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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-02
(45)【発行日】2024-09-10
(54)【発明の名称】手帳
(51)【国際特許分類】
   B42D 15/00 20060101AFI20240903BHJP
【FI】
B42D15/00 301E
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2020084132
(22)【出願日】2020-05-12
(65)【公開番号】P2021178447
(43)【公開日】2021-11-18
【審査請求日】2023-05-02
(73)【特許権者】
【識別番号】517192157
【氏名又は名称】合同会社ジブン
(74)【代理人】
【識別番号】100080090
【弁理士】
【氏名又は名称】岩堀 邦男
(72)【発明者】
【氏名】佐久間 英彰
【審査官】内藤 万紀子
(56)【参考文献】
【文献】実開平02-031775(JP,U)
【文献】実開昭51-067027(JP,U)
【文献】実開平03-047160(JP,U)
【文献】実開昭61-118771(JP,U)
【文献】実開平05-086555(JP,U)
【文献】実公昭49-001296(JP,Y1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B42D 15/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
1日1ページ記入の複数ページで構成された手帳であって、
一のページの幅方向中央部に1日の時間が表記された時間軸を前記一のページの上部から下部にわたって設け、
前記時間軸の一方側の空欄部を特定の一の日の予定等を記入する第1記入領域とし、前記時間軸の他方側の空欄部を前記予定等に対応する結果等を記入する第2記入領域とした手帳において、
前記一のページの上端部に、前記特定の一の日の日付およびその日付に対応する曜日が表記された特定日表記欄を設けると共に、前記特定の一の日の日付および曜日とを含む前後の日付とそれに対応する曜日とが左右にわたって表記された日付曜日軸欄を設け、
前記日付曜日軸欄に、前記特定の一の日の日付および曜日を含む一週間間分の日付と曜日とを前記日付曜日軸の他の日付と曜日とは異なった表記方法で表示する日付曜日識別表示手段を設け、
前記時間軸の上端部に前記日付曜日識別表示手段を位置させると共に、前記時間軸の上端部と前記日付曜日識別表示手段との交差部を前記特定の一の日の日付および曜日としたことを特徴とする手帳。
【請求項2】
請求項1に記載の手帳において、
前記日付曜日識別表示手段を、対象とする前記一週間間分の日付および曜日を取り囲む枠で形成したことを特徴とする手帳。
【請求項3】
請求項1に記載の手帳において、
前記日付曜日識別表示手段を、対象とする前記一週間間分の日付と曜日が表記された領域の紙面の色彩を他の領域とは異なった色彩としたものであることを特徴とする手帳。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれか一項に記載の手帳において、
前記日付曜日識別表示手段は前記交差に前記特定の一の日が位置しているときを基準として、前記特定の一の日が次の日に進むのに伴って一曜日ずつ前記時間軸に対して日曜日に達するまで左側に移動し、再び火曜日になった時点で前記交差に戻る構成となっていることを特徴とする手帳。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は手帳に係り、さらに詳しくは、1日1ページ記入の複数ページで構成された手帳に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、ビジネス用の手帳としては、例えば、月間予定と週間予定とが見開きの状態で一覧表示されると共に、これに合わせて書き込み欄が設けられたものが多用されている。このような手帳では、ほとんどが1年用(12カ月用)のものであり、複数枚の用紙により一カ月用の1ブロックが構成され、それが、12ブロックに綴じ込まれた構成となっている。
【0003】
また、例えば、1日の予定や出来事を1ページに記入する1日1ページ構成の手帳等も多く提案されている。
