(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-02
(45)【発行日】2024-09-10
(54)【発明の名称】センサ
(51)【国際特許分類】
G01L 1/16 20060101AFI20240903BHJP
【FI】
G01L1/16 B
(21)【出願番号】P 2024506031
(86)(22)【出願日】2023-02-21
(86)【国際出願番号】 JP2023006115
(87)【国際公開番号】W WO2023171354
(87)【国際公開日】2023-09-14
【審査請求日】2024-07-11
(31)【優先権主張番号】P 2022036387
(32)【優先日】2022-03-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000006231
【氏名又は名称】株式会社村田製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110000970
【氏名又は名称】弁理士法人 楓国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】大西 克己
【審査官】細見 斉子
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-053169(JP,A)
【文献】国際公開第2012/137897(WO,A1)
【文献】特開2019-010497(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2022/0042864(US,A1)
【文献】特開2020-008398(JP,A)
【文献】特開平9-236504(JP,A)
【文献】国際公開第2015/093356(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01L 1/16
G01B 7/16
H10N 30/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
上下方向に並ぶ第1上主面及び第1下主面と左右方向に並ぶ左側面及び右側面を有し、かつ、前記左右方向に延びる長手方向を有しているセンサ部と、
下面を有する1以上の第1接着部材と、を備えており、
前記センサ部は、
前記上下方向に並ぶ第2上主面及び第2下主面を有している圧電フィルムと、
前記第2上主面に設けられている上電極と、
前記第2下主面に設けられている電極部材と、を含んでおり、
前記電極部材は、下電極を有し、
前記第1接着部材は、
第1下面を有する左接着部
材と、
第2下面を有
し、前記左接着部材とは別の部材である右接着部
材と、を含んでおり、
前記左接着部
材は、前記左側面に接し、
前記第1下面は、前記上下方向に視て、前記センサ部の左の領域において前記センサ部と重ならない部分を有し、
前記右接着部
材は、前記第1下主面に接しておらず、かつ、前記センサ部の右端部に接し、
前記第2下面は、前記上下方向に視て、前記右端部の前、右又は後の領域において前記センサ部と重ならない部分を有する、
センサ。
【請求項2】
前記第1接着部材は、前記左側面及び前記第1上主面に跨って設けられる、
請求項1に記載のセンサ。
【請求項3】
前記第1接着部材は、前記左側面、前記第1上主面及び前記右側面に跨って設けられる、
請求項1又は請求項2に記載のセンサ。
【請求項4】
前記左接着部材は、前記左側面及び前記第1上主面に跨って設けられる、
請求項
1又は請求項2に記載のセンサ。
【請求項5】
前記右接着部材は、前記右側面及び前記第1上主面に跨って設けられる、
請求項
1又は請求項
2に記載のセンサ。
【請求項6】
前記電極部材は、フレキシブルプリント基板を、更に有している、
請求項1
又は請求項
2に記載のセンサ。
【請求項7】
前記第1接着部材の外縁は、前記上下方向に視て、前記センサ部を囲んでいる、
請求項1
又は請求項
2に記載のセンサ。
【請求項8】
前記第1接着部材の内縁は、前記上下方向に視て、前記センサ部を囲んでいる、
請求項1
又は請求項
2に記載のセンサ。
【請求項9】
第2接着部材を、更に備えており、
前記第2接着部材は、前記第1下主面に設けられる、
請求項1
又は請求項
2に記載のセンサ。
【請求項10】
前記第1下主面の外縁は、前記上下方向に視て、前記第2接着部材を囲んでいる、
請求項
9に記載のセンサ。
【請求項11】
上下方向に並ぶ第1上主面及び第1下主面と左右方向に並ぶ左側面及び右側面を有し、かつ、前記左右方向に延びる長手方向を有しているセンサ部と、
下面を有する1以上の第1接着部材と、を備えており、
前記センサ部は、
前記上下方向に並ぶ第2上主面及び第2下主面を有している圧電フィルムと、
前記第2上主面に設けられている上電極と、
前記第2下主面に設けられている電極部材と、を含んでおり、
前記電極部材は、
下電極と、
フレキシブルプリント基板と、を有しており、
前記第1接着部材は、第1下面を有する左接着部及び第2下面を有する右接着部を含んでおり、
前記左接着部は、前記左側面に接し、
前記第1下面は、前記上下方向に視て、前記センサ部の左の領域において前記センサ部と重ならない部分を有し、
