(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-02
(45)【発行日】2024-09-10
(54)【発明の名称】不用品リサイクルプログラム、方法及び情報処理装置
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/30 20230101AFI20240903BHJP
【FI】
G06Q10/30
(21)【出願番号】P 2022077321
(22)【出願日】2022-05-10
【審査請求日】2023-03-10
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】523078476
【氏名又は名称】宏幸物産株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100173679
【氏名又は名称】備後 元晴
(74)【代理人】
【識別番号】100075410
【氏名又は名称】藤沢 則昭
(72)【発明者】
【氏名】高谷 宗良
【審査官】小山 和俊
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-027161(JP,A)
【文献】特開2013-127688(JP,A)
【文献】特開2015-026314(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
貴金属あるいはその合金、レアメタル及びレアアースから選択される少なくとも1種以上の金属が含まれる小型家電のリサイクルを促進させるプログラムであって、
当該プログラムは、情報処理装置の制御手段に、
前記小型家電に係る
製造メーカ名、機種名、型番、製品番号及び製造年のいずれかを含むユーザ入力情報の入力を受け付けさせ、前記ユーザ入力情報に基づき、
前記少なくとも1種以上の金属に応じたポイントを特定させ、
前記ユーザ入力情報に基づき対応するポイントを特定できない場合には、前記
小型家電の重量に係るユーザ入力情報を受け付けさせ、前記
小型家電の重量に係るユーザ入力情報に基づき、
前記少なくとも1種以上の金属に応じたポイントを特定させ
る、プログラム。
【請求項2】
前記情報処理装置の制御手段に、
前記ポイントが特定された前記
小型家電について、
前記少なくとも1種以上の金属のリサイクルをする業者による価格の入力を認識させると、価格が入力された旨の通知を
ユーザ端末に出力させる
、請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
貴金属あるいはその合金、レアメタル及びレアアースから選択される少なくとも1種以上の金属が含まれる小型家電のリサイクルを促進させる方法であって、
情報処理装置の制御手段が、
前記小型家電に係る
製造メーカ名、機種名、型番、製品番号及び製造年のいずれかを含むユーザ入力情報の入力を受け付
け、前記ユーザ入力情報に基づき、
前記少なくとも1種以上の金属に応じたポイントを特定するステップと、
前記ユーザ入力情報に基づき対応するポイントを特定できない場合
に、前記
小型家電の重量に係るユーザ入力情報の入力を受け付
け、前記
小型家電の重量に係るユーザ入力情報に基づき、
前記少なくとも1種以上の金属に応じたポイントを特定する
ステップとを実行する、方法。
【請求項4】
貴金属あるいはその合金、レアメタル及びレアアースから選択される少なくとも1種以上の金属が含まれる小型家電のリサイクルを促進させる情報処理装置であって、
当該情報処理装置は、
制御手段を有し、
前記制御手段は、
前記小型家電に係る
製造メーカ名、機種名、型番、製品番号及び製造年のいずれかを含むユーザ入力情報の入力を受け付け、前記ユーザ入力情
報に基づき、
前記少なくとも1種以上の金属に応じたポイントを特定し、
前記ユーザ入力情報に基づき対応するポイントを特定できない場合には、前記
小型家電の重量に係るユーザ入力情報の入力を受け付け、前記
小型家電の重量に係るユーザ入力情報に基づき、
前記少なくとも1種以上の金属に応じたポイントを特定す
る、情報処理装置。
【請求項5】
貴金属あるいはその合金、レアメタル及びレアアースから選択される少なくとも1種以上の金属が含まれる小型家電のリサイクルを促進させる
小型家電回収装置であって
、
小型家電を収容
する収容部と、
請求項4に記載の情報処理装置
とを有する
、小型家電回収装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、不用品のリサイクルを促進させるプログラム、方法及び情報処理装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、携帯電話、スマートフォン、パソコン(Personal Computer)等の小型家電に含まれる貴金属・レアメタル・レアアースの回収は、不用品の回収という形で、企業や地方自治体等が中心となって行っている。
【0003】
金、白金、パラジウム等の「貴金属あるいはその合金」は、触媒作用、磁性及び水素吸蔵を始めとする多彩な性質を持つため、日進月歩のIT・AI分野の基盤となる電子回路を構成する電子部品や磁気ディスク、更には新規の機能性材料の創製に不可欠の資源となっている
【0004】
また、「レアメタル」は、地殻中の存在量が比較的少なかったり、採掘と精錬のコストが高いなどの理由で流通・使用量が少ない非鉄金属を指す。具体的には、リチウム、ベリリウム、ホウ素、希土類、チタン、バナジウム、クロム、マンガン、コバルト、ニッケル、ガリウム、ゲルマニウム、セレン、ルビジウム、ストロンチウム、ジルコニウム、ニオブ、モリブデン、パラジウム、インジウム、アンチモン、テルル、セシウム、バリウム、ハフ二ウム、タンタル、タングステン、レ二ウム、白金、タリウム、ビスマス等を指す。
【0005】
「レアメタル」は、強度を増したり、錆びにくくする構造材料への添加材として、また発光ダイオードや電池、永久磁石などの電子・磁石材料として、さらには光触媒やニューガラスなどの機能性材料として用途は多岐に渡る。そのため、現代社会では非常に重要な元素である。
【0006】
なお、レアメタルの一部の元素(希土類)は「レアアース」と呼ばれている。希土類は、スカンジウム、イットリウム、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、プロメチウム、サマリウム、ユウロビウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム、ルテチウム等を指す。