この1日1ページ手帳では、見開きの各ページのそれぞれの左端寄りに1日の時間軸が上側から下側に向けて配置されたものが多く、その場合、時間軸の右側空欄部が、当日のスケジュールや、趣味、関心事項等を自由に書き込めるようなメモ欄となっている。
このような1日1ページ手帳では、関心事項等を自由自在に書き込んだり、あるいは、美術展やライブのチケット、家族の写真を貼ったりすることもでき、使い勝手がよいことから、若者等多くの人に利用されている。
【0004】
ところで、手帳の使用者によっては、仕事の予定や、家族の予定や、自分自身の予定など、書き込みたい事項のテーマ等多くなることがある。
例えば、自分自身の情報だけでなく他者の予定を記入することもある。また、自分自身の情報だとしても、予定と結果や、スケジュールと日記等、書き込みたい事項が多くなることがある。
特に、仕事が多岐にわたり、それらの仕事の予定を時間的に重複して書き込む必要がある場合、例えば、自分の仕事中に他者に仕事の連絡(電話など)をする予定などを書き込むこともある。この場合、それぞれを分けて書いた方が書きやすいし、見易くなる。
また、仕事を持つ主婦では、自分自身の予定を書き込んでスケジュールの調整をするだけでなく、仕事と家族や子供のことまでも書き込む必要が生じることがある。
【0005】
ところが、前述した一般的な1日1ページ手帳では、時間軸がページの左側端部に記載されているので、予定とその予定の結果等の情報を分けて記入したいときに不便である。
例えば、予定等が、同時間、および近い時間帯に重なった場合等には、該当する時刻の欄に、それぞれの予定とその予定の結果等を記入しきれず、その結果、上記のような必要性、要件を充分に充たすことが困難である。
【0006】
そこで、上記のような構成の手帳に対して、複数の予定の種類(テーマ、カテゴリー)を混乱することなく明確に分けて記入することができ、複数の日ごと記入欄を横断する時間を示す時間補助線をなくして記入し易くし、さらに、目標の日の検索能率をあげることができるように構成された手帳が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1に開示された手帳では、見開きの左右の各ページがそれぞれ連続する1日分の記入用として構成されている。そして、この手帳では、各ページに付された連続する月日および曜日と、左右の各ページに設けられテーマごとに分けて一日分の予定を書き込む複数本の時間メモリ付き罫線が設けられ、これら罫線の下方にメモ欄と、連続する2つの曜日を識別可能とする表示欄とが設けられた構成となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】特許第5945028号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1に開示された手帳にあっては、次のような課題がある。
すなわち、上記手帳は縦長タイプの手帳であり、見開いた左右のページのそれぞれに、1日の時間が表記された時間軸が、幅方向の左側から右側に向かって表記されており、幅方向の限られた寸法の中に、1日の時間の24時間が等間隔で記入されていることになり、各時刻間の間隔が短くなっている。
そのため、短い間隔の時刻間に、予定やその予定の結果等を記入しなければならず、書き込み難いうえに、見難い。その結果、予定とその予定に対応する結果が分かり難く、使い勝手が悪いという課題がある。
また、この手帳では、見開きの左右のページの下部に、下縁に沿って、月曜日から日曜日までを示すM,T,W,T,F,S,Sのマークが、左右に2ページにわたって記入され、さらに、右のページには、日曜(S)に隣接させて月曜(M)が記入されており、一の日と一週間の関連が示されている。
しかし、この構成では、月日記入欄が各ページの左側上部に記載され、月曜日から日曜日のマークM等が各ページの下部に記載されているので、特定の一の日と一週間との関連性を明確に掴み難い。特にSのマークが並んでいるので、混同しやすい。
【0009】
(発明の目的)
本発明の目的は、一のページに1日の時間軸に沿ってその日の予定と結果とを対応させて記入でき、かつ、特定の一の日の予定と結果とが明瞭となり、見易くて使い勝手のよい手帳を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するため、本発明に係る手帳は、1日1ページ記入の複数ページで構成された手帳であって、