前記右接着部は、前記第1下主面に接しておらず、かつ、前記センサ部の右端部に接し、
前記第2下面は、前記上下方向に視て、前記右端部の前、右又は後の領域において前記センサ部と重ならない部分を有する、
センサ。
【請求項12】
上下方向に並ぶ第1上主面及び第1下主面と左右方向に並ぶ左側面及び右側面を有し、かつ、前記左右方向に延びる長手方向を有しているセンサ部と、
下面を有する1以上の第1接着部材と、
第2接着部材と、を備えており、
前記センサ部は、
前記上下方向に並ぶ第2上主面及び第2下主面を有している圧電フィルムと、
前記第2上主面に設けられている上電極と、
前記第2下主面に設けられている電極部材と、を含んでおり、
前記電極部材は、下電極を有し、
前記第1接着部材は、第1下面を有する左接着部及び第2下面を有する右接着部を含んでおり、
前記左接着部は、前記左側面に接し、
前記第1下面は、前記上下方向に視て、前記センサ部の左の領域において前記センサ部と重ならない部分を有し、
前記右接着部は、前記第1下主面に接しておらず、かつ、前記センサ部の右端部に接し、
前記第2下面は、前記上下方向に視て、前記右端部の前、右又は後の領域において前記センサ部と重ならない部分を有し、
前記第2接着部材は、前記第1下主面に設けられる、
センサ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被測定物の変形を検知するセンサに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のセンサに関する発明としては、例えば、特許文献1に記載の変位センサが知られている。この変位センサは、弾性体及び平膜型圧電素子を備えている。平膜型圧電素子は、弾性体の第1主面に取り付けられる。また、平膜型圧電素子は、圧電性シートを含み、圧電性シートの両面に電極が形成された構造を有している。この変位センサは、接着部材により被測定物に取り付けられ、被測定物の変形を検知する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1に記載の変位センサにおいて、被測定物の変形を検知する感度を向上したいという要望がある。
【0005】
そこで、本発明の目的は、被測定物の変形を検知する感度を向上することができるセンサを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一形態に係るセンサは、
上下方向に並ぶ第1上主面及び第1下主面と左右方向に並ぶ左側面及び右側面を有し、かつ、前記左右方向に延びる長手方向を有しているセンサ部と、
下面を有する1以上の第1接着部材と、を備えており、
前記センサ部は、
前記上下方向に並ぶ第2上主面及び第2下主面を有している圧電フィルムと、
前記第2上主面に設けられている上電極と、
前記第2下主面に設けられている電極部材と、を含んでおり、
前記電極部材は、下電極を有し、
前記第1接着部材は、第1下面を有する左接着部及び第2下面を有する右接着部を含んでおり、
前記左接着部は、前記左側面に接し、
前記第1下面は、前記上下方向に視て、前記センサ部の左の領域において前記センサ部と重ならない部分を有し、
前記右接着部は、前記第1下主面に接しておらず、かつ、前記センサ部の右端部に接し、
前記第2下面は、前記上下方向に視て、前記右端部の前、右又は後の領域において前記センサ部と重ならない部分を有する。
【0007】
本明細書において、方向を以下のように定義する。センサ1において、センサ1の第1上主面US1及び第1下主面LS1が並ぶ方向を上下方向と定義する。また、上下方向に視て、センサ1の長辺が延びる方向を左右方向と定義する。上下方向に視て、センサ1の短辺が延びる方向を前後方向と定義する。上下方向、左右方向及び前後方向は、互いに直交している。なお、本明細書における方向の定義は、一例である。従って、センサ1の実使用時における方向と本明細書における方向とが一致している必要はない。また、
図1において上下方向が反転してもよい。
図1において左右方向が反転してもよい。
図1において前後方向が反転してもよい。
【0008】
以下では、X,Yは、センサ1の部品又は部材である。本明細書において、特に断りのない場合には、Xの各部について以下のように定義する。Xの上部とは、Xの上半分を意味する。Xの上端とは、Xの上方向の端を意味する。Xの上端部とは、Xの上端及びその近傍を意味する。この定義は、上方向以外の方向にも適用される。
【0009】
また、「Xは、Yの上に位置している。」とは、XがYの真上に位置していることを意味する。従って、上下方向に視て、Xは、Yと重なっている。「Xは、Yより上に位置している。」とは、XがYの真上に位置していること、及び、XがYの斜め上に位置していることを意味する。従って、上下方向に視て、Xは、Yと重なっていてもよいし、Yと重なっていなくてもよい。この定義は、上方向以外の方向にも適用される。
【0010】
本明細書において、「XとYとが電気的に接続される」とは、XとYとの間で電気が導通していることを意味する。従って、XとYとが接触していてもよいし、XとYとが接触していなくてもよい。XとYとが接触していない場合には、XとYとの間に導電性を有するZが配置されている。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係るセンサによれば、被測定物の変形を検知する感度を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】