【0007】
例えば、「レアアース」に含まれるネオジム及びジスプロシウムは、次世代自動車に不可欠なレアアース磁石の材料として使用される。また、セリウム及びランタンは、HDDガラス基板等の研磨剤や自動車用排ガス触媒として使用される。
【0008】
これらの「レアメタル」や「レアアース」は、上述した通り、地球に存在する量が少ない、存在する場所が少ない、広く薄く散らばっていて固まって取り出すのが難しい等、取得に困難性がある。
【0009】
一方、「レアメタル」や「レアアース」には、上述した通り、産業上数多くの用途があり、我々の生活に無くてはならないものとなっている。
【0010】
そのため近年、携帯電話、スマートフォン、パソコン等の小型家電から効率的に「レアメタル」や「レアアース」を取り出すための方法や装置が盛んに開発されている。
【0011】
例えば、特許文献1では、磁石由来の鉄残渣に含まれる希土類元素、特にジスプロシウム(Dy)、ネオジム(Nd)及びプラセオジム(Pr)を選択的に溶出させる能力を有する新規微生物を取得する構成が開示されている。
【0012】
また、特許文献2では、有機溶媒の使用量を低減できると同時に、高い安全性を担保しつつ、レアメタルやレアアース等の金属元素を分離することができる金属元素の分離方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【0014】
【0015】
またそもそも、「レアメタル」等の流通量を増加させるため、携帯電話やパソコン等の小型家電に含まれる「レアメタル」等のリサイクルを促進させることが重要となる。特に、「都市鉱山」と呼ばれる、使用されていない不用品の、携帯電話、スマートフォン、パソコン等の小型家電を、家庭や事業所から回収することが重要となる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
しかしながら、小型家電の回収は、思うように進まず、レアメタル等のリサイクルが進んでいないのが現状である。
【0017】
そこでこの発明は、上記問題点に対処するため、不用品のリサイクルを促進させるプログラム、方法及び情報処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0018】
前記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、
不用品のリサイクルを促進させるプログラムであって、
当該プログラムは、情報処理装置の制御手段に、
不用品に係るユーザ入力情報の入力を受け付けさせ、
前記ユーザ入力情報に基づき、対応するポイントを特定させ、
前記ユーザ入力情報に基づき対応するポイントを特定できない場合には、前記不用品の重量に係るユーザ入力情報を受け付けさせ、
前記不用品の重量に係るユーザ入力情報に基づき、対応するポイントを特定させる、プログラムとした。
【0019】
また、請求項2に係る発明は、
前記プログラムは、情報処理装置の制御手段に、
前記ポイントが特定された前記不用品について、価格の入力を認識させると、
価格が入力された旨の通知を出力させる、請求項1に記載のプログラムとした。
【0020】
また、請求項3に係る発明は、
不用品のリサイクルを促進させる方法であって、
不用品に係るユーザ入力情報の入力を受け付けるステップと、
前記ユーザ入力情報に基づき、対応するポイントを特定するステップと、
前記ユーザ入力情報に基づき対応するポイントを特定できない場合には、前記不用品の重量に係るユーザ入力情報の入力を受け付けるステップと、
前記不用品の重量に係るユーザ入力情報に基づき、対応するポイントを特定する、方法とした。
【0021】
また、請求項4に係る発明は、
不用品のリサイクルを促進させる情報処理装置であって、
当該情報処理装置は、
不用品に係るユーザ入力情報の入力を受け付け、
前記ユーザ入力情報情報に基づき、対応するポイントを特定し、
前記ユーザ入力情報に基づき対応するポイントを特定できない場合には、前記不用品の重量に係るユーザ入力情報の入力を受け付け、
前記不用品の重量に係るユーザ入力情報に基づき、対応するポイントを特定する制御手段を有する、情報処理装置とした。
【0022】
また、請求項5に係る発明は、
不用品のリサイクルを促進させる不用品回収装置であって、
前記不用品回収装置は、不用品を収容し、
請求項4に記載の情報処理装置を有する、不用品回収装置とした。
【発明の効果】
【0023】
この発明では、不用品に係るユーザ入力情報に基づき、対応するポイントを特定する構成であるため、ユーザが自身の所有する不用品の価値を認識・確認することができ、便宜である。また、ポイントを確認したユーザは、当該ポイントに対応する対価を得るため、その不用品をリサイクルに回そうとする。そのため、不用品のリサイクルが促進される。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】本実施の形態例1の不用品リサイクルシステムの概略構成図である。
【
図2】本実施の形態例1の不用品リサイクルシステムのWebサーバに係る概略図である。
【
図3】本実施の形態例1の不用品リサイクルシステムのDBサーバに係る概略図である。
【
図4】本実施の形態例1の不用品リサイクルシステムに係るDBサーバの記憶手段内の不用品リサイクル表示制御情報記憶領域の一部を模式的に示した図である。
【
図5】本実施の形態例1の不用品リサイクルシステムに係るDBサーバの記憶手段内のユーザ入力情報記憶領域を模式的に示した図である。
【
図6】本実施の形態例1の不用品リサイクルシステムの端末に係る概略図である。
【
図7】本実施の形態例1の不用品リサイクルシステムの処理の流れを示す流れ図である。
【
図8】本実施の形態例1の不用品リサイクルシステムの処理の流れを示す流れ図である。
【
図9】(a)、(b)はいずれも、本実施の形態例1の不用品リサイクルシステムに係る端末上に不用品リサイクル表示制御情報が表示された状態を示す説明図である。
【
図10】(a)、(b)はいずれも、本実施の形態例1の不用品リサイクルシステムに係る端末上に不用品リサイクル表示制御情報が表示された状態を示す説明図である。
【
図11】本実施の形態例1の不用品リサイクルシステムに係る端末上に不用品リサイクル表示制御情報が表示された状態を示す説明図である。
【
図12】(a)、(b)はいずれも、本実施の形態例1の不用品リサイクルシステムに係る端末上に不用品リサイクル表示制御情報が表示された状態を示す説明図である。
【
