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特許7548489車両環境の物理層プロトコルデータユニットを生成するための方法および装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-02
(45)【発行日】2024-09-10
(54)【発明の名称】車両環境の物理層プロトコルデータユニットを生成するための方法および装置
(51)【国際特許分類】
   H04L 27/26 20060101AFI20240903BHJP
【FI】
H04L27/26 110
【請求項の数】 16
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023021311
(22)【出願日】2023-02-15
(62)【分割の表示】P 2020550588の分割
【原出願日】2018-11-02
(65)【公開番号】P2023055995
(43)【公開日】2023-04-18
【審査請求日】2023-02-15
(31)【優先権主張番号】62/595,452
(32)【優先日】2017-12-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】520078248
【氏名又は名称】マーベル アジア ピーティーイー、リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】カオ、ルイ
(72)【発明者】
【氏名】ツァン、ホンユアン
(72)【発明者】
【氏名】ルー、フイ-リン
(72)【発明者】
【氏名】ゼン、シアユー
【審査官】原田 聖子
(56)【参考文献】
【文献】特許第7230054(JP,B2)
【文献】国際公開第2016/067505(WO,A1)
【文献】特表2014-515570(JP,A)
【文献】山本 高至、守倉 正博,M2Mサービスを支える情報通信技術,電子情報通信学会誌 第96巻 第5号,日本,一般社団法人電子情報通信学会,2013年05月01日,p.330-335
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 27/26
IEEE Xplore
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両通信ネットワークにおける無線通信の方法であって、
通信デバイスにおいて、前記車両通信ネットワークで物理層(PHY)プロトコルデータユニット(PPDU)が伝送される際に使用される周波数帯域幅を選択する段階であって、前記周波数帯域幅は、10MHz帯域幅および20MHz帯域幅を含む許容される周波数帯域幅のセットから選択される、段階と、
前記通信デバイスにおいて、許容されるミッドアンブルの周期性の値のセットからミッドアンブルの周期性の値を選択する段階と、
通信デバイスにおいて、i)1/2のダウンクロック比に従って、かつ、ii)IEEE802.11ac規格で定義される直交周波数分割多重(OFDM)ヌメロロジに基づいて、前記PPDUを生成する段階であって、前記PPDUは、選択された前記周波数帯域幅に亘り、かつ、前記PPDUは、a)選択された前記ミッドアンブルの周期性に従って、1または複数のPHYミッドアンブルをPHYデータ部分に含み、b)信号フィールドと、選択された前記ミッドアンブルの周期性の表示とを含むPHYプリアンブルを含むように生成され、前記PHYプリアンブルは、レガシ部分および非レガシ部分を含むように生成され、
選択された前記周波数帯域幅が10MHzであるときに、前記PPDUは、前記1/2のダウンクロック比に従って、かつ、20MHz PPDUの前記IEEE802.11ac規格で定義される前記OFDMヌメロロジに基づいて生成され、
選択された前記周波数帯域幅が20MHzであるときに、前記PPDUは、前記1/2のダウンクロック比に従って、かつ、40MHz PPDUの前記IEEE802.11ac規格で定義される前記OFDMヌメロロジに基づいて生成される、段階と、
前記通信デバイスにおいて、前記信号フィールドを完全に単一のOFDMシンボル上に変調する段階と、
前記通信デバイスが前記車両通信ネットワークで前記PPDUを伝送する段階と
を備える方法。
【請求項2】
前記周波数帯域幅は、20MHzおよび10MHzで構成されるセットから選択される、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
選択された前記ミッドアンブルの周期性の前記表示は、前記PHYプリアンブルの前記信号フィールドに含まれる、
請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記1/2のダウンクロック比に従って前記PPDUを生成する段階は、前記IEEE802.11ac規格に対応する第1のOFDMサブキャリア間隔の半分である第2のOFDMサブキャリア間隔を含むように前記PPDUを生成する段階を有する、
請求項1からのいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記第1のOFDMサブキャリア間隔は312.5kHzであり、
前記第2のOFDMサブキャリア間隔は156.25kHzである、
請求項に記載の方法。
【請求項6】
前記通信デバイスにおいて、少なくとも4つの許容されるガードインターバル(GI)持続時間の値のセットからGI持続時間の値を選択する段階
を更に備え、
前記PPDUを生成する段階は、
選択された前記GI持続時間の値に従って前記PPDUを生成する段階と、
選択された前記GI持続時間の値の表示を含むように前記PHYプリアンブルを生成する段階と
を有する、
請求項1からのいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記信号フィールドを含むように前記非レガシ部分を生成する段階を更に備える、
請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記信号フィールドは、非レガシ信号フィールドであり、
前記方法は、前記通信デバイスにおいて、レガシ信号フィールドを含むように前記PHYプリアンブルの前記レガシ部分を生成する段階を更に備える、
請求項に記載の方法。
【請求項9】
1または複数の集積回路(IC)デバイスを有するネットワークインタフェースデバイスを備える装置であって、前記ネットワークインタフェースデバイスは、
車両通信ネットワークで物理層(PHY)プロトコルデータユニット(PPDU)が伝送される際に使用される周波数帯域幅を選択することであって、前記周波数帯域幅は、10MHz帯域幅および20MHz帯域幅を含む許容される周波数帯域幅のセットから選択される、選択することと、
許容されるミッドアンブルの周期性の値のセットからミッドアンブルの周期性の値を選択することと、
i)1/2のダウンクロック比に従って、かつ、ii)IEEE802.11ac規格で定義される直交周波数分割多重(OFDM)ヌメロロジに基づいて、前記PPDUを生成することであって、前記PPDUは、選択された前記周波数帯域幅に亘り、かつ、前記PPDUは、a)選択された前記ミッドアンブルの周期性に従って、PHYデータ部分に1または複数のPHYミッドアンブルを含み、b)信号フィールドと、選択された前記ミッドアンブルの周期性の表示とを含むPHYプリアンブルを含むように生成され、前記PHYプリアンブルは、レガシ部分および非レガシ部分を含むように生成され、
選択された前記周波数帯域幅が10MHzであるときに、前記PPDUは、前記1/2のダウンクロック比に従って、かつ、20MHz PPDUの前記IEEE802.11ac規格で定義されるOFDMヌメロロジに基づいて生成され、
選択された前記周波数帯域幅が20MHzであるときに、前記PPDUは、前記1/2のダウンクロック比に従って、かつ、40MHz PPDUの前記IEEE802.11ac規格で定義されるOFDMヌメロロジに基づいて生成される、生成することと
を行うように構成され、
前記1または複数のICデバイスは更に、
前記信号フィールドを完全に単一のOFDMシンボル上に変調し、
前記車両通信ネットワークで前記PPDUを伝送する
ように構成される、
装置。
【請求項10】
前記1または複数のICデバイスは、20MHzおよび10MHzで構成されるセットから前記周波数帯域幅を選択するように構成される、
請求項に記載の装置。
【請求項11】
前記1または複数のICデバイスは更に、
前記PHYプリアンブルの前記信号フィールドに、選択された前記ミッドアンブルの周期性の前記表示を含める
ように構成される、請求項9または10に記載の装置。
【請求項12】
前記1/2のダウンクロック比に従って前記PPDUを生成することは、前記IEEE802.11ac規格に対応する第1のOFDMサブキャリア間隔の半分である第2のOFDMサブキャリア間隔を含むように前記PPDUを生成することを含む、
請求項から11のいずれか一項に記載の装置。
【請求項13】
前記第1のOFDMサブキャリア間隔は312.5kHzであり、
前記第2のOFDMサブキャリア間隔は156.25kHzである、
請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記1または複数のICデバイスは更に、
少なくとも4つの許容されるガードインターバル(GI)持続時間の値のセットからGI持続時間の値を選択し、
選択された前記GI持続時間の値に従って前記PPDUを生成し、
選択された前記GI持続時間の値の表示を含むように前記PHYプリアンブルを生成する
ように構成される、請求項から13のいずれか一項に記載の装置。
【請求項15】
前記1または複数のICデバイスは更に、
前記信号フィールドを含むように前記非レガシ部分を生成する
ように構成される、請求項9から14のいずれか一項に記載の装置。
【請求項16】
前記信号フィールドは、非レガシ信号フィールドであり、
前記1または複数のICデバイスは更に、
レガシ信号フィールドを含むように前記PHYプリアンブルの前記レガシ部分を生成する
ように構成される、請求項15に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連技術の相互参照]
本願は、2017年12月6日に出願された「Enhanced 802.11p PHY Design」と題する米国仮特許出願第62/595,452号の利益を主張するものであり、この米国仮特許出願が参照によりそのまま本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は概して通信ネットワーク、より具体的には物理層プロトコルデータユニットに関する。
【背景技術】
【0003】
過去10年間で無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)が急速に進化しており、米国電気電子技術者協会(IEEE)802.11規格ファミリなどのWLAN規格の開発によって単一ユーザ・ピークデータスループットが改善されている。例えば、IEEE802.11b規格では11メガビット/秒(Mbps)の単一ユーザ・ピークスループットが規定され、IEEE802.11a規格および802.11g規格では54Mbpsの単一ユーザ・ピークスループットが規定され、IEEE802.11n規格では600Mbpsの単一ユーザ・ピークスループットが規定され、IEEE802.11ac規格ではギガビット/秒(Gbps)範囲の単一ユーザ・ピークスループットが規定されている。将来の規格では、数十Gbpsの範囲のスループットのような更に大きなスループットを提供することが約束されている。
【0004】
IEEE802.11p規格では車両環境における無線アクセス(WAVE)のプロトコルが規定されている。将来のWAVE規格は、車から車、または車からインフラストラクチャへの接続、インフォテインメント機能などの改善を行うことを目的としている。
【発明の概要】
【0005】
ある実施形態では、無線通信の方法が、通信デバイスにおいて、車両通信ネットワークで伝送される物理層(PHY)プロトコルデータユニット(PPDU)を生成するためのダウンクロック比を選択する段階と、通信デバイスにおいて、i)選択されたダウンクロック比に従って、かつ、ii)a)IEEE802.11n規格、b)IEEE802.11ac規格、および、c)IEEE802.11ax規格のうちの1つで定義されるPPDUフォーマットのダウンクロックバージョンとして、PPDUを生成する段階と、通信デバイスが車両通信ネットワークでPPDUを伝送する段階とを含む。
【0006】
別の実施形態では、装置が、1または複数の集積回路(IC)デバイスを有するネットワークインタフェースデバイスを備える。ネットワークインタフェースデバイスは、車両通信ネットワークで伝送される物理層(PHY)プロトコルデータユニット(PPDU)を生成するためのダウンクロック比を選択し、i)選択されたダウンクロック比に従って、かつ、ii)a)IEEE802.11n規格、b)IEEE802.11ac規格、および、c)IEEE802.11ax規格のうちの1つで定義されるPPDUフォーマットのダウンクロックバージョンとして、PPDUを生成し、車両通信ネットワークでPPDUを伝送するように構成される。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】ある実施形態に係る例示的な無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)のブロック図である。
【0008】
図2】ある実施形態に係る例示的な物理層(PHY)プロトコルデータユニットの図である。
【0009】
図3】別の実施形態に係る別の例示的なPHYプロトコルデータユニットの図である。
【0010】
図4】別の実施形態に係る別の例示的なPHYプロトコルデータユニットの図である。
【0011】
図5】別の実施形態に係る別の例示的なPHYプロトコルデータユニットの図である。
【0012】
図6】別の実施形態に係る別の例示的なPHYプロトコルデータユニットの図である。
【0013】
図7】ある実施形態に係る、PHYプロトコルデータユニットを生成するための例示的なPHYプロセッサのブロック図である。
【0014】
図8】ある実施形態に係る、PHYプロトコルデータユニットの帯域幅およびサブキャリア周波数間隔に対するダウンクロックの影響を示す表である。
【0015】
図9A】ある実施形態に係る、PHYミッドアンブルを有する例示的なPHYプロトコルデータユニットの図である。
【0016】
図9B】ある実施形態に係る、図9AのPHYプロトコルデータユニットの例示的なPHYミッドアンブルの図である。
【0017】
図10】ある実施形態に係る、PHYデータユニットを生成および伝送するための例示的な方法のフロー図である。
【0018】
図11】別の実施形態に係る、PHYデータユニットを生成および伝送するための別の例示的な方法のフロー図である。
【0019】
図12】別の実施形態に係る、PHYデータユニットを生成および伝送するための別の例示的な方法のフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下に説明するような物理層(PHY)データユニットの生成、伝送、および受信は、米国電気電子技術者協会(IEEE)の802.11規格で定義されるプロトコルと同様のプロトコルを利用する無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)の文脈において、単に説明上の目的で説明されている。しかしながら、他の複数の実施形態において、PHYデータユニットの生成/伝送/受信技術は、パーソナルエリアネットワーク(PAN)、セルラネットワークなどのモバイル通信ネットワーク、メトロポリタンエリアネットワーク(MAN)、衛星通信ネットワークなどといった他の種類の無線通信システムで利用される。
【0021】