図1は、第1の実施形態に係るセンサ1及び被測定物2の分解斜視図である。
【
図2】
図2は、第1の実施形態に係るセンサ1及び被測定物2を下方向に視た平面図である。
【
図3】
図3は、第1の実施形態に係るセンサ部3を下方向に視た平面図である。
【
図4】
図4は、第1の実施形態に係るセンサ部3のA-Aにおける断面図である。
【
図5】
図5は、第1の実施形態に係るセンサ1を上方向に視た平面図である。
【
図6】
図6は、第1の実施形態に係るセンサ1及び被測定物2を前方向に視た断面図である。
【
図7】
図7は、第1の実施形態に係るセンサ1及び被測定物2を左方向に視た断面図である。
【
図8】
図8は、比較例に係るセンサ及び被測定物2の分解斜視図である。
【
図9】
図9は、被測定物2が変形したときの比較例に係るセンサ及び被測定物2を前方向に視た断面図である。
【
図10】
図10は、比較例に係るセンサ及び被測定物2に対し、ピエゾアクチュエータ5により振動を与えた実験のモデル図である。
【
図11】
図11は、センサ1及び被測定物2に対し、ピエゾアクチュエータ5により振動を与えた実験のモデル図である。
【
図12】
図12は、第1の実施形態における検知信号の一例である。
【
図13】
図13は、被測定物2が変形したときの第1の実施形態に係るセンサ1及び被測定物2を前方向に視た断面図である。
【
図14】
図14は、第1の変形例に係るセンサ1a及び被測定物2を下方向に視た平面図である。
【
図15】
図15は、第1の変形例に係るセンサ1a及び被測定物2を前方向に視た断面図である。
【
図16】
図16は、第2の変形例に係るセンサ1b及び被測定物2を下方向に視た平面図である。
【
図17】
図17は、第2の変形例に係るセンサ1b及び被測定物2を前方向に視た断面図である。
【
図18】
図18は、第3の変形例に係るセンサ1c及び被測定物2を下方向に視た平面図である。
【
図19】
図19は、第3の変形例に係るセンサ1c及び被測定物2を前方向に視た断面図である。
【
図20】
図20は、第2の実施形態に係るセンサ1d及び被測定物2を下方向に視た平面図である。
【
図21】
図21は、第2の実施形態に係るセンサ1dを上方向に視た平面図である。
【
図22】
図22は、第2の実施形態に係るセンサ1d及び被測定物2を前方向に視た断面図である。
【
図23】
図23は、第4の変形例に係るセンサ1e及び被測定物2を下方向に視た平面図である。
【
図24】
図24は、第4の変形例に係るセンサ1e及び被測定物2を前方向に視た断面図である。
【
図25】
図25は、第3の実施形態に係るセンサ1f及び被測定物2の分解斜視図である。
【
図26】
図26は、第3の実施形態に係るセンサ1f及び被測定物2を下方向に視た平面図である。
【
図27】
図27は、第3の実施形態に係るセンサ1fを上方向に視た平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
[第1の実施形態]
以下に、本発明の第1の実施形態に係るセンサ1の構成について図面を参照しながら説明する。
図1は、第1の実施形態に係るセンサ1及び被測定物2の分解斜視図である。
図2は、第1の実施形態に係るセンサ1及び被測定物2を下方向に視た平面図である。
図3は、第1の実施形態に係るセンサ部3を下方向に視た平面図である。
図4は、第1の実施形態に係るセンサ部3のA-Aにおける断面図である。
図5は、第1の実施形態に係るセンサ1を上方向に視た平面図である。
図6は、第1の実施形態に係るセンサ1及び被測定物2を前方向に視た断面図である。
図7は、第1の実施形態に係るセンサ1及び被測定物2を左方向に視た断面図である。
【0014】
センサ1は、被測定物2の変形を検出するセンサである。被測定物2は、例えば、板形状を有している。本実施形態では、被測定物2は、上下方向に並ぶ上主面及び下主面を有している。
【0015】
センサ1は、
図1に示すように、センサ部3及び第1接着部材4を備えている。例えば、被測定物2が上方向又は下方向に撓むと、センサ部3も上方向又は下方向に撓む。これにより、センサ部3は、被測定物2の変形に応じた検知信号を出力する。
【0016】
センサ部3は、
図1に示すように、上下方向に並ぶ第1上主面US1及び第1下主面LS1を有している。第1上主面US1は、第1下主面LS1の上に位置している。また、センサ部3は、左右方向に並ぶ左側面及び右側面を有している。左側面は、右側面の左に位置している。また、センサ部3は、前後方向に並ぶ前側面及び後側面を有している。前側面は、後側面の前に位置している。
【0017】
センサ部3は、
図2に示すように、上下方向に視て、矩形状を有している。センサ部3は、左右方向に延びる長手方向を有している。また、センサ部3は、前後方向に延びる短手方向を有している。すなわち、センサ部3の左右方向の長さは、センサ部3の前後方向の長さより長い。
【0018】
センサ部3は、
図3に示すように、圧電フィルム14、上電極15a及び電極部材13を含んでいる。圧電フィルム14は、シート形状を有している。従って、圧電フィルム14は、