図13】本実施の形態例2の不用品リサイクルシステムに係る不用品回収装置の外観を示した図である。
【
図14】本実施の形態例2の不用品リサイクルシステムの不用品回収装置のサーバユニットに係る概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
<実施の形態例1>
以下、添付図面を参照してこの発明に係る実施の形態例を詳細に説明する。ただし、この実施の形態例に記載されている構成要素はあくまでも例示であり、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【0026】
図1は、本発明の不用品リサイクルシステムAの概略構成図である。
【0027】
<不用品リサイクルシステムAの構成>
不用品リサイクルシステムAは、主としてWeb(ウェブ)サーバ1と、DB(データベース)サーバ2と端末3とから構成され、Webサーバ1と各端末3は、インターネット等のネットワーク4を通じて通信可能に接続されている。また、Webサーバ1とDBサーバ2とはネットワーク5を通じて通信可能に接続されている。なお、
図1では端末3は3台示されているが、この構成に限定されるわけではなく、端末3の数は1以上であれば良い。
【0028】
<Webサーバ1の構成>
Webサーバ1は、ネットワーク4を通じて接続された各端末3に不用品リサイクル表示制御情報を出力し、各端末3から受信したユーザ入力情報を、DBサーバ2に出力等する情報処理装置である。Webサーバ1は、
図2に示すように、制御手段11、RAM12、ROM13、記憶手段14、表示手段15、入力手段16、通信手段17、これらの機器を接続するバス18を有している。
【0029】
制御手段11は、例えば、CPU(=Central Processing Unit)等であって、記憶手段14に記憶されているアプリケーションプログラム、オペレーティングシステム(OS)や制御プログラム等を実行し様々な機能を実現する。また、RAM12にプログラムの実行に必要な情報、ファイル等を一時的に記憶させる。
【0030】
特に、制御手段11は、端末3から不用品リサイクル表示制御情報の送信の要求を受け付けると、ネットワーク5を通じて接続されたDBサーバ2に不用品リサイクル表示制御情報の送信要求を出力する。また、制御手段11は、DBサーバ2から不用品リサイクル表示制御情報を受信すると、当該不用品リサイクル表示制御情報を、記憶手段14内の不用品リサイクル表示制御情報記憶領域141から呼び出した不用品リサイクル表示制御情報と共に、端末3に対し出力する。
【0031】
また、制御手段11は、端末3からのアクセスを初めて認識した場合(=それまで、当該端末3からWebサーバ1に対してアクセスがなかった)、当該端末3を識別する識別情報を作成し、作成した識別情報を端末3に出力する。なお、端末3は、受け取った識別情報をフラッシュメモリ等の記憶手段34に記憶し、以降のWebサーバ1に対する要求に含める。
【0032】
また、制御手段11は、端末3から識別情報と共に、不用品リサイクル希望者等のユーザによって入力されたリサイクル対象の不用品に係るユーザ入力情報を受信すると、DBサーバ2に出力する。
【0033】
RAM(=Random Access Memory)12は各種データ、プログラム等を一時的に記憶するためのものであり、制御手段11の主メモリ、ワークエリア等として機能する。ROM(=Read Only Memory)13は、内部に基本I/Oプログラム等のプログラム、基本処理において使用する各種データ等を記憶する。
【0034】
記憶手段14は、補助記憶装置であり、大容量メモリとして機能する。記憶手段14には、アプリケーションプログラム、OS、制御プログラム、関連プログラム等を記憶する。
【0035】
また、記憶手段14内には、不用品リサイクル表示制御情報記憶領域141が設けられている。
【0036】
<不用品リサイクル表示制御情報記憶領域141の構成>
不用品リサイクル表示制御情報記憶領域141には、不用品リサイクル情報の表示制御を行うための不用品リサイクル表示制御情報が記憶されている。不用品リサイクル表示制御情報には、例えば、HTML(=Hyper Text Markup Language)等の構造化言語により記述された不用品リサイクルに関する情報の要素や構造を指定する情報が含まれる。
【0037】
また、不用品リサイクル表示制御情報の中には、不用品リサイクル情報のレイアウトを規定するレイアウト情報や、端末3にスクリプト処理を実行させるためのスクリプト情報が含まれていても良い。レイアウト情報は、例えばCSS(=Cascading Style Sheets)等のスタイルシートにより表現される。更に、スクリプト情報は、例えばJavaScript(登録商標)等のスクリプト言語により記述される。
【0038】
表示手段15は、例えば液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、CRT、プラズマディスプレイであり、入力手段16から入力されたコマンドや、それに対するWebサーバ1の応答出力等を表示するものである。
【0039】
入力手段16は、例えば、キーボードやポインティングデバイス(マウス等)、タッチパネルである。ユーザは入力手段16を用いて、Webサーバ1に対して、Webサーバ1を制御する命令等を入力指示する。
【0040】
通信手段17はインタフェイスであり、この通信手段17を介してWebサーバ1は、DBサーバ2や各端末3等の他の装置との情報や命令のやり取りを行う。バス18は、Webサーバ1内のデータの流れを司るものである。
【0041】
尚、以上の各装置と同等の機能を実現するソフトウェアにより、ハードウェア装置の代替として構成することもできる。
【0042】
<DBサーバ2の構成>
DBサーバ2は、ネットワーク5を通じて接続されたWebサーバ1からの要求に応じて、記憶されている情報を呼び出して出力し、またWebサーバ1から受信したユーザ入力情報を、端末3の識別情報に関連付けて記憶等する、情報処理装置である。DBサーバ2は、
図3に示すように、制御手段21、RAM22、ROM23、記憶手段24、表示手段25、入力手段26、通信手段27、これらの機器を接続するバス28を有している。
【0043】
制御手段21は、記憶手段24に記憶されているアプリケーションプログラム、オペレーティングシステム(OS)や制御プログラム等を実行し様々な機能を実現する。また、RAM22にプログラムの実行に必要な情報、ファイル等を一時的に記憶させる。
【0044】