図1は、ある実施形態に係る例示的なWLAN110のブロック図である。WLAN110は、ネットワークインタフェースデバイス122に連結されたホストプロセッサ118を備えるアクセスポイント(AP)114を含む。ネットワークインタフェースデバイス122は、媒体アクセス制御(MAC)プロセッサ126およびPHYプロセッサ130を含む。PHYプロセッサ130は複数のトランシーバ134を含み、これらのトランシーバ134は複数のアンテナ138に連結される。図1には3つのトランシーバ134および3つのアンテナ138が示されているが、他の複数の実施形態において、AP114は他の適切な数(例えば1つ、2つ、4つ、5つなど)のトランシーバ134およびアンテナ138を含む。いくつかの実施形態において、AP114はトランシーバ134より多くのアンテナ138を含み、アンテナ切り替え技術が利用される。
【0022】
ネットワークインタフェースデバイス122は、後述の通り動作するように構成される1または複数の集積回路(IC)を使用して実装される。例えば、MACプロセッサ126は少なくとも部分的に第1のIC上に実装されてよく、PHYプロセッサ130は少なくとも部分的に第2のIC上に実装されてよい。別の例として、MACプロセッサ126の少なくとも一部およびPHYプロセッサ130の少なくとも一部が単一のIC上に実装されてよい。例えば、ネットワークインタフェースデバイス122はシステムオンチップ(SoC)を使用して実装されてよく、SoCはMACプロセッサ126の少なくとも一部およびPHYプロセッサ130の少なくとも一部を含む。
【0023】
ある実施形態において、ホストプロセッサ118は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、フラッシュメモリなどといったメモリデバイス(不図示)に記憶された機械可読命令を実行するように構成されるプロセッサを含む。ある実施形態において、ホストプロセッサ118は少なくとも部分的に第1のIC上に実装されてよく、ネットワークインタフェースデバイス122は少なくとも部分的に第2のIC上に実装されてよい。別の例として、ホストプロセッサ118とネットワークインタフェースデバイス122の少なくとも一部とは単一のIC上に実装されてよい。
【0024】
様々な実施形態において、AP114のMACプロセッサ126および/またはPHYプロセッサ130は、IEEE802.11規格またはIEEE802.11規格の将来のバージョンに準拠する通信プロトコルなどのWLAN通信プロトコル、または別の適切な無線通信プロトコルに準拠するデータユニットを生成し、係る通信プロトコルに準拠する受信されたデータユニットを処理するように構成される。例えば、MACプロセッサ126は、WLAN通信プロトコルのMAC層機能を含むMAC層機能を実装するように構成されてよく、PHYプロセッサ130は、WLAN通信プロトコルのPHY機能を含むPHY機能を実装するように構成されてよい。例えば、MACプロセッサ126は、MACサービスデータユニット(MSDU)、MACプロトコルデータユニット(MPDU)などといったMAC層データユニットを生成し、PHYプロセッサ130にMAC層データユニットを提供するように構成されてよい。PHYプロセッサ130は、MACプロセッサ126からMAC層データユニットを受信し、MAC層データユニットをカプセル化して、アンテナ138を介した伝送のためのPHYプロトコルデータユニット(PPDU)などのPPDUを生成するように構成されてよい。少なくともいくつかの実施形態において、PHYプロトコルデータユニットを生成することは、PHYプロトコルデータユニットのPHYプリアンブルおよびPHYミッドアンブルを生成することを含む。同様に、PHYプロセッサ130は、アンテナ138を介して受信されたPPDUを受信し、PPDU内にカプセル化されたMAC層データユニットを抽出するように構成されてよい。少なくともいくつかの実施形態において、PHYプロセッサ130は、PHYプロトコルデータユニットのPHYプリアンブルおよびPHYミッドアンブルを処理して、同期、自動利得制御(AGC)調整、チャネル推定などのうちの1または複数といった機能を実行するように構成される。PHYプロセッサ130は、抽出されたMAC層データユニットをMACプロセッサ126に提供してよく、MACプロセッサ126はMAC層データユニットを処理する。
【0025】
ある実施形態によれば、PHYプロセッサ130は、1または複数のアンテナ138を介して受信された1または複数の無線周波数(RF)信号を1または複数のベースバンドアナログ信号にダウンコンバートし、アナログベースバンド信号を1または複数のデジタルベースバンド信号に変換するように構成される。PHYプロセッサ130は更に、1または複数のデジタルベースバンド信号を処理して、1または複数のデジタルベースバンド信号を復調し、PPDUを生成するように構成される。PHYプロセッサ130は、増幅器(例えば低雑音増幅器(LNA)、電力増幅器など)、無線周波数(RF)ダウンコンバータ、RFアップコンバータ、複数のフィルタ、1または複数のアナログデジタルコンバータ(ADC)、1または複数のデジタルアナログコンバータ(DAC)、1または複数の離散フーリエ変換(DFT)計算機(例えば高速フーリエ変換(FFT)計算機)、1または複数の逆離散フーリエ変換(IDFT)計算機(例えば逆高速フーリエ変換(IFFT)計算機)、1または複数の変調器、1または複数の復調器などを含む。
【0026】
PHYプロセッサ130は、1または複数のアンテナ138に提供される1または複数のRF信号を生成するように構成される。PHYプロセッサ130は、1または複数のアンテナ138から1または複数のRF信号を受信するようにも構成される。
【0027】
いくつかの実施形態によれば、MACプロセッサ126は、例えばPHYプロセッサ130に1または複数のMAC層データユニット(例えばMPDU)を提供すること、および、オプションとしてPHYプロセッサ130に1または複数の制御信号を提供することにより、1または複数のRF信号を生成するようにPHYプロセッサ130を制御するように構成される。ある実施形態において、MACプロセッサ126は、RAM、ROM、フラッシュメモリなどといったメモリデバイス(不図示)に記憶された機械可読命令を実行するように構成されるプロセッサを含む。ある実施形態において、MACプロセッサ126はハードウェアステートマシンを含む。
【0028】
WLAN110は複数のクライアント局154を含む。図1には3つのクライアント局154が示されているが、様々な実施形態において、WLAN110は他の適切な数(例えば1つ、2つ、4つ、5つ、6つなど)のクライアント局154を含む。クライアント局154-1は、ネットワークインタフェースデバイス162に連結されたホストプロセッサ158を含む。ネットワークインタフェースデバイス162は、MACプロセッサ166およびPHYプロセッサ170を含む。PHYプロセッサ170は複数のトランシーバ174を含み、これらのトランシーバ174は複数のアンテナ178に連結される。図1には3つのトランシーバ174および3つのアンテナ178が示されているが、他の複数の実施形態において、クライアント局154-1は他の適切な数(例えば1つ、2つ、4つ、5つなど)のトランシーバ174およびアンテナ178を含む。いくつかの実施形態において、クライアント局154-1はトランシーバ174より多くのアンテナ178を含み、アンテナ切り替え技術が利用される。
【0029】
ネットワークインタフェースデバイス162は、後述の通り動作するように構成される1または複数のICを使用して実装される。例えば、MACプロセッサ166は少なくとも第1のIC上に実装されてよく、PHYプロセッサ170は少なくとも第2のIC上に実装されてよい。別の例として、MACプロセッサ166の少なくとも一部およびPHYプロセッサ170の少なくとも一部が単一のIC上に実装されてよい。例えば、ネットワークインタフェースデバイス162はSoCを使用して実装されてよく、SoCはMACプロセッサ166の少なくとも一部およびPHYプロセッサ170の少なくとも一部を含む。
【0030】
ある実施形態において、ホストプロセッサ158は、RAM、ROM、フラッシュメモリなどといったメモリデバイス(不図示)に記憶された機械可読命令を実行するように構成されるプロセッサを含む。ある実施形態において、ホストプロセッサ158は少なくとも部分的に第1のIC上に実装されてよく、ネットワークインタフェースデバイス162は少なくとも部分的に第2のIC上に実装されてよい。別の例として、ホストプロセッサ158とネットワークインタフェースデバイス162の少なくとも一部とは単一のIC上に実装されてよい。
【0031】
様々な実施形態において、クライアントデバイス154-1のMACプロセッサ166およびPHYプロセッサ170は、WLAN通信プロトコルまたは別の適切な通信プロトコルに準拠するデータユニットを生成し、係る通信プロトコルに準拠する受信されたデータユニットを処理するように構成される。例えば、MACプロセッサ166は、WLAN通信プロトコルのMAC層機能を含むMAC層機能を実装するように構成されてよく、PHYプロセッサ170は、WLAN通信プロトコルのPHY機能を含むPHY機能を実装するように構成されてよい。MACプロセッサ166は、MSDU、MPDUなどといったMAC層データユニットを生成し、PHYプロセッサ170にMAC層データユニットを提供するように構成されてよい。PHYプロセッサ170は、MACプロセッサ166からMAC層データユニットを受信し、MAC層データユニットをカプセル化して、アンテナ178を介した伝送のためのPPDUなどのPPDUを生成するように構成されてよい。少なくともいくつかの実施形態において、PHYプロトコルデータユニットを生成することは、PHYプロトコルデータユニットのPHYプリアンブルおよびPHYミッドアンブルを生成することを含む。同様に、PHYプロセッサ170は、アンテナ178を介して受信されたPPDUを受信し、PPDU内にカプセル化されたMAC層データユニットを抽出するように構成されてよい。少なくともいくつかの実施形態において、PHYプロセッサ170は、PHYプロトコルデータユニットのPHYプリアンブルおよびPHYミッドアンブルを処理して、同期、AGC調整、チャネル推定などのうちの1または複数といった機能を実行するように構成される。PHYプロセッサ170は、抽出されたMAC層データユニットをMACプロセッサ166に提供してよく、MACプロセッサ166はMAC層データユニットを処理する。
【0032】
ある実施形態によれば、PHYプロセッサ170は、1または複数のアンテナ178を介して受信された1または複数のRF信号を1または複数のベースバンドアナログ信号にダウンコンバートし、アナログベースバンド信号を1または複数のデジタルベースバンド信号に変換するように構成される。PHYプロセッサ170は更に、1または複数のデジタルベースバンド信号を処理して、1または複数のデジタルベースバンド信号を復調し、PPDUを生成するように構成される。PHYプロセッサ170は、増幅器(例えばLNA、電力増幅器など)、RFダウンコンバータ、RFアップコンバータ、複数のフィルタ、1または複数のADC、1または複数のDAC、1または複数のDFT計算機(例えばFFT計算機)、1または複数のIDFT計算機(例えばIFFT計算機)、1または複数の変調器、1または複数の復調器などを含む。
【0033】
PHYプロセッサ170は、1または複数のアンテナ178に提供される1または複数のRF信号を生成するように構成される。PHYプロセッサ170は、1または複数のアンテナ178から1または複数のRF信号を受信するようにも構成される。
【0034】
いくつかの実施形態によれば、MACプロセッサ166は、例えばPHYプロセッサ170に1または複数のMAC層データユニット(例えばMPDU)を提供すること、および、オプションとしてPHYプロセッサ170に1または複数の制御信号を提供することにより、1または複数のRF信号を生成するようにPHYプロセッサ170を制御するように構成される。ある実施形態において、MACプロセッサ166は、RAM、ROM、フラッシュメモリなどといったメモリデバイス(不図示)に記憶された機械可読命令を実行するように構成されるプロセッサを含む。ある実施形態において、MACプロセッサ166はハードウェアステートマシンを含む。
【0035】
ある実施形態において、クライアント局154-2および154-3の各々は、クライアント局154-1と同じまたは同様の構造を有する。クライアント局154-2および154-3の各々は、同じまたは異なる数のトランシーバおよびアンテナを有する。例えば、ある実施形態によれば、クライアント局154-2および/またはクライアント局154-3はそれぞれ、2つのトランシーバおよび2つのアンテナ(不図示)のみを有する。
【0036】
本明細書ではPPDUをパケットと呼ぶことがある。本明細書ではMPDUをフレームと呼ぶことがある。
【0037】
ある実施形態において、WLAN110は、AP114が車道に最も近い固定位置に配置され、かつ、クライアント局154が車道を走行する車両に配置される、車両通信環境に対応する。車両通信環境に対応するいくつかの実施形態では、異なる車両内のクライアント局154が互いに直接通信する。係る環境では、家庭またはオフィスのWLAN環境と比較してドップラー効果がより顕著である。更に、係る環境では、家庭環境またはオフィス環境と比較してより長い距離の通信が必要になり得る。以下では、典型的な既存の家庭WLAN環境またはオフィスWLAN環境と比較してより長い距離を必要とする環境、および/または、当該WLAN環境と比較してドップラー効果がより顕著である環境に有用である例示的なPPDUの生成/伝送/受信技術について説明する。
【0038】
図2は、ネットワークインタフェースデバイス122(図1)が生成し、かつ、1または複数のクライアント局154に伝送するように構成される、ある実施形態に係る例示的なPPDU200の図である。ネットワークインタフェースデバイス162(図1)は、PPDU200と同じまたは同様のPPDUを生成する/AP114または別のクライアント局154に伝送するように構成されてもよい。ある実施形態において、PPDU200は、IEEE802.11a規格で定義されるPPDUフォーマットと同様のフォーマットを有する。
【0039】
PPDU200は、概してパケット検出、初期同期、および自動利得制御(AGC)調整に使用されるショートトレーニングフィールド(STF)208と、概してチャネル推定および微細同期に使用されるロングトレーニングフィールド(LTF)212とを有するPHYプリアンブル204を含む。PPDU200は、例えばデータユニット200の長さの表示、およびPPDU200を生成および伝送するために使用される符号化レートの表示など、データユニット200に対応するPHYパラメータを含む信号フィールド(SIG)206も含む。PPDU200はデータ部分220も含む。データ部分220は、1または複数のMPDU、MSDU、集約MPDU(A-MPDU)などを含む。いくつかのシナリオにおいて、PPDU200はデータ部分220を省略してよい。
【0040】
STF208、LTF212、SIG216、およびデータ部分220の各々は、1または複数の直交周波数分割多重(OFDM)シンボルを含む。単なる説明のための例として、SIG216は1つのOFDMシンボルを含む。
【0041】
ある実施形態において、PPDU200は、IEEE802.11a規格で定義されるPPDUフォーマットに関してダウンクロックされる。ある実施形態において、PPDU200は、20MHz以下の周波数帯域幅に亘る(例えば、PPDUの帯域幅は、20MHz、10MHz、および5MHzを含む帯域幅のセットから選択可能である)。他の複数の実施形態において、PPDU200の帯域幅は、20MHz、10MHz、および5MHz以外の帯域幅(例えば1MHz、2MHzなど)を更にまたは代替的に含む帯域幅のセットから選択可能である。ある実施形態において、PPDU200は、IEEE802.11a規格で定義されるトーン間隔とは異なるOFDMトーン間隔を採用する。
【0042】
図3は、ネットワークインタフェースデバイス122(図1)が生成し、かつ、1または複数のクライアント局154に伝送するように構成される、ある実施形態に係る例示的なPPDU300の図である。ネットワークインタフェースデバイス162(図1)は、PPDU300と同じまたは同様のPPDUを生成する/AP114または別のクライアント局154に伝送するように構成されてもよい。ある実施形態において、PPDU300は、IEEE802.11n規格で定義されるPPDUフォーマットと同様である。