図4に示すように、上下方向に並ぶ第2上主面US2及び第2下主面LS2を有している。圧電フィルム14の左右方向の長さは、圧電フィルム14の前後方向の長さより長い。本実施形態では、圧電フィルム14は、上下方向に視て、左右方向に延びる長辺を有する矩形状を有している。圧電フィルム14は、圧電フィルム14の変形量に応じた電荷を発生する。本実施形態では、圧電フィルム14は、PLAフィルムである。以下に、圧電フィルム14について、より詳細に説明する。
【0019】
圧電フィルム14は、圧電フィルム14が左右方向に伸張されたときに発生する電荷の極性が、圧電フィルム14が前後方向に伸張されたときに発生する電荷の極性と逆となる特性を有している。具体的には、圧電フィルム14は、キラル高分子から形成されるフィルムである。キラル高分子とは、例えば、ポリ乳酸(PLA)、特にL型ポリ乳酸(PLLA)である。キラル高分子からなるPLLAは、主鎖が螺旋構造を有する。PLLAは、一軸延伸されて分子が配向する圧電性を有する。圧電フィルム14は、d14の圧電定数を有している。圧電フィルム14の一軸延伸方向(配向方向)は、前後方向及び左右方向のそれぞれに対して45度の角度を形成している。この45度は、例えば、45度±10度程度を含む角度を含む。これにより、圧電フィルム14は、圧電フィルム14が左右方向に伸張されること又は前後方向に伸張されることにより、電荷を発生する。圧電フィルム14が左右方向に伸張されたときに圧電フィルム14が発生する電荷の極性は、圧電フィルム14が前後方向に伸張されたときに圧電フィルム14が発生する電荷の極性と異なる。圧電フィルム14は、例えば、左右方向に伸張されると正の電荷を発生する。圧電フィルム14は、例えば、前後方向に伸張されると負の電荷を発生する。電荷の大きさは、伸張又は圧縮による圧電フィルム14の変形量に依存する。より正確には、電荷の大きさは、伸張又は圧縮による圧電フィルム14の変形量の微分値に比例する。
【0020】
上電極15aは、グランド電極である。上電極15aは、グランドに接続される。上電極15aは、
図4に示すように、圧電フィルム14の第2上主面US2に設けられている。上電極15aは、圧電フィルム14の第2上主面US2の全体を覆っている。上電極15aは、図示しない粘着層を含んでいる。そして、この粘着層により、上電極15aが圧電フィルム14の第2上主面US2に固定されている。
【0021】
電極部材13は、
図4に示すように、圧電フィルム14の第2下主面LS2に設けられている。また、電極部材13は、下電極15b及びフレキシブルプリント基板19を有している。
【0022】
下電極15bは、信号電極である。下電極15bから検知信号が出力される。本実施形態では、下電極15bは、
図4に示すように、後述するフレキシブルプリント基板19の上主面に設けられている。すなわち、下電極15bは、後述するフレキシブルプリント基板19の複数の絶縁体層の内の最も上に位置する絶縁体層の上主面に設けられている導体層である。
【0023】
フレキシブルプリント基板19は、可撓性を有する回路基板である。フレキシブルプリント基板19は、上下方向に並ぶ上主面及び下主面を有している。フレキシブルプリント基板19は、信号線、グランド線及び複数の絶縁体層を含んでいる。複数の絶縁体層は、上下方向に積層されている。信号線及びグランド線は、絶縁体層に設けられている導体層である。信号線は、下電極15bと電気的に接続されている。信号線には、下電極15bが出力する検知信号が伝送される。グランド線は、上電極15aと電気的に接続されている。グランド線は、グランド電位に接続されている。
【0024】
第1接着部材4は、
図1に示すように、センサ部3を被測定物2に固定する。第1接着部材4は、例えば、片面テープ、両面テープ、熱硬化接着剤、熱可塑性接着剤又はUV硬化接着剤である。本実施形態では、第1接着部材4は、
図1に示すように、上下方向に視て、左右方向に延びる長辺を有する矩形状を有している。また、第1接着部材4は、センサ部3の第1上主面US1、左側面、右側面、前側面及び後側面の全体を覆っている。これにより、第1接着部材4の外縁は、
図2に示すように、上下方向に視て、センサ部3を囲んでいる。また、本実施形態では、第1接着部材4は、
図6に示すように、センサ部3の左側面、第1上主面US1及び右側面に跨って設けられる。
【0025】
第1接着部材4は、
図1に示すように、上下方向に並ぶ上面US4及び下面LS4を有している。下面LS4は、上面US4の下に位置している。また、下面LS4の法線方向は、下方向である。
【0026】
第1接着部材4は、
図1に示すように、第1下面LS4Lを有する左接着部4L及び第2下面LS4Rを有する右接着部4Rを含んでいる。左接着部4Lは、
図1に示すように、第1接着部材4の左部である。右接着部4Rは、第1接着部材4の右部である。第1下面LS4Lは、下面LS4の左部である。第2下面LS4Rは、下面LS4の右部である。従って、第1下面LS4L及び第2下面LS4Rのそれぞれの法線方向は、下方向である。
【0027】
本実施形態では、左接着部4Lは、
図1に示すように、上下方向に視て、センサ部3の左部と重なっている。また、左接着部4Lは、センサ部3の左端部に接している。より詳細には、左接着部4Lは、