一のページの幅方向中央部に1日の時間が表記された時間軸を前記一のページの上部から下部にわたって設け、前記時間軸の一方側の空欄部を特定の一の日の予定を記入する第1記入領域とし、前記時間軸の他方側の空欄部を前記予定に対応する結果を記入する第2記入領域としたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係る手帳によれば、時間軸が一のページの幅方向中央部に上部から下部にわたって設けられており、時間軸の一方側の空欄部に予定を記入し、他方側の空欄部に予定に対応する結果を記入することができる。時間軸がページの長手方向に設けられており、時刻間のスペースを広く採ることができるので、予定および予定に対応する結果の記入も容易となり、かつ、特定の一の日の予定と結果とが明瞭となり、その結果、見易くて使い勝手のよい手帳を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明に係る手帳の一実施形態を示す全体斜視図で、2冊で1年を構成するうちの1月から6月までの前期用手帳を示す全体斜視図である。
図2図1の手帳を裏表紙側から見た全体斜視図である。
図3】本発明に係る手帳の一実施形態を示す全体斜視図で、2冊で1年を構成するうちの7月から12月までの後期用手帳を示す全体斜視図である。
図4】前記実施形態の手帳における連続する日付および曜日が記載されている見開きページを示す平面図である。
図5図4における見開きページのうち左側のページの詳細を示す平面図である。
図6図4における見開きページのうち右側のページの詳細を示す平面図である。
図7図5における左側のページ上部の一部を拡大して示す説明図である。
図8】前記実施形態の左右のページの特定日表記欄と日付曜日識別表示手段との関係を示す図である。
図9】従来の1日1ページ手帳の一週間分の見開きの左右のページの日付および曜日との関係を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図1~8に基づいて、本発明に係る手帳1の一実施形態を説明する。
【0014】
〔基本的な構成〕
本実施形態の手帳1は、図1,2に示すように、年度の前半、つまり、1月から6月までの前期用手帳1Aと、図3に示すように、年度の後半である7月から12月までの後期用手帳1Bとの2冊で構成されている。
これらの前期用手帳1Aおよび後期用手帳1Bは、利用する月が異なるのみで、それぞれの構成は略同じである。従って、以下には前期用手帳(以下、単に手帳と言う)1Aについて説明する。
【0015】
本実施形態の手帳1Aは、図4~7等に示すように、一のページに1日の予定とその予定に対応する結果とを1日の時間軸に沿って記入でき、見易くて使い勝手をよくしたものである。
また、本実施形態では、後述するように、日付曜日識別表示手段25を設けることにより、特定の一の日の日付およびその日付に対応する曜日が、その日を含む前後の、特に一週間の内のどの日に該当するかを容易に確認することができ、これにより、特定の一の日の一週間の感覚を分かりやすくしたものである。
ここで、前記「特許第5945028号公報」では、前述のように、月日記入欄が各ページの左側上部に記載され、月曜日から日曜日のマークM等が各ページの下部に記載されており、特定の一の日と一週間との関連性を明確に掴み難く、特にSのマークが並んでいるので、混同しやすいものであった。
【0016】
手帳1Aは、1日1ページ記入の複数ページで構成されており、上記1ページは、図4等に示すように、見開き状態としたときの左右のページ10,11のそれぞれで構成されている。そして、最初の見開きの左側のページ10がその年度の始まりである特定の一の日「1.1 TUE」となっており、右側のページ11が、「1.1 TUE」に続く次の特定の一の日「1.2 WED」となっている。
また、次の見開きページでは、左側のページ10が「1.3 THU」、右側のページ11が「1.4 FRI」となっている(図8参照)。つまり、右側のページ11の裏面が次の見開きの左側のページ10となっている。
なお、図4等において、左右のページ10,11の一端部10a,11aは、背表紙の裏面に接着剤で接着・固定する基端部である。
そして、1月~6月の6か月分のページ数により前期用手帳1Aが構成されている。
【0017】
図4~6に示すように、手帳1Aにおける見開きの左右のページ10,11には、それぞれの幅方向中央部に1日の時間、つまり、午前0時から午後24までの時刻が表記された時間軸12が、各ページ10,11の上部から下部にわたって設けられている。