【0043】
PPDU300は、レガシSTF(L-STF)308と、レガシLTF(L-LTF)312と、レガシSIG(L-SIG)316と、第1の高スループット(HT)信号サブフィールド(HT-SIG1)320-1および第2のHT信号サブフィールド(HT-SIG2)320-2を含むHT信号フィールド(HT-SIG)320と、HTショートトレーニングフィールド(HT-STF)324と、N個のHTロングトレーニングフィールド(HT-LTF)328とを有するPHYプリアンブル304を含む。ここで、Nは、概して多入力多出力(MIMO)チャネル構成でPPDU300を伝送するために使用される空間ストリームの数に対応する正の整数である。ある実施形態において、Nは概して、PPDU300が伝送される際に使用される空間ストリームの数に対応する(例えばそれより多いかそれに等しい)。HT-SIG320は、例えばPPDU300を生成および伝送するために使用される変調・符号化方式(MCS)、空間ストリームの数の表示などといったデータユニット300に対応するPHYパラメータを含む。PPDU300はデータ部分332も含む。データ部分332は、1または複数のMPDU、MSDU、集約MPDU(A-MPDU)などを含む。いくつかのシナリオにおいて、PPDU300はデータ部分332を省略してよい。
【0044】
L-STF308、L-LTF312、L-SIG316、HT-SIG320、HT-STF324、HT-LTF328、およびデータ部分332の各々は、1または複数のOFDMシンボルを含む。単なる説明のための例として、HT-SIG1 320-1およびHT-SIG2 320-2の各々はそれぞれの単一のOFDMシンボルを含む。別の例として、各HT-LTF328は単一のOFDMシンボルを含む。
【0045】
ある実施形態において、PPDU300は、IEEE802.11n規格で定義されるPPDUフォーマットに関してダウンクロックされる。ある実施形態において、PPDU300は、20MHz以下の周波数帯域幅に亘る(例えば、PPDUの帯域幅は、20MHz、10MHz、および5MHzを含む帯域幅のセットから選択可能である)。他の複数の実施形態において、PPDU300の帯域幅は、20MHz、10MHz、および5MHz以外の帯域幅(例えば1MHz、2MHzなど)を更にまたは代替的に含む帯域幅のセットから選択可能である。ある実施形態において、PPDU300は、IEEE802.11n規格で定義されるトーン間隔とは異なるOFDMトーン間隔を採用する。
【0046】
図4は、ネットワークインタフェースデバイス122(図1)が生成し、かつ、1または複数のクライアント局154に伝送するように構成される、ある実施形態に係る例示的なPPDU400の図である。ネットワークインタフェースデバイス162(図1)は、PPDU400と同じまたは同様のPPDUをAP114または別のクライアント局154に伝送するように構成されてもよい。ある実施形態において、PPDU400は、IEEE802.11n規格で定義されるPPDUフォーマットと同様である。
【0047】
PPDU400は、HTグリーンフィールドショートトレーニングフィールド(HT-GF-STF)408と、HT-LTF412と、HT-SIG1 416-1およびHT-SIG2 416-2を含むHT-SIG416と、N個の更なるHT-LTF420とを有するPHYプリアンブル404を含む。ここで、Nは、概してMIMOチャネル構成でPPDU400を伝送するために使用される空間ストリームの数に対応する整数である。HT-SIG416は、例えばPPDU400を生成および伝送するために使用されるMCSの表示、空間ストリームの数の表示などといったデータユニット400と関連付けられるPHYパラメータを含む。PPDU400はデータ部分424も含む。データ部分424は、1または複数のMPDU、MSDU、A-MPDUなどを含む。いくつかのシナリオにおいて、PPDU400はデータ部分424を省略してよい。
【0048】
HT-GF-STF408、HT-LTF412、HT-SIG416、HT-LTF420、およびデータ部分424の各々は、1または複数のOFDMシンボルを含む。単なる説明のための例として、HT-SIG1 416-1およびHT-SIG2 416-2の各々はそれぞれの単一のOFDMシンボルを含む。別の例として、各HT-LTF420は単一のOFDMシンボルを含む。ある実施形態では、IEEE802.11n規格で定義されるHT-SIG1フィールドおよびHT-SIG2フィールドでは提供されないPPDU400に関するPHY情報をシグナリングするために、IEEE802.11n規格と比較してHT-SIG416の内容が再定義される。
【0049】
ある実施形態において、PPDU400は、IEEE802.11n規格で定義されるPPDUフォーマットに関してダウンクロックされる。ある実施形態において、PPDU400は、20MHz以下の周波数帯域幅に亘る(例えば、PPDUの帯域幅は、20MHz、10MHz、および5MHzを含む帯域幅のセットから選択可能である)。他の複数の実施形態において、PPDU400の帯域幅は、20MHz、10MHz、および5MHz以外の帯域幅(例えば1MHz、2MHzなど)を更にまたは代替的に含む帯域幅のセットから選択可能である。ある実施形態において、PPDU400は、IEEE802.11n規格で定義されるトーン間隔とは異なるOFDMトーン間隔を採用する。
【0050】
図5は、ネットワークインタフェースデバイス122(図1)が生成し、かつ、1または複数のクライアント局154に伝送するように構成される、ある実施形態に係る例示的なPPDU500の図である。ネットワークインタフェースデバイス162(図1)は、PPDU500と同じまたは同様のPPDUをAP114または別のクライアント局154に伝送するように構成されてもよい。ある実施形態において、PPDU500は、IEEE802.11ac規格で定義されるPPDUフォーマットと同様である。
【0051】
データユニット500は、L-STF508と、L-LTF512と、L-SIG516と、VHT-SIG-A1 520-1およびVHT-SIG-A2 520-2を含む第1の超高スループット(VHT)信号フィールド(VHT-SIG-A)520と、VHTショートトレーニングフィールド(VHT-STF)524と、N個のVHTロングトレーニングフィールド(VHT-LTF)528と、第2のVHT信号フィールド(VHT-SIG-B)532とを有するPHYプリアンブル504を含む。ここで、Nは、概してMIMOチャネル構成でPPDU500を伝送するために使用される空間ストリームの数に対応する整数である。データユニット500はデータ部分536も含む。データ部分536は、1または複数のMPDU、MSDU、A-MPDUなどを含む。いくつかのシナリオにおいて、PPDU500はデータ部分536を省略してよい。
【0052】
L-STF508、L-LTF512、L-SIG516、VHT-SIG-A520、VHT-STF524、N個のVHT-LTF528、VHT-SIG-B532、およびデータ部分536の各々は、1または複数のOFDMシンボルを含む。単なる説明のための例として、VHT-SIG-A1 520-2およびVHT-SIG-A2の各々はそれぞれの単一のOFDMシンボルを含む。別の例として、各VHT-LTF528は単一のOFDMシンボルを含む。ある実施形態では、IEEE802.11ac規格で定義されるVHT-SIG-Aフィールドでは提供されないPPDU500に関するPHY情報をシグナリングするために、IEEE802.11ac規格と比較してVHT-SIG-A520の内容が再定義される。ある実施形態では、IEEE802.11ac規格で定義されるVHT-SIG-Bフィールドでは提供されないPPDU500に関するPHY情報をシグナリングするために、IEEE802.11ac規格と比較してVHT-SIG-B532の内容が再定義される。ある実施形態において、VHT-SIG-B532は省略される。
【0053】
ある実施形態において、PPDU500は、IEEE802.11ac規格で定義されるPPDUフォーマットに関してダウンクロックされる。ある実施形態において、PPDU500は、20MHz未満の周波数帯域幅に亘る(例えば、PPDUの帯域幅は、20MHz、10MHz、および5MHzを含む帯域幅のセットから選択可能である)。他の複数の実施形態において、PPDU500の帯域幅は、20MHz、10MHz、および5MHz以外の帯域幅(例えば1MHz、2MHzなど)を更にまたは代替的に含む帯域幅のセットから選択可能である。ある実施形態において、PPDU500は、IEEE802.11ac規格で定義されるトーン間隔とは異なるOFDMトーン間隔を採用する。
【0054】
図6は、ネットワークインタフェースデバイス122(図1)が生成し、かつ、1または複数のクライアント局154に伝送するように構成される、ある実施形態に係る例示的なPPDU600の図である。ネットワークインタフェースデバイス162(図1)は、PPDU600と同じまたは同様のPPDUをAP114または別のクライアント局154に伝送するように構成されてもよい。
【0055】
PPDU600は、L-STF608と、L-LTF612と、L-SIG616と、繰り返しL-SIGフィールド(RL-SIG)620と、高効率(HE)信号-Aフィールド(HE-SIG-A)624と、HE信号-Bフィールド(HE-SIG-B)628と、HEショートトレーニングフィールド(HE-STF)632と、N個のHEロングトレーニングフィールド(HE-LTF)636とを有するPHYプリアンブル604を含む。ここで、Nは適切な正の整数である。ある実施形態において、Nは概して、PPDU600が伝送される際に使用される空間ストリームの数に対応する(例えばそれより多いかそれに等しい)。PPDU600は、PHYデータ部分640およびパケット拡張(PE)フィールド644も含む。PHYデータ部分640は、1または複数のMPDU、MSDU、A-MPDUなどを含む。いくつかのシナリオにおいて、PPDU600はPHYデータ部分640を省略してよい。いくつかの実施形態において、PPDU600は、PHYプリアンブル604に対応する1または複数のフィールドを省略してよい。いくつかの実施形態において、PHYプリアンブル604は、図6には示されていない更なるフィールドを含む。ある実施形態において、PPDU600は、IEEE802.11ax規格の現在の草案(例えばIEEE P802.11ax(商標)/D2.2、「Draft Standard for Information technology-Telecommunications and information exchange between systems Local and metropolitan area networks-Specific requirements、Part 11:Wireless LAN Medium Access Control、(MAC)and Physical Layer(PHY)Specifications、Amendment 6:Enhancements for High Efficiency WLAN」、IEEE Computer Society(2018年2月)、またはIEEE P802.11ax(商標)/D2.2、「Draft Standard for Information technology-Telecommunications and information exchange between systems Local and metropolitan area networks-Specific requirements、Part 11:Wireless LAN Medium Access Control、(MAC)and Physical Layer(PHY)Specifications、Amendment 6:Enhancements for High Efficiency WLAN」、IEEE Computer Society(2017年10月))で定義されるPPDUフォーマットのダウンクロックバージョンである。
【0056】
L-STF608、L-LTF612、L-SIG616、RL-SIG620、HE-SIG-A624、HE-SIG-B628、HE-STF632、N個のHE-LTF636、およびデータ部分640の各々は、1または複数のOFDMシンボルを含む。単なる説明のための例として、HE-SIG-A624は2つのOFDMシンボルを含む。別の例として、各HE-LTF636は単一のOFDMシンボルを含む。ある実施形態では、IEEE802.11ax規格の現在の草案で定義されるHE-SIG-Aフィールドでは提供されないPPDU600に関するPHY情報をシグナリングするために、IEEE802.11ax規格の現在の草案と比較してHE-SIG-A624の内容が再定義される。ある実施形態では、IEEE802.11ax規格の現在の草案で定義されるHE-SIG-Bフィールドでは提供されないPPDU600に関するPHY情報をシグナリングするために、IEEE802.11ax規格の現在の草案と比較してHE-SIG-B628の内容が再定義される。ある実施形態において、HE-SIG-B628は省略される。
【0057】
ある実施形態において、PPDU600は、IEEE802.11ax規格の現在の草案で定義されるPPDUフォーマットに関してダウンクロックされる。ある実施形態において、PPDU600は、20MHz未満の周波数帯域幅に亘る(例えば、PPDUの帯域幅は、20MHz、10MHz、および5MHzを含む帯域幅のセットから選択可能である)。他の複数の実施形態において、PPDU600の帯域幅は、20MHz、10MHz、および5MHz以外の帯域幅(例えば1MHz、2MHzなど)を更にまたは代替的に含む帯域幅のセットから選択可能である。ある実施形態において、PPDU600は、IEEE802.11ax規格の現在の草案で定義されるトーン間隔とは異なるOFDMトーン間隔を採用する。
【0058】
図7は、ある実施形態に係る、PPDUを生成するための例示的なPHYプロセッサ700を示すブロック図である。ある実施形態において、PHYプロセッサ700は、図1との関連で上述したPHYプロセッサ130および/またはPHYプロセッサ170に対応する。様々な実施形態および/またはシナリオにおいて、PHY処理ユニット700は、例えばPPDU200、300、400、500、および600のうちの1または複数などのPPDUを生成する。他の複数の実施形態および/またはシナリオにおいて、PHY処理ユニット700は、PPDU200、300、400、500、および600以外の適切なフォーマットを有するPPDUを生成する。
【0059】
PHY処理ユニット700は、概して情報ビットストリームをスクランブルして、1または0の長いシーケンスの発生を減らすスクランブラ704を含む。FECエンコーダ708が、スクランブルされた情報ビットを符号化して、符号化されたデータビットを生成する。一実施形態において、FECエンコーダ708は二進畳み込み符号(BCC)エンコーダを含む。別の実施形態において、FECエンコーダ708は、パンクチャリングブロックが後に続く二進畳み込みエンコーダを含む。更に別の実施形態において、FECエンコーダ708は低密度パリティチェック(LDPC)エンコーダを含む。
【0060】
インタリーバ712が、符号化されたビットをインタリーブして(すなわちビットの順序を変更して)、隣接するノイズの多いビットの長いシーケンスが受信機のデコーダに入るのを防止する。コンスタレーションマッパ716が、インタリーブされたビットのシーケンスを、OFDMシンボルの異なるサブキャリアに対応するコンスタレーションポイントにマッピングする。より具体的には、空間ストリームごとに、コンスタレーションマッパ716は、長さlog(M)の全てのビットシーケンスをM個のコンスタレーションポイントのうちの1つに変換する。ある実施形態において、コンスタレーションマッパ716がオプションとしてデュアルキャリア変調(DCM)を更に実装することにより、同じビットシーケンスが、2つの異なるサブキャリアに対応する2つのコンスタレーションポイントにマッピングされる。