図6に示すように、センサ部3の左側面に接している。また、左接着部4Lは、センサ部3の前側面及び後側面のそれぞれに接している。
【0028】
左接着部4Lは、
図1に示すように、センサ部3の第1上主面US1に接している。より詳細には、第1下面LS4Lは、センサ部3の第1上主面US1に接している。しかし、左接着部4Lは、
図5に示すように、センサ部3の第1下主面LS1に接していない。第1下面LS4Lは、上下方向に視て、センサ部3の左端部の前の領域PLF、センサ部3の左端部の左の領域PLL及びセンサ部3の左端部の後の領域PLBにおいて重ならない部分を有している。従って、第1下面LS4Lは、上下方向に視て、センサ部3の左の領域PLLにおいてセンサ部3と重ならない部分P1を有している。部分P1は、被測定物2の上主面に接する。これにより、センサ部3の左端部は、被測定物2の上主面に固定される。
【0029】
本実施形態では、右接着部4Rは、
図1に示すように、上下方向に視て、センサ部3の右部と重なっている。また、右接着部4Rは、センサ部3の右端部に接している。より詳細には、右接着部4Rは、
図6に示すように、センサ部3の右側面に接している。また、右接着部4Rは、センサ部3の前側面及び後側面のそれぞれに接している。
【0030】
右接着部4Rは、
図1に示すように、センサ部3の第1上主面US1に接している。より詳細には、第2下面LS4Rは、センサ部3の第1上主面US1に接している。しかし、右接着部4Rは、
図5に示すように、センサ部3の第1下主面LS1に接していない。第2下面LS4Rは、上下方向に視て、センサ部3の右端部の前の領域PRF、センサ部3の右端部の右の領域PRR及びセンサ部3の右端部の後の領域PRBにおいてセンサ部3と重ならない部分P2を有している。従って、第2下面LS4Rは、上下方向に視て、センサ部3の右の領域PRRにおいてセンサ部3と重ならない部分を有している。部分P2は、被測定物2の上主面に接する。これにより、センサ部3の右端部は、被測定物2の上主面に固定される。
【0031】
ところで、センサ1は、被測定物2の変形を検知する感度を向上できる構造を有している。以下にこの構造について説明する。
図8は、比較例に係るセンサ及び被測定物2の分解斜視図である。
図9は、被測定物2が変形したときの比較例に係るセンサ及び被測定物2を前方向に視た断面図である。
図10は、比較例に係るセンサ及び被測定物2に対し、ピエゾアクチュエータ5により振動を与えた実験のモデル図である。
図11は、センサ1及び被測定物2に対し、ピエゾアクチュエータ5により振動を与えた実験のモデル図である。
図12は、第1の実施形態における検知信号の一例である。なお、
図12において、横軸は、時刻の値を示し、かつ、縦軸は、検知信号の値を示す。
図13は、被測定物2が変形したときの第1の実施形態に係るセンサ1及び被測定物2を前方向に視た断面図である。
【0032】
まず、比較例に係るセンサについて説明する。比較例に係るセンサでは、第1接着部材4は、両面テープである。第1接着部材4は、センサ部3を被測定物2に固定する。より詳細には、第1接着部材4は、
図8に示すように、センサ部3の第1下主面LS1に設けられる。これにより、センサ部3は、第1接着部材4を介して、被測定物2の上主面に固定される。
【0033】
次に、比較例に係るセンサの問題点について説明する。被測定物2が上方向又は下方向に撓むと、
図9に示すように、センサ部3及び第1接着部材4も上方向又は下方向に撓む。このとき、被測定物2は、上下方向に直交する方向に伸張する。上下方向に直交する方向は、例えば、左右方向である。センサ部3及び第1接着部材4は、被測定物2の上主面に固定される。そのため、センサ部3及び第1接着部材4は、例えば、左右方向に伸張する。すなわち、圧電フィルム14は、例えば、左右方向に伸張する。その結果、センサ部3が出力する検知信号の絶対値は、上昇する。
【0034】
しかし、第1接着部材4が変形しやすい構造を有していると、第1接着部材4は、
図9に示すように、左右方向に縮むように変形しようとする。そのため、圧電フィルム14の伸張量は、減少する。その結果、センサ部3が出力する検知信号の絶対値の上昇量は、減少する。
【0035】
そこで、本願発明者は、検知信号の絶対値の減少を抑制するために、実験を行った。具体的には、比較例に係るセンサ及び被測定物2とセンサ1及び被測定物2のそれぞれに対し、
図10及び
図11に示すように、ピエゾアクチュエータ5により正弦波の振動を与えて、比較例に係るセンサが出力する検知信号とセンサ1が出力する検知信号とを調べた。なお、本実験では、被測定物2の材料は、SUS(Stainless Used Steel)である。また、支持部材6及び支持部材7の形状は、円柱である。また、その円柱の軸方向は、前後方向である。また、支持部材6及び支持部材7は、
図9及び
図10に示すように、被測定物2を机の上面S7に支持している。なお、本実験では、比較例に係るセンサが出力する検知信号及びセンサ1が出力する検知信号のそれぞれをチャージアンプ(図示せず)により電圧信号に変換し、その電圧信号をADコンバータ(図示せず)によりデジタル信号に変換している。
【0036】
ピエゾアクチュエータ5により正弦波の振動を与えているため、検知信号は、
図12に示すように、正弦波状である。なお、