特に、制御手段21は、ネットワーク5を通じて接続されたWebサーバ1から不用品リサイクル表示制御情報の送信の要求を受け付けると、記憶手段24内の不用品リサイクル表示制御情報記憶領域241に記憶されている不用品リサイクル表示制御情報を呼び出して、Webサーバ1に出力する。
【0045】
また、制御手段21は、Webサーバ1から、ユーザ入力情報を、端末3の識別情報と共に受信すると、ユーザ入力情報記憶領域242に、受信した識別情報と同一の識別情報に関連付けて記憶させる。
【0046】
また、制御手段21は、ユーザ入力情報として受信した、リサイクルを希望する不用品に係る製造メーカ名、あるいは機種名と、型番、あるいは製品番号に基づき、対応するポイントを特定し、ユーザ入力情報として、ユーザ入力情報記憶領域242に記憶させる。また、制御手段21は、ユーザ入力情報として受信した、型番、あるいは製品番号に基づき、対応するポイントを特定し、ユーザ入力情報として、ユーザ入力情報記憶領域242に記憶させる。更に、制御手段21は、ユーザ入力情報として受信した、リサイクルを希望する不用品に係る重量に基づき、対応するポイントを特定し、ユーザ入力情報として、ユーザ入力情報記憶領域242に記憶させる。
【0047】
なお、本実施の形態例1では、制御手段21は、製造メーカ名、あるいは機種名と、型番、あるいは製品番号等に基づき、対応するポイントを特定する構成等、ポイントを特定する構成について3種類を示したが、これらの構成に限定されるものではない。例えば、製造メーカー、あるいは機種名だけで対応するポイントを特定する構成としても良いし、製造メーカ及び機種名の2つで対応するポイントを特定する構成としても良い。更には、不用品の製造年等で対応するポイントを特定する構成として良い。要は、不用品に関連する情報に基づき、対応するポイントを特定する構成であれば良い。
【0048】
更に、制御手段21は、識別情報に関連付けてポイントが記憶されている不用品について、価格に係る情報の入力を認識すると、当該ポイントに当該価格を上書きして記憶させる。
【0049】
記憶手段24は補助記憶装置であり、大容量メモリとして機能する。記憶手段24には、アプリケーションプログラム、OS、制御プログラム、関連プログラム等を記憶する。
【0050】
また、記憶手段24内には、不用品リサイクル表示制御情報記憶領域241と、ユーザ入力情報記憶領域242が設けられている。
【0051】
<不用品リサイクル表示制御情報記憶領域241の構成>
不用品リサイクル表示制御情報記憶領域241には、不用品リサイクル情報の表示制御を行うための不用品リサイクル表示制御情報が記憶されている。不用品リサイクル表示制御情報には、例えば、HTML(=Hyper Text Markup Language)等の構造化言語により記述された「不用品リサイクルに関する情報」が含まれる。
【0052】
ここで、「不用品リサイクルに関する情報」には、リサイクル対象の不用品を特定するための質問(例えば、「質問1:不用品のリサイクルをご希望ですか」、「質問2:リサイクルを希望される不用品の製造メーカ名を入力して下さい」、「質問3:リサイクルを希望される不用品の機種名・型番(形式名)・製品番号(シリアルナンバー)等を入力して下さい」)や、リサイクル対象の不用品の重量を特定するための質問(例えば、「質問4:リサイクルを希望される不用品の重量を入力して下さい)や、不用品のリサイクルを扱う業者や店舗の情報が必要であるか否かを問う質問(例えば、「質問5:不用品のリサイクルを行う業者の連絡先、あるいは不用品の持ち込みを受け付ける店舗の連絡先の一覧を表示しますか」、「質問6:あなたの現在地に基づき、不用品の持ち込みを受け付ける最寄りの店舗の連絡先を表示しますか」)が含まれる。また、ユーザから入力を受け付けた情報に基づき、対応するポイントを特定するために使用される、携帯電話、スマートフォン及びパソコンの各製造メーカの名称・各機種名・各型番・各製品番号・各重量が含まれる。また、製造メーカ名、あるいは機種名と、型番、あるいは製品番号に応じて付与される各ポイントと、型番、あるいは製品番号に応じて付与される各ポイントと、重量(例えば、0.5(Kg)刻み)に応じて付与される各ポイントが含まれる。更に、不用品を査定した価格が含まれる。
【0053】
更に、リサイクルを希望する者から不用品を引き取り、リサイクル(例えば、不用品を分解して、レアメタル・レアアースを取り出す。素材毎に分別して再利用する)を行う業者の連絡先等(例えば、住所、名称、電話番号、メールアドレス等)や、リサイクルを希望する者から不用品の持ち込みを受け付ける店舗の連絡先等(例えば、住所、名称、電話番号、メールアドレス、経度と緯度の座標からなる位置情報等)が含まれる。
【0054】
なお、携帯電話、スマートフォン及びパソコンの機種・型番・製品番号については、対応して当該携帯電話等の外観を示す画像情報が、「不用品リサイクルに関する情報」に含まれていても良い。また、リサイクルを行う業者や不用品の持ち込みを受け付ける店舗の外観を示す画像情報が、「不用品リサイクルに関する情報」に含まれていても良い。
【0055】
また、
図4に示すように、製造メーカ名、あるいは機種名と、型番、あるいは製品番号に対応して、付与されるポイントが、対応ポイント表の形式で、不用品リサイクル表示制御情報記憶領域241に記憶されている。また、重量(例えば、0.5(kg)刻み)に対応して、付与されるポイントが、対応ポイント表の形式で、不用品リサイクル表示制御情報記憶領域241に記憶されている。そのため、制御手段21は、この対応ポイント表を参照して、製造メーカ名、あるいは機種名と、型番、あるいは製品番号の2つに基づき、ポイントを特定する。但し、制御手段21は、型番、あるいは製品番号だけで、ポイントを特定することもできる。また、この対応ポイント表内の型番等で対応していない不用品である等、ユーザによって入力された型番及び製品番号等のユーザ入力情報によって、ポイントを特定できない場合には、制御手段21は、ユーザによって入力された重量に基づき、ポイントを特定する。
【0056】
<ユーザ入力情報記憶領域242の構成>
ユーザ入力情報記憶領域242には、
図5に示すように、端末3の識別情報に関連付けて、上記質問1~質問6に対する回答として、不用品のリサイクル希望者等のユーザによって入力されたユーザ入力情報を記憶する。また、リサイクルを希望する不用品に係る製造メーカ名、あるいは機種名と、型番、あるいは製品番号等に基づき、特定したポイントを、ユーザ入力情報として記憶する。更に、ポイントの代わりに、査定された価格を記憶する。なお、本実施の形態例1では、各不用品について価格が入力された場合には、ポイントに上書きする構成となっているが、この構成に限定されるものではなく、ポイントと価格を両方記憶する構成としても良い。