【0061】
時空間ブロック符号化(STBC)ユニット720がSTBCを適用して、NSS個の空間ストリームをNSTS個の時空間ストリームにマッピングする。巡回シフトダイバーシティ(CSD)ユニット724が、空間ストリームのうちの1つを除く全てに巡回シフトを挿入して、意図しないビームフォーミングを防止する。CSDユニット724の出力は、NSTS個の時空間ストリームをNTX個の伝送チェーンにマッピングする空間マッピングユニット728に提供される。逆離散フーリエ変換(IDFT)ユニット732が各伝送チェーンで動作し、サブキャリアのブロックに対応するコンスタレーションポイントを、OFDMシンボルに対応する時間領域信号に変換する。ガードインターバル(GI)挿入・ウィンドイングユニット736が各OFDMシンボルにOFDMシンボルの循環拡張をプリペンドし、各OFDMシンボルのエッジを平滑化してスペクトル減衰を増加させる。アナログ・無線周波数(RF)ユニット740が、OFDMシンボルに対応するベースバンド信号をアップコンバートして、通信チャネルを介した伝送のためのRF信号を生成する。
【0062】
様々な実施形態およびシナリオにおいて、PPDU200、300、400、500、および600は20MHzの周波数帯域幅を有し、20MHzチャネルで伝送される。他の複数の実施形態および/またはシナリオにおいて、PPDU200、300、400、500、および600は(上記のように)20MHz未満の周波数帯域幅を有し、20MHzより狭いチャネルで伝送される。
【0063】
様々な実施形態で、複数の異なる数のサブキャリアが所与の周波数帯域幅に使用され、ひいては、これらの異なる実施形態では異なるサブキャリア間隔が採用される。
【0064】
例えば、ある実施形態において、PPDU300は、IEEE802.11n規格で使用されているのと同じクロックレートに対応する(すなわち1のダウンクロック比に対応する)312.5kHzのサブキャリア周波数間隔に対応する64個のサブキャリア(例えばサイズ64FFTに対応)を有する20MHzチャネルで伝送される。別の実施形態において、PPDU300は、IEEE802.11n規格で使用されているクロックレートと比較して2倍(2×)のダウンクロック(すなわち1/2のダウンクロック比)に対応する156.25kHzのサブキャリア周波数間隔に対応する128個のサブキャリア(例えばサイズ128FFTに対応)を有する20MHzチャネルで伝送される。別の実施形態において、PPDU300は、IEEE802.11n規格で使用されているクロックレートと比較して4倍(4×)のダウンクロック(すなわち1/4のダウンクロック比)に対応する78.125kHzのサブキャリア周波数間隔に対応する256個のサブキャリア(例えばサイズ256FFTに対応)を有する20MHzチャネルで伝送される。
【0065】
ある実施形態において、PPDU400は、IEEE802.11n規格で使用されているのと同じクロックレートに対応する(すなわち1のダウンクロック比に対応する)312.5kHzのサブキャリア周波数間隔に対応する64個のサブキャリア(例えばサイズ64FFTに対応)を有する20MHzチャネルで伝送される。別の実施形態において、PPDU400は、IEEE802.11n規格で使用されているクロックレートと比較して2×のダウンクロックに対応する156.25kHzのサブキャリア周波数間隔に対応する128個のサブキャリア(例えばサイズ128FFTに対応)を有する20MHzチャネルで伝送される。別の実施形態において、PPDU400は、IEEE802.11n規格で使用されているクロックレートと比較して4×のダウンクロックに対応する78.125kHzのサブキャリア周波数間隔に対応する256個のサブキャリア(例えばサイズ256FFTに対応)を有する20MHzチャネルで伝送される。
【0066】
ある実施形態において、PPDU500は、IEEE802.11ac規格で使用されているのと同じクロックレートに対応する(すなわち1のダウンクロック比に対応する)312.5kHzのサブキャリア周波数間隔に対応する64個のサブキャリア(例えばサイズ64FFTに対応)を有する20MHzチャネルで伝送される。別の実施形態において、PPDU500は、IEEE802.11ac規格で使用されているクロックレートと比較して2×のダウンクロックに対応する156.25kHzのサブキャリア周波数間隔に対応する128個のサブキャリア(例えばサイズ128FFTに対応)を有する20MHzチャネルで伝送される。別の実施形態において、PPDU500は、IEEE802.11ac規格で使用されているクロックレートと比較して4×のダウンクロックに対応する78.125kHzのサブキャリア周波数間隔に対応する256個のサブキャリア(例えばサイズ256FFTに対応)を有する20MHzチャネルで伝送される。
【0067】
ある実施形態において、PPDU600は、草案IEEE802.11ax規格で使用されているのと同じクロックレートに対応する(すなわち1のダウンクロック比に対応する)78.125kHzのサブキャリア周波数間隔に対応する256個のサブキャリア(例えばサイズ256FFTに対応)を有する20MHzチャネルで伝送される。
【0068】
ある実施形態において、PPDU300は、312.5kHzのサブキャリア周波数間隔に対応する32個のサブキャリア(例えばサイズ32FFTに対応)を有する10MHzチャネルで伝送される。ある実施形態において、PPDU300は、IEEE802.11n規格で使用されているものの2×のクロックレートに対応する156.25kHzのサブキャリア周波数間隔に対応する64個のサブキャリア(例えばサイズ64FFTに対応)を有する10MHzチャネルで伝送される。別の実施形態において、PPDU300は、IEEE802.11n規格で使用されているクロックレートと比較して4×のダウンクロックに対応する78.125kHzのサブキャリア周波数間隔に対応する128個のサブキャリア(例えばサイズ128FFTに対応)を有する10MHzチャネルで伝送される。
【0069】
ある実施形態において、PPDU400は、312.5kHzのサブキャリア周波数間隔に対応する32個のサブキャリア(例えばサイズ32FFTに対応)を有する10MHzチャネルで伝送される。ある実施形態において、PPDU400は、IEEE802.11n規格で使用されているものの2×のクロックレートに対応する156.25kHzのサブキャリア周波数間隔に対応する64個のサブキャリア(例えばサイズ64FFTに対応)を有する10MHzチャネルで伝送される。別の実施形態において、PPDU400は、IEEE802.11n規格で使用されているクロックレートと比較して4×のダウンクロックに対応する78.125kHzのサブキャリア周波数間隔に対応する128個のサブキャリア(例えばサイズ128FFTに対応)を有する10MHzチャネルで伝送される。
【0070】
ある実施形態において、PPDU500は、312.5kHzのサブキャリア周波数間隔に対応する32個のサブキャリア(例えばサイズ32FFTに対応)を有する10MHzチャネルで伝送される。ある実施形態において、PPDU500は、IEEE802.11ac規格で使用されているものの2×のクロックレートに対応する156.25kHzのサブキャリア周波数間隔に対応する64個のサブキャリア(例えばサイズ64FFTに対応)を有する10MHzチャネルで伝送される。別の実施形態において、PPDU500は、IEEE802.11ac規格で使用されているクロックレートと比較して4×のダウンクロックに対応する78.125kHzのサブキャリア周波数間隔に対応する128個のサブキャリア(例えばサイズ128FFTに対応)を有する10MHzチャネルで伝送される。
【0071】
ある実施形態において、PPDU600は、草案IEEE802.11ax規格で使用されているクロックレートと比較して2×のダウンクロックに対応する30.0625kHzのサブキャリア周波数間隔に対応する256個のサブキャリア(例えばサイズ256FFTに対応)を有する10MHzチャネルで伝送される。ある実施形態において、PPDU600は、78.125kHzのサブキャリア周波数間隔に対応する128個のサブキャリア(例えばサイズ128FFTに対応)を有する10MHzチャネルで伝送される。
【0072】
ある実施形態において、PPDU300は、312.5kHzのサブキャリア周波数間隔に対応する16個のサブキャリア(例えばサイズ16FFTに対応)を有する5MHzチャネルで伝送される。ある実施形態において、PPDU300は、IEEE802.11n規格で使用されているものの4×のクロックレートに対応する78.125kHzのサブキャリア周波数間隔に対応する64個のサブキャリア(例えばサイズ64FFTに対応)を有する5MHzチャネルで伝送される。
【0073】
ある実施形態において、PPDU400は、312.5kHzのサブキャリア周波数間隔に対応する16個のサブキャリア(例えばサイズ16FFTに対応)を有する5MHzチャネルで伝送される。ある実施形態において、PPDU400は、IEEE802.11n規格で使用されているものの4×のクロックレートに対応する78.125kHzのサブキャリア周波数間隔に対応する64個のサブキャリア(例えばサイズ64FFTに対応)を有する5MHzチャネルで伝送される。
【0074】
ある実施形態において、PPDU500は、312.5kHzのサブキャリア周波数間隔に対応する16個のサブキャリア(例えばサイズ16FFTに対応)を有する5MHzチャネルで伝送される。ある実施形態において、PPDU500は、IEEE802.11ac規格で使用されているものの4×のクロックレートに対応する78.125kHzのサブキャリア周波数間隔に対応する64個のサブキャリア(例えばサイズ64FFTに対応)を有する5MHzチャネルで伝送される。
【0075】
ある実施形態において、PPDU600は、草案IEEE802.11ax規格で使用されているクロックレートと比較して4×のダウンクロックに対応する19.53125kHzのサブキャリア周波数間隔に対応する256個のサブキャリア(例えばサイズ256FFTに対応)を有する5MHzチャネルで伝送される。ある実施形態において、PPDU600は、78.125kHzのサブキャリア周波数間隔に対応する64個のサブキャリア(例えばサイズ64FFTに対応)を有する5MHzチャネルで伝送される。
【0076】
いくつかの実施形態において、ネットワークインタフェース122は、20MHz、10MHz、および5MHzの全て、または20MHz、10MHz、および5MHzのうちの2つのみといった複数の異なる周波数帯域幅でPPDUを送受信するように構成される。いくつかの実施形態において、ネットワークインタフェース162は、20MHz、10MHz、および5MHzの全て、または20MHz、10MHz、および5MHzのうちの2つのみといった複数の異なる周波数帯域幅でPPDUを送受信するように構成される。
【0077】
いくつかの実施形態において、ネットワークインタフェース122は更にまたは代替的に、2MHzおよび1MHzの両方、または2MHzおよび1MHzのうちの一方のみといった周波数帯域幅でPPDUを送受信するように構成される。いくつかの実施形態において、ネットワークインタフェース162は更にまたは代替的に、2MHzおよび1MHzの両方、または2MHzおよび1MHzのうちの一方のみといった周波数帯域幅でPPDUを送受信するように構成される。
【0078】
ある実施形態では、サブキャリア周波数間隔が狭められた場合を除いて、より高いチャネル帯域幅に対応するPPDUのフォーマットおよび処理フローと実質的に同様であるフォーマットおよび処理フローを使用して、より低いチャネル帯域幅に対応するPPDUが生成されてよい。ある実施形態において、これは、より低いチャネル帯域幅に対応するPPDUのOFDMシンボルが、より高いチャネル帯域幅に対応するPPDUの対応するOFDMシンボルより長いシンボル持続時間を有するように、ダウンクロックを使用することにより実現される。シンボル持続時間を長くすると、サブキャリア周波数間隔を狭めることができるため、伝送に必要なチャネル帯域幅が狭まる。ある実施形態において、ダウンクロックはPHYプロセッサ700のIDFTユニット732で実現されてよい。
【0079】
単なる例として、第2のPPDUのOFDMシンボルが第1のPPDUのOFDMシンボルと比較して1/2だけダウンクロックされる(すなわちOFDMシンボル持続時間が2倍になる)ことを除いて、40MHzチャネルに対応する第1のPPDUのフォーマットおよび処理フローを使用して、20MHzチャネルに対応する第2のPPDUを生成してよい。第1のPPDUが128個のサブキャリア(すなわち312.5KHzのサブキャリア周波数間隔)を有する40MHzチャネルに対応する実施形態では、第1のPPDUのOFDMシンボルを2×だけダウンクロックすると、156.25kHzのサブキャリア周波数間隔を有する20MHzチャネルに対応する第2のPPDUのOFDMシンボルがもたらされる。様々な実施形態において、20MHz、40MHz、80MHzなどのチャネル帯域幅に対応するPPDUのOFDMシンボルを適切な比率でダウンクロックして、5MHz、10MHz、20MHzなどのチャネル帯域幅に対応するPPDUを生成してよい。図8は、第1のチャネル帯域幅804および第1のサブキャリア周波数間隔808に対応するOFDMシンボルを含むPPDUをダウンクロック比812でダウンクロックして、より低い第2のチャネル帯域幅816およびより低い第2のサブキャリア周波数間隔820に対応するOFDMシンボルを含むPPDUを生成できるいくつかのやり方を概説する表800である。
【0080】
様々な実施形態において、複数の異なるガードインターバル持続時間を使用して、上記のPPDUに対応するOFDMシンボルを生成してよい。ある実施形態では、0.8μs、1.6μs、2.4μs、3.2μsなどで構成されるセットからガードインターバル持続時間が選択されてよく、選択されたガードインターバル持続時間は、上記のPPDUに対応する1または複数のOFDMシンボルを生成するために使用されてよい。ある実施形態では、PPDUの信号フィールド(例えばHT-SIG320/416、VHT-SIG520、HE-SIG-A624など)内のガードインターバル表示フィールドを使用して、(例えばPPDUのデータ部分で)1または複数のOFDMシンボルを生成するために使用される選択されたガードインターバル持続時間を示してよい。
【0081】
上記のようなPPDUを伝送するためのパラメータのセットはOFDMヌメロロジと呼ばれることがある。OFDMヌメロロジは、i)チャネル帯域幅、および、ii)(例えばFFTサイズまたは離散フーリエ変換(DFT)サイズに対応する)OFDMサブキャリアの数を少なくとも含むパラメータのセットである。ある実施形態において、特定のOFDMヌメロロジのチャネル帯域幅およびOFDMサブキャリアの数は、特定のOFDMサブキャリア間隔を示唆し、ひいては、OFDMヌメロロジがOFDMサブキャリア間隔パラメータを含むものとみなされてもよい。いくつかの実施形態において、通信プロトコルで定義されるOFDMヌメロロジは、PPDUの異なる部分に対して異なる数のOFDMサブキャリアを含む。例えば、ある実施形態によれば、PHYデータ部分が第1の数のOFDMサブキャリアを利用することが通信プロトコルで規定されてよく、一方で、PHYプリアンブルが第2の数のOFDMサブキャリアを利用することが通信プロトコルで規定されてよい。
【0082】
様々な実施形態において、複数の空間ストリームを使用して上記のPPDUを伝送してよい。ある実施形態では、PPDUの信号フィールド(例えばHT-SIG320/416、VHT-SIG520、HE-SIG-A 624など)内の空間ストリームの数(NSS)フィールドを使用して、PPDUに対応する空間ストリームの数を示してよい。
【0083】