図12において、基準値は、ADコンバータにより設定される。検知信号と基準値との差が伸張又は圧縮による圧電フィルム14の変形量の微分値に比例する。比較例に係るセンサでは、検知信号の極大値と検知信号の極小値との差VPPは、0.523Vであった。一方、センサ1では、検知信号の極大値と検知信号の極小値との差VPPは、0.818Vであった。センサ1の検知信号の極大値と検知信号の極小値との差VPPは、比較例に係るセンサの検知信号の極大値と検知信号の極小値との差VPPに対して、約56%大きい。このように、センサ1は、被測定物2の変形を検知する感度を向上できる。
【0037】
ここで、本願発明者は、センサ1において、被測定物2の変形を検知する感度を向上できる理由について以下のように考えた。第1接着部材4が変形しやすい構造を有していると、比較例に係るセンサでは、第1接着部材4が左右方向に縮むように変形しようとする。そのため、被測定物2の変形がセンサ部3に効率良く伝わらない。これにより、圧電フィルム14の左右方向の伸張量は、減少する。その結果、センサ部3が出力する検知信号の極大値と検知信号の極小値との差VPPは、減少する。
【0038】
一方、センサ1のように、第1接着部材4がセンサ部3の第1下主面LS1に接しないようにすると、第1接着部材4に対する力の加わり方が変化する。これにより、第1接着部材4が変形することが抑制されて、被測定物2の変形がセンサ部3に効率良く伝わる。そのため、圧電フィルム14の左右方向の伸張量は、比較例に係るセンサの圧電フィルム14の左右方向の伸張量より大きくなる。従って、圧電フィルム14が発生する電荷量は、大きくなる。その結果、センサ1によれば、被測定物2の変形を検知する感度を向上することができる。
【0039】
[第1の変形例]
以下に第1の変形例に係るセンサ1aについて図を参照しながら説明する。
図14は、第1の変形例に係るセンサ1a及び被測定物2を下方向に視た平面図である。
図15は、第1の変形例に係るセンサ1a及び被測定物2を前方向に視た断面図である。なお、第1の変形例に係るセンサ1aについては、第1の実施形態に係るセンサ1と異なる部分のみ説明し、後は省略する。
【0040】
センサ1aは、第1接着部材4がセンサ部3の前側面及び後側面を覆っていない点において、センサ1と相違する。
【0041】
本変形例では、第1接着部材4は、
図14に示すように、センサ部3の第1上主面US1、左側面及び右側面の全体を覆っている。従って、第1接着部材4は、
図15に示すように、センサ部3の左側面、第1上主面US1及び右側面に跨って設けられる。一方、第1接着部材4は、センサ部3の前側面及び後側面のそれぞれに接していない。
【0042】
以上のようなセンサ1aにおいても、センサ1と同じ効果を奏する。
【0043】
[第2の変形例]
以下に第2の変形例に係るセンサ1bについて図を参照しながら説明する。
図16は、第2の変形例に係るセンサ1b及び被測定物2を下方向に視た平面図である。
図17は、第2の変形例に係るセンサ1b及び被測定物2を前方向に視た断面図である。なお、第2の変形例に係るセンサ1bについては、第1の実施形態に係るセンサ1と異なる部分のみ説明し、後は省略する。
【0044】
センサ1bは、第1接着部材4がセンサ部3の右側面を覆っていない点において、センサ1と相違する。
【0045】
本変形例では、第1接着部材4は、
図16に示すように、センサ部3の第1上主面US1、左側面、前側面及び後側面の全体を覆っている。従って、第1接着部材4は、
図17に示すように、センサ部3の左側面及び第1上主面US1に跨って設けられる。一方、第1接着部材4は、センサ部3の右側面に接していない。
【0046】
以上のようなセンサ1bにおいても、センサ1と同じ効果を奏する。
【0047】
[第3の変形例]
以下に第3の変形例に係るセンサ1cについて図を参照しながら説明する。
図18は、第3の変形例に係るセンサ1c及び被測定物2を下方向に視た平面図である。
図19は、第3の変形例に係るセンサ1c及び被測定物2を前方向に視た断面図である。なお、第3の変形例に係るセンサ1cについては、第1の実施形態に係るセンサ1と異なる部分のみ説明し、後は省略する。
【0048】
センサ1cは、第1接着部材4がセンサ部3の第1上主面US1を覆っていない点において、センサ1と相違する。
【0049】
本変形例では、第1接着部材4は、
図18に示すように、センサ部3の左側面、右側面、前側面及び後側面の全体を覆っている。すなわち、第1接着部材4は、上下方向に視て、センサ部3の周りを1周する環形状を有している。これにより、第1接着部材4の内縁は、上下方向に視て、センサ部3を囲んでいる。一方、第1接着部材4は、センサ部3の第1上主面US1に接していない。
【0050】
以上のようなセンサ1cにおいても、センサ1と同じ効果を奏する。
【0051】
[第2の実施形態]
以下に第2の実施形態に係るセンサ1dについて図を参照しながら説明する。
図20は、第2の実施形態に係るセンサ1d及び被測定物2を下方向に視た平面図である。
図21は、第2の実施形態に係るセンサ1dを上方向に視た平面図である。
図22は、第2の実施形態に係るセンサ1d及び被測定物2を前方向に視た断面図である。なお、第2の実施形態に係るセンサ1dについては、第1の実施形態に係るセンサ1と異なる部分のみ説明し、後は省略する。