すなわち、時間軸12には、午前0時から午後24時までの時刻が、上部から下部にわたって一定間隔で表記されている。そして、本実施形態の手帳1Aは、左右のページ10,11の大きさが、それぞれ幅寸法Wが約120mmm、高さ寸法Hが約190mmのB6スリムタイプに形成されている。
ただし、これらの幅寸法W、高さ寸法Hの大きさは上記各寸法に限定されない。
【0018】
上記各ページ10,11において、それぞれの時間軸12,12を挟んだ一方側の空欄部が、当日の予定等を記入する第1記入領域15となっており、時間軸12,12を挟んだ他方側の空欄部が、当日の予定に対応する結果等を記入する第2記入領域16となっている。
【0019】
各ページ10,11のそれぞれの左側上端部には特定日表記欄20が設けられており、この特定日表記欄20には、特定の一の日の日付およびその日付に対応する曜日が表記されている。
また、各ページ10,11の上端部には、上記特定日表記欄20の一端部に隣接した位置から各ページ10,11の右側端部に向かって延びた日付曜日軸欄22が設けられている。この日付曜日軸欄22には、特定の一の日の日付および曜日を含む前後の日付とそれに対応する曜日とが表記されている。
【0020】
日付曜日軸欄22は、前記時間軸12の上端部と接しており、これら時間軸12と日付曜日軸欄22とは互いに直交状態となっている。そして、縦方向に長い時間軸12と幅方向の日付曜日軸欄22とにより、仮想線で囲んで示すように、T型タイムライン30(図5~7参照)が構成されている。
なお、図4,8には、図面が煩雑になることから、上記T型タイムライン30は省略してある。
【0021】
次に、図4,5,7に基づいて、前記日付曜日軸欄22について詳細に説明する。
日付曜日軸欄22は、前述のように、時間軸12の上端に当該時間軸12と直交して配置されている。そして、日付曜日軸欄22において時間軸12の上端部と接続する部位が交差部Cとされている。
【0022】
時間軸12の上端部と日付曜日軸欄22との交差部Cに位置する特定の一の日の日付および曜日については、当該日付と曜日を含む一週間間分の日付と曜日とが、日付曜日軸22の他の日付と曜日に対して識別できるように、日付曜日軸22とは異なる表記方法である日付曜日識別表示手段25として設定されている。
そして、本実施形態では、日付曜日識別表示手段25は、対象とする一週間分の日付および曜日を太枠で取り囲む構成となっている。
すなわち、図7に詳細を示すように、日付曜日識別表示手段25は、上述のように、一週間分の日付と曜日とが一つのブロックとなって構成されている。一方、一週間の始まりは月曜日であり、これに対して、交差部Cの日付が「1日(火)」となっているので、この交差部Cの日付の前日、例えば、12・31日が月曜日となる。そのため、この「12・31(月)」~「1・6(日)」により日付曜日識別表示手段25が構成されていることになる。
【0023】
ここで、時間軸12の上端部と日付曜日軸欄22との交差部Cに記載される特定の一の日の、直上のマス目には、その特定の一の日をさらに分かり易くするために、その日が( )で囲まれた状態で表示されるようになっている。
例えば、図5,7等に示すように、左側のページ10の上記交差部Cの直上のマス目には、特定の一の日である「1;火」を表わす「(1)」が記載されている。
また、本実施形態では、日にちが1日進むごとに、交差部Cの特定の一の日が変わるので、図8に示すように、特定の一の日に対応する日が、例えば(2)、(3)・・・(8)のように記載されるようになっている。
【0024】
次に、図5~7に基づいて、特定日表記欄20についてさらに詳しく説明する。
特定日表記欄20は、見開きの左側のページ10および右側のページ11のそれぞれの左側上端部に設けられている。この特定日表記欄20には、特定の一の月日と、この月日に対応する曜日とが書き込まれている。
例えば、図5,7に示すように、左側のページ10の特定日表記欄20には、1月1日を示す「1.1」と、その横に月曜日を示す「TUE」の記載がなされている。
また、図6に示すように、右側のページ10の特定日表記欄20には、1月2日を示す「1.2」と、その横に月曜日を示す「WED」の記載がなされている。
【0025】
次に、図6に基づいて、前記第1記入領域15と、第2記入領域16とについて詳細に説明する。
前述のように、時間軸12の一方側(左側)の空欄部が、特定の一の日の予定を記入する上記第1記入領域15となっており、また、時間軸12の他方側(右側)の空欄部が、予定の結果等を記入する上記第2記入領域16となっている。
【0026】