ネットワークインタフェースデバイス122および/またはネットワークインタフェースデバイス162などの通信デバイスにより生成されるパケット(例えば上記のPPDU)は、受信デバイスが単一パケットの受信中にチャネル推定の更新、同期の調整などを行うことができるように、PHYプリアンブルおよび1または複数のPHYミッドアンブルの両方を含むことがある。例えば、パケットが相対的に長い場合は、チャネルのノイズが特に多いときのような状況、伝送デバイスと受信デバイスとの間の相対的な動きによってドップラー効果が生じるときのような状況、および/または、環境内の物体の動きによってドップラー効果が生じるときのような状況などにおいて、単一パケットユニットの受信中にチャネル推定および/または同期を2回以上精緻化することが有益であり得る。伝送デバイスがPHYプリアンブルおよび1または複数のPHYミッドアンブルを生成することで、受信デバイスは、伝送デバイスと受信デバイスとの間の通信チャネルの推定、および/または、パケットの受信中の同期の精緻化に応じて、パケットのデータペイロードを復調することができる。
【0084】
その結果、1または複数のPHYミッドアンブルがパケットのデータ部分に含まれる。例えば、各PHYミッドアンブルは、PHYミッドアンブルの始まりおよびPHYミッドアンブルの終わりの両方でペイロードからのデータに隣接している。各PHYミッドアンブルは、トレーニング情報(校正情報と呼ばれることがある)を含む1または複数のOFDMシンボルを含み、その少なくとも一部が、チャネルのトレーニングまたは推定の再トレーニング、周波数同期またはキャリア周波数オフセット(CFO)調整の精緻化、ビームフォーミングで使用されるステアリング行列または他のパラメータの計算、通信リンク、AGC調整などへの適応のうちの1または複数に使用されてよい。本明細書で説明するPHYミッドアンブルの実施形態には、より短い波長を使用する無線システム、および/または、ドップラー効果を体験する通信システムなどにおいて、パケット持続時間がチャネルコヒーレンスの持続時間より長い通信システムに対する特定の適用性があり得る。
【0085】
図9Aは、ある実施形態に係る例示的なPPDU900の図である。ある実施形態において、ネットワークインタフェースデバイス122(図1)は、PPDU900を生成および伝送するように構成され、ネットワークインタフェースデバイス162(図1)は、PPDU900を受信および処理するように構成される。いくつかの実施形態において、ネットワークインタフェースデバイス162(図1)は、PPDU900を生成および伝送するように構成され、ネットワークインタフェースデバイス122(図1)は、PPDU900を受信および処理するように構成される。PPDU900は20MHz帯域幅または別の適切な帯域幅を占有してよい。他の複数の実施形態では、PPDU900と同様のデータユニットが、例えば1MHz、2MHz、5MHz、10MHzなどの他の適切な帯域幅、または他の適切な帯域幅を占有する。
【0086】
PPDU900はPHYプリアンブル904およびPHYデータ部分908を含む。様々な実施形態において、PPDU900の要素は上記のPPDU200/300/400/500/600と同様であり、PHYプリアンブル904はPHYプリアンブル204/304/404/504/604に対応し、データ部分908はデータ部分220/332/424/536/640に対応する。
【0087】
PHYデータ部分908は、複数のデータ部分916に分割された複数のOFDMデータシンボルを含むデータペイロードを含み、複数のデータ部分916の間には、1または複数のPHYミッドアンブル920が配置される。本明細書では、2つの連続したPHYミッドアンブル920の間のデータ部分916内のOFDMデータシンボルの数をミッドアンブルの周期性MMAと呼ぶ。PHYデータ部分908の中では、MMA個のOFDMデータシンボルごとにPHYミッドアンブル920が挿入される。ある実施形態では、最後のデータ部分916-Mが、MMAとは異なるOFDMシンボルの数Lを有してよい。しかしながら、別の実施形態において、LはMMAに等しい。ある実施形態では、データ部分916の数およびPHYミッドアンブル920の数が同一である。別の実施形態では、データ部分916の数およびPHYミッドアンブル920の数が互いに異なる。例えば、ある実施形態において、PHYミッドアンブル920の数はデータ部分916の数より1つ少ない。
【0088】
ある実施形態において、各PHYミッドアンブル920はNLTF個のLTFを含み、NLTFは適切な正の整数である。ある実施形態では、PHYミッドアンブル920に含まれるLTFが、PHYプリアンブル904に含まれるLTFと同一である(例えばそれと同じ内容を有する)か、または同様である。例えば、PPDU900がPPDU600に対応する実施形態において、各PHYミッドアンブル920は、HE-LTF636と同一の(例えばそれと同一の方式でフォーマット、符号化、変調などが行われた)フィールドを含む。PPDU900がPPDU500に対応する別の実施形態において、各PHYミッドアンブル920は、VHT-LTF528と同一の(例えばそれと同一の方式でフォーマット、符号化、変調などが行われた)フィールドを含む。PPDU900がPPDU400に対応する別の実施形態において、各PHYミッドアンブル920は、HT-LTF420と同一の(例えばそれと同一の方式でフォーマット、符号化、変調などが行われた)フィールドを含む。PPDU900がPPDU300に対応する別の実施形態において、各PHYミッドアンブル920は、HT-LTF328と同一の(例えばそれと同一の方式でフォーマット、符号化、変調などが行われた)フィールドを含む。PPDU900がPPDU200に対応する別の実施形態において、各PHYミッドアンブル920は、LTF212と同一の(例えばそれと同一の方式でフォーマット、符号化、変調などが行われた)フィールドを含む。しかしながら、別の実施形態において、各PHYミッドアンブルは、PHYプリアンブル904に含まれるLTFとは異なるLTFを更にまたは代替的に含む。
【0089】
図9Bは、ある実施形態に係る、図9AのPPDU900に含まれる例示的なPHYミッドアンブル950の図である(例えば、各PHYミッドアンブル920はPHYミッドアンブル950を含む)。
【0090】
PHYミッドアンブル950はNLTF個のLTF954から成っており、NLTFは適切な正の整数である。ある実施形態において、NLTFは概して、PPDU900が伝送される際に使用される時空間ストリームの数(NSTS)に対応する(例えばそれより多いかそれに等しい)。ある実施形態では、PHYミッドアンブル950内のLTF954の数(NLTF)が、PHYプリアンブル(すなわちPHYプリアンブル904)内のLTFの数に等しい。しかしながら、別の実施形態において、PHYミッドアンブル950内のLTF954の数は、PHYプリアンブル(すなわちPHYプリアンブル904)内のLTFの数とは異なる。ある実施形態において、各LTF954は単一のOFDMシンボルに対応する。
【0091】
他の複数の実施形態において、PHYミッドアンブル950は、ショートトレーニングフィールド、信号フィールド、またはPHYプリアンブルで使用される別の適切なフィールドのうちの1または複数を含む。
【0092】
いくつかの実施形態では、PPDUに対応する通信プロトコル、PPDUのフォーマット、PPDUの伝送チャネル帯域幅、サブキャリア周波数間隔などといった1または複数のパラメータに基づいて、PPDUに対応するMMAが決定される。いくつかの実施形態では、上記パラメータのうちの1または複数の組み合わせごとに、MMAの1または複数の値で構成される対応するセットが定義される。例えば、PPDUの生成および伝送では、PPDUの1または複数の上記パラメータに基づいて、MMAの1または複数の値のセットが決定され、決定されたセットからMMAの特定の値が選択される。図9Aを参照して上述したように、選択されたMMAは、PPDUのデータ部分908でPHYミッドアンブル920を生成するために使用される。
【0093】
ある実施形態では、有効なミッドアンブルの周期性の値のセットからMMAの値が選択される。ある実施形態において、このセットは2つの値で構成される。別の実施形態において、このセットは4つの値で構成される。
【0094】
ある実施形態では、MMAの1または複数の値のセットが、デフォルトのサブキャリア間隔値に対応して定義され、他のサブキャリア間隔値に対応して、MMAの対応する1または複数の値を決定するようにスケーリングされる。例えば、ある実施形態では、セット{16 40 80 160}から選択されたMMAを使用して、312.5kHzのデフォルトのサブキャリア周波数間隔に対応するPPDUが生成され、セット{8 20 40 80}から選択されたMMAを使用して、156.25kHz(すなわちN=2)のサブキャリア周波数間隔に対応するPPDUが生成され、セット{4 10 20 40}から選択されたMMAを使用して、78.125kHz(すなわちN=4)のサブキャリア周波数間隔に対応するPPDUが生成され、セット{2 5 10 20}から選択されたMMAを使用して、39.0625kHz(すなわちN=8)のサブキャリア周波数間隔に対応するPPDUが生成される。
【0095】
別の実施形態では、MMAの1または複数の値のそれぞれのセットが、対応するサブキャリア間隔に対して定義される。別の実施形態では、MMAの1または複数の値のそれぞれのセットが、対応するチャネル周波数帯域幅に対して定義される。
【0096】
PHYプリアンブル904および/またはPHYミッドアンブル920に含まれるLTFがトレーニングシーケンス値で符号化される。ある実施形態において、トレーニングシーケンス値は、LTFに対応するOFDMシンボルの複数の異なるサブキャリアで符号化される+1および-1で構成される事前定義されたシーケンスに対応する。ある実施形態では、PHYプリアンブル904および/またはPHYミッドアンブル920に含まれるLTFが、トレーニングシーケンス値を含む異なる数のサブキャリアに対応する異なる圧縮モードをサポートしてよい。例えば、様々な実施形態において、LTFに対応するOFDMシンボル内の全てのサブキャリアが0以外のトレーニングシーケンス値を含んでいるわけではない。例えば、いくつかの実施形態では、n番目ごとのサブキャリアのみが0以外の値に設定される一方で、その間にある残りのサブキャリアが0に設定される。これによって、時間領域シーケンスがn回繰り返される。ある実施形態では、時間領域シーケンスのインスタンスのうちの1つのみが伝送され、LTFの時間の1/nの圧縮になる。ある実施形態では、LTFに対応するOFDMシンボルの4番目ごとのサブキャリアが0以外のトレーニングシーケンス値を含むように構成される(「1×LTF圧縮モード」と呼ばれることがある)一方で、その間にある残りのサブキャリアが0に設定され、結果として生じる時間領域シーケンスの1つのインスタンスのみが伝送される。別の実施形態では、LTFに対応するOFDMシンボルの2番目ごとのサブキャリアが非トレーニングシーケンス値を含むように構成される(「2×LTF圧縮モード」と呼ばれることがある)一方で、その間にある残りのサブキャリアが0に設定され、結果として生じる時間領域シーケンスの1つのインスタンスのみが伝送される。別の実施形態では、LTFに対応するOFDMシンボルの全てのサブキャリアが非トレーニングシーケンス値を含むように構成される(「4×LTF圧縮モード」と呼ばれることがある)。係る実施形態において、4×LTF圧縮モードのLTF時間は、1×LTF圧縮モードのLTF時間の4倍、2×LTF圧縮モードのLTF時間の2倍であり、2×LTF圧縮モードのLTF時間は、1×LTF圧縮モードのLTF時間の2倍である。
【0097】
ある実施形態では、対応する異なる圧縮モードを使用して、PHYプリアンブル904に含まれるLTFおよびPHYミッドアンブル920に含まれるLTFがフォーマットされる。しかしながら、他の複数の実施形態では、同じ圧縮モードを使用して、PHYプリアンブル904に含まれるLTFおよびPHYミッドアンブル920に含まれるLTFがフォーマットされる。
【0098】
ある実施形態では、複数の異なるジョイントLTF圧縮/ガードインターバル(GI)持続時間モードが通信プロトコルで定義される。例えば、いくつかの実施形態では、特定のGI持続時間のみが特定のLTF圧縮モードで使用され得る。ある実施形態では、PPDU900のPHYプリアンブル904内の信号フィールドが、PPDU900で使用されるLTF圧縮/GI持続時間モードを示すサブフィールド、例えば、当該プリアンブルおよび/またはミッドアンブル920内のLTFに使用されるLTF圧縮と、少なくともOFDMデータシンボル916に関連して使用されるGI持続時間とを示すサブフィールドを含む。
【0099】
ある実施形態では、PPDU900のPHYプリアンブル904内の信号フィールドが、PHYミッドアンブル920の存在、および/または、PPDU900に対応するミッドアンブルの周期性MMAを示す1または複数のフィールドを含む。PHYプリアンブル904がPHYプリアンブル304/404に対応する実施形態において、HT-SIG320/HT-SIG416は、PHYミッドアンブル920の存在および/またはミッドアンブルの周期性MMAを示す1または複数のフィールドを含む。PHYプリアンブル904がPHYプリアンブル504に対応する実施形態において、VHT-SIG-A520は、PHYミッドアンブル920の存在および/またはミッドアンブルの周期性MMAを示す1または複数のフィールドを含む。PHYプリアンブル904がPHYプリアンブル604に対応する実施形態において、HE-SIG-A624は、PHYミッドアンブル920の存在および/またはミッドアンブルの周期性MMAを示す1または複数のフィールドを含む。ある実施形態において、PPDU900がPHYミッドアンブル920を強制的に含むように構成される場合は、PHYミッドアンブル920の存在をシグナリングする必要がない。
【0100】
様々な実施形態において、図2図6を参照して上述したPPDUは、PHYプリアンブルに、上記の信号フィールド(すなわちHT-SIG320/416、VHT-SIG520、およびHE-SIG-A624)より小さい(例えばそれより少ない数のビットを含む)信号フィールドを含む。例えば、少なくともいくつかの実施形態では、当該信号フィールド内の情報が、上記のIEEE802.11n規格、IEEE802.11ac規格、およびIEEE802.11ax規格で定義される信号フィールド(すなわちHT-SIG320/416、VHT-SIG520、およびHE-SIG-A624)内の情報ほど必要とされない。いくつかの係る実施形態において、HT-SIG320/416、VHT-SIG520、またはHE-SIG-A624は、GI持続時間、MCS、ミッドアンブルの周期性MMA、LTFの数、LTF圧縮モード、LDPCが利用されるかどうか、BCCが利用されるかどうか、DCMが利用されるかどうか、STBCが利用されるかどうか、PPDUに対応する空間ストリームの数(NSS)などといった情報を含むより短い信号(SIG)フィールドで置き換えられてよい。ある実施形態において、より短いSIGフィールドは単一のOFDMシンボルで構成される。他の係る実施形態において、HT-SIG320/416、VHT-SIG520、またはHE-SIG-A624は、(IEEE802.11n規格、IEEE802.11ac規格、およびIEEE802.11ax規格の現在の草案と比較して、)HT-SIG320/416、VHT-SIG520、またはHE-SIG-A624について、ネットワーク110(図1)で使用される通信プロトコルでは必要とされない1または複数のサブフィールドを省略するように、および/または、IEEE802.11n規格、IEEE802.11ac規格、またはIEEE802.11ax規格の現在の草案では定義されないサブフィールドを含むように修正される。
【0101】
いくつかの実施形態において、上記のようなPPDUは、より大きな伝送モードを提供し、かつ/または、受信機の感度を高める拡張範囲(ER)モードに従って生成される。例えば、いくつかの実施形態によれば、ERモードは、i)DCM、ii)ビット反復などのうちの1または複数を使用し、かつ/または、1または複数の非ERモードで使用され得る他のMCSと比較して、よりロバストな変調/符号化レートおよびより低いデータレートを提供する1または複数のMCSの使用に制限される。ERモードを提供する実施形態において、PHYプリアンブル304、PHYプリアンブル404、PHYプリアンブル504、PHYプリアンブル604、PHYプリアンブル904などの信号フィールドは、対応するPPDUに関連してERモードが使用されるかどうかを示すサブフィールドを含む。