【0057】
本実施の形態例1では、本実施の形態例1に係るプログラム及び関連データを直接RAM12等にロードして実行させる例を示しているが、これ以外にも、本実施の形態例1に係るプログラムを動作させる度に、既にプログラムがインストールされている記憶手段14や記憶手段24からRAM12等にロードするようにしてもよい。また、本実施の形態例1に係るプログラムをROM13等に記憶しておき、これをメモリマップの一部をなすように構成し、直接制御手段11や制御手段21で実行することも可能である。
【0058】
また、本実施の形態例1では、説明の便宜のため、Webサーバ1やDBサーバ2を1つの装置で実現した構成について述べるが、複数の装置にリソースを分散した構成によって実現してもよい。例えば、記憶や演算のリソースを複数の装置に分散した形に構成してもよい。或いは、Webサーバ1やDBサーバ2上で仮想的に実現される構成要素毎にリソースを分散し、並列処理を行うようにしてもよい。
【0059】
更に、本実施の形態例1では、説明の便宜のため、Webサーバ1やDBサーバ2を、ハードウェアによって夫々1台のサーバとして動作する物理サーバで実現した構成について述べるが、ソフトウェアによって夫々1台のサーバとして動作するように物理サーバ上に構成された仮想サーバとして実現した構成であっても良い。
【0060】
また、本実施の形態例1では、説明の便宜のため、Webサーバ1やDBサーバ2を夫々独立したサーバで実現した構成について述べるが、Webサーバ1とDBサーバ2の両方の構成を有する1つのサーバで実現した構成としても良い。
【0061】
<端末3の構成>
端末3は、ネットワーク4を通じて、Webサーバ1に接続可能な情報処理装置であって、例えば、スマートフォン、タブレット型・ノート型・デスクトップ型のパソコンである。端末3は、
図6に示すように、CPU等の制御手段31と、液晶・有機ELディスプレイ等の表示手段32と、タッチパネルあるいはキーボード等の入力手段33と、プログラムであるWebブラウザが格納された、フラッシュメモリ、あるいはハードディスク・SSD等の記憶手段34を少なくとも有している。
【0062】
制御手段31は、入力手段33を通じて、不用品のリサイクル希望者等のユーザからWebサーバ1に接続する旨の操作を受け付けると、Webブラウザを用いて、ネットワーク4を通じてWebサーバ1にアクセスし、不用品リサイクル表示制御情報の送信を要求する。具体的には、例えば、不用品のリサイクル希望者等のユーザは、端末3の記憶手段34内に、不用品リサイクルシステムAに係るアプリケーションプログラム(=アプリ)を予めダウンロード・インストールしておく。そして、ユーザが表示手段32上に表示された不用品リサイクルシステムAに係るアプリのアイコンをタップする等、入力手段33を操作して、当該アプリを立ち上げると、制御手段31は、Webサーバ1にアクセスし、不用品リサイクル表示制御情報の送信を要求する。
【0063】
また、制御手段31は、Webサーバ1から自身を識別する識別情報を受信すると、Webブラウザを用いて、記憶手段34に記憶させる。更に、制御手段31は、Webサーバ1から不用品リサイクル表示制御情報を受信すると、Webブラウザを用いて解析し、不用品リサイクル情報を表示手段32上に表示させる。
【0064】
また、制御手段31は、入力手段33を通じて、不用品のリサイクル希望者等のユーザからユーザ入力情報の入力操作を受け付けると、入力されたユーザ入力情報を、Webブラウザを用いて、表示手段32上に表示させる。また、入力されたユーザ入力情報を、Webブラウザを用いて、記憶手段34から呼び出した識別情報と共に、ネットワーク4を通じてWebサーバ1に出力する。
【0065】
また、制御手段31は、所定の間隔で、自身の現在の位置情報を受信して、記憶手段34に記憶させる。具体的には例えば、GPS衛星(図示省略)からGPS信号を受信し、このGPS信号を伴う位置データ要求を、ネットワーク4を介して位置データ取得サーバ(図示省略)に行い、位置データ取得サーバから現在の位置情報を受信して記憶手段34に記憶させる。
【0066】
<不用品リサイクルシステムAの処理の流れ>
次に、不用品リサイクルシステムAの動作の流れを、
図7を用いて説明する。端末3は、入力手段33を通じて、不用品のリサイクル希望者等のユーザからWebサーバ1に接続する旨の操作を受け付けると(ステップS701)、ネットワーク4を通じてWebサーバ1にアクセスし、不用品リサイクル表示制御情報の送信を要求する(ステップS702)
。Webサーバ1は、端末3からのアクセスを初めて認識した場合、当該端末3を識別する識別情報を作成し、作成した識別情報を端末3に出力する(ステップS703)。端末3は、Webサーバ1から自身を識別する識別情報を受信すると、記憶手段34に記憶する(ステップS704)。
【0067】
Webサーバ1は、不用品リサイクル表示制御情報の送信要求を受信すると、ネットワーク5を通じて接続されたDBサーバ2に不用品リサイクル表示制御情報の送信要求を出力する(ステップS705)。DBサーバ2は、Webサーバ1から不用品リサイクル表示制御情報の送信要求を受け付けると、記憶手段24内の不用品リサイクル表示制御情報記憶領域241に記憶されている不用品リサイクル表示制御情報を呼び出して、Webサーバ1に出力する(ステップS706)。Webサーバ1は、DBサーバ2から不用品リサイクル表示制御情報を受信すると、当該不用品リサイクル表示制御情報を、記憶手段14内の不用品リサイクル表示制御情報記憶領域141から呼び出した不用品リサイクル表示制御情報と共に、端末3に対し出力する(ステップS707)。当該情報を受信した端末3は、当該情報を表示手段32上に表示する(ステップS708)。
【0068】
なお、
図7では、Webサーバ1が識別情報を出力した後に、不用品リサイクル表示制御情報を出力する構成を示したが、この構成に限定されるものではなく、不用品リサイクル表示制御情報を出力した後に、識別情報を出力する構成としても良く、識別情報と共に不用品リサイクル表示制御情報を出力する構成としても良い。
【0069】
次に、