第1記入領域15には、予定記入欄15a、ToDo記入欄15b、自分の予定記入欄15c、本業記入欄15d、仕事記入欄15e、スケジュール記入欄15f、スケジュール記入欄15g等が設けられている。
そして、これらの各記入欄15a等が、上記時間軸12に表記されている所定の時刻に該当する位置に記入されるようになっている。
【0027】
予定記入欄15aには、例えば、その日の大まかな予定を記入することができ、また、ToDo記入欄15bには、予定記入欄15aに記入した大まかな予定をより具体的に記入することができる。
自分の予定記入欄15cには、例えば、会社、仕事に関しての自分の予定等を記入することができ、本業記入欄15dには、例えば、自分の直接担当する仕事、現在進行中のプロジェクト等、自分の本業に関する予定等を記入することができる。
【0028】
仕事記入欄15eには、本業記入欄15dに記載された仕事以外の各種の仕事等の記録、データ等を記入するすることができ、また、スケジュール記入欄15fには、例えば、上記自分の予定記入欄15cに記入した会社、仕事に関してのさらに細かなスケジュール等を記入することができ、また、スケジュール記入欄15gには、例えば、上記自分記入欄15dに記入されているプライベートに関しての自分の予定等のさらに細かなスケジュール等を記入することができる。
【0029】
第1記入領域15に対応する第2記入領域16には、上記予定記入欄15aに対応する結果・ログ記入欄16a、ToDo記入欄15bに対応するスケジュール記入欄16b、自分の予定記入欄15cに対応する家族や上司や部下の予定記入欄16c、本業記入欄15dに対応する副業記入欄16d、仕事記入欄15eに対応するプライベート議事録・メモ記入欄16e、スケジュール記入欄15fに対応する写真・イラスト・日記・家計簿記入欄16f、スケジュール記入欄16gに対応するお金の出し入れに関するお金記入欄16gが設けられている。
なお、図6においては、時間軸12の左側に予定記入欄15a、ToDo記入欄15b等が順次記載され、時間軸12の右側に結果・ログ記入欄16a、スケジュール記入欄16等が順次記載されているが、これらは、時間軸12の各時刻に対応しているものではなく、単に、要件を羅列したものである。
そのため、特定の一の日の出来事で、例えば、予定記入欄15aに記入する予定が午前10時である場合、その時刻の左側に記入すればよい。
【0030】
図4,6等に示すように、見開きの右側のページ11の右側端部には、日付曜日軸欄22の下端部に接する位置からページ11の下部側に所定間隔で記載された、1月から6月までを示す月表示部27が設けられている。この図4,6において月表示部27には、1月を表す「1」が表示されている。
同様に、2月から6月に該当するページの右側のページ11にも、図示しないが、その月のページ分だけ、2月なら「2」、3月なら「3」等の数字が表示されている。
なお、図3に示すように、7月から12月までの手帳11Bでも、月表示部27に、上述のように、右側のページ11の右側端部に該当する月が表示されている。
【0031】
また、図6に示すように、見開きの右のページ11の右側下段には月歴28が記載されている。そして、この月歴28では、見開きの左右のページ10,11に記載されている特定の一の日とその日に連続する次の日とが、例えば連続する○で囲まれている。
図6においては、上記「1.1」と「1.2」とが囲まれて表示されるようになっており、その結果、連続する2日が当月のどの位置に該当しているかが容易にわかるようになっている。
【0032】
次に、図8に基づいて、特定日表記欄20と日付曜日軸欄22における日付曜日識別表示手段25との関連を説明する。
図8(A)~(D)には、特定日表記欄20に記入されている特定の日付およびそれに対応する曜日と、日付曜日軸欄22における日付曜日識別表示手段25との一週間における関連が示されている。
すなわち、特定日表記欄20と、日付曜日識別表示手段25の「1.1;TUE」から「1.8;TUE」までの一週間の関連が示されている。
これによれば、特定の一の日が「1.1;TUE」の場合、時間軸12の上端部と交差する交差部Cが、日付曜日軸欄22の火曜日(1日)となっている。
前述のように、一週間の始まりは月曜日であることから、見開きの左のページ10において月曜日は、特定の一の日「1.1:TUE」の前日の「12.31;月」である。そのため、図8(A)においては、特定の一の日を含む一週間は、「12.31;月」から、「1.6;日」となっている。そして、この一週間が一ブロックとなっており、これにより、前記日付曜日識別表示手段25が構成されている。
【0033】