【0102】
図10は、ある実施形態に係る、車両通信ネットワークでPPDUを生成および伝送するための例示的な方法1000のフロー図である。図1を参照すると、様々な実施形態において、方法1000は、ネットワークインタフェースデバイス122またはネットワークインタフェースデバイス162などのネットワークインタフェースデバイスにより実装される。例えば、1つの係る実施形態では、PHYプロセッサ130またはPHYプロセッサ170などのPHYプロセッサが、方法1000の少なくとも一部を実装するように構成される。別の実施形態によれば、MACプロセッサ126またはMACプロセッサ166などのMACプロセッサが、方法1000の一部を実装するようにも構成される。
【0103】
ブロック1004では、PPDUの1または複数のPHYパラメータが選択される。
【0104】
ある実施形態において、ブロック1004はダウンクロック比を選択する段階を含む。ある実施形態において、ダウンクロック比は、PPDUの選択された周波数帯域幅に基づいて選択される。ある実施形態において、ダウンクロック比は、1、1/2、および1/4で構成されるセットから選択される。ある実施形態において、ダウンクロック比1は20MHz帯域幅に対応し、ダウンクロック比1/2は10MHz帯域幅に対応し、ダウンクロック比1/4は5MHz帯域幅に対応する。別の実施形態において、ダウンクロック比1、1/2、および/または1/4は他の適切な帯域幅に対応する。別の実施形態において、ダウンクロック比は、1、1/2、または1/4以外の、1/5、1/10、1/20などといったダウンクロック比を更にまたは代替的に含むセットから選択される。
【0105】
ある実施形態において、ブロック1004は、通信プロトコルで定義される周波数帯域幅のセットからPPDUの周波数帯域幅を選択する段階を含む。ある実施形態において、周波数帯域幅のセットは少なくとも2つの周波数帯域幅を含む。別の実施形態において、周波数帯域幅のセットは少なくとも3つの周波数帯域幅を含む。ある実施形態において、周波数帯域幅のセットは少なくとも20MHzおよび10MHzを含む。ある実施形態において、周波数帯域幅のセットは少なくとも20MHz、10MHz、および5MHzを含む。ある実施形態において、周波数帯域幅のセットは少なくとも10MHzおよび5MHzを含む。ある実施形態において、周波数帯域幅のセットは少なくとも5MHzおよび2MHzを含む。ある実施形態において、周波数帯域幅のセットは少なくとも5MHzおよび1MHzを含む。他の複数の実施形態において、周波数帯域幅のセットは、20MHz、10MHz、5MHz、2MHz、および1MHz以外の1または複数の適切な周波数帯域幅を更にまたは代替的に含む。
【0106】
ある実施形態では、通信プロトコルで定義される周波数帯域幅のセット内の周波数帯域幅の全てが同じOFDMサブキャリア間隔に対応する。ある実施形態において、OFDMサブキャリア間隔は312.5kHzである。別の実施形態において、OFDMサブキャリア間隔は156.25kHzである。別の実施形態において、OFDMサブキャリア間隔は78.125kHzである。別の実施形態において、OFDMサブキャリア間隔は39.0625kHzである。別の実施形態において、OFDMサブキャリア間隔は、312.5kHz、156.25kHz、78.125kHz、および39.0625kHz以外の適切なOFDMサブキャリア間隔である。
【0107】
ある実施形態では、通信プロトコルで定義される周波数帯域幅のセット内の周波数帯域幅のうちの少なくとも2つが第1のOFDMサブキャリア間隔に対応するが、周波数帯域幅のセット内の周波数帯域幅のうちの少なくとも1つが第2のOFDMサブキャリア間隔に対応する。ある実施形態において、第2のOFDMサブキャリア間隔は、1/Nに第1のOFDMサブキャリア間隔を乗じたものであり、Nは100未満の適切な正の整数である。ある実施形態において、Nは100未満の正の偶数である。ある実施形態において、Nは2である。別の実施形態において、Nは4である。別の実施形態において、Nは8である。別の実施形態において、Nは16である。ある実施形態において、第1のOFDMサブキャリア間隔は312.5kHzであり、第2のOFDMサブキャリア間隔は156.25kHzである。別の実施形態において、第1のOFDMサブキャリア間隔は156.25kHzであり、第2のOFDMサブキャリア間隔は78.125kHzである。別の実施形態において、第1のOFDMサブキャリア間隔は78.125kHzであり、第2のOFDMサブキャリア間隔は39.0625kHzである。別の実施形態において、第1のOFDMサブキャリア間隔および第2のOFDMサブキャリア間隔は、312.5kHz、156.25kHz、78.125kHz、および39.0625kHz以外の適切なOFDMサブキャリア間隔である。
【0108】
ある実施形態では、通信プロトコルで定義される周波数帯域幅のセット内の周波数帯域幅のうちの少なくとも3つが、第1のOFDMサブキャリア間隔、第2のOFDMサブキャリア間隔、および第3のOFDMサブキャリア間隔という異なるサブキャリア間隔に対応する。ある実施形態において、第2のOFDMサブキャリア間隔は、1/Nに第1のOFDMサブキャリア間隔を乗じたものであり、第3のOFDMサブキャリア間隔は、1/Nに第2のOFDMサブキャリア間隔を乗じたものであり、Nは100未満の適切な正の整数である。ある実施形態において、Nは100未満の正の偶数である。ある実施形態において、Nは2である。別の実施形態において、Nは4である。別の実施形態において、Nは8である。別の実施形態において、Nは16である。ある実施形態において、第1のOFDMサブキャリア間隔は312.5kHzであり、第2のOFDMサブキャリア間隔は156.25kHzであり、第3のOFDMサブキャリア間隔は78.125kHzである。別の実施形態において、第1のOFDMサブキャリア間隔は156.25kHzであり、第2のOFDMサブキャリア間隔は78.125kHzであり、第3のOFDMサブキャリア間隔は39.0625kHzである。別の実施形態において、第1のOFDMサブキャリア間隔および第2のOFDMサブキャリア間隔は、312.5kHz、156.25kHz、78.125kHz、および39.0625kHz以外の適切なOFDMサブキャリア間隔である。
【0109】
ある実施形態において、ブロック1004は、通信プロトコルで定義されるガードインターバル(GI)持続時間のセットからPPDUのGI持続時間を選択する段階を含む。ある実施形態において、GI持続時間のセットは少なくとも4つのGI持続時間を含む。ある実施形態において、GI持続時間のセットは{0.8μs、1.6μs、2.4μs、3.2μs}である。別の実施形態において、周波数帯域幅のセットは少なくとも0.8μs、1.6μs、2.4μs、および3.2μsを含む。別の実施形態において、周波数帯域幅のセットは少なくとも3つのGI持続時間を含む。他の複数の実施形態において、GI持続時間のセットは、0.8μs、1.6μs、2.4μs、および3.2μs以外の1または複数の適切な周波数GI持続時間を更にまたは代替的に含む。いくつかの実施形態では、単一のGI持続時間のみが通信プロトコルで定義され、ブロック1004は、PPDUのGI持続時間を選択する段階を含まない。
【0110】
いくつかの実施形態において、PPDUは、LTFまたは他の適切なトレーニングフィールドなどの1または複数のトレーニングフィールドを有するPHYプリアンブルを含み、上記のようなトレーニングフィールドの圧縮モードのセットが通信プロトコルで規定される。ある実施形態において、ブロック1004は、通信プロトコルで定義されるトレーニングフィールド圧縮モードのセットからPPDU内のトレーニングフィールドの圧縮モードを選択する段階を含む。いくつかの実施形態では、複数のトレーニングフィールド圧縮モードが通信プロトコルで定義されず、ブロック1004は、PPDUのトレーニングフィールド圧縮モードを選択する段階を含まない。
【0111】
ある実施形態では、GI持続時間、トレーニングフィールド圧縮モードタプルのセットが通信プロトコルで定義され、ブロック1004は、通信プロトコルで定義されるGI持続時間、トレーニングフィールド圧縮モードタプルのセットからPPDUのGI持続時間、トレーニングフィールド圧縮モードタプルを選択する段階を含む。いくつかの実施形態では、複数のGI持続時間、トレーニングフィールド圧縮モードタプルが通信プロトコルで定義されず、ブロック1004は、PPDUのGI持続時間、トレーニングフィールド圧縮モードタプルを選択する段階を含まない。
【0112】
ある実施形態において、ブロック1004は、PPDUに1または複数のPHYミッドアンブルが含まれるべきであると決定する段階を含む。複数の異なるOFDMサブキャリア間隔が通信プロトコルで許容される(例えば異なる周波数帯域幅が異なるOFDMサブキャリア間隔に対応する)実施形態において、ブロック1004は、選択された周波数帯域幅に基づいて、許容されるミッドアンブルの周期性の値の複数のセットの中から、許容されるミッドアンブルの周期性の値のセットを選択する段階も含む。例えば、ある実施形態では、許容されるミッドアンブルの周期性の値の異なるセットが、異なるOFDMサブキャリア間隔に対応する。ある実施形態において、ブロック1004は、選択された許容されるミッドアンブルの周期性の値のセットからミッドアンブルの周期性の値を選択する段階を含む。いくつかの実施形態では、許容されるミッドアンブルの周期性の値の単一のセットのみが通信プロトコルで定義され、ブロック1004は、許容されるミッドアンブルの周期性の値のセットを選択しない。いくつかの実施形態では、全てのPPDUに1または複数のPHYミッドアンブルが必要であることを通信プロトコルが要求し、ブロック1004は、PPDUに1または複数のPHYミッドアンブルが含まれるべきかどうかを決定する段階を含まない。いくつかの実施形態では、PHYミッドアンブルが通信プロトコルで許容されず、ブロック1004は、PPDUに1または複数のPHYミッドアンブルが含まれるべきかどうかを決定する段階を含まない。
【0113】
ある実施形態において、各PHYミッドアンブルは1または複数のLTFを含む。ある実施形態において、ブロック1004は、PHYプリアンブル内のLTFのLTF圧縮モードを選択する段階とは別個に、1または複数のミッドアンブル内のLTFのLTF圧縮モードを選択する段階を含む。別の実施形態において、1または複数のミッドアンブルのLTF圧縮モードは、PHYプリアンブル内のLTFのLTF圧縮モードと同じでなければならず、ブロック1004は、PHYプリアンブル内のLTFのLTF圧縮モードを選択する段階とは別個に、1または複数のミッドアンブル内のLTFのLTF圧縮モードを選択する段階を含まない。
【0114】
ある実施形態において、ブロック1004は、PPDUを伝送するための空間ストリームの数を決定する段階を含む。別の実施形態では、単一の空間ストリームを使用した伝送のみが通信プロトコルで許容され、ブロック1004は、PPDUを伝送するための空間ストリームの数を決定する段階を含まない。
【0115】
ある実施形態において、ブロック1004は、PPDUにSTBCを使用するかどうかを決定する段階を含む。別の実施形態では、STBCの使用が通信プロトコルで許容されず、ブロック1004は、PPDUにSTBCを使用するかどうかを決定する段階を含まない。別の実施形態では、全てのPPDUにSTBCを使用することを通信プロトコルが要求し、ブロック1004は、PPDUにSTBCを使用するかどうかを決定する段階を含まない。
【0116】
ある実施形態において、ブロック1004は、PPDUにDCMを使用するかどうかを決定する段階を含む。別の実施形態では、DCMの使用が通信プロトコルで許容されず、ブロック1004は、PPDUにDCMを使用するかどうかを決定する段階を含まない。別の実施形態では、全てのPPDUにDCMを使用することを通信プロトコルが要求し、ブロック1004は、PPDUにDCMを使用するかどうかを決定する段階を含まない。
【0117】
ある実施形態において、ブロック1004は、PPDUに拡張範囲モードを使用するかどうかを決定する段階を含む。別の実施形態では、拡張範囲モードが通信プロトコルで定義されず、ブロック1004は、PPDUに拡張範囲モードを使用するかどうかを決定する段階を含まない。
【0118】
ある実施形態において、ブロック1004は、PPDUにLDPCを使用するかどうかを決定する段階を含む。別の実施形態では、LDPCの使用が通信プロトコルで許容されず、ブロック1004は、PPDUにLDPCを使用するかどうかを決定する段階を含まない。別の実施形態では、全てのPPDUにLDPCを使用することを通信プロトコルが要求し、ブロック1004は、PPDUにLDPCを使用するかどうかを決定する段階を含まない。
【0119】
ブロック1008では、ブロック1004で決定および/または選択された1または複数のPHYパラメータに従ってPPDUが生成される。ある実施形態において、ブロック1008は、i)ブロック1004で選択されたダウンクロック比に従って、かつ、ii)IEEE802.11n規格で定義されるPPDUフォーマットのダウンクロックバージョンとして、PPDUを生成する段階を含む。ある実施形態において、IEEE802.11n規格で定義されるPPDUフォーマットのダウンクロックバージョンとしてPPDUを生成する段階は、IEEE802.11n規格で定義される信号フィールドと比較して、1または複数の修正された信号フィールドを有するPHYプリアンブルを含むようにPPDUを生成する段階を含む。
【0120】
別の実施形態において、ブロック1008は、i)ブロック1004で選択されたダウンクロック比に従って、かつ、ii)IEEE802.11ac規格で定義されるPPDUフォーマットのダウンクロックバージョンとして、PPDUを生成する段階を含む。ある実施形態において、IEEE802.11ac規格で定義されるPPDUフォーマットのダウンクロックバージョンとしてPPDUを生成する段階は、IEEE802.11ac規格で定義される信号フィールドと比較して、1または複数の修正された信号フィールドを有するPHYプリアンブルを含むようにPPDUを生成する段階を含む。
【0121】
ある実施形態において、ブロック1008は、i)ブロック1004で選択されたダウンクロック比に従って、かつ、ii)IEEE802.11ax規格の現在の草案で定義されるPPDUフォーマットのダウンクロックバージョンとして、PPDUを生成する段階を含む。ある実施形態において、IEEE802.11ax規格の現在の草案で定義されるPPDUフォーマットのダウンクロックバージョンとしてPPDUを生成する段階は、IEEE802.11ax規格の現在の草案で定義される信号フィールドと比較して、1または複数の修正された信号フィールドを有するPHYプリアンブルを含むようにPPDUを生成する段階を含む。
【0122】
ある実施形態において、ブロック1008は、PHYプリアンブルを含むようにPPDUを生成する段階を含み、PHYプリアンブルは、ブロック1004で決定および/または選択された1または複数のPHYパラメータのうちの少なくともいくつかを示す。ある実施形態において、ブロック1008は、ブロック1004で決定および/または選択された1または複数のPHYパラメータの全てを示すようにPHYプリアンブルを生成する段階を含む。ある実施形態において、PHYプリアンブルを生成する段階は、PHYプリアンブルの信号フィールドを生成する段階を含み、信号フィールドは、ブロック1004で決定および/または選択された1または複数のPHYパラメータのうちの少なくともいくつかを示すように生成される。ある実施形態において、ブロック1008は、ブロック1004で決定および/または選択された1または複数のPHYパラメータの全てを示すようにPHYプリアンブルの信号フィールドを生成する段階を含む。ある実施形態において、信号フィールドは、i)PHYプリアンブル内のトレーニングフィールド、および、ii)PHYプリアンブル内の別のトレーニングフィールド、またはPPDUのPHYデータ部分のすぐ隣にある単一の隣接フィールドであり、信号フィールド全体が単一のOFDMシンボル上に変調される。