【0052】
センサ1dは、左接着部4Lが左接着部材41である点及び右接着部4Rが右接着部材42である点において、センサ1と相違する。左接着部材41と右接着部材42とは、別の部材である。
【0053】
左接着部材41及び右接着部材42のそれぞれは、センサ部3を被測定物2に固定する。
【0054】
左接着部材41及び右接着部材42のそれぞれは、例えば、片面テープ、両面テープ、熱硬化接着剤、熱可塑性接着剤又はUV硬化接着剤である。本実施形態では、左接着部材41及び右接着部材42のそれぞれは、
図20に示すように、上下方向に視て、前後方向に延びる長辺を有する矩形状を有している。
【0055】
左接着部材41は、
図20に示すように、上下方向に視て、センサ部3の左部と重なっている。また、本実施形態では、左接着部材41は、
図22に示すように、センサ部3の左側面及び第1上主面US1に跨って設けられる。
【0056】
左接着部材41は、
図20に示すように、上下方向に並ぶ第3上面US41及び第3下面LS41を有している。第3下面LS41は、第3上面US41の下に位置している。また、第3下面LS41の法線方向は、下方向である。
【0057】
左接着部材41は、センサ部3の左端部に接している。より詳細には、左接着部材41は、
図22に示すように、センサ部3の左側面と接している。また、左接着部材41は、センサ部3の前側面及び後側面のそれぞれと接している。
【0058】
左接着部材41は、
図22に示すように、センサ部3の第1上主面US1と接している。より詳細には、第3下面LS41は、センサ部3の第1上主面US1と接している。しかし、左接着部材41は、
図21に示すように、センサ部3の第1下主面LS1と接していない。第3下面LS41は、上下方向に視て、センサ部3の左端部の前の領域PLF、センサ部3の左端部の左の領域PLL及びセンサ部3の左端部の後の領域PLBにおいて重ならない部分を有している。従って、第3下面LS41は、センサ部3の左の領域PLLにおいてセンサ部3と重ならない部分P1を有している。部分P1は、被測定物2の上主面に接する。これにより、センサ部3の左端部は、被測定物2の上主面に固定される。
【0059】
右接着部材42は、
図20に示すように、上下方向に視て、センサ部3の右部と重なっている。また、本実施形態では、右接着部材42は、
図22に示すように、センサ部3の右側面及び第1上主面US1に跨って設けられる。
【0060】
右接着部材42は、
図20に示すように、上下方向に並ぶ第4上面US42及び第4下面LS42を有している。第4下面LS42は、第4上面US42の下に位置している。また、第4下面LS42の法線方向は、下方向である。
【0061】
右接着部材42は、センサ部3の右端部に接している。より詳細には、右接着部材42は、
図22に示すように、センサ部3の右側面と接している。また、右接着部材42は、センサ部3の前側面及び後側面のそれぞれと接している。
【0062】
右接着部材42は、
図22に示すように、センサ部3の第1上主面US1と接している。より詳細には、第4下面LS42は、センサ部3の第1上主面US1と接している。しかし、右接着部材42は、
図21に示すように、センサ部3の第1下主面LS1と接していない。第4下面LS42は、上下方向に視て、センサ部3の右端部の前の領域PRF、センサ部3の右端部の右の領域PRR及びセンサ部3の右端部の後の領域PRBにおいて重ならない部分を有している。従って、第4下面LS42は、センサ部3の右の領域PRRにおいてセンサ部3と重ならない部分P2を有している。部分P2は、被測定物2の上主面に接する。これにより、センサ部3の右端部は、被測定物2の上主面に固定される。
【0063】
以上のようなセンサ1dにおいても、センサ1と同じ効果を奏する。また、センサ1dによれば、第1接着部材4の使用量を抑制することができる。
【0064】
[第4の変形例]
以下に第4の変形例に係るセンサ1eについて図を参照しながら説明する。
図23は、第4の変形例に係るセンサ1e及び被測定物2を下方向に視た平面図である。
図24は、第4の変形例に係るセンサ1e及び被測定物2を前方向に視た断面図である。なお、第4の変形例に係るセンサ1eについては、第2の実施形態に係るセンサ1dと異なる部分のみ説明し、後は省略する。
【0065】
センサ1eは、
図23及び
図24に示すように、左接着部材41がセンサ部3の前側面及び後側面のそれぞれと接していない点及び右接着部材42がセンサ部3の前側面及び後側面のそれぞれと接していない点において、センサ1dと相違する。
【0066】
以上のようなセンサ1eにおいても、センサ1dと同じ効果を奏する。
【0067】
[第3の実施形態]
以下に第3の実施形態に係るセンサ1fについて図を参照しながら説明する。
図25は、第3の実施形態に係るセンサ1f及び被測定物2の分解斜視図である。
図26は、第3の実施形態に係るセンサ1f及び被測定物2を下方向に視た平面図である。
図27は、第3の実施形態に係るセンサ1fを上方向に視た平面図である。なお、第3の実施形態に係るセンサ1fについては、第1の実施形態に係るセンサ1と異なる部分のみ説明し、後は省略する。
【0068】
センサ1fは、第2接着部材9を更に備えている点において、センサ1と相違する。