このとき、時間軸12と特定日記入欄20との間には7日分の日付と曜日とが表記されている。また、時間軸12と左側のページ10の右側端部との間には、「1;火」から「19;土」までの19日分の日付と曜日とが表記されている。
【0034】
図8(A)~(D)に示すように、前記一週間分の日付と曜日とは、月曜日から日曜日を基準として、交差部Cに位置する特定の一の日が次の日に進むのに伴って、時間軸12に対して左側に一曜日ずつズレるようになっており、交差部Cの特定の一の日が、例えば、火曜日であれば、一週間後の交差部Cの特定の一の日も火曜日となっている。
【0035】
すなわち、図8(A)において、左側のページ10の時間軸12の上端部と日付曜日軸欄22との交差部Cに特定の一の日としての「1.1;TUE」に該当する「1」「火」が上下に記載されており、その日を含む太枠で囲まれた日付曜日識別表示手段25が時間軸12の右側に展開されている。
図8(A)の状態から1日進んで、日時が右側のページ11に示すように「1.2 WED(木)」となったとき、上記「1;火」は交差部Cの位置から時間軸12の左方向に一マス分ズレ、上記交差部Cには、「1;火」に代わって「2;水」が位置することになる。
【0036】
同様に、図8(B)、図8(C)における左右のページ10,11でも、日にちが1日ずつ進むに伴って、それぞれのページの交差部Cに、「3;木」、「4;金」、「5;土」、「6;日」が順次位置するようになっている。
そして、図8(D)の左側のページ10に示すように、交差部Cに、一週間の始まりの月曜日である月曜日「7;月」が位置したとき、その月曜日を含む一週間のすべてが、時間軸12の右方側にズレている。
【0037】
また、図8(D)の左側のページ10に示す「7;月」から1日進んだとき、図8(D)の右側のページ11に示す交差部Cには「8;火」が位置する。つまり、特定の一の日が「1;火」のとき、一週間後の特定の一の日も「8;火」となり、上記図8(A)と同じ位置となる。
その結果、一週間の始まりが左のページ10に位置しており、次の週の一週間の始まりが右のページ11にに位置していても、交差部Cに同じ火曜日が位置することになるので、特定の一の日の一週間における感覚が掴めるものとなる。
【0038】
前述したように、本実施形態における図8(A)~(D)では、特定の一の日の一週間における感覚が掴めるようになっている。そして、このような構成とすることにより、図9(A)~(D)に示すような従来の一般的な1日1ページの手帳で課題となっている、特定の一の日の一週間における感覚が掴みにくいという点が解消されている。
【0039】
すなわち、図9(A)~(D)には、特定の一の日の曜日と、一週間後に同じ曜日となる特定の一の日との関連が示されている。
これによれば、図9(A)において、見開きの左側のページ50は、特定の一の日として「9.5;TUE;(火)」となっており、見開きの右側のページ51は、「9.5;TUE(火)」の次の日、「9.6;WED(水)」となっている。
【0040】
また、次の見開きのページでは、図9(B)に示すように、左側のページ50が「9.7;THU(木)」、右側のページ51は「9.8;FRI(金」)となっている。さらに、次の見開きページでは、図9(C)に示すように、左側のページ50が「9.9;SAT(土)」、右側のページ51が「9.10;SUN(日)」となっている。
【0041】
そして、次の見開きのページでは、図9(D)に示すように、左側のページ50は「9.11;MON(月)」、また、右側のページ51は「9.12;TUE(火)」となっている。
そのため、図9(A)では、特定の一の日「9.5;TUE;(火)」が見開きの左側のページ50となっているのに対して、次の週の火曜日「9.12;TUE(火)」は、図9(D)に示すように見開きの右側のページ51となっている。
この現象は、一週間が7日であることから必然的に生じものであるが、一週間ごとに曜日の表示の位置が変わるため、利用者にとっては、上述のように、一週間の感覚が掴みにくいものとなっている。
【0042】
以上のような構成の手帳1Aによれば、次のような効果が得られる。
(1)時間軸12が一のページ10,11の幅方向中央部に上部から下部にわたって設けられており、第1記入欄15となった時間軸12の一方側の空欄部に予定15a等を記入し、第2記入欄16となった時間軸12の他方側の空欄部に予定15a等に対応する結果・ログ16a等を記入することができる。時間軸12の左右に予定15a等と結果・ログ16a等とが互いに対応して記入されているので、その結果、見易くて使い勝手のよい手帳を得ることができる。