【0123】
ブロック1012では、PPDUが車両通信ネットワークで伝送される。
【0124】
図11は、ある実施形態に係る、車両通信ネットワークでPPDUを生成および伝送するための別の例示的な方法1100のフロー図である。図1を参照すると、様々な実施形態において、方法1100は、ネットワークインタフェースデバイス122またはネットワークインタフェースデバイス162などのネットワークインタフェースデバイスにより実装される。例えば、1つの係る実施形態では、PHYプロセッサ130またはPHYプロセッサ170などのPHYプロセッサが、方法1100の少なくとも一部を実装するように構成される。別の実施形態によれば、MACプロセッサ126またはMACプロセッサ166などのMACプロセッサが、方法1100の一部を実装するようにも構成される。
【0125】
方法1100は、図10の方法1000のより具体的な実施形態である。いくつかの実施形態において、方法1100は、図10の方法1000の1または複数の態様と組み合わされる。
【0126】
ブロック1104では、車両通信ネットワークでPPDUが伝送される際に使用される周波数帯域幅が選択される。ある実施形態において、周波数帯域幅は、許容される周波数帯域幅のセットから選択される。
【0127】
ブロック1108では、ブロック1104で選択された周波数帯域幅に基づいて、許容されるミッドアンブルの周期性の値の複数のセットの中から、許容されるミッドアンブルの周期性の値のセットが選択される。
【0128】
ブロック1112では、ブロック1108で選択された許容されるミッドアンブルの周期性の値のセットからミッドアンブルの周期性の値が選択される。
【0129】
ある実施形態において、許容される周波数帯域幅のセットは第1の周波数帯域幅および第2の周波数帯域幅を含み、第1の周波数帯域幅は第1のOFDMサブキャリア間隔に対応し、第2の周波数帯域幅は、第1のOFDMサブキャリア間隔とは異なる第2のOFDMサブキャリア間隔に対応し、許容されるミッドアンブルの周期性の値の複数のセットは、第1のOFDMサブキャリア間隔に対応する許容されるミッドアンブルの周期性の値の第1のセットと、第2のOFDMサブキャリア間隔に対応する許容されるミッドアンブルの周期性の値の第2のセットとを含み、許容されるミッドアンブルの周期性の値の第1のセットは、許容されるミッドアンブルの周期性の値の第2のセットとは異なる。
【0130】
ある実施形態において、第2のOFDMサブキャリア間隔は第1のOFDMサブキャリア間隔の1/Nであり、Nは正の整数であり、許容されるミッドアンブルの周期性の値の第2のセット内のそれぞれの値は、1/Nに、許容されるミッドアンブルの周期性の値の第1のセット内のそれぞれの値を乗じたものである。
【0131】
ある実施形態において、第1の周波数帯域幅は20MHzであり、第2の周波数帯域幅は10MHzであり、Nは2である。
【0132】
別の実施形態において、第1の周波数帯域幅は10MHzであり、第2の周波数帯域幅は5MHzであり、Nは2である。
【0133】
ある実施形態において、第1のOFDMサブキャリア間隔は78.125kHzであり、第2のOFDMサブキャリア間隔は39.0625kHzである。
【0134】
別の実施形態において、第1のOFDMサブキャリア間隔は156.25kHzであり、第2のOFDMサブキャリア間隔は78.125kHzである。
【0135】
ある実施形態において、許容される周波数帯域幅のセットは第3の周波数帯域幅を更に含み、第3の周波数帯域幅は、第1のOFDMサブキャリア間隔および第2のOFDMサブキャリア間隔とは異なる第3のOFDMサブキャリア間隔に対応し、許容されるミッドアンブルの周期性の値の複数のセットは、第3のOFDMサブキャリア間隔に対応する許容されるミッドアンブルの周期性の値の第3のセットを更に含み、許容されるミッドアンブルの周期性の値の第3のセットは、許容されるミッドアンブルの周期性の値の第1のセットおよび許容されるミッドアンブルの周期性の値の第2のセットとは異なる。ある実施形態において、第1の周波数帯域幅は20MHzであり、第2の周波数帯域幅は10MHzであり、第3の周波数帯域幅は5MHzである。
【0136】
ある実施形態において、許容される周波数帯域幅のセットは、第1の周波数帯域幅、第2の周波数帯域幅、および第3の周波数帯域幅を含む。
【0137】
ブロック1116では、選択されたミッドアンブルの周期性に従って、i)PHYプリアンブルと、ii)1または複数のPHYミッドアンブルを含むPHYデータ部分とを含むようにPPDUが生成される。ブロック1116は、選択されたミッドアンブルの周期性の表示を含むようにPHYプリアンブルを生成する段階と、PPDUを、選択された周波数帯域幅に亘るように生成する段階とを含む。
【0138】
ブロック1120では、PPDUが車両通信ネットワークで伝送される。
【0139】
他の複数の実施形態において、方法1100は、ブロック1104で選択された帯域幅に基づいてダウンクロック比を選択する段階を更に含み、ブロック1116は、i)ダウンクロック比に従って、かつ、ii)a)IEEE802.11n規格、b)IEEE802.11ac規格、および、c)IEEE802.11ax規格の現在の草案のうちの1つで定義されるPPDUフォーマットのダウンクロックバージョンとして、PPDUを生成する段階を含む。
【0140】
他の複数の実施形態において、方法1100は、少なくとも4つの許容されるGI持続時間の値のセットからGI持続時間の値を選択する段階を更に含み、ブロック1116は、選択されたGI持続時間の値に従ってPPDUを生成する段階と、選択されたGI持続時間の値の表示を含むようにPHYプリアンブルを生成する段階とを含む。
【0141】
ある実施形態において、ブロック1116は、ブロック1112で選択されたPHYミッドアンブルの周期性を示すようにPHYプリアンブルを生成する段階を含む。ある実施形態において、PHYプリアンブルを生成する段階は、PHYプリアンブルの信号フィールドを生成する段階を含み、信号フィールドは、ブロック1112で選択されたPHYミッドアンブルの周期性を示すように生成される。ある実施形態において、信号フィールドは、i)PHYプリアンブル内のトレーニングフィールド、および、ii)PHYプリアンブル内の別のトレーニングフィールド、またはPPDUのPHYデータ部分のすぐ隣にある単一の隣接フィールドであり、信号フィールド全体が単一のOFDMシンボル上に変調される。
【0142】
図12は、ある実施形態に係る、車両通信ネットワークでPPDUを生成および伝送するための別の例示的な方法1200のフロー図である。図1を参照すると、様々な実施形態において、方法1200は、ネットワークインタフェースデバイス122またはネットワークインタフェースデバイス162などのネットワークインタフェースデバイスにより実装される。例えば、1つの係る実施形態では、PHYプロセッサ130またはPHYプロセッサ170などのPHYプロセッサが、方法1200の少なくとも一部を実装するように構成される。別の実施形態によれば、MACプロセッサ126またはMACプロセッサ166などのMACプロセッサが、方法1200の一部を実装するようにも構成される。
【0143】
方法1200は、図10の方法1000のより具体的な実施形態である。いくつかの実施形態において、方法1200は、図10の方法1000の1または複数の態様と組み合わされる。いくつかの実施形態において、方法1200は、図11の方法1100の1または複数の態様と組み合わされる。
【0144】
ブロック1204では、車両通信ネットワークでPPDUが伝送される際に使用される周波数帯域幅が選択される。ある実施形態において、周波数帯域幅は、許容される周波数帯域幅のセットから選択される。ある実施形態において、許容される周波数帯域幅のセットは、20MHz、10MHz、および5MHzという3つの帯域幅で構成される。別の実施形態において、3つの許容される周波数帯域幅のセットは、20MHz、10MHz、および5MHzとは異なる1または複数の帯域幅を含む。別の実施形態において、許容される周波数帯域幅のセットは、少なくとも3つの帯域幅、例えば20MHz、10MHz、および5MHz、および/または、1または複数の他の適切な帯域幅を含む。別の実施形態において、許容される周波数帯域幅のセットは2つの帯域幅で構成される。
【0145】
ブロック1208では、それぞれの帯域幅に対応する複数のOFDMヌメロロジのセットから、特定の帯域幅に対応するOFDMヌメロロジが選択される。ある実施形態において、セット内の複数のOFDMヌメロロジは、a)IEEE802.11n規格、b)IEEE802.11ac規格、および、c)IEEE802.11ax規格のうちの1または複数で定義される。
【0146】
いくつかの実施形態において、ブロック1208は省略される。
【0147】
ブロック1212では、ブロック1204で選択された周波数帯域幅と、ブロック1208で選択されたOFDMヌメロロジに対応する帯域幅とに基づいて、ダウンクロック比が選択される。単なる説明のための例として、ブロック1204で選択された帯域幅が10MHzであり、かつ、選択されたヌメロロジに対応する特定の帯域幅が20MHzである場合は、ダウンクロック比が1/2として選択される。単なる説明のための別の例として、ブロック1204で選択された帯域幅が5MHzであり、かつ、選択されたヌメロロジに対応する特定の帯域幅が20MHzである場合は、ダウンクロック比が1/4として選択される。
【0148】
ブロック1208が省略される実施形態において、ダウンクロック比は、ブロック1204で選択された周波数帯域幅に基づいて(ブロック1212で)選択される。
【0149】
ブロック1216では、i)選択されたOFDMヌメロロジに基づいて、かつ、ii)選択されたダウンクロック比に従って、PPDUが生成される。PPDUは、選択された周波数帯域幅に亘るように生成される。ブロック1208が省略される実施形態において、PPDUは、i)特定のOFDMヌメロロジに基づいて、かつ、ii)選択されたダウンクロック比に従って生成される。ある実施形態において、特定のOFDMヌメロロジは、a)IEEE802.11n規格、b)IEEE802.11ac規格、および、c)IEEE802.11ax規格のうちの1つで定義される。ある実施形態において、PPDUは、a)IEEE802.11n規格、b)IEEE802.11ac規格、および、c)IEEE802.11ax規格のうちの1つで定義されるPPDUフォーマットのダウンクロックバージョンとして生成される。
【0150】
ブロック1220では、PPDUが車両通信ネットワークで伝送される。
【0151】
実施形態1:無線通信の方法であって、通信デバイスにおいて、車両通信ネットワークで物理層(PHY)プロトコルデータユニット(PPDU)が伝送される際に使用される周波数帯域幅を選択する段階であって、周波数帯域幅は、許容される周波数帯域幅のセットから選択される、段階と、通信デバイスにおいて、PPDUを、選択された周波数帯域幅に亘るように生成するためのダウンクロック比を選択する段階であって、ダウンクロック比は、選択された周波数帯域幅に基づいて選択される、段階と、通信デバイスにおいて、i)選択されたダウンクロック比に従って、かつ、ii)a)IEEE802.11n規格、b)IEEE802.11ac規格、および、c)IEEE802.11ax規格のうちの1つで定義される直交周波数分割多重(OFDM)ヌメロロジに基づいて、PPDUを生成する段階であって、PPDUは、選択された周波数帯域幅に亘るように生成される、段階と、通信デバイスが車両通信ネットワークでPPDUを伝送する段階とを備える方法。
【0152】
実施形態2:通信デバイスにおいて、a)IEEE802.11n規格、b)IEEE802.11ac規格、および、c)IEEE802.11ax規格のうちの1または複数で定義される複数のOFDMヌメロロジのセットからOFDMヌメロロジを選択する段階を更に備える実施形態1に記載の方法。
【0153】
実施形態3:ダウンクロック比は、選択されたOFDMヌメロロジに基づいて更に選択される、実施形態2に記載の方法。
【0154】
実施形態4:PPDUは、a)IEEE802.11n規格、b)IEEE802.11ac規格、および、c)IEEE802.11ax規格のうちの1つで定義されるPPDUフォーマットのダウンクロックバージョンとして生成される、実施形態1から3のいずれかに記載の方法。
【0155】
実施形態5:周波数帯域幅は、20MHz、10MHz、および5MHzで構成されるセットから選択され、ダウンクロック比は、1、1/2、および1/4で構成されるセットから選択される、実施形態1から4のいずれかに記載の方法。
【0156】
実施形態6:通信デバイスにおいて、選択された周波数帯域幅に基づいて、許容されるミッドアンブルの周期性の値の複数のセットの中から、許容されるミッドアンブルの周期性の値のセットを選択する段階と、通信デバイスにおいて、選択された許容されるミッドアンブルの周期性の値のセットからミッドアンブルの周期性の値を選択する段階とを更に備え、PPDUを生成する段階は、選択されたミッドアンブルの周期性に従って、i)PHYプリアンブルと、ii)1または複数のPHYミッドアンブルを含むPHYデータ部分とを含むようにPPDUを生成する段階であって、PHYプリアンブルは、選択されたミッドアンブルの周期性の表示を含むように生成される、段階を有する、実施形態1から5のいずれかに記載の方法。
【0157】
実施形態7:PPDUを生成する段階は、選択されたミッドアンブルの周期性の値の表示を含むようにPHYプリアンブルを生成する段階を有する、実施形態6に記載の方法。
【0158】
実施形態8:PPDUを生成する段階は、選択された周波数帯域幅の表示を更に含むようにPHYプリアンブルを生成する段階を有する、実施形態7に記載の方法。
【0159】
実施形態9:選択されたミッドアンブルの周期性の表示は、PHYプリアンブルの信号フィールドに含まれ、信号フィールド全体が単一のOFDMシンボル上に変調される、実施形態7に記載の方法。
【0160】
実施形態10:ダウンクロック比は、1、1/2、および1/4で構成されるセットから選択され、ダウンクロック比1に従ってPPDUを生成する段階は、第1の直交周波数分割多重(OFDM)サブキャリア間隔を含むようにPPDUを生成する段階を有し、ダウンクロック比1/2に従ってPPDUを生成する段階は、第1のOFDMサブキャリア間隔の半分である第2のOFDMサブキャリア間隔を含むようにPPDUを生成する段階を有し、ダウンクロック比1/4に従ってPPDUを生成する段階は、第1のOFDMサブキャリア間隔の4分の1である第3のOFDMサブキャリア間隔を含むようにPPDUを生成する段階を有する、実施形態1から9のいずれかに記載の方法。
【0161】
実施形態11:第1のOFDMサブキャリア間隔は156.25kHzであり、第2のOFDMサブキャリア間隔は78.125kHzであり、第3のOFDMサブキャリア間隔は39.0625kHzである、実施形態10に記載の方法。
【0162】
実施形態12:第1のOFDMサブキャリア間隔は312.5kHzであり、第2のOFDMサブキャリア間隔は156.25kHzであり、第3のOFDMサブキャリア間隔は78.125kHzである、実施形態10に記載の方法。
【0163】
実施形態13:通信デバイスにおいて、少なくとも4つの許容されるガードインターバル(GI)持続時間の値のセットからGI持続時間の値を選択する段階を更に備え、PPDUを生成する段階は、選択されたGI持続時間の値に従ってPPDUを生成する段階と、選択されたGI持続時間の値の表示を含むPHYプリアンブルを含むようにPPDUを生成する段階とを有する、実施形態1から12のいずれかに記載の方法。
【0164】
