる低SOC移動体の充電ステーション53への移動が促進される。その結果、移動体30の充電管理の負担が低減され得る。
【0068】
(移動体管理方法の例)
サーバ制御部11は、
図4に例示されるフローチャートの手順を含む移動体管理方法を実行してもよい。移動体管理方法は、サーバ制御部11を構成するプロセッサに実行させる情報処理プログラムとして実現されてもよい。
【0069】
サーバ制御部11は、ステーション情報を取得する(ステップS1)。
【0070】
サーバ制御部11は、ステーション情報を端末装置20に出力する(ステップS2)。
【0071】
サーバ制御部11は、端末装置20からステーションの選択結果を取得する(ステップS3)。サーバ制御部11は、ユーザに貸し出す移動体30の選択結果を取得してもよい。
【0072】
サーバ制御部11は、ユーザに貸し出す移動体30及び返却ステーションの選択結果に基づいて、ユーザに付与するインセンティブを決定する(ステップS4)。
【0073】
サーバ制御部11は、インセンティブに関する情報を端末装置20に出力する(ステップS5)。サーバ制御部11は、ステップS5の手順の実行後、
図7のフローチャートの手順の実行を終了する。
【0074】
(端末制御方法の例)
端末制御部21は、
図5に例示されるフローチャートの手順を含む端末制御方法を実行してもよい。端末制御方法は、端末制御部21を構成するプロセッサに実行させる端末制御プログラムとして実現されてもよい。
【0075】
端末制御部21は、サーバ10からステーション情報を取得する(ステップS11)。
【0076】
端末制御部21は、出力部24によってステーション情報を表示する(ステップS12)。
【0077】
端末制御部21は、入力部23によってステーションを選択する入力と、ユーザに貸し出す移動体30を選択する入力とを受け付ける(ステップS13)。
【0078】
端末制御部21は、受け付けた選択結果をサーバ10に出力する(ステップS14)。
【0079】
端末制御部21は、サーバ10からインセンティブに関する情報を取得する(ステップS15)。端末制御部21は、インセンティブに関する情報を出力部24に表示させる。端末制御部21は、ステップS15の手順の実行後、
図5のフローチャートの手順の実行を終了する。
【0080】
端末制御部21は、
図6及び
図7に例示されるフローチャートの手順を含む端末制御方法を実行してもよい。
【0081】
端末制御部21は、ユーザが出発ステーション(貸出ステーション)及び到着ステーション(返却ステーション)のどちらを先に選択するか判定する(ステップS21)。端末制御部21は、入力部23によってユーザがどちらを先に選択するかの入力を受け付けてよい。端末制御部21は、ユーザが出発ステーションを先に選択する場合(ステップS21:出発)、
図6のステップS22の手順に進む。端末制御部21は、ユーザが到着ステーションを先に選択する場合(ステップS21:到着)、
図7のステップS31の手順に進む。
【0082】
端末制御部21は、ユーザが出発ステーションを先に選択する場合(ステップS21:出発)、出力部24に、低SOC移動体を保管するステーション(低SOCステーション51)を、非低SOCステーション52と区別して表示させる(ステップS22)。
【0083】
端末制御部21は、ユーザが出発ステーションとして低SOC移動体を保管するステーション(低SOCステーション51)を選択し、かつ、ユーザに貸し出す移動体30として低SOC移動体を選択したか判定する(ステップS23)。端末制御部21は、ユーザが低SOCステーション51を選択しなかった、又は、低SOC移動体を選択しなかった場合(ステップS23:NO)、
図6のフローチャートの手順の実行を終了する。
【0084】
端末制御部21は、ユーザが低SOCステーション51を選択し、かつ、低SOC移動体を選択した場合(ステップS23:YES)、ユーザに到着ステーションを選択させるための表示として、出力部24に充電ステーション53と非充電ステーション55とを区別して表示させる(ステップS24)。
【0085】
端末制御部21は、ユーザが到着ステーションとして充電ステーション53を選択したか判定する(ステップS25)。端末制御部21は、ユーザが充電ステーション53を選択しなかった場合(ステップS25:NO)、
図6のフローチャートの手順の実行を終了する。