【0069】
第2接着部材9は、センサ部3を被測定物2に固定する。第2接着部材9は、例えば、両面テープ、熱硬化接着剤、熱可塑性接着剤又はUV硬化接着剤である。本実施形態では、第2接着部材9は、
図25に示すように、上下方向に視て、左右方向に延びる長辺を有する矩形状を有している。
【0070】
第2接着部材9は、
図25に示すように、上下方向に並ぶ上面US9及び下面LS9を有している。下面LS9は、上面US9の下に位置している。第2接着部材9は、センサ部3の第1下主面LS1に設けられる。これにより、第2接着部材9は、センサ部3の第1下主面LS1を被測定物2の上主面に固定する。
【0071】
センサ部3の第1上主面US1の外縁は、
図26に示すように、上下方向に視て、第2接着部材9を囲んでいる。また、センサ部3の第1下主面LS1の外縁は、
図27に示すように、上下方向に視て、第2接着部材9を囲んでいる。
【0072】
以上のようなセンサ1fにおいても、センサ1と同じ効果を奏する。また、センサ1fによれば、センサ部3をより強固に被測定物2に固定することができる。
【0073】
[その他の実施形態]
本発明に係るセンサは、センサ1,1a~1fに限らず、その要旨の範囲において変更可能である。また、センサ1,1a~1fの構造を任意に組み合わせてもよい。
【0074】
なお、被測定物2は、板形状を有していなくてもよい。
【0075】
なお、センサ1,1a~1fは、複数の第1接着部材4を備えていてもよい。
【0076】
なお、センサ部3は、上下方向に視て、矩形状を有していなくてもよい。この場合、センサ部3は、左右方向に延びる長手方向を有していればよい。
【0077】
なお、圧電フィルム14の左右方向の長さは、圧電フィルム14の前後方向の長さと同じであってもよい。
【0078】
なお、圧電フィルム14は、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)フィルムであってもよい。また、圧電フィルム14は、圧電セラミックであってもよい。
【0079】
なお、圧電フィルム14が左右方向に伸張されたときに圧電フィルム14が発生する電荷の極性は、圧電フィルム14が前後方向に伸張されたときに圧電フィルム14が発生する電荷の極性と同じであってもよい。
【0080】
なお、圧電フィルム14の一軸延伸方向(配向方向)と前後方向及び左右方向のそれぞれとが形成する角度は、45度に限られない。
【0081】
なお、上電極15aが信号電極であり、下電極15bがグランド電極であってもよい。
【0082】
なお、下電極15bは、フレキシブルプリント基板19の上主面と下主面との間に設けられていてもよい。すなわち、下電極15bは、フレキシブルプリント基板19内に位置していてもよい。
【0083】
なお、フレキシブルプリント基板19は、必須の構成要件ではない。
【0084】
なお、センサ1において、第2下面LS4Rは、上下方向に視て、センサ部3の右端部の前の領域PRF、センサ部3の右端部の右の領域PRR又はセンサ部3の右端部の後の領域PRBにおいて重ならない部分P2を有していればよい。
【0085】
なお、センサ1において、第1接着部材4の外縁は、上下方向に視て、センサ部3を囲んでいなくてもよい。
【0086】
なお、センサ1aにおいて、第1接着部材4は、センサ部3の前側面又は後側面に接していてもよい。
【0087】
なお、センサ1bにおいて、第1接着部材4は、センサ部3の前側面又は後側面を覆っていなくてもよい。
【0088】
なお、センサ1dにおいて、第4下面LS42は、上下方向に視て、センサ部3の右端部の前の領域PRF、センサ部3の右端部の右の領域PRR又はセンサ部3の右端部の後の領域PRBにおいて重ならない部分を有していればよい。
【0089】
なお、センサ1dにおいて、左接着部材41及び右接着部材42のそれぞれは、上下方向に視て、前後方向に延びる長辺を有する矩形状を有していなくてもよい。
【0090】
なお、センサ1dにおいて、左接着部材41は、センサ部3の左側面及び第1上主面US1に跨って設けられなくてもよい。
【0091】
なお、センサ1dにおいて、右接着部材42は、センサ部3の右側面及び第1上主面US1に跨って設けられなくてもよい。
【0092】
なお、センサ1fにおいて、センサ部3の第1下主面LS1の外縁は、上下方向に視て、第2接着部材9を囲んでいなくてもよい。第2接着部材9は、上下方向に視て、第1接着部材4の内縁に囲まれていてもよい。
【0093】
なお、左接着部材41と右接着部材42とは、互いに接していてもよい。
【符号の説明】
【0094】
1,1a,1b,1c,1d,1e,1f:センサ
2:被測定物
3:センサ部
4:第1接着部材
4L:左接着部
4R:右接着部
5:ピエゾアクチュエータ
6,7:支持部材
9:第2接着部材
13:電極部材
14:圧電フィルム
15a:上電極
15b:下電極
19:フレキシブルプリント基板
41:左接着部材
42:右接着部材
LS1:第1下主面
LS2:第2下主面
LS4,LS9:下面
LS41:第3下面
LS42:第4下面
LS4L:第1下面
LS4R:第2下面
P1,P2:部分
US1:第1上主面
US2:第2上主面
S7,US4,US9:上面
US41:第3上面
US42:第4上面