図8に示すように、端末3は、入力手段33を通じて、不用品のリサイクル希望者等のユーザからユーザ入力情報の入力操作を受け付けると(ステップS801)、記憶手段34から呼び出した識別情報と共に、入力されたユーザ入力情報を、Webサーバ1に出力する(ステップS802)。Webサーバ1は、端末3から識別情報と共に、不用品のリサイクル希望者等のユーザによって入力されたユーザ入力情報を受信すると、DBサーバ2に出力する(ステップS803)。DBサーバ2は、端末3から識別情報と共に、ユーザ入力情報を受信すると、ユーザ入力情報記憶領域242に、受信した識別情報と同一の識別情報に関連付けて記憶させる(ステップS804)。
【0070】
次に、不用品のリサイクル希望者等のユーザが保持する端末3上に、不用品リサイクル情報を表示させると共に、端末3を通じて不用品のリサイクル希望者から、ユーザ入力情報の入力を受け付けるといったやり取りを繰り返し、リサイクル対象の不用品に対応するポイントを特定し、端末3上に表示させるまでの処理の流れを、具体的な例を挙げながら、説明する。
【0071】
端末3は、入力手段33を通じて、不用品のリサイクル希望者等のユーザからWebサーバ1に接続する旨の操作を受け付けると、ネットワーク4を通じてWebサーバ1にアクセスし、不用品リサイクル表示制御情報の送信を要求する。Webサーバ1は、不用品リサイクル表示制御情報の送信要求を受信すると、DBサーバ2に問い合わせ、DBサーバ2から受信等した不用品リサイクル表示制御情報を、端末3に対し出力する。
【0072】
具体的には例えば、
図9(a)に示すように、不用品リサイクル表示制御情報として、「質問1:不用品のリサイクルをご希望ですか」等のリサイクル対象の不用品を特定するための質問を出力する。当該情報を受信した端末3は、当該情報を表示手段32上に表示する。
【0073】
この表示を見たユーザは、端末3を通じて、ユーザ入力情報として「はい」と入力する。具体的には例えば、ユーザは、表示手段32上に表示された「はい」のアイコンをタップする。端末3は、当該ユーザ入力情報を、Webサーバ1に出力する。
【0074】
DBサーバ2は、Webサーバ1を通じて、当該ユーザ入力情報「はい」を受信すると、ユーザ入力情報記憶領域242に、当該端末3に係る識別情報に関連付けて記憶させる。また、DBサーバ2は、不用品リサイクル表示制御情報として、「質問2:リサイクルを希望される不用品の製造メーカ名を入力して下さい」等のリサイクル対象の不用品を特定するための質問を、Webサーバ1を通じて端末3に出力する。
図9(b)に示すように、当該不用品リサイクル表示制御情報を見たユーザは、端末3を通じて、ユーザ入力情報として「A社」と入力する。具体的には例えば、ユーザは、表示手段32上に表示された製造メーカの一覧のうち、「A社」のアイコンをタップする。端末3は、当該ユーザ入力情報「A社」を、Webサーバ1に出力する。DBベースサーバ2は、Webサーバ1を通じて、当該ユーザ入力情報「A社」を受信すると、ユーザ入力情報記憶領域242に、当該端末3に係る識別情報に関連付けて記憶させる。また、DBサーバ2は、不用品リサイクル表示制御情報として、「質問3:リサイクルを希望される不用品の機種名・型番・製品番号の全て、あるいは、そのいずれかを入力して下さい」等のリサイクル対象の不用品を特定するための質問を、Webサーバ1を通じて端末3に出力する。
図10(a)に示すように、当該不用品リサイクル表示制御情報を見たユーザは、端末3を通じて、ユーザ入力情報として「型番:AAABBB111」と入力する。端末3は、当該ユーザ入力情報「型番:AAABBB111」を、Webサーバ1に出力する。DBサーバ2は、Webサーバ1を通じて、当該ユーザ入力情報「型番:AAABBB111」を受信すると、ユーザ入力情報記憶領域242に、当該端末3に係る識別情報に関連付けて記憶させる。また、DBサーバ2は、不用品リサイクル表示制御情報記憶領域241に記憶されている対応ポイント表を参照して、「型番」に係るユーザ入力情報「型番:AAABBB111」と、「製造メーカ」に係るユーザ入力情報「A社」に基づき、対応するポイントの特定を試みる。
【0075】
その結果、不用品リサイクル表示制御情報記憶領域241の対応ポイント表内に、該当する型番が記憶されていない等、対応するポイントを特定できなかった場合には、不用品リサイクル制御情報として、「質問4:リサイクルを希望される不用品の重量を入力して下さい」等のリサイクル対象の不用品の重量を問うための質問を、Webサーバ1を通じて端末3に出力する。
図10(b)に示すように、当該不用品リサイクル表示制御情報を見たユーザは、端末3を通じて、ユーザ入力情報として例えば、「1.2」(kg)と入力する。DBサーバ2は、Webサーバ1を通じて、当該重量に係るユーザ入力情報「1.2」(kg)を受信すると、ユーザ入力情報記憶領域242に、当該端末3に係る識別情報に関連付けて記憶させる。また、DBサーバ2は、対応ポイント表を参照し、当該ユーザ入力情報「1.2」(kg)に基づき、対応するポイント「3000」を特定する。DBサーバ2は、特定したポイント「3000」を、不用品リサイクル表示制御情報としてWebサーバ1を通じて端末3に出力する。
図11に示すように、当該情報を受信した端末3は、当該情報を表示手段32上に表示する。
【0076】
なお、本実施の形態例1では、対応するポイントを特定できなかった場合には、リサイクル対象の不用品の重量を問うための質問を端末3に出力し、当該不用品に係る重量の入力をユーザに促す構成を示したが、この構成に限定されるものではない。例えば、対応するポイントを特定できなかった場合には、「リサイクルを希望される不用品の品目を入力して下さい」等の不用品の品目を問うための質問を、端末3に出力して、ユーザに当該不用品の品目を入力させ、当該不用品の品目を特定した上で、リサイクル対象の不用品の重量を問うための質問を、端末3に出力する構成としても良い。
【0077】
一方、DBサーバ2が、対応ポイント表を参照し、「型番」に係るユーザ入力情報「型番:AAABBB111」と、「製造メーカ」に係るユーザ入力情報「A社」に基づき、対応するポイントの特定を試みた結果、特定できた場合には、DBサーバ2は、特定したポイントを、不用品リサイクル表示制御情報としてWebサーバ1を通じて端末3に出力する。
【0078】
このように、不用品のリサイクル希望者等のユーザが、端末3を通じて、対象となる不用品の製造メーカ及び型番等を入力するだけで、そのおおよその価値をポイントによって知ることができるため、意外に価値が高かった場合等、ユーザに不用品のリサイクルを促すことができる。また、従来からレアメタル・レアアースの回収は、家電メーカ等を介して行われているが、本発明を用いることによって、不用品のリサイクル希望者等のユーザと不用品のリサイクルを扱う業者等が直接つながり、各家庭や事業所に不用品として在る、携帯電話、スマートフォン、パソコン等の小型家電のリサイクルが促進される。そして、各家庭や事業所は、不用品をお金に換えることができ、便宜である。