実施形態14:1または複数の集積回路(IC)デバイスを有するネットワークインタフェースデバイスを備える装置であって、ネットワークインタフェースデバイスは、車両通信ネットワークで物理層(PHY)プロトコルデータユニット(PPDU)が伝送される際に使用される周波数帯域幅を選択することであって、周波数帯域幅は、許容される周波数帯域幅のセットから選択される、選択することと、PPDUを、選択された周波数帯域幅に亘るように生成するためのダウンクロック比を選択することであって、ダウンクロック比は、選択された周波数帯域幅に基づいて選択される、選択することと、i)選択されたダウンクロック比に従って、かつ、ii)a)IEEE802.11n規格、b)IEEE802.11ac規格、および、c)IEEE802.11ax規格のうちの1つで定義される直交周波数分割多重(OFDM)ヌメロロジに基づいて、PPDUを生成することであって、PPDUは、選択された周波数帯域幅に亘るように生成される、生成することと、車両通信ネットワークでPPDUを伝送することとを行うように構成される、装置。
【0165】
実施形態15:1または複数のICデバイスは更に、a)IEEE802.11n規格、b)IEEE802.11ac規格、および、c)IEEE802.11ax規格のうちの1または複数で定義される複数のOFDMヌメロロジのセットからOFDMヌメロロジを選択するように構成される、実施形態14に記載の装置。
【0166】
実施形態16:1または複数のICデバイスは更に、選択されたOFDMヌメロロジに基づいてダウンクロック比を更に選択するように構成される、実施形態15に記載の装置。
【0167】
実施形態17:1または複数のICデバイスは更に、a)IEEE802.11n規格、b)IEEE802.11ac規格、および、c)IEEE802.11ax規格のうちの1つで定義されるPPDUフォーマットのダウンクロックバージョンとしてPPDUを生成するように構成される、実施形態14から16のいずれかに記載の装置。
【0168】
実施形態18:1または複数のICデバイスは、20MHz、10MHz、および5MHzで構成されるセットから周波数帯域幅を選択するように構成され、ダウンクロック比は、1、1/2、および1/4で構成されるセットから選択される、実施形態14から17のいずれかに記載の装置。
【0169】
実施形態19:1または複数のICデバイスは更に、選択された周波数帯域幅に基づいて、許容されるミッドアンブルの周期性の値の複数のセットの中から、許容されるミッドアンブルの周期性の値のセットを選択することと、選択された許容されるミッドアンブルの周期性の値のセットからミッドアンブルの周期性の値を選択することと、選択されたミッドアンブルの周期性に従って、i)PHYプリアンブルと、ii)1または複数のPHYミッドアンブルを含むPHYデータ部分とを含むようにPPDUを生成することであって、PHYプリアンブルは、選択されたミッドアンブルの周期性の表示を含むように生成される、生成することとを行うように構成される、実施形態14から18のいずれかに記載の装置。
【0170】
実施形態20:1または複数のICデバイスは更に、選択されたミッドアンブルの周期性の値の表示を含むようにPHYプリアンブルを生成するように構成される、実施形態19に記載の装置。
【0171】
実施形態21:1または複数のICデバイスは更に、選択された周波数帯域幅の表示を更に含むようにPHYプリアンブルを生成するように構成される、実施形態20に記載の装置。
【0172】
実施形態22:1または複数のICデバイスは更に、PHYプリアンブルの信号フィールドに、選択されたミッドアンブルの周期性の表示を含め、信号フィールド全体を単一のOFDMシンボル上に変調するように構成される、実施形態20に記載の装置。
【0173】
実施形態23:ダウンクロック比は、1、1/2、および1/4で構成されるセットから選択され、ダウンクロック比1に従ってPPDUを生成することは、第1の直交周波数分割多重(OFDM)サブキャリア間隔を含むようにPPDUを生成することを含み、ダウンクロック比1/2に従ってPPDUを生成することは、第1のOFDMサブキャリア間隔の半分である第2のOFDMサブキャリア間隔を含むようにPPDUを生成することを含み、ダウンクロック比1/4に従ってPPDUを生成することは、第1のOFDMサブキャリア間隔の4分の1である第3のOFDMサブキャリア間隔を含むようにPPDUを生成することを含む、実施形態14から22のいずれかに記載の装置。
【0174】
実施形態24:第1のOFDMサブキャリア間隔は156.25kHzであり、第2のOFDMサブキャリア間隔は78.125kHzであり、第3のOFDMサブキャリア間隔は39.0625kHzである、実施形態23に記載の装置。
【0175】
実施形態25:第1のOFDMサブキャリア間隔は312.5kHzであり、第2のOFDMサブキャリア間隔は156.25kHzであり、第3のOFDMサブキャリア間隔は78.125kHzである、実施形態23に記載の装置。
【0176】
実施形態26:1または複数のICデバイスは更に、少なくとも4つの許容されるガードインターバル(GI)持続時間の値のセットからGI持続時間の値を選択し、選択されたGI持続時間の値に従ってPPDUを生成し、選択されたGI持続時間の値の表示を含むPHYプリアンブルを含むようにPPDUを生成するように構成される、実施形態14から25のいずれかに記載の装置。
【0177】
実施形態27:無線通信の方法であって、通信デバイスにおいて、車両通信ネットワークで伝送される物理層(PHY)プロトコルデータユニット(PPDU)を生成するためのダウンクロック比を選択する段階と、通信デバイスにおいて、i)選択されたダウンクロック比に従って、かつ、ii)a)IEEE802.11n規格、b)IEEE802.11ac規格、および、c)IEEE802.11ax規格のうちの1つで定義されるPPDUフォーマットのダウンクロックバージョンとして、PPDUを生成する段階と、通信デバイスが車両通信ネットワークでPPDUを伝送する段階とを含む方法。
【0178】
実施形態28:実施形態27の方法は、通信デバイスにおいて、車両通信ネットワークでPPDUが伝送される際に使用される周波数帯域幅を選択する段階を更に含み、周波数帯域幅は許容される周波数帯域幅のセットから選択される。ここで、PPDUを生成する段階は、PPDUを、選択された周波数帯域幅に亘るように生成する段階を含む。
【0179】
実施形態29:実施形態28の方法において、ダウンクロック比は、選択された周波数帯域幅に基づいて選択される。
【0180】
実施形態30:実施形態29の方法において、周波数帯域幅は、20MHz、10MHz、および5MHzで構成されるセットから選択され、ダウンクロック比は、1、1/2、および1/4で構成されるセットから選択され、ダウンクロック比1は周波数帯域幅20MHzに対応し、ダウンクロック比1/2は周波数帯域幅10MHzに対応し、ダウンクロック比1/4は周波数帯域幅5MHzに対応する。
【0181】
実施形態31:通信デバイスにおいて、選択された周波数帯域幅に基づいて、許容されるミッドアンブルの周期性の値の複数のセットの中から、許容されるミッドアンブルの周期性の値のセットを選択する段階と、通信デバイスにおいて、選択された許容されるミッドアンブルの周期性の値のセットからミッドアンブルの周期性の値を選択する段階とを更に備え、PPDUを生成する段階は、選択されたミッドアンブルの周期性に従って、i)PHYプリアンブルと、ii)1または複数のPHYミッドアンブルを含むPHYデータ部分とを含むようにPPDUを生成する段階であって、PHYプリアンブルは、選択されたミッドアンブルの周期性の表示を含むように生成される、段階を有する、実施形態28から30のいずれかに記載の方法。
【0182】
実施形態32:PPDUを生成する段階は、選択されたミッドアンブルの周期性の値の表示を含むようにPHYプリアンブルを生成する段階を有する、実施形態31に記載の方法。
【0183】
実施形態33:PPDUを生成する段階は、選択された周波数帯域幅の表示を更に含むようにPHYプリアンブルを生成する段階を有する、実施形態31に記載の方法。
【0184】
実施形態34:選択されたミッドアンブルの周期性の表示は、PHYプリアンブルの信号フィールドに含まれ、信号フィールド全体が単一のOFDMシンボル上に変調される、実施形態31に記載の方法。
【0185】
実施形態35:ダウンクロック比は、1、1/2、および1/4で構成されるセットから選択され、ダウンクロック比1に従ってPPDUを生成する段階は、第1の直交周波数分割多重(OFDM)サブキャリア間隔を含むようにPPDUを生成する段階を有し、ダウンクロック比1/2に従ってPPDUを生成する段階は、第1のOFDMサブキャリア間隔の半分である第2のOFDMサブキャリア間隔を含むようにPPDUを生成する段階を有し、ダウンクロック比1/4に従ってPPDUを生成する段階は、第1のOFDMサブキャリア間隔の4分の1である第3のOFDMサブキャリア間隔を含むようにPPDUを生成する段階を有する、実施形態27から34のいずれかに記載の方法。
【0186】
実施形態36:第1のOFDMサブキャリア間隔は156.25kHzであり、第2のOFDMサブキャリア間隔は78.125kHzであり、第3のOFDMサブキャリア間隔は39.0625kHzである、実施形態35に記載の方法。
【0187】
実施形態37:第1のOFDMサブキャリア間隔は312.5kHzであり、第2のOFDMサブキャリア間隔は156.25kHzであり、第3のOFDMサブキャリア間隔は78.125kHzである、実施形態35に記載の方法。
【0188】
実施形態38:通信デバイスにおいて、少なくとも4つの許容されるガードインターバル(GI)持続時間の値のセットからGI持続時間の値を選択する段階を更に備え、PPDUを生成する段階は、選択されたGI持続時間の値に従ってPPDUを生成する段階と、選択されたGI持続時間の値の表示を含むPHYプリアンブルを含むようにPPDUを生成する段階とを有する、実施形態27から37のいずれかに記載の方法。
【0189】
実施形態39:装置が、1または複数の集積回路(IC)デバイスを有するネットワークインタフェースデバイスを備える。ネットワークインタフェースデバイスは、車両通信ネットワークで伝送される物理層(PHY)プロトコルデータユニット(PPDU)を生成するためのダウンクロック比を選択し、i)選択されたダウンクロック比に従って、かつ、ii)a)IEEE802.11n規格、b)IEEE802.11ac規格、および、c)IEEE802.11ax規格のうちの1つで定義されるPPDUフォーマットのダウンクロックバージョンとして、PPDUを生成し、車両通信ネットワークでPPDUを伝送するように構成される。
【0190】
実施形態40:実施形態39の装置において、1または複数のICデバイスは更に、通信デバイスにおいて、車両通信ネットワークでPPDUが伝送される際に使用される周波数帯域幅を選択するように構成され、周波数帯域幅は許容される周波数帯域幅のセットから選択される。ここで、PPDUを生成する段階は、PPDUを、選択された周波数帯域幅に亘るように生成する段階を含む。
【0191】
実施形態41:1または複数のICデバイスは更に、選択された周波数帯域幅に基づいてダウンクロック比を更に選択するように構成される、実施形態40に記載の装置。
【0192】
実施形態42:実施形態41の装置において、1または複数のICデバイスは、20MHz、10MHz、および5MHzで構成されるセットから周波数帯域幅を選択するように構成され、ダウンクロック比は、1、1/2、および1/4で構成されるセットから選択され、ダウンクロック比1は周波数帯域幅20MHzに対応し、ダウンクロック比1/2は周波数帯域幅10MHzに対応し、ダウンクロック比1/4は周波数帯域幅5MHzに対応する。
【0193】
実施形態43:1または複数のICデバイスは更に、選択された周波数帯域幅に基づいて、許容されるミッドアンブルの周期性の値の複数のセットの中から、許容されるミッドアンブルの周期性の値のセットを選択することと、選択された許容されるミッドアンブルの周期性の値のセットからミッドアンブルの周期性の値を選択することと、選択されたミッドアンブルの周期性に従って、i)PHYプリアンブルと、ii)1または複数のPHYミッドアンブルを含むPHYデータ部分とを含むようにPPDUを生成することであって、PHYプリアンブルは、選択されたミッドアンブルの周期性の表示を含むように生成される、生成することとを行うように構成される、実施形態40から42のいずれかに記載の装置。
【0194】
実施形態44:1または複数のICデバイスは更に、選択されたミッドアンブルの周期性の値の表示を含むようにPHYプリアンブルを生成するように構成される、実施形態43に記載の装置。
【0195】
実施形態45:1または複数のICデバイスは更に、選択された周波数帯域幅の表示を更に含むようにPHYプリアンブルを生成するように構成される、実施形態44に記載の装置。
【0196】
実施形態46:1または複数のICデバイスは更に、PHYプリアンブルの信号フィールドに、選択されたミッドアンブルの周期性の表示を含め、信号フィールド全体を単一のOFDMシンボル上に変調するように構成される、実施形態44に記載の装置。
【0197】
実施形態47:ダウンクロック比は、1、1/2、および1/4で構成されるセットから選択され、ダウンクロック比1に従ってPPDUを生成することは、第1の直交周波数分割多重(OFDM)サブキャリア間隔を含むようにPPDUを生成することを含み、ダウンクロック比1/2に従ってPPDUを生成することは、第1のOFDMサブキャリア間隔の半分である第2のOFDMサブキャリア間隔を含むようにPPDUを生成することを含み、ダウンクロック比1/4に従ってPPDUを生成することは、第1のOFDMサブキャリア間隔の4分の1である第3のOFDMサブキャリア間隔を含むようにPPDUを生成することを含む、実施形態39から46のいずれかに記載の装置。
【0198】
実施形態48:第1のOFDMサブキャリア間隔は156.25kHzであり、第2のOFDMサブキャリア間隔は78.125kHzであり、第3のOFDMサブキャリア間隔は39.0625kHzである、実施形態47に記載の装置。
【0199】
実施形態49:第1のOFDMサブキャリア間隔は312.5kHzであり、第2のOFDMサブキャリア間隔は156.25kHzであり、第3のOFDMサブキャリア間隔は78.125kHzである、実施形態47に記載の装置。
【0200】
実施形態60:1または複数のICデバイスは更に、少なくとも4つの許容されるガードインターバル(GI)持続時間の値のセットからGI持続時間の値を選択し、選択されたGI持続時間の値に従ってPPDUを生成し、選択されたGI持続時間の値の表示を含むPHYプリアンブルを含むようにPPDUを生成するように構成される、実施形態39から49のいずれかに記載の装置。
【0201】
ハードウェア、ファームウェア命令を実行するプロセッサ、ソフトウェア命令を実行するプロセッサ、またはこれらの任意の組み合わせを利用して、上記の様々なブロック、動作、および技術のうちの少なくともいくつかを実装することができる。ソフトウェア命令またはファームウェア命令は、ソフトウェア命令またはファームウェア命令を実行するプロセッサを利用して実装されるときに、RAMもしくはROMまたはフラッシュメモリ、プロセッサ、ハードディスクドライブ、光学ディスクドライブ、テープドライブ内などの磁気ディスク、光学ディスク、または他の記憶媒体上などの任意のコンピュータ可読メモリに記憶され得る。ソフトウェア命令またはファームウェア命令は、プロセッサで実行されるときにプロセッサに様々な動作を実行させる機械可読命令を含んでよい。
【0202】
ハードウェアは、ハードウェアで実装されるときに、ディスクリートコンポーネント、1または複数の集積回路(IC)、特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラマブル論理デバイス(PLD)などのうちの1または複数を含んでよい。
【0203】
本発明は具体的な例を参照しながら説明されているが、これらの例は本発明の限定ではなく例示のみを意図したものであり、開示されている実施形態への変更、追加、および/または削除が、本発明の範囲から逸脱することなく行われてよい。
図1
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図12