【0043】
(2)時間軸12の一方側の空欄部が予定15a等を記入する第1記入領域15となっており、他方側の空欄部が予定15a等に対応する結果・ログ16a等を記入する第2記入領域16となっている。1ページの略半分のスペースを、予定とその予定の結果・ログを記入するためのスペースとすることができるので、十分な記入欄を確保でき、多くの予定等を記入することができる。
【0044】
(3)時間軸12が1ページの長さ方向上部から下部にわたって設けられており、午前0時から午後24時までの時刻を記載する間隔を広く採ることができるので、近い時間帯に予定等が重なった場合でも、時間軸12の左右の空欄部に設けられている第1記入領域15と第2記入領域16とに記入し易い。
【0045】
(4)日付曜日識別表示手段25により識別表示された特定の一の日を含む一週間分が時間軸12の上端部に配置され、特定の一の日が交差部Cに位置しているので、特定の一の日の一週間における感覚を掴み易いものとなる。
【0046】
(5)日付曜日軸欄22において、交差部Cに記載されている特定の一の日を含む一週間が日付曜日識別表示手段25となっており、日付曜日軸22における他の日付および曜日とは異なった表記とされているので、識別しやすく、特定の一の日の日付および曜日が、一週間のうちのどの位置にあるのかを容易に確認できる。
【0047】
(6)手帳1が、1月から6月までの前期用手帳1Aと、7月から12月までの後期用手帳1Bとの2冊で構成されているので、1年にわたって構成された手帳に比べて、全体の厚さが薄くなり、使い勝手がよくなる。
【0048】
以上、前記実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細については、当業者が理解し得るさまざまな変更を加えることができる。また、本発明には、上記実施形態の構成の一部又は全部を相互に適宜組み合わせたものも含まれる。
【0049】
例えば、前記実施形態では、一週間を識別する方法として、日付曜日識別表示手段25を太枠で囲むことで、その前後の日付および曜日とを識別するようにしたが、これに限らない。対象とする一週間間分の日付と曜日が表記された領域の紙面の色彩を他の領域とは異なった色彩とすることで、その前後の日付および曜日とを識別するようにししてもよい。
【0050】
また、前記実施形態では、手帳1を、年度の前半である1月から6月までの前期用手帳1Aと、年度の後半である7月から12月までの後期用手帳1Bとの2冊で構成したが、これに限らない。1月から12月まで通した1冊の手帳1としてもよい。このようにすれば、同時に2冊購入した場合などに1冊を紛失するおそれがあるが、そのようなことがない。
【0051】
さらに、前記実施形態では、手帳1が縦長に形成されたものであったが、応用例として、見開き時に各ページが横長となるような構成、つまり、横型の手帳としてもよい。
この場合、前記時間軸を各ページの幅方向中央部に、左側から右側に伸びた状態で設けると共に、各ページの左端に当該ページの上下に伸びて日付曜日軸を設けた構成とすればよい。
このような構成の横型の手帳では、前記(1)~(6)と略同様の効果を得ることができる他、他人と違う形状の手帳を持ちたい、という趣向の人には最適である。
【0052】
また、前記実施形態では、手帳1を構成する見開きの左右のページ10,11は、それぞれの基端部10a、11aを背表紙の裏面に接着剤により固定して製本されているが、これに限らない。いわゆるルーズリーフ形式の手帳のように、背表紙の裏面に、手帳1の縦方向長さに相当する長さの連続バネ材を装備させ、左右のページ10,11の上記基端部10a、11a近傍のそれぞれにあけられた係合孔を、上記連続バネ材に係合させた構成の手帳としてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0053】
本発明の手帳は、1日の予定とその予定に対応する結果とを確認する際に利用される。
【符号の説明】
【0054】
1 手帳
1A 前期用手帳
1B 後期用手帳
10 見開きの左側のページ
11 見開きの右側のページ
12 時間軸
15 第1記入領域
16 第2記入領域
20 特定日記入欄
22 日付曜日軸欄
25 日付曜日識別表示手段
30 T型タイムライン
C 時間軸と日付曜日軸欄との交差部
図1
図2
図3
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図9