【0079】
また、型番等の情報によって、対応するポイントを特定できない(価値を推定できない)場合であっても、当該不用品を電子スクラップとして、重量によって対応するポイントを特定することができるため、ポイントを特定できないという事態が生じることなく、便宜である。
【0080】
そして、DBサーバ2は、ポイントを出力すると共に、不用品リサイクル表示制御情報として、「質問5:不用品のリサイクルを行う業者の連絡先、あるいは不用品の持ち込みを受け付ける店舗の連絡先の一覧を表示しますか」、「質問6:それともあなたの現在地に基づき、不用品の持ち込みを受け付ける最寄りの店舗の連絡先を表示しますか」等の不用品のリサイクルを扱う業者や店舗の情報が必要であるか否かを問う質問を、Webサーバ1を通じて端末3に出力する。
図12(a)、(b)に示すように当該情報を受信した端末3は、当該2つの質問に係る情報を表示手段32上に表示する。
【0081】
そして、これらの表示を見たユーザは、端末3を通じて、ユーザ入力情報として「はい(=不用品のリサイクルを行う業者の連絡先を表示する)」と入力する。具体的には例えば、表示手段32上に表示された「業者の連絡先を表示する」のアイコンをタップする。端末3は、当該ユーザ入力情報を、Webサーバ1に出力する。Webサーバ1は、当該ユーザ入力情報を受信すると、DBサーバ2に出力する。DBサーバ2は、当該ユーザ入力情報を受信すると、不用品リサイクル表示制御情報として、「リサイクルを行う業者の住所、名称、電話番号、メールアドレス」等のリサイクルを行う業者の連絡先を示す情報を出力する。Webサーバ1は、当該不用品リサイクル表示制御情報を受信すると、端末3に対し出力する。当該情報を受信した端末3は、当該情報を表示手段32上に表示する。
【0082】
あるいは、不用品のリサイクルを扱う業者や店舗の情報が必要であるか否かを問う質問の表示を見たユーザは、端末3を通じて、ユーザ入力情報として「はい(=あなたの現在地に基づき、不用品の持ち込みを受け付ける最寄りの店舗の連絡先を表示する)」と入力する。具体的には例えば、表示手段32上に表示された「最寄りの店舗の連絡先を表示する」のアイコンをタップする。端末3は、当該ユーザ入力情報を、Webサーバ1に出力する。Webサーバ1は、当該ユーザ入力情報を受信すると、DBサーバ2に出力する。DBサーバ2は、当該ユーザ入力情報を受信すると、Webサーバ1を通じて、端末3に対し、位置情報の出力を要求する旨の命令を出力する。端末3は、当該命令を受信すると、自身の経度と緯度の座標からなる位置情報をWebサーバ1に出力する。DBサーバ2は、Webサーバ1を通じて、当該位置情報を受信すると、当該位置情報と、不用品の持ち込みを受け付ける各店舗の位置情報に基づき、当該端末3を保持するユーザにとって最寄りの店舗の連絡先情報を特定する。DBサーバ2は、特定した店舗の連絡先情報を、不用品リサイクル表示制御情報としてWebサーバ1を通じて端末3に対し、出力する。当該情報を受信した端末3は、当該情報を表示手段32上に表示する。
【0083】
次に、郵送で不用品を受け取った後に、不用品のリサイクルを行う業者の担当者等のユーザが行う処理の流れを説明する。当該担当者は、受け取った不用品の価格を査定する。そして、DBサーバ2の入力手段26を通じて、当該不用品に付されたポイントに価格を上書きして記憶させる。DBサーバ2は、当該ユーザ入力情報の上書き(更新)を認識すると、当該不用品に関連付けられた識別情報を有する端末3に、当該不用品に価格が入力された旨の通知を出力する。
【0084】
この通知を端末3で受け取った不用品のリサイクル希望者等のユーザが、端末3の入力手段33を通じて、Webサーバ1に接続すると、自身の不用品の正式な買い取り価格を知ることができる。また、不用品のリサイクルを扱う業者としても、リサイクル対象の不用品を実際に見てから、正式な価格を査定することができるため、誤って値付けすることがなく、便宜である。
【0085】
<実施の形態例2>
上記実施の形態例1では、不用品のリサイクル希望者等のユーザが保持する端末3とWebサーバ1間で通信を行い、当該不用品に対応するポイントを特定する等、不用品のリサイクル処理を進める不用品リサイクルシステムAの構成を示した。本実施の形態例2では、端末3と不用品回収装置6間で通信を行い、不用品のリサイクル処理を進める不用品リサイクルシステムBの構成について説明する。
【0086】
図13に示した不用品回収装置6は、不用品の回収を受け付ける店舗や、街頭に設置する。そして、不用品回収装置6は、投入口69を通じて不用品のリサイクル希望者等のユーザから不用品の投入を受け付け、不用品を一時的に収容する機能を有している。また、投入された不用品の重量を計測する重量計(図示省略)と、投入された不用品の個数をカウントするセンサー(図示省略)を有している。更に、不用品のうち、携帯電話、スマートフォン及びパソコンに対しては、磁気を与える、あるいは「0」(=ゼロ)や乱数を上書きさせるデータ消去プログラムを動作させて、内部に格納されているデータを消去する機能を有している。
【0087】
また、不用品回収装置6は、上記実施の形態例1で示したWebサーバ1とDBサーバ2を併せた機能を有し、また、不用品のリサイクル希望者等のユーザが保持する端末3と相互通信を行い、不用品のリサイクル処理を進めていく。即ち、不用品回収装置6は、不用品の回収を受け付け、収容する役割と、不用品のリサイクル処理を進めるサーバの役割の両方を果たす。そのため、不用品回収装置6はサーバの機能を有し、サーバ機能を実現するためのサーバユニット60が設けられている。サーバユニット60は、
図14に示すように、制御手段61、RAM62、ROM63、記憶手段64、通信手段67、これらの機器を接続するバス68等を有する情報処理装置である。
【0088】
制御手段61は、例えば、CPU(=Central Processing Unit)等であって、記憶手段64に記憶されているアプリケーションプログラム、オペレーティングシステム(OS)や制御プログラム等を実行し様々な機能を実現する。また、RAM62にプログラムの実行に必要な情報、ファイル等を一時的に記憶させる。
【0089】