【0086】
端末制御部21は、ユーザが充電ステーション53を選択した場合(ステップS25:YES)、サーバ10からインセンティブに関する情報を取得してユーザにインセンティブを付与する(ステップS26)。端末制御部21は、ステップS26の手順の実行後、
図6のフローチャートの手順の実行を終了する。
【0087】
端末制御部21は、ユーザが到着ステーションを先に選択する場合(ステップS21:到着)、出力部24に充電ステーション53と非充電ステーション55とを区別して表示させる(
図7のステップS31)。
【0088】
端末制御部21は、ユーザが到着ステーションとして充電ステーション53を選択したか判定する(ステップS32)。端末制御部21は、ユーザが充電ステーション53を選択しなかった場合(ステップS32:NO)、
図7のフローチャートの手順の実行を終了する。
【0089】
端末制御部21は、ユーザが充電ステーション53を選択した場合(ステップS32:YES)、ユーザに出発ステーションを選択させるための表示として、出力部24に、低SOC移動体を保管するステーション(低SOCステーション51)を、非低SOCステーション52と区別して表示させる(ステップS33)。
【0090】
端末制御部21は、ユーザが出発ステーションとして低SOC移動体を保管するステーション(低SOCステーション51)を選択し、かつ、ユーザに貸し出す移動体30として低SOC移動体を選択したか判定する(ステップS34)。端末制御部21は、ユーザが低SOCステーション51を選択しなかった、又は、低SOC移動体を選択しなかった場合(ステップS34:NO)、
図7のフローチャートの手順の実行を終了する。
【0091】
端末制御部21は、ユーザが低SOCステーション51を選択し、かつ、低SOC移動体を選択した場合(ステップS34:YES)、サーバ10からインセンティブに関する情報を取得してユーザにインセンティブを付与する(ステップS35)。端末制御部21は、ステップS35の手順の実行後、
図7のフローチャートの手順の実行を終了する。
【0092】
以上述べてきたように、本実施形態に係る移動体管理方法及び端末制御方法によれば、低SOC移動体を充電ステーション53に返却したユーザにインセンティブが付与される。このようにすることで、ユーザによる低SOC移動体の充電ステーション53への移動が促進される。その結果、移動体30の充電管理の負担が低減され得る。
【0093】
(他の実施形態)
サーバ10のサーバ制御部11は、ユーザが移動体30を充電ステーション53に移動させ、かつ、移動体30を充電可能に構成される保管スペースに返却した場合に、ユーザにインセンティブを付与してもよい。端末装置20の端末制御部21は、充電ステーション53のうち移動体30を充電可能に構成される保管スペースが空いている充電ステーション53と、移動体30を充電可能に構成される保管スペースが空いていない充電ステーション53とを区別可能に出力部24に表示させてもよい。このようにすることで、移動体30が充電されやすくなる。その結果、移動体30のバッテリ34の充電管理の負担が低減される。
【0094】
本開示に係る実施形態について、諸図面及び実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形及び改変を行うことが可能であることに注意されたい。したがって、これらの変形及び改変は本開示の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各手段又は各ステップ等に含まれる機能等は論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の手段又はステップ等を1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。
【符号の説明】
【0095】
1 移動体管理システム
10 サーバ(11:サーバ制御部、12:サーバ通信部)
20 端末装置(21:端末制御部、22:端末通信部、23:入力部、24:出力部)
30 移動体(31:移動体制御部、32:移動体通信部、33:モータ、34:バッテリ、35:バッテリ制御部)
40 ネットワーク
51 低SOCステーション
52 非低SOCステーション
53 充電ステーション
54 出発ステーション
55 非充電ステーション