特に、制御手段61は、端末3から不用品リサイクル表示制御情報の送信の要求を受け付けると、記憶手段64内の不用品リサイクル表示制御情報記憶領域641から呼び出した不用品リサイクル表示制御情報を、端末3に対し出力する。
【0090】
制御手段61は、端末3から、ユーザ入力情報を、端末3の識別情報と共に受信すると、ユーザ入力情報記憶領域642に、受信した識別情報と同一の識別情報に関連付けて記憶させる。
【0091】
また、制御手段61は、ユーザ入力情報として受信した、リサイクルを希望する不用品に係る製造メーカ名、あるいは機種名と、型番、あるいは製品番号に基づき、対応するポイントを特定し、ユーザ入力情報として、ユーザ入力情報記憶領域642に記憶させる。また、制御手段61は、ユーザ入力情報として受信した、型番、あるいは製品番号に基づき、対応するポイントを特定し、ユーザ入力情報として、ユーザ入力情報記憶領域642に記憶させる。更に、制御手段61は、重力計(図示省略)から受信した、リサイクルを希望する不用品に係る重量に基づき、対応するポイントを特定し、ユーザ入力情報として、ユーザ入力情報記憶領域642に記憶させる。
【0092】
<不用品リサイクル表示制御情報記憶領域641の構成>
不用品リサイクル表示制御情報記憶領域641には、不用品リサイクル情報の表示制御を行うための不用品リサイクル表示制御情報が記憶されている。不用品リサイクル表示制御情報には、例えば、HTML(=Hyper Text Markup Language)等の構造化言語により記述された「不用品リサイクルに関する情報」が含まれる。また、不用品リサイクルに関する情報の要素や構造を指定する情報も含まれる。
【0093】
また、製造メーカ名、あるいは機種名と、型番、あるいは製品番号に対応して、付与されるポイントが、対応ポイント表の形式で、不用品リサイクル表示制御情報記憶領域641に記憶されている。また、重量(例えば、0.5(kg)刻み)に対応して、付与されるポイントが、対応ポイント表の形式で、不用品リサイクル表示制御情報記憶領域641に記憶されている。そのため、制御手段61は、製造メーカ名、あるいは機種名と、型番、あるいは製品番号の2つに基づき、ポイントを特定する。但し、制御手段61は、型番、あるいは製品番号だけで、ポイントを特定することもできる。また、この対応ポイント表内の型番等で対応していない不用品である等、ユーザによって入力された型番及び製品番号等のユーザ入力情報によって、ポイントを特定できない場合には、制御手段61は、重量に基づき、ポイントを特定する。
【0094】
<ユーザ入力情報記憶領域642の構成>
ユーザ入力情報記憶領域642には、端末3の識別情報に関連付けて、上記質問1~質問6に対する回答として、不用品のリサイクル希望者等のユーザによって入力されたユーザ入力情報を記憶する。また、リサイクルを希望する不用品に係る製造メーカ名、あるいは機種名と、型番、あるいは製品番号等に基づき、特定したポイントを、ユーザ入力情報として記憶する。更に、ポイントの代わりに、査定された価格を記憶する。
【0095】
次に、不用品リサイクルシステムBの動作の流れを、説明する。不用品のリサイクル希望者等のユーザが不用品回収装置6の近くに来て、端末3を操作し、本発明に係る不用品リサイクルシステムBのアプリケーションプログラムを立ち上げる。すると、不用品回収装置6は、当該立ち上げを検知し、端末3との接続を確立する。不用品回収装置6と端末3間の接続が確立すると、情報や命令を相互に受信・送信できるようになる。また、不用品回収装置6に当該不用品が収容された旨の情報や、不用品回収装置6で計測した投入された不用品の数や不用品の重量等の情報が、端末3に出力される等、端末3と不用品回収装置6が連動し、情報が共有される。そして、ユーザは、端末3を操作して、
図7で示した場合と同様に不用品リサイクル表示制御情報を表示手段32上に表示させ、
図8で示した場合と同様に、表示された不用品リサイクル表示制御情報に応じて、ユーザ入力情報を入力していく。その結果、不用品回収装置6は、当該不用品に対応するポイントを特定し、端末3の表示手段32上に表示させる。その後、ユーザは、当該不用品に係るポイントを見て、そのポイントに納得した場合には、投入口69から、不用品を投入する。そして、不用品回収装置6は、投入された不用品を収容する。
【0096】
なお、不用品回収装置6が、型番等のユーザから入力された情報では対応するポイントを特定できない場合には、「重量によって対応するポイントを特定するため、当該不用品を投入口69から投入せよ」との通知を端末3に出力し、端末3の表示手段32上に表示させる。そして、ユーザによる不用品の投入を認識すると、不用品回収装置6は、不用品の重量を計測し、対応するポイントを特定し、端末3の表示手段32上に表示させる。そして、不用品回収装置6は、投入された不用品を収容する。
【0097】
不用品リサイクルシステムBが、このような構成であることによって、不用品の回収希望者等のユーザは、不用品回収装置6に不用品を持って行くだけで、いつでも時間を問わず自身の都合の良い時間に、不用品の回収を受け付けてもらうことができ、迅速に不用品のリサイクルを進めることができる。また、不用品の回収業者に郵送する場合には、当該不用品を梱包する必要があるが、その手間もかからない。更に、不用品回収装置6は、重量計の機能を有しているため、型番等の情報によって、当該不用品に対応するポイントを特定できず(価値を推定できず)、当該不用品を電子スクラップとして対応するポイントを特定する場合に、自身が保持する体重計等の重量計を使って不用品の重量を計測する必要がなく、便宜である。また、インターネット等のネットワーク4を介さずに、端末3と不用品回収装置6が近距離で相互に無線通信を行う構成であるため、通信状況に影響を受けることなく、スムーズに不用品のリサイクルを進めることができる。
【符号の説明】
【0098】
1:Webサーバ、11:制御手段、12:RAM、13:ROM、14:記憶手段、141:不用品リサイクル表示制御情報、15:表示手段、16:入力手段、17:通信手段、18:バス、
2:DBサーバ、21:制御手段、22:RAM、23:ROM、24:記憶手段、241:不用品リサイクル表示制御情報、242:ユーザ入力情報、25:表示手段、26:入力手段、27:通信手段、28:バス、
3:端末、31:制御手段、32:表示手段、33:入力手段、34:記憶手段、
4:ネットワーク、
5:ネットワーク、
6:不用品回収装置、60:サーバユニット、61:制御手段、62:RAM、63:ROM、64:記憶手段、641:不用品リサイクル表示制御情報、642:ユーザ入力情報、67:通信手段、68:バス、69